JP2000244178A - 電波干渉防止体 - Google Patents

電波干渉防止体

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JP2000244178A
JP2000244178A JP11044874A JP4487499A JP2000244178A JP 2000244178 A JP2000244178 A JP 2000244178A JP 11044874 A JP11044874 A JP 11044874A JP 4487499 A JP4487499 A JP 4487499A JP 2000244178 A JP2000244178 A JP 2000244178A
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electromagnetic wave
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JP11044874A
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Yoshihisa Futagawa
佳央 二川
Masaru Chino
勝 千野
Masahito Nishida
雅人 西田
Shinichi Kitahata
慎一 北畑
Yuji Sasaki
勇治 佐々木
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Hitachi Maxell Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 様々な形状の電磁波発生源に使用する場合
に、使い勝手の良好な電波干渉防止体を提供することで
ある。 【解決手段】 炭素繊維又は磁性粒子の少なくとも一種
と、グラファイト化カーボンブラックとが絶縁性基体中
に分散配合されており、前記グラファイト化カーボンブ
ラックが、前記炭素繊維又は磁性粒子との合計量に対し
て重量比で0.3〜5の割合で配合された組成物からな
る電波干渉防止体において、電磁波発生源の形状に合わ
せて成形加工するか、又は、シート状電波干渉防止体の
場合には、シートの厚さ方向に、シート厚さの5〜95
%の範囲内の深さの、少なくとも1本の切り込みを設け
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子機器の輻射ノ
イズ対策等に用いる軽量で、柔軟であり、しかも、丈夫
で燃えにくく、広帯域をカバーする電波干渉組成物から
なる電波干渉防止体に関する。更に詳細には、本発明
は、立体形状を有する電磁波発生源に対して使い勝手の
良い電波干渉防止体に関する。
【0002】
【従来の技術】電子機器の使用は、広範囲かつ多岐にわ
たり、使用する周波数も直流に近い数kHzからマイク
ロ波と称されるGHz帯にまで及んでいる。さらに、無
線機器、例えば携帯電話や無線LANシステム等の空中
に電波を放射することを前提にした機器が近年顕著に増
加しつつある。
【0003】一方、放射された電磁波が他の電子機器の
誤動作の原因になるとして、機器からの不要輻射の低減
および外来電磁波に対する耐性を強化することが強く求
められている。さらに、放射された電磁波が人体に悪影
響を及ぼす可能性も指摘されており、不要な電磁波を低
減することが社会的にも強く求められている。
【0004】このような目的に使用する部品としては、
フィルター、シールド、および電波吸収体を代表例とし
て挙げることができる。フィルターは、コイルやコンデ
ンサーを用いて、必要な信号成分は通過させるが、ノイ
ズ成分は通過させず跳ね返しを目的とする機器を保護す
る部品である。シールドは、保護しようとする機器を導
電性の膜で取り囲むことにより外部と内部を遮断する。
電波吸収体は、入射電磁波を熱に変換し反射波を生じさ
せないという特長を有する。
【0005】しかしながら、フィルターのような部品は
ノイズ成分を反射し元へ戻すわけであり、戻ったノイズ
成分が他の回路や機器に悪影響を及ぼす可能性がある。
さらに、GHzの周波数になると信号成分は回路中を流
れるだけではなく、空間に電波として輻射される割合が
多くなるためフィルター等の部品では有効に対策するこ
とが困難となる。
【0006】また、シールドであるが、現実問題として
機器を完全に覆うことは信号導入部や放熱穴の存在等に
よりほとんど不可能である。さらに周波数が高くなると
わずかの隙間からでも輻射波が漏洩し、またシールドの
設計が不適切な場合はシールド板がアンテナの役割を果
たし、むしろ輻射波が増加する場合もある。
【0007】一方、電波吸収体では、入射電磁波を熱に
変換し反射波を生じさせないわけで、理想的輻射ノイズ
対策品となりうるが、適応できる周波数が材質ごとに限
