JP2000231242A - 接触帯電装置及び画像形成装置 - Google Patents

接触帯電装置及び画像形成装置

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JP2000231242A
JP2000231242A JP11034827A JP3482799A JP2000231242A JP 2000231242 A JP2000231242 A JP 2000231242A JP 11034827 A JP11034827 A JP 11034827A JP 3482799 A JP3482799 A JP 3482799A JP 2000231242 A JP2000231242 A JP 2000231242A
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Atsushi Takeda
篤志 竹田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低湿環境下特に耐久後における帯電効率低下
や帯電ムラによる画像不良が生じない接触帯電装置及び
該接触帯電装置を有する画像形成装置を提供する。 【解決手段】 被帯電体に電圧を印加した帯電部材を接
触させて該被帯電体を帯電する接触帯電装置において、
該帯電部材が、相対湿度が高くなるに伴い抵抗値が大き
くなる磁性体粒子を有する接触帯電装置及び該接触帯電
装置を有する画像形成装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被帯電体に電圧を
印加した帯電部材を接触させて被帯電体を帯電する接触
帯電装置及び該接触帯電装置を像担持体の帯電手段とし
て有する画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図6は画像形成装置の従来例としての転
写式電子写真装置(複写機・プリンター・ファクシミリ
など)の一例の構成略図である。
【0003】101は像担持体としての回転ドラム型の
電子写真感光体(以下、感光ドラムと記す)であり、矢
印の反時計方向に所定の周速度を持って回転駆動され
る。
【0004】感光ドラム101はその回転過程におい
て、前露光器(イレーサーランプ)102による全面前
露光を受けて前の作像過程で残った電気的メモリの消去
が行われ、次いで帯電手段としてのコロナ帯電器103
による所定の極性・電位の一様な帯電処理を受け、次い
で不図示の像露光手段(原稿画像の投影結像露光手段、
レーザー光走査露光手段など)による像露光Lを受ける
ことにより露光像パターンに対応して一様帯電面が選択
的に除電されて(あるいは電位減衰して)静電潜像が形
成される。そして、その形成静電潜像が現像手段として
のトナー現像装置104によりトナー像として現像され
る。
【0005】一方、不図示の給紙機構から記録媒体とし
ての転写材(転写紙)Pが感光ドラム101と転写手段
としての転写コロナ帯電器105との間に所定の制御タ
イミングで給紙され、転写材Pの裏面がトナーと逆極性
に帯電されることで、感光ドラム101面側のトナー像
が転写材Pの表面側に静電転写されていく。
【0006】次いで転写材Pは分離コロナ帯電器106
によって回転感光ドラム101面から静電分離され、不
図示の定着装置に導入されてトナー像の定着処理を受け
て画像形成物(コピー、プリント)として出力される。
【0007】転写材Pに対するトナー像転写後の感光ド
ラム101面はクリーニング装置(クリーナー)107
によって転写残トナーの除去を受けて清掃され、繰り返
して画像形成に使用される。
【0008】上記において、像担持体としての感光体、
帯電・露光・現像・転写・定着・クリーニングなどの作
像プロセスの各手段・機器としては種々の構成・方式の
ものがある。
【0009】例えば、帯電手段103としては、従来よ
りコロナ帯電器が広く利用されてきた。これは、感光ド
ラムにコロナ帯電器を非接触に対向配設して、コロナ帯
電器から放出されるコロナに感光ドラム面をさらして感
光ドラム面を所定の極性・電位に帯電させるものであ
る。
【0010】近時は、非接触タイプの上記コロナ帯電器
による場合に比べて低オゾン・低電力などの利点を有す
ることから接触タイプの帯電装置が実用化されている。
これは、被帯電体としての感光ドラムに電圧を印加した
接触帯電部材を当接させて感光ドラム面を所定の極性・
