JP2000233127A - 有機物処理システム - Google Patents

有機物処理システム

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JP2000233127A
JP2000233127A JP11266243A JP26624399A JP2000233127A JP 2000233127 A JP2000233127 A JP 2000233127A JP 11266243 A JP11266243 A JP 11266243A JP 26624399 A JP26624399 A JP 26624399A JP 2000233127 A JP2000233127 A JP 2000233127A
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明 西岡
Hiroshi Kusumoto
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Yoshifumi Sasao
桂史 笹尾
Takao Sato
隆雄 佐藤
Ryuichi Kaji
隆一 梶
Hitoshi Kawajiri
斉 川尻
Shinji Aso
伸二 麻生
Tetsuji Miyabayashi
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Abstract

(57)【要約】 【課題】有機物を含む流体を高温高圧にして安定した流
量で供給する。 【解決手段】処理後の高圧流体の圧力をシリンダの中の
ピストンで受けて処理前の流体を加圧するための力とし
て伝達する第1の駆動手段と、前記第1の駆動手段に駆
動力を付加する第2の駆動手段を設け、処理後の高圧流
体のエネルギーは、背圧弁を用いて低減した後に前記第
1の駆動手段におけるシリンダに導入するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機物の酸化や油
化や低分子化などの処理を該有機物を含む流体を高圧に
加圧した後に高温に加熱することによって行い、かつ、
この流体を連続的に流通させて処理を行う有機物処理シ
ステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】水分中に多量の有機物を含む下水汚泥の
処理や工場から排出される有機物を含む排水やPCB,
ダイオキシン等の有害有機物の処理に関して、流体の臨
界条件(水の場合には、圧力22MPa,温度374
℃)を超える温度と圧力にまで加圧及び加熱を行って酸
化処理する技術が開発されている。
【0003】また、この下水汚泥の処理では、臨界条件
以下の温度と圧力で汚泥の油化を行う技術が知られてい
る。
【0004】更に、廃プラスチックのリサイクル方法と
して、高分子化合物であるプラスチックを超臨界流体中
で分解反応させ、低分子の原料として回収する技術も開
発されている。
【0005】これらの技術では、共通して、流体を高圧
に加圧した後に加熱して処理を行うといった工程にな
る。有機物を含む流体を高圧に加圧する手段として、高
圧用のスラリーポンプの使用が考えられるが、この高圧
用のスラリーポンプは、特殊なポンプであるために高価
になる。これに代わる加圧手段として、特開平5−11
1695号公報には、汚泥油化装置における汚泥圧入装
置として、水用の高圧ポンプを使用する装置が記載され
ている。
【0006】この汚泥圧入装置の概略を図14を用いて
説明する。この汚泥圧入装置は、先ず、弁14を閉じ、
弁13,18を開いて汚泥ポンプ1を駆動してスラリー
タンク9内の汚泥をシリンダ3の下部に充填する。次
に、弁13,18を閉じ、弁17を開いて水用の高圧ポ
ンプ33を駆動して作動水タンク10内の作動水をシリ
ンダ3の上部に圧入してピストン5に圧力を掛けて汚泥
を加圧する。シリンダ3内の圧力が充分に高まった後に
弁14を開き、シリンダ3内の高圧汚泥を予熱器6に供
給する。このとき、予熱器6に供給される高圧汚泥の流
量と高圧ポンプ33の吐出流量は同じになる。この方法
は、高圧ポンプ33に水用のものを使用することができ
るために、安価に構成することができる。
【0007】一方、スラリーを高圧で供給するための動
力を低減する方法として、文献〔「パイプラインシステ
ムによる連続式オートクレーブの開発」山崎仲道他、水
熱化学実験所報告、Vol.3、1−4(1979)〕
に記載された方法がある。
【0008】この方法を図15を用いて説明する。チェ
ック弁群42は、クランク軸43に連動するカム群48
との連動で開閉する。スラリータンク9内のスラリー
は、チェック弁群42を通過してシリンダ3に充填され
る。次に、シリンダ3内のピストン49が上昇して高圧
スラリーが押出され、チェック弁群42を通過して予熱
器6に供給されて加熱される。高温高圧スラリーは、そ
の後、反応器7を通過して反応し、予熱器6で熱交換し
た後にチェック弁群42を通過してシリンダ4に導入さ
れる。シリンダ4に高圧で流入する高圧流体は、このシ
リンダ4内のピストン50を押すことになる。このピス
トン50が押されることにより、コネクティングロッド
を介してクランク軸43に回転動力が付加される。この
クランク軸43には、コネクティングロッドを介して、
シリンダ3のピストン49が連動するようになってい
る。このために、全体として見ると、処理後の高圧流体
の圧力を用いて処理前の流体を加圧することができる。
しかし、それだけはクランク軸43を回転するための動
力が不足するために、このクランク軸43には歯車51
を介してモータ32を接続して動力を付加している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このように、有機物の
超臨界水中での酸化や汚泥の油化,プラスチックの低分
子化等の処理では、処理流体を高圧に加圧して供給する
ために、多大なポンプ動力が必要になる。
【0010】前記文献「パイプラインシステムによる連
続式オートクレーブの開発」では、反応系内の流体の圧
力をピストンの背圧にかけることでポンプ駆動力を低減
して、スラリーと別系統の第2の流体を高圧系内に注入
する手段が記載されている。しかし、この方法では、シ
リンダ内の第2の流体を注入し終わると、それ以上注入
を続けることができないため、連続処理に用いることが
できなかった。
【0011】また、超臨界水中での酸化処理では、高圧
に加圧した酸素ガスを有機物を含む高圧の流体に混合さ
せる必要があるが、このとき、有機物を含む流体の流量
が変動すると流体と酸素ガスの混合割合が変動し、有機
物の酸化反応にむらが発生する。また、酸化処理以外の
処理においても、供給流量が変動すると、予熱器や反応
器での滞留時間が変動して反応の進み具合にむらが生じ
る。このために、有機物を含む流体の高圧供給では、供
給流量の変動を極力押さえる必要がある。
【0012】図15に示した方法を用いて処理流体の高
圧供給を行う場合には、クランク機構が介在するために
ピストンの移動速度が大きく変動する。このために、高
圧で供給する流体の流量が大きく変動することになる。
そして、供給流量に変動が生じると、前述したように、
処理反応に問題を引き起こす。代わりに、高圧用のスラ
リーポンプを用いる場合や、図14に示すの圧入装置を
用いる場合には、供給流量の変動は抑えることができる
ものの、多大なポンプ動力を必要とするという問題あ
る。
【0013】図15に示した手法を図14に示した装置
に適用してポンプ動力の低減を図ろうとするときには、
図14に示した装置における処理後の高圧流体をシリン
ダ3の上部から流入させるようにすることが考えられ
る。しかし、その場合は、高圧ポンプ33の吐出流体が
処理後の流体側に流れ込むだけになってしまい、ポンプ
として成立しなくなる。
【0014】また、実際には、処理後の流体の量は、処
理前の流体の量と完全に一致するわけではない。処理後
の流体の量は、処理前の流体の成分によって変動する。
従って、このような処理後の高圧流体をそのまま加圧動
力源として使用すると、図10の方法やピストンの背面
に圧力をかける方法の場合には、加圧動作が不安定にな
る。
【0015】従って、本発明の1つの目的は、有機物を
含む流体の加圧供給に要する動力(エネルギー)を低減
し、かつ、安定に動作する加圧供給装置を備えた高温高
圧の流体を利用する有機物処理システムを提供すること
にある。
