JP2000241981A - 平版印刷版 - Google Patents

平版印刷版

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JP2000241981A
JP2000241981A JP3855099A JP3855099A JP2000241981A JP 2000241981 A JP2000241981 A JP 2000241981A JP 3855099 A JP3855099 A JP 3855099A JP 3855099 A JP3855099 A JP 3855099A JP 2000241981 A JP2000241981 A JP 2000241981A
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zirconium
layer
silver halide
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matting agent
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Genzo Yamano
元三 山野
Toshiro Kondo
敏郎 近藤
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】保水性が向上した銀錯塩拡散転写法を用いた平
版印刷版を提供することである。特に、保存経時後の保
水性が高いレベルに維持された平版印刷版を提供するこ
とにある。 【解決手段】支持体上に少なくとも下塗り層、ハロゲン
化銀乳剤層及び物理現像核層を有する銀錯塩拡散転写法
を応用した平版印刷版に於て、下塗層及びハロゲン化銀
乳剤層の少なくとも1層にジルコニウム化合物からなる
マット剤を含む事を特徴とする平版印刷版。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、銀錯塩拡散転写法
を応用した平版印刷版に関するものである。
【0002】
【従来の技術】平版印刷版は、油脂性のインキを受理す
る親油性の画線部分と、インキを受理しない撥油性の非
画線部分とからなり、一般に該非画線部は水を受け付け
る親水性部分から構成されている。通常の平版印刷で
は、水とインキの両方を版面に供給し、画線部は着色性
のインキを、非画線部は水を選択的に受け入れ、該画線
上のインキを、例えば紙等の被印刷体に転写させること
によって印刷がなされている。
【0003】従って、良い印刷物を得るためには、画線
部と非画線部の親油性及び親水性の差が十分に大きく
て、水及びインキを版面に供給した時に、画線部は十分
量のインキを受け付け、非画線部は全くインキを受付け
ないことが必要である。
【0004】銀錯塩拡散転写法(DTR法)を用いた平
版印刷版、特にハロゲン化銀乳剤層の上に物理現像核層
を有する平版印刷版は、例えば、米国特許第3,72
8,114号、同第4,134,769号、同第4,1
60,670号、同第4,336,321号、同第4,
501,811号、同第4,510,228号、同第
4,621,041号明細書等に記載されており、露光
されたハロゲン化銀結晶は、DTR現像により化学現像
を生起し黒色の銀となり親水性の非画線部を形成し、一
方、未露光のハロゲン化銀結晶は現像液中の銀塩錯化剤
により銀塩錯体となって表面の物理現像核層まで拡散
し、核の存在により物理現像を生起してインキ受容性の
物理現像銀を主体とする画線部を形成する。
【0005】このように、上記平版印刷版はゼラチン−
ハロゲン化銀乳剤層の上にある物理現像核層上に析出し
た銀像をインキ受容性の画線部として利用するため、一
般の平版印刷版(例えばPS版等)に比して、画線部の
機械的摩耗に対する抵抗性が不十分であり、画線部が欠
落したり、画線部のインキ受容性が徐々に失われ易いと