電位に帯電させるものである。
【0011】接触帯電部材としては、磁性粒子を磁気拘
束させた磁気ブラシ部を有し、該磁気ブラシ部を感光ド
ラムに接触させる磁気ブラシ接触帯電部材が帯電接触の
安定性という点から好ましく用いられている。
【0012】磁気ブラシ接触帯電部材は、導電性の磁性
粒子を直接にマグネットに、あるいはマグネットを内包
するスリーブ上に磁気的に拘束させて磁気ブラシ部を形
成具備させたものであり、停止あるいは回転させて磁気
ブラシ部を感光ドラムに接触させ、これに電圧を印加す
ることによって感光ドラムの帯電を開始させる。
【0013】特に、このような接触帯電部材を用い、被
帯電体としての感光ドラムに、通常の有機感光体上に導
電性微粒子を分散させた表層(電荷注入層)を有するも
のや、アモルファスシリコン感光体などを用いると、接
触帯電部材に印加したバイアスのうちの直流成分と略同
等の帯電電位を感光体表面に得ることが可能である(特
開平6−3921号公報)。
【0014】このような帯電方法(電荷の直接注入によ
る被帯電体の帯電)のことを「注入帯電」と称する。こ
の注入帯電を用いれば、被帯電体の帯電が、コロナ帯電
器を用いて行われるような放電現象を利用しないので、
完全なオゾンレスかつ低電力消費型帯電が可能となり、
注目されてきている。
【0015】また近年、このような画像形成装置の小型
化が進んできたが、前記したように帯電・露光・現像・
転写・定着・クリーニングなどの作像プロセスの各手段
・機器が夫々小型になるだけでは画像形成装置の全体的
な小型化には限界があった。
【0016】前記したように転写後の感光ドラム101
上の転写残トナーはクリーナー107によって回収され
て廃トナーとなるが、この廃トナーは環境保護の面から
も出ないことが好ましい。そこで、上記のクリーナー1
07を取りはずし、感光ドラム101上の転写残トナー
は現像装置104によって「現像同時クリーニング」で
感光ドラム101上から除去し現像装置104に回収・
再用する装置構成にした「クリーナーレスシステム」の
画像形成装置も出現している。
【0017】現像同時クリーニングとは、転写後に感光
ドラム101上に若干残留したトナーを次工程以後の現
像時にかぶり取りバイアス(現像装置に印加する直流電
圧と感光ドラムの表面電位間の電位差であるかぶり取り
電位差Vback)によって回収する方法である。この
方法によれば、転写残トナーは現像装置104に回収さ
れて次工程以後用いられているため、廃トナーをなく
し、メンテナンスに手を煩わせることも少なくすること
ができる。また、クリーナーレスであることがスペース
面での利点も大きく、画像形成装置を大幅に小型化でき
るようになる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例では、低湿環境下では帯電部材である磁性粒子の抵
抗値が上がり帯電効率が低下して、被帯電体を所望の電
位まで帯電できなくなったり帯電ムラが生じていた。特
に被帯電体として、有機感光体上に導電性微粒子を分散
させた電荷注入層を有する感光体を用いる場合、該電荷
注入層の抵抗値も上がり帯電効率の低下を助長してい
た。
【0019】更に、感光体の帯電手段として、磁気ブラ
シ帯電手段を用い、転写後の像担持体上の転写残トナー
を除去する専用のクリーナーを具備しない、前述のよう
な「クリーナーシステム」の画像形成装置では、トナー
及び外添剤などが磁気ブラシ帯電器に混入し、該帯電器
の抵抗値が上昇し、低湿環境下での帯電ムラに起因し
て、画像不良などが発生し、帯電器寿命を短かくする欠
点があった。
【0020】本発明の目的は、低湿環境下特に耐久後に
おける帯電効率低下や帯電ムラによる画像不良が生じな
い接触帯電装置及び該接触帯電装置を有する画像形成装
置を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記の構成を
有する接触帯電装置及び画像形成装置である。
【0022】(1)被帯電体に電圧を印加した帯電部材
を接触させて該被帯電体を帯電する接触帯電装置におい
て、該帯電部材が、相対湿度が高くなるに伴い抵抗値が
大きくなる磁性体粒子を有することを特徴とする接触帯
電装置。
【0023】(2)磁性体粒子がニッケルフェライトか
らなる(1)の接触帯電装置。
【0024】(3)ニッケルフェライトがNi1-x Fe
2+x 4 、0<x<1.0である(2)の接触帯電装
置。
