JP2000239013A - 充填材用水酸化アルミニウムの製造方法 - Google Patents
充填材用水酸化アルミニウムの製造方法Info
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Abstract
充填材用水酸化アルミニウムを簡便かつ低コストで製造
しうる方法を提供する。 【解決手段】 水酸化アルミニウムを混練機を用いて圧
縮下、粉体同士を摩擦することにより、該水酸化アルミ
ニウムを構成する一次粒子を実質的に破砕することな
く、且つ該水酸化アルミニウムの平均二次粒子径が1/
2〜実質的に一次粒子径となるまで解砕することを特徴
とする充填材用水酸化アルミニウムの製造方法。
Description
ルミニウムの製造方法に関する。詳細には、樹脂に充填
した場合に低い樹脂充填粘度を示す充填材用水酸化アル
ミニウムの製造方法に関する。
製造方法として、バイヤー法により得られた水酸化アル
ミニウムをボールミル、振動ミル等を用いて粉砕する方
法が知られている。しかし、該粉砕方法で得られた水酸
化アルミニウムは、そのままでは、樹脂中への配合比率
が小さく、樹脂に対し高い充填率を要求される用途には
使用が制限されていた。
り、低い樹脂充填粘度を示す水酸化アルミニウムを得る
ため、粒子径の異なる数種類の水酸化アルミニウムを特
定の割合で混合する方法、デカンター等連続遠心分離装
置を用いて水酸化アルミニウムを粉砕する方法(例え
ば、特公平5−4336号公報)等が行われている。
の異なる数種類の水酸化アルミニウムを混合する方法
は、混合する水酸化アルミニウムの選択、配合比の決定
のみならず多種の平均粒子径を有する原料水酸化アルミ
ニウムの準備、繁雑な混合操作が要求される。また、デ
カンター等を用いて水酸化アルミニウムを粉砕する方法
は、特定の原料水酸化アルミニウムに適用する場合には
樹脂充填粘度が低下する傾向は見られるものの、その効
果は限定的であり、要求物性を十分に満たすものではな
かった。
発明者等は、高充填する場合にも低い樹脂充填粘度を示
す充填材用水酸化アルミニウムを簡便かつ低コストで製
造しうる方法を見出すべく鋭意検討を重ねた結果、本発
明を完成するに至った。
混練機を用いて圧縮下、粉体同士を摩擦することによ
り、該水酸化アルミニウムを構成する一次粒子を実質的
に破砕することなく、かつ該水酸化アルミニウムの平均
粒子径が1/2〜実質的に一次粒子径となるまで解砕す
ることを特徴とする充填材用水酸化アルミニウムの製造
方法を提供するにある。
る。本発明において原料として用いる水酸化アルミニウ
ム(以下、単に水酸化アルミニウムと称する。)は、通
常、樹脂充填用に用い得る一次粒子が凝集して形成され
た水酸化アルミニウムであればよく、最も一般的にはア
ルミナ含有鉱石を苛性ソーダで処理し、アルミン酸ソー
ダ溶液とした後、これを冷却することにより得られる水
酸化アルミニウム、所謂バイヤー法により得られる水酸
化アルミニウムが使用される。該水酸化アルミニウム
は、通常、平均二次粒子径が約1μm〜約150μm、
好ましくは約5μm〜約70μmであり、一次粒子の平
均粒子径(以下、平均一次粒子径と称する。)が平均二
次粒子径の約1/8〜1/2、好ましくは平均二次粒子
径の約1/6〜約2/5である。尚、該水酸化アルミニ
ウムの選択は所望とする充填材用水酸化アルミニウムの
平均二次粒子径と充填物性とを勘案して行えばよい。
ムを、従来のボールミル或いは振動ミル等の如く解砕の
みならず一次粒子をも破砕する粉砕法を用いるのではな
く、該水酸化アルミニウムを混練機を用いることによ
り、一次粒子を実質的に破砕することなく、該水酸化ア
ルミニウムの平均二次粒子径が1/2〜該水酸化アルミ
ニウムを構成する一次粒子径になるまで解砕することを
必須とする。
は、たとえ、前記水酸化アルミニウムを混練機を用いて
解砕したとしても、充填性に優れる本発明の充填材用水
酸化アルミニウムを得ることは困難である。
粉体同士を摩擦することにより水酸化アルミニウムを解
砕できる装置であればよく、例えば、連続式コニーダ
ー、ボテーター、回分式インターナルミキサー、双腕型
ねっか機、双腕加圧型ねっか機、パグミル、セルフクリ
ーニング型ねっか機、ギヤコンバーター、スクリュー押
出機、スクリュー型ねっか機、クラッチャ、高速流動、
高速回転円板、マラーねっか機(化学工学便覧 改訂四
版、化学工学協会編、第1355頁、丸善株式会社発
行)等が挙げられる。前記混練機は単独で用いてもよい
し2種以上組合せて用いてもよい。
方法で行ってよいが、解砕効果が大きく低い樹脂充填粘
