JP2000234955A - 赤外線式人体検知器 - Google Patents

赤外線式人体検知器

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JP2000234955A JP11036493A JP3649399A JP2000234955A JP 2000234955 A JP2000234955 A JP 2000234955A JP 11036493 A JP11036493 A JP 11036493A JP 3649399 A JP3649399 A JP 3649399A JP 2000234955 A JP2000234955 A JP 2000234955A
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lenses
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政治 福島
Tatsuya Abe
達也 阿部
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Abstract

(57)【要約】 【課題】検知エリアを広く設定しながらも感度が高い赤
外線式人体検知器を提供する。 【解決手段】第1反射部33および第2反射部34を赤
外線センサ1の受光面の前方に備えたミラー3を配置す
る。レンズ本体2は上下2列に並べた複数個のレンズ2
1を備える。上段の両端のレンズ21を通る赤外線が赤
外線センサ1に入射する経路には、赤外線センサ1に直
接入射する経路、第1反射部33と第2反射部34との
一方で反射された後に赤外線センサ1に入射する経路、
第2反射部34で反射された後に第1反射部33で反射
されてから赤外線センサ1に入射する設定される。他の
レンズ21を通る赤外線は赤外線センサ1に直接入射さ
れる。したがって、8枚のレンズ21で14本方向の検
知が可能になり、各レンズ21の面積を比較的大きくと
って、小型ながら高い感度が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、人体から放射され
る赤外線を検知することにより、検知エリア内の人の存
否を検出する赤外線式人体検知器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、この種の人体検知器は、赤外線
センサを用いて人体から放射される赤外線を検知し、あ
らかじめ設定した検知エリア内で人の存否や人の動きが
検知されると、照明負荷や防犯用の報知器などの各種負
荷を制御するように構成されている。赤外線センサとし
ては微分形センサである焦電型赤外線センサが広く用い
られている。この種の赤外線センサは入射する赤外線量
の変化率が小さいと出力が得られないものであるから、
赤外線センサへの赤外線の入射経路にレンズ本体やミラ
ーのような光学系を配置することによって赤外線センサ
の視野内に感度むらを付与し、視野内での人の微小な動
きによっても赤外線センサに入射する赤外線量の変化率
が大きくなるようにしている。以下では、赤外線センサ
への赤外線の入射量がピーク付近になる小範囲を検知ビ
ームと呼ぶ。つまり、赤外線センサへの赤外線の入射経
路に光学系を配置することによって、1つの赤外線セン
サに対して複数の検知ビームが設定されることになる。
【0003】ところで、この種の人体検知器Xとして
は、たとえば、図23に示すように、壁面の上部などに
取り付けられるものがある。このような形態で使用する
人体検知器Xでは人体検知器Xの前下方に検知エリアが
設定され、検知エリアの床面上での範囲は人体検知器X
の直下を中心とし、人体検知器Xの正面方向に平行な直
線を中心線とする160〜180度の扇形に設定され
る。図示例では、床面上において人体検知器Xの直下を
中心としかつ160度の扇形の範囲に検知エリアを設定
している。また、人体検知器Xを床面から1.2mの高
さに設置したときに、検知ビームBmと床面との交点
が、人体検知器Xの直下を中心とする半径1.5mと半
径3mとの扇形の弧上であって、かつそれぞれの扇形の
弧を略7等分した位置に設定されるように設計してあ
る。なお、図示例では焦電型赤外線センサとして、2個
の素子エレメント(つまり、受光素子)を1つのパッケ
ージに設けたものを用いている。この種の焦電型赤外線
センサをデュアルタイプ素子と称している。デュアルタ
イプ素子では、各素子エレメントに入射する赤外線量が
変化したときに出力の変化方向が互いに逆になるように
両素子エレメントを接続してある。
【0004】上述した人体検知器Xにおいて半径の小さ
い弧上に一端が位置するように設定した検知ビームBm
は、人体検知器Xの取付高さよりも身長の低い人が人体
検知器Xの周辺で動く場合でも検知可能とするために設
定されている。このように、検知ビームBmの一端を大
小2つの弧上に位置させていることによって、身長の大
小にかかわらず人の存否や動きを検知することが可能に
なる。
【0005】ところで、上述のような検知ビームを設定
するために、図24に示すように、焦電型赤外線センサ
(以下では、センサと略称する)1への赤外線の入射経
路に配置される光学系は、レンズ本体2とミラー3とを
組み合わせて構成される(類似構成は特開平10−21
3772号公報参照)。
【0006】上述のように14本の検知ビームBmを設
定するために、レンズ本体2には14個のレンズ21が
形成され、各レンズ21の光軸がそれぞれ検知ビームB
mの中心線になる。いま、床面上において人体検知器X
の直下から人体検知器Xの正面方向に平行な方向の直線
(つまり、上述した扇形の中心線)を基準線とすれば、
床面上で検知ビームBmの中心線の一端と上記中心とを
結ぶ直線が基準線となす角度は、0度、26度、52
度、79度になる。レンズ本体2は、センサ1の受光面
に略平行な前片2aと、前片2aの両側縁から斜め後方
に延長された左右一対の側部片2bとを備え、前片2a
と側部片2bとの間の角度は(180−52)度に設定
されている。各レンズ21は前片2aと側部片2bとに
おいてセンサ1側の面が凸となる形状に形成された平凸
レンズ本体になっている。
【0007】ここに、前片2aに設けた6個のレンズ2
1は0度と26度とに対応する検知ビームBmを設定
し、各側部片2bにそれぞれ4個ずつ設けたレンズ21
は52度と79度とに対応する検知ビームBmを設定す
る。0度に対応する検知ビームBmを設定するレンズ2
1(a1,a2)は前片2aの中央部の上下に配置さ
れ、26度に対応するレンズ21(b1,b2)は前片
2aにおいてレンズ21(a1,a2)の左右両側部の
上下に配置されている。また、52度に対応するレンズ
21(c1,c2)は側部片2bの後部の上下に形成さ
れ、79度に対応するレンズ21(d1,d2)は側部
片2bの前部の上下に形成される。
【0008】レンズ21は上述のように配置されている
から、79度に対応するレンズ21(d1,d2)を通
る赤外線は、そのままではセンサ1の受光面に入射させ
ることができない。そこで、79度に対応するレンズ2
1を通過した赤外線をセンサ1に入射させるように変向
させるためにミラー3が設けられている。ミラー3は左
右一対設けられ、それぞれ前片2aに設けたレンズ21
の境界付近に配置される。ただし、ミラー3の寸法およ
び位置は、前片2aに設けたレンズ21を通過する赤外
線がセンサ1に入射可能となるように設定されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、レンズ
本体2は上下2段に配列された複数個のレンズ21を備
える。各レンズ21が配列される前片2aと側部片2b
とはそれぞれ平板状であって、しかも前片2aと側部片
2bとにはそれぞれレンズ21が上下2段に配列されて
いるものであるから、レンズ本体2は全体として比較的
大型になる。また、この構成では下段のレンズ21に対
応して形成される検知ビームでの感度が上段のレンズ2
1に対応して形成される検知ビームでの感度よりも低く
なる。これは以下の理由による。いま、上下のレンズ2
1の口径が等しいものとする。ここで、前片2aないし
側部片21bの法線(つまりはセンサ1の受光面の法
線)に対して、センサ1の受光面の中心と下段のレンズ
21の中心とを通る直線のなす角度は、センサ1の受光
面の中心と上段のレンズ21の中心とを通る直線のなす
角度よりも大きいから、センサ1の受光面に対する検知
ビームの見込む角度が、下段のレンズ21では上段のレ
ンズ21よりも小さくなる。その結果、下段のレンズ2
1を通してセンサ1に入射する光量が上段のレンズ21
を通してセンサ1に入射する光量よりも少なくなる。し
