JPH11135981A - 広帯域電波干渉防止組成物及びこれを用いた全方位対応電波吸収体 - Google Patents

広帯域電波干渉防止組成物及びこれを用いた全方位対応電波吸収体

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JPH11135981A
JPH11135981A JP23407498A JP23407498A JPH11135981A JP H11135981 A JPH11135981 A JP H11135981A JP 23407498 A JP23407498 A JP 23407498A JP 23407498 A JP23407498 A JP 23407498A JP H11135981 A JPH11135981 A JP H11135981A
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carbon black
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graphitized carbon
radio wave
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JP23407498A
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Inventor
Yoshihisa Futagawa
佳央 二川
Masaru Chino
勝 千野
Shinichi Kitahata
慎一 北畑
Keiko Kurata
桂子 倉田
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Maxell Holdings Ltd
Original Assignee
Hitachi Maxell Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電波吸収性と電波シールド性を併せ持つ軽量
で柔軟な電波干渉防止材を提供する。 【解決手段】 炭素繊維又は磁性粒子の少なくとも一種
と、グラファイト化カーボンブラックとを絶縁性基体中
に分散配合する。グラファイト化カーボンブラックは炭
素繊維又は磁性粒子との合計量に対して重量比で0.3
〜5の割合で配合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子機器の輻射ノ
イズ対策等に用いる軽量かつ柔軟かつ丈夫で燃えにく
く、電波干渉防止材に好適な広帯域電波干渉防止組成物
に関する。更に詳細には、本発明は全方位対応電波吸収
体又はEMIシールドとして有用な電波干渉防止組成物
に関する。
【0002】
【従来の技術】電子機器の使用は、広範囲かつ多岐にわ
たり、使用する周波数も直流に近い数kHzからマイク
ロ波と称されるGHz帯にまで及んでいる。さらに、無
線機器、例えば携帯電話や無線LANシステム等の空中
に電波を放射することを前提にした機器が近年顕著に増
加しつつある。
【0003】一方、放射された電磁波が他の電子機器の
誤動作の原因になるとして、機器からの不要輻射の低減
および外来電磁波に対する耐性を強化することが強く求
められている。さらに、放射された電磁波が人体に悪影
響を及ぼす可能性も指摘されており、不要な電磁波を低
減することが社会的にも強く求められている。
【0004】このような目的に使用する部品としては、
フィルター、シールド、および電波吸収体を代表例とし
て挙げることができる。フィルターは、コイルやコンデ
ンサーを用いて、必要な信号成分は通過させるが、ノイ
ズ成分は通過させず跳ね返しを目的とする機器を保護す
る部品である。シールドは、保護しようとする機器を導
電性の膜で取り囲むことにより外部と内部を遮断する。
電波吸収体は、入射電磁波を熱に変換し反射波を生じさ
せないという特長を有する。
【0005】しかしながら、フィルターのような部品は
ノイズ成分を反射し元へ戻すわけであり、戻ったノイズ
成分が他の回路や機器に悪影響を及ぼす可能性がある。
さらに、GHzの周波数になると信号成分は回路中を流
れるだけではなく、空間に電波として輻射される割合が
多くなるためフィルター等の部品では有効に対策するこ
とが困難となる。
【0006】また、シールドであるが、現実問題として
機器を完全に覆うことは信号導入部や放熱穴の存在等に
よりほとんど不可能である。さらに周波数が高くなると
わずかの隙間からでも輻射波が漏洩し、またシールドの
設計が不適切な場合はシールド板がアンテナの役割をは
たしむしろ輻射波が増加する場合もある。
【0007】一方、電波吸収体では、入射電磁波を熱に
変換し反射波を生じさせないわけで、理想的輻射ノイズ
対策品となりうるが、適応できる周波数が材質ごとに限
られており、広いスペクトル成分を有する不要輻射に対
しては適していない。広い周波数範囲に対応できる電波
吸収体は電波暗室用として開発されているが、厚さが数
10cm以上と厚く到底電子機器に使用することはでき
ない。
【0008】各周波数帯域に適応した電波吸収体の例は
幾つか開示されている。例えば、特開昭58−7319
8号公報には、プラスチックやゴムなどの高分子材料
に、導電性の炭素繊維、カーボンブラック、グラファイ
ト又は金属粉などを混ぜ、混練分散せしめた導電性複合
高分子材料のマトリックスを、導電性の炭素系繊維状材
料、金属系繊維材料又は非金属系繊維状材料をメタライ
