JP2000236517A - 磁気記録装置及び方法並びに磁気記録再生装置及び方法 - Google Patents

磁気記録装置及び方法並びに磁気記録再生装置及び方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】映像信号を高品質に長時間に亘って記録できる
磁気記録装置及び方法並びに磁気記録再生装置及び方法
を実現し難かった。 【解決手段】所定のディジタル記録方式に応じたデータ
フォーマットの記録データを生成し、当該記録データ
を、ディジタル記録方式における2トラック分を連続し
て1トラックとして磁気テープに記録するようにした。
またこの場合において、磁気テープにおけるトラック毎
のパイロット信号の周波数の並びを表す制御データを、
NTSC方式では2フレーム周期、PAL方式では1フ
レーム周期で値を反転させながら記録データに格納する
ようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は磁気記録装置及び方
法並びに磁気記録再生装置及び方法に関し、例えばディ
ジタルビデオカメラに適用して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ディジタルビテオテープレコーダ
の記録方式としてDV(Digital Video )方式(IEC 61
834 helical scan digital video tape cassette recor
ding system using 6.35mm magnetic tape for consume
rs(525/60,625/50,1125/60and1250/50systems))があ
り、近年ではこのDV方式に対応したビデオカメラや、
据え置き型のビデオテープレコーダが登場している。
【0003】そしてこのDV方式では、使用する磁気テ
ープ(以下、これをDVテープと呼ぶ)のテープ幅が6.
35〔mm〕(=1/4インチ)となっており、例えば従来
のアログビデオテープレコーダの記録方式として広く用
いられているアナログ8mm方式(IEC 60843 helical sc
an video tape cassette recording system using 8mm
magnet tape for consumer)で使用する磁気テープ(以
下、これを8mmテープと呼ぶ)のテープ幅(8〔mm〕)
よりも狭くなっている。
【0004】これにも関わらずDV方式では、記録する
映像音声信号を圧縮すると共に記録密度を高めているた
め、高い画質で長時間の記録を行い得る利点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところでDV方式とア
ナログ8mm方式との間には互換性はないが、例えばDV
テープよりも幅広の8mmテープに対してDV方式のデー
タフォーマットの映像音声信号を記録することができれ
ば、映像音声を高品質にかつ長時間に亘って記録するこ
とができ、さらにアナログ8mm方式と合わせて現行の8
mmテープの生産設備や部品等の資源を有効に利用できる
ものと考えられる。
【0006】さらにアナログ8mm再生機能をもたせれ
ば、過去のアナログ8mmライブラリーやアナログ8mm資
産をそのまま楽しむこともできるものと考えられる。
【0007】本発明は以上の点を考慮してなされたもの
で、映像信号を高品質にかつ長時間に亘って記録できる
磁気記録装置及び方法並びに磁気記録再生装置及び方法
を提案しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め本発明においては、磁気記録装置において、所定のデ
ィジタル記録方式に応じたデータフォーマットの記録デ
ータを生成する記録データ生成手段と、当該記録データ
を、ディジタル記録方式における2トラック分を連続し
て1トラックとして磁気テープに順次記録する記録手段
とを設け、記録データ生成手段が、磁気テープにおける
トラック毎のパイロット信号の周波数の並びを表す1ビ
ットの制御データを、NTSC方式では2フレーム周
期、PAL方式では1フレーム周期で値を反転させなが
ら記録データ内に格納するようにした。
【0009】この結果この磁気記録装置では、ディジタ
ル記録方式に応じたデータフォーマットの記録データ
を、当該ディジタル記録方式における2トラック分を連
続して1トラックとして磁気テープに順次記録する分、
映像信号を高品質にかつ長時間に亘って記録することが
できる。またこの磁気記録装置により磁気テープに記録
された記録データに対して繋ぎ撮りをする場合、記録デ
ータに含まれる制御データの値に基づいて、当該記録デ
ータが記録された各トラックに記録されているパイロッ
ト信号の周波数の並びと所定パターンで続くように、繋
ぎ撮りにより新たに記録する記録データに付加すべきパ
イロット信号の周波数を容易に決定することができる。
【0010】また本発明においては、磁気記録方法にお
いて、所定のディジタル記録方式に応じたデータフォー
マットの記録データを生成する第1のステップと、生成
された記録データを、ディジタル記録方式における2ト
ラック分を連続して1トラックとして磁気テープに順次
記録する第2のステップとを設け、第1のステップで
は、磁気テープにおけるトラック毎のパイロット信号の
周波数の並びを表す1ビットの制御データを、NTSC
方式では2フレーム周期、PAL方式では1フレーム周
期で値を反転させながら記録データ内に格納するように
した。
【0011】この結果この磁気記録方法によれば、ディ
ジタル記録方式に応じたデータフォーマットの記録デー
タを、当該ディジタル記録方式における2トラック分を
連続して1トラックとして磁気テープに順次記録する
分、映像信号を高品質にかつ長時間に亘って記録するこ
とができる。またこの磁気記録方法により磁気テープに
記録された記録データに対して繋ぎ撮りをする場合に、
記録データに含まれる制御データの値に基づいて、当該
記録データが記録された各トラックに記録されているパ
イロット信号の周波数の並びと所定パターンで続くよう
に、繋ぎ撮りにより新たに記録する記録データに付加す
べきパイロット信号の周波数を容易に決定することがで
きる。
【0012】さらに本発明においては、磁気記録再生装
置において、所定のディジタル記録方式に応じたデータ
フォーマットの記録データを生成する記録データ生成手
段と、当該記録データを、ディジタル記録方式における
2トラック分を連続して1トラックとして磁気テープに
