JP2000231476A - 固定小数点型乗加算器 - Google Patents

固定小数点型乗加算器

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JP2000231476A
JP2000231476A JP11031055A JP3105599A JP2000231476A JP 2000231476 A JP2000231476 A JP 2000231476A JP 11031055 A JP11031055 A JP 11031055A JP 3105599 A JP3105599 A JP 3105599A JP 2000231476 A JP2000231476 A JP 2000231476A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】固定小数点型乗加算器のハードウエア構成を殆
んど増加させずに、演算精度を浮動小数点型乗加算器程
度に向上させる。 【解決手段】入力データと帰還入力データのいずれかを
選択して出力する入力選択用のセレクタ11と、セレク
タの選択出力である乗数データXと係数入力データであ
る被乗数データYの乗算を行う乗算回路12と、乗算回
路の乗算出力が一方の加算入力となる加算回路13と、
加算回路の加算出力Zを一時的に保持して加算回路の他
方の加算入力とするデータ保持回路14と、加算出力を
選択的に上位側へビットシフトさせる左ビットシフト回
路15と、左ビットシフト回路の出力データが書き込ま
れ、読み出しデータをセレクタの一方の入力端に帰還さ
せるデータ格納装置16とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体集積回路に
形成される固定小数点型乗加算器に係り、特に乗算回路
へのデータ帰還ループに関するもので、例えばデジタル
オーディオ機器用のデジタルシグナルプロセッサ(DS
P)に使用されるものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、DSPに内蔵される固定小数点
型乗加算器においては、小数点を有するデータの表現形
式として、(1)小数点位置をデータの最下位ビットの
下位側に設定して整数として扱う方式と、(1)小数点
位置をデータの最上位ビットの上位側に設定して純小数
(整数部を持たない実数)として扱う(フラクション表
現)方式が知られており、現在は後者の方式が圧倒的に
採用されている。
【0003】図5は、従来の固定小数点型乗加算器の一
例を示す。
【0004】図5において、INは入力データ、Yは係
数入力データ(被乗数データ)、51は前記入力データ
INと後述する帰還入力データを選択的に出力するセレ
クタ、52は上記セレクタ51の選択出力を格納するデ
ータ格納装置、53は上記データ格納装置52から読み
出された乗数データXと前記被乗数データYとを乗算す
る乗算回路、54は上記乗算回路53の乗算出力が一方
の加算入力となる加算回路、55は上記加算回路54の
加算出力を一時的に保持し、上記加算回路54の他方の
加算入力とするレジスタ、56は上記加算回路54の加
算出力を前記セレクタ51の一方の入力端に帰還させる
際にはそのまま通過させ、上記加算出力を最終的に演算
結果として出力する際には所定ビット数のシフトを行う
シフターである。
【0005】この固定小数点型乗加算器の構成および動
作はよく知られており、ここでは、その詳細な説明は省
略するが、入力データINの下位数ビットしか変化しな
いような微小信号が入力した場合、あるいは、係数入力
データYの係数が小さい場合、あるいは、演算誤差の大
きい帰還がかかった積和演算を行う場合には、演算の途
中で桁落ちが起こり、誤差を含んだ演算結果が出力され
る。
【0006】したがって、この演算結果を用いて演算を
繰り返す場合には、誤差を含んだ数値同士の演算を行う
ことになるので、最終的に多くの誤差を含んだ演算結果
が出力され、演算精度が低下する。
【0007】つまり、図5に示した固定小数点型乗加算
器を内蔵するDSPにおいては、内部で扱えるデータの
ビット長の制限があり、入力データINの下位ビットの
演算結果が途中で切り捨てられて演算誤差となるので、
内部で扱えるデータのビット長によって演算精度が決ま
る。
【0008】なお、図5中の乗算回路53のハードウエ
ア構成は、基本的には1ビット当り1つのアンドゲート
で構成できる。また、図5中の加算回路54のハードウ
エア構成は、1ビット当り1つの全加算器で構成でき
る。
【0009】一方、浮動小数点型乗加算器においては、
固定小数点型乗加算器と同様のビット長を扱う場合で
も、仮数部を常に純小数として扱うことができるので、
仮数部、指数部のビット数を十分にとっておけば、演算
