JP3082715B2 - 磁気記録方法、磁気記録装置及び磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録方法、磁気記録装置及び磁気記録媒体

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JP3082715B2
JP3082715B2 JP09211758A JP21175897A JP3082715B2 JP 3082715 B2 JP3082715 B2 JP 3082715B2 JP 09211758 A JP09211758 A JP 09211758A JP 21175897 A JP21175897 A JP 21175897A JP 3082715 B2 JP3082715 B2 JP 3082715B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は磁気記録方法、磁気
記録装置及び磁気記録媒体に係り、特にアナログ情報信
号とディジタル情報信号とを選択して記録し得る磁気記
録方法、磁気記録装置及び磁気記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、アナログ映像信号とディジタ
ル映像信号を同一の磁気テープ上に記録する磁気記録方
法が知られている(特開昭61−39784号公報、特
開平6−14343号公報)。これらの従来の磁気記録
方法では、アナログ映像信号用記録ヘッドにより磁気記
録媒体である磁気テープ上にアナログ映像トラックを形
成してアナログ映像信号を記録した後、アナログ映像信
号用記録ヘッドとは大きくアジマス角度の異なるディジ
タル映像信号用記録ヘッドによりアナログ映像トラック
の上にディジタル映像信号を記録しようとするものであ
る。
【0003】これらの従来の磁気記録方法に共通するの
は、アナログ映像信号に対しディジタル映像信号は記録
電流を小さくするか、若しくは記録ギャップ幅を小とし
て記録深さを浅くして、アナログ映像トラックの上にデ
ィジタル映像信号を記録しようとするものである。更
に、これらの従来の磁気記録方法では、アナログ映像信
号とディジタル映像信号の共通周波数帯域の妨害を、ア
ジマス角が異なることによるアジマス損失により軽減す
るようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、アジマス損
失により妨害を低減する低域周波数領域を共通周波数領
域として利用する手段は、上記の2つの特許公開公報記
載の発明では述べられておらず、特開昭61−3978
4号公報には、6MHz〜8MHzの帯域でディジタル
信号を記録することが、また特開平6−14343号公
報には、2.3MHz〜12MHzの帯域でディジタル
画像信号を記録することが開示されているにすぎない。
実際、これ以下の周波数帯域をディジタル信号とアナロ
グ映像信号とで共用すると、それぞれのクロストークが
無視できず、特に低域変換色信号への妨害はカラーのビ
ート妨害となり、再生品質を著しく損なうことが知られ
ている。
【0005】かかる理由により、ディジタル信号は2.
3MHz以上の周波数帯域で記録再生することとされて
いるわけであるが、この2.3MHzはディジタルデー
タ量でいうならば、4.6Mbpsに相当し、記録下限
周波数の制約が記録容量を著しく低下させる結果をもた
らしている。
【0006】本発明は以上の点に鑑みなされたもので、
アナログ映像信号中の色信号への妨害を目立たなくし、
かつ、所定周波数以下の低周波数帯域でもディジタル信
号を記録できる磁気記録方法、磁気記録装置を提供する
ことを目的とする。
【0007】また、本発明の他の目的は、既存のアナロ
グ映像信号記録再生装置により再生でき、かつ、ディジ
タル対応衛星放送用セットトップボックス(IRD)や
ディジタル対応テレビジョン受信装置(DTV)に切り
換えたときに、より高画質の映像信号を視聴できる磁気
記録媒体を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明記録方法は回転体の回転面に相対向して同じ
高さ位置に取り付けられた互いにアジマス角度の異なる
第1及び第2の回転ヘッドを交互に使用して、回転体の
外周側面に所定角度範囲にわたって斜めに巻回されて一
定速度で走行される磁気記録媒体に、アナログ映像信号
による第1のトラックを順次に形成して記録する磁気記
録方法において、第1及び第2の回転ヘッドとはそれぞ
れアジマス角度が異なり、かつ、互いのアジマス角度も
異なる、回転体の回転面に相対向して第1及び第2の回
転ヘッドとは異なる所定高さ位置に取り付けられた第3
及び第4の回転ヘッドにより、アナログ映像信号よりも
広帯域で、かつ、記録波形の周期性を除去したディジタ
ル情報信号による第2のトラックを、第1のトラック形
成後に、隣接する2本の第1のトラックのトラック境界
が、トラック幅に含まれる位置に上書き形成して記録す
るようにしたものである。
【0009】 また、本発明の記録装置は、回転体の回
転面に相対向して同じ高さ位置に取り付けられた互いに
アジマス角度の異なる第1及び第2の回転ヘッドを交互
に使用して、回転体の外周側面に所定角度範囲にわたっ
て斜めに巻回されて一定速度で走行される磁気記録媒体
に、アナログ映像信号による第1のトラックを順次に形
成して記録する磁気記録装置において、回転体の回転面
に相対向して、かつ、第1及び第2の回転ヘッドとは異
なる所定高さ位置に取り付けられており、第1及び第2
の回転ヘッドとはそれぞれアジマス角度が異なり、か
つ、互いのアジマス角度も異なる第3及び第4の回転ヘ
ッドと、アナログ映像信号よりも広帯域のディジタル情
報信号を所定のデータブロック単位で、かつ、周期性を
除去した波形とする記録ディジタル信号生成手段とを有
し、隣接する2本の第1のトラックのトラック境界が、
トラック幅に含まれる位置に形成されている、記録ディ
ジタル信号生成手段により生成されたディジタル情報信
号による第2のトラックを、第1のトラック形成後に第
3及び第4の回転ヘッドにより上書き形成して記録する