順次記録する記録手段とを設け、記録データ生成手段
が、磁気テープにおけるトラック毎のパイロット信号の
周波数の並びを表す1ビットの制御データを、NTSC
方式では2フレーム周期、PAL方式では1フレーム周
期で値を反転させながら記録データ内に格納するように
した。
【0013】この結果この磁気記録再生装置では、ディ
ジタル記録方式に応じたデータフォーマットの記録デー
タを、当該ディジタル記録方式における2トラック分を
連続して1トラックとして磁気テープに順次記録する
分、映像信号を高品質にかつ長時間に亘って記録するこ
とができる。またこの磁気記録再生装置により磁気テー
プに記録された記録データに対して繋ぎ撮りをする場合
に、記録データに含まれる制御データの値に基づいて、
当該記録データが記録された各トラックに記録されてい
るパイロット信号の周波数の並びと所定パターンで続く
ように、繋ぎ撮りにより新たに記録する記録データに付
加すべきパイロット信号の周波数を容易に決定すること
ができる。
【0014】さらに本発明においては、磁気記録再生方
法において、所定のディジタル記録方式に応じたデータ
フォーマットの記録データを生成する第1のステップ
と、生成された記録データを、ディジタル記録方式にお
ける2トラック分を連続して1トラックとして磁気テー
プに順次記録する第2のステップとを設け、第1のステ
ップでは、磁気テープにおけるトラック毎のパイロット
信号の周波数の並びを表す1ビットの制御データを、N
TSC方式では2フレーム周期、PAL方式では1フレ
ーム周期で値を反転させながら記録データ内に格納する
ようにした。
【0015】この結果この磁気記録再生方法によれば、
ディジタル記録方式に応じたデータフォーマットの記録
データを、当該ディジタル記録方式における2トラック
分を連続して1トラックとして磁気テープに順次記録す
る分、映像信号を高品質にかつ長時間に亘って記録する
ことができる。またこの磁気記録再生方法により磁気テ
ープに記録された記録データに対して繋ぎ撮りをする場
合に、記録データに含まれる制御データの値に基づい
て、当該記録データが記録された各トラックに記録され
ているパイロット信号の周波数の並びと所定パターンで
続くように、繋ぎ撮りにより新たに記録する記録データ
に付加すべきパイロット信号の周波数を容易に決定し得
るようにすることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下図面について、本発明の一実
施の形態を詳述する。
【0017】(1)本実施の形態での記録方式 以下に本発明を適用した記録方式について従来のDV方
式と比較しながら説明する。本発明を適用した記録方式
は、8mmテープにDV方式のデータフォーマットの映像
音声信号(以下、これをDVデータと呼ぶ)を記録する
方式であり、以下の説明ではディジタル8mm方式と呼ぶ
ものとする。
【0018】まずDV方式では、図1に示すように、テ
ープ幅が6.35〔mm〕のDVテープ1に対して直径21.7
〔mm〕の回転ドラム2をNTSC方式では9000/1.001
〔r.p.m.〕、PAL方式では9000〔r.p.m.〕の回転速度
で矢印a1 方向に回転させながらDVデータを記録す
る。
【0019】この場合回転ドラム2には、アジマス角の
異なる2つの磁気ヘッド3A、3Bが180 〔°〕対向し
た位置に搭載される。このため2つの磁気ヘッド3A、
3Bが矢印b1 方向に走行するDVテープ1に対して所
定角度をもって順次交互に走査し、この結果この図1の
ようにDVテープ1の長手方向に沿って順次斜めにトラ
ック4が形成される。
【0020】そしてDV方式では、一方の磁気ヘッド3
A、3Bにより形成されるトラック4をオッドトラック
1 、O3 、……とし、他方の磁気ヘッド3B、3Aに
より形成されるトラック4をイーブントラックE2 、E
4 、……としたとき、1フレーム分のDVデータがNT
SC方式では5本のオッドトラックO1 、O3 、……と
5本のイーブントラックE2 、E4 、……の合計10本の
トラック4に分割して記録され、PAL方式では6本の
オッドトラックO1 、O3 、……と6本のイーブントラ
ックE2 、E4 、……の合計12本のトラック4に分割し
て記録される。
【0021】因に、DV方式における各トラック4内の
データフォーマットを図2に示す。この図2からも明ら
かなように、DV方式では、各トラック4にヘッド突入
側から順番にITI(Insert and Track Information)
エリアAr1 、IBG(Inter Block Gap )、オーディ
オデータエリアAr2 、IBG、ビデオデータエリアA
3 、IBG、サブコードデータエリアAr4 及び拡張
エリアAr5 が設けられる。
【0022】そしてITIエリアAr1 には後述のパイ
ロットフレームデータを含むトラックに関する各種情報
が格納されると共に、オーディオデータエリアAr2
びビデオデータエリアAr3 にはそれぞれオーディオデ
ータ及びビデオデータが格納され、サブコードエリアA
4 にはサブコードが格納される。なお拡張エリアAr
5 及びIBGにはデータが記録されない。
【0023】さらにDV方式では、オーディオデータエ
リアAr2 及びビデオデータエリアAr3 内に、フレー
ムの先頭から順番に隣接する2つのトラック4を組にし
て、各組ごとに0から始まる連番(以下、これをトラッ
クペア番号と呼ぶ)を表すデータが格納される。
【0024】従って例えばNTSC方式の場合にはフレ
ームの先頭のトラック4から順番に「0」、「0」、
「1」、「1」……「5」、「5」のようにトラックペ
ア番号を表すデータが各トラック4内にそれぞれ記録さ
れ、PAL方式の場合にはフレームの先頭のトラック4
から順番に「0」、「0」、「1」、「1」……
「6」、「6」のようにトラックペア番号を表すデータ
が各トラック4内にそれぞれ記録される。
【0025】これによりDV方式においては、このトラ
ックペア番号に基づいて、再生されたDVデータがフレ
ーム内の何番目のトラック4に記録されたものであるか
を容易に認識することができる。
【0026】一方本発明を適用したディジタル8mm方式
では、図3に示すように、8mmテープ5に対してアナロ
グ8mm方式と同径(直径40〔mm〕)の回転ドラム6をN
TSC方式では4500/1.001〔r.p.m.〕、PAL方式では
4500〔r.p.m.〕の回転速度で矢印a2 方向に回転させな
がらDV方式のデータフォーマットの映像音声信号(D