【0016】本発明の他の目的は、有機物処理システム
における加圧供給装置を比較的安価な手段を使用して構
成することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は、処理後の高圧
流体の圧力をシリンダの中のピストンで受けて処理前の
流体を加圧するための力として伝達する第1の駆動手段
と、前記第1の駆動手段に駆動力を付加する第2の駆動
手段とを備え、有機物を含む流体を高温高圧にして連続
的に処理する有機物処理システムにおいて、前記処理後
の高圧流体のエネルギーを背圧弁を用いて低減した後に
前記第1の駆動手段におけるシリンダに導入するように
した。
【0018】また、処理後の高圧流体の圧力をシリンダ
の中のピストンで受けて処理前の流体を加圧するための
力として伝達する第1の駆動手段と、前記第1の駆動手
段に駆動力を付加する第2の駆動手段と、処理前の流体
をシリンダに導入してピストンで加圧供給する加圧手段
を備え、有機物を含む流体を高温高圧にして連続的に処
理する有機物処理システムにおいて、処理後の高圧流体
を導入するシリンダの工程容積を処理前の流体を導入す
るシリンダの工程容積よりも小さくし、処理後の高圧流
体の一部を背圧弁を通して外部に放出しつつ残りの高圧
流体を前記第1の駆動手段のシリンダに導入するように
した。
【0019】また、処理後の高圧流体の圧力をシリンダ
の中のピストンで受けて処理前の流体を加圧するための
力として伝達する第1の駆動手段と、前記第1の駆動手
段に駆動力を付加する第2の駆動手段と、処理前の流体
をシリンダに導入してピストンで加圧供給する加圧手段
を備え、有機物を含む流体を高温高圧にして連続的に処
理する有機物処理システムにおいて、処理後の高圧流体
を導入するシリンダの工程容積を処理前の流体を導入す
るシリンダの工程容積よりも大きくし、処理後の高圧流
体を背圧弁を通して減圧して前記第1の駆動手段のシリ
ンダに導入することにより駆動エネルギーとして利用す
るようにし、前記第2の駆動手段は、高圧ポンプで加圧
した流体を前記減圧した処理後の流体と共に第1の駆動
手段のシリンダに導入するようにした。
【0020】このようにすれば、有機物を含む流体の加
圧供給に要する動力(エネルギー)を低減し、かつ、安
定に動作する加圧供給装置を実現することができる。
【0021】そして、具体的には、前記第1の駆動手段
と加圧手段は、処理後の高圧流体を導入する一次側シリ
ンダと、処理前の有機物を含む流体を導入する二次側シ
リンダと、一次側シリンダ内のピストンと二次側シリン
ダ内のピストンを連結するピストンロッドとを備え、前
記第2の駆動手段は、この連結されたピストンに駆動力
を付加するように構成する。
【0022】また、前記二次側シリンダのピストンロッ
ド側の端を該ピストンロッドを水密状態に貫通させるよ
うに閉じて該二次側シリンダ内に該ピストンによって仕
切られたピストンロッド側空間を形成し、前記第2の駆
動手段は、加圧した流体を前記ピストンロッド側空間に
供給することにより駆動力を付加するようにする。
【0023】また、前記第2の駆動手段は、前記ピスト
ンロッドにモータの動力を伝達する手段を取付け、モー
タの動力を駆動力として付加するようにする。
【0024】また、1つのシリンダ内をピストンによっ
て仕切ることによって処理後の高圧流体を導入して加圧
駆動力を発生する第1の室と処理前の流体を導入して加
圧供給する第2の室を形成し、第2の駆動手段は、前記
ピストンに連結したピストンロッドを介して前記ピスト
ンに駆動力を付加するようにし、前記処理後の高圧流体
は、シリンダ内のピストンロッド側の室に導入し、処理
前の流体は、他側の室に導入するようにする。
【0025】また、処理前の流体を加圧するシリンダと
ピストンを複数対設け、1対のシリンダとピストンで高
圧にした処理前の流体を供給している間に他のピストン
とシリンダの対に処理前の流体を充填して高圧に加圧し
ておくようにする。
【0026】また、本発明は、処理後の高圧流体の圧力
をシリンダ内のピストンで受けて処理前の流体を加圧す
るための力として伝達する第1の駆動手段と、前記第1
の駆動手段に駆動力を付加する第2の駆動手段を備え、
有機物を含む流体を高温高圧にして連続的に処理する有
機物処理システムにおいて、前記第1の駆動手段のシリ
ンダーとピストンにより形成される排出流体室へ開閉弁
を介して処理後の高圧流体を導入する背圧ラインと、こ
の背圧ラインの圧力が設定圧力を越えたときには該背圧
ラインから処理後の高圧流体を流出させて該背圧ライン
の圧力が設定圧力を越えないようにする背圧ライン保圧
弁と、この背圧ライン保圧弁から流出した処理後の高圧
流体を開閉弁を介して排出流体室へ導入する排出流体室
予圧ラインと、この排出流体室予圧ラインの圧力が設定
圧力を越えたときには該排出流体室予圧ラインから処理
後の高圧流体を流出させて該排出流体室予圧ラインの圧
力が設定圧力を越えないようにする排出流体室予圧ライ
ン保圧弁を設け、前記排出流体室を大気圧から高圧へ予
圧するときは、背圧ラインの開閉弁を閉じ、排出流体室
予圧ラインの開閉弁を開くことにより、背圧ライン保圧
弁を流出して排出流体予圧ラインを流れる処理後の高圧
流体で前記排出流体室を大気圧から高圧へ予圧し、処理
前のスラリーを供給するときは、排出流体室予圧ライン
の開閉弁を閉め、背圧ラインの開閉弁を開くことにより
処理後の高圧流体の圧力を処理前のスラリーの加圧に使
用するようにした。
【0027】そして、具体的には、更に、処理物が反応
する反応系の圧力を決める反応系保圧弁を設け、この反
応系保圧弁を流出した処理後の流体が前記背圧ラインに
流入するようにした。
【0028】また、前記背圧ラインに該背圧ラインの圧
力変動を軽減するアキュムレータを設けた。
【0029】また、前記第2の駆動手段は、シリンダー
とピストンからなり、加圧ポンプで加圧された作動流体
の圧力で駆動するようにした。
【0030】また、排出流体室予圧ライン保圧弁から流
出した処理後の高圧流体を開閉弁を介して第2の駆動手
段のシリンダーとピストンで形成される作動流体室に導
入する作動流体室予圧ラインと、設定圧力が前記作動流
体室の通常運転圧力に設定され、作動流体室予圧ライン
の圧力が前記設定圧力を越えたときには作動流体室予圧
ラインから処理後の高圧流体を流出させて前記設定圧力
を越えないようにする作動流体室予圧ライン保圧弁を設
け、作動流体室を大気圧から作動流体室の通常運転圧力
へ予圧するときは、作動流体室予圧ラインの開閉弁を開
くことにより、前記排出流体室予圧ライン保圧弁を流出
して作動流体室予圧ラインを流れる処理後の高圧流体で
作動流体室を予圧するようにした。
【0031】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面を用い
て詳述する。
【0032】図1は、水に有機物が含まれるスラリーを
高温高圧にして酸化処理する本発明の第1の実施の形態
である有機物処理システムである。
【0033】一次側シリンダ4L,4Rには、弁15
L,15Rを介して処理済み高圧水25を流入させ、弁
16L,16Rを介して大気圧の作動水26として作動
水タンク10に流出させる。また、二次側シリンダ3
L,3Rには、弁13L,13Rを介して処理前のスラ
リー22を流入させ、高圧に加圧した高圧スラリー23
を弁14L,14Rを介して供給する。更に、二次側シ
リンダ3L,3Rのピストンロッド5L,5R側には、
流量制御用ポンプ2から弁17L,17Rを介して作動
水28を流入させ、弁18L,18Rを介して作動水タ
ンク10に流出させる。
【0034】図1に示す状態は、スラリーポンプ1を駆
動し、弁13Lを開き、弁14Lを閉じることで、スラ
リータンク9内のスラリー22をシリンダ3Lに充填し
ている状態である。これにより、ピストン52Lが上昇
し、弁17Lを閉じ、弁18Lを開くことで、このシリ
ンダ3Lのピストンロッド5L側の作動水28が作動水
タンク10に押戻される。また、弁15Lを閉じ、弁1
6Lを開くことで、シリンダ4Lは大気圧状態になり、
ピストン53Lの上昇に伴ってシリンダ4L内の作動水
26は作動水タンク10に放出される。
【0035】一方、右側のシリンダ3Rに関しては、流
量制御用ポンプ2を駆動し、弁17Rを開き、弁18R
を閉じることにより、作動水28がシリンダ3Rのピス
トンロッド5R側に流入する。これにより、ピストン5
2Rが下降し、弁13Rを閉じ、弁14Rを開くこと