ズ加工した材料のマット、クロス、ネット又は、フレー
ク状材料に含浸又は注型して成形した電波遮断筐体が記
載されている。しかし、この発明では1MHz〜100
MHzの範囲内での電界強度減衰率は高められるが、1
00MHzを越える周波数を有する電波には効果がな
い。さらに、上記電波遮断筐体は金属系の材料を含むた
め、総重量が大きくなり利用範囲が限定される。
【0009】また、特開昭60−249392号公報に
は、マンガン、亜鉛を主体とするフェライト微粉体と、
導電性カーボン微粉体とを有機高分子材料中に分散させ
た組成物からなる電磁シールド材料が記載されている。
この組成物におけるフェライト微粉体の含有率は30〜
70Vol.%であり、組成物の体積固有抵抗率は102〜1
0Ω・cmであり、電波吸収性を有する。しかし、この
組成物は500MHz〜1000MHzの範囲内の周波
数を有する電波しか吸収することができない。また上記
組成物もマンガン、亜鉛等が含まれており、比重が大き
くなりかつ柔軟性にも乏しいので、利用範囲が限定され
る。
【0010】更に、特開平5−21984号公報には、
セメント、合成樹脂、ゴム、紙などの低電気伝導率の生
地中に、コイル状の炭素繊維片を方向性なく複数分散担
時させた電磁波シールド複合材料が記載されている。し
かし、コイル状の炭素繊維片は互いに絡みつき易いため
に、生地中に均一に分散させることが困難であり、電磁
波シールド効果にバラツキが発生しやすいなどの欠点が
あった。従って、一定以下の厚みに均一に生産すること
が難しい。
【0011】本願出願人は先に、結晶質のグラファイト
と非晶質のカーボンブラックからなるグラファイト化カ
ーボンブラック複合粒子からなる電波吸収体に関する発
明を出願した(特開平8−274493号公報参照)。
しかし、この電波吸収体は、50MHz〜1000MH
zの範囲内の周波数を有する電波の吸収には有効ではあ
るが、50MHz未満又は1000MHz超の周波数を
有する電波の吸収能は不十分であった。しかも、特定周
波数に対応させるために厚みを特定値に設定する必要が
あるので、厚みの自由な選択は許されない。またこれは
一定方向の電波を吸収するだけで、全方位の電波を吸収
することはできない。
【0012】また、従来より市販されている整合型と呼
ばれるシート状の電波吸収体、もしくは従来の開示例に
おいては、電磁波の入射面の反対側に導体板を設置し、
入射電磁波成分と導体板で反射した成分の干渉効果も利
用して電磁波のエネルギーを熱に変換するため、その厚
さは通常電磁波の波長の4分の1に設計している。この
ような電波吸収体では特定の波長の電磁波に対しては優
れた電磁波吸収を示すが、波長がずれるとほとんど電磁
波を吸収しない。さらに、一方向からの電磁波を吸収す
るだけであり、広いスペクトルを有し、入射方向が様々
なノイズ成分に対しては有効ではない。また、整合型の
電波吸収体を導体板なしで使用するとほとんど電磁波を
吸収せず透過してしまう。
【0013】このように、特定の周波数帯域で優れた吸
収特性を示す例はあっても、30MHz〜20GHzの
広帯域および全方位で優れた吸収特性を示し、柔軟性を
持ち、薄くて軽い吸収体は未だ開発されていなかった。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明は容易に使用
できること、電波干渉を効果的に防止すること、広
帯域および全方位で吸収特性に優れること、柔軟性を
持つこと、薄いこと、軽いこと、丈夫であるこ
と、更に燃えにくいこと等、上記に示したような多様
な特質を持つ電波干渉防止材を提供するというそれぞれ
の目的を有する。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記課題の解決手段とし
て、本発明では炭素繊維又は磁性粒子の少なくとも一種
と、グラファイト化カーボンブラックとを、絶縁性基体
中に分散配合し、前記グラファイト化カーボンブラック
を、前記炭素繊維又は磁性粒子との合計量に対して重量
比で0.3〜5の割合で配合することにより、30MH
z〜20GHzでの広帯域で吸収特性に優れた電波干渉
防止材を提供する。
【0016】このグラファイト化カーボンブラック複合
粒子は、結晶質のグラファイトと非晶質のカーボンブラ
ックからなる。このグラファイト化カーボンブラック複
合粒子は、カーボンブラックを高温で処理し、粒子表面
から徐々にグラファイトへと結晶化させることによって
得られる。
【0017】本発明では、炭素繊維とグラファイト化カ
ーボンブラックとが、絶縁性基体中に分散配合されてお
り、前記炭素繊維の繊維長と前記グラファイト化カーボ
ンブラックの粒子径との比を5000未満としたことに
より、1000MHzを越える高周波帯域で、優れた吸
収特性を示す広帯域電波干渉防止組成物を提供する。
【0018】本発明では、炭素繊維とグラファイト化カ
ーボンブラックとが、絶縁性基体中に分散配合されてお
り、前記炭素繊維の繊維長と前記グラファイト化カーボ
ンブラックの粒子径との比を5000以上としたことに
より、500MHz未満の低周波帯域で、優れた吸収特
性を示す広帯域電波干渉防止組成物を提供する。
【0019】本発明では、炭素繊維又は磁性粒子の少な
くとも一種と、グラファイト化カーボンブラックとが、
絶縁性基体中に分散配合されてなる電波干渉防止組成物
において、3MHzで測定した体積電気抵抗率ρ
3MHzと、100KHzの周波数で測定した体積電気抵抗
率ρ100KHzとの比ρ3MHz/ ρ100KHzが0.1から1.
