JP2000234198A - アパーチャ内の電着方法 - Google Patents

アパーチャ内の電着方法

Info

Publication number
JP2000234198A
JP2000234198A JP2000002026A JP2000002026A JP2000234198A JP 2000234198 A JP2000234198 A JP 2000234198A JP 2000002026 A JP2000002026 A JP 2000002026A JP 2000002026 A JP2000002026 A JP 2000002026A JP 2000234198 A JP2000234198 A JP 2000234198A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
aperture
substrate
solution
plating
ions
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000002026A
Other languages
English (en)
Inventor
G Lee Michael
ジー リー マイケル
Solomon I Beilin
アイ ベイリン ソロモン
T Chou William
ティー チョウ ウィリアム
Vincent Wang Uen-Cho
ヴィンセント ワン ウェン−チョウ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Publication of JP2000234198A publication Critical patent/JP2000234198A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、バイア構造体を形成するため、比
較的低価格で、かつ、容易に導電性材料を基板の小型ア
パーチャ内に堆積させる改良された方法の提供を目的と
する。 【解決手段】 本発明による導電性材料を基板のアパー
チャに堆積させる方法は、前処理溶液をアパーチャに堆
積させる工程を含む。前処理溶液は、めっきされる導電
性材料のイオンを含み、好ましくは、実質的にプロトン
を含まない。前処理溶液をアパーチャに堆積させた後、
基板はめっき溶液中に浸漬され、同時に前処理溶液の少
なくとも一部はアパーチャ内に残る。基板がめっき溶液
中に浸漬されたとき、導電性材料はアパーチャ内で電気
めっきされ、バイア構造体を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明はバイア構造体を形成
するためアパーチャに導電性材料を電着させる方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】バイア構造体は電子産業で幅広く使用さ
れている。例えば、バイア構造体は多層回路基板の層間
の電気接続を行う。典型的な多層回路基板は、導電性回
路の1層以上の内層及び/又は外層を含み、1層以上の
誘電層が各回路層を分離する。多層回路基板の内層及び
/又は外層の間に導電性相互接続を行うため、1個以上
の中実状又は環状バイア構造体が1層以上の誘電層に形
成され、誘電層の反対側に回路を接続し得る。
【0003】バイア構造体は、電子部品と回路基板の間
に電気的通信路を設けるために使用することも可能であ
る。例えば、複数のバイア構造体は、1個以上のチップ
と、セラミック又はポリマー回路基板との間に電気的通
信路を設けることができる。典型的な製造方法の場合、
感光性材料の層が半導体の表面に形成される。アパーチ
ャは、従来の方法(例えば、フォトリソグラフィ)を用
いて感光層に形成され、導電性材料は導電ポストを形成
するためアパーチャに堆積させられる。必要に応じて、
感光層は導電ポストが形成された後に除去され、或い
は、感光層は誘電層として半導体上に残される。形成さ
れたポストは、一端が半導体に取り付けられ、他端が回
路基板に電気的に取り付けられる。
【0004】回路のサイズを小型化し、電気部品の密度
を増加させることへの要望は絶えることが無く、より小
さい寸法とより高いアスペクト比を有するバイア構造体
を製作することがより一層必要とされる。小型化され、
アスペクト比が高められたバイア構造体は、典型的に、
導電性材料を基板の小さいアパーチャ内に堆積させるこ
とにより形成される。スパッタリング法又は化学的気相
成長法(CVD)のような方法は、一般的に、導電性材
料を小型アパーチャに堆積させるために好適ではない。
例えば、スパッタリング法又はCVD法は、導電性材料
をアパーチャ内の奥に堆積させる前に、導電性材料をア
