JP2000248740A - コンクリート造建築物の型枠構造 - Google Patents

コンクリート造建築物の型枠構造

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JP2000248740A JP11051183A JP5118399A JP2000248740A JP 2000248740 A JP2000248740 A JP 2000248740A JP 11051183 A JP11051183 A JP 11051183A JP 5118399 A JP5118399 A JP 5118399A JP 2000248740 A JP2000248740 A JP 2000248740A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】堰板の損傷を抑えながら簡単かつ正確に堰板を
縦横方向に連設することができ、またその脱型も容易な
コンクリート造建築物の型枠構造を提供する。 【解決手段】この型枠構造は、コンクリートの圧力に対
し十分な強度及び剛性を発揮しうる厚さの型枠用合板を
堰板1として使用するとともに、この堰板1の辺縁部に
嵌装可能な略コ字形断面の凹溝部を有するジョイナー2
(2U,2H,2F)を介して前記堰板1を保持するも
のである。ジョイナー2は、建築物の各部における型枠
の形状に合わせて数種類用意される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンクリート造建
築物の型枠構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、コンクリート造建築物の型枠
を構築するに際して、合板製の型枠パネルが広く利用さ
れている。図15に示すように、この合板製の型枠パネ
ルPは、厚さ12mm程度の型枠用合板を堰板P1とし、
この堰板P1の裏面の周縁部及び中間部に補強用の桟木
P2が釘打ちされたもので、この型枠パネルPを縦横に
連設するにあたっては、隣接する型枠パネルPの周縁部
の桟木P2同士を互いに釘打ちして接合される。この型
枠パネルPは、通常、型枠用合板の規格寸法に合わせた
一定サイズで用意され、その規格寸法に合わない部分に
ついては、現場にて作業者の手により適宜の寸法にカッ
トされて使用される。
【0003】この合板製の型枠パネルPは、セパレータ
ーなどの間隔保持具を介して相対する間隔を一定に保持
されるとともに、コンクリートの側圧によってはらむの
を防ぐために、型枠パネルPの両側に縦バタ材及び横バ
タ材が格子状にあてがわれ、これらをフォームタイなど
の緊結具によって締め付けるようにして建て込まれる。
縦バタ材及び横バタ材としては、通常、木製の角材や鋼
製の単管(丸パイプ)などが利用される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の型枠構造によれば、縦横に隣接する型枠パネルPを
互いに固定するために桟木P2同士の釘止めが不可欠で
あり、釘を打つ際の衝撃により型枠パネルPの建て込み
位置に微妙なズレが生じたり、そのズレを修正するのが
困難であるという問題があった。また、型枠用合板の規
格寸法に合わない部分の堰板P1を現場でカットして連
設する際にも、その裏面に桟木P2を取り付けなければ
ならず、非常に手間がかかっていた。
【0005】さらに、コンクリートの硬化後に脱型する
際、桟木P2同士を固定していた釘をバールでこじ抜き
ながら型枠パネルPを解体していたので、型枠パネルP
が傷むことが多く、その再利用回数がせいぜい2〜3回
にとどまっていた。そのため、現場で処分される廃材の
量も増加し、木材資源の浪費につながるという問題もあ
った。
【0006】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
ので、釘を使用せずとも、簡単かつ正確に堰板を縦横方
向に連設することができ、またその脱型も簡単なコンク
リート造建築物の型枠構造を提供することにより、型枠
工事における施工性の向上を図るとともに、型枠資材の
再利用回数を増やして木材資源の節約に寄与することを
目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
のコンクリート造建築物の型枠構造は、コンクリートの
圧力に対し十分な強度及び剛性を発揮しうる厚さの型枠
用合板を堰板として使用するとともに、この堰板の辺縁
部に嵌装可能な略コ字形断面の凹溝部を有するジョイナ
ーを介して、前記堰板を保持することを特徴とする。
【0008】このコンクリート造建築物の型枠構造(以
下、単に型枠構造という。)によれば、コンクリートの
圧力に対し十分な強度及び剛性を発揮しうる厚さの型枠
用合板を堰板として使用するため、前記従来の型枠パネ
ルのように裏面に補強用の桟木を設ける必要がない。そ
のため、堰板の表裏両面を問わずに建て込むことがで
き、建て込み作業の施工性を高めることができるととも
に、堰板自体の取り扱いも容易になる。また、堰板が十
分な強度及び剛性を備えることから、建て込んだ堰板を
保持するためにあてがう縦バタ材や横バタ材の本数も減
らすことができ、資材コストや作業コストの低減を図る
ことも可能になる。
【0009】そして、請求項2に記載のコンクリート造
建築物の型枠構造は、前記ジョイナーのうち少なくとも
1種類のジョイナーは、一の凹溝部のみからなる略コ字
形断面を有し、このジョイナーがスラブ又は梁形その他
の躯体の張り出し部分を下方から支承する底枠板の上面
