JP2000247564A - 可変速式動く歩道 - Google Patents

可変速式動く歩道

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JP2000247564A
JP2000247564A JP11046356A JP4635699A JP2000247564A JP 2000247564 A JP2000247564 A JP 2000247564A JP 11046356 A JP11046356 A JP 11046356A JP 4635699 A JP4635699 A JP 4635699A JP 2000247564 A JP2000247564 A JP 2000247564A
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JP
Japan
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engagement
pallet
speed
engaging
variable
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JP11046356A
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English (en)
Inventor
Ritsu Teramoto
律 寺本
Atsuya Fujino
篤哉 藤野
Manabu Mitsutomi
学 光富
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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  • Escalators And Moving Walkways (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 チェーン等の簡易な駆動手段により双方向駆
動可能な可変速式動く歩道を構成する。 【解決手段】 係合体3をチェーン12に、係合子2を
パレット1に設置し、係合時の係合体3の形状中心軸
と、パレット1を支えるローラ24の少なくとも1つの
中心軸が略一致する構成とする。又、係合子の凹部には
係合体との間に水平移動方向と垂直な方向に隙間を設け
てもよい。更に係合装置6の前後の間隔を隣接スプロケ
ット(5a,5b)の半径(R1,R2)のうち大きい値よりさらに
離して配置する。以上により、左右に駆動力を伝達可能
な係合装置となり、双方向駆動可能な可変速式動く歩道
を構成できる。更に係合子と係合体の相対位置がずれて
も、又はスプロケット回りのパレット回転時にも係合が
確実で、垂直面内で循環駆動可能な動く歩道を実現でき
る。更にスプロケットとシャフトとの接触干渉も回避し
た駆動系となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する利用分野】本発明は動く歩道の中でも特
に、乗場ではパレットが低速で移動し、行程中央部では
高速で、降場ではまた低速で移動する可変速式動く歩道
を構成するのに好適な発明である。
【0002】
【従来の技術】通常の動く歩道では、パレットやベルト
により構成される乗載面に乗客を乗せ、乗場から降場ま
で等しい速度で乗客を運搬する。そして乗客乗降時の安
全のため、一般にその移動速度は低く設定され、移動に
要する時間が長い。
【0003】これに対し可変速式動く歩道は、乗場では
乗載面を低速度で移動させるが、その後乗載面を加速さ
せて比較的高い速度で乗客を運搬する。そして降場に近
づくと乗載面を減速させて低速度に戻す。以上の動作に
より、乗客乗降時の安全を確保しつつ、移動に要する時
間を短縮する効果を得る。
【0004】このような可変速式動く歩道を構成するた
めの従来の技術は数多く開示されているが、その中でも
本発明に最も近い例としては、特開平7−101656
号公報、特開平10−167642号公報、特開平10
−182043号公報にて開示される技術が挙げられ
る。
【0005】これらの構成例は、乗客乗載面として用い
