JP2000237548A - 中空糸膜式蓄熱槽水浄化装置 - Google Patents

中空糸膜式蓄熱槽水浄化装置

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JP2000237548A
JP2000237548A JP11038793A JP3879399A JP2000237548A JP 2000237548 A JP2000237548 A JP 2000237548A JP 11038793 A JP11038793 A JP 11038793A JP 3879399 A JP3879399 A JP 3879399A JP 2000237548 A JP2000237548 A JP 2000237548A
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water
treated water
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Masao Nozaki
誠夫 野崎
Hidenobu Kawamori
秀信 川森
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TOKYO DENKI KOMUSHO CO Ltd
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TOKYO DENKI KOMUSHO CO Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 浄化効率が向上し、中空糸膜の再生が簡単か
つ確実にできる蓄熱水の浄化処理方法、装置を提供す
る。 【解決手段】 密閉槽1内に、中空糸膜エレメントが該
原水域3と処理水域4に跨って複数本配置され、浄化さ
れた処理水を排出する浄化サイクルと、中空糸膜エレメ
ントの再生サイクルが交互に繰り返され再生サイクル
が、処理水の一部を処理水貯槽45に流出させ、残部を
逆洗用清浄水として処理水域に残す工程Aと、処理水域
の頂部から空気を圧入して、中空糸膜エレメントを逆洗
し、エアーバブリングを行なう工程Bと、原水域側から
通気し、中空糸膜エレメントを逆方向にエアーバブリン
グする工程Cと、エアーバブリング後の原水域の原水
を、ドレイン管14から抜き取る工程Dと、原水導入部
からすすぎ水を原水域に導入し、ドレイン管から流出さ
せ、溢水口33から溢出させるすすぎ工程Eと、密閉槽
中の空気を抜き出す工程Fとを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蓄熱水の浄化方
法、及び浄化装置及びその再生方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】最近、省エネルギーや電力の負荷平準化
が国や電力会社により積極的に進められており、それに
伴い空調システムを兼ねた、夜間における余剰電力の有
効利用のための蓄熱システムをDHC(地域冷暖房)や
個別ビルに導入するようになっている。このようなシス
テムにおける蓄熱水は、例えば約47℃程度の温度或い
はそれ以上の温度で空調用エアの洗浄及び熱交換のた
め、また蓄熱利用のため循環されるが、その蓄熱システ
ムの腐食問題が頻発し、大きな問題となっている。
【0003】すなわち、蓄熱水は温められた状態でシス
テム内を循環してシステムを構成する金属材料と繰返し
接触してシステム内の壁に摩耗又は一次的腐食を生じ、
かつ摩耗による極微細物質を含む蓄熱水が空調用エアに
露暴され、酸化作用を受けるという過酷な使用条件下に
置かれる結果、淡黄色乃至黄色を帯びてくる等の外見上
の経時変化が確認されるが、それらは主にFeFe23
で示されるような鉄と酸化第二鉄からなる部分酸化鉄、
FeO(OH)で示されるような水酸化鉄と酸化鉄から
なる亜水酸化鉄であり、さらに水酸化物、酸化物、少量
の炭酸化物、硫化物或いはこれらの混合物等ではないか
と考えられている。いずれにしても、このような蓄熱水
を浄化することなくそのまま使用し続けると、その中の
着色性物質は、さらに互いに集合して微粒子に成長す
る。
【0004】この成長した微粒子は、システムを構成す
る金属材料とは化学的に異質のものであり、したがって
システムを構成する金属材料とは表面自由エネルギーレ
ベルが異なり、システム内の例えば管壁に沈着したとき
には、両者間の表面自由エネルギーレベルの差に応じた
ζ(ジータ)電位が生じ、その結果ζ電位を解消するた
めの電流が生じ、つまり沈着部位に極部電池が形成さ
れ、沈着部位に二次的腐食を生じる原因となる。また少
なくとも管壁への沈着物により熱交換性能が低下する。
かように蓄熱水の処理は極微量の汚染物質を対象とする
点、加温された水を処理する点、BOD成分COD成分
のような有機汚染物質でない点等で特殊であり、例えば
水酸化第二鉄は一般的な汚水処理においては水中汚濁物
を凝集させるための凝集剤として使用されるが、蓄熱水
の処理においては極微量存在しても問題となるので、蓄
熱水中のこのような汚染物質はなるべく速やかに除去さ
れる必要がある。
【0005】そこで、従来それら着色性物質を浄化する
ため、缶体に砂等の汎用の濾材を充填し、上部より蓄熱
水を注入し、下部より浄化水として取り出す方式、糸巻
式瀘過器により浄化する方式があるが、腐食生成物の除
去が不十分であるばかりか、濾過時間が遅く、大型とな
り、広大な設置スペースが必要であった。また、糸巻式
瀘過器は、糸膜の再生ができず頻繁に膜の交換を要し、
手間が掛かること、また、膜の処理が産業廃棄物扱いと
なり、人件費、処理費等がコストアップする等の問題が
あった。
【0006】ところで、微細な多孔を有する膜部材を中
空の糸状にした中空糸膜を用いて水中の汚染物質を濾過
することは従来公知であり、例えば(1)山本和男、滝
沢智、藤田賢治 編著「急速濾過・生物濾過・膜濾過」
(1994)技報堂出版、(2)化学工学会 編「化学工学
の進歩28 流体・粒子系分離」(1994)槙書店および
(3)松本幹治監修、化学工学会・膜分離技術ワーキン
ググループ編「ユーザーのための実用膜分離技術」(19
96)日刊工業新聞社には、濾過膜を用いた濾過技術、固
液分離技術全般について開示されており、(4)「工業
材料」、44、No.6、(1996)、小松賢作、PVA系フィルタ
ー、p.46〜49、および、(5)小松賢作、小森慎次「配
管と装置」、中空糸膜を用いた濾過技術、36、(10)、(1
996)、p.10〜15には、PVAを素材とした中空糸膜とそ
の特徴及びその使用例について記載されており、(6)
属富夫、「化学装置」、膜分離技術の最近の動向、No.9
(1995)、p.27〜3には、一般的な膜形態の一つとしての
中空糸膜を用いた膜分離技術が開示されており、(7)
松本幹治監修、化学工学会・膜分離技術ワーキンググル
ープ編「ユーザーのための実用膜分離技術」(1996)p.
211〜214、日刊工業新聞には、膜素材としての有機膜を
用いた膜分離技術について解説されており、(8)松本
幹治監修、化学工学会・膜分離技術ワーキンググループ
編「ユーザーのための実用膜分離技術」(1996)p.11、
日刊工業新聞社には、膜分離操作に用いられる有機膜の
特性等について記載されており、(9)「水道における
膜濾過法Q&A」、(社)水道浄水プロセス協会、(19
95)、p.40〜4には、分離膜を用いた水道水の浄化処理
についての記載がされており、(10)國包章一他
「膜、水道と膜」、20、(1)、(1995)、p.39〜46には、
小規模浄水場などにおける砂濾過等の問題点を膜分離技
術により補うことが記載されており、(11)(社)水
道浄水プロセス協会 編「小規模水道における膜濾過施
設導入ガイドライン」、(社)水道浄水プロセス協会に
は、小規模水道における膜濾過施設についての解説がさ
れており、(12)高治邦夫、「電子材料別冊」、洗浄
技術・製品百貨、代替洗浄技術・装置の最新動向、(199
5.5)、工業調査会、p.30には、フロン・エタン洗浄に関
する代替洗浄剤を用いた洗浄廃液の浄化のために膜濾過
することが記載されており、(13)小林悟朗、キャラ
クターUCシリーズ「クリーンテクノロジー」、6、No.
