JP2000232747A - 電動機および電動機用固定子の製造方法並びに固定液剤の塗布装置 - Google Patents

電動機および電動機用固定子の製造方法並びに固定液剤の塗布装置

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JP2000232747A
JP2000232747A JP11032875A JP3287599A JP2000232747A JP 2000232747 A JP2000232747 A JP 2000232747A JP 11032875 A JP11032875 A JP 11032875A JP 3287599 A JP3287599 A JP 3287599A JP 2000232747 A JP2000232747 A JP 2000232747A
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stator
fixing liquid
wound coil
wound
winding
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JP11032875A
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Shuichi Hara
秀一 原
Izumi Shimizu
泉 清水
Yasuhiko Tajima
泰彦 田島
Takashi Watabe
隆 渡部
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ボビンに巻回コイル部を形成した巻回コイルを
固定子積層鉄心の歯部分に挿着し、該巻回コイル部を必
要最小限の固着液剤で塗布固着させて構成した安価で且
つ高性能な固定子を備えた電動機および電動機用固定子
の製造方法並びに固着液剤の塗布装置を提供することに
ある。 【解決手段】本発明は、固定子積層鉄心11に放射状に
形成された複数の歯部分12の各々に、電線を巻線して
巻回コイル部15を形成したボビン13の各々を挿着
し、該各ボビンの外周側に形成された注入部分14を通
して巻回コイル部の矩形長辺に沿った複数箇所から所望
量の固着液剤を注入することによって該固着液剤を各巻
回コイル部全周に亘って浸透させ、該固着液剤を硬化さ
せることによって各巻回コイル部を固着させて構成した
固定子6(101)と、該固定子内に回転可能に支持さ
れたロータとを備えて構成したことを特徴とする電動機
および電動機用固定子の製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固定子鉄心の歯部
分に、ボビンに電線を連続的に巻回して巻回コイル部を
形成した巻回コイルを挿着させた固定子を有する電動機
および電動機用固定子の製造方法並びに固定液剤の塗布
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、回転電動機の固定子は、固定子
鉄心の円周方向に配置された歯部間からなるスロット
と、その内部に配置されたコイル及び鉄心とコイル間を
絶縁する絶縁物から形成されている。その構成される部
品を組み合わせた後、大量の固着液剤を注入した浸漬槽
に固定子全体を浸し、含浸させる浸漬含浸法が用いられ
ている。その他の方法としては一定量の固着液剤を固定
子へ簡易的に塗布する簡易滴下方法がある。
【0003】また、それに関わる設備としては、前者は
固定子本体を搬送コンベヤ等に引掛け、固定する。そし
て浸漬槽に一定時間含浸させた後、搬送させながら余分
な固着液剤を自然に排除し、次工程の乾燥設備等に搬送
・乾燥固着させる。
【0004】後者は手動あるいは汎用塗布機器にて固着
液剤を固定子全体に塗布した後、同様に余分な固着液剤
を排除し、乾燥固着するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来、前述した浸漬含
浸法及び簡易滴下法では固着液剤の使用量が多く、放置
した状態では固着してしまう性質の固着液剤が一般的で
あることから日々の点検作業が重要であり、液剤循環及
び強制冷却等の管理設備が必要となる。さらに余分な固
着液剤を排除する時間がかかるため、所定数量単位での
生産となり量産性が悪い。また、排除した固着液剤の完
全回収が不可能であり、必要以上の固着液剤を消費して
おり、そのことからも回収できず固着した液剤を取り除
くメンテナンス作業に多大の工数が必要となっている。
また、一連の流れ動作により所定の数量を処理しなけれ
ばならず、複数個バッチ処理を必要とすることから設備
自体が大形化となり、その設備面積も多く必要となる。
【0006】本発明の目的は、上記課題を解決すべく、
ボビンに巻回コイル部を形成した巻回コイルを固定子積
層鉄心の歯部分に挿着し、該巻回コイル部を必要最小限
の固着液剤で塗布固着させて構成した安価で且つ高性能
な固定子を備えた電動機を提供することにある。また、
本発明の他の目的は、余分な固着液剤の排除をなくして