による丸め誤差を低減することができ、演算精度が大幅
に改善される。しかし、浮動小数点型乗加算器は、ハー
ドウエアが複雑かつ大規模になり、処理がより複雑にな
る。
【0010】即ち、浮動小数点型乗加算器における乗算
回路のハードウエア構成は、図6(a)に示すように、
指数部演算用の加算回路61、仮数部演算用の乗算回路
62、加算結果を正規化するための正規化回路63が必
要になる。
【0011】また、浮動小数点型乗加算器における加算
回路のハードウエア構成は、図6(b)に示すように、
指数部の大小を比較する比較器65、被演算数の桁合わ
せ回路66、加算器67、加算結果を正規化するための
正規化回路68が必要になる。
【0012】一方、図7は、図5に示した固定小数点型
乗加算器を適用した従来のIIR(Infinite Impulse r
esponse ;無限インパルス応答)型のLPF(ロウパス
フィルタ)の一例を示している。
【0013】図7において、入力信号INは、係数a0
を持つ第1の係数回路711に入力するとともに第1の
レジスタ721に格納される。この第1のレジスタ72
1の出力は係数a1を持つ第2の係数回路712に入力す
るとともに第2のレジスタ722に格納される。この第
2のレジスタ722の出力は係数a2を持つ第3の係数回
路713に入力する。これらの第1の係数回路711、
第2の係数回路712および第3の係数回路713の出
力は第1の加算回路731に入力されて加算される。
【0014】この第1の加算回路731の出力は第2の
加算回路732に入力される。この第2の加算回路73
2の出力は第3のレジスタ723に格納され、この第3
のレジスタ723の出力は係数b1を持つ第4の係数回路
714に入力するとともに第4のレジスタ724に格納
される。この第4のレジスタ724の出力は係数b2を持
つ第5の係数回路715に入力する。これらの第4の係
数回路714および第5の係数回路715の出力は帰還
されて前記第2の加算回路732に入力されて前記第1
の加算回路731の出力とともに加算される。そして、
第2の加算回路732の出力は出力信号OUTとして取
り出される。
【0015】上記IIR型のLPFにおいては、1サン
プル周期ずれた入力信号を第1の加算回路731に入力
して累積加算して移動平均をとり、さらに第1の加算回
路731の出力信号と帰還信号を第2の加算回路732
に入力して累積加算することにより、フィルタの次数を
少なくして遮断周波数fc の領域の特性の急峻化を図っ
ている。この場合、遮断周波数fc を低くするために
は、前記係数a1、a2、b1、b2を小さく設定する。
【0016】ところで、現行のデジタルオーディオ機器
用のDSPの演算精度は、通常は図5に示したような固
定小数点型乗加算器を使用することで十分に対応できる
が、この固定小数点型乗加算器を例えば図7に示したI
IR型のLPFに適用した場合に、一部の演算(帰還が
かかっている積和演算を繰り返す演算部分)で演算精度
が不十分になってしまうことがある。
【0017】一方、デジタルオーディオ機器用のDSP
に浮動小数点型乗加算器を使用すると、演算精度は十分
に得られるとしても、ハードウエア構成が冗長になり、
デジタルオーディオ機器のコストが上昇してしまう。
【0018】ここで、遮断周波数fc を例えば50Hz
に設定した二次のIIR型のLPFのインパルス応答特
性について、24ビット固定小数点型乗加算器を使用し
た場合の演算結果を図8中に実線で示しており、対比の
ため、浮動小数点型乗加算器を使用した場合の演算結果
を図8中に点線で示す。
【0019】図8の特性から、IIR型のLPFにおい
て、固定小数点型乗加算器を使用した場合の演算精度は
浮動小数点型乗加算器を使用した場合の演算精度よりも
劣っていることが明らかである。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】上記したように従来の
固定小数点型乗加算器は、ハードウエア構成は簡易であ
るが、内部で扱えるデータのビット長によって演算精度
が決まるので、微小信号が入力した場合とか係数入力デ
ータの係数が小さい場合とか演算誤差の大きい帰還がか
かった積和演算を行う場合には演算精度が低下するとい
う問題があった。
【0021】本発明は上記の問題点を解決すべくなされ
たもので、ハードウエア構成を殆んど増加させずに、演
算精度を浮動小数点型乗加算器程度に向上させ得る固定
小数点型乗加算器を提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の固定小数
点型乗加算器は、入力データと帰還入力データのいずれ
かを選択して出力する入力選択用のセレクタと、前記入
力選択用のセレクタの選択出力である乗数データと係数