5、(1996)、p.56〜57には、超純水を得るために中空糸
膜による膜濾過をすることが記載されている。
【0007】また、例えば水の浄化のため(株)クラレ
社製のSFモジュール、これを用いたピューリア、ML
モジュール、MUモジュール、MSモジュール、大日本
インキ化学工業(株)社製のSEPAREL等を使用すること
が知られ、実際に水浄化のための多くの試みがなされて
いる。
【0008】しかしながら、これら中空糸膜を充填した
密封槽を用いた蓄熱水の処理においては、固−液分離期
間中、分離された固形物は膜から除去されず、膜に滞留
しているので、固−液分離操作を止めて再生操作をする
ことが不可避であり、さらに加圧に伴って微細孔の目詰
りが頻繁に生じ、かつ目詰り状態は強固であってその解
消はさほど簡単ではないので、再生は重要な問題となっ
てくる。
【0009】一方、中空糸膜を充填した密封槽を用いた
蓄熱水の浄化処理において、本発明者らは幾多の試行に
より、浄化プロセス−再生プロセス間の定期的かつ頻度
の高い移行が、大がかりで回数が少ない再生プロセス遂
行に比較し、蓄熱水の水質保持のためにはより有効であ
ることを知見した。しかしながら、このような水浄化プ
ロセスにおいては通常、密封槽にかなりの圧力が印加さ
れており、中空糸膜の多孔質部分は多数の極微孔から成
っているため、密封槽内各部の圧力は、水浄化プロセス
から再生プロセスへの移行時、再生後の浄化プロセスへ
の移行時の外部からの圧力変化のための操作に直ちに応
答して変化させることができない。したがって、浄化プ
ロセス−再生プロセス間の定期的かつ頻度の高い移行の
ためには、移行時の汚染水の逆流や突出を回避しつつ、
切換時のタイムロスを如何に少なくするかが円滑な運転
のため重要な課題になってくる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は上記従来技術の現状に鑑み、浄化効率が向上し、
中空糸膜の再生が簡単かつ確実にできる蓄熱水の浄化処
理方法、優れた浄化処理装置を提供し、システムの熱交
換効率低下を防止すると共に設備機械の腐食を有効に防
止することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前記課題
を解決するため、経時変化が生じた蓄熱水(本明細書で
は特許請求の範囲を含めてこれを「原水」ともいう)の
加圧下での濾過処理により浄化処理された清浄な水(本
明細書では特許請求の範囲を含めてこれを「処理水」と
もいう)を得るために中空糸膜を適用した場合の目詰り
解除について鋭意検討を進めた結果、中空糸膜の効果的
な目詰り解除操作は、順序及び方向が特定された逆洗と
エアーバブリングの組み合せによってのみ短時間で達成
され、その際、中空糸膜は逆洗とエアーバブリング操作
によりかなり激しく振動させられ、孔部をプラグしてい
る目詰り物質も孔部から比較的簡単に除かれること、該
逆洗水の必要量は通常、中空糸膜チューブ内に残存する
清浄水でほぼまかなえることをつきとめ、さらにすすぎ
水として清浄水でなく原水を用いても蓄熱水の長期的な
浄化が達成できることをつきとめ、かつ汚染水の逆流や
突出を回避しつつ切換時のタイムロスを少なくする円滑
な浄化技術を見い出し本発明に到達した。
【0012】すなわち本発明は、密閉槽中において、加
圧下で、密閉槽中の原水域の原水中で行なわれ、原水が
汚染物質の受取り媒体になると共に、原水が振動媒体と
して働いて中空糸膜を激しく振動させること及び浄化−
再生サイクルの円滑化条件を要諦として基点においたも
のである。円滑化について付言すれば、蓄熱水の浄化サ
イクルから中空糸膜の再生サイクルに移行する場合や、
中空糸膜の再生サイクルから蓄熱水の浄化サイクルに移
行する場合に、槽中の清浄水については、槽外に排出
し、また必要ならば一部を槽外に排出し残部を逆洗のた
めに用いる一方、密閉槽の加圧状態を解除する適切な圧
力逃がしを遂行しかつ中空糸膜から解き放たれた汚染物
質を受け取る液体が槽中に充分存在して中空糸膜が完全
に浸漬された状態を確実に出現させるための密封槽への
圧搾空気の簡単かつ良好な自動的送気条件を確立し、送
排気等に基く圧力ハザードによる予期しない汚染水の逆
流等を防止するため、中空糸膜が充填され加圧状態にあ
る濾過槽を圧力変化させるとき、槽中の汚染水を浄化処
理済みの処理水のための経路に流入させることなく抜き
出す手段についても考案すること等の工夫を加えて、単
純な構造で、したがって故障の少ない本発明の自動化さ
れた蓄熱水処理装置を完成させた。
【0013】したがって前記目的は、本発明の(1)
「蓄熱水の原水域と浄化処理済みの処理水域とに仕切ら
れた密閉槽内に、中空糸膜エレメントが該原水域と処理
水域に跨って開口端が前記処理水域内に位置し、中空糸
膜エレメントのその余の多孔質部分が前記原水域内に位
置するように複数本配置され、前記原水域に原水を導入
して、該原水を前記中空糸膜の微細な多孔質部分で加圧
下に濾過し、浄化された処理水を前記中空糸膜の内側の
中空部から前記処理水域に位置する開口端を経て、槽外
に排出する蓄熱水の浄化サイクルと、該浄化サイクルで
疲労した前記中空糸膜エレメントの再生サイクルが交互
に繰り返される蓄熱水の浄化方法であって、前記再生サ
イクルが、順に、原水の供給を停止し、処理水排出管を
開き処理水域にある浄化済みの処理水の全部又は必要に
応じて一部を処理水排出管から処理水域の自圧で流出さ
せ、必要に応じて残部を逆洗用処理水として残す密閉槽
内の処理水の排出工程(A)と、原水溢出管及び必要に
応じてドレイン管を開き、原水域にある原水を原水溢出
管及び必要に応じてドレイン管から原水域に存在する空
気逃がしに伴ってドレインとして溢出させる圧力逃し工
程(B)と、前記処理水域の頂部から空気を圧入して、
前記中空糸膜エレメントの中空部に存在する前記処理水
により又は該処理水と必要に応じて残った処理水域の処
理水により前記中空糸膜エレメントを逆洗し、該逆洗に
続くエアーバブリングを行なう空気押し工程(C)と、
原水域側から通気し、前記中空糸膜エレメントを前記空
気押し工程(C)のエアーバブリングと逆方向にエアー
バブリングする工程(D)と、エアーバブリング後の原
水域の汚れた原水を、前記処理水の押し出し路とは異な
るドレイン管から抜き取るためのドレイン抜き取り工程
(E)と、前記原水導入部からすすぎ水を前記原水域に
導入し、前記ドレイン管から流出させるすすぎ工程
(F)と、圧搾空気を前記処理水域を介して下部原水域
に圧入して残存するすすぎ水を密閉槽の原水域から押し
出す水抜き工程(G)と、密閉槽中の処理水域及び原水
域の空気を槽外に抜き出す工程(H)とを含むことを特
徴とする蓄熱水の浄化方法」により達成される。