【0025】(4)被帯電体の表面層の抵抗が109
1014Ω・cmである(1)から(3)の接触帯電装
置。
【0026】(5)被帯電体がアモルファスシリコンで
ある(1)から(3)の接触帯電装置。
【0027】(6)像担持体に電圧を印加した帯電部材
を接触させて該像担持体を帯電する帯電手段と、該像担
持体の帯電処理面に目的の画像情報に対応した静電潜像
を形成する画像情報書き込み手段と、該静電潜像を現像
剤によって顕像化する現像手段と、得られた現像剤像を
記録媒体に転写する転写手段とを含む作像プロセスよっ
て画像形成を行う画像形成装置であって、該現像手段
が、該転写手段によって該現像剤像を該記録媒体に転写
した後に該像担持体上に残留する転写残現像剤を回収す
る手段を兼ねる画像形成装置において、該帯電部材が、
相対湿度が高くなるに伴い抵抗値が大きくなる磁性体粒
子を有することを特徴とする画像形成装置。
【0028】本発明においては、接触帯電部材が、相対
湿度が高くなると該帯電部材の抵抗値が大きくなり、相
対湿度が低くなると該帯電部材の抵抗値が小さくなる磁
性体粒子を有することによって、環境変動や耐久による
接触帯電部材の汚染の進行にかかわらず、帯電不良や帯
電ムラの発生を防止して、良好な接触帯電能を長期にわ
たって安定して維持することができ、また画像形成装置
にあっては、良好な画質の画像の出力を長期にわたって
維持することができる。
【0029】
【発明の実施の形態】<実施形態例1>(図1〜図5) (1)画像形成装置例の概略構成(図1) 図1は本発明に従う画像形成装置例の概略構成図であ
る。本例の画像形成装置は、転写式電子写真プロセス利
用のレーザービームプリンターである。
【0030】Aはレーザービームプリンター、Bはこの
プリンターの上に搭載した画像読み取り装置(イメージ
スキャナー)である。
【0031】a)画像読み取り装置B 画像読み取り装置Bにおいて、31は装置上面に固定配
設した原稿台ガラスであり、この原稿台ガラスの上面に
原稿Gを複写すべき面を下向きにして載置し、その上に
不図示の原稿圧着板を被せてセットする。
【0032】32は原稿照射用ランプ32a・短焦点レ
ンズアレイ32b・CCDセンサー32cなどを配設し
た画像読み取りユニットである。このユニット32は、
不図示のコピーボタンが押されることで、原稿台ガラス
31の下側において該ガラスの左辺側の実線示のホーム
ポジションから右辺側にガラス下面に沿って往動駆動さ
れ、所定の往動終点に達すると復動駆動されて始めの実
線示のホームポジションに戻される。
【0033】ユニット32の往動駆動過程において、原
稿台ガラス31上の載置セット原稿Gの下向き画像面が
ユニット32の原稿照射用ランプ32aにより左辺側か
ら右辺側にかけて順次に照明走査され、その照明走査光
の原稿面反射光が短焦点レンズアレイ32bによってC
CDセンサー32cに結像入射する。
【0034】CCDセンサー32cは受光部、転送部、
出力部より構成されている。CCD受光部において光信
号が電荷信号に変えられ、転送部でクロックパルスに同
期して順次出力部へ転送され、出力部において電荷信号
を電圧信号に変換し、増幅、低インピーダンス化して出
力する。このようにして得られたアナログ信号を周知の
画像処理を行ってデジタル信号に変換してプリンターA
に送る。
【0035】即ち、画像読み取り装置Bにより原稿Gの
画像情報が時系列電気デジタル画素信号(画像信号)と
して光電読み取りされる。
【0036】b)プリンターA プリンターAにおいて、1は像担持体としての回転ドラ
ム型の電子写真感光体(感光ドラム)である。本例の感
光ドラム1は表面に電荷注入層を有する、負帯電性の有
機感光体(OPC)である。この感光体1については後
記(2)項で詳述する。
【0037】感光ドラム1は中心支軸を中心に矢印の反
時計方向に所定の周速度、本例では回転速度100mm
/secを持って回転駆動され、その回転過程におい
て、帯電手段2により本例の場合は負極性の一様な帯電
処理を受ける。
【0038】本例における帯電手段2は接触帯電方式の
磁気ブラシ帯電装置にある。この帯電装置2については
後記(3)項で詳述する。
【0039】そして、感光ドラム1の一様帯電面に対し
て、レーザー走査部(レーザースキャナー)3から出力
される、画像読み取り装置BからプリンターA側に送ら
れた画像信号に対応して変調されたレーザー光による走
査露光Lが行われることで、感光ドラム1面には画像読