られており、広いスペクトル成分を有する不要輻射に対
しては適していない。広い周波数範囲に対応できる電波
吸収体は電波暗室用として開発されているが、厚さが数
10cm以上と厚く到底電子機器に使用することはでき
ない。
【0008】各周波数帯域に適応した電波吸収体の例は
幾つか開示されている。例えば、特開昭58−7319
8号公報には、プラスチックやゴムなどの高分子材料
に、導電性の炭素繊維、カーボンブラック、グラファイ
ト又は金属粉などを混ぜ、混練分散せしめた導電性複合
高分子材料のマトリックスを、導電性の炭素系繊維状材
料、金属系繊維材料又は非金属系繊維状材料をメタライ
ズ加工した材料のマット、クロス、ネット又は、フレー
ク状材料に含浸又は注型して成形した電波遮断筐体が記
載されている。しかし、この発明では1MHz〜100
MHzの範囲内での電界強度減衰率は高められるが、1
00MHzを越える周波数を有する電波には効果がな
い。さらに、上記電波遮断筐体は金属系の材料を含むた
め、総重量が大きくなり利用範囲が限定される。
【0009】また、特開昭60−249392号公報に
は、マンガン、亜鉛を主体とするフェライト微粉体と、
導電性カーボン微粉体とを有機高分子材料中に分散させ
た組成物からなる電磁シールド材料が記載されている。
この組成物におけるフェライト微粉体の含有率は30〜
70Vol.%であり、組成物の体積固有抵抗率は102〜1
0Ω・cmであり、電波吸収性を有する。しかし、この
組成物は500MHz〜1000MHzの範囲内の周波
数を有する電波しか吸収することができない。また上記
組成物もマンガン、亜鉛等が含まれており、比重が大き
くなりかつ柔軟性にも乏しいので、利用範囲が限定され
る。
【0010】更に、特開平5−21984号公報には、
セメント、合成樹脂、ゴム、紙などの低電気伝導率の生
地中に、コイル状の炭素繊維片を方向性なく複数分散担
時させた電磁波シールド複合材料が記載されている。し
かし、コイル状の炭素繊維片は互いに絡みつき易いため
に、生地中に均一に分散させることが困難であり、電磁
波シールド効果にバラツキが発生しやすいなどの欠点が
あった。従って、一定以下の厚みに均一に生産すること
が難しい。
【0011】また、従来より市販されている整合型と呼
ばれるシート状の電波吸収体、もしくは従来の開示例に
おいては、電磁波の入射面の反対側に導体板を設置し、
入射電磁波成分と導体板で反射した成分の干渉効果も利
用して電磁波のエネルギーを熱に変換するため、その厚
さは通常電磁波の波長の4分の1に設計している。この
ような電波吸収体では特定の波長の電磁波に対しては優
れた電磁波吸収を示すが、波長がずれるとほとんど電磁
波を吸収しない。さらに、一方向からの電磁波を吸収す
るだけであり、広いスペクトルを有し、入射方向が様々
なノイズ成分に対しては有効ではない。また、整合型の
電波吸収体を導体板なしで使用するとほとんど電磁波を
吸収せず透過してしまう。
【0012】従来のシート状電波干渉防止材は、一般的
に、ノイズとなる電磁波発生源の電子機器類に直接貼着
させることにより使用される。しかし、貼着させること
により輻射ノイズの低減にある程度の効果があるもの
の、このような使用態様では、ノイズの周波数によって
は、逆にノイズが増大することがある。この点で、電波
干渉防止体を効果的に実装する方法は未だ十分に確立さ
れているとは言えない。特に、従来のシート状電波干渉
防止材は、複雑な形状をした電磁波発生源への対策や、
筐体の隙間からのノイズ対策には使い勝手が悪いという
欠点を有している。同様に、複雑な立体形状をした電磁
波発生源に貼着するには、密着性が悪いために剥がれ易
く、更に、電磁波発生源とシートとの間に隙間ができ、
ノイズが漏れ出すなどの問題があった。現在使用されて
いる電波吸収体は、電磁波を完全に吸収あるいは抑制で
きるものではなく、電磁波ノイズを一部吸収し、残りは
反射あるいは透過してしまい、前記のように電磁波ノイ
ズ発生源とシートとの隙間に隙間ができると、十分な電
磁波防止効果が得られない。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、様々な形状の電磁波発生源に使用する場合に、使い
勝手の良好な電波干渉防止体を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】前記課題は、炭素繊維又
は磁性粒子の少なくとも一種と、グラファイト化カーボ
ンブラックとが絶縁性基体中に分散配合されており、前
記グラファイト化カーボンブラックが、前記炭素繊維又
は磁性粒子との合計量に対して重量比で0.3〜5の割
合で配合された組成物からなる電波干渉防止体におい
て、電磁波発生源の形状に合わせて成形加工するか、又
は、シート状電波干渉防止体の場合には、シートの厚さ