固着液剤の塗布を簡素化すると共に効率化を図って安価
で且つ高性能な電動機用固定子を製造することができる
ようにした電動機用固定子の製造方法を提供することに
ある。
【0007】また、本発明の更に他の目的は、固着液剤
の使用量の低減及び設備メンテナス性の向上を図った小
形で安価な固着液剤の塗布装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、固定子積層鉄心に放射状に形成された複
数の歯部分の各々に、電線を巻線(整列巻線)して巻回
コイル部を形成したボビンの各々を挿着し、該各ボビン
の外周側に形成された注入部分から所望量の固着液剤を
注入して各巻回コイル部全周に亘って浸透させ、該固着
液剤を硬化させることによって各巻回コイル部を固着さ
せて構成した固定子と、該固定子内に回転可能に支持さ
れたロータとを備えて構成したことを特徴とする電動機
である。また、本発明は、固定子積層鉄心に放射状に形
成された複数の歯部分の各々に、電線を巻線(整列巻
線)して巻回コイル部を形成したボビンの各々を挿着
し、該各ボビンの外周側に形成された注入部分から所望
量の固着液剤を注入して各巻回コイル部全周に亘って浸
透させ、該固着液剤を硬化させることによって各巻回コ
イル部を固着させて構成した固定子と、該固定子内に回
転可能に支持されたロータと、前記固定子の外周を支え
る外枠と、前記ロータを回転可能に支持する軸受を有
し、前記外枠もしくは固定子に取り付けられる保持部材
とを備えて構成したことを特徴とする電動機である。
【0009】また、本発明は、固定子積層鉄心に放射状
に形成された複数の歯部分の各々に、電線を巻線(整列
巻線)して巻回コイル部を形成したボビンの各々を挿着
し、該各ボビンの外周側に形成された注入部分を通して
巻回コイル部の矩形長辺に沿った複数箇所から所望量の
固着液剤を注入することによって該固着液剤を各巻回コ
イル部全周に亘って浸透させ、該固着液剤を硬化させる
ことによって各巻回コイル部を固着させて構成した固定
子と、該固定子内に回転可能に支持されたロータとを備
えて構成したことを特徴とする電動機である。また、本
発明は、固定子積層鉄心に放射状に形成された複数の歯
部分の各々に、電線を巻線(整列巻線)して巻回コイル
部を形成したボビンの各々を挿着し、該各ボビンの外周
側に形成された注入部分を通して巻回コイル部の矩形長
辺に沿った複数箇所から所望量の固着液剤を注入するこ
とによって該固着液剤を各巻回コイル部全周に亘って浸
透させ、該固着液剤を硬化させることによって各巻回コ
イル部を固着させて構成した固定子と、該固定子内に回
転可能に支持されたロータと、前記固定子の外周を支え
る外枠と、前記ロータを回転可能に支持する軸受を有
し、前記外枠もしくは固定子に取り付けられる保持部材
とを備えて構成したことを特徴とする電動機である。
【0010】また、本発明は、前記電動機における固定
子を、更に、固定子積層鉄心の歯部分の外周に積層して
形成されたコアバック部を嵌めあわせて構成したことを
特徴とする。即ち、本発明での回転電動機における固定
子の構造は、内周部に複数個の歯部を有するティース部
分と外周部を形成するコアバック部分とに分割した構造
としており、これらは、同帯状フープ材から素材を打抜
き、必要数積層した部品で構成される。さらに、歯部に
は電機磁界を発生するさせるため、ボビンと呼ばれる絶
縁物に電線を必要回数巻き付けた巻回コイルを放射状に
挿着して構成される。
【0011】また、本発明は、固定子積層鉄心に放射状
に形成された複数の歯部分の各々に、各ボビンに電線を
巻線(整列巻線)して巻回コイル部を形成した巻回コイ
ルの各々を挿着する巻回コイル挿着工程と、該巻回コイ
ル挿着工程で固定子積層鉄心の複数の歯部分の各々に挿
着された巻回コイルの複数に亘って、各ボビンの外周側
に形成された注入部分を通して所望量の固着液剤を注入
することによって該固着液剤を各巻回コイル部全周に亘
って浸透塗布させることを繰り返す固着液剤塗布工程
と、該固着液剤塗布工程で固定子積層鉄心の歯部分に挿
着された複数の巻回コイルに亘って塗布された固着液剤
を加熱させて硬化させて固定子を得る硬化工程とを有す
ることを特徴とする電動機用固定子の製造方法である。
また、本発明は、固定子積層鉄心に放射状に形成された
複数の歯部分の各々に、各ボビンに電線を巻線(整列巻
線)して巻回コイル部を形成した巻回コイルの各々を挿
着する巻回コイル挿着工程と、該巻回コイル挿着工程で
固定子積層鉄心の複数の歯部分の各々に挿着された巻回
コイルの複数に亘って、各ボビンの外周側に形成された
注入部分を通して各巻回コイル部の矩形長辺に沿った複
数箇所から所望量の固着液剤を注入することによって該
固着液剤を各巻回コイル部全周に亘って浸透させること
を繰り返す固着液剤塗布工程と、該固着液剤塗布工程で
固定子積層鉄心の歯部分に挿着された複数の巻回コイル
に亘って塗布された固着液剤を加熱させて硬化させて固
定子を得る硬化工程とを有することを特徴とする電動機
用固定子の製造方法である。
