JP2000236884A - ペプチド - Google Patents

ペプチド

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JP2000236884A
JP2000236884A JP11177846A JP17784699A JP2000236884A JP 2000236884 A JP2000236884 A JP 2000236884A JP 11177846 A JP11177846 A JP 11177846A JP 17784699 A JP17784699 A JP 17784699A JP 2000236884 A JP2000236884 A JP 2000236884A
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antibody
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隆則 大倉
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヒトに投与してインターロイキン−18の
生理作用を効果的に中和する物質の提供を課題とする。 【解決手段】抗インターロイキン−18抗体における相
補性決定領域のアミノ酸配列の一部又は全てを含有し、
インターロイキン−18の生理作用を中和する性質を具
備する人為的に創製されたペプチドを提供することによ
って解決する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は新規な生理活性ペ
プチドに関するものであり、詳細には、インターロイキ
ン−18の生理作用を中和する、人為的に創製されたペ
プチドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】インターロイキン−18(以下、「IL
−18」と略記する。)は、免疫系における情報伝達物
質であるサイトカインの一種である。IL−18は、特
開平8−27189号公報、特許第2724987号掲
載公報及びハルキ・オカムラら『ネイチャー』、第37
8巻、第6,552号、88乃至91頁(1995年)
に見られるように、発見当初、インターフェロン−γ誘
導因子(IGIF)として記載されていたが、その後、
シンペイ・ウシオら『ザ・ジャーナル・オブ・イムノロ
ジー』、第156巻、4,274乃至4,279頁(1
996年)における提案にしたがって、「IL−18」
と呼称されるようになった。成熟型のIL−18は15
7個のアミノ酸からなるアミノ酸配列を有し、免疫担当
細胞において生理活性物質として有用なインターフェロ
ン−γ(以下、「IFN−γ」と略記する。)の産生を
誘導する性質と、キラー細胞の細胞障害性を増強した
り、キラー細胞の生成を誘導する性質を兼備している。
これらの性質故に、IL−18は抗ウイルス剤、抗菌
剤、抗腫瘍剤、抗免疫疾患剤などの医薬品として広範な
用途が期待され、鋭意研究が進められている。なお、配
列表における配列番号21及び22には、それぞれ、ヒ
ト及びマウスの成熟型のIL−18のアミノ酸配列が示
されている。
【0003】前述のとおり、IL−18にかぎらず、サ
イトカインは、本来、免疫系における情報伝達を担う物
質として産生され、分泌される。正常に機能している免
疫系は、サイトカインが本来あるべきタイミングで分泌
され、然るべき細胞に情報を伝達することによって制御
されていると考えられる。これによって免疫系は、病原
菌やウイルスなど異物の侵入や腫瘍細胞など異物の発生
に対して適切に作動することができる。これに対し、サ
イトカインが生体内で過剰に産生されたり、外部から過
剰に投与されたりすると、免疫系のバランスに片寄りを
生じ、生体に諸種の悪影響を及ぼす場合がある。例え
ば、マサノリ・カワシマら、『リューマトロジー・イン
・ヨーロッパ,ジャーナル・フォー・エデュケーション
・アンド・インフォメーション・イン・リューマトロジ
ー』、第26巻、増補2号、77頁(1997年)にお
ける、自己免疫疾患の患者の体液に特異的に高いレベル
のIL−18が認められたとの報告は、自己免疫疾患な
どの炎症性の疾患の発症と、IL−18の生体内での過
剰な産生との関連を示唆している。したがって、IL−
18関連疾患を治療・予防する医薬品を開発するために
は、IL−18そのものの生理作用の解明とともに、I
L−18の生理作用を効果的に中和ないし阻害し、ヒト
へ投与し得る物質が確立され量産されることが不可欠で
ある。
【0004】ところで、個々のサイトカインに対する中
和物質の確立ないし創製が、近年斯界において精力的に
試みられている。有効な物質として期待されるものに
は、サイトカインに対する中和抗体、可溶性のサイトカ
イン受容体及びサイトカインのアンタゴニスト等があ
る。これらのうちで、中和抗体は、標的となるサイトカ
インに対する特異性の高さや中和能の高さ故に、ひとき
わ強い期待が寄せられている。しかしながら従来の慣用
の技術により得られる抗体の多くはヒト以外の哺乳類起
源である。それ故、ヒトに対して抗原性を示し、投与さ
れたヒトの免疫系により速やかに排除される場合があ
り、反復投与が必ずしも奏効しないという問題がある。
また、斯かる抗体はヒトに投与すると、拒絶反応やアナ
フィラキシー等の副作用を惹起する場合もある。一方、
これらの、抗体の抱える問題点を解決するための方策も
いくつか提案されてはいるものの、いずれも汎用化され
ていると言える状況にはなく、ごく限られたサイトカイ
ンの中和物質の報告例が僅かに認められるに過ぎない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】斯かる状況に鑑み、こ
の発明の第一の課題は、ヒトを含む哺乳類に投与して、
IL−18の生理作用を効果的に中和する物質を提供す
ることにある。
【0006】この発明の第二の課題は、斯かる物質をコ
ードするDNAを提供することにある。
【0007】この発明の第三の課題は、斯かる物質の製
造方法を提供することにある。
【0008】この発明の第四の課題は、斯かる物質の感
受性疾患剤としての用途を提供するものである。
【0009】この発明の第五の課題は、斯かる物質のI
L−18中和剤としての用途を提供することにある。
【0010】この発明の第六の課題は、斯かる物質を用
いるIL−18の中和方法を提供することにある。
【0011】この発明の第七の課題は、斯かる物質のI
L−18阻害剤としての用途を提供することにある。
【0012】この発明の第八の課題は、斯かる物質を用
いるIL−18の阻害方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者がこれらの課題
を解決すべく、抗IL−18抗体に着目し、先ずはじめ
に、その可変領域のアミノ酸配列を決定するとともに、
そのアミノ酸配列の一部又は全てを含有する種々のペプ
チドを人為的に創製した。その結果、その創製されたペ
プチドが特異的にIL−18に結合し、極めて効果的に
IL−18を中和するという独自の知見を得た。そし
て、斯かる創製されたペプチドは、過剰な免疫反応に起
因する、自己免疫疾患など炎症性の疾患や免疫不全症を
はじめとする種々の疾患の治療・予防に奏効することが
判明した。斯かる創製されたペプチドは、それをコード
するDNAを用いて所望量を製造できることも確認され
た。この発明は以上の知見に基づき完成されたものであ
る。
【0014】すなわち、この発明は前記第一の課題を、
抗IL−18抗体における可変領域のアミノ酸配列の一
部又は全てを含有し、かつ、IL−18の生理作用を中
和する性質を具備する人為的に創製されたペプチドによ
り解決するものである。
【0015】この発明は、前記第二の課題を、斯かるペ
プチドをコードするDNAにより解決するものである。
【0016】この発明は、前記第三の課題を、斯かるペ
プチドをコードするDNAを発現させる工程と、生成さ
れるペプチドを採取する工程を含んでなる、ペプチドの
製造方法により解決するものである。
【0017】この発明は、前記第四の課題を、斯かるペ
プチドを有効成分として含んでなる感受性疾患剤により
解決するものである。
【0018】この発明は、前記第五の課題を、斯かるペ
プチドを有効成分として含んでなるIL−18中和剤に
より解決するものである。
【0019】この発明は、前記第六の課題を、斯かるペ
プチドを作用させることを特徴とするIL−18の中和
方法により解決するものである。
【0020】この発明は、前記第七の課題を、斯かるペ
プチドを有効成分として含んでなるIL−18阻害剤に
より解決するものである。
【0021】この発明は、前記第八の課題を、斯かるペ
プチドを作用させることを特徴とするIL−18の阻害
方法により解決するものである。
【0022】
【発明の実施の形態】この発明は、抗IL−18抗体に
おける可変領域のアミノ酸配列の一部又は全てを含有
し、IL−18の生理作用を中和する(以下、単に「I
L−18を中和する」と言う場合がある。)性質を具備
する、人為的に創製されたペプチドに関するものであ
る。この発明でいう抗IL−18抗体とは、通常、IL
−18で免疫感作した哺乳動物の抗体産生細胞により産
生される、IL−18を認識するイムノグロブリンであ
り、その起源やクラス、抗原としてのIL−18の起源
は問わない。
【0023】いずれのクラスに属するいずれの起源の抗
体も、一般に、2本の軽鎖と2本の重鎖がS−S結合を
介して連結された構造の基本単位からなる。軽鎖及び重
鎖ともに、N末端部のおよそ110アミノ酸からなる配
列は抗体ごとに多様性が認められるが、それ以外の部分
は同種抗体同士では比較的よく保存されている。前者は
可変領域、後者は定常領域と呼ばれている。可変領域
は、その中でもとりわけ抗体ごとに多様性の認められる
部分と比較的保存された部分とにさらに分けられ、それ
ぞれ、相補性決定領域(以下、「CDR」と言う。)及
び枠組構造と呼ばれている。軽鎖及び重鎖の可変領域に
は、それぞれ4種類の枠組構造と3種類のCDRがあ
り、これらが交互に連結された構造をとっている。抗体
と抗原との特異的結合にはこの可変領域が関わるが、そ
のうちで、とりわけCDRが深く関わっている。この発
明のペプチドは、抗IL−18抗体における軽鎖及び重
鎖の可変領域のアミノ酸配列の一部又は全て、あるい
は、斯かる可変領域における6種類のCDRのアミノ酸
配列の一部又は全てを含有する。
【0024】抗IL−18抗体におけるCDRを含む可
変領域のアミノ酸配列は、通常以下のようにして決定さ
れる。先ずはじめに、抗IL−18抗体を産生する細胞
からRNAを調製する。斯かる抗体産生細胞として、同
じ特許出願人による特開平8−217798号公報や特
開平8−231598号公報などに記載の方法により調
製されるヒト又はマウスIL−18に対する単一クロー
ン抗体を産生するハイブリドーマを用いることができ
る。また、同じ特許出願人による特許第2724987
号公報や特開平8−27189号公報などに記載の方法
で得られる、ヒト又はマウスのIL−18を抗原に用い
て常法にしたがい免疫感作した、通常、ヒト以外の哺乳
動物から摘出・調製される脾細胞を当該抗体産生細胞と
して用いることもできる。ヒトからリンパ球を採取し、
斯かるリンパ球を上記の如きIL−18で生体外で刺激
して得られる細胞を当該抗体産生細胞として用いること
もできる。調製されたRNAを用いて構築されるcDN
Aライブラリー、望ましくは、cDNA発現ライブラリ
ーの検索や、斯かるRNAを鋳型とするRT−PCR法
などにより、抗IL−18抗体をコードするcDNAを
クローン化する。cDNA発現ライブラリーの構築と検
索に関しては、エス・ポール監修、『メソッズ・イン・
モレキュラー・バイオロジー』、第51巻、355乃至
394頁、(1995年、ヒューマナ・プレス発行)に
は、その手法が詳述されている。クローン化されたcD
NAの塩基配列を解読して抗IL−18抗体のCDRを
含む可変領域のアミノ酸配列を決定することができる。
因みに、後記実施例で詳述する抗IL−18単一クロー
ン抗体『#125−2HmAb』は、軽鎖における可変
領域のアミノ酸配列として配列表における配列番号1に
示すアミノ酸配列を、重鎖における可変領域のアミノ酸
配列として配列表における配列番号2に示すアミノ酸配
列をそれぞれ含有している。また、斯かる軽鎖及び重鎖
における3種類のCDRは、それぞれ、配列表における
配列番号3乃至5及び6乃至8に示すアミノ酸配列を含
有している。
【0025】この発明のペプチドは、以上に述べたよう
な、抗IL−18抗体の可変領域のアミノ酸配列の一部
又は全てを含有し、IL−18の生理作用を中和する性
質を具備する、人為的に創製されてなるもの全般を包含
し、天然物としてのIL−18中和抗体とは区別され
る。斯かるペプチドの、IL−18の生理作用を中和す
る性質は、例えば、後記実施例に詳述する、IL−18
の生理作用のひとつである、免疫担当細胞におけるIF
N−γの産生誘導に対する阻害能を試験する方法により
確認することができる。斯かるペプチドは、通常、ヒト
以外の哺乳類起源の抗体における定常領域のアミノ酸配
列を完全には含有しない。なお、この発明でいうIL−
18とは、それ単独の形態のものならびに、IL−18
としてのアミノ酸配列、例えば、配列表における配列番
号21又は22のいずれかに示すアミノ酸配列を含有す
る、IL−18同士が会合した二量体ないしはそれ以上
の多量体の形態や、さらには、IL−18以外の物質、
例えば、アルブミンなどの他の蛋白質と会合した複合体
としての形態にあり、且つ、IL−18としての生理作
用を示す物質全般を意味する。
【0026】この発明のペプチドの具体的な形態として
は、上述のごとき、抗IL−18抗体の可変領域のアミ
ノ酸配列の一部又は全てを、必要に応じて適宜の異種の
アミノ酸配列を介して連結させたペプチド、詳細には、
抗IL−18抗体の軽鎖及び重鎖における可変領域のア
ミノ酸配列を適宜のリンカーとしての配列を介して連結
した、いわゆる、「一本鎖可変領域断片」(以下、「s
cFv」と言う。)としてのペプチドや、斯かる可変領
域もしくは、斯かる可変領域におけるCDRのアミノ酸
配列を必要に応じてその周辺部のアミノ酸数個ととも
に、ヒト由来の抗体の対応部分に移植して連結した、ヒ
ト化された単一クローン抗体、いわゆる、「キメラ抗
体」を含む「ヒト化抗体」が挙げられる。単一クローン
抗体『#125−2HmAb』のアミノ酸配列を利用す
る例としては、斯かる抗体における可変領域のアミノ酸
配列の一部又は全てを、グリシン及びセリンからなるリ
ンカーとしてのアミノ酸配列を介して連結した、配列表
における配列番号9又は10に示すアミノ酸配列を有す
るscFvとしてのペプチドや、斯かる抗体における可
変領域のアミノ酸配列の一部又は全てを含有するキメラ
抗体としてのペプチド、さらには、斯かる抗体の可変領
域におけるCDRとしての、配列表における配列番号3
乃至8に示すアミノ酸配列の一部又は全てとともにヒト
起源の枠組構造のアミノ酸配列の一部又は全てを含有す
るヒト化抗体としてのペプチドなどを挙げることができ
る。また、この発明のペプチドの別の形態としては、I
L−18を中和する、天然物としての抗IL−18抗体
の酵素的及び/又は化学的消化物、より具体的には、蛋
白質分解酵素のパパイン又はペプシンで斯かる抗体を消
化して得られる抗原結合断片(一般に「Fab」と略記
される。)又は二量体の形態の抗原結合断片(一般に
「F(ab′)2」と略記される。)としてのペプチド
が挙げられる。
【0027】これらの形態のペプチドのうち、scFv
や抗体の酵素的及び/又は化学的消化物としてのペプチ
ドは、ヒトに投与した際の抗原性の主要な原因と考えら
れる、抗体における定常領域のアミノ酸配列を実質的に
欠きながら、IL−18中和能を維持していることか
ら、ヒトへの反復投与が奏効し易いという特徴がある。