【0014】また前記目的は、本発明の(2)「再生サ
イクルにおける前記密閉槽内の圧力逃し工程(A)が、
処理水域に存在する清浄な処理水は処理水管から槽外に
押し出すが、原水域の中空糸膜エレメントの中空部内の
処理水及び中空糸膜エレメント外周域に存在する原水は
槽外に押し出さない状態で停止されることを特徴とする
前記第(1)項記載の蓄熱水の浄化方法」、(3)「再
生サイクルにおける前記密閉槽内の圧力逃し工程(A)
が、処理水域にある清浄な処理水の一部は処理水管から
槽外に押し出すが、残部の逆洗用処理水及び原水域の原
水は槽外に押し出さない状態で停止されることを特徴と
する前記第(2)項記載の蓄熱水の浄化方法」、(4)
「前記工程(C)における逆洗が、処理水域に存在する
前記残部処理水と、必要に応じて処理水域に残存する処
理水とにより行なわれることを特徴とする前記第(2)
項又は第(3)項に記載の蓄熱水の浄化方法」、(5)
「前記すすぎ工程(F)が、蓄熱水原水を用いて行なわ
れることを特徴とする前記第(1)項乃至第第(3)項
のいずれかに記載の蓄熱水の浄化方法」、(6)前記す
すぎ工程(F)が、さらに前記処理水貯槽から返送され
る処理水を用いて行なわれることを特徴とする前記第
(1)項乃至第(5)項のいずれかに記載の蓄熱水の浄
化方法」、(7)「前記中空糸膜エレメントは、微細な
多孔質膜の内側が中空になっている糸状体であって、少
なくとも一端が開口している多数の糸状体の中空糸膜
を、該開口端の部分が前記浄化済み水域に配置され、そ
の余の多孔質部分が前記原水域に配置されるように揃え
て束ね固定されてなることを特徴とする前記第(1)項
乃至第(5)項のいずれかに記載の蓄熱水の浄化方法」
により達成される。
【0015】また、前記目的は本発明の(8)「仕切り
(2)により下部原水域(3)と上部浄化済みの処理水
域(4)とに仕切られた密閉槽(1)内の前記下部原水
域(3)と、上部処理水域(4)とに跨って開口端が上
部処理水域(4)内に位置し、その余の多孔質部分が前
記原水域(3)内に位置するように中空糸膜エレメント
(200)が複数本垂下された密閉槽(1)を有する蓄
熱槽水の浄化装置であって、前記密閉槽(1)の原水域
(3)上部の原水導入口(32)には、原水ポンプ
(P)を介して蓄熱槽に連なり原水流入調節弁(V1)
を有する原水の導入管(11)が設けられ、前記原水導
入口(32)と別位置の原水溢水口(33)には、原水
溢出弁(V3)を有する原水溢液管(12)が設けら
れ、前記原水域(3)下部の下部空気圧入口(35)に
は空気送入弁(V5)を有する下部圧搾空気導入管(1
8)が設けられ、前記原水域(3)底部のドレイン口
(34)にはドレイン弁(V4)を有するドレイン管
(14)が設けられ、前記上部処理水域(4)頂部上部
の上部空気圧入口(43)には空気押出し弁(V6)を
有する上部圧搾空気導入管(17)が設けられ、前記上
部処理水域(4)の中部には、処理水排出弁(V2)を
有する処理水排出管(15)が設けられており、前記処
理水排出管(15)の途中には処理水圧力計(46)が
設けられ、前記上部圧搾空気導入管(17)及び下部圧
搾空気導入管(18)の源には、該空気導入管(1
7)、(18)内の圧力が所定圧以下に降下したときに
自動的に作動して該空気導入管(17)、(18)へ空
気を圧入するコンプレサー(20)が配置され、前記原
水の導入管(11)と前記処理水排出管(15)の間
に、前記原水の導入管(11)を流れる原水圧力と前記
処理水排出管(15)を流れる処理水圧力の圧力差変化
を監視する均圧弁差圧計(47)が設けられ、該均圧弁
差圧計(47)により監視される圧力の変化に伴い前記
中空糸膜エレメント(200)の再生工程に自動的に移
行することを特徴とする蓄熱水の浄化処理装置。」によ
り達成される。
【0016】また、前記目的は本発明の(9)「前記上
部圧搾空気導入管(17)と下部圧搾空気導入管(1
8)とは、圧搾空気本管(13)の途中から分枝し、該
コンプレサー(20)は該圧搾空気本管(13)の源に
配置されていることを特徴とする前記第(8)項に記載
の蓄熱水の浄化処理装置」、(10)「前記空気押出し
弁(V6)が、圧搾空気の送風強さを加減することがで
きるものであることを特徴とする前記第(8)項又は第
(9)項のいずれかに記載の蓄熱水の浄化処理装置」、
(11)「前記処理水排出管(15)と原水の導入管
(11)の間には、必要に応じて処理水排出管(15)
を流れる処理水を前記原水導入管(11)から原水導入
口(32)に帰環させ、又は該原水導入管(11)から
の原水を該処理水排出管(15)にバイパスさせること
ができる水移送管(55)が設けられていることを特徴
とする前記第(8)項乃至第(10)項のいずれかに記
載の蓄熱水の浄化処理装置」、(12)「前記上部圧搾
空気導入管(17)からは、密閉槽(1)の上部処理水
域(4)から空気を抜くための空気排出管(19)が分
枝しており、この圧搾空気排出管(19)は、途中に二
次空気抜き弁(V7)を有し、他端が前記原水溢液管
(12)に連結すると共にさらに途中に一次空気抜き弁
(V8)を有し、かつ緊急時に原水域(3)をエアバブ
リングのための空気を所望により原水域(3)に導入す
ることも可能であることを特徴とする前記第(8)項乃
至第(11)項のいずれかに記載の蓄熱水の浄化処理装
置」、(13)「前記原水溢液管(12)の流出端は前
記ドレイン管(14)の流出端と連結していることを特
徴とする前記第(8)項乃至第(12)項のいずれかに
記載の蓄熱水の浄化処理装置」、(14)「前記中空糸
膜エレメントは、微細な多孔質膜の内側が中空になって
いる糸状体であって、少なくとも一端が開口している多
数の糸状体の中空糸膜を、該開口端の部分が前記処理水
域(4)に配置され、その余の多孔質部分が前記原水域
(3)に配置されるように揃えて束ね固定されてなるこ
とを特徴とする前記第(8)項乃至第(13)項のいず
れかに記載の蓄熱水の浄化処理装置」、(15)「前記
仕切り(2)には前記複数の中空糸膜エレメントを垂下
するための複数の垂下孔が設けられ、前記中空糸膜エレ
メントは鍔部を有し、該垂下孔に垂下された前記各々の
中空糸膜エレメントの前記鍔部で支持されることを特徴
とする前記第(14)項に記載の蓄熱水の浄化処理装
置」、(16)「前記垂下孔に垂下された前記各々の中
空糸膜エレメントの下端部は自由端になっており、各々
の中空糸膜エレメントの間にシート状の間仕切りが挿入
されたことを特徴とする前記第(14)項又は第(1
5)項のいずれかに記載の蓄熱水の浄化処理装置」によ
り達成される。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面により詳細に
説明する。なお、本発明は以下の具体例により制限され