み取り装置Bにより光電読み取りされた原稿Gの画像情
報に対応した静電潜像が順次に形成されていく。
【0040】レーザー走査部3は、発光信号発生器、固
体レーザー素子、コリメーターレンズ系、回転多面鏡
(ポリゴンミラー)などからなる。
【0041】このレーザー走査部3により感光ドラム面
をレーザー走査露光Lする場合には、まず入力された画
像信号に基づき発光信号発生器により、固体レーザー素
子を所定タイミングで明滅(ON/OFF)させる。そ
して固体レーザー素子から放射されたレーザー光は、コ
リメーターレンズ系により略平行光束に変換され、更に
矢印の反時計方向に高速回転する回転多面鏡により矢印
方向に走査されると共にfθレンズ群により感光ドラム
面1にスポット状に結像される。このようなレーザー光
走査により感光ドラム面1には画像一走査分の露光分布
が形成され、更に感光ドラム1の回転により各走査毎に
感光ドラム面が前記走査方向とは垂直に所定量だけスク
ロールされ、感光ドラム面上に画像信号に応じた露光分
布が得られる。
【0042】感光ドラム1面の形成静電潜像が現像装置
4により順次にトナー像として本例の場合は反転現像さ
れていく。本例の現像装置4は2成分接触現像方式の装
置である。この現像装置4については後記(4)項で詳
述する。
【0043】一方、給紙カセット5内に収納の記録媒体
としての転写材Pが給紙ローラ5aにより一枚宛繰り出
されてプリンターA内に給送され、レジストローラ5b
により所定の制御タイミングにて感光ドラム1と転写手
段としての転写ベルト型転写装置6との接触ニップ部で
ある転写部Tに給紙される。
【0044】転写部Tに給紙された転写材Pの面に感光
ドラム1面側のトナー像が転写ベルト6の内側に配設し
た転写帯電ブレード6dにより順次に静電転写される。
この転写装置6については後記(5)項で詳述する。
【0045】転写部Tを通りトナー像の転写を受けた転
写材Pは感光ドラム1の面から順次に分離されて搬送装
置7で定着装置8へ搬送され、トナー像の熱定着を受け
てコピーもしくはプリントとして出力される。
【0046】また、転写材分離後の感光ドラム1面はク
リーニング装置9により転写残トナーの除去を受けて、
繰り返して作像に供される。
【0047】(2)感光ドラム1(図2) 像担持体としての感光ドラム1としては、通常用いられ
ているOPCなどを用いることができる。また、CdS
やSi、Seなど無機物半導体を用いた感光体も使用可
能である。望ましくは、OPC上にその抵抗が109
1014Ω・cmの材質を有する表面層を持つものや、ア
モルファスシリコン感光体などを用いると、電荷注入帯
電を実現でき、オゾン発生の防止、並びに消費電力の低
減に効果がある。また、帯電性についても向上させるこ
とが可能となる。
【0048】本例において使用の感光ドラム1は、表面
に電荷注入層を設けた、負帯電のOPCであり、直径3
0mmのアルミニウム製のドラム支持体(以下、アルミ
支持体と記す)上に下記の第1〜第5の5つの層を下か
ら順に設けたものである。図2はその層構成模型図であ
る。
【0049】第1層12;下引き層であり、アルミ支持
体11の欠陥などをならすために設けられている厚さ2
0μmの導電層である。
【0050】第2層13;正電荷注入防止層であり、ア
ルミ支持体11から注入された正電荷が感光体表面に帯
電された負電荷を打ち消すのを防止する役割を果たし、
アミラン樹脂とメトキシメチル化ナイロンによって1×
106 Ω・cm程度に抵抗調整された厚さ1μmの中抵
抗層である。
【0051】第3層14;電荷発生層であり、ジスアゾ
系の顔料を樹脂に分散した厚さ約0.3μmの層であ
り、露光を受けることによって正負の電荷対を発生す
る。
【0052】第4層15;電荷輸送層であり、ポリカー
ボネート樹脂にヒドラゾンを分散したものであり、P型
半導体である。従って、感光体表面に帯電された負電荷
はこの層を移動することができず、電荷発生層14で発
生した正電荷のみを感光体表面に輸送することができ
る。
【0053】第5層16;電荷注入層であり、絶縁性樹
脂のバインダーに導電性粒子16aとしてのSnO2
微粒子を分散した材料の塗工層である。具体的には絶縁
性樹脂に光透過性の絶縁フィラーであるアンチモンをド
ーピングして低抵抗化(導電化)した粒径約0.03μ
mのSnO2 粒子を樹脂に対して70重量%分散した材
料の塗工層である。
【0054】このように調合した塗工液をディッピング