Vデータ)を記録する。
【0027】この場合にも回転ドラム6にはアジマス角
の異なる2つの磁気ヘッド7A、7Bが180 〔°〕対向
した位置に設けられる。このため2つの磁気ヘッド7
A、7Bが矢印b2 で示す8mmテープ5の走行方向に対
して所定角度をもって順次交互に走査し、この結果この
図3のように8mmテープ5の長手方向に沿って順次斜め
にトラック8が形成される。
【0028】ここでディジタル8mm方式では、1本のト
ラック8にDV方式における2トラック分のDVデータ
をDV方式のデータパターンのまま連続して記録する。
すなわちディジタル8mm方式では、DV方式におけるオ
ッドトラックO1、O3、……のデータと、イーブント
ラックE2、E4、……のデータとを組にして、データ
の内容は変えずに1本のトラック8として記録する。
【0029】例えばディジタル8mm方式では、DV方式
におけるオッドトラックO1のデータと、イーブントラ
ックE2のデータとを1本のトラック8として連続して
記録する。また次のトラックにはDV方式におけるオッ
ドトラックO3のデータと、イーブントラックE4のデ
ータを連続して記録する。さらにこの後これと同様にし
て、DV方式における連続する2トラック分のデータを
順次組にして1本のトラック8内に連続して記録する。
【0030】従ってディジタル8mm方式では、1フレー
ム分の映像音声データが8mmテープ上にNTSC方式で
は5本のトラック8に分けて記録され、PAL方式では
6本のトラック8に分けて記録される。
【0031】このようにディジタル8mm方式では、8mm
テープ5にDV方式における2トラック分のデータをそ
のままのデータフォーマットで連続して1本のトラック
8内に記録するようにしているため、テープ面積を有効
に利用することができ、高品質の映像音声を長時間に亘
って記録再生することができる。
【0032】(2)ディジタル8mm方式におけるATF
フォーマット ここで上述のようなディジタル8mm方式におけるATF
フォーマットについて考える。
【0033】まずDV方式では、記録する全てのデータ
に対し、24ビット(3バイト)毎に1ビットのエキスト
ラビットを挿入するようにして24/25変換を施し、
これによりATF(Automatic Track Finding )のため
の3つの周波数のパイロット信号をトラック4(図1)
全体に記録する。
【0034】具体的には、図4(A)及び図5(A)に
示すように、NTSC方式及びPAL方式のいずれの場
合においても、例えばオッドトラックO1、O3、……
に周波数f0のパイロット信号を記録し、イーブントラ
ックE2、E4、……に周波数f1、f2のパイロット
信号を交互に記録する。従って全体としては、各トラッ
ク4に対して、……f0、f1、f0、f2、f0、f
1、f0、f2、……のように、f0、f1、f0、f
2の周波数のパイロット信号が繰り返すように記録され
る。
【0035】この結果DV方式では、再生時、周波数f
0のパイロット信号が記録されたトラック4(オッドト
ラックO1、O3、……)を磁気ヘッド3Aが走査する
際に、隣接する両側のトラック4(イーブントラックE
2、E4、……)から周波数f1、f2のパイロット信
号がクロストーク信号として再生され、かくしてこれら
周波数f1、f2のパイロット信号の信号レベルが同じ
となるようにトラッキング制御することによって安定し
たトラッキングをかけることができる。
【0036】なおDV方式では、図4(A)及び図5
(A)からも明らかなように、NTSC方式(図4
(A))ではATFパターンがフレームの先頭から順番
にf0、f1、f0、f2、……又はf0、f2、f
0、f1、……のいずれかとなる。またPAL方式(図
5(A))では、ATFパターンが必ずフレームの先頭
から順番にf0、f1、f0、f2……となる。
【0037】そしてDV方式では、そのフレームにおけ
るパイロット信号の周波数の並びを表すパイロットフレ
ームと呼ばれる1ビットの制御データを各トラック4の
ITIエリアAr1 (図2)内の所定位置に格納するこ
とが規定されている。またこのパイロットフレームデー
タの値は、ATFパターンがフレームの先頭から順番に
f0、f1、f0、f2……のときには「0」、f0、
f2、f0、f1……のときには「1」とすることが規
定されている。
【0038】従ってDV方式においては、NTSC方式
では図4(A)のようにフレーム毎にパイロットフレー
ムデータの値が「0」及び「1」を繰り返し、PAL方
式では図5(A)のようにパイロットフレームデータの
値が常に「0」となる。
【0039】一方ディジタル8mm方式では、上述のよう
にDV方式における2トラック分のDVデータを8mmテ
ープに連続して記録するようにして1本のトラック8を
形成するため、上述のようなDV方式のATFフォーマ
ットをそのまま適用すると、パイロット信号の周波数が
トラック8の前半ではf0、後半ではf1又はf2とな
り、このままではパイロット信号に基づくトラッキング
制御を行えない問題がある。
【0040】そこで本実施の形態においては、ディジタ
ル8mm方式のATFフォーマットとして、図4(B)及
び図5(B)に示すように、パイロット信号をその周波
数がディジタル8mm方式の1本のトラック8ごとにf
0、f1、f0、f2を繰り返すように記録するように
する。
【0041】ところがディジタル8mm方式に対してこの
ようなATFフォーマットを採用すると、PAL方式で
は図5(B)のようにフレームの先頭からのATFパタ
ーンがf0、f1、f0、f2……又はf0、f2、f
0、f1……となる場合だけであるのに対して、NTS
C方式では図4(B)のようにフレームの先頭からのA
TFパターンがf0、f1、f0、f2……又はf0、
f2、f0、f1……となる場合に加えて、f1、f
0、f2、f0……となる場合と、f2、f0、f1、
f0……となる場合が発生する。そしてDV方式では、
このようなATFパターンについて、パイロットフレー
ムデータの値が規定されていない。
【0042】そこでこの実施の形態においては、先頭か
らのATFパターンがf0、f1、f0、f2……及び
f1、f0、f2、f0……であるフレームについては
パイロットフレームデータの値を「0」とし、先頭から
のATFパターンがf0、f2、f0、f1……及びf
2、f0、f1、f0……であるフレームについてはパ
イロットフレームデータの値を「1」とするようにパイ
ロットフレームデータを記録するようにする。