で、シリンダ3R内のスラリーが加圧されて高圧スラリ
ー23として予熱器6に供給される。このとき、弁15
Rを開き、弁16Rを閉じることで、処理済み高圧水2
5がシリンダ4Rに流入し、ピストン53Rに背圧を掛
ける。これにより、ピストンロッド5Rで連結されたピ
ストン52Rは、処理済み高圧水25の圧力により押さ
れる力と作動水28の圧力により押される力を合計した
力によって駆動されて高圧スラリー23を生成すること
になる。また、ピストン52Rの変位は、シリンダ3R
に流入した作動水28の流量によって決まるために、流
量制御用ポンプ2の吐出流量によって高圧スラリー23
の供給流量を制御することができる。
【0036】供給された高圧スラリー23は、予熱器6
で加熱された後に高圧に加圧された酸素29と混合され
て反応器7で酸化反応する。この酸化反応により処理さ
れた反応済み流体は、予熱器6に送って反応前の流体と
熱交換することで温度を下げてから固気液分離器8に送
る。
【0037】固気液分離器8は、反応済み流体に含まれ
ている排ガス30と灰31を分離して排出する。
【0038】灰と排ガスが除去されて水のみになった処
理済み高圧水24は、反応系保圧弁11を通り、背圧保
持弁12が維持する圧力に減圧される。減圧された処理
済み高圧水25の一部は背圧保持弁12を通して処理排
水27として放出するが、大部分はシリンダ4Rに流入
して加圧に利用される。処理排水27としての放出量
は、固気液分離器8によって処理済み高圧水24から分
離される灰31の量が高圧スラリー23の有機物含有量
によって変動し、更に、処理済み高圧水25の流量が変
動し、これによってシリンダ4L,4Rへの流入量が変
動するのを防止するような値とする。
【0039】反応系保圧弁11は、予熱器6から固気液
分離器8までの圧力を一定に保つためのものであるが、
これがない場合でも、背圧保持弁12を保圧弁の目的で
使用することによりシステムは成立する。しかし、その
場合には、弁15L,15Rを操作する際に生じる処理
済み高圧水25の圧力変動が反応系全体に伝播して脈動
の原因となるために、反応系保圧弁11は取り付けた方
が良い。
【0040】反応系保圧弁11を取り付けた場合には、
この反応系保圧弁11を有効に作動させるために、この
反応系保圧弁11の前後に圧力差を付ける必要がある。
ただし、処理済み高圧水25の圧力を下げるとピストン
53L,53Rの駆動力が小さくなるために、その分、
作動水28の圧力を上げる必要がある。作動水28の圧
力を上げると流量制御用ポンプ2に要する動力が増すた
めに、背圧保持弁12と反応系保圧弁11との圧力差は
必要以上に大きくとらない方が良い。
【0041】二次側シリンダ3L,3R内にあるピスト
ン52L,52Rと一次側シリンダ4L,4R内にある
ピストン53L,53Rは同じストロークで動くため
に、シリンダ4Rに流入する流量とシリンダ3Rから流
出(供給)する流量は完全に対応する。このために、処
理済み高圧水25の流量が変化してもシリンダ4Rに流
入する流量が変わらないようにしておく必要がある。こ
のための手段として、通常の運転では、背圧保持弁12
を通してある程度の処理済み高圧水を処理排水27とし
て捨てておくようにしている。このようにすることで、
処理済み高圧水25の流量が変化しても、この変化分
は、背圧保持弁12から流出する処理排水27の流量が
変化することで吸収することができる。また、瞬間的な
圧力変動は、アキュムレータ34によって吸収するよう
にする。
【0042】一次側シリンダに流入させる流体の体積流
量により一次側シリンダの断面積が決まる。シリンダ4
Rに流入させる流体の体積流量が高圧スラリー23の体
積流量より少ない場合には、一次側シリンダの断面積が
二次側シリンダの断面積より小さくなる。一次側シリン
ダの断面積が小さくなると、ピストンの駆動力が小さく
なるために、その分、作動水28の圧力を上げる必要が
ある。このために、背圧保持弁12から流出させる処理
排水27の流量の設定値は極力抑えるのが望ましい。
【0043】また、システム全体を起動するときには、
初期加圧ポンプ35を用いて系全体の加圧を行う。この
加圧を終えた後は、初期加圧ポンプ35は停止して弁3
6を閉じておく。
【0044】図2を参照して、シリンダ3Lにスラリー
22を充填した後の動作について説明する。スラリー2
2の充填に伴ってピストン52Lが上昇して行くと、上
死点に達した時点で検知器19Lがそれを検知して制御
盤21に上死点検出信号を送る。制御盤21は、この上
死点検出信号を受け取ると、スラリーポンプ1を停止さ
せる。次に、弁13L,16Lを閉じ、シリンダ3L,
4Lに圧力を掛けられるようにする。
【0045】次に、制御盤21は、弁15Lを開いて処
理済み高圧水25の圧力がピストン53Lに掛かるよう
にする。弁15Lを開く前のシリンダ4Lは大気圧状態
であるために、弁15Lを開いた瞬間には処理済み高圧
水25の圧力が低下する。このときの圧力低下が大きい
と、ピストン53Rの駆動力の低下も大きくなり、供給
流量の脈動の原因になる。このときの処理済み高圧水2
5の圧力変動は、アキュムレータ34によって軽減す
る。
【0046】アキュムレータ34は、上部に高圧ガスを
充填し、下部に処理済み高圧水25を導入する構成であ
る。弁15Lが開いて処理済み高圧水25の圧力が低下
すると、アキュムレータ34内にある高圧ガスが膨張し
て内部の処理済み高圧水25を押出すために系の圧力低
下は非常に小さい量で済み、脈動を抑えることができ
る。
【0047】処理済み高圧水25の圧力がピストン53
Lに掛かると、シリンダ3Lに充填されたスラリー22
が高圧に加圧される。これにより、シリンダ3L内のス
ラリー22の供給開始の準備が整う。シリンダ3Rから
の高圧スラリー23の供給が進み、ピストン53Rが下
死点に到達すると、検知器20Rがそれを検知して下死
点検出信号を制御盤21に送る。制御盤21は、この下
死点検出信号を受け取ると、弁14Lを開き、弁17L
〜18Rを逆転させてシリンダ3Lからの高圧スラリー
供給を開始する。
【0048】図3は、このような運転サイクルを示して
いる。先ず、シリンダ3Rから高圧スラリー23を供給
している間に、シリンダ3Lにスラリー22を充填し、
充填したスラリー22を高圧に加圧しておく。そして、
シリンダ3Rからの高圧スラリー23の供給が終ると、
直ちに、シリンダ3Lからの高圧スラリー23の供給を
開始する。このとき、シリンダ3Rからの供給停止より
も若干早めにシリンダ3Lからの供給を開始して両方の
シリンダ3L,3Rから並行して供給する時間を設ける
と、切り替えが滑らかになる。また、このような切り替
えのための弁の切り替えを行っている間も、流量制御用
ポンプ2は一定の流量で運転を継続すれば良く、これに
より高圧供給される高圧スラリー23の流量は一定に保
つことができる。
【0049】なお、検出器19Rは、ピストン5Rが上
死点に到達したことを検出して上死点検出信号を発生
し、検出器20Lは、ピストン5Lが下死点に到達した
ことを検出して下死点検出信号を発生する。そして、制
御盤21は、これらの検出信号を参照して前記運転サイ
クルを繰り返し制御する。
【0050】制御盤21による高圧スラリー供給流量制
御は、前述したような弁制御に加えて、流量制御用ポン
プ2からシリンダ3L,3Rに供給する作動水28の流
量を流量検出器54で検出し、この流量が所望の高圧ス
ラリー供給量に対応する値となるように流量制御用ポン
プ2を制御することによって行う。この作動水28の流
量計測を行う検出器54は、比較的容易に構成すること
ができる。この流量制御は、一次側シリンダ4L,4R
に流入する処理済み高圧水25の流量を計測するように
しても同様に実現することができる。
【0051】図4は、本発明の第2の実施の形態を示し
ている。この実施の形態における有機物処理システム
は、流量制御用ポンプを用いずに、モータを用いてピス
トンに駆動力を付加する構成が第1の実施の形態と相違
する。前述した実施の形態と共通の構成手段には同一の
参照符号を付して重複する説明を省略する。
【0052】シリンダ3L,3Rは、ピストンロッド5
L,5R側が開いた構造のものを使用する。そして、ピ
ストンロッド5L,5Rにラック55L,55Rを取り
付け、モータ32L,32Rの回転軸に取り付けたピニ
オン56L,56Rの回転をピストン52L,52Rに
伝達して直進駆動を補助する。ピストン52Lとピスト