また、scFvとしてのペプチドは、分子量がもとの抗
体に比べて低減されているためにヒトに投与した際の組
織への浸透性に優れ、且つ、微生物を宿主とする形質転
換体を用いる製造が容易なことから、安価に提供できる
という利点もある。一方、キメラ抗体を含むヒト化抗体
としてのペプチドは、抗原との結合に関わる部分以外は
実質的にヒト起源であり、ヒトに対して抗原性を示し難
く且つヒト体内でIL−18中和能を発揮する上、斯か
るヒト化抗体は、ヒト体内の補体系を中心とする機構に
よってIL−18とともにヒト体内で速やかに除去され
る点で、もとの抗体に比べて優れた特徴を有している。
【0028】また、以上に例示されるようなアミノ酸配
列と性質を有するペプチドに加えて、斯かるアミノ酸配
列、すなわち、可変領域のアミノ酸配列やCDRのアミ
ノ酸配列における一部のアミノ酸を他のアミノ酸で置換
したり、他のアミノ酸を付加したり、さらには、一部の
アミノ酸を欠失させることにより得られるアミノ酸配列
を有するペプチドであっても、所期の性質を実質的に消
失しないかぎりこの発明のペプチドに包含される。例え
ば、上記に例示されるアミノ酸配列におけるシステイン
の一又は複数を他のアミノ酸、望ましくは、グリシン、
セリンなどの親水性アミノ酸やアラニン、バリンなどの
疎水性アミノ酸で置換したり、斯かるシステインを含む
数個のアミノ酸からなる部分を欠失させたアミノ酸配列
を有するペプチドは、本来のアミノ酸配列を有するペプ
チドに比べて安定性が高まる場合があり有用である。ま
た、上記に例示されるアミノ酸配列のN末端及び/又は
C末端に数個のヒスチジンを連結させると、所期の性質
を維持しつつ、本来のアミノ酸配列を有するペプチドに
比べてその精製が容易となる場合がある。さらに、当該
ペプチドの薬効、体内動態、副作用、ヒトに対する抗原
性及びIL−18中和能を含む生理作用や、安定性、I
L−18に対する特異性・親和性などを改善するため
に、CDRのアミノ酸配列を構成する全アミノ酸の最大
30%、望ましくは、最大10%のアミノ酸を他のアミ
ノ酸、例えば、物性や分子量の類似する他のアミノ酸な
どで置換して、斯かるCDRの一部のアミノ酸配列を含
有するペプチドをさらに創製することもできる。したが
って、斯様にアミノ酸が置換された、CDRのアミノ酸
配列の一部を有するものであっても、この発明のペプチ
ドに包含される。また、この発明のペプチドには、異な
る2種類以上の抗IL−18抗体に由来する可変領域な
いしはCDRのアミノ酸配列を適宜組合わせて含有して
なるものであっても、それが所期の性質を具備する限り
包含される。
【0029】この発明のペプチドは、通常、組換えDN
A技術を応用して製造される。すなわち、この発明のペ
プチドは、当該ペプチドをコードするDNAを人為的に
発現させ、生成したペプチドを採取して製造される。こ
の発明は、当該ペプチドをコードするDNAに加えて、
組換えDNA技術を用いる当該ペプチドの製造方法を提
供するものでもあり、この発明の製造方法によるときに
は、所望量の当該ペプチドが容易に得られる。
【0030】この発明のペプチドをコードするDNA
は、通常、上述のような、この発明で用いる抗IL−1
8抗体のアミノ酸配列を決定する過程で得られるcDN
Aを材料として、遺伝子工学的手法を適宜組み合わせて
得ることができる。詳細には、斯かるcDNAにおける
所望の塩基配列、例えば、可変領域やCDRを含む部分
をコードする塩基配列を、発明の実施の形態に応じて選
択される、適宜の異種のアミノ酸配列をコードする塩基
配列を介して連結する。塩基配列の連結は慣用のPCR
法を適用して行うことができる。実施の形態がscFv
としてのペプチドの場合には、当該抗体における重鎖及
び軽鎖それぞれの可変領域の一部又は全てに対する塩基
配列を、適宜のリンカー、例えば、数個ないし数十個
の、グリシンやセリンなどからなるアミノ酸配列をコー
ドする塩基配列を介して連結する。その5′末端部に所
望のシグナルペプチドをコードする塩基配列を連結する
ことも随意である。実施の形態がキメラ抗体としてのペ
プチドの場合には、当該抗体における重鎖及び軽鎖それ
ぞれの可変領域の一部又は全てに対する塩基配列を、公
知のヒト起源の抗体における重鎖及び軽鎖の定常領域に
対する塩基配列と連結する。実施の形態が、ヒト起源の
枠組構造のアミノ酸配列の一部又は全てを含むヒト化抗
体の場合には、当該抗体におけるCDRのアミノ酸配列
と、必要に応じて、その周辺のアミノ酸数個を含む部分
に対するDNAを、公知のヒト起源の抗体における可変
領域に対する塩基配列に移植して連結する。斯かるヒト
起源の抗体は、もとの抗IL−18抗体と同様の3次元
構造を有するものが望ましい。この発明のDNAの具体
例としては、配列表における配列番号9又は10に示す
アミノ酸配列を有するこの発明のペプチドをコードす
る、それぞれ、配列表における配列番号19又は20に
示す塩基配列を有するDNAが挙げられる。斯かるDN
Aは、先述の単一クローン抗体『#125−2HmA
b』を産生するハイブリドーマより得られるcDNAに
おける、配列番号11の塩基配列の一部及び配列番号1
2の塩基配列を、グリシン及びセリンからなるアミノ酸
配列コードする塩基配列を介して、PCR法を適用して
連結することにより得ることができる。なお、ジェイ・
エス・ヒューストンら、『プロシーディングス・オブ・
ザ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンシズ・オ
ブ・ザ・ユナイテッド・ステイツ・オブ・アメリカ』、
第85巻、5879乃至5883頁(1988年)、及
びエル・ライチマンら、『ネイチャー』、第332巻、
323乃至327頁(1988年)などには、それぞ
れ、scFv及び、キメラ抗体を含むヒト化抗体の基本
的な手法に関する記載がある。
【0031】また、斯界においては一般に、あるペプチ
ドをコードするDNAを人為的に発現させるに際し、そ
のDNAの発現効率を改善したり、あるいは、ペプチド
そのものの物性を改善する目的で、DNAにおける塩基
の1又は複数を他の塩基で置換したり、DNAに適宜の
塩基配列を連結することがある。この発明のDNAにお
いても斯かる変更は当然可能であり、具体的には、最終
的に得られるペプチドが所期の性質を失わない範囲で、
前述のごときこの発明のペプチドをコードするDNAに
おける5′末端及び/又は3′末端に適宜の制限酵素に
よる認識部位、開始コドン、終止コドン、プロモータ
ー、エンハンサーなどの塩基配列を連結し得ることは言
うまでもない。したがって、この発明でいうDNAと
は、前述のごときペプチドをコードするDNA、そのD
NAの塩基配列に相補的な塩基配列を有するDNA、さ
らには、それらのDNAがコードするアミノ酸配列を変
更することなく、塩基の1又は複数を他の塩基で置換し
たDNAの全てを包含することとなる。
【0032】斯かるDNAは、微生物及び動植物由来の
適宜の宿主に導入して発現させることができる。この発
明のDNAは、通常、組換えDNAの形態で宿主に導入
される。組換えDNAはこの発明のDNAと複製可能な
ベクターを含んでなり、DNAさえ入手できれば、通常
一般の組換えDNA技術により比較的容易に調製するこ
とができる。この発明のDNAを挿入し得るベクターと
しては、例えば、pET、pKK223−3、pcDN
AI/Amp、BCMGSNeo、pcDL−SRα、
pKY4、pSV2−neo、pSV−2gpt、pC
DM8、pCEV4、pME18S、pEF−BOSな
どのプラスミドベクターが挙げられる。複製可能なベク
ターは、通常、プロモーター、エンハンサー、複製起
点、転写終結部位、スプライシング配列及び/又は選択
配列などの、この発明のDNAが個々の宿主において発
現するための適宜塩基配列を含んでなる。なお、プロモ
ーターとして、例えば、熱ショック蛋白質プロモーター
や、あるいは、同じ特許出願人による特開平7−163
368号公報に開示されたインターフェロン−αプロモ
ーターを用いるときには、形質転換体における当該DN
Aの発現を外部刺激により人為的に制御できることにな
る。
【0033】斯かるベクターにこの発明のDNAを挿入
するには、斯界において慣用の方法が用いられる。具体
的には、まず、この発明のDNAを含む遺伝子と自律複
製可能なベクターとを制限酵素及び/又は超音波により
切断し、次に、生成したDNA断片とベクター断片を連
結する。遺伝子及びベクターの切断にヌクレオチドに特
異的に作用する制限酵素、とりわけ、AccI、Bam
HI、BstXI、EcoRI、HindIII、No
tI、PstI、SacI、SalI、SmaI、Sp
eI、XbaI、XhoIなどを用いれば、DNA断片
とベクター断片を連結するのが容易となる。DNA断片
とベクター断片を連結するには、必要に応じて、両者を
アニーリングした後、生体内又は生体外でDNAリガー
ゼを作用させればよい。斯くして得られる組換えDNA
は、微生物や動物由来の宿主において無限に複製可能で
ある。
【0034】斯かる組換えDNAは、適宜宿主に導入し
て当該ペプチドの製造に用いられる。宿主としては、斯
界において慣用される適宜の微生物や植物、脊椎動物及
び無脊椎動物を含む動物に由来する細胞、さらには動植
物体そのものを用いることができる。この発明のDNA
は、斯様な適宜の宿主に導入された形態のDNAをも包
含する。この発明のペプチドをより安価に提供するため
には、大腸菌や枯草菌などの微生物を宿主とするのが望
ましい。この発明のペプチドの最終用途が医薬品である
場合には、酵母や動物由来の宿主が比較的望ましい。動
物由来の宿主細胞の具体例としては、例えば、3T3−
Swiss albino細胞(ATCC CCL−9
2)、C127I細胞(ATCC CRL−161
6)、CHO−K1細胞(ATCC CCL−61)、
CV−1細胞(ATCC CCL−70)、COS−1
細胞(ATCC CRL−1650)、HeLa細胞
(ATCC CCL−2)、MOP−8細胞(ATCC
CRL−1709)及びそれらの変異株を始めとす
る、ヒト、サル、マウス及びハムスター由来の上皮系細
胞、間質系細胞及び造血系細胞が挙げられる。斯かる宿
主にこの発明のDNAを導入するには、例えば、公知の
DEAE−デキストラン法、燐酸カルシウム法、エレク
トロポレーション法、リポフェクション法、マイクロイ
ンジェクション法、さらには、レトロウイルス、アデノ
ウイルス、ヘルペスウイルス、ワクシニアウイルスなど
によるウイルス感染法などを用いればよい。斯くして得
られる形質転換体から当該ペプチドを産生するクローン
を選択するには、形質転換体を培養培地で培養し、当該
ペプチドの産生が観察されたクローンを選択すればよ
い。なお、哺乳類由来の宿主細胞を用いる組換えDNA
技術については、例えば、黒木登志夫、谷口克、押村光
雄編集、『実験医学別冊細胞工学ハンドブック』、19
92年、羊土社発行や横田崇、新井賢一編集、『実験医
学別冊バイオマニュアルシリーズ3 遺伝子クローニン
グ実験法』、1993年、羊土社発行などにも詳述され
ている。
【0035】ところで、斯界においては、所望のDNA
が上述のようにして得られている場合、斯かるDNAを
適宜の動植物体に導入してなる、いわゆる、トランスジ
ェニック動物やトランスジェニック植物を得ることは慣
用となっている。この発明による、適宜の宿主に導入さ
れた形態のDNAには、斯かるトランスジェニック動物
乃至トランスジェニック植物も包含される。トランスジ
ェニック動物を得るには、概略としては、先ず、この発
明のDNAを、必要に応じてプロモーターやエンハンサ
ーなど所望の他のDNAとともに、宿主動物の種に応じ
て選択される適宜のベクターに組み込み、斯かる組換え
DNAをマイクロインジェクション法、エレクトロポレ
ーション法や当該DNAを含有する組換えウイルスの感
染などにより、宿主として用いる動物の受精卵や胚性幹
細胞に導入する。宿主動物としては、マウス、ラット、
ハムスターなど実験動物として汎用される齧歯類のほ
か、山羊、羊、ブタ、牛などの家畜として常用される哺
乳動物も飼育の容易さの点で有用である。次に、このよ
うにして得られる、当該DNAの導入された細胞を、斯
かる細胞と同種の偽妊娠雌動物の卵管内又は子宮内に移
植する。その後、自然分娩や帝王切開などにより生まれ
る新生児の中から、ハイブリダイゼーション法やPCR
法などを適用してこの発明のDNAが導入されたトラン
スジェニック動物を選択すればよい。斯くしてこの発明
のDNAを導入してなるトランスジェニック動物は得る
ことができる。なお、以上述べた、トランスジェニック
動物に関しては、例えば、村松正實、岡山博人、山本雅
編集、『実験医学別冊 新 遺伝子工学ハンドブッ
ク』、1996年、羊土社発行、269乃至283頁
に、その手法が詳述されている。一方、トランスジェニ
ック植物を得るための方法も、斯界では種々確立されて
いる。例えば、常法にしたがって、植物への感染性を有
するアグロバクテリウム属微生物の『Tiプラスミド』
などのプラスミドをベクターとして用いて、斯かるベク
ターにこの発明のDNAを組込み、得られる組換えDN
Aを植物体や植物のプロトプラストに導入したり、重金
属の微粒子をこの発明のDNAでコートし、斯かる微粒
子をパーティクルガンを用いて植物体や植物のプロトプ
ラストに直接注入することにより効率よくDNAを導入
することができる。宿主植物としては種々のものを用い
ることができるが、ジャガイモ、大豆、小麦、大麦、
米、トウモロコシ、トマト、レタス、アルファルファ、
リンゴ、桃、メロンなどの食用の植物は、この発明のペ
プチドの、ヒトによる摂取に際しての安全性の面から有
用である。斯くして得られる植物体ないしは植物のプロ
トプラストに、ハイブリダイゼーション法やPCR法を
適用して所期のDNAを含むものを選択し、プロトプラ
ストの場合にはそれを植物体として再生させれば、この
発明のDNAを導入してなるトランスジェニック植物を
得ることができる。なお、トランスジェニック植物を得
るための手法に関しては、ジェーン・ケイ・セトロウ編
集、『ジェネティック・エンジニアリング』、第16
巻、1994年、プレナム・プレス発行、93乃至11
3頁に種々概説されている。
【0036】この発明のペプチドは、当該ペプチドをコ
ードするDNAを発現させる工程と、当該工程により生
成したペプチドを採取する工程を含むこの発明の製造方
法により所望量を製造することができる。当該DNA
は、通常、先述のようにして得られる、当該ペプチドを
コードするこの発明のDNAを導入してなる形質転換体
細胞や、トランスジェニック動物又はトランスジェニッ
ク植物を、培養、飼育乃至栽培する工程で発現される。
形質転換体細胞の培養に用いる培地としては、形質転換
体細胞を培養するための慣用の培養培地を用いればよ
く、斯かる培養培地は、通常、緩衝水を基材とし、これ
にナトリウムイオン、カリウムイオン、カルシウムイオ
ン、燐イオン、塩素イオンなどの無機イオンと、宿主の
代謝能力に応じた微量元素、炭素源、窒素源、アミノ
酸、ビタミンなどを加え、必要に応じて、さらに血清、
ホルモン、細胞成長因子、細胞接着因子などを含有せし
めて構成される。個々の培養培地としては、例えば、L
ブロス培地、Tブロス培地、199培地、DMEM培
地、Ham’s F12培地、IMDM培地、MCDB
104培地、MCDB153培地、MEM培地、RD培
地、RITC80−7培地、RPMI−1630培地、
RPMI−1640培地、WAJC404培地などが挙
げられる。斯かる培養培地に形質転換体を約1×104
乃至1×107個/ml、望ましくは、約1×105乃至
1×106個/ml接種し、必要に応じて新鮮な培養培
地と取替えながら、温度37℃前後で1日乃至1週間、
望ましくは、2乃至4日間浮遊培養又は単層培養する
と、当該ペプチドを含む産物としての培養物が得られ
る。形質転換体の種類や培養条件にもよるが、斯くして
得られる培養物は、通常、1l当り当該ペプチドを約1
