JP2000235096A - 燃料破損検出用試料水採水方法と装置および燃料破損検出方法 - Google Patents

燃料破損検出用試料水採水方法と装置および燃料破損検出方法

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JP2000235096A
JP2000235096A JP11036256A JP3625699A JP2000235096A JP 2000235096 A JP2000235096 A JP 2000235096A JP 11036256 A JP11036256 A JP 11036256A JP 3625699 A JP3625699 A JP 3625699A JP 2000235096 A JP2000235096 A JP 2000235096A
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coolant
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 新型燃料が採用された原子炉においても、採
水管が上部タイプレートプレート部に干渉せず、かつ燃
料集合体の伸びにも対応できるよう、燃料破損検出用試
料水を採水すること。 【解決手段】 運転停止中の原子炉中の燃料集合体に、
外キャップとこの外キャップの内部に配設される内キャ
ップとを有する燃料破損検出用試料水採水装置を、前記
内部キャップが前記燃料集合体の上部を被冠するように
設置し、前記外キャップ内に送気して、前記燃料集合体
のチャンネルボックス内の冷却材の水位を押し下げ所定
の時間維持し、前記外キャップから排気して前記水位を
上昇させ、前記冷却材を採取し、採取された前記冷却材
の放射能を測定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原子炉の炉心に装
荷された燃料集合体における燃料棒の破損を検出する際
に用いられる燃料破損検出用試料水採水方法と装置およ
び燃料破損検出方法に関する。特に、原子炉燃料集合体
のチャンネルボックス内の冷却材を試料水として採取す
る際に用いる燃料破損検出用試料水採水方法と装置およ
び燃料破損検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】原子炉で用いられる燃料集合体は複数本
の燃料棒から構成されており、この燃料棒中に多数の核
燃料ペレットが充填されている。燃料棒は被覆材で被覆
されており、核燃料そのものが直接漏洩しないように構
成されている。しかし、何らかの理由で被覆管に破損が
生じると内部の核分裂生成物が周囲の冷却水中に漏洩
し、関連システムなどの放射能汚染を招く可能性がある
ため、燃料集合体の破損の発生を速やかに検出し、破損
燃料の位置を見つけだす必要がある。
【0003】燃料の破損を検出する方法の一つとして
は、炉内の燃料集合体の上部から、核分裂生成物を含む
冷却材を吸い上げて分析する方法がある。燃料破損検出
用試料水採水装置は、こうした炉内シッピング検査にお
いて用いられ、使用の際には原子炉の運転を停止する。
【0004】以下、従来の燃料破損検出方法に用いられ
る燃料破損検出用試料水採水装置について図14および
15を参照して説明する。
【0005】図14は、一般的な原子炉圧力容器(図示
せず)内の燃料集合体1の上部と、この燃料集合体1の
上部を被冠する燃料破損検出用試料水採水装置2とを示
す切欠断面図である。
【0006】燃料集合体1は、複数本の燃料棒3と、こ
の燃料棒3を収めるチャンネルボックス4と、このチャ
ンネルボックス4の上端と下端にそれぞれ取付けられる
上部タイプレート5及び下部タイプレート(図示せず)
とから構成される。上部タイプレート5には、ハンドル
6が設けられている。
【0007】燃料棒3は、核燃料の二酸化ウランペレッ
トをジルカロイ被覆管で覆ったものである。燃料集合体
1は、原子炉圧力容器の冷却材7の充填された炉心内に
おいて、上部格子板9及び炉心支持板(図示せず)の開
口部に係合している。
【0008】また、こうした原子炉としては、図14に
示すようにチャンネルボックス4の上端が上部格子板9
よりも上方に位置しているものと、図15に示すように
両者がほぼ同一高さのものと2種類が存在する。
【0009】燃料破損検出用試料水採水装置2は、外キ
ャップ10と、この外キャップ10の中に収められる内
キャップ11と、把手16とを具備する。通常は、縦横
2個ずつ計4個の内キャップ11が外キャップ10内に
収められる。把手16は、外キャップ10を燃料集合体
1に被冠しあるいは燃料集合体1から取出すときに、懸
吊具25で懸吊するために使用する。
【0010】図14に示すように、チャンネルボックス
4の上端が上部格子板9よりも上方に位置している原子
炉においては、この外キャップ10の下端部には切欠部
12が設けられる。さらに、給気管13が外キャップ1
0を液密に貫通しており、また、採水管14が外キャッ
プ10を液密に貫通しかつ内キャップ11を空隙15を
保ちながら貫通して内キャップ11より下方へ延設され
ている。
【0011】この燃料破損検出用試料水採水装置2を使
用して燃料集合体1の破損を点検する手順について説明
する。
【0012】まず、燃料破損検出用試料水採水装置2を
採水位置に配置する。すなわち、内キャップ11の個数
に合わせて、縦横2個ずつ計4個の燃料集合体1を一纏
めにし、これら4個の燃料集合体1に内キャップ11を
被冠させながら、外キャップ10を上部格子板9に当接
させる。内キャップ11は、被冠した燃料集合体1の各
チャンネルボックスの上端に、上部タイプレート5のハ
ンドル6を囲繞しながら当接される。このとき、採水管
14はチャンネルボックス4内に挿入される。また、外
キャップ10および内キャップ11の中には冷却材7が
充填される。
【0013】こうして、燃料破損検出用試料水採水装置
2を採水位置に配置したら、次に給気管13を通じて外
キャップ10内に圧縮空気を送る。この圧縮空気は外キ
ャップ10内において冷却材7を押圧し、徐々に冷却材
7の水位を下げる。圧縮空気は空隙15を介して内キャ
ップ11の中にも入り込み、同じように冷却材を押圧す
るため、内キャップ11の内と外で冷却材7の水位は変
わらない。冷却材7の水位が内キャップ11の上端より
下がれば、内キャップ11に連なる燃料集合体1の内と
外で冷却材は分け隔てられることになる。
【0014】圧縮空気を送り続けると、やがて外キャッ
プ10内の冷却材7の水位は、外キャップ10の切欠部
12の上端位置まで下がる。すると、内キャップ11の
外の冷却材を押し下げる圧縮空気の一部が、切欠部12
から気泡17となって、外キャップ10の外側に出る。
従って、原子炉圧力容器の冷却材水面に気泡17が認め
られれば、燃料集合体1内の冷却材7が燃料集合体1外
の冷却材7と完全に分離されていることが確認できる。
【0015】この確認がなされたら、所定時間経過後、
採水管14を通じてチャンネルボックス4内の冷却材7
を試料水として採取する。
【0016】図15を参照して、チャンネルボックス4
