JP2000232294A - 高周波領域用電磁波吸収体 - Google Patents

高周波領域用電磁波吸収体

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JP2000232294A
JP2000232294A JP11031454A JP3145499A JP2000232294A JP 2000232294 A JP2000232294 A JP 2000232294A JP 11031454 A JP11031454 A JP 11031454A JP 3145499 A JP3145499 A JP 3145499A JP 2000232294 A JP2000232294 A JP 2000232294A
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JP
Japan
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electromagnetic wave
ghz
sheet
powder
return loss
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JP11031454A
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English (en)
Inventor
Shinichiro Yahagi
慎一郎 矢萩
Hiroshi Endo
博司 遠藤
Kazuhisa Tsutsui
和久 筒井
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Daido Steel Co Ltd
Original Assignee
Daido Steel Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 軟磁性金属の粉末をゴムまたは合成樹脂のマ
トリクス中に分散してなる電磁波吸収体であってシート
形状のものにおいて、6〜20GHzの高い周波数領域内
の任意の周波数にリターンロスのピークを位置させるこ
とができ、それぞれのリターンロス20dB以上を確保
したものを提供すること。 【解決手段】 軟磁性金属の粉末として、5重量%以上
のクロムを含有する鉄基合金たとえばFe−7%Cr−
9%Al合金の、高圧水噴霧により製造したアスペクト
比2以下の球状の粉末を塩素化ポリエチレンに混練し、
リターンロスのピークを位置させようとする周波数の領
域に応じて、軟磁性金属の粉末のマトリクスへの体積充
填率を18〜32%の範囲内で、シートの厚さを1.3
〜3.5mmの範囲内で選択する高周波領域用電磁波吸
収体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、6〜20GHzの高
周波領域で使用する電磁波吸収体に関する。
【0002】
【従来の技術】各種の電子機器類から外部への電磁波の
放射を避け、外部からの電磁波の干渉を防ぐ目的で、電
磁波吸収体を用いた電磁遮蔽が行なわれる。電磁波吸収
体の構成の多くは、軟磁性金属の粉末をゴムまたは合成
樹脂のマトリクス中に分散固定したものであり、通常は
シートの形態に加工して使用されている。
【0003】一般にこうした電磁波吸収体は、遮蔽の対
象となる電子機器類に応じて、それを通る電磁波の減衰
が特定の周波数領域で最大になるように設計される。減
衰の程度を論じるには、一定の強度でシートの面に入射
した電磁波が、シートを通過し裏面で反射して戻って来
たものを測定し、両者の比を「リターンロス」と呼んで
dBで表す。シート状の電磁波吸収体の周波数特性は、
シート内に存在する軟磁性金属の粉末の平均粒径と体積
充填率、およびシートの厚さによって決定される。
【0004】電子機器で取り扱う電磁波の周波数が、数
百MHzないし数GHzの領域にある間は、電磁波吸収体の
中に分散させる軟磁性粉末として扁平なものを採用し、
それらがシートの面に対してなるべく平行になるように
配列させることが、高いリターンロスを達成する上で有
利とされている。このため、軟磁性粉末をさらにアトラ
イターで処理して、フレーク状に加工するといった努力
がなされている。
【0005】一方、周波数が、一桁のGHzのオーダーで
も後半すなわち6GHz以上になると、このような電磁波
吸収体は性能が低くなる。扁平な粉末を使用すると、シ
ートの誘電率が高くなり、電磁波が減衰しにくくなるか
らである。この状況は、図1のデータに明らかである。
図1は、扁平粉末を分散させた電磁波吸収シートにおい
て、リターンロスのピークを高い周波数に置こうとする
と、リターンロスが数dBしか得られないことを示して
いる。
【0006】そこで、5GHzを超える高い周波数では扁
平粉末をやめて、球状の粉末を使用している。それによ
り、高い周波数でも、図1のものよりはリターンロスが
すぐれた製品が得られるが、なお不満足である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、電磁
波吸収体のうちとくに6GHz以上の高い周波数領域にお
いて使用するシート状の電磁波吸収体において、通常の
用途に向けた場合に十分といえる吸収性能である、リタ
ーンロス20dBを確保したものを提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の高周波領域用電
磁波吸収体波、軟磁性金属の粉末をゴムまたは合成樹脂
のマトリクス中に分散してなるシート状の電磁波吸収体
において、軟磁性金属の粉末としてアスペクト比が2以
下の粉末を使用し、軟磁性金属の粉末のマトリクスへの
体積充填率を18〜32%の範囲内で、シートの厚さを
1.3〜3.5mmの範囲内で、6〜20GHzの周波数領
域においてリターンロスのピークを位置させようとする
周波数に応じて選択することによって、リターンロス2
0dB以上を確保したことを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】前述のように、軟磁性金属の粉末
をゴムまたは合成樹脂のマトリクス中に分散固定してな
るシート状の電磁波吸収体において、吸収性能の周波数
特性を決定する因子は、シート内に存在する軟磁性金属
の粉末の平均粒径と体積充填率、およびシートの厚さで
あり、とくに体積充填率とシート厚が重要である。そこ
で、上記の範囲内での体積充填率とシート厚の選択が、
所望の周波数特性を与えるわけであるが、本発明の実施
にあたっては、リターンロスのピークを位置させようと
する周波数の領域に応じて、軟磁性金属の粉末のマトリ
クスへの体積充填率およびシートの厚さをそれぞれ下記
の範囲から選択するとよい。
【0010】 周波数領域 体積充填率 シート厚さ 6〜10GHz 29〜31体積% 1.8〜3.0mm 10GHz超過14GHz未満 24〜26体積% 1.7〜2.0mm 14〜20GHz 19〜21体積% 1.3〜2.1mm 発明者らの経験によれば、充填される軟磁性金属の作用
はほとんど平均粒径で決定され、金属の種類ないし合金
組成によっては左右されない。従って、センダスト、パ
ーマロイ、Fe−Cr合金、Fe−Cr−Al合金、F
e−Cr−Si合金など、軟磁性を示す任意の金属の粉
末を使用することができる。用途によっては耐食性が求
められるので、その場合は5重量%以上のクロムを含有
する鉄基合金の粉末を使用するとよい。高圧の水噴霧に
より粉末を製造すれば、アスペクト比2以下の、球状の
粉末が得られる。
【0011】マトリクス材料としては、任意のゴムや合
成樹脂が使用できるが、常用の塩素化ポリエチレンが、
本発明の電磁波吸収体にも好適である。
【0012】
【実施例】Fe−7%Cr−9%Al合金の溶湯を高圧
水噴霧により粉末化して、145メッシュ(目開き10
5μm)通過分を取得した。粉末の平均粒径D50は、1
8μmである。下記の、6〜20GHzの範囲内で2GHz
きざみの各「ピーク周波数」においてリターンロスがピ
ークになる電磁波吸収シートを製造することを意図し
て、上記の粉末を常用の塩素化ポリエチレンに下記の体
積充填率で混練し、下記の厚さのシートに成形した。そ
れぞれのリターンロスを測定し、図2に示すように、期
待どおりの結果を得た。
【0013】 No. ピーク周波数 体積充填率 シート厚 リターンロス 1 6GHz 30% 2.90mm 25dB 2 8GHz 30% 2.30mm 23dB 3 10GHz 30% 1.90mm 23dB 4 12GHz 25% 1.85mm 23dB 5 14GHz 20% 2.00mm 23dB 6 16GHz 20% 1.80mm 22dB 7 18GHz 20% 1.60mm 22dB 8 20GHz 20% 1.45mm 23dB
【0014】
【発明の効果】本発明の高周波領域用電磁波吸収体は、
シート状の吸収体において、軟磁性金属の粉末として球
状のものを用い、そのマトリクスへの体積充填率とシー
ト厚さとを、リターンロスのピークを位置させることを
意図する周波数に応じて選択することにより、6〜20
GHzの高周波領域において、リターンロスの値として2
0dB以上、22〜25dBの減衰が確保された電磁波
吸収シートである。これは、既知の構成をもつ電磁波吸
収シートの吸収性能をはるかにしのぎ、通常の用途には
十分な減衰である。本発明を利用すれば、6〜20GHz
の周波領域で、任意の周波数にリターンロスのピークが
位置する電磁波吸収シートが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 在来の扁平な軟磁性金属粉末を使用したシー
ト状の電磁波吸収体では、GHzオーダーの高周波領域
で、リターンロスの値が周波数の増大とともに低下する
ことを示したグラフ。
【図2】 本発明の実施例のデータであって、6〜20
GHzの範囲内で2GHzきざみにリターンロスのピークが
位置する電磁波吸収シートが得られることを示したグラ
フ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5E040 AA11 BB04 CA13 NN00 NN01 NN04 5E041 AA07 AA11 BB04 CA08 CA10 NN00 NN01 NN04 5E321 BB32 BB44 BB53 GG05 GG07 GG11

