JP2000230905A - 成分測定用チップ - Google Patents

成分測定用チップ

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JP2000230905A
JP2000230905A JP11030587A JP3058799A JP2000230905A JP 2000230905 A JP2000230905 A JP 2000230905A JP 11030587 A JP11030587 A JP 11030587A JP 3058799 A JP3058799 A JP 3058799A JP 2000230905 A JP2000230905 A JP 2000230905A
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JP
Japan
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chip
component
test paper
component measuring
sample
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Application number
JP11030587A
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English (en)
Inventor
Naotaka Morikawa
尚貴 森川
Toru Omori
透 大森
Masashi Takemoto
昌史 竹本
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Terumo Corp
Original Assignee
Terumo Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】チップ装着部に対する着脱操作を容易かつ確実
に行い、チップ装着部への適正な装着状態を得ることが
でき、正確な測定が可能である。 【解決手段】本発明のチップ1は、チップ本体2と、チ
ップ本体2の上面側に突出形成された細管3と、チップ
本体2の下面側に立設された複数の爪4と、チップ本体
2の下面側に設置された試験紙5とで構成されている。
チップ本体2は、その全体形状が平盤状(円盤状)をな
しており、樹脂等の高分子材料中に強磁性体粉末(また
は磁石粉末)を配合(分散)した材料で構成されてい
る。一方、成分測定装置100のチップ装着部101
は、永久磁石(または強磁性体)で構成され、チップ本
体2との間で、磁気吸着力を生じ、この磁気吸着力によ
り、チップ1の装着状態が保持される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、例えば血糖値の測
定のような、検体中の目的成分の量を測定するための成
分測定用チップに関するものである。
【0002】
【従来の技術】血糖値の測定を行う血糖測定装置(血中
成分測定装置)が知られている。この血糖測定装置は、
血中のブドウ糖量に応じて呈色する試験紙に血液(検
体)を供給・展開し、試験紙の呈色の度合いを光学的に
測定(測色)して血糖値を定量化するものである。
【0003】このような従来の血糖測定装置では、試験
紙の測色は、発光素子および受光素子を備える測光部に
おいて、試験紙に光を照射しその反射光の強度を測定す
ることにより行われている。
【0004】この血糖測定装置では、試験紙に血液(検
体)を供給・展開する操作を行った後、その試験紙を遮
光状態が確保される空間へ挿入し、血糖値の測定を開始
するが、操作性が劣るという欠点があるとともに、試験
紙への血液の供給から測色までの時間が一定でなく、そ
れによる測定誤差が生じるという問題がある。
【0005】そこで、試験紙への血液の供給・展開から
測定までの一連の操作を連続的、自動的に行うことがで
きる血糖自動測定装置が開発されている。
【0006】この血糖自動測定装置は、血糖測定用チッ
プを装着するチップ装着部を有し、このチップ装着部に
血糖測定用チップを装着して測定を行う。図15は、血
糖自動測定装置200のチップ装着部201に従来のチ
ップ(血糖測定用チップ)10を装着した状態を示す縦
断面図である。同図に示すように、チップ10は、透明
または半透明な樹脂製の有底筒状(カップ状)のチップ
本体11と、該チップ本体11の底部内側に設置された
試験紙14とで構成されている。
【0007】このようなチップ10を血糖自動測定装置
200のチップ装着部201に装着した状態で、小開口
15に検体(血液)を接触させると、検体は、小開口1
5を経て試験紙14の中央部へ供給される。供給された
検体は、試験紙14上に放射状に展開され、担持されて
いる試薬と反応して呈色する。血糖自動測定装置200
のチップ装着部201の近傍には、発光素子および受光
素子を備える測光部(図示せず)が設けられ、この測光
部により試験紙14の呈色強度を光学的に測定する。
【0008】ところで、このような血糖自動測定に用い
られる従来のチップ10は、前述したように、チップ本
体11が有底筒状(カップ状)をなしており、そのスカ
ート部12がチップ装着部201の外周に被さるように
嵌合して装着されるため、次のような種々の欠点を有す
る。 光学的な測定条件を均一にするために、装着したチ
ップ10の試験紙14が血糖自動測定装置200の測光
部から常に一定の距離を保つように位置決めしなければ
ならないが、チップ装着部201に嵌合するスカート部
12の内面がテーパ状をなしているため、スカート部1
2の内径には、高い寸法精度が要求される。 患者(測定者)は、血糖値を測定する度に、チップ
10のチップ装着部201への嵌合の程度(嵌合強度)
が一定となるように微妙に調整しなければならない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
した従来技術の欠点に鑑みてなされたもので、成分測定
装置のチップ装着部に対する着脱操作を容易かつ確実に
行うことができ、また、チップ装着部への適正な装着状
態を得ることができるとともに、この状態を維持するこ
とができ、正確な測定が可能な成分測定用チップを提供
することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(25)の本発明により達成される。
【0011】(1) チップ本体と、チップ本体に設置
され、検体中の特定成分と反応して呈色する試薬を担持
する試験紙とを有し、成分測定装置のチップ装着部に装
着して使用される成分測定用チップであって、磁気的な
吸着により前記チップ装着部に装着されるよう構成され
ていることを特徴とする成分測定用チップ。
【0012】(2) 前記チップ装着部に装着したと
き、成分測定用チップの一部が前記チップ装着部の内側
に挿入されるよう構成されている上記(1)に記載の成
分測定用チップ。
【0013】(3) 前記チップ装着部に装着したと
き、前記試験紙が前記チップ装着部の最先端より基端側
に位置する上記(1)または(2)に記載の成分測定用
チップ。
【0014】(4) 前記チップ本体またはその一部
が、高分子材料中に強磁性体粉末または磁石粉末を配合
してなる材料で構成されている上記(1)ないし(3)
のいずれかに記載の成分測定用チップ。
【0015】(5) 前記チップ本体またはその一部
が、強磁性体または磁石材料で構成されている上記
(1)ないし(3)のいずれかに記載の成分測定用チッ
プ。
【0016】(6) 前記チップ本体は、その全体形状
が円盤状をなしている上記(1)ないし(5)のいずれ
かに記載の成分測定用チップ。
【0017】(7) 前記チップ本体の前記試験紙と反