の上端が上部格子板9とほぼ同一高さの原子炉に使用す
る従来型の燃料破損検出用試料水採水装置について説明
する。
【0017】図15は、一般的な原子炉圧力容器(図示
せず)内の燃料集合体1の上部と、この燃料集合体1の
上部を被冠する燃料破損検出用試料水採水装置2とを示
す切欠断面図である。
【0018】チャンネルボックス4の上端が上部格子板
9とほぼ同一高さの原子炉においては、外キャップ10
を貫通する排気管18が設けられている。外キャップ1
0を上部格子板9に当接させた際に、排気管18の下開
口部が上部格子板9より下方に位置するようになってい
る。
【0019】さらに給気管13が外キャップ10を貫通
しており、採水管14が外キャップ10を貫通しかつ内
キャップ11を空隙15を保ちながら貫通して内キャッ
プ11より下方へ延設されている。
【0020】給気管13を通じて外キャップ10内に送
られた圧縮空気は、外キャップ10内において冷却材7
を押圧し、徐々に冷却材7の水位を下げる。圧縮空気は
空隙15を介して内キャップ11の中にも入り込み、同
じように冷却材を押圧するため、内キャップ11の内と
外で冷却材7の水位は変わらない。冷却材7の水位が内
キャップ11の上端より下がれば、内キャップ11に連
なる燃料集合体1の内と外で冷却材は分け隔てられるこ
とになる。
【0021】圧縮空気を送り続けると、やがて外キャッ
プ10内の冷却材7の水位は、上部格子板9より下が
り、排気管18の下開口部の位置(図15において符号
Aで示される高さ)まで下がる。すると、内キャップ1
1の外の冷却材を押し下げる圧縮空気の一部が、外キャ
ップ10上方に設けられた排気管18の上開口部から気
泡17となって、外キャップ10の外側に出る。従っ
て、原子炉圧力容器の冷却材水面に気泡17が認められ
れば、燃料集合体1内の冷却材7が燃料集合体1外の冷
却材7と完全に分離されていることが確認できる。
【0022】この確認がなされたら、所定時間経過後、
採水管14を通じてチャンネルボックス4内の冷却材7
を試料水として採取する。
【0023】このような手順で試料水の採取を行えば、
試料水には燃料集合体1の外から不純物が入り込むこと
がないため、試料水の放射能濃度を調べることで、燃料
棒3に生じた亀裂を通して放射性物質がチャンネルボッ
クス4内に入り込んでいるかどうかを正確に把握でき
る。従って、この燃料破損検出用試料水採水装置2を用
いることにより、燃料棒3に破損があるときは、これを
早期に発見して燃料集合体1の健全性維持を図ることが
できる。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年開
発された燃料の中には、燃料棒を9行9列に配置し形成
される燃料集合体のように、図14、15に示した燃料
集合体1の構造を若干変形し、上部タイプレート5のプ
レート部上面と、チャンネルボックス4の上端との間隙
が短いものがある。
【0025】このような燃料集合体1においては、その
上部に上述の燃料破損検出用試料水採水装置2を被冠し
ようとした場合、上部タイプレート5のプレート部上面
に採水管14が接触し、採水管14が固定されている外
キャップ10がうまく上部格子板9に当接できない場合
がある。
【0026】また、温度上昇等に伴う燃料集合体1の伸
びにより、上部タイプレート5のプレート部上面が、図
14に示される外キャップ10の切欠部12上端または
図15に示される排気管18の下開口部より上方に位置
した際にも炉内シッピング検査が困難となる。
【0027】本発明は、従来の炉内シッピング検査方法
を改良し、新型燃料が採用された原子炉においても、採
水管14が上部タイプレート5のプレート部に干渉せ
ず、かつ燃料集合体1の伸びにも対応できるような燃料
破損検出用試料水採水方法と装置および燃料破損検出方
法の提供を目的とする。
【0028】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の燃料破損検出用試料水採水方法にお
いては、運転停止中の原子炉中の燃料集合体に、外キャ
ップとこの外キャップの内部に配設される内キャップと
を有する燃料破損検出用試料水採水装置を、前記内部キ
ャップが前記燃料集合体の上部を被冠するように設置す
る工程と、前記外キャップ内に送気して、前記燃料集合
体のチャンネルボックス内の冷却材の水位を押し下げ所
定の時間維持する工程と、前記外キャップから排気して
前記水位を上昇させる工程と、前記冷却材を採取する工
程とを有することを特徴とする。
【0029】こうした構成により、燃料集合体浸漬時と
冷却材採水時の冷却材水位を調節して、燃料集合体の上
部構造に捕われずに燃料破損検出用の試料水の採取が行
える。
【0030】請求項2記載の燃料破損検出方法において
は、運転停止中の原子炉中の燃料集合体に、外キャップ
とこの外キャップの内部に配設される内キャップとを有
する燃料破損検出用試料水採水装置を、前記内部キャッ
プが前記燃料集合体の上部を被冠するように設置する工
程と、前記外キャップ内に送気して、前記燃料集合体の
チャンネルボックス内の冷却材の水位を押し下げ所定の
時間維持する工程と、前記外キャップから排気して前記
水位を上昇させる工程と、前記冷却材を採取する工程
と、採取された前記冷却材の放射能を測定する工程とを
有することを特徴とする。
【0031】こうした構成により、燃料集合体浸漬時と
冷却材採水時の冷却材水位を調節して、燃料集合体の上
部構造に捕われずに燃料破損の検出が行える。
【0032】請求項3記載の燃料破損検出用試料水採水
装置は、原子炉圧力容器の上部格子板に当接して燃料集
合体の上部を被冠する外キャップと、この外キャップの
内部に配設されて前記燃料集合体のチャンネルボックス
の上端に当接して前記燃料集合体の上部を液密に被冠す
る内キャップと、前記外キャップに液密に挿通された給
気管と、前記外キャップに液密に挿通され、前記内キャ
ップに挿通され、前記燃料集合体の燃料棒の上端より上
に先端を有する採水管と、前記給気管からの前記外キャ
ップ内への気体の送り込みと前記採水管からの冷却材の
採取とを制御する制御装置と、前記チャンネルボックス
内の冷却材の水位を調節する調節手段とを有することを
特徴とする。
【0033】こうした構成により、採水時の冷却材水位
を調節して、燃料集合体の上部構造に捕われずに燃料破
損検出用の試料水の採取が行える。
【0034】請求項4記載の燃料破損検出用試料水採水
装置は、請求項3記載の燃料破損検出用試料水採水装置
において、前記調節手段が、前記チャンネルボックス内
の冷却材の水位を、前記燃料棒の上端近傍のソーキング
水位と前記採水管の先端より高いサンプリング水位とに
設定することを特徴とする。
【0035】こうした構成により、燃料集合体浸漬時と
冷却材採水時の冷却材水位を調節して、燃料集合体の上
部構造に捕われずに燃料破損検出用の試料水の採取が行
える。
【0036】請求項5記載の燃料破損検出用試料水採水
装置は、請求項4記載の燃料破損検出用試料水採水装置
において、前記調整手段が、前記ソーキング水位に開口
部を有するソーキング用排気管と、前記サンプリング水
位に開口部を有するサンプリング用排気管とを有するこ