【0043】この結果この方法によると、パイロットフ
レームデータの値がNTSC方式の場合には2フレーム
毎に「0」及び「1」を繰り返し(図4(B))、PA
L方式の場合には1フレーム毎に「0」及び「1」を繰
り返す(図5(B))こととなる。
【0044】そしてディジタル8mm方式において、この
ようにパイロットフレームデータを記録しておくことに
よって、繋ぎ撮り時におけるパイロット信号の周波数を
容易に決定し得るようにすることができる。
【0045】すなわちディジタル8mm方式において、上
述のようにパイロットフレームデータを記録した場合、
パイロット信号の周波数及びパイロットフレームデータ
の値の関係は、NTSC方式では図6のようになり、P
AL方式では図7のようになる。
【0046】ここで図6及び図7において、図6(A)
及び図7(A)は記録再生時におけるスイッチングパル
スSWPを示し、図6(B)及び図7(B)はディジタ
ル8mm方式におけるATFパターンを示す。またこの図
6(B)及び図7(B)における各周波数の下側に記載
された数字(NTSC方式の場合には0〜9、PAL方
式の場合には0〜9、A、B)は、ディジタル8mm方式
におけるそのトラック8に記録されているDV方式にお
ける1トラック分のDVデータに対して便宜上付与した
フレームの先頭からの通し番号(以下、この番号をDV
トラック番号と呼ぶ)を示す。
【0047】さらに図6(C)及び図7(C)は、上述
のように記録されたディジタル8mm方式におけるパイロ
ットフレームデータの値を論理レベルで表す矩形波状の
信号(以下、これを第1のパイロットフレーム信号と呼
ぶ)を示し、図6(D)及び図7(D)は、DV方式に
おいて各DVトラック番号内のDVデータに付与される
トラックフレームデータの値を論理レベルで表す矩形波
状の信号(以下、これを第2のパイロットフレーム信号
と呼ぶ)を示す。
【0048】なおDVトラック番号は、ディジタル8mm
方式の各トラック8内の各DVデータにそれぞれ含まれ
る上述のトラックペア番号に基づいて生成することがで
き、DVパイロットフレームデータの値は、DVトラッ
ク番号に対するスイッチングパルスSWPの論理レベル
に基づいて検出することができる。
【0049】そしてこれら図6及び図7からも明らかな
ように、ATFパターンが正しくf0、f1、f0、f
2……を繰り返すときには、NTSC方式及びPAL方
式のいずれの場合においても、DVトラック番号と、第
1及び第2のパイロットフレーム信号の論理レベルとに
基づいてパイロット信号の周波数が一義的に決まること
が分かる。
【0050】従ってディジタル8mm方式において、パイ
ロットフレームデータを上述のように記録しておくこと
によって、繋ぎ撮り時、先行して8mmテープに記録され
ている映像音声(以下、これを先行映像音声と呼ぶ)の
DVデータに含まれるトラックペア番号及びパイロット
フレームデータの値に基づいて、DVトラック番号並び
に第1及び第2のパイロットフレーム信号を生成し、こ
れらに基づいて先行映像音声のATFパターンに対して
ATFパターンがf0、f1、f0、f2……と続くよ
うに、繋ぎ撮りにより新たに8mmテープに記録する映像
音声(以下、これを繋撮り映像音声と呼ぶ)の各トラッ
ク8にそれぞれ重畳すべきパイロット信号の周波数を容
易に決定することができる。
【0051】そしてディジタル8mm方式において、繋撮
り映像音声の各トラック8にこのようにして決定した周
波数のパイロット信号を順次重畳することによって、再
生時に先行映像音声及び繋撮り映像音声の境目において
トラッキングが外れることを防止でき、かくして常にト
ラッキングのとれた高品質の再生映像音声を得ることが
できる。
【0052】(3)本実施の形態によるディジタルビデ
オカメラの構成 ここで図8は、本実施の形態によるディジタルビデオカ
メラを示し、回転ドラム11にアジマス角の異なる2つ
の磁気ヘッド12A、12Bが180 〔°〕対向させて搭
載され、これら2つの磁気ヘッド12A、12Bによっ
て8mmテープ13にディジタル8mm方式で映像音声信号
を記録再生し得るようになされている。
【0053】すなわちこのディジタルビデオカメラ10
の場合、入力部14が操作されることにより記録モード
が選択されると、コントロール部15がドラムモータ1
6及びキャプスタンモータ17をそれぞれ制御すること
により、回転ドラム11を所定の回転速度で回転させる
と共に、当該回転ドラム11に所定角度だけ巻き付ける
ようにローディングされた8mmテープ13を所定速度で
走行させる。
【0054】このときレンズ系及びCCD(Charge Cup
led Device)等からなる撮像部18は、被写体の光学像
を電気信号に変換し、得られたアナログ波形の映像信号
S1を信号処理部19に送出する。またこのとき信号処
理部19には、図示しないマイクロホンからアナログ波
形の音声信号S2が与えられる。
【0055】そして信号処理部19は、コントロール部
15の制御のもとに、供給される映像信号S1及び音声
信号S2に対してディジタル変換処理、符号化処理、多
重化処理、エラー訂正処理、24/25変換処理(すなわち
パイロット信号の付加処理)及び変調処理や、トラック
ペア番号を表わす制御データ及びパイロットフレームデ
ータの付加処理等のDV方式に応じた所定の記録信号処
理を順次施し、得られたDVデータD1を順次ヘッドド
ライバ20に送出する。
【0056】ヘッドドライバ20は、このときコントロ
ール部15から与えられるスイッチングパルスSWPに
基づいて、供給されるDVデータD1を、各磁気ヘッド
12A、12Bがそれぞれ8mmテープ13上を走査する
タイミングでDV方式における2トラック分ずつ当該磁
気ヘッド12A、12Bに送出する。
【0057】またこのとき回転ドラム11における2つ
の磁気ヘッド12A、12Bの中間位置に搭載された、
ディジタル8mm方式における2トラック分のヘッド幅を
有するフライングイレイズヘッド12Cには、コントロ
ール部15から消去用信号S3が与えられる。
【0058】この結果このディジタルビデオカメラ10
では、8mmテープ13に先行してディジタル8mm方式で
DVデータD1が記録されている場合には、当該DVデ
ータ1をフライングイレイズヘッド12Cによりディジ
タル8mm方式の2トラック分ずつ消去しながら、各磁気
ヘッド12A、12BによってDV方式における2トラ
ック分のDVデータD1を連続して1つのトラック8
(図3)として8mmテープ13上に記録する。
