JP2000238211A - コルク粉含有ポリオレフィン系樹脂積層体 - Google Patents

コルク粉含有ポリオレフィン系樹脂積層体

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JP2000238211A
JP2000238211A JP4271999A JP4271999A JP2000238211A JP 2000238211 A JP2000238211 A JP 2000238211A JP 4271999 A JP4271999 A JP 4271999A JP 4271999 A JP4271999 A JP 4271999A JP 2000238211 A JP2000238211 A JP 2000238211A
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layer
resin
cork powder
polyolefin
cork
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JP4271999A
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Shinya Nakamura
信也 中村
Hidekatsu Morita
英克 森田
Yoshiyuki Yamashita
美幸 山下
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Mitsubishi Chemical MKV Co
Original Assignee
Mitsubishi Chemical MKV Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 床材、壁材等の建築用部材に用いられる、物
性、耐汚染性、クッション性や木質系基材との接着性、
更には遮音性に優れ、かつ安価に製造が可能なコルク粉
含有ポリオレフィン系樹脂積層体の提供。 【解決手段】 曲げ弾性率が2000〜10000kg
f/cm2 のポリオレフィン系樹脂と、該樹脂100重
量部あたり15〜150重量部の平均粒子径が200〜
5000μmであるコルク粉とを含有する樹脂層(A)
に、発泡ポリオレフィン系樹脂層(B)、接着層
(C)、繊維質層(D)が順次積層されてなるコルク粉
含有ポリオレフィン系樹脂積層体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コルク粉を含有す
るポリオレフィン系樹脂積層体に関する。中でも、建築
物の内装用の床材、壁材、天井材や家具の部材等に好適
なコルク粉含有ポリオレフィン系樹脂積層体に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】コルクは、コルク樫から得られる天然素
材であり、木粉等の木質材に比べて軽量であり、断熱、
防音、弾力、耐摩耗性等に優れ、その特徴を生かして床
材、壁材等の建材、あるいはコルク栓等の封用材、日用
雑貨、装飾小物まで広く用いられている。一般にコルク
樫の樹皮としてのコルクは、そのままでコルク栓に用い
られる。一方、コルク栓の製造過程で多量に出る削りく
ずを圧搾、粉砕し、このコルク粒に接着剤を加え、熱と
圧力でブロックをつくり、必要な厚みにスライスしたも
のがコルクシートとして用いられるなど、資源の有効利
用が種々工夫されている。しかしながら、上記方法によ
り製造されるコルクシートは、接着剤の硬化のために成
形に長時間を要し、またスライスされたシートの引っ張
り強度は弱く、2次加工等の段階で、シートの破損が生
じ易いという問題点があった。更に、スライスされたコ
ルクシートの表面は汚れ易く、塗料の塗装や、熱可塑性
樹脂フィルムの積層により保護用の樹脂被膜を形成する
必要があったが、シートの価格が高価となり、性能面を
含めて決して満足できるものとは言い難かった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】床材、壁材等の建築用