いう欠点を有している。
【0006】この欠点を克服するために、ゼラチンの硬
膜度を高くしたり、下塗り層やハロゲン化銀乳剤層にマ
ット剤を含有させ耐摩耗性を改善したり、物理現像核の
量を多くすると、地汚れが発生した。さらに平版印刷版
を製造してから製版するまで長期に亘って保存すること
によって地汚れが発生したり、インキ受容性が劣化した
りする欠点がある。
【0007】更に、ゼラチンの硬膜度を高くしたり、物
理現像核の量を多くすれば、物理現像核層の塗布ムラが
発生しやすく、耐刷力、地汚れ、インキ乗りを低下させ
る等の問題が生じた。
【0008】地汚れを改良する為に版面の保水性を向上
させる提案が、特開平4−277747号において、物
理現像核層中、または/及びその隣接する層にプルラン
を含ませる事が提案されたり、特開平4−277748
号、同平5−88370号等で親水性ポリマーの提案が
行われたものの改善効果が十分であるというレベルには
達していなかった。また、親水性ポリマーを多く使用す
るとインキ乗りも悪くなる傾向があった。
【0009】特開平6−118654号には、表面層に
粒子径が数十nmの超微粒子のジルコニアゾルまたはチ
タニアゾルを含有させることが提案されているが、現像
処理により脱落したり、印刷中に脱落してしまい保水性
向上効果が持続できない。また、表面層にこれらの超微
粒子を含有させると銀画像部のインキ受理性が低下する
という問題が生じた。
【0010】また、平版印刷版の構成層にマット剤を含
有することは知られている。例えば、特公昭62−29
6143号、特公昭63−226658号、同63−2
49852号、特公平1−261643号、特開平5−
100430号、同平5−80518号、同平5−80
519号、同平5−80520号、同平5−6656
4、同平6−67437、同平6−59456、同平5
−107765、同平5−66564、同平5−805
17、同平7−104601、同平3−42466、同
平2−27661、同平9−304933号公報等に記
載されている。マット剤としては、通常、粒子径が0.
1〜10μm程度のシリカ粒子が用いられている。これ
らのマット剤を含有させることによって、耐刷力や保水
性が向上することが知られているが、まだ十分でなかっ
た。特に、平版印刷版の保存後に保水性が低下するとい
う問題に対して十分なる効果が得られなかった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は保水性
が向上した銀錯塩拡散転写法を用いた平版印刷版を提供
することである。特に、保存経時後の保水性が高いレベ
ルに維持された平版印刷版を提供することにある。本発
明の他の目的は、耐刷力、画質及びインキ乗りの優れた
平版印刷版を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、支
持体上に少なくとも下塗り層、ハロゲン化銀乳剤層及び
物理現像核層を有する銀錯塩拡散転写法を応用した平版
印刷版において、下塗層及びハロゲン化銀乳剤層の少な
くとも1層にジルコニウム化合物からなるマット剤を含
む事を特徴とする平版印刷版によって達成された。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明は、ジルコニウム化合物か
ら成るマット剤を用いる。ジルコニウム化合物として
は、酸化ジルコニウム、燐酸ジルコニウム、珪酸ジルコ
ニウム、水酸化ジルコニウム、酸塩化ジルコニウム等が
あり、第一稀元素化学工業株式会社より入手できる。粒
子サイズも任意のものが工程の中で入手できる。商品名
としてはEP酸化ジルコニウム、SPZ酸化ジルコニウ
ム、ACG−M酸化ジルコニウム、RC酸化ジルコニウ
ム、DK−3CL酸化ジルコニウム、MZ1000B
(珪酸ジルコニウム粉砕必要)、セラホワイトSP10
0、SP200(燐酸ジルコニウム)がある。