ン52Rは独立に駆動するために、32L,32Rモー
タはそれぞれのピストン52L,52Rに対して必要に
なる。その代わりに、モータ32L,32Rは、ピスト
ン52L,52Rを上昇させることもできるので、スラ
リーポンプを省略すことができる。
【0053】図4に示すように、モータ32Lでピスト
ン52Lを上昇させることにより、スラリー22をシリ
ンダ3Lに充填することができる。このとき、スラリー
22は負圧になるために、空気の混入を防止するために
は、スラリータンク9はシリンダ3L,3Rよりも高い
位置に置くことが望ましい。
【0054】モータ32L,32Rの回転動力をピスト
ン52L,52Rの直進動力に変換する手段としては、
この他にも、ピストン52L,52Rのピストンロッド
5L,5Rをねじ軸にして、すべりねじ伝動方式やボー
ルねじ伝動方式を用いることができ、更には、ピストン
ロッド5L,5Rをリニアモータにすることで動力を付
加するもできる。
【0055】そして、制御盤21による高圧スラリー供
給流量制御は、ピストン52L,52Rの移動量と高圧
スラリー押出し流量の関係を把握しておき、モータ32
L,32Rの回転速度を回転速度検出器57L,57R
で検出し、高圧スラリー押出し流量が所望の流量となる
ようにピストンロッド5L,5R(ピストン52L,5
2R)の駆動速度を制御することによって行う。また、
前記実施の形態と同様に、シリンダ4L,4Rに流入す
る処理済み高圧水25の流量検出に基づいて行うように
することもできる。
【0056】図5は、本発明の第3の実施の形態である
有機物処理システムにおけるスラリー加圧装置を示して
いる。この実施の形態における、第2の実施の形態との
違いは、一次側シリンダのピストンと二次側シリンダの
ピストンを連動させるピストンロッドを分割し、その間
に歯車を介在させたことにある。
【0057】ピストン46L,46R,47L,47R
にそれぞれ接続している各ピストンロッド58L,58
R,59L,59Rにはラック60L,60R,61
L,61Rを取り付け、これらのラック58L〜61R
と歯車62L,62R,63L,63Rを介して、一次
側シリンダ4L,4Rのピストン47L,47Rで得ら
れた動力を二次側シリンダ3L,3Rのピストン46
L,46Rに伝達する構成である。このような構成によ
れば、ラック間に介在する歯車62L,62Rは、モー
タ32L,32Rの動力を伝達する歯車として兼用する
ことができる。
【0058】また、一次側シリンダ4L,4Rで得られ
た動力を、一旦回転動力に変換して二次側シリンダ3
L,3Rの動力へ伝達するが、回転動力への変換をラッ
クとピニオン機構で行うために、ピストンの移動速度と
歯車の回転速度が比例する。このために、図15に示し
たようなクランク機構を用いる場合に生じるピストンの
移動速度の変動が起こらない。このために、高圧スラリ
ー23を一定流量で供給することが可能になる。
【0059】なお、その他の構成は、前述した実施の形
態と同様に構成することができるので、図示説明を省略
する。
【0060】図6は、本発明の第4の実施の形態である
有機物処理システムを示している。この実施の形態にお
ける、第1の実施の形態との違いは、シリンダ4L,4
Rの断面積をシリンダ3L,3Rの断面積よりも大きく
したことと、高圧ポンプ33から吐出する作動水を処理
済み高圧水25に混合させるようにしたことにある。前
述した実施の形態と共通の構成手段には同一の参照符号
を付して重複する説明を省略する。
【0061】ピストンが受ける力は、作用する流体の圧
力と断面積の積によるために、処理済み高圧水25の圧
力を高圧スラりー23の圧力より低くしても、シリンダ
4L,4Rの断面積をシリンダ3L,3Rより大きくし
た効果が上回れば、ピストン5L,5Rに掛かる力は、
スラリーを加圧する側の力が上回り、加圧供給のために
駆動することが可能になる。このため、シリンダ3L,
3Rの中にあるピストンに背圧を掛ける必要がなくな
り、シリンダ3L,3Rのピストンロッド側は、開いた
構造にすることができる。
【0062】また、高圧ポンプ33の吐出圧力は、処理
済み高圧水25の圧力と等しくこの高圧水25の圧力
は、高圧水24の圧力よりも低いために、高圧ポンプ3
3の吐出水が処理済み高圧水24の側に流れ込むような
ことはことはない。
【0063】また、この実施の形態の場合は、処理済み
高圧水25の流量が変化した場合も、高圧スラリー23
の供給流量が変化することで収まるために、背圧保持弁
は不要になる。高圧スラリー23の供給流量を変化させ
ないようにするためには、ピストン5L,5Rの移動速
度を流量検出器64L,64Rの流量に置き換えて検出
し、これが一定になるように制御盤21によって高圧ポ
ンプ33の吐出流量を制御する。
【0064】また、この実施の形態では、高圧ポンプ3
3を用いているために、初期加圧ポンプは不要になる。
【0065】図7および図8は、本発明の更に他の実施
の形態を示している。これらの各実施の形態における、
第1〜第4の実施の形態との違いは、処理済み高圧水2
5を、処理前のスラリー22を導入するシリンダ40
L,40Rに流入させるようにしたことである。すなわ
ち、シリンダ40L,40Rには、下側からスラリー2
2を導入し、上側から処理済み高圧水25を流入させ
る。
【0066】図7は、本発明の第5の実施の形態である
有機物処理システムを示している。この実施の形態は、
流量制御用ポンプ37の作動流体39をシリンダ41
L,41Rに流入させることで、ピストンロッド5L,
5Rの駆動を補助する構成である。
【0067】この実施の形態は、図1に示した実施の形
態と異なり、作動流体39がスラリー22と接触するこ
とによって汚染されることがないために、作動水の代り
に作動油を用いることが容易になる。図7は、作動油3
9を用いた有機物処理システムを示しており、作動油タ
ンク38を備える。
【0068】シリンダ41L,41Rの断面積は自由に
設定することができ、流量制御用ポンプ37の吐出圧力
と流量の関係で、都合の良い流量に合わせればよい。
【0069】処理済み高圧水25の流路を制御する弁1
5〜16および作動油39の流路を制御する弁17〜1
8の操作手順は、図1に示した実施の形態と同じで良
い。
【0070】なお、前述した実施の形態と共通の構成手
段には同一の参照符号を付して重複する説明を省略す
る。
【0071】図8は、本発明の第6の実施の形態におけ
るスラリー加圧装置を示している。この実施の形態にお
ける、第5の実施の形態との違いは、流量制御用ポンプ
を用いずにモータを用いることである。また、前述した
実施の形態と共通する構成手段は、その一部の図示説明
を省略する。
【0072】ピストンロッド5L,5Rにはラック55
L,55Rを取り付け、モータ32L,32Rの回転軸
に取り付けたピニオン56L,56Rの回転をラック5
5L,55Rに伝達してピストン52L,52Rの駆動
を補助する。
【0073】また、ピストン52L,52Rの上死点お
よび下死点への到達の検知にはピストンロッド5L,5
Rを利用する。
【0074】図9は、本発明の第7の実施の形態である
有機物処理システムを示している。この実施の形態は、
処理済み高圧水をスラリー加圧に利用するときの該処理
済み高圧水ラインの圧力変動を一層軽減することができ
るように工夫した実施の形態である。前述した実施の形
態と共通の構成手段には同一の参照符号を付して重複す
る説明を一部省略する。
【0075】一次側シリンダー4L,4Rと一次側ピス
トン53L,53Rにより作動流体室67L,67Rを
形成する。作動流体室67L,67Rには、流量制御用
ポンプ2から弁17L,17Rを介して作動流体28を
流入させる作動流体供給ライン74と、弁18L,18
Rを介して作動流体タンク10に流出させる作動流体排
出ライン75を接続する。
【0076】二次側シリンダー3L,3R内には、二次
側シリンダー3L,3Rと二次側ピストン52L,52
Rにより、それぞれ2つづつの空間を形成する。ピスト
ンロッド5L,5R側の空間は排出流体室66L,66
Rであり、ピストンロッド5L,5Rと反対側の空間は
供給流体室65L,65Rである。
【0077】一次側ピストン53L,53Rと二次側ピ
ストン52L,52Rを接続するピストンロッド5L,
5Rは、3点支持における芯ずれによる応力発生を防止
するために、途中を切り離して当接するようにしておく
ことが望ましい。