かも、上述のような位置関係であるから、下段のレンズ
21に対応して形成される検知ビームは上段のレンズ2
1に対応して形成される検知ビームに比較して焦点がぼ
けているから、このことからも感度が低くなる。
【0010】図24に示したレンズ本体2では、上述の
問題を解決すべく、下段のレンズ21の面積を上段のレ
ンズ21よりも大きくし、かつ肉厚も大きくすることに
よって、下段のレンズ21を通る光量を上段のレンズ2
1を通る光量よりも相対的に多くしているが、上段のレ
ンズ21と下段のレンズ21とが重なり合っているか
ら、十分に目的を達成することができないという問題が
生じる。
【0011】ところで、上述のように検知ビームを設定
すると、検知エリア内のほぼ全域に亘ってほぼ均等に人
の存否や動きを検知することが可能になる。しかしなが
ら、人体検知器Xを取り付ける場所によっては、検知ビ
ームが不要な箇所にも設定されることがある。そこで、
検知ビームの設定される位置を制限するために、不要な
検知ビームを設定するレンズ21を遮光部材で覆うこと
が考えられている。遮光部材はシート状に形成され粘着
剤が塗布されている。この種の遮光部材を用いると、簡
単な作業で不要な検知ビームを除くことができるが、施
工業者や一般の使用者には、検知ビームとレンズ21と
の対応関係がわかりにくいという問題があり、結果的に
検知エリアの変更が難しいという問題がある。また、遮
光部材はレンズ本体2の外面に貼着されるから外観を損
なうという問題があり、さらには、長期に使用すると粘
着剤の粘着力が低下して遮光部材が剥がれることもあ
る。
【0012】この種の問題を解決するために、2枚の遮
光部材を人体検知器Xの器体に設けたガイド溝に沿って
スライドさせることによって遮光部材間の距離を変化さ
せ、両遮光部材の間から入射する赤外線のみをセンサ1
に入射させる構成のものが提供されている。つまり、両
遮光部材をスライドさせることによって、レンズ本体2
の両側部のレンズ21から順に遮光部材で覆われるよう
にし、両遮光部材間に形成される隙間の幅を調節するこ
とが考えられている。このような構成を採用すると、シ
ート状の遮光部材を用いる場合に比較すると検知エリア
の調整や変更が容易になり、また粘着剤の粘着力の低下
についても配慮する必要がないものである。したがっ
て、検知ビームの制限のために、スライド可能な遮光部
材を設けることが望ましい。
【0013】しかしながら、遮光部材をスライドさせる
には、遮光部材を案内するガイドが必要であって、遮光
部材を全開にしても検知ビームの一部にガイドによるけ
られが生じることがあり、センサへの入射光量が低減し
て検知感度の低下につながることがある。また、両遮光
部材間の隙間の幅を調節するのであるから、遮光部材間
を狭くするに従って正面方向に対して角度の大きい検知
ビームが順に不使用になるのが望ましいが、上述のよう
に、57度に対応するレンズ21が79度に対応するレ
ンズ21よりも外側に位置しているから、遮光部材を全
開の状態から次第に閉じると、57度に対応する検知ビ
ームが不使用となった後に、79度に対応する検知ビー
ムが不使用になることになり、順序が逆転するという問
題がある。この問題を解決するには、両検知ビームが交
差する部位よりも遠方に遮光部材を配置する必要があ
り、レンズ本体2から遮光部材までの距離が大きくなっ
て全体として大型化するという問題が生じる。
【0014】本発明は上記事由に鑑みて為されたもので
あり、その目的は、検知エリアを広く設定しながらも感
度が高く、しかも検知エリアを制限するための遮光部材
を設ける場合も大型化することのない赤外線式人体検知
器を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、人体
から放射される赤外線を検出する赤外線センサと、赤外
線センサの受光面の前方で列設された複数個のレンズ
と、1つの列に並ぶレンズの両端に位置するレンズを通
る赤外線のうち赤外線センサの受光面に直接入射しない
赤外線の一部を赤外線センサの受光面に向かって変向さ
せるミラーとを備えるものである。この構成によれば、
1つの列に並ぶレンズのうちの両端のレンズについて
は、赤外線センサに赤外線を直接入射する経路とミラー
を介して赤外線を入射する経路とに兼用されることにな
り、検知エリアを広角化しながらもレンズの枚数の増加
がないものである。しかも、列の両端のレンズを通して
赤外線センサに入射する赤外線は赤外線センサの受光面
に対する入射角度が大きいから、赤外線センサに赤外線
を直接入射させたのでは他のレンズを通る赤外線よりも
赤外線センサへの入射量が少なくなるが、ミラーを設け
て変向することによって入射量の低減を抑制することが
でき、しかもレンズの枚数が少ないことによって両端の
レンズの面積を大きくとることが可能になり、このこと
によっても入射量の低減を抑制することができる。ま
た、一つのレンズを赤外線センサに直接入射する赤外線
とミラーで変向して入射する赤外線との経路に兼用して
いるから、赤外線センサの受光面から両経路が交差する
部位までの距離を比較的小さくすることができ、検知エ
リアを制限するための遮光部材をレンズより外側に設け
る場合でも全体としての大型化を避けることができる。
【0016】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、1つの列に並ぶレンズの両端に位置するレンズの第
一面の最大高さ位置に立てた法線が、レンズの中心と赤
外線センサの受光面の中心とを結ぶ直線に略一致するも
のである。この構成によれば、1つの列の両端のレンズ
の第1面と赤外線センサの受光面とが比較的浅い角度で
交差するから、各レンズを一体に成形する場合に金型を
抜きやすく、製造コストを比較的低く抑えることができ
る。
【0017】請求項3の発明は、請求項1または請求項
2の発明において、前記複数個のレンズが外側面が滑ら
かに連続する凸曲面となったドーム部に一体に配列さ
れ、各レンズの第1面がドーム部の外側面に一致するも
のである。この構成によれば、ドーム部の外側面が滑ら
かに連続する凸曲面になるから、優れた外観を呈するこ
とになる。
【0018】請求項4の発明は、請求項1の発明におい
て、1つの列に並ぶレンズの両端に位置するレンズの第
一面の最大高さ位置に立てた法線が、レンズの中心から
前記ミラーを介して赤外線センサの受光面の中心を見込
む直線に略一致するものである。この構成によれば、レ
ンズを通る赤外線のうちミラーにより反射される光量を
赤外線センサに直接入射する光量よりも多くすることに
なるから、赤外線センサの受光面に対してもっとも大き
い角度でレンズに入射する赤外線に対する感度を比較的
高く保つことができる。また、ミラーによる損失にもか
かわらず、レンズを通して赤外線センサに直接入射する
赤外線との感度差を小さくすることができる。
【0019】請求項5の発明は、請求項4の発明におい
て、1つの列に並ぶレンズの両端に位置するレンズの第
一面を他のレンズよりも突出した凸曲面としたものであ
る。この構成によれば、レンズにおける赤外線センサ側
の面を平面とすることができるから、各レンズを一体に
成形する場合に金型の形状が比較的簡単になり、製造コ
ストを比較的低く抑えることができる。
【0020】請求項6の発明は、請求項1の発明におい
て、1つの列に並ぶレンズの両端に位置するレンズの第
一面の最大高さ位置に立てた法線が赤外線センサの受光
面に対してなす角度は、レンズの中心と赤外線センサの
受光面の中心とを結ぶ直線が赤外線センサの受光面に対
してなす角度と、レンズの中心から前記ミラーを介して
赤外線センサの受光面の中心を見込む直線が赤外線セン
サの受光面に対してなす角度との中間の角度に設定され
ているものである。この構成によれば、請求項2の発明
と請求項4の発明との中間の効果が得られる。つまり、
金型構造を簡単にして製造を比較的容易としながらも、
1つの列の両端のレンズを通して赤外線センサに直接入
射する赤外線とミラーを介して赤外線センサに入射する
赤外線とに対する感度差を抑制することができる。
【0021】請求項7の発明は、請求項1の発明におい
て、1つの列に並ぶレンズの両端に位置するレンズを通
る赤外線の光線束のうち赤外線センサの受光面に直接入
射する光線束と前記ミラーを介して赤外線センサの受光
面に入射する光線束とが交差する部位よりも赤外線セン
サの受光面から離れた部位で移動自在である遮光部材が
設けられ、遮光部材により一部のレンズへの赤外線の入
射を阻止可能としたものである。この構成によれば、遮
光部材を移動させることによって検知エリアを容易に調
節することができ、遮光部材を貼着する場合のような手
間がかからないものである。しかも、1つのレンズを通