μg乃至100mg含む。
【0037】一方、先述のようにして得られる、この発
明のDNAを導入してなるトランスジェニック動物の飼
育ないしはトランスジェニック植物の栽培により、この
発明のDNAを発現させる場合には、当該動物ないし植
物を慣用の方法により飼育ないし栽培し、導入したDN
Aの形態、例えば、それに含まれるプロモーターやエン
ハンサーなどに応じて、適宜の外部刺激を与えた後、所
望の組織・器官や、血液、乳及び骨髄液を含む体液など
を採取する。斯くしてこの発明のペプチドを含む産物が
得られる。斯くして得られる産物は、通常、新鮮重量1
g当たり当該ペプチドを約1ng乃至100μg含む。
【0038】このようにして得られたこの発明のペプチ
ドを含む培養物ないし産物は、必要に応じて、超音波、
細胞溶解酵素及び/又は界面活性剤により菌体又は細胞
を破砕した後、濾過、遠心分離などにより当該ペプチド
を含む画分を菌体若しくは細胞又はそれらの破砕物から
分離し、引き続いて、当該ペプチドを精製して用いるこ
とができる。精製には、生理活性蛋白質を精製するため
の斯界における慣用の方法が適用される。斯かる方法の
具体例としては、例えば、塩析、透析、濾過、濃縮、分
別沈澱、イオン交換クロマトグラフィー、ゲル濾過クロ
マトグラフィー、吸着クロマトグラフィー、等電点クロ
マトグラフィー、疎水性クロマトグラフィー、逆相クロ
マトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィー、
ゲル電気泳動、等電点電気泳動などが挙げられる。これ
らの方法を適用して分離される画分を、この発明のペプ
チドが有する所期の性質、例えば、IL−18の中和能
や、IL−18への結合能、分子量、等電点などについ
て試験し、所期の性質を示した画分を採取すれば、当該
ペプチドは精製することができる。そして、最終使用形
態に応じて、精製ペプチドを濃縮・凍結乾燥して液状又
は固状にすればよい。なお、この発明のペプチドが、特
定の物質に親和性を示すアミノ酸配列を含有している場
合は、斯かる親和性物質を利用してこの発明のペプチド
を精製することもできる。例えば、この発明のペプチド
が数個のヒスチジンからなるアミノ酸配列を含有する場
合、斯かる配列はニッケルイオンに親和性を示すので、
当該ペプチドはニッケルイオンの固定化された水不溶性
担体を用いるアフィニティークロマトグラフィーにより
容易に精製することができる。また、この発明のペプチ
ドはIL−18に特異的に結合するので、IL−18の
固定化された水不溶性担体を用いるアフィニティークロ
マトグラフィーもこの発明のペプチドの精製に有用であ
る。
【0039】斯くして得られるこの発明のペプチドはI
L−18の生理作用を中和する性質を具備する。同じ特
許出願人による特許第2724987号公報及び特開平
8−27189号公報などに、免疫担当細胞におけるI
FN−γの産生の誘導能や、キラー細胞の生成の誘導
能、キラー細胞の細胞障害性の増強能が記載されている
ように、IL−18は多面的な生理作用を有することが
明らかとなっている。また、過剰なIL−18は生体に
おける炎症を惹起する場合がある。この発明のペプチド
はこのようなIL−18の生理作用を中和し、斯かる生
理作用に起因する生体における炎症の惹起を抑制し得
る。
【0040】この発明のペプチドは、ヒトを含む哺乳類
において、免疫系を活性化するIL−18の生理作用を
中和して免疫反応を抑制して調節する性質を有するの
で、過剰な免疫反応に起因する種々の疾患の治療・予防
に著効を発揮する。免疫系は、本来、有害な異物から生
体を防御するためのものであるが、ときとして、その働
き故に、却って、生体に有害な結果をもたらすことがあ
る。哺乳類に、例えば、腎臓、肝臓、心臓、骨髄、血液
などの臓器や皮膚、角膜、血管、心臓弁などの組織を移
植すると、同種異系抗原に対する拒絶反応や免疫反応に
より、T細胞が活性化され、リンパ球が増殖したり、炎
症が生じることがある。症状の程度こそ違え、同様の現
象は、例えば、アレルゲンのように、宿主が固有のもの
と見做さない異種異系抗原が侵入した場合にも観察され
る。自己免疫疾患においては、本来、固有のものと見做
されるべき成分がアレルギー反応を惹起する。この発明
のペプチドは、ヒトを含む哺乳類に投与すると、斯かる
免疫反応を抑制又は調節し、それらに起因する各種疾患
の治療・予防に著効を発揮する。したがって、この発明
でいう感受性疾患とは免疫反応の亢進に起因する疾患で
あって、この発明のペプチドが直接又は間接に作用して
治療又は予防し得るすべての疾患ということになり、個
々の感受性疾患としては、例えば、上記のごとき移植に
伴う拒絶反応や、移植片対宿主疾患、高IL−18血症
を伴う諸疾患、悪性貧血、萎縮性胃炎、インスリン抵抗
性糖尿病、ウェジナー肉芽腫症、円板状エリテマトーデ
ス、潰瘍性大腸炎、寒冷凝集素症、グッドパスチャー症
候群、クローン病、交感性眼炎、甲状腺機能亢進症、若
年性糖尿病、シェーグレン症候群、自己免疫性肝炎、自
己免疫性溶血性貧血、重症筋無力症、進行性全身性硬化
症、全身性エリテマトーデス、多発性寒冷血色素尿症、
多発性筋炎、多発性結節性動脈炎、多発性硬化症、特発
性アジソン病、特発性血小板減少性紫班病、バセドウ
病、白血球減少症、血球貪食症候群、ベーチェット病、
早発性更年期、慢性関節リウマチ、成人スチル病、スチ
ル病、リウマチ熱、慢性甲状腺炎、ホジキン病、HIV
感染症、喘息、アトピー性皮膚炎、接触皮膚アレルギ
ー、アレルギー性鼻炎、花粉症及びハチ毒アレルギーを
含む自己免疫疾患、アレルギー性疾患及び免疫不全症が
挙げられる。なお、この発明のペプチドは、IFN−γ
の過剰産生や過剰投与などに起因する敗血症ショックの
治療や予防にも有効である。また、この発明のペプチド
は、例えば、ウイルス性肝炎、アルコール性肝炎、中毒
性肝炎、原発性胆汁性肝硬変症、劇症肝炎、ウイルス性
肝硬変、アルコール性肝硬変、中毒性肝硬変、胆汁性肝
硬変、胆汁うっ滞性肝障害、肝細胞癌、急性肝炎、脂肪
肝、肝臓腫瘍、肝血管障害などの肝疾患、胆管炎、胆嚢
炎、原発性硬化性胆管炎、胆嚢腫瘍、胆管腫瘍などの胆
嚢・胆道疾患、急性膵炎、慢性膵炎、膵機能不全、膵臓
腫瘍及び膵嚢胞などの膵疾患、急性腎炎、慢性腎不全、
腎癌、腎虚血、腎結石、糸球体腎炎、糸球体炎、糸球体
硬化などの腎臓並びに糸球体疾患の治療・予防、さらに
は、それらの疾患に伴う、例えば、食欲不振、倦怠感、
疲労感、腹痛、背痛、黄疸、発熱、肝性脳症、腹水、出
血傾向などの症状を緩和又は解消する効果もある。その
際、例えば、プロトポルフィリン、チオプリン、マロチ
ラート、肝臓加水分解物、グリチルリチン、ジクロロ酢
酸ジイソプロピルアミン、メチルメチオニンスルホニウ
ムクロリド、グルタチオン、タウリン、シアニダノー
ル、インターフェロン、ビタミンB1、ビタミンB2、ビ
タミンB6、ビタミンB12、チオクト酸、小紫胡湯、大
紫胡湯、紫胡桂枝湯、アスパラギン酸、甘草、メチオニ
ンなどの肝細胞の機能を促進する薬剤を併用してもよ
い。また、生体内において、IL−18がFasリガン
ドの産生を増強したり、逆に、FasリガンドがIL−
18の細胞からの分泌を誘導する場合があるので、この
発明のペプチドは、Fas及びFasリガンドが関与す
る免疫疾患一般の治療・予防にも有効である。加えて、
この発明のペプチドは、虚血、虚血性心筋症、脳虚血、
脳底動脈片頭痛、脳底部異常血管網症、脳卒中、脳底部
動脈瘤、動脈硬化症、血管内皮障害、糖尿病、腸管膜血
管閉塞症及び上腸管膜動脈症候群を含む循環器系疾患、
パーキンソン病、脊髄筋肉萎縮症、筋萎縮性側策硬化
症、アルツハイマー病、痴呆症、脳血管性痴呆症、エイ
ズ痴呆症及び脳脊髄炎を含む神経系疾患の症状を緩和し
たり、予防する効果もある。
【0041】斯くして、有効成分としてこの発明のペプ
チドを含んでなる感受性疾患剤は、上記のごとき感受性
疾患を治療・予防するための抗自己免疫疾患剤、抗アレ
ルギー剤、抗炎症剤、免疫抑制剤、増血剤、白血球増多
剤、血小板増多剤、鎮痛剤、解熱剤、肝機能改善剤など
として多種多様な用途を有することとなる。剤型並びに
感受性疾患の種類及び症状にもよるが、この発明の感受
性疾患剤は、通常、液状、懸濁状、ペースト状又は固形
状に調製され、この発明のペプチドを0.00001乃
至100%(w/w)、望ましくは、0.0001乃至
20%(w/w)含んでなる。
【0042】この発明の感受性疾患剤は、当該ペプチド
単独の形態はもとより、それ以外の生理的に許容され
る、例えば、担体、賦形剤、希釈剤、アジュバント、安
定剤、さらには、必要に応じて、他の生理活性物質の1
若しくは複数種類との組成物としての形態をも包含す
る。安定剤としては、例えば、血清アルブミンやゼラチ
ンなどの蛋白質、グルコース、シュークロース、ラクト
ース、マルトース、トレハロース、ソルビトール、マル
チトール、マンニトール、ラクチトールなどの糖質及び
クエン酸塩若しくは燐酸塩を主体とする緩衝剤が、ま
た、併用し得る他の生理活性物質としては、例えば、F
K506、グルココルチコイド、シクロフォスファミ
ド、ナイトロゲンマスタード、トリエチレンチオフォス
ファミド、ブズルファン、フェニラミンマスタード、ク
ロランブシル、アザチオプリン、6−メルカプトプリ
ン、6−チオグアニン、6−アザグアニン、8−アザグ
アニン、フルオロウラシル、シタラビン、メトトレキセ
ート、アミノプテリン、マイトマイシンC、塩酸ダウノ
ルビシン、アクチノマイシンD、クロモマイシンA3、
塩酸ブレオマイシン、塩酸ドキソルビシン、サイクロス
ポリンA、L−アスパラギナーゼ、ビンクリスチン、ビ
ンブラスチン、ヒドロキシウレア、塩酸プロカルバジ
ン、副腎皮質ホルモン、金製剤などの他に、IL−18
以外のサイトカインの受容体アンタゴニストやIL−1
8以外のサイトカインの中和剤、例えば、インターロイ
キン−1受容体蛋白質、インターロイキン−2受容体蛋
白質、インターロイキン−5受容体蛋白質、インターロ
イキン−6受容体蛋白質、インターロイキン−8受容体
蛋白質及びインターロイキン−12受容体蛋白質に対す
るそれぞれの抗体、さらには、TNF−α受容体、TN
F−β受容体、インターロイキン−1受容体、インター
ロイキン−5受容体及びインターロイキン−8受容体に
対するそれぞれのアンタゴニストなどが挙げられる。
【0043】さらに、この発明の感受性疾患剤は投薬単
位形態の薬剤をも包含し、その投薬単位形態の薬剤と
は、当該ペプチドを、例えば、1回当りの用量又はその
整数倍(4倍まで)若しくはその約数(1/40まで)
に相当する量を含んでなり、投薬に適する物理的に一体
の剤型にある薬剤を意味する。このような投薬単位形態
の薬剤としては、注射剤、液剤、散剤、顆粒剤、シロッ
プ剤、錠剤、カプセル剤、外用剤などが挙げられる。当
該疾患剤は経口的に投与しても非経口的に投与してもよ
く、いずれの場合にも感受性疾患の治療・予防に効果を
発揮する。当該疾患剤の用量は、通常は、感受性疾患患
者の体内のIL−18レベルに基づき選定される。体内
のIL−18レベルは、例えば、患者より採取される血
液、関節液及び骨髄液などの体液や尿などの生物学的試
料を、同じ特許出願人による特開平8−231598号
公報に記載の検出方法や、特開平10−96730号公
報に記載の診断方法などに供して測定することができ
る。測定値を、同様にして測定される健常者における基
準値と比較すれば、斯かる患者の体内におけるIL−1
8の過剰量が推測される。斯くして推測される、患者に
おけるIL−18の過剰量を中和し得る量のこの発明の
ペプチドを含む当該疾患剤をその患者に投与すればよ
い。IL−18を中和し得るこの発明のペプチドの量
は、当該ペプチドの形態やその投与経路により異なる
が、通常は、IL−18の量に対してモル比で1/2な
いしはそれ以上である。斯くして選定される用量の当該
疾患剤を、感受性疾患の種類・症状や、過剰なIL−1
8の検出された部位を勘案して、1度に又は2度以上に
分けて、経口投与するか皮内、皮下、筋肉内又は静脈内
に非経口投与すればよい。当該疾患剤は、通常は、当該
ペプチド量として成人当り約1μg乃至1g/回、より
望ましくは、約10μg乃至100mg/回の用量で、
1乃至4回/日又は1乃至5回/週の頻度で1日乃至1
年間に亙って投与される。
【0044】ところで、この発明のペプチドをコードす
るDNAは、いわゆる、「遺伝子療法」にも有用であ
る。すなわち、通常の遺伝子療法においては、この発明
のDNAを、例えば、レトロウイルス、アデノウイル
ス、アデノ随伴ウイルスなどのウイルス由来のベクター
に挿入するか、カチオニックポリマーや膜融合型リポソ
ームなどのリポソームに包埋し、この状態で、生体内で
の過剰なIL−18に起因する疾患に罹患した患者に直
接注入するか、あるいは、患者からリンパ球を採取し、
生体外で導入した後、患者に自家移植するのである。ま
た、養子免疫遺伝子療法においては、効果細胞にこの発
明のDNAを通常の遺伝子療法の場合と同様にして導入
すると、例えば、腫瘍細胞やウイルス感染細胞などの標
的細胞に対する効果細胞の細胞障害性が高まり、養子免
疫療法を強化することができる。さらに、腫瘍ワクチン
遺伝子療法においては、患者から摘出した腫瘍細胞にこ
の発明のDNAを通常の遺伝子療法の場合と同様にして
導入し、生体外で一定数に達するまで増殖させた後、患
者に自家移植するのである。移植された腫瘍細胞は患者
体内においてワクチンとして作用し、強力且つ抗原特異
的な抗腫瘍免疫を発揮する。斯くして、この発明のDN
Aは、例えば、悪性腫瘍、ウイルス性疾患、感染症及び
免疫不全症を始めとする各種疾患の遺伝子療法、さらに
は、臓器移植やアレルギー性疾患に伴う拒絶反応や過剰
な免疫反応の抑制に著効を発揮することとなる。なお、
これらの遺伝子療法を実施するための一般的手順は、例
えば、島田隆、斉藤泉、小澤敏也編集、『実験医学別冊
バイオマニュアルUPシリーズ 遺伝子治療の基礎技
術』、1996年、羊土社発行にも詳述されている。
【0045】また、この発明のペプチドには、IL−1
8を認識し、結合して、その生理作用を中和ないし阻害
する性質があるので、当該ペプチドを有効成分とするこ
の発明の中和剤及び阻害剤並びに、IL−18に当該ペ
プチドを作用させるこの発明の中和方法及び阻害方法
は、IL−18の過剰産生やIL−18の過剰投与に起
因する種々の疾患の治療に有用である。さらに、この発
明のペチプチドはIL−18を認識し、結合する性質が
あるので、当然のことながら、IL−18を精製したり
検出するためのアフィニティークロマトグラフィーや標
識アッセイにおいても有用である。また、これに加え、
この発明のペプチドは、IL−18に対する作動薬や拮
抗薬の、生体内又は生体外での検索にも有用である。
【0046】以下、この発明の実施の形態につき、実施
例を挙げて説明する。なお、以下の実施例1乃至3にお
いて用いられる手法は斯界において慣用のものであり、
例えば、黒木登志夫、谷口克、押村光雄編集、『実験医
学別冊細胞工学ハンドブック』、1992年、羊土社発
行や横田崇、新井賢一編集、『実験医学別冊バイオマニ
ュアルシリーズ3 遺伝子クローニング実験法』、19
93年、羊土社発行などにも詳述されている。
【0047】
【実施例1】〈ペプチド及びそれをコードするDNA〉
【0048】
【実施例1−1】〈抗IL−18抗体の選択〉
【0049】
【実施例1−1(a)】〈抗IL−18抗体を産生する
ハイブリドーマの選択〉同じ特許出願人による特許第2
724987号公報に記載の、形質転換体によるポリペ
プチドの製造方法にしたがって、配列表における配列番
号21に示すアミノ酸配列有するヒトIL−18として
のポリペプチドを調製した。同じ特許出願人による特開
平8−231598号公報に記載の方法したがって、こ
のポリペプチドを抗原として用いてBALB/cマウス
を免疫感作し、免疫感作されたマウスより脾細胞を調製
した。引き続き、特開平8−231598号公報に記載