対側の面に、検体の導入流路を形成する細管が突出形成
されている上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の
成分測定用チップ。
【0018】(8) 前記検体導入流路は、前記試験紙
に対しほぼ直交する方向に延在している上記(7)に記
載の成分測定用チップ。
【0019】(9) 前記細管は、その検体流入側端面
に、前記検体導入流路に連通する第1の溝を有する構造
をなしている上記(7)または(8)に記載の成分測定
用チップ。
【0020】(10) 前記第1の溝は、前記細管の径
方向に延在し、前記細管の外周面に開放している上記
(9)に記載の成分測定用チップ。
【0021】(11) 前記細管は、その検体流出側端
面に、前記検体導入流路に連通する第2の溝を有する構
造をなしている上記(7)ないし(10)のいずれかに
記載の成分測定用チップ。
【0022】(12) 前記細管の検体流出側に、前記
試験紙に向かって突出する突出部を有し、前記第2の溝
は、前記突出部に、前記細管の径方向に延在しかつ前記
突出部の外周面に開放するよう形成されている上記(1
1)に記載の成分測定用チップ。
【0023】(13) 前記試験紙と前記チップ本体と
の間に、検体の展開を補助する間隙を有する上記(1)
ないし(12)のいずれかに記載の成分測定用チップ。
【0024】(14) 前記チップ本体の前記試験紙が
設置された面側に、前記チップ装着部と係合し得る複数
の爪が立設されている上記(1)ないし(13)のいず
れかに記載の成分測定用チップ。
【0025】(15) 前記爪は、前記チップ本体の最
大外径部より内側に設置されている上記(14)に記載
の成分測定用チップ。
【0026】(16) 前記爪は、前記チップ本体の最
大外径部より内側で、かつ、前記試験紙の外周付近に設
置されている上記(14)に記載の成分測定用チップ。
【0027】(17) 前記爪は、等角度間隔で設置さ
れている上記(14)ないし(16)のいずれかに記載
の成分測定用チップ。
【0028】(18) 前記試験紙は、その外周部にお
いて融着または接着により前記チップ本体に対し固定さ
れている上記(1)ないし(17)のいずれかに記載の
成分測定用チップ。
【0029】(19) 融着または接着は、前記試験紙
の外周に沿って間欠的になされている上記(18)に記
載の成分測定用チップ。
【0030】(20) 前記チップ本体は、第1の部品
と第2の部品とを備え、前記試験紙は、前記第1の部品
と前記第2の部品との間に挟持されて固定されている上
記(1)ないし(17)のいずれかに記載の成分測定用
チップ。
【0031】(21) 前記第1の部品と前記第2の部
品と間での挟持は、前記試験紙の外周に沿って間欠的に
なされている上記(20)に記載の成分測定用チップ。
【0032】(22) 前記チップ本体は、第1の部品
と、前記第1の部品の内側に嵌合される第2の部品とで
構成され、これらのうちの少なくとも前記第1の部品が
前記磁気的な吸着に関与する上記(1)ないし(21)
のいずれかに記載の成分測定用チップ。
【0033】(23) 前記チップ本体は、第1の部品
と、前記第1の部品の内側に嵌合される第2の部品とで
構成され、前記第1の部品が前記磁気的な吸着に関与
し、第2の部品は光透過性を有するものである上記
(1)ないし(21)のいずれかに記載の成分測定用チ
ップ。
【0034】(24) 前記チップ装着部に対する前記
試験紙の法線方向の位置決めを行う機能を有する上記
(1)ないし(23)のいずれかに記載の成分測定用チ
ップ。
【0035】(25) 前記チップ装着部に対する前記
試験紙の面方向の位置決めを行う機能を有する上記
(1)ないし(24)のいずれかに記載の成分測定用チ
ップ。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、本発明の成分測定用チップ
を添付図面に示す好適実施例に基づいて詳細に説明す
る。
【0037】図1は、本発明の成分測定用チップの第1
実施例を示す縦断面図、図2は、図1に示す成分測定用
チップの底面図、図3は、図1に示す成分測定用チップ
において、試験紙を設置していない状態の底面図、図4
は、本発明の成分測定用チップにおける細管の検体流入
側端部の構成を示す斜視図、図5は、本発明の成分測定
用チップにおける細管の検体流出側端部の構成を示す斜
視図、図6は、図1に示す成分測定用チップを成分測定
装置のチップ装着部に装着した状態を示す縦断面図であ
る。なお、図1、図6中の下側を「基端」、上側を「先
端」として説明する。
【0038】まず、図1〜図6に基づき、本発明の成分
測定用チップ1(以下、単に「チップ1」と言う)の形
状、構造について説明する。
【0039】チップ1は、成分測定装置100のチップ
装着部101に装着して使用されるものであり、チップ
本体2と、該チップ本体2の図1中上面(先端側の面)
側に突出形成された細管3と、チップ本体2の図1中下
面(基端側の面、以下単に「下面」と言う)側に立設さ
れた複数の爪4と、チップ本体2の下面側に設置された
試験紙5とで構成されている。
【0040】チップ本体2は、その全体形状が平盤状を
なしており、特に本実施例では、円盤状(円板状等の板
状)をなしている(図2、図3参照)。ここで、平盤状
とは、前述したスカート部等を有さない平坦な形状の総
称を意味する。なお、チップ本体2の平面視での形状
は、図示のような円形(円盤状)に限らず、例えば、四
角形、六角形、八角形等の多角形や、その他の任意の形
状であってもよい。
【0041】チップ本体2の厚さは、特に限定されない
が、最も厚い部分の厚さが0.3〜3mm程度であるの
が好ましく、0.7〜1.5mm程度であるのがより好
ましい。この厚さが3mmを超えると、チップ1が大型
化するおそれがあり、また、0.3mm未満であると、
強度が低下するおそれがある。
【0042】また、チップ本体2の外径は、チップ装着
部101の先端の外径とほぼ等しいかまたはそれより小
さいのが好ましい。図示の実施例では、チップ本体2の
外径は、チップ装着部101の先端の外径より若干小さ
く設定されている。これにより、チップ本体2の外縁部
に指等が触れたときでも、チップ1が不本意にチップ装
着部101から外れることが防止される。
【0043】チップ本体2の下面側には、試験紙5を支
持、固定するための台座部21が形成されている。試験
紙5は、その外周部(固定部51)において、例えば融
着または接着剤による接着等の方法により台座部21に
固定される。
【0044】また、チップ本体2の台座部21より外周
側には、フランジ部(当接部)22が形成されている。
このフランジ部22の厚さは、台座部21の厚さより薄
い。フランジ部22の下面(基端面)23は、平坦な面
で構成され、台座部21の下面(基端面)より基端側に
位置している。
【0045】図6に示すように、成分測定装置100の
チップ装着部101にチップ1を装着した状態(以下
「チップ装着状態」と言う)では、下面23がチップ装
着部101の先端に当接し、チップ1の図6中上下方向
(試験紙5の法線方向)の位置決めを行う。すなわち、
チップ本体2は、それ自体がチップ1のチップ装着部1
01に対する位置決め機能を有している。
【0046】細管3は、血液(検体)を採取するための
ものであり、その内部には、検体導入流路31が形成さ
れている。この検体導入流路31は、試験紙5に対しほ
ぼ直交する方向に延在しており、その先端には検体流入
口32、その基端には検体流出口33がそれぞれ形成さ
れている。
【0047】血液は、毛細管現象により検体導入流路3
1を通って試験紙5へ供給されるので、検体導入流路3
1の内径(平均)は、0.2〜2.0mm程度であるの
が好ましく、0.3〜1.0mm程度であるのがより好
ましい。検体導入流路31の内径が大き過ぎると、毛細
