JP2000232555A - イメージセンサとその出力補正方法 - Google Patents

イメージセンサとその出力補正方法

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JP2000232555A
JP2000232555A JP11030633A JP3063399A JP2000232555A JP 2000232555 A JP2000232555 A JP 2000232555A JP 11030633 A JP11030633 A JP 11030633A JP 3063399 A JP3063399 A JP 3063399A JP 2000232555 A JP2000232555 A JP 2000232555A
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Toru Kitagawa
亨 北川
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Oki Electric Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 イメージセンサの出力信号の補正を適切に行
う。 【解決手段】 原稿43を密着する原稿台ガラス42に
は、原稿43とは別の白色原稿60が貼り付けられてい
る。原稿台ガラス42の下側の光源41からの照射光が
原稿43及び白色原稿60で反射され、これらの反射光
が受光素子であるCCD47,57に結像し、CCD4
7,57から原稿43及び白色原稿60に対応する画像
信号を出力される。ここで、白色原稿60は、原稿43
と同じ光源41からの光を反射するので、例えば受光素
子57の出力信号を用いれば、例えば光源41の変動で
変化する受光素子47の出力信号を何時でも補正するこ
とが可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、密着オンチップフ
ィルタ方式カラーイメージセンサ等のイメージさセンサ
とその出力補正方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、このような分野の技術としては、
例えば、次の文献に記載されたものがあった。 文献1;「イメージスキャナの重要技術と新製品開発の
ための応用システム」(1988−8−1)株式会社技
術情報協会発行、P.10-15,85-89 文献2;特公昭61―14702号公報 イメージスキャナやフィルムスキャナをはじめとする密
着カラーイメージセンサには、原稿等の被記録媒体上の
カラー画像を濃淡情報で読取るため、赤(以下、Rとい
う)、緑(以下、Gという)、青(以下、Bという)の
光源を切換え、白黒センサで読み取る光源切換方式や、
白色光源を用い、RGBフィルタを切換えて白黒センサ
で読取るフィルタ切換方式や、白色光源を用い、RGB
フィルタを受光素子上に貼り付けたカラーセンサで読取
るオンチップフィルタ方式のカラーイメージセンサを備
えたものがある。
【0003】図2は、従来の密着オンチップフィルタ方
式カラーイメージセンサの基本原理を示す断面図であ
る。このカラーイメージセンサは、白色光源1を備えて
いる。白色光源1の例えば上側に、原稿台ガラス2が取
付けられている。原稿台ガラス2の上に原稿3が密着
し、この密着面が原稿読取り位置4になる構成なってい
る。原稿台ガラス2の下には、セルフォックレンズアレ
イ(以下、SLAという)5が設けられている。SLA
5の下側の焦点位置に、センサプレート6が配置されて
いる。センサプレート6の上面に、配列された白黒の受
光素子7と、R、G、Bからなるオンチップフィルタ8
とが搭載されている。
【0004】次に、図2のカラーイメージセンサの動作
を説明する。白色光源1の照射光は、原稿台ガラス2を
約45度の角度で透過し、原稿3の下面、つまり、原稿
読取り位置4を照射する。原稿読取り位置4における反
射光は、被写体濃度に応した拡散反射光となる。SLA
5は、光軸が原稿3と垂直ととなるように、原稿読取り
位置4の法線上に取付けられている。SLA5が原稿読
取り位置の法線上に位置することから、SLA5は原稿
読取り位置4の被写体濃度を0度拡散反射光として受光
する。SLA5は、原稿読取り位置4の被写体像を、放
射側の受光素子7に結像する。受光素子7は、この被写
体像を電気信号に変換して出力する。ここで、受光素子
7にはR、GまたはBからなるオンチップフィルタ8が
貼り付けられていることから、受光素子7が出力する電
気信号はR、GまたはBのカラー信号となる。
【0005】このようなカラーイメージセンサは、これ
に備わる多数の受光素子に対して一様な光量の光を照射
した場合、各受光素子から同様なレベルの出力信号が得
られることが望ましい。しかし、実際には、照射する光
源の光量分布や受光素子の感度ばらつき等があり、各受
光素子の出力は一様なものとはならない。従って、この
ようなイメージセンサを用い、例えば中間調の濃度をも
読取るような多値の画像処理を行なう場合には、濃度の
再現性が得られないという不具合が生じる。そのため、
この不具合を防止する目的のイメージセンサの出力補正
方法が、従来から、種々提案されている。例えば、前記
文献1の第85頁〜第89頁に記載された技術では、暗
示信号(光源からの光を照射しない場合等に得られる出
力信号)をA/D(アナログ/デジタル)変換し、暗示
信号とは異なるタイミングで、明示信号(光源から一定
の光を照射した場合に得られる出力信号)を読取り、該
明示信号から暗示信号を引いて正味の変化分を求めて記
憶しておく。そして、実際の読取りを行なうときに、入
力信号から暗示信号を引き、次いで、先に記憶してあっ
た明示信号と暗示信号との差で割る。これにより、正規
化した信号を得ている。
【0006】一方、文献2には、次のような出力補正方
法が開示されている。暗示における各絵素(受光素子と
同義)の出力信号Didと、一定光量が照射されたとき
(明示)における各絵素の出力信号Diwを用い、このイ