【0059】このようにしてこのディジタルビデオカメ
ラ10においては、記録モード時、撮像部18から出力
される映像信号S1及びマイクロホンから出力される音
声信号S2を上述のディジタル8mm方式で8mmテープ1
3に記録する。
【0060】一方コントロール部15は、入力部14が
操作されることにより再生モードが選択されると、ドラ
ムモータ16及びキャプスタンモータ17をそれぞれ制
御することにより、回転ドラム11を記録モード時と同
じ所定の回転速度で回転させると共に、当該回転ドラム
11に所定角度巻き付けるようにローディングされた8
mmテープ13を記録モード時と同じ所定速度で走行させ
る。
【0061】この結果回転ドラム11が1回転する毎に
各磁気ヘッド12A、12Bによってディジタル8mm方
式における1トラック分(DV方式における2トラック
分)のDVデータD1が順次再生され、これがヘッドド
ライバ20を介して信号処理部19に与えられる。
【0062】このとき信号処理部19は、コントロール
部15の制御のもとに、供給されるDVデータD1をD
Vデータ出力端子21Aを介して外部に出力すると共
に、当該ヘッドドライバ20を介して供給されるDVデ
ータD1に対して復調処理、エラー訂正処理、映像デー
タ及び音声データの分離処理、映像データ及び音声デー
タの復号処理、並びにこれら映像データ及び音声データ
のアナログ変換処理等のDV方式に応じた所定の再生信
号処理を施し、かくして得られたアナログ波形の映像信
号S4及び音声信号S5をそれぞれ映像出力端子21B
及び音声出力端子21Cを介して外部に出力する。
【0063】またこのとき信号処理部19は、DVデー
タD1に付加されているパイロット信号を分離抽出し、
これをコントロール部15に送出する。そしてコントロ
ール部は、このパイロット信号に基づいてキャプスタン
モータ17の回転速度を制御するようにしてトラッキン
グ制御を実行する。
【0064】このようにしてこのディジタルビデオカメ
ラ10では、再生モード時において、ディジタル8mm方
式で8mmテープ13に記録されたDVデータD1を再生
して外部に出力する。
【0065】(4)コントロール部の具体的な処理 ここでコントロール部15は、記録モード時、まず始め
に上述のように回転ドラム11を所定速度で回転させる
と共に、8mmテープ13を所定速度で走行させる。この
結果例えば繋ぎ撮り時のように8mmテープ13に先行映
像音声のDVデータD1が記録されている場合には、当
該DVデータD1が各磁気ヘッド12A、12Bによっ
て再生されてヘッドドライバ20を介して信号処理部1
9に与えられる。
【0066】このとき信号処理部19は、コントロール
部15の制御のもとに僅かな時間だけ再生モードとなっ
て、例えばヘッドドライバ20を介してDVデータD1
が与えられた場合には、当該DVデータD1内に格納さ
れたトラックペア番号及びパイロットフレームデータの
値を検出し、検出結果を制御情報検出信号S6としてコ
ントロール部15に送出する。
【0067】そしてコントロール部15は、信号処理部
19から制御情報検出信号S6としてトラックペア番号
等が与えられたときには、当該トラックペア番号に基づ
いて対応するトラック8のDVトラック番号(NTAC
方式では0〜9(図9(B))、PAL方式では0〜
9、A、B」(図10(B))を発生すると共に、この
後これに続けてスイッチングパルスSWPが反転する毎
に2個ずつDVトラック番号を一定間隔で発生する。
【0068】なおこのディジタルビデオカメラ10の場
合、再生されたDVデータD1に含まれるトラックペア
番号は、信号処理部19において検出された後、次にス
イッチングパルスSWPが反転するタイミングでコント
ロール部15に転送される。
【0069】このためDVトラック番号は、実際にトラ
ックペア番号が検出されてからスイッチングパルスSW
Pの1/2周期分だけ遅れてコントロール部15内にお
いて発生される。従ってコントロール部15内において
NTSC方式では「8」(図9(B))、PAL方式で
は「A」(図10(B))のDVトラック番号がコント
ロール部15内において発生されたときには、実際には
次のフレームの先頭のトラック8の再生が開始され又は
繋ぎ撮りによる新たなトラック8の形成が開始されてい
る。
【0070】またコントロール部15は、上述のような
DVトラック番号の発生処理に加えて、信号処理部19
から制御情報検出信号S6として与えられるパイロット
フレームデータの値と、上述のDVトラック番号と、ス
イッチングパルスSWPの論理レベルとに基づいて、信
号処理部19から与えられたパイロットフレームデータ
の値を初期値とする上述の第1のパイロットフレーム信
号S7A(図9(C))、S7B(図10(C))を生
成する。
【0071】具体的にはコントロール部15は、後述の
ように第1のパイロットフレーム信号S7A、S7Bを
信号処理部19に送出する際の通信ディレイを考慮し
て、NTSC方式の場合には、図9(A)〜(C)に示
すように、内部で発生したDVトラック番号の値が
「6」でスイッチングパルスSWPの論理レベルが
「0」のときに論理レベルを反転させるようにして第1
のパイロットフレーム信号S7Aを生成する。またPA
L方式の場合には、図10(A)〜(C)に示すよう
に、内部で発生したDVトラック番号の値が「8」のと
きに論理レベルを反転させるようにして第1のパイロッ
トフレーム信号S7Bを生成する。
【0072】さらにコントロール部15は、スイッチン
グパルスSWPの論理レベルと、DVトラック番号とに
基づいて上述の第2のパイロットフレーム信号S8A
(図9(E)、S8B(図10(E))を生成する。
【0073】具体的にはコントロール部15は、第1の
パイロットフレーム信号に同期させて、NTSC方式の
場合には、図9(A)、(B)及び(E)に示すよう
に、内部で発生したDVトラック番号の値が「6」でス
イッチングパルスSWPの論理レベルが「1」のときに
立ち上げ、かつDVトラック番号が「6」でスイッチン
グパルスSWPの論理レベルが「0」のときに立ち下げ
るようにして第2のパイロットフレーム信号S8Aを生
成する。またPAL方式の場合には、図10(E)に示
すように、論理レベルが常に「0」となるように第2の
パイロットフレーム信号S8Bを生成する。
【0074】そしてコントロール部15は、この後上述
のようにして得られた第1のパイロットフレーム信号S
7A、S7Bに基づいて、その論理レベルが反転するタ