る光線束の交差部位よりも外側に遮光部材を配置してい
るから、遮光部材を移動させることで検知エリアの広狭
と遮光部材の位置とを一致させることができる。
【0022】請求項8の発明は、請求項7の発明におい
て、赤外線センサの受光面と前記交差部位との距離を小
さくするように赤外線の光線束の一部を遮光する遮光片
を前記ミラーに設けたものである。この構成によれば、
遮光片を設けたことによって遮光部材の位置を赤外線セ
ンサに近付けることができるから、小型化につながるも
のである。
【0023】請求項9の発明は、請求項7の発明におい
て、赤外線センサの受光面と前記交差部位との距離を小
さくするように赤外線の光線束の一部を遮光する遮光壁
を赤外線センサの受光面の側方に設けたものである。こ
の構成によれば、遮光壁を設けたことによって遮光部材
の位置を赤外線センサに近付けることができて小型化に
つながるとともに、ミラーを介して赤外線センサに入射
する赤外線よりも損失量が少ない経路で赤外線の一部を
遮光するから、最小感度の低下がなく、比較的高い感度
に保つことができる。
【0024】請求項10の発明は、請求項1の発明にお
いて、前記ミラーが、少なくとも一部のレンズを通る赤
外線のうち赤外線センサの受光面の中心と1つの列の各
レンズの中心とを含む曲面に交差する赤外線の一部を赤
外線センサの受光面に向かって変向させる反射部を備え
るものである。この構成によれば、レンズの配列方向だ
けではなく、レンズの配列方向に交差する方向において
も検知エリアを広げることができるのであり、たとえ
ば、人体検知器を壁面に取り付ける場合に、検知エリア
を左右に広げるだけではなく、検知エリアの遠近も広げ
ることができる。つまり、検知エリアに死角の少ない人
体検知器を提供することができ、しかも、レンズを検知
エリア内の複数の領域で兼用することになるから、全体
的に小型化されることになる。なお、反射部は実施の形
態における第2反射部を意味する。
【0025】請求項11の発明は、請求項10の発明に
おいて、前記反射部が複数の反射面を備えるものであ
る。この構成によれば、反射部を複数設けることによっ
て、すべてのレンズに共通の反射面を形成する必要がな
いから、反射面の調整が容易になる。
【0026】請求項12の発明は、請求項11の発明に
おいて、1つの列に並ぶレンズのうちの1つが赤外線セ
ンサの受光面の正面側に配置され、前記反射部は、この
レンズを通して入射する赤外線のみを反射して赤外線セ
ンサに入射させる反射面を備えるものである。この構成
によれば、赤外線センサの正面側に配置されたレンズを
通った赤外線が専用の反射面を介して赤外線センサに入
射するから、反射面の調整が一層容易になる。
【0027】請求項13の発明は、請求項11または請
求項12の発明において、前記各反射面が1つの列に並
ぶ各レンズごとに設けられているものである。この構成
では、レンズごとに反射面を調節するから、赤外線セン
サにより精度よく赤外線を導くことができる。
【0028】請求項14の発明は、請求項10ないし請
求項13の発明において、前記レンズが2列設けられて
いるものである。この構成では、赤外線センサの受光面
に対する入射角度の小さい赤外線については反射部を介
さずにレンズから赤外線センサに直接入射させるように
すれば、両側のレンズを通る赤外線を変向するためのミ
ラーによるけられを低減することができ、結果的に高い
感度を保つことができる。
【0029】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)まず、焦電
型赤外線センサ(以下、センサ)の出力により人の存否
ないし動きを検知するための回路構成について説明す
る。人体から放射された赤外線は、図2に示すように、
後述する光学系4を通してセンサ1により検知される。
センサ1の出力は増幅部11により増幅された後、雑音
となる不要な周波数成分を除去するために帯域フィルタ
12に通され、比較回路13において基準レベル以上の
出力が得られているか否かが判定される。センサ1の出
力レベル(実際には帯域フィルタ12の出力)が基準レ
ベル以上であれば、遅延回路14および出力回路15を
通して照明負荷などの負荷が制御される。
【0030】ここに、センサ1は微分形であってセンサ
1に入射する赤外線量の変化率が小さいときには出力が
得られないから、センサ1の視野(検知エリア)内に人
が存在していてもセンサ1の出力レベルが基準レベル以
下になる期間が生じる。そこで、センサ1の視野内に存
在する人の動きが微小であってもセンサ1に入射する赤
外線の変化率が比較的大きくなるように、センサ1の視
野内に感度むらを生じさせる光学系4を用いている。ま
た、センサ1の出力レベルが基準レベル以下になる期間
が生じても、その期間が短時間であれば負荷の制御(た
とえば、照明負荷の点灯)が継続されるように遅延回路
14を設けてある。つまり、遅延回路14の時定数は検
知エリア内に人が存在している間には負荷の制御が継続
される程度に設定されている。出力回路15は負荷に応
じて構成されるものであり、たとえば、負荷への電源の
供給経路に挿入されるリレーやトライアックが用いられ
る。
【0031】しかして、負荷が照明負荷であるとすれ
ば、照明負荷を設置している室内に検知エリアを設定し
ておくことによって、室内における人の存否に応じて照
明負荷を点灯・消灯させることが可能になる。つまり、
センサ1の出力に基づいて人が最初に検知されると照明
負荷が点灯し、その後、遅延回路14により設定された
時間内にセンサ1の出力に基づいて人の存在が再度検知
されると照明負荷の点灯状態が継続し、最終的に遅延回
路14により設定された時間内に人が検知されなくなる
まで照明負荷の点灯状態が延長される。言い換えると、
センサ1の検知エリアに人が存在する間には照明負荷が
点灯し続け、人が存在しなくなってから遅延回路14に
設定された時間が経過すると照明負荷が消灯する。
【0032】ところで、センサ1として1個の素子エレ
メントを備えるものを用いるとすると、帯域フィルタ1
2の出力は、人の移動速度に応じて図3(a)〜(c)
のように変化する。人の移動速度に応じて帯域フィルタ
12の出力波形が変化するのは、センサ1の出力の周波
数成分と帯域フィルタ12の周波数特性との関係によ
る。また、2個の素子エレメントを備えるデュアルタイ
プ素子をセンサ1を用い、両素子エレメントに対応する
領域を人が順に通過したときには、帯域フィルタ12の
出力は、人の移動速度に応じて図4(a)〜(c)のよ
うに変化する。ここに、2個の素子エレメントに対応す
る領域を人が通過するときには、人の移動方向が両領域
を結ぶ方向に対してなす角度が大きくなるほど、低速時
の変化波形に近付くことになる。
【0033】上述のように、センサ1として2個の素子
エレメントをパッケージに収納したデュアルタイプ素子
を用いると人の移動方向によって検知状態が大きく変化
するものであるから、本実施形態では、センサ1として
図5に示すように4個の素子エレメント16をパッケー
ジ17に収納した4エレメントタイプ素子を用いる。以
下では素子エレメント16を配列した面を受光面と呼
ぶ。このセンサ1の各素子エレメント16はそれぞれ
0.5mm×0.5mmであって、正方形の頂点に位置
するように配置され、かつその正方形の各対角線上に位
置する各2個の素子エレメント16が同極性、互いに他
の対角線上の素子エレメント16が異極性になるように
配置してある。また、人体検知器Xに組み込む際には、
各素子エレメント16を頂点とする正方形の一方の対角
線が上下方向となるように配置する。つまり、図5の位
置から45度回転させた状態で配置する。
【0034】本実施形態では、従来構成との比較を容易
にするために、床面上において人体検知器X(図6参
照)の直下を中心としかつ略160度の扇形の範囲に検
知エリアを設定する。また、人体検知器Xを床面から
1.2mの高さに設置したときに、検知ビームの中心線
と床面との交点が、人体検知器Xの直下を中心とする半
径1.5mと半径3mとの扇形の弧上であって、かつそ
れぞれの扇形の弧を略7等分した位置に設定されるよう
に光学系4を設計してある。いま、床面上において人体
検知器Xの直下から人体検知器Xの正面方向に平行な方
向の直線(つまり、上述した扇形の中心線)を基準線と
すれば、床面上で検知ビームの中心線の一端と上記中心
とを結ぶ直線が基準線となす角度は、0度、26度、5
2度、79度になる。そして、検知ビームの中心線と床
面との交点を中心として各素子エレメント16に対応し
た4個の検知ビームが形成されることになる。また、上
述のように検知ビームを設定するから、検知ビームの中
心線の伏角は半径3mの弧に対して約20度、半径1.