【0078】排出流体室66L,66Rには、固気液分
離器8を流出して反応系保圧弁11および背圧ライン保
圧弁12を通過した処理済み高圧水を弁61L,61R
を介して流入させる排出流体室予圧ライン71と、弁1
5L,15Rを介して固気液分離器8を流出して反応系
保圧弁11を通過した処理済み高圧水を流入させる背圧
ライン73と、排出流体室66L,66Rを弁16L,
16Rを介して大気圧側に開放する排出流体室排出ライ
ン76を接続する。
【0079】弁61L,61Rは、排出流体室66L,
66Rを大気圧から高圧に加圧する加圧工程のときに開
き、弁15L,15Rは,処理前のスラリーを予熱器6
へ供給するときに開く。弁16L,16Rは排出流体室
66L,66Rを高圧から大気圧まで減圧する減圧工程
と、処理前のスラリー22をスラリーポンプ1を使って
供給流体室65L,65Rに充填する充填工程のときに
開く。弁の開閉手順の詳しい説明は後述する。
【0080】ここで、スラリーポンプ1の吐出圧は、ス
ラリー22を供給流体室65L,65Rへ流入させるだ
けの吐出圧で良く、従って、比較的小さな吐出圧のポン
プで良い。また、ここでは、スラリーポンプを使用して
いるが,処理する対象物である被処理流体が液体である
ときは、液体用のポンプで良い。
【0081】供給流体室65L,65Rには、弁13
L,13Rを介して処理前のスラリー22を流入させて
加圧し、加圧されて高圧になったスラリーを弁14L,
14Rを介して予熱器6へ供給する。
【0082】図9は、スラリーポンプ1を駆動し、弁1
3Lを開き、弁14Lを閉じることにより、スラリータ
ンク9内の処理前のスラリー22を左側の二次側シリン
ダ3Lの供給流体室65Rに充填する状態(充填工程)
を示している。このとき、弁61Lと弁15Lを閉じ、
弁16Lを開くことにより、ピストン52Lの上昇に伴
って、排出流体室66Lの処理流体が処理済み流体タン
ク45に排出される。また、弁17Lを閉じ、弁18L
を開くことにより、ピストン53Lの上昇に伴って、作
動流体室67Lの中の作動流体は作動流体タンク10に
排出される。
【0083】一方、右側のシリンダに関しては、流量制
御用ポンプ2を駆動し、弁17Rを開き、弁18Rを閉
じることにより、作動流体28を一次側シリンダ4Rの
作動流体室67Rに流入させている(供給工程)。この
とき、弁15Rを開き、弁16Rを閉じることにより、
一次側シリンダ3Rの排出流体室66Rに処理済み高圧
水を流入させてピストン52Rに背圧をかける。更に、
このとき、弁13Rを閉じ、弁14Rを開いておくこと
により、ピストン52R,53Rが下降して供給流体室
65Rの中の処理前のスラリーを予熱器6に供給する。
【0084】ピストン52Rは、排出流体室66Rの中
の流体の圧力により押される力と、作動流体室67Rの
中の流体の圧力により押される力を合計した力によって
駆動されて、処理前の高圧スラリー23を供給する。ピ
ストン52R,53Rの変位は、作動流体が作動流体室
67Rに流入した流量により決まるために、流量制御用
ポンプ2の吐出流量を制御することにより、処理前の高
圧スラリー23の供給流量を制御することができる。
【0085】試作した装置では、供給流体室65Rの圧
力を25MPa、排出流体室66Rの圧力を25MP
a、作動流体室67Rの圧力を3MPaとして動作させ
ることができ、処理前のスラリー22を25MPaに加
圧して供給するのに3MPaの圧力で済んでいることか
ら省エネルギー化が図られていることが判る。
【0086】作動流体供給ライン調圧弁(安全弁)84
は、作動流体供給ライン74を調圧し、作動流体供給ラ
インアキュムレータ94は、弁17L,17Rの開閉時
等の圧力の脈動を抑える。ピストン52Rは、排出流体
室66R内の流体の圧力により押される力があるため
に、作動流体室67R内の流体の圧力はそれほど大きな
圧力でなくて良いことから、保圧弁とアキュムレータ
は、耐圧の比較的小さなもので良い。
【0087】供給される処理前の高圧スラリー23は、
予熱器6で加熱した後に高圧に加圧した酸素29と混合
し、反応器7で酸化反応させる。酸化反応により処理さ
れた反応済み流体は予熱器6に送って反応前の流体と熱
交換することで温度を下げてから固気液分離器8に送
る。
【0088】固気液分離器8は、反応済み流体に含まれ
ている排ガス30と灰31を分離して排出する。
【0089】ここでは、反応器7を酸化反応を例に用い
て説明したが、加水分解反応では、酸素を供給しない。
また、反応後の流体が液体のみの場合は、固気液分離器
8は不要となる。
【0090】灰と排ガスが除かれて水のみになった処理
済み高圧水は、反応系保圧弁11と背圧ライン保圧弁1
2と排出流体室予圧ライン保圧弁81を通過して処理済
み流体タンク45に排水するが、その一部は、反応系保
圧弁11と背圧ライン保圧弁12の間から背圧ライン7
3と弁15L,15Rを介して二次側シリンダ3L,3
Rの排出流体室66L,66Rに供給し、背圧ライン保
圧弁12と排出流体室予圧ライン保圧弁81の間から排
出流体室予圧ライン71と弁61L,61Rを介して排
出流体室66L,66Rに供給する。
【0091】ここで、排出流体室66Rへ流入する処理
済み高圧水の流量は、ピストン52Rの下降する速さで
決まる。また、背圧ライン保圧弁12を通過する処理済
み高圧水の流量は、この背圧ライン保圧弁12の前側の
圧力が該背圧ライン保圧弁12の設定圧力以下になるよ
うに制御される。
【0092】背圧ライン保圧弁12を通過した処理済み
高圧水は、排出流体室予圧ライン71へ流入する。排出
流体室予圧ライン71の圧力は、排出流体室予圧ライン
保圧弁81の設定圧力を超えると排出流体室予圧ライン
保圧弁81を通って処理済み流体タンク45に流出する
ようになっており、排出流体室予圧ライン保圧弁81の
設定圧力以下になるようになっている。排出流体室予圧
ライン71は、排出流体室66R,66Lを大気圧から
高圧に予圧するときに使う。詳しい説明は弁の開閉手順
で説明する。そして、排出流体室予圧ライン保圧弁81
を通過した余剰の処理済み高圧水が処理済み流体タンク
45に流入する。
【0093】反応系保圧弁11と背圧ライン保圧弁12
と排出流体予圧ライン保圧弁71を直列に接続すること
により、排出流体予圧ライン71または背圧ライン73
の圧力変動してもその上流の圧力が変動しないようにし
ている。弁61Lあるいは弁61Rを開いて排出流体室
66Lあるいは排出流体室66Rを大気圧から高圧に予
圧するときに、排出流体予圧ライン71の圧力が落ちる
が、背圧ライン73およびそれより上流の固気液分離器
8,反応器7,予熱器6の圧力は変動しない。
【0094】また、弁15Rあるいは弁15Lを開くと
きは、排出流体室66Rあるいは排出流体室66Lは高
圧に予圧されているので、弁15Rあるいは弁15Lを
開いたときの背圧ライン73の圧力変動は少ないが、反
応系保圧弁11によって上流の固気液分離器8,反応器
7,予熱器6の圧力は一定に維持することができる。
【0095】ここで、弁15Rあるいは弁15Lを開い
たときのは背圧ライン73の圧力変動は少ないために、
反応系保圧弁11を省略することも可能である。
【0096】背圧ラインアキュムレータ34は、背圧ラ
イン73の圧力変動を小さくするために設置している。
この背圧ラインアキュムレータ34は、高圧容器である
ために、容積が大きいと著しく高価になる。従って、反
応系保圧弁11を省略し、更に、固気液分離器8,反応
器7,予熱器6の容積が大きくてそれほど大きな圧力変
動が起きない場合には、コスト低減の観点から、この背
圧アキュームレータ34を省略することも可能である。
【0097】排出流体室予圧ラインアキュムレータ91
は、弁61L,61Rが閉まっているときの圧力のエネ
ルギーを蓄積する目的で設置しており、排出流体室66
R,66Lの加圧時間を短縮するために付加している。
しかし、この排出流体室予圧ラインラインアキュムレー
タ91も高圧容器であるために、容積が大きいほど高価
である。このために、コスト低減の観点から、省略する
ことも可能である。
【0098】このシステム全体を起動するときには、初
期加圧ポンプ35を運転し、弁36を開いて作動水タン
ク10内の作動水を処理系全体に供給して該系の加圧を
行う。この加圧を終えた後は、初期加圧ポンプ35を停
止し、弁36を閉じておく。
【0099】次に、図10を参照して立ち上げのときの
弁の開閉手順の一例を説明する。