塗工法、スプレー塗工法、ロール塗工法、ビーム塗工法
などの適当な塗工法により厚さ約3μmに塗工して電荷
注入層とした。
【0055】表面抵抗は1013Ω・cmである。表面抵
抗をこのようにコントロールすることにより直接帯電性
が向上し高品位な画像を得ることができる。感光体はO
PCに限らずa−Siドラムでも実現でき、更に高耐久
化を実現できる。
【0056】ここで、表面層の体積抵抗は、金属の電極
を200μmの間隔で配し、その間に表面層の調合液を
流入して成膜させ、電極間に電圧を100V印加して測
定した値である。測定は温度23℃、相対湿度(RH)
50%の条件下で測定した値である。
【0057】(3)帯電装置2(図3) 本例における帯電装置2は接触帯電方式の磁気ブラシ帯
電装置である。図3はその概略構成図である。20は感
光ドラム1に接触させて配設する接触帯電部材としての
磁気ブラシ帯電器である。
【0058】本例の磁気ブラシ帯電器20は回転スリー
ブタイプのものであり、非回転に固定支持させたマグネ
ットロール21と、このマグネットロールの外回りに同
心に回転自由に外嵌させた、外径16mmの非磁性スリ
ーブ(非磁性・導電性・帯電用電極スリーブ)22と、
この非磁性スリーブ22の外周面にスリーブ内部のマグ
ネットロール21の磁力により吸着保持させて形成させ
た導電性磁性粒子(帯電用磁性キャリア)の磁気ブラシ
部23などからなる。
【0059】この磁気ブラシ帯電器20を、磁気ブラシ
部23を感光ドラム1面に接触させて感光ドラム1と略
並行にして配設してある。この場合、磁気ブラシ帯電器
20を、感光ドラム1に対して形成される磁気ブラシ部
23の接触ニップ幅(帯電領域)nが約5mmになるよ
うに調整して配設した。
【0060】磁気ブラシ部23を構成させる帯電用磁性
粒子については、後記(6)項で詳述する。
【0061】磁気ブラシ帯電器20の非磁性スリーブ2
2は帯電領域nにおいて感光ドラム1の回転方向とは逆
方向(カウンター方向)となる矢印の反時計方向に感光
ドラム1の回転周速度100mm/secに対して15
0mm/secで回転させた。
【0062】非磁性スリーブ22には帯電バイアス印加
電源S1から所定の帯電バイアスを印加した。
【0063】本例では、帯電条件として、−550Vの
定電圧制御で直流バイアスを印加した。
【0064】非磁性スリーブ22の回転に伴い、磁気ブ
ラシ部23が同方向に回転して帯電領域nにおいて感光
ドラム1面を摺擦し、磁気ブラシ部23を構成する帯電
用磁性粒子から電荷が感光ドラム1上に与えられ、感光
ドラム1面が所定の極性・電位に一様に接触帯電され
る。
【0065】本例の場合は前述したように感光ドラム1
はその表面に電荷注入層16を具備させたものであるか
ら、電荷注入帯電により感光ドラム1の帯電処理が行わ
れる。即ち、非磁性スリーブ22に所定の帯電バイアス
電圧を印加することにより、磁気ブラシ部23を構成し
ている磁性粒子から電荷が感光ドラム1上に与えられ、
感光ドラム1面が帯電バイアス電圧に対応した電位に帯
電される。非磁性スリーブ22は回転速度が速いほど帯
電均一性が良好になる傾向にある。
【0066】24〜28は、接触帯電部材としての磁気
ブラシ帯電器20に流れる電流値を検知し、該検知信号
に応じて、該磁気ブラシ帯電器20に印加する電圧値を
変化させる、バイアス制御系である。
【0067】(4)現像装置4(図4) 静電潜像のトナー現像方法としては、一般に次のa〜d
の4種類に大別される。
【0068】a.非磁性トナーについてはブレードなど
でスリーブ上にコーティングし、磁性トナーは磁気力に
よってコーティングして搬送し感光体に対して非接触状
態で現像する方法(1成分非接触現像) b.上記のようにしてコーティングしたトナーを感光体
に対して接触状態で現像する方法(1成分接触現像) c.トナー粒子に対して磁性のキャリアを混合したもの
を現像剤として用いて磁気力によって搬送し感光体に対
して接触状態で現像する方法(2成分接触現像) d.上記の2成分現像剤を非接触状態にして現像する方
法(2成分非接触現像) この中で、画像の高画質化や高安定性の面から、cの2
成分接触現像法が多く用いられている。
【0069】図4は本例で用いた現像装置4の概略構成
を示すものである。本例の現像装置4は、非磁性のトナ
ー粒子と磁性のキャリア粒子を混合したものを現像剤と
して用い、該現像剤を現像剤担持体に磁気力によって磁
気ブラシ層として保持させて現像部に搬送し感光ドラム
