JP2000248289A - 不水溶性機械加工油組成物 - Google Patents

不水溶性機械加工油組成物

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JP2000248289A
JP2000248289A JP9919499A JP9919499A JP2000248289A JP 2000248289 A JP2000248289 A JP 2000248289A JP 9919499 A JP9919499 A JP 9919499A JP 9919499 A JP9919499 A JP 9919499A JP 2000248289 A JP2000248289 A JP 2000248289A
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oil
water
hydrocarbon
oil composition
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Isao Shimizu
勲 清水
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YACHIYO RESEARCH KK
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YACHIYO RES KK
YACHIYO RESEARCH KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】環境面に問題が多い塩素化合物を代替し得る、
これと同等以上の切削性能と深絞り性能とを有する非塩
素系化合物を発見し、これを配合して成る不水溶性機械
加工油組成物を得る。 【解決手段】本発明は、脂肪族多価カルボン酸、芳香族
多価カルボン酸、ヒドロキシ多価カルボン酸などの多価
カルボン酸のエステル、1価アルコール、レシチン、及
びこれらの混合物、並びにそれらと有機多硫化物、ジチ
オリン酸亜鉛、過塩基性清浄剤との混合物を配合するこ
とにより、切削性能と深絞り性能が優れる不水溶性機械
加工油組成物を得ることを特徴とする。これにより塩素
化合物を含有しない、環境に優しい不水溶性機械加工油
組成物を提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、不水溶性機械加工
油組成物に関する。詳しくは、環境問題対応型不水溶性
機械加工油組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】切削加工や塑性加工などの機械加工では
加工材料と工具との間の潤滑条件が厳しいので、機械加
工油には高度の耐荷重性が要求される。このため耐荷重
添加剤として塩素化パラフィン、塩素化脂肪酸エステル
などの塩素化合物、硫化オレフィン、ジアルキルポリス
ルフィド、硫化油脂などの硫黄化合物や油脂などが添加
されることが多い。この中で塩素化合物は適用範囲が広
く、とくに苛酷な加工条件には従来不可欠であった。
【0003】しかし塩素化合物は使用時に分解して塩酸
を発生し、作業環境を汚染するだけでなく、廃油焼却処
分に際して、炉の腐食を起したり、ダイオキシン生成の
原因になるなど、大きな環境問題になっている。このた
め代替耐荷重添加剤の開発が望まれているが、まだ十分
なものは現れていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このようなことから、
塩素化合物に代替できる耐荷重添加剤の開発が大きな課
題になっている。本発明は、塩素化合物と同等以上の加
工性を有する非塩素系化合物を発見し、これを耐荷重添
加剤として配合して成る不水溶性機械加工油組成物を提
供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的を
達成するために、各種の切削試験、深絞り試験などを重
ねて多くの化合物を評価した結果、不水溶性機械加工油
の添加剤として加工性がいちじるしく優れる非塩素系化
合物を発見し、本発明を完成するに至った。
【0006】本発明は、(1)1分子中に2個または3
個のカルボン酸基を有し、かつカルボン酸基間の炭素鎖
に置換基を有しないか、又はヒドロキシ置換基を有する