【0014】本発明に用いられるジルコニウム化合物か
らなるマット剤の平均粒子サイズは、0.2〜5μmが
適当であり、好ましくは0.4〜4μm、より好ましく
は0.5〜2μmである。好ましい種類としては燐酸ジ
ルコニウム、珪酸ジルコニウム、水酸化ジルコニウムで
あり、より好ましくは燐酸ジルコニウムである。
【0015】本発明のジルコニウムマット剤は下塗層ま
たは/及びハロゲン化銀乳剤層に使用し、より好ましく
はハロゲン化銀乳剤層に使用する。ジルコニウムマット
剤の含有量は、ジルコニウムマット剤を含有する層のゼ
ラチン量によって適宜調整される。好ましくは、層中の
ゼラチン量に対して5〜200重量%で、より好ましく
は10〜100重量%である。本発明において、特に好
ましい態様は、ハロゲン化銀乳剤層にジルコニウムマッ
ト剤を含有させ、かつ下塗り層に前記ジルコニウムマッ
ト剤より大きな粒径のマット剤を含有させることであ
る。
【0016】本発明の平版印刷版は他のマット剤を含有
することができる。例えば、有機ポリマーマット剤、シ
リカマット剤、平板状、球状、無定形マット剤等と併用
する事ができる。
【0017】本発明の中心線平均粗さRaは1.5以下
が好ましく、1.5を越えると本発明のインキ盛り、保
水性、画質が低下する傾向が見られた。より好ましくは
0.7〜1.5の範囲で本発明のインキ盛り、保水性、
画質、等の向上効果を発揮し、版面のキズ耐性、版送性
も確保できる。Raが0.7以下になるとキズ耐性、搬
送性が問題となる。
【0018】平版印刷版のRa値は、構成層中のゼラチ
ン量に対して、マット剤の粒径及び含有量によって調整
することができる。
【0019】平版印刷版の中心線平均粗さは、表面粗さ
形状測定装置、例えば、東京精密社サーフコム500B
を用いることにより測定する事ができる。粗さ曲線から
その中心線の方向に測定長さlの部分を抜取り、この抜
取り部分の中心線をX軸、縦倍率の方向をY軸とし、粗
さ曲線をy=f(x)で表したとき、中心線平均粗さR
a値は、マイクロメートル単位で表し、数1の式によっ
て計算する事ができる。
【0020】
【数1】
【0021】本発明の対象たる平版印刷版はゼラチンを
含有しており、その含有量は下塗り層であり、乳剤層で
あり、また物理現像核層でもありうる。これらのゼラチ
ン含有量は、ゼラチン硬膜剤で硬化することができる。
ゼラチン硬膜剤としては、例えばクロム明ばんのような
無機化合物、ホルマリン、グリオキザール、マレアルデ
ヒド、グルタルアルデヒドのようなアルデヒド類、尿素
やエチレン尿素等のN−メチロール化合物、ムコクロル
酸、2,3−ジヒドロキシ−1,4−ジオキサンの様な
アルデヒド類、2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−S
−トリアジン塩や、2,4−ジヒドロキシ−6−クロロ
−トリアジン塩のような活性ハロゲンを有する化合物、
ジビニルスルホン、ジビニルケトンやN、N、N−トリ
アクロイルヘキサヒドロトリアジン、活性な三員環であ
るエチレンイミノ基やエポキシ基を分子中に二個以上有
する化合物類、高分子硬膜剤としてのジアルデヒド澱粉
等の種々の化合物の一種もしくは二種以上をもちいるこ
とができる。
【0022】硬膜剤はすべての層に添加することも出
来、幾つか又は一層にのみ添加することも可能である。
勿論、拡散性の硬膜剤は二層同時塗布の場合、何れか一
層にのみ添加することが可能である。添加方法は乳剤製
造時に添加したり、塗布時にインラインで添加すること
もできる。
【0023】本発明のゼラチン含有層におけるゼラチン
は、その一部を、水溶性ゼラチン、澱粉、デキストリ
ン、アルブミン、アルギン酸ナトリウム、ヒドロキシエ
チルセルロース、アラビアゴム、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロー
ス、ポリアクリルアミド、スチレン−無水マレイン酸共