構成としたものである。
【0010】上記の本発明の磁気記録方法及び磁気記録
装置では、第2のトラック(ディジタル情報信号記録ト
ラック)は、アジマス角度がアナログ映像信号再生用回
転ヘッドのそれと異なるため、アジマス損失によりアナ
ログ映像信号再生用回転ヘッドによってはディジタル情
報信号は殆ど再生されず、また、再生されたディジタル
情報信号も周期性が無くなるようにして記録されている
ため、再生アナログ映像信号への妨害も殆ど無視でき
る。一方、第1のトラック(アナログ映像信号記録トラ
ック)は、アジマス角度がディジタル情報信号再生用回
転ヘッドのそれと異なるため、アジマス損失によりディ
ジタル情報信号再生用回転ヘッドによってはディジタル
情報信号のみを再生できる。
【0011】ここで、第2のトラックは、隣接する2本
の第1のトラックのトラック境界が、トラック幅に含ま
れる位置に形成されているため、互換再生によるトラッ
ク偏差が生じても、その影響を最小限に止めることがで
きる。
【0012】また、本発明装置は、ディジタル情報信号
記録時は、アナログ映像信号のみを記録するときに比
し、第1及び第2の回転ヘッドにより記録するアナログ
映像信号のレベルを大に制御するレベル制御手段を有す
るようにしたものである。この発明では、第2のトラッ
クの上書き記録による第1のトラックの再生出力の低下
を補償できる。
【0013】 また、本発明の磁気記録媒体は、長手方
向が媒体走行方向に対して傾斜しており、かつ、隣接す
るトラックのアジマス角度が互いに異なるように形成さ
れる第1のトラックに、周波数変調された輝度信号の低
域側に低域変換搬送色信号が周波数分割多重されたアナ
ログ映像信号が順次に記録され、第1のトラックとはそ
れぞれアジマス角度が異なり、かつ、隣接するトラック
のアジマス角度も互いに異なるように、隣接する2本の
第1のトラックのトラック境界が、トラック幅に含まれ
る位置に上書き形成される第2のトラックに、アナログ
映像信号よりも広帯域で、かつ、記録波形の周期性を除
去したディジタル情報信号が記録されていることを特徴
とする。この発明では、第1のトラックからアナログ映
像信号を、また第2のトラックからディジタル情報信号
をそれぞれ選択再生できる。
【0014】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面と共に説明する。
【0015】図1は本発明の一実施の形態の回転ヘッド
配置構成を示す。同図(A)の平面図に示すように、回
転ドラム10は図中、反時計方向に図示しないモータに
より、例えば30rps又は29.97rpsで回転す
る円筒状の回転体で、周知のVHS(登録商標)方式で
規格化されている回転ドラムの直径と同一の直径であ
る。この回転ドラム10の外周側面には、回転ドラム1
0の180°より若干大なる角度範囲にわたって、磁気
テープ11が斜めにガイドポール12、13及び回転ド
ラムの下方(紙面に垂直方向)に設けられた、回転ドラ
ム10と近接離間対向配置された固定ドラム(図示せ
ず)に形成されたテープガイドにより案内されて巻回さ
れている。磁気テープ11は、この巻回状態を維持しつ
つ記録時は、所定方向へ一定速度で走行される。
【0016】また、回転ドラム10の回転面には、互い
にアジマス角度の異なるアナログ映像信号記録用回転ヘ
ッドA1及びA2が180°隣接して(すなわち、相対
向して)取り付けられている。更に、回転ドラム10の
回転面には、互いにアジマス角度の異なるディジタル映
像信号記録用回転ヘッドD1及びD2が180°隣接し
て(すなわち、相対向して)取り付けられている。回転
ヘッドA1は回転ヘッドD2に対して、また、回転ヘッ
ドA2は回転ヘッドD1に対してそれぞれ回転方向に角
度θ先行して取り付けられている。なお、回転ヘッドA
1及びA2のアジマス角度はVHS(登録商標)方式で
規格化されている+6°及び−6°であり、回転ヘッド
D1及びD2のそれは+30°及び−30°である。
【0017】また、図1(B)の回転ヘッド取り付け状
態説明用展開図に示すように、回転ヘッドA1及びA2
はそれぞれトラック幅が58μmであり、同じ高さ位置
で回転ドラム10に取り付けられている。更に、回転ヘ
ッドD1及びD2はそれぞれトラック幅が29μmであ
り、互いに同じ高さ位置で、かつ、回転ヘッドA1及び
A2に対しては、後述するトラックパターン形成のため
に所定高さd分だけ下方の高さ位置で回転ドラム10に
取り付けられている。因みに、高さdは(58θ/18
0)+(29/2)[μm]である。
【0018】図2は本発明の一実施の形態のトラックパ
ターンを示す。同図において、磁気テープ11上にはテ
ープ走行方向aに対して傾斜したヘッド走査方向bに沿
って、前記2つのアナログ映像信号記録用回転ヘッドA
1及びA2により交互にアナログ映像信号記録トラック
a1、T a2、T a3、T a4、...が順次に形成
され、また、前記2つのディジタル映像信号記録用回転
ヘッドD1及びD2により交互にディジタル映像信号記
録トラックT d1、T d2、T d3、...が順次に形
成される。なお、T d1、T d2、T d3、...に
は、ディジタル映像信号だけでなく、音声信号やその他
各種情報が記録され得るが、少なくともディジタル映像
信号は記録されるので、便宜上、ディジタル映像信号記
録トラックというものとする。
【0019】また、図2からわかるように、アナログ映
像信号記録トラックT a1、T a2、T a3、T
4、...はガードバンド無く形成されており、ディジ
タル映像信号記録トラックTd1、Td2、Td
3、...はトラック幅のほぼ中央部が、隣接する2本
のアナログ映像信号記録トラックの境界に位置するよう
に記録形成されている。例えば、ディジタル映像信号記
録トラックTd1は、アナログ映像信号記録トラックT
a1とTa2とのトラック境界を含んだ位置に形成され
ている。
【0020】これらのディジタル映像信号記録トラック
Td1、Td2、Td3、...は、アナログ映像信号
記録トラックT a1、T a2、T a3、T a4、...