メージセンサ上に投影された像の濃淡に応じて得られる
絵素の出力信号Di を、次の式(1)で補正し、その補
正値Dixを出力信号とする。ただし、Aは定数である。 Dix=A(Di ―Did)/(Diw―Did)・・・(1)
【0007】図3は、補正の原理を示す図であり、図4
は、図3の補正後の光量と出力の関係を示す特性図であ
る。図5は、図4の補正を行う装置を示す構成図であ
る。暗示(0%)から明示(100%)までの光量の変
化に対し、絵素E1の出力電圧D1は、図3の特性10
で示すごとく変化し、また、絵素E2の出力電圧D2は
特性11で示すごとく変化する。これらを式で示すと、
次の(2),(3)式で表される。 D1=(D1w ―D1d )L+D1d ・・・(2) D2=(D2w ―D2d )L+D2d ・・・(3) 文献2の補正方法によれば、このような特性を有する各
絵素において、明示に共に出力値がAとなるように、電
圧D1またはD2対し、それぞれA(D1―D1d )/
(D1w ―D1d )及びA(D2―D2d )/(D2w
―D2d )の演算を行い、同―の光量に対し、絵素E
1、絵素E2の出力が等しくなるように補正している。
そして、各絵素E1,E2毎に暗示及び明示の出力信号
Did及びDiwをそれぞれ予め求めて、上述の演算を行な
うことで、すべての絵素が図4のように、補正された光
量―出力電圧特性を得ていた。
【0008】文献2では、このような補正を行う装置の
例として図5の構成例を示している。この装置は、イメ
ージセンサからの出力信号が入力される入力端子21
と、アナログスイッチ22,23、A/Dコンバータ2
4、ランダムアクセスメモリ(以下、RAMという)2
5,26、D/Aコンバータ27,28、引算器29、
割算器30を備え、図5のように接続されている。入力
端子21には、アナログスイッチ22が接続され、イメ
ージセンサの暗示における出力信号の、例えば、光源が
オフ状態での出力信号が入力されるときは、該アナログ
スイッチ22はオンとなり、かつ、アナログスイッチ2
3はオフになる。そして、暗示の出力信号は、A/D変
換器24でデジタル信号に変換された後、信号Didとし
てRAM25に格納される。さらに、信号Didは、必要
に応じD/Aコンバータ27によってアナログ信号に変
換された後、引算器29に出力される。一方、入力端子
21にイメージセンサの明示の出力信号の、例えば白色
の原稿に所定光量の光が照射されているときの出力信号
が入力されるときは、アナログスイッチ22はオフとな
り、かつ、アナログスイッチ23はオンとなり、この信
号は引算器29に直接入力される。
【0009】そして、引算器29は、明状態の出力信号
からRAM25に格納されている暗示の出力信号を差し
引いた(Diw−Did)をA/Dコンバータ24に対し出
力する。A/Dコンバータ24でデジタル変換された信
号(Diw−Did)は、RAM26に格納される。さら
に、この信号(Diw−Did)は、必要に応じてD/Aコ
ンバータ28によってアナログ信号に変換された後、割
算器30に出力される。この装置においては、原稿読み
取り時には、アナログスイッチ22,23は共にオフと
される。従って、原稿からの絵素毎の出力信号Di は、
入力端子21を介して引算器29のプラス側端子に入力
される。引算器29のマイナス側端子には、信号Di に
対応する信号Didが入力されているから、この結果、引
算器29の出力端子から信号(Di −Did)が出力され
る。また、このときの信号(Di −Did)は、割算器3
0の一方の端子Yに入力され、該割算器30の他方の端
子Xは(Diw−Did)が入力されているので、この割算
器30にAなる定数を持たせておくことにより、前記
(1)式が実行される。その結果、割算器30の出力端
子からは、補正出力信号Dixが出力されることになる。
【0010】以上のように、従来の補正方法は、イメー
ジセンサの暗示における出力信号をメモリに格納し、イ
メージセンサの明示における出力信号をメモリに格納す
る。この暗示における信号は、原稿を照射する光源をオ
フにしてイメージセンサの出力信号として取り込み、原
稿の基準の黒データおよび受光素子の暗電流信号として
記憶される。また、明示における信号は、白色の基準原
稿を予め備え、この白色基準原稿を光源が照射し、イメ
ージセンサの出力信号を原稿の基準の白データとして記
憶する。基準黒データを0%、基準白データを100%
とし、実際の読取り時の受光素子の出力信号をこれらの
基準データでそれぞれ補正するものであった。よって、
これらの補正方法は、暗示における基準黒データ(暗電
流信号を含む)から、明示の基準白データ(白色の基準
原稿による)に至る中間調の濃度を、光電変換および上
記出力補正方法により正規化した画像信号を、忠実に再
現できるようにしたものであった。また、以上の密着オ
ンチップフィルタ方式カラーイメージセンサを用い(装
置に搭載して)、カラー原稿を読取る手段としては、文
献1の第10頁〜第15頁に記載される原稿移動型イメ
ージスキャナがあった。
【0011】図6は、原稿移動型イメージスキャナに搭
載された密着オンチップフィルタ方式カラーイメージセ
ンサを示す断面図であり、図2中の要素と共通の要素に
は共通の符号が付されている。このカラーイメージセン
サは、図2にセンサ筐体31を付加すると共に、原稿台
ガラス2の上部にプラテン32を取り付けたものであ
る。プラテン32は、原稿3を原稿台ガラス2に密着さ
せる効果を持つ。一般に密着カラーイメージセンサは、
原稿読取り部の焦点深度が極めて浅い。そのため、プラ
テン32と原稿台ガラス2の隙間は、原稿3がぎりぎり
通る程度に狭い。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
密着オンチップフィルタ方式カラーイメージセンサ及び
出力補正方法には、次のような課題があった。例えば、
従来の出力補正方法では、白色の基準原稿を備えるか、
或いは、なんらかの方法で基準白データを取り込む必要