重合体、ポリビニルメチルエーテル−無水マレイン酸共
重合体等の親水性高分子の一種又は二種以上で置換する
ことも出来る。さらにビニル重合体水性分散物(ラテッ
クス)をゼラチン層に添加することも出来る。
【0024】下塗り層の高分子結合剤は、一般に0.5
〜10g/m2より好ましくは1〜6g/m2である。下塗
り層にはハレーション防止の目的でカーボンブラック等
の顔料、染料等を含み得る。さらに現像主薬等の写真用
添加物も含むことが出来る。また下塗り層は特開昭48
−5503号、同昭48−100203号、同昭49−
16507号公報に記載のようなものであってもよい。
【0025】ハロゲン化銀乳剤層は、例えば、塩化銀、
臭化銀、塩臭化銀、及びこれらにヨウ化銀を含むものか
らなる。ハロゲン化銀結晶は、ロジウム塩、イリジウム
塩、パラジウム塩、ルテニウム塩、ニッケル塩、白金塩
等の重金属塩を含んでいてもよく、添加量はハロゲン化
銀1モル当り10-8〜10-3モルである。ハロゲン化銀
の結晶形態に特に制限はなく、立方体ないし14面体粒
子、さらにはコアシェル型、平板状粒子でもよい。ハロ
ゲン化銀結晶は、単分散、多分散結晶であってもよく、
その平均粒径は0.2〜0.8μmの範囲である。好ま
しい例の一つとしては、ロジウム塩もしくはイリジウム
塩を含む、塩化銀が70モル%以上の単分散もしくは多
分散結晶がある。
【0026】ハロゲン化銀乳剤は、それが製造される時
又は塗布される時に種々な方法で増感することが出来
る。例えば、チオ硫酸ナトリウム、アルキルチオ尿素に
よって、又は金化合物、たとえばロダン金、塩化金によ
って、又はこれらの両者の併用など当該技術分野におい
て良く知られた方法で化学的に増感することが好まし
い。ハロゲン化銀乳剤は又、例えばシアニン、メロシア
ニン等の色素によってポジティブにもネガティブにも増
感又は減感され得る。その増感又は減感され得る波長域
に特に制限はない。従って、オルソ増感、パンクロ増
感、ヘリウム−ネオンレーザー用増感、アルゴンレーザ
ー用増感、LED用増感、半導体レーザー用増感もなし
得るし、明室用にUV増感、可視光減感もなし得る。
【0027】乳剤層の上部に存在する表面層には物理現
像核を含む。物理現像核としては銀、アンチモン、ビス
マス、カドミウム、コバルト、鉛、ニッケル、パラジウ
ム、ロジウム、金、白金等の金属コロイド微粒子や、こ
れらの金属の硫化物、多硫化物、セレン化物、又はそれ
らの混合物、混晶であっても良い。物理現像核には、親
水性バインダーを含んでいてもいなくても良いが、ゼラ
チン、澱粉、ジアルデヒド澱粉、カルボキシメチルセル
ロース、アラビアゴム、アルギン酸ナトリウム、ヒドロ
キシエチルセルロース、ポリスチレンスルホン酸、ビニ
ルイミダゾールとアクリルアミドの共重合体、ポリビニ
ルアルコール等の親水性高分子又はそのオリゴマーを含
むことが出来、その含有量は0.5g/m2以下であるこ
とが好ましい。さらに物理現像核層には、ハイドロキノ
ン、メチルハイドロキノン、カテコール等の現像主薬
や、ホルマリン、ジクロロ−s−トリアジン等の公知の
硬膜剤を含んでいてもよい。
【0028】下塗り層、ハロゲン化銀乳剤層、物理現像
核層等の各塗布層には、塗布助剤として、陰イオン、陽
イオンもしくは中性界面活性剤のいくつかを含んでいて
もよいし、カブリ防止剤、マット剤、増粘剤、帯電防止
剤等を含むことが出来る。
【0029】本発明の平版印刷版の支持体としては、
紙、又は合成もしくは半合成高分子フィルム、アルミニ
ウム、鉄等の金属板等で平版印刷に耐えるものであれば
使用することが出来る。支持体の表面を一層又はそれ以
上の高分子フィルム、又は金属薄膜で、片面もしくは両
面を被覆することも出来る。これらの支持体の表面を塗
布層との接着を良くする為に表面処理することも可能で
ある。
【0030】特に好ましく用いられる支持体は、両面も
