JP2000245199A - モータ制御装置 - Google Patents

モータ制御装置

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JP2000245199A
JP2000245199A JP11046973A JP4697399A JP2000245199A JP 2000245199 A JP2000245199 A JP 2000245199A JP 11046973 A JP11046973 A JP 11046973A JP 4697399 A JP4697399 A JP 4697399A JP 2000245199 A JP2000245199 A JP 2000245199A
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JP
Japan
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axis
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Pending
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JP11046973A
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English (en)
Inventor
Tomokuni Iijima
友邦 飯島
Kazunari Narasaki
和成 楢崎
Yoshiaki Igarashi
祥晃 五十嵐
Yasufumi Ichiumi
康文 一海
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電気自動車などで用いるモータを高速回転さ
せるとき、安定した出力トルクを実現するモータ制御装
置を得ること。 【解決手段】 本発明のモータ制御装置において、ステ
ータ巻線に流れる電流が電流指令値とおりになるように
ステータ巻線に印加する電圧指令値を作成する電圧指令
値作成手段と、電圧指令値を変化させる割合を示すゲイ
ンを作成するゲイン作成手段と、ステータ電流値を電流
指令値にどれだけ追従させることができないかを示す飽
和度を作成する飽和度作成手段とを具備するように構成
されており、ゲイン作成手段は、前記飽和度が大きくな
ると前記ゲインを大きくするよう構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気自動車などで
用いるモータの駆動制御において、高速回転域におい
て、弱め界磁制御、または変形2相変調を行うとき、安
定した出力トルクを得るモータ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ブラシレスモータを制御する方式
として、株式会社総合電子出版社が発行した「ACサー
ボシステムの理論と設計の実際」に記載されたものが知
られている。また、電気学会技術報告の第635号「P
WMインバータ制御方式の最新技術動向」には、変形2
相変調が記載されている。以下、図面を参照して従来の
モータ制御の方式について説明する。なお、以後、変形
2相変調は2相変調と称す。
【0003】まず、従来のモータ制御装置について説明
する。従来のモータ制御装置は、回転座標系で電流を制
御し、ステータ巻線に正弦波状の電流を流すものであ
る。図4は、従来のモータ制御装置の構成を示すブロッ
ク図である。図4において、ブラシレスモータ9は、ス
テータ電流が流れるステータ巻線1u、1v、1wが巻
回されたステータ(図示せず)と、このステータ(図示
せず)に対向して近接して配置されたロータ3が設けら
れている。ここで、ステータ巻線1u、1v、1wはス
ター結線(各ステータ巻線1u、1v、1wの片端が1
点で接続される結線)されている。このロータ3の表面
には永久磁石(図示せず)が配置され、ステータ電流に
より生成される磁束とこの永久磁石(図示せず)による
磁束との相互作用によりロータ3が回転する。また、ブ
ラシレスモータ9には、回転中心がロータ3と同一で、
回転角度θを作成するロータリーエンコーダ4が設けら
れている。
【0004】図4に示すように、モータ制御装置は、電
流センサ2u、2v、3/2相変換部20、電流指令値
作成部130、電圧指令値作成部140、ステータ電圧
指令値作成部150、及び駆動部10を具備している。
電流センサ2u、2vはステータ巻線1u、1vに流れ
るステータ電流値iu、ivを検出する。3/2相変換
部20は、回転角度θとステータ電流値iu、ivとに
基づきd軸電流値idとq軸電流値iqとを作成する。
電流指令値作成部130は、電流指令値振幅I*に基づ
きd軸電流指令値id*とq軸電流指令値iq*とを作
成する。電圧指令値作成部140は、d軸電流値idと
q軸電流値iqとd軸電流指令値id*とq軸電流指令
値iq*とに基づきd軸電圧指令値vd*とq軸電圧指
令値vq*とを作成する。ステータ電圧指令値作成部1
50は、回転角度θとd軸電圧指令値vd*とq軸電圧
指令値vq*とd軸積分項vdi*とq軸積分項vqi
*とに基づきステータ電圧指令値vu*、vv*、vw
*を作成する。駆動部10は、ステータ電圧指令値vu
*、vv*、vw*に基づきステータ巻線1u、1v、
1wに電圧を印加する。
【0005】図4に示した従来のモータ制御装置は以下
のように動作する。電流センサ2u、2vがぞれぞれの
ステータ巻線1u、1vに流れている電流をを示すステ
ータ電流値iu、ivを検出し、3/2相変換部20
は、下記式(1)に示すようにd軸電流値idとq軸電
流値iqとを作成する。
【0006】
【数1】
【0007】次に、d軸とq軸について説明する。図5
は、ステータ巻線1u、1v、1wとロータ3とd軸と
q軸と回転角度θとの関係を示す図である。図5におい
て、説明を簡単にするために、モータの磁極数を2とす
る。d軸をロータ3に配置された永久磁石(図示せず)
の中心を通る磁束と同じ向きとし、q軸をd軸に対して
90°進んだ向きとする。また、ステータ巻線1uによ
る磁界の向きとd軸のなす角度を回転角度θとし、ロー
タ3の回転する向きをθの正の向きとする。
【0008】上記の条件において、各ステータ巻線1
u、1v、1wに流れる電流を示すステータ電流値i
u、iv、iwを回転座標系であるd−q軸上のd軸電
流値idとq軸電流値iqに変換する。また、ステータ
巻線に印加する電圧についても同様である。なお、磁極
数が2より大きいモータについても同様であるが、磁極
数が2p(pは正の整数)のモータでは、回転角度θは
ロータ3の機械的な回転角度をp倍したものとなる(座
標変換で使用する回転角度θは電気角と呼ばれる。ま
た、ロータの機械的な回転角度は機械角と呼ばれる。以
後、特に明記しないとき、回転角度は電気角を表す)。
【0009】電気自動車を制御する上位CPU(図示せ
ず)は、モータに流す電流の大きさの指令値を示す電流
指令値振幅I*を作成する。電流指令値作成部130
は、d軸電流の指令値であるd軸電流指令値id*を0
し、q軸電流の指令値であるq軸電流指令値iq*を電
流指令値振幅I*とする。電圧指令値作成部140は、
3/2相変換部20から入力されたd軸電流値idをd
軸電流指令値id*に一致するようにd軸電圧指令値v
d*を制御する。また、電圧指令値作成部140は、q
軸電流値Iqをq軸電流指令値Iq*に一致するように
q軸電圧指令値vq*を制御する。具体的には、下記式
(2)に示すようにd軸電流指令値id*とd軸電流値
idの偏差edを比例ゲインKPD、積分ゲインKID
で比例積分したものをd軸電圧指令値vd*とする。図
4において、比例動作させたものをd軸比例項vdp
*、及び積分動作させたものをd軸積分項vdi*と示
す。
【0010】また、下記式(3)に示すように、q軸電
流指令値iq*とq軸電流値iqの偏差eqを比例ゲイ
ンKPQ、積分ゲインKIQで比例積分したものをq軸
電圧指令値vq*とする。図4において、比例動作させ
たものをq軸比例項vqp*、積分動作させたものをq
軸積分項vqi*と称す。なお、sはラプラス演算子で
あり、1/sは積分を表す。
【0011】
【数2】
【0012】ステータ電圧指令値作成部150は、2/
3相変換部51と2相変調部155とを有する。2/3
相変換部51は回転角度θとd軸電圧指令値vd*とq
軸電圧指令値vq*とに基づき仮ステータ電圧指令値v
u*1、vv*1、vw*1を作成する。2相変調部1
55は回転角度θとd軸積分項vdi*とq軸積分項v
qi*と仮ステータ電圧指令値vu*1、vv*1、v
w*1とに基づきステータ電圧指令値vu*、vv*、
vw*を作成する。2/3相変換部51は、下記式
(4)に示すように、d軸電圧指令値vd*とq軸電圧
指令値vq*とを座標変換し、仮ステータ電圧指令値v
u*1、vv*1、vw*1を作成する。
【0013】
【数3】
【0014】2相変調部155は2相変調を行う。2相
変調部155は、全ての仮ステータ電圧指令値vu*
1、vv*1、vw*1に時間的に変化する同一の値を
加算、または減算し、回転角度θの60°ごとにいずれ