5であることにより、広帯域で優れた吸収特性を示す広
帯域電波干渉防止組成物を提供する。
【0020】本発明では、比重を2.5以下にしたこと
により、軽量の全方位対応電波吸収体を提供する。
【0021】本発明ではJISK6253による硬さ試
験で40(JISA)以下の柔軟性を有せしめたことに
より、使い勝手の良い全方位対応電波吸収体を提供す
る。
【0022】本発明ではUL94HBによる燃焼試験で
厚さ3.05mm、幅10.0mm、長さ200mmの
試験片を用いて、バーナーを30秒あてて取り去った時
に燃焼速度38.1mm/分以下の難燃性を有する、耐
燃焼性に優れた全方位対応電波吸収体を提供する。
【0023】本発明では JISK6251(天秤式)
による引張試験で、4.5×106(Pa)以上の引張
強度を持つ全方位対応電波吸収体を提供する。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明者等が鋭意検討を重ねた結
果、本発明の電波干渉防止材はグラファイト化カーボン
ブラックを、前記炭素繊維又は磁性粒子との合計量に対
して重量比で0.3〜5の割合で配合することにより、
30MHz〜20GHzでの広帯域で吸収特性に優れた
電波干渉防止材が得られることを見いだした。
【0025】グラファイト化カーボンブラックを前記炭
素繊維又は磁性粒子との合計量に対して重量比で0.3
〜5の割合で配合することにより、グラファイト化カー
ボンブラックが電磁波の吸収を、磁性粒子、炭素繊維が
シールド性を示すことにより、広帯域で優れたバランス
を示す電波干渉防止剤が得られる。
【0026】本発明の広帯域電波干渉防止組成物におい
て前記グラファイト化カーボンブラックの含有量は、炭
素繊維又は磁性粒子との合計量に対して重量比で0.3
〜5、より好ましい範囲は1〜3である。
【0027】本発明の広帯域電波干渉防止組成物におい
て前記炭素繊維の繊維長をグラファイト化カーボンブラ
ックの粒子径に対し5000未満、より好ましい範囲は
1300〜4000にすることにより、1000MHz
を越える高周波帯域で優れた吸収特性を示す。
【0028】本発明の広帯域電波干渉防止組成物におい
て前記炭素繊維の繊維長をグラファイト化カーボンブラ
ックの粒子径に対し5000以上、より好ましい範囲は
10000〜100000にすることにより、500M
Hz未満の低周波帯域で優れた吸収特性を示す。
【0029】本発明の全方位対応電波吸収体の比重は
2.5以下、好ましい範囲は1.5以下である。
【0030】本発明の全方位対応電波吸収体のJISK
6253による硬さ試験で50(JISA)以下、好ま
しい範囲は40以下である。
【0031】本発明の全方位対応電波吸収体の JIS
K6251(天秤式)による引張試験の引張強度は4×
106(Pa)以上、好ましい範囲は6×106(Pa)
以上である。
【0032】本発明の広帯域電波干渉防止組成物は、3
0MHzから20GHzの広帯域での周波数範囲内にお
ける少なくとも1つの周波数において2mm厚さに換算
した時に、電力で10%以上の電磁波を吸収し、かつ透
過量が10%以下となるシールド性をあわせて示す軽量
で柔軟な素材である。すなわち本発明に言う広帯域電波
干渉防止組成物の「広帯域」とは、30MHzから20
GHzの周波数範囲内を意味する。
【0033】本発明の電波干渉防止材におけるグラファ
イト化カーボンブラック複合粒子の役割であるが、主に
電磁波を吸収する効果を担う。導電性繊維のみを含有し
た場合には、高い導電性が発現し優れたシールド体が得
られるのは周知の通りであるが、この場合には入射電磁
波を遮断するが、それは入射電磁波をシールド体で反射
することによるものであり、電磁波を吸収する効果はほ
とんどない。また、グラファイト化カーボンブラック複
合粒子単独では、ある程度の電磁波吸収を示すものの、
透過成分が多くシールド性には劣る。グラファイト化カ
ーボンブラック複合粒子と導電性繊維を共存させること
により電磁波シールド性が高くかつ電磁波吸収性も有す
る電波干渉防止材を得ることができる。
【0034】本発明の電波干渉防止材は導体板を使用し
なくても、そのまま電波吸収体として使用でき、シール
ド性を付与しつつ広い周波数範囲の電磁波をある程度吸
収するのが特長であり、通常の電波吸収体とはコンセプ
トが異なる。電磁波を吸収することが特長の一つである
ため、電波吸収体として表現しているが、電子機器のノ
イズ対策に適しているため、ノイズ吸収体とでも表現で
きる電波吸収体である。
【0035】電子機器のノイズ対策においては、ノイズ
の発生量およびその周波数分布をあらかじめ予想するこ
とは極めて困難であるため、機器の組立が完了してから
必要に応じて各種のノイズ対策部品を後づけで設置せざ
るを得ない状況となっている。完全にノイズ成分を吸収
できずとも、簡便な手段でノイズ規格の範囲内に収めら
れるような部品が求められている。このような意味で、
本発明の電波干渉防止材は優れた効果を発揮すると考え
られる。
【0036】本発明の電波干渉防止材を形成するのに使
用される絶縁性基体としては、電波干渉防止材の用途に
応じた強度、耐熱性、成形性、難燃性、柔軟性、などの
特性を有する有機高分子材料が主に用いられる。このよ
うな有機高分子材料は例えば、クロロプレンゴム、アク
リロニトリルーブタジエンゴム、スチレンーブタジエン
ゴム、天然ゴム、ポリイソプレンゴムなどの各種エラス
トマー、ポリオレフィン樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポ
リアミド樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、塩化ビニル樹
脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、フェノール樹
脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、シリ
コーン樹脂、セルロース系樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリ
カーボネート樹脂などがあげられ、これらは必要に応じ
て混合して使用してもよい。また中でもシリコーン樹脂
を用いることが望ましい。必要であれば溶剤、分散剤、
安定剤、滑剤、充填剤、増量剤、可塑剤、架橋剤、老化
防止剤、加硫促進剤などを添加してもよい。
【0037】この明細書で使用される“絶縁性基体”と
いう用語は、目的とする電磁波の周波数において、複素
比誘電率の虚数部/実数部を表す誘電正接tanδが0.