とを特徴とする。
【0037】こうした構成により、燃料集合体浸漬時と
冷却材採水時の冷却材水位を容易に調節できる。
【0038】請求項6記載の燃料破損検出用試料水採水
装置は、請求項5記載の燃料破損検出用試料水採水装置
において、前記内キャップが複数設けられており、前記
ソーキング用排気管が、前記外キャップを貫通して、相
隣接する燃料集合体のチャンネルボックスの間隙に挿入
されていることを特徴とする。
【0039】こうした構成により、燃料集合体が温度上
昇等により伸びを生じても、ソーキング用排気管との干
渉が避けられる。
【0040】請求項7記載の燃料破損検出用試料水採水
装置は、請求項5または6記載の燃料破損検出用試料水
採水装置において、前記ソーキング用排気管の先端部が
砲弾型形状を有し、前記開口部が前記砲弾型形状の側面
に開口していることを特徴とする。
【0041】こうした構成により、ソーキング用排気管
の挿入性が向上され、かつ開口部の保護も可能になる。
【0042】請求項8記載の燃料破損検出用試料水採水
装置は、請求項6または7記載の燃料破損検出用試料水
採水装置において、前記ソーキング用排気管は、前記内
キャップ下端が前記チャンネルボックスの上端に当接し
た後に、相隣接する燃料集合体のチャンネルボックスの
間に挿入されることを特徴とする。
【0043】こうした構成により、ソーキング用排気管
のチャンネルボックス以外との接触が避けられ、燃料破
損検出用試料水採水装置及び燃料集合体の健全性が確保
できる。
【0044】請求項9記載の燃料破損検出用試料水採水
装置は、請求項5乃至8のいずれか1項記載の燃料破損
検出用試料水採水装置において、前記ソーキング用排気
管には、排気を上方へ導く配管が接続されていることを
特徴とする。
【0045】こうした構成により、差圧検知用の気泡と
の区別が容易となり、ソーキング水位の確認が確実にで
きる。
【0046】請求項10記載の燃料破損検出用試料水採
水装置は、請求項4記載の燃料破損検出用試料水採水装
置において、前記調整手段が、前記外キャップの下端部
に設けられた切欠部と、前記サンプリング水位に開口部
を有するサンプリング用排気管とを有することを特徴と
する。
【0047】こうした構成により、燃料集合体浸漬時と
冷却材採水時の冷却材水位を容易に調節できる。
【0048】請求項11記載の燃料破損検出用試料水採
水装置は、請求項4乃至10のいずれか1項記載の燃料
破損検出用試料水採水装置において、前記サンプリング
用排気管および前記給気管の少なくとも一方が弁を有す
ることを特徴とする。
【0049】こうした構成により、排気及び給気の開始
及び停止を確実に行える。
【0050】請求項12記載の燃料破損検出用試料水採
水装置は、請求項4乃至11いずれか1項記載の燃料破
損検出用試料水採水装置において、前記ソーキング水位
より高くかつ前記採水管の開口部より低い位置に温度検
知部位を有する冷却材温度測定手段を有することを特徴
とする。
【0051】こうした構成により、温度検知部位をより
下方に位置させることができ、冷却材の温度上昇を早め
に検知できる。
【0052】請求項13記載の燃料破損検出用試料水採
水装置は、請求項3記載の燃料破損検出用試料水採水装
置において、前記調節手段が、前記燃料集合体の任意の
軸方向位置に対応する冷却材を採取するように、前記採
水管から採水を行うときの冷却材の水位を設定すること
を特徴とする。
【0053】こうした構成により、燃料集合体内の軸方
向破損位置に対応する冷却材が採取できる。
【0054】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につ
き、図面を参照して説明する。上述の従来技術と同様の
構成部分については、同一符号を付して重複する説明を
省略する。なお、本発明は、下記の実施例に限定される
ものではなく、その要旨を変更しない範囲内で適宜変形
して実施し得るものである。
【0055】(実施例1)図1は、本実施例に係る燃料
破損検出用試料水採水装置23を、燃料集合体1の上部
格子板9に設置した状態を模式的に示す断面図である。
図2、3は、図1に示した燃料集合体1の上部と燃料破
損検出用試料水採水装置23を拡大して示す切欠き断面
図である。図2はソーキング時の状態を示し、図3はサ
ンプリング時の状態を示す。また、図2、3のいずれ
も、左側が燃料が伸びた状態、右側が燃料が伸びていな
い状態を示す。
【0056】本実施例においては、従来の燃料集合体と
比べて上部タイプレートのプレート部上面とチャンネル
ボックスの上端との間隙が短い、燃料棒を9行9列に配
置し形成される燃料集合体を使用する場合について説明
する。この燃料集合体においては、チャンネルボックス
4の上端は上部格子板9よりも上方に位置している。
【0057】図1〜3に示すように、本実施例の燃料破
損検出用試料水採水装置23は、外キャップ10と、こ
の外キャップ10の中に収められる内キャップ11と、
外キャップ10を燃料集合体1に被冠させたり燃料集合
体1から取出す場合に用いられる把手16とを具備す
る。
【0058】外キャップ10内には、縦横2個ずつ計4
個のキャップ11が収められている。外キャップ10の
下端部には切欠部12が設けられ、内キャップ11下端
にはパッキン8が設けられている。
【0059】給気管13および採水管14が外キャップ
10を貫通する部分は密封されている。しかし、採水管
14が内キャップ11を貫通する部分には、空隙15が
存在するため、密封されていない。したがって、燃料破
損検出用試料水採水装置23が、燃料集合体1の上部格
子板9の所定の位置に設置された状態においては、内キ
ャップ11内と外キャップ10内は空隙15により連通
状態となる。
【0060】さらに、サンプリング用排気管19が外キ
ャップ10を貫通し、隣り合う内キャップ11の間を下
方へ延設されている。このサンプリング用排気管19
は、採水管14下端の開口部より上方に設定された採水
時水位(図2、3において符号Aで示される高さ)に開
口部を有する。サンプリング用排気管19が外キャップ
10を貫通する部分は密封されている。
【0061】給気管13、採水管14及びサンプリング
用排気管19は、外キャップ10の上方で、ウレタン製
等のホースに接続されている。炉水を出た各ホースは、
給気、吸気、給水、吸水等を制御するシッピング制御装
置に接続されている。シッピング制御装置は、原子炉圧
力容器の外に設置されている。
【0062】この燃料破損検出用試料水採水装置を使用
して、燃料棒3の破損を点検する手順について説明す
る。まず、燃料破損検出用試料水採水装置23は、原子
炉圧力容器に収納された冷却材7中において、把手16
を介して懸吊具で懸吊されながら所望の採水位置に移動
される。
【0063】こうして所望の採水位置に移動された燃料
破損検出用試料水採水装置23を、採水位置に配置す
る。内キャップ11の個数に合わせて、縦横2個ずつ計
4個の燃料集合体1を一纏めにし、これら4個の燃料集
合体1に内キャップ11を被冠させながら、外キャップ
10を上部格子板9に当接させる。内キャップ11は、
被冠した燃料集合体1の各チャンネルボックス4の上端