【0100】初期状態は、弁16R,16L,18R,
18Lが開、弁13L,13R,14L,14R,15
L,15R,17L,17R,61L,61L,36が
閉の状態で、供給流体室65R,65L、排出流体室6
6R,66L、作動流体室67R,67Lの圧力は大気
圧の状態である。
【0101】先ず、弁36を開き、初期加圧ポンプ35
を運転して作動水により処理系を加圧する。次に、反応
器7のヒータを動作させ所定の温度まで上昇させる。
【0102】そして、処理系が所定の圧力,所定の温度
になったならば、処理前のスラリーを流し始める。先
ず、弁13Lを開き、次に、スラリーポンプ1を動作さ
せてスラリータンク9内の処理前のスラリー22を供給
流体室65Lに充填する。供給流体室65L内への処理
前の流体の充填に伴ってピストン52L,53Lが上昇
する。ピストン52L,53Lが上限に到達した時点
で、検知器19Lがそれを検知して制御盤21に上限検
出信号を送る。制御盤21は、この上限検出信号を受け
取ると、スラリーポンプ1を停止する。次に、弁13
L,16L,18Lを閉じる。
【0103】次に、弁61Lを開くことにより、排出流
体室予圧ライン71の高圧の処理済み高圧水を排出流体
室66Lに流し込んで該排出流体室66Lの圧力を上昇
させていく。弁61Lを開いたときは排出流体室予圧ラ
イン71の圧力が低下するが、処理済みの高圧水が徐々
に背圧ライン保圧弁12を通過して排出流体室予圧ライ
ン71に流入するために、排出流体室予圧ライン71と
排出流体室66Lの圧力は、排出流体室予圧ライン保圧
弁81の設定圧力まで上昇していく。また、弁61Lを
開いたときは、排出流体室予圧ライン71の圧力は低下
するが、背圧ライン保圧弁12があるために該背圧ライ
ン保圧弁12より上流の背圧ライン73の圧力は変動せ
ず、更にその上流には反応系保圧弁11があるために固
気液分離器8,反応器7,予熱器6の圧力は変動しな
い。ここで、背圧ライン保圧弁12と排出流体室予圧ラ
イン保圧弁81の設定圧力は略同じにしておくことによ
り、排出流体室予圧ライン保圧弁81と排出流体室66
Lの圧力は、背圧ライン保圧弁12の直前の圧力と略同
じ圧力になる。また、排出流体室66Lの圧力が上昇す
るのに伴ってピストン52Lは若干下降し、供給流体室
65Lの圧力も上昇していく。
【0104】排出流体室66Lの圧力が背圧ライン保圧
弁12の直前の圧力と略同じ圧力にまで上昇したなら
ば、弁61Lを閉じ、次に、弁15Lを開く。このとき
も反応系保圧弁11より上流の予熱器6,反応器7,固
気液分離器8の圧力は低下しない。また、弁61Lを閉
じて弁15Lを開くタイミングは、予熱器6の圧力を計
測して制御しても良いし、予め排出流体室66Lの圧力
が上昇する時間を計測しておき、余裕を加えた時間で制
御しても良い。
【0105】次に、弁15Lを開き、流量制御ポンプ2
を動作させて作動流体室67Lに作動流体タンク10内
の作動流体28を供給して該作動流体室67Lを加圧し
ていく。作動流体室67L内の圧力は、作動流体供給ラ
イン調圧弁84の設定圧力まで上昇していき、この作動
流体供給ライン調圧弁84の設定圧力を越えると作動流
体は該作動流体供給ライン調圧弁84を通って作動流体
タンク10に還流する。このために、作動流体室67L
の圧力は、作動流体供給ライン調圧弁84の設定圧力を
越えることはない。
【0106】次に、弁14Lを開くことにより、供給流
体室65L内の加圧されたスラリーを処理前の高圧スラ
リー23として予熱器6に供給するようにする。高圧ス
ラリー23が予熱器6に供給され始めたならば、予初期
加圧ポンプ35を止め、弁36を閉める。
【0107】次に、弁13Rを開き、スラリーポンプ1
を動作させることにより、スラリータンク9内の処理前
のスラリー22を供給流体室65Rに充填する。処理前
のスラリー22の供給流体室65Rへの充填に伴ってピ
ストン52R,53Rは上昇する。ピストン52R,5
3Rが上限に達達した時点で検知器19Rがそれを検知
して制御盤21に上限検出信号を送る。制御盤21は、
この上限検出信号を受け取ると、スラリーポンプ1を停
止させ、次に、弁13R,16R,18Rを閉じる。
【0108】次に、弁61Rを開いて排出流体室予圧ラ
イン71の処理済み高圧水を排出流体室66Rに供給す
ることにより排出流体室66R,供給流体室65Rの圧
力を上昇さる。排出流体室66Rの圧力が排出流体室予
圧ライン保圧弁81の直前の圧力と同じ圧力にまで上昇
したならば弁61Rを閉じ、次に、弁15Rを開いて待
機する。以降は、定常状態の操作になる。
【0109】次に、図11を参照して定常状態の弁の開
閉手順の一例を説明する。
【0110】右側のシリンダ3R,4Rは、ピストン5
2Rが略上限の位置にあり、供給流体室65R,排出流
体室66R,作動流体室67Rが加圧されている状態
で、更に、弁15Rが開き、弁13R,14R,61
R,16R,17R,18Rが閉じた状態で待機してい
る。
【0111】また、左側のシリンダ3L,4Lは、弁1
4L,15L,17Lが開き、弁13L,61L,16
L,18Lが閉じて供給流体室65Lから処理前の高圧
スラリー23を予熱器6へ供給している状態であり、ピ
ストン52Lが徐々に下降する。そして、ピストン52
Lが下限に達すると、検知器20Lがそれを検知して下
限検出信号を制御盤21に送る。
【0112】制御盤21は、この下限検出信号を受け取
ると、弁15Rを開き、弁14Rを開き、弁14Lを閉
め、弁15Lを閉めた状態にする。これにより、処理前
の高圧スラリー23の供給は右側のシリンダ3Rに変わ
る。左側のシリンダ3Lからの供給停止よりも若干早く
に右側のシリンダ3Rからの供給を開始して両方のシリ
ンダ3L,3Rにより供給を行う時間を設けると、切り
替えが滑らかになる。また、これらの弁の切り替えを行
っている間も流量制御用ポンプ2は一定の流量で運転を
継続するだけで良く、このような制御により、供給され
る処理前の高圧スラリー23の流量は一定となる。
【0113】処理前の高圧スラリー23の供給が右側の
シリンダ3Rに変わったならば、弁18Lを開いて作動
流体室67Lの圧力を大気圧まで減圧し、次に、弁16
Lを開いて排出流体室66Lの圧力を大気圧まで減圧す
る。先に弁18Lを開き、その後に弁16Lを開くの
は、順序を逆にして弁16Lを先に開き、弁18Lをそ
の後に開くと、圧力差によりピストンロッド5Lに急激
に大きな力がかかるのを避けるためである。
【0114】次に、弁13Lを開く。次に、スラリーポ
ンプ1を動作させてスラリータンク9内の処理前のスラ
リー22を供給流体室65Lに充填する。処理前のスラ
リー22の供給流体室65Lへの充填に伴ってピストン
52L,53Lが上昇する。ピストン52L,53Lが
上限に達達した時点で検知器19Lがそれを検知して上
限検出信号を制御盤21に送る。
【0115】制御盤21は、この上限検出信号を受け取
るとスラリーポンプ1を停止させる。次に、弁13L,
16L,18Lを閉じる。次に、弁61Lを開いて排出
流体室予圧ライン71から排出流体室66Lに処理済み
高圧水を流入させることにより該排出流体室66L,供
給流体室65Lの圧力を上昇させる。排出流体室66R
の圧力が排出流体室予圧ライン保圧弁71の直前の圧力
と略同じ圧力にまで上昇したならば弁61Lを閉じ、次
に、弁15Lを開いて待機する。
【0116】処理前の高圧スラリー23の供給を右側の
シリンダ3Rから左側のシリンダ3Lに切り替える制御
は、左側のシリンダ3Lから右側のシリンダ3Rへの切
り替えと同様であるので説明を省略する。このようにし
て処理前スラリーの供給を左右交互に行って処理運転を
連続的に継続する。
【0117】そして、このようにすれば、特殊な高圧用
スラリーポンプを使用することなく、有機物を含む流体
を高圧に加圧することができる。また、高温高圧で処理
が行われた後の流体を処理前の流体を高圧供給するため
のエネルギー源としてして利用するために、高圧供給に
必要とするエネルギーを大幅に低減することができる。
【0118】また,背圧ライン保圧弁12の下流に排出
流体室予圧ライン71を設けて予圧工程を付加している
ことにより、弁15R,15Lを開いたときに排出流体
室66R,66Lが高圧になっているために、予熱器
6,反応器7,固気液分離器8の圧力変動を抑えること
ができる。
【0119】図12は,本発明の第8の実施の形態を示
している。この実施の形態における有機物処理システム
は、第7の実施の形態に対して作動流体室予圧ライン7