1以下の絶縁体として好ましく使用される物質という意
味である。このような物質は、上に述べたような有機高
分子材料が代表的であるが、上に述べた以外の有機物
質、無機物質、あるいはこれらの複合体であっても全く
差し支えなく使用できる。
【0038】このグラファイト化カーボンブラック複合
粒子を特長づける値として、エックス線回折図における
(002)面のピーク面積より算出した結晶質のグラフ
ァイトの存在比率(グラファイト化率)を用いるが、好
ましくはグラファイト化率は5〜90%、より好ましく
は10〜70%の範囲内である。
【0039】グラファイト化カーボンブラックの粒径
は、好ましくは1nmから10μm、より好ましくは1
0nm〜100nmの範囲内であることが望ましい。
【0040】本発明の電波干渉防止材における磁性粒子
としては、保磁力の小さいソフトフェライトとして分類
される磁性粒子が好ましい。磁性粒子は電磁波を吸収す
る効果を有する点でグラファイト化カーボンブラックと
効果は類似しているがその効果を発揮する周波数範囲が
異なる。すなわち、グラファイト化カーボンブラックに
おいては、効果のある周波数は1GHz以上の高い周波
数であるのに対して、磁性粒子においては数十MHzか
ら数百MHzと低い周波数領域において効果があるのが
特長である。磁性粒子としてはMn−Znフェライト等
のソフト磁性粒子が代表的であるが、マグネタイトやガ
ンマ酸化鉄も使用できる。さらに六方晶のプレーナー型
フェライトを使用しても良い。粒子サイズは0.1μm
から5μmの範囲内が好ましい。
【0041】本願のグラファイト化カーボンブラック
と、炭素繊維又は磁性粒子との合計量との比が0.3未
満で残りが磁性粒子であるような場合には、電波干渉防
止材の重量が増加し軽量な電波干渉防止材にしにくい。
また折り曲げが困難となり柔軟性が損なわれ易い。
【0042】本発明の電波干渉防止材は混練などのよう
な常用の方法により製造することができる。一般的に、
グラファイト化カーボンブラック、導電性繊維及び/又
は磁性粒子粒子を、ゴム又は合成樹脂などの絶縁性基体
と混練し、これらに均一に分散させる方法としては、ニ
ーダー、ボールミル、ロールミル、ジェットミルなどを
用いて実施される。
【0043】本発明の電波干渉防止材の製造に使用され
る分散機の一例は、ニーダーと呼ばれるタイプの装置で
あり、強力な圧縮、せん断力等を作用させることを特長
とする装置である。フィラー成分をまとめて仕込んでか
ら分散させてもよいが、フィラーの種類毎に最適な分散
条件が異なるため、それぞれ別個に分散してマスターバ
ッチを作製しておき、これらを後で配合し所定の組成の
電波干渉防止材を作製するのが好ましい。
【0044】一例として、グラファイト化カーボンブラ
ック粒子の分散方法を示す。あらかじめ、グラファイト
化カーボンブラックを仕込み、数分間解砕を行う。この
後、絶縁性基体の樹脂成分を、グラファイト化カーボン
ブラックが均一ペーストとなるのに必要な最低限の重量
部のみ添加し初期混練を行う。この方法により極めて高
い圧縮、せん断力等を作用させることができる。30分
から2時間このような混練を行う。
【0045】初期混練において必要以上の樹脂成分を添
加するとペーストの粘度が低下し必要な圧縮、せん断力
等を作用させられない。また、樹脂成分が少なすぎる場
合には、ペースト全体に均一な圧縮、せん断力等を作用
させられないため均質なペーストとすることができな
い。初期混練の終了したペーストはこの後、ニーダー、
ミキサー等の任意の手段により、追加の樹脂成分を添加
し所定の組成のペーストを作製する。樹脂成分の追加混
合の目的には高いせん断力等は必要ではないので汎用の
ミキサー等を使用できる。このようにしてマスターバッ
チを作製する。
【0046】導電性繊維および磁性粒子を含有するマス
ターバッチの作製もグラファイト化カーボンブラックの
場合と同様にして行うことができる。
【0047】次に、得られた各マスターバッチを混合し
所定の組成にし、さらに硬化剤等が必要であれば添加
し、圧延ロール、射出成形機あるいはプレス成形器等を
用いてシート状に成形する。別法として、導体ケーブル
の絶縁外皮表面に押出成形することもできる。
【0048】本発明の組成物を用いて電波吸収体とする
時には干渉防止材の形態としては、各種成形体、シート
状、塗料、コーキング、シーラントなどがあげられるが
特に限定するものではなく、必要に応じて各種形態に加
工でき、その際でも全方位的に特性を発揮する。特に電
波吸収体は、その用途との関係から薄板あるいは容器形
状とすることが多く、この場合に本発明における大量生
産手段としての射出成型に特に適している。その理由
は、軽くかつ柔軟であるため、低い圧力でも型内に均一
に充填でき、しかもシリコーン樹脂等を絶縁性基体の主
成分とすれば、離型性にも優れるのである。また薄肉容
器の成型時には、炭素繊維等の非等方性粒子が容器表面
にほぼ平行に配向することにより、全体として全方位的