るものではない。ここで、図1及び図2は、本発明の本
質を判りやすく説明するための本発明における密閉槽の
構造及び操作の1例を示す概要図であり、図3及び図4
は本発明の蓄熱水の浄化処理方法の1例及び浄化処理装
置の1例を具体的に説明するための概要図であり、図5
及び図6は、本発明において使用される中空糸膜、及
び、該中空糸膜から構成される中空糸膜エレメントを説
明するための概要図であり、図7、図8および図9は、
それぞれ、本発明の蓄熱水の浄化処理方法による浄化水
のFe測定結果、Zn測定結果および濁度測定結果を示
す図であり、図10は本発明の浄化処理装置を長期間運
転した場合の蓄熱水の浄化度を示す図である。
【0018】図1に示される密閉槽(1)は、その内部
を上下二分する仕切り(2)を該密閉槽(1)内部に設
け、下部を原水域(3)とし、上部を浄化処理済みの処
理水域(4)とし、該仕切り(2)に中空糸膜エレメン
ト(200)垂下保持用の複数の垂下孔(21)を相互
所定間隔を保持して孔設し、各垂下孔(21)に中空糸
膜エレメント(200)を挿入垂下して、その開口端
(203)は処理水域(4)に位置するように、各中空
糸膜エレメント(200)のシール部(201)に設け
た鍔部(202)に密着係支すると共に、垂下した余り
の各中空糸膜エレメント(200)は、自由端として、
原水域(3)に位置するように構成されている。
【0019】中空糸膜エレメント(200)は、微細な
多孔質膜の内側が中空になっている糸状体であって、少
なくとも一端が開口している多数の糸状体の中空糸膜
を、該開口端の部分が前記浄化済み水域に配置されその
余の多孔質部分が前記原水域に配置されるように揃えて
束ね固定されてなる。
【0020】この密閉槽(1)は、蓄熱水(原水)の浄
化サイクルにおいては、疲労した原水(31)が原水導
入口(32)から下部の原水域(3)に導入され、加圧
下に中空糸膜エレメント(200)中の各中空糸膜(1
00)により濾過され、浄化処理済みの処理水(41)
は中空糸膜から内側中空部を上昇して上部の処理水域
(4)を満たし、処理水排出口(42)から排出され、
原水の汚染原因たる着色物質及び無機微粒子(5)は中
空糸膜上に付着、累積する。
【0021】その結果、疲労した中空糸膜エレメント
(200)は、再生サイクルで再生されるが、この再生
サイクルを図1と共に図2に基いて説明する。本発明に
おける再生サイクルは、順に、原水供給を停止し、密閉
槽(1)内の処理水域(4)から処理水を自圧で流出さ
せる処理水流出工程(A)、加圧密閉槽からの圧力を逃
がし密閉槽(1)内の原水域(3)にある原水を流出さ
せる空気逃し工程(B)、中空糸膜エレメントを逆洗す
ると共にこの逆洗に続くエアーバブリングを行なう空気
押し工程(C)、逆方向のエアーバブリング工程
(D)、中空糸膜エレメント(200)の中空部内から
放出され汚れた処理水をドレインとして抜き取る工程
(E)、槽内すすぎ工程(F)、および空気抜き工程
(H)とを含む。
【0022】すなわち、処理水流出工程(A)において
は、原水導入口(32)からの原水導入を停止し、密閉
槽(1)内の加圧状態を解く。密閉槽(1)上部の処理
水域(4)内の処理水(41)はこの工程(A)におい
て密閉槽(1)の自圧により処理水排出口(42)から
排出される。この際、図1(c)にて示されるように、
必要に応じて処理水(41)の1部を処理水排出口(4
2)から排出させ、残部を逆洗用清浄水(41)として
処理水域(4)に残すようにすることもできる。一方、
この段階で原水域(3)の中空糸膜(100)周囲には
原水(31)が滞まっている。
【0023】工程(A)における処理水(41)の流出
が止まるとつぎの空気逃がし工程(B)が行なわれる。
空気逃がし工程(B)においては、原水溢出管(33)
及び必要に応じてドレイン管を開き、原水域にある原水
を水溢出管及び必要に応じてドレイン管から原水域に存
在する空気の逃がしに伴ってドレインとして溢出させ
る。ここで必要に応じて、水溢出管末端をドレイン管に
結合せず、ドレイン溜とは別の例えば原水槽に結合する
こともできる。
【0024】次に工程(C)において、処理水排出口
(42)を閉じ原水溢水口(33)を開いた状態で、上
部空気圧入口(43)から圧搾空気を導入して、中空糸
膜エレメント(200)を、中空糸膜エレメント(20
0)の中空部分内に残った処理水(41)による逆洗
(図2(a))及び逆洗に続くエアバブリングを行な
い、中空糸膜エレメント(200)の膜をよく振動させ
つつ、膜に付着している汚染物質(5)を開放させる。
逆洗後のエアバブリングは、それ以前の逆洗の結果中空
糸膜エレメント(200)の中空部分内から押し出され
た処理水(41)中で行われ、中空糸膜エレメントはこ
の水中で良く振動させられ、したがってこの処理水(4
1)は中空糸膜エレメントの良好な振動媒体として作用
する。ここで、処理水域(4)に予めとどめ置いた残部
処理水(41)をも併せて使用することができるが、但
し本発明においては、これはほとんどの場合必要ではな
い。図中、符号(22)は中空糸膜エレメント(20
0)(200)間に配置された可撓性フイルムの間仕切
りである。
【0025】次に、工程(D)において、下部空気圧入
口(35)から逆方向のエアバブリング(図2(b))
に処す。この逆方向エアバブリングも、先の工程(C)
において中空糸膜エレメント(200)の中空部分内か
ら押し出され汚れた処理水(41)中で行われ、中空糸
膜エレメントはこの水中で良く振動させられる。次に工
程(E)において、中空糸膜エレメント(200)の中
空部分から出た処理水中に膜から放出された汚染物質
(5)を含み高度に汚染された汚染水をドレイン口(3
4)から抜き出し、次に工程(F)において、すすぎ水
で原水域(3)をすすぎ、すすぎの終了後は工程(G)
において、密閉槽に空気を圧入して残存するすすぎ水を
密閉槽から押し出して水抜きし、次に工程(H)で密閉
槽(1)内の空気を抜き取って再生サイクルを終了す
る。図中、符号(イ)は、原水の加圧方向を示す矢印、
(ロ)は、処理水の流れ方向を示す矢印、(ハ)は、筒
状空胴部への空気圧導方向を示す矢印、(ニ)は、泡末
空気(44)供給方向を示す矢印を表わしている。
【0026】再生サイクルの工程(A)及び工程(B)
は、処理水域(4)に存在する清浄な処理水を槽外に押
し出しかつ原水域の原水を槽外に押し出すが、中空糸膜
エレメント(200)の中空部分の中の処理水はあまり
槽外に押し出さない程度の状態を出現させることが必要
である。処理水域(4)に存在する清浄な処理水を全部
処理水管から押し出す代わりに、一部を処理水管から槽
外に押し出し残部の処理水を逆洗用として残すこともで
きる。先に説明したように、本発明においては、前記工