イミングで消去信号S3(図8)をフライングイレイズ
ヘッド12C(図8)に送出すると共にこれに合わせて
信号処理部19に記録信号処理を開始させることによ
り、記録動作を開始させる。
【0075】またコントロール部15は、これと共にD
Vトラック番号と、第1のパイロットフレーム信号S7
A、S7B及び第2のパイロットフレーム信号S8A、
S8Bの各論理レベルとに基づいて、先行映像音声及び
繋撮り映像音声の境目においてもf0、f1、f0、f
2……のATFパターンが続くように、記録動作により
8mmテープ13に新たに形成する各トラック8にそれぞ
れ記録すべきパイロット信号の周波数を順次決定し(図
9(G)、図10(F))、決定結果を周波数決定信号
S9として信号処理部19に送出する。この結果この周
波数決定信号S9に基づいて、上述のように信号処理部
19において24/25変換処理が行われ、かくしてコ
ントロール部15により決定された周波数のパイロット
信号が付加されたDVデータが生成されて、これが8mm
テープ13に記録される(図9(H)、図10
(G))。
【0076】さらにコントロール部15は、これと共に
第1のパイロットフレーム信号S7A、S7Bを信号処
理部19に送出する。この結果信号処理部19におい
て、この第1のパイロットフレーム信号S7A、A7B
に基づき得られるパイロットフレームデータの値が対応
するDVデータ内の所定位置に格納された後、当該DV
データが8mmテープ13に記録される(図9(D)、図
10(D))。
【0077】なお記録モード時、例えば新しい8mmテー
プ13を使用する場合などでは、記録モードの初期段階
において当該8mmテープ13からDVデータが再生され
ず、従って信号処理部19からコントロール部15に対
して制御情報検出信号S6としてトラックペア番号及び
パイロットフレームデータの値が与えられない。
【0078】このときコントロール部15は、スイッチ
ングパルスSWPに基づいて自律的に上述のDVトラッ
ク番号を順次発生すると共に、当該発生したDVトラッ
ク番号及びスイッチングパルスSWPの論理レベルに基
づいて第1のパイロットフレーム信号S7A、S7B及
び第2のパイロットフレーム信号S8A、S8Bを生成
する。
【0079】そしてコントロール部15は、この後これ
らDVトラック番号と、第1のパイロットフレーム信号
S7A、S7B及び第2のパイロットフレーム信号S8
A、S8Bとに基づいて、上述の繋ぎ撮り時と同様の処
理を実行することにより、NTSC方式では2フレーム
周期、PAL方式では1フレーム周期で値を反転させる
ようにパイロットフレームデータをDVデータ内に格納
させ、このDVデータを、先行映像音声及び繋撮り映像
音声の境目においてもf0、f1、f0、f2……のA
TFパターンが続くような所定周波数のパイロット信号
を重畳させながら8mmテープ13に記録させる。
【0080】一方このようにしてDVデータを8mmテー
プ13に記録した場合、当該8mmテープ13を介して再
生されたDVデータをそのまま外部に出力すると、各D
Vデータ内に格納されたパイロットフレームデータの値
がDV方式に適合せず、このままでは他のDV方式に応
じた機器との互換性が保てない問題がある。
【0081】このためコントロール部15は、再生モー
ド時には記録モード時と同様にして、信号処理部19か
ら制御情報検出信号S6として供給されるトラックペア
番号に基づいて第2のパイロットフレーム信号S8A、
S8Bを生成すると共に、当該第2のパイロットフレー
ム信号S8A、S8Bを信号処理部19に送出する。
【0082】そしてこのとき信号処理部19は、再生さ
れたDVデータのパイロットフレームデータの値をコン
トロール部15から与えられる第2のパイロットフレー
ム信号S8A、S8Bの論理レベルの値に差し替えた
後、当該DVデータをDVデータ出力端子21Aを介し
て外部に出力する。
【0083】このようにしてこのディジタルビデオカメ
ラ10においては、再生したDVデータとしてDV方式
に応じたDVデータを出力することができ、かくして他
の機器との互換性を保つことができるようになされてい
る。
【0084】(4)本実施の形態の動作及び効果 以上の構成において、このディジタルビデオカメラ10
では、記録モード時、DV方式のデータフォーマットの
DVデータを回転ドラム11に搭載された2つの磁気ヘ
ッド12A、12BによってDV方式における2トラッ
ク分ずつ1トラックとして8mmテープ13に記録する。
【0085】従ってこのディジタルビデオカメラ10で
は、DVテープよりも幅広の8mmテープにDV方式にお
ける2トラック分のデータを連続して1トラックとして
記録する分、テープ面積を有効に利用することができ、
その分映像音声信号を高品質にかつ長時間に亘って記録
することができる。
【0086】またこの場合においてこのディジタルビデ
オカメラ10では、DVデータに含まれるパイロットフ
レームデータの値をNTSC方式では2フレーム周期、
PAL方式では1フレーム周期で反転させるようになさ
れているため、例えば繋ぎ撮り時において、先行映像音
声の各DVデータに含まれるパイロットフレームデータ
の値に基づいて、再生時に先行映像音声及び繋撮り映像
音声の境目においてもトラッキングが外れないようにす
るための繋撮り映像音声信号の各トラックに記録すべき
パイロット信号の周波数の決定を容易化することができ
る。
【0087】そしてこのように繋ぎ撮り映像音声の各ト
ラックに記録すべきパイロット信号の周波数の決定を容
易化することができる分、対応する回路構成やプログラ
ムを簡略化することができる。
【0088】以上の構成によれば、記録モード時、DV
方式のデータフォーマットのDVデータをDV方式にお
ける2トラック分ずつ1トラックとして8mmテープ13
に記録するようにしたことにより、テープ面積を有効に
利用することができ、かくして映像音声信号を高品質に
かつ長時間に亘って記録し得るディジタルビデオカメラ
を実現できる。またこの場合において、DVデータに含
まれるパイロットフレームデータの値を2フレーム周期
で反転させるようにしたことにより、繋ぎ撮り時におい
て各トラックに記録するパイロット信号の周波数を決定
を容易化することができ、かくして対応する回路構成や
プログラムを簡略化させ得るディジタルビデオカメラを
実現できる。
【0089】(5)他の実施の形態 なお上述の実施の形態においては、本発明をディジタル
ビデオカメラに適用するようにした場合について述べた