に当接される。このとき、外キャップ10および内キャ
ップ11の中には冷却材7が充填されている。
【0064】燃料破損検出用試料水採水装置23を採水
位置に配置した後、給気管13を通じて外キャップ10
内に圧縮空気を送る。送気する気体は、圧縮空気に限ら
れるものではなく、窒素、ネオン、アルゴン等の不活性
気体の他、酸素、二酸化炭素等の様々な気体が使用でき
るが、コスト等の点で圧縮空気が好ましく用いられる。
【0065】この圧縮空気は外キャップ10内において
冷却材7を押圧し、徐々に冷却材7の水位を下げる。冷
却材7の水位が内キャップ11の上端より下がれば、圧
縮空気は空隙15を介して内キャップ11の中にも入り
込み、同じように冷却材を押圧するため、内キャップ1
1の内と外で冷却材7の水位は変わらない。
【0066】こうして、圧縮空気による押圧と内キャッ
プ11下端のパッキン8によるシールで、内キャップ1
1に連なる燃料集合体1のチャンネルボックス4内の冷
却材の流れが止められ、チャンネルボックス4の外の冷
却材と分け隔てられる。
【0067】圧縮空気を送り続けると、やがて外キャッ
プ10内の冷却材7の水位は、外キャップ10の切欠部
12の上端位置まで下がる。すると、内キャップ11の
外の冷却材を押し下げる圧縮空気の一部が、切欠部12
から気泡17となって、外キャップ10の外に出てい
く。従って、原子炉圧力容器の冷却材水面に気泡17が
認められれば、燃料集合体1のチャンネルボックス4内
の冷却材7が外の冷却材7と完全に分離されていること
が確認できる。
【0068】この確認がなされたら、そのままの状態で
所定時間放置し、破損燃料から漏洩する核分裂生成物を
チャンネルボックス4内の冷却材に浸漬するソーキング
を行う(図2の状態)。ソーキング完了後、採水管14
を通じてチャンネルボックス4内の冷却材7を試料水と
して採取するが、この状態では採水管14下端がソーキ
ング水位より上方にあり、冷却材7の採取ができない。
【0069】そこで、給気管13からの圧縮空気の供給
を停止させると共に、サンプリング用排気管19を通じ
て外キャップ10内の空気の排気を行う。これにより、
外キャップ10の切欠部12まで下がっていた水位は上
昇して、サンプリング用排気管19の下端にある開口部
まで達する(図3の状態)。
【0070】内キャップ11内の水位も同様の位置まで
上昇するため、採水管14の下端が冷却材7に水没し、
冷却材7の採取が可能になる。この状態で冷却材7を試
料水として採取する。得られた試料水の放射能濃度を測
定し、燃料集合体の破損を検出する。
【0071】こうした構成によれば、ソーキング時とサ
ンプリング時の水位調整を行うことで、試料水採取時の
冷却材水位を所定の位置に設定できる。したがって、9
行9列に燃料棒を配置してなる燃料集合体においても、
上部タイプレート5及び上部タイプレート5に挿入され
た上部端栓、固定ワッシャ等、燃料健全性に影響のある
部材に接触することなく試料水を採取でき、炉内シッピ
ング作業の信頼性向上が図れる。
【0072】上部タイプレートプレート部上面及びチャ
ンネルボックスの上端位置と上部格子板及び外キャップ
切欠部上端位置との関係等に捕われずに、試料水の採取
を行い炉内シッピング検査ができる。
【0073】また、チャンネルボックス上端と上部格子
板等の位置関係だけでなく、燃料集合体の構造変更や燃
料の伸びにも対応でき、装着性及び炉内シッピングの確
実性を向上できる。結果として、炉内シッピング作業の
信頼性向上、作業時間短縮、安全性等の向上が図れ、停
止時間短縮による経済性の向上にも寄与できる。
【0074】給気管13からの給気を続けた状態で、サ
ンプリング用排気管19からの排気を行えば、サンプリ
ング用排気管19からシッピング制御装置に接続される
排気ラインに冷却材7が入り込むことを防ぎ、排気ライ
ンの汚染低減を図ることができる。
【0075】(実施例2)図4は、本実施例に係る燃料
破損検出用試料水採水装置を、燃料集合体1の上部格子
板9に設置した状態を模式的に示す切欠き断面図であ
る。左側が燃料が伸びた状態、右側が燃料が伸びていな
い状態を示す。
【0076】本実施例の燃料破損検出用試料水採水装置
は、サンプリング用排気管19および給気管13が弁を
具備すること以外は、実施例1で示した燃料破損検出用
試料水採水装置と基本的に同様の構成を有する。
【0077】図4に示すように、サンプリング用排気管
19の上端には弁28が設けられており、給気管13の
上端には弁29が設けられている。
【0078】サンプリング用排気管19に接続される排
気ラインの他の一端は開放されて大気圧となっている。
給気管13に接続される給気ラインには常に圧縮空気が
流されており、給気管13上端の弁29の開閉により、
外キャップ10への圧縮空気の送気を操作するようにな
っている。
【0079】この燃料破損検出用試料水採水装置を使用
して、燃料棒3の破損を点検するには、まず、実施例1
と同様にして、燃料破損検出用試料水採水装置を採水位
置に配置する。
【0080】次に、給気管13の上端に設けられた弁2
9を開にし、外キャップ10内に圧縮空気を送る。この
とき、サンプリング用排気管19上端の弁28は閉にし
ておく。
【0081】実施例1と同様に、圧縮空気を送り続けて
外キャップ10内の冷却材7を押圧し、冷却材7の水位
を下げ、内キャップ11に連なる燃料集合体1のチャン
ネルボックス4内の冷却材とチャンネルボックス4の外
の冷却材とを分け隔てる。外キャップ10の外に気泡1
7が認められれば、燃料集合体1内の冷却材7が燃料集
合体1外の冷却材7と完全に分離されていることが確認
できる。
【0082】この確認がなされたら、そのままの状態で
所定時間ソーキングを行う。ソーキング完了後、給気管
13上端の弁29を閉にして圧縮空気の供給を停止させ
ると共に、サンプリング用排気管19の上端に設けられ
た弁28を開にし、外キャップ10内の空気の排気を行
う。
【0083】サンプリング用排気管19の他端は大気圧
となっているため、外キャップ10内の圧縮空気は、サ
ンプリング用排気管19を通じて放出され、切欠部12
まで下がっていた水位は上昇して、サンプリング用排気
管19の下端にある開口部(図4において符号Aで示さ
れる高さ)まで達する。
【0084】このとき、内キャップ11内の水位も同様
の位置まで上昇するため、採水管14下端が冷却材7に
水没し、冷却材7の採取が可能になる。この状態で冷却
材7を試料水として採取する。得られた試料水の放射能
濃度を測定して燃料集合体の破損を検出する。
【0085】本実施例によれば、弁28と弁29が外キ
ャップ10に接していることから、実施例1の効果に加
えて、給排気のタイムラグを減少させ、炉内シッピング
の性能向上が図れる。
【0086】また、給気管13からの給気を続行した状
態でサンプリング用排気管19からの排気を行うと、サ
ンプリング用排気管19に接続する排気ラインには冷却
材7が入り込むことがないため、排気ラインの汚染低減
に役立つ。
【0087】(実施例3)図5は、本実施例に係る燃料
破損検出用試料水採水装置を、燃料集合体1の上部格子
板9に設置した状態を模式的に示す切欠き断面図であ