るパレット、ネジ山のピッチが徐々に増大する不等ピッ
チネジ、ネジ山のピッチが徐々に減少する不等ピッチネ
ジ、高速用スプロケット間に張架される無端状の高速用
駆動チェーンなどからなる。不等ピッチネジおよび高速
用駆動チェーンは、各々駆動源により駆動される。パレ
ットは、係合装置により、不等ピッチネジおよび高速用
駆動チェーンと係合可能な構成とする。
【0006】同構成例では、まず、係合装置により、パ
レットを不等ピッチネジのネジ山に係合させる。そして
ネジ山のピッチが徐々に増大する特性を用いてパレット
を加速させる。次に、係合装置によりパレットを、高速
用駆動チェーンに係合させて駆動する。そして最後に、
パレットを不等ピッチネジのネジ山に係合させて減速さ
せる。
【0007】従来の係合装置の一構成例としては、パレ
ットの下部に設ける掛止部を、高速用駆動チェーンに設
けた牽引爪にて係合して駆動するものである。また、こ
の構成以外にも、チェーン軸に凹部を有する形状の係合
装置を係合させる技術も開示されている。
【0008】上記の技術は、可変速機構を構成する上で
大変有効なものであるが、同構成中の不等ピッチネジの
製作には大規模な加工装置を必要とする。これに対し、
伸縮可能な平行リンクとチェーンの組合せで可変速機構
を構成した例が、特開平10−87249号公報に開示
されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来の技術で
は、不等ピッチネジや伸縮可能な平行リンクを用いて可
変速機構を実現しているが、これらの加工には、多大な
費用や大規模な加工装置が必要である。よって本発明の
第1の課題は、可変速式動く歩道を安価に構成するた
め、複雑な機構を用いずに、チェーン等の低価格な動力
伝達手段を用いて可変速機構を実現することにある。
【0010】次に、通常の動く歩道では、パレットが両
端部にて垂直面内の回転運動を行うことにより、進行方
向を変換して循環路を形成する。これに対して、従来の
技術による可変速式動く歩道では、両端部において不等
ピッチネジを用いているため、パレットが垂直面内の回
転運動を行う手段は提供されていない。
【0011】循環路を形成するためには、水平面内の回
転運動を行うことにより、往路および復路の両方を乗客
の運搬に供する方法や、不等ピッチネジの端部に達した
後、再度チェーンに係合させて垂直面内の回転運動を行
う方法が考えられる。前者の方法は、往復路を併設可能
な設置スペースが得られる場合には有効な解決策である
が、設置スペースが限られて往路のみしか設置できない
場合には、後者の方法が有効である。
【0012】ところが、上記一構成例を示した係合装置
では、牽引爪から掛止部を押す方向には力を伝達できる
が、引く方向には力を伝達できない。このため、垂直面
内の回転運動を行わせると、重力によりパレットが下方
に引かれるため、牽引爪と掛止部が離間し、正確な駆動
ができなくなる。よって本発明の第2の課題は、垂直面
内の回転運動にも対応可能な係合装置を提供することに
ある。
【0013】さらに、動く歩道では、時間帯によって運
転方向を反転させることが要求される場合がある。これ
は朝夕で交通需要が異なる場合などに生じる要求であ
る。ところが上述したように、上記係合装置では双方向
の駆動力伝達ができない。よって本発明の第3の課題
は、双方向駆動にも対応可能な係合装置を提供すること
にある。
【0014】ここで、凹部を有する形状の係合体とチェ
ーン軸からなる係合装置を用いれば、双方向に駆動力を
伝達することが可能となる。しかし、通常のチェーンは
一対のターミナルギヤ間に張架されるため、両端部では
チェーン軸とターミナルギヤ歯部が噛み合うこととな
る。
【0015】このため、両端回転部では、凹部を有する
形状の係合体とチェーン軸を係合させていると、係合体
とターミナルギヤ歯部が衝突して係合できなくなる。よ
って本発明の第4の課題は、チェーン両端回転部におい
ても、ターミナルギヤと干渉することなく係合を行える
係合装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の可変速式動く歩道は、循環駆動される複数
の乗客運搬用パレットと、該パレットを支持する複数の