【0012】また、本発明は、固定子積層鉄心に放射状
に形成された複数の歯部分の各々に、各ボビンに電線を
巻線(整列巻線)して巻回コイル部を形成した巻回コイ
ルの各々を挿着する巻回コイル挿着工程と、該巻回コイ
ル挿着工程で複数の巻回コイルを挿着した固定子積層鉄
心を軸心を中心に回転可能に支持し、該固定子積層鉄心
を軸心を中心にして前記巻回コイルのピッチに合わせて
回転歩進させ、該回転歩進された巻回コイルに対してボ
ビンの外周側に形成された注入部分を通して巻回コイル
部の矩形長辺に沿った複数箇所から所望量の固着液剤を
注入することによって該固着液剤を巻回コイル部全周に
亘って浸透させる固着液剤塗布工程と、該固着液剤塗布
工程で固定子積層鉄心に挿着された複数の巻回コイルに
亘って塗布された固着液剤を加熱させて硬化させて固定
子を得る硬化工程とを有することを特徴とする電動機用
固定子の製造方法である。また、本発明は、前記電動機
用固定子の製造方法において、更に、硬化工程で得られ
た固定子の外周に積層されたコアバック部を嵌めあわせ
る嵌めあわせ工程を有することを特徴とする。また、本
発明は、前記電動機用固定子の製造方法の固着液剤塗布
工程において、固着液剤の注入を吐出ノズルを用いて行
うことを特徴とする。
【0013】また、本発明は、前記電動機用固定子の製
造方法の固着液剤塗布工程において、固定子積層鉄心を
軸心を中心に回転可能に支持する移動テーブルを軸心方
向に往復移動させることによって、複数の巻回コイルを
挿着した固定子積層鉄心を軸心を中心にして前記巻回コ
イルのピッチに合わせて回転歩進させることを特徴とす
る。また、本発明は、複数の巻回コイルを挿着した固定
子積層鉄心を軸心を中心に回転可能に支持する支持部材
と、該支持部材で支持された固定子積層鉄心を軸心を中
心にして前記巻回コイルのピッチに合わせて回転歩進さ
せる回転歩進手段と、該回転歩進手段で回転歩進された
巻回コイルに対してボビンの外周側に形成された注入部
分を通して巻回コイル部の矩形長辺に沿った複数箇所か
ら所望量の固着液剤を注入することによって該固着液剤
を巻回コイル部全周に亘って浸透させる固着液剤塗布手
段とを備えたことを特徴とする固着液剤の塗布装置であ
る。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明に係る電動機および電動機
用ステータの製造方法並びに固着液剤の塗布装置の実施
の形態について図面を用いて説明する。本発明に係る電
動機は、図11に示すように、インナーロータ型のステ
ータ(固定子)101と、該ステータ101の外側を支
える外枠114と、該外枠114の両側にコイルのエン
ドを覆うように装着される対なる保持部材(エンドブラ
ケット)112、113と、少なくとも対なる保持部に
設けられた軸受115によって回転自在に支持され、上
記ステータの外径に対して所望の間隙をもって回転可能
に設置されたマグネット等から形成された円筒状のロー
タ(回転子)110とによって構成される。111は、
ロータ110のシャフトである。116は、コントロー
ラである。保持部材112、113は、ステータ101
または外枠114の何方に取り付けられてもよい。
【0015】次に、インナーロータ型のステータ(固定
子)101の実施例について説明する。ステータ101
は、図12に示すように複数個の歯部12を有するティ
ース部(固定子鉄心)11と、外周部を形成するコアバ
ック部106とに分割した構造であり、これら固定子鉄
心11とコアバック部106とは、同帯状フープ材から
素材を打抜き、必要数積層して構成される。固定子鉄心
11の歯部12には、ボビンと呼ばれる絶縁物13に電
線を必要数巻付けて巻回コイル部15を形成したものを
放射状に挿着して配置される。そして、ボビン13と共
に巻回コイル部15を歯部12から抜き差しすることな
く、均一に固着液剤を巻回されたコイル電線(巻回コイ
ル部15)間に浸透させ、該固着液剤を加熱硬化させて
固定子鉄心11の歯部12に放射状に配置させた巻回コ
イル17を固着する。さらに、この組み合わされたもの
105にコアバック部106を焼きばめすることによっ
てステータ(固定子)101が形成される。
【0016】即ち、本発明での回転電動機における固定
子101の構造は、内周部に複数個の歯部12を有する
ティース部11と外周部を形成するコアバック部106
とに分割した構造としており、これら固定子鉄心11と
コアバック部106とは、図12に示すように、同帯状
フープ材から素材を打抜き、必要数積層した部品で構成
される。さらにティース歯部11には、電機磁界を発生
するさせるために、ボビン13に電線を必要回数整列巻
線して巻回コイル部15を形成した巻回コイル17を放
射状に挿着して配置させたものである。このように、本
発明に係る電動機は、各巻回コイル部15に電流を流す
ことによって、固定子101に回転磁界を発生させ、こ
の発生した回転磁界でロータ(回転子)110に2次電
流を起こしてロータ(回転子)110を回転させること
になる。
【0017】次に、本発明に係る巻回コイルへの固着液