に、前記凹溝部の開口面を上に向けて取り付けられると
ともに、この凹溝部が前記底枠板の上方に立設される堰
板の下辺縁部に嵌装されることにより、該堰板が前記底
枠板上に保持されたことを特徴としている。
【0010】また、請求項3に記載のコンクリート造建
築物の型枠構造は、前記ジョイナーのうち少なくとも1
種類のジョイナーは、一対の凹溝部を背合わせに配置し
た略H形の断面を有し、このジョイナーの各凹溝部が隣
接する堰板の辺縁部にそれぞれ嵌装されることにより、
該堰板が上下方向又は横方向に同一平面をなすようにし
て保持されたことを特徴としている。
【0011】また、請求項4に記載のコンクリート造建
築物の型枠構造は、前記ジョイナーのうち少なくとも1
種類のジョイナーは、一対の凹溝部を背合わせに配置し
た略H形の断面を有し、このジョイナーの一方の凹溝部
が開口面を下に向けて、基礎コンクリート上又は下層階
の打ち継ぎ面上に取り付けられた破砕容易な脱型用スペ
ーサーに嵌装されるとともに、他方の凹溝部が開口面を
上に向けて堰板の下辺縁部に嵌装されることにより、該
堰板が前記基礎コンクリート上又は前記下層階の打ち継
ぎ面上に立設されたことを特徴としている。
【0012】また、請求項5に記載のコンクリート造建
築物の型枠構造は、前記ジョイナーのうち少なくとも1
種類のジョイナーは、一の凹溝部と、この凹溝部を囲む
一方の側面板を該凹溝部の背面側に延設して形成された
直立板及びこの凹溝部を囲む底面板を前記直立板の反対
側に延設して形成された水平板からなる断面L字形の底
枠板保持部とを備え、このジョイナーの凹溝部が開口面
を下に向けて堰板の上辺縁部に嵌装されるとともに、こ
のジョイナーの前記底枠板保持部に、スラブ又は梁形そ
の他の躯体の張り出し部分を支承する底枠板の辺縁部が
載架されたことを特徴としている。
【0013】また、請求項6に記載のコンクリート造建
築物の型枠構造は、前記ジョイナーのうち少なくとも1
種類のジョイナーは、開口面を互いに直交させて配置さ
れた一対の凹溝部と、これら凹溝部を一体に連結する隅
角部とを備え、このジョイナーの各凹溝部が、建物のコ
ーナー部に立設される一対の堰板の隣接する各辺縁部に
それぞれ嵌装されることにより、該堰板が互いに直交し
て保持されたことを特徴としている。
【0014】また、請求項7に記載のコンクリート造建
築物の型枠構造は、前記ジョイナーのうち少なくとも1
種類のジョイナーは、所定間隔を介して対向する2枚の
底面板と、それらの両縁部をそれぞれ連結して対向する
2枚の側面板とを有し、これら底面板と側面板とによっ
て開口面を互いに反対方向に向けた2箇所の凹溝部が形
成され、これらの各凹溝部が隣接する堰板の辺縁部にそ
れぞれ嵌装されることにより、該堰板が上下方向又は横
方向に同一平面をなすようにして保持されるとともに、
脱型時には、前記2枚の側面板を、前記2枚の底面板の
略中間位置にてそれぞれ切断することにより、この切断
部分から堰板を取り外すことができるようになされたこ
とを特徴としている。
【0015】このように、建築物の各部に適合する数種
類のジョイナーを介して複数枚の堰板を保持することに
より、堰板の建て込み作業は一層効率化される。また、
堰板の保持は、各ジョイナーの凹溝部に嵌挿させた堰板
の辺縁部を該凹溝部の側面板の上からビス止めにより行
うことができるので、堰板同士を釘やビスによって固定
しなくてよい。したがって、コンクリート硬化後の脱型
作業も容易になるとともに、堰板の辺縁部の損傷を最低
限に抑えることができ、堰板の再利用回数を従来よりも
増やすことができる。
【0016】特に、請求項3に記載の発明のように、破
砕容易な脱型用スペーサーを介在させて一部の堰板を保
持することにより、脱型時には、まずこの脱型用スペー
サーを突き壊して一部の堰板を自由にし、コンクリート
面が露出した箇所から順次堰板を取り外してゆくことが
できる。あるいは請求項7に記載の発明のように、上下
方向又は横方向に連設される堰板の間に、所定間隔を介
して対向する2枚の底面板の両側に開口面を互いに反対
方向に向けた凹溝部がそれぞれ形成されてなるジョイナ
ーを介在させることにより、脱型時には、このジョイナ
ーの側面板を底面板の略中間位置にて切断し、この切断
部分から堰板を自由にして順次取り外してゆくことがで
きる。これらにより、バール等を用いて堰板の辺縁部を
こじたりしなくとも容易に脱型作業を行うことができる
ようになり、堰板の損傷防止とともに、脱型作業のさら
なる迅速化を図ることができる。
【0017】なお、前記脱型用スペーサーの素材として
は、比較的高い圧縮強度を有しながらも破砕が簡単であ
り、かつ安価で取り扱いも容易であることから、発泡ス
チロールが特に好適であるが、これに代えて、ポリウレ
タンフォーム、ポリプロピレンフォーム、フェノール樹
脂フォーム、ユリア樹脂フォームなど、低密度で半硬質
ないし硬質の各種発泡性樹脂を使用することも可能であ
る。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照しつつ説明する。
【0019】図1は、本発明の型枠構造に使用される堰
板1を示す。この堰板1は、補強用の桟木を使用せずに
単独で建て込むことができるよう、コンクリートの圧力
に対し十分な強度及び剛性を発揮しうる素材により形成
されている。具体的には、型枠用合板としてのJAS規
格に適合する合板のうち、特にその厚さtが19mm程度
以上、積層枚数が7枚合わせ(7プライ)以上のものが
用いられている。
【0020】この堰板1は、高さが共通で幅の異なるも