管現象による血液の移送が困難となり、また、内径が小
さ過ぎると、血液の供給速度が遅く、十分な量の血液を
試験紙5へ供給するのに長時間を要する。
【0048】なお、検体導入流路31の内径(横断面
積)は、検体導入流路31の長手方向に沿って一定で
も、変化していてもよい。
【0049】また、検体導入流路31の長さ(全長)
は、1〜10mm程度であるのが好ましく、2〜5mm
程度であるのがより好ましい。検体導入流路31の長さ
が長過ぎると、毛細管現象による血液の移送に時間がか
かり、また、短か過ぎると、図14に示す状態で、血液
7がチップ本体2の底部外面に付着するおそれがある。
【0050】図4等に示すように、細管3の先端面に
は、検体導入流路31に連通する溝34が形成されてい
る。図示の例では、溝34は、細管3の径方向に延在す
る一文字状の溝である。この溝34の両端は、それぞれ
細管3の外周面に開放している。
【0051】この溝34を設けたことにより、血液を採
取するにあたり細管3の先端面を指等の表面に接触させ
た際、検体導入流路31が塞がれず、血液の流入路が確
保されるので、血液の試験紙5への供給を円滑かつ確実
に行うことができる。
【0052】また、溝34の深さP1は、皮膚の状態等
によりその好適な範囲があり、特に限定されないが、通
常は、0.1mm以上が好ましく、0.2〜1.8mm
程度がより好ましい。溝34の深さP1が浅過ぎると、
特に皮膚への圧着力が大きい等の場合に、溝34内の血
液の通過が不十分となることがある。
【0053】なお、溝34の形状、本数、配置等は、図
示のものに限定されず、細管3の先端面を皮膚に当接し
たとき、その先端面の一部が皮膚と接触しないような構
成であればよい。例えば、複数の溝34を、検体導入流
路31の検体流入口32を中心として放射状(例えば十
文字状)に形成したり、検体導入流路31に接するよう
に平行に形成したりするパターンが挙げられる。
【0054】図5に示すように、細管3の基端側は、チ
ップ本体2の下面に若干突出する突出部35を形成して
おり、この突出部35の基端面には、検体導入流路31
に連通する溝(第2の溝)36が形成されている。図示
の例では、溝36の形状は、十文字状をなしている。こ
の溝36の外側端部は、それぞれ突出部(細管3の基端
部)35の外周面に開放している。
【0055】この溝36を設けたことにより、検体導入
流路31を通過した血液が検体流出口33から溝36を
介して外周方向へ広がり、試験紙5上に供給、展開され
るので、その展開が迅速かつ均一になされ、よって、よ
り正確な測定値が得られる。
【0056】また、溝36の深さP2は、特に限定され
ないが、通常は、0.01mm以上が好ましく、0.0
5〜0.5mm程度がより好ましい。溝36の深さP2
が浅過ぎると、その機能を十分に発揮することができな
くなるおそれがある。
【0057】なお、前記溝34と同様に、溝36の形
状、本数、配置は、図示のものに限定されず、例えば、
一文字状に形成したり、複数の溝36を検体導入流路3
1に接するように平行に形成したりするパターンが挙げ
られる。
【0058】図1に示すように、試験紙5の細管3側の
部分、すなわち、試験紙5とチップ本体2との間には、
間隙6が設けられている。この間隙6は、チップ本体2
の下面の台座部21より内側の部分に凹部を形成するこ
とにより得られるもので、試験紙5上での血液の展開を
補助(促進)する機能を有している。すなわち、検体導
入流路31の検体流出口33から流出した血液は、毛細
管現象により当該間隙6を通って放射状に広がるので、
試験紙5上での血液の展開を迅速かつ均一に行うことが
できる。
【0059】間隙6の幅(凹部の深さ)は、特に限定さ
れないが、0.02mm以上(平均値)が好ましく、
0.04〜0.4mm程度がより好ましい。このような
寸法において、間隙6の前記機能をより有効に発揮する
ことができる。なお、間隙6の幅(深さ)は、一定であ
っても、試験紙5の中心部から外周側へ向かって変化
(例えば漸減)していてもよい。
【0060】また、間隙6の外周には、当該間隙6に連
通し、間隙6よりも深く形成された円環状凹部よりなる
検体溜り61が設けられている。これにより、間隙6を
通って放射状に広がった血液は、この検体溜り61に留
まり、それ以上外周(試験紙5の接着、融着等による固
着部位)へ移動することが阻止されるので、血液が過剰
に供給された場合でも、余分な血液の漏れ出しが防止さ
れる。よって、成分測定装置100のチップ装着部10
1の先端等の血液付着による汚染が防止される。
【0061】チップ本体2の下面側には、3本の爪(ア
ンカー:位置決め部材)4が立設されている。各爪4
は、等角度間隔(本実施例では120°間隔)で配置さ
れている。各爪4の形成位置は、チップ本体2の最大外
径部より内側で、かつ試験紙5の外周付近とされてい
る。すなわち、各爪4は、台座部21の外周部(下面2
3との境界部)に形成されている。
【0062】各爪4の外面41は、湾曲凸面を構成して
いる。チップ装着状態では、各爪4は、チップ装着部1
01に形成されたリング状の凹部102に挿入される
が、このとき、各爪4の外面41は、縮径部103(凹
部102の内壁が中心方向に向かって突出した部分)に
当接(接触)または微小間隙を介して接近する。これに
より、チップ1は、チップ装着部101に対し、試験紙
5の面方向の位置決めがなされる。
【0063】前述したように、各爪4の形成位置がチッ
プ本体2の最大外径部より内側であるため、チップ装着
状態において、爪4は、チップ装着部101の外周面に
露出することなくチップ装着部101の内部に収納され
る。そのため、チップ装着部101が何かに衝突した場
合でも、チップ1がチップ装着部101に対し、ずれた
り、外れたりすることが抑制される。
【0064】また、各爪4の形成位置が試験紙5の外周
付近であるため、試験紙5の呈色強度の光学的測定を妨
げることが防止される。
【0065】また、複数の爪4が等角度間隔で設置され
ていることや、各爪4の外面41がチップ装着部101
に当接することにより、チップ1の試験紙5の法線方向
や面方向に対する位置決めをより確実に行い、チップ装
着状態をより安定的に維持することができる。
【0066】このようなチップ1は、磁気的な吸着によ
りチップ装着部101に装着される。以下、このような
磁気吸着力を発現し得るようなチップ本体2等の材質に
ついて説明する。
【0067】本実施例では、チップ本体2、細管3およ
び爪4は、同一の材料で一体的に形成されている。この
材料は、以下に述べるような高分子材料中に、強磁性体
粉末または磁石粉末を配合(分散)したものである。
【0068】高分子材料としては、例えば、アクリル系
樹脂、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、
エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル
共重合体(EVA)、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリ
デン、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、
ポリ−(4−メチルペンテン−1)、アイオノマー、A
S樹脂、ABS樹脂、ポリエステル、ポリエーテル、ポ
リエーテルケトン(PEK)、ポリエーテルエーテルケ
トン(PEEK)、ポリエーテルイミド、ポリフェニレ
ンサルファイド(PPS)、ポリフェニレンオキシド、
ポリアミド、ポリイミド、ポリアセタール、ポリウレタ
ン、ポリアリレート、芳香族ポリエステル(液晶ポリマ
ー)、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリ
デン、その他フッ素系樹脂、エポキシ樹脂、フェノール
樹脂、ユリア樹脂等の各種樹脂材料や、例えば、天然ゴ
ム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタ
ジエンゴム、ニトリルゴム、クロロプレンゴム、ブチル
ゴム、アクリルゴム、エチレン−プロピレンゴム、ヒド
リンゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム
のような各種ゴム材料、さらには、スチレン系、ポリオ
レフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、ポリ
エステル系、ポリアミド系、ポリブタジエン系、トラン
スポリイソプレン系、フッ素ゴム系、塩素化ポリエチレ
ン系等の各種熱可塑性エラストマーが挙げられ、これら
のうちの1種または2種以上を含むもの(ポリマーアロ
イ、ポリマーブレンド、ブロック共重合体等)を用いる
ことができる。
【0069】一方、高分子材料中に配合される粉末が強
磁性体粉末か磁石粉末かは、チップ装着部101側の構
成に影響される。チップ装着部101(またはその先端
部)が磁石(永久磁石または電磁石)で構成されている
場合には、高分子材料中に配合される粉末は、強磁性体
粉末、磁石粉末のいずれでもよく、通常は、強磁性体粉
末が好ましい。チップ装着部101(またはその先端
部)が鉄、タングステン、ニッケル、コバルトまたはこ
れらを含む合金等の強磁性体(磁石で吸着し得る金属)
で構成されている場合には、高分子材料中に配合される
粉末は、磁石粉末とされる。
【0070】高分子材料中に配合される強磁性体粉末と
しては、例えば、鉄、タングステン、ニッケル、コバル
トまたはこれらを含む合金による粉末が挙げられる。ま
た、組成の異なる複数種の混合粉末であってもよい。
【0071】また、高分子材料中に配合される磁石粉末
としては、フェライト、アルニコ等の磁性材料の他、希
土類元素を含む希土類磁石の粉末が挙げられる。希土類
磁石粉末は、高い磁気性能を有し、比較的少ない配合量
で大きな磁気吸着力を発揮するので、好ましい。希土類
磁石としては、例えばSm−Co系磁石、R−TM−B
系磁石(ただし、Rは、Yを含む希土類元素の少なくと
も1種、TMは、Fe、Ni、Co等の遷移金属のうち
の少なくとも1種)が挙げられ、後者は特に好ましい。
【0072】強磁性体粉末および磁石粉末(以下、これ
らを総称して「粉末」と言う)の粒度は、特に限定され
ないが、製造の容易性、酸化劣化による弊害(例えば磁
気性能の低下)防止および高分子材料中での分散性を考
慮して、平均粒径が1〜150μm程度のものが好まし
く、3〜90μm程度のものがより好ましい。
【0073】粉末の配合量(含有量)は、十分な磁気吸
着力が得られるものであれば、特に限定されないが、通
常は、8〜96wt%程度が好ましく、25〜85wt
%程度がより好ましい。この配合量が少なすぎると、粉
末の組成や磁気性能によっては、磁気吸着力が不充分と
なる場合があり、また、配合量が多すぎると、チップ本
体2等の成形性が低下することがある。なお、粉末の配
合量が比較的多い場合は、高分子材料が粉末同士を結合
する結合材(バインダー)として機能する。
【0074】以上のような材料で構成されるチップ本体
2、細管3および爪4は、例えば次のようにして製造す
ることができる。高分子材料(またはその前駆体)と粉
末とを所望の比率で混合し、その混合物を、高分子材料
が流動性を有する状態(溶融または軟化した状態)で混
練する。次いで、この混練物を、チップ本体2、細管3
および爪4に対応する形状の成形空間(キャビティ)を
有する金型内に注入し、成形する。この成形の際には、
必要に応じ、成形材料に対し加圧を施す。その後、高分
子材料を固化(冷却固化)または硬化(加熱硬化、光硬
化等)させ、離型して、チップ本体2、細管3および爪
4の一体化物を得る。なお、この製造方法は、一例であ
り、これに限定されるものではない。
【0075】検体を迅速に導入、展開するために、チッ
プ本体2、細管3を形成する材料は、親水性を有してい
るのが好ましい。高分子材料として、例えば、アクリル
系樹脂等の親水性の高い材料を用いた場合は、十分な親
水性が得られるが、その他の場合には、親水化処理が施
されたものが好ましい。
【0076】親水化処理としては、例えば、プラズマ処
理、グロー放電、コロナ放電、紫外線照射等の物理活性
化処理の他、界面活性剤、水溶性シリコン、ヒドロキシ
プロピルセルロース、ポリエチレングリコール、ポリプ
ロピレングリコール等の付与(塗布)等が挙げられる。
【0077】なお、以上では、チップ本体2、細管3お
よび爪4の全て(チップ1から試験紙5を除いた部分)
が、同一の材料(高分子材料中に粉末を配合した材料)
で構成されているものを挙げて説明したが、本発明で
は、これに限らず、例えば、チップ本体2のみ、あるい
はチップ本体2のフランジ部22のみが高分子材料中に
粉末を配合したもので構成されていてもよい。
【0078】本発明では、チップ本体2、細管3および
爪4の全部や、チップ本体2を前述したような強磁性体
または磁石材料で構成することもできるが、これに比
べ、本実施例のような材料(高分子材料中に粉末を配合
した材料)で構成することにより、軽量で、複雑な形状
でも容易に成形することができるという利点を有する。
【0079】次に、試験紙5の形状、構造、材質等につ
いて説明する。
【0080】試験紙5の全体形状は、図示のような円形
が好ましいが、これに限定されず、その他例えば、楕円
形、正方形、長方形、菱形等の四角形、三角形、六角
形、八角形等、必要に応じ選択して用いることができ
る。
【0081】円形の試験紙5の場合、試験紙5の外径
は、2〜12mm程度が好ましく、3〜8mm程度がよ
り好ましい。
【0082】また、試験紙5の厚さは、0.02〜1.
0mm程度が好ましく、0.05〜0.4mm程度がよ
り好ましい。
【0083】このような試験紙5は、検体(血液)を吸
収し得る担体に、試薬(発色試薬)を担持(含浸)させ
たものである。この担体は、好ましくは多孔質シートで
構成されている。
【0084】多孔質シートによる担体を用いることによ
り、含浸させる試薬が特にオキシダーゼ反応のように大
気中の酸素を基質として反応する過程を含む試薬系の場
合に、検体が試験紙5上に展開後、大気中の酸素の十分
な供給が確保されるので、反応を迅速に進行させること
ができ、よって、検体またはその濾別成分(赤血球等)
を除去することなく発色状態を検出することができる。
【0085】多孔質シートによる担体としては、不織
布、織布、延伸処理したシート、メンブランフィルタ
ー、濾紙等が挙げられる。また、その構成材料として
は、例えば、ポリエステル類、ポリアミド類、ポリオレ
フィン類、ポリスルホン類、セルロース類、珪酸塩、フ
ッ素系樹脂等が挙げられる。より具体的には、例えば、
ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレ
ート、ポリエーテルスルホン、ニトロセルロース、セル
ロース、ガラス、ポリテトラフルオロエチレン(テフロ
ン)等が挙げられる。
【0086】このような担体の構成材料は、試薬を溶解
した水溶液を含浸させて製造されたものや、検体の吸
収、展開を迅速に行うために、親水性を有する材料また
は親水化処理されたものが好ましい。親水化処理として
は、前述した方法と同様のものが挙げられる。
【0087】試験紙5に担持される試薬としては、血糖
値測定用の場合、グルコースオキシターゼ(GOD)
と、ペルオキシターゼ(POD)と、例えば4−アミノ
アンチピリン、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3