1面に接触させて静電潜像をトナー像として現像する2
成分磁気ブラシ接触現像方式の装置である。
【0070】41は現像容器、42は現像剤担持体とし
ての現像スリーブ、43はこの現像スリーブ42内に固
定配置された磁界発生手段としてのマグネットローラ、
44は現像スリーブ表面に現像剤の薄層を形成するため
の現像剤層厚規制ブレード、45は現像剤攪拌搬送スク
リュー、46は現像容器41内に収容した2成分現像剤
であり、非磁性のトナー粒子tと磁性のキャリア粒子c
を混合したものである。
【0071】現像スリーブ42は少なくとも現像時にお
いては、感光ドラム1に対し最近接距離(隙間)が約5
00μmになるように配置され、該現像スリーブ42の
外面に担持させた現像剤磁気ブラシ薄層46aが感光ド
ラム1の面に接触するように設定されている。この現像
剤磁気ブラシ層46aと感光ドラム1の接触ニップ部m
が現像領域(現像部)である。
【0072】現像スリーブ42は固定配設のマグネット
ローラ43の外回りを矢示の反時計方向に所定の回転速
度で駆動され、現像容器41内においてスリーブ外面に
マグネットローラ43の磁力により現像剤46の磁気ブ
ラシが形成される。その現像剤磁気ブラシはスリーブ4
2の回転と共に搬送され、ブレード44により層厚規制
を受けて所定層厚の現像剤磁気ブラシ薄層46aとして
現像容器外に持ち出されて現像部へ搬送されて感光ドラ
ム1面に接触し、引き続くスリーブ42の回転で再び現
像容器41内に戻し搬送される。
【0073】即ち、先ず、現像スリーブ42の回転に伴
いマグネットローラ43のN3 極で汲み上げられた現像
剤46はS2 極→N1 極と搬送される過程において、現
像スリーブ42に対して垂直に配置された規制ブレード
44によって規制されて、現像スリーブ42上に現像剤
46の薄層46aが形成される。薄層形成された現像剤
層46aが現像部の現像主極S1 に搬送されてくると磁
気力によって穂立ちが形成される。この穂状に形成され
た現像剤層46aによって感光ドラム1の静電潜像がト
ナー像として現像され、その後N2 極・N3 極の反発磁
界によって現像スリーブ42上の現像剤は現像容器41
内に戻される。
【0074】現像スリーブ42と感光ドラム1の導電性
ドラム支持体との間には現像バイアス印加電源S2によ
り直流電圧(DC)及び交番電圧(AC、交流電圧)の
現像バイアスが印加される。
【0075】本例では、 直流電圧;−400V 交番電圧;振幅Vpp=1500V、周波数Vf=30
00Hz の現像バイアスが印加され、現像部において現像スリー
ブ42側の現像剤磁気ブラシ薄層46a中のトナーaが
感光ドラム1側の静電潜像に選択的に付着して静電潜像
がトナー像として現像されて行く。
【0076】一般に、2成分現像法においては交番電圧
を印加すると現像効率が増し、画像は高品位になるが、
逆にかぶりが発生し易くなるという危険も生じる。この
ため、通常、現像装置4に印加する直流電圧と感光ドラ
ム1の表面電位間に電位差を設けることによって、かぶ
りを防止することを実現している。
【0077】このかぶり防止のための電位差をかぶり取
り電位(Vback)と呼ぶが、この電位差によって現
像時に感光ドラム1の非画像領域にトナーが付くのを防
止する。
【0078】現像容器41内の現像剤46のトナー濃度
(キャリアとの混合割合)はトナー分が静電潜像の現像
に消費されて逐次減少していく。現像容器41内の現像
剤46のトナー濃度は不図示の検知手段により検知され
て所定の許容下限濃度まで低下するとトナー補給部47
から現像容器内の現像剤46にトナーtの補給が行われ
て現像容器41内の現像剤46のトナー濃度を常に所定
の許容範囲内に保つようにトナー補給制御される。
【0079】本例において用いた2成分現像剤46は トナー粒子t;平均粒径6μmのネガ帯電トナーに対し
て平均粒径20nmの酸化チタンを重量比1%外添した
もの キャリアc;飽和磁化が205emu/cm3 の平均粒
径35μmの磁性キャリア を重量比6対94に混合したものである。
【0080】トナーの体積平均粒径は例えば下記測定法
で測定されたものを使用する。
【0081】測定装置としてはコールターカウンターT
A−II型(コールター社製)を用い、個数平均分布、体
積平均分布を出力するインターフェイス(日科機製)及
びCX−iパーソナルコンピュータ(キヤノン製)を接
続し、電解液は一級塩化ナトリウムを用いて1%NaC