ローラおよびレールと、該パレットを駆動する少なくと
も1ループ以上の無端状動力伝達手段を含む複数のパレ
ット駆動装置と、該無端状動力伝達手段と該パレットと
を係合および離間させる係合装置とを有し、該パレット
が複数のパレット駆動装置を乗り継いで行くことによ
り、乗場または降場ではそれぞれ所定速度で低速移動
し、行程中央部では高速移動する可変速式動く歩道にお
いて、前記係合装置は、略円筒形状の係合体と凹部を有
する係合子とから構成され、係合時の該係合体の形状中
心軸と、前記複数のローラのうち少なくとも一つの中心
軸とが、略一致することを特徴とするものである。
【0017】また、循環駆動される複数の乗客運搬用パ
レットと、該パレットを支持する複数のローラおよびレ
ールと、該パレットを駆動する少なくとも1ループ以上
の無端状動力伝達手段を含む複数のパレット駆動装置
と、該無端状動力伝達手段と該パレットとを係合および
離間させる係合装置とを有し、該パレットが複数のパレ
ット駆動装置を乗り継いで行くことにより、乗場または
降場ではそれぞれ所定速度で低速移動し、行程中央部で
は高速移動する可変速式動く歩道において、前記係合装
置は、略円筒形状の係合体と凹部を有する係合子とから
構成され、前記パレットの水平移動における係合時に、
前記係合子の凹部と前記係合体とが、進行方向と垂直な
方向に隙間を有するように凹部形状が形成されているこ
とを特徴とするものである。
【0018】また、前記係合装置は、相隣接するパレッ
ト駆動チェーンを張架するスプロケットの半径を各々R
1およびR2とするとき、前記R1とR2のうちの大きい値
よりさらに大きい値の間隔で、進行方向に前後して配置
されていることを特徴とするものである。
【0019】また、前記係合体は、前記無端状動力伝達
手段の循環経路が構成する平面の側方に突出する略円筒
形状の突起部であることを特徴とする。また、前記係合
体は、第1の半径よりなる略円筒形状の中心体と、該中
心体の両端に配置され前記第1の半径よりも大きい第2
の半径よりなる略円筒形状の端部体と、該中心体と該端
部体の円筒面を連続して結合するテーパ面を有するテー
パ体とからなることを特徴としてもよい。なお、前記無
端状動力伝達手段は、チェーンまたはベルトのうちいず
れかであることを特徴とする。
【0020】本発明によれば、可変速式動く歩道を、複
雑な機構を用いずに、チェーンやベルト等の低価格な動
力伝達手段を用いて実現することができる。さらに、パ
レットが両端部にて垂直面内の回転運動を行うことに対
応できる係合装置を提供することにより、進行方向を変
換して循環路を形成する双方向駆動可能な可変速式動く
歩道が実現される。また、凹部を有する形状の係合体と
チェーン等に設けた係合子とからなる係合装置を用い、
両端回転部においても係合装置がターミナルギヤと干渉
しないようにすることにより、双方向に駆動力を伝達す
ることが可能となり、時間帯によって運転方向を反転で
きる可変速式動く歩道を提供できる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面を参照して説明する。まず、図6に、チェーンのみに
より可変速機構を実現する構成の概略を示す。同構成で
は、低速用駆動チェーン12、可変速用駆動チェーン1
3a〜13cおよび14a〜14c、高速用駆動チェー
ン15を用いる。
【0022】チェーンは各々、低速用スプロケット8a
〜8f、可変用スプロケット9a〜9fおよび10a〜
10f、高速用スプロケット11aおよび11bの間に
張架され、低速用駆動源16、可変速用駆動源17a〜
17cおよび18a〜18c、高速速用駆動源19によ
り駆動される。図6では、可変速用駆動チェーン13a
〜13cおよび14a〜14cを3組づつ用いている
が、他の組み数を用いてもよい。
【0023】以下に、図6の構成の動作を説明する。パ
レット1はまず、図中左端にて係合装置6により、低速
用駆動チェーン12と係合して低速で駆動される。次
に、低速用駆動チェーン12と離間し、可変速用駆動チ
ェーン13a〜13cのどれか1つと係合する。
【0024】可変速用駆動チェーン13a〜13cは、
係合当初は低速用駆動チェーン12と同等の速度で移動