部材に用いられる、物性、耐汚染性、クッション性や木
質系基材との接着性、更には遮音性に優れ、かつ安価に
製造が可能なコルク粉含有ポリオレフィン系樹脂積層体
の提供。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、曲げ弾
性率が2000〜10000kgf/cm2 のポリオレ
フィン系樹脂と、該樹脂100重量部あたり15〜15
0重量部の平均粒子径が200〜5000μmであるコ
ルク粉とを含有する樹脂層(A)(以下、「層(A)」
と記す)に、発泡ポリオレフィン系樹脂層(B)(以
下、「層(B)」と記す)、接着層(C)(以下、「層
(C)」と記す)、繊維質層(D)(以下、「層
(D)」と記す)が順次積層されてなるコルク粉含有ポ
リオレフィン系樹脂積層体に存する。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のコルク粉含有ポリオレフィン系樹脂積層体(以
下、単に「積層体」と記す)の層(A)に用いるポリオ
レフィン系樹脂は曲げ弾性率が2000〜10000k
gf/cm2 のものである。この曲げ弾性率は、JIS
K−7203に従って測定された値を用いるものとす
る。曲げ弾性率が2000kgf/cm2 未満では成形
品の剛性が不十分で、特に建材用の床表面仕上げ材等に
用いた場合、耐傷つき性、耐摩耗性が劣るなど、使用に
耐えない場合が多くなる。一方、曲げ弾性率が1000
0kgf/cm2 を超えて大きくなると、成形品の衝撃
強度が低下する傾向が顕著となる。曲げ弾性率は、30
00〜8000kgf/cm2 の範囲にあるのがより好
ましい。
【0006】前述のポリオレフィン系樹脂としては、ポ
リエチレン系樹脂やポロプロピレン系樹脂及びこれらの
混合物等が挙げられる。中でも、ポリプロピレン系樹脂
が耐傷付き性が良いので好ましい。ポリエチレン系樹脂
としては、エチレンの単独重合体や、エチレンを主成分
とする共重合体(低密度ポリエチレン(LDPE)、線
状低密度ポリエチレン(LLDPE)、高密度ポリエチ
レン(HDPE)、メタロセン系ポリエチレン等)、あ
るいは前記単独重合体及び/または共重合体と他の重合
体との混合物(ポリマーブレンド)等が例示できる。
【0007】ポリプロピレン系樹脂としては、プロピレ
ンの単独重合体、共重合体、あるいは前記単独重合体及
び/または共重合体と他の重合体との混合物(ポリマー
ブレンド)等が例示できる。該共重合体としてはプロピ
レンとエチレンまたは他のα−オレフィンとの、ランダ
ム共重合体またはブロック共重合体、あるいはポリオレ
フィン系の共重合体を幹ポリマーとしたプロピレンのグ
ラフト共重合体等が例示できる。このプロピレンと共重
合可能なα−オレフィンとしては、炭素原子数が4〜1
2のものが好ましく、例えば、1−ブテン、1−ペンテ
ン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、4−
メチル−1−ペンテン、1−デセン等が挙げられ、その
一種または二種以上の混合物が用いられる。α−オレフ
ィンの混合割合はプロピレンに対して5〜40重量%と
するのが好ましい。また、上記のプロピレンのグラフト
共重合体の幹ポリマー用のポリオレフィン系共重合体と
しては、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−ブテン
ゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム等が例示でき
る。
【0008】上記単独重合体及び/または共重合体と混
合してポリマーブレンドを与えることのできる重合体と
しては、例えば、スチレン−ブタジエンゴム系やスチレ
ン−イソプレンゴム系等のスチレン系熱可塑性エラスト
マーが挙げられる。このスチレン系熱可塑性エラストマ
ーは水素添加されたものが好ましい。混合する重合体の
量は20〜80重量%が好ましく、特に30〜60重量
%が好ましい。層(A)は、上記のポリオレフィン系樹