l水溶液を調製する。
【0082】測定法としては、前記電解水溶液100〜
150ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはア
ルキルベンゼンスルホン酸塩)を0.1〜5ml加え更
に測定試料0.5〜50mgを加える。
【0083】試料を懸濁した電解液は、超音波分散器で
約1〜3分間分散処理を行い、前記コールターカウンタ
ーTA−II型によりアパチャーとして100μmアパチ
ャーを用いて2〜40μmの粒子の粒度分布を測定し体
積分布を求める。これら求めた体積分布により、サンプ
ルの体積平均粒径が得られる。
【0084】(5)転写装置6 転写装置6(図1)は本例では前述のように転写ベルト
タイプである。6aは無端状の転写ベルトであり、駆動
ローラ6bと従動ローラ6c間に懸回張設してあり、感
光ドラム1の回転方向に順方向に感光ドラム1の回転周
速度とほぼ同じ周速度で回動される。6dは転写ベルト
6aの内側に配設した転写帯電ブレードであり、転写ベ
ルト6aの上行側ベルト部分を感光ドラム1に加圧して
転写ニップ部Tを形成すると共に、転写バイアス印加電
源S3から転写バイアスが印加されることで、転写材P
の裏面からトナーと逆極性の帯電を行う。これにより転
写部Tを通る転写材Pの面に回転ドラム1側のトナー像
が順次に静電転写されていく。
【0085】本例においてはベルト6aとして膜厚75
μmのポリイミド樹脂からなるものを用いた。
【0086】ベルト6aの材質としてはポリイミド樹脂
に限定されるものではなく、ポリカーボネート樹脂や、
ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリフッ化ビニリデ
ン樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリエーテル
エーテルケトン樹脂、ポリエーテルサルフォン樹脂、ポ
リウレタン樹脂などのプラスチックや、フッ素系、シリ
コン系のゴムを好適に用いることができる。厚みについ
ても75μmに限定されるわけではなく、好ましくは2
5〜2000μm、より好ましくは50〜150μmの
ものが用いられる。
【0087】更に、転写帯電ブレード6dとしては、抵
抗が1×105 〜1×107 Ωで、板厚が2mm、長さ
306mmのものを用いた。この転写帯電ブレード6d
に+15μAのバイアスを定電流制御により印加して転
写を行った。
【0088】(6)接触帯電部材 磁気ブラシ部23を構成させる帯電用磁性粒子として
は、平均粒径が10〜100μm、飽和磁化が20〜2
50emu/cm3 のものが好ましい。本実施例で用い
た感光体はOPCであり、電荷注入層の抵抗値は低湿
(温度15℃、相対湿度10%)で概略1×1013Ω・
cm、高湿(温度30℃、相対湿度80%)で概略2×
1011Ω・cmである。この場合、高湿下では、感光ド
ラム1にピンホールのような絶縁欠陥が存在することを
考慮すると、帯電用磁性粒子としては、抵抗が1×10
6 Ω・cm以上のものを用いることが好ましい。本例で
は、高湿下で、抵抗が1×107 Ω・cmとなるように
し、平均粒径25μm、飽和磁化200emu/cm3
とした。
【0089】ここで、帯電効率αを定義する。帯電器に
印加されるDCバイアス値をVdc、帯電器通過前の感
光体電位を0Vとし、帯電器通過後の感光体電位をVd
とすると、帯電効率α=Vd/Vdc×100(%)で
ある。図7に室温20℃において、磁気ブラシキャリア
抵抗値を5×107 Ω・cm(キャリアの汚染を想定し
た値)となるようにした場合の相対湿度変化に対する帯
電効率の変化を示した。
【0090】これより、低湿になる程帯電効率が低下す
ることがわかる。これは感光体の抵抗値アップによる影
響である。
【0091】図8には、室温20℃、相対湿度10%環
境下において、磁気ブラシキャリア抵抗値を変化させた
場合の帯電効率変化を示した。これより8×106 Ω・
cm以下であると、ほぼ100%帯電効率になることが
わかる。
【0092】一方、磁気ブラシキャリアとしてフェノー
ル樹脂にNi1-x Fe2+X 4 (x=0.4)であるニ
ッケルフェライトを分散したキャリアを用した場合の室
温20℃に対する相対湿度変化と抵抗値変化を図9に実
線で示した。これより、相対湿度が低くなるに伴い抵抗
値が小さくなり、かつ、相対湿度10%で8×106Ω
・cm以下であり、高湿下で1×107 Ω・cm程度で