に特性を発揮することができる利点を有する。
【0049】さらに、2層以上積層したり、他の電波吸
収体、EMIシールド及び/又は金属板抵抗体などと積
層して用いることもできる。
【0050】
【実施例】以下、実施例により本発明の電波干渉防止材
を更に詳細に説明する。
【0051】実施例1 電波干渉防止材の製造について、マスターバッチの作製
工程と、その後の組成調整および成形工程の2段階に分
けて説明する。
【0052】第1工程:マスターバッチの作製 (1)グラファイト化カーボンブラックマスターバッチ
の作製 グラファイト化カーボンブラック粒子(グラファイト化
率31%(理学電機製エックス線回折装置RINT15
00を用い、ターゲットをCuとし、加速電圧50k
V、電流100mAで2θを10゜から100゜まで変
化させてエックス線回折測定を行い、得られた回折図に
おける(002)面に対応するピーク面積より結晶質の
グラファイトの存在比率(グラファイト化率)を算出し
た。)、粒子径30nm)220gをニーダー(入江商
会製卓上ニーダー 51用PNV−5H型)に投入し1
0分間運転し解砕を行う。これにシリコーン樹脂(東芝
シリコーン製TSE3032(複素比誘電率:実数部
2.9、虚数部0.0026)、主剤)1351gを添
加し、ニーダーを水冷しながら混練を2時間行う。次
に、シリコーン樹脂(東芝シリコーン製TSE303
2、主剤)2451gを1時間かけて滴下し、カーボン
ブラックマスターバッチを作製した。カーボンブラック
含有量は14.0wt%であった。
【0053】(2)導電性繊維マスターバッチの作製 炭素繊維(長さ40ミクロン、東邦レーヨン製ベスファ
イトHTA−CMFタイプ)2000gをニーダー(入
江商会製卓上ニーダー51用PNV−5H型)に投入し
10分間運転し解砕を行う。これにシリコーン樹脂(東
芝シリコーン製TES3032、主剤)2000gを添
加しニーダーを水冷しながら混練を2時間行い、炭素繊
維マスターバッチを作製した。炭素繊維含有量は50wt
%である。長さが1mmと3mmの炭素繊維についても
同様に混練し、炭素繊維含有量50wt%のマスターバッ
チを作製した。
【0054】(3)磁性粒子(フェライト)マスターバ
ッチの作製 ソフトフェライト粒子(戸田工業製MAT−305、保
磁力:5エルステッド)2000gをニーダー(入江商
会製卓上ニーダー51用PNV−5H型)に投入し10
分間運転し解砕を行う。これにシリコーン樹脂(東芝シ
リコーン製TSE3032、主剤)2000gを添加し
ニーダーを水冷しながら混練を2時間行い、フェライト
マスターバッチを作製した。フェライト含有量は50wt
%であった。
【0055】第2工程:組成調整および成形 グラファイト化カーボンブラック複合粒子マスターバッ
チから8.57g、3mm炭素繊維マスターバッチから
0.60gそれぞれをとりわけ、さらにシリコーン樹脂
(主剤)18.24gを添加し、脱泡ミキサー用の容器
に入れ、脱泡ミキサーに8分間かけて混合した。次に、
シリコーン樹脂(硬化剤)を2.59g添加しさらに2
分間混合した。
【0056】得られた混合物を2mm厚さ用の型を使用
して、射出成型機を用いて120℃1分加熱した。テス
トプレスから取り出した後、さらに120℃のオーブン
に1時間保持し硬化を完全にした。このようにして所定
の厚さ2mmで、カーボンブラックを4wt%、炭素繊維
を1wt%含有するシート状の電波干渉防止材を作製し
た。
【0057】実施例2〜16 実施例1で作製したマスターバッチを用い、下記の表1
に示す量の原料を使用したこと以外は実施例1と同様に
して実施例2から16の電波干渉防止材を作製した。
【0058】
【表1】
【0059】上記実施例で作製した試料の0.05GH
z〜20GHzにおける反射減衰量、および透過量をヒ
ューレット・パッカード(HEWLETT-PACKARD)社製HP8
720Cネットワークアナライザーを用いて測定した。
入射電磁波の電力を100%とし、測定値を電力に換算
して%単位で示した。入射電力から、反射電力および透
過電力を差し引きその差を吸収電力とした。透過量が少
ないことは、シールド性に優れていることを示す。
【0060】体積電気抵抗率の測定は,市販のインピー
ダンスアナライザーを用いて測定した。本発明において
は、HEWLETT PACKARD社製4192A LF IMPEDANCE ANALYZER
(16047A TEST FIXTURE使用)を使用した。厚さ1mm、
一辺1cm×1cmの形状に資料を成形し、両面に電極
を取り付け100KHz,3MHzにおける電気抵抗を測定し、こ
れから体積電気抵抗率を求めた。
【0061】更に、硬さはJISK6253に基づく硬
さ試験法で測定した。また、難燃性は、UL94HBに
よる燃焼試験で厚さ3.05mm、幅10.0mm、長
さ200mmの試験片を用いて、バーナーを30秒あて
て取り去った時の燃焼速度(mm/分)から求めた。更
に、引っ張り強度は、JISK6251(天秤式)に基