かの相が電源電圧の最大値VMAX、または最小値VM
INになるステータ電圧指令値vu*、vv*、vw*
を作成する。具体的には、ステータ電圧指令値vu*、
vv*、vw*は下記式(5)〜(10)に示すように
作成される。
【0015】
【数4】
【0016】式(5)〜(10)において、βv*はd
軸電圧指令値vd*とq軸電圧指令値vq*とのベクト
ル和とq軸のなす角度である。以後、βv*を電圧指令
値位相と称す。
【0017】図6は、d軸電圧指令値vd*とq軸電圧
指令値vq*と電圧指令値v*の大きさと電圧指令値位
相βv*との関係を示す図である。ここで、電圧指令値
位相βv*を求めるために、d軸電圧指令値vd*の代
わりにd軸積分項vdi*を用いて、q軸電圧指令値v
q*の代わりにq軸積分項vqi*を用いることによ
り、高調波成分の影響を小さくしている。式(5)〜
(10)において、仮ステータ電圧指令値vu*1、v
v*1、vw*1には同一の値が加算されるため、ステ
ータ巻線1u、1v、1wに、仮ステータ電圧指令値v
u*1、vv*1、vw*1が印加されても、ステータ
電圧指令値vu*、vv*、vw*が印加されても、線
間電圧(ステータ巻線間の電圧)は同一となる。よっ
て、ステータ巻線1u、1v、1wには同一の電流が流
れる。また、いずれかの相のステータ電圧指令値が電源
電圧の最大値VMAX、または最小値VMINとなるた
め、常にいずれかの相がスイッチングを行わない。この
ように構成されているため、従来のモータ制御装置はス
イッチング損失を減らしていた。
【0018】図7は従来のモータ制御装置における駆動
部の構成を示す回路図である。図7において、駆動部1
0は、直流の電源11と、この電源11に並列に接続さ
れた電解コンデンサ12と、三角波信号を発生する三角
波発生器13とを有している。また、駆動部10は、上
側IGBT15u、15v、15wと、上側ダイオード
16u、16v、16wと、下側IGBT17u、17
v、17wと、下側ダイオード18u、18v、18w
と、プリドライブ器14u、14v、14wとを具備し
ている。
【0019】上側IGBT15u、15v、15wはコ
レクタが電源11の正極に接続され、エミッタがステー
タ巻線1u、1v、1wにそれぞれ接続されており、上
側ダイオード16u、16v、16wは上側IGBT1
5u、15v、15wにそれぞれ逆並列接続されてい
る。下側IGBT17u、17v、17wはコレクタが
ステータ巻線1u、1v、1wにそれぞれ接続され、エ
ミッタが電源11の負極に接続されており、下側ダイオ
ード18u、18v、18wは下側IGBT17u、1
7v、17wにそれぞれ逆並列接続されている。プリド
ライブ器14u、14v、14wは、三角波信号とステ
ータ電圧指令値vu*、vv*、vw*とに基づき上側
IGBT15u、15v、15wのそれぞれのゲート電
圧と下側IGBT17u、17v、17wのそれぞれの
ゲート電圧とを制御する。
【0020】三角波発生器13は、最大値がVMAXで
最小値がVMINである三角波信号を発生する。プリド
ライブ器14uは、ステータ電圧指令値vu*と三角波
信号とを比較し、ステータ電圧指令値vu*の方が大き
いとき上側IGBT15uを通電状態とし、下側IGB
T17uを非通電状態とする。一方、ステータ電圧指令
値vu*の方が小さいとき上側IGBT15uを非通電
状態とし、下側IGBT17uを通電状態とする。な
お、通電状態が遷移するとき、電源11の短絡を防ぐた
め上側IGBT15uと下側IGBT17uとを短い時
間だけ非通電状態とする。この非通電状態の短い時間を
デッドタイムと称す。他相のプリドライブ器14v、1
4wについても、上記プリドライブ器14uと同様に動
作させる。このように、従来のモータ制御装置は、回転
座標系で電流を制御して、ステータ巻線1u、1v、1
wに正弦波状の電流を流している。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
モータ制御装置は、電源電圧が有限であるため、ステー
タ巻線1u、1v、1wに印加する電圧が大きくなる
と、以下の2つの問題点が発生する。第1の問題点は、
電圧指令値作成部140のゲインが実効的に小さくな
り、振動が発生する場合があることである。第2の問題
点は、2相変調において、動作が不安定になる場合があ
ることである。以下、それらの問題点について説明をす
る。
【0022】まず、第1の問題点である電圧指令値作成
部140のゲインが実効的に小さくなることを説明す
る。説明を簡単にするため、2相変調部155を動作さ
せず、仮ステータ電圧指令値vu*1、vv*1、vw
*1をそのままステータ電圧指令値vu*、vv*、v
w*とするときを考える。以下、|v*|は、図6のよ
うに、d軸電圧指令値vd*とq軸電圧指令値vq*の
なすベクトルの大きさを示す。以後、|v*|を電圧指
令値の大きさと称す。また、以下の説明におけるEは、
電源11の負極を基準としたときの正極の電圧値を示
す。
【0023】式(4)から、電圧指令値の大きさ|v*
|が√{(3/2)・(E/2)}のとき、ステータ電
圧指令値vu*、vv*、vw*の振幅は(E/2)と
なる。ここで、√{(3/2)・(E/2)}は(3/
2)・(E/2)の平方根を表す。ステータ巻線1u、
1v、1wに印加できる電圧の振幅の最大値は(E/
2)であるため、電圧指令値の大きさ|v*|が√
{(3/2)・(E/2)}より小さいとき、ステータ
電圧指令値vu*、vv*、vw*とおりの電圧をステ
ータ巻線1u、1v、1wに印加できる。しかし、電圧
指令値の大きさ|v*|が√{(3/2)・(E/
2)}より大きいとき、ステータ電圧指令値vu*、v
v*、vw*とおりの電圧をステータ巻線1u、1v、
1wに印加できない。図8は、その様子を示している。
【0024】図8の(a)は、電圧指令値の大きさ|v
*|が√{(3/2)・(E/2)}より小さいときの
ステータ電圧指令値vu*の大きさと実際にステータ巻
線1uに印加される電圧を示したものである。式(4)
より、電圧指令値の大きさ|v*|に√{(2/3)}
の値を乗じたものが、ステータ電圧指令値vu*の振幅
となる。このとき、斜線部(図8の(a)において、斜
線模様にて示す領域)が実際に印加される電圧である。
この斜線部の領域の面積Sは、下記式(11)に示すよ
うになる。式(11)において、tは時間を示し、aは
ステータ電圧指令値振幅であり、下記式(12)で表さ
れ、ステータ電圧指令値はvu*=a・sin(t)の
ように変化するものとする。
【0025】
【数5】
【0026】
【数6】
【0027】ここで、ステータ電圧指令値振幅aを大き
くしたときを考える。図8の(a)における格子部(格
子模様で示す領域)の面積が増分である。実際にステー
タ巻線1uに印加される電圧は、欠けることなく増加し
ている。このとき、ステータ電圧指令値振幅aの増分に
対する面積の増加率(dS/da)はEで一定である。
【0028】図8の(b)は、電圧指令値の大きさ|v
*|が√{(3/2)・(E/2)}より大きいとき
(ステータ指令値振幅aが(E/2)より大きいとき)
のステータ電圧指令値vu*と実際にステータ巻線1u
に印加される電圧とを示したものである。実際にステー
タ巻線1uに印加される電圧は、斜線部(斜線模様で示
す領域)のようになる。(E/2)を超える電圧を印加
できないため、(E/2)を超える部分(点線で示す部
分)は(E/2)に抑えられている。この斜線部の面積
Sは、下記式(13)で示すようになる。
【0029】
【数7】
【0030】ここで、ステータ電圧指令値振幅aを大き
くしたときを考える。図8の(b)において格子部(格
子模様で示す領域)の面積が増分である。実際にステー
タ巻線1uに印加される電圧は、(E/2)より小さい
部分であり、(E/2)より大きい部分は印加されな
い。
【0031】図9の(a)はステータ電圧指令値振幅a
とステータ電圧指令値振幅に対する印加電圧の領域の面
積の増加率との関係を示す図である。図9の(a)に示
すように、ステータ電圧指令値振幅aが大きくなればな
るほど、ステータ電圧指令値振幅aの増分に対する面積
の増加率(dS/da)は小さくなる。図9の(a)の
横軸はステータ電圧指令値振幅aを(E/2)で割った
ものであり、横軸が1のときステータ電圧指令値vu
*、vv*、vw*の振幅が電源電圧Eの1/2倍と等
しくなる。また、縦軸は(dS/da)をEで割ったも
のである。ステータ電圧指令値振幅aが(E/2)以下
のとき(横軸が1以下のとき)、縦軸は1となる。以上
はu相についての説明したが、他相についても同様の動
作であるため、その説明は省略する。
【0032】このように、ステータ電圧指令値振幅aの
大きさにより、ステータ電圧指令値振幅aの増分に対す
る面積の増加率(dS/da)が変化する。つまり、ス
テータ電圧指令値振幅a(電圧指令値の大きさ|v*
|)の変化に対して、ステータ巻線1u、1v、1wに
印加される電圧の増加率が変化する。したがって、電圧
指令作成部140におけるゲインKPD、KID、KP
Q、KIQが一定のとき、電圧指令値の大きさ|v*|
