JP2000234542A - 直噴火花点火式エンジンの燃焼制御装置 - Google Patents
直噴火花点火式エンジンの燃焼制御装置Info
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Abstract
燃焼状態によって行い、燃費の悪化を最小限にしなが
ら、点火プラグのかぶりやカーボン付着の発生を効果的
に防止する。 【解決手段】 エンジン運転条件に応じて成層燃焼と均
質燃焼とに切換えるが、成層燃焼時には、エンジン安定
度を検出し、エンジン安定度が悪化したときに一時的に
成層燃焼から均質燃焼に強制的に切換える。また、成層
燃焼開始からエンジン安定度の悪化により均質燃焼に切
換えるまでの成層燃焼の時間を学習し、この学習結果に
応じて、強制的に行わせる均質燃焼の時間を可変設定す
る。
Description
に応じて成層燃焼と均質燃焼とに切換える直噴火花点火
式エンジンの燃焼制御装置に関し、特に燃焼室内の点火
プラグ用りに可燃混合気が偏在するよう燃焼室内を成層
化して混合気の燃焼を行う成層燃焼時の点火プラグへの
カーボン付着等による燃焼悪化を防止し得るようにした
燃焼制御装置に関する。
焼制御装置として、例えば特開昭60−36721号公
報に示されるように、エンジンの運転条件を検出し、低
負荷運転時には、燃焼室内への燃料供給量を少量とし、
この燃料を燃焼室内の点火プラグ周りに偏在させて、混
合気の成層燃焼を行うことにより、全体として混合気の
空燃比を大(リーン)にして、燃費の向上を図ると共
に、高負荷運転時には、運転状態に応じた量の燃料を燃
焼室内に均一に分散させて、混合気の均質燃焼を行うこ
とにより、その出力を確保するようにしたものが知られ
ている。
時には、可燃混合気が点火プラグ周りに偏在する関係
上、不完全燃焼生成物としてのカーボンが生じやすく、
このカーボンが点火プラグ等に付着する傾向がある。
号公報に示されるように、混合気の成層燃焼時には、一
定時間毎に強制的に均質燃焼を行わせることにより、カ
ーボンを定期的に焼失除去しようするものがある。
あっても、運転状態によって、不完全燃焼生成物として
のカーボンの発生量が異なり、同カーボンが点火プラグ
等に付着する傾向も異なる。従って、成層燃焼時におい
て、一定時間おきに強制的な均質燃焼を行うということ
は、焼失除去する必要が無い状態での均質燃焼による燃
費の悪化、あるいは、焼失除去が必要であるにも関わら
ず均質燃焼が行われないことでの燃焼悪化による運転性
やエミッションの悪化等の可能性がある。
層燃焼から均質燃焼への強制的な切換えを燃焼状態によ
って行い、燃費の悪化を最小限にしながら、点火プラグ
のかぶりやカーボン付着の発生を効果的に防止すること
を目的とする。
る発明では、図1に示すように、エンジン運転条件に応
じて成層燃焼と均質燃焼とにを切換える燃焼方式切換手
段を備える直噴火花点火式エンジンの燃焼制御装置にお
いて、成層燃焼時にエンジン安定度を検出する安定度検
出手段と、エンジン安定度が悪化したときに一時的に成
層燃焼から均質燃焼に強制的に切換える強制切換手段
と、を設けたことを特徴とする。
すように、成層燃焼開始からエンジン安定度の悪化によ
り均質燃焼に切換えるまでの成層燃焼の時間を学習する
学習手段と、この学習結果に応じて、前記強制切換手段
により強制的に行わせる均質燃焼の時間を可変設定する
均質燃焼時間設定手段と、を設けたことを特徴とする。
は、エンジンの運転領域別に、成層燃焼開始からエンジ
ン安定度の悪化により均質燃焼に切換えるまでの成層燃
焼の時間を学習し、前記均質燃焼時間設定手段は、エン
ジンの運転領域別に、強制的に行わせる均質燃焼の時間
を可変設定するものであることを特徴とする。
時にエンジン安定度を検出し、エンジン安定度が悪化し
たときに一時的に成層燃焼から均質燃焼に強制的に切換
えることで、燃費の悪化を最小限にしながら、燃焼悪化
の原因となる点火プラグ等に付着したカーボンを焼失除
去することができ、点火プラグのかぶりやカーボン付着
の発生を、効果的に防止可能となる。
始からエンジン安定度の悪化により均質燃焼に切換える
までの成層燃焼の時間を学習し、この学習結果に応じ