多価カルボン酸のジ又はトリエステルを2〜100質量
%と鉱油及び/又は炭化水素系合成油を0〜98質量%
とを含有することを特徴とする、不水溶性機械加工油組
成物、(2)1分子中に2個または3個のカルボン酸基
を有し、かつカルボン酸基間の炭素鎖に置換基を有しな
いか、又はヒドロキシ置換基を有する多価カルボン酸の
ジ又はトリエステルを2〜90質量%、レシチンを1〜
40質量%、植物油を0〜20質量%、脂肪酸を0〜1
0質量%と鉱油及び/又は炭化水素系合成油を0〜97
質量%とを含有することを特徴とする、不水溶性機械加
工油組成物、(3)1分子中に2個または3個のカルボ
ン酸基を有し、かつカルボン酸基間の炭素鎖に置換基を
有しないか、又はヒドロキシ置換基を有する多価カルボ
ン酸のジ又はトリエステルを2〜90質量%、炭素数8
〜26の1価アルコールを2〜50質量%と鉱油及び/
又は炭化水素系合成油を0〜96質量%とを含有するこ
とを特徴とする、不水溶性機械加工油組成物、(4)1
分子中に2個または3個のカルボン酸基を有し、かつカ
ルボン酸基間の炭素鎖に置換基を有しないか、又はヒド
ロキシ置換基を有する多価カルボン酸のジ又はトリエス
テルを2〜90質量%、有機多硫化物又はジチオリン酸
亜鉛などの硫黄系極圧剤を1〜40質量%と鉱油及び/
又は炭化水素系合成油を0〜97質量%とを含有するこ
とを特徴とする、不水溶性機械加工油組成物、(5)1
分子中に2個または3個のカルボン酸基を有し、かつカ
ルボン酸基間の炭素鎖に置換基を有しないか、又はヒド
ロキシ置換基を有する多価カルボン酸のジ又はトリエス
テルを2〜90質量%、過塩基性スルフォン酸金属や過
塩基性サリチル酸金属などの過塩基性清浄剤を1〜40
質量%と鉱油及び/又は炭化水素系合成油を0〜97質
量%とを含有することを特徴とする、不水溶性機械加工
油組成物、(6)レシチンを3〜60質量%、植物油を
0〜80質量%、脂肪酸を0〜40質量%と鉱油及び/
又は炭化水素系合成油を0〜97質量%とを含有するこ
とを特徴とする、不水溶性機械加工油組成物、(7)レ
シチンを1〜40質量%、植物油を0〜20質量%、脂
肪酸を0〜10質量%、炭素数8〜26の1価アルコー
ルを2〜50質量%と鉱油及び/又は炭化水素系合成油
を0〜97質量%とを含有することを特徴とする、不水
溶性機械加工油組成物。(8)レシチンを1〜40質量
%、植物油を0〜20質量%、脂肪酸を0〜10質量
%、有機多硫化物又はジチオリン酸亜鉛などの硫黄系極
圧剤を1〜40質量%と鉱油及び/又は炭化水素系合成
油を0〜98質量%とを含有することを特徴とする、不
水溶性機械加工油組成物、(9)炭素数8〜26の1価
アルコールを2〜100質量%と鉱油及び/又は炭化水
素系合成油を0〜98質量%とを含有することを特徴と
する、不水溶性機械加工油組成物、(10)炭素数8〜
26の1価アルコールを2〜90質量%、有機多硫化物
又はジチオリン酸亜鉛などの硫黄系極圧剤を1〜40質
量%と鉱油及び/又は炭化水素系合成油を0〜97質量
%とを含有することを特徴とする、不水溶性機械加工油
組成物、(11)炭素数8〜26の1価アルコールを2
〜90質量%、過塩基性スルフォン酸金属や過塩基性サ
リチル酸金属などの過塩基性清浄剤を1〜40質量%と
鉱油及び/又は炭化水素系合成油を0〜97質量%とを
含有することを特徴とする、不水溶性機械加工油組成
物、(12)炭素数8〜22の脂肪酸を2〜90質量
%、ジチオリン酸亜鉛を1〜40質量%と鉱油及び/又
は炭化水素系合成油を0〜97質量%とを含有すること
を特徴とする、不水溶性機械加工油組成物、を提供する
ものである。
【0007】本発明の不水溶性機械加工油組成物の基油
材源としては、用途に応じて広域の粘度範囲の化合物が
使用されるが、水素化精製油、溶剤精製油、流動パラフ
ィンなどの精製鉱油、アルキルベンゼン、α−オレフィ
ンオリゴマー、ポリブテンなどの合成炭化水素などが例
示される。
【0008】上記(1)〜(5)の1分子中に2個また
は3個のカルボン酸基を有し、かつカルボン酸基間の炭
素鎖に置換基を有しないか、又はヒドロキシ置換基を有
する多価カルボン酸としては、しゅう酸、マロン酸、こ
はく酸、マレイン酸、フマル酸、アジピン酸、アゼライ
ン酸、セバシン酸などの脂肪族多価カルボン酸、フタル
酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリト酸、トリ