の、幅が共通で高さの異なるものなど、各種サイズのも
のが予め一定のモジュールに従って用意され、建築部位
に合わせて各サイズの堰板1が適宜組み合わせて連設さ
れる。その堰板1のサイズは、例えば型枠用合板の標準
的な出来合い品の1種である幅1210mm×高さ2420mmのい
わゆる四八板を利用してカットされ、幅については 600
mm, 450mmなど数種類、高さについては2420mmを最大と
して 500mm, 250mmなど数種類が設定されている。
【0021】この堰板1には、コンクリート躯体位置を
挟んで相対して配置される一対の堰板1を一定間隔で保
持しうるよう、セパレーター等を挿通させるためのセパ
レーター挿通穴11がそれぞれ複数個ずつ設けられてい
る。柱廻りやコーナー部などの特殊な部位に用いられる
堰板1を別にして、標準サイズの堰板1については、セ
パレーター挿通穴11は、原則として縦横複数列に配置
され、その位置が各堰板1の外形に対して上下対称及び
左右対称になるように配置されている。
【0022】また、この堰板1の表面には、コンクリー
ト打設後の脱型を容易にするための離型剤が両面に塗布
されている。
【0023】したがって、この堰板1は、少なくとも標
準サイズのものについては、表裏・上下・左右の区別な
く使用することができ、堰板1の建て込み作業を大幅に
効率化しうるものとなっている。
【0024】前記堰板1は、その建て込みに際し、堰板
1の厚さtに合わせて用意された専用のジョイナーを用
いることにより、仮止め状態で保持される。
【0025】ジョイナーは、十分な強度及び曲げ剛性を
有する樹脂又は金属により形成された薄肉一様断面の長
尺部材で、図2乃至図5に示すように、断面形状の異な
る5タイプのジョイナー2(2U,2H,2F,2L,
2WH)が用意されている。また、その長さは、前記5
タイプのジョイナー2ごとに、それぞれ各サイズの堰板
1の辺長に対応するように数種類ずつ用意されている。
【0026】図2に示したジョイナー2は、相対する一
対の側面板21と、それら両側面板21を一方の側縁部
にて連結する底面板22とを備えた略コ字形断面の溝形
部材で、側面板21の対向間隔が前記堰板1の厚さtよ
りもわずかに大きくなされ、側面板21と底面板22に
囲まれた凹溝部20が堰板1の辺縁部にちょうど嵌装さ
れるようになっている。側面板21の高さ、つまり凹溝
部20の深さは、堰板1の厚さtとほぼ同寸に設定され
ている。以下、このジョイナー2をU形ジョイナー2U
という。
【0027】図3に示したジョイナー2は、相対する側
面板21が底面板22の両側に延設された略H形断面の
部材で、ちょうど2本のU形ジョイナー2Uを、互いの
凹溝部20を背合わせにして一体化した形状を有してい
る。側面板21の対向間隔は前記U形ジョイナー2Uと
同様に堰板1の厚さtよりもわずかに大きくなされ、各
凹溝部20が堰板1の辺縁部にちょうど嵌装されるよう
になっている。ただし、2箇所の凹溝部20のうち一方
(図示上側)の凹溝部20はU形ジョイナー2Uの凹溝
部20と同じ深さに形成され、他方(図示下側)の凹溝
部20はそれよりもやや浅くなるように形成されてい
る。以下、このジョイナー2をH形ジョイナー2Hとい
う。
【0028】図4に示したジョイナー2は、前記U形ジ
ョイナー2Uにおける一方の側面板21と底面板22と
をそれぞれ延設した形状を有する部材である。このジョ
イナー2は、後述するように、相対する側面板21と底
面板22によって囲まれた凹溝部20の開口面を下に向
けて使用されることが多く、その姿勢において、一方の
側面板21を上方に延設して形成された直立板23と、
底面板22を直立板23の反対側に延設して形成された
水平板24とが、断面L字形に連続し、ここに後述する
底枠板保持部25が形成されている。このジョイナー2
における凹溝部20の形状は、前記H形ジョイナー2H
における深さの浅いほうの凹溝部20と同じ幅及び深さ
に設定されている。以下、このジョイナー2をF形ジョ
イナー2Fという。
【0029】図5に示したジョイナー2(2L)は、そ
れぞれ二等辺L字形の断面形状をなす内側のL形側面板
26及び外側のL形側面板27が、直交する2方向に対
してそれぞれ前記U形ジョイナー2Uの凹溝部20と同
じ幅を設けて配置されるとともに、各L形側面板26,
27の隅角部260,270間が斜材28により連結さ
れたものである。外側のL形側面板27には、内側のL
形側面板26の各面を外側に向けて延長した位置に合わ
せて、内側に向かって突出する底面板29が各面に一箇
所ずつ形成されている。そのため、これら底面板29
と、内側のL形側面板26の各面及びこれらに相対する
外側のL形側面板27の各面とによって、底面の一部が
開口した2箇所の凹溝部20が互いに直交して形成され
ている。各凹溝部20の深さは、U形ジョイナー2Uの
凹溝部20と同じ深さに形成されている。以下、このジ
ョイナー2をL形ジョイナー2という。
【0030】ただし、このL形ジョイナー2において、
各凹溝部20の底面をなす各底面板29は、凹溝部20
に嵌挿される堰板1の辺縁部に対するストッパーとなれ
ばよいものであり、例えば、内側のL形側面板26と外
側のL形側面板27との間隔の全体にわたって形成され
たもの、或いは内側のL形側面板26から外側に向かっ
て突出するもの、などであってもよい。すなわちこのL
形ジョイナー2においては、前記底面板29の突出長さ
にかかわらず、その底面板29と内側のL形側面板26
及び外側のL形側面板27によって、実質的に略コ字形
断面をなす凹溝部20が互いに直交して形成されている