5mの弧に対して約40度に設定される。このような設
定により、身長が70cm以上であれば検知エリア内で
の存否ないし動きを検知することが可能になる。以下で
は、図6に示すように、半径3mの弧上の0度、26
度、52度、79度の検知ビームを、それぞれビーム
A、ビームB、ビームC、ビームDと呼ぶ。また、半径
1.5mの弧上の0度、26度、52度、79度の検知
ビームについては、それぞれビームA’、ビームB’、
ビームC’、ビームD’と呼ぶことにする。なお、検知
ビームは左右対称に形成されるから、ビームA,ビーム
A’以外は2個ずつ形成されることになる。
【0035】本実施形態では、上述のような14本の検
知ビームを形成するために、図1(a)のように円筒状
のパッケージ17を有するセンサ1に被嵌されるミラー
3と、ミラー3の前方に配置されるレンズ本体2とによ
り光学系4を構成している。レンズ本体2は、従来構成
と同様に複数個のレンズ21を備えるものであるが、各
検知ビームごとにレンズ21を設けるのではなく、図1
(b)のように2個のレンズ21については4本ずつの
検知ビーム(ビームC,C’,D,D’)に共用される
ようになっている。また、残りの6本の検知ビーム(ビ
ームA,A’,B,B’)では個別のレンズ21を用い
る。したがって、レンズ21は8個設けてある。本実施
形態においては、8個のレンズ21のうちの5個を上段
に配列し、3個を下段に配列しているのであって、上段
の両端部に位置する2個のレンズ21を4本の検知ビー
ムで共用する構成としてある。
【0036】各レンズ21は図7、図8に示すように、
球面の一部(4分の1程度)を形成するドーム部22に
沿って配列されており、ドーム部22の外側面はほぼ滑
らかに連続し、ドーム部22の内側面は各レンズ21に
対応する部位が突出する凹凸面になる。ここに、上段の
左右両端部のレンズ21は外側面(第一面)が平面状に
形成された平凸レンズ本体であり、このレンズ21の光
軸はビームC,Dの中心線の間を通るように設定してあ
る。つまり、水平面内ではビームC,Dの中心線はそれ
ぞれ52度,79度であるから、レンズ21の光軸を6
7度程度に設定してある。また、各レンズ21の内側面
は球面の一部を形成している。
【0037】ドーム部22は、人体から放射される赤外
線を透過させることができるように高密度ポリエチレン
を用いて形成され、センサ1や上述した回路部を収納す
る器体に取り付けられるフレーム20と連続一体に形成
されている。フレーム20は、中空のフレーム本体23
の後端部の左右両側に一対の取付片24が延設され、フ
レーム本体23の前面上部にドーム部22が突設された
ものであって、フレーム本体23の前面上下にはガイド
片25a,25bが延設されている。取付片24は器体
に結合され、器体とともにセンサ1や回路部を収納す
る。また、ガイド片25a,25bの周縁はフレーム本
体23の側縁に連続して半円状をなし、両ガイド片25
a,25bの投影面内にドーム部22が収まるように形
成されている。ドーム部22の上端は上側のガイド片2
5aに連続し、ドーム部22の下端は下段のガイド片2
5bの上方に離間している。フレーム本体23と各取付
片24との間には隙間26が形成されており、後述する
遮光部材の端部を隙間26に挿入するとともにガイド片
25a,25bの周縁に沿ってスライド可能となるよう
に配置することによって、遮光部材による検知エリアの
調節が可能になる。また、ガイド片25a,25bの周
縁には遮光部材を係止して位置決めするための複数個の
係止溝27が形成されている。
【0038】ここに、水平面内においてガイド片25b
よりもドーム部22の曲率のほうが小さく、しかもドー
ム部22は下部ほど水平面内での径が小さくなるから、
ドーム部22の周面からガイド片25bの周縁までの水
平面内での距離は、ドーム部22の正面方向でもっとも
小さく側部ほど大きくなる。つまり、各レンズ21に対
応して形成される検知ビームに、ガイド片25bによる
けられが生じる可能性は、ドーム部22の下部かつ側方
で大きくなる。そこで、上下のレンズ21のうち下段の
レンズ21を正面付近に配置し、左右両端部にレンズ2
1を設けないことによって、ガイド片25bによる検知
ビームのけられを防止することができる。つまり、レン
ズ21の全面を赤外線の入射経路に用いることになり、
高い検知感度を得ることができる。
【0039】一方、ミラー3は、後端面が開放された円
筒状のミラー本体31の前壁下部にセンサ1の素子エレ
メント16を露出させる開口窓32を有している。ま
た、ミラー3には、開口窓32の左右の中央付近で開口
窓32の上端から上下方向の中間部まで上下方向に延長
された左右一対の第1反射部33と、開口窓32の上縁
に沿って前方に突出する左右一対の第2反射部34とが
設けられる。このミラーはセンサ1とともに回路基板に
固定される。
【0040】左右の第1反射部33の間には、上下両段
の中央に位置するレンズ21に対応するビームA,A’
をセンサ1の受光面に直接入射させることができる間隙
35が形成され、両第1反射部33は前端側ほど互いの
距離を広げるように配置されている。また、両第1反射
部33は 下段の左右両側に位置するレンズ21および
その上段のレンズ21に対応するビームB,B’を、両
第1反射部33の間を通さずにセンサ1の受光面に直接
入射させることができるように配置されている。さら
に、第1反射部33の外側面は、上段の左右両端に位置
するレンズ21を通るビームDを反射してセンサ1の受
光面に入射させるように機能する。上段の左右両端に位
置するレンズ21は上述のようにビームCも通過させる
が、ビームCはセンサ1の受光面に直接入射される。
【0041】ところで、第2反射部34は、上段の左右
両端のレンズ21を通るビームC’を反射させてセンサ
1の受光面に導くように形成される。また、第2反射部
34には、同じレンズ21を通るビームD’を反射して
第1反射部33により反射させた後にセンサ1の受光面
に導入させる機能もある。
【0042】上述のように、ビームC’,D,D’は第
1反射部33と第2反射部34との少なくとも一方によ
り反射されてセンサ1の受光面に導かれる。また、上述
の構成によって第1反射部33および第2反射部34の
反射面の面積を比較的大きくとることができ、かつ各レ
ンズ21を通った赤外線について第1反射部33や第2
反射部34によるけられを回避することが可能であり、
けられによる感度の低下を防止することができる。しか
も、ビームA’,B’については光路中に第1反射部3
3が介在しないから反射による損失が生じないのであ
り、ビームA’,B’についての感度の低下が生じな
い。
【0043】ここにおいて、レンズ21の焦点距離を6
mmに設定すると、レンズ21およびミラー3を通る光
路でのバックフォーカスは約7mmになり、焦点が一致
しないが、下段のレンズ21は上段のレンズ21と重な
ることがなく、レンズ21の全面を有効に利用している
から、高い感度が得られることになる。また、ミラー3
を用いることによってセンサ1の受光面に対する赤外線
の入射角度(入射光線が受光面の法線となす角度)が小
さくなるから、検知ビームの焦点のぼけも小さくなり、
このことによっても検知感度が向上する。
【0044】なお、本実施形態においてはセンサ1に4
エレメントタイプ素子を用いているが、デュアルタイプ
素子を用いてもよい。デュアルタイプ素子を用いるとき
には両素子エレメントを壁面に沿った方向ないし壁面に
直交する方向に配置すればよい。また、レンズ21の一
部のみを平凸レンズ本体としているが、すべてのレンズ
21を平凸レンズ本体とすることによってドーム部22
を多角形状に形成してもよい。ビームC,C’,D,
D’の通過するレンズ21は、4本のいずれかの検知ビ
ームの中心線に光軸を一致させるようにしてもよい。