するが、その後、高速用チェーン15と同等の速度まで
加速する。両チェーンの速度が等しくなったところで、
パレット1は可変速用駆動チェーン13a〜13cと離
間し、高速チェーン15と係合する。以上により加速動
作が完了する。
【0025】減速動作にあたっては、まずパレット1は
高速用駆動チェーン15と離間し、可変速用駆動チェー
ン14a〜14cのどれか1つと係合する。可変速用駆
動チェーン14a〜14cは、係合当初は高速用駆動チ
ェーン15と同等の速度で移動するが、その後、低速用
チェーン12と同等の速度まで減速する。両チェーンの
速度が等しくなったところで、パレット1は可変速用駆
動チェーン14a〜14cと離間し、低速用駆動チェー
ン12と係合する。以上により減速動作が完了する。
【0026】その後パレット1は、低速用駆動チェーン
12に導かれながら、低速用スプロケット8fの外周部
を回って反転し、進行方向を変換する。さらに図中右端
より左端へ移動し、低速用スプロケット8aの外周部を
回って反転して、元の位置に戻る。上記の構成では、往
復路の低速用駆動チェーンを同一のものとしているが、
左端側駆動用、右端側駆動用、復路駆動用の3つに低速
用駆動チェーンを分割することもできる。
【0027】図1に、以上の構成を実現する実施形態を
示す。図1は、図6の構成のうち、特に低速用駆動チェ
ーン12から可変速用駆動チェーン13a〜13cへの
乗り継ぎ部の詳細を示したものであるが、他の乗り継ぎ
部に関しても同様の構成を用いることができる。
【0028】以下に、図1の詳細を説明する。パレット
1には係合子2a、2bおよびローラ24a、24bが
設置される。ローラ24a、24bは、レール22a、
22bと当接することにより、パレット1を支持する。
パレット1の下方には、低速用駆動チェーン12および
可変速用駆動チェーン13が配置され、低速用スプロケ
ット8a、8bおよび可変速用スプロケット9に張架さ
れる。
【0029】これらのスプロケットは左右対で配置さ
れ、シャフト28a〜28cによって連結される。低速
用駆動チェーン12および可変速用駆動チェーン13に
は、略円筒状の係合体3a3bが設けられ、これらが凹
部を有する形状からなる係合子2a、2bと係合するこ
とにより係合装置6a、6bを構成する。
【0030】次に、図2に係合装置の詳細構造の第一の
実施形態を示す。同図に示すように、係合子2は凹部を
有する形状となっており、その凹部が駆動チェーン4の
側方に突出して設けた略円筒状の係合体3と係合する。
【0031】図3は、係合装置の詳細構造の第二の実施
形態を示す図である。当例では、係合体3は駆動チェー
ン4の上方に突出して設けた略円筒状物体となってい
る。チェーン4は、係合体3を設けた面を外周方向とし
て循環駆動することとなる。
【0032】図4は、係合装置の詳細構造の第三の実施
形態を示す図である。図2および図3とは逆に、駆動チ
ェーン4に係合子2が設置され、パレット1に係合体3
が設置されるものである。同図に示すように、駆動チェ
ーン4の一部を凹部を有する板材とし、それに略円筒状
の係合体3を係合させる。
【0033】図5は、図2に示した実施形態に用いる係
合体3の詳細構造を示す図である。この構成例の係合体
は、略円筒形状の中心体23と、この中心体23の両端
に配置され、中心体23よりも半径が大きい略円筒形状
の端部体32a、32bと、該中心体23と該端部体3
2a、32bの円筒面を連続に結合するテーパ面を有す
るテーパ体7a、7bより構成される。このような形状
により、チェーンが多少左右に振れても、係合子がテー
パ部に案内されて、確実に係合することができる。
【0034】なお、本発明では、図5に示す構造を上記
の目的の範囲内で変更することも可能である。例えば、
係合体は、図5のように、中心体、端部体、テーパ体
に、明確に別れている必要はなく、連続曲面にて図5の
形状にほぼ沿うように形成してもよいし、また、端部体
32a、32bを省略した形状としてもよい。
【0035】図11〜図14は、本発明の係合装置6の
係合動作を、時間を追って連続的に説明するものであ
る。全ての図において、パレット1および係合子2は図
中左方より右方へ移動し、スプロケット5は時計回りに