剤の塗布方法と装置の一実施例について図1から図10
を用いて説明する。図1は電動機における巻回コイルへ
固着液剤を塗布する装置の概略図、図2は巻回コイルと
組合わさる固定子鉄心の形状を示す説明図、図3は塗布
箇所となる切欠き部(注入部分)をもつボビン形状を示
す説明図、図4はボビンを固定子鉄心に組合わせた状態
を示す説明図、図5は巻回コイルへの塗布を行う箇所と
塗布機器ノズル部位置を示す説明図、図6、図7、図8
は滴下位置と固着液剤の浸透流れを示す説明図、図9
は、直線動作を回転位置決め動作に変換する動作原理を
示す説明図、図10はその動作を行う機器構成図であ
る。
【0018】本発明に係る巻回コイル部15への固着液
剤塗布処理は、1ヶ流しによるインライン化を目標とす
ることから少量で固着を満足させ、余滴工程を廃止する
ことにある。そこで、少定量塗布が可能な汎用塗布機器
7により巻回コイル17を抜き差しすることなく均一に
固着液剤を巻回されたコイル電線15間に浸透させるた
めに、ボビン形状の見直し及び塗布時における固定子の
配置や塗布箇所、塗布方向、塗布量、塗布回数などを決
定したことにある。さらに、塗布設備の小形化を狙い、
取扱う固着液剤が少量であることから液剤循環及び強制
循環設備の替わりに圧力容器にて運用することにより管
理工数を低減することにある。また運用上のメンテナン
ス性への配慮及び設備費のさらなる低減を図るため、固
定子6の円周上への位置決め構造は、Y軸移動テーブル
3の直線動作を回転割出位置決め動作に変換できるよう
にした。これは、図9に示すように、円筒状の部品に必
要数均等に分割された案内溝25a、25bおよび案内
テーパ部24a、24bを外周に加工したもの4を、こ
の直線動作と同期させ塗布動作と合わせ割出しながら回
転位置決めしていくものである。
【0019】以下、この具体的な実施例について説明す
る。まず、固着液剤塗布装置の構成について、図1およ
び図10を用いて説明する。塗布機器本体部30は、X
・Y・Z方向に任意の設定値により3軸制御できるソフ
トを有する汎用の機器である。Y軸移動テーブル2は、
基台1上を駆動装置にY軸方向に移動し、例えば3箇所
の位置において停止するように制御される。支持部3
は、Y軸移動テーブル2上に取り付けられ、固定子チャ
ック部を有する固定子取り付け治具27を軸受29によ
って回転可能に支持するものである。回転位置決めシャ
フト4は、上記固定子取り付け治具27と一体に固定し
て形成される。そして、上記回転位置決めシャフト4を
回転および摺動可能に支持する穴を開け、上部に固定案
内ピン5aを取り付けた固定案内ピン部5は、基台1上
に固定して取り付けられる。吐出ノズル部7aを有する
塗布機器7は、基台1に取り付けられた支柱32に対し
てX軸方向に移動制御可能なX軸ステージ31に、Z軸
方向に上下動(昇降)制御可能に支持されている。定量
塗布コントローラ8は、固着液剤を圧力容器9から塗布
機器7に所望な一定量を供給するように制御するもので
ある。なお、圧力容器9には、エア供給部10からエア
が供給されるように構成されている。
【0020】このような構成により、作業者により電動
機の固定子6を固定子チャック部に取り付けた後、スタ
ート信号にてあらかじめ入力したプログラムに従って、
固着液剤を塗布機器7により定量滴下塗布する。この
際、Y軸移動テーブル2の移動に伴って固定子6がY軸
方向に移動して塗布機器7による固着液剤の塗布を行う
直線動作(塗布機器Y軸動作)を利用して、円筒状の外
周に必要数、均等に分割された溝を加工した回転位置決
めシャフト4と固定案内ピン部5aとの作用により電動
機の固定子6を順次例えば30°の角度でステップ状に
回転させて断続箇所を連続的に動作させる。
【0021】また、本装置の対象製品である電動機の固
定子6の構造は、図2に示す帯状フープ材から素材を打
抜き、必要数積層した固定子鉄心11の歯部12に、図
3に示す電機磁界を発生させるため、絶縁物(ボビン)
13に電線を必要数回数巻き付けて巻回コイル部15を
形成した巻回コイル17を挿着して放射状に配置させた
ものである。この巻回コイル17においてボビン外周側
壁部13aに切欠き部(固着液剤の注入部分)14を設
けることにより、多数の巻回コイル17を固定子鉄心1
1の歯部12に組付けた時にそのまま巻回コイル部15
に固着液剤を塗布できる構造を特徴としている。この切
欠き部(注入部分)14は、一つの矩形形状で形成した
が、固着液剤の滴下塗布が大まかに決まっているので、
複数の矩形形状で形成してもよい。この組付け状態を図
4に示す。即ち、ボビン13の外周側に形成された切欠
き部(注入部分)14は、ここから固着液剤を巻回コイ
ル15部に滴下(注入)して塗布できるようにするため
である。ところで、この時、固定子6の巻回コイル部1
5への固着液剤の滴下塗布(注入塗布)は、受け面積を
必要とするため、図4に示すように横向きにして巻回コ
イル17の長辺側から塗布する方法が有利であると考
え、ボビンの切欠き部(注入部分)で形成される塗布箇
所14aとしている。この塗布箇所14aの位置は、固