程(C)の空気押しによる逆洗を、原水域の中空糸膜エ
レメントの中空部内に存在する清浄な処理水によるだけ
でなく、必要に応じて処理水域に残った残部処理水(4
1)を用い、或いはさらに、処理水の貯槽等から返送さ
れる処理水を用いてもよいが、ただし本発明における通
常の逆洗では、このような処理水域に残った残部処理水
や返送処理水を加えて行なう必要はない。
【0027】さらに、前記工程(C)により原水域
(3)の原水が著しく汚染された場合には、前記工程
(C)の次にドレイン抜き工程及びすすぎ工程を行なっ
た後に、工程(D)の逆方向エアバブリングを行なうこ
とができる。また再生サイクルのすすぎ工程(F)は、
通常、原水により行うことができるが、原水に加えて又
は原水の代わりに清浄水例えば処理水貯槽から返送され
る処理水を用いることができる。しかし本発明において
は通常、このような清浄水を用いてすすぎ工程(F)を
遂行する必要はなく、これらの点は本発明の利点の1つ
である。
【0028】この例の密閉槽(1)は、圧力容器であっ
て、その容量は例えば水循環量が20t/hrの場合例
えば0.46m3(但しこのような数量の例記は、以降
の同様な例記も含めて、単なる説明のためのものであっ
て本発明を制限するためのものではない)前後であって
よく、仕切り(2)は、18−8鋼ステンレススチール
で構成し、該仕切り(2)には37個の垂下孔(21)
を相互所定間隔を保持して孔設し、各垂下孔(21)に
は1本ずつ合計37本の中空糸膜エレメント(200)
を挿入垂下して、その開口端(203)は浄化済み域
(4)に位置するように、各中空糸膜エレメント(20
0)のシール部(201)に設けた鍔部(202)に密
着係支すると共に、垂下した余りの各中空糸膜エレメン
ト(200)は、自由端として、原水域(3)に位置す
るように構成した。この実施例における中空糸膜エレメ
ント(200)の総膜面積は259m2であった。
【0029】図3及び図4は、前記密閉槽を用いた本発
明の蓄熱水の浄化処理装置の1例及びこれによる本発明
の浄化処理方法の1例を具体的に説明するための概要図
である。この浄化処理装置は、仕切り(2)により下部
の原水域(3)と上部の浄化済みの処理水域(4)とに
仕切られた密閉槽(1)内の原水域(3)と処理水域
(4)とに跨って、開口端が処理水域(4)内に位置
し、その余の多孔質部分が原水域(3)内に位置するよ
うに、図示しない中空糸膜エレメントが複数本垂下さ
れ、それらの間に可撓性フイルムの間仕切りたものであ
る。
【0030】密閉槽(1)の原水域(3)上部の原水導
入口(32)には原水ポンプ(P)を介して蓄熱槽に連
なり、開閉弁(V1)を有する蓄熱原水の導入管(1
1)が設けられ、原水導入口(32)の反対側の原水溢
水口(33)には、原水溢出弁(V3)を有する原水溢
液管(12)が設けられ、原水域(3)下部の下部空気
圧入口(35)には空気送入弁(V5)を有する下部圧
搾空気導入管(18)が設けられ、原水域(3)底部の
ドレイン口(34)にはドレイン弁(V4)を有するド
レイン管(14)が設けられ、上部処理水域(4)頂部
の上部空気圧入口(43)には圧搾空気の送風強さを加
減することができる空気押出し弁(V6)を有する上部
圧搾空気導入管(17)が設けられ、上部処理水域
(4)中部には処理水流出弁(V2)を有する処理水排
出管(15)が設けられており、この例における処理水
排出管(15)の末端には、処理水貯槽(45)が設け
られており、この処理水貯槽(45)には、本発明にお
いて必ずしも不可欠なものではないが、処理水を逆洗用
として密閉槽(1)方向に返送することもできるポンプ
(P2)を付すことができる。
【0031】上部圧搾空気導入管(17)と下部圧搾空
気導入管(18)とは、圧搾空気本管(13)の途中か
ら分枝し、該圧搾空気本管(13)の源にはコンプレサ
ー(20)が配置されている。この上部圧搾空気導入管
(17)と下部圧搾空気導入管(18)とは必ずしも圧
搾空気本管(13)の途中から分枝している必要はない
が、圧搾空気本管(13)を設けない場合にはコンプレ
サー(20)は管(17)と管(18)のそれぞれの源
端に配置される。また、処理水排出管(15)の途中に
は処理水圧力計(46)が設けられ、上部圧搾空気導入
管(17)及び下部圧搾空気導入管(18)の源には、
該空気導入管(17)、(18)内の圧力が所定圧以
下、例えばこの圧力値に本発明が限定される訳ではない
が0.1〜0.8m・pa、例えば0.4m・paに降
下したときに自動的に作動して空気導入管(17)、
(18)へ空気を圧入するコンプレサー(20)が配置
され、本発明はこれによって、水浄化プロセス−再生プ
ロセス間の定期的かつ頻度の高い移行を、移行時の汚染
水の逆流や突出を回避しつつ、また切換時のタイムロス
を少なくしつつ円滑に行うことができる。
【0032】本発明の浄化装置においては、中空糸膜エ
レメントの目詰まり状態は通常、水浄化サイクルのほぼ
一定期間経過後に生じるので、再生サイクルへの移行は
一定時間毎に行なわれ、水浄化サイクルのための時間が
経過後には原水ポンプ(P)に附された図示しないタイ
マーにより作動する原水ポンプ(P)が停止して自動的
に再生サイクルへ移行するが、浄化サイクルのための時
間内に中空糸膜エレメントの目詰まりが生じたときに
は、浄化サイクルを直ちに停止して優先的に再生サイク
ルが開始される。そのため、原水の導入管(11)と処
理水排出管(15)の間に、前記原水の導入管(11)
を流れる原水圧力と前記処理水排出管(15)を流れる
処理水圧力の圧力差変化を監視する均圧弁差圧計(4
7)が設けられている。この種の浄化装置においては必
ずしも常に必要不可欠ではないが、本発明のこの例の浄
化装置の場合は、均圧弁差圧計(47)からの異常差圧
の出力信号が図示しないシーケンサに入力され、この信
号の積算値に基くシーケンサからの出力により原水ポン
プ(P)が停止されるようになっており、これによっ
て、浄化−再生サイクルへの移行が自動化されている。
【0033】原水導入管(11)の途中には、薬液注入
管(50)が設けられ、この導入管(11)は、図示し
ない蓄熱槽から原水(31)を移送するための原水ポン
プ(P)に連なっている。また、本発明の浄化装置にお
いて必要不可欠なものではないが、この例の装置におい
ては処理水排出管(15)と原水の導入管(11)の間
に水移送管(55)が架設されており、この水移送管
(55)は、必要に応じて処理水排出管(15)を流れ
る処理水を前記原水導入管(11)から原水導入口(3
2)に帰環させ、又は該原水導入管(11)からの原水
を該処理水排出管(15)にバイパスさせることができ
る。例えば処理水排出弁(V2)を閉じることにより、