度を示す充填材用水酸化アルミニウムを得やすいことよ
り、水酸化アルミニウムに水等を添加して含液率約50
重量%以下、好ましくは約5重量%〜約30重量%にし
たケークを湿式で解砕する方法等が推奨される。また、
解砕に際し、表面処理剤を添加して行ってもよく、適用
可能な表面処理剤としては、例えば、シランカップリン
グ剤、チタネートカップリング剤及びアルミネートカッ
プリング剤等の各種カップリング剤、オレイン酸及びス
テアリン酸等の脂肪酸並びにそれらの脂肪酸エステル、
リン酸エステル、アルキルリン酸エステル、メチルシリ
ケート及びエチルシリケート等のシリケート等が挙げら
れる。
際しては、通常、原料である水酸化アルミニウムは二次
粒子が実質的に一次粒子に解砕される迄、解砕操作を行
うが、二次粒子の解砕程度が進むにつれ、水酸化アルミ
ニウムの樹脂への充填性は改良されるのでので、適宜用
途に応じその解砕程度を調整すれば良い。
砕程度は顕微鏡等により容易に観察することができるの
で、生産装置等への適用においては簡単な予備実験によ
り、装置への水酸化アルミニウムの供給速度、翼回転数
等の操業条件を設定することができる。
ミニウムは、通常、平均二次粒子径が約3μm〜約20
μmであり、不飽和ポリエステル樹脂100重量部に対
して充填材用水酸化アルミニウム150重量部を充填し
た時、温度25±0.1℃における樹脂充填粘度が約2
0ポイズ以下である。勿論、本発明の充填材用水酸化ア
ルミニウムは、不飽和ポリエステル樹脂に限らず、エポ
キシ樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタ樹脂等の熱硬化
性樹脂や、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンと
プロピレンとの共重合体、エチレン及び/またはプロピ
レンと例えばブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−
1、ヘプテン−1、オクテン−1、ノネン−1、4−メ
チルペンテン−1、デセン−1等の他のα−オレフィン
との共重合体で代表されるポリオレフィン、スチレン
(共)重合体、メタクリル酸メチル(共)重合体、ポリ
アミド、ポリカーボネート、エチレン−酢酸ビニル共重
合体、ポリアセタール、アクリル−ブタジエン−スチレ
ン共重合体、ポリフェニレンオキサイド、ポリエーテル
サルホン、ポリアリレート、ポリエーテルエーテルケト
ン、ポリメチルペンテン等の熱可塑性樹脂に充填して使
用できる。
するが、本発明は以下の実施例により制限されるもので
はない。尚、実施例における測定法は以下の方法で行っ
た。 平均二次粒子径(μm):レーザー散乱回折法により測
定した。 平均一次粒子径(μm):顕微鏡法により測定した。 UPE充填粘度(ポイズ):UPE(不飽和ポリエステ
ル;エポラックG−227、25℃での粘度;650c
p)100重量部に充填材用水酸化アルミニウム150
重量部を添加し十分混練し、次いで25℃±0.1℃の
恒温水槽中で30分保持した後に、TOKI産業株式会
社製RB80L型粘度計(No.4ローター、6rp
m)で粘度を測定した。
あり、平均一次粒子径が4μmである乾燥水酸化アルミ
ニウムを原料とし、該水酸化アルミニウムに水を添加し
て水分15重量%の湿潤ケークとした後、この湿潤ケー
クを一軸式スクリュー型ねっか機(スクリュー長さ60
0mm、スクリュー直径100mm、回転数12rp
m)に連続的に投入した。次いで、得られた湿潤ケーク
を120℃オーブンにて乾燥し、充填材用水酸化アルミ
ニウムを得た。得られた充填材用水酸化アルミニウム
は、平均二次粒子径が8μmであり、UPE充填粘度が
18.1ポイズであった。
し、該水酸化アルミニウムに水を添加した後、デカンタ
ー型遠心沈降機(遠心力2400G)に連続的に投入し
た。次いで、得られた湿潤ケークを120℃オープンに
て乾燥し、充填材用水酸化アルミニウムを得た。得られ
た充填材用水酸化アルミニウムは、平均二次粒子径が9
μmであり、UPE充填粘度が29.3ポイズであっ
た。
あり、平均一次粒子径が12μmである乾燥水酸化アル
ミニウムを原料とし、該水酸化アルミニウムに水を添加
して水分5重量%の湿潤ケークとした後、この湿潤ケー
クを一軸式スクリュー型ねっか機(スクリュー長さ21
0mm、スクリュー直径30mm、回転数49rpm)
に連続的に投入した。次いで、得られた湿潤ケークを1
20℃オーブンにて乾燥し、充填材用水酸化アルミニウ
ムを得た。得られた充填材用水酸化アルミニウムは、平