ものとする。
【0031】図6に示したジョイナー2は、ちょうど前
記H形ジョイナー2Hを2本合体し、互いの両側面板2
1をそれぞれ連続させて一体化した形状を有している。
両側面板21と2枚の底面板22とによって、開口面を
互いに反対側に向けた2箇所の凹溝部20が形成され、
これらの凹溝部20の幅及び深さは前記H形ジョイナー
2Hにおける深さの浅いほうの凹溝部20と同じに設定
されている。また、2枚の底面板22の対向間隔は、堰
板の厚さtとほぼ同じかそれよりもやや大きい寸法に設
定されている。このジョイナー2は、樹脂により形成さ
れ、2枚の底面板22の略中間位置にて側面板21をカ
ッター等により切断することができるようになされてい
る。以下、このジョイナー2をWH形ジョイナー2WH
という。
【0032】これら各ジョイナー2(2U,2H,2
F,2L,2WH)の各凹溝部には、堰板1の上下左右
いずれかの辺縁部が嵌挿され、その辺縁部を挟むいずれ
か一方の側面板21の上からビス止めされる。こうし
て、堰板1と各ジョイナー2とが仮止め状態で固定さ
れ、脱型時にはこのビスを外して解体される。解体され
た堰板1とジョイナー2はそれぞれ再利用されるが、後
述するように、WH形ジョイナー2WHだけは脱型時に
切断されるので、一度きりの使い捨て部材となる。
【0033】続いて、これら各ジョイナー2(2U,2
H,2F,2L,2WH)を介して前記堰板1を保持す
る型枠構造について説明する。
【0034】図7は、壁構造によって構築される建築物
の壁W及びスラブSを形成する型枠構造を示す。
【0035】基礎コンクリートKの上面、或いはこれに
代わる下層階の打ち継ぎ面上に設定された壁型枠立設位
置のライン上には、脱型用スペーサー3が配置されてい
る。この脱型用スペーサー3は、発泡スチロール製の細
長い棒状部材で、正方形断面を有し、各面の幅が前記各
ジョイナー2の凹溝部20にちょうど嵌挿される寸法に
形成されている。この脱型用スペーサー3は、壁型枠立
設位置のラインに沿って途切れなく敷設され、釘打ち又
は接着剤等によって基礎コンクリートKの上面或いは前
記打ち継ぎ面上に仮止めされている。
【0036】この脱型用スペーサー3には、前記H形ジ
ョイナー2Hが、その凹溝部20の一方を脱型用スペー
サー3に上方から嵌装させるようにして取り付けられて
いる。このとき、H形ジョイナー2Hは、浅いほうの凹
溝部20を下側にして取り付けられている。そのため、
H形ジョイナー2Hの下縁部と、基礎コンクリートKの
上面或いは前記打ち継ぎ面との間には若干の間隙が形成
され、この間隙から脱型用スペーサー3の側縁部分の一
部が見えるようになっている。すなわち、この脱型用ス
ペーサー3は、前記間隙から鋭利な棒状物を挿し込むな
どして容易に破砕することができるもので、コンクリー
ト硬化後の脱型に際し、まずこの脱型用スペーサー3を
破砕して除去することにより、上方に連設された各堰板
1を下方から順次自由にして容易に取り外すことができ
るようになされている。
【0037】H形ジョイナー2Hの他方の凹溝部20は
その開口面を上に向けており、この凹溝部20には、壁
Wを形成する堰板1の下辺縁部が嵌挿されて、H形ジョ
イナーの側面板21の上からビス止めされている。壁W
を形成する堰板1は上下2段からなり、図示した実施の
形態では、例えば高さ 500mm程度の下段の堰板1aと、
型枠用合板の四八板のサイズに合わせて形成された高さ
2420mmの上段の堰板1bとを上下に連設して階高分の壁
高さを確保するように設定されている。下段の堰板1a
と上段の堰板1bとの間にもH形ジョイナー2Hが配設
され、各凹溝部20にそれぞれ下段の堰板1aの上辺縁
部と上段の堰板1bの下辺縁部とが嵌挿され、上段の堰
板1aと下段の堰板1bとが上下方向に同一平面をなす
ように保持されている。なお、このとき、図示した実施
の形態では、H形ジョイナー2Hの凹溝部20は浅いほ
うを下に、深いほうを上に向けて堰板1の各辺縁部に嵌
装されているが、この姿勢は上下反転しても特に差し支
えはない。
【0038】このように、壁Wの両面を形成する堰板1
がH形ジョイナー2Hを介して仮止め状態で立設され、
壁型枠立設位置のライン上に相対して保持される。横方
向については、この堰板1は、後述のWH形ジョイナー
2WHを介在させる特殊な部位を除いて、縦辺縁部の端
面同士を突き合わせた状態で連設される。したがって、
隣接する辺縁部同士を釘又はビスにより接合することは
行われない。相対する堰板1の間隔はセパレーター41
等を介して一定に保持されつつ、フォームタイ42によ
って緊結される。堰板1の外側には図示しない縦バタ材
及び横バタ材が適宜間隔であてがわれ、これらバタ材と
フォームタイ42とをクランプ締結して堰板1が固定さ
れる。こうして建て込まれた壁Wの型枠は、必要に応
じ、図示しないその他の支保工によって補強される。
【0039】さらに、壁Wの型枠の最上部には上層階の
スラブSを形成する型枠が連続的に形成される。そのた
め、堰板1(1b)の上辺縁部に、F形ジョイナー2F
がその凹溝部20の開口面を下に向けて嵌装され、その
側面板21上から堰板1bにビス止めされている。F形
ジョイナー2Fは、その直立板23を壁Wの表面に沿っ
て立ち上げるとともに、その水平板24を壁Wの外側に
向けて張り出した状態で取り付けられ、これによって凹
溝部20の上部に断面L字形の底枠板保持部25が形成
されている。そして、この底枠板保持部25に、スラブ
Sの下面を形成する底枠板5の辺縁部が載架されてビス