定子6の軸心を通る水平面に対して30°〜60°程度
傾いた位置である。なお、図3には、外周側壁部13a
に切欠き部(固着液剤の注入部分)14を形成したボビ
ン13に電線を整列巻線して巻回コイル部15を形成し
た巻回コイル17を示す。16は、各スロット接続線を
示す。
【0022】次に、固着液剤の塗布方法の一実施例につ
いて詳細に記述する。この固着液剤の塗布方法は、塗布
機器7により、前述した塗布箇所14aにおいて、初回
位置18a、2回目位置18b、最終回位置18cとそ
れぞれに分けて、定量の固着液剤を滴下するものであ
る。このように3箇所に分けて固着液剤を塗布すれば、
巻回コイル部の下部も含めて全体に流れて浸透すること
が実験により確認できている。合計の塗布量をほぼ同じ
にして4箇所、5箇所に分けて塗布しても多少時間が増
加するが可能である。この作業時の固着液剤の浸透流れ
について、図6、図7、および図8を用いて説明する。
初回塗布時のノズル位置19a(初回位置18aに対応
する。)で吐出すると固着液剤の流れ20は、図6に示
すようになる。この時、毛細管現象により巻回コイル部
(コイル電線)15の下部に流れ浸透する。2回目塗布
時のノズル位置19b(2回目位置18bに対応す
る。)で吐出すると固着液剤の流れ21及びコイル電線
15の下部への固着液剤の流れ21aは、図7に示すよ
うになる。この時、さらに流れ浸透が進み、2/3程度
まで進行することになる。最終回塗布時のノズル位置1
9c(最終回位置18cに対応する。)で吐出すると固
着液剤の流れ22は、図8に示すようになる。この吐出
によりほぼ全周に固着液剤が行き渡り塗布を完了するも
のである。なお、固着液剤としては、不飽和ポリエステ
ル樹脂とスチレンとからなる主剤と、ペンゾイルパーオ
キシドと溶剤(シンナー系)とからなる粘度調整用溶剤
と、硬化剤からなる。
【0023】次に、本装置における塗布箇所を順次回転
させる回転位置決め動作の原理を説明する。図9に変換
原理を示す説明図、図10にその動作を行う構成図を示
す。これによる原理の説明は、本来動作が回転位置決め
シャフト4が直線動作し、案内ピン5aが固定となり基
準となっていることに対して、わかり易くするため、回
転位置決めシャフト4を基準とする。図9に示すよう
に、回転位置決めシャフトの展開図23によれば、装置
が原点復帰した際の固定案内ピン5aの位置26aから
図9の左方向に直線移動(この時、実動作では原点復帰
後、塗布開始待機位置に移動)すると、固定案内ピン5
aは26bで示すように、分離されて例えば15°位相
シフトされたテーパ部24bにさしかかる。そして、固
定案内ピン5aはそのテーパ部24bに倣って26cで
示す如く次の直線溝部25bに達すると、固定案内ピン
5aを基準にして回転位置決めシャフト4を15°回転
させることになる。この時、回転位置決めシャフト4の
固定案内ピン5aに対する回転開始位置を26b、回転
完了位置を26cで示す。
【0024】次に塗布を開始する直前まで移動を行う図
9の右方向の直線動作にて、固定案内ピン5aは、分離
されて位相の違うテーパ部24a及び直線溝部25aに
移行して、固定案内ピン5aを基準にして回転位置決め
シャフト4をさらに同方向に15°回転させることとな
る。これで、回転位置決めシャフト4は、合計30°回
転する(実施例の固定子6は12ヶ所塗布する箇所があ
り、回転位置決め角度は一工程当り30°となる。)こ
とから、一工程における必要角度の変換を可能としてい
る。この時、回転位置決めシャフト4の固定案内ピン5
aに対する回転開始位置を26d、回転完了位置を26
eで示す。その後、回転位置決めシャフト4が直線移動
して固定案内ピン5aが26fで示す初回塗布位置に到
達した時点で塗布機器7の吐出ノズル部7a(初回位置
18aに対応するノズル位置19a)から固着液剤を滴
下塗布(注入塗布)を行い、固定案内ピン5aが26g
で示す2回目塗布位置に到達した時点で塗布機器7の吐
出ノズル部7a(2回目位置18bに対応するノズル位
置19b)から固着液剤を滴下塗布(注入塗布)を行
い、固定案内ピン5aが26hで示す最終回塗布位置に
到達した時点で塗布機器7の吐出ノズル部7a(最終回
位置18cに対応するノズル位置19c)から固着液剤
を滴下塗布(注入塗布)を行ってボビンの切欠き部(注
入部分)14で形成される塗布箇所14aを通しての一
つの巻回コイル部(コイル電線)15ヘの一工程塗布動
作が終了する。なお、26hで示す最終回塗布位置と2
6aで示す原点復帰位置とを一致させてもよい。それ
は、26hで示す最終回塗布位置から更に固定子取り付
け治具27の固定子チャック部にチャックされた固定子
6を、図5に示す最終回位置18cに対応するノズル位
置19cから更に左方向に移動させる必要がないからで
ある。
【0025】以上説明したように、Y軸駆動源(図示せ
ず)でY軸移動テーブル3をY軸方向に往復直線運動さ
せることによって、固定案内ピン5aが回転位置決めシ
ャフト4の分離されたテーパ部24a、24bおよび溝