あることがわかる。また、破線は従来使用されていた例
ばCu−Zn系フェライトの一例であり、相対湿度が低
下すると抵抗値が上ることがわかる。
【0093】図10には本実施例で用いたニッケルフェ
ライト系磁気ブラシキャリアによる帯電効率(耐久後)
の、室温20℃における相対湿度変化を示した。これよ
り、低湿においても帯電効率の低下がないことがわか
る。
【0094】本実施例では、樹脂にニッケルフェライト
を分散した例で行ったが、この製法に限るものではな
く、焼結、気相成長などによる製法でもさしつかえな
い。また、本実施例ではNi1-x Fe2+X 4 でx=
0.4としたが、0<x<1.0であれば、同様の効果
が得られる。
【0095】また、図5のように、クリーニング装置9
を外して、転写残トナーを帯電器に回収、感光体上に吐
き出し、現像装置で再度回収し、トナーを再利用する系
においても、本実施例は有効である。
【0096】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の、被帯電
体に電圧を印加した帯電部材を接触させて該被帯電体を
帯電する接触帯電装置において、該帯電部材が、相対湿
度が高くなるに伴い抵抗値が大きくなる磁性体粒子を有
する接触帯電装置によれば、低湿環境下特に耐久後にお
ける帯電効率低下や帯電ムラによる画像不良の防止、ま
た帯電装置寿命の延命の効果があった。また、接触帯電
装置を有する画像形成装置によれば、良好な画質の画像
の出力を長期にわたって維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例1の画像形成装置の概略図。
【図2】感光体の層構成の模式図。
【図3】磁気ブラシ帯電器部分とその制御系の概略図。
【図4】現像装置部分の概略図。
【図5】クリーナーレス画像形成装置の概略図。
【図6】画像形成装置例の概略図。
【図7】本実施例における帯電効率の違いを説明するた
めの図。
【図8】本実施例における帯電効率の違いを説明するた
めの図。
【図9】本実施例における帯電効率の違いを説明するた
めの図。
【図10】本実施例における帯電効率の違いを説明する
ための図。
【符号の説明】
A レーザービームプリンター B 画像読み取り装置(イメージスキャナー) 1 被帯電体(像担持体、感光ドラム) 2 接触帯電手段 20 磁気ブラシ帯電器(接触帯電部材) 3 レーザー走査部(レーザースキャナー) 4 現像装置 5 給紙カセット 6 転写装置 8 定着装置 9 クリーニング装置 10 補助部材(第2の接触帯電部材)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被帯電体に電圧を印加した帯電部材を接
    触させて該被帯電体を帯電する接触帯電装置において、 該帯電部材が、相対湿度が高くなるに伴い抵抗値が大き
    くなる磁性体粒子を有することを特徴とする接触帯電装
    置。
  2. 【請求項2】 磁性体粒子がニッケルフェライトからな
    る請求項1記載の接触帯電装置。
  3. 【請求項3】 ニッケルフェライトがNi1-x Fe2+x
    4 、0<x<1.0である請求項2記載の接触帯電装
    置。
  4. 【請求項4】 被帯電体の表面層の抵抗が109 〜10
    14Ω・cmである請求項1乃至3のいずれかに記載の接
    触帯電装置。
  5. 【請求項5】 被帯電体がアモルファスシリコンである
    請求項1乃至3のいずれかに記載の接触帯電装置。
  6. 【請求項6】 像担持体に電圧を印加した帯電部材を接
    触させて該像担持体を帯電する帯電手段と、該像担持体
    の帯電処理面に目的の画像情報に対応した静電潜像を形
    成する画像情報書き込み手段と、該静電潜像を現像剤に
    よって顕像化する現像手段と、得られた現像剤像を記録
    媒体に転写する転写手段とを含む作像プロセスよって画
    像形成を行う画像形成装置であって、該現像手段が、該
    転写手段によって該現像剤像を該記録媒体に転写した後
    に該像担持体上に残留する転写残現像剤を回収する手段
    を兼ねる画像形成装置において、 該帯電部材が、相対湿度が高くなるに伴い抵抗値が大き
    くなる磁性体粒子を有することを特徴とする画像形成装
    置。
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