止めされ、サポート6等により支承されて水平に保持さ
れている。底枠板5は、例えば、一般的な型枠用合板の
下面の周縁部及び中間部に補強用の桟木を釘打ちしたよ
うなものでもよく、また、桟木なしで十分な強度及び剛
性を有する型枠用合板やその他の板材からなるものでも
よい。
【0040】また、片持ち状に張り出したスラブ縁端部
Saにおいては、張り出したスラブSを支承する底枠板
5aの上面に、U形ジョイナー2Uが、その凹溝部20
の開口面を上に向けて配設され、その底面板22を底枠
板5aにビス止めされて取り付けられている。そして、
スラブ厚とほぼ同じ高さ寸法に形成された堰板1(1
c)が、その下辺縁部をU形ジョイナー2Uの凹溝部2
0に嵌挿されてビス止めされ、さらに図示しない支持材
等によってその直立性を保持されることにより、スラブ
縁端部Saの型枠が形成されている。
【0041】図8は、図7に示した型枠構造の変形例
で、壁Wとスラブ縁端部Saとの接合部における型枠構
造を示す。
【0042】この実施の形態では、壁Wの外面を形成す
る堰板1(1b)の上辺縁部に、凹溝部20の開口面を
下に向けたF形ジョイナー2Fが嵌装されてビス止めさ
れ、このジョイナー2の底枠板保持部25に壁Wの外方
に張り出した底枠板5bが取り付けられるとともに、さ
らにこの底枠板5bの上面にも凹溝部20の開口面を上
に向けたF形ジョイナー2Fが取り付けられ、このF形
ジョイナー2Fの凹溝部20にスラブ縁端部Saを形成
する堰板1cが嵌挿されることにより、壁Wの外面を形
成する堰板1(1b)とスラブ縁端部Saを形成する堰
板1(1c)が同一の垂直面をなすように保持されてい
る。この底枠板5bの上方に立設されたスラブ縁端部S
aを形成する堰板1(1c)は、底枠板5b上に設けた
図示しない支持材等によってその直立性を保持される。
【0043】また、壁Wの内面を形成する堰板1(1
b)の上部には、前記と同様に、F形ジョイナー2Fを
介して上層階のスラブSを形成する底枠板5が連結され
ている。
【0044】なお、この実施の形態において、壁Wの外
面を形成する堰板1(1b)の上辺縁部にH形ジョイナ
ー2Hを介して底枠板5bの厚さと同程度の高さの堰板
1を立設し、さらにその上に別のH形ジョイナー2Hを
介してスラブ縁端部Saを形成する堰板1cを立設する
ことも可能である。
【0045】図9は、同じく壁構造によって構築される
建築物の、壁Wのコーナー部及び交差部における型枠構
造を示す。
【0046】壁Wのコーナー部や交差部においては、図
示のように、壁Wの外面又は内面を形成する堰板1がそ
れぞれ出隅や入隅をなすように連結されるが、これら出
隅及び入隅を挟んで隣接する一対の堰板1は、各出隅又
は入隅に立設されたL形ジョイナー2Lの各凹溝部20
に各縦辺縁部を嵌挿されてビス止めされることにより、
互いに直交して保持されている。このL形ジョイナー2
Lは、その外側にも内側にも、表面が直角に折曲された
隅角部260,270を形成するので、コーナー部の外
側、内側を問わずに使用することができる。
【0047】また、壁Wの型枠には、そのコーナー部や
交差部間に形成される壁面ごとに内外各1箇所程度ず
つ、WH形ジョイナー2WHが配設されている。このW
H形ジョイナー2WHは、例えばコーナー部や交差部近
傍に配置された堰板1の隣接する縦辺縁部間に、壁Wの
内外両面で位置を揃えて縦向きに嵌装される。そして、
脱型時に、対向する2枚の底面板22の略中間位置にて
側面板21をカッターで切断することにより、左右方向
に連設された堰板1の一部が自由になり、ここから順次
堰板1を取り外すことができるようになされている。
【0048】図10は、柱・梁ラーメン構造によって構
築される建築物の、壁W、梁形B及びスラブSを形成す
る型枠構造を示す。
【0049】柱・梁ラーメン構造による建築物の型枠に
おいても、壁Wを形成する型枠は、相対する堰板1の間
隔が壁構造による建築物の型枠に比べて多少狭くなるこ
とを除けば、基本的に壁構造の場合と同様の構造によっ
て保持されている。
【0050】梁形B部分においては、壁Wの内面を形成
する堰板1(1b)の上辺縁部に嵌装されたF形ジョイ
ナー2Fを介して梁形Bの底部を形成する底枠板5cが
取り付けられ、この底枠板5cの上面に取り付けられた
U形ジョイナー2Uを介して梁形Bの側面を形成する堰
板1(1d)が保持されている。さらに、梁形Bの側面
を形成する堰板1(1d)の上辺縁部に嵌装されたF形
ジョイナー2Fを介してスラブSの下面を形成する底枠
板5が保持されている。
【0051】また、壁Wの外面を形成する堰板1(1
a,1b,1e)は、H形ジョイナー2Hを介して同一
の垂直面をなすように保持されている。
【0052】図11は、図10に示した型枠構造の変形
例で、梁形Bを壁Wの外側に形成した場合の該梁形B部
分の型枠構造を示す。
【0053】この実施の形態では、壁Wの外面を形成す
る堰板1(1b)の上辺縁部に嵌装されたF形ジョイナ
ー2Fを介して梁形Bの底部を形成する底枠板5cが取
り付けられ、この底枠板5cの上面に取り付けられたU
形ジョイナー2Uを介して梁形Bの側面を形成する堰板
1(1f)が保持されている。
【0054】また、壁Wの内面を形成する堰板1(1
b)にはH形ジョイナー2Hを介して堰板1(1g)が
延設され、梁形Bの高さ分だけ上方に立ち上げられてい
る。そして、堰板1(1g)の上辺縁部に嵌装されたF
形ジョイナー2Fを介してスラブSの下面を形成する底
枠板5が保持されている。
【0055】図12も、図10に示した型枠構造の変形
例で、スラブSの中間部に梁形Bを形成した場合の該梁