る。左側が燃料が伸びた状態、右側が燃料が伸びていな
い状態を示す。
【0088】本実施例の燃料破損検出用試料水採水装置
は、サンプリング用排気管19の上端にシッピング制御
装置26からの圧縮空気により開閉する弁31が設けら
れている。弁31の上方は開放端として炉水中に外キャ
ップ10内の空気を放出する構造になっている。
【0089】また、実施例1と同様に、給気管13、採
水管14、弁31は、給気、給水、排気、吸水を制御す
るシッピング制御装置26に接続されるが、給気ライン
は給気管13を通じて外キャップ10内に圧縮空気を送
り込むラインと、その途中で分岐して、弁31の駆動
(開閉)用エアシリンダーへ圧縮空気を供給するライン
とに分かれている。
【0090】上記以外は、実施例1で示した燃料破損検
出用試料水採水装置と基本的に同様の構成を有する。こ
の燃料破損検出用試料水採水装置を使用して、燃料棒3
の破損を点検する手順について、図5を参照して説明す
る。
【0091】まず、実施例1と同様にして、燃料破損検
出用試料水採水装置を採水位置に配置する。次いで、シ
ッピング制御装置26から給気ラインに圧縮空気を送り
込む。給気管13を通じ外キャップ10内へ空気が送り
込まれると同時に、弁31の駆動用エアシリンダーにも
圧縮空気が送り込まれ、弁31が閉となる。実施例1と
同様に、圧縮空気を送り続け外キャップ10内の冷却材
7を押圧し、冷却材7の水位を下げ、内キャップ11に
連なる燃料集合体1のチャンネルボックス4内の冷却材
とチャンネルボックス4の外の冷却材とを分け隔てる。
外キャップ10の外に気泡17が認められれば、燃料集
合体1内の冷却材7が燃料集合体1外の冷却材7と完全
に分離されていることが確認できる。
【0092】この確認がなされたら、そのままの状態で
所定時間ソーキングを行う。ソーキング完了後、給気管
13と弁31の駆動用エアシリンダーとに接続する給気
ラインへのシッピング制御装置26からの圧縮空気の供
給を停止する。
【0093】これにより、外キャップ10内への給気が
停止されるとともに、弁31が開となり外キャップ10
内の空気が弁31を通じて炉水中に放出され、外キャッ
プ10切欠部の12まで下がっていた水位が上昇して、
サンプリング用排気管19の下端にある開口部(図5に
おいて符号Aで示される高さ)まで達する。
【0094】このとき、内キャップ11内の水位も同様
の位置まで上昇するため、採水管14の下端が冷却材7
に水没し、冷却材7の採取が可能になる。この状態で冷
却材7を試料水として採取する。得られた試料水の放射
能濃度を測定して燃料集合体の破損を検出する。
【0095】本実施例によれば、外キャップ10内への
圧縮空気の給気ラインと弁31の駆動用エアシリンダー
への圧縮空気供給ラインとが、シッピング制御装置26
の側で一元化できるため、装置の構造簡略化及び給気ホ
ースの減少が図れる。したがって、炉内シッピング作業
中の機器の取り回しが楽になり、作業効率の向上が図れ
る。
【0096】さらに、弁31の上方が炉水中に開放され
ており、炉水中に外キャップ10内の気泡を放出するた
め、作業員の被曝低減が図れ安全性が向上する。
【0097】給気管13と弁31の駆動用エアシリンダ
ーへの給気ラインを、別々に設定してもよい。こうした
構成によれば、圧縮空気の給気を続行した状態でサンプ
リング用排気管19からの排気が行える。したがって、
サンプリング用排気管19を内キャップ11内に設定し
た場合でも、サンプリング用排気管19内に冷却材7が
入り込むことがなく、サンプリング時の隔離性能の向上
が図れる点で好ましい。
【0098】(実施例4)図6は、本実施例に係る燃料
破損検出用試料水採水装置を、燃料集合体1の上部格子
板9に設置した状態を模式的に示す切欠き断面図であ
る。左側が燃料が伸びた状態、右側が燃料が伸びていな
い状態を示す。
【0099】本実施例の燃料破損検出用試料水採水装置
は、サンプリング用排気管19の代わりに排気・排冷却
材共用管20を具備すること以外は、実施例1の破損燃
料検出用試料水採水装置と基本的に同様の構成を有す
る。
【0100】図6に示すように、排気・排冷却材共用管
20の下端の開口部は、採水管14下端の開口部より上
方に位置している。また、排気・排冷却材共用管20の
上端には弁33が設けられており、弁33の上方は開放
端として炉水中に外キャップ10内の空気及び冷却材7
を放出する構造になっている。
【0101】給気管13、採水管14および弁33は、
給気、給水、排気、吸水を制御するシッピング制御装置
に接続される。
【0102】この燃料破損検出用試料水採水装置を使用
して、燃料棒3の破損を点検する手順について、図6を
参照して説明する。
【0103】まず、実施例1と同様にして、燃料破損検
出用試料水採水装置を採水位置に配置する。次いで、シ
ッピング制御装置から給気ラインに圧縮空気を送り込む
と、給気管13を通じ外キャップ10内へ空気が送り込
まれる。このとき弁33は閉である。
【0104】圧縮空気を送り続け外キャップ10内の冷
却材7を押圧し、冷却材7の水位を下げ、内キャップ1
1に連なる燃料集合体1のチャンネルボックス4内の冷
却材とチャンネルボックス4の外の冷却材とを分け隔て
る。外キャップ10の外に気泡17が認められれば、燃
料集合体1内の冷却材7が燃料集合体1外の冷却材7と
完全に分離されていることが確認できる。
【0105】この確認がなされたら、そのままの状態で
所定時間ソーキングを行う。ソーキング完了後、シッピ
ング制御装置から給気ラインへの圧縮空気の供給を停止
するとともに、弁33を開にする。
【0106】これにより、外キャップ10内への給気が
停止されるとともに、外キャップ10内の空気が弁33
を通じて炉水中に放出され、外キャップ10の切欠部1
2まで下がっていた水位が上昇する。
【0107】燃料集合体1内の任意の軸方向位置の冷却
材7を採取したい場合には、燃料集合体1内の上昇流量
に基づいて、所定の時間経過後に弁33を閉とし、この
状態で冷却材7を試料水として採取する。得られた試料
水の放射能濃度を測定して燃料集合体の破損を検出す
る。
【0108】本実施例によれば、事前に燃料棒3の軸方
向破損位置が判っている場合、当該位置の冷却材7の採
取が可能であり、破損燃料検出精度の向上が図れる。ま
た、炉水中に外キャップ10内の気泡を放出するため、
作業員の被曝低減が図れ、安全性が向上する。
【0109】(実施例5)図7は、本実施例に係る燃料
破損検出用試料水採水装置を、燃料集合体1の上部格子
板9に設置した状態を模式的に示す切欠き断面図であ
る。左側が燃料が伸びた状態、右側が燃料が伸びていな
い状態を示す。
【0110】本実施例の燃料破損検出用試料水採水装置
は、熱電対21を具備すること以外は、実施例1の破損
燃料検出用試料水採水装置と基本的に同様の構成を有す
る。
【0111】図7に示すように、熱電対21は採水管1
4内部を通り、採水管14下端の開口部より下方でかつ
ソーキング水位より上方に先端が位置するように設置さ
れている。この熱電対21でチャンネルボックス4内の
冷却材7の温度を測定し、冷却水の隔離状態を確認す
る。
【0112】この燃料破損検出用試料水採水装置を使用