均二次粒子径が17μmであり、UPE充填粘度が1
0.6ポイズであった。
ミル(内容積2L、8mmφボール/水酸化アルミニウ
ム仕込み比=2.9kg/0.3kg、振幅3mm)を
用いて粉砕し、充填材用水酸化アルミニウムを得た。得
られた充填材用水酸化アルミニウムは、平均二次粒子径
が16μmであり、UPE充填粘度が30.0ポイズで
あった。
場合にも低い樹脂充填粘度を示す充填材用水酸化アルミ
ニウムを簡便かつ低コストで製造しうる方法であり、そ
の工業的価値は頗る大なるものである。
Claims (2)
- 【請求項1】 水酸化アルミニウムを混練機を用いて圧
縮下、粉体同士を摩擦することにより、該水酸化アルミ
ニウムを構成する一次粒子を実質的に破砕することな
く、且つ該水酸化アルミニウムの平均二次粒子径が1/
2〜実質的に一次粒子径となるまで解砕することを特徴
とする充填材用水酸化アルミニウムの製造方法。 - 【請求項2】 混練機が連続式コニーダー、ボテータ
ー、回分式インターナルミキサー、双腕型ねっか機、双
腕加圧型ねっか機、パグミル、セルフクリーニング型ね
っか機、ギヤコンバーター、スクリュー押出機、スクリ
ュー型ねっか機、クラッチャ、高速流動、高速回転円板
及びマラーねっか機からなる群より選ばれた少なくとも
1種であることを特徴とする請求項1記載の充填材用水
酸化アルミニウムの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11366985A JP2000239013A (ja) | 1998-12-25 | 1999-12-24 | 充填材用水酸化アルミニウムの製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP37083298 | 1998-12-25 | ||
JP10-370832 | 1998-12-25 | ||
JP11366985A JP2000239013A (ja) | 1998-12-25 | 1999-12-24 | 充填材用水酸化アルミニウムの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000239013A true JP2000239013A (ja) | 2000-09-05 |
Family
ID=26581854
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11366985A Pending JP2000239013A (ja) | 1998-12-25 | 1999-12-24 | 充填材用水酸化アルミニウムの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000239013A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009099034A1 (ja) * | 2008-02-05 | 2009-08-13 | Nippon Light Metal Company, Ltd. | 水酸化アルミニウム混合粉体 |
JP2010227860A (ja) * | 2009-03-27 | 2010-10-14 | Jfe Steel Corp | 含油粒状物の処理方法 |
-
1999
- 1999-12-24 JP JP11366985A patent/JP2000239013A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009099034A1 (ja) * | 2008-02-05 | 2009-08-13 | Nippon Light Metal Company, Ltd. | 水酸化アルミニウム混合粉体 |
JP2009184866A (ja) * | 2008-02-05 | 2009-08-20 | Nippon Light Metal Co Ltd | 水酸化アルミニウム混合粉体 |
US8293816B2 (en) | 2008-02-05 | 2012-10-23 | Nippon Light Metal Company, Ltd. | Mixed aluminum hydroxide powder |
JP2010227860A (ja) * | 2009-03-27 | 2010-10-14 | Jfe Steel Corp | 含油粒状物の処理方法 |
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