形B部分の型枠構造を示す。
【0056】この梁形Bの底面は、サポート6によって
支承された底枠板5dにより形成され、この底枠板5d
の上面に取り付けられたU形ジョイナー2Uを介して梁
形Bの両側面を形成する堰板1(1d)が保持されてい
る。そして、これら梁形Bの両側面を形成する堰板1
(1d)の上辺縁部に、F形ジョイナー2Fを介してス
ラブSの下面を形成する底枠板5が連結されている。
【0057】図13は、柱・梁ラーメン構造によって構
築される建築物の壁Wのコーナー部にて、柱形Cを壁W
のコーナー部の内側に設けた場合の該柱形C部分の型枠
構造を示し、また図14は、同じく柱形Cを壁Wのコー
ナー部の外側に設けた場合の該柱形C部分の型枠構造を
示す。
【0058】これらの実施の形態においては 柱形Cの
周囲や柱形Cと壁Wとの接合部に、それらの各面を形成
する堰板1の出隅や入隅が形成されるが、この場合も前
記図9に示した型枠構造と同様に、それら出隅及び入隅
を挟んで隣接する一対の堰板1が、各出隅又は入隅に立
設されたL形ジョイナー2Lの各凹溝部20に各縦辺縁
部を嵌挿されることにより、互いに直交して保持されて
いる。
【0059】また、柱形Cの近傍には、壁Wの内外両面
を形成する堰板1の縦辺縁部に適宜WH形ジョイナー2
WHが配設されて、堰板1の脱型作業を容易ならしめる
ように配慮されている。
【0060】以上に述べたように、コンクリート造建築
物の各部に合わせて使い分けることのできるように用意
された数種類のジョイナー2(2U,2H,2F,2
L,2WH)を介して堰板1(1a,1b,1c…)を
保持することにより、堰板1の建て込み作業をきわめて
効率的に行うことができる。また、堰板1同士を釘止め
しないため、コンクリート硬化後の脱型作業も容易であ
る。
【0061】さらに、破砕容易な脱型用スペーサー3や
切断可能なWH形ジョイナー2WHなどを介在させて一
部の堰板1を保持することにより、脱型時には、まずこ
れら脱型用スペーサー3やWH形ジョイナー2WHを除
去して一部の堰板1を自由にし、コンクリート面が露出
した箇所から順次堰板1を取り外してゆくことができ
る。そのため、バール等を用いて堰板1の辺縁部をこじ
たりしなくとも容易に脱型作業を行うことができ、堰板
1の損傷を最小限に抑えることができる。
【0062】こうして、型枠工事における施工性が向上
するとともに、同時に堰板1の再利用回数も増加して、
木材資源を節約することも可能になる。
【0063】
【発明の効果】本発明のコンクリート造建築物の型枠構
造によれば、十分な強度及び剛性を有する堰板が専用の
ジョイナーを介して保持されるので、堰板の建て込み作
業の効率化を図ることができるとともに、堰板の損傷を
最小限に抑えることが可能になる。また、脱型時におい
ても、堰板を損傷させることなく容易に脱型することが
できる。こうして、型枠工事における施工性を向上さ
せ、同時に堰板の再利用回数を増やして木材資源の節約
に寄与することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のコンクリート造建築物の型枠構造に使
用される堰板を示す斜視図である。
【図2】前記型枠構造に使用されるジョイナーの第1の
実施の形態(U形ジョイナー)の断面図である。
【図3】同じくジョイナーの第2の実施の形態(H形ジ
ョイナー)の断面図である。
【図4】同じくジョイナーの第3の実施の形態(F形ジ
ョイナー)の断面図である。
【図5】同じくジョイナーの第4の実施の形態(L形ジ
ョイナー)の断面図である。
【図6】同じくジョイナーの第5の実施の形態(WH形
ジョイナー)の断面図である。
【図7】本発明のコンクリート造建築物の型枠構造の実
施の形態を示す断面図であり、壁構造によって構築され
る建築物の壁及びスラブを形成する型枠の縦断面図であ
る。
【図8】同じく、壁構造によって構築される建築物の、
壁とスラブ縁端部との接合部を形成する型枠の縦断面図
である。
【図9】同じく、壁構造によって構築される建築物の、
壁のコーナー部及び交差部を形成する型枠の横断面図で
ある。
【図10】同じく、柱・梁ラーメン構造によって構築さ
れる建築物の、壁、梁形及びスラブを形成する型枠の縦
断面図である。
【図11】図10に示した実施の形態の変形例であり、
梁形を壁の外側に形成した場合の該梁形部分を形成する
型枠の縦断面図である。
【図12】図10に示した実施の形態の変形例であり、
スラブの中間部に梁形を形成した場合の該梁形部分を形
成する型枠の縦断面図である。
【図13】柱・梁ラーメン構造によって構築される建築
物の壁のコーナー部にて、柱形を壁のコーナー部の内側
に設けた場合の該柱形部分を形成する型枠の横断面図で
ある。
【図14】柱・梁ラーメン構造によって構築される建築
物の壁のコーナー部にて、柱形を壁のコーナー部の外側
に設けた場合の該柱形部分を形成する型枠の横断面図で
ある。
【図15】従来のコンクリート造建築物の型枠構造に使
用される合板製の型枠パネルの斜視図である。
【符号の説明】
1(1a,1b,1c,1d…) 堰板 2 ジョイナー 20 凹溝部 21 側面板 22 底面板 23 直立板 24 水平板 25 底枠板保持部 260,270 隅角部 2F F形ジョイナー 2H H形ジョイナー 2L L形ジョイナー 2U U形ジョイナー 2WH WH形ジョイナー 3 脱型用スペーサー 5,5a,5b,5c,5d 底枠板 C 柱形 B 梁形 K 基礎コンクリート S スラブ
【手続補正書】
【提出日】平成11年12月8日(1999.12.