メシン酸などの芳香族多価カルボン酸、りんご酸、酒石
酸、くえん酸などのヒドロキシ多価カルボン酸、O−ア
セチルリんご酸、O−アセチルくえん酸などのエステル
化ヒドロキシ多価カルボン酸などが例示される。
【0009】これらの2価カルボン酸のジエステル、3
価カルボン酸のトリエステルを構成する置換アルコール
としては、メチルアルコール、エチルアルコール、プロ
ピルアルコール、ブチルアルコール、オクチルアルコー
ル、ラウリルアルコールなどの脂肪族飽和アルコール、
ビニルアルコール、オレイルアルコールなどの脂肪族不
飽和アルコール、シクロヘキシルアルコール、メチルシ
クロヘキシルアルコールなどの脂環族アルコールなどが
例示され、。
【0010】上記(2)と(6)〜(8)のレシチンは
リン脂質で、大豆、卵黄、牛乳などに含まれ、抽出、分
離して利用されている。大豆を利用するものがもっとも
多い。レシチン市販品には高純度の固形品、これに次ぐ
ペースト品や60%以上の粘ちょう液状品などがある。
後者には大豆油や脂肪酸などが含まれている。
【0011】上記(3)、(7)と(9)〜(11)の
炭素数8〜26の1価アルコールとしては、オクチルア
ルコール、ウンデシルアルコール、イソステアリルアル
コール、オレイルアルコール、ダイマーアルコールなど
が例示される。
【0012】上記(4)、(8)と(10)の有機多硫
化物としては、分子中にC−Sx−C(x:2以上)結
合を有するもので、ジオクチルジスルフィド、ジノニル
ポリスルフィド、ジフェニルジスルフィド、ジベンジル
ジスルフィド、硫化オレフィン、硫化油脂など、
(4)、(8)、(10)と(12)のジチオリン酸亜
鉛としては、ジオクチル(1級)ジチオリン酸亜鉛、ジ
ヘキシル(2級)ジチオリン酸亜鉛、ジブチルフェニル
ジチオリン酸亜鉛などが例示される。
【0013】上記(5)と(11)の過塩基性スルフォ
ン酸金属や過塩基性サリチル酸金属などの過塩基性清浄
剤は、金属炭酸塩のような塩基性無機化合物の微粒子を
油溶性のスルフォン酸金属やサリチル酸金属などにより
分散させた潤滑油添加剤で、塩基価は通常50〜400
である。過塩基性スルフォン酸金属の化学構造は
【化1】、過塩基性サリチル酸金属の化学構造は
【化2】に示すようなものである。
【0014】
【化1】
【0015】
【化2】
【0016】過塩基性スルフォン酸カルシウム、過塩基
性サリチル酸カルシウム、過塩基性ナフテン酸カルシウ
ムなどが例示される。
【0017】本発明の不水溶性機械加工油組成物には、
必要に応じて、従来より公知の酸化防止剤、錆止め剤な
どを、単独又は併用して配合することができる。
【0018】従来不水溶性切削油の耐荷重添加剤には、
主として塩素化パラフィンのような塩素化合物、硫化オ
レフィン、ジアルキルポリスルフィド、硫化油脂などの
硫黄化合物や油脂などが利用されている。塩素化合物と
硫黄化合物は無機質反応膜、油脂は吸着膜を摩擦面に形
成して、切削抵抗の減少、工具摩耗の防止、構成刃先の
生成防止に有効に働くことが知られている。この中で塩
素化合物は適用範囲が広く、とくに苛酷な条件では従来
不可欠であった。
【0019】したがって塩素化合物を使用しない場合、
多くの課題が出ているが、最も大きな問題のひとつが窒
化チタン被膜工具の被膜損傷である。最近高速度鋼工具
や超硬工具では、長寿命化のため窒化チタン被膜工具が
主流となっていて、工具摩耗問題は即ち窒化チタン被膜
損傷問題である。窒化チタン被膜工具であっても被膜が
損傷すれば構成刃先が生成し、切削抵抗や仕上げ面粗さ
の増大を招く。塩素化合物は窒化チタン被膜工具に対し
ても優れた摩耗防止効果を有しているが、硫黄化合物や
油脂などはその効果がいちじるしく劣り、そのままでは
塩素化合物の代替にはならない。これは被削材と窒化チ
タン被膜との間の潤滑効果が劣ることが原因と考えられ
る。
【0020】これに対して本発明の不水溶性機械加工油
組成物は、塩素化合物を含むことなく、窒化チタン被膜
工具に対して優れた摩耗防止効果をもつものである。こ
れは該組成物が窒化チタン被膜との親和性が高く、良好
な潤滑効果を現わすことによるものと考えられる。本発
明では単独の耐荷重添加剤とともに相乗効果が顕著に現
われる複数の耐荷重添加剤の組合わせを発見した。
【0021】本発明の不水溶性機械加工油組成物は、被