方向に、シート厚さの5〜95%の範囲内の深さの、少
なくとも1本の切り込みを設けることにより解決され
る。
【0015】
【発明の実施の形態】電波干渉防止体を電磁波発生源に
適用する際に、電波干渉防止体を電磁波発生源の形状に
成形加工するか、又は、シート状電波干渉防止体の場合
には、シートの厚さ方向に切り込みを入れることによ
り、筐体の隙間や複雑な立体形状の電磁波発生源に対し
ても、電波干渉防止体の密着性が向上し、電磁波吸収効
果だけでなく、シールド効果も現れることにより、より
一層効果的な電磁波ノイズ対策が可能になる。
【0016】図1は、本発明による電波干渉防止体の形
態の一例の概要断面図である。図1に示されているよう
に、本発明の電波干渉防止体1は、電磁波発生源3全体
を被包するように使用することができる。電磁波発生源
3は例えば、ICチップ、アンテナ、半導体などの電子
部品などの小型要素の他に、マザーボードなどの配線基
板全体又は、携帯電話などの比較的大型の電子機器又は
電子装置自体であることもできる。このように、電磁波
発生源全体を本発明の電波干渉防止体ですっぽりと完全
に被包することにより非常に優れたノイズ低減効果が得
られる。
【0017】図2は、本発明による電波干渉防止体の形
態の別の例の概要断面図である。図2に示されているよ
うに、本発明の電波干渉防止体1は、例えば、プリント
配線基板5に実装された特定の電磁波発生源3の外側か
ら被覆するように使用することもできる。プリント配線
基板5には時として、他の部品よりも強力な電磁波を発
生する部品が実装されることがあり、この電磁波から近
傍の部品類を保護するために、強い電磁波を発生する部
品の外表面に特別な電磁波遮蔽処置を施すことが必要と
なる。この際、本発明の電波干渉防止体1を強力な電磁
波を発生する電子部品3の外形に合わせて成形し、この
部品の外側からキャップ又は帽子を被せるような態様で
使用することができる。本発明の電波干渉防止体1は柔
軟性と延伸性を有するので、電磁波発生源3の最大外径
よりも若干大きくなるまで引っ張り、そのままの状態で
電磁波発生源3の上側から基板面まで被せ、その後、引
張力を解放すれば、電波干渉防止体1は電磁波発生源3
の外形に合致するように、電磁波発生源3に密着させる
ことができる。
【0018】図3は、本発明による電波干渉防止体の形
態の他の例の部分拡大断面図である。図3に示されてい
るように、本発明の電波干渉防止体1は、平面的なシー
ト状であり、その一方の表面に切り込み7が入れられて
いる。切り込み7の本数は特に限定されない。少なくと
も1本以上の切り込み7が設けられていればよい。切り
込み7の深さDは一般的に、シートの厚さTの5%〜9
5%の範囲内である。Dが0.5T未満の場合、このシ
ートを筐体の隙間や複雑な形状の電磁波発生源に使用し
ても、密着性が改善されず、隙間が生じてしまう。一
方、Dが0.95T超の場合、シートが破れてしまう危
険性が非常に高くなり実用性に欠ける。切り込み7の断
面形状は図示されたV字形に限定されない。矩形の切り
込みでもよい。シートに対する切り込み加工は、例え
ば、打ち抜き機による、シート厚さの5%〜95%の部
分打ち抜きや、トムソン刃による簡易打ち抜きの他、カ
ッターナイフなどを用いた線刻加工によっても実施する
ことができる。切り込みの形状は電磁波発生源の形状に
合わせて任意の形状とすることができ、直線と曲線を織
り交ぜても良いし、碁盤の目のように十字形にし、汎用
性を持たせることもできる。シートに対する切り込み加
工は、シートの少なくとも一方の面に施せば良いが、所
望により、シート両面に施すこともできる。
【0019】図4は、プリント配線基板全体を電波干渉
防止体で被包した使用例を示す概要部分断面図であり、
(a)は従来のシート状電波干渉防止体で被包した状態
を示し、(b)は本発明の電波干渉防止体で被包した状
態を示す。図4(a)に示されるように、従来のシート
状電波干渉防止体9でプリント配線基板5全体を被包し
ようとすると、ノイズ源であるIC3及び他の周辺実装
電子部品類11との密着度及び接触面積が小さく、隙間
が多々発生するため、ノイズの漏洩によりEMI効果が
下がるばかりでなく、シート状電波干渉防止体9が基板
5から剥がれ易いという基本的な問題があった。そのた
め、シート状電波干渉防止体9で基板5全体を被包する
ことは困難であった。これに対し、図4(b)に示され
るように、本発明の電波干渉防止体1は、基板5の上下
両面に実装された、ノイズ源3および及び他の周辺実装
電子部品類11の部品形状に合わせて成形されているの
で、ノイズ源であるIC3及び他の周辺実装電子部品類
11との密着度が高まるばかりか、接触面積が大きくな
り、隙間も殆ど発生しない。そのため、電波干渉防止体
1で基板5全体を被包することが可能となり、しかも、
基板から剥がれ難い。その結果、本発明の電波干渉防止