が大きくなると、実際にステータ巻線1u、1v、1w
に印加される電圧の増分は小さくなる。このため、電圧
指令作成部140は実効的にゲインが小さくなる。従来
のモータ制御装置において、電圧指令値作成部140に
おけるゲインKPD、KID、KPQ、KIQは一定で
あるため、電圧指令値の大きさ|v*|が変化すると実
効的なゲインが変化する。従って、従来のモータ制御装
置は常に最適なゲインを与えることができず、振動が発
生する場合があるという問題点があった。
【0033】次に、第2の問題点である2相変調におい
て動作が不安定になる場合があることについて説明す
る。図10の(a)は、ステータ電圧指令値振幅aが
(1.15E/2)より小さいときの仮ステータ電圧指
令値vu*1とステータ電圧指令値vu*との波形図で
ある。正弦波状に変化する波形は、仮ステータ電圧指令
値vu*1である。もう1つの波形は、ステータ電圧指
令値vu*であり、前述の式(5)〜(10)に従い仮
ステータ電圧指令値vu*1から変換される。60°≦
(回転角度θ+電圧指令値位相βv*)<120°のと
き、ステータ電圧指令値vu*=VMIN(=−E/
2)であり、u相のスイッチングがオフ(上側IGBT
15uが常に非通電状態、下側IGBT17uが常に通
電状態となり、u相の通電状態が変化しない状態)とな
る。また、240°≦(回転角度θ+電圧指令値位相β
v*)<300°のとき、ステータ電圧指令値vu*=
VMAX(=E/2)であり、u相のスイッチングがオ
フ(上側IGBT15uが常に通電状態、下側IGBT
17uが常に非通電状態となり、u相の通電状態が変化
しない状態)となる。
【0034】図10の(b)は、ステータ電圧指令値振
幅aが(1.15E/2)より大きいときの仮ステータ
電圧指令値vu*1とステータ電圧指令値vu*とを示
す波形図である。図10の(a)と同様に、正弦波状に
変化する波形は、仮ステータ電圧指令値vu*1であ
り、もう1つの波形は、ステータ電圧指令値vu*であ
る。60°≦(回転角度θ+電圧指令値位相βv*)<
120°と240°≦(回転角度θ+電圧指令値位相β
v*)<300°のとき、スイッチングがオフとなる。
ここで、スイッチングがオフとなる区間の前後で、ステ
ータ電圧指令値vu*がVMAXより大きいときや、V
MINより小さいときがある。このような電圧をステー
タ巻線1uに印加することができない。
【0035】以上の説明はu相についてなされたが、他
相についても同様に動作するため、その説明は省略す
る。従来のモータ制御装置において、2相変調部155
は常に動作しているため、ステータ電圧指令値vu*の
とおりにステータ巻線1uに電圧が印加できない区間が
生じる。そのため、従来のモータ制御装置においては、
動作が不安定になることがあった。
【0036】本発明は、上記の2つの問題点を解決する
ものであり、電圧指令値の大きさ|v*|が大きくなっ
ても、すなわちステータ電圧指令値振幅aが大きくなっ
ても、安定した出力トルクを実現することができるモー
タ制御装置を得ることを目的とする。
【0037】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係るモータ制御装置は、モータのステータ
巻線に流す電流指令値を作成する電流指令値作成手段
と、前記ステータ巻線に流れる電流を検知して、そのス
テータ電流値を出力する電流センサと、前記電流指令値
と前記ステータ電流値とに基づき前記ステータ巻線に印
加する電圧指令値を作成する電圧指令値作成手段と、前
記電圧指令値に基づき前記ステータ巻線に電圧を印加す
る駆動手段と、前記電流指令値と前記ステータ電流値と
に基づき前記ステータ電流値を前記電流指令値に追従さ
せる得る余裕のなさを示す飽和度を作成する飽和度作成
手段と、前記電圧指令値作成手段において前記電圧指令
値を変化させる割合を示すゲインを作成するゲイン作成
手段と、を具備するモータ制御装置であって、前記電圧
指令値作成手段が前記ゲインに基づき前記電圧指令値を
変化させるよう構成され、及び前記ゲイン作成手段が前
記飽和度に基づき前記ゲインを変化させるよう構成され
ている。上記のように構成されているため、本発明のモ
ータ制御装置は、電圧指令値の大きさが大きくなって
も、平坦な実効的なゲインを実現し、安定した出力トル
クを得ることができる。
【0038】他の観点による発明に係るモータ制御装置
は、モータのステータ巻線に流す電流指令値を作成する
電流指令値作成手段と、前記ステータ巻線に流れる電流
を検知して、そのステータ電流値を出力する電流センサ
と、前記電流指令値と前記ステータ電流値とに基づき前
記ステータ巻線に印加する電圧指令値を作成する電圧指
令値作成手段と、前記電圧指令値に基づき前記ステータ
巻線に電圧を印加する駆動手段と、前記電流指令値と前
記ステータ電流値とに基づき前記ステータ電流値を前記
電流指令値に追従させ得る余裕のなさを示す飽和度を作
成する飽和度作成手段と、を具備するモータ制御装置で
あって、前記電圧指令値作成手段が全ての前記電圧指令
値に時間的に変化する実質的に同一の値を加算するよう
に変更して新たな前記電圧指令値を作成する2相変調手
段を有して構成されており、及び前記電圧指令値作成手
段が前記飽和度に基づき前記2相変調手段を制御するよ
う構成されている。上記のように構成されているため、
本発明のモータ制御装置は、2相変調手段を制御するた
め、安定した動作を得ることができる。
【0039】他の観点による発明に係るモータ制御装置
は、ロータの軸上に設定された回転座標であるd軸とq
軸とから構成されたd−q軸上の電流の指令値を示すd
軸電流指令値とq軸電流指令値とを作成する電流指令値
作成手段と、前記ロータに対向して近接して配置された
ステータに巻回されたステータ巻線に流れる電流を検知
して、そのステータ電流値を出力する電流センサと、前
記ステータ電流値に基づき前記d−q軸上に座標変換さ
れたd軸電流値とq軸電流値とを作成する3/2相変換
手段と、前記d軸電流指令値と前記d軸電流値の偏差で
あるd軸電流誤差に基づきd軸電圧指令値を作成し、前
記q軸電流指令値と前記q軸電流値の偏差であるq軸電
流誤差に基づきq軸電圧指令値を作成する電圧指令値作
成手段と、前記d軸電圧指令値と前記q軸電圧指令値と
に基づき前記ステータ巻線に印加するステータ電圧指令
値を作成するステータ電圧指令値作成手段と、前記ステ
ータ電圧指令値に基づき前記ステータ巻線に電圧を印加
する駆動手段と、前記d軸電流指令値と前記q軸電流指
令値と前記d軸電流値と前記q軸電流値とに基づき前記
ステータ電流値を前記d軸電流指令値と前記q軸電流指
令値とにより表される電流の指令値に追従させ得る余裕
のなさを示す飽和度を作成する飽和度作成手段と、を具
備するモータ制御装置であって、前記飽和度作成手段が
前記d軸電流誤差と前記q軸電流誤差とに基づき前記飽
和度を作成するよう構成されており、及び前記電流指令
値作成手段が前記飽和度に基づき前記電流指令値の位相
である電流指令値位相を変化させるよう構成されてい
る。上記のように構成されているため、本発明のモータ
制御装置は、電流指令値作成手段が飽和度に基づき電流
指令値位相を変化させるため、安定した動作を得ること
ができる。
【0040】他の観点による発明に係るモータ制御装置
は、ロータの軸上に設定された回転座標であるd軸とq
軸とから構成されたd−q軸上の電流の指令値を示すd
軸電流指令値とq軸電流指令値とを作成する電流指令値
作成手段と、前記ロータに対向して近接して配置された
ステータに巻回されたステータ巻線に流れる電流を検知
して、そのステータ電流値を示す信号を出力する電流セ
ンサと、前記ステータ電流値に基づき前記d−q軸上に
座標変換されたd軸電流値とq軸電流値とを作成する3
/2相変換手段と、前記d軸電流指令値と前記d軸電流
値の偏差であるd軸電流誤差に基づきd軸電圧指令値を
作成し、前記q軸電流指令値と前記q軸電流値の偏差で
あるq軸電流誤差に基づきq軸電圧指令値を作成する電
圧指令値作成手段と、前記d軸電圧指令値と前記q軸電
圧指令値とに基づき前記ステータ巻線に印加するステー
タ電圧指令値を作成するステータ電圧指令値作成手段
と、前記ステータ電圧指令値に基づき前記ステータ巻線
に電圧を印加する駆動手段と、前記d軸電流指令値と前
記q軸電流指令値と前記d軸電流値と前記q軸電流値と
に基づき前記ステータ電流値を前記d軸電流指令値と前
記q軸電流指令値とで表される電流の指令値に追従させ
得る余裕のなさを示す飽和度を作成する飽和度作成手段
と、前記電圧指令値作成手段において前記d軸電圧指令
値と前記q軸電圧指令値とを変化させる割合を示すゲイ
ンを作成するゲイン作成手段と、を具備するモータ制御
装置であって、前記電圧指令値作成手段が前記ゲインに
基づき前記d軸電圧指令値と前記q軸電圧指令値とを変
化させるよう構成されており、及び前記ゲイン作成手段
が前記飽和度に基づき前記ゲインを変化させるよう構成
されている。上記のように構成されているため、本発明
のモータ制御装置は、ゲイン作成手段が飽和度に基づき
ゲインを変化させるため、平坦な実効的なゲインを実現
し、振動の発生を抑制することができる。
【0041】他の観点による発明に係るモータ制御装置