がある。原稿固定型のイメージスキャナやコピー機にお
いては、文献2で示すような出力補正方法は有効なもの
であるが、それでも、白色の基準原稿を原稿の読取り部
と離れた位置に取り付け、原稿画像を読取る以前に、こ
の白色原稿を読取って基準の白データを更新するか、或
いは、原稿の代わりに白色原稿を読取り、これを基準白
データに更新する必要がある。そのため、装置の高速化
に支障を残す。
【0013】さらに、原稿移動型のOCR機やファック
ス等においては、白色の基準原稿を取り付けづらいとい
う問題がある。例えば、図6の密着型のイメージセンサ
を備えた原稿移動型のOCR機では、適切な焦点深度を
得るため、プラテン32でイメージセンサ読取り部の原
稿台ガラス2に原稿3を密着させて読取る。原稿台ガラ
ス2とプラテン32間の隙間がわずかであることから、
原稿台ガラス2上部の原稿読取り位置4に白色の基準原
稿を取り付けることが難しい。このように、白色の基準
原稿が取り付けづらいときにおいて原稿移動型イメージ
スキャナの基準白データを更新する例として、原稿を読
取る以前に、予め白色原稿を読取っておき、この時の白
データを基準白データとして記憶しておくことが考えら
れるが、この例でも頻繁に基準白データを更新すること
は、取扱い上無理がある。つまり、連続原稿読取りを必
要とするような原稿移動型装置では、白色原稿をその都
度読取り、基準白データを更新することは不可能であ
る。また、無理をして基準白データを更新せずに連続的
に原稿を読取ると、連続原稿の読取り中に、光源の輝度
が変化したり、センサの温度上昇によって暗示の信号が
変化したりする。
【0014】図7は、キセノンタイプの冷陰極管での輝
度変動を示す特性図である。図8は、CCDイメージセ
ンサの暗信号変動を示す特性図である。極めて輝度変動
の少ないとされるキセノンタイプの冷陰極管でも、R、
G、B毎の輝度変動がある。また、CCDイメージセン
サでは、温度上昇に伴い、暗示の信号(暗信号)が図8
のように大きく変動する。
【0015】以上のことから、特に原稿移動型イメージ
スキャナに搭載される密着オンチップフィルタ方式カラ
ーイメージセンサでは、白色原稿を装置に搭載しづら
く、白色原稿を予め読取って基準白データを更新するこ
とは高速性を阻害し、基準白データを更新せずに連続原
稿等を読取ると、光源の輝度変動やCCDイメージセン
サの温度上昇による暗信号の変化により、安定した補正
出力信号を得られない等の問題があり、技術的に満足で
きるものが得られなかった。
【0016】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明のうちの第1の発明は、イメージセンサにお
いて、次のように構成している。即ち、光源と、表面に
読取り対象原稿が密着され、裏面から照射された前記光
源からの照射光を該読取り対象原稿で反射させる原稿台
ガラスと、前記反射した光が結像する第1の受光素子を
有し、該反射した光に基づき前記読取り対象原稿の画像
を表す出力信号を出力する第1の読取りユニットと、前
記原稿台ガラスの裏面側に配置され、前記光源を前記第
1の読取りユニットと共用し、該原稿台ガラスの表面に
前記読取り対象原稿とは別に貼り付けられた基準白色原
稿から反射された前記光が結像する第2の受光素子を有
し、該基準白色原稿を表す出力信号を出力する第2の読
取りユニットとを、備えている。このような構成を採用
したことにより、何時でも、基準白色原稿を表す出力信
号を第2の読取りユニット側から出力できる。
【0017】第2の発明は、第1の発明のイメージセン
サにおける出力信号を補正する出力補正方法において、
次のような方法を講じている。
【0018】初期化動作段階では、前記第1の読取りユ
ニットから前記光源を消灯した状態に対応する出力信号
を暗示信号S1AD として入力して記憶し、前記第2の読
取りユニットから該光源を消灯した状態に対応する出力
信号を暗示信号S2AD として入力して記憶し、該第1の
読取りユニットから前記読取り対象原稿に代わる白色原
稿を前記光源を点灯して読取った出力信号を明示信号S
1AL として入力し(明示信号S1AL −暗示信号S1AD
の値を記憶し、かつ該第2の読取りユニットから前記基
準白色原稿を該光源を点灯して読取った出力信号を明示
信号S2AL として入力し(明示信号S2AL −暗示信号S
2AD )の値を記憶する初期化処理を行っておく。そし
て、前記初期化から適宜な時間が経過した時には、前記
第1の読取りユニットからその時点での前記暗示信号S
1AD に相当する暗示信号S1BD を入力して記憶すると共
に該第1の読取りユニットで前記読取り対象原稿を前記
光源を点灯して読取った出力信号を原稿画像信号Sgと
して入力し、これらと前記(明示信号S1AL −暗示信号
1AD )とから、定数をKとして、第1の出力補正信号
=K*(原稿画像信号Sg−暗示信号S1BD )/(明示
信号S1AL −暗示信号S1AD )で表される第1の出力補
正信号を求め、前記第2の読取りユニットからその時点
での前記暗示信号S2AD に相当する暗示信号S2BD を入
力して記憶すると共に該第2の読取りユニットで前記基
準白色原稿を前記光源を点灯して読取った出力信号を明
示信号S2BL として入力し、これらと前記(明示信号S
2AL −暗示信号S2AD )から、第2の出力補正信号=K
*(明示信号S2BL −暗示信号S 2BD )/(明示信号S
2AL −暗示信号S2AD )で表される第2の出力補正信号
を求め、かつ、目的出力補正信号=K*(第1の出力補
正信号)/(第2の出力補正信号)で表される目的出力
補正信号を最終的な補正信号として出力するようにして
いる。このような構成を採用したことにより、初期化処
理で補正が行われるが、この補正から後に、例えば光源
の輝度が変動しても、適宜に、記憶する信号を更新しつ
つ、新たな補正が行われ、適性な補正信号が得られる。
【0019】
【発明の実施の形態】第1の実施形態 図1は、本発明の第1の実施形態を示す密着オンチップ
フィルタ方式カラーイメージセンサの断面図である。こ