の方法に準じて、得られた脾細胞をマウス骨髄種由来の
Sp2/O−Ag14細胞(ATCC CRL−158
1)との融合反応に供してハイブリドーマを生成させ、
これをマイクロプレートに適量ずつ分注した後、37℃
で1週間培養した。
【0050】引き続き、同じ特許出願人による特開平8
−231598号公報に記載の方法にしたがって、各ウ
ェルのハイブリドーマの培養上清と先に得たヒトIL−
18との反応性をエンザイムイムノアッセイにより調
べ、斯かる反応性ある培養上清を産生したハイブリドー
マに限界希釈法を適用して、抗ヒトIL−18抗体を産
生する、数種類のハイブリドーマの単一クローンを得
た。
【0051】得られたハイブリドーマの単一クローンを
96ウェルマイクロプレートの個々のウェルで常法にし
たがって培養した後、それぞれの培養上清のIL−18
中和能を判定した。IL−18中和能は、IL−18の
生理作用のひとつである、免疫担当細胞におけるIFN
−γの産生誘導に対する被験試料の阻害効果を調べるこ
とにより判定した。免疫担当細胞としてヒト急性骨髄性
白血病患者の骨髄細胞に由来するKG−1細胞(ATC
C CCL−246)を用い、被験試料として上記培養
上清を10%(v/v)ウシ胎児血清を補足したRPM
I1640培地(pH7.4)により各種の適宜の倍率
に希釈して得た希釈物を用いた。先ず、常法にしたがっ
て、予め所期の細胞数に達するまで増殖させたKG−1
細胞を、細胞密度3×106個/mlになるように10
%(v/v)ウシ胎児血清を補足したRPMI1640
培地(pH7.4)に浮遊させ、96ウェルマイクロプ
レートにウェル当たり0.1mlずつ分注した。一方、
上記で得たヒトIL−18の5ng/ml溶液0.05
mlと、被験試料のいずれか又は対照として10%(v
/v)ウシ胎児血清を補足したRPMI1640培地
(pH7.4)0.05mlとを混合した後、各ウエル
に添加した。37℃で5%CO2インキュベーター中2
4時間インキュベートした後、各ウェルから培養上清を
0.1mlずつ採取し、産生されたIFN−γの量を通
常の酵素免疫測定法により測定した。IFN−γの標準
品として、米国国立公衆衛生研究所から入手したヒトI
FN−γ(Gg23−901−530)を用いた。その
結果、いくつかのハイブリドーマの培養上清が、対照に
認められたIL−18によるIFN−γの産生の誘導
を、用量依存的に、極めて顕著に阻害することが判明し
た。これらのうち、とりわけ強い阻害能を示したハイブ
リドーマの単一クローンを選択し、『#125−2H』
と命名した。
【0052】
【実施例1−1(b)】〈抗IL−18抗体の調製〉実
施例1−1(a)で選択したハイブリドーマのクローン
『#125−2H』を、同じ出願人による特開平8−2
31598号公報に記載の方法にしたがって、BALB
/cマウスの腹腔内で増殖させた。マウスより腹水を採
取し、引き続き特開平8−231598号公報に記載の
方法にしたがって、腹水より、ハイブリドーマ『#12
5−2H』の産生した単一クローン抗体を精製した。常
法にしたがって分析したところ、この単一クローン抗体
は、IgG1のクラスに属するものであった。実施例1
−1(a)に記載のIL−18中和能の判定法に準じて
試験したところ、この単一クローン抗体は、極めて効果
的に且つ用量依存的にIL−18によるKG−1細胞
(ATCC CCL−246)におけるIFN−γの産
生誘導を阻害するものであり、IL−18中和抗体であ
ることが確認された。斯くして得た単一クローン抗体を
『#125−2HmAb』と命名した。
【0053】
【実施例1−2】〈抗IL−18抗体における可変領域
のアミノ酸配列〉実施例1−1(a)で得たハイブリド
ーマのクローン『#125−2H』を、常法にしたがっ
て、10%(v/v)ウシ血清を補足したRPMI16
40培地(pH7.4)に浮遊させ、培養規模を拡大し
ながら5%CO2インキュベーター中で培養した。所期
の細胞密度に達した時点で、培養した細胞を微量反応管
に採取した後、燐酸食塩緩衝液(以下、「PBS」と記
す。)で細胞を3回洗浄し、再度新鮮なPBSに懸濁し
た。細胞懸濁物を新たな微量反応管に、一本当たり5×
106個の細胞数となるように採り、バイオテクス社製
のRNA調製用試薬『ウルトラスペック LS II』
を1mlずつ添加し懸濁した。この懸濁物にクロロホル
ムを微量反応管当たり0.2ml添加し、15秒間撹拌
後、氷上で5分間保持した。遠心分離して形成される上
層を採取し、これと等量の2−プロパノールを添加・混
合した後、氷上で5分間保持した。遠心して上清を除去
し、沈澱を、75%(v/v)エタノール水溶液で2回
洗浄し、減圧乾燥し、滅菌蒸留水に溶解して、『#12
5−2H』由来の全RNA画分を得た。この画分を一部
とり、260nmにおける吸光度を測定してRNA濃度
を算出した。
【0054】2本の微量反応管に上記で得た全RNAを
それぞれ1μgとり、滅菌蒸留水を添加して反応管当り
の全量を10.1μlとした。これらの微量反応管を7
0℃で5分間保持し、氷上で冷却した後、常法にしたが
い逆転写酵素反応に供した。いずれの微量反応管も、反
応液量は20μlとし、反応液中の各成分の終濃度は、
5mM MgCl2、10mM トリス−塩酸緩衝液
(pH8.3)、50mM KCl、1.25mM d
NTPミックス、0.01μg/μl ランダムヘキサ
デオキシリボヌクレオチド、2mM ジチオトレイトー
ル、0.875単位/μl RNaseインヒビター、
及び10単位/μl 逆転写酵素とした。温度は、25
℃で10分間、42℃で30分間及び99℃で5分間の
順で制御した後、4℃にまで冷却した。
【0055】次に、常法にしたがい、上記の2本の反応
管で得た逆転写酵素反応産物をそれぞれ鋳型として用い
る2種類のPCR反応、すなわち、抗体の軽鎖における
可変領域をコードするcDNA断片を増幅するためのP
CR反応(以下、「PCR反応A」と言う。)及び、抗
体の重鎖の可変領域をコードするcDNA断片を増幅す
るためのPCR反応(以下、「PCR反応B」と言
う。)を行った。プライマーとしてのオリゴヌクレオチ
ドは、エス・タラン・ジョーンズら『バイオテクノロジ
ー』、第9巻、88乃至89頁(1991年)に記載さ
れたPCRプライマーを参考にしてデザインし、常法に
したがって調製した。PCR反応Aで用いたセンスプラ
イマーは配列表における配列番号23に示す塩基配列の
オリゴヌクレオチドであり、アンチセンスプライマーは
配列表における配列番号24に示す塩基配列のオリゴヌ
クレオチドであった。PCR反応Bで用いたセンスプラ
イマーは配列表における配列番号25に示す塩基配列の
オリゴヌクレオチドであり、アンチセンスプライマーは
配列表における配列番号26に示す塩基配列のオリゴヌ
クレオチドであった。PCR反応の液量は、A、Bいず
れも100μlとした。PCR反応A及びBにおける反
応液中の各成分の終濃度は、いずれも、10mMKC
l、10mM (NH42SO4、20mM トリス−
塩酸緩衝液(pH8.8)、2mM MgCl2、0.
1%(w/v) トリトンX−100、10μg/ml
ウシ血清アルブミン、0.125mM dNTPミッ
クス、適量の上記センスプライマー、適量の上記アンチ
センスプライマー、及び0.025単位/μl Pfu
DNAポリメラーゼ(ストラタジーン製)とした。温
度制御は、PCR反応A、Bともに、94℃で1分間、
60℃で1分間及び72℃で1分間の順でインキュベー
トするサイクルを40回とした。
【0056】それぞれのPCR反応産物より、増幅され
たcDNAを通常のポリエチレングリコール沈澱により
採取し、その一部を、ストラタジーン製『pCR−Sc
ript Cam SK(+) クローニングキット』
を用い、添付の説明書にしたがって操作して、プラスミ
ドベクター『pCR−Script Cam SK
(+)』との連結反応に供した。連結反応産物の一部
で、ストラタジーン製大腸菌コンピテントセル『XL1
−Blue MRF′ Kan』株を、添付の説明書に
したがい操作して形質転換した。形質転換した大腸菌
を、30μg/mlクロラムフェニコールを含むL寒天
平板培地に接種し、37℃で一晩静置培養した。生成し
たコロニーを、30μg/mlクロラムフェニコールを
含むLブロス培地にそれぞれ接種し、37℃で一晩振盪
培養した。培養物より菌体を採取し、常法により、菌体
より組換えDNAを採取した。通常のジデオキシ法によ
り塩基配列を解読したところ、PCR反応Aに由来する
組換えDNAは配列表における配列番号27に示す塩基
配列を、PCR反応Bに由来する組換えDNAは配列表
における配列番号28に示す塩基配列を含有しており、
それぞれの塩基配列はそこに併記したアミノ酸配列をコ
ードしていることが判明した。
【0057】抗体の軽鎖及び重鎖における可変領域は、
通常、4種類の枠組構造が3種類のCDRを介して連結
してなる、互いに類似した構造を有している。また、同
種抗体同士の場合、一般に、枠組構造のアミノ酸配列は
比較的よく保存されているのに対して、CDRのアミノ
酸配列は抗体ごとに多様性が見られる。そこで、上記で
明らかにしたアミノ酸配列と、マウス抗体についてすで
に報告されている可変領域のアミノ酸配列とを比較・照
合することにより、単一クローン抗体『#125−2H
mAb』の軽鎖及び重鎖における可変領域と、それぞれ
におけるCDRのアミノ酸配列の決定を試みた。その結
果、当該抗体の軽鎖における可変領域は、配列表におけ
る配列番号27に併記したアミノ酸配列における第21
乃至128番目のアミノ酸からなる配列、すなわち、配
列番号1に示すアミノ酸配列を有し、重鎖における可変
領域は、配列表における配列番号28に併記したアミノ
酸配列における第20乃至132番目のアミノ酸からな
る配列、すなわち、配列番号2に示すアミノ酸配列を有
すると結論された。また、当該軽鎖における3種類のC
DRは、それぞれ、配列表における配列番号3乃至5に
示すアミノ酸配列を、当該重鎖における3種類のCDR
は、それぞれ、配列表における配列番号6乃至8に示す
アミノ酸配列を有すると結論された。なお、以上の配列
番号1乃至8に示すアミノ酸配列をコードする、ハイブ
リドーマ『#125−2H』由来のDNAの塩基配列
は、それぞれ、配列表における配列番号11乃至18に
示されている。
【0058】
【実施例1−3】〈ペプチド及びそれをコードするDN
A〉
【0059】
【実施例1−3(a)】〈DNA、組換えDNA及び形
質転換体の調製〉実施例1−2で明らかにした、単一ク
ローン抗体『#125−2HmAb』の軽鎖及び重鎖に
おける可変領域のアミノ酸配列、すなわち、配列表にお
ける配列番号1及び2に示すアミノ酸配列の一部又は全
てを含有する、scFvとしてのペプチドをコードする
DNAを、通常の遺伝子工学的手法を組み合わせて以下
のようにして調製した。先ず、実施例1−2に記載の方
法にしたがって、ハイブリドーマ『#125−2H』由
来の全RNAを調製し、全RNAを2本の微量反応管内
で逆転写酵素反応に供した。引き続き、それぞれの反応
産物を鋳型に用い、別個のPCR反応、すなわち、配列
表における配列番号12に示す塩基配列を含むDNA断
片を増幅するための反応(以下、「PCR反応C」と言
う。)、及び、配列表における配列番号11に示す塩基
配列の一部を含有するDNA断片を増幅するための反応
(以下、「PCR反応D」と言う。)を行った。PCR
反応Cにおいて、センスプライマー及びアンチセンスプ
ライマーは、それぞれ、配列表における配列番号29及
び30に示す塩基配列のオリゴヌクレオチドを用いた。
PCR反応Dにおいて、センスプライマー及びアンチセ
ンスプライマーは、それぞれ、配列表における配列番号
31及び32に示す塩基配列のオリゴヌクレオチドを用
いた。これらのプライマーは、いずれも実施例1−2で
明らかにした塩基配列に基づきデザインし、常法にした
がって調製したオリゴヌクレオチドである。PCR反応
C及びDにおける各成分の組成は、いずれも、実施例1
−3に記載のPCR反応Aの場合と同一とした。温度制
御は、いずれも、94℃で1分間、35℃で1分間及び
72℃で1分間の順でインキュベートするサイクルを3
回繰り返した後、94℃で1分間、60℃で45秒及び
72℃で1分間インキュベートするサイクルを32回繰
り返し、その後4℃で保持した。
【0060】実施例1−2に記載の方法にしたがって、
PCR反応C及びDの産物より増幅されたDNAを採取
し、採取したDNAをプラスミドベクター『pCR−S
cript Cam SK(+)』との連結反応に供
し、連結反応産物で大腸菌を形質転換し、形質転換体を
培養し、培養物から組換えDNAを採取した。ジデオキ
シ法により分析して、PCR反応C及びD由来の組換え
DNAが、それぞれ配列表における配列番号12の塩基
配列及び配列番号11の塩基配列の一部を含有すること
を確認した。PCR反応C由来の組換えDNAを制限酵
素NdeI及びBamHIで、PCR反応D由来の組換
えDNAを制限酵素BamHIで東洋紡販売のプラスミ
ドベクター『pET−3a』を制限酵素NdeI及びB
amHIで消化した。これらの消化物の適量ずつを微量
反応管に合一した後、混合物を宝酒造製ライゲーション
キット『ライゲーション・キット・バージョン2』を用
いて添付の説明書にしたがい操作して連結反応を行っ
た。常法にしたがい連結反応産物で宝酒造製大腸菌コン
ピテントセル『JM109』株を形質転換し、形質転換
体を培養し、培養物から組換えDNAを採取した。ジデ
オキシ法により分析して、斯かる組換えDNAが、配列
表における配列番号9に示すアミノ酸配列をコードする
配列番号19に示す塩基配列を含有することを確認し、
『pEscFv#125−2H』と命名した。配列番号
9に示すアミノ酸配列は、単一クローン抗体『#125
−2HmAb』の重鎖における可変領域のアミノ酸配列
(配列番号2)、グリシン及びセリンからなるリンカー
としてのアミノ酸配列、及び同抗体の軽鎖における可変
領域のアミノ酸配列(配列番号1)の一部が、N末端か
らこの順で連結されてなるものである。図1に示すよう
に、組換えDNA『pEscFv#125−2H』にお
いては、T7プロモーター及びリボゾーム結合配列の下
流に、開始コドン、配列番号19に示す塩基配列及び終
止コドンがこの順で連結されていた。常法にしたがい、
組換えDNA『pEscFv#125−2H』で東洋紡
販売の大腸菌コンピテントセル『BL21(DE3)p
LysS』株を形質転換し、斯かる組換えDNAの導入
された形質転換体を得た。この形質転換体を『EscF
v#125−2H』と命名した。
【0061】
【実施例1−3(b)】〈形質転換体によるペプチドの
製造〉常法によりLブロス培地中で37℃で振盪条件下
一晩前培養した、実施例1−3(a)で得た形質転換体
『EscFv#125−2H』の培養物を、500ml
容三角フラスコに調製した100mlの、50μg/m
l アンピシリン及び30μg/ml クロラムフェニ
コールを含むTブロス培地に1ml接種し、培養物の6
00nmにおける吸光度(セル幅1cm)を測定しつ
つ、37℃で振盪培養した。吸光度が約0.5に達した
時点で、培養物にイソプロピル−β−D−チオガラクト
ピラノシド(以下、「IPTG」と略記する。)を終濃
度0.4mMになるように添加し、引き続き約5時間培
養を継続した。
【0062】培養物から菌体を遠心分離により回収し、
−80℃で凍結させた。凍結菌体を解凍し、0.5M
尿素及び0.1M NaH2PO4を含む0.01M ト
リス緩衝液(pH8.0)(以下、単に「0.5M尿素
溶液」と言う。)に懸濁し、超音波処理した後、37℃
で1時間振盪して菌体を破砕した。遠心分離により菌体
破砕物から不溶性画分を回収して封入体含有画分を得
た。封入体含有画分を、0.5M尿素溶液に懸濁し、超
音波処理し、0.5M尿素溶液で洗浄して、洗浄封入体
画分を得た。洗浄封入体画分を6.0M 尿素及び0.