が、本発明はこれに限らず、ディジタルビデオカメラ以
外の例えば据え置き型のディジタルビデオテープレコー
ダ等にも広く適用することができる。
【0090】また上述の実施の形態においては、信号処
理部19に、DV方式に応じたデータフォーマットの記
録データを生成する記録データ生成手段、8mmテープ1
3から再生されたDVデータD1に含まれる1ビットの
制御データでなるパイロットフレームデータを抽出する
制御データ抽出手段、及び再生時において8mmテープ1
3から再生したDVデータD1に含まれるパイロットフ
レームデータをDV方式に応じた値に差し替える制御デ
ータ差替え手段としての機能をもたせるようにした場合
について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば記録
データ生成手段及び制御データ抽出手段としての機能
は、通常のDV方式に応じたビデオカメラ等に用いられ
ている信号処理回路を利用することができるためにこれ
を利用し、制御データ差替え手段としての機能をコント
ロール部15にもたせるようにしても良い。
【0091】さらに上述の実施の形態においては、本発
明を、DV方式のデータフォーマットの記録データを8
mmテープ13に記録するディジタルビデオカメラ10に
適用するようにした場合について述べたが、本発明はこ
れに限らず、DV方式以外のディジタル記録方式のデー
タフォーマットの記録データを8mm幅以外の磁気テープ
に記録するようになされた、この他種々の磁気記録装置
や磁気記録再生装置に広く適用することができる。
【0092】この場合において記録データを生成する記
録データ生成手段や、記録データを磁気テープに記録す
る記録手段(本実施の形態においてはヘッドドライバ2
0、回転ドラム11、磁気ヘッド12A、12B及びフ
ライングイレイズヘッド122C)や、磁気テープに記
録された記録データを再生する再生手段(本実施の形態
においては上述の記録手段と同じ)の構成は、そのディ
ジタル記録方式に応じた構成とするようにすれば良い。
【0093】
【発明の効果】上述のように本発明によれば、所定のデ
ィジタル記録方式に応じたデータフォーマットの記録デ
ータを生成し、当該記録データを、ディジタル記録方式
における2トラック分を連続して1トラックとして磁気
テープに記録するようにしたことにより映像信号を高品
質にかつ長時間に亘って記録することができる。またこ
の場合において、磁気テープにおけるトラック毎のパイ
ロット信号の周波数の並びを表す制御データを、NTS
C方式では2フレーム周期、PAL方式では1フレーム
周期で値を反転させながら記録データに格納するように
したことにより、繋ぎ撮りをする際に、この制御データ
に基づいて映像と映像の境目においてもトラッキングが
外れないようにするための繋ぎ撮りにより新たに記録す
る記録データに付加すべきパイロット信号の周波数を容
易に決定し得るようにすることができ、かくして対応す
る回路構成やプログラムを簡易化させ得る磁気記録装置
及び方法並びに磁気記録再生装置及び方法を実現でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】DV方式の記録フォーマットの説明に供する概
念図である。
【図2】DV方式の記録フォーマットの説明に供する概
念図である。
【図3】ディジタル8mm方式の記録フォーマットの説明
に供する概念図である。
【図4】NTSC方式におけるDV方式及びディジタル
8mm方式のATFフォーマットの説明に供する概念図で
ある。
【図5】PAL方式におけるDV方式及びディジタル8
mm方式のATFフォーマットの説明に供する概念図であ
る。
【図6】NTSC方式におけるDVトラック番号並びに
第1及び第2のパイロットフレーム信号と、パイロット
信号の周波数との関係を示すタイミングチャートであ
る。
【図7】PAL方式におけるDVトラック番号並びに第
1及び第2のパイロットフレーム信号と、パイロット信
号の周波数との関係を示すタイミングチャートである。
【図8】本実施の形態によるディジタルビデオカメラの
構成を示すブロック図である。
【図9】図8に示すディジタルビデオカメラについて、
NTSC方式におけるDVトラック番号並びに第1及び
第2のパイロットフレーム信号と、パイロット信号の周
波数との関係を示すタイミングチャートである。
【図10】図8に示すディジタルビデオカメラについ
て、PAL方式におけるDVトラック番号並びに第1及
び第2のパイロットフレーム信号と、パイロット信号の
周波数との関係を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
5、13……8mmテープ、7A、7B、12A、12B
……磁気ヘッド、8……トラック、10……ディジタル
ビデオカメラ、15……コントロール部、19……信号
処理部、D1……DVデータ、S1……映像信号、S2
……音声信号、S7A、S7B……第1のパイロットフ
レーム信号、S8A、S8B……第2のパイロットフレ
ーム信号、SWP……スイッチングパルス。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 阿部 龍二 東京都品川区北品川6丁目7番35号ソニー 株式会社内 (72)発明者 宮越 朋之 東京都品川区北品川6丁目7番35号ソニー 株式会社内 Fターム(参考) 5C018 HA00 HA16 5C053 FA21 GB01 GB06 GB15 GB21 JA01 JA30 LA01 5C055 AA01 CA16 DA01 DA02 EA01 FA23 GA36 HA18 HA31 JA03 JA18 JA21 5D097 AA02 BB01 CC05 EE01 FF01 FF14 JJ09 LL08 LL16

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】映像信号に対してトラッキング制御用のパ
    イロット信号の付加処理を含む所定の信号処理を施すよ
    うにして、所定のディジタル記録方式に応じたデータフ
    ォーマットの記録データを生成する記録データ生成手段
    と、 上記記録データ生成手段により生成された上記記録デー
    タを、上記ディジタル記録方式における2トラック分を
    連続して1トラックとして磁気テープに順次記録する記
    録手段とを具え、 上記記録データ生成手段は、 上記磁気テープにおける上記トラック毎の上記パイロッ