のカラーイメージセンサは、白色光源41を備えてい
る。白色光源41は、冷陰極管または熱陰極管等からな
る管光源、或いはR、G、BのLEDを同時発光させる
ものでも良い。光源41の上側に、原稿台ガラス42が
取付けられている。原稿台ガラス42は、上に原稿43
を密着させて原稿43の読取り面が原稿読取り位置44
になるように支持するものであり、白色の照射光或いは
原稿濃度(被写体像)に応じた反射光を透過させること
から、透過性の良い、色波長に影響の少ない白板ガラス
等が用いられている。原稿台ガラス42の下には、第1
のSLA45が設けられている。原稿読取り位置44を
予め決定し、この原稿読取り位置44に対して原稿43
及び原稿台ガラス42と垂直になるようにSLA45を
所定の位置に配備する。また、原稿読取り位置44が決
定したら、白色光源41からの照射光が約45度になる
ように、この白色光源41を固定している。
【0020】SLA45の下側に、センサプレート46
が配置されている。センサプレート46の上面に、第1
の受光素子である白黒のCCD47と、R、G、Bから
なる第1のオンチップフィルタ群48とが搭載されてい
る。SLA45の端面からCCD47までの距離は、オ
ンチップフィルタ群48の厚さが薄膜形状であることか
ら、ほぼ該SLA45の物性により決定する。また、原
稿読取り位置44とSLA45の光軸センタとCCD4
7とは1直線となっている。
【0021】一方、SLA45の白色光源41を挟んで
相対する位置には、第2のSLA55が配置されてい
る。SLA55の光軸センタは、SLA45の光軸セン
タと平行であり、該SLA55の光軸センタの下のセン
サブレート46上には、第2の受光素子であるCCD5
7及び第2のオンチップフィルタ群58が取り付けられ
ている。SLA45とCCD47とオンチップフィルタ
群48とが第1の読取りユニットU1を構成するのに対
し、SLA55とCCD57とオンチップフィルタ群5
8とにより、第2の読取りユニットU2が構成されてい
る。原稿台ガラス42表面のSLA55の光軸センタの
位置が、第2の読取りユニットU2の読取り位置59で
あり、該読取り位置59には基準となる白色原稿60が
貼り付けられている。この第2の読取りユニットU2で
は、予め原稿台ガラス42に貼り付けられた白色原稿6
0から反射された光を、SLA55及びオンチップフィ
ルタ群58を介してCCD57に結像するように機能す
る。
【0022】図9は、オンチップフィルタ群48,58
の配列を示す図である。オンチップフィルタ群48,5
8は、絵素の構成に応じてR、G、Bが例えば図9のよ
うな配列になるように、CCD47,57上に添着され
ている。
【0023】次に、図1の動作を説明する。白色光源4
1による照射光は、原稿台ガラス42に入射する。この
とき照射光は、原稿台ガラス42の屈折率に依存して角
度を変え、原稿台ガラス42に密着された原稿43の読
取り位置44を照射する。原稿読取り位置44における
反射光は、被写体濃度に応じた拡散反射光となる。SL
A45が原稿読取り位置の法線上に位置することから、
該SLA45は、原稿読取り位置44の被写体濃度を0
度拡散反射光として受光する。SLA45は、原稿読取
り位置44の被写体像をCCD47に結像し、CCD4
7は、この被写体像を電気信号に変換する。受光素子で
あるCCD47には、予め、R、G、Bからなるオンチ
ップフィルタ群48が添着されていることから、CCD
47の出力する出力信号は、R、G、Bのカラー信号と
なる。一方、第2の読取りユニット側では、白原稿60
が光源41で照射された反射光が入力されるので、SL
A55がそれをCCD57上に結像させる。
【0024】つまり、第1の読取りユニットU1は、白
色光源41の照射光による原稿43のカラー画像をCC
D47により出力することから、原稿43の画像を該C
CD47の解像度に応じた任意のカラー画像として読取
り、第2の読取りユニットU2は、白色光源41の照射
光による白色原稿59のカラー画像をCCD57から出
力することから、白色光源41のR、G、B毎の輝度変
動をリアルタイムに感知することができる。なお、第1
の読取りユニットU1におけるCCD47及びオンチッ
プフィルタ群48は必要に応じた読取り解像度を持つ
が、第2の読取りユニットU2におけるCCD57及び
オンチップフィルタ群58は光源41の輝度変動におけ
る一様性を検出できる程度の低い解像度を持てばよく、
必ずしもCCD47及びオンチップフィルタ群48と同
じ解像度を持つものでなくてもよい。
【0025】以上のように、この第1の実施形態例で
は、密着オンチップフィルタ方式カラーイメージセンサ
において、SLA45とCCD47とオンチップフィル
タ48とを用いて第1の読取りユニットU1を構成し、
これら第1の読取りユニットU1と同一の筐体内に、さ
らにSLA55とCCD57とオンチップフィルタ58
とからなる第2の読取りユニットU2を設け、該第1の
読取りユニットU1及び第2の読取りユニットU2に用
いる白色光源41は共通のものとしている。第1の読取
りユニットU1における出力信号は、原稿を任意の解像
度でカラー画像信号として出力し、第2の読取りユニッ
トU2における出力信号は、この第1の読取りユニット
U1に用いる光源41により照射された白色原稿を、任
意の解像度でカラー信号として出力する。よって、第1
の読取りユニットU1で原稿43を読取り中に、第2の
読取りユニットU2を用いることで、第1の読取りユニ
ットU1の読取る原稿を照射する光源のR、G、B毎の
輝度変動を、任意のタイミングで検出することができ
る。よって、第1の読取りユニットU1が原稿を読取り
中に、仮に光源41に輝度変動が生じたとしても、第2
の読取りユニットU2による出力信号に基づき、第1の
読取りユニットU1の出力信号を補正し得る。
【0026】第2の実施形態 図10は、本発明の第2の実施形態を示す出力補正方法
を行う補正装置の構成図である。この補正装置は、第1
の実施形態のカラーイメージセンサに接続され、該カラ
ーイメージセンサの出力信号を補正する装置であり、第