膜処理をしない高速度鋼工具や超硬工具の摩耗防止にも
有効であり、又ステンレス鋼板の深絞り性も良好である
ので、広範な材料に対して親和性が高く、優れた潤滑効
果を示すものと判断される。
【0022】
【発明の実施の形態】発明の実施の形態を実施例にもと
づいて表について説明する。
【0023】実施例に示した性能試験条件は次の通りで
ある。 A.切削試験 被削材 炭素鋼S45C 工具 窒化チタン被膜高速度鋼工具(SKH51)の
スローアウエイチップ(TPGN160304)を用い
た。 方法 旋盤を用い、切削油を切削面に注下して、切削
速度 50m/min、切込み 2mm、送り 0.0
5mm/rev、時間 30秒の条件で切削抵抗と工具
摩耗を調べた。切削油は工具すくい面と切りくずの間の
摩擦に大きく影響するので、切削抵抗はそれを反映する
送り分力により、工具摩耗はすくい面の状態によりA
(ほとんど変化なし)、B(部分的に摩耗斑痕生成)、
C(全面に摩耗斑痕生成)に分類して示した。 基油 VG32鉱油 B.深絞り試験 素板 ステンレス鋼SUS304、板厚 1mm、外径 65及び70mm 工具 ダイス 内径 35.3mm、肩半径 8mm パンチ 内径 33.0mm、肩半径 4mm 方法 深絞り試験機を用い、加工円筒の破断の有無を調べた。 基油 ISOVG32鉱油、流動点 −12.5℃
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】
【表3】
【0027】表1、表2及び表3は実施例で、本発明の
代表的な不水溶性機械加工油組成物の切削性能を示し
た。
【0028】
【表4】
【0029】表4は比較例で、従来の不水溶性機械加工
油の代表的な耐荷重添加剤及びその添加油の切削試験結
果である。比較例2及び11の塩素化パラフィン添加油
の場合はいずれも切削抵抗は低く、工具摩耗も僅かであ
る。これに対して比較例3、4、5、12、13及び1
4の硫黄化合物添加油、比較例6、7、8、9及び10
の油脂又は油脂添加油の場合はいずれも切削抵抗が高
く、工具摩耗が激しい。
【0030】実施例1〜6及び15〜20は、本発明の
多価カルボン酸のジ又はトリエステル又はそれらの添加
油の例であるが、いずれも切削抵抗は低く、工具摩耗も
ほとんどないか、ないしは部分的であって、比較例の塩
素化パレフィン添加油と同等ないしより良好である。
【0031】実施例7〜9は、本発明の多価カルボン酸
のジ又はトリエステルとレシチンの併用添加油の例であ
るが、相乗効果が認められ、いずれも切削抵抗は低く、
工具摩耗もほとんどない。比較例の塩素化パレフィン添
加油と同等以上である。
【0032】実施例10は、本発明の多価カルボン酸の
ジ又はトリエステルと1価アルコールの併用添加油の例
であるが、相乗効果が認められ、切削抵抗は低く、工具
摩耗もほとんどない。比較例の塩素化パレフィン添加油
と同等である。
【0033】実施例11、12及び21は、本発明の多
価カルボン酸のジ又はトリエステルと硫黄化合物の併用
添加油の例であるが、相乗効果が認められ、いずれも切
削抵抗は低く、工具摩耗もほとんどない。比較例の塩素
化パレフィン添加油と同等である。
【0034】実施例13、14及び22は、本発明の多
価カルボン酸のジ又はトリエステルと過塩基性清浄剤の
併用添加油の例であるが、相乗効果が認められ、いずれ
も切削抵抗は低く、工具摩耗もほとんどない。比較例の
塩素化パレフィン添加油と同等である。
【0035】実施例23〜27は、本発明のレシチン添
加油又はレシチンと植物油及び/又は脂肪酸併用添加油
の例であるが、いずれも切削抵抗は低く、工具摩耗もほ
とんどない。比較例の塩素化パレフィン添加油と同等で
ある。
【0036】実施例28は、本発明のレシチンと1価ア
ルコールの併用添加油の例であるが、相乗効果が認めら
れ、切削抵抗は低く、工具摩耗もほとんどない。比較例
の塩素化パレフィン添加油より良好である。
【0037】実施例29〜32は、本発明のレシチン添
加油又はレシチンと硫黄化合物の併用添加油の例である
が、相乗効果が認められ、いずれも切削抵抗は低く、工
具摩耗もほとんどない。比較例の塩素化パレフィン添加
油より良好である。
【0038】実施例33〜36は、本発明の1価アルコ
ール又はそれらの添加油の例であるが、いずれも切削抵
抗は低く、工具摩耗もほとんどないか、ないしは部分的