2を付加している点が新しい。前述した実施の形態と共
通の構成手段には同一の参照符号を付して重複する説明
は省略する。
【0120】作動流体室予圧ライン72は、作動流体室
67L,67Rの圧力を大気圧から処理前のスラリー供
給時の圧力まで予圧するために用いる。作動流体室予圧
ライン72の圧力は、作動流体室予圧ライン保圧弁82
の設定圧力により制御し、作動流体室予圧ライン72の
圧力が作動流体室予圧ライン保圧弁82の設定圧力を超
えないようにしている。作動流体室予圧ライン保圧弁8
2の設定圧力は、処理前のスラリー供給時の作動流体室
67L,67Rの圧力と略同じ圧力に設定しておく。例
えば、処理前のスラリー供給時の作動流体室67L,6
7Rの圧力が3MPaの場合には、作動流体室予圧ライ
ン保圧弁82の設定圧力も3MPaに設定し、作動流体
室予圧ライン72の圧力が3MPaを越えないようにす
る。
【0121】作動流体室予圧ラインアキュムレータ92
は、弁62L,62Rが閉まっているときの圧力のエネ
ルギーの蓄積の目的で設置しており、作動流体室67
L,67Rの加圧時間を短縮するために付加している。
しかし、コスト低減の観点から省略することも可能であ
る。
【0122】弁の開閉手順の一例を図13を参照して説
明する。第7の実施の形態における弁制御手順との相違
点は加圧工程にあるので、ここでは、加圧工程のみを説
明する。また、左右のシリンダについては、同様である
ので、右側のシリンダを例にとって説明する。
【0123】加圧工程において、先ず、弁62Rを開く
ことにより、作動流体室予圧ラインアキュムレータ92
に蓄積された処理済み高圧水を作動流体室67Rに供給
して該作動流体室67Rの圧力を上昇させる。このとき
の圧力上昇は、作動流体室予圧ラインアキュムレータ9
2の容積が大きいほど早くなる。
【0124】次に、弁61Rを開くことにより、排出流
体室予圧ラインアキュムレータ91に蓄積された処理済
み高圧水を排出流体室66Rに供給して該排出流体室6
6Rの圧力を上昇させる。このときの上昇圧力は、排出
流体室予圧ラインアキュムレータ91の容積が大きいほ
ど早くなる。そして、時間の経過に伴って、排出流体室
66Rの圧力は、背圧ライン弁12を通過した処理済み
高圧水により排出流体室予圧ライン保圧弁81の設定圧
力まで上昇する。
【0125】排出流体室66Rの圧力が排出流体室予圧
ライン保圧弁81の設定圧力以下のときには、排出流体
室予圧ライン保圧弁81には処理済み高圧水は流れない
が、排出流体室66Rの圧力が排出流体室予圧ライン保
圧弁81の設定圧力を越えると、排出流体室予圧ライン
保圧弁81を処理済み高圧水が流れ始めるために作動流
体室67Rの圧力は排出流体室予圧ライン保圧弁81を
通過した処理済み高圧水によって作動流体室予圧ライン
保圧弁82の設定圧力まで上昇する。作動流体室予圧ラ
イン保圧弁82の設定圧力は、処理前のスラリー供給時
の作動流体室67Rの圧力と略同じ圧力に設定しておく
ことにより、弁17Rを開くときには、作動流体室67
Rの圧力が流体室予圧ライン保圧弁82の設定圧力まで
予圧されているので、弁17Lを開いても作動流体の圧
力変動はほとんどない。従って、処理前のスラリーの供
給流量の変動はほとんど起こらない。
【0126】以上に説明した各実施の形態は、有機物を
水に混合させたスラリーの処理を例示したが、他の液体
に混合したスラリーの処理システムも同様に実施するこ
とができる。
【0127】また、固気液分離器によって分離して排出
する生成物である灰は、処理対象物と処理形態によって
変化する。
【0128】
【発明の効果】本発明によれば、特殊な高圧用スラリー
ポンプを使用することなく、通常の低粘度流体用のポン
プで供給する作動流体もしくはモータと歯車による機構
と、高温高圧で処理が行われた後の流体の圧力を併用す
ることにより、少ない動力エネルギーで、処理前の有機
物を含む流体を高圧に加圧して所望の安定した流量で供
給することができる。
【0129】しかも、有機物の含有量の変化に影響され
ずに安定した動作を実現することができる。
【0130】また、有機物を含んだ流体を充填した後に
加圧して供給する複数対のシリンダとピストンを設置
し、一対のシリンダから高圧にした処理前の流体を供給
している間に他の対のシリンダに処理前の流体を充填し
て高圧に加圧しておくようにすることで、高圧流体の供
給を行うシリンダとピストンの対を切り替えるときの脈
動を軽減して連続して安定な供給を続けることができ
る。
【0131】このように、供給流量の脈動を抑えること
により、反応器に供給される流量が一定になって反応が
安定し、システムの有機物処理能力が安定する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になる高温高圧の流体を利用した有機物
処理システムの第1の実施の形態を示すブロック図であ
る。
【図2】図1に示した第1の実施の形態における加圧・
供給状態を示すブロック図である。
【図3】図1に示した第1の実施の形態における運転サ
イクルを示すタイムチャートである。
【図4】本発明になる高温高圧の流体を利用した有機物
処理システムの第2の実施の形態を示すシブロック図で
ある。
【図5】本発明になる高温高圧の流体を利用した有機物
処理システムの第3の実施の形態におけるスラリー加圧
装置を示すブロック図である。
【図6】本発明になる高温高圧の流体を利用した有機物
処理システムの第4の実施の形態を示すブロック図であ
る。
【図7】本発明になる高温高圧の流体を利用した有機物
処理システムの第5の実施の形態を示すブロック図であ
る。
【図8】本発明になる高温高圧の流体を利用した有機物
処理システムの第6の実施の形態におけるスラリー加圧
装置を示すブロック図である。
【図9】本発明になる高温高圧の流体を利用した有機物
処理システムの第7の実施の形態を示すブロック図であ
る。
【図10】図9に示した第7の実施の形態における有機
物処理システムの立ち上げのときの弁の開閉手順を示す
タイムチャートである。
【図11】図9に示した第7の実施の形態における有機
物処理システムの定常状態のときの弁の開閉手順を示す
タイムチャートである。
【図12】本発明になる高温高圧の流体を利用した有機
物処理システムの第8の実施の形態を示すブロック図で
ある。
【図13】図9に示した第8の実施の形態における有機
物処理システムの加圧工程のときの弁の開閉手順を示す
タイムチャートである。
【図14】従来の汚泥圧入装置を示すブロック図であ
る。
【図15】従来の連続水熱反応プロセスを示すブロック
図である。
【符号の説明】
1…スラリーポンプ、2…流量制御用ポンプ、3L,3
R…二次側シリンダ、4L,4R…一次側シリンダ、5
L,5R…ピストン、6…予熱器、7…反応器、8…固
気液分離器、9…スラリータンク、10…作動水タン
ク、11,12…背圧弁、13〜18,36…弁、19
〜20…検出器、21…制御盤、22,23…スラリ
ー、24〜25…処理済み高圧水、26,28…作動
水、29…高圧酸素、30…排ガス、31…灰、32
L,32R・・・モータ、33…高圧ポンプ、34…アキ
ュムレータ、35…初期加圧ポンプ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西岡 明 茨城県土浦市神立町603番地 株式会社日 立製作所土浦事業部内 (72)発明者 楠本 寛 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 笹尾 桂史 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 佐藤 隆雄 東京都千代田区神田駿河台四丁目6番地 株式会社日立製作所内 (72)発明者 梶 隆一 東京都千代田区神田駿河台四丁目6番地 株式会社日立製作所内 (72)発明者 川尻 斉 東京都千代田区内神田一丁目1番14号 日 立プラント建設株式会社内 (72)発明者 麻生 伸二 東京都千代田区内神田一丁目1番14号 日 立プラント建設株式会社内 (72)発明者 宮林 哲司 東京都千代田区内神田一丁目1番14号 日 立プラント建設株式会社内 Fターム(参考) 4D059 AA03 BC01 DA47

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】処理後の高圧流体の圧力をシリンダの中の