25a、25bを行き来することによって、固定子6は
例えば30°の角度でステップ状に回転されて、一つの
巻回コイル部15に対してボビンの切欠き部(注入部
分)14で形成される塗布箇所14aを通して塗布機器
7の吐出ノズル部7aによって固着液剤を滴下塗布する
ことが可能となる。なお、回転位置決めシャフト4の溝
による変換に合わせ、位置決め精度の向上を図るため回
転固定プランジャ28を付加している点も特徴の一つで
ある。即ち、回転固定プランジャ28は、常時固定子取
り付け治具27を弱い力で押圧して摩擦によって回転さ
れないように構成している。従って、回転位置決めシャ
フト4において分離されたテーパ部24bからテーパ部
24aへと固定案内ピン5aを行き来させて回転位置決
めシャフト4と一体化された固定子取り付け治具27の
固定子チャック部にチャックされた固定子6(固定子鉄
心11の12個の歯部12に挿着された12個の巻回コ
イル17)を、巻回コイル17のピッチに合わせて30
°間隔でステップ状に回転位置決めすることが可能とな
る。
【0026】以上説明したように、固定子6を構成する
12個の巻回コイル17に対して固着液剤を切欠き部
(注入部分)14を通して滴下塗布する。その後、全て
の巻回コイル17に固着液剤を塗布浸透させた固定子6
を固定子取り付け治具27の固定子チャック部から取外
し、この取り外された固定子6を熱風循環式乾燥炉から
構成される自動乾燥装置に装着し、熱風によって上記固
着液剤を乾燥させて硬化することによって固定子6が完
成される。次に、前記したように固定子6の周囲にコア
バック部106を焼きばめすることによってステータ1
01が完成される。
【0027】このように固着液剤の役割は、切欠き部1
4を通しての一つの巻回コイル部(コイル電線)15の
固着のみを狙いとし、次に説明する効果が得られる。第
1には、巻回コイル部15がボビン13内に巻線されて
いるため、露出部が少なく傷が付きにくい。第2には、
巻回コイル部において相間クロス部がないため、電磁振
動が少ない。
【0028】第3には、巻回コイルはボビン幅に整列に
巻線されていることから運転時の電線擦れが小さい。第
4には、インサータ方式(分布巻方式)ではないため、
電線に無理な外力が加わらない。また、固定子への固着
液剤の塗布方法およびその装置の実施例は、インナーロ
ータ型のステータ(固定子)の場合について説明した
が、ボビン13に電線を整列巻線して巻回コイル部15
を形成した巻回コイル17を固定子鉄心に形成された歯
部に挿着する方式のアウターロータ型のステータ(固定
子)に対しても適用することが可能となる。
【0029】以上説明した固定子への固着液剤の塗布の
実施例によれば、固定子鉄心に巻回したコイルを配置さ
せた状態での塗布が可能であり、コイル部固着に必要な
最小限の塗布で製品化が実現できることにより固着液剤
使用量及び塗布工数の低減を図ることができる。また、
固定子への固着液剤の塗布の実施例によれば、上記低減
を実現するに当り、固着液剤の循環及び強制冷却等の管
理設備を廃止することができる。
【0030】また、固定子への固着液剤の塗布の実施例
によれば、固定子の回転位置決めさせる動力を既存動作
と兼用することにより、設備の小形化及び設備費の低減
を図ることができる。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、ボビンに巻回コイル部
を形成した巻回コイルを固定子積層鉄心の歯部分に挿着
し、該巻回コイル部を必要最小限の固着液剤で塗布固着
させて構成した安価で且つ高性能な固定子を備えた電動
機を実現することができる効果を奏する。また、本発明
によれば、余分な固着液剤の排除をなくして固着液剤の
塗布を簡素化すると共に効率化を図って安価で且つ高性
能な電動機用固定子を製造することができる効果を奏す
る。また、本発明によれば、固着液剤の使用量の低減及
び設備メンテナス性の向上を図った小形で安価な固着液
剤の塗布装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電動機における巻回コイルへ固着
液剤を塗布する装置の一実施例を示す概略構成図であ
る。
【図2】本発明に係る巻回コイルと組合わさる固定子鉄
心の形状を示す斜視図である。
【図3】本発明に係る塗布箇所となる切欠き部(注入部
分)をもつボビン形状と該ボビンに電線を整列巻線して
巻回コイル部を形成した巻回コイルとを示す斜視図であ
る。
【図4】図3に示す巻回コイルをボビンと共に固定子鉄
心に組付け(挿着)した状態の固定子を示す斜視図であ
る。
【図5】固定子鉄心に組付け(挿着)された巻回コイル
への固着液剤の塗布を行う箇所と塗布機器のノズル部位
置を示す説明図である。
【図6】巻回コイルへの固着液剤の塗布を行う際、初回
の滴下位置と固着液剤の浸透流れを示す説明図である。
【図7】巻回コイルへの固着液剤の塗布を行う際、2回
目の滴下位置と固着液剤の浸透流れを示す説明図であ
る。
【図8】巻回コイルへの固着液剤の塗布を行う際、最終
回目の滴下位置と固着液剤の浸透流れを示す説明図であ