体1によれば、吸収効果のみならず、シールド効果も合
わせて得ることができ、優れたノイズ低減効果を発揮す
る。一般的に、シールド効果を狙う場合、更には、プリ
ント基板の一部分に適用したいなど、完全に被えない場
合でも、基板の表、裏両面に部材を配置することは必須
であるが、図4(a)のように、ノイズ源3の裏面の部
品高さが低く、その周辺部品が高い場合、シート状では
隙間により効果が著しく下がるのに対し、図4(b)で
は、密着により、十分な効果があり、部分的な使用にも
効果が得られる。
【0020】本発明で使用される電波干渉防止体1の厚
さは特に限定されない。一般的に、0.3mm〜3mm
の範囲内であることが好ましい。電波干渉防止体1の厚
さが0.3mm未満では、十分な電波干渉防止効果が得
られない。一方、シート状電波干渉防止体1の厚さが3
mm超では、電波干渉防止効果が飽和するだけであり、
不経済となる。
【0021】本発明で使用される電波干渉防止体は、電
波干渉防止機能を有する公知の組成物から形成すること
もできるが、炭素繊維又は磁性粒子の少なくとも一種
と、グラファイト化カーボンブラックとが絶縁性基体中
に分散配合されており、前記グラファイト化カーボンブ
ラックが、前記炭素繊維又は磁性粒子との合計量に対し
て重量比で0.3〜5の割合で配合された、電波干渉防
止機能を有する新規な組成物から形成することが好まし
い。
【0022】本発明で使用されるグラファイト化カーボ
ンブラック複合粒子は、結晶質のグラファイトと非晶質
のカーボンブラックからなる。このグラファイト化カー
ボンブラック複合粒子は、カーボンブラックを高温で処
理し、粒子表面から徐々にグラファイトへと結晶化させ
ることによって得られる。このグラファイト化カーボン
ブラック複合粒子自体は、本願出願人による特開平8−
274493号公報に記載されており、公知である。
【0023】本発明の電波干渉防止組成物において、前
記グラファイト化カーボンブラックの含有量は、炭素繊
維又は磁性粒子との合計量に対して重量比で0.3〜
5、より好ましい範囲は1〜3である。グラファイト化
カーボンブラックが電磁波の吸収を、磁性粒子、炭素繊
維がシールド性を示すことにより、広帯域で優れたバラ
ンスを示す電波干渉防止体が得られる。
【0024】本発明の電波干渉防止組成物において、前
記炭素繊維の繊維長をグラファイト化カーボンブラック
の粒子径に対し5000未満、より好ましい範囲は13
00〜4000にすることにより、1000MHzを越
える高周波帯域で優れた吸収特性を示す。
【0025】本発明の電波干渉防止組成物において、前
記炭素繊維の繊維長をグラファイト化カーボンブラック
の粒子径に対し5000以上、より好ましい範囲は10
000〜100000にすることにより、500MHz
未満の低周波帯域で優れた吸収特性を示す。
【0026】本発明の電波干渉防止組成物の比重は2.
5以下、好ましい範囲は1.5以下である。このため、
比較的軽量である。
【0027】本発明の電波干渉防止組成物から得られた
電波干渉防止体のJISK6253による硬さ試験で5
0(JISA)以下、好ましい範囲は40以下である。
このため非常に柔軟であり、使い勝手が良い。。
【0028】本発明の電波干渉防止組成物から得られた
電波干渉防止体のJISK6251(天秤式)による引
張試験の引張強度は4×106(Pa)以上、好ましい
範囲は6×106(Pa)以上である。このため、非常
に丈夫である。
【0029】本発明の電波干渉防止組成物から得られた
電波干渉防止体は、UL94HBによる燃焼試験で厚さ
3.05mm、幅10.0mm、長さ200mmの試験
片を用いて、バーナーを30秒あてて取り去った時に燃
焼速度38.1mm/分以下の優れた難燃性を有する。
【0030】本発明の電波干渉防止組成物から得られた
電波干渉防止体は、30MHzから20GHzの広帯域
での周波数範囲内における少なくとも1つの周波数にお
いて2mm厚さに換算した時に、電力で10%以上の電
磁波を吸収し、かつ透過量が10%以下となるシールド
性をあわせて示す軽量で柔軟な素材である。
【0031】本発明の電波干渉防止組成物におけるグラ
ファイト化カーボンブラック複合粒子の役割であるが、
主に電磁波を吸収する効果を担う。導電性繊維のみを含
有した場合には、高い導電性が発現し優れたシールド体
が得られるのは周知の通りであるが、この場合には入射
電磁波を遮断するが、それは入射電磁波をシールド体で
反射することによるものであり、電磁波を吸収する効果
はほとんどない。また、グラファイト化カーボンブラッ
ク複合粒子単独では、ある程度の電磁波吸収を示すもの
の、透過成分が多くシールド性には劣る。グラファイト
化カーボンブラック複合粒子と導電性繊維を共存させる
ことにより電磁波シールド性が高くかつ電磁波吸収性も