入力データである被乗数データの乗算を行う乗算回路
と、前記乗算回路の乗算出力が一方の加算入力となる加
算回路と、前記加算回路の加算出力を一時的に保持して
前記加算回路の他方の加算入力とするデータ保持回路
と、前記加算回路の加算出力を選択的に上位側へビット
シフトさせる左ビットシフト回路と、前記左ビットシフ
ト回路の出力データが書き込まれ、読み出しデータを前
記セレクタの一方の入力端に帰還させるデータ格納装置
とを具備することを特徴とする。
【0023】本発明の第2の固定小数点型乗加算器は、
第1の固定小数点型乗加算器において、前記左ビットシ
フト回路は、前記加算回路の加算出力のビット数に所望
のヘッドマージンを加えたビット数を有することを特徴
とする。
【0024】本発明の第3の固定小数点型乗加算器は、
第1または第2の固定小数点型乗加算器において、前記
左ビットシフト回路のヘッドマージンと前記被乗数デー
タの値に基づいて前記左ビットシフト回路の左ビットシ
フト量を自動的に制御する制御回路を具備することを特
徴とする。
【0025】本発明の第4の固定小数点型乗加算器は、
第1乃至第3のいずれか1つの固定小数点型乗加算器に
おいて、前記左ビットシフト回路の出力データとともに
その左ビットシフト量データを前記データ格納装置に書
き込み、最終的に演算結果を出力する際には前記データ
格納装置から読み出された左ビットシフト量データに基
づいて前記加算回路の加算出力を下位側へビットシフト
させるように制御することを特徴とする。
【0026】本発明の第5の固定小数点型乗加算器は、
第4の固定小数点型乗加算器において、前記加算回路の
加算出力が入力し、その出力先の一方として前記左ビッ
トシフト回路を選択する出力先選択用のセレクタと、前
記出力先選択用のセレクタの出力先の他方となり、前記
データ格納装置から読み出された左ビットシフト量デー
タに基づいて前記出力先選択用のセレクタの出力を下位
側へビットシフトさせる右ビットシフト回路とをさらに
具備することを特徴とする。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。
【0028】<第1の実施の形態>図1は、本発明の第
1の実施の形態に係る固定小数点型乗加算器を示してい
る。
【0029】図1に示す固定小数点型乗加算器は、入力
データINと帰還入力データFのいずれかを選択して出
力する入力選択用セレクタ11と、前記入力選択用のセ
レクタ11の選択出力である乗数データXと係数入力デ
ータである被乗数データYの乗算を行う乗算回路12
と、前記乗算回路12の乗算出力が一方の加算入力とな
る加算回路13と、前記加算回路13の加算出力データ
Zを一時的に保持して前記加算回路13の他方の加算入
力とするデータ保持回路(レジスタ)14と、前記加算
回路13の加算出力Zが入力された際に選択的に上位側
へビットシフトさせる左ビットシフト回路15と、前記
左ビットシフト回路15の出力データを格納し、読み出
しデータを前記入力選択用セレクタ11の一方の入力端
に帰還させるデータ格納装置16とを具備する。
【0030】なお、前記乗算回路12のハードウエア構
成は、基本的には1ビット当り1つのアンドゲートで構
成できる。また、前記加算回路13のハードウエア構成
は、1ビット当り1つの全加算器で構成できる。
【0031】さらに、前記左ビットシフト回路15のビ
ットシフト量を制御するための制御回路17が設けられ
ており、この制御回路17は、ビットシフト量の制御プ
ログラムを例えばROMテーブルとか優先機能付きエン
コーダに格納している。
【0032】この制御回路17は、高精度の固定小数点
型演算の場合には左ビットシフト回路15のビットシフ
トを行わせるように制御し、通常の固定小数点型演算の
場合には左ビットシフト回路15のビットシフトを行わ
せずにデータを素通りさせる。
【0033】前記データ格納装置16は、例えばDRA
Mとかレジスタが用いられており、前記左ビットシフト
回路15の出力データとその左ビットシフト量を表わす
データが書き込まれる。この際、通常の固定小数点型演
算の場合には、左ビットシフト回路15でのビットシフ
ト量は零である。
【0034】さらに、本例では、前記加算回路13の加
算出力Zが入力する出力先選択用のセレクタ18と、こ
の出力先選択用のセレクタ18から供給されるデータを
下位側へビットシフトさせる右ビットシフト回路19と
が設けられている。
【0035】この場合、上記出力先選択用のセレクタ1
8は、演算が最終的に終了するまでは前記加算出力Zの
出力先として前記左ビットシフト回路15を選択し、演
算が最終的に終了した後は前記加算出力Zの出力先とし
て前記右ビットシフト回路19を選択する。
【0036】なお、前記左ビットシフト回路15は、前