る。
【図9】本発明に係るY軸移動テーブルの直線動作を、
固定子の回転位置決め動作に変換する動作の原理を示す
説明図である。
【図10】図9に示す動作を行う機器構成の一実施例を
示す構成図である。
【図11】本発明に係る電動機の一実施例を示す部分断
面斜視図である。
【図12】図11に示すインナーロータ型固定子の製造
方法を説明するための図である。
【符号の説明】
1…基台、2…Y軸移動テーブル、3…支持部、4…回
転位置決めシャフト、5…固定案内ピン部、5a…固定
案内ピン、6…固定子、7…塗布機器、7a…吐出ノズ
ル部、8…定量塗布コントローラ、9…圧力容器、10
…エア供給部、11…固定子鉄心、12…歯部、13…
ボビン、13a…ボビン外周側壁部、14…切欠き部
(注入部)、14a…塗布箇所(注入箇所)、15…巻
回コイル部(コイル電線)、16…各スロット接続線、
17…巻回コイル、18a…初回塗布位置、18b…2
回目塗布位置、18c…最終回塗布位置、19a…初回
塗布ノズル位置、19b…2回目塗布ノズル位置、19
c…最終回ノズル位置、20…初回塗布時の固着液剤の
流れ、21…2回目塗布時の固着液剤の流れ、21a…
電線下部へ流れた固着液剤、22…最終回塗布時の固着
液剤の流れ、23…回転位置決めシャフト展開図、24
a、24b…案内テーパ部、25a、25b…案内溝、
26a…装置原点復帰時の固定案内ピン位置、26b…
15°回転を開始する固定案内ピン位置、26c…15
°回転が完了した固定案内ピン位置、26d…15°回
転(合計30°回転)を開始する固定案内ピン位置、2
6e…15°回転(合計30°回転)が完了した固定案
内ピン位置、26f、26g、26h…塗布する際の固
定案内ピン位置、27…固定子取付け冶具部、28…回
転固定プランジャ、30…塗布機器本体部、31…X軸
ステージ、32…支柱、101…インナーロータ型のス
テータ(固定子)、106…コアバック部、110…ロ
ータ(回転子)、111…シャフト、112、113…
保持部材(エンドブラケット)、114…外枠、115
…軸受。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田島 泰彦 東京都千代田区神田駿河台四丁目6番地 株式会社日立製作所内 (72)発明者 渡部 隆 千葉県習志野市東習志野七丁目1番1号 株式会社日立製作所産業機器事業部内 Fターム(参考) 5H604 AA05 AA08 BB01 BB13 CC01 CC05 CC15 CC16 DA16 DB02 5H615 AA01 BB01 BB14 PP01 PP08 QQ02 RR07 SS05 SS18 SS24

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固定子積層鉄心に放射状に形成された複数
    の歯部分の各々に、電線を巻線して巻回コイル部を形成
    したボビンの各々を挿着し、該各ボビンの外周側に形成
    された注入部分から所望量の固着液剤を注入して各巻回
    コイル部全周に亘って浸透させ、該固着液剤を硬化させ
    ることによって各巻回コイル部を固着させて構成した固
    定子と、 該固定子内に回転可能に支持されたロータとを備えて構
    成したことを特徴とする電動機。
  2. 【請求項2】固定子積層鉄心に放射状に形成された複数
    の歯部分の各々に、電線を巻線して巻回コイル部を形成
    したボビンの各々を挿着し、該各ボビンの外周側に形成
    された注入部分から所望量の固着液剤を注入して各巻回
    コイル部全周に亘って浸透させ、該固着液剤を硬化させ
    ることによって各巻回コイル部を固着させて構成した固
    定子と、 該固定子内に回転可能に支持されたロータと、 前記固定子の外周を支える外枠と、 前記ロータを回転可能に支持する軸受を有し、前記外枠
    もしくは固定子に取り付けられる保持部材とを備えて構
    成したことを特徴とする電動機。
  3. 【請求項3】固定子積層鉄心に放射状に形成された複数
    の歯部分の各々に、電線を巻線して巻回コイル部を形成
    したボビンの各々を挿着し、該各ボビンの外周側に形成
    された注入部分を通して巻回コイル部の矩形長辺に沿っ
    た複数箇所から所望量の固着液剤を注入することによっ
    て該固着液剤を各巻回コイル部全周に亘って浸透させ、
    該固着液剤を硬化させることによって各巻回コイル部を
    固着させて構成した固定子と、 該固定子内に回転可能に支持されたロータとを備えて構
    成したことを特徴とする電動機。
  4. 【請求項4】固定子積層鉄心に放射状に形成された複数
    の歯部分の各々に、電線を巻線して巻回コイル部を形成
    したボビンの各々を挿着し、該各ボビンの外周側に形成
    された注入部分を通して巻回コイル部の矩形長辺に沿っ
    た複数箇所から所望量の固着液剤を注入することによっ
    て該固着液剤を各巻回コイル部全周に亘って浸透させ、