の各トラック境界を含んだ位置に上書きされて形成され
る。すなわち、回転ヘッドA1により例えばアナログ映
像信号記録トラックT a1が記録形成された後、回転ヘ
ッドA2によりアナログ映像信号記録トラックT a2が
トラックTa1に隣接して形成されていくが、トラック
Ta2の形成途中から続いて回転ヘッドD1によりトラ
ックTa1とTa2の境界部分をトラック幅のほぼ中央
部分とするトラックTd1が形成されていく。
【0021】アナログ映像信号記録トラックTa2形成
後は続いて回転ヘッドA1によりアナログ映像信号記録
トラックTa3がトラックTa2に隣接して記録形成さ
れ、そのトラックTa3の記録途中から回転ヘッドD2
によりトラックTa2とTa3の境界部分をトラック幅
のほぼ中央部分とするディジタルトラックTd2が形成
されていく。他のディジタル映像信号記録トラックも同
様にして、隣接する2本のアナログ映像信号記録トラッ
クのトラック境界を含んだ位置に上書きされて形成され
る。
【0022】アナログ映像信号記録用回転ヘッドA1及
びA2が、アナログ映像信号記録トラックT a1、T
2、T a3、T a4、...に記録するアナログ映像信
号は、国際電気標準会議(IEC:International Elec
trotechnical Commision)のIEC744−1で規定す
る標準フォーマット、いわゆるVHSフォーマットで記
録される。このVHSフォーマットは、図3(A)の周
波数スペクトラムにIで示すように、搬送波偏移周波数
が3.4MHz〜4.4MHzとなるように周波数変調
された輝度信号(すなわち、被周波数変調輝度信号)
と、色副搬送波周波数3.58MHzの搬送色信号が低
域周波数である629kHzに周波数変換された低域変
換搬送色信号IIとからなる周波数分割多重信号である。
【0023】また、ディジタル映像信号記録用回転ヘッ
ドD1及びD2が、ディジタル映像信号記録トラックT
d1、Td2、Td3、...に記録するディジタル映
像信号は、図3(B)に周波数スペクトラムを示すよう
な、9.6MHzの周波数帯域を有するディジタル信号
で、また、後述するようにスクランブルされたデータと
し、記録波形の周期性が除去された信号である。
【0024】ここで、上記のアナログ映像信号及びディ
ジタル映像信号が記録される記録媒体として使用される
磁気テープ11は、公知のIEC744−3に規定され
ている高性能テープであり、いわゆるS−VHSテープ
である。このS−VHSテープは、保磁力が通常のVH
Sテープのそれの600Oeに比べて高い850Oeの
磁気テープであるため、通常のVHSテープよりも記録
電流を大として記録できるため、前記VHSフォーマッ
トのアナログ映像信号の再生出力を大とすることができ
ると共に、ディジタル映像信号の上書きによる出力低下
を少なくすることができる。
【0025】かかる本実施の形態によれば、特開平6−
14343号公報記載の発明よりもディジタル映像信号
の再生品質劣化を小とすることができる。すなわち、V
TRの互換再生においては、通常はトラック曲り及びヘ
ッドの取り付け偏差等により、何かしらのトラック偏差
が生じる。この場合、特開平6−14343号公報記載
の発明では、ディジタル映像信号記録トラックを、図4
(A)に51で示すようにアナログ映像信号記録トラッ
クの中央位置に上書き形成するようにしているので、上
書きされていないアナログ映像信号記録トラックのうち
回転ヘッドにより走査される部分は、トラック偏差によ
り同図(A)に一点鎖線で示すヘッド走査軌跡が描かれ
た場合、同図(A)に斜線52で示す部分であり、一部
走査されないアナログ映像信号記録トラック部分53が
生じるのに対し、ディジタル映像信号記録トラックはす
べて走査されることとなる。
【0026】これに対し、この実施の形態では、ディジ
タル映像信号記録トラックを、図4(B)に54、55
で示すように、2本のアナログ映像信号記録トラックの
トラック境界を含む位置に形成するようにしているの
で、アナログ映像信号記録トラックのうちディジタル映
像信号により上書きされていないトラック部分は、同図
(B)に斜線で示す部分56であり、トラック中央に位
置する。このため、トラック偏差により一点鎖線で示す
ヘッド走査軌跡を描いた場合でも、回転ヘッドにより上
記部分56は殆ど走査され、回転ヘッドが走査しないト
ラック部分をディジタル映像信号記録トラック部分とす
ることができる。
【0027】従って、本実施の形態の方が従来に比べて
回転ヘッドが走査する、上書きされていないアナログ映
像信号記録トラック部分の面積を大にでき、しかもディ
ジタル映像信号は、後述するようにスクランブルされた
データとし、記録波形の周期性が除去されているので、
ディジタル映像信号によるビート妨害が少なくアナログ
映像品質劣化を少なくすることができるのである。
【0028】また、通常のVTRの多くは、VHS標準
モードでは、トラックピッチよりもトラック幅の小なる
ヘッドを使用しており、この場合は特開平6−1434
3号公報記載の従来の発明に比べてより一層再生品質の
劣化を小とすることができる。更に、アナログ映像信号
記録トラックの隣接するアナログ映像信号記録トラック
とのトラック境界を含む位置には、ディジタル映像信号
記録トラックが上書き形成されているため、上書き部分
のアナログ映像信号記録トラックの再生出力が既存のア
ナログVTRに比し低下し、その結果、アナログ映像信
号記録トラックからの再生アナログ映像信号に対する隣
接アナログ映像信号記録トラックのクロストーク再生出
力が低下し、よって、従来に比べて再生アナログ映像信
号をより高品質で再生できる。
【0029】次に、本発明になる磁気記録装置の一実施