は、ロータの軸上に設定された回転座標であるd軸とq
軸とから構成されたd−q軸上の電流の指令値を示すd
軸電流指令値とq軸電流指令値とを作成する電流指令値
作成手段と、前記ロータに対向して近接して配置された
ステータに巻回されたステータ巻線に流れる電流を検知
して、そのステータ電流値を出力する電流センサと、前
記ステータ電流値に基づき前記d−q軸上に座標変換さ
れたd軸電流値とq軸電流値とを作成する3/2相変換
手段と、前記d軸電流指令値と前記d軸電流値の偏差で
あるd軸電流誤差に基づきd軸電圧指令値を作成し、前
記q軸電流指令値と前記q軸電流値の偏差であるq軸電
流誤差に基づきq軸電圧指令値を作成する電圧指令値作
成手段と、前記d軸電圧指令値と前記q軸電圧指令値と
に基づき前記ステータ巻線に印加するステータ電圧指令
値を作成するステータ電圧指令値作成手段と、前記ステ
ータ電圧指令値に基づき前記ステータ巻線に電圧を印加
する駆動手段と、前記d軸電流指令値と前記q軸電流指
令値と前記d軸電流値と前記q軸電流値とに基づき前記
ステータ電流値を前記d軸電流指令値と前記q軸電流指
令値とで表される電流の指令値に追従させ得る余裕のな
さを示す飽和度を作成する飽和度作成手段と、を具備す
るモータ制御装置であって、前記ステータ電圧指令値作
成手段が、前記d−q軸上の前記d軸電圧指令値と前記
q軸電流指令値を座標変換し前記ステータ電圧指令値を
作成する2/3相変換手段と、全ての前記ステータ電圧
指令値に時間的に変化する同一の値を加算するように変
更し新たな前記ステータ電圧指令値とする2相変調手段
とを有しており、前記ステータ電圧指令作成手段が前記
飽和度に基づき前記2相変調手段を制御するよう構成さ
れている。上記のように構成されているため、本発明の
モータ制御装置は、2相変調手段を制御するため、安定
したモータの高速回転を実現することができる。
【0042】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態について添付の図面を用いて説明する。 《第1の実施例》第1の実施例におけるモータ制御装置
と従来のモータ制御装置の主な違いは、ステータ巻線に
流すことができる最大電流値に対する現在の電流値の割
合、即ちステータ巻線に流すことができる電流の余裕の
なさを示す飽和度svを作成し、この飽和度svをモー
タ制御装置における各部の制御に使用し、モータを安定
して動作させることである。具体的には、飽和度svに
基づき、d軸電流指令値id*を作成し、電圧指令値作
成部40のゲインKPD、KID、KPQ、KIQを変
化させて、2相変調部55を制御(動作・不動作の制
御)する。以下、第1の実施例のモータ制御装置の詳細
について説明する。
【0043】図1は、第1の実施例におけるモータ制御
装置の構成を示すブロック図である。前述の図4におけ
る従来のモータ制御装置にくらべて、第1の実施例にお
けるモータ制御装置は、d軸積分項vdi*とq軸積分
項vqi*とに基づき飽和度svを作成する飽和度作成
部80と、飽和度svに基づきd軸比例ゲインKPDと
d軸積分ゲインKIDとq軸比例ゲインKPQとq軸積
分ゲインKIQとを作成するゲイン作成部90とが付加
されている。また、電流指令値作成部30、電圧指令値
作成部40、及びステータ電圧指令値作成部50は、図
4に示した従来のモータ制御装置における電流指令値作
成部130、電圧指令値作成部140、及びステータ電
圧指令値作成部150の動作と異なっている。
【0044】電流指令値作成部30は、飽和度svにも
基づきd軸電流指令値id*とq軸電流指令値iq*と
を作成する。電圧指令値作成手段40は、d軸比例ゲイ
ンKPDとd軸積分ゲインKIDとq軸比例ゲインKP
Qとq軸積分ゲインKIQとにも基づきd軸電圧指令値
vd*とq軸電圧指令値vq*とを作成する。また、ス
テータ電圧指令値作成部50は、飽和度svにも基づき
ステータ電圧指令値vu*、vv*、vw*を作成す
る。それ以外の構成は従来のモータ制御装置と同様であ
り、図4と同一の符号で表し、説明を省略する。
【0045】図1に示すモータ制御装置は以下のように
動作する。飽和度作成部80は、後述する方法により、
駆動部10がどれだけステータ巻線1u、1v、1wに
電流を流す余裕がないかを示す飽和度svを作成する。
電流指令値作成部30は、電流指令値振幅I*と飽和度
svとに基づきd軸電流指令値id*を作成するd軸電
流指令値作成部60と、電流指令値振幅I*とd軸電流
指令値id*とに基づきq軸電流指令値iq*を作成す
るq軸電流指令値作成部70とを具備する。
【0046】d軸電流指令値作成部60は、飽和度sv
が飽和度基準値sv0に一致するようにd軸電流指令i
d*を制御する。具体的には、飽和度svの基準値を示
す飽和度基準値sv0をKE・(E/2)・(E/2)
として作成する。ここで、KEはある設定された値であ
り、Eは電源10の負極に対する正極の電圧である。ま
た、d軸電流指令値id*の最小値を示すd軸電流指令
最小値id*minを電流指令値振幅最大値I*max
に−1を乗じた値として作成し、d軸電流指令値id*
の最大値を示すd軸電流指令最大値id*maxを(I
*・sinβ0)に−1を乗じた値として作成する。こ
こで、電流指令値振幅最大値I*maxは、電流指令値
振幅I*の最大値を示し、駆動部10の上側IGBT1
5u、15v、15wと下側IGBT17u、17v、
17wの最大コレクタ電流などから決定される。また、
β0は0°から45°までのある設定された値である。
そして、下記式(14)に示すように、飽和度基準値s
v0と飽和度svとの偏差esvを比例ゲインKPW、
積分ゲインKIWで比例積分したものをd軸電流指令値
id*とする。ただし、d軸電流指令値id*がd軸電
流指令最大値id*maxより大きいとき、d軸電流指
令値id*をd軸電流指令最大値id*maxとし、d
軸電流指令値id*がd軸電流指令最小値id*min
より小さいとき、d軸電流指令値id*をd軸電流指令
最小値id*minとするように、d軸電流指令値作成
部60はリミット動作する。
【0047】
【数8】
【0048】q軸電流指令値作成部70は、d軸電流指
令値id*の絶対値|id*|が大きくなった場合に
は、q軸電流指令値iq*が小さくなるようにq軸電流
指令値iq*を作成する。具体的には、d軸電流指令値
id*の絶対値|id*|が電流指令値振幅I*より小
さいとき、q軸電流指令値iq*を{(電流指令値I*
の二乗値)−(d軸電流指令値id*の二乗値)}の平
方根とし、d軸電流指令値id*の大きさが電流指令値
振幅I*より大きいとき、q軸電流指令値iq*を0と
する。このように、d軸電流指令値作成部60とq軸電
流指令値作成部70とを動作させることにより、d軸電
流指令値id*の絶対値|id*|が電流指令値振幅I
*より小さいときは、d軸電流指令値id*とq軸電流
指令値iq*のベクトル和の大きさを電流指令値振幅I
*にする。一方、d軸電流指令値id*の絶対値|id
*|が電流指令値振幅I*より大きいときは、q軸電流
指令値iq*を0にし、d軸電流指令値id*とq軸電
流指令値iq*のベクトル和をできるだけ小さくする。
また、d軸電流指令最小値id*minを(−I*ma
x)とすることにより、ステータ巻線1u、1v、1w
に流れる電流の最大値を制限する。さらに、ロータに配
置される永久磁石をロータ内部に埋め込んだ埋込磁石型
モータでは、β0を0より大きくし、d軸電流指令最大
値id*maxを(−I*・sinβ0)にする。この
ように構成することにより、負のd軸電流idを流して
(I*=0のときを除く)、リラクタンストルクを利用
し、第1の実施例のモータ制御装置は出力トルクを増大
させることが可能となる。
【0049】ゲイン作成部90は、飽和度svが予め決
めた値より大きくなると、d軸比例ゲインKPDとd軸
積分ゲインKIDとq軸比例ゲインKPQとq軸積分ゲ
インKIQとを大きくするように作成する。具体的に
は、下記式(15)から(18)に示すように、ある設
定された値(KPD0、KID0、KPQ0、KIQ
0)にそれぞれゲイン補正係数KGを乗算したものをd
軸比例ゲインKPD、d軸積分ゲインKID、q軸比例
ゲインKPQ、及びq軸積分ゲインKIQとする。ここ
で、ゲイン補正計数KGは下記(19)のように作成
し、図9の(b)のように変化させる。図9の(b)は
飽和度svとゲイン補正係数KGとの関係を示す図であ
る。
【0050】
【数9】
【0051】
【数10】
【0052】第1の実施例における電圧指令値作成部4
0の動作は、前述の図4に示した従来のモータ制御装置
における電圧指令値作成部140と同様であるが、以下
の点のみが異なる。ゲイン作成部90で作成されたゲイ
ンKPD、KID、KPQ、KIQを用いてd軸電圧指
令値vd*とq軸電圧指令値vq*とを作成する。ま
た、下記式(20)、(21)のように、d軸電流値指
令id*とd軸電流値idの偏差edを積分ゲインKI
Dで積分したものをd軸積分項vdi*とし、q軸電流
値指令iq*とq軸電流値iqの偏差eqを積分ゲイン
KIQで積分したものをq軸積分項vqi*として作成
する。
【0053】
【数11】