【0045】(第2の実施の形態)本実施形態は、図9
に示すように、第1の実施の形態に示したレンズ本体2
において下段の3個のレンズ21を省略したものであ
る。本実施形態の構成においては、ビームA’,B’,
C’,D’のいずれもが、一旦は第2反射部34により
反射されるようにしてある。また、第1の実施の形態と
同様に、ビームDは第1反射部33により反射され、ビ
ームD’は第1反射部33と第2反射部34との両方で
反射される。ただし、第1の実施の形態における第2反
射部34が左右一対設けられているのに対して、本実施
形態では1枚の平板状の第2反射部34を左右一対の第
1反射部33に跨る形で設けてある。他の構成は第1の
実施の形態と同様である。
【0046】本実施形態の構成ではレンズ21を1段だ
け配置すればよいから、従来のような14個のレンズ2
1を設ける場合に比較するとレンズ21の個数を大幅に
低減することができ、レンズ本体2の小型化が可能にな
る。要するに、ビームD,D’については従来構成と同
様にミラー3に設けた第1反射部33により視野を広げ
ることになり、しかも、ミラー3に設けた第2反射部3
4により下段のレンズ21が不要になって大幅な小型化
につながるのである。
【0047】しかも、図10に破線で示すように下段の
レンズ21を設けたときには、下側のガイド片25bと
の位置関係によっては、下段のレンズ21を通す視野内
にガイド片25bが位置してけられが生じることがある
が、本実施形態では図10に実線で示すように上段のレ
ンズ21のみを用いているから、レンズ21を通す視野
内にガイド片25bが存在せず、けられが生じないので
ある。
【0048】(第3の実施の形態)第2の実施の形態の
ように、第2反射部34が1枚の平板状であると、外側
の検知ビーム(ビームA〜D)と内側の検知ビーム(ビ
ームA’〜D’)とは水平面内での角度を等しくした
り、すべての内側の検知ビームについて垂直面内での角
度を等しくしたりするように調節するのが困難である。
これに対して、第1の実施の形態のように、第2反射部
34を2面設けるようにすれば、これらの調整を容易に
行うことができる。そこで、本実施形態では、図11に
示すように、1枚の第2反射部34の中央部に屈曲部を
設けて第2反射部34を水平面に対して傾斜させてあ
る。また、本実施形態では、図12に示すように、内側
と外側とにそれぞれ8本の検知ビームを形成している。
各検知ビームの水平面内での角度は、正面方向を0度と
するときに、11度、34度、57度、78度であっ
て、ほぼ等しい角度間隔に設定してある。ここに、外側
の検知ビームを角度の小さいほうからビームA、ビーム
B、ビームC、ビームDと呼び、内側の検知ビームを角
度の小さいほうからビームA’、ビームB’、ビーム
C’、ビームD’と呼ぶことにする。
【0049】上述のように、合計16本の検知ビームを
形成するためにレンズ本体2には6個のレンズ21を形
成してあり、左右両端のレンズ21はそれぞれ4本ずつ
の検知ビーム(ビームC,C’,D,D’)に対応す
る。また、他のレンズ21はそれぞれ上下2本ずつの検
知ビームに対応する。他の構成および動作は第2の実施
の形態と同様である。
【0050】本実施形態の構成では、第2反射部34が
内側の検知ビームを反射させてセンサ1に導く点では第
2の実施の形態と同様であるが、第2反射部34が2面
を有していることによって、各面は4本ずつの検知ビー
ムを反射させるだけであって、内側の検知ビームを1面
ですべて反射させている第2の実施の形態に比較する
と、1面で反射させる検知ビームの本数が低減する。そ
の結果、左右の検知ビームについて個別に反射角度を調
節することが可能になり、検知ビームの角度の微調整が
可能になる。
【0051】(第4の実施の形態)第3の実施の形態に
おいては、内側と外側とに8本ずつの検知ビームを形成
しており、レンズ本体2にレンズ21を左右3個ずつ設
けているから、第2反射部34に左右2面を設けること
によって左右各レンズ21に対応する検知ビームをセン
サ1に導くことができる。しかしながら、第2の実施の
形態のようにレンズ21が奇数個であるとセンサ1の正
面に位置するレンズ21に対応する検知ビームの経路
が、第2反射部34の左右の2面に分離されることにな
る。センサ1の正面に位置するレンズ21に対応する検
知ビームが2分されないようにするには、検知ビームを
2分しない位置に第2反射部34の2面の境界を設ける
ことが考えられるが、第2反射部34が左右非対称にな
るから、検知ビームの角度調整に不都合が生じる。
【0052】そこで、本実施形態では、図13のよう
に、第2反射部34に3面を設けるようにし、中央の一
面によってセンサ1の正面方向のレンズ21に対応する
検知ビームのみを反射させるようにしてある。このよう
な構成によって、ビームA’のみを反射させる反射面が
形成されることになり、レンズ21が奇数個である場合
もビームA’を2分することなくセンサ1に導くことが
可能になるとともに、検知ビームを左右対称に形成する
ことができる。しかも、第2反射部34の他の2面をそ
れぞれ用いる検知ビームの本数が少なくなるから、検知
ビームの反射角度の調整が一層容易になる。他の構成お
よび動作は第3の実施の形態と同様である。
【0053】(第5の実施の形態)本実施形態は、第4
の実施の形態の技術思想をさらに拡張したものであっ
て、図14に示すように、第2反射部34において各検
知ビームに対応する部位ごとに異なる反射面を形成した
ものである。具体的には、レンズ本体2に7個のレンズ
21を設ける場合には、第2反射部34を7面に分割す
る。このような構成によって、すべての検知ビームにつ
いて反射角度の調整が可能になり、各検知ビームを所望
位置に設定することができる。他の構成および動作は第
4の実施の形態と同様である。
【0054】(第6の実施の形態)上述した各実施形態
では、検知ビームを内側と外側とに設定する例を示した
が、本実施形態では人体検知器Xを床面から1.2mの
高さ位置に配置したときに、人体検知器Xの直下の床面
を中心として半径3mの弧上に検知ビームの一端が到達
するように検知ビームを設定した例を示す。つまり、上
述した各実施形態にける外側の検知ビームのみを設定し
たことに相当する。したがって、検知ビームの伏角は2
2度に設定されている。また、検知ビームは7本設定し
てあり、水平面内での検知ビームの角度は正面方向を0
度とするときに、0度、26度、52度、79度の設定
になっている。以下では、角度の小さい検知ビームから
順に、ビームA、ビームB、ビームC、ビームDと呼ぶ
ことにする。
【0055】本実施形態において用いるレンズ本体2
は、図15のように、従来例と同様な多角形状に形成さ
れており、前片2aに3個のレンズ21が設けられ、各
側部片2bに1個ずつのレンズ21が設けられている。
また、センサ1の前方にはミラー3(第1反射部33)
が配置される。従来構成では、各側部片2bに2個ずつ
のレンズ21を設けて一方のレンズ21に対応する検知
ビームはミラー3を介してセンサ1に入射させ、他方の
レンズ21に対応する検知ビームはミラー3を介さずに
センサ1に直接入射させていたが、本実施形態では、側
部片2bに設けたレンズ21を2本の検知ビームに兼用
し、一方の検知ビームはミラー3を介さずにセンサ1に
直接入射させ、他方の検知ビームはミラー3により反射
させてセンサ1に入射させるように構成してある。つま
り、前片2aに設けた各レンズ21はビームA,Bにそ
れぞれ対応し、側部片2bに設けたレンズ21はビーム
C,Dに兼用されることになる。
【0056】本実施形態におけるレンズ21は第1面が
平面であり内側面が凸状に形成された平凸レンズ本体に
なっている。各レンズ21は、たとえば以下のように設
計される。前片2aのレンズ21の凸部は非球面であっ
て最大厚みが0.8mm、側部片2bのレンズ21の突