1の入力端子71を有している。入力端子71は、第1
の実施形態の図1中のCCD47の出力端子に接続され
る端子であり、該入力端子71には、A/Dコンバータ
72が接続され、該A/Dコンバータ72の出力側に
は、RAM73が接続されている。RAM73の出力側
には、該RAM73の出力信号を一方の入力とし、A/
Dコンバータ72の出力信号を他方の入力とする引算器
74が接続されている。引算器74の出力側には、RA
M75が接続されている。RAM75の出力側には、該
RAM75の出力信号を一方の入力とし、引算器74の
出力信号を他方の入力とするルックアップテーブル(以
下LUTという)76が接続されている。LUT76の
出力側は、LUT77の一方の入力側に接続されてい
る。
【0027】この補正装置には、さらに、第2の入力端
子81が設けられている。入力端子81は、図1中のC
CD57の出力端子に接続される端子であり、該入力端
子81には、A/Dコンバータ82が接続され、A/D
コンバータ82の出力側には、RAM83が接続されて
いる。RAM83の出力側には、該RAM83の出力信
号を一方の入力とし、A/Dコンバータ82の出力信号
を他方の入力とする引算器84が接続されている。引算
器84の出力側には、RAM85が接続されている。R
AM85の出力側には、該RAM85の出力信号を一方
の入力とし、引算器84の出力信号を他方の入力とする
LUT86が接続されている。LUT86の出力側が、
LUT77の他方の入力側に接続されている。
【0028】各A/Dコンバータ72,82は、それぞ
れアナログ信号をデジタル信号に変換するものであり、
アナログ入力信号を変換して例えば、デジタルの0から
255の数で表現する8bitの変換手段である。各R
AM73,83は、各A/Dコンバータ72,82の出
力するデジタル信号をそれぞれ入力するようになってい
る。RAM73は、第1の実施形態で説明したように光
源41を消すか、原稿43を黒色原稿にするか、或いは
原稿背部に光を反射するような材料のない仕組みにして
原稿を装着しない等の方法で作成した暗示信号を必要に
応じて格納する。RAM83は、光源を消した暗示の信
号を必要により格納する。よって、RAM73は、第1
の実施形態で説明した第1の読取りユニットU1におけ
る暗示信号を必要により格納し、RAM83は第2の読
取りユニットU2における暗示信号を必要により格納
し、これらRAM73,83は、CCD47とCCD5
7の各画素ごとの暗示信号を、画素サンプリング毎に常
時出力するように機能する。
【0029】また、この実施形態では、8bitのデジ
タル変換手段としたので、RAM73の必要容量は、第
1の読取りユニットU1におけるCCD47の画素数
と、256を乗じたものとなり、RAM83の必要容量
は、第2の読取りユニットU2におけるCCD57の画
素数と256を乗じたものとなる。各引算器74,84
は、A/Dコンバータ72及びRAM73の出力信号と
A/Dコンバータ82及びRAM83の出力信号とをそ
れぞれ入力する。引算器74は、A/Dコンバータ72
の出力信号からRAM73の出力するCCD47の暗示
信号を引いた出力信号を出力する機能を有している。同
様に引算器84は、A/Dコンバータ82の出力信号か
らRAM83の出力するCCD57の暗示信号を引いた
出力信号を出力する機能を有している。
【0030】各RAM75及びRAM85は、各引算器
74,84の出力信号をそれぞれ入力する。RAM75
は、予め、原稿の読取り位置44に図示しない白色原稿
を原稿43と置き換えて取り付け、さらに白色光源41
を点灯し、この時の明示信号から前述したRAM73か
らの暗示信号を引算器74により引いた値を必要に応じ
て記憶する。RAM85は、光源41を点灯し、第2の
読取りユニットU2に予め取付けられた基準白色原稿6
0を明示信号として読取り、RAM83に予め記憶され
た第2の読取りユニットU2による暗示信号とから引算
器84によって計算される(第2の読取りユニットU2
における明示信号−第2の読取りユニットU2における
暗示信号)の値を、RAM75が必要に応じて記憶する
際に同時に記憶する。RAM75とRAM85とは、R
AM73,83と同様に、CCDの画素サンプリング毎
に、記憶した値をそれぞれ常時出力する構成になってい
る。
【0031】LUT76とLUT86は、各引算器7
4,84及びRAM75、85の出力信号を入力する。
LUT76は引算器74の出力信号とRAM75の出力
信号とから正規化される第1の読取りユニットU1にお
ける出力補正値を出力するものである。同様にLUT8
6は引算器84の出力信号とRAM85の出力信号から
正規化される第2の読取りユニットU2における出力補
正値を出力するものである。LUT76及びLUT86
により、正規化される算出式は後に詳細に説明する。L
UT77は、LUT76とLUT86の出力信号を入力
するようになっている。LUT76により正規化された
第1の読取りユニットU1における出力補正値と、LU
T86により正規化された第2の読取りユニットU2に
おける出力補正値とに基づき、目的とする算出結果を出
力するものである。
【0032】次に、図10の補正装置の動作を説明しつ
つ、この第2の実施形態の出力補正方法を説明する。先
ず、第1の実施形態で説明した密着オンチップフィルタ
方式カラーイメージセンサの原稿読取り位置44に、予
め、白色の原稿をセットする。先ず光源41を消して、
読取った値をA/Dコンバータ72,82を介してRA
M73とRAM83にそれぞれ入力し、この温度下にお
けるCCD47の暗示信号をRAM73に、CCD57
の暗示信号をRAM83に初期値として記憶する。これ
らの暗示信号は、CCDの画素毎の暗示信号として記憶
され、以後、画素のサンプル毎に出力される。ここで、
RAM73の記憶した暗示信号を、第1の読取りユニッ
トU1でタイミングAで読取った暗示信号(Dark)とし
て暗示信号S1AD とし、RAM83の記憶した暗示信号