の形態について説明する。本発明になる磁気記録装置の
一実施の形態は、図5のブロック図に示すアナログ映像
信号記録系と、図6のブロック図に示すディジタル映像
信号記録系とを有するものであり、これら2つの記録系
が一つの磁気記録装置内で同時に動作するものである。
【0030】まず、アナログ映像信号記録系について図
5と共に説明するに、端子20を介して入力された、ベ
ースバンド帯の輝度信号と色副搬送波周波数3.58M
Hzの搬送色信号とが帯域共用多重化されているNTS
C方式カラー映像信号は、VHS信号処理回路21に供
給され、ここで、輝度信号と搬送色信号とが分離され、
輝度信号は周波数変調されて図3(A)にIで示したよ
うに、搬送波偏移周波数が3.4MHz〜4.4MHz
の被周波数変調輝度信号とされ、搬送色信号は同図
(A)にIIで示したように色副搬送波周波数が629k
Hzである低域変換搬送色信号に周波数変換され、それ
ぞれレベルコントロール混合回路22に供給される。
【0031】レベルコントロール混合回路22は、端子
23を介して既存のVHS(登録商標)方式の記録か、
本実施の形態によるアナログ映像信号とディジタル映像
信号の同時記録かを示すモードコントロール信号が供給
され、後者の場合は前者に比し入力された周波数変調輝
度信号及び搬送色信号をそれぞれ大なるレベルとして周
波数分割多重する。こうして、レベルコントロール混合
回路22から出力された図3(A)に示す周波数スペク
トラムの周波数分割多重信号(すなわち、アナログ映像
信号)は、記録アンプ24で所要のレベルに増幅された
後、ロータリートランス25を介して回転ヘッドAによ
り磁気テープ26に記録される。
【0032】ここで、磁気テープ26はS−VHSテー
プであり、前記磁気テープ11に相当する。また、回転
ヘッドAは図1に示したアナログ映像信号記録用回転ヘ
ッドA1及びA2に相当し、図示の便宜上、ロータリー
トランス25と同様に一つで代表して図示してある。従
って、この回転ヘッドAにより図2に示したように、ア
ナログ映像信号記録トラックT a1、T a2、T a3、
a4、...が順次に形成されていく。
【0033】次に、ディジタル映像信号記録系について
説明する。図6において、端子30を介してMPEG2
エンコーダ31に供給された映像信号(音声信号を含ん
でいてもよい)は、公知のMPEG(Moving Picture E
xperts Group)2規格に従った圧縮符号化が行われ、M
PEGトランスポートストリームの信号形態でD−VH
Sエンコーダ32に供給される。ここで、端子30に入
力される映像信号は、図5の端子20に入力された映像
信号と同一内容の順次走査信号である。
【0034】D−VHSエンコーダ32において誤り訂
正符号(ECC)などが付加された後、順次のトラック
に所定数のデータブロック(後述のシンクブロック)を
記録するために所定フォーマットのデータブロック単位
の信号に変換されたディジタル映像信号は、排他的論理
和回路33に供給され、ここでM系列信号ジェネレータ
34よりの擬似ランダム符号であるM系列信号と対応す
るビット同士で排他的論理和演算されることでスクラン
ブル処理される。これにより、データ内に存在する周期
性が除去される。この時、M系列信号ジェネレータ34
の初期値は、アドレスジェネレータ35から各データブ
ロックのアドレスがロードされ、たとえ同一データの場
合であっても、データブロック毎に異なるデータとされ
るために、周期性を除去できる。
【0035】排他的論理和回路33の出力ディジタルデ
ータは、データセレクタ38に供給され、ここでシンク
パターンジェネレータ36により発生されたシンクパタ
ーン及びアンブルパターンジェネレータ37により発生
されたアンブルパターンと時系列的に合成された後、変
調器39に供給されて所定の変調方式で変調される。こ
こで、変調器39は例えばスクランブルインターリーブ
ドNRZI(ノン・リターン・ツウ・インバーテッド)
処理回路で構成されており、入力ディジタル信号をスク
ランブルインターリーブドNRZI処理を施して記録デ
ータとする。これにより、入力ディジタル信号中のシン
クパターンのみは同一パターンであるが、シンクパター
ンも周期性を除去される。
【0036】図7はスクランブルインターリーブドNR
ZI処理回路の一例のブロック図を示す。同図中、入力
データは加算器43により1ビットのレジスタ45から
の値と排他的論理和演算されて出力される一方、1ビッ
トのレジスタ44を介してレジスタ45にフィードバッ
クされる。ここで、加算器43にシンクパターンの最初
の1ビットが入力されるときは、レジスタ45、44に
はシンクパターンの直前の2ビットT1とT2が保持さ
れていることになる。この2ビットT1、T2の値の組
合せは4種類あるので、出力パターンは、入力シンクパ
ターンが例えば「1011」で同一であっても、2ビッ
トT1、T2の値に応じて表1に示すように4種類得ら
れる。
【0037】
【表1】 シンクパターンの直前の2ビットの値は、常に同一とは
限らないので、シンクパターンは直前の2ビット値に応
じて、シンクパターンの周期性も除去される。なお、シ
ンクパターンの直前の2ビットの値を無効データとし2
ビットの値を制御することにより、積極的に周期性を除
去させることも可能である。
【0038】再び図6に戻って説明するに、変調器39
により上記のように変調されて取り出されたディジタル
信号は、記録アンプ40により所要のレベルに増幅され
た後、ロータリートランス41を介して回転ヘッドDに
より磁気テープ26に記録される。ここで、磁気テープ
26は図5と共に説明したように、S−VHSテープで
あり、前記磁気テープ11に相当する。また、回転ヘッ