パーチャの側壁及び/又は入口に堆積させる可能性があ
る。このような形でアパーチャ内に堆積された導電性材
料は、適当なバイア構造体が形成される前にアパーチャ
を先に塞ぐ可能性がある。金属酸化膜化学的気相成長法
(MOCVD)のような方法もバイア構造体を形成する
ため使用される。しかし、MOCVDプロセスは実現す
ることが困難であり、高価な機器を必要とする。
【0005】電着は、比較的安価であり、かつ、容易に
実現できるバイア構造体の形成方法である。しかし、従
来の電気めっき方法を用いて、導電性材料を小型アパー
チャに電気めっきすることは困難である。例えば、図1
には、導電層40の導電性領域50の上に小型アパーチ
ャ20が設けられた基板10が示されている。図1に示
されるように、プロトン70とめっきされるイオン80
とを含むめっき溶液90は、アパーチャの開放端20が
非常に小さい場合には基板10のアパーチャ20を充填
しない。めっき溶液90が小型アパーチャ20に流入す
ることを阻止する多数の要因が存在する。例えば、めっ
き溶液の粘度、めっき溶液の表面張力、誘電層側壁の湿
潤性能、及び、アパーチャ20内に留まる気体の量は、
めっき溶液がアパーチャ20を充填できないことに寄与
する。めっき溶液90がアパーチャの閉じた側の端で導
電性領域50と接触しない場合、めっき溶液90のイオ
ン80は導電性材料50を被覆せず、形成されたバイア
構造体と導電層40との間には適当な電気接続が形成さ
れ得ない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】したがって、導電性材
料を小型アパーチャ内に堆積させるための改良された、
比較的低価格であり、かつ、容易に実現できる方法が必
要とされる。
【0007】本発明は、バイア構造体を形成するため、
基板の小型アパーチャに導電性材料を堆積させる方法の
提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明により提案される
導電性材料を基板のアパーチャに堆積させる方法は、前
処理溶液をアパーチャに堆積させる工程を含む。前処理
溶液は、めっきされる導電性材料のイオンを含み、好ま
しくは、実質的にプロトンを含まない。前処理溶液をア
パーチャに堆積させた後、基板はめっき溶液中に浸漬さ
れ、同時に前処理溶液の少なくとも一部はアパーチャ内
に残る。基板がめっき溶液中に浸漬されたとき、導電性
材料はアパーチャ内で電気めっきされ、バイア構造体を
形成する。
【0009】本発明の方法は、高アスペクト比のバイア
構造体を形成するため使用することが可能であり、MO
CVDのような従来の方法よりも低価格かつ容易に実現
するため使用され得る。
【0010】請求項1に係る発明は、基板の小さいアパ
ーチャ内にめっきをする方法であって、めっきされるイ
オンを含む前処理溶液を基板の少なくとも1個のアパー
チャに堆積させる工程と、上記堆積した前処理溶液が上
記少なくとも1個のアパーチャに残存する間に上記基板
をめっき溶液に浸漬させる工程と、上記少なくとも1個
のアパーチャ内に電気めっきを行う工程とを有する。
【0011】上記前処理溶液は約4以上のpHを有す
る。
【0012】また、上記めっきされるイオンは銅イオン
を含み、上記前処理溶液は約0.1モル以上のモル濃度
の銅イオンを含有する。
【0013】さらに、上記前処理溶液は、好ましくは、
硫酸イオンを含有し、上記めっきされるイオンは硫酸銅
から獲得された銅イオンを含み、上記前処理溶液中の上
記硫酸銅の濃度は約5乃至約20%である。さらに、上
記前処理溶液は実質的にプロトンを含まない。
【0014】また、上記めっき溶液は、好ましくは、約
1以下のpHを有する。
【0015】本発明の方法は、有利的には、上記電気め
っきを行う工程の前に、上記基板を気体プラズマ、凝縮
性気体、水溶性気体の中の少なくとも一つに晒す工程を
更に有する。
【0016】上記前処理溶液は、好ましくは、界面活性
剤を含有し、上記界面活性剤は上記前処理溶液中で約
0.1乃至約1%の濃度を有する。
【0017】好ましくは、上記前処理溶液を上記少なく
とも1個のアパーチャに堆積させる工程は、上記基板を
上記前処理溶液に浸漬させる工程を含む。また、上記基
板を上記前処理溶液に浸漬させる工程は、約5分間以上
に亘って、上記基板を上記前処理溶液に浸漬させる。
【0018】上記前処理溶液及び上記めっき溶液はプロ
トンを含有し、有利的には、上記めっき溶液中の上記プ
ロトンの濃度は上記前処理溶液中の上記プロトンの濃度
よりも高い。
【0019】上記少なくとも1個のアパーチャは、上記
基板が上記はんだ溶液に浸漬されるとき、上記前処理溶
液で実質的に完全に充填される。
【0020】さらに、上記基板は、1個以上の導電性領