であって、比較例の塩素化パレフィン添加油と同等であ
る。
【0039】実施例37〜39は、本発明の1価アルコ
ールと硫黄化合物の併用添加油の例であるが、相乗効果
が認められ、いずれも切削抵抗は低く、工具摩耗もほと
んどない。比較例の塩素化パレフィン添加油と同等であ
る。
【0040】実施例40及び41は、本発明の1価アル
コールと過塩基性清浄剤の併用添加油の例であるが、相
乗効果が認められ、いずれも切削抵抗は低く、工具摩耗
もほとんどない。比較例の塩素化パレフィン添加油より
切削抵抗が低い。
【0041】実施例42及び43は、本発明の脂肪酸と
ジチオリン酸亜鉛の併用添加油の例であるが、相乗効果
が認められ、いずれも切削抵抗は低く、工具摩耗もほと
んどない。比較例の塩素化パレフィン添加油より切削抵
抗が低い。
【0042】
【表5】
【0043】表5は本発明の代表的な不水溶性機械加工
油組成物の実施例と比較例で、深絞り性能を示した。外
径70mmのSUS304板の場合、20質量%では、
比較例18の塩素化パラフィン添加油では深絞りが可能
であるが、比較例20の硫化オレフィン添加油、比較例
21のリン酸ジオクチル添加油では破断し、塩素化合物
の優れた加工性が認められる。
【0044】実施例44〜46は、本発明の多価カルボ
ン酸のジ又はトリエステル添加油の例であるが、いずれ
も外径70mmのSUS304板の深絞りが可能であ
る。
【0045】実施例47は、本発明の多価カルボン酸の
ジ又はトリエステルとレシチンの併用添加油の例である
が、外径70mmのSUS304板の深絞りが可能であ
る。
【0046】実施例48は、本発明の多価カルボン酸の
ジ又はトリエステルと硫黄化合物の併用添加油の例であ
るが、外径70mmのSUS304板の深絞りが可能で
ある。
【0047】実施例49は、本発明の多価カルボン酸の
ジ又はトリエステルと過塩基性清浄剤の併用添加油の例
であるが、外径70mmのSUS304板の深絞りが可
能である。
【0048】実施例50は、本発明のレシチン添加油又
はレシチンと植物油及び/又は脂肪酸併用添加油の例で
あるが、外径70mmのSUS304板の深絞りが可能
である。
【0049】実施例51は、本発明のレシチン、又はレ
シチンと植物油及び/又は脂肪酸の混合物と硫黄化合物
との併用添加油の例であるが、外径70mmのSUS3
04板の深絞りが可能である。
【0050】実施例52は、本発明の1価アルコールの
添加油の例であるが、外径70mmのSUS304板の
深絞りが可能である。
【0051】実施例53は、本発明の1価アルコールと
硫黄化合物の併用添加油の例であるが、外径70mmの
SUS304板の深絞りが可能である。
【0052】実施例54は、本発明の1価アルコールと
過塩基性清浄剤の併用添加油の例であるが、外径70m
mのSUS304板の深絞りが可能である。
【0053】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0054】(1)脂肪族多価カルボン酸、芳香族多価
カルボン酸、ヒドロキシ多価カルボン酸などの多価カル
ボン酸のエステル、1価アルコール、レシチン、及びこ
れらの混合物、並びにそれらと有機多硫化物、ジチオリ
ン酸亜鉛、過塩基性清浄剤との混合物を配合することに
より、切削性能と深絞り性能が優れる不水溶性機械加工
油組成物を得ることができる。
【0055】(2)これにより、塩素化合物を含有しな
い、環境に優しい不水溶性機械加工油組成物を提供する
ことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C10M 101:02 105:12) (C10M 169/04 105:36 105:40 101:02 105:12 137:04 129:70 129:40 137:10 135:04 159:22 159:24) C10N 10:04 30:04 30:06 40:22 40:24

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1分子中に2個または3個のカルボン酸基
    を有し、かつカルボン酸基間の炭素鎖に置換基を有しな
    いか、又はヒドロキシ置換基を有する多価カルボン酸の
    ジ又はトリエステルを2〜100質量%と鉱油及び/又