1M NaH2PO4を含む0.01M トリス緩衝液
(pH8.0)で可溶化した。遠心分離して残存する不
溶物を除去した後、可溶化物を、担体としてアマシャム
ファルマシアバイオテク製『スーパーデックス75HR
10/30』を用い、溶離液としてPBSを用いるゲル
濾過で分離し、溶出したボイド画分を回収した。回収し
た画分を8.0M 尿素を含むPBSに対して透析して
蛋白質成分を変性させた後、透析外液の尿素濃度を下げ
ることにより、変性蛋白質成分を再生させる操作を数回
繰り返した。引き続いて、透析物を先述の方法に準じて
ゲル濾過により分離し、分子量約25乃至30キロダル
トンに相当する画分を採取した。採取した画分の液量は
約2ml、蛋白質成分の含量は約100μg/mlであ
った。通常のドデシル硫酸ナトリウム−ポリアクリルア
ミドゲル電気泳動(以下、「SDS−PAGE」と言
う。)で分析したところ、採取した画分は、分子量約2
9キロダルトンのペプチドを約95%以上の純度で含ん
でいた。
【0063】
【実施例1−3(c)】〈ペプチドによるIL−18の
生理作用の中和〉実施例1−3(b)で得たペプチド含
有画分を、10%(v/v)ウシ胎児血清を補足したR
PMI1640培地で、1200、7200又は432
00倍希釈し、これら希釈物のIL−18中和能を実施
例1−1に記載のIL−18の中和能の判定方法にした
がって調べた。結果を図2に示す。
【0064】図2に見られるように、実施例1−3
(b)で得たペプチド含有画分は、対照に見られる、I
L−18の生理作用によるKG−1細胞におけるIFN
−γの産生の誘導を用量依存的に阻害した。斯かるペプ
チドのSDS−PAGEで見積もられた分子量は、配列
表における配列番号9に示すアミノ酸配列の計算上の分
子量(約25キロダルトン)に見合うものである。以上
の実施例1−1乃至1−3(c)に示した結果は、実施
例1−3(b)で得たペプチドが、抗IL−18抗体で
ある単一クローン抗体における可変領域のアミノ酸配列
としての、配列表における配列番号1及び2に示すアミ
ノ酸配列の一部又は全てを含有する、IL−18の生理
作用を中和する、人為的に創製されたこの発明のペプチ
ドであることを示している。また以上の結果は、実施例
1−3(a)で得たDNAは、この発明のペプチドをコ
ードする、この発明のDNAであり、実施例1−3
(b)に見られるように、斯かるDNAを用いるこの発
明のペプチドの製造方法によれば、斯かるペプチドが良
好に製造できることを示している。
【0065】
【実施例1−3(d)】〈ペプチドのIL−18への特
異的結合〉実施例1−1(a)に記載の方法で調製した
ヒトIL−18を常法にしたがって125Iで標識し、
0.1%(w/v)ウシ血清アルブミンを含むPBS
(以下、「BSA/PBS」と言う。)で希釈し、125
I標識ヒトIL−18濃度が8ng/μlの125I標識
ヒトIL−18溶液を調製した。2本の微量反応管それ
ぞれに、この125I標識ヒトIL−18溶液0.5μ
l、及び実施例1−3(b)で得た、この発明のペプチ
ドを含有する、分子量約25乃至30キロダルトンに相
当するゲル濾過画分6.5μlを注入した。一方の微量
反応管に3μlのBSA/PBSを、残る一方の微量反
応管に3μgの未標識ヒトIL−18を含む3μlのB
SA/PBSをさらに注入した後、両微量反応管を4℃
で1時間振盪した。それぞれに0.5μlのピアース製
架橋試薬『BS3』の4mM水溶液を加えて氷上で30
分間静置して架橋反応に供した。それぞれに0.5μl
の1Mトリス緩衝液(pH7.5)を加え15分間静置
して反応を終結した。反応産物を分子量マーカーととも
に、還元剤としてDTTを用いる通常のSDS−PAG
Eに供し、泳動後のゲルを常法にしたがってオートラジ
オグラフィーに供した。結果を図3に示す。
【0066】図3に見られるように、未標識のIL−1
8未添加の系には、分子量約44キロダルトンの位置に
顕著なバンドが認められた。この結果は、実施例1−3
(b)で得た、計算上の分子量約25キロダルトンのこ
の発明のペプチドと、計算上の分子量約18キロダルト
ンの125I標識ヒトIL−18がおよそ1対1のモル比
で結合したことを示している。そして、このバンドが過
剰量の未標識のIL−18の添加により消失したことか
ら、実施例1−3(b)のペプチドはヒトIL−18と
特異的に結合するものであることが判明した。実施例1
−3(d)と実施例1−3(c)の結果は、この発明の
ペプチドがIL−18に特異的に結合することによって
その生理作用を中和することを示している。
【0067】
【実施例2】〈ペプチド及びそれをコードするDNA〉
【0068】
【実施例2−1】〈DNA、組換えDNA及び形質転換
体の調製〉アンチセンスプライマーとして、常法にした
がって調製した、配列表における配列番号33に示す塩
基配列のオリゴヌクレオチドを用いたこと以外は、実施
例1−3(a)に記載のPCR反応Dと同一の条件でP
CR(以下、「PCR反応E」と言う。)を行った。こ
れと並行して、実施例1−3(a)に記載のPCR反応
Cと同一の条件でPCRを行った。
【0069】実施例1−3(a)に記載の方法にしたが
って、PCR反応C及びEの産物から増幅されたDNA
を採取し、採取したDNAをプラスミドベクター『pC
R−Script Cam SK(+)』との連結反応
に供し、反応産物で大腸菌を形質転換し、形質転換体を
培養し、培養物から組換えDNAを採取した。ジデオキ
シ法により分析して、PCR反応C及びE由来の組換え
DNAが、それぞれ配列表における配列番号12の塩基
配列及び配列番号11の塩基配列の一部を含有すること
を確認した。PCR反応C由来の組換えDNAを制限酵
素NdeI及びBamHIで、PCR反応E由来の組換
えDNAを制限酵素BamHIで、実施例1−3(a)
で用いたプラスミドベクター『pET−3a』を制限酵
素NdeI及びBamHIで消化し、これらの消化物の
適量ずつを微量反応管に合一した後、混合物を宝酒造製
ライゲーションキット『ライゲーション・キット・バー
ジョン2』を用いて添付の説明書にしたがい操作して連
結反応を行った。常法にしたがい、連結反応産物で宝酒
造製大腸菌コンピテントセル『JM109』株を形質転
換し、形質転換体を培養し、培養物から組換えDNAを
採取した。ジデオキシ法により分析して、斯かる組換え
DNAが、配列表における配列番号10に示すアミノ酸
配列をコードする配列番号20に示す塩基配列を含有す
ることを確認し、『pEscFv#125−2H.H
T』と命名した。配列番号10に示すアミノ酸配列は、
単一クローン抗体『#125−2HmAb』の重鎖にお
ける可変領域のアミノ酸配列(配列番号2)、グリシン
及びセリンからなるリンカーとしてのアミノ酸配列、同
抗体の軽鎖における可変領域のアミノ酸配列(配列番号
1)の一部、及びヒスチジンが6個連なった配列が、N
末端からこの順で連結されてなるものである。図4に示
すように、組換えDNA『pEscFv#125−2
H.HT』においては、T7プロモーター及びリボゾー
ム結合配列の下流に、開始コドン、配列番号20に示す
塩基配列、及び終止コドンがこの順で連結されていた。
常法にしたがい、組換えDNA『pEscFv#125
−2H.HT』で、実施例1−3(a)で用いた大腸菌
コンピテントセル『BL21(DE3)pLysS』株
を形質転換し、斯かる組換えDNAの導入された形質転
換体得た。この形質転換体を『EscFv#125−2
H.HT』と命名した。
【0070】
【実施例2−2】〈形質転換体によるペプチドの製造〉
実施例1−3(b)における形質転換体『EscFv#
125−2H』の培養法に準じて、実施例2−1の方法
で得た形質転換体『EscFv#125−2H.HT』
を100mlの培養規模で培養した。引き続き、実施例
1−3(b)に記載の方法にしたがって培養物から菌体
を回収し、菌体を破砕して封入体含有画分を得、封入体
画分を洗浄して洗浄封入体画分を得た。洗浄封入体画分
に6M塩酸グアニジンを含む0.1M トリス−塩酸緩
衝液(pH7.0)(以下、単に「6M塩酸グアニジン
溶液」と言う。)を同画分の液量に対して10%加え、
4℃で一晩撹拌して封入体を可溶化した。得られた可溶
化物を、予め6M塩酸グアニジン溶液で平衡化したキア
ジェン製アフィニティークロマトグラフィー用ゲル『N
i−NTAアガロース』(5ml)のカラムに負荷し、
6M塩酸グアニジン溶液の後、50mM イミダゾール
及び6M 尿素を含む25mM トリス−塩酸緩衝液
(pH7.0)を通液して非吸着物を除去した。その
後、カラムに250mM イミダゾール及び6M 尿素
を含む25mM トリス−塩酸緩衝液(pH7.0)を
通液して吸着物を溶出させ回収した。回収した画分を6
M 尿素を含む50mM トリス−塩酸緩衝液(pH
7.0)で蛋白質成分の濃度0.1mg/ml以下にま
で希釈し、0.4M L−アルギニン塩酸、2mM E
DTAを含む0.1M トリス−塩酸緩衝液(pH7.