脂と該樹脂100重量部あたり15〜150重量部のコ
ルク粉とを含有している。コルク粉としては平均粒子径
が200〜5000μmのもの、好ましくは300〜3
000μmのものを使用する。
【0009】コルク粉の量が、ポリオレフィン系樹脂1
00重量部に対して15重量部未満では、成形品の軽量
化ができず、更にはクッション性が得られず、また、意
匠性についても劣る。一方、コルク粉の添加量が150
重量部を超えて多くなると、成形性が劣り、更に成形品
の表面の平滑性が不足して外観の良くないものとなった
り、機械的強度が著しく低下する。より好ましいコルク
粉の添加量は、ポリオレフィン系樹脂100重量部あた
り、25〜100重量部である。また、コルク粉の平均
粒子径が5000μmを超える場合には、成形性が劣
り、さらに成形時にコルク粉の摩擦抵抗による発熱が大
きくなり、コルク粉の分解によるガスの発生に伴う発泡
や、着色が起こったりする。また、平均粒子径が200
μm未満の微細なコルク粉は、粉砕に手間を要する上、
樹脂等との混合時に粉立ちが起きやすくなり、周辺を汚
染する恐れがある。
【0010】なお、コルク粉の平均粒子径はJIS篩に
よって測定した各分画毎の重量の積算値が全体の50%
となる点の粒子径として表したものである。また、コル
ク粉としては平均粒子径が上記の特定の範囲内にあり、
かつ全体の70重量%以上、好ましくは80重量%以上
のコルク粉が上記の範囲内にあるものが好適である。コ
ルク粉中に含まれる水分は、コルク粉が著しく吸湿して
いない限り、特に問題とはならないが、例えば10重量
%を超えるような含水率のものでは、成形時の発泡が激
しくなるので、成形上の問題が出やすくなる。このよう
な場合は、例えばオーブンやホッパードライヤー等によ
り予め水分を低くしてから使用したり、樹脂との混合に
先立って、使用する混合機内でコルク粉だけを加熱しな
がら撹拌して乾燥処理をしてからポリオレフィン系樹脂
を添加する、等の方法を用いればよい。コルク粉の含水
率は3重量%以下であるのが好ましい。
【0011】本発明に使用するコルク粉はコルク樫から
得られる樹皮であって、この樹皮を粉砕したものを用い
ればよい。この樹皮には、コルク層以外に内皮、外皮を
含んでもよい。また、コルクシートやコルクをブロック
状に成形してあるものを粉砕してコルク粒としてリサイ
クルしたものを用いてもよい。更に層(A)には、上記
の成分以外に本発明の目的を損なわない範囲で、安定
剤、無機フィラー、滑剤、界面活性剤、難燃剤、粘着防
止剤、顔料、抗菌剤等を配合してもよい。層(A)は、
例えばポリオレフィン系樹脂のペレットと上記特定のコ
ルク粉とをバンバリーミキサーで混練した後、加熱ロー
ルやカレンダーロールでシート状に成形することにより
得られる。あるいは、ホットカット装置を備えた二軸押
出混練機を用いて、ポリオレフィン系樹脂とコルク粉と
を混合・ペレット化した後、該ペレットを用いてTダイ
付の押出し成形機にてシート状に成形することにより得
られる。成形温度は150〜200℃の範囲が好まし
く、特にコルク粉の熱による着色を防ぐためには、16
0〜180℃の範囲であるのがより好ましい。
【0012】このようにして成形された層(A)の厚み
は0.5〜10mmの範囲にあるのが好ましい。厚みが
0.5mm未満では、成形中のシート破断が起こりやす
く、一方10mmを超えるような厚みの場合は、成形速
度が低下し、シートの生産性が低下したり、二次加工の
際の加工性も悪化する傾向となる。より好ましいシート
の厚みは1〜5mmである。層(B)に用いるポリオレ
フィン系樹脂としては、上記層(A)の説明において例
示したポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂及び
これらの混合物等が挙げられる。中でも、クッション性
が良好となるのでポリエチレン系樹脂が好ましい。更に
層(B)には、上記の成分以外に本発明の目的を損なわ
ない範囲で、安定剤、無機フィラー、滑剤、界面活性
剤、難燃剤、粘着防止剤、顔料、抗菌剤等を配合しても