回転する。
【0036】まず、図11は、係合子2と係合体3が十
分に離れており、係合体3より係合子2への駆動力が伝
わらない状態である。次に、図12は、パレット1が右
方へ移動し、スプロケット5が時計回りに回転して、係
合子2と係合体3が接近した状態である。この状態で
も、まだ、係合子2と係合体3は接触していないので、
駆動力は伝わらない。
【0037】しかし、係合子2の先端は係合体3の上面
よりも下方に位置しているので、パレット1が左右に振
れたときには、係合子2の位置を係合体3の中央に戻す
誤差修正作用が働く。これにより、多少パレット1の左
右方向の変位に誤差が生じても、確実に係合することが
可能となる。
【0038】図13は、パレット1がさらに右方へ移動
し、スプロケット5もさらに時計回りに回転して、係合
子2と係合体3が完全に係合した瞬間を示した図であ
る。すなわち、係合子2と係合体3が完全に接触結合さ
れ、パレット1は係合体3および駆動チェーン4により
駆動されることとなる。
【0039】図14は、パレット1がさらに右方へ移動
し、スプロケット5もさらに時計回りに回転して、係合
体3および駆動チェーン4により駆動されるパレット1
が、右方へ運搬されていく様子を示したものである。
【0040】図10は、係合子2の詳細な形状の実施形
態を示す図である。図中に破線で示した複数の円形状
は、図11〜図14のように、係合子2および係合体3
が運動したときの係合体3の位置を、係合子2上に固定
した座標系から眺めたものである。
【0041】また、当図では、係合体3の運動をV字状
であるように描いてあるが、このうち左方の軌跡は、駆
動チェーン左方のスプロケット近傍における運動軌跡で
あり、右方の軌跡は右方のスプロケット近傍における運
動軌跡である。
【0042】前述のように係合子2は凹部を有する形状
にて構成されるが、凹部を形成する2個の突起部の先端
を、突起部先端27と呼ぶ。また凹部の中央を係合基部
と呼ぶ。この突起部先端および係合基部の形状も本発明
の一つの特徴である。
【0043】まず、突起部先端27は係合体3の運動軌
跡から一定距離だけ離間した形状とする。例えば、図1
0では、突起部先端27は角丸とりされたフィレット形
状となっているが、その場合には、フィレット形状の曲
率中心と係合体3の運動軌跡を一定距離だけ離間させ
て、フィレット形状と運動軌跡形状が重ならないように
する。
【0044】一方、係合基部は、係合基部33aのよう
に係合体3外形に略一致する形状にしてもよいし、係合
基部33bのように、より深い形状としてもよいが、少
なくともその横幅寸法Wは、係合体3の直径と略一致す
るように構成する。さらに、突起部先端27から係合基
部33aまたは33bへの形状は、連続な直線または曲
線にて構成する。
【0045】以上の形状を用いることにより、パレット
1に左右方向への誤差が生じても、誤差を修正して確実
な係合を行うことが可能となり、さらに係合後は左右ど
ちらの方向へも確実に駆動力を伝達することが可能とな
る。
【0046】図7は、パレット1の詳細構造例を示した
図である。パレット1はローラ24a、24bにより支
持される。係合子2a、2bは各々相隣接する駆動区間
における係合を担当する係合子である。例えば、係合子
2aが低速および高速区間を担当し、係合子2bが可変
速区間を担当する。図に示すように、各々相隣接する駆
動区間の係合を担当する係合子2a、2bは、図中左右
方向に離間して設置することが望ましい。
【0047】さらには、本発明の一つの特徴として、任
意の離間した位置ではなく、図7に示すように、係合子
2a、2bの凹部中心をローラ24a、24bの中心と
一致するように設置する。このように配置することの利
点、および他の位置に係合子を設置する実施形態につい
ては後述する。
【0048】図8は、パレット1を上方より眺めた図で
ある。図中の一点鎖線25a、25bは係合体通過ライ
ンであり、簡略化のために左右2本づつのみ描いている
が、一般にはより多くの係合体通過ラインが存在する。
このように相隣接する区間の駆動を担当する係合体通過
ラインは、離間させて設置することが望ましいため、係
合子2a、2bも図中左右方向に離して設けることとな
る。