域を有する実質的に平面状の導電性ボディと、上記1個
以上の導電性領域の上に堆積させられ、上記少なくとも
1個のアパーチャが中に設けられている感光層とを含
む。
【0021】また、本発明の方法は、上記前処理溶液を
堆積させる工程の前に、上記少なくとも1個のアパーチ
ャ内にシード層を堆積させる工程を更に有する。
【0022】また、上記基板は、上記前処理溶液を堆積
させる工程の後で、かつ、上記基板を上記はんだ溶液に
浸漬させる工程の前には、乾燥されず、かつ、洗浄され
ていないことを特徴とする。
【0023】請求項5に係る発明は、基板の小さいアパ
ーチャ内にめっきをする方法であって、めっきされるイ
オンを含む前処理溶液を基板の少なくとも1個のアパー
チャに堆積させる工程と、上記堆積した前処理溶液の一
部が上記少なくとも1個のアパーチャに残存する間に上
記基板をめっき溶液槽に移す工程と、上記少なくとも1
個のアパーチャ内に電気めっきを行う工程とを有する。
好ましくは、上記少なくとも1個のアパーチャは少なく
とも約5:1のアスペクト比を有するアパーチャを含
む。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明の実施例において、バイア
構造体は基板の小さいアパーチャに形成され得る。説明
のため使用される用語「基板」は、形成されるバイア構
造体を受容するために適合した適当な構造体をすべて含
む。この点に関して、基板は、単層でも多層でもよい。
多層基板の場合に、多層基板の1層以上の層内のアパー
チャは、1個以上のバイア構造体を受容するため適合し
た1個以上のアパーチャを画成し得る。例えば、回路基
板の2層の隣接した層内の同じ広さの孔は、単一のバイ
ア構造体を受容するため適合した一つのアパーチャを形
成し得る。他の実施例の場合に、基板は1個以上のアパ
ーチャを含む単層である。好ましい実施例において、基
板は、(i)1個以上の導電性領域を有する実質的に平
面状の導電性ボディと、(ii)少なくとも1個のアパ
ーチャを有する誘電層又は感光層とを含み、少なくとも
1個のアパーチャは1個以上の導電性領域の上に設けら
れる。
【0025】以下、図2乃至5を参照して、本発明の種
々の実施例について説明する。図2乃至5は、例示の目
的のための図面であり、本発明を制限する意図はない。
例えば、図2乃至5では、実質的に中実状のバイア構造
体が形成されるが、本発明の実施例には、環状のバイア
構造体を形成する方法が含まれ得る。
【0026】図2は、導電層40と、導電層40の上に
設けられた誘電層30とを含む基板10を示す図であ
る。基板10は、バイア構造体(図示しない)を受容す
るよう適合した複数のアパーチャ20を含み得る。アパ
ーチャ20は、導電層40の1個以上の導電性領域50
の上に設けることができるので、形成されるバイア構造
体は導電性領域50に電気的に接続され得る。各アパー
チャ20は、誘電層30内の側壁60と、アパーチャ2
0の一端の導電性領域50とにより画成される。各アパ
ーチャ20毎に、一端は塞がれ(例えば、導電性領域5
0で覆われ)、他端は開放している。
【0027】本発明の実施例は、特に、高アスペクト比
のバイア構造体を形成するために適当である。アパーチ
ャ又は対応したバイア構造体のアスペクト比は、高さH
を最小断面幅Dで除算して得られる比として定義され得
る。例えば、図2に示されたアパーチャ20は、高さH
と幅Dを有するので、アパーチャ20のアスペクト比
は、H/Dである。アパーチャ又は形成されたバイア構
造体は、例えば、高さが約30ミクロン以上である場合
に、約3:1以上のアスペクト比を有し、好ましくは、
高さが約50ミクロン以上でアスペクト比が約5:1以
上である。
【0028】電着する前に、基板は適当な方法で前処理
され得る。例えば、基板は、前処理溶液を用いて少なく
とも部分的に基板のアパーチャを充填することにより、
前処理することができる。基板のアパーチャは任意の適
当な方法で充填することができる。例えば、前処理溶液
は噴霧してもよく、或いは、前処理溶液で被覆してもよ
く、これにより、基板のアパーチャが少なくとも部分的
に前処理溶液によって充填される。
【0029】好ましい実施例では、基板は、基板のアパ
ーチャを前処理溶液で部分的若しくは完全に充填するた
め前処理溶液中に浸漬される。基板が前処理溶液槽に浸
漬されるならば、前処理溶液は、好ましくは、前処理溶
液でアパーチャを充填することを助け、及び/又は、ア
パーチャ内に存在する気体(例えば、空気)を移動させ
るために攪拌される。基板は、任意の適当な長さの時間
だけ前処理溶液に浸漬させることができる。例えば、基
板は、基板をめっき溶液に移す前、及び/又は、電気め
っき処理する前に、約5分間以上、或いは、約10分間