0)(以下、「TEA緩衝液」と言う。)に対して4℃
で透析して蛋白質成分を再生させた。この透析操作を3
回繰り返した後、10mM 酸化型グルタチオンを含む
TEA緩衝液に対して4℃で6日間透析した。透析物を
限外濾過膜を用いて濃縮し、さらにPBSに対して透析
した。通常の、SDS−PAGEにより分析したとこ
ろ、得られた透析物は、分子量約29キロダルトンのペ
プチドを約95%以上の純度で含むものであった。透析
物を凍結乾燥し、約1mgの当該ペプチドを含む固状物
を得た。
【0071】上記で得た固状物を、10%(v/v)ウ
シ胎児血清を含むRPMI1640培地で適宜の各種の
ペプチド濃度になるように溶解して被験試料とし、実施
例1−3(c)に記載の方法にしたがってIL−18中
和能を試験した。また、別途、実施例1−1(b)の方
法で得た単一クローン抗体『#125−2HmAb』を
上記と同じ組成の培地で適宜の各種の抗体濃度になるよ
うに希釈して被験試料とし、同様にIL−18中和能を
試験した。対照に認められたIFN−γ産生量に対す
る、被験試料添加系におけるIFN−γ産生量の百分率
を求め阻害率とした。結果を図5に示す。
【0072】図5に見られるように、本実施例で得たペ
プチドは、用量依存的に、IL−18の生理作用による
KG−1細胞におけるIFN−γの産生誘導を効果的に
阻害した。斯かるペプチドのSDS−PAGEで見積も
られた分子量は、配列表における配列番号10に示すア
ミノ酸配列の計算上の分子量(約26キロダルトン)に
見合うものである。以上の結果は、斯かるペプチドが、
抗IL−18抗体における可変領域のアミノ酸配列とし
ての、配列表における配列番号1及び2に示すアミノ酸
配列の一部又は全てを含有し、IL−18の生理作用を
中和する、人為的に創製された、この発明のペプチドで
あることを示している。さらに、図5の結果は、本実施
例で得たこの発明のペプチドが、抗IL−18単一クロ
ーン抗体『#125−2HmAb』のおよそ2倍のモル
濃度で、斯かる抗体と同程度のIL−18中和能を発揮
したことを示している。斯かる抗体がIgG1に属し、
1分子当たり2個の抗原結合部位を有するのに対し、本
実施例によるこの発明のペプチドは1分子当たり1個の
抗原結合部位を有するものと想定される。したがってこ
の結果は、本実施例によるこの発明のペプチドがもとの
抗体と同程度に効果的にIL−18を中和すること、並
びに、配列表における配列番号1及び2のアミノ酸配列
の一部又は全てが、IL−18を中和するペプチドの人
為的な創製に極めて有効に用い得ることを示している。
また以上の結果は、本実施例で得たDNAは、この発明
のペプチドをコードするこの発明のDNAであり、斯か
るDNAを用いるこの発明のペプチドの製造方法によれ
ば、この発明のペプチドが良好に製造できることを示し
ている。なお、実施例1−3(d)に準じてIL−18
に対する結合性を調べたところ、本実施例の方法で得ら
れるペプチドも同様に、IL−18に特異的に結合する
ことが確認された。
【0073】
【実施例3】〈ペプチド及びそれをコードするDNA〉
キメラ抗体としての形態のこの発明のペプチドは以下の
ようにして調製する。先ず、ヒトイムノグロブリンの軽
鎖(κ鎖)の定常領域をコードする塩基配列を含むDN
Aを、ピー・エー・ハイターら、『セル』、第22巻、
197乃至207頁(1980年)に記載の方法にした
がって、ヒト遺伝子ライブラリーより単離する。次に、
単離したDNAを鋳型として、通常のPCRにより、実
質的に軽鎖の定常領域をコードする塩基配列のみからな
るDNA(「ヒト軽鎖定常領域DNA」という。)を得
る。引き続いて、実施例1−2に記載のPCR反応Aに
準じてPCRを行い、配列表における配列番号27にお
ける第1乃至384番目の塩基からなる配列を有するD
NA(「マウス軽鎖可変領域DNA」という。)を得
る。これらのヒト軽鎖定常領域DNA及びマウス軽鎖可
変領域DNAを鋳型として、ロバート・エム・ホートン
ら、『メソッズ・イン・エンザイモロジー』、第217
巻、270乃至279頁(1993年)に記載の『オー
バーラップ・エクステンション法』を適用して、マウス
軽鎖可変領域DNAの下流にヒト軽鎖定常領域DNAが
連結され、5′末端及び3′末端部分に制限酵素認識配
列を含んでなるDNAを得る。一方、発現ベクターとし
て、『pSV2−neo』(ATCC 37149)な
どのような、大腸菌における複製起点、哺乳類の細胞内
で機能するプロモーター及び/又はエンハンサー、それ
らの制御下に位置する制限酵素認識配列、選択配列など
を含むDNAを準備する。この発現ベクターと、上記で
得たヒト軽鎖定常領域DNA及びマウス軽鎖可変領域D
NAを含むDNAとを、それぞれ、制限酵素で切断した
後、混合し、リガーゼを用いて連結して、キメラ抗体の
軽鎖をコードするDNAを含んでなる組換えDNAを得
る。
【0074】これとは別途、IgGのクラスに属するヒ
トイムノグロブリンの重鎖(γ鎖)の定常領域をコード
する塩基配列を含むDNAを、エヌ・タカハシら、『セ
ル』、第29巻、671乃至679頁(1982年)に
記載の方法にしたがって、ヒト遺伝子ライブラリーより
単離する。単離したDNAにおいて、重鎖の定常領域を
コードする部分は、当該論文に記載のとおり、4個の独
立したエクソンからなる。単離したDNAを鋳型とし
て、前記『オーバーラップ・エクステンション法』を適
用して、4個のエクソンを連結してなるDNA(「ヒト
重鎖定常領域DNA」という。)を得る。引き続いて、
実施例1−2に記載のPCR反応Bに準じてPCRを行
い、配列表における配列番号28における第1乃至42
3番目の塩基からなる配列を有するDNA(「マウス重
鎖可変領域DNA」という。)を得る。これらのヒト重
鎖定常領域DNA及びマウス重鎖可変領域DNAを鋳型
として、前記『オーバーラップ・エクステンション法』
を適用して、マウス重鎖可変領域DNAの下流にヒト重
鎖定常領域DNAが連結され、5′末端及び3′末端部
分に制限酵素認識配列を含んでなるDNAを得る。一
方、発現ベクターとして、『pSV2−gpt』(AT
CC 37145)などのような、大腸菌における複製
起点、哺乳類の細胞内で機能するプロモーター及び/又
はエンハンサー、それらの制御下に位置する制限酵素認
識配列、選択配列などを含むDNAを準備する。この発
現ベクターと、上記で得たヒト重鎖定常領域DNA及び
マウス重鎖可変領域DNAを含むDNAとを、それぞ
れ、制限酵素で切断した後、混合し、リガーゼを用いて
連結して、キメラ抗体の重鎖をコードするDNAを含ん
でなる組換えDNAを得る。
【0075】次に、以上の、キメラ抗体の軽鎖及び重鎖
をコードするDNAをそれぞれ含んでなる組換えDNA
を、CHO−K1細胞(ATCC CCL−61)など
の哺乳類の株化細胞にエレクトロポレーション法により
同時に導入する。DNAの導入の結果得られる細胞群
を、発現ベクターにおける選択配列に基づいて選択し、
選択された細胞をそれぞれ培養する。それぞれの培養上
清につき、実施例1−3(c)に記載の方法によりIL
−18の生理作用の中和能の有無を調べる。所期の中和
能が認められた培養上清の由来する細胞に限界希釈法を
適用し、単一細胞とし、キメラ抗体の形態のこの発明の
ペプチドを産生する形質転換体を得る。この形質転換体
を、培養規模を拡大しつつ培養して、その培養上清か
ら、通常の抗体の精製方法にしたがい抗体を精製し、キ
メラ抗体の形態のこの発明のペプチドを得る。斯くして
得られるこの発明のペプチドは、抗IL−18単一クロ
ーン抗体『#125−2HmAb』と同様に、効果的に
IL−18の中和能を発揮する。また、本実施例にした
がって得られるペプチドの枠組構造と相同性を有するヒ
ト起源の抗体の枠組構造をデータベースを用いて検索
し、相同性の認められたヒト起源の枠組構造と同様のア
ミノ酸配列を有するよう、本実施例によるDNAを改変
し、発現させれば、ヒト起源の枠組構造を有するヒト化
抗体としてのペプチドが得られる。さらに、斯くして得
られるヒト化抗体のアミノ酸配列に基づいて、慣用の蛋
白質構造解析用のソフトウェアを用いてその立体構造を
予測し、抗IL−18単一クローン抗体『#125−2
HmAb』のアミノ酸配列から同様にして予測される立
体構造と比較し、『#125−2HmAb』により近い
立体構造を持つようにさらにDNAを改変し、発現させ
れば、『#125−2HmAb』と実質的に同等の機能
を発揮するヒト化抗体が得られる。本実施例にしたがっ
て得られるペプチド並びに、斯かるペプチドを改変して
得られるヒト化抗体としての形態のペプチドは、感受性
疾患の治療に有用である。
【0076】
【実施例4】〈液剤〉安定剤として林原製結晶トレハロ
ース粉末『トレハオース』を1%(w/v)含む生理食
塩水に、実施例1及び2の方法にしたがって得たいずれ
かのペプチドを濃度1mg/mlになるように溶解し、
常法にしたがって精密濾過により除菌して液剤を得た。
【0077】安定性に優れた本品は、自己免疫疾患を含
む感受性疾患を治療・予防するための注射剤、点眼剤、
点鼻剤などとして有用である。
【0078】
【実施例5】〈乾燥注射剤〉安定剤としてシュークロー
スを1%(w/v)含む生理食塩水100mlに実施例
1及び2の方法にしたがって得たいずれかのペプチド1
00mgを溶解し、常法にしたがって精密濾過により除
菌した後、バイアル瓶に1mlずつ分注し、凍結乾燥し
た後、密栓した。
【0079】安定性に優れた本品は、自己免疫疾患を含
む感受性疾患を治療・予防するための乾燥注射剤として
有用である。
【0080】
【実施例6】〈軟膏剤〉滅菌蒸留水に和光純薬工業製カ
ルボキシビニルポリマー『ハイビスワコー104』と林
原製結晶トレハロース粉末『トレハオース』をそれぞれ
濃度1.4%(w/w)及び2.0%(w/w)になる
ように溶解し、実施例1及び2の方法にしたがって得た
いずれかのペプチドを均一に混合した後、pH7.2に
調整して、1g当りこの発明のペプチドを約1mg含む
ペースト状物を得た。
【0081】延展性と安定性に優れた本品は、自己免疫
疾患を含む感受性疾患を治療・予防するための軟膏剤と
して有用である。
【0082】
【実施例7】〈錠剤〉林原製無水結晶α−マルトース粉
末『ファイントース』に実施例1及び2の方法により得
たいずれかのペプチドと細胞賦活剤としてのルミンを均
一に混合し、得られた混合物を常法により打錠して製品
1錠(約200mg)当りこの発明のペプチド及びルミ
ンをそれぞれ約1mg含む錠剤を得た。
【0083】摂取性、安定性に優れ、細胞賦活作用も有
する本品は、自己免疫疾患を含む感受性疾患を治療・予
防するための錠剤として有用である。
【0084】
【実験】〈急性毒性試験〉常法にしたがって、8週齢の
マウスに実施例4乃至7の方法により得た種々剤型の感
受性疾患剤を経皮、経口又は腹腔内に注射投与した。そ
の結果、被検試料のLD50は、ペプチドの量に換算する
と、いずれの投与経路によっても約1mg/kgマウス
体重以上であった。このことは、この発明のペプチドが
ヒトを含む哺乳類に投与する医薬品に配合して安全であ
ることを裏付けている。
【0085】
【発明の効果】以上説明したとおり、この発明はIL−
18の生理作用を効果的に中和するペプチドの人為的な
創製に基づくものである。この発明のペプチドは、ヒト
を含む哺乳類において免疫反応を抑制し調節する性質を
有するので、臓器移植に伴う拒絶反応の緩和や、過剰な
免疫反応に起因する種々の疾患の治療・予防に著効を発
揮する。さらに、この発明のペプチドを用いる阻害剤、
阻害方法、中和剤、中和方法は、IL−18が直接又は
間接に関与する種々の疾患の治療や、臓器移植に伴う拒
絶反応や過剰な免疫反応の抑制にも有効である。斯くも
有用なるこの発明のペプチドは、この発明の製造方法に
より所望量を容易に製造することができる。加えて、こ
の発明のペプチドは、IL−18に対する作動薬や拮抗
薬を検索するための試薬としても有用である。
【0086】この発明は斯くも顕著な作用効果を奏する
発明であり、斯界に貢献すること誠に多大な意義のある
発明であると言える。
【0087】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> Kabuhiki Kaisha Hayashibara Seibutsu Kagaku Kenkyujo <120> PEPTIDE <130> 10058804 <150> JP 177,580/98 <151> 1998-6-24 <150> JP 289,044/98 <151> 1998-10-12 <150> JP 365,023/98 <151> 1998-12-22 <160> 33 <210> 1 <211> 108 <212> PRT <213> Mus musculus <400> 1 Asp Ile Gln Met Thr Gln Ser Pro Ser Ser Leu Ser Ala Ser Leu Gly 1 5 10 15 Glu Arg Val Ser Leu Thr Cys Arg Ala Ser Gln Asp Ile Gly Ser Lys 20 25 30 Leu Tyr Trp Leu Gln Gln Glu Pro Asp Gly Thr Phe Lys Arg Leu Ile 35 40 45 Tyr Ala Thr Ser Ser Leu Asp Ser Gly Val Pro Lys Arg Phe Ser Gly 50 55 60 Ser Arg Ser Gly Ser Asp Tyr Ser Leu Thr Ile Ser Ser Leu Glu Ser 65 70 75 80 Glu Asp Phe Val Asp Tyr Tyr Cys Leu Gln Tyr Ala Ser Ser Pro Tyr 85 90 95 Thr Phe Gly Gly Gly Thr Lys Leu Ala Ile Lys Arg 100 105 <210> 2 <211> 113 <212> PRT <213> Mus musculus <400> 2 Glu Ile Gln Leu Gln Gln Ser Gly Pro Glu Leu Val Lys Pro Gly Ala 1 5 10 15 Ser Val Lys Val Ser Cys Lys Ala Ser Gly Tyr Ser Phe Thr Asp Tyr 20 25 30 Phe Ile Tyr Trp Val Lys Gln Ser His Gly Lys Ser Leu Glu Trp Ile 35 40 45 Gly Asp Ile Asp Pro Tyr Asn Gly Asp Thr Ser Tyr Asn Gln Lys Phe 50 55 60 Arg Asp Lys Ala Thr Leu Thr Val Asp Gln Ser Ser Thr Thr Ala Phe 65 70 75 80 Met His Leu Asn Ser Leu Thr Ser Glu Asp Ser Ala Val Tyr Phe Cys 85 90 95 Ala Arg Gly Leu Arg Phe Trp Gly Gln Gly Thr Leu Val Thr Val Ser 100 105 110 Ala <210> 3 <211> 11 <212> PRT <213> Mus musculus <400> 3 Arg Ala Ser Gln Asp Ile Gly Ser Lys Leu Tyr 1 5 10 <210> 4 <211> 7 <212> PRT <213> Mus musculus <400> 4 Ala Thr Ser Ser Leu Asp Ser 1 5 <210> 5 <211> 9 <212> PRT <213> Mus musculus <400> 5 Leu Gln Tyr Ala Ser Ser Pro Tyr Thr 1 5 <210> 6 <211> 10 <212> PRT <213> Mus musculus <400> 6 Gly Tyr Ser Phe Thr Asp Tyr Phe Ile Tyr 1 5 10 <210> 7 <211> 17 <212> PRT <213> Mus musculus <400> 7 Asp Ile Asp Pro Tyr Asn Gly Asp Thr Ser Tyr Asn Gln Lys Phe Arg 1 5 10 15 Asp <210> 8 <211> 4 <212> PRT <213> Mus musculus <400> 8 Gly Leu Arg Phe 1 <210> 9 <211> 237 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> Artificially produced peptide in the form of a single chain variable region fragment (scFv) which neutralizes IL-18 <400> 9 Glu Ile Gln Leu Gln Gln Ser Gly Pro Glu Leu Val Lys Pro Gly Ala 1 5 10 15 Ser Val Lys Val Ser Cys Lys Ala Ser Gly Tyr Ser Phe Thr Asp Tyr 20 25 30 Phe Ile Tyr Trp Val Lys Gln Ser His Gly Lys Ser Leu Glu Trp Ile 35 40 45 Gly Asp Ile Asp Pro Tyr Asn Gly Asp Thr Ser Tyr Asn Gln Lys Phe 50 55 60 Arg Asp Lys Ala Thr Leu Thr Val Asp Gln Ser Ser Thr Thr Ala Phe 65 70 75 80 Met His Leu Asn Ser Leu Thr Ser Glu Asp Ser Ala Val Tyr Phe Cys 85 90 95 Ala Arg Gly Leu Arg Phe Trp Gly Gln Gly Thr Leu Val Thr Val Ser 100 105 110 Ala Gly Gly Gly Gly Gly Gly Ser Gly Gly Gly Gly Ser Gly Gly Gly 115 120 125 Gly Ser Asp Ile Gln Met Thr Gln Ser Pro Ser Ser Leu Ser Ala Ser 130 135 140 Leu Gly Glu Arg Val Ser Leu Thr Cys Arg Ala Ser Gln Asp Ile Gly 145 150 155 160 Ser Lys Leu Tyr Trp Leu Gln Gln Glu Pro Asp Gly Thr Phe Lys Arg 165 170 175 Leu Ile Tyr Ala Thr Ser Ser Leu Asp Ser Gly Val Pro Lys Arg Phe 180 185 190 Ser Gly Ser Arg Ser Gly Ser Asp Tyr Ser Leu Thr Ile Ser Ser Leu 195 200 205 Glu Ser Glu Asp Phe Val Asp Tyr Tyr Cys Leu Gln Tyr Ala Ser Ser 210 215 220 Pro Tyr Thr Phe Gly Gly Gly Thr Lys Leu Ala Ile Lys 225 230 235 <210> 10 <211> 243 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> Artificially produced peptide in the form of a single chain variable region fragment (scFv) which neutralizes IL-18 <400> 10 Glu Ile Gln Leu Gln Gln Ser Gly Pro Glu Leu Val Lys Pro Gly Ala 1 5 10 15 Ser Val Lys Val Ser Cys Lys Ala Ser Gly Tyr Ser Phe Thr Asp Tyr 20 25 30 Phe Ile Tyr Trp Val Lys Gln Ser His Gly Lys Ser Leu Glu Trp Ile 35 40 45 Gly Asp Ile Asp Pro Tyr Asn Gly Asp Thr Ser Tyr Asn Gln Lys Phe 50 55 60 Arg Asp Lys Ala Thr Leu Thr Val Asp Gln Ser Ser Thr Thr Ala Phe 65 70 75 80 