    ト信号の周波数の並びを表す1ビットの制御データを、
    NTSC方式では2フレーム周期、PAL方式では1フ
    レーム周期で値を反転させながら上記記録データ内に格
    納することを特徴とする磁気記録装置。
  2. 【請求項2】上記ディジタル記録方式は、ディジタルビ
    デオ方式でなり、 上記磁気テープは、アナログ8mm方式に応じたテープ幅
    の磁気テープでなることを特徴とする請求項1に記載の
    磁気記録装置。
  3. 【請求項3】映像信号に対してトラッキング制御用のパ
    イロット信号の付加処理を含む所定の信号処理を施すよ
    うにして、所定のディジタル記録方式に応じたデータフ
    ォーマットの記録データを生成する第1のステップと、 生成された上記記録データを、上記ディジタル記録方式
    における2トラック分を連続して1トラックとして磁気
    テープに順次記録する第2のステップとを具え、 上記第1のステップでは、 上記磁気テープにおける上記トラック毎の上記パイロッ
    ト信号の周波数の並びを表す1ビットの制御データを、
    NTSC方式では2フレーム周期、PAL方式では1フ
    レーム周期で値を反転させながら上記記録データ内に格
    納することを特徴とする磁気記録方法。
  4. 【請求項4】上記ディジタル記録方式は、ディジタルビ
    デオ方式でなり、 上記磁気テープは、アナログ8mm方式に応じたテープ幅
    の磁気テープでなることを特徴とする請求項3に記載の
    磁気記録方法。
  5. 【請求項5】映像信号に対してトラッキング制御用のパ
    イロット信号の付加処理を含む所定の記録信号処理を施
    すようにして、所定のディジタル記録方式に応じたデー
    タフォーマットの記録データを生成する記録データ生成
    手段と、 上記記録データ生成手段により生成された上記記録デー
    タを、上記ディジタル記録方式における2トラック分を
    連続して1トラックとして磁気テープに順次記録する記
    録手段とを具え、 上記記録データ生成手段は、 上記磁気テープにおける上記トラック毎の上記パイロッ
    ト信号の周波数の並びを表す1ビットの制御データを、
    NTSC方式では2フレーム周期、PAL方式では1フ
    レーム周期で値を反転させながら上記記録データ内に格
    納することを特徴とする磁気記録再生装置。
  6. 【請求項6】上記ディジタル記録方式は、ディジタルビ
    デオ方式でなり、 上記磁気テープは、アナログ8mm方式に応じたテープ幅
    の磁気テープでなることを特徴とする請求項5に記載の
    磁気記録再生装置。
  7. 【請求項7】上記磁気テープに記録された上記記録デー
    タを再生する再生手段と、 上記再生手段により再生された上記記録データに含まれ
    る上記制御データを抽出する制御データ抽出手段と、 上記制御手段とを具え、 上記制御手段は、 上記磁気テープに先行して形成された上記トラック内の
    上記記録データを上記再生手段に再生させ、 当該再生された記録データに含まれる上記制御データを
    制御データ抽出手段に抽出させ、 上記映像信号に基づく上記記録データの記録時には、当
    該抽出された制御データに基づいて、上記磁気テープに
    先行して形成された上記トラックに記録された上記パイ
    ロット信号の上記周波数の並びと所定パターンで続くよ
    うに、上記映像信号に基づく上記記録データに重畳すべ
    き上記パイロット信号の上記周波数を順次決定し、 当該決定した上記周波数の上記パイロット信号を付加す
    るようにして、上記映像信号に基づく上記記録データを
    生成するように上記記録データ生成手段を制御すること
    を特徴とする請求項5に記載の磁気記録再生装置。
  8. 【請求項8】上記再生手段により上記磁気テープから再
    生された上記記録データに含まれる上記制御データを上
    記ディジタル記録方式に応じた値に差し替えて外部に出
    力する制御データ差替え手段を具えることを特徴とする
    請求項5に記載の磁気記録再生装置。
  9. 【請求項9】映像信号に対してトラッキング制御用のパ
    イロット信号の付加処理を含む所定の記録信号処理を施
    すようにして、所定のディジタル記録方式に応じたデー
    タフォーマットの記録データを生成する第1のステップ
    と、 生成された上記記録データを、上記ディジタル記録方式
    における2トラック分を連続して1トラックとして磁気
    テープに順次記録する第2のステップとを具え、 上記第1のステップでは、 上記磁気テープにおける上記トラック毎の上記パイロッ
    ト信号の周波数の並びを表す1ビットの制御データを、
    NTSC方式では2フレーム周期、PAL方式では1フ
    レーム周期で値を反転させながら上記記録データ内に格
    納することを特徴とする磁気記録再生方法。
  10. 【請求項10】上記ディジタル記録方式は、ディジタル
    ビデオ方式でなり、 上記磁気テープは、アナログ8mm方式に応じたテープ幅
    の磁気テープでなることを特徴とする請求項9に記載の
    磁気記録再生方法。
  11. 【請求項11】上記第1のステップでは、 上記磁気テープに先行して形成された上記トラック内の
    上記記録データを再生し、 当該再生された記録データに含まれる上記制御データを
    抽出し、 当該抽出された制御データに基づいて、上記磁気テープ
    に先行して形成された各上記トラックに記録された上記
    パイロット信号の上記周波数の並びと所定パターンで続
    くように、上記映像信号に基づく上記記録データに付加
    すべき上記パイロット信号の上記周波数を順次決定し、 当該決定した周波数の上記パイロット信号を付加するよ
    うにして、上記映像信号に基づく記録データを生成する
    ことを特徴とする請求項9に記載の磁気記録再生方法。
  12. 【請求項12】上記磁気テープから上記映像信号に基づ
    く上記記録データを再生する第3のステップと、 上記再生した上記記録データに含まれる上記制御データ
    を上記ディジタル記録方式に応じた値に差し替えて外部
    に出力する第4のステップとを具えることを特徴とする
    請求項9に記載の磁気記録再生方法。
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