ドDは図1に示したディジタル映像信号記録用回転ヘッ
ドD1及びD2に相当し、図示の便宜上、ロータリート
ランス41と同様に一つで代表して図示してある。従っ
て、この回転ヘッドDにより図2に示したように、ディ
ジタル映像信号記録トラックT d1、T d2、T d3、
d4、...が順次に形成されていく。
【0039】ディジタル映像信号記録トラックのそれぞ
れには、データブロックに相当するシンクブロックと呼
ばれる一定量のデータエリアを回転ヘッドD(D1,D
2)の走査に従って複数個配置することにより構成され
る。図8はこのシンクブロックの一例のフォーマットを
示す。同図に示すように、シンクブロックはそのシンク
ブロック再生のための2バイトの同期信号(Sync)
の領域61と、3バイトのアドレス情報(ID)の領域
62と、様々な情報を格納する3バイトのヘッダ格納領
域63と、96バイトの実質的なデータ格納エリア64
と、このシンクブロックの情報の誤り訂正のための8バ
イトのパリティの領域65とが時系列的に合成された全
部で112バイトの構成である。
【0040】また、図9は磁気テープ26上のディジタ
ル映像信号記録トラックのそれぞれの一例のトラックフ
ォーマットを示す。同図に示すように、1本のトラック
はマージン領域71、プリアンブル領域72、サブコー
ド領域73、ポストアンブル領域74、IBG領域7
5、プリアンブル領域76、メインデータ領域77、誤
り訂正符号領域78、ポストアンブル領域79及びマー
ジン領域80からなり、全部で356シンクブロックか
ら構成されている。
【0041】メインデータ領域77及び誤り訂正符号領
域78のうち、メインデータ領域77は例えば6シンク
ブロックの倍数の306シンクブロックに設定される。
また、誤り訂正符号領域78は、誤り訂正のための外符
号(C2符号)が記録される領域で、30シンクブロッ
クからなる。ここで、磁気テープ26上のディジタル映
像信号記録トラックには1秒間当り60本記録形成さ
れ、各傾斜トラックには前述したように、356シンク
ブロックのディジタル情報信号がヘッダその他と共に記
録され、各シンクブロックは112バイトであるから記
録データレートは19.138560(=356×60
×112×8÷10)Mbpsである。これは、周波
数帯域では図3(B)に示したように、約9.6(≒1
9.138560/2)MHzに相当する。
【0042】図5及び図6の磁気テープ26には図1及
び図2と共に説明したように、回転ヘッドA(A1,A
2)により、図3(A)に示した周波数スペクトラムの
アナログ映像信号が、磁気テープ26の磁性層の深層部
分にまでわたって記録されたアナログ映像信号記録トラ
ックが順次に記録されると共に、隣接する2本のアナロ
グ映像信号記録トラック形成後に、図3(B)に示した
周波数スペクトラムのディジタル映像信号が図9に示し
たトラックフォーマットで隣接する2本のアナログ映像
信号記録トラックのトラック境界をトラック幅のほぼ中
央が位置するように、磁気テープ26の表層部分に上書
き記録されたディジタル映像信号記録トラックが形成さ
れる。
【0043】従って、ディジタル映像信号記録トラック
が形成されたテープ部分の磁性層の深層部分には、アナ
ログ映像信号がディジタル映像信号の上書き記録により
消去されずに残っているため、再生時はアナログ映像信
号再生用回転ヘッドによりディジタル映像信号記録トラ
ック部分からもアナログ映像信号を再生することができ
る。
【0044】このようにして記録された磁気テープは、
D−VHSあるいは既存のVHS(登録商標)方式のV
TRで再生することができる。既存のVHS(登録商
標)方式のVTRの再生時には、ディジタル映像信号記
録トラックは、アジマス角度がアナログ映像信号再生用
回転ヘッドのそれと大きく異なるため、アジマス損失に
よりアナログ映像信号再生用回転ヘッドによってはディ
ジタル映像信号は殆ど再生されず、また、再生されたデ
ィジタル映像信号も周期性が無くなるようにして記録さ
れているため、再生アナログ映像信号への妨害も殆ど無
視でき、しかもアナログ映像信号は記録電流を大として
記録されているので、アナログ映像信号自体の再生出力
レベルも大であるので、前記上書きによる再生出力低下
も補償することができる。
【0045】一方、D−VHSによる再生時は、ディジ
タル映像信号記録トラックに記録されているディジタル
映像信号は、アナログ映像信号に対する妨害をほぼ抑圧
できるために、図3(B)に周波数スペクトラムを示し
たように、従来に比べてはるかに広帯域にでき、よって
情報量が大であり、従来に比べてより高画質で高音質の
アナログ映像トラック記録情報と同一内容の情報再生が
できる。
【0046】なお、本発明は上記の実施の形態に限定さ
れるものではなく、例えばディジタル映像信号記録トラ
ックは、隣接する2本のアナログ映像信号記録トラック
のトラック境界をトラック幅のほぼ中央が位置するよう
に、上書き記録するように説明したが、上記のトラック
境界を少なくとも含んだ位置に上書き記録すればよく、
必ずしもトラック幅のほぼ中央に位置する必要はない。
また、ディジタル映像信号記録トラックに記録される映
像信号は、アナログ映像信号記録トラックに記録される
映像信号と同一内容の順次走査信号として説明したが、
これに限定されるものではなく、同一内容のインタレー
ス走査信号でもよく、また異なる内容の映像信号でもよ
い。
【0047】更に、ディジタル映像信号記録トラックの
記録ディジタル映像信号をメイン情報として再生する装
置において、特殊再生時(例えば高速サーチ時)にアナ
ログ映像信号記録トラックからのアナログ映像信号を高
速再生して使用できるように、アナログ映像信号を記録