以上に亘って前処理溶液に浸漬させ得る。長い浸漬時間
は、基板アパーチャが前処理溶液で充填される可能性を
高める。また、長い浸漬時間は、めっきされるべきイオ
ンが基板アパーチャの中に深く侵入することを可能にさ
せる。その結果として、めっきされるべき高濃度のイオ
ンがアパーチャ内に留まり、アパーチャ内の奥で容易に
めっきされる。
【0030】本発明の実施例において、前処理溶液中の
プロトン濃度は、引き続き使用されるめっき溶液中のプ
ロトン濃度よりも低い。したがって、前処理溶液は低い
プロトン濃度を持ち得る。本発明の実施例において、前
処理溶液は約4以上のpHを有する。好ましくは、前処
理溶液は、約4乃至約5のpHを有する。これに対し、
従来の酸性めっき溶液は、めっき溶液に導電性を与える
ため、実質的な量のプロトンが含まれる。例えば、典型
的な酸性めっき溶液は、約1未満のpHを有する。
【0031】前処理溶液はめっきされるべきイオン、好
ましくは、金属イオンを含む。金属イオンの中には、例
えば、銅イオン、金イオン、銀イオン、ニッケルイオン
等が含まれる。これらのイオンは、単独で、或いは、他
のイオンと組み合わされて、純金属、或いは、合金の形
でアパーチャ内にめっきする。例えば、前処理溶液(並
びに、めっき槽)中の銅イオンは、銅の層又は銅バイア
構造体を形成するためアパーチャ内にめっきする。前処
理溶液中のめっきされるべきイオンのモル濃度は、少な
くとも約0.1モルであり、好ましくは、約0.1モル
と約1.2モルの間に収まる。
【0032】前処理溶液中の金属イオンは、溶液中で解
離し得る塩から取り出される。このような塩の一例は、
溶液中で銅イオンと硫酸イオンに解離し得る硫酸塩であ
る。硫酸銅が前処理溶液中の金属イオンの供給源として
使用される場合、前処理溶液中の硫酸銅の濃度は約5%
以上になり得る。硫酸銅の濃度は、溶媒の重量に基づく
硫酸銅の重量百分率で表し得る。例えば、50グラムの
硫酸銅(CuSO)は、1000グラム(すなわち、
1リットル)の水で溶解し、5%の硫酸銅溶液を作る。
好ましくは、前処理溶液中の硫酸銅の濃度は、約5%乃
至約20%である。この濃度は、約0.1乃至1.2モ
ルの範囲内の銅モル濃度に実質的に対応する。
【0033】前処理溶液は、好ましくは、めっき溶液と
化学的に互換性があり、かつ、混和性があり、選択的に
界面活性剤のような添加剤を含有する。界面活性剤は、
前処理溶液の表面張力を減少させるため作用し得る。前
処理溶液の表面張力を減少させることにより、前処理溶
液はアパーチャを画成する表面(例えば、アパーチャ側
面)をより容易に湿らすことができ、アパーチャをより
簡単に充填することができる。前処理溶液中の界面活性
剤の濃度は約5%未満であり、好ましくは、約0.01
%乃至約1%である。界面活性剤の濃度は溶媒の重量に
基づく界面活性剤の重量百分率で表わしてもよい。適当
な界面活性剤は、硫酸ラウリルナトリウムのような陰イ
オン性界面活性剤を含有する。
【0034】電気めっきの前に、基板は、基板アパーチ
ャを前処理溶液で充填するだけではなく、他の方法で前
処理してもよい。例えば、基板は、基板及び基板のアパ
ーチャを気体プラズマに晒すことによって前処理するこ
とが可能である。気体プラズマ(例えば、酸素プラズ
マ)は、めっきされる表面を変性させ、表面の親水性が
増し得る。一般的に、親水性の表面は水溶液によって容
易に湿潤されるようになる。特に、基板アパーチャを画
成する表面により高い親水性が与えられるならば、アパ
ーチャの表面は水性前処理又はめっき溶液で湿潤される
可能性がより高くなる。その結果として、アパーチャが
前処理溶液又はめっき溶液で充填される可能性は高くな
る。
【0035】これに対し代替的或いは付加的に、基板
は、前処理溶液又は電気めっき処理を施される前に凝縮
性ガスに晒すことによって前処理することが可能であ
る。基板アパーチャを凝縮性ガスに晒した後、アパーチ
ャ内に存在する凝縮性ガスはアパーチャ側壁で液体に凝
縮する。側壁が湿潤させられたアパーチャは、前処理溶
液及び/又はめっき溶液を用いてより簡単に充填するこ
とができる。適当な凝縮性ガスは蒸気である。
【0036】基板は水溶性ガスに晒し、次に、露出した
領域を水溶液(例えば、前処理溶液)と接触させること
によって前処理することも可能である。水溶液は、アパ
ーチャ壁を湿潤させ、アパーチャ壁に吸収された水溶性
ガス分子を溶解する。適当な水溶性ガスには、アンモニ
ア、硫酸、ある波、適当な水溶性気体の混合物が含まれ
る。
【0037】適当な前処理操作には、めっきされる表面
へのシード層の堆積が含まれる。これは、基板アパーチ
ャが前処理溶液で充填される前、或いは、電気めっきが
始められる前に行われる。めっきされるべき表面にシー