8)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
のコンクリート造建築物の型枠構造は、コンクリートの
圧力に対し十分な強度及び剛性を発揮しうる厚さの型枠
用合板を堰板として使用するとともに、この堰板の辺縁
部に嵌装可能な略コ字形断面の凹溝部を有するジョイナ
ーを介して前記堰板を保持するコンクリート造建築物の
型枠構造であって、少なくとも1種類のジョイナーは、
一対の凹溝部を背合わせに配置した略H形の断面を有
し、このジョイナーの一方の凹溝部が開口面を下に向け
て、基礎コンクリート上又は下層階の打ち継ぎ面上に取
り付けられた破砕容易な脱型用スペーサーに嵌装される
とともに、他方の凹溝部が開口面を上に向けて堰板の下
辺縁部に嵌装されることにより、該堰板が前記基礎コン
クリート上又は前記下層階の打ち継ぎ面上に立設された
ことを特徴とする。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】また、請求項2に記載のコンクリート造建
築物の型枠構造は、コンクリートの圧力に対し十分な強
度及び剛性を発揮しうる厚さの型枠用合板を堰板として
使用するとともに、この堰板の辺縁部に嵌装可能な略コ
字形断面の凹溝部を有するジョイナーを介して前記堰板
を保持するコンクリート造建築物の型枠構造であって、
少なくとも1種類のジョイナーは、一の凹溝部と、この
凹溝部を囲む一方の側面板を該凹溝部の背面側に延設し
て形成された直立板及びこの凹溝部を囲む底面板を前記
直立板の反対側に延設して形成された水平板からなる断
面L字形の底枠板保持部とを備え、このジョイナーの凹
溝部が開口面を下に向けて堰板の上辺縁部に嵌装される
とともに、このジョイナーの前記底枠板保持部に、スラ
ブ又は梁形その他の躯体の張り出し部分を支承する底枠
板の辺縁部が載架されたことを特徴とする。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】また、請求項3に記載のコンクリート造建
築物の型枠構造は、コンクリートの圧力に対し十分な強
度及び剛性を発揮しうる厚さの型枠用合板を堰板として
使用するとともに、この堰板の辺縁部に嵌装可能な略コ
字形断面の凹溝部を有するジョイナーを介して前記堰板
を保持するコンクリート造建築物の型枠構造であって、
少なくとも1種類のジョイナーは、所定間隔を介して対
向する2枚の底面板と、それらの両縁部をそれぞれ連結
して対向する2枚の側面板とを有し、これら底面板と側
面板とによって開口面を互いに反対方向に向けた2箇所
の凹溝部が形成され、これらの各凹溝部が隣接する堰板
の辺縁部にそれぞれ嵌装されることにより、該堰板が上
下方向又は横方向に同一平面をなすようにして保持され
るとともに、脱型時には、前記2枚の側面板を、前記2
枚の底面板の略中間位置にてそれぞれ切断することによ
り、この切断部分から堰板を取り外すことができるよう
になされたことを特徴とする。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】これら本発明のコンクリート造建築物の型
枠構造(以下、単に型枠構造という。)によれば、コン
クリートの圧力に対し十分な強度及び剛性を発揮しうる
厚さの型枠用合板を堰板として使用するため、前記従来
の型枠パネルのように裏面に補強用の桟木を設ける必要
がない。そのため、堰板の表裏両面を問わずに建て込む
ことができ、建て込み作業の施工性を高めることができ
るとともに、堰板自体の取り扱いも容易になる。また、
堰板が十分な強度及び剛性を備えることから、建て込ん
だ堰板を保持するためにあてがう縦バタ材や横バタ材の
本数も減らすことができ、資材コストや作業コストの低
減を図ることも可能になる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】削除
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】削除
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】削除
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】削除
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】さらに、建築物の各部に適合する数種類の
ジョイナーを介して複数枚の堰板を保持することによ
り、堰板の建て込み作業は一層効率化される。また、堰
板の保持は、各ジョイナーの凹溝部に嵌挿させた堰板の
辺縁部を該凹溝部の側面板の上からビス止めにより行う
ことができるので、堰板同士を釘やビスによって固定し
なくてよい。したがって、コンクリート硬化後の脱型作
業も容易になるとともに、堰板の辺縁部の損傷を最低限
に抑えることができ、堰板の再利用回数を従来よりも増
やすことができる。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】特に、請求項1に記載の発明のように、破
砕容易な脱型用スペーサーを介在させて一部の堰板を保
持することにより、脱型時には、まずこの脱型用スペー
サーを突き壊して一部の堰板を自由にし、コンクリート
面が露出した箇所から順次堰板を取り外してゆくことが
できる。あるいは請求項3に記載の発明のように、上下
方向又は横方向に連設される堰板の間に、所定間隔を介
して対向する2枚の底面板の両側に開口面を互いに反対
方向に向けた凹溝部がそれぞれ形成されてなるジョイナ
ーを介在させることにより、脱型時には、このジョイナ
ーの側面板を底面板の略中間位置にて切断し、この切断
部分から堰板を自由にして順次取り外してゆくことがで