Met His Leu Asn Ser Leu Thr Ser Glu Asp Ser Ala Val Tyr Phe Cys 85 90 95 Ala Arg Gly Leu Arg Phe Trp Gly Gln Gly Thr Leu Val Thr Val Ser 100 105 110 Ala Gly Gly Gly Gly Gly Gly Ser Gly Gly Gly Gly Ser Gly Gly Gly 115 120 125 Gly Ser Asp Ile Gln Met Thr Gln Ser Pro Ser Ser Leu Ser Ala Ser 130 135 140 Leu Gly Glu Arg Val Ser Leu Thr Cys Arg Ala Ser Gln Asp Ile Gly 145 150 155 160 Ser Lys Leu Tyr Trp Leu Gln Gln Glu Pro Asp Gly Thr Phe Lys Arg 165 170 175 Leu Ile Tyr Ala Thr Ser Ser Leu Asp Ser Gly Val Pro Lys Arg Phe 180 185 190 Ser Gly Ser Arg Ser Gly Ser Asp Tyr Ser Leu Thr Ile Ser Ser Leu 195 200 205 Glu Ser Glu Asp Phe Val Asp Tyr Tyr Cys Leu Gln Tyr Ala Ser Ser 210 215 220 Pro Tyr Thr Phe Gly Gly Gly Thr Lys Leu Ala Ile Lys His His His 225 230 235 240 His His His <210> 11 <211> 324 <212> DNA <213> Mus musculus <400> 11 gac atc cag atg acc cag tct cca tcc tcc tta tct gcc tct ctg gga 48 Asp Ile Gln Met Thr Gln Ser Pro Ser Ser Leu Ser Ala Ser Leu Gly 1 5 10 15 gaa aga gtc agt ctc act tgt cgg gca agt cag gac att ggt agt aaa 96 Glu Arg Val Ser Leu Thr Cys Arg Ala Ser Gln Asp Ile Gly Ser Lys 20 25 30 tta tac tgg ctt caa cag gaa cca gat gga act ttt aaa cgc ctg atc 144 Leu Tyr Trp Leu Gln Gln Glu Pro Asp Gly Thr Phe Lys Arg Leu Ile 35 40 45 tac gcc aca tcc agt tta gat tct ggt gtc ccc aag agg ttc agt ggc 192 Tyr Ala Thr Ser Ser Leu Asp Ser Gly Val Pro Lys Arg Phe Ser Gly 50 55 60 agt agg tct ggg tca gat tat tct ctc acc atc agc agc ctt gag tct 240 Ser Arg Ser Gly Ser Asp Tyr Ser Leu Thr Ile Ser Ser Leu Glu Ser 65 70 75 80 gaa gat ttt gta gac tat tac tgt cta caa tat gct agt tct ccg tac 288 Glu Asp Phe Val Asp Tyr Tyr Cys Leu Gln Tyr Ala Ser Ser Pro Tyr 85 90 95 acg ttc gga ggg ggg acc aag ctg gca ata aaa cgg 324 Thr Phe Gly Gly Gly Thr Lys Leu Ala Ile Lys Arg 100 105 <210> 12 <211> 339 <212> DNA <213> Mus musculus <400> 12 gag atc cag ctg cag cag tct gga cct gag ctg gtg aag cct ggg gct 48 Glu Ile Gln Leu Gln Gln Ser Gly Pro Glu Leu Val Lys Pro Gly Ala 1 5 10 15 tca gtg aag gtc tcc tgt aag gct tct ggt tac tca ttc act gac tac 96 Ser Val Lys Val Ser Cys Lys Ala Ser Gly Tyr Ser Phe Thr Asp Tyr 20 25 30 ttc att tac tgg gtg aag cag agc cat gga aag agc ctt gag tgg att 144 Phe Ile Tyr Trp Val Lys Gln Ser His Gly Lys Ser Leu Glu Trp Ile 35 40 45 gga gat att gat cct tat aat ggt gat act agt tac aac cag aag ttc 192 Gly Asp Ile Asp Pro Tyr Asn Gly Asp Thr Ser Tyr Asn Gln Lys Phe 50 55 60 agg gac aag gcc aca ttg act gtt gac cag tcc tcc acc aca gcc ttc 240 Arg Asp Lys Ala Thr Leu Thr Val Asp Gln Ser Ser Thr Thr Ala Phe 65 70 75 80 atg cat ctc aac agc ctg aca tct gag gac tct gca gtc tat ttc tgt 288 Met His Leu Asn Ser Leu Thr Ser Glu Asp Ser Ala Val Tyr Phe Cys 85 90 95 gca aga ggc cta cgg ttc tgg ggc caa ggg act ctg gtc act gtc tct 336 Ala Arg Gly Leu Arg Phe Trp Gly Gln Gly Thr Leu Val Thr Val Ser 100 105 110 gca 339 Ala <210> 13 <211> 33 <212> DNA <213> Mus musculus <400> 13 cgg gca agt cag gac att ggt agt aaa tta tac 33 Arg Ala Ser Gln Asp Ile Gly Ser Lys Leu Tyr 1 5 10 <210> 14 <211> 21 <212> DNA <213> Mus musculus <400> 14 gcc aca tcc agt tta gat tct 21 Ala Thr Ser Ser Leu Asp Ser 1 5 <210> 15 <211> 27 <212> DNA <213> Mus musculus <400> 15 cta caa tat gct agt tct ccg tac acg 27 Leu Gln Tyr Ala Ser Ser Pro Tyr Thr 1 5 <210> 16 <211> 30 <212> DNA <213> Mus musculus <400> 16 ggt tac tca ttc act gac tac ttc att tac 30 Gly Tyr Ser Phe Thr Asp Tyr Phe Ile Tyr 1 5 10 <210> 17 <211> 51 <212> DNA <213> Mus musculus <400> 17 gat att gat cct tat aat ggt gat act agt tac aac cag aag ttc agg 48 Asp Ile Asp Pro Tyr Asn Gly Asp Thr Ser Tyr Asn Gln Lys Phe Arg 1 5 10 15 gac 51 Asp <210> 18 <211> 12 <212> DNA <213> Mus musculus <400> 18 ggc cta cgg ttc 12 Gly Leu Arg Phe 1 <210> 19 <211> 711 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Artificial DNA to code for the amino acid sequence of SEQ ID NO:9 <400> 19 gag atc cag ctg cag cag tct gga cct gag ctg gtg aag cct ggg gct 48 Glu Ile Gln Leu Gln Gln Ser Gly Pro Glu Leu Val Lys Pro Gly Ala 1 5 10 15 tca gtg aag gtc tcc tgt aag gct tct ggt tac tca ttc act gac tac 96 Ser Val Lys Val Ser Cys Lys Ala Ser Gly Tyr Ser Phe Thr Asp Tyr 20 25 30 ttc att tac tgg gtg aag cag agc cat gga aag agc ctt gag tgg att 144 Phe Ile Tyr Trp Val Lys Gln Ser His Gly Lys Ser Leu Glu Trp Ile 35 40 45 gga gat att gat cct tat aat ggt gat act agt tac aac cag aag ttc 192 Gly Asp Ile Asp Pro Tyr Asn Gly Asp Thr Ser Tyr Asn Gln Lys Phe 50 55 60 agg gac aag gcc aca ttg act gtt gac cag tcc tcc acc aca gcc ttc 240 Arg Asp Lys Ala Thr Leu Thr Val Asp Gln Ser Ser Thr Thr Ala Phe 65 70 75 80 atg cat ctc aac agc ctg aca tct gag gac tct gca gtc tat ttc tgt 288 Met His Leu Asn Ser Leu Thr Ser Glu Asp Ser Ala Val Tyr Phe Cys 85 90 95 gca aga ggc cta cgg ttc tgg ggc caa ggg act ctg gtc act gtc tct 336 Ala Arg Gly Leu Arg Phe Trp Gly Gln Gly Thr Leu Val Thr Val Ser 100 105 110 gca ggt gga ggt gga ggc gga tcc ggc gga ggt ggc tct ggc ggt ggc 384 Ala Gly Gly Gly Gly Gly Gly Ser Gly Gly Gly Gly Ser Gly Gly Gly 115 120 125 gga tcg gac atc cag atg acc cag tct cca tcc tcc tta tct gcc tct 432 Gly Ser Asp Ile Gln Met Thr Gln Ser Pro Ser Ser Leu Ser Ala Ser 130 135 140 ctg gga gaa aga gtc agt ctc act tgt cgg gca agt cag gac att ggt 480 Leu Gly Glu Arg Val Ser Leu Thr Cys Arg Ala Ser Gln Asp Ile Gly 145 150 155 160 agt aaa tta tac tgg ctt caa cag gaa cca gat gga act ttt aaa cgc 528 Ser Lys Leu Tyr Trp Leu Gln Gln Glu Pro Asp Gly Thr Phe Lys Arg 165 170 175 ctg atc tac gcc aca tcc agt tta gat tct ggt gtc ccc aag agg ttc 576 Leu Ile Tyr Ala Thr Ser Ser Leu Asp Ser Gly Val Pro Lys Arg Phe 180 185 190 agt ggc agt agg tct ggg tca gat tat tct ctc acc atc agc agc ctt 624 Ser Gly Ser Arg Ser Gly Ser Asp Tyr Ser Leu Thr Ile Ser Ser Leu 195 200 205 gag tct gaa gat ttt gta gac tat tac tgt cta caa tat gct agt tct 672 Glu Ser Glu Asp Phe Val Asp Tyr Tyr Cys Leu Gln Tyr Ala Ser Ser 210 215 220 ccg tac acg ttc gga ggg ggg acc aag ctg gca ata aaa 711 Pro Tyr Thr Phe Gly Gly Gly Thr Lys Leu Ala Ile Lys 225 230 235 <210> 20 <211> 729 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Artificial DNA to code for the amino acid sequence of SEQ ID NO:10 <400> 20 gag atc cag ctg cag cag tct gga cct gag ctg gtg aag cct ggg gct 48 Glu Ile Gln Leu Gln Gln Ser Gly Pro Glu Leu Val Lys Pro Gly Ala 1 5 10 15 tca gtg aag gtc tcc tgt aag gct tct ggt tac tca ttc act gac tac 96 Ser Val Lys Val Ser Cys Lys Ala Ser Gly Tyr Ser Phe Thr Asp Tyr 20 25 30 ttc att tac tgg gtg aag cag agc cat gga aag agc ctt gag tgg att 144 Phe Ile Tyr Trp Val Lys Gln Ser His Gly Lys Ser Leu Glu Trp Ile 35 40 45 gga gat att gat cct tat aat ggt gat act agt tac aac cag aag ttc 192 Gly Asp Ile Asp Pro Tyr Asn Gly Asp Thr Ser Tyr Asn Gln Lys Phe 50 55 60 agg gac aag gcc aca ttg act gtt gac cag tcc tcc acc aca gcc ttc 240 Arg Asp Lys Ala Thr Leu Thr Val Asp Gln Ser Ser Thr Thr Ala Phe 65 70 75 80 atg cat ctc aac agc ctg aca tct gag gac tct gca gtc tat ttc tgt 288 Met His Leu Asn Ser Leu Thr Ser Glu Asp Ser Ala Val Tyr Phe Cys 85 90 95 gca aga ggc cta cgg ttc tgg ggc caa ggg act ctg gtc act gtc tct 336 Ala Arg Gly Leu Arg Phe Trp Gly Gln Gly Thr Leu Val Thr Val Ser 100 105 110 gca ggt gga ggt gga ggc gga tcc ggc gga ggt ggc tct ggc ggt ggc 384 Ala Gly Gly Gly Gly Gly Gly Ser Gly Gly Gly Gly Ser Gly Gly Gly 115 120 125 gga tcg gac atc cag atg acc cag tct cca tcc tcc tta tct gcc tct 432 Gly Ser Asp Ile Gln Met Thr Gln Ser Pro Ser Ser Leu Ser Ala Ser 130 135 140 ctg gga gaa aga gtc agt ctc act tgt cgg gca agt cag gac att ggt 480 Leu Gly Glu Arg Val Ser Leu Thr Cys Arg Ala Ser Gln Asp Ile Gly 145 150 155 160 agt aaa tta tac tgg ctt caa cag gaa cca gat gga act ttt aaa cgc 528 Ser Lys Leu Tyr Trp Leu Gln Gln Glu Pro Asp Gly Thr Phe Lys Arg 165 170 175 ctg atc tac gcc aca tcc agt tta gat tct ggt gtc ccc aag agg ttc 576 Leu Ile Tyr Ala Thr Ser Ser Leu Asp Ser Gly Val Pro Lys Arg Phe 180 185 190 agt ggc agt agg tct ggg tca gat tat tct ctc acc atc agc agc ctt 624 Ser Gly Ser Arg Ser Gly Ser Asp Tyr Ser Leu Thr Ile Ser Ser Leu 195 200 205 gag tct gaa gat ttt gta gac tat tac tgt cta caa tat gct agt tct 672 Glu Ser Glu Asp Phe Val Asp Tyr Tyr Cys Leu Gln Tyr Ala Ser Ser 210 215 220 ccg tac acg ttc gga ggg ggg acc aag ctg gca ata aaa cat cac cat 720 Pro Tyr Thr Phe Gly Gly Gly Thr Lys Leu Ala Ile Lys His His His 225 230 235 245 cac cat cac 729 His His His <210> 21 <211> 157 <212> PRT <213> Homo sapiens <220> <221> UNSURE <222> (73) <223> "Xaa" means an amino acid of isoleucine or threonine. <400> 21 Tyr Phe Gly Lys Leu Glu Ser Lys Leu Ser Val Ile Arg Asn Leu Asn 1 5 10 15 Asp Gln Val Leu Phe Ile Asp Gln Gly Asn Arg Pro Leu Phe Glu Asp 20 25 30 Met Thr Asp Ser Asp Cys Arg Asp Asn Ala Pro Arg Thr Ile Phe Ile 35 40 45 Ile Ser Met Tyr Lys Asp Ser Gln Pro Arg Gly Met Ala Val Thr Ile 50 55 60 Ser Val Lys Cys Glu Lys Ile Ser Xaa Leu Ser Cys Glu Asn Lys Ile 65 70 75 80 Ile Ser Phe Lys Glu Met Asn Pro Pro Asp Asn Ile Lys Asp Thr Lys 85 90 95 Ser Asp Ile Ile Phe Phe Gln Arg Ser Val Pro Gly His Asp Asn Lys 100 105 110 Met Gln Phe Glu Ser Ser Ser Tyr Glu Gly Tyr Phe Leu Ala Cys Glu 115 120 125 Lys Glu Arg Asp Leu Phe Lys Leu Ile Leu Lys Lys Glu Asp Glu Leu 130 135 140 Gly Asp Arg Ser Ile Met Phe Thr Val Gln Asn Glu Asp 145 150 155 <210> 22 <211> 