することもできる。また、更に、磁気テープ11、26
は、少なくとも保磁力が通常のVHSテープのそれの6
00Oeに比べて高い保磁力のテープであればよく、S
−VHSテープに限定されるものではない。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ディジタル情報信号は周期性が除去されて記録され、か
つ、アジマス損失効果と相まって再生アナログ映像信号
への妨害が殆ど無視できるため、アナログ映像信号を支
障なく記録することができると共に、アナログ映像信号
への妨害が殆ど無いディジタル情報信号を記録できるた
め、従来に比しはるかに広帯域のディジタル情報信号を
記録でき、よって、情報量が大であり、従来に比べてよ
り高画質で高音質のディジタル情報信号を記録できる。
【0049】また、本発明によれば、上記の第2のトラ
ックは、隣接する2本の第1のトラックのトラック境界
が、トラック幅に含まれる位置に形成されているため、
互換再生によるトラック偏差が生じても、その影響を最
小限に止めることができる。
【0050】更に、本発明によれば、レベル制御手段に
より、第2のトラックの上書き記録による第1のトラッ
クの再生出力の低下を補償できるようにしたため、第1
のトラックからアナログ映像信号を実用上支障なく再生
させることができる。
【0051】また、本発明の磁気記録媒体によれば、ア
ナログ映像信号よりも広帯域で、かつ、記録波形の周期
性を除去したディジタル情報信号が、アナログ映像信号
が記録されている第1のトラック形成後に上書き形成さ
れた第2のトラックに記録されているため、第1のトラ
ックからアナログ映像信号を高品質で選択再生でき、ま
た第2のトラックからディジタル情報信号をそれぞれ従
来よりも高品質で選択再生できる。
【0052】更に、本発明の磁気記録媒体によれば、第
1のトラックからアナログ映像信号を、第2のトラック
からディジタル情報信号をそれぞれ選択再生できるの
で、既存の標準のフォーマットのアナログ映像信号のプ
リデコーデッドテープとディジタル情報信号のプリデコ
ーデッドテープが一つの磁気記録媒体で同時に製造でき
ることとなり、両プリデコーデッドテープを別々に製造
する場合に比し、製造コストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の回転ヘッドの回転ドラ
ムへの取り付け状態を説明する図である。
【図2】本発明の一実施の形態により形成されるトラッ
クパターンを示す図である。
【図3】本発明の一実施の形態により記録される信号の
周波数スペクトラムを示す図である。
【図4】トラック偏差による影響について従来方法と本
発明方法とを対比して説明する図である。
【図5】本発明になる磁気記録装置の一実施の形態のア
ナログ映像信号記録系のブロック図である。
【図6】本発明になる磁気記録装置の一実施の形態のデ
ィジタル映像信号記録系のブロック図である。
【図7】図6中の要部のスクランブルインターリーブド
NRZI回路の一例のブロック図である。
【図8】図6の記録系により記録されるシンクブロック
のフォーマットの一例を示す図である。
【図9】図6の記録系により記録されるディジタル信号
のトラックフォーマットの一例を示す図である。
【符号の説明】
10 回転ドラム 11、26 磁気テープ 20 カラー映像信号入力端子 21 VHS信号処理回路 22 レベルコントロール混合回路 23 モードコントロール信号入力端子 30 情報信号入力端子 31 MPEG2エンコーダ 32 D−VHSエンコーダ 34 M系列信号ジェネレータ 35 アドレスジェネレータ 36 シンクパターンジェネレータ 37 アンブルパターンジェネレータ 38 データセレクタ A1、A2、A アナログ映像信号記録用回転ヘッド D1、D2、D ディジタル映像信号記録用回転ヘッド Ta1、Ta2、Ta3、Ta4 アナログ映像信号記
録トラック Td1、Td2、Td3 ディジタル映像信号記録トラ
ック

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転体の回転面に相対向して同じ高さ位
    置に取り付けられた互いにアジマス角度の異なる第1及
    び第2の回転ヘッドを交互に使用して、前記回転体の外
    周側面に所定角度範囲にわたって斜めに巻回されて一定
    速度で走行される磁気記録媒体に、アナログ映像信号に
    よる第1のトラックを順次に形成して記録する磁気記録
    方法において、 前記第1及び第2の回転ヘッドとはそれぞれアジマス角
    度が異なり、かつ、互いのアジマス角度も異なる、前記
    回転体の回転面に相対向して前記第1及び第2の回転ヘ
    ッドとは異なる所定高さ位置に取り付けられた第3及び
    第4の回転ヘッドにより、前記アナログ映像信号よりも
    広帯域で、かつ、記録波形の周期性を除去したディジタ
    ル情報信号による第2のトラックを、前記第1のトラッ
    ク形成後に、隣接する2本の前記第1のトラックのトラ
    ック境界が、トラック幅に含まれる位置に上書き形成し
    て記録することを特徴とする磁気記録方法。
  2. 【請求項2】 回転体の回転面に相対向して同じ高さ位
    置に取り付けられた互いにアジマス角度の異なる第1及
    び第2の回転ヘッドを交互に使用して、前記回転体の外
    周側面に所定角度範囲にわたって斜めに巻回されて一定
    速度で走行される高性能の磁気テープに、標準のフォー
    マットのアナログ映像信号を第1のトラックを順次に形
    成して記録すると共に、前記第1及び第2の回転ヘッド
    とはそれぞれアジマス角度が異なり、かつ、互いのアジ