清浄な処理水を処理水排出管(15)及び導入管(1
1)を経由して、すすぎ等の目的のため下部の原水域
(3)にも導入できるようになっている。この例におい
ては原水溢液管(12)とドレイン管(14)が別個に
設けられているが、本発明における蓄熱水の浄化装置
は、原水溢液管(12)の流出端はドレイン管(14)
の流出端と連結されていてもよい。
【0034】さらに上部圧搾空気導入管(17)から
は、密閉槽(1)の上部処理水域(4)から空気を抜く
ための空気排出管(19)が分枝しており、この圧搾空
気排出管(19)は、途中に二次空気抜き弁(V7)を
有し、他端が前記原水溢液管(12)に連結すると共に
さらに途中に一次空気抜き弁(V8)を有し、かつ緊急
時に原水域(3)をエアバブリングのための空気を所望
により原水域(3)に導入することも可能になってい
る。つまり、このような空気排出管(19)は、他端が
原水溢液管(12)に連結し、再生サイクルの終了時に
密閉槽(1)からの空気を原水溢液管(12)及び/又
は上部圧搾空気配管(17)を経由して抜き取るために
用いられるが、緊急時に所望によりエアバブリングのた
めの空気を原水域(3)に導入するために使用して、原
水溢水管(12)を経由して必要に応じて原水域(3)
内の中空糸膜エレメント(200)をエアバブリングす
るためにも用いることができる。
【0035】原水域(3)下部の下部空気導入口(3
5)には、空気送入弁(V5)を有する下部空気導入管
(18)が設けられており、この下部圧搾空気導入管
(18)は、先に説明したように、コンプレサ(20)
を源端に有する圧搾空気本管(13)の途中から上部圧
搾空気導入管(17)と分枝している。
【0036】次に、本発明で使用する中空糸膜について
例を挙げて説明するが、この例は本発明の理解を容易に
するためのものであって、本発明を制限するためのもの
ではない。図5は、中空糸膜(100)の拡大図であっ
て、該中空糸膜(100)は例えば筒状のポリビニルア
ルコール被覆ポリスルフォン膜であって、内部に中空部
(101)が形成されているものである。そして、直径
(外径)(φ)は約1.0mmで、該中空糸膜(10
0)はランダムに約0.1ミクロンの貫通孔(102)
が形成され、その分離性は0.02〜0.85ミクロン
であり、濾過面積はに20t/hrの液処理量の装置
規模では259m2とすることができる。例えば、本実
施例では中空糸膜(100)としてクラレ株式会社の商
品名8108Aを使用したが、これは90℃の熱水に十
分に耐える特性を有する。
【0037】本中空糸膜(100)は所謂外圧濾過方式
を適用するのに充分である。外圧濾過方式とは、図5に
示すように原水(31)中において、原水(31)を加
圧することにより、中空糸膜(100)の表面から原水
(31)を浸透濾過し、中空糸膜(100)の表面に、
汚染物質(5)を瀘別して、中空部(101)へ浄化済
み水(41)を導く機能を有するものである。そして、
図6に示すように、該中空糸膜(100)を、複数本長
手方向にほぼ断面円形になるように、その一端を束ね
て、中空糸膜エレメント(200)を構成した。この中
空糸膜エレメント(200)においては、中空糸膜(1
00)を約3000本、長手方向に、直径約80mm、
断面円形になるように、その一端を開口端(203)と
して、その周囲をポリ塩化ビニル樹脂を用いたシール部
(201)に束ね、他方の端は、自由端とした。この中
空糸膜エレメント(200)の全長は1050±20m
m程度であり、その膜面積は約7m2であった。このシ
ール部(201)には、その上部周囲を後述する垂下孔
(21)に密着係支するための鍔部(202)を設けて
おり、着脱自在のカートリッジ構造となっている。
【0038】次に、この装置を用いて本発明の浄化方法
を実施する場合の操作例を説明する。本発明の浄化サイ
クルについて、浄化作動中は、原水流入弁(V1)、処
理水排出弁(V2)が開いており、原水(31)は、原
水導入管(11)を通じてポンプ(P)より密閉槽
(1)の原水域(3)の上部に設けられている原水導入
口(32)から、密閉槽(1)下部の原水域(3)に圧
入され、中空糸膜エレメント(200)で濾過された浄
化処理済みの処理水は、中空部(101)から処理域
(4)に圧送され、処理水排出口(42)から処理水排
出管(15)を通じて、処理水貯槽(45)に送られ
る。あるいは例えば図示しない蓄熱槽へ循環してもよ
い。つまり、中空糸膜エレメント(200)を構成する
各中空糸膜(100)の外側から原水(31)が図1中
の符号(イ)に示すように圧浸透されて、濾過され、そ
の浄化処理済みの処理水(41)は中空糸膜(100)
内部の中空部(101)から符号(ロ)に示すように処
理水域(4)に圧送されて濾過を終了し、処理排出口
(42)を介して、図示しない蓄熱槽に導かれ循環す
る。したがって、このサイクルは、加圧状態(例えば好
適には2〜3kg/cm2)で作動される。
【0039】次に、再生サイクルについて説明する。水
浄化サイクルにおいては、前述のように、常時原水(3
1)が圧送されているため、一定の加圧状態で作動して
いる。しかしながら、その作動の結果、中空糸膜エレメ
ント(200)を構成する各中空糸膜(100)の外側
に原水(31)の汚染物質(5)が付着する所謂目詰ま
りの状態になると、前述の一定の加圧状態を上廻る加圧
状態にしないと、所望の水浄化を期待することはできな
い。中空糸膜エレメント(200)を用いた蓄熱水の浄
化においては、この目詰まり状態は通常、水浄化サイク
ルのほぼ一定期間経過後に生じるので、再生サイクルへ
の移行は、一定時間毎に行なう。つまり水浄化サイクル
のための時間が経過後には自動的に再生サイクルへ移行
する。しかし、中空糸膜エレメント目詰まりの状態と加
圧の変化の関係(差圧)を自動的に捉え、一定の圧力差
(例えば差圧が0.1m・pa/cm2以上)に達した
とき、それを検知して、自動的に再生サイクルに移行さ
せることができ、また好ましい結果が得られる。浄化サ
イクルのための時間内に、均圧弁差圧計(47)により
差圧高が示された場合、つまり、原水導入管(11)を
流れる原水圧力と処理水排出管(15)を流れる処理水
圧力との圧力差が高くなった場合には、一定期間の水浄
化サイクルに優先して再生サイクルへ移行する。ただ
し、差圧高が設定値(閾値)を一定時間(例えば3分
間)連続して超えた場合に動作するようにする。
【0040】再生サイクルの工程(A)では、まず、ポ
ンプ(P)を停止し、弁(V1)を閉じて原水の供給を
停止し、弁(V2)を開いて密閉槽(1)の上部処理水
域(4)からの処理水の全部又は一部を処理水排出管
(15)から自然流出させる。逆洗に必要な最小限量の
清浄な処理水は、原水域(3)内の中空糸膜エレメント