部は球面であって最大厚みが1mmに設定される。ま
た、焦点距離は、前片2aの中央および側部片2bにつ
いては6mm、前片2aの両側については6.7mmに
設定される。
【0057】すなわち、側部片2bの寸法を従来構成と
同寸法とすれば、レンズ21を2個設けていた従来構成
に比較して、レンズ21が1個である本実施形態の構成
のほうが側部片2bにおけるレンズ21の占有面積を大
きくとることができ、結果的にビームC,Dに対する検
知感度が高くなる。
【0058】他の構成および動作は第1の実施の形態と
同様であって、側部片2bに設けたレンズ21の焦点距
離を上述のように6mmに設定すると、ミラー3を通し
た場合のバックフォーカスは7mm程度となってビーム
Dについてはセンサ1が焦点位置に位置せず、焦点位置
に位置する場合よりはセンサ1に入射する赤外線量が低
減するが、レンズ21の占有面積が大きく、またミラー
3によってセンサ1の受光面への入射角度を小さくして
いるから、焦点の不一致による検知感度の低下分よりも
検知感度の向上分のほうを大きくすることが可能であ
る。
【0059】(第7の実施の形態)本実施形態は、第6
の実施の形態と同様の7本の検知ビームを設定するにあ
たって、図16に示すように、レンズ本体2に第1の実
施の形態と同様のドーム部22を形成したものである。
ドーム部22は球面の一部に近似した形状を有し、ビー
ムA,Bに対応するレンズ21については第1面が滑ら
かに連続する凸曲面となり、ビームC,Dに兼用される
レンズ21の第一面はビームCの中心線に略直交する平
面になっている。また、各レンズ21の内側面は球面の
一部の形状になっている。このようなドーム部22を設
けることによって、各レンズ21の焦点距離をほぼ等し
く設計することができる。他の構成および動作は第6の
実施の形態と同様である。
【0060】また、本実施形態の構成において、ビーム
C,Dに兼用されるレンズ21の第一面をビームCの中
心線に略直交する平面とする代わりに、図17のよう
に、ビームDの中心線に略直交する平面としてもよい。
この場合、ビームC,Dに兼用されるレンズ21を通し
てセンサ1に入射する光量よりもこのレンズ21を通し
てミラー3に入射する光量のほうが多くなるから、ミラ
ー3の反射による損失分を補償できることになる。
【0061】また、ビームC,Dに兼用されるレンズ2
1の第一面をビームC,Dの中間の方向に直交する平面
としてもよい。つまり、ビームC,Dは水平面内で52
度と79度とであるから、66度の方向に直交する平面
としてもよい。このような角度に設定すれば、ビーム
C,Dのセンサ1への入射光量を確保しながらも、ドー
ム部22の成形が容易になる。つまり、本実施形態の構
成は、ドーム部22の開口付近に形成されるレンズ21
の内側面を凸曲面とした形状であるから、ドーム部22
の開口面に対してレンズ21を設けている面が90度に
近くなると凸曲面を形成する金型をドーム部22から抜
くのが困難になるが、上述のような66度の方向に直交
する平面をレンズ21の第一面とすれば、ドーム部22
の内側に挿入される金型を容易に抜くことができ、しか
もドーム部22の外側面は比較的滑らかであって凹凸面
が形成されないから、特殊な金型を用いることなくドー
ム部22を成形することができる。
【0062】(第8の実施の形態)本実施形態は、第7
の実施の形態とほぼ同様の構成であって、図18に示す
ように、ビームC,Dに兼用されるレンズ21の第一面
を平面状とせず、ビームA,Bに対応するレンズ21の
第一面に滑らかに連続する凸曲面としたものである。こ
のような構成を採用すれば、ドーム部22の外側面が滑
らかに連続した曲面になるから、優れた外観を呈するこ
とになる。また、第7の実施の形態ではドーム部22の
外側面に平面が形成されているから、金型を作成するた
めに放電加工が必要であって、金型の作成に費用と時間
とがかかるものであるが、本実施形態ではドーム部22
の外側面に平面を設けていないことによって金型の作成
に要する時間および費用を低減することができる。他の
構成および動作は第7の実施の形態と同様である。
【0063】(第9の実施の形態)本実施形態は、第7
の実施の形態とほぼ同様の構成であるが、図19に示す
ように、ビームC,Dに兼用されるレンズ21の内側面
をビームDに略直交する平面とし、第一面を球面ないし
非球面である凸曲面としたものである。
【0064】すなわち、第7の実施の形態として示した
構成のうちビームC,Dに兼用されるレンズ21の第一
面をビームDに略直交させ内側面を凸曲面(球面)とし
た構成は、金型をドーム部22から抜くのが困難な形状
であって、複雑な構成の金型を用いたり、レンズ21の
設計を一部変更しなければならない場合がある。そこ
で、本実施形態のようにビームC,Dで兼用されるレン
ズ21については、ドーム部22の内側面を平面とする
ことで成形が容易になるのである。このような形状のド
ーム部22の外側面を形成するキャビティは分割金型に
より容易に実現することができる。他の構成および動作
は第7の実施の形態と同様である。
【0065】上述した各実施形態において、検知ビーム
の方向を制限するには、以下に説明する構成を採用する
ことができる。従来構成としても説明した一対の遮光部
材を用いる場合には、図20のように、ガイド片25
a,25bの周縁に沿ってスライド自在となった断面弧
状の板材を遮光部材5に用いる。遮光部材5はABS樹
脂により形成され、それぞれ独立してスライドさせるこ
とが可能になっている。このような遮光部材5を用いる
ことによって、左右の検知ビームを各別に制限すること
ができ、所望の検知エリアを設定することができる。こ
こに、遮光部材5はビームC,Dの交差部位よりも外側
に配置される。この位置関係によって、人体検知器Xの
正面方向に対してもっとも角度の大きい検知ビームから
順に遮光することができるのである。
【0066】ところで、ビームC,Dの交差部位がセン
サ1から離れているほど遮光部材5をセンサ1から遠い
位置に配置することになるから、大型化につながること
になる。そこで、図21に示すようにミラー3における
反射面の外端側に遮光片6を設けるようにすれば、ビー
ムDの一部が遮光されることによってビームC,Dの交
差部位をセンサ1に近付けることが可能になる。つま
り、遮光片6を設けない場合に比較して遮光部材5をセ
ンサ1に近付けることになり、人体検知器Xが小型化さ
れることになる。ここにおいて、遮光片6はミラー3の
反射面に対して直交させ、かつビームCを遮らない突出
寸法に設定する。
【0067】上述のようにビームC,Dの交差部位をセ
ンサ1に近付けるには、図22に示すように、ビームC
の一部を遮光してもよい。図示する構成では、センサ1
の側方に遮光壁7を形成することによりビームCの一部
を遮光している。このような遮光壁7は図1に示したよ
うな円筒状に形成されているミラー3に一体に設けるこ
とができる。ビームCの一部を遮光することによってビ
ームC,Dの交差部位をセンサ1に近付けるようにすれ
ば、ビームDの感度を低下させることなく人体検知器X
を小型化することができ、たとえば廊下の壁面に人体検
知器Xを設置する場合には、廊下の遠方まで人を検出す
ることが可能になる。
【0068】
【発明の効果】請求項1の発明は、人体から放射される
赤外線を検出する赤外線センサと、赤外線センサの受光
面の前方で列設された複数個のレンズと、1つの列に並
ぶレンズの両端に位置するレンズを通る赤外線のうち赤
外線センサの受光面に直接入射しない赤外線の一部を赤
外線センサの受光面に向かって変向させるミラーとを備
えるものであり、1つの列に並ぶレンズのうちの両端の
レンズについては、赤外線センサに赤外線を直接入射す
る経路とミラーを介して赤外線を入射する経路とに兼用
されることになり、検知エリアを広角化しながらもレン