【0054】ステータ電圧指令値作成部50は、2/3
相変換部51と2相変調部55とを具備し、2/3相変
換部51は図4に示した従来のモータ制御装置の2/3
相変換部51と同様の構成である。第1の実施例の2相
変調部55は、電流指令値振幅I*と飽和度svとに基
づき2相変調するかどうかを決定することが従来のモー
タ制御装置の2相変換部155と異なる。式(22)の
ように、電流指令値振幅I*がある設定された値I*t
より大きく、飽和度svがある設定された第1の値sv
t1より大きくある設定された第2の値svt2より小
さいときに、前述の式(5)〜(10)のようにステー
タ電圧指令値vu*、vv*、vw*を作成する。一
方、式(22)の条件にあてはまらない場合には、2相
変調を行わず、式(23)に示すように、仮ステータ電
圧指令値vu*1、vv*1、vw*1をそれぞれステ
ータ電圧指令値vu*、vv*、vw*とする。飽和度
作成部80は、式(24)に示すように、d軸積分項v
di*とq軸積分項vqi*の二乗和に2/3を乗じた
ものを飽和度svとする。
【0055】
【数12】
【0056】
【数13】
【0057】
【数14】
【0058】第1の実施例における他の構成は、前述の
図4に示した従来のモータ制御装置の構成と同様であ
り、その説明は省略する。
【0059】次に、飽和度svの特徴について説明す
る。まず、ステータ電圧指令値振幅aと飽和度svの平
方根とがほぼ一致することを説明する。電圧指令値作成
部40において、d軸電流指令値id*とd軸電流値i
dの偏差edを比例積分動作させ、d軸電流値idをd
軸電流指令値id*に一致させる。ここで、d軸電流指
令値id*とd軸電流idの偏差edを比例動作させた
ものであるd軸比例項vdp*は、d軸電流指令値id
*やd軸電流値idの急激な変化に対応するための電圧
である。一方、d軸電流指令値id*とd軸電流idの
偏差edを積分動作させたものであるd軸積分項vdi
*は、定常的にd軸電流値idを保証する電圧である。
したがって、急激な変化がないとき、d軸電圧指令値v
d*はd軸積分項vdi*にほとんど一致する。同様
に、このときq軸電圧指令値vq*はq軸積分項vqi
*にほとんど一致する。また、ブラシレスモータにおい
て、一定回転時に、モータの回転によって誘起する逆起
電圧とd軸積分項vdi*、q軸積分項vqi*が平衡
し、高速回転になると、その大きさも大きくなる。
【0060】電気自動車では、高速回転時に急激にd軸
電流指令値id*やq軸電流指令値iq*を変化させる
と、出力トルクが急変し、スリップの原因となるため、
d軸電流指令値id*やq軸電流指令値iq*を急変さ
せることはない。また、環境変化や回転速度変化なども
電圧指令値作成部40の動作にくらべて鈍いため、d軸
電流値idやq軸電流値iqが急変することはない。仮
に、このような急変があったとしても、高速回転時には
逆起電圧が大きく、d軸積分項vdi*やq軸積分項v
qi*が大きい。そのため、d軸電流指令値id*、q
軸電流指令値iq*、あるいは環境が急変し、d軸比例
項vdp*やq軸比例項vqp*の大きさが大きくなっ
ても、d軸積分項vdi*やq軸積分項vqi*はd軸
比例項vdp*やq軸比例項vqp*に比べて大きい。
【0061】従って、高速回転時に、d軸電圧指令値v
d*はd軸積分項vdi*にほとんど一致する。また、
q軸電圧指令値vq*はq軸積分項vqi*にほとんど
一致する。そのため、d軸電圧指令値vd*とq電圧指
令値vq*との二乗和と、d軸積分項vdi*とq軸積
分項vqi*との二乗和はほぼ一致する。ここで、電圧
指令値の大きさ|v*|とステータ電圧指令値振幅aと
の関係は式(12)で表され、飽和度svは式(24)
で表されるため、ステータ電圧指令値振幅aと飽和度s
vの平方根はほぼ一致する(式(25))。
【0062】
【数15】
【0063】次に、第1の実施例のモータ制御装置にお
いて、飽和度svが安定していることを説明する。ブラ
シレスモータにおいて、逆起電圧に高調波成分が含まれ
る場合がある。この場合、電圧指令値作成部40は、d
軸比例項vdp*とq軸比例項vqp*が瞬時に変動
し、正弦波状の電流をステータ巻線1u、1v、1wに
流そうとする。そして、d軸電圧指令値vd*とq軸電
圧指令値vq*が瞬時に変動する。このとき、飽和度s
vがd軸電圧指令値vd*とq軸電圧指令値vq*とに
基づき作成されている場合には、飽和度svはすぐに変
動する。しかし、第1の実施例において、d軸積分項v
di*とq軸積分項vqi*の変動は小さく、式(2
4)に示すように、飽和度svはd軸積分項vdi*と
q軸積分項vqi*とに基づき作成されるため、飽和度
svの変動は小さく安定する。
【0064】次に、第1の実施例における飽和度svが
ステータ巻線1u、1v、1wに電流を流す余裕のなさ
を示す指標であることを説明する。前述の図8の(c)
において格子模様で示す長方形の領域が、ステータ巻線
1u、1v、1wに印加できる最大の電圧である。図8
の(a)に示すように、ステータ電圧指令値振幅aがE
/2より小さいとき、印加されている電圧は小さく、最
大の電圧(VMAX)との差が大きいため、さらに印加
できる電圧は大きい。よって、駆動部10は、電流をさ
らに流す余裕がある。一方、図8の(b)に示すよう
に、ステータ電圧指令値振幅aがE/2より大きいと
き、印加されている電圧は大きく、最大の電圧との差は
ほとんどなく、駆動部10は、電流をさらに流す余裕が
ない。
【0065】ブラシレスモータでは、高速回転すると、
逆起電圧が大きくなるため、ステータ電圧指令値振幅a
を大きくすることにより、d軸電流指令値id*及びq
軸電流指令値iq*のとおりのd軸電流値id及びq軸
電流値iqを実現する。これは、式(26)に示すよう
に、d軸電圧値vdとq軸電圧値vqが大きくなるため
である。式(26)に示すd軸電圧値vdとq軸電圧値
vqは、それぞれ、ステータ巻線1u、1v、1wに印
加される電圧をd−q軸上に座標変換したd軸成分とq
軸成分である。また、Rは相抵抗、ωは電気角速度、L
dはd軸インダクタンス、Lqはq軸インダクタンス、
及びψは電機子鎖交磁束数である。また、ステータ電圧
指令値振幅aが大きいときは、高速回転しているときで
あり、ステータ電圧指令値振幅aと飽和度svの平方根
はほぼ等しい。従って、飽和度svが大きいとき、駆動
部10はステータ巻線1u、1v、1wに電流を流す余
裕がない。
【0066】
【数16】
【0067】次に、第1の実施例のモータ制御装置の効
果について説明する。まず、飽和度svを用いて、ゲイ
ンKPD、KID、KPQ、KIQを変化させることに
よる効果について説明する。前述の発明が解決しようと
する課題の項において説明したように、図9の(a)に
おいて、横軸はステータ電圧指令値振幅aを(E/2)
で割ったものであり、縦軸は(dS/da)をEで割っ
たものである。図9の(a)において、ステータ巻線1
u、1v、1wに印加される電圧の面積の変化率を示す
ため、実効的なゲインを表す。従来のモータ制御装置に
おいて、ゲインKPD、KID、KPQ、KIQが一定
であるため、図9の(a)に示すように、印加電圧が大
きくなると、実効的なゲインが小さくなり、振動が発生
した。
【0068】第1の実施例は、ステータ電圧指令値振幅
aが大きくなると、飽和度svが大きくなるため、図9
の(b)のように、ゲイン補正係数KGが増加し、ゲイ
ンKPD、KID、KPQ、KIQを増加させている。
従って、第1の実施例のモータ制御装置は、図9の
(c)に示すように、実効的なゲインの減少を補償し、
実効的なゲインを平坦にするため、振動の発生を抑えて
いる。このように、第1の実施例のモータ制御装置は飽
和度svが大きくなったとき、ゲインKPD、KID、
KPQ、KIQを大きくすることにより、平坦な実効的
なゲインを実現し、振動の発生を抑制することができ
る。
【0069】次に、飽和度svが大きいとき、2相変調
しないことによる効果について説明する。前述の発明が
解決しようとする課題の項において説明したように、図
10の(b)に示すように、ステータ電圧指令値aが所
定値より大きくなると、ステータ電圧指令値vu*のと
おりにステータ巻線1uに電圧が印加できない区間が生
じる。そのため、モータの動作が不安定になる場合があ
った。そこで、ステータ電圧指令値振幅aが大きいとき
2相変調を行わなければ、動作を安定させることが可能
である。第1の実施例は、ステータ電圧指令値振幅aが
所定値より大きいとき、つまり、飽和度svが大きいと
き、2相変調を行わないよう構成している。このよう
に、飽和度svが所定値より大きいとき、2相変調しな
いよう構成することにより、安定した動作を実現するこ
とができる。
【0070】次に、飽和度svが小さいとき、2相変調
しないことによる効果について説明する。2相変調を行
うとき、電圧指令値位相βv*を求め、前述の式(5)
〜(10)からスイッチングを停止する相を求める。逆
起電圧の高調波成分により、d軸電圧指令値vd*やq
軸電圧指令値vq*には高調波成分が重畳されている。
電圧指令値の大きさ|v*|が大きいとき、この高調波
成分の影響はないが、電圧指令値の大きさ|v*|が小