有する電波干渉防止体を得ることができる。
【0032】電子機器のノイズ対策においては、ノイズ
の発生量およびその周波数分布をあらかじめ予想するこ
とは極めて困難であるため、機器の組立が完了してから
必要に応じて各種のノイズ対策部品を後づけで設置せざ
るを得ない状況となっている。完全にノイズ成分を吸収
できずとも、簡便な手段でノイズ規格の範囲内に収めら
れるような部品が求められている。このような意味で、
本発明の電波干渉防止体は優れた効果を発揮すると考え
られる。
【0033】本発明の電波干渉防止組成物で用される絶
縁性基体としては、電波干渉防止体の用途に応じた強
度、耐熱性、成形性、難燃性、柔軟性、などの特性を有
する有機高分子材料が主に用いられる。本発明の電波干
渉防止組成物から立体形状を有する電波干渉防止体を成
形加工する場合、有機高分子材料は、ポリスチレン、A
BS樹脂、AS樹脂、塩化ビニル樹脂、メタクリル樹
脂、セルロース系樹脂、ポリカーボネート、ポリエチレ
ン、ポリプロピレンなどの熱可塑性樹脂であることが好
ましい。一方、本発明の電波干渉防止組成物からシート
状に平面的な電波干渉防止体を製造する場合、有機高分
子材料は例えば、クロロプレンゴム、アクリロニトリル
ーブタジエンゴム、スチレンーブタジエンゴム、天然ゴ
ム、ポリイソプレンゴムなどの各種エラストマー、ポリ
オレフィン樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリアミド樹
脂、ポリエーテルケトン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリエ
ステル樹脂、アルキド樹脂、フェノール樹脂、エポキシ
樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、
セルロース系樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリカーボネート
樹脂などがあげられ、これらは必要に応じて混合して使
用してもよい。また中でもシリコーン樹脂を用いること
が望ましい。必要に応じて、溶剤、分散剤、安定剤、滑
剤、充填剤、増量剤、可塑剤、架橋剤、老化防止剤、加
硫促進剤、光重合開始剤などを添加してもよい。
【0034】このグラファイト化カーボンブラック複合
粒子を特長づける値として、エックス線回折図における
(002)面のピーク面積より算出した結晶質のグラフ
ァイトの存在比率(グラファイト化率)を用いるが、好
ましくはグラファイト化率は5〜90%、より好ましく
は10〜70%の範囲内である。
【0035】グラファイト化カーボンブラックの粒径
は、好ましくは1nmから10μm、より好ましくは1
0nm〜100nmの範囲内であることが望ましい。
【0036】本発明の電波干渉防止組成物で使用される
磁性粒子としては、保磁力の小さいソフトフェライトと
して分類される磁性粒子が好ましい。磁性粒子は電磁波
を吸収する効果を有する点でグラファイト化カーボンブ
ラックと効果は類似しているがその効果を発揮する周波
数範囲が異なる。すなわち、グラファイト化カーボンブ
ラックにおいては、効果のある周波数は1GHz以上の
高い周波数であるのに対して、磁性粒子においては数十
MHzから数百MHzと低い周波数領域において効果が
あるのが特長である。磁性粒子としてはMn−Znフェ
ライト等のソフト磁性粒子が代表的であるが、マグネタ
イトやガンマ酸化鉄も使用できる。さらに六方晶のプレ
ーナー型フェライトを使用しても良い。粒子サイズは
0.1μmから5μmの範囲内が好ましい。
【0037】本願のグラファイト化カーボンブラック
と、炭素繊維又は磁性粒子との合計量との比が0.3未
満で残りが磁性粒子であるような場合には、電波干渉防
止材の重量が増加し軽量な電波干渉防止材にしにくい。
また折り曲げが困難となり柔軟性が損なわれ易い。
【0038】本発明の電波干渉防止組成物は混練などの
ような常用の方法により製造することができる。一般的
に、グラファイト化カーボンブラック、導電性繊維及び
/又は磁性粒子粒子を、ゴム又は合成樹脂などの絶縁性
基体と混練し、これらに均一に分散させる方法として
は、ニーダー、ボールミル、ロールミル、ジェットミル
などを用いて実施される。
【0039】本発明の電波干渉防止組成物の製造に使用
される分散機の一例は、ニーダーと呼ばれるタイプの装
置であり、強力な圧縮、せん断力等を作用させることを
特長とする装置である。フィラー成分をまとめて仕込ん
でから分散させてもよいが、フィラーの種類毎に最適な
分散条件が異なるため、それぞれ別個に分散してマスタ
ーバッチを作製しておき、これらを後で配合し所定の組
成の液状電波干渉防止組成物を作製するのが好ましい。
【0040】一例として、グラファイト化カーボンブラ
ック粒子の分散方法を示す。あらかじめ、グラファイト