−スルホプロピル)−m−トルイジンのような発色剤
(発色試薬)とが挙げられ、その他、測定成分に応じ
て、例えばアスコルビン酸オキシダーゼ、アルコールオ
キシダーゼ、コレステロールオキシダーゼ等の血液成分
と反応するものと、前記と同様の発色剤(発色試薬)と
が挙げられる。また、さらにリン酸緩衝液のような緩衝
剤が含まれていてもよい。なお、試薬の種類、成分につ
いては、これらに限定されないことは言うまでもない。
【0088】このような多孔質シートによる担体は、血
液中に含まれる血球、特に赤血球(以下、赤血球で代表
する)が透過できない程度の孔径を有するものが好まし
い。具体的には、担体における細孔の孔径は、0.05
〜2.0μm程度であるのが好ましく、0.1〜0.5
μm程度であるのがより好ましい。孔径が小さすぎる
と、血液の展開性が低下し、また、孔径が大きすぎる
と、血球が浸み出し、測定感度が低下するとともに、討
薬が担持されにくくなり、呈色の感度が低くなる(呈色
しにくくなる)。
【0089】図2に示すように、試験紙5の外周部に
は、固定部51が形成されており、試験紙5は、この固
定部51において、融着または接着剤による接着等の方
法によりチップ本体2の台座部21に固定される。
【0090】この場合、図2に示すように、試験紙5の
外周部に沿って複数の固定点52が間欠的に(好ましく
は等間隔で)形成されている。これにより、隣接する固
定点52間で通気が可能となり、検体流出口33から流
出した血液を試験紙5上へ展開する際に、間隙6および
検体溜り61内にあった空気が、効率よく排出され、よ
って、血液の展開をより迅速に行うことができる。
【0091】また、試験紙5の中心部分を細管3の基端
面(突出部35の基端面)に融着または接着剤による接
着等の方法により固定することもできる。これにより、
試験紙5をさらに安定的にチップ本体2に支持、固定す
ることができ、また、試験紙5の変形(湾曲、歪み、波
打ち等)により、血液の均一な展開を妨げることも防止
される。
【0092】図7は、本発明の成分測定用チップの第2
実施例を示す縦断面図、図8は、図7に示す成分測定用
チップの底面図、図9は、図7に示す成分測定用チップ
において、試験紙を設置していない状態の底面図であ
る。以下、この第2実施例について、前述の第1実施例
との相違点を中心に説明し、同様の事項については、そ
の説明を省略する。
【0093】第2実施例におけるチップ1は、チップ本
体2が2つの部品(第1の部品2aおよび第2の部品2
b)で構成されている。
【0094】第1の部品2aには、前記と同様の下面2
3と、3本の爪4とが形成され、第2の部品2bには、
前記と同様の細管3が形成されている。また、細管3の
先端部および基端部の構成も、前記第1実施例と同様で
ある。
【0095】第2の部品2bは、第1の部品2aの内側
に嵌合されている。すなわち、第1の部品2aの内周面
には、リング状の凹部24が形成され、第2の部品2b
の外周には、リング状の凸部25が形成され、これらの
凹部24と凸部25とが嵌合することにより、部品2a
と部品2bとが結合、一体化され、チップ本体2を構成
する。
【0096】第2の部品2bの図7中下面(基端面)に
は、前記と同様の間隙6が形成されている。さらに、こ
の間隙6の外周には、当該間隙6に連通し、間隙6より
も深く形成された円環状凹部よりなる検体溜り61が設
けられている。間隙6および検体溜り61の機能につい
ては、前記第1実施例と同様である。
【0097】また、第2の部品2bの検体溜り61より
外周側には、試験紙5を支持(挟持)する半球状の複数
の突起(スペーサ)26が周方向に沿って形成されてい
る。
【0098】一方、第1の部品2aの隣接する爪4同士
の間には、それぞれ、扇状の挟持片27が設けられてい
る。この3つの挟持片27は、等角度間隔(120°間
隔)で設けられている。
【0099】図7に示すように、第1の部品2aと第2
の部品2bとの結合状態では、試験紙5の外周部(固定
部51)が突起26と挟持片27とに挟持されることに
より、試験紙5がチップ本体2に対し支持、固定され
る。
【0100】この場合、突起26は、周方向に沿って間
欠的に形成されているので、試験紙5を挟持する点(固
定点)も間欠的となる。これにより、隣接する固定点間
で通気が可能となり、検体流出口33から流出した血液
を試験紙5上へ展開する際に、間隙6および検体溜り6
1内にあった空気が、効率よく排出され、よって、血液
の展開をより迅速に行うことができる。
【0101】このように、本実施例のチップ1では、試
験紙5が部品2a、2b間に挟持されて固定されるもの
であるため、チップ本体2に対する試験紙5の固定を容
易に行うことができるという利点がある。
【0102】次に、第1の部品2aと第2の部品2bの
構成材料について説明する。
【0103】第1の部品2aは、前述したのと同様の、
高分子材料中に粉末(強磁性体粉末または磁石粉末)を
配合した材料で構成される。また、第1の部品2aは、
前記強磁性体または磁石材料で構成されていてもよい。
これにより、第1の部品2aが主にチップ装着部101
に対する磁気的な吸着に関与する。
【0104】一方、第2の部品2bは、前述したような
高分子材料で構成されている。この場合、第2の部品2
bの構成材料中には、前記粉末は配合されていないか、
または配合されていても、その配合量が第1の部品2a
に比べて少ない。前者の場合には、第2の部品2bは、
チップ装着部101に対する磁気的な吸着に関与せず、
後者の場合には、第2の部品2bは、チップ装着部10
1に対する磁気的な吸着を補助する。
【0105】特に、第2の部品2bは、光透過性を有す
るものであるのが好ましい。これは、前記粉末を無添加
または少量添加とすることにより可能となる。具体的に
は、第2の部品2bを構成する高分子材料として、透明
(無色透明または着色透明)または半透明なものを用い
る。
【0106】このように、第2の部品2bが光透過性を
有することにより、細管3の検体導入流路31内を検体
が流れる様子や、検体が試験紙5に供給された状態、検
体が試験紙5上で展開される状態等を視認することがで
きるという利点がある。
【0107】以上述べた各実施例のチップ1は、未使用
の状態では、例えば、図6中に示すような容器9に収納
され、保管されている。そして、このチップ1は、成分
測定装置(血中成分測定装置)100のチップ装着部1
01に装着して使用される。ここで、成分測定装置10
0について簡単に説明する。
【0108】成分測定装置100は、チップ装着部10
1を有している。チップ装着部101は、筒状をなして
おり、その先端部には、チップ1が着脱自在に装着され
る。
【0109】チップ装着部101には、リング状の凹部
102が形成されている。この凹部102は、チップ装
着部101の先端に開放している。また、凹部102の
外周側の内壁は、中心方向に向かって山型状に突出した
部分(縮径部103)を有する。
【0110】このチップ装着部101は、前述したよう
な磁石材料で構成されている。この場合、チップ装着部
101を構成する磁石の種類、形態等は、特に限定され
ず、焼結磁石、ボンド磁石等、いかなるものでもよい。
また、チップ装着部101は、前述した強磁性体で構成
されていてもよい。
【0111】また、チップ装着部101の内側近傍に
は、発光素子(発光ダイオード)と、受光素子(フォト
ダイオード)とを有する測光部(図示せず)が設けられ
ている。発光素子は、例えば所定の時間間隔でパルス光
を発する。
【0112】また、成分測定装置100は、マイクロコ
ンピュータで構成される制御手段(図示せず)を有して
いる。この制御手段には、測光部からの信号に基づいて
目的とする血中成分(例えばブドウ糖)を算出する演算
部が内蔵されている。
【0113】チップ装着部101にチップ1を近づける