よい。層(B)を製造するには、ポリオレフィン系樹脂
と発泡剤を混練した後、加熱発泡成形すればよい。ま
た、無架橋の発泡ポリオレフィン系樹脂よりも、放射線
架橋や化学架橋による架橋反応と同時に発泡させて得ら
れた架橋発泡ポリオレフィン系樹脂が好ましい。発泡ポ
リオレフィン系樹脂の発泡倍率は3〜50倍が好まし
い。発泡倍率が3倍より小さい場合は、クッション性が
劣る傾向となり、シートの剛性も強く好ましくない。発
泡倍率が50倍を超える場合は、層(B)の機械的強度
が弱く、積層等の2次加工性が劣る傾向となる。より好
ましい発泡倍率は5〜30倍である。層(B)の厚みは
0.5〜5mmが好ましい。厚みが0.5mm未満では
クッション性が劣る場合があるため好ましくなく、5m
mを超える場合はコストアップとなるため好ましくな
い。より好ましい厚みは1〜3mmである。
【0013】本発明の積層体の層(C)としては、ポリ
オレフィン系樹脂を含有するものが好ましい。ポリオレ
フィン系樹脂としては、上記層(A)の説明において例
示したポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂及び
これらの混合物等が挙げられ、層(B)に用いられる樹
脂を考慮して選ぶとよい。また、層(C)にはウレタン
系またはアクリル系の接着剤等を使用することもでき
る。更に層(C)には、上記の成分以外に本発明の目的
を損なわない範囲で、安定剤、無機フィラー、滑剤、界
面活性剤、難燃剤、顔料、抗菌剤等を配合してもよい。
層(C)の厚みは、5〜50μmの範囲が好ましい。厚
みが5μm未満では、層(B)と層(D)間との接着強
度が劣る場合があるため好ましくない。50μmを超え
る場合は、コストアップになるため好ましくない。より
好ましくは10〜25μmの範囲である。
【0014】層(D)としては、天然繊維、合成繊維か
らなるもののどちらも使用できるが、中でも紙や不織布
あるいは織布からなるものが好ましい。紙の種類として
は、印刷用の上質紙、中質紙、クラフト紙、グラシン
紙、板紙、和紙等があげられる。また、不織布として
は、木綿、ポリエステル、ポリプロピレン、ナイロン等
を素材とするものが挙げられ、織布としては、木綿、
麻、ポリエステル、ビニロン、ナイロン製の織布等があ
げられる。これらの繊維質の坪量は5〜150g/m 2
の範囲が好ましい。坪量が5g/m2 未満では積層加工
時にシワが入りやすく、逆に150g/m2 を超える場
合は、積層体の接着剤による合板等との積層時に層
(D)の凝集破壊が生じ易く、好ましくない。また、層
(D)の厚みは、例えば層(D)が不織布の場合は60
〜300μmが好ましく、紙の場合は10〜75μmが
好ましい。
【0015】更に、本発明の積層体は、層(A)と層
(B)との間に層(E)を有していてもよい。特に、層
(A)と層(B)の接着性が劣る場合には、層(E)を
介して層(A)と層(B)とを積層するのが好ましい。
層(E)としては、ポリオレフィン系樹脂を含有するも
のが好ましい。ポリオレフィン系樹脂としては、上記層
(C)の説明において例示したポリエチレン系樹脂、ポ
リプロピレン系樹脂及びこれらの混合物等が挙げられ、
層(A)及び層(B)に用いられる樹脂を考慮して選ぶ
とよい。また、層(C)にはウレタン系またはアクリル
系の接着剤等を使用することもできる。更に層(E)に
は、上記の成分以外に本発明の目的を損なわない範囲
で、安定剤、無機フィラー、滑剤、界面活性剤、難燃
剤、顔料、抗菌剤等を配合してもよい。層(E)の厚み
は、5〜50μmの範囲が好ましい。厚みが5μm未満
では、層(A)と層(B)間との接着強度が劣る場合が
あるため好ましくない。50μmを超える場合は、コス
トアップになるため好ましくない。より好ましくは10
〜25μmの範囲である。
【0016】本発明の積層体を得るには例えば、あらか
じめ層(D)の片面に、押出しコーティングやラミネー
トで層(C)を形成しておき、層(B)を成形すると同
時にこれに層(D)を層(C)を介して積層する。引き