しくは片面をポリオレフィン重合体で被覆した紙、ポリ
エステルフィルム、表面を親水化処理したポリエステル
フィルム、表面処理を行ったアルミニウム板等である。
これらの支持体にはハレーション防止のための顔料や表
面物性改良の為に固形微粒子を含んでいてもよい。又支
持体は裏面露光が可能なように光透過性であっても良
い。
【0031】本発明で使用する現像処理液には、アルカ
リ性物質、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、
水酸化リチウム、第三リン酸ナトリウム等、保恒剤とし
ての亜硫酸塩、ハロゲン化銀溶剤、例えばチオ硫酸塩、
チオシアン酸塩、環状イミド、2−メルカプト安息香
酸、アミン等、粘稠剤、例えばヒドロキシエチルセルロ
ース、カルボキシメチルセルロース等、カブリ防止剤、
例えば臭化カリウム、特開昭47−26201号公報に
記載の化合物等、現像剤、例えばハイドロキノン類、カ
テコール、1−フェニル−3−ピラゾリドン等、現像変
性剤、例えばポリオキシアルキレン化合物、オニウム化
合物等を含むことが出来る。さらに現像処理液には、米
国特許第3,776,728号に記載の如き表面銀層の
インキ乗りを良くする化合物等を使用することが出来
る。
【0032】本発明の平版印刷版の現像後の表面銀層
は、任意の公知の表面処理剤でインキ受容性に変換ない
しは受容性を増強せしめ得る。このような処理液として
は、例えば特公昭48−29723号、米国特許第3,
721,559号等に記載されている。印刷方法、ある
いは使用する不感脂化液、給湿液等は普通に良く知られ
た方法によることが出来る。
【0033】
【実施例】以下に本発明を実施例により説明するが勿論
本発明はこれだけに限定されるものではない。
【0034】実施例1 175ミクロンの下引き済みポリエチレンテレフタレー
トフィルムの片面に、裏塗り層として平均粒子サイズ
3.5ミクロンのシリカ粒子を含有するゼラチン層を設
けた。反対側の面をコロナ放電加工後、カーボンブラッ
クを含む下塗り層(ゼラチン3.5g/m2)と、その上
に1−フェニル−3−ピラゾリドン0.1g/m2を有す
るオルソ増感された高感度塩化銀乳剤(ゼラチン0.8
g/m2含む)を硝酸銀として1.5g/m2含有するハロ
ゲン化銀乳剤層とを同時重層塗布した。下塗り層とハロ
ゲン化銀乳剤層に含有させたマット剤の種類と量を表1
に示す。
【0035】硬膜剤としては、2,4−ジクロロ−6−
ヒドロキシ−s−トリアジンナトリウムを下塗層に17
0mg/m2含有し、乳剤層にはN−メチロールエチレン
尿素を80mg/m2含有させた。塗布乾燥後、40℃で
3日間加温した後、特開昭53−21602の実施例2
に記載の核塗布液(ポリマーとしてはNo.3のアクリルア
ミドとイミダゾールとの共重合体を含み現像主薬として
ハイドロキノンを0.5g/m2の割合で含む)に特開平
4−277747のプルランを4mg/m2を加え塗布、
乾燥して平版印刷版を作成した。
【0036】
【表1】
【0037】これらの平版印刷版をそれぞれ35℃60
%(RH)の条件下で2ヶ月間加温して、強制保存試験
を行った。フレッシュ(製造直後)と強制保存後の平版
印刷版をそれぞれ像反転機構を有する製版用カメラで像
露光を行い、下記の銀錯塩拡散転写現像液により30℃
で30秒間現像処理を行った。
【0038】 <転写現像液> 水 700ml 水酸化カリウム 8g 水酸化ナトリウム 24g 無水亜硫酸ナトリウム 50g 2−アミノエチル−アミノエタノール 10g 2−メルカプト−5−nヘプチルオキサジアゾール 0.2g 水を加えて1リットルとする。pHは13.4に調整。
【0039】現像処理後、該原版を2本の絞りローラー
間に通し、余分の現像液を除去し、直ちに下記組成を有
する中和液で25℃20秒間処理し、絞りローラーで余
分の液を除去し室温で乾燥した。