づいて測定した。これらの測定結果を下記の表2に示
す。なお、下記の表において、ρ1は周波数100KH
zで測定した体積電気抵抗率であり、ρ2は周波数3M
Hzで測定した体積電気抵抗率である。体積電気抵抗率
の単位はΩ・cmである。比重の単位はg/cm3であ
る。引張強度の数値の桁数は106であり、その単位は
Paである。また、燃焼速度の単位はmm/分である。
【0062】
【表2】
【0063】表2に示された結果から明らかなように、
本発明の各電波干渉防止材はいずれも、測定範囲内のい
ずれかの周波数で10%以上の吸収を示し、かつ透過量
が10%以下であり、輻射ノイズ対策に有効であると考
えられる。
【0064】次に、磁性粒子をフェライト以外の材料に
変えた場合の電波吸収特性を検討した。
【0065】実施例17 下記に示される組成1の配合比になるように、グラファ
イト化カーボンブラック複合粒子マスターバッチを取り
分け、Mn−Zn−フェライトさらに熱硬化型シリコー
ン樹脂の主剤を添加し、ケンミックスミキサーで30分
かけて混合した。次に、成形に必要な分を容器にとりわ
け、熱硬化型シリコーン樹脂の硬化剤を添加し、脱泡ミ
キサーを用いて2分間混合した。
【0066】得られた混合物を2mm厚さの用の型を使
用し、テストプレスを用いて120℃で1分間加熱し
た。さらに硬化を完全にするため120℃のオーブンに
1時間保持した。このようにして厚さ2mmのシート状
の電磁波障害防止組成物を作製した。
【0067】 (組成1) グラファイト化カーボンブラック複合粒子 3重量部 Mn−Zn−フェライト 30重量部 熱硬化型シリコーン樹脂(主剤) 61重量部 熱硬化型シリコーン樹脂(硬化剤) 6重量部
【0068】実施例18 各材料を下記に示される組成2の配合比で混合し、組成
1と同様の方法で、厚さ2mmのシート状電磁波障害防
止組成物を作製した。
【0069】 (組成2) グラファイト化カーボンブラック複合粒子 3重量部 扁平状パーマロイ(8.3μm) 13重量部 熱硬化型シリコーン樹脂(主剤) 76重量部 熱硬化型シリコーン樹脂(硬化剤) 8重量部
【0070】実施例19 各材料を下記に示される組成3の配合比で混合し、組成
1と同様の方法で、厚さ2mmのシート状電磁波障害防
止組成物を作製した。
【0071】 (組成3) グラファイト化カーボンブラック複合粒子 2重量部 マグネタイト粉末(0.4μm) 28重量部 熱硬化型シリコーン樹脂(主剤) 64重量部 熱硬化型シリコーン樹脂(硬化剤) 6重量部
【0072】実施例20 各材料を下記に示される組成4の配合比で混合し、組成
1と同様の方法で、厚さ2mmのシート状電磁波障害防
止組成物を作製した。
【0073】 (組成4) グラファイト化カーボンブラック複合粒子 3重量部 扁平状軟磁性体(Feベース、9.5μm ) 20重量部 熱硬化型シリコーン樹脂(主剤) 70重量部 熱硬化型シリコーン樹脂(硬化剤) 7重量部
【0074】実施例21 各材料を下記に示される組成5の配合比で混合し、組成
1と同様の方法で、厚さ2mmのシート状電磁波障害防
止組成物を作製した。
【0075】 (組成5) グラファイト化カーボンブラック複合粒子 5重量部 Ni−Zn−Cu−フェライト(5μm ) 10重量部 熱硬化型シリコーン樹脂(主剤) 77重量部 熱硬化型シリコーン樹脂(硬化剤) 8重量部
【0076】実施例22 各材料を下記に示される組成6の配合比で混合し、組成
1と同様の方法で、厚さ2mmのシート状電磁波障害防
止組成物を作製した。
【0077】 (組成6) グラファイト化カーボンブラック複合粒子 1重量部 炭素繊維(繊維長1mm ) 3重量部 扁平状パーマロイ粒子(8.3μm) 10重量部 熱硬化型シリコーン樹脂(主剤) 79重量部 熱硬化型シリコーン樹脂(硬化剤) 7重量部
【0078】実施例23 各材料を下記に示される組成7の配合比で混合し、組成
1と同様の方法で、厚さが0.8mm,1.5mm,2
mmおよび3mmの四種類のシート状電磁波障害防止組
成物を作製した。
【0079】 (組成7) グラファイト化カーボンブラック複合粒子 5重量部 炭素繊維(繊維長1mm ) 1重量部 熱硬化型シリコーン樹脂(主剤) 86重量部 熱硬化型シリコーン樹脂(硬化剤) 8重量部
【0080】実施例24 各材料を下記に示される組成8の配合比で混合し、組成
1と同様の方法で、厚さ2mmのシートを作製した。
【0081】 (組成8) Ni−Zn−Cu−フェライト 60重量部 熱硬化型シリコーン樹脂(主剤) 36重量部 熱硬化型シリコーン樹脂(硬化剤) 4重量部
【0082】実施例25 各材料を下記に示される組成9の配合比で混合し、組成
1と同様の方法で、厚さ2mmのシートを作製した。
【0083】 (組成9) 扁平状パーマロイ粒子(8.3μm) 30重量部 熱硬化型シリコーン樹脂(主剤) 63重量部 熱硬化型シリコーン樹脂(硬化剤) 7重量部
【0084】実施例26 各材料を下記に示される組成10の配合比で混合し、組