続き、層(B)の層(C)側と反対側の面に必要に応じ
層(E)を押し出しコーティングで形成し、最後に層
(A)を成形すると同時にこれを層(B)に積層するか
または層(E)を介して層(B)に積層すればよい。あ
るいは、層(A)、層(B)、層(D)の各層を予め成
形しておき、層(C)及び必要に応じて層(E)を介し
て、同時に多層ラミネートすることによっても得ること
ができる。上記のようにして得られた本発明の積層体
は、例えばそのままで内装用の床材や壁装材として使用
しても、または合板等の木質系材料と接着剤層を介して
積層した上で使用してもよい。
【0017】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明をより詳細に説
明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実
施例により限定されるものではない。<ポリオレフィン
系樹脂の曲げ弾性率の評価>JIS K−7203に従
って測定した。
【0018】<シートの評価>(1)成形性:試験用シ
ート(層(A))を下記実施例1に示す通り、成形機に
より作成した際に、成形のし易さを評価した。評価基準
は次の通り。 ○・・・問題なく外観の良好なシートが作成できた。 △・・・シートは作成できたが、外観が劣っていた。 ×・・・シートが成形できなかった。
【0019】(2)釘打ちによる耐割れ性:3cm角の
試験用シート(積層体)を作成し、23℃の恒温室中
で、厚み15mmの合板を台にして、該試験用シートに
長さ50mm、胴部直径2.75mmの釘をシートの中
央部より打ち込んだ。この時の、シートの割れの発生状
況を目視にて評価した。評価基準は以下の通り。 ○・・・釘穴部分の割れもなく、シートに釘を打ち込む
ことが出来た △・・・釘穴部分に割れを生じた。 ×・・・釘の打ち込み時にシートが割れた。
【0020】(3)層間接着強度:試験片として積層体
を用いて層(A)と層(B)との層間接着強度、層
(B)と層(D)との層間接着強度を測定した。ただ
し、比較例2においては層(A)と層(D)との層間接
着強度を測定した。また、試験片として合板積層品を用
いて積層体と合板との層間接着強度を測定した。合板積層品の作成 ボンドCV3105(コニシ(株)製)を、4mm厚み
の合板の片面に100g/m2 塗布し、これに層(A)
が合板と反対側になるようにして積層体を重ね、冷圧プ
レス(30℃)にて接着し、合板積層品とした。試験条件 試験片:幅2cm×長さ15cmの短冊状 測定法:オートグラフによる180°剥離で測定 測定条件:温度23℃、引っ張り速度200mm/分
【0021】(4)クッション性:床に設置した17m
m厚みの合板上に試験片を置き、その上面より80cm
の距離から、JIS S−7005に規定されたラージ
サイズのゴルフボールを自由落下させ、その時の反発し
たボールの最高到達時の(試験片からの)高さを、測定
時の目の位置がボールの位置と水平になるようにして目
視で読みとった。この時、ボールの最下部の値を読みと
るようにした。この測定を10回行い、最低値及び最高
値を除いた8個の値の平均値を求めた。なお、得られた
値(cm)が小さいほどクッション性(衝撃吸収特性)
が良いことになる。 試験条件 試験片:縦30cm×横20cm×厚み0.2cmの積
層体を2枚重ねた物 測定温度:23℃
【0022】<実施例1>架橋発泡ポリエチレン系樹脂
シート(積水化学工業(株)製 商品名ソフトロンS)
の片面に、ポリオレフィン系樹脂(日本ポリケム(株)
製 ホモポリプロピレン 商品名FY4/日本ポリケム
(株)製 LDPE 商品名LC500=70/30
(重量%) 混合物)を押出しラミネートし厚み15μ
mのポリオレフィン系樹脂層(層(E))を形成した。
次に、ポリプロピレン系樹脂(日本ポリケム(株)製
FY4)80重量部、スチレン系ブロック共重合体(日
本合成ゴム(株)製 ダイナロン1320P)20重量
部及び表−1に示す平均粒子径・配合量のコルク粉をバ
ンバリー・ミキサーにて混練した上、ロールでシート化