て、強制的に行わせる均質燃焼の時間を可変設定するこ
とで、強制切換えの経緯から点火プラグ等に付着したカ
ーボンを焼失除去するための均質燃焼の時間設定を最適
化することができ、燃費悪化を必要最小限にすることが
可能となる。
運転領域別に、成層燃焼の時間を学習して、均質燃焼の
時間を可変設定することで、より適正なものとすること
ができる。
て説明する。図2は本発明の一実施形態を示す直噴火花
点火式エンジンのシステム図である。先ず、これについ
て説明する。
リーナ2から吸気通路3により、スロットル弁4の制御
を受けて、空気が吸入される。そして、燃焼室内に燃料
(ガソリン)を直接噴射するように、電磁式の燃料噴射
弁(インジェクタ)5が設けられている。
ニット(ECU)10からエンジン回転に同期して吸気
行程又は圧縮行程にて出力される噴射パルス信号により
ソレノイドに通電されて開弁し、所定圧力に調圧された
燃料を噴射するようになっている。そして、噴射された
燃料は、吸気行程噴射の場合は燃焼室内に拡散して均質
な混合気を形成し、また圧縮行程噴射の場合は点火プラ
グ6回りに集中的に層状の混合気を形成し、エンジンコ
ントロールユニット10からの点火信号に基づき、点火
プラグ6により点火されて、燃焼(均質燃焼又は成層燃
焼)する。
出され、排気通路7には排気浄化用の触媒8が介装され
ている。エンジンコントロールユニット10は、CP
U、ROM、RAM、A/D変換器及び入出力インター
フェイス等を含んで構成されるマイクロコンピュータを
備え、各種センサからの入力信号を受け、これに基づい
て演算処理して、燃料噴射弁5及び点火プラグ6などの
作動を制御する。
ランク軸回転を検出するクランク角センサ11が設けら
れている。このクランク角センサ11は、予め定めたク
ランク角位置で基準パルス信号REFを出力すると共
に、1〜2°毎に単位パルス信号POSを出力するもの
で、基準パルス信号REFの周期などからエンジン回転
数Neを算出可能である。
で吸入空気流量Qaを検出するエアフローメータ12、
スロットル弁4の開度TVOを検出するスロットルセン
サ13、エンジン1の冷却水温Twを検出する水温セン
サ14、排気通路7にて排気空燃比に応じた信号を出力
する空燃比センサ(O2 センサ)15、触媒8の温度を
検出する触媒温度センサ16などが設けられている。
により行われる燃焼方式の切換制御について、図3及び
図4のフローチャートにより説明する。図3は燃焼方式
切換ルーチンであり、所定時間毎に実行される。本ルー
チンが燃焼方式切換手段に相当する。
様)では、各種センサ信号を読込む。ステップ2では、
エンジン回転数及び負荷(スロットル開度又はアクセル
開度等)に基づき、成層燃焼条件、すなわち、低回転・
低負荷運転時か否かを判定する。
ない場合、すなわち、均質燃焼条件(高回転・高負荷運
転時)の場合は、ステップ14で強制切換フラグF=
0、ステップ15で成層燃焼時間カウンタTBS=0,
均質燃焼カウンタTBH=0にして、ステップ16へ進
み、均質燃焼を行わせる。
場合は、ステップ3へ進む。ステップ3では、強制切換
フラグF=1か否かを判定し、強制切換フラグF=0の
場合は、ステップ4へ進む。
エンジン回転数の変動量ΔNeを検出する。この部分が
成層燃焼時のエンジン安定度検出手段に相当する。ステ
ップ5では、エンジン安定度が悪化したか否か、すなわ
ち、エンジン回転数の変動量ΔNeが所定値以上か否か
を判定する。
ステップ12へ進み、成層燃焼を行わせる。成層燃焼中
は、ステップ13にて、成層燃焼開始からエンジン安定
度の悪化により均質燃焼に切換えるまでの成層燃焼の時
間を計測するための成層燃焼時間カウンタTBSをカウ
ントアップする(TBS=TBS+1)。
悪化した場合は、ステップ5での判定で、ステップ6へ
進む。ステップ6では、強制切換フラグF=1にセット
し、次のステップ7にて、このときの成層燃焼時間カウ
ンタTBSの値を読込んで、成層燃焼開始からエンジン
安定度の悪化により均質燃焼に切換えるまでの成層燃焼
の時間として、記憶する。尚、この成層燃焼時間は、エ
ンジン回転数と負荷との運転領域別に記憶し、また、す
でに運転領域別の前回値が記憶されているときは、前回