と、それらの間で磁気吸着力が作用し、チップ1がチッ
プ装着部101の先端部に吸着、固定され、装着され
る。このようにしてチップ1の装着が完了したら、後述
するようにしてチップ1の試験紙5に検体を供給、展開
し、次いで、測定を行う。発光素子を点灯させると、発
光素子から発せられた光は、チップ1の試験紙5に照射
され、その反射光を得る。この反射光の強度は、試験紙
5の呈色強度、すなわち検体中の目的成分の量(濃度)
に対応している。この反射光は、受光素子に受光され、
光電変換される。受光素子からは、その受光光量に応じ
たアナログ信号が出力され、該信号がデジタル信号に変
換された後制御手段に入力され、所望の演算処理、補正
処理等がなされ、検体中の目的成分量が定量化される
(血糖値が求まる)。
【0114】チップ装着状態においては、試験紙5がチ
ップ装着部101と非接触である(図6参照)。そのた
め、試験紙5が保護され、試験紙5の傷付きや破れが防
止されるとともに、試験紙5がチップ装着部101に接
触してチップ装着部101に血液が付着し、汚染される
ことが防止される。
【0115】また、チップ装着状態においては、フラン
ジ部22の下面23がチップ装着部101の先端に当接
して、チップ1の細管2の長手方向(試験紙5の法線方
向)の位置決めがなされる(図6参照)。そのため、従
来のようにチップのチップ装着部への嵌合の程度(嵌合
力)を手で調節しなくても、試験紙5と、測光部の発光
素子および受光素子との離間距離を一定(適正距離)と
することができる。これにより、前記距離が変動し光学
的特性にバラツキが生じることによる測定誤差を少なく
することができ、測定精度の向上に寄与する。
【0116】そして、チップ装着状態において、チップ
装着部101によるチップ1の保持力は、チップ1とチ
ップ装着部101との間に生じる磁気吸着力に依存する
ため、チップ装着部101によるチップ1の保持力は、
常に一定となる。従って、チップ装着部への嵌合の程度
を手で調節する必要がある従来のチップ10のように、
強く嵌合し過ぎてチップを外す作業がし難くくなった
り、嵌合が弱すぎて容易に離脱したりすることが防止さ
れる。
【0117】さらに、各爪4の外面41が縮径部103
付近に当接(または微小間隙を介して接近)しているた
め、チップ1のチップ装着部101に対する図6中横方
向(試験紙5の面方向)の位置決めが確実になされ、当
該方向のずれも生じない。そのため、位置ずれによる測
定誤差を少なくすることができ、測定精度の向上に寄与
する。
【0118】なお、チップ装着状態において、振動、衝
撃等が作用し、チップ装着部101に対するチップ1の
位置(姿勢)が若干ずれたとしても、チップ1とチップ
装着部101とが接近している限りそれらの間には磁気
吸着力が作用し続けているため、この磁気吸着力によ
り、チップ1の位置は元の正常な位置に戻る。すなわ
ち、チップ1は、チップ装着部101に対する位置ずれ
を自ら修復する自己修復機能を有している。
【0119】また、チップ装着状態においては、試験紙
5がチップ装着部101の最先端(チップ本体2の下面
23が当接する面)より基端側に位置している(図6参
照)。さらに、チップ本体2やそれを構成する第1の部
品2aは、粉末の配合等により遮光性を有している。従
って、従来のチップ10のように、チップの側面から外
光が侵入し、読み取りエラーが生じたり、測定精度を低
下させたりすることが防止される。
【0120】図10は、本発明の成分測定用チップの第
3実施例を示す縦断面図である。以下、この第3実施例
について、前述の第1実施例との相違点を中心に説明
し、同様の事項については、その説明を省略する。
【0121】第3実施例におけるチップ1は、チップ本
体2のフランジ部22の下部に、磁気吸着に関与する磁
気吸着部材8が設置されている。この磁気吸着部材8
は、リング状、より詳しくは、ワッシャーのような平板
リング状をなしている。
【0122】磁気吸着部材8は、前述した強磁性体(磁
石で吸着し得る金属)または磁石材料で構成されてい
る。また、磁気吸着部材8は、前述した高分子材料に粉
末を比較的高い配合量で配合した材料で構成されていて
もよい。
【0123】また、チップ本体2の磁気吸着部材8以外
の部分、細管3および爪4は、前述したような高分子材
料で構成されている。この場合、当該高分子材料とし
て、光透過性を有するもの、すなわち透明(無色透明ま
たは着色透明)または半透明なものを用いれば、細管3
の検体導入流路31内を検体が流れる様子や、検体が試
験紙5に供給された状態、検体が試験紙5上で展開され
る状態等を視認することができ、好ましい。
【0124】このようなチップ1の製造は、例えば、チ
ップ本体2の磁気吸着部材8以外の部分、細管3および
爪4の一体成形物に、磁気吸着部材8を例えば嵌合、螺
合、かしめ、接着剤による接着等により固定する方法
や、インナー成形(金型内に予め磁気吸着部材8を装填
しておき、樹脂を注入(射出成形)する方法)により同
時に成形する方法により行うことができる。
【0125】このような第3実施例におけるチップ1で
は、磁気吸着に関与する部分を必要箇所に局所的に形成
することができる。特に、磁気吸着部材8の形状、設置
位置、磁気性能(磁気吸着力)等を適宜選択することに
より、チップ装着部101側の条件(形状、構造等)に
対応した最適な(特に効率的な)磁気吸着が行えるチッ
プ1を容易に得ることができ、また、設計の幅も広が
る。
【0126】なお、磁気吸着部材8は、着脱自在(交換
可能)に設置されていてもよい。例えば、磁気性能(磁
気吸着力)の異なる複数の磁気吸着部材8のうちから最
適なものを選択し、設置、固定することができる。
【0127】図11は、本発明の成分測定用チップの第
4実施例を示す縦断面図である。以下、この第4実施例
について、前述の第2実施例との相違点を中心に説明
し、同様の事項については、その説明を省略する。
【0128】第4実施例におけるチップ1は、チップ本
体2を構成する第1の部品2aの爪4より外周側の下部
に、磁気吸着に関与する磁気吸着部材8が設置されてい
る。この磁気吸着部材8は、前記第3実施例で述べたも
のと同様のものである。
【0129】また、第1の部品2aの磁気吸着部材8以
外の部分、第2の部品b、細管3および爪4は、前述し
たような高分子材料で構成されている。この場合、当該
高分子材料、特に第2の部品bを構成する高分子材料と
しては、光透過性を有するもの、すなわち透明(無色透
明または着色透明)または半透明なものを用いるのが好
ましい。これにより、細管3の検体導入流路31内を検
体が流れる様子や、検体が試験紙5に供給された状態、
検体が試験紙5上で展開される状態等を視認することが
できるからである。
【0130】第1の部品2aの製造は、例えば、第1の
部品2aの磁気吸着部材8以外の部分および爪4の一体
成形物に、磁気吸着部材8を例えば嵌合、螺合、かし
め、接着剤による接着等により固定する方法や、インナ
ー成形により同時に成形する方法により行うことができ
る。
【0131】このような第4実施例のチップ1でも、前
記第3実施例と同様に、磁気吸着に関与する部分を必要
箇所に局所的に形成することができる。特に、磁気吸着
部材8の形状、設置位置、磁気性能(磁気吸着力)等を
適宜選択することにより、チップ装着部101側の条件
(形状、構造等)に対応した最適な(特に効率的な)磁
気吸着が行えるチップ1を容易に得ることができ、ま
た、設計の幅も広がる。
【0132】なお、磁気吸着部材8が着脱自在(交換可
能)に設置されていてもよいことは、前記第3実施例と
同様である。
【0133】以上のような第3実施例(および第4実施
例)のチップ1は、図12に示すような成分測定装置1
00のチップ装着部101に装着(着脱自在に装着)さ