記加算回路13の加算出力Zのビット数に所望の十分な
ヘッドマージン(固定小数点型乗加算器の用途に応じて
決まる)を加えたビット数を有しており、これに対応し
て前記右ビットシフト回路19も前記加算回路13の加
算出力Zのビット数に所望の十分なヘッドマージンを加
えたビット数を有する。
【0037】また、前記加算回路13およびデータ保持
回路14は、高精度の固定小数点型演算の場合に左ビッ
トシフト回路15のビットシフトに伴うオーバフローに
対応し得るだけの十分なヘッドマージンが設けられてい
る。
【0038】次に、上記構成の固定小数点型乗加算器の
動作を説明する。
【0039】通常の固定小数点型演算を行う場合には、
乗算回路12による乗算動作、加算回路13およびデー
タ保持回路14による累積加算動作、左ビットシフト回
路15、データ格納装置16、入力選択用セレクタ11
を含むデータ帰還ループの動作により、積和演算が行わ
れる。
【0040】この場合、左ビットシフト回路15はデー
タが素通りし、データ格納装置16には左ビットシフト
回路15の出力データ(実データ)が書き込まれる。そ
して、演算終了後には、積和演算後の結果(加算出力
Z)は右ビットシフト回路19で出力バスのビット長に
制限されて最終的な演算結果として出力される。この一
連の動作中、データは常に固定小数点で表現される。
【0041】これに対して、高精度の固定小数点型演算
を行う場合には、前記通常の固定小数点型演算の場合と
比べて、帰還ループの動作時に左ビットシフト回路15
で最上位ビットがオーバーフローしない程度(頭打ちし
ない程度)に左ビットシフト動作が行われ、加算回路1
3およびデータ保持回路14でオーバフローに対応した
処理が行われる点が異なる。
【0042】この左ビットシフト動作は、データを数倍
することに相当(例えば1ビットのシフトはデータを2
倍することに相当)する。そして、データ格納装置16
は、左ビットシフト回路15の出力データとその左ビッ
トシフト量を表わすデータが書き込まれ、恰も浮動小数
点型演算の仮数部、指数部と同様のデータを格納するも
のと見做せる。このような動作により、擬似的な浮動小
数点型演算が行われる。
【0043】そして、演算終了後には、積和演算後の結
果(加算出力Z)は、前記データ格納装置16に格納さ
れているビットシフト量データおよび前記加算回路13
でのオーバフロー分に基づいて右ビットシフト回路19
で右ビットシフト(割り算に相当する)が行われて元の
桁に戻された後、出力バスのビット長に制限されて最終
的な演算結果として出力される。
【0044】即ち、上記第1の実施の形態に係る固定小
数点型乗加算器によれば、データ格納装置16を含む積
和演算帰還ループ内に左ビットシフト回路15を設け、
演算前には加算出力Zが帰還するデータの桁を上位側に
シフトさせ、演算終了後には加算出力Zの桁を下位側に
シフトさせて元の位置に戻して取り出すことを特徴とす
る。
【0045】これにより、入力データINの下位ビット
の演算結果が途中で切り捨てられないように制御するこ
とができるので、ハードウエア構成の規模を大幅に増大
させることなく、浮動小数点型乗加算器程度の演算精度
が得られることになる。
【0046】したがって、上記固定小数点型乗加算器を
内蔵するデジタルオーディオ機器用のDSPによれば、
内部で扱えるデータのビット長の制限があるとしても、
演算精度が大幅に向上する。
【0047】<第1の実施の形態の変形例>第1の実施
の形態における出力先選択用のセレクタ18を省略し、
前記加算出力Zを左ビットシフト回路15および右ビッ
トシフト回路19の両方に供給し、最終的な演算結果を
出力する際に右ビットシフト回路19の出力を出力先で
取り込むようにしてもよい。
【0048】<第1の実施の形態の適用例>図2は、図
1の固定小数点型乗加算器を適用したIIR型LPFの
一例を示している。
【0049】図2において、入力信号INは、係数a0
を持つ第1の係数回路211に入力するとともに第1の
レジスタ221に格納される。この第1のレジスタ22
1の出力は係数a1を持つ第2の係数回路212に入力す
るとともに第2のレジスタ222に格納される。この第
2のレジスタ222の出力は係数a2を持つ第3の係数回
路213に入力する。これらの第1の係数回路211、
第2の係数回路212および第3の係数回路213の出
力は第1の加算回路231に入力されて加算される。
【0050】この第1の加算回路231の出力は、左ビ
ットシフト回路24を経て第2の加算回路232に入力
される。この第2の加算回路232の出力(出力信号O
UT)は第3のレジスタ223に格納され、この第3の
レジスタ223の出力は係数b1を持つ第4の係数回路2
14に入力するとともに第4のレジスタ224に格納さ