値をTBS(n-1) 、今回値をTBS(n) として記憶す
る。この部分が学習手段に相当する。
換フラグF=1にセットされた後は、次回以降、ステッ
プ3での判定で、ステップ8へ進む。ステップ8では、
強制的に行わせる均質燃焼の時間を計測するための均質
燃焼時間カウンタTBHをカウントアップする(TBH
=TBH+1)。
タTBHの値を読込み、運転領域別の均質燃焼時間の設
定値TBH0(この設定値TBH0は、図4のルーチン
によって設定される。)と比較し、TBH≧TBH0に
なったか否かを判定する。
エンジン安定度の悪化を回避すべく、ステップ16へ進
んで、強制的に均質燃焼を行わせ、エンジン安定度の悪
化原因である点火プラグ等に付着したカーボンを焼失除
去するようにする。この部分が強制切換手段に相当す
る。
に行わせた均質燃焼を終了すべく、ステップ9での判定
で、ステップ10へ進む。ステップ10では、強制切換
フラグF=0に戻し、また次のステップ11にて、成層
燃焼時間カウンタTBS=0,均質燃焼時間カウンタT
BH=0に戻した後、ステップ12へ進ませて、成層燃
焼に戻す。
H0の設定ルーチンである。ステップ21では、運転領
域(エンジン回転数及び負荷)を判別する。ステップ2
2では、運転領域別に記憶されている成層燃焼時間の前
回値TBS(n-1) と今回値TBS(n) とを読込み、成層
燃焼時間変化量DTBS=TBS(n) −TBS(n-1) を
演算する。
TBSに対して、強制的に行わせる均質燃焼時間TBH
0を定めた運転領域別のテーブルを参照して、演算され
た実際の成層燃焼時間変化量DTBSから、強制的に行
わせる均質燃焼時間TBH0を検索により設定する。こ
の部分が均質燃焼時間可変設定手段に相当する。
イナス側に大きくなる程、すなわち、成層燃焼時間TB
Sが前回値に比して減少する程、カーボンが付着しやす
くなっているので、均質燃焼時間TBH0を大きく設定
する。逆に、成層燃焼時間変化量DTBSがプラス側に
大きくなる程、すなわち、成層燃焼時間TBSが前回値
に比して増大する程、均質燃焼時間TBH0を小さく設
定する。
度を検出し、エンジン安定度が悪化したときに一時的に
成層燃焼から均質燃焼に強制的に切換えることで、燃費
の悪化を最小限にしながら、燃焼悪化の原因となる点火
プラグ等に付着したカーボンを焼失除去することができ
る。よって、点火プラグのかぶりやカーボン付着の発生
を、効果的に防止可能となる。
ら、点火プラグ等に付着したカーボンを焼失除去するた
めの均質燃焼時間を最適化するようにエンジン運転領域
別に学習することで、燃費悪化を必要最小限にすること
が可能となる。
場合は、燃料噴射量を空燃比40程度のリーン空燃比に
なるように設定する一方、噴射時期を圧縮行程に設定す
る。また、ステップ16にて均質燃焼を行わせる場合
は、燃料噴射量をストイキ空燃比(14.6)又はリー
ン空燃比(20〜30程度)になるように設定する一
方、噴射時期を吸気行程に設定する。
ンジンのシステム図
Claims (3)
- 【請求項1】エンジン運転条件に応じて成層燃焼と均質
燃焼とに切換える燃焼方式切換手段を備える直噴火花点
火式エンジンの燃焼制御装置において、 成層燃焼時にエンジン安定度を検出する安定度検出手段
と、 エンジン安定度が悪化したときに一時的に成層燃焼から
均質燃焼に強制的に切換える強制切換手段と、 を設けたことを特徴とする直噴火花点火式エンジンの燃
焼制御装置。 - 【請求項2】成層燃焼開始からエンジン安定度の悪化に
より均質燃焼に切換えるまでの成層燃焼の時間を学習す
る学習手段と、この学習結果に応じて、前記強制切換手
段により強制的に行わせる均質燃焼の時間を可変設定す
る均質燃焼時間設定手段と、を設けたことを特徴とする
請求項1記載の直噴火花点火式エンジンの燃焼制御装
置。 - 【請求項3】前記学習手段は、エンジンの運転領域別
に、成層燃焼開始からエンジン安定度の悪化により均質
燃焼に切換えるまでの成層燃焼の時間を学習し、前記均
質燃焼時間設定手段は、エンジンの運転領域別に、強制
的に行わせる均質燃焼の時間を可変設定するものである
ことを特徴とする請求項2記載の直噴火花点火式エンジ