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軟磁性金属の粉末をゴムまたは合成樹脂
    のマトリクス中に分散してなるシート状の電磁波吸収体
    において、軟磁性金属の粉末としてアスペクト比が2以
    下の粉末を使用し、軟磁性金属の粉末のマトリクスへの
    体積充填率を18〜32%の範囲内で、シートの厚さを
    1.3〜3.5mmの範囲内で、6〜20GHzの周波数領
    域においてリターンロスのピークを位置させようとする
    周波数に応じて選択することによって、リターンロス2
    0dB以上を確保したことを特徴とする高周波領域用電
    磁波吸収体。
  2. 【請求項2】 リターンロスのピークを位置させようと
    する周波数の領域に応じて、軟磁性金属の粉末のマトリ
    クスへの体積充填率およびシートの厚さをそれぞれ下記
    の範囲から選択した請求項1の高周波領域用電磁波吸収
    体。 周波数領域 体積充填率 シート厚さ 6〜10GHz 29〜31体積% 1.8〜3.0mm 10GHz超過14GHz未満 24〜26体積% 1.7〜2.0mm 14〜20GHz 19〜21体積% 1.3〜2.1mm
  3. 【請求項3】 軟磁性金属の粉末として5重量%以上の
    クロムを含有する鉄基合金の水噴霧粉末を使用し、マト
    リクス材料として塩素化ポリエチレンを使用した請求項
    1または2の高周波領域用電磁波吸収体。
JP11031454A 1999-02-09 1999-02-09 高周波領域用電磁波吸収体 Pending JP2000232294A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018056354A (ja) * 2016-09-29 2018-04-05 大同特殊鋼株式会社 電磁波吸収シート
WO2020230448A1 (ja) * 2019-05-14 2020-11-19 富士フイルム株式会社 電波吸収体及びコンパウンド
WO2020230709A1 (ja) * 2019-05-14 2020-11-19 富士フイルム株式会社 電波吸収体

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JP2018056354A (ja) * 2016-09-29 2018-04-05 大同特殊鋼株式会社 電磁波吸収シート
JP7005132B2 (ja) 2016-09-29 2022-02-04 大同特殊鋼株式会社 電磁波吸収シート
WO2020230448A1 (ja) * 2019-05-14 2020-11-19 富士フイルム株式会社 電波吸収体及びコンパウンド
WO2020230709A1 (ja) * 2019-05-14 2020-11-19 富士フイルム株式会社 電波吸収体

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