れて使用される。
【0134】図12に示す成分測定装置100における
チップ装着部101は、その先端部にC字状(リング形
状の一部を欠損させた形状)の永久磁石105が設置さ
れた構成をなしている。なお、磁気吸着部材8が磁石で
ある場合、この永久磁石105は、前述したような強磁
性体で構成されたものに代えることができる。
【0135】チップ1をチップ装着部101に装着する
と、チップ1の磁気吸着部材8が永久磁石105の先端
面に当接(または接近)し、磁気的に吸着される。C字
状の永久磁石105の欠損部分106は、ピン(イジェ
クトピン)104の通過経路上に位置している。
【0136】また、第3実施例(および第4実施例)の
チップ1は、図13に示すような成分測定装置100の
チップ装着部101に装着(着脱自在に装着)されて使
用される。
【0137】図13に示す成分測定装置100は、電磁
石107を内臓するものである。すなわち、成分測定装
置100は、筒状のコア108と、コア108の周囲に
設置されたコイル(巻線)109とを備えており、コア
108の先端部がチップ装着部101を構成している。
チップ装着部101には、前記と同様の凹部102およ
び縮径部103が形成されている。
【0138】コイル109に通電すると、コア108に
磁力が生じ、チップ装着部101にチップ1の磁気吸着
部材(強磁性体)8が磁気的に吸着され、チップ1が所
定の保持力で装着される。
【0139】また、チップ装着状態で、コイル109へ
の通電を停止すると、コア108の磁力が消失し、これ
によりチップ装着部101と磁気吸着部材8との磁気吸
着力が失われ、チップ1を容易に取り外すことができ
る。例えば、チップ1を下方に向けた状態でこの操作を
行うことにより、チップ1は、その自重により落下して
チップ装着部101から離脱する。
【0140】このような構成の成分測定装置100で
は、コイル109への印加電圧を変えること等により、
コア108の先端部に発生する磁力の強さ、すなわち、
チップ装着部101とチップ1との磁気吸着力の程度を
容易に変更、調整することができるという利点がある。
【0141】なお、本発明では、各実施例のチップ1と
成分測定装置100との組合せは、特に限定されず、例
えば、図12、図13に示す構造の成分測定装置100
に、前述した第1実施例または第2実施例のチップ1を
装着することもできるし、第3実施例または第4実施例
のチップ1を図6に示す構造の成分測定装置100に装
着することもできる。
【0142】図14は、チップ1を用いて血液(検体)
を採取するときの状態を示す側面図である。同図に示す
ように、血液の採取は、まず、指先(または耳たぶ)等
を針やメス等で穿刺し、該穿刺部から皮膚上に少量(例
えば2〜6μl程度)の血液7を流出させる。
【0143】一方、成分測定装置100のチップ装着部
101に前述したようにチップ1を装着し、細管3の先
端面を皮膚に当接させる。指先の血液7は、溝34内を
経て検体流入口32へ至り、毛細管現象により吸引され
て検体導入流路31内を基端方向へ流れ、検体流出口3
3へ到達する。このとき、指先の血液7は、溝34の側
面開口部(細管3の外周面に開放した部分)から有効に
吸入されるので、皮膚上で過剰に散らされることもな
く、ロスも少ない。
【0144】検体流出口33へ到達した血液は、試験紙
5の中心部に接触して吸収されるとともに、その一部は
溝36を通って間隙6へ至る。間隙6内へ流入した血液
は、間隙6に対面している試験紙5に吸収され、展開さ
れつつ、外周方向へ向かって放射状に広がって行く。こ
のようにして試験紙5による血液の吸収、展開がなされ
るに従い、検体導入流路31に新たな吸引力が生じ、連
続的に血液を試験紙5へ供給することができる。
【0145】従って、指先の血液7の量が比較的少ない
場合でも、それを無駄なく試験紙5へ供給することがで
きる。また、逆に、指先の血液7の量が多く、試験紙5
へ過剰に供給された場合でも、余分な血液は、検体溜り
61に留まり、それより外周側へ流出することが阻止さ
れるので、血液が試験紙5外へ漏れ出して、チップ1の
下面23、チップ装着部101の表面、測光部あるいは
これらの周辺部等に付着し、汚染することが防止され
る。このため、次回の測定に悪影響を及ぼすこともな
く、また、使用済のチップ1の廃棄処分においても、感
染等のおそれがなくなり、その安全性が高まる。
【0146】試験紙5上への血液の供給、展開に伴い、
血液中の目的成分(例えばブドウ糖)と試験紙5に担持
された試薬とが反応し、目的成分の量に応じて呈色す
る。
【0147】試験紙5の呈色強度を前述したように血中
成分測定装置1で光学的に測定することにより、血液中
の目的成分量(血糖値)が求まる。
【0148】また、本発明のチップ1を用いた場合に
は、指先に流出した血液7の量にかかわらず、その血液
を簡単な操作で迅速かつ確実に試験紙5へ供給、展開す
ることができる。従って、測定エラーも極めて少なく、
測定精度の向上に寄与する。
【0149】測定終了後は、チップ装着部101に内臓
されているピン104を先端方向へスライドさせ、ピン
104の先端でチップ1のフランジ部22(下面23)
を押圧し、チップ1をチップ装着部101から取り外
す。このとき、チップ装着部101によるチップ1の保
持力(磁気吸着力)は、一定であるため、このようなチ
ップ1の取り外し操作は、一定の力(比較的小さな力)
で行うことができ、よって、チップ1の取り外しを容易
かつ確実に行うことができる。
【0150】取り外された使用済みのチップ1は、廃棄
処分に供される。このとき、チップ1が収納されていた
容器9に入れ、その容器9ごと廃棄することができる。
これにより、周囲の汚染や感染をより確実に防止するこ
とができる。
【0151】また、図13に示す構造の成分測定装置1
00を用いた場合には、該装置に設けられたスイッチ
(図示せず)等を操作してコイル109への通電を切る
ことにより、チップ装着部101と磁気吸着部材8との
磁気吸着力を消失させる。これにより、チップ1を容易
に取り外すことができる。この場合も、取り外されたチ
ップ1は、前記と同様にして廃棄することができる。
【0152】このように、使用済みのチップ1は、それ
に手を触れずに取り外すこと、さらには廃物容器(ゴミ
箱)等に廃棄することができるので、チップ1の取り外
しや交換に際し、血液(検体)が手などに付着し、汚
染、感染を生じるおそれもなく、衛生的であり、安全性
が高い。
【0153】以上、本発明の成分測定用チップを図示の
各実施例に基づいて説明したが、本発明は、これらに限
定されるものではない。
【0154】前記各実施例においては、チップ本体2
と、細管3と、爪4のうちの全部または一部が一体形成
されているが、これらは、別部材を接合したものでもよ
い。
【0155】また、本発明において、試験紙5は、図示
のような単一の層で構成されているものに限らず、複数
の層を積層した構成のものであってもよい。この場合、
各層が異なる機能を有するもの(例えば、赤血球を透過
する層、試薬層)とすることができる。
【0156】また、前記各実施例では、検体として血液
を挙げて説明したが、検体はこれに限らず、その他、例
えば尿、リンパ液、隋液、胆汁、唾液等の体液またはそ
の希釈液、濃縮液であってもよい。
【0157】また、測定目的とする成分は、ブドウ糖
(血糖値)に限らず、例えば、タンパク、コレステロー
ル、尿酸、クレアチニン、アルコール、ナトリウム等の
無機イオン、ヘモグロビン(潜血)等であってもよい。
【0158】また、本発明の成分測定用チップを装着す
る成分測定装置は、前述したような検体中の成分と試薬
との反応により呈色した試験紙の呈色強度を光学的に測
定(測色)し、測定値へ換算、表示するものの他に、検
体中の成分の量に応じて生じる電位変化を電気的に測定