ド層を堆積させることにより、シード層は電気めっきプ
ロセスの開始を助け、及び/又は、電気めっきプロセス
に触媒作用を及ぼし得るので、めっき処理の難しさが緩
和される。本発明の実施例において、シード層は基板の
アパーチャ内に選択的に堆積される。例えば、シード層
は、図2に示されるように、基板10のアパーチャ20
に堆積させてもよい。堆積したシード層は、導電層40
の導電性領域50を被覆し、誘電層30の側壁60を選
択的に被覆する。シード層は任意の適当な方法(例え
ば、無電解めっき)によって堆積される。
【0038】図3に示されるように、前処理溶液100
は、基板10のアパーチャ20を完全に充填する。前処
理溶液100は、アパーチャ20の閉じた端で導電性領
域50と接触するので、めっきされるべきイオン80は
めっきされるべき領域(すなわち、導電性領域50)に
到達し得る。図3に示された前処理溶液100は、高濃
度のめっきされるべきイオン80を含有し、実質的にプ
ロトンを含まない。めっきされるべきイオン80は、め
っき処理の前に、アパーチャ20の全域に実質的に均一
に分布し、導電性領域50にめっきされる準備が整う。
【0039】好ましくは、基板10は、前処理溶液で前
処理された後、直ちにめっき溶液槽に移され、浸漬され
る。基板10のめっき溶液槽への移動は、好ましくは、
基板を洗浄若しくは乾燥させることなく行われるので、
前処理溶液は、基板がめっき溶液に浸漬されたとき、基
板10のアパーチャを少なくとも部分的に充填する。例
えば、基板は実質的に水平位置にあるめっき溶液槽に移
されるので、アパーチャの開放端は上向きであり、前処
理溶液がそのままアパーチャ内に残される。
【0040】バイア構造体を形成するため使用されるめ
っき溶液は、酸性めっき溶液でもよい。酸性銅めっき溶
液のような酸性めっき溶液は、典型的に、導電性材料前
駆物質及び酸性電解液を含む。酸性電解液(例えば、硫
酸)は、めっき溶液に導電性を与えるプロトンを生成す
る。導電性材料前駆物質は、陰イオンと陽イオンに解離
するイオン性塩を含有する。たとえば、導電性材料前駆
物質は、溶液中で銅イオンと硫酸イオンとに解離する硫
酸銅を含み得る。或いは、導電性材料前駆物質は、銅イ
オンのような金属イオンを含有し得る。めっき溶液は、
レベラー及び増白剤をのような添加剤を含む。
【0041】図4に示されるように、めっき溶液90
は、めっきされるべきイオン80とプロトン70とを含
む。基板がめっき溶液90に浸漬された後で、かつ、電
気めっきが始まる前に、めっきされるべきイオン80の
濃度は、アパーチャ20の外側よりもアパーチャ20の
内側で高い。また、プロトン70の濃度は、アパーチャ
20の内側よりもアパーチャ20の外側の方が高い。こ
のような濃度差は、基板アパーチャ20内には、イオン
が豊富であり、プロトンが欠乏した前処理溶液が存在
し、前処理された基板10がプロトンが豊富なめっき溶
液90に浸漬されることに起因して生じる。
【0042】基板10がめっき溶液90に浸漬された
後、アパーチャはめっきすることが可能である。典型的
なめっき工程の場合に、電気ポテンシャルがめっき溶液
90内の陰極と陽極の間に確立され、めっき溶液90中
に電流が流れる。基板10の導電性部分は陰極領域を構
成することができ、一方、基板10から離れた導電性バ
ー(図示しない)は陽極を構成する。例えば、アパーチ
ャ20の閉鎖端の導電性領域50は陰極を形成し、基板
10から離間した銅バー(図示しない)は陽極を形成す
る。電流がめっき溶液90の中を流れるとき、めっきさ
れるべきイオン80は、導電性領域50に向かって移動
し、導電性領域50と接触する。イオン80が導電性領
域50と接触したとき、イオン80は陰極導電性領域5
0から電子を受容し、導電性材料として導電性領域50
の上を覆う。電気めっきが行われると共に、陽極は電子
が奪われるので侵食される。侵食される材料は、めっき
溶液中に堆積し、次に、アパーチャ20内にめっきする
正イオン(例えば、銅イオン)を含む。初期にめっきさ
れる殆どのイオンは、アパーチャ20内に存在する前処
理溶液内に最初から含まれているイオンである。引き続
いてめっきされる殆どのイオンは、めっき溶液90又は
侵食される陽極から得られる。
【0043】電気めっきは、所望のめっき層の厚さ及び
アパーチャのサイズに応じて、約20乃至約40mA/
cmの電流を約30秒乃至約2時間或いはそれ以上に
亘ってめっき溶液に加えることによって実現される。
【0044】本発明による好ましい実施例において、電
気めっきされた導電性材料は、アパーチャ内で非等方性
に堆積するので、バイア構造体はアパーチャの閉鎖端か
ら開放端に向かって形成される。すなわち、非等方性電
着プロセスの場合に、バイア構造体は実質的に一方向に