さいとき、この高調波成分により、電圧指令値位相βv
*は激しく変化する。そのため、スイッチングを停止す
る相が激しく変化し、動作が不安定となる。従って、電
圧指令値の大きさ|v*|が小さいとき2相変調を行わ
なければ、動作を安定させることができる。第1の実施
例のモータ制御装置は、電圧指令値の大きさ|v*|が
小さいとき(ステータ電圧指令値振幅aが小さいと
き)、つまり、飽和度svが小さいとき、2相変調を行
わない。このように、第1の実施例のモータ制御装置
は、飽和度svが小さいとき、2相変調しないよう構成
されているため、安定した動作を実現することができ
る。
【0071】次に、電流指令値振幅I*が小さいとき、
2相変調しないことによる効果について説明する。2相
変調を行うと、スイッチングを停止する相が切り替わる
とき、電流に高調波成分が発生する。このため、2相変
調はトルクリップルの原因となる。電流指令値振幅I*
が大きいときは、発生するトルクも大きいため、相対的
にトルクリップルの大きさは小さく影響は無視できる
が、電流指令値振幅I*が小さいときは、発生するトル
クが小さいため、2相変調により発生するトルクリップ
ルは無視できなかった。そこで、電流指令値振幅I*が
小さいとき、2相変調を行わないよう構成することによ
り、トルクリップルの影響のない制御を実現することが
できる。
【0072】次に、飽和度svを用いてd軸電流指令値
id*を作成することによる効果について説明する。モ
ータが高速回転し、駆動部10がステータ巻線1u、1
v、1wに電流を流す余裕がないとき、d軸電流指令値
id*とq軸電流指令値iq*のとおりに電流を流すこ
とができない。そこで、d軸電流指令値id*を減少さ
せ(もともとd軸電流指令値id*が0または負なら
ば、d軸電流指令値id*の絶対値を増加し)、d軸電
流idを流し、q軸電圧値vqを小さくすることにより
(式(26))、駆動部10が電流を流す余裕を発生さ
せることができる。このような、d軸電流idを制御
し、ステータ巻線1u、1v、1wに印加される電圧を
制御し、高速回転を実現する制御は、弱め界磁制御と呼
ばれる。駆動部10が電流を流す余裕がない場合には、
飽和度svが大きくなっている。そこで、飽和度svが
大きいとき、式(14)にしたがい、d軸電流指令値i
d*を減少させることにより、弱め界磁制御を行い、高
速回転を実現することができる。
【0073】《第2の実施例》次に、第2の実施例にお
けるモータ制御装置について説明する。第2の実施例の
モータ制御装置は、応答性をさらに上げるために、非干
渉制御を行うものである。以下、第2の実施例のモータ
制御装置について詳細に説明する。まず、第2の実施例
のモータ制御装置の構成と動作について図2を参照しつ
つ説明する。図2は、第2の実施例のモータ制御装置の
構成を示すブロック図である。前述の第1の実施例に比
べて第2の実施例のモータ制御装置は、回転速度演算部
205が付加されている。また、電圧指令作成部24
0、及び飽和度作成部280の動作が第1の実施例の電
圧指令作成部40、及び飽和度作成部80の動作とそれ
ぞれ異なっている。その他の構成は第1の実施例と同様
であるため、その説明は省略する。
【0074】回転速度演算部205は、回転角度θに基
づき回転電気角速度ωを作成する。具体的には、回転角
度θを時間で微分したものを回転電気角速度ωとする。
電圧指令値作成部240は、非干渉制御部241を含ん
で構成され、回転電気角速度ωにも基づきd軸電圧指令
値vd*とq軸電圧指令値vq*とを作成する。非干渉
制御部241は、回転電気角速度ωとd軸電流値idと
q軸電流値iqとに基づき、d軸非干渉項vd*’とq
軸非干渉項vq*’とを作成する。下記式(27)に示
すように、(R・id)から(ω・Lq・iq)を減算
した値をd軸非干渉項vd*’とする。また、(R・i
q)と(ω・Ld・id)と(ω・ψ)との和をq軸非
干渉項vq*’とする。電圧指令値作成部240は、式
(28)に示すように、d軸電流指令値id*とd軸電
流値idの偏差edを比例ゲインKPDで比例動作させ
たものvdp*(d軸比例項)と、積分ゲインKIDで
積分動作させたものvdi*(d軸積分項)と、d軸非
干渉項vd*’との和をd軸電圧指令値vd*とする。
また、式(29)に示すように、q軸電流指令値iq*
とq軸電流値iqの偏差eqを比例ゲインKPQで比例
動作させたものvqp*(q軸比例項)と、積分ゲイン
KIQで積分動作させたものvqi*(q軸積分項)
と、q軸非干渉項vq*’との和をq軸電圧指令値vq
*とする。さらに、下記式(30)及び(31)に示す
ように、d軸積分項vdi*とd軸非干渉項vd*’と
の和をd軸電圧指令値定常成分vds*とし、q軸積分
項vqi*とq軸非干渉項vq*’との和をq軸電圧指
令値定常成分vqs*とする。
【0075】
【数17】
【0076】
【数18】
【0077】
【数19】
【0078】飽和度作成部280は、d軸電圧指令値定
常成分vds*とq軸電圧指令値定常成分vqs*とに
基づき飽和度svを作成する。式(32)に示すよう
に、d軸電圧指令値定常成分vds*とq軸電圧指令値
定常成分vqs*の二乗和に2/3を乗じた値を飽和度
svとする。
【0079】
【数20】
【0080】次に、第2の実施例の飽和度svの意味を
説明する。前述の第1の実施例で説明したように、逆起
電圧の高調波成分により、d軸比例項vdp*とq軸比
例項vqp*は激しく変動する。そのため、これらの項
を含むd軸電圧指令値vd*とq軸電圧指令値vq*と
に基づき飽和度svを作成すると、飽和度svに高調波
成分が含まれ、制御が安定しない。したがって、d軸積
分項vdi*とd軸非干渉項vd*’とq軸積分項vq
i*とq軸非干渉項vq*’とに基づき飽和度svを作
成することにより、飽和度svが安定する。
【0081】また、飽和度svは電圧指令値の大きさ|
v*|の二乗値の2/3倍から高調波成分が除かれたも
のであるため、飽和度svと電圧指令値の大きさ|v*
|の二乗値の2/3倍とほぼ一致する。したがって、飽
和度svの平方根とステータ電圧指令値振幅aはほぼ一
致する。このように、飽和度svは第1の実施例におけ
る飽和度svと同様の意味を持つ。
【0082】次に、第2の実施例のモータ制御装置によ
る効果について説明する。第1の実施例において、定常
的にステータ巻線1u、1v、1wに印加する電圧は、
d軸積分項vdi*とq軸積分項vqi*とで保証し
た。そのため、回転電気角速度ω、d軸電流指令値id
*、あるいはq軸電流指令値iq*の急激な変動に対応
することができなかった。第2の実施例において、非干
渉制御を用いて、回転電気角速度ωとd軸電流idとq
軸電流iqとに基づき、d軸電圧指令値vd*、及びq
軸電圧指令値vq*を直接変化させ、応答性を高めてい
る。第2の実施例のモータ制御装置は、前述の第1の実
施例のように飽和度svを作成して、この飽和度svに
基づきゲインKPD、KID、KPQ、KIQを変化さ
せ、2相変調を制御(動作・不動作)し、弱め界磁制御
を行っている。このように駆動制御することにより、第
2の実施例のモータ制御装置は、第1の実施例と同様の
効果があり、非干渉制御を用いて応答性よく、安定した
出力トルクを実現することができる。
【0083】《第3の実施例》次に、第3の実施例にお
けるモータ制御装置について説明する。第3の実施例の
モータ制御装置は、応答性をさらに向上させるために、
d軸電圧指令値vd*とq軸電圧指令値vq*とに基づ
き飽和度svを作成するものである。以下、第3の実施
例のモータ制御装置の詳細について説明する。まず、第
3の実施例の構成と動作について説明する。図3は、第
3の実施例におけるモータ制御装置の構成を示すブロッ
ク図である。ステータ電圧指令値作成部350及び飽和
度作成部380のそれぞれの動作が前述の第1の実施例
のステータ電圧指令値50及び飽和度作成部80のそれ
ぞれの動作と異なっている。第3の実施例におけるその
他の構成は第1の実施例と同様であるため、その説明は
省略する。飽和度作成部380は、d軸電圧指令値vd
*とq軸電圧指令値vq*とに基づき、飽和度svを作
成する。下記式(33)に示すように、d軸電圧指令値
vd*とq軸電圧指令値vq*の二乗和に2/3を乗じ
た値を飽和度svとする。
【0084】
【数21】
【0085】ステータ電圧指令値350は、2相変調部
355の動作のみが前述の第1の実施例と異なる。第3
の実施例における2/3相変換部51は、前述の第1の
実施例と同じ構成、機能を有しているため、その説明は
省略する。第1の実施例の2相変調部55は、d軸積分
項vdi*とq軸積分項vqi*とに基づき電圧指令値
位相βv*を作成した。第3の実施例の2相変調部35
5は、d軸電圧指令値vd*とq軸電圧指令値vq*と
に基づき電圧指令値位相βv*を作成する。第3の実施
例におけるその他の動作は、第1の実施例と同様である
ため、その説明は省略する。
【0086】次に、第3の実施例の効果について説明す
る。逆起電圧の高調波成分が小さいブラシレスモータに
おいては、定常回転時において、d軸比例項vdp*と
q軸比例項vqp*が小さくなるため、飽和度svをd