化カーボンブラックを仕込み、数分間解砕を行う。この
後、絶縁性基体の樹脂成分を、グラファイト化カーボン
ブラックが均一ペーストとなるのに必要な最低限の重量
部のみ添加し初期混練を行う。この方法により極めて高
い圧縮、せん断力等を作用させることができる。30分
から2時間このような混練を行う。
【0041】初期混練において必要以上の樹脂成分を添
加するとペーストの粘度が低下し必要な圧縮、せん断力
等を作用させられない。また、樹脂成分が少なすぎる場
合には、ペースト全体に均一な圧縮、せん断力等を作用
させられないため均質なペーストとすることができな
い。初期混練の終了したペーストはこの後、ニーダー、
ミキサー等の任意の手段により、追加の樹脂成分を添加
し所定の組成のペーストを作製する。樹脂成分の追加混
合の目的には高いせん断力等は必要ではないので汎用の
ミキサー等を使用できる。このようにしてマスターバッ
チを作製する。
【0042】導電性繊維および磁性粒子を含有するマス
ターバッチの作製もグラファイト化カーボンブラックの
場合と同様にして行うことができる。
【0043】次に、得られた各マスターバッチを混合し
所定の組成にし、さらに溶剤などを添加することにより
所望の粘度に調整する。また、必要に応じて硬化剤、重
合開始剤、架橋剤などの添加剤を加えて、最終的に組成
物として完成させる。
【0044】前記電波干渉防止組成物から本発明の電波
干渉防止体を製造する方法は特に限定されない。立体形
状を有する電波干渉防止体の場合、真空成形、圧縮空気
成形などの公知慣用の方法により容易に製造できる。一
方、シート状の平面的な電波干渉防止体の場合、テスト
プレスによる加熱成形法、押出成形法などの常用手段に
より製造することができる。
【0045】
【実施例】以下、実施例により本発明の電波干渉防止体
の製造及びノイズ低減効果を例証する。
【0046】実施例1 電波干渉防止体の製造について、マスターバッチの作製
工程と、その後の組成調整および成形工程の3段階に分
けて説明する。
【0047】第1工程:マスターバッチの作製 (1)グラファイト化カーボンブラックマスターバッチ
の作製 グラファイト化カーボンブラック粒子(グラファイト化
率31%(理学電機製エックス線回折装置RINT15
00を用い、ターゲットをCuとし、加速電圧50k
V、電流100mAで2θを10゜から100゜まで変
化させてエックス線回折測定を行い、得られた回折図に
おける(002)面に対応するピーク面積より結晶質の
グラファイトの存在比率(グラファイト化率)を算出し
た。)、粒子径30nm)220gをニーダー(入江商
会製卓上ニーダー 51用PNV−5H型)に投入し1
0分間運転し解砕を行う。これにシリコーン樹脂(東芝
シリコーン製TSE3032(複素比誘電率:実数部
2.9、虚数部0.0026)、主剤)1351gを添
加し、ニーダーを水冷しながら混練を2時間行う。次
に、シリコーン樹脂(東芝シリコーン製TSE303
2、主剤)2451gを1時間かけて滴下し、カーボン
ブラックマスターバッチを作製した。カーボンブラック
含有量は14.0wt%であった。
【0048】(2)導電性繊維マスターバッチの作製 炭素繊維(長さ40ミクロン、東邦レーヨン製ベスファ
イトHTA−CMFタイプ)2000gをニーダー(入
江商会製卓上ニーダー51用PNV−5H型)に投入し
10分間運転し解砕を行う。これにシリコーン樹脂(東
芝シリコーン製TES3032、主剤)2000gを添
加しニーダーを水冷しながら混練を2時間行い、炭素繊
維マスターバッチを作製した。炭素繊維含有量は50wt
%である。長さが1mmと3mmの炭素繊維についても
同様に混練し、炭素繊維含有量50wt%のマスターバッ
チを作製した。
【0049】(3)磁性粒子(フェライト)マスターバ
ッチの作製 ソフトフェライト粒子(戸田工業製MAT−305、保
磁力:5エルステッド)2000gをニーダー(入江商
会製卓上ニーダー51用PNV−5H型)に投入し10
分間運転し解砕を行う。これにシリコーン樹脂(東芝シ
リコーン製TSE3032、主剤)2000gを添加し
ニーダーを水冷しながら混練を2時間行い、フェライト
マスターバッチを作製した。フェライト含有量は50wt
%であった。
【0050】第2工程:組成調整 グラファイト化カーボンブラック複合粒子マスターバッ
チから8.57g、3mm炭素繊維マスターバッチから
0.60gそれぞれをとりわけ、さらにシリコーン樹脂
(主剤)18.24gを添加し、脱泡ミキサー用の容器
に入れ、脱泡ミキサーに8分間かけて混合した。次に、
シリコーン樹脂(硬化剤)を2.59g添加し、さらに
2分間混合した。
【0051】第3工程:成形 得られた混合物をノイズ源及びその周辺部品の形状に合
わせた金型を使用して、熱硬化性樹脂用の射出成型機を
用いて成形した。このようにして所定の厚さ2mmで、