成長する。例えば、銅イオンは、アパーチャの閉鎖導電
性端からアパーチャの開放端に堆積し、バイア構造体を
形成する。バイア構造体の形成は、アパーチャの閉鎖端
から開放端に向かって生じるので、導電性材料は、バイ
ア構造体の最終形成段階中にアパーチャの開放端付近に
堆積する。その結果として、アパーチャの開放端は、適
当なバイア構造体の形成が終了するよりも前に閉じられ
ない。したがって、より信頼性の高いバイア構造体を形
成することができる。
【0045】電気めっき後に得られるバイア構造体は図
5に示されている。図5には、基板10のアパーチャ2
0内に中実状バイア構造体21が示されている。中実状
バイア構造体21は導電層40の導電性領域50と接触
する。次の処理中に、導電性材料は、バイア構造体21
の露出した端に堆積又は積層される。バイア構造体21
の露出端に堆積又は積層された導電性材料は、バイア構
造体21を介して導電性領域40と電気的に連通する。
【0046】めっき前に前処理溶液を用いて基板アパー
チャを部分的又は完全に充填することは有利である。例
えば、前処理溶液を用いて基板アパーチャを充填するこ
とにより、電気めっき中にアパーチャ内に存在する気体
(例えば、空気)は移動させられる。電気めっき中に気
体のポケットが基板アパーチャ内に残存する場合、めっ
き溶液、すなわち、めっきされるべきイオンは、アパー
チャを充填しない。その結果としてめっきされたバイア
構造体は、アパーチャを充填せず、所望の電気的接続が
形成されない。
【0047】本発明の実施例は、特に、導電性領域で覆
われた一端を有するアパーチャをめっきするため適当で
ある。例えば、従来の電気めっきプロセスにおいて、被
覆されたアパーチャを有する基板は、前処理を施すこと
無く、めっき溶液中に配置される。たとえ、めっき溶液
がアパーチャを充填するとしても、めっき溶液中のプロ
トンは、めっき溶液中の他のイオン(例えば、銅イオ
ン)よりも先にアパーチャの底又は閉鎖端まで拡散す
る。例えば、プロトンは、水溶液中の殆どの他のイオン
の約2.5乃至5倍の移動度を有する。その結果とし
て、電気めっきが始められたとき、アパーチャ内部、特
に、アパーチャの閉鎖端には、めっきされるべきイオン
よりも高濃度のプロトンが含まれる。
【0048】めっきの前及びめっき中に、基板アパーチ
ャ内に高濃度のプロトンが存在することは問題を生じ
る。例えば、電気めっきが行われたとき、水素ガスが基
板アパーチャ内に形成される。水素ガスが基板アパーチ
ャ内に存在すると、めっき時間が増加する。例えば、ア
パーチャ内のプロトンは、水素原子を生成するため、ア
パーチャの閉鎖端で導電性領域からの電子を受容する。
生成された水素原子は、水素ガスを生成するため他の水
素原子と結合する。水素ガスは、アパーチャの閉鎖導電
性端からアパーチャの開放端までめっき溶液中を移動す
る。めっき溶液からアパーチャ内を通りめっき表面まで
達するめっきされるべきイオンの移動は、逆方向に流れ
る水素ガスによって阻止され得る。その結果として、め
っきされるべきイオンは、めっきされるべき表面に到達
することが困難になり、イオンのめっきは遅くなり、或
いは、困難になる。
【0049】また、上記の通り、本発明の実施例は、電
気めっきされるべき表面にシード層を堆積させる場合を
含む。既に説明した通り、これは、めっきされるべき表
面上でのイオンめっきの開始を助け、或いは、触媒作用
を及ぼすために行われる。アパーチャ内の高濃度のプロ
トンは、めっきされるべき表面に存在するシード層の意
図しないエッチングを生じさせる。この意図しないエッ
チングは、特に、基板が電気めっきを行わない状態で長
い時間に亘ってめっき溶液に浸漬される場合に生じる。
したがって、アパーチャを電気めっきする初期の段階中
には、アパーチャ内のプロトンの濃度を低下させること
が望ましい。
【0050】上記の通り、前処理溶液はめっきされるべ
きイオンを含み得る。めっきされるべきイオンを含む前
処理溶液で基板のアパーチャを充填することにより、緩
やかに拡散するめっきされるべきイオンの十分な濃度が
めっきされるべき表面のアパーチャで予め得られる。電
気めっきが開始されたとき、めっきされるべきイオンの
重要な局部的濃度は、電着の準備ができている。
【0051】以下の例は、例示を目的とするものであ
り、本発明を限定することを意図するものではない。
【0052】
【実施例】約50ミクロンの厚さのフォトレジスト層が
シリコンウェーハ上に堆積させられた。フォトレジスト
層は、引き続いてバイア構造体が作成される基板を形成
するため複数のアパーチャを用いてパターニングされ
た。形成されたアパーチャは、実質的に円形の断面を有
する。アパーチャの底部の幅は約12ミクロンであり、