れる。この第4のレジスタ224の出力は係数b2を持つ
第5の係数回路215に入力する。これらの第4の係数
回路214および第5の係数回路215の出力は帰還さ
れて前記第2の加算回路232に入力されて前記第1の
加算回路231の出力とともに加算される。そして、第
2の加算回路232の出力は、右ビットシフト回路25
を経て出力信号OUTとして取り出される。
【0051】さらに、前記各レジスタ221〜224、
左ビットシフト回路24、右ビットシフト回路25のビ
ットシフト量を制御するためのビットシフト制御回路2
6が設けられている。
【0052】図2のIR型のLPFによれば、帰還がか
かっている積和演算を繰り返す演算部分に図1の固定小
数点型乗加算器を使用しているので、遮断周波数fc を
低くするために前記係数a1、a2、b1、b2を小さく設定し
た場合(演算誤差が発生し易い場合)でもビットシフト
量を大きく制御することにより、演算精度が十分に得ら
れる。
【0053】<第2の実施の形態>前記第1の実施の形
態では、制御回路17のプログラムにより制御される左
ビットシフト回路15の左ビットシフト量(データの持
ち上げ量)として、最上位ビットがオーバーフローしな
い程度に固定されていた。
【0054】しかし、左ビットシフト回路15における
左ビットシフト量は演算精度に影響するので、左ビット
シフト回路15のヘッドマージンが許す限り左ビットシ
フト量を大きくした方が演算精度が高くなる。
【0055】ここで、図2に示した二次のIIR型のL
PFにおいて、遮断周波数fc を例えば100Hzに設
定し、ビットシフト量nを1〜8まで変化させた場合の
インパルス応答特性について演算した結果を図3(a)
乃至(h)に示した。
【0056】図3(a)乃至(h)の特性から、左ビッ
トシフト回路15のヘッドマージンを十分にとってあれ
ば、ビットシフト量nを大きくすることによりフィルタ
特性の大幅な改善を実現できることが分かる。
【0057】この点を考慮し、用途に応じてさらに高い
演算精度が要求される場合に適した固定小数点型乗加算
器を実現する第2の実施の形態について以下に説明す
る。
【0058】図4は、本発明の第2の実施の形態に係る
固定小数点型乗加算器を示している。 図4に示す固定
小数点型乗加算器は、図1を参照して前述した固定小数
点型乗加算器と比べて、制御回路17に代えて、演算に
応じて左ビットシフト量の最適値(極力大きな値)を自
動的に決定してビットシフト量を制御するためのビット
シフト量決定装置40が付加されている点が異なり、そ
の他は同じであるので図1中と同一符号を付している。
【0059】即ち、上記ビットシフト量決定装置40
は、演算結果と被乗数入力データYの値に基づいて左ビ
ットシフト回路15のヘッドマージンを考慮してヘッド
マージンが許す限り最も大きな左ビットシフト量を決定
し、決定結果に応じて帰還データのビットシフト量を制
御する機能を有する。
【0060】このような構成によれば、演算途中に累積
される演算誤差の影響を最小にし、常に浮動小数点型乗
加算器と同等の高精度の演算が行われるようになる。
【0061】即ち、上記第2の実施の形態に係る固定小
数点型乗加算器によれば、前記第1の実施の形態に係る
固定小数点型乗加算器と同様の効果が得られるほか、演
算に応じて最適な帰還データのビットシフト量を自動的
に決定するためのビットシフト量決定装置40を設けた
ので、決定結果に応じて帰還データのビットシフト量を
制御することにより、被乗数データYの値に拘らず、浮
動小数点型乗加算器に相当する高精度の演算を実現する
ことが可能になる。
【0062】したがって、図4に示した固定小数点型乗
加算器を図2に示した二次のIIR型のLPFに適用す
れば、演算に応じて帰還データのビットシフト量の最適
値(極力大きな値)を自動的に制御することができるの
で、フィルタ特性の大幅な改善を実現できることにな
る。
【0063】なお、前記各実施の形態では、最終的に演
算結果を出力する際に、データ格納装置16に保持され
ているビットシフト量データに基づいて右ビットシフト
回路19の右ビットシフトを制御したが、これに限ら
ず、図1中の制御回路17あるいは図4中のビットシフ
ト量決定装置40により右ビットシフト回路19の右ビ
ットシフトを制御するようにしてもよい。
【0064】
【発明の効果】上述したように本発明によれば、ハード
ウエア構成を殆んど増加させずに、演算精度を向上させ
得る固定小数点型乗加算器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る固定小数点型
乗加算器を示すブロック図。
【図2】図1の固定小数点型乗加算器を適用したIIR
型LPFの一例を示すブロック図。
【図3】図2に示した二次のIIR型のLPFにおいて