軸電圧指令値vd*とq軸電圧指令値vq*とに基づき
作成しても、飽和度svは安定する。また、d軸電圧指
令値vd*とq軸電圧指令値vq*を直接用いるため、
弱め界磁制御の応答性がよくなる。第3の実施例のモー
タ制御装置は、飽和度svを作成し、この飽和度svに
基づきゲインKPD、KID、KPQ、KIQを変化さ
せ、2相変調部355を制御して、弱め界磁制御を行う
ことにより、第1の実施例と同様の効果があり、応答性
よく、安定した出力トルクを実現することができる。
【0087】なお、本発明は上記の実施例に限定される
ものではなく、各実施例の各要素を組み合わせて構成し
てもよい。前述の実施例において、飽和度svは、d軸
電圧指令値vd*、及びq軸電圧指令値vq*に関連し
た値から作成したが、本発明はこれに限定されるもので
はなく、飽和度svは駆動部10がステータ巻線1u、
1v、1wに電流を流す余裕のなさを示すものであれば
よい。例えば、ステータ巻線1u、1v、1wに流す電
流の指令値を作成し(u相に流す電流の指令値をiu*
とする)、この指令値とステータ電流値との偏差に基づ
きステータ電圧指令値vu*、vv*、vw*を作成す
る場合において、下記式(34)に示すように、u相の
電流指令値iu*からu相のステータ電流値iuを減算
したものの絶対値を1周期だけ時間積分したものを飽和
度svとしてもよい。式(34)において、tは任意の
時間、Tはiu*の周期を示す。
【0088】
【数22】
【0089】本発明のモータ制御装置におけるゲイン補
正係数KGは前述の実施例のものに限定されるものでは
ない。さらに、本発明に係るゲインKPD、KID、K
PQ、KIQはそれぞれ異なったゲイン補正係数KGを
持ってもよい。d軸電流指令作成部60において、飽和
度基準値sv0と*と飽和度svとの偏差esvを比例
ゲインKPW、積分ゲインKIWで比例積分したものを
d軸電流指令値id*としたが、比例動作のみ、あるい
は積分動作のみを行う構成であっても前述の実施例と同
様の効果を有する。また、d軸電流指令作成部60が比
例積分微分動作を行う構成でもよい。電流指令値作成部
30において、飽和度svに基づきd軸電流指令値id
*を増減した。d軸電流指令値id*を増減すること
は、電流指令値の位相を変化させることと同等である。
従って、飽和度svに基づき、電流指令値の位相を増減
するよう構成しても前述の実施例と同様の効果を奏す
る。
【0090】本発明のモータ制御装置は、永久磁石(図
示せず)をロータ3の表面に配置した表面磁石型モータ
の制御に限定されるものではなく、永久磁石の一部をロ
ータ3に埋め込んだブラシレスモータや永久磁石の全て
をロータ3の内部に埋め込んだ埋込磁石形モータを制御
する構成でもよい。また、本発明はブラシレスモータの
制御に限定されるものではなく、他の種類のモータを制
御するよう構成することもできる。前述の実施例の駆動
部10においては、IGBTを用いた構成で示したが、
バイポーラトランジスタやMOS−FETなどの他の駆
動デバイスを用いてもよい。また、前述の実施例の電源
11としては直流電源を示したが、交流電源を整流し直
流電源としたものを用いてもよい。
【0091】
【発明の効果】以上のように、本発明のモータ制御装置
によれば、ステータ巻線に流すことができる電流の余裕
のなさを示す飽和度svを算出し、その飽和度svが大
きくなったとき、ゲインKPD、KID、KPQ、KI
Qを大きくすることにより、平坦な実効的なゲインを実
現して、振動の発生を抑制することが可能となる。ま
た、本発明によれば、算出された飽和度svが大きいと
き、2相変調しないよう構成されているため、安定した
動作を実現することができる。さらに、本発明によれ
ば、算出された飽和度svが大きいとき、d軸電流指令
値id*を減少させることにより、弱め界磁制御を行
い、高精度の高速回転を実現することができる。本発明
のモータ制御装置によれば、電気自動車などに用いるモ
ータを高速に回転するとき、安定した出力トルクを確実
に実現することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例におけるモータ制御装置の構成を
示すブロック図である。
【図2】第2の実施例におけるモータ制御装置の構成を
示すブロック図である。
【図3】第3の実施例におけるモータ制御装置の構成を
示すブロック図である。
【図4】従来のモータ制御装置の構成を示すブロック図
である。
【図5】ステータ巻線とロータとd軸とq軸と回転角度
との関係を示す図である。
【図6】d軸電圧指令値vd*とq軸電圧指令値vq*
と電圧指令値v*の大きさと電圧指令値位相βv*との
関係を示す図である。
【図7】従来のモータ制御装置における駆動部の構成を
示す回路図である。
【図8】(a)ステータ電圧指令値振幅aが(電源電圧
/2)より小さいときのステータ電圧指令値と実際にス
テータ巻線に印加される電圧を示す波形図である。 (b)ステータ電圧指令値振幅aが(電源電圧/2)よ
り大きいときのステータ電圧指令値と実際にステータ巻
線に印加される電圧を示す波形図である。 (c)ステータ巻線に印加することができる最大電圧を
示す波形図である。
【図9】(a)ステータ電圧指令値振幅aとステータ電
圧指令値振幅に対する印加電圧の領域を示す面積の増加
率との関係を示す図である。 (b)飽和度svとゲイン補正係数KGとの関係を示す
図である。 (c)ステータ電圧指令値振幅と実効的なゲインとの関
係を示す図である。
【図10】(a)ステータ電圧指令値振幅が(1.15
×電源電圧/2)より小さいときの仮ステータ電圧指令
値とステータ電圧指令値の波形図である。 (b)ステータ電圧指令値振幅が(1.15×電源電圧
/2)より大きいときの仮ステータ電圧指令値とステー
タ電圧指令値の波形図である。
【符号の説明】
1u、1v、1w ステータ巻線 2u、2v 電流センサ 3 ロータ 4 ロータリーエンコーダ 9 ブラシレスモータ 10 駆動部 20 3/2相変換部 30 電流指令値作成部 40 電圧指令値作成部 50 ステータ電圧指令値作成部 60 d軸電流指令値作成部 70 q軸電流指令値作成部 80 飽和度作成部 90 ゲイン作成部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 五十嵐 祥晃 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 一海 康文 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5H560 AA08 BB04 BB07 BB12 DA07 DC12 EB01 EC05 EC10 RR02 RR05 RR10 SS02 TT18 TT20 UA03 UA05 UA06 XA02 XA10 XA12 XA13 XA15 5H576 AA15 BB10 CC04 DD02 DD07 EE01 EE02 EE11 EE30 FF08 GG04 GG08 HA02 HA03 HA04 HB02 JJ22 JJ23 JJ24 JJ28 JJ29 LL22 LL41

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モータのステータ巻線に流す電流指令値
    を作成する電流指令値作成手段と、 前記ステータ巻線に流れる電流を検知して、そのステー
    タ電流値を出力する電流センサと、 前記電流指令値と前記ステータ電流値とに基づき前記ス
    テータ巻線に印加する電圧指令値を作成する電圧指令値
    作成手段と、 前記電圧指令値に基づき前記ステータ巻線に電圧を印加
    する駆動手段と、 前記電流指令値と前記ステータ電流値とに基づき前記ス
    テータ電流値を前記電流指令値に追従させる得る余裕の
    なさを示す飽和度を作成する飽和度作成手段と、 前記電圧指令値作成手段において前記電圧指令値を変化
    させる割合を示すゲインを作成するゲイン作成手段と、
    を具備するモータ制御装置であって、 前記電圧指令値作成手段が前記ゲインに基づき前記電圧
    指令値を変化させるよう構成され、及び前記ゲイン作成
    手段が前記飽和度に基づき前記ゲインを変化させるよう
    構成されていることを特徴とするモータ制御装置。
  2. 【請求項2】 前記ゲイン作成手段は、前記飽和度が大
    きくなると前記ゲインを大きくするよう構成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のモータ制御装置。
  3. 【請求項3】 モータのステータ巻線に流す電流指令値
    を作成する電流指令値作成手段と、 前記ステータ巻線に流れる電流を検知して、そのステー
    タ電流値を出力する電流センサと、 前記電流指令値と前記ステータ電流値とに基づき前記ス
    テータ巻線に印加する電圧指令値を作成する電圧指令値
    作成手段と、 前記電圧指令値に基づき前記ステータ巻線に電圧を印加
    する駆動手段と、 前記電流指令値と前記ステータ電流値とに基づき前記ス
    テータ電流値を前記電流指令値に追従させ得る余裕のな