きる。これらにより、バール等を用いて堰板の辺縁部を
こじたりしなくとも容易に脱型作業を行うことができる
ようになり、堰板の損傷防止とともに、脱型作業のさら
なる迅速化を図ることができる。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】前記型枠構造に使用されるU形ジョイナーの断
面図である。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】同じくH形ジョイナーの断面図である。
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】同じくF形ジョイナーの断面図である。
【手続補正15】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正内容】
【図5】同じくL形ジョイナーの断面図である。
【手続補正16】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図6
【補正方法】変更
【補正内容】
【図6】同じくWH形ジョイナーの断面図である。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンクリートの圧力に対し十分な強度及
    び剛性を発揮しうる厚さの型枠用合板を堰板として使用
    するとともに、この堰板の辺縁部に嵌装可能な略コ字形
    断面の凹溝部を有するジョイナーを介して、前記堰板を
    保持することを特徴とするコンクリート造建築物の型枠
    構造。
  2. 【請求項2】 少なくとも1種類のジョイナーは、一の
    凹溝部のみからなる略コ字形断面を有し、このジョイナ
    ーがスラブ又は梁形その他の躯体の張り出し部分を下方
    から支承する底枠板の上面に、前記凹溝部の開口面を上
    に向けて取り付けられるとともに、この凹溝部が前記底
    枠板の上方に立設される堰板の下辺縁部に嵌装されるこ
    とにより、該堰板が前記底枠板上に保持されたことを特
    徴とする請求項1に記載のコンクリート造建築物の型枠
    構造。
  3. 【請求項3】 少なくとも1種類のジョイナーは、一対
    の凹溝部を背合わせに配置した略H形の断面を有し、こ
    のジョイナーの各凹溝部が隣接する堰板の辺縁部にそれ
    ぞれ嵌装されることにより、該堰板が上下方向又は横方
    向に同一平面をなすようにして保持されたことを特徴と
    する請求項1又は請求項2に記載のコンクリート造建築
    物の型枠構造。
  4. 【請求項4】 少なくとも1種類のジョイナーは、一対
    の凹溝部を背合わせに配置した略H形の断面を有し、こ
    のジョイナーの一方の凹溝部が開口面を下に向けて、基
    礎コンクリート上又は下層階の打ち継ぎ面上に取り付け
    られた破砕容易な脱型用スペーサーに嵌装されるととも
    に、他方の凹溝部が開口面を上に向けて堰板の下辺縁部
    に嵌装されることにより、該堰板が前記基礎コンクリー
    ト上又は前記下層階の打ち継ぎ面上に立設されたことを
    特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3に記載のコ
    ンクリート造建築物の型枠構造。
  5. 【請求項5】 少なくとも1種類のジョイナーは、一の
    凹溝部と、この凹溝部を囲む一方の側面板を該凹溝部の
    背面側に延設して形成された直立板及びこの凹溝部を囲
    む底面板を前記直立板の反対側に延設して形成された水
    平板からなる断面L字形の底枠板保持部とを備え、この
    ジョイナーの凹溝部が開口面を下に向けて堰板の上辺縁
    部に嵌装されるとともに、このジョイナーの前記底枠板
    保持部に、スラブ又は梁形その他の躯体の張り出し部分
    を支承する底枠板の辺縁部が載架されたことを特徴とす
    る請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のコンクリー
    ト造建築物の型枠構造。
  6. 【請求項6】 少なくとも1種類のジョイナーは、開口
    面を互いに直交させて配置された一対の凹溝部と、これ
    ら凹溝部を一体に連結する隅角部とを備え、このジョイ
    ナーの各凹溝部が、建物のコーナー部に立設される一対
    の堰板の隣接する各辺縁部にそれぞれ嵌装されることに
    より、該堰板が互いに直交して保持されたことを特徴と
    する請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のコンクリ
    ート造建築物の型枠構造。
  7. 【請求項7】 少なくとも1種類のジョイナーは、所定
    間隔を介して対向する2枚の底面板と、それらの両縁部
    をそれぞれ連結して対向する2枚の側面板とを有し、こ
    れら底面板と側面板とによって開口面を互いに反対方向
    に向けた2箇所の凹溝部が形成され、これらの各凹溝部
    が隣接する堰板の辺縁部にそれぞれ嵌装されることによ
    り、該堰板が上下方向又は横方向に同一平面をなすよう
    にして保持されるとともに、脱型時には、前記2枚の側
    面板を、前記2枚の底面板の略中間位置にてそれぞれ切
    断することにより、この切断部分から堰板を取り外すこ
    とができるようになされたことを特徴とする請求項1乃
    至請求項6のいずれかに記載のコンクリート造建築物の
    型枠構造。
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