カーボンブラックを4wt%、炭素繊維を1wt%含有す
る、図4(b)に示されるような、成形体状電波干渉防
止体を作製した。
【0052】前記実施例1で得られた、成形体状電波干
渉防止体のノイズ低減効果を測定した。比較例として、
成形体に成形されていない点だけで異なり、組成が同一
の、図4(a)に示されるような、シート状電波干渉防
止体を使用した。電波干渉防止体が全く使用されていな
い、剥き出し状態のプリント配線基板のノイズピーク強
度を基準値とし、この値に対するノイズ低減効果を比較
した。結果を下記の表1に示す。
【表1】 表1 ノイズピーク ノイズピーク ノイズ低減 基 板 の 状 態 周波数(MHz) 強度(dBμV/m) 効果(dB) 剥き出し (基準値) 168 45.3 −−− シート被包(比較例) 168 44.5 0.8 成形体被包(実施例) 168 35.9 9.4
【0053】この測定結果から明らかなように、比較例
のシート状電波干渉防止体では、ノイズ源3及び周辺部
品11との間に空隙が生じ、この隙間から電磁波が漏れ
るためにノイズが高くなる。これに対して、本発明の成
型体状電波干渉防止体では、ノイズ源3及び周辺部品と
の間に空隙が生じないため、ノイズは低く抑えられる。
【0054】実施例2〜16 実施例1で作製したマスターバッチを用い、下記の表2
に示す量の原料を使用したこと以外は実施例1と同様に
して実施例2から16の成形体状電波干渉防止体を作製
した。
【0055】
【表2】
【0056】実施例2〜16で得られた各成形体状電波
干渉防止体について、実施例1と同様なノイズ低減効果
を測定した。その結果、何れの成形体状電波干渉防止体
も、比較例のシート状電波干渉防止体に比べて、ノイズ
が20%以上低いことが確認された。
【0057】次に、磁性粒子をフェライト以外の材料に
変えた電波干渉防止体のノイズ低減効果について検討し
た。
【0058】実施例17 下記に示される組成1の配合比になるように、グラファ
イト化カーボンブラック複合粒子マスターバッチを取り
分け、Mn−Zn−フェライトさらに熱硬化型シリコー
ン樹脂の主剤を添加し、ケンミックスミキサーで30分
かけて混合した。次に、成形に必要な分を容器にとりわ
け、熱硬化型シリコーン樹脂の硬化剤を添加し、脱泡ミ
キサーを用いて2分間混合した。得られた混合物を、ノ
イズ源及びその周辺部品の形状に合わせた金型を使用
し、熱硬化樹脂用の射出成型機を用いて成形した。 (組成1) グラファイト化カーボンブラック複合粒子 3重量部 Mn−Zn−フェライト 30重量部 熱硬化型シリコーン樹脂(主剤) 61重量部 熱硬化型シリコーン樹脂(硬化剤) 6重量部
【0059】実施例18 各材料を下記に示される組成2の配合比で混合し、組成
1と同様の方法で、成形体状電波干渉防止体を作製し
た。 (組成2) グラファイト化カーボンブラック複合粒子 3重量部 扁平状パーマロイ(8.3μm) 13重量部 熱硬化型シリコーン樹脂(主剤) 76重量部 熱硬化型シリコーン樹脂(硬化剤) 8重量部
【0060】実施例19 各材料を下記に示される組成3の配合比で混合し、組成
1と同様の方法で、成形体状電波干渉防止体を作製し
た。作製した。 (組成3) グラファイト化カーボンブラック複合粒子 2重量部 マグネタイト粉末(0.4μm) 28重量部 熱硬化型シリコーン樹脂(主剤) 64重量部 熱硬化型シリコーン樹脂(硬化剤) 6重量部
【0061】実施例20 各材料を下記に示される組成4の配合比で混合し、組成
1と同様の方法で、成形体状電波干渉防止体を作製し
た。 (組成4) グラファイト化カーボンブラック複合粒子 3重量部 扁平状軟磁性体(Feベース、9.5μm ) 20重量部 熱硬化型シリコーン樹脂(主剤) 70重量部 熱硬化型シリコーン樹脂(硬化剤) 7重量部
【0062】実施例21 各材料を下記に示される組成5の配合比で混合し、組成
1と同様の方法で、成形体状電波干渉防止体を作製し
た。 (組成5) グラファイト化カーボンブラック複合粒子 5重量部 Ni−Zn−Cu−フェライト(5μm ) 10重量部 熱硬化型シリコーン樹脂(主剤) 77重量部 熱硬化型シリコーン樹脂(硬化剤) 8重量部
【0063】実施例22 各材料を下記に示される組成6の配合比で混合し、組成
1と同様の方法で、成形体状電波干渉防止体を作製し
た。 (組成6) グラファイト化カーボンブラック複合粒子 1重量部 炭素繊維(繊維長1mm ) 3重量部 扁平状パーマロイ粒子(8.3μm) 10重量部 熱硬化型シリコーン樹脂(主剤) 79重量部 熱硬化型シリコーン樹脂(硬化剤) 7重量部
【0064】実施例23 各材料を下記に示される組成7の配合比で混合し、組成
1と同様の方法で、成形体状電波干渉防止体を作製し