した後ペレタイザーでペレットにし、得られたペレット
を65mmφTダイ成形機(三菱重工(株)製)によ
り、温度185℃、シート厚み1mm、引き取り速度
0.5m/分の条件でシート化し(層(A))、それと
同時に先に作成した架橋発泡ポリエチレン系樹脂シート
(層(B))/ポリオレフィン系樹脂層(層(E))か
らなる積層シートを積層した。別途、コルク粉を含有し
ないことを除いては層(A)と同じ組成の樹脂混合物を
同条件にてシート化し、用いた樹脂の曲げ弾性率を測定
した。坪量30g/m2 のポリエステル不織布(層
(D))の片面にポリエチレン系樹脂(日本ポリケム
(株)製 LC500)を押出しコーティングし、厚み
15μmのポリエチレン系樹脂層(層(C))を形成し
た。最後に、層(A)/層(E)/層(B)からなる積
層シートと層(C)/層(D)からなる積層シートと
を、ラミネーターでロール表面温度180℃、ロール速
度2m/分の条件でラミネートし、コルク粉含有ポリオ
レフィン系樹脂積層体を得た。この積層体について、評
価を行った。結果を表−1及び2にまとめて示す。
【0023】<実施例2>層(A)の樹脂組成及びコル
ク粉の平均粒子径を表−1に記す通りに変えたこと及び
層(D)として坪量50g/m2 の紙を用いたこと以外
は、実施例1と同様にして積層体を作成し、評価を行っ
た。なお、実施例1と同様にして層(A)に用いた樹脂
の曲げ弾性率を測定した。結果を表−1及び2にまとめ
て示す。
【0024】<実施例3>ポリプロピレン系樹脂(日本
ポリケム(株)製 FY4)80重量部、スチレン系ブ
ロック共重合体(日本合成ゴム(株)製 ダイナロン1
320P)20重量部及び表−1に示す平均粒子径・配
合量のコルク粉を、バンバリー・ミキサーにて混練した
上ロールでシート化した後ペレタイザーでペレットに
し、得られたペレットを65mmφTダイ成形機(三菱
重工(株)製)により、温度185℃、シート厚み1m
m、引き取り速度0.5m/分の条件でシート化し(層
(A))、それと同時に架橋発泡ポリプロピレン系樹脂
シート(積水化学工業(株)製商品名ソフトロンSP)
を積層した。坪量30g/m2 のポリエステル不織布
(層(D))の片面にポリオレフィン系樹脂(日本ポリ
ケム(株)製 ホモポリプロピレン 商品名FY4/日
本ポリケム(株)製 LDPE 商品名LC500=7
0/30(重量%) 混合物)を押出しコーティング
し、厚み15μmのポリオレフィン系樹脂層(層
(C))を形成した。最後に、層(A)/層(B)から
なる積層シートと層(C)/層(D)からなる積層シー
トとを、ラミネーターでロール表面温度180℃、ロー
ル速度2m/分の条件でラミネートし、層(A)/層
(B)/層(C)/層(D)からなる積層体を得た。こ
の積層体について、評価を行った。なお、実施例1と同
様にして層(A)に用いた樹脂の曲げ弾性率を測定し
た。結果を表−1及び2にまとめて示す。
【0025】<比較例1>層(A)の樹脂組成及びコル
ク粉の平均粒子径を表−1に記す通りに変えたこと以外
は実施例1と同様にして積層体を作成し、評価を行っ
た。なお、実施例1と同様にして層(A)に用いた樹脂
の曲げ弾性率を測定した。結果を表−1及び2にまとめ
て示す。
【0026】<比較例2>架橋発泡ポリエチレン系樹脂
シート(積水化学工業(株)製 商品名ソフトロンS)
の片面に、ポリオレフィン系樹脂(日本ポリケム(株)
製 ホモポリプロピレン 商品名FY4/日本ポリケム
(株)製 LDPE 商品名LC500=70/30
(重量%) 混合物)を押出しラミネートし厚み15μ
mのポリオレフィン系樹脂層(層(E))を形成した。
次に、ポリプロピレン系樹脂(日本ポリケム(株)製
FY4)80重量部、スチレン系ブロック共重合体(日
本合成ゴム(株)製 ダイナロン1320P)20重量
部及び表−1に示す平均粒子径・配合量のコルク粉を、
バンバリー・ミキサーにて混練した上ロールでシート化
した後ペレタイザーでペレットにし、得られたペレット
を65mmφTダイ成形機(三菱重工(株)製)によ