して、燃料棒3の破損を点検するには、まず、実施例1
と同様にして、燃料破損検出用試料水採水装置を採水位
置に配置する。次いで、シッピング制御装置から給気ラ
インに圧縮空気を送り込み、内キャップ11に連なる燃
料集合体1のチャンネルボックス4内の冷却材とチャン
ネルボックス4の外の冷却材とを分け隔てる。
【0113】所定時間のソーキング完了後、シッピング
制御装置から給気ラインへの圧縮空気の供給を停止する
とともに、サンプリング用排気管19を通じて外キャッ
プ10内の排気を行う。
【0114】これにより、外キャップ10の切欠部の1
2まで下がっていた水位が上昇し、熱電対21の先端に
冷却材7が接触し、次いで、採水管14の開口部、サン
プリング用排気管19の開口部の順に接触して上昇す
る。
【0115】熱電対21で冷却材7の温度を測定し、所
定の温度以上であることを確認してから、採水管14か
ら試料水を採取する。
【0116】外キャップ10内に送気して、燃料集合体
1のチャンネルボックス4内の冷却材の流れを止める
と、燃料周囲の冷却材の温度が上昇する。したがって、
チャンネルボックス4内の冷却材の温度が所定の値より
高くなっていれば、チャンネルボックス4の中の冷却材
と外の冷却材とが隔離されていたことを確認できる。
【0117】本実施例によれば、こうした隔離確認の手
段である冷却材7の温度確認を燃料集合体1との干渉な
しに最も早期に実施でき、炉内シッピング作業時間が短
縮できる。
【0118】また、熱電対21の先端位置を採水管14
の開口部と同じ高さに設定することで、水位が採水可能
位置にあることも合わせて確認できる。
【0119】(実施例6)図8は、本実施例に係る燃料
破損検出用試料水採水装置を、燃料集合体1の上部格子
板9に設置した状態を模式的に示す切欠き断面図であ
る。左側が燃料が伸びた状態、右側が燃料が伸びていな
い状態を示す。図9は、燃料集合体1の上部格子板9に
設置された燃料破損検出用試料水採水装置を示す平面図
である。
【0120】本実施例の破損燃料検出用試料水採水装置
は、チャンネルボックス4の上端が上部格子板9とほぼ
同一高さの原子炉に使用するものであり、ソーキング用
排気管22を具備し、外キャップ10の下端部に切欠部
12が設けられていないこと以外は、実施例1で示した
燃料破損検出用試料水採水装置と基本的に同様の構成を
有する。
【0121】図8、9に示すように、ソーキング用排気
管22は、外キャップ10を液密に貫通し、隣り合うチ
ャンネルボックス4のチャンネルファスナ同士及びチャ
ンネルボックス4のスペーサ同士により確保される制御
棒挿入スペースの上方に挿入されている。
【0122】ソーキング用排気管22の下開口部は、上
部格子板9より下方に位置する。上開口部は、外キャッ
プ10の上端付近で開放される。
【0123】給気管13、採水管14およびサンプリン
グ用排気管19は、実施例1と同様に、給気、給水、排
気、吸水を制御するシッピング制御装置に接続されてい
る。
【0124】この燃料破損検出用試料水採水装置を使用
して、燃料棒3の破損を点検する手順について説明す
る。
【0125】まず、実施例1と同様にして、燃料破損検
出用試料水採水装置を採水位置に配置する。次いで、シ
ッピング制御装置から給気ラインに圧縮空気を送り込む
と、給気管13を通じ外キャップ10内へ空気が送り込
まれる。
【0126】圧縮空気を送り続け外キャップ10内の冷
却材7を押圧し、冷却材7の水位を下げ、内キャップ1
1に連なる燃料集合体1のチャンネルボックス4内の冷
却材とチャンネルボックス4の外の冷却材とを分け隔て
る。
【0127】こうして、圧縮空気を送り続けると、やが
て外キャップ10内の冷却材7の水位は、上部格子板9
より下がり、ソーキング用排気管22の下開口部の位置
に達する。すると、内キャップ11の外の冷却材を押し
下げる圧縮空気の一部が、ソーキング用排気管22を通
って、外キャップ10の外に出て気泡となる。
【0128】従って、原子炉圧力容器の冷却材水面に気
泡が認められれば、燃料集合体1内の冷却材7が燃料集
合体1外の冷却材7と完全に分離されていることが確認
できる。
【0129】この確認がなされたら、そのままの状態で
所定時間ソーキングを行う。ソーキング完了後、シッピ
ング制御装置から給気ラインへの圧縮空気の供給を停止
すると共に、サンプリング用排気管19を通じて外キャ
ップ10内の排気を行う。
【0130】水位が所定位置に達した後、採水管14を
通じてチャンネルボックス4内の冷却材7を試料水とし
て採取する。得られた試料水の放射能濃度を測定し、燃
料集合体の破損を検出する。
【0131】こうした構成によれば、チャンネルボック
ス4の上端が上部格子板9とほぼ同一高さの原子炉にお
いても、ソーキング時とサンプリング時の水位調整を行
うことで、試料水採取時の冷却材水位を所定の位置に設
定できる。
【0132】したがって、上部タイプレート5及び上部
タイプレート5に挿入された上部端栓、固定ワッシャ
等、燃料健全性に影響のある部材に接触することなく、
炉内シッピング作業が実施できるため、炉内シッピング
作業の信頼性向上が図れる。
【0133】チャンネルボックス上端と上部格子板等の
位置関係だけでなく、燃料集合体の構造変更や燃料の伸
びにも対応でき、装着性及び炉内シッピングの確実性を
向上できる。結果として、炉内シッピング作業の信頼性
向上、作業時間短縮、安全性等の向上が図れ、停止時間
短縮による経済性の向上にも寄与できる。
【0134】また、ソーキング用排気管22の先端は、
隣接するチャンネルボックス同士の間隙に挿入されるた
め、燃料健全性に影響のある部材に接触する恐れがな
く、炉内シッピング作業の信頼性向上が図れる。
【0135】給気管13からの給気を続けた状態で、サ
ンプリング用排気管19からの排気を行えば、サンプリ
ング用排気管19からシッピング制御装置に接続される
排気ラインに冷却材7が入り込むことを防ぎ、排気ライ
ンの汚染低減を図ることができる。
【0136】また、ソーキング用排気管22の断面形状
を楕円、長方形などにしてソーキング用排気管22内の
断面積を増やすことで排気可能流量を増加させれば、給
気量が多過ぎて水位が低下して燃料棒3が気中に曝され
ることを防止できる。
【0137】(実施例7)図10は、本実施例に係る燃
料破損検出用試料水採水装置のソーキング用排気管22
の先端を拡大して示す模式図である。この破損燃料検出
用試料水採水装置は、チャンネルボックス4の上端が上
部格子板9とほぼ同一高さの原子炉に使用する。
【0138】本実施例の破損燃料検出用試料水採水装置
は、図10に示すように、採水装置のソーキング用排気
管22の先端37が砲弾形状で側面に排気口を有してい
ること以外は、実施例6で示した燃料破損検出用試料水
採水装置と基本的に同様の構成を有する。
【0139】本実施例によれば、先端37が砲弾形状の
ソーキング用排気管22を採用しているため、外キャッ
プ10を上部格子板9に当接させる際に、多少正規の位
置からずれても、ソーキング用排気管22がガイドの役
割を果たし、正規の位置に装着できる。したがって、装
着性が改善され、炉内シッピング作業時間の短縮が図れ