    マス角度も異なる、前記回転体の回転面に相対向して前
    記第1及び第2の回転ヘッドとは異なる所定高さ位置に
    取り付けられた第3及び第4の回転ヘッドにより、記録
    波形の周期性を除去したディジタル情報信号による第2
    のトラックを、前記第1のトラック形成後に上書き形成
    して記録し、前記第1及び第2の回転ヘッドにより記録
    するアナログ映像信号は、前記アナログ映像信号のみを
    記録するときに比しレベルを大に制御して前記磁気テー
    プに記録することを特徴とする磁気記録方法。
  3. 【請求項3】 前記第2のトラックは、隣接する2本の
    前記第1のトラックのトラック境界が、トラック幅に含
    まれる位置に形成されることを特徴とする請求項記載
    の磁気記録方法。
  4. 【請求項4】 前記ディジタル情報信号は、スクランブ
    ルインターリーブドNRZI処理されて記録されること
    を特徴とする請求項記載の磁気記録方法。
  5. 【請求項5】 回転体の回転面に相対向して同じ高さ位
    置に取り付けられた互いにアジマス角度の異なる第1及
    び第2の回転ヘッドを交互に使用して、前記回転体の外
    周側面に所定角度範囲にわたって斜めに巻回されて一定
    速度で走行される磁気記録媒体に、アナログ映像信号に
    よる第1のトラックを順次に形成して記録する磁気記録
    装置において、 前記回転体の回転面に相対向して、かつ、前記第1及び
    第2の回転ヘッドとは異なる所定高さ位置に取り付けら
    れており、前記第1及び第2の回転ヘッドとはそれぞれ
    アジマス角度が異なり、かつ、互いのアジマス角度も異
    なる第3及び第4の回転ヘッドと、 前記アナログ映像信号よりも広帯域のディジタル情報信
    号を所定のデータブロック単位で、かつ、周期性を除去
    した波形とする記録ディジタル信号生成手段とを有し、隣接する2本の前記第1のトラックのトラック境界が、
    トラック幅に含まれる位置に形成されている、 前記記録
    ディジタル信号生成手段により生成されたディジタル情
    報信号による第2のトラックを、前記第1のトラック形
    成後に前記第3及び第4の回転ヘッドにより上書き形成
    して記録することを特徴とする磁気記録装置。
  6. 【請求項6】 回転体の回転面に相対向して同じ高さ位
    置に取り付けられた互いにアジマス角度の異なる第1及
    び第2の回転ヘッドを交互に使用して、前記回転体の外
    周側面に所定角度範囲にわたって斜めに巻回されて一定
    速度で走行される磁気記録媒体に、アナログ映像信号に
    よる第1のトラックを順次に形成して記録する磁気記録
    装置において、 前記回転体の回転面に相対向して、かつ、前記第1及び
    第2の回転ヘッドとは異なる所定高さ位置に取り付けら
    れており、前記第1及び第2の回転ヘッドとはそれぞれ
    アジマス角度が異なり、かつ、互いのアジマス角度も異
    なる第3及び第4の回転ヘッドと、 前記アナログ映像信号よりも広帯域のディジタル情報信
    号を所定のデータブロック単位で、かつ、周期性を除去
    した波形とする記録ディジタル信号生成手段と 前記ディジタル情報信号の記録時に、前記アナログ映像
    信号のみを記録するときに比し、前記第1及び第2の回
    転ヘッドにより記録するアナログ映像信号のレベルを大
    に制御するレベル制御手段と を有し、 前記記録ディジタル信号生成手段により生成されたディ
    ジタル情報信号による第2のトラックを、前記第1のト
    ラック形成後に前記第3及び第4の回転ヘッドにより上
    書き形成して記録することを特徴とする磁気記録装置。
  7. 【請求項7】 回転体の回転面に相対向して同じ高さ位
    置に取り付けられた互いにアジマス角度の異なる第1及
    び第2の回転ヘッドを交互に使用して、前記回転体の外
    周側面に所定角度範囲にわたって斜めに巻回されて一定
    速度で走行される磁気記録媒体に、アナログ映像信号に
    よる第1のトラックを順次に形成して記録する磁気記録
    装置において、 前記回転体の回転面に相対向して、かつ、前記第1及び
    第2の回転ヘッドとは異なる所定高さ位置に取り付けら
    れており、前記第1及び第2の回転ヘッドとはそれぞれ
    アジマス角度が異なり、かつ、互いのアジマス角度も異
    なる第3及び第4の回転ヘッドと、 前記アナログ映像信号よりも広帯域で、かつ、前記第1
    及び第2の回転ヘッドにより記録するアナログ映像信号
    と同一内容の順次走査信号を所定のデータブロック単位
    で、かつ、周期性を除去した波形とする記録ディジタル
    信号生成手段と を有し、 前記記録ディジタル信号生成手段により生成されたディ
    ジタル映像信号による第2のトラックを、前記第1のト
    ラック形成後に前記第3及び第4の回転ヘッドにより上
    書き形成して記録することを特徴とする磁気記録装置。
  8. 【請求項8】 回転体の回転面に相対向して同じ高さ位
    置に取り付けられた互いにアジマス角度の異なる第1及
    び第2の回転ヘッドを交互に使用して、前記回転体の外
    周側面に所定角度範囲にわたって斜めに巻回されて一定
    速度で走行される高性能の磁気テープに、周波数変調さ
    れた輝度信号の低域側に低域変換搬送色信号が周波数分
    割多重された映像信号による第1のトラックを順次に形
    成して 記録する磁気記録装置において、 前記回転体の回転面に相対向して、かつ、前記第1及び