ンの燃焼制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03582499A JP3852236B2 (ja) | 1999-02-15 | 1999-02-15 | 直噴火花点火式エンジンの燃焼制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03582499A JP3852236B2 (ja) | 1999-02-15 | 1999-02-15 | 直噴火花点火式エンジンの燃焼制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000234542A true JP2000234542A (ja) | 2000-08-29 |
JP3852236B2 JP3852236B2 (ja) | 2006-11-29 |
Family
ID=12452712
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03582499A Expired - Lifetime JP3852236B2 (ja) | 1999-02-15 | 1999-02-15 | 直噴火花点火式エンジンの燃焼制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3852236B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1262650A2 (en) | 2001-05-30 | 2002-12-04 | Nissan Motor Co., Ltd. | Combustion control apparatus and method for spark-ignited internal combustion engine |
JP2010138720A (ja) * | 2008-12-09 | 2010-06-24 | Hitachi Automotive Systems Ltd | エンジンの点火制御装置 |
JP2011214551A (ja) * | 2010-04-02 | 2011-10-27 | Denso Corp | 燃料噴射制御装置 |
-
1999
- 1999-02-15 JP JP03582499A patent/JP3852236B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1262650A2 (en) | 2001-05-30 | 2002-12-04 | Nissan Motor Co., Ltd. | Combustion control apparatus and method for spark-ignited internal combustion engine |
US6752122B2 (en) | 2001-05-30 | 2004-06-22 | Nissan Motor Co., Ltd. | Combustion control apparatus and method for spark-ignited internal combustion engine |
EP1262650A3 (en) * | 2001-05-30 | 2005-12-28 | Nissan Motor Co., Ltd. | Combustion control apparatus and method for spark-ignited internal combustion engine |
JP2010138720A (ja) * | 2008-12-09 | 2010-06-24 | Hitachi Automotive Systems Ltd | エンジンの点火制御装置 |
JP2011214551A (ja) * | 2010-04-02 | 2011-10-27 | Denso Corp | 燃料噴射制御装置 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP3852236B2 (ja) | 2006-11-29 |
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