た。 (組成7) グラファイト化カーボンブラック複合粒子 5重量部 炭素繊維(繊維長1mm ) 1重量部 熱硬化型シリコーン樹脂(主剤) 86重量部 熱硬化型シリコーン樹脂(硬化剤) 8重量部
【0065】実施例24 各材料を下記に示される組成8の配合比で混合し、組成
1と同様の方法で、成形体状電波干渉防止体を作製し
た。 (組成8) Ni−Zn−Cu−フェライト 60重量部 熱硬化型シリコーン樹脂(主剤) 36重量部 熱硬化型シリコーン樹脂(硬化剤) 4重量部
【0066】実施例25 各材料を下記に示される組成9の配合比で混合し、組成
1と同様の方法で、成形体状電波干渉防止体を作製し
た。 (組成9) 扁平状パーマロイ粒子(8.3μm) 30重量部 熱硬化型シリコーン樹脂(主剤) 63重量部 熱硬化型シリコーン樹脂(硬化剤) 7重量部
【0067】実施例26 各材料を下記に示される組成10の配合比で混合し、組
成1と同様の方法で、成形体状電波干渉防止体を作製し
た。形体状電波干渉防止体を作製した。 (組成10) グラファイト化カーボンブラック複合粒子 4重量部 熱硬化型シリコーン樹脂(主剤) 87重量部 熱硬化型シリコーン樹脂(硬化剤) 9重量部
【0068】実施例17〜27で得られた各成形体状電
波干渉防止体のノイズ低減効果を実施例1と同様な方法
で測定した。その結果、何れの電波干渉防止体も、比較
例のシート状電波干渉防止体に比べて、ノイズが20%
以上低減されることが確認された。
【0069】これらの結果から明らかなように、磁性粒
子を他の材料に変えた場合でも、良好なノイズ低減効果
が得られる。
【0070】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
電波干渉防止体を電磁波発生源の形状に合致するように
成形加工するか、又はシート状電波干渉防止体の少なく
とも一方の面に所定の深さの切り込みを複数本刻設する
ことにより、筐体の隙間や複雑な形状の電磁波発生源に
対しても密着性が向上し、吸収効果だけでなく、シール
ド効果も現れることにより、一層優れた電磁波防止効果
が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明による立体形状を有する電波干
渉防止体の形態の一例の概要断面図である。
【図2】図2は、本発明による立体形状を有する電波干
渉防止体の形態の別の例の概要平面図である。
【図3】図3は、本発明によるシート状電波干渉防止体
の一例の概要平面図である。
【図4】図4は、プリント配線基板全体を電波干渉防止
体で被包した使用例を示す概要部分断面図であり、
(a)は従来の電波干渉防止体で被包した状態を示し、
(b)は本発明の電波干渉防止体で被包した状態を示
す。
【符号の説明】
1 本発明の電波干渉防止体 3 電磁波発生源 5 基板 7 切り込み 9 従来のシート状電波干渉防止体 11 電子部品
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 二川 佳央 神奈川県横浜市戸塚区上倉田町884番地1 戸塚ハイライズ229 (72)発明者 千野 勝 神奈川県横須賀市林1丁目2番3号 (72)発明者 西田 雅人 大阪府茨木市丑寅一丁目1番88号 日立マ クセル株式会社内 (72)発明者 北畑 慎一 大阪府茨木市丑寅一丁目1番88号 日立マ クセル株式会社内 (72)発明者 佐々木 勇治 大阪府茨木市丑寅一丁目1番88号 日立マ クセル株式会社内 Fターム(参考) 5E321 AA23 BB34 BB44 BB53 BB60 GG05 GG07 GG11

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素繊維又は磁性粒子の少なくとも一種
    と、グラファイト化カーボンブラックとが絶縁性基体中
    に分散配合されており、前記グラファイト化カーボンブ
    ラックが、前記炭素繊維又は磁性粒子との合計量に対し
    て重量比で0.3〜5の割合で配合された組成物からな
    る電波干渉防止体において、電磁波発生源の形状に合わ
    せて成形加工されていることを特徴とする電波干渉防止
    体。
  2. 【請求項2】 炭素繊維又は磁性粒子の少なくとも一種
    と、グラファイト化カーボンブラックとが絶縁性基体中
    に分散配合されており、前記グラファイト化カーボンブ
    ラックが、前記炭素繊維又は磁性粒子との合計量に対し
    て重量比で0.3〜5の割合で配合された組成物からな
    るシート状電波干渉防止体において、前記シートの厚さ
    方向に、シート厚さの5〜95%の範囲内の深さの、少
    なくとも1本の切り込みが配設されていることを特徴と
    する電波干渉防止体。
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