り、温度185℃、シート厚み1mm、引き取り速度
0.5m/分の条件でシート化し(層(A))、それと
同時に先に作成した架橋発泡ポリエチレン系樹脂シート
(層(B))/ポリオレフィン系樹脂層(層(E))か
らなる積層シートを積層し、層(A)/層(E)/層
(B)からなる積層体を得た。この積層体について評価
を行った。なお、実施例1と同様にして層(A)に用い
た樹脂の曲げ弾性率を測定した。結果を表−1及び2に
まとめて示す。
【0027】
【表1】
【0028】
【表2】
【0029】
【発明の効果】本発明の積層体は、物性や耐汚染性、ク
ッション性更には遮音性に優れ、また木質系基材との接
着性に優れるので、内装用の建材特に床材として好適で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山下 美幸 愛知県名古屋市中村区岩塚町大池2番地 三菱化学エムケーブイ株式会社名古屋事業 所内 Fターム(参考) 4F100 AK03A AK03B AK03G AK04B AK04G AK07A AK07G AK62A AK62B AK66A AK66B AP00A BA03 BA07 CB00 DE01A DG01C DG10 DG15 DJ01B EH23 EJ05B GB08 GB81 JA13C JA20B JA20G JH01 JK06 JK07A JK11 JL02 JL06 YY00A YY00B YY00C YY00G

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 曲げ弾性率が2000〜10000kg
    f/cm2 のポリオレフィン系樹脂と、該樹脂100重
    量部あたり15〜150重量部の平均粒子径が200〜
    5000μmであるコルク粉とを含有する樹脂層(A)
    (以下、「層(A)」と記す)に、発泡ポリオレフィン
    系樹脂層(B)(以下、「層(B)」と記す)、接着層
    (C)(以下、「層(C)」と記す)、繊維質層(D)
    (以下、「層(D)」と記す)が順次積層されてなるコ
    ルク粉含有ポリオレフィン系樹脂積層体。
  2. 【請求項2】 層(A)のポリオレフィン系樹脂が、ポ
    リプロピレン系樹脂である請求項1に記載のコルク粉含
    有ポリオレフィン系樹脂積層体。
  3. 【請求項3】 層(C)がポリオレフィン系樹脂を含有
    し、かつ層の厚みが5〜50μmである請求項1または
    2に記載のコルク粉含有ポリオレフィン系樹脂積層体。
  4. 【請求項4】 層(C)のポリオレフィン系樹脂が、ポ
    リエチレン系樹脂及び/またはポリプロピレン系樹脂で
    ある請求項3に記載のコルク粉含有ポリオレフィン系樹
    脂積層体。
  5. 【請求項5】 層(B)の発泡ポリオレフィン系樹脂が
    架橋発泡させたポリエチレン系樹脂であり、発泡倍率が
    3〜50倍、層の厚みが0.5〜5mmである請求項1
    〜4のいずれか1項に記載のコルク粉含有ポリオレフィ
    ン系樹脂積層体。
  6. 【請求項6】 層(D)の繊維質の坪量が5〜150g
    /m2 である請求項1〜5のいずれか1項に記載のコル
    ク粉含有ポリオレフィン系樹脂積層体。
  7. 【請求項7】 層(A)と層(B)との間に接着層
    (E)(以下、「層(E)」と記す)を有する請求項1
    〜6のいづれか1項に記載のコルク粉含有ポリオレフィ
    ン系樹脂積層体。
  8. 【請求項8】 層(E)がポリオレフィン系樹脂を含有
    し、かつ層の厚みが5〜50μmである請求項7に記載
    のコルク粉含有ポリオレフィン系樹脂積層体。
  9. 【請求項9】 層(E)のポリオレフィン系樹脂が、ポ
    リエチレン系樹脂及び/またはポリプロピレン系樹脂で
    ある請求項8に記載のコルク粉含有ポリオレフィン系樹
    脂積層体。
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