    さを示す飽和度を作成する飽和度作成手段と、を具備す
    るモータ制御装置であって、 前記電圧指令値作成手段が全ての前記電圧指令値に時間
    的に変化する実質的に同一の値を加算するように変更し
    て新たな前記電圧指令値を作成する2相変調手段を有し
    て構成されており、及び前記電圧指令値作成手段が前記
    飽和度に基づき前記2相変調手段を制御するよう構成さ
    れていることを特徴とするモータ制御装置。
  4. 【請求項4】 前記電圧指令値作成手段は、前記飽和度
    が所定値より大きくなると前記2相変調手段を停止させ
    るよう構成されていることを特徴とする請求項3に記載
    のモータ制御装置。
  5. 【請求項5】 前記電流指令値作成手段は、前記飽和度
    に基づき前記電流指令値の位相である電流指令値位相を
    変化させるよう構成されていることを特徴とする請求項
    1又は請求項3に記載のモータ制御装置。
  6. 【請求項6】 前記電流指令値作成手段は、前記飽和度
    が大きくなると前記電流指令値位相を進めるよう構成さ
    れていることを特徴とする請求項5に記載のモータ制御
    装置。
  7. 【請求項7】 ロータの軸上に設定された回転座標であ
    るd軸とq軸とから構成されたd−q軸上の電流の指令
    値を示すd軸電流指令値とq軸電流指令値とを作成する
    電流指令値作成手段と、 前記ロータに対向して近接して配置されたステータに巻
    回されたステータ巻線に流れる電流を検知して、そのス
    テータ電流値を出力する電流センサと、 前記ステータ電流値に基づき前記d−q軸上に座標変換
    されたd軸電流値とq軸電流値とを作成する3/2相変
    換手段と、 前記d軸電流指令値と前記d軸電流値の偏差であるd軸
    電流誤差に基づきd軸電圧指令値を作成し、前記q軸電
    流指令値と前記q軸電流値の偏差であるq軸電流誤差に
    基づきq軸電圧指令値を作成する電圧指令値作成手段
    と、 前記d軸電圧指令値と前記q軸電圧指令値とに基づき前
    記ステータ巻線に印加するステータ電圧指令値を作成す
    るステータ電圧指令値作成手段と、 前記ステータ電圧指令値に基づき前記ステータ巻線に電
    圧を印加する駆動手段と、 前記d軸電流指令値と前記q軸電流指令値と前記d軸電
    流値と前記q軸電流値とに基づき前記ステータ電流値を
    前記d軸電流指令値と前記q軸電流指令値とにより表さ
    れる電流の指令値に追従させ得る余裕のなさを示す飽和
    度を作成する飽和度作成手段と、を具備するモータ制御
    装置であって、 前記飽和度作成手段が前記d軸電流誤差と前記q軸電流
    誤差とに基づき前記飽和度を作成するよう構成されてお
    り、及び前記電流指令値作成手段が前記飽和度に基づき
    前記電流指令値の位相である電流指令値位相を変化させ
    るよう構成されていることを特徴とするモータ制御装
    置。
  8. 【請求項8】 前記飽和度作成手段は、前記d軸電流誤
    差の積分値と前記q軸電流誤差の積分値とに基づき飽和
    度を作成するよう構成されていることを特徴とする請求
    項7に記載のモータ制御装置。
  9. 【請求項9】 ロータの軸上に設定された回転座標であ
    るd軸とq軸とから構成されたd−q軸上の電流の指令
    値を示すd軸電流指令値とq軸電流指令値とを作成する
    電流指令値作成手段と、 前記ロータに対向して近接して配置されたステータに巻
    回されたステータ巻線に流れる電流を検知して、そのス
    テータ電流値を出力する電流センサと、 前記ステータ電流値に基づき前記d−q軸上に座標変換
    されたd軸電流値とq軸電流値とを作成する3/2相変
    換手段と、 前記d軸電流指令値と前記d軸電流値の偏差であるd軸
    電流誤差に基づきd軸電圧指令値を作成し、前記q軸電
    流指令値と前記q軸電流値の偏差であるq軸電流誤差に
    基づきq軸電圧指令値を作成する電圧指令値作成手段
    と、 前記d軸電圧指令値と前記q軸電圧指令値とに基づき前
    記ステータ巻線に印加するステータ電圧指令値を作成す
    るステータ電圧指令値作成手段と、 前記ステータ電圧指令値に基づき前記ステータ巻線に電
    圧を印加する駆動手段と、 前記d軸電流指令値と前記q軸電流指令値と前記d軸電
    流値と前記q軸電流値とに基づき前記ステータ電流値を
    前記d軸電流指令値と前記q軸電流指令値とで表される
    電流の指令値に追従させ得る余裕のなさを示す飽和度を
    作成する飽和度作成手段と、 前記電圧指令値作成手段において前記d軸電圧指令値と
    前記q軸電圧指令値とを変化させる割合を示すゲインを
    作成するゲイン作成手段と、を具備するモータ制御装置
    であって、 前記電圧指令値作成手段が前記ゲインに基づき前記d軸
    電圧指令値と前記q軸電圧指令値とを変化させるよう構
    成されており、及び前記ゲイン作成手段が前記飽和度に
    基づき前記ゲインを変化させるよう構成されていること
    を特徴とするモータ制御装置。
  10. 【請求項10】 前記ゲイン作成手段は、前記飽和度が
    大きくなると前記ゲインを大きくするよう構成されてい
    ることを特徴とする請求項9に記載のモータ制御装置。
  11. 【請求項11】 ロータの軸上に設定された回転座標で
    あるd軸とq軸とから構成されたd−q軸上の電流の指
    令値を示すd軸電流指令値とq軸電流指令値とを作成す
    る電流指令値作成手段と、 前記ロータに対向して近接して配置されたステータに巻
    回されたステータ巻線に流れる電流を検知して、そのス
    テータ電流値を出力する電流センサと、 前記ステータ電流値に基づき前記d−q軸上に座標変換
    されたd軸電流値とq軸電流値とを作成する3/2相変
    換手段と、 前記d軸電流指令値と前記d軸電流値の偏差であるd軸
    電流誤差に基づきd軸電圧指令値を作成し、前記q軸電
    流指令値と前記q軸電流値の偏差であるq軸電流誤差に
    基づきq軸電圧指令値を作成する電圧指令値作成手段
    と、 前記d軸電圧指令値と前記q軸電圧指令値とに基づき前
    記ステータ巻線に印加するステータ電圧指令値を作成す
    るステータ電圧指令値作成手段と、 前記ステータ電圧指令値に基づき前記ステータ巻線に電
    圧を印加する駆動手段と、 前記d軸電流指令値と前記q軸電流指令値と前記d軸電
    流値と前記q軸電流値とに基づき前記ステータ電流値を
    前記d軸電流指令値と前記q軸電流指令値とで表される
    電流の指令値に追従させ得る余裕のなさを示す飽和度を
    作成する飽和度作成手段と、を具備するモータ制御装置
    であって、 前記ステータ電圧指令値作成手段が、前記d−q軸上の
    前記d軸電圧指令値と前記q軸電流指令値を座標変換し
    前記ステータ電圧指令値を作成する2/3相変換手段
    と、全ての前記ステータ電圧指令値に時間的に変化する
    同一の値を加算するように変更し新たな前記ステータ電
    圧指令値とする2相変調手段とを有しており、 前記ステータ電圧指令作成手段が前記飽和度に基づき前
    記2相変調手段を制御するよう構成されていることを特
    徴とするモータ制御装置。
  12. 【請求項12】 前記ステータ電圧指令値作成手段は、
    前記飽和度が大きくなると前記2相変調手段を停止させ
    るよう構成されていることを特徴とする請求項11に記
    載のモータ制御装置。
  13. 【請求項13】 前記電流指令作成手段は、前記飽和度
    に基づき前記d軸電流指令値と前記q軸電流指令値によ
    り表される電流指令値の位相である電流指令値位相を変
    化させるよう構成されていることを特徴とする請求項9
    及び請求項11に記載のモータ制御装置。
  14. 【請求項14】 前記電流指令値作成手段は、前記飽和
    度が大きくなると前記電流指令値位相を進めるよう構成
    されていることを特徴とする請求項13に記載のモータ
    制御装置。
  15. 【請求項15】 前記飽和度作成手段は、前記d軸電流
    誤差と前記q軸電流誤差とに基づき前記飽和度を作成す
    るよう構成されていることを特徴とする請求項9又は請
    求項11に記載のモータ制御装置。
  16. 【請求項16】 前記飽和度作成手段は、前記d軸電流
    誤差の積分値と前記q軸電流誤差の積分値とに基づき前
    記飽和度を作成するよう構成されていることを特徴とす
    る請求項9又は請求項11に記載のモータ制御装置。
  17. 【請求項17】 前記飽和度作成手段は、前記d軸電圧
    指令値と前記q軸電圧指令値とに基づき前記飽和度を作
    成するよう構成されていることを特徴とする請求項9又
    は請求項11に記載のモータ制御装置。
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