ビットシフト量nを1〜8まで変化させた場合のインパ
ルス応答特性について演算した結果を示す特性図。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る固定小数点型
乗加算器を示すブロック図。
【図5】従来の固定小数点型乗加算器の一例を示すブロ
ック図。
【図6】従来の浮動小数点型乗加算器の乗算回路および
加算回路の一例を示すブロック図。
【図7】図5の固定小数点型乗加算器を適用した従来の
IIR型のLPFの一例を示すブロック図。
【図8】二次のIIR型のLPFの遮断周波数fc を5
0Hzに設定した際のインパルス応答特性について24
ビット固定小数点型乗加算器を使用した演算した結果と
浮動小数点型乗加算器を使用した演算した結果とを対比
して示す特性図。
【符号の説明】
IN…入力データ、 F…帰還入力データ、 X…乗数入力データ、 Y…係数入力(被乗数入力)データ、 Z…加算出力データ、 11…入力選択用セレクタ、 12…乗算回路、 13…加算回路、 14…データ保持回路、 15…左ビットシフト回路、 16…データ格納装置、 17…制御回路、 18…出力先選択用セレクタ、 19…右ビットシフト回路。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力データと帰還入力データのいずれか
    を選択して出力する入力選択用のセレクタと、 前記入力選択用のセレクタの選択出力である乗数データ
    と係数入力データである被乗数データの乗算を行う乗算
    回路と、 前記乗算回路の乗算出力が一方の加算入力となる加算回
    路と、 前記加算回路の加算出力を一時的に保持して前記加算回
    路の他方の加算入力とするデータ保持回路と、 前記加算回路の加算出力を選択的に上位側へビットシフ
    トさせる左ビットシフト回路と、 前記左ビットシフト回路の出力データが書き込まれ、読
    み出しデータを前記セレクタの一方の入力端に帰還させ
    るデータ格納装置とを具備することを特徴とする固定小
    数点型乗加算器。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の固定小数点型乗加算器に
    おいて、 前記左ビットシフト回路は、前記加算回路の加算出力の
    ビット数に所望のヘッドマージンを加えたビット数を有
    することを特徴とする固定小数点型乗加算器。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の固定小数点型乗
    加算器において、 前記左ビットシフト回路のヘッドマージンと前記被乗数
    データの値に基づいて前記左ビットシフト回路の左ビッ
    トシフト量を自動的に制御する制御回路を具備すること
    を特徴とする固定小数点型乗加算器。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の
    固定小数点型乗加算器において、 前記左ビットシフト回路の出力データとともにその左ビ
    ットシフト量データを前記データ格納装置に書き込み、
    最終的に演算結果を出力する際には前記データ格納装置
    から読み出された左ビットシフト量データに基づいて前
    記加算回路の加算出力を下位側へビットシフトさせるよ
    うに制御することを特徴とする固定小数点型乗加算器。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の固定小数点型乗加算器に
    おいて、 前記加算回路の加算出力が入力し、その出力先の一方と
    して前記左ビットシフト回路を選択する出力先選択用の
    セレクタと、 前記出力先選択用のセレクタの出力先の他方となり、前
    記データ格納装置から読み出された左ビットシフト量デ
    ータに基づいて前記出力先選択用のセレクタの出力を下
    位側へビットシフトさせる右ビットシフト回路とをさら
    に具備することを特徴とする固定小数点型乗加算器。
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US11288597B2 (en) 2018-06-04 2022-03-29 Fujitsu Limited Computer-readable recording medium having stored therein training program, training method, and information processing apparatus

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