【0049】図9は、パレット1の他の詳細構造例を示
した図である。この実施形態では、パレットを1a、1
b、1cの3部分に分割し、それぞれをパレット連結リ
ンク26a、26bにて回転自由に連結する。これによ
り、車椅子等を乗載するためにパレットを大型化して
も、両端部にて小半径にて反転することが可能となる。
【0050】この場合においても、相隣接する駆動区間
における係合を担当する係合子2a、2bは、図中左右
方向に離間して設置し、さらに、パレット1を支持する
ローラ24a〜24fのどれかの中心と、係合子2a、
2bの凹部中心を一致させることが望ましい。
【0051】図15は、図7および図8に示した構成よ
りなるパレット1が、動く歩道両端のスプロケット5の
回りで反転する様子を示すものである。パレット1はロ
ーラ24a、24bに支持され、さらにローラ24a、
24bは、レール22a、22bにより拘束され、パレ
ット1がスプロケット5の回りで反転する動作を助勢す
る。
【0052】パレット1は、係合子2、係合体3を介し
てチェーン4により駆動されるが、本図では、回転中の
パレット1aにおいて、仮に係合子を異なる3ヶ所に設
置した場合について示し、各々2a〜2cとする。
【0053】係合子2aは、本発明に基づいて、ローラ
24a、24bのどちらかの中心と、係合中心点が一致
するように設置した構成例である。これに対し、係合子
2bおよび2cは、本発明とは異なる位置に設置した場
合を示す。図15よりわかるように、係合子2aの係合
中心点は常にチェーン4の上にあるのに対し、係合子2
bおよび2cの係合中心点は、チェーン4の軌跡から離
れる。
【0054】例えば、係合子2bの場合は、係合中心点
がチェーン4の内側に移動することとなり、甚だしい場
合には、係合子2または係合体3に過大な荷重が加わっ
て破壊する。また、係合子2cの場合は、係合中心点が
チェーン4から離れる方向に移動することとなり、係合
体3との係合が外れて駆動力が伝わらなくなる。
【0055】このことから、本発明に基づいて、ローラ
24a、24bのどちらかの中心と、係合中心点が一致
するように設置して係合装置を構成することにより、パ
レット1が両端のスプロケット5の回りに回転するとき
においても、適切な係合を実現できることがわかる。
【0056】図16は、本発明の係合装置の他の構成例
である。この構成例では、係合装置2の係合中心点をロ
ーラ24aまたは24bには一致させずに、その間の任
意の点に設置する。そして、水平移動時の係合におい
て、係合子凹部と係合体とが進行方向と垂直な方向に隙
間34を有するように凹部形状を形成する。
【0057】前述したように、ローラ24a、24bの
間に係合子を設置した場合には、パレット1が両端のス
プロケット5の回りに回転するときに、係合子2がチェ
ーン4に近づき、係合中心点がチェーン4の内側に移動
する。このため、チェーン4に固定される係合体3も、
より係合子2に近づくこととなる。
【0058】このとき、係合子凹部形状が、水平移動時
の係合における係合体形状に沿うように構成されている
と、係合子2と係合体3の干渉が発生し、甚だしい場合
には両者の破壊が起こる。隙間34はその干渉を防ぐた
めに設置するものである。隙間34により係合体3は係
合子2の凹部の奥に移動することが可能となる。また、
隙間34を設けても、パレット1進行方向の駆動力伝達
は従来通り確実に行われる。
【0059】図17は、チェーン乗り換え部におけるス
プロケット支持用シャフトの配置を示す図である。同図
は、連結された3枚のパレット1a〜1cを駆動する場
合を示している。パレット1a〜1cは、シャフト28
aおよびスプロケット5aにより張架される駆動チェー
ン4aから、シャフト28bおよびスプロケット5bに
より張架される駆動チェーン4bに乗り換える。
【0060】また、スプロケット5aおよび5bの半径
を各々R1およびR2とする。さらに、駆動チェーン4a
側と係合する係合子を2a、駆動チェーン4b側と係合
する係合子を2bとし、両者の間隔をDとする。ここ
で、シャフト28aと28bはスプロケット5aおよび
5bと干渉しないように設置する必要がある。
【0061】このため、本発明では、寸法R1とR2のう