を、第2の読取りユニットU2でタイミングAで読取っ
た暗示信号(Dark)として暗示信号S2AD とする。
【0033】次に、光源41を点灯させ、この状態(原
稿読取り位置44に白色原稿がセットされた状態)で読
取った値に対応する値をRAM75及びRAM85にそ
れぞれ入力する。予め、暗示信号S1AD がRAM73に
記憶され、暗示信号S2AD がRAM83に記憶されてい
ることから、RAM75には、光源41により照射さ
れ、予めセットされた白色の原稿に対応するカラー信号
が第1の読取りユニットU1において明示信号からRA
M73の暗示信号S1AD を引算器74により引いた値が
出力され記憶される。この時の明示信号を、第1の読取
りユニットU1でタイミングA′で読取った明示信号
(Light )としてS1AL とすると、RAM75には(S
1AL −S1AD )が格納されることになる。また、RAM
85には、第1の読取りユニットU1と同じ光源41に
より照射され、白色原稿60によるカラー信号が第2の
読取りユニットU2において明示信号からRAM83の
暗示信号S2AD を引算器84により引いた値が出力され
格納される。このときの明示信号を、第2の読取りユニ
ットU2でタイミングA′で読取ったとしてS2AL とす
ると、RAM85には、(S2AL −S2AD )が格納され
ることになる。ここまでの動作を「初期化動作」と呼
ぶ。
【0034】前述した密着オンチップフィルタ方式カラ
ーイメージセンサの原稿読取り位置44に、予めセット
した白色の原稿を取り除き、正規の読取り対象の原稿を
セットして読取りを開始する。例えば、この正規の原稿
の読取りが、連続した原稿読取りであって、「初期化動
作」が困難であって、かつ、光源41の輝度変動が生じ
易い場合について、以後説明する。
【0035】連続した原稿読取りであって、仮に高速の
読取装置であっても、原稿と原稿の間には、1秒から2
秒といった「原稿間における余分な時間」が発生する。
イメージセンサに多用される冷陰極管等にとって、この
余分な時間は一旦光源を消して再度点灯するのに十分な
時間である。例えば、「原稿間における余分な時間」
に、光源41を消して読み取った値をRAM73,83
にそれぞれ入力すると、この温度下におけるCCD47
の暗示信号がRAM73に、CCD57の暗示信号がR
AM83に記憶される。これらの暗示信号は、CCDの
画素毎の暗示信号として記憶され、以後、画素のサンプ
ル毎に出力される。この更新されたRAM73の暗示信
号を、第1の読取りユニットU1でタイミングBで読取
った暗示信号として暗示信号S1BD とし、RAM83の
記憶した暗示信号を、第2の読取りユニットU2でタイ
ミングBで読取った暗示信号として暗示信号S2BD とす
る。再び光源41を点灯し、原稿読取を実施させると、
CCD47が正規の原稿に対応するカラー画像信号を出
力し、CCD57は白色原稿60に対応するカラー画像
信号を出力する。このときのカラー画像信号を原稿画像
信号Sg及び明示信号S2BL とする。明示信号S
2BL は、光源41の輝度変動に応じた値になっている。
A/Dコンバータ72,82は、原稿画像信号Sg及び
2BL をデジタルに変換して出力する。
【0036】RAM73には、予め、暗示信号S1BD
格納され、RAM83には、予め、暗示信号S2BD が格
納されていることから、引算器74は、(Sg−
1BD )を出力し、引算器84は、(S2BL −S2BD
を出力する。「初期化動作」において、RAM75には
(S1AL −S1AD )が格納され、RAM85には(S
2AL −S2AD )が格納されていることから、LUT76
の一方の入力側には、(Sg−S1BD )が入力され、他
方には(S1AL −S1AD )が入力される。また、LUT
86の一方の入力側には、(S2BL −S2BD )が入力さ
れ、他方には(S2AL −S2AD )が入力される。LUT
76及びLUT86は、下記の算出を行い、第1の読取
りユニットU1及び第2の読取りユニットU2における
第1及び第2の出力補正信号S76 ,S86 をそれぞれ出
力する。
【数1】 但し、Kは定数であり、本実施形態では、A/Dコンバ
ータ71,81を8bitとしたので、例えば、暗示か
ら明示における画像信号を0%から100%に正規化す
るのであれば、K=255である。
【0037】LUT77には、上記(4)式で算出され
たLUT76の出力補正信号と(5)式で算出されたL
UT86の出力補正信号が入力される。LUT77は下
記の(6)式により算出された値を出力し、目的とする
出力補正信号を出力端子から出力する。
【数2】
【0038】図11は、CCD47,57の温度に対す
る出力変動を示す特性図であり、図12は、光源41の
輝度変動を示す図である。これらの図11及び図12を
参照しつつ、本実施形態の補正方法を考察する。例え
ば、白色光源41が温度等に影響されず、常に一定した
輝度を出力するものとすると、白色の原稿をセットして
A/Dコンバータ72から出力する明示信号或いはA/
Dコンバータ82から出力する明示信号は、CCD4
7,57の温度上昇により、図11中のWのようにな
る。また、光源41を消すなどした際の暗示信号は図1
1中のBのようになる。Wの傾斜とBの傾斜は、ほぼ同
し傾斜を示すことが実験により確認されている。つま
り、輝度の一定した光源であれば、CCD47,57が
出力する明示信号は、温度上昇による暗電流成分(暗示
信号)を単に加算する。ある温度(X1)での明示信号
をW1、暗示信号をb1、及び温度上昇した温度(X
2)での明示信号をW2、暗示信号をb2とすると、下
記の条件が成立する。 (W1−b1)≒(W2−b2)・・・(7)
【0039】ここで、「初期化動作」時の温度をX1、
「原稿間における余分な時間」での温度をX2とする
と、(4)式より得られるLUT76の出力補正信号
は、 K*(Sg−b2)/(W1−b1)≒K*(Sg−b
2)/(W2−b2) となり、輝度の一定した光源であれば、例え、温度上昇
があっても、このLUT76の出力信号は、原稿画像信