    ピストンで受けて処理前の流体を加圧するための力とし
    て伝達する第1の駆動手段と、前記第1の駆動手段に駆
    動力を付加する第2の駆動手段とを備え、有機物を含む
    流体を高温高圧にして連続的に処理する有機物処理シス
    テムにおいて、 前記処理後の高圧流体のエネルギーを背圧弁を用いて低
    減した後に前記第1の駆動手段におけるシリンダに導入
    するようにしたことを特徴とする有機物処理システム。
  2. 【請求項2】処理後の高圧流体の圧力をシリンダの中の
    ピストンで受けて処理前の流体を加圧するための力とし
    て伝達する第1の駆動手段と、前記第1の駆動手段に駆
    動力を付加する第2の駆動手段と、処理前の流体をシリ
    ンダに導入してピストンで加圧供給する加圧手段を備
    え、有機物を含む流体を高温高圧にして連続的に処理す
    る有機物処理システムにおいて、 処理後の高圧流体を導入するシリンダの工程容積を処理
    前の流体を導入するシリンダの工程容積よりも小さく
    し、処理後の高圧流体の一部を背圧弁を通して該部に放
    出しつつ残りの高圧流体を前記第1の駆動手段のシリン
    ダに導入するようにしたことを特徴とする有機物処理シ
    ステム。
  3. 【請求項3】処理後の高圧流体の圧力をシリンダの中の
    ピストンで受けて処理前の流体を加圧するための力とし
    て伝達する第1の駆動手段と、前記第1の駆動手段に駆
    動力を付加する第2の駆動手段と、処理前の流体をシリ
    ンダに導入してピストンで加圧供給する加圧手段を備
    え、有機物を含む流体を高温高圧にして連続的に処理す
    る有機物処理システムにおいて、 処理後の高圧流体を導入するシリンダの工程容積を処理
    前の流体を導入するシリンダの工程容積よりも大きく
    し、処理後の高圧流体を背圧弁を通して減圧して前記第
    1の駆動手段のシリンダに導入することにより駆動エネ
    ルギーとして利用するようにし、前記第2の駆動手段
    は、高圧ポンプで加圧した流体を前記減圧した処理後の
    流体と共に第1の駆動手段のシリンダに導入するように
    したことを特徴とする有機物処理システム。
  4. 【請求項4】請求項2において、前記第1の駆動手段と
    加圧手段は、処理後の高圧流体を導入する一次側シリン
    ダと、処理前の有機物を含む流体を導入する二次側シリ
    ンダと、一次側シリンダ内のピストンと二次側シリンダ
    内のピストンを連結するピストンロッドとを備え、前記
    第2の駆動手段は、この連結されたピストンに駆動力を
    付加するようにしたことを特徴とする有機物処理システ
    ム。
  5. 【請求項5】請求項4において、前記二次側シリンダの
    ピストンロッド側の端を該ピストンロッドを水密状態に
    貫通させるように閉じて該二次側シリンダ内に該ピスト
    ンによって仕切られたピストンロッド側空間を形成し、
    前記第2の駆動手段は、加圧した流体を前記ピストンロ
    ッド側空間に供給することにより駆動力を付加するよう
    にしたことを特徴とする有機物処理システム。
  6. 【請求項6】請求項4において、前記第2の駆動手段
    は、前記ピストンロッドにモータの動力を伝達する手段
    を取付け、モータの動力を駆動力として付加するように
    したことを特徴とする有機物処理システム。
  7. 【請求項7】請求項2において、1つのシリンダ内をピ
    ストンによって仕切ることによって処理後の高圧流体を
    導入して加圧駆動力を発生する第1の室と処理前の流体
    を導入して加圧供給する第2の室を形成し、第2の駆動
    手段は、前記ピストンに連結したピストンロッドを介し
    て前記ピストンに駆動力を付加するようにし、前記処理
    後の高圧流体は、シリンダ内のピストンロッド側の室に
    導入し、処理前の流体は、他側の室に導入するようにし
    たことを特徴とする有機物処理システム。
  8. 【請求項8】請求項7において、前記第2の駆動手段
    は、前記ピストンロッドに連結したピストンと、このピ
    ストンに加圧された流体の圧力を作用させるシリンダを
    備えたことを特徴とする有機物処理システム。
  9. 【請求項9】請求項7において、前記第2の駆動手段
    は、前記ピストンロッドに駆動力を付加するモータを備
    えたことを特徴とする有機物処理システム。
  10. 【請求項10】請求項1〜9の1項において、処理前の
    流体を加圧するシリンダとピストンを複数対設け、1対
    のシリンダとピストンで高圧にした処理前の流体を供給
    している間に他のピストンとシリンダの対に処理前の流
    体を充填して高圧に加圧しておくようにしたことを特徴
    とする有機物処理システム。
  11. 【請求項11】処理後の高圧流体の圧力をシリンダ内の
    ピストンで受けて処理前の流体を加圧するための力とし
    て伝達する第1の駆動手段と、前記第1の駆動手段に駆
    動力を付加する第2の駆動手段を備え、有機物を含む流
    体を高温高圧にして連続的に処理する有機物処理システ
    ムにおいて、 前記第1の駆動手段のシリンダーとピストンにより形成
    される排出流体室へ開閉弁を介して処理後の高圧流体を
    導入する背圧ラインと、この背圧ラインの圧力が設定圧
    力を越えたときには該背圧ラインから処理後の高圧流体
    を流出させて該背圧ラインの圧力が設定圧力を越えない
    ようにする背圧ライン保圧弁と、この背圧ライン保圧弁
    から流出した処理後の高圧流体を開閉弁を介して排出流
    体室へ導入する排出流体室予圧ラインと、この排出流体
    室予圧ラインの圧力が設定圧力を越えたときには該排出
    流体室予圧ラインから処理後の高圧流体を流出させて該
    排出流体室予圧ラインの圧力が設定圧力を越えないよう
    にする排出流体室予圧ライン保圧弁を設け、 前記排出流体室を大気圧から高圧へ予圧するときは、背
    圧ラインの開閉弁を閉じ、排出流体室予圧ラインの開閉
    弁を開くことにより、背圧ライン保圧弁を流出して排出
    流体予圧ラインを流れる処理後の高圧流体で前記排出流
    体室を大気圧から高圧へ予圧し、 処理前のスラリーを供給するときは、排出流体室予圧ラ
    インの開閉弁を閉め、背圧ラインの開閉弁を開くことに
    より処理後の高圧流体の圧力を処理前のスラリーの加圧
    に使用することを特徴とする有機物処理システム。
  12. 【請求項12】請求項11において、処理物が反応する
    反応系の圧力を決める反応系保圧弁を設け、この反応系
    保圧弁を流出した処理後の流体が前記背圧ラインに流入
    するようにしたことを特徴とする有機物処理システム。
  13. 【請求項13】請求項12において、前記背圧ラインに
    該背圧ラインの圧力変動を軽減するアキュムレータを設
    けたことを特徴とする有機物処理システム。
  14. 【請求項14】請求項11〜13の1項において、前記
    第2の駆動手段は、シリンダーとピストンからなり、加
    圧ポンプで加圧された作動流体の圧力で駆動するように
    したことを特徴とする有機物処理システム。
  15. 【請求項15】請求項14において、排出流体室予圧ラ
    イン保圧弁から流出した処理後の高圧流体を開閉弁を介
    して第2の駆動手段のシリンダーとピストンで形成され
    る作動流体室に導入する作動流体室予圧ラインと、設定
    圧力が前記作動流体室の通常運転圧力に設定され、作動
    流体室予圧ラインの圧力が前記設定圧力を越えたときに
    は作動流体室予圧ラインから処理後の高圧流体を流出さ
    せて前記設定圧力を越えないようにする作動流体室予圧
    ライン保圧弁を設け、 作動流体室を大気圧から作動流体室の通常運転圧力へ予
    圧するときは、作動流体室予圧ラインの開閉弁を開くこ
    とにより、前記排出流体室予圧ライン保圧弁を流出して
    作動流体室予圧ラインを流れる処理後の高圧流体で作動
    流体室を予圧するようにしたことを特徴とする有機物処
    理システム。
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