157 <212> PRT <213> Mus Musculus <220> <221> UNSURE <222> (70) <223> "Xaa" means an amino acid of methionine or threonine. <400> 22 Asn Phe Gly Arg Leu His Cys Thr Thr Ala Val Ile Arg Asn Ile Asn 1 5 10 15 Asp Gln Val Leu Phe Val Asp Lys Arg Gln Pro Val Phe Glu Asp Met 20 25 30 Thr Asp Ile Asp Gln Ser Ala Ser Glu Pro Gln Thr Arg Leu Ile Ile 35 40 45 Tyr Met Tyr Lys Asp Ser Glu Val Arg Gly Leu Ala Val Thr Leu Ser 50 55 60 Val Lys Asp Ser Lys Xaa Ser Thr Leu Ser Cys Lys Asn Lys Ile Ile 65 70 75 80 Ser Phe Glu Glu Met Asp Pro Pro Glu Asn Ile Asp Asp Ile Gln Ser 85 90 95 Asp Leu Ile Phe Phe Gln Lys Arg Val Pro Gly His Asn Lys Met Glu 100 105 110 Phe Glu Ser Ser Leu Tyr Glu Gly His Phe Leu Ala Cys Gln Lys Glu 115 120 125 Asp Asp Ala Phe Lys Leu Ile Leu Lys Lys Lys Asp Glu Asn Gly Asp 130 135 140 Lys Ser Val Met Phe Thr Leu Thr Asn Leu His Gln Ser 145 150 155 <210> 23 <211> 43 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designed oligonucleotide as sense primer to amplify a cDNA fragment coding for an antibody light chain variable region <400> 23 actagtcgac atgaggrccc ctgctcagwt tyttggmwtc ttg 43 <210> 24 <211> 27 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designed oligonucleotide as antisense primer to amplify a cDNA fragment coding for an antibody light chain variable region <400> 24 ggatcccggg tggatggtgg gaagatg 27 <210> 25 <211> 36 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designed oligonucleotide as sense primer to amplify a cDNA fragment coding for an antibody heavy chain variable region <400> 25 actagtcgac atggratgga gckggrtctt tmtctt 36 <210> 26 <211> 28 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designed oligonucleotide as antisense primer to amplify a cDNA fragment coding for an antibody heavy chain variable region <400> 26 ggatcccggg ccagtggata gacagatg 28 <210> 27 <211> 407 <212> DNA <213> Mus musculus <220> <221> CDS <222> (1)...(407) <220> <221> sig peptide <222> (1)...(60) <400> 27 atg agg gcc cct gct cag att ttt ggc ttc ttg ttg ctc ttg ttt cca 48 Met Arg Ala Pro Ala Gln Ile Phe Gly Phe Leu Leu Leu Leu Phe Pro 1 5 10 15 ggt acc aga tgt gac atc cag atg acc cag tct cca tcc tcc tta tct 96 Gly Thr Arg Cys Asp Ile Gln Met Thr Gln Ser Pro Ser Ser Leu Ser 20 25 30 gcc tct ctg gga gaa aga gtc agt ctc act tgt cgg gca agt cag gac 144 Ala Ser Leu Gly Glu Arg Val Ser Leu Thr Cys Arg Ala Ser Gln Asp 35 40 45 att ggt agt aaa tta tac tgg ctt caa cag gaa cca gat gga act ttt 192 Ile Gly Ser Lys Leu Tyr Trp Leu Gln Gln Glu Pro Asp Gly Thr Phe 50 55 60 aaa cgc ctg atc tac gcc aca tcc agt tta gat tct ggt gtc ccc aag 240 Lys Arg Leu Ile Tyr Ala Thr Ser Ser Leu Asp Ser Gly Val Pro Lys 65 70 75 80 agg ttc agt ggc agt agg tct ggg tca gat tat tct ctc acc atc agc 288 Arg Phe Ser Gly Ser Arg Ser Gly Ser Asp Tyr Ser Leu Thr Ile Ser 85 90 95 agc ctt gag tct gaa gat ttt gta gac tat tac tgt cta caa tat gct 336 Ser Leu Glu Ser Glu Asp Phe Val Asp Tyr Tyr Cys Leu Gln Tyr Ala 100 105 110 agt tct ccg tac acg ttc gga ggg ggg acc aag ctg gca ata aaa cgg 384 Ser Ser Pro Tyr Thr Phe Gly Gly Gly Thr Lys Leu Ala Ile Lys Arg 115 120 125 gct gat gct gca cca act gta tc 407 Ala Asp Ala Ala Pro Thr Val 130 135 <210> 28 <211> 412 <212> DNA <213> Mus musculus <220> <221> CDS <222> (1)...(412) <220> <221> sig peptide <222> (1)...(60) <400> 28 atg gga tgg agc ggg atc ttt ctc ttc ctc ctg tca gga cct aca ggt 48 Met Gly Trp Ser Gly Ile Phe Leu Phe Leu Leu Ser Gly Pro Thr Gly 1 5 10 15 gtc cac tct gag atc cag ctg cag cag tct gga cct gag ctg gtg aag 96 Val His Ser Glu Ile Gln Leu Gln Gln Ser Gly Pro Glu Leu Val Lys 20 25 30 cct ggg gct tca gtg aag gtc tcc tgt aag gct tct ggt tac tca ttc 144 Pro Gly Ala Ser Val Lys Val Ser Cys Lys Ala Ser Gly Tyr Ser Phe 35 40 45 act gac tac ttc att tac tgg gtg aag cag agc cat gga aag agc ctt 192 Thr Asp Tyr Phe Ile Tyr Trp Val Lys Gln Ser His Gly Lys Ser Leu 50 55 60 gag tgg att gga gat att gat cct tat aat ggt gat act agt tac aac 240 Glu Trp Ile Gly Asp Ile Asp Pro Tyr Asn Gly Asp Thr Ser Tyr Asn 65 70 75 80 cag aag ttc agg gac aag gcc aca ttg act gtt gac cag tcc tcc acc 288 Gln Lys Phe Arg Asp Lys Ala Thr Leu Thr Val Asp Gln Ser Ser Thr 85 90 95 aca gcc ttc atg cat ctc aac agc ctg aca tct gag gac tct gca gtc 336 Thr Ala Phe Met His Leu Asn Ser Leu Thr Ser Glu Asp Ser Ala Val 100 105 110 tat ttc tgt gca aga ggc cta cgg ttc tgg ggc caa ggg act ctg gtc 384 Tyr Phe Cys Ala Arg Gly Leu Arg Phe Trp Gly Gln Gly Thr Leu Val 115 120 125 act gtc tct gca gcc aaa acg aca ccc c 412 Thr Val Ser Ala Ala Lys Thr Thr Pro 130 135 <210> 29 <211> 27 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designed oligonucleotide as sense primer to amplify a DNA fragment containing the nucleotide sequence of SEQ ID NO:12 <400> 29 gtcatatgga gatccagctg cagcagt 27 <210> 30 <211> 43 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designed oligonucleotide as antisense primer to amplify a DNA fragment containing the nucleotide sequence of SEQ ID NO:12 <400> 30 gaggatccgc ctccacctcc acctgcagag acagtgacca gag 43 <210> 31 <211> 50 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designed oligonucleotide as sense primer to amplify a DNA fragment containing a part of the nucleotide sequence of SEQ ID NO:11 <400> 31 tggatccggc ggaggtggct ctggcggtgg cggatcggac atccagatga 50 <210> 32 <211> 31 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designed oligonucleotide as antisense primer to amplify a DNA fragment containing a part of the nucleotide sequence of SEQ ID NO:11 <400> 32 ccggatcctt attttattgc cagcttggtc c 31 <210> 33 <211> 45 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designed oligonucleotide as antisense primer to amplify a DNA fragment containing a part of the nucleotide sequence of SEQ ID NO:11 <400> 33 tggatcctta gtgatggtga tggtgatgtt ttattgccag cttgg 45
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のペプチドをコードする塩基配列を含
有する組換えDNA『pEscFv#125−2H』の
構造を示す図である。
【図2】この発明のペプチドが、IL−18の生理作用
である、免疫担当細胞におけるIFN−γの産生の誘導
を、用量依存的に中和する様子を示す図である。
【図3】この発明のペプチドが、IL−18に特異的に
結合する様子を示す、ディスプレー上に表示したSDS
−PAGE像の中間調画像である。
【図4】この発明のペプチドをコードする塩基配列を含
有する組換えDNA『pEscFv#125−2H.H
T』の構造を示す図である。
【図5】この発明のペプチドが、IL−18の生理作用
である、免疫担当細胞におけるIFN−γの産生の誘導
を、用量依存的に中和する様子を示す図である。
【符合の説明】 PT7 T7プロモーター RBS リボゾーム結合配列 Init 開始コドン scFv この発明のペプチドをコードするDN
A VH 抗IL−18抗体の重鎖における可変
領域のアミノ酸配列をコードする塩基配列 Linker リンカーとしてのアミノ酸配列をコー
ドする塩基配列 VL 抗IL−18抗体の軽鎖における可変
領域のアミノ酸配列の一部をコードする塩基配列 CDR 抗IL−18抗体における相補性決定
領域のアミノ酸配列をコードする塩基配列 FR 抗IL−18抗体における枠組構造の
アミノ酸配列をコードする塩基配列 His6 ヒスチジン6個が連結されたアミノ酸
配列をコードする塩基配列 Term 終止コドン ori 大腸菌における複製起点 Amp アンピシリン耐性遺伝子 T7term T7ターミネーター
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12P 21/08 C12P 21/08 Fターム(参考) 4B024 AA01 AA11 BA44 BA80 CA04 DA01 DA02 DA05 EA04 GA11 4B064 AG01 AG27 CA01 CA10 CA11 CA19 CC24 DA03 4C084 AA02 AA06 AA07 BA44 CA53 DA39 DA59 MA66 NA03 ZB072 ZB082 ZB112 4C085 AA13 AA14 BB17 DD62 GG02 GG03 GG04 GG05 GG08 4H045 AA10 AA11 AA20 AA30 BA10 CA40 DA76 EA22 FA72 FA74

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 抗インターロイキン−18抗体における
    可変領域のアミノ酸配列の一部又は全てを含有し、イン
    ターロイキン−18の生理作用を中和する性質を具備す
    る人為的に創製されたペプチド。
  2. 【請求項2】 抗インターロイキン−18抗体が単一ク
    ローン抗体である請求項1に記載のペプチド。
  3. 【請求項3】 抗インターロイキン−18抗体がヒト又
    はマウス由来のインターロイキン−18を抗原とする請
    求項1又は2に記載のペプチド。
  4. 【請求項4】 インターロイキン−18の生理作用によ
    る炎症の惹起を抑制する請求項1、2又は3に記載のペ
    プチド。
  5. 【請求項5】 抗インターロイキン−18抗体の可変領
    域が配列表における配列番号1及び2に示すアミノ酸配
    列を含有する請求項1乃至4のいずれかに記載のペプチ
    ド。
  6. 【請求項6】 抗インターロイキン−18抗体の可変領
    域における相補性決定領域のアミノ酸配列の一部又は全
    てのアミノ酸配列を含有する請求項1乃至5のいずれか
    に記載のペプチド。
  7. 【請求項7】 配列表における配列番号3乃至8に示す
    アミノ酸配列の一部又は全てを含有する請求項1乃至6
    のいずれかに記載のペプチド。
  8. 【請求項8】 配列表における配列番号9又は10に示
    すアミノ酸配列を有する請求項1乃至7のいずれかに記
    載のペプチド。
  9. 【請求項9】 ヒト化された単一クローン抗体としての
    請求項1乃至8に記載のペプチド。
  10. 【請求項10】請求項1乃至9のいずれかに記載のペプ
    チドをコードするDNA。
  11. 【請求項11】配列表における配列番号11及び12に
    示す塩基配列又はそれらに相補的な塩基配列の一部又は
    全てを含有する請求項10に記載のDNA。
  12. 【請求項12】配列表における配列番号13乃至18に
    示す塩基配列又はそれらに相補的な塩基配列の一部又は
    全てを含有する請求項10又は11に記載のDNA。
  13. 【請求項13】配列表における配列番号19又は20に
    示す塩基配列、又はそれらのいずれかに相補的な塩基配
    列を有する請求項10、11又は12に記載のDNA。
  14. 【請求項14】遺伝子の縮重に基づき、コードするアミ
    ノ酸配列を変えることなく、1個又は2個以上の塩基を
    他の塩基で置換した請求項10、11、12又は13に
    記載のDNA。
  15. 【請求項15】自律複製可能なベクターに挿入された請
    求項10乃至14のいずれかに記載のDNA。
  16. 【請求項16】動物、植物又は微生物由来の宿主に導入
    された請求項10乃至15のいずれかに記載のDNA。
  17. 【請求項17】請求項1乃至9のいずれかに記載のペプ
    チドをコードするDNAを発現させる工程と、生成した
    ペプチドを採取する工程を含んでなるペプチドの製造方
    法。
  18. 【請求項18】生成したペプチドを塩析、透析、濾過、
    濃縮、分別沈澱、イオン交換クロマトグラフィー、ゲル
    濾過クロマトグラフィー、吸着クロマトグラフィー、等
    電点クロマトグラフィー、疎水性クロマトグラフィー、
    逆相クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラ
    フィー、ゲル電気泳動及び/又は等電点電気泳動を含む
    工程により採取する請求項17に記載のペプチドの製造
    方法。
  19. 【請求項19】有効成分として請求項1乃至9のいずれ
    かに記載のペプチドを含んでなる感受性疾患剤。
  20. 【請求項20】安定剤として血清アルブミン、ゼラチ
    ン、糖質及び/又は緩衝剤を含んでなる請求項19に記
    載の感受性疾患剤。
  21. 【請求項21】抗自己免疫疾患剤としての請求項19又
    は20に記載の感受性疾患剤。
  22. 【請求項22】免疫抑制剤としての請求項19又は20
    に記載の感受性疾患剤。
  23. 【請求項23】抗炎症剤としての請求項19又は20に
    記載の感受性疾患剤。
  24. 【請求項24】請求項1乃至9のいずれかに記載のペプ
    チドを有効成分として含んでなるインターロイキン−1
    8中和剤。
  25. 【請求項25】請求項1乃至9のいずれかに記載のペプ
    チドを作用させることを特徴とするインターロイキン−
    18の中和方法。
  26. 【請求項26】請求項1乃至9のいずれかに記載のペプ
    チドを有効成分として含んでなるインターロイキン−1
    8阻害剤。
  27. 【請求項27】請求項1乃至9のいずれかに記載のペプ
    チドを作用させることを特徴とするインターロイキン−
    18の阻害方法。
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