    該固着液剤を硬化させることによって各巻回コイル部を
    固着させて構成した固定子と、 該固定子内に回転可能に支持されたロータと、 前記固定子の外周を支える外枠と、 前記ロータを回転可能に支持する軸受を有し、前記外枠
    もしくは固定子に取り付けられる保持部材とを備えて構
    成したことを特徴とする電動機。
  5. 【請求項5】請求項1または2または3または4記載の
    固定子を、更に、固定子積層鉄心の歯部分の外周に積層
    して形成されたコアバック部を嵌めあわせて構成したこ
    とを特徴とする電動機。
  6. 【請求項6】固定子積層鉄心に放射状に形成された複数
    の歯部分の各々に、各ボビンに電線を巻線して巻回コイ
    ル部を形成した巻回コイルの各々を挿着する巻回コイル
    挿着工程と、 該巻回コイル挿着工程で固定子積層鉄心の複数の歯部分
    の各々に挿着された巻回コイルの複数に亘って、各ボビ
    ンの外周側に形成された注入部分を通して所望量の固着
    液剤を注入することによって該固着液剤を各巻回コイル
    部全周に亘って浸透塗布させることを繰り返す固着液剤
    塗布工程と、 該固着液剤塗布工程で固定子積層鉄心の歯部分に挿着さ
    れた複数の巻回コイルに亘って塗布された固着液剤を加
    熱させて硬化させて固定子を得る硬化工程とを有するこ
    とを特徴とする電動機用固定子の製造方法。
  7. 【請求項7】固定子積層鉄心に放射状に形成された複数
    の歯部分の各々に、各ボビンに電線を巻線して巻回コイ
    ル部を形成した巻回コイルの各々を挿着する巻回コイル
    挿着工程と、 該巻回コイル挿着工程で固定子積層鉄心の複数の歯部分
    の各々に挿着された巻回コイルの複数に亘って、各ボビ
    ンの外周側に形成された注入部分を通して各巻回コイル
    部の矩形長辺に沿った複数箇所から所望量の固着液剤を
    注入することによって該固着液剤を各巻回コイル部全周
    に亘って浸透させることを繰り返す固着液剤塗布工程
    と、 該固着液剤塗布工程で固定子積層鉄心の歯部分に挿着さ
    れた複数の巻回コイルに亘って塗布された固着液剤を加
    熱させて硬化させて固定子を得る硬化工程とを有するこ
    とを特徴とする電動機用固定子の製造方法。
  8. 【請求項8】固定子積層鉄心に放射状に形成された複数
    の歯部分の各々に、各ボビンに電線を巻線して巻回コイ
    ル部を形成した巻回コイルの各々を挿着する巻回コイル
    挿着工程と、 該巻回コイル挿着工程で複数の巻回コイルを挿着した固
    定子積層鉄心を軸心を中心に回転可能に支持し、該固定
    子積層鉄心を軸心を中心にして前記巻回コイルのピッチ
    に合わせて回転歩進させ、該回転歩進された巻回コイル
    に対してボビンの外周側に形成された注入部分を通して
    巻回コイル部の矩形長辺に沿った複数箇所から所望量の
    固着液剤を注入することによって該固着液剤を巻回コイ
    ル部全周に亘って浸透させる固着液剤塗布工程と、 該固着液剤塗布工程で固定子積層鉄心に挿着された複数
    の巻回コイルに亘って塗布された固着液剤を加熱させて
    硬化させて固定子を得る硬化工程とを有することを特徴
    とする電動機用固定子の製造方法。
  9. 【請求項9】請求項6または7または8記載の電動機用
    固定子の製造方法において、更に、硬化工程で得られた
    固定子の外周に積層されたコアバック部を嵌めあわせる
    嵌めあわせ工程を有することを特徴とする電動機用固定
    子の製造方法。
  10. 【請求項10】請求項6または7または8記載の固着液
    剤塗布工程において、固着液剤の注入を吐出ノズルを用
    いて行うことを特徴とする電動機用固定子の製造方法。
  11. 【請求項11】請求項8記載の固着液剤塗布工程におい
    て、固定子積層鉄心を軸心を中心に回転可能に支持する
    移動テーブルを軸心方向に往復移動させることによっ
    て、複数の巻回コイルを挿着した固定子積層鉄心を軸心
    を中心にして前記巻回コイルのピッチに合わせて回転歩
    進させることを特徴とする電動機用固定子の製造方法。
  12. 【請求項12】複数の巻回コイルを挿着した固定子積層
    鉄心を軸心を中心に回転可能に支持する支持部材と、 該支持部材で支持された固定子積層鉄心を軸心を中心に
    して前記巻回コイルのピッチに合わせて回転歩進させる
    回転歩進手段と、 該回転歩進手段で回転歩進された巻回コイルに対してボ
    ビンの外周側に形成された注入部分を通して巻回コイル
    部の矩形長辺に沿った複数箇所から所望量の固着液剤を
    注入することによって該固着液剤を巻回コイル部全周に
    亘って浸透させる固着液剤塗布手段とを備えたことを特
    徴とする固着液剤の塗布装置。
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