号Sgを暗示から明示にかけて正規化する。
【0040】また、(5)式より得られるLUT86の
出力補正信号は、 K*(W1−b1)/(W2−b2)≒K となり、LUT76およびLUT86の出力補正信号よ
り、LUT77の出力補正信号は、(6)式により、K
*(LUT76の出力補正信号≒K*(Sg−b2)/
(W2−b2))/(LUT86の出力補正信号≒K)
=K*(Sg−b2)/(W2−b2)として出力され
る。しかし、「初期化動作」から「原稿間における余分
な時間」までの間、白色光源41の輝度が一定なものと
は限らない。
【0041】ここで、図12のX1を点灯開始時間、つ
まり「初期化動作」での時間とし、X2を「原稿間にお
ける余分な時間」に相当するものとする。白色光源41
の輝度変動を曲線Yで示し、X1での輝度をy1、X2
での輝度をy2とする。X2においてRAM73及びR
AM83の暗示信号をそれぞれ更新すると、LUT86
の出力補正信号は、X1においてKの値を出力し、X2
においてK*(y2/y1)をとなる。つまり、このL
UT86の出力補正信号は、K*(光源の輝度変動)と
なる。また、LUT76の出力補正信号は、X1におい
てK*(Sg−b1)/(W1−b1)となり、X2に
おいてK*((Sg−b2)/(W2−b2))とな
る。(6)式から、LUT77の出力補正信号は、X1
においてK*(Sg−b1)/(W1−b1)となり、
X2においてK*((Sg−b2)/(W2−b2))
/(y2/y1)となる。例えば、本実施形態のオンチ
ップフィルタ方式カラーイメージセンサが、X1からX
2までの時間において原稿が固定されているなどして同
―の画像信号を入力したとすれば、(7)式から、X1
における出力補正信号(K*(Sg−b1)/(W1−
b1))と、X2における出力補正信号(K*((Sg
−b2)/(W2−b2))/(y2/y1))は、ほ
ぼ同―の値を出力し、X1からX2において、例え、図
12に示すような光源の輝度変動が生じるような装置で
あっても、LUT77が、この輝度変動(y2/y1)
を補正することから、光源輝度に影響のない正規化した
出力補正信号を出力することができる。
【0042】以上のように、この第2の実施形態によれ
ば、密着オンチップフィルタ方式カラーイメージセンサ
において、第1の実施形態における第1の読取りユニッ
トU1の出力信号と、第2の読取りユニットU2の出力
信号をそれぞれ入力している。そして、第1の読取りユ
ニットU1の出力信号に関し、「初期化動作」では、
(明示信号−暗示信号)をRAM75に格納し、「原稿
間における余分な時間」等により、適時に、この時の暗
示言号をRAM73に格納する。これらの2種類のRA
Mデータにより、逐次入力する原稿画像信号Sgを正規
化し、正規化した原稿画像信号は光源41の輝度変動の
影響を受けている可能性があるとして第1の出力補正信
号S76を生成している。一方、第2の読取りユニットU
2の出力信号に関し、「初期化動作」では(明示信号−
暗示信号)をRAM85に格納し、「原稿間における余
分な時間」等により、適時にこの時の暗示信号をRAM
83に格納する。これらの2種類のRAMデータによ
り、原稿台ガラス42に貼り付けられた基準白色原稿に
対する画像信号を正規化し、これを原稿を照射する輝度
変動を表現するものとして第2の出力補正信号S86を生
成している。そして、LUT77により、最終的な出力
補正信号を得る。このようにすれば、暗示信号に温度変
化や経時変化があっても対応がとれるので、次のような
利点を奏することになる。
【0043】(a) 基準となる白色原稿を一々セット
する必要が無い。 (b) 基準白色データの読込みは、「初期化動作」の
ときだけでよく、それでも適切な出力補正信号が得られ
る。 (c) CCDの暗電流成分による暗示信号は、「原稿
間における余分な時間」等で適時更新できる。 (d) 白色光源41の輝度変動をR、G、B毎或いは
画素毎にリアルタイムに知ることができる等の効果が期
待でき、高速性を損なうことなく、かつ光源41の輝度
変動に影響がない出力補正信号を提供し得る。
【0044】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
ず種々の変形が可能である。その変形例としては、例え
ば次のようなものがある。 (i) 第1の読取りユニットU1及び第2の読取りユ
ニットU2は、必ずしも、同―の筐体内である必要はな
く、これらのユニットにおける原稿或いは白色原稿を照
射する光源41が共通であればよい。 (ii) 第1の読取りユニットU1及び第2の読取りユ
ニットU2間に、必ずしも、白色光源41を配置する必
要はなく、これらのユニットを並べて、一方に白色光源
41を取り付けるものであってもよい。 (iii) 例えば、白色光源41の輝度変動を、R、G、
B毎に補正するは必要なく、仮に、白色輝度変動だけを
補正するものであれば、第2の読取りユニットU2のC
CD57は、白黒のセンサを用いてもよい。 (iv) 例えば、第1の読取りユニットU1のCCD47
及び第2の読取りユニットU2のCCD57を白黒のセ
ンサとして構成してもよい。 (v) RAM75とRAM85等は、必ずしも、RA
Mである必要はない。例えば、このオンチップフィルタ
方式カラーイメージセンサを出荷する際に、予めROM
に書いておく構成であったもよく、例えば、光源41を
交換する際に更新できるようなフラッシュROMで構成
してもよい。
【0045】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、第1の発明
によれば、第1の読取りユニットと該ユニットに対して
光源を共用する第2の読取りユニットを設けたので、第
2の読取りユニットの出力信号を用いれば、基準となる
基準白色データをその都度セットすることなく、いつで
もイメージセンサの濃度の補正が可能になる。
【0046】第2の発明によれば、初期化処理で、第1
の読取りユニットの出力信号に関し、(明示信号S1AL
−暗示信号S1AD )を記憶し、初期化処理から時間が経