の中空部内に滞まっている。
【0041】次に圧力逃し工程(B)で、弁(V2)を
閉じ、弁(V3)を開いて、密閉槽(1)に印加されて
いる圧力を逃がすと共に下部原水域(3)の中空糸膜エ
レメント外周囲に存在する原水を原水溢液管(12)か
らドレインとして抜き去る。
【0042】次の空気押し工程(C)は、実際の空気押
し工程とその後の空気押し停止工程とからなるものとす
ることができ、また好ましい。実際の空気押し工程で、
弁(V3)及び弁(V6)を開き、上部圧搾空気導入管
(17)から逆洗及びエアバブリング用空気を導入(空
気押し圧は例えば0.1m・pa/cm2)して、中空
糸膜エレメントのエアバブリングを行ない、汚染物質を
逆洗で中空糸膜エレメントの内部から押し出された処理
水中に遊離、放出させ、つぎの空気押し停止工程では全
ての弁を閉じた状態を短時間保つことにより、空気押し
工程の作用を持続させる。これらの操作は中空糸膜エレ
メントの再生のため極めて有効であり、これらの過程で
中空糸膜エレメントは充分に振動させられ中空糸膜エレ
メントに付着した汚染物質の大部分がすすぎにより簡単
に解き放たれ得る状態となり或いは中空糸膜エレメント
から完全に遊離する。汚染物質で汚れた処理水の一部
は、原水溢液管(12)からドレインとして流出する。
【0043】次に弁(V6)を閉じ、開閉弁(V5)を
開いて下部圧搾空気導入管(18)を経由し密閉槽
(1)の下部からエアバブリング用空気を導入して泡末
空気により原水域(3)中の中空糸膜エレメント(20
0)の逆方向エアバブリングを行なう。先の工程(C)
におけるエアバブリングと同様に、逆方向エアバブリン
グもそれ以前に中空糸膜エレメント(200)の中空部
分内から押し出された処理水(41)中で行われ、中空
糸膜エレメントはこの水中で良く振動させられる。開閉
弁(V3)は開いた状態に置く。必要に応じて、この逆
方向エアバブリングに、空気排出管(19)を経由し密
閉槽(1)中部の原水溢出口(33)からのエアバブリ
ングを交互使用することができる。また、この逆方向エ
アバブリングは、前記逆洗及びエアバブリングのための
空気押しにより原水域(3)中の原水の汚染が著しいと
きは、高度汚染原水のドレイン抜き工程及びすすぎ工程
を行ない、原水域(3)に原水を再度注入した後に行な
うことができる。ただし、本発明においては通常そのよ
うな必要性はほとんどない。
【0044】つぎに弁(V4)を開き、汚染物質で汚れ
た水をドレイン管(14)からドレインとして抜き去
る。この逆洗並びにエアバブリングのための空気押し及
び逆方向エアバブリングでは中空糸膜エレメントの中空
部に存在する処理水を用いるだけでなく、上部処理水域
(4)中に残存する処理水、さらには処理水の貯槽等か
ら返送される処理水を必要に応じて加えることもできる
が、ただし通常の場合、本発明における逆洗ではこのよ
うな処理水を加えて行なう必要はない。
【0045】次にすすぎ工程(F)で、中空糸膜エレメ
ント(200)が収納された原水域(3)をすすぐた
め、弁(V2)を閉じ上部処理水域(4)へ処理水が通
水されることを断ち、弁(V3)及び弁(V4)を開に
して、密閉槽(1)内を通常圧状態に保ちながら、原水
導入口(32)から、すすぎ水を原水域(3)上部に圧
入し、ドレイン管(14)および原水溢出管(12)か
ら排出させる。
【0046】次に水抜き工程(G)で、弁(V3)及び
弁(V4)を開のままにし、弁(V6)を開にして上部
圧搾空気導入管(17)から、処理水域(4)を介して
原水域(3)に空気を圧入して残存するすすぎ水を密閉
槽の下部原水域(3)から押し出す。この間、弁(V
2)は閉にし弁(V8)は開にしておく。
【0047】そして次に、密閉槽(1)内に滞留してい
る空気を空気抜きする。空気抜きは2段階で行なうのが
好ましい。すなわち、一次空気抜き行程では、開閉弁
(V4)を閉じ、開閉弁(V3)を開いた状態で、原水
導入口(32)から原水を原水域(3)に圧入して原水
域(3)内の空気を原水により追い出し、二次空気抜き
行程では、上部圧搾空気導入管(17)から途中で分枝
した空気排出管(19)の開閉弁(V7)及び空気抜き
弁(V8)を開いて空気排出管(19)を経由して処理
水域(4)内の空気を抜き出す。その際、処理水域
(4)内からの処理水の排出を生じないように注意する
ことが好ましいが、たとえ処理水が排出されたとして
も、これら処理水は空気排出管(19)に連らなる原水
溢出管(12)を経て取り去ることができる。これら操
作は次表のように纏められる。
【0048】
【表1】
【0049】図7、図8、図9に、このようなサイクル
で浄化された処理水(出口水)と蓄熱水の原水(入口
水)のFe、Zn及び濁度並びに金属酸化物に関し測定
した結果を示すが、その浄化能力の極めて高いことを認
めることができる。
【0050】また例えば、この例の装置を用い上記表1
に示されるような各工程の設定時間の下で蓄熱水原水の
約4ケ月間以上に亘る長期の浄化−再生サイクル試験を
実施したときの蓄熱水の水質変化は図10にて示され
る。この結果から明らかなように、本発明によれば、長
期に亘る運転にも拘らず、原水中の鉄分、及び濁度の上
昇度はなく、むしろこれら値は当初より徐々にではある
が低下してくるという予期しえない結果をもたらす。
【0051】
【発明の効果】以上、詳細且つ具体的な説明から明らか
なように、本発明は、蓄熱水の浄化プロセスと簡単な操
作工程からなるプロセス再生の単純な組み合わせによっ
て、蓄熱水の原水の浄化能力が極めて高く、長期に亘っ
て浄化済み中には酸化金属類等は殆んど検出されず、濁
度変化もなく、腐食生成物の除去が十分であるという優
れた浄化効率が達成される。濾過時間は、前記従来の方
法の1/5となり、それに伴い従来の装置の約1/3に
およぶ小型化が達成され、中空糸膜の再生が簡単かつ確
実にでき、再生サイクルが極めて短時間で終了すると共
に、200回の再生にも拘らず中空糸膜エレメントの使
用を可能とし、極く長期間例えば5年間程度の長期間の
使用が期待でき、その廃棄の必要性が極めて少なくなる
という、優れた効果が発揮される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における密閉槽の構造示す概要図であ
る。
【図2】本発明における密閉槽の操作の1例を示す概要
図である。
【図3】本発明の蓄熱水の浄化処理方法及び装置の1概
要例を示す図である。
【図4】本発明の蓄熱水の浄化処理装置の詳細例を示す
図である。
【図5】本発明において使用される中空糸膜を説明する
概要図である。
【図6】本発明において使用される中空糸膜エレメント
を説明する概要図である。
【図7】本発明の蓄熱水の浄化処理方法による浄化水の