る。燃料上部端栓及び固定ワッシャ等の燃料部材との干
渉の恐れも低減でき、安全性向上も図れる。
【0140】また、ソーキング用排気管22の側面だけ
でなく、先端37下端にも排気口を設ければ、排気量を
増やして、燃料棒3が気中に露出する恐れを低減し、燃
料健全性の向上を図れる。
【0141】(実施例8)図11、12は、本実施例に
係る燃料破損検出用試料水採水装置を燃料集合体1の上
部に装着する過程を示す切欠き断面図である。チャンネ
ルボックス4の上端は上部格子板9とほぼ同一の高さに
ある。
【0142】実施例6、7に示した燃料破損検出用試料
水採水装置においては、燃料集合体1の上部に装着した
状態では、ソーキング用排気管22の先端37は、内キ
ャップ11の下端より下方に位置する。しかし、最初か
らこの位置関係を保ったままで、燃料破損検出用試料水
採水装置を燃料集合体1の上部に装着することは非常に
難しく、ソーキング用排気管22と燃料部品との干渉が
生じやすく、ソーキング用排気管22あるいは燃料棒3
に破損を生じる恐れがある。
【0143】本実施例によれば、燃料破損検出用試料水
採水装置の採水管14の外周には、ストッパー35が設
けられており、内キャップ11は外キャップ10とスト
ッパー35との範囲で上下方向に移動可能である。更
に、内キャップ11の内部には、ガイド板39が設けら
れている。
【0144】ソーキング用排気管22の先端部37は、
図示しない懸吊具により燃料破損検出用試料水採水装置
を懸吊し内キャップ11の天井がストッパー35の位置
にあるときには(図11の位置)内キャップ11の下端
よりも上方に位置し、かつ燃料破損検出用試料水採水装
置を燃料集合体1の上部に装着した位置にあるときには
(図12の位置)内キャップ11の下端より下方に位置
するような長さに設定する。
【0145】本実施例においては、燃料破損検出用試料
水採水装置を燃料集合体1の上部へ装着する際には、内
キャップ11内のガイド板39を上部タイプレート5の
ハンドル6と接触させながら挿入することによって位置
決めを行う。このときは、図11に示すように、内キャ
ップ11の天井がストッパー35の位置にある。
【0146】内キャップ11がチャンネルボックス4の
上端に当接した後、図12に示すように、さらに外キャ
ップ10が下降すると、ソーキング用排気管22と採水
管14が共に下降し、ソーキング用排気管22の先端3
7が隣接するチャンネルボックス4間に挿入され、外キ
ャップ10が上部格子板9に当接して装着が終了する。
【0147】こうした構成によると、ガイド板39が上
部タイプレート5のハンドル6に接触してほぼ位置決め
され、次いで、内キャップ11がチャンネルボックス4
の上端に当接した後、ソーキング用排気管22がチャン
ネルボックス4間のスペースに挿入されるので、ソーキ
ング用排気管22と燃料上部端栓及び固定ワッシャ等の
燃料部材との干渉の可能性が低減でき、安全性の向上が
図れる。
【0148】(実施例9)図13は、本実施例に係る燃
料破損検出用試料水採水装置を、燃料集合体の上部格子
板9に設置した状態を模式的に示す切欠き断面図であ
る。左側が燃料が伸びた状態、右側が燃料が伸びていな
い状態を示す。
【0149】本実施例の燃料破損検出用試料水採水装置
は、図13に示すように、ソーキング用排気管22に、
排気を上方へ導くホースが接続されていること以外は、
実施例6で示した燃料破損検出用試料水採水装置と基本
的に同様の構成を有する。
【0150】ホースはウレタン製等で、数メートルの長
さがある。本実施例でも、実施例1と同様に、給気管1
3、採水管14およびサンプリング用排気管19のホー
スは、シッピング制御装置に接続されている。これらの
ホースに、ソーキング用排気管22の排気を上方へ導く
ホースを括り付けて、外キャップ10の上方約3〜5m
の位置でソーキング用排気管22のホースからの排気が
開放されるようにすることが好ましい。
【0151】実施例6の燃料破損検出用試料水採水装置
において、外キャップ10の上端に差圧検知用気泡の放
出部38を設けると、ソーキング用排気管から出る気泡
と差圧検知用の気泡との区別が難しくなる。
【0152】本実施例においては、ソーキング用排気管
22から放出された空気は、炉水中に位置するホースを
伝って、外キャップ10の数m上方で炉水中に放出され
る。したがって、外キャップ10の上端に設けられた差
圧検知用気泡放出部38から炉水中に出る差圧検知用の
気泡と、ソーキング用排気管から出る気泡とが容易に区
別ができ、誤認の恐れがない。
【0153】こうして、ソーキング水位に達したか否か
の確認が確実にでき、炉内シッピング作業の作業性及び
確実性が向上する。また、炉水中に外キャップ10内の
気泡を放出するため、作業員の被曝低減が図れ、安全性
が向上する。
【0154】なお、上述の各実施例においては、代表的
に、燃料棒を9行9列に配置してなる燃料集合体につい
て説明してきたが、例えば、10行10列などの配置の
ものにも同様に適用できることは言うまでもない。
【0155】
【発明の効果】本発明によれば、ソーキング時とサンプ
リング時の水位調整を行って、試料水採取時の冷却材水
位を所定の位置に設定することで、チャンネルボックス
上端と上部格子板の位置関係、燃料集合体の構造変更、
燃料の伸び等に対応した炉内シッピング検査ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に係る燃料破損検出用試料水
採水装置を、燃料集合体の上部格子板に設置した状態を
模式的に示す断面図である。
【図2】図1に示した燃料集合体の上部と燃料破損検出
用試料水採水装置を拡大して示すソーキング時の切欠き
断面図である。
【図3】図1に示した燃料集合体の上部と燃料破損検出
用試料水採水装置を拡大して示すサンプリング時の切欠
き断面図である。
【図4】実施例2に係る燃料破損検出用試料水採水装置
を、燃料集合体の上部格子板に設置した状態を模式的に
示すソーキング時の切欠き断面図である。
【図5】実施例3に係る燃料破損検出用試料水採水装置
を、燃料集合体の上部格子板に設置した状態を模式的に
示すソーキング時の切欠き断面図である。
【図6】実施例4に係る燃料破損検出用試料水採水装置
を、燃料集合体の上部格子板に設置した状態を模式的に
示すソーキング時の切欠き断面図である。
【図7】実施例5に係る燃料破損検出用試料水採水装置
を、燃料集合体の上部格子板に設置した状態を模式的に
示すソーキング時の切欠き断面図である。
【図8】実施例6に係る燃料破損検出用試料水採水装置
を、燃料集合体の上部格子板に設置した状態を模式的に
示すソーキング時の切欠き断面図である。
【図9】実施例6に係る燃料破損検出用試料水採水装置
を、燃料集合体の上部格子板に設置した状態を模式的に
示す平面図である。
【図10】実施例7に係る燃料破損検出用試料水採水装
置のソーキング用排気管の先端を拡大して示す模式図で
ある。
【図11】実施例8に係る燃料破損検出装置の燃料破損
検出用試料水採水装置を、燃料集合体の上部格子板に装
着する過程を模式的に示す切欠き断面図である。
【図12】実施例8に係る燃料破損検出用試料水採水装