ズの枚数の増加がないという利点がある。しかも、列の
両端のレンズを通して赤外線センサに入射する赤外線は
赤外線センサの受光面に対する入射角度が大きいから、
赤外線センサに赤外線を直接入射させたのでは他のレン
ズを通る赤外線よりも赤外線センサへの入射量が少なく
なるが、ミラーを設けて変向することによって入射量の
低減を抑制することができ、かつまたレンズの枚数が少
ないことによって両端のレンズの面積を大きくとること
が可能になり、このことによっても入射量の低減を抑制
することができるという利点がある。また、一つのレン
ズを赤外線センサに直接入射する赤外線とミラーで変向
して入射する赤外線との経路に兼用しているから、赤外
線センサの受光面から両経路が交差する部位までの距離
を比較的小さくすることができ、検知エリアを制限する
ための遮光部材をレンズより外側に設ける場合でも全体
としての大型化を避けることができるという利点があ
る。
【0069】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、1つの列に並ぶレンズの両端に位置するレンズの第
一面の最大高さ位置に立てた法線が、レンズの中心と赤
外線センサの受光面の中心とを結ぶ直線に略一致するも
のであり、1つの列の両端のレンズの第1面と赤外線セ
ンサの受光面とが比較的浅い角度で交差するから、各レ
ンズを一体に成形する場合に金型を抜きやすく、製造コ
ストを比較的低く抑えることができるという利点があ
る。
【0070】請求項3の発明は、請求項1または請求項
2の発明において、前記複数個のレンズが外側面が滑ら
かに連続する凸曲面となったドーム部に一体に配列さ
れ、各レンズの第1面がドーム部の外側面に一致するも
のであり、ドーム部の外側面が滑らかに連続する凸曲面
になるから、優れた外観を呈するという利点がある。
【0071】請求項4の発明は、請求項1の発明におい
て、1つの列に並ぶレンズの両端に位置するレンズの第
一面の最大高さ位置に立てた法線が、レンズの中心から
前記ミラーを介して赤外線センサの受光面の中心を見込
む直線に略一致するものであり、レンズを通る赤外線の
うちミラーにより反射される光量を赤外線センサに直接
入射する光量よりも多くすることになるから、赤外線セ
ンサの受光面に対してもっとも大きい角度でレンズに入
射する赤外線に対する感度を比較的高く保つことができ
るという利点がある。また、ミラーによる損失にもかか
わらず、レンズを通して赤外線センサに直接入射する赤
外線との感度差を小さくすることができるという利点が
ある。
【0072】請求項5の発明は、請求項4の発明におい
て、1つの列に並ぶレンズの両端に位置するレンズの第
一面を他のレンズよりも突出した凸曲面としたものであ
り、レンズにおける赤外線センサ側の面を平面とするこ
とができるから、各レンズを一体に成形する場合に金型
の形状が比較的簡単になり、製造コストを比較的低く抑
えることができるという利点がある。
【0073】請求項6の発明は、請求項1の発明におい
て、1つの列に並ぶレンズの両端に位置するレンズの第
一面の最大高さ位置に立てた法線が赤外線センサの受光
面に対してなす角度は、レンズの中心と赤外線センサの
受光面の中心とを結ぶ直線が赤外線センサの受光面に対
してなす角度と、レンズの中心から前記ミラーを介して
赤外線センサの受光面の中心を見込む直線が赤外線セン
サの受光面に対してなす角度との中間の角度に設定され
ているものであり、金型構造を簡単にして製造を比較的
容易としながらも、1つの列の両端のレンズを通して赤
外線センサに直接入射する赤外線とミラーを介して赤外
線センサに入射する赤外線とに対する感度差を抑制する
ことができるという利点がある。
【0074】請求項7の発明は、請求項1の発明におい
て、1つの列に並ぶレンズの両端に位置するレンズを通
る赤外線の光線束のうち赤外線センサの受光面に直接入
射する光線束と前記ミラーを介して赤外線センサの受光
面に入射する光線束とが交差する部位よりも赤外線セン
サの受光面から離れた部位で移動自在である遮光部材が
設けられ、遮光部材により一部のレンズへの赤外線の入
射を阻止可能としたものであり、遮光部材を移動させる
ことによって検知エリアを容易に調節することができ、
遮光部材を貼着する場合のような手間がかからないとい
う利点がある。しかも、1つのレンズを通る光線束の交
差部位よりも外側に遮光部材を配置しているから、遮光
部材を移動させることで検知エリアの広狭と遮光部材の
位置とを一致させることができるという利点がある。
【0075】請求項8の発明は、請求項7の発明におい
て、赤外線センサの受光面と前記交差部位との距離を小
さくするように赤外線の光線束の一部を遮光する遮光片
を前記ミラーに設けたものであり、遮光片を設けたこと
によって遮光部材の位置を赤外線センサに近付けること
ができるから、小型化につながるという利点がある。
【0076】請求項9の発明は、請求項7の発明におい
て、赤外線センサの受光面と前記交差部位との距離を小
さくするように赤外線の光線束の一部を遮光する遮光壁
を赤外線センサの受光面の側方に設けたものであり、遮
光壁を設けたことによって遮光部材の位置を赤外線セン
サに近付けることができて小型化につながるとともに、
ミラーを介して赤外線センサに入射する赤外線よりも損
失量が少ない経路で赤外線の一部を遮光するから、最小
感度の低下がなく、比較的高い感度に保つことができる
という利点がある。
【0077】請求項10の発明は、請求項1の発明にお
いて、前記ミラーが、少なくとも一部のレンズを通る赤
外線のうち赤外線センサの受光面の中心と1つの列の各
レンズの中心とを含む曲面に交差する赤外線の一部を赤
外線センサの受光面に向かって変向させる反射部を備え
るものであり、レンズの配列方向だけではなく、レンズ
の配列方向に交差する方向においても検知エリアを広げ
ることができるという利点がある。つまり、検知エリア
に死角の少ない人体検知器を提供することができ、しか
も、レンズを検知エリア内の複数の領域で兼用すること
になるから、全体的に小型化されるという利点がある。
【0078】請求項11の発明は、請求項10の発明に
おいて、前記反射部が複数の反射面を備えるものであ
り、反射部を複数設けることによって、すべてのレンズ
に共通の反射面を形成する必要がないから、反射面の調
整が容易になるという利点がある。
【0079】請求項12の発明は、請求項11の発明に
おいて、1つの列に並ぶレンズのうちの1つが赤外線セ
ンサの受光面の正面側に配置され、前記反射部は、この
レンズを通して入射する赤外線のみを反射して赤外線セ
ンサに入射させる反射面を備えるものであり、赤外線セ
ンサの正面側に配置されたレンズを通った赤外線が専用
の反射面を介して赤外線センサに入射するから、反射面
の調整が一層容易になるという利点がある。
【0080】請求項13の発明は、請求項11または請
求項12の発明において、前記各反射面が1つの列に並
ぶ各レンズごとに設けられているものであり、レンズご
とに反射面を調節するから、赤外線センサにより精度よ
く赤外線を導くことができるという利点がある。
【0081】請求項14の発明は、請求項10ないし請
求項13の発明において、前記レンズが2列設けられて
いるものであり、赤外線センサの受光面に対する入射角
度の小さい赤外線については反射部を介さずにレンズか
ら赤外線センサに直接入射させるようにすれば、両側の
レンズを通る赤外線を変向するためのミラーによるけら
れを低減することができ、結果的に高い感度を保つこと
ができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示し、(a)は要
部分解斜視図、(b)は要部の概略正面図である。
【図2】同上に用いる回路のブロック図である。
【図3】同上の動作説明図である。