Fe測定結果を示す図である。
【図8】本発明の蓄熱水の浄化処理方法による浄化水の
Zn測定結果を示す図である。
【図9】本発明の蓄熱水の浄化処理方法による浄化水の
濁度測定結果を示す図である。
【図10】本発明を長期間実施した場合の蓄熱水の水質
変化を示す図である。
【符号の説明】
1 密閉槽 2 仕切り 3 下部原水域 4 上部処理水域 5 汚染物質 11 原水導入管 12 原水溢液管 13 圧搾空気本管 14 ドレイン管 15 処理水排出管 17 上部圧搾空気導入管 18 下部圧搾空気導入管 19 空気排出管 20 コンプレサ 21 垂下孔 22 間仕切り 31 原水 32 原水導入口 33 原水溢出口 34 ドレイン口 35 下部空気圧入口 41 処理水 42 処理水排出口 43 上部空気圧入口 44 泡末空気 45 処理水貯槽 46 処理水圧力計 47 均圧弁差圧計 50 薬液注入口 55 水移送管 100 中空糸膜 101 中空部 102 貫通孔 200 中空糸膜エレメント 201 シール部 202 鍔部 203 中空糸膜エレメント開口端 P 原水ポンプ P1 処理水圧力計 P2 処理水ポンプ V1 開閉弁 V2 開閉弁 V3 開閉弁V4 開閉弁 V5 開閉弁 V6 開閉弁 V7 開閉弁 V8 空気抜き弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D006 GA02 HA03 HA19 JA13C JA59A JB06 KA43 KA64 KC03 KC05 KC13 KC14 KE03P KE06Q KE07P KE08P KE12P KE13P KE14P KE22Q KE23Q KE24Q MA01 MA06 MA22 MA33 MB15 MC33 MC62 PA01 PB07 PB20 PB22 PC80

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蓄熱水の原水域と浄化処理済みの処理水
    域とに仕切られた密閉槽内に、中空糸膜エレメントが該
    原水域と処理水域に跨って開口端が前記処理水域内に位
    置し、中空糸膜エレメントのその余の多孔質部分が前記
    原水域内に位置するように複数本配置され、前記原水域
    に原水を導入して、該原水を前記中空糸膜の微細な多孔
    質部分で加圧下に濾過し、浄化された処理水を前記中空
    糸膜の内側の中空部から前記処理水域に位置する開口端
    を経て、槽外に排出する蓄熱水の浄化サイクルと、該浄
    化サイクルで疲労した前記中空糸膜エレメントの再生サ
    イクルが交互に繰り返される蓄熱水の浄化方法であっ
    て、前記再生サイクルが、順に、 原水の供給を停止し、処理水排出管を開き処理水域にあ
    る浄化済みの処理水の全部又は必要に応じて一部を処理
    水排出管から処理水域の自圧で流出させ、必要に応じて
    残部を逆洗用処理水として残す密閉槽内の処理水の排出
    工程(A)と、 原水溢出管及び必要に応じてドレイン管を開き、原水域
    にある原水を原水溢出管及び必要に応じてドレイン管か
    ら原水域に存在する空気逃がしに伴ってドレインとして
    溢出させる圧力逃し工程(B)と、 前記処理水域の頂部から空気を圧入して、前記中空糸膜
    エレメントの中空部に存在する前記処理水により又は該
    処理水と必要に応じて残った処理水域の処理水により前
    記中空糸膜エレメントを逆洗し、該逆洗に続くエアーバ
    ブリングを行なう空気押し工程(C)と、 原水域側から通気し、前記中空糸膜エレメントを前記空
    気押し工程(C)のエアーバブリングと逆方向にエアー
    バブリングする工程(D)と、 エアーバブリング後の原水域の汚れた原水を、前記処理
    水の押し出し路とは異なるドレイン管から抜き取るため
    のドレイン抜き取り工程(E)と、 前記原水導入部からすすぎ水を前記原水域に導入し、前
    記ドレイン管から流出させるすすぎ工程(F)と、 圧搾空気を前記処理水域を介して下部原水域に圧入して
    残存するすすぎ水を密閉槽の原水域から押し出す水抜き
    工程(G)と、 密閉槽中の処理水域及び原水域の空気を槽外に抜き出す
    工程(H)とを含むことを特徴とする蓄熱水の浄化方
    法。
  2. 【請求項2】 仕切り(2)により下部原水域(3)と
    上部浄化済みの処理水域(4)とに仕切られた密閉槽
    (1)内の前記下部原水域(3)と、上部処理水域
    (4)とに跨って開口端が上部処理水域(4)内に位置
    し、その余の多孔質部分が前記原水域(3)内に位置す
    るように中空糸膜エレメント(200)が複数本垂下さ
    れた密閉槽(1)を有する蓄熱槽水の浄化装置であっ
    て、 前記密閉槽(1)の原水域(3)上部の原水導入口(3
    2)には、原水ポンプ(P)を介して蓄熱槽に連なり原
    水流入調節弁(V1)を有する原水の導入管(11)が
    設けられ、 前記原水導入口(32)と別位置の原水溢水口(33)
    には、原水溢出弁(V3)を有する原水溢液管(12)
    が設けられ、 前記原水域(3)下部の下部空気圧入口(35)には空
    気送入弁(V5)を有する下部圧搾空気導入管(18)
    が設けられ、 前記原水域(3)底部のドレイン口(34)にはドレイ
    ン弁(V4)を有するドレイン管(14)が設けられ、 前記上部処理水域(4)頂部上部の上部空気圧入口(4
    3)には空気押出し弁(V6)を有する上部圧搾空気導
    入管(17)が設けられ、 前記上部処理水域(4)の中部には、処理水排出弁(V
    2)を有する処理水排出管(15)が設けられており、 前記処理水排出管(15)の途中には処理水圧力計(4
    6)が設けられ、前記上部圧搾空気導入管(17)及び
    下部圧搾空気導入管(18)の源には、該空気導入管
    (17)、(18)内の圧力が所定圧以下に降下したと
    きに自動的に作動して該空気導入管(17)、(18)
    へ空気を圧入するコンプレサー(20)が配置され、 前記原水の導入管(11)と前記処理水排出管(15)
    の間に、前記原水の導入管(11)を流れる原水圧力と
    前記処理水排出管(15)を流れる処理水圧力の圧力差
    変化を監視する均圧弁差圧計(47)が設けられ、該均
    圧弁差圧計(47)により監視される圧力の変化に伴い
    前記中空糸膜エレメント(200)の再生工程に自動的
    に移行することを特徴とする蓄熱水の浄化処理装置。
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