成1と同様の方法で、厚さ2mmのシートを作製した。
【0085】 (組成10) グラファイト化カーボンブラック複合粒子 4重量部 熱硬化型シリコーン樹脂(主剤) 87重量部 熱硬化型シリコーン樹脂(硬化剤) 9重量部
【0086】上記実施例17〜26の資料を実施例1〜
16と同様の測定法で諸特性を測定した。結果を下記の
表3に示す。なお、下記の表において、ρ1は周波数1
00KHzで測定した体積電気抵抗率であり、ρ2は周
波数3MHzで測定した体積電気抵抗率である。体積電
気抵抗率の単位はΩ・cmである。比重の単位はg/c
3である。引張強度の数値の桁数は106であり、その
単位はPaである。また、燃焼速度の単位はmm/分で
ある。
【0087】
【表3】
【0088】表3から明らかなように、磁性粒子を他の
材料に変えた場合でも良好な電磁波吸収特性を示すこと
が分かる。
【0089】(電波吸収特性)実施例5で作製された電
波干渉防止材を厚さ1mmのシート状に成形し、0.0
5GHz〜20GHzにおける電波吸収特性をヒューレ
ット・パッカード(HEWLETT-PACKARD)社製HP8720
Cネットワークアナライザーを用いて測定した。入射電
磁波の電力を100%とし、測定値を電力に換算してパ
ーセント単位で示した。入射電力から、反射電力および
透過電力を差し引きその差を吸収電力とした。
【0090】測定結果を図1に示す。図示された特性曲
線から明らかなように、1mm厚のシート状に成形され
た本発明の電波干渉防止材は0.05GHz〜20GH
zの広い周波数帯域の全域にわたって大体同じ程度の電
波吸収特性を示す。
【0091】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
絶縁性基体中に、グラファイト化カーボンブラック複合
粒子の他に、導電性繊維及び/又はフェライト粒子を配
合し、各成分比を特定することにより、シールド性と電
磁波吸収性を併せ持つ電波干渉防止材が得られ、しか
も、広帯域および全方位で吸収特性に優れ、柔軟性を持
ち薄くて軽い電波干渉防止材を提供することができる。
このため、本発明の電波干渉防止材はシート状など様々
な形状に成形することができ、電子装置のプラスチック
筐体の壁面にこのシートを貼着したり、導体ケーブルの
外面に捲回したりすることにより都合良く使用すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電波干渉防止材を厚さ1mmのシート
状に成形した場合の電波吸収性を示す特性図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 二川 佳央 神奈川県横浜市戸塚区上倉田町884番地1 戸塚ハイライズ229 (72)発明者 千野 勝 神奈川県横須賀市林1丁目2番3号 (72)発明者 北畑 慎一 大阪府茨木市丑寅一丁目1番88号 日立マ クセル株式会社内 (72)発明者 倉田 桂子 大阪府茨木市丑寅一丁目1番88号 日立マ クセル株式会社内

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素繊維又は磁性粒子の少なくとも一種
    と、グラファイト化カーボンブラックとを絶縁性基体中
    に分散配合し、前記グラファイト化カーボンブラック
    を、前記炭素繊維又は磁性粒子との合計量に対して重量
    比で0.3〜5の割合で配合したことを特徴とする広帯
    域電波干渉防止組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の広帯域電波干渉防止組成
    物において、前記グラファイト化カーボンブラックのグ
    ラファイト化率が5〜90%であることを特徴とする広
    帯域電波干渉防止組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の広帯域電波干渉防止組成
    物において、前記グラファイト化カーボンブラックを、
    前記炭素繊維又は磁性粒子との合計量に対して重量比で
    1〜3の割合で配合したことを特徴とする広帯域電波干
    渉防止組成物。
  4. 【請求項4】 炭素繊維とグラファイト化カーボンブラ
    ックとが、絶縁性基体中に分散配合されており、前記炭
    素繊維の繊維長と前記グラファイト化カーボンブラック
    の粒子径との比が5000未満であることを特徴とする
    広帯域電波干渉防止組成物。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の広帯域電波干渉防止組成
    物において、前記炭素繊維が前記グラファイト化カーボ
    ンブラックに対して重量比で0.25〜2の割合で配合
    したことを特徴とする広帯域電波干渉防止組成物。
  6. 【請求項6】 請求項4記載の広帯域電波干渉防止組成
    物において、前記炭素繊維の繊維長と前記グラファイト