アパーチャの頂部の幅は約20ミクロンであった。アパ
ーチャが設けられた基板は、約0.1%の硫酸ラウリル
ナトリウム及び約6%の硫酸銅を含む溶液を格納する攪
拌前処理槽に、約40°Cで約10分間、浸漬された。
基板は、次に、約6%硫酸銅及び約15%硫酸を含有す
る攪拌めっき槽に浸漬され、めっき処理は室温でこの同
じめっき槽内で行われた。めっき電流密度は約30mA
/cmであり、めっき時間は約55分間である。実質
的にアパーチャと同じ寸法を有する電着されたバイア構
造体が形成され、各バイア構造体はシリコンウェーハと
電気的に接触させられた。
【0053】上記の通り、例示された実施例に関して本
発明を説明したが、本発明の範囲を逸脱しないように意
図された種々の代替、変形及び適応が本発明の開示に基
づいて行われ得ることが認められるであろう。本発明
は、開示された実施例に記載された事項に制限されるも
のではなく、特許請求の範囲に記載された事項の範囲内
に包含される種々の変形物及び均等物を包摂するよう意
図されていることが認められる。
【0054】
【発明の効果】上記の通り、本発明によれば、比較的低
価格であり、かつ、容易に実現できる方法を用いて、導
電性材料を小型アパーチャ内に堆積させることができる
ようなる。これにより、回路のサイズを小型化し、電気
部品の実装密度を増加させることが可能になる。本発明
の方法は、高アスペクト比のバイア構造体を形成するた
め使用することが可能であり、MOCVDのような従来
の方法よりも低価格かつ容易に実現するため使用され得
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】基板断面とめっき溶液の説明図である。
【図2】基板断面の説明図である。
【図3】基板断面と前処理溶液の説明図である。
【図4】基板断面とめっき溶液の説明図である。
【図5】基板に設けられたバイア構造体の説明図であ
る。
【符号の説明】
10 基板 20 アパーチャ 21 バイア構造体 30 誘電層 40 導電層 50 導電性領域 60 側壁 70 プロトン 80 イオン 90 めっき溶液 100 前処理溶液
フロントページの続き (72)発明者 ウィリアム ティー チョウ アメリカ合衆国,カリフォルニア 95014, クパティーノ,レイク・スプリング・クリ ーク 11551番 (72)発明者 ウェン−チョウ ヴィンセント ワン アメリカ合衆国,カリフォルニア 95014, クパティーノ,エドミントン・ドライヴ 18457番

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板の小さいアパーチャ内にめっきをす
    る方法であって、 めっきされるイオンを含む前処理溶液を基板の少なくと
    も1個のアパーチャに堆積させる工程と、 上記堆積した前処理溶液が上記少なくとも1個のアパー
    チャに残存する間に上記基板をめっき溶液に浸漬させる
    工程と、 上記少なくとも1個のアパーチャ内に電気めっきを行う
    工程とを有する方法。
  2. 【請求項2】 上記電気めっきを行う工程の前に、上記
    基板を気体プラズマ、凝縮性気体、水溶性気体の中の少
    なくとも一つに晒す工程を更に有する請求項1記載の方
    法。
  3. 【請求項3】 上記前処理溶液及び上記めっき溶液はプ
    ロトンを含有し、 上記めっき溶液中の上記プロトンの濃度は上記前処理溶
    液中の上記プロトンの濃度よりも高い、請求項1記載の
    方法。
  4. 【請求項4】 上記前処理溶液を堆積させる工程の前
    に、上記少なくとも1個のアパーチャ内にシード層を堆
    積させる工程を更に有する請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 基板の小さいアパーチャ内にめっきをす
    る方法であって、 めっきされるイオンを含む前処理溶液を基板の少なくと
    も1個のアパーチャに堆積させる工程と、 上記堆積した前処理溶液の一部が上記少なくとも1個の
    アパーチャに残存する間に上記基板をめっき溶液槽に移
    す工程と、 上記少なくとも1個のアパーチャ内に電気めっきを行う
    工程とを有する方法。
JP2000002026A 1999-01-11 2000-01-07 アパーチャ内の電着方法 Withdrawn JP2000234198A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US22940099A 1999-01-11 1999-01-11
US229400 1999-01-11