置を、燃料集合体の上部格子板に装着した状態を模式的
に示す切欠き断面図である。
【図13】実施例9に係る燃料破損検出用試料水採水装
置を、燃料集合体の上部格子板に設置した状態を模式的
に示すソーキング時の切欠き断面図である。
【図14】従来例の燃料破損検出用試料水採水装置を、
燃料集合体の上部格子板に設置した状態を模式的に示す
ソーキング時の切欠き断面図である。
【図15】他の従来例の燃料破損検出用試料水採水装置
を、燃料集合体の上部格子板に設置した状態を模式的に
示すソーキング時の切欠き断面図である。
【符号の説明】 1…燃料集合体、2…従来の燃料破損検出用試料水採水
装置、3…燃料棒、4…チャンネルボックス、5…上部
タイプレート、6…ハンドル、7…冷却材、8…パッキ
ン、9…上部格子板、10…外キャップ、11…内キャ
ップ、12…切欠部、13…給気管、14…採水管、1
5…空隙、16…把手、17…気泡、18…排気管、1
9…サンプリング用排気管、20…排気・排冷却材共用
管、21…熱電対、22…ソーキング用排気管、23…
本発明の燃料破損検出用試料水採水装置、25…懸吊
具、26…シッピング制御装置、28、29、31、3
3…弁、35…ストッパー、37…ソーキング用排気管
の先端、38…差圧検知用気泡放出部、39…ガイド
板。
フロントページの続き (72)発明者 酒巻 和雄 神奈川県横浜市鶴見区末広町2丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内 Fターム(参考) 2G075 AA03 BA16 CA38 DA10 DA16 EA01 FA20 FC14 GA09

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 運転停止中の原子炉中の燃料集合体に、
    外キャップとこの外キャップの内部に配設される内キャ
    ップとを有する燃料破損検出用試料水採水装置を、前記
    内部キャップが前記燃料集合体の上部を被冠するように
    設置する工程と、 前記外キャップ内に送気して、前記燃料集合体のチャン
    ネルボックス内の冷却材の水位を押し下げ所定の時間維
    持する工程と、 前記外キャップから排気して前記水位を上昇させる工程
    と、 前記冷却材を採取する工程とを有することを特徴とする
    燃料破損検出用試料水採水方法。
  2. 【請求項2】 運転停止中の原子炉中の燃料集合体に、
    外キャップとこの外キャップの内部に配設される内キャ
    ップとを有する燃料破損検出用試料水採水装置を、前記
    内部キャップが前記燃料集合体の上部を被冠するように
    設置する工程と、 前記外キャップ内に送気して、前記燃料集合体のチャン
    ネルボックス内の冷却材の水位を押し下げ所定の時間維
    持する工程と、 前記外キャップから排気して前記水位を上昇させる工程
    と、 前記冷却材を採取する工程と、 採取された前記冷却材の放射能を測定する工程とを有す
    ることを特徴とする燃料破損検出方法。
  3. 【請求項3】 原子炉圧力容器の上部格子板に当接して
    燃料集合体の上部を被冠する外キャップと、 この外キャップの内部に配設されて前記燃料集合体のチ
    ャンネルボックスの上端に当接して前記燃料集合体の上
    部を液密に被冠する内キャップと、 前記外キャップに液密に挿通された給気管と、 前記外キャップに液密に挿通され、前記内キャップに挿
    通され、前記燃料集合体の燃料棒の上端より上に先端を
    有する採水管と、 前記給気管からの前記外キャップ内への気体の送り込み
    と前記採水管からの冷却材の採取とを制御する制御装置
    と、 前記チャンネルボックス内の冷却材の水位を調節する調
    節手段とを有することを特徴とする燃料破損検出用試料
    水採水装置。
  4. 【請求項4】 前記調節手段が、前記チャンネルボック
    ス内の冷却材の水位を、前記燃料棒の上端近傍のソーキ
    ング水位と前記採水管の先端より高いサンプリング水位
    とに設定することを特徴とする請求項3記載の燃料破損
    検出用試料水採水装置。
  5. 【請求項5】 前記調整手段が、前記ソーキング水位に
    開口部を有するソーキング用排気管と、前記サンプリン
    グ水位に開口部を有するサンプリング用排気管とを有す
    ることを特徴とする請求項4記載の燃料破損検出用試料
    水採水装置。
  6. 【請求項6】 前記内キャップが複数設けられており、 前記ソーキング用排気管が、前記外キャップを貫通し
    て、相隣接する燃料集合体のチャンネルボックスの間隙
    に挿入されていることを特徴とする請求項5記載の燃料
    破損検出用試料水採水装置。
  7. 【請求項7】 前記ソーキング用排気管の先端部が砲弾
    型形状を有し、前記開口部が前記砲弾型形状の側面に開
    口していることを特徴とする請求項5または6記載の燃
    料破損検出用試料水採水装置。
  8. 【請求項8】 前記ソーキング用排気管は、前記内キャ
    ップ下端が前記チャンネルボックスの上端に当接した後
    に、相隣接する燃料集合体のチャンネルボックスの間に
    挿入されることを特徴とする請求項6または7記載の燃
    料破損検出用試料水採水装置。
  9. 【請求項9】 前記ソーキング用排気管には、排気を上
    方へ導く配管が接続されていることを特徴とする請求項
    5乃至8のいずれか1項記載の燃料破損検出用試料水採
    水装置。
  10. 【請求項10】 前記調整手段が、前記外キャップの下
    端部に設けられた切欠部と、前記サンプリング水位に開
    口部を有するサンプリング用排気管とを有することを特
    徴とする請求項4記載の燃料破損検出用試料水採水装
    置。
  11. 【請求項11】 前記サンプリング用排気管および前記
    給気管の少なくとも一方が弁を有することを特徴とする
    請求項4乃至10のいずれか1項記載の燃料破損検出用
    試料水採水装置。
  12. 【請求項12】 前記ソーキング水位より高くかつ前記
    採水管の開口部より低い位置に温度検知部位を有する冷
    却材温度測定手段を有することを特徴とする請求項4乃
    至11いずれか1項記載の燃料破損検出用試料水採水装
    置。
  13. 【請求項13】 前記調節手段が、前記燃料集合体の任
    意の軸方向位置に対応する冷却材を採取するように、前
    記採水管から採水を行うときの冷却材の水位を設定する
    ことを特徴とする請求項3記載の燃料破損検出用試料水
    採水装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014130013A (ja) * 2012-12-28 2014-07-10 Hitachi-Ge Nuclear Energy Ltd 燃料集合体用検査等治具及びその位置決め方法

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