    化カーボンブラックの粒子径との比が1300〜400
    0であることを特徴とする広帯域電波干渉防止組成物。
  7. 【請求項7】 炭素繊維とグラファイト化カーボンブラ
    ックとが、絶縁性基体中に分散配合されており、前記炭
    素繊維の繊維長と前記グラファイト化カーボンブラック
    の粒子径との比が5000以上であることを特徴とする
    広帯域電波干渉防止組成物。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の広帯域電波干渉防止組成
    物において、前記炭素繊維が前記グラファイト化カーボ
    ンブラックに対して重量比で0.25〜2の割合で配合
    したことを特徴とする広帯域電波干渉防止組成物。
  9. 【請求項9】 請求項7記載の広帯域電波干渉防止組成
    物において、前記炭素繊維の繊維長と前記グラファイト
    化カーボンブラックの粒子径との比が10000〜10
    0000であることを特徴とする広帯域電波干渉防止組
    成物。
  10. 【請求項10】 炭素繊維又は磁性粒子の少なくとも一
    種と、グラファイト化カーボンブラックとが、絶縁性基
    体中に分散配合されてなる電波干渉防止組成物におい
    て、3MHzで測定した体積電気抵抗率ρ3MHzと、10
    0KHzの周波数で測定した体積電気抵抗率ρ100KHz
    の比(ρ3MHz /ρ100KHz)が0.1から1.5であるこ
    とを特徴とする広帯域電波干渉防止組成物。
  11. 【請求項11】 炭素繊維又は磁性粒子の少なくとも一
    種と、グラファイト化カーボンブラックとを絶縁性基体
    中に分散配合し、前記グラファイト化カーボンブラック
    を、前記炭素繊維又は磁性粒子との合計量に対して重量
    比で0.3〜5の割合で配合し、厚みを2mm以下に成
    型したことを特徴とする全方位対応電波吸収体。
  12. 【請求項12】 炭素繊維又は磁性粒子の少なくとも一
    種と、グラファイト化カーボンブラックとを絶縁性基体
    中に分散配合し、30MHzから20GHzの広帯域で
    の周波数範囲内における少なくとも1つの周波数におい
    て2mm厚さに換算した時に、電力で10%以上の電磁
    波を吸収し、かつ透過量が10%以下となることを特徴
    とする全方位対応電波吸収体。
  13. 【請求項13】 炭素繊維又は磁性粒子の少なくとも一
    種と、グラファイト化カーボンブラックとを絶縁性基体
    中に分散配合し、比重を2.5以下にしたことを特徴と
    する全方位対応電波吸収体。
  14. 【請求項14】 比重を1.5以下にしたことを特徴と
    する請求項13に記載の全方位対応電波吸収体。
  15. 【請求項15】 炭素繊維又は磁性粒子の少なくとも一
    種と、グラファイト化カーボンブラックとを絶縁性基体
    中に分散配合し、JISK6253による硬さ試験で5
    0(JISA)以下の柔軟性を有せしめたことを特徴と
    する全方位対応電波吸収体。
  16. 【請求項16】 炭素繊維又は磁性粒子の少なくとも一
    種と、グラファイト化カーボンブラックとを絶縁性基体
    中に分散配合し、UL94HBによる燃焼試験で厚さ
    3.05mm、幅10.0mm、長さ200mmの試験
    片を用いて、バーナーを30秒あてて取り去った時に燃
    焼速度38.1mm/分以下の難燃性を有せしめたこと
    を特徴とする全方位対応電波吸収体。
  17. 【請求項17】 炭素繊維又は磁性粒子の少なくとも一
    種と、グラファイト化カーボンブラックとが、絶縁性基
    体中に分散配合し、 JISK6251(天秤式)によ
    る引張試験で、4×106(Pa)以上の引張り強度を
    有せしめたことを特徴とする全方位対応電波吸収体。
JP23407498A 1997-08-25 1998-08-20 広帯域電波干渉防止組成物及びこれを用いた全方位対応電波吸収体 Withdrawn JPH11135981A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007288006A (ja) * 2006-04-18 2007-11-01 Toda Kogyo Corp 電磁波干渉抑制シート、高周波信号用フラットケーブル、フレキシブルプリント基板

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007288006A (ja) * 2006-04-18 2007-11-01 Toda Kogyo Corp 電磁波干渉抑制シート、高周波信号用フラットケーブル、フレキシブルプリント基板

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