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000234198A true JP2000234198A (ja) 2000-08-29

Family

ID=22861079

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000002026A Withdrawn JP2000234198A (ja) 1999-01-11 2000-01-07 アパーチャ内の電着方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000234198A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001152387A (ja) * 1999-09-16 2001-06-05 Ishihara Chem Co Ltd ボイドフリー銅メッキ方法
JP2012122097A (ja) * 2010-12-08 2012-06-28 Ebara Corp 電気めっき方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001152387A (ja) * 1999-09-16 2001-06-05 Ishihara Chem Co Ltd ボイドフリー銅メッキ方法
JP2012122097A (ja) * 2010-12-08 2012-06-28 Ebara Corp 電気めっき方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3594894B2 (ja) ビアフィリングめっき方法
US7135404B2 (en) Method for applying metal features onto barrier layers using electrochemical deposition
JP4642229B2 (ja) 半導体作業部材の上に銅を電解により沈着させる装置および方法
KR100654413B1 (ko) 기판의 도금방법
US8197662B1 (en) Deposit morphology of electroplated copper
US20060237325A1 (en) Cu ecp planarization by insertion of polymer treatment step between gap fill and bulk fill steps
TW201919150A (zh) 通遮罩互連線製造中的電氧化金屬移除
US5207888A (en) Electroplating process and composition
JP2010021327A (ja) 配線基板の製造方法
JP5419793B2 (ja) 集積回路チップ上の電気めっき相互接続構造
US20050199507A1 (en) Chemical structures and compositions of ECP additives to reduce pit defects
JP2000234198A (ja) アパーチャ内の電着方法
JPWO2005038088A1 (ja) 無電解銅めっき液及びそれを用いた配線基板の製造方法
JP3836252B2 (ja) 基板のめっき方法
JP2009065207A (ja) 集積回路チップ上の電気めっき相互接続構造
KR100647996B1 (ko) 전도성 구조체 및 반도체 디바이스의 제조 방법
US20070052104A1 (en) Grafted seed layer for electrochemical plating
JPH1143797A (ja) ビアフィリング方法
US20030188974A1 (en) Homogeneous copper-tin alloy plating for enhancement of electro-migration resistance in interconnects
US20050092616A1 (en) Baths, methods, and tools for superconformal deposition of conductive materials other than copper
US20230123307A1 (en) Electronic device having chemically coated bump bonds
JP3904328B2 (ja) 基板のめっき方法
JPH118469A (ja) ビアフィリング方法
KR20010036682A (ko) 전기도금법을 이용한 금속막 형성방법

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20070403