【図4】同上の動作説明図である。
【図5】同上に用いる赤外線センサの正面図である。
【図6】同上の検知エリアの設定例を示す動作説明図で
ある。
【図7】同上に用いるレンズ本体を示し、(a)は断面
図、(b)は背面図、(c)は正面図である。
【図8】同上に用いるレンズ本体の水平断面図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態を示す要部の概略正
面図である。
【図10】同上の動作説明図である。
【図11】本発明の第3の実施の形態を示す要部の概略
正面図である。
【図12】同上の検知エリアの設定例を示す動作説明図
である。
【図13】本発明の第4の実施の形態を示す要部の概略
正面図である。
【図14】本発明の第5の実施の形態を示す要部の概略
正面図である。
【図15】本発明の第6の実施の形態を示す要部の概略
断面図である。
【図16】本発明の第7の実施の形態を示す要部の概略
断面図である。
【図17】同上の他の構成例を示す要部の概略断面図で
ある。
【図18】本発明の第8の実施の形態を示す要部の概略
断面図である。
【図19】本発明の第9の実施の形態を示す要部の概略
断面図である。
【図20】本発明において遮光部材を設けた例を示す概
略断面図である。
【図21】同上において遮光片を設けた例を示す概略断
面図である。
【図22】同上において遮光壁を設けた例を示す概略断
面図である。
【図23】従来例を示す検知エリアの設定例を示す動作
説明図である。
【図24】従来例を示し、(a)は要部断面図、(b)
は要部正面図である。
【符号の説明】
1 赤外線センサ(センサ) 2 レンズ本体 3 ミラー 4 光学系 5 遮光部材 6 遮光片 7 遮光壁 21 レンズ 22 ドーム部 25a,25b ガイド片 33 第1反射部 34 第2反射部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 本田 亜紀子 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 福島 政治 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 阿部 達也 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 森 志朗 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 Fターム(参考) 2G065 AA04 AB02 BA13 BA14 BA32 BB06 BB11 DA20 5C084 AA02 AA07 BB23 BB32 DD41 DD43 DD57 DD61 DD87 GG11 5F088 AA20 BA01 BA03 BA15 EA01 JA11 JA12 JA13 LA01

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 人体から放射される赤外線を検出する赤
    外線センサと、赤外線センサの受光面の前方で列設され
    た複数個のレンズと、1つの列に並ぶレンズの両端に位
    置するレンズを通る赤外線のうち赤外線センサの受光面
    に直接入射しない赤外線の一部を赤外線センサの受光面
    に向かって変向させるミラーとを備えることを特徴とす
    る赤外線式人体検知器。
  2. 【請求項2】 1つの列に並ぶレンズの両端に位置する
    レンズは、第一面の最大高さ位置に立てた法線が、レン
    ズの中心と赤外線センサの受光面の中心とを結ぶ直線に
    略一致することを特徴とする請求項1記載の赤外線式人
    体検知器。
  3. 【請求項3】 前記複数個のレンズは外側面が滑らかに
    連続する凸曲面となったドーム部に一体に配列され、各
    レンズの第1面がドーム部の外側面に一致することを特
    徴とする請求項1または請求項2記載の赤外線式人体検
    知器。
  4. 【請求項4】 1つの列に並ぶレンズの両端に位置する
    レンズは、第一面の最大高さ位置に立てた法線が、レン
    ズの中心から前記ミラーを介して赤外線センサの受光面
    の中心を見込む直線に略一致することを特徴とする請求
    項1記載の赤外線式人体検知器。
  5. 【請求項5】 1つの列に並ぶレンズの両端に位置する
    レンズは、第一面が他のレンズよりも突出した凸曲面で
    あることを特徴とする請求項4記載の赤外線式人体検知
    器。
  6. 【請求項6】 1つの列に並ぶレンズの両端に位置する
    レンズは、第一面の最大高さ位置に立てた法線が赤外線
    センサの受光面に対してなす角度は、レンズの中心と赤
    外線センサの受光面の中心とを結ぶ直線が赤外線センサ
    の受光面に対してなす角度と、レンズの中心から前記ミ
    ラーを介して赤外線センサの受光面の中心を見込む直線
    が赤外線センサの受光面に対してなす角度との中間の角
    度に設定されていることを特徴とする請求項1記載の赤
    外線式人体検知器。
  7. 【請求項7】 1つの列に並ぶレンズの両端に位置する
    レンズを通る赤外線の光線束のうち赤外線センサの受光
    面に直接入射する光線束と前記ミラーを介して赤外線セ
    ンサの受光面に入射する光線束とが交差する部位よりも
    赤外線センサの受光面から離れた部位で移動自在である
    遮光部材が設けられ、遮光部材により一部のレンズへの
    赤外線の入射が阻止可能であることを特徴とする請求項
    1記載の赤外線式人体検知器。
  8. 【請求項8】 赤外線センサの受光面と前記交差部位と
    の距離を小さくするように赤外線の光線束の一部を遮光
    する遮光片を前記ミラーに設けたことを特徴とする請求
    項7記載の赤外線式人体検知器。
  9. 【請求項9】 赤外線センサの受光面と前記交差部位と
    の距離を小さくするように赤外線の光線束の一部を遮光
    する遮光壁を赤外線センサの受光面の側方に設けたこと
    を特徴とする請求項7記載の赤外線式人体検知器。
  10. 【請求項10】 前記ミラーは、少なくとも一部のレン
    ズを通る赤外線のうち赤外線センサの受光面の中心と1
    つの列の各レンズの中心とを含む曲面に交差する赤外線
    の一部を赤外線センサの受光面に向かって変向させる反
    射部を備えることを特徴とする請求項1記載の赤外線式
    人体検知器。
  11. 【請求項11】 前記反射部は複数の反射面を備えるこ
    とを特徴とする請求項10記載の赤外線式人体検知器。
  12. 【請求項12】 1つの列に並ぶレンズのうちの1つは
    赤外線センサの受光面の正面側に配置され、前記反射部
    は、このレンズを通して入射する赤外線のみを反射して
    赤外線センサに入射させる反射面を備えることを特徴と
    する請求項11記載の赤外線式人体検知器。
  13. 【請求項13】 前記各反射面は1つの列に並ぶ各レン
    ズごとに設けられていることを特徴とする請求項11ま
    たは請求項12記載の赤外線式人体検知器。
  14. 【請求項14】 前記レンズは2列設けられていること
    を特徴とする請求項10ないし請求項13のいずれかに
    記載の赤外線式人体検知器。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2000329860A (ja) * 1999-05-20 2000-11-30 Matsushita Electric Works Ltd 赤外線式人体検知器
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