    第2の回転ヘッドとは異なる所定高さ位置に取り付けら
    れており、前記第1及び第2の回転ヘッドとはそれぞれ
    アジマス角度が異なり、かつ、互いのアジマス角度も異
    なる第3及び第4の回転ヘッドと、 少なくとも映像信号を含む情報信号をMPEG方式規定
    の圧縮符号化をしてトランスポートストリームを得る第
    1のエンコーダと、 前記トランスポートストリームを誤り訂正信号を含むデ
    ータブロック単位のディジタル信号に変換する第2のエ
    ンコーダと、 前記第2のエンコーダの出力ディジタル信号に対して擬
    似ランダム信号を用いて周期性を除去したディジタル情
    報信号を出力する周期性除去手段と を有し、 前記周期性除去手段から出力された前記ディジタル情報
    信号による第2のトラックを、前記第1のトラック形成
    後に前記第3及び第4の回転ヘッドにより上書き形成し
    て記録することを特徴とする磁気記録装置。
  9. 【請求項9】 回転体の回転面に相対向して同じ高さ位
    置に取り付けられた互いにアジマス角度の異なる第1及
    び第2の回転ヘッドを交互に使用して、前記回転体の外
    周側面に所定角度範囲にわたって斜めに巻回されて一定
    速度で走行される高性能の磁気テープに、周波数変調さ
    れた輝度信号の低域側に低域変換搬送色信号が周波数分
    割多重された映像信号による第1のトラックを順次に形
    成して記録する磁気記録装置において、 前記回転体の回転面に相対向して、かつ、前記第1及び
    第2の回転ヘッドとは異なる所定高さ位置に取り付けら
    れており、前記第1及び第2の回転ヘッドとはそれぞれ
    アジマス角度が異なり、かつ、互いのアジマス角度も異
    なる第3及び第4の回転ヘッドと、 少なくとも映像信号を含む情報信号をMPEG方式規定
    の圧縮符号化をしてトランスポートストリームを得る第
    1のエンコーダと、 前記トランスポートストリームを誤り訂正信号を含むデ
    ータブロック単位のディジタル信号に変換する第2のエ
    ンコーダと、 前記第2のエンコーダの出力ディジタル信号に対して擬
    似ランダム信号を用いて周期性を除去したディジタル情
    報信号を出力する周期性除去手段と を有し、 前記周期性除去手段から出力された前記ディジタル情報
    信号による第2のトラックを、前記第1のトラック形成
    後に前記第3及び第4の回転ヘッドにより、隣接する2
    本の前記第1のトラックのトラック境界が、トラック幅
    に含まれる位置に上書き形成して記録することを特徴と
    する磁気記録装置。
  10. 【請求項10】 前記第1及び第2の回転ヘッドにより
    記録するアナログ映像信号は、周波数変調された輝度信
    号の低域側に低域変換搬送色信号が周波数分割多重され
    た映像信号であり、前記記録ディジタル信号生成手段
    は、少なくとも映像信号を含む情報信号をMPEG方式
    規定の圧縮符号化をしてトランスポートストリームを得
    る第1のエンコーダと、前記トランスポートストリーム
    を誤り訂正信号を含むデータブロック単位のディジタル
    信号に変換する第2のエンコーダと、前記第2のエンコ
    ーダの出力ディジタル信号に対して擬似ランダム信号を
    用いて周期性を除去して前記記録するディジタル情報信
    号として出力する周期性除去手段とを有し、前記磁気
    録媒体は、高性能の磁気テープであることを特徴とする
    請求項6又は7のうちいずれか一項記載の磁気記録装
    置。
  11. 【請求項11】 長手方向が媒体走行方向に対して傾斜
    しており、かつ、隣接するトラックのアジマス角度が互
    いに異なるように形成される第1のトラックに、周波数
    変調された輝度信号の低域側に低域変換搬送色信号が周
    波数分割多重されたアナログ映像信号が順次に記録さ
    れ、前記第1のトラックとはそれぞれアジマス角度が異
    なり、かつ、隣接するトラックのアジマス角度も互いに
    異なるように、隣接する2本の前記第1のトラックのト
    ラック境界が、トラック幅に含まれる位置に上書き形成
    される第2のトラックに、前記アナログ映像信号よりも
    広帯域で、かつ、記録波形の周期性を除去したディジタ
    ル情報信号が記録されていることを特徴とするテープ状
    の磁気記録媒体。
  12. 【請求項12】 テープ状の高性能磁気記録媒体であっ
    て、長手方向がテープ走行方向に対して傾斜しており、
    かつ、隣接するトラックのアジマス角度が互いに異なる
    ように形成される第1のトラックに、標準のフォーマッ
    トのアナログ映像信号が通常レベルより大レベルで順次
    に記録され、前記第1のトラックとはそれぞれアジマス
    角度が異なり、かつ、隣接するトラックのアジマス角度
    も互いに異なるように、前記第1のトラックの上に上書
    き形成される第2のトラックに、前記アナログ映像信号
    よりも広帯域で、かつ、記録波形の周期性を除去したデ
    ィジタル情報信号が記録されていることを特徴とする磁
    気記録媒体。
  13. 【請求項13】 前記第2のトラックは、隣接する2本
    の前記第1のトラックのトラック境界が、トラック幅に
    含まれる位置に形成されることを特徴とする請求項12
    記載の磁気記録媒体。
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