ち大なる値よりも寸法Dを大きく設定する。望ましく
は、シャフト28a、28bの半径のうち、大なる値の
分だけ、さらに寸法Dを大きく設定する。このように構
成することにより、シャフト28a、28bとスプロケ
ット5a、5bの干渉を防ぐことが可能となる。
【0062】以上説明したように、略円筒形状の係合体
と凹部を有する係合子を用いることにより、左右どちら
の方向に対しても駆動力を伝達することが可能な係合装
置を構成できる。次に、上記の係合子の凹部形状を、係
合体の運動軌跡よりも広い開口形状とすることにより、
係合開始時における係合子と係合体の進行方向相対位置
が理想的な相対位置からずれても、確実に係合が行われ
る。
【0063】また、係合体を、第1の半径よりなる略円
筒形状の中心体と、該中心体の両端に配置され、前記第
1の半径よりも大きい第2の半径よりなる略円筒形状の
端部体と、該中心体と該端部体の円筒面を連続に結合す
るテーパ面を有するテーパ体によって構成することによ
り、駆動チェーンが左右に振れても係合体と係合子の係
合が確実に行われる。
【0064】さらに、係合時の該係合体の略円筒形状の
中心軸とパレットを支える複数のローラのうち、少なく
ともいずれか1個のローラの中心軸が略一致する構成と
するか、水平移動時の係合において、該凹部と該係合体
とが進行方向と垂直な方向に隙間を有するように凹部形
状を形成することにより、両端のスプロケット回りにパ
レットが回転する際にも確実な係合が行われる。
【0065】最後に、相隣接するパレット駆動チェーン
を張架するスプロケットのうち、大なる方の半径より
も、相隣接するパレット駆動チェーンと係合する係合装
置の進行方向間隔を大きくすることにより、スプロケッ
トを支持するシャフトとスプロケットとの接触干渉を回
避することができる。
【0066】
【発明の効果】上述のとおり本発明によれば、左右どち
らの方向に対しても駆動力を伝達することが可能な係合
装置を構成でき、双方向駆動可能な可変速式動く歩道を
構成することが可能となる。また係合開始時における係
合子と係合体の相対位置が水平面内のどの方向にずれて
も、確実に係合が行われる。
【0067】また、両端のスプロケット回りにパレット
が回転する際にも、確実な係合が行われることとなり、
垂直面内で循環駆動可能な動く歩道を実現できる。さら
に、スプロケットを支持するシャフトとスプロケットと
の接触干渉を回避した配置によりチェーン駆動系を構成
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す図である。
【図2】本発明の係合装置の詳細構造例を示す図であ
る。
【図3】本発明の係合装置の詳細構造の他の例を示す図
である。
【図4】本発明の係合装置の詳細構造の他の例を示す図
である。
【図5】本発明の係合体の詳細構造例を示す図である。
【図6】本発明よりなる可変速式動く歩道の動作原理を
示す図である。
【図7】本発明のパレットおよび係合装置の詳細構造例
を示す図である。
【図8】本発明のパレットおよび係合装置の詳細構造例
を上方より示す図である。
【図9】本発明のパレットおよび係合装置の詳細構造の
他の例を示す図である。
【図10】本発明の係合子の詳細構造例を示す図であ
る。
【図11】本発明の係合装置の動作を示す第1の図であ
る。
【図12】本発明の係合装置の動作を示す第2の図であ
る。
【図13】本発明の係合装置の動作を示す第3の図であ
る。
【図14】本発明の係合装置の動作を示す第4の図であ
る。
【図15】本発明よりなる可変速式動く歩道の両端反転
部の詳細構造例を示す図である。
【図16】本発明よりなる可変速式動く歩道の両端反転
部の詳細構造の他の例を示す図である。
【図17】本発明よりなる可変速式動く歩道のチェーン
乗り継ぎ部の詳細構造例を示す図である。
【符号の説明】
1 パレット 2 係合子 3 係合体 6 係合装置 8 低速用スプロケット 9、10 可変速用スプロケット 11 高速用スプロケット 12 低速用駆動チェーン 13、14 可変速用駆動チェーン 15 高速用駆動チェーン 22 レール 24 ローラ 25 係合体通過ライン 27 突起部先端 33 係合基部 34 隙間