過した時にはその時点の暗示信号S1BD を記憶し、これ
らの記憶データから原稿画像記号Sgを正規化する(第
1の出力補正信号)。また、第2の読取りユニットの出
力信号に関し、初期化段階で(明示信号S2AL −暗示信
号S2AD )を記憶し、時間が経過した時にはその時点の
暗示信号S2BD を記憶し、これらの記憶データから基準
白色原稿を正規化する(第2の出力補正信号)。そし
て、第1及び第2の出力補正信号から、最終的な補正信
号を出力するようにしている。そのため、初期化処理の
後に適宜に、補正信号が出せるので、温度変化があって
も、或いは光源の経時変化があっても、適切な補正信号
がリアルタイムに得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す密着オンチップ
フィルタ方式カラーイメージセンサの断面図である。
【図2】従来の密着オンチップフィルタ方式カラーイメ
ージセンサの基本原理を示す断面図である。
【図3】補正の原理を示す図である。
【図4】図3の補正後の光量と出力の関係を示す特性図
である。
【図5】図4の補正を行う装置を示す構成図である。
【図6】原稿移動型イメージスキャナに搭載された密着
オンチップフィルタ方式カラーイメージセンサを示す断
面図である。
【図7】キセノンタイプの冷陰極管での輝度変動を示す
特性図である。
【図8】CCDイメージセンサの暗信号変動を示す特性
図である。
【図9】オンチップフィルタ群48,58の配列を示す
図である。
【図10】本発明の第2の実施形態を示す出力補正方法
を行う補正装置の構成図である。
【図11】CCD47,57の温度に対する出力変動を
示す特性図である。
【図12】光源41の輝度変動を示す図である。
【符号の説明】
41 光源 42 原稿台ガラス 43 原稿 45,55 SLA 47,57 CCD 48,58 カラーフィルタ 60 白色原稿

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源と、 表面に読取り対象原稿が密着され、裏面から照射された
    前記光源からの照射光を該読取り対象原稿で反射させる
    原稿台ガラスと、 前記反射した光が結像する第1の受光素子を有し、該反
    射した光に基づき前記読取り対象原稿の画像を表す出力
    信号を出力する第1の読取りユニットと、 前記原稿台ガラスの裏面側に配置され、前記光源を前記
    第1の読取りユニットと共用し、該原稿台ガラスの表面
    に前記読取り対象原稿とは別に貼り付けられた基準白色
    原稿から反射された前記光が結像する第2の受光素子を
    有し、該基準白色原稿を表す出力信号を出力する第2の
    読取りユニットとを、備えたことを特徴とするイメージ
    センサ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のイメージセンサの出力信
    号を補正する出力補正方法において、 初期化動作段階では、 前記第1の読取りユニットから前記光源を消灯した状態
    に対応する出力信号を暗示信号S1AD として入力して記
    憶し、前記第2の読取りユニットから該光源を消灯した
    状態に対応する出力信号を暗示信号S2AD として入力し
    て記憶し、該第1の読取りユニットから前記読取り対象
    原稿に代わる白色原稿を前記光源を点灯して読取った出
    力信号を明示信号S1AL として入力し(明示信号S1AL
    −暗示信号S1AD )の値を記憶し、かつ該第2の読取り
    ユニットから前記基準白色原稿を該光源を点灯して読取
    った出力信号を明示信号S2AL として入力し(明示信号
    2AL −暗示信号S2AD )の値を記憶する初期化処理を
    行っておき、 前記初期化処理から適宜な時間が経過した時には、 前記第1の読取りユニットからその時点での前記暗示信
    号S1AD に相当する暗示信号S1BD を入力して記憶する
    と共に該第1の読取りユニットで前記読取り対象原稿を
    前記光源を点灯して読取った出力信号を原稿画像信号S
    gとして入力し、これらと前記(明示信号S1AL −暗示
    信号S1AD )とから、定数をKとして 第1の出力補正信号=K*(原稿画像信号Sg−暗示信
    号S1BD )/(明示信号S1AL −暗示信号S1AD ) で表される第1の出力補正信号を求め、 前記第2の読取りユニットからその時点での前記暗示信
    号S2AD に相当する暗示信号S2BD を入力して記憶する
    と共に該第2の読取りユニットで前記基準白色原稿を前
    記光源を点灯して読取った出力信号を明示信号S2BL
    して入力し、これらと前記(明示信号S2AL −暗示信号
    2AD )から、 第2の出力補正信号=K*(明示信号S2BL −暗示信号
    2BD )/(明示信号S2AL −暗示信号S2AD ) で表される第2の出力補正信号を求め、 かつ、目的出力補正信号=K*(第1の出力補正信号)
    /(第2の出力補正信号) で表される目的出力補正信号を最終的な補正信号として
    出力することを特徴とする出力補正方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005224649A (ja) * 2004-02-10 2005-08-25 Asahi Breweries Ltd タグ検知装置及び異種樽検査機
JP2007233506A (ja) * 2006-02-28 2007-09-13 Hitachi Omron Terminal Solutions Corp イメージセンサ及び識別装置及びその補正方法
CN115615938A (zh) * 2022-12-14 2023-01-17 天津中科谱光信息技术有限公司 基于反射光谱的水体水质分析方法、装置、电子设备

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