【0040】 <中和液> 水 600ml リン酸 1.2g 第一リン酸ナトリウム 25g 無水亜硫酸ナトリウム 2.5g エチレングリコール 5g 2−メルカプト−5−nヘプチルオキサジアゾール 0.1g ジエタノールアミン 5g 水を加えて1リットルとする。pHは6.0に調整。
【0041】以上の操作により作成した平版印刷版をオ
フセット印刷機に装着し、下記の感脂化液を版面にくま
なく与え、下記給湿液を用いて印刷を行って、耐刷力、
保水性、画質及びインキ乗りを評価した。その結果をま
とめて表2に示す。
【0042】 <不感脂化液> 水 600ml イソプロピルアルコール 400ml エチレングリコール 50g 3-メルカフ゜ト-4-アセトアミト゛-5-n-ヘフ゜チル-1,2,4-トリアソ゛ール 1g
【0043】<給湿液> o−リン酸 10g 硝酸ニッケル 5g 亜硝酸ナトリウム 5g エチレングリコール 100g コロイダルシリカ(20%液) 28g 水を加えて2リットルとする。
【0044】印刷機は、リョービ3200CD(リョー
ビK.K社製オフセット印刷機の商標)を使用し、非画
像部の地汚れ及び銀画像部の欠落による画像飛びが生じ
て印刷に供せなくなった時の印刷枚数で、次の評価基準
により判定した。尚インキはABdick3−1012
を使用した。 ○ 10,000〜20,000枚以上 △ 5,000〜10,000枚 × 2,000〜 5,000枚
【0045】一方、非画像部の保水性(地汚れ)を見る
ために、インキとして大日本インキ製Fグロス紫68S
を使用し、給湿液としてEu−3,1%液(PS版用湿
し水/エッチ液 富士写真フィルム製)を使い印刷機は
リョービ3200CDを使用し、地汚れが発生し印刷に
供せなくなた時の印刷枚数で、次の評価基準により判定
した。 ◎ 5000枚以上 ○ 1000〜5000枚 △ 300〜1000枚 × 1〜300枚
【0046】上記、保水性の評価で、5000枚目の印
刷物で画質の評価を行った。画質評価はカメラ製版した
133線50%の網点が印刷物上でいかに再現できるか
を以下の評価基準により判定し、保存後ほど汚れの影響
を受け画質も悪くなるので保存後の画質で評価を行っ
た。 ◎ 輪郭がはっきりした網点を再現する。 ○ 輪郭がややぼけた網点となる。 △ 輪郭がぼけた網点となる。 × それぞれの網点が不定形となる。
【0047】同じく、耐刷力の評価条件で、不感脂化液
を使用せずにインキの完全に乗った枚数でインキ乗りを
評価した。尚、インキ乗りは製造直後の方が条件的に悪
く、製造直後の版で評価した。
【0048】
【表2】
【0049】上記の結果から、本発明のジルコニウム化
合物からなるマット剤により印刷諸特性に優れ、特に保
水性に優れる事が確認された。
【0050】実施例2 実施例1で使用した175ミクロンの厚さのポリエステ
ルベースの代わりに135g/m2両面ポリエチレン被覆
紙(マット面、Ra=1.0)を使用すること以外は実
施例1と同様にテスト評価した結果を表3に示す。
【0051】
【表3】
【0052】ポリエチレン被覆紙においても本発明のジ
ルコニウム化合物マット剤により印刷諸特性に優れ、特
に保水性に優れる事が確認された。
【0053】
【発明の効果】本発明によれば、保水性、耐刷力、画質
及びインキ乗りの優れた平版印刷版が得られる。特に保
存後においても高いレベルで保水性が維持できる平版印
刷版を提供する事ができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に少なくとも下塗り層、ハロゲ
    ン化銀乳剤層及び物理現像核層を有する銀錯塩拡散転写
    法を応用した平版印刷版において、下塗り層及びハロゲ
    ン化銀乳剤層の少なくとも1層にジルコニウム化合物か
    らなるマット剤を含む事を特徴とする平版印刷版。
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