フロントページの続き (72)発明者 光富 学 茨城県ひたちなか市市毛1070番地 株式会 社日立製作所水戸工場内 Fターム(参考) 3F321 AA04 BA01 BA06 CA06 CA26

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 循環駆動される複数の乗客運搬用パレッ
    トと、該パレットを支持する複数のローラおよびレール
    と、該パレットを駆動する少なくとも1ループ以上の無
    端状動力伝達手段を含む複数のパレット駆動装置と、該
    無端状動力伝達手段と該パレットとを係合および離間さ
    せる係合装置とを有し、該パレットが複数のパレット駆
    動装置を乗り継いで行くことにより、乗場または降場で
    はそれぞれ所定速度で低速移動し、行程中央部では高速
    移動する可変速式動く歩道において、前記係合装置は、
    略円筒形状の係合体と凹部を有する係合子とから構成さ
    れ、係合時の該係合体の形状中心軸と、前記複数のロー
    ラのうち少なくとも一つの中心軸とが、略一致すること
    を特徴とする可変速式動く歩道。
  2. 【請求項2】 循環駆動される複数の乗客運搬用パレッ
    トと、該パレットを支持する複数のローラおよびレール
    と、該パレットを駆動する少なくとも1ループ以上の無
    端状動力伝達手段を含む複数のパレット駆動装置と、該
    無端状動力伝達手段と該パレットとを係合および離間さ
    せる係合装置とを有し、該パレットが複数のパレット駆
    動装置を乗り継いで行くことにより、乗場または降場で
    はそれぞれ所定速度で低速移動し、行程中央部では高速
    移動する可変速式動く歩道において、前記係合装置は、
    略円筒形状の係合体と凹部を有する係合子とから構成さ
    れ、前記パレットの水平移動における係合時に、前記係
    合子の凹部と前記係合体とが、進行方向と垂直な方向に
    隙間を有するように凹部形状が形成されていることを特
    徴とする可変速式動く歩道。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の可変速式動く
    歩道において、前記係合装置は、相隣接するパレット駆
    動チェーンを張架するスプロケットの半径を各々R1お
    よびR2とするとき、前記R1とR2のうちの大きい値よ
    りさらに大きい値の間隔で、進行方向に前後して配置さ
    れていることを特徴とする可変速式動く歩道。
  4. 【請求項4】 請求項1、2または3に記載の可変速式
    動く歩道において、前記係合体は、前記無端状動力伝達
    手段の循環経路が構成する平面の側方に突出する略円筒
    形状の突起部であることを特徴とする可変速式動く歩
    道。
  5. 【請求項5】 請求項1、2または3に記載の可変速式
    動く歩道において、前記係合体は、第1の半径よりなる
    略円筒形状の中心体と、該中心体の両端に配置され前記
    第1の半径よりも大きい第2の半径よりなる略円筒形状
    の端部体と、該中心体と該端部体の円筒面を連続して結
    合するテーパ面を有するテーパ体とからなることを特徴
    とする可変速式動く歩道。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のうちいずれかに記載
    の可変速式動く歩道において、前記無端状動力伝達手段
    は、チェーンまたはベルトのうちいずれかであることを
    特徴とする可変速式動く歩道。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7370748B2 (en) 2003-11-03 2008-05-13 Kone Corporation Conveyor
JP2008189467A (ja) * 2006-12-29 2008-08-21 Thyssenkrupp Norte Sa 乗客/物品の輸送用搬送システムのためのパレットアセンブリ
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