    は炭化水素系合成油を0〜98質量%とを含有すること
    を特徴とする、不水溶性機械加工油組成物。
  2. 【請求項2】1分子中に2個または3個のカルボン酸基
    を有し、かつカルボン酸基間の炭素鎖に置換基を有しな
    いか、又はヒドロキシ置換基を有する多価カルボン酸の
    ジ又はトリエステルを2〜90質量%、レシチンを1〜
    40質量%、植物油を0〜20質量%、脂肪酸を0〜1
    0質量%と鉱油及び/又は炭化水素系合成油を0〜97
    質量%とを含有することを特徴とする、不水溶性機械加
    工油組成物。
  3. 【請求項3】1分子中に2個または3個のカルボン酸基
    を有し、かつカルボン酸基間の炭素鎖に置換基を有しな
    いか、又はヒドロキシ置換基を有する多価カルボン酸の
    ジ又はトリエステルを2〜90質量%、炭素数8〜26
    の1価アルコールを2〜50質量%と鉱油及び/又は炭
    化水素系合成油を0〜96質量%とを含有することを特
    徴とする、不水溶性機械加工油組成物。
  4. 【請求項4】1分子中に2個または3個のカルボン酸基
    を有し、かつカルボン酸基間の炭素鎖に置換基を有しな
    いか、又はヒドロキシ置換基を有する多価カルボン酸の
    ジ又はトリエステルを2〜90質量%、有機多硫化物又
    はジチオリン酸亜鉛などの硫黄系極圧剤を1〜40質量
    %と鉱油及び/又は炭化水素系合成油を0〜97質量%
    とを含有することを特徴とする、不水溶性機械加工油組
    成物。
  5. 【請求項5】1分子中に2個または3個のカルボン酸基
    を有し、かつカルボン酸基間の炭素鎖に置換基を有しな
    いか、又はヒドロキシ置換基を有する多価カルボン酸の
    ジ又はトリエステルを2〜90質量%、過塩基性スルフ
    ォン酸金属や過塩基性サリチル酸金属などの過塩基性清
    浄剤を1〜40質量%と鉱油及び/又は炭化水素系合成
    油を0〜97質量%とを含有することを特徴とする、不
    水溶性機械加工油組成物。
  6. 【請求項6】レシチンを3〜60質量%、植物油を0〜
    80質量%、脂肪酸を0〜40質量%と鉱油及び/又は
    炭化水素系合成油を0〜97質量%とを含有することを
    特徴とする、不水溶性機械加工油組成物。
  7. 【請求項7】レシチンを1〜40質量%、植物油を0〜
    20質量%、脂肪酸を0〜10質量%、炭素数8〜26
    の1価アルコールを2〜50質量%と鉱油及び/又は炭
    化水素系合成油を0〜97質量%とを含有することを特
    徴とする、不水溶性機械加工油組成物。
  8. 【請求項8】レシチンを1〜40質量%、植物油を0〜
    20質量%、脂肪酸を0〜10質量%、有機多硫化物又
    はジチオリン酸亜鉛などの硫黄系極圧剤を1〜40質量
    %と鉱油及び/又は炭化水素系合成油を0〜98質量%
    とを含有することを特徴とする、不水溶性機械加工油組
    成物。
  9. 【請求項9】炭素数8〜26の1価アルコールを2〜1
    00質量%と鉱油及び/又は炭化水素系合成油を0〜9
    8質量%とを含有することを特徴とする、不水溶性機械
    加工油組成物。
  10. 【請求項10】炭素数8〜26の1価アルコールを2〜
    90質量%、有機多硫化物又はジチオリン酸亜鉛などの
    硫黄系極圧剤を1〜40質量%と鉱油及び/又は炭化水
    素系合成油を0〜97質量%とを含有することを特徴と
    する、不水溶性機械加工油組成物。
  11. 【請求項11】炭素数8〜26の1価アルコールを2〜
    90質量%、過塩基性スルフォン酸金属や過塩基性サリ
    チル酸金属などの過塩基性清浄剤を1〜40質量%と鉱
    油及び/又は炭化水素系合成油を0〜97質量%とを含
    有することを特徴とする、不水溶性機械加工油組成物。
  12. 【請求項12】炭素数8〜22の脂肪酸を2〜90質量
    %、ジチオリン酸亜鉛を1〜40質量%と鉱油及び/又
    は炭化水素系合成油を0〜97質量%とを含有すること
    を特徴とする、不水溶性機械加工油組成物。
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