し、測定値へ換算、表示するものでもよい。
【0159】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、次
に述べるような種々の効果が発揮される。
【0160】 成分測定装置のチップ装着部への着脱
(装着および取り外し)を容易かつ確実に行うことがで
きる。特に、チップは一定の力(磁気吸着力)で保持さ
れるので、取り外し操作を容易かつ確実に行える。電磁
石による吸着の場合には、物理的な操作に代わり、電気
的な操作(作動)によりチップを容易に取り外すことが
できる。従って、指先の力が弱い高齢者等の患者が使用
する場合に有利である。
【0161】 また、例えば、電磁石による吸着の場
合には、使用済みの成分測定用チップをそれに手を触れ
ずに取り外すこと、さらには廃物容器等に廃棄すること
ができるので、チップの取り外しや交換に際し、血液等
の検体が手に付着し、汚染、感染を生じるおそれもな
く、衛生的であり、安全性が高い。
【0162】 成分測定用チップは、チップ装着部に
対する位置決め機能を有するので、検体の付着によるチ
ップ装着部の汚染を防止することができるとともに、装
着したチップの試験紙と、成分測定装置が内蔵する測光
部との距離を一定にすることができ、その結果、装着状
態の不適による測定エラーや測定条件のバラツキを防止
し、高い測定精度での測定が可能となる。
【0163】特に、爪を設けた場合には、装着された成
分測定用チップをより適正な位置および姿勢で保持する
ことができる。
【0164】 成分測定装置のチップ装着部に成分測
定用チップを装着した状態で、振動、衝撃等が作用し、
成分測定用チップの位置(姿勢)が若干ずれたとして
も、磁気吸着力の作用する範囲においては、そのチップ
を元の位置に戻す自己修復機能が働く。これにより、正
確な測定が可能となる。
【0165】 チップ本体を円盤状とした場合には、
成分測定用チップの小型化が図れ、特に、従来に比べ、
高さを低くすることができるので、ケースへの収納や、
保管、携帯に便利であり、使用後の廃棄にも有利であ
る。また、チップ本体の小型化により、材料コストの低
減が図れる。さらに、チップ本体を射出成形により製造
する際に、成形性が良く、高い寸法精度を要求されず、
また、離型性も良い。その結果、製造が容易となり、高
い歩留まりが得られる。
【0166】 また、チップ本体を円盤状とした場合
には、従来のチップのように、チップ本体の側面から外
光が侵入し、これが原因で読み取りエラーが生じたり、
測定精度を低下させたりすることがない。
【0167】 試験紙上での検体の展開速度が速く、
展開に要する時間を短くすることができる。また、呈色
状態が安定するまでの時間も短い。従って、迅速な測定
が可能となる。
【0168】 検体の形態や量、採取部位、採取手技
等の条件によらず、検体を簡便、迅速かつ確実に採取
し、試験紙上に展開することができ、それにより、正確
な測定値を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の成分測定用チップの第1実施例を示す
縦断面図である。
【図2】図1に示す成分測定用チップの底面図である。
【図3】図1に示す成分測定用チップにおいて、試験紙
を設置していない状態の底面図である。
【図4】本発明の成分測定用チップにおける細管の検体
流入側端部の構成を示す斜視図である。
【図5】本発明の成分測定用チップにおける細管の検体
流出側端部の構成を示す斜視図である。
【図6】図1に示す成分測定用チップを成分測定装置の
チップ装着部に装着した状態を示す縦断面図である。
【図7】本発明の成分測定用チップの第2実施例を示す
縦断面図である。
【図8】図7に示す成分測定用チップの底面図である。
【図9】図7に示す成分測定用チップにおいて、試験紙
を設置していない状態の底面図である。
【図10】本発明の成分測定用チップの第3実施例を示
す縦断面図である。
【図11】本発明の成分測定用チップの第4実施例を示
す縦断面図である。
【図12】本発明の成分測定用チップを成分測定装置の
チップ装着部に装着した状態を示す縦断面図である。
【図13】本発明の成分測定用チップを電磁石を備える
成分測定装置のチップ装着部に装着した状態を示す縦断
面図である。
【図14】本発明の成分測定用チップを用いて血液(検
体)を採取するときの状態を示す側面図である。
【図15】血糖自動測定装置のチップ装着部に従来の血
糖測定用チップを装着した状態を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 チップ(成分測定用チップ) 2 チップ本体 2a 第1の部品 2b 第2の部品 21 台座部 22 フランジ部 23 下面 24 凹部 25 凸部 26 突起 27 挟持片 3 細管 31 検体導入流路 32 検体流入口 33 検体流出口 34 溝 35 突出部 36 溝 4 爪 41 外面 5 試験紙 51 固定部 52 固定点 6 間隙 61 検体溜り 7 血液 8 磁気吸着部材 9 容器 10 従来のチップ 11 チップ本体 12 スカート部 13 下端拡径部 14 試験紙 15 小開口 100 成分測定装置 101 チップ装着部 102 凹部 103 縮径部 104 ピン 105 永久磁石 106 欠損部分 107 電磁石 108 コア 109 コイル 200 血糖自動測定装置 201 チップ装着部 202 間隙 300 外光
フロントページの続き (72)発明者 竹本 昌史 山梨県中巨摩郡昭和町築地新居1727番地の 1 テルモ株式会社内 Fターム(参考) 2G042 AA01 BD03 BD20 BE10 CA10 CB03 DA08 FA11 FB07 FC01 HA07 HA10 2G054 AA07 CA25 CE08 EA05 FA32 FA33 FA34 FA44 FA50 GE06

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チップ本体と、チップ本体に設置され、
    検体中の特定成分と反応して呈色する試薬を担持する試
    験紙とを有し、成分測定装置のチップ装着部に装着して
    使用される成分測定用チップであって、 磁気的な吸着により前記チップ装着部に装着されるよう
    構成されていることを特徴とする成分測定用チップ。
  2. 【請求項2】 前記チップ装着部に装着したとき、成分
    測定用チップの一部が前記チップ装着部の内側に挿入さ
    れるよう構成されている請求項1に記載の成分測定用チ
    ップ。
  3. 【請求項3】 前記チップ本体またはその一部が、高分
    子材料中に強磁性体粉末または磁石粉末を配合してなる
    材料で構成されている請求項1または2に記載の成分測
    定用チップ。
  4. 【請求項4】 前記チップ本体またはその一部が、強磁
    性体または磁石材料で構成されている請求項1または2
    に記載の成分測定用チップ。
  5. 【請求項5】 前記チップ本体は、その全体形状が平盤
    状をなしている請求項1ないし4のいずれかに記載の成
    分測定用チップ。
  6. 【請求項6】 前記チップ本体の前記試験紙と反対側の
    面に、検体の導入流路を形成する細管が突出形成されて
    いる請求項1ないし5のいずれかに記載の成分測定用チ
    ップ。
  7. 【請求項7】 前記検体導入流路は、前記試験紙に対し
    ほぼ直交する方向に延在している請求項6に記載の成分
    測定用チップ。
  8. 【請求項8】 前記細管は、その検体流入側端面に、前
    記検体導入流路に連通する第1の溝を有する構造をなし
    ている請求項6または7に記載の成分測定用チップ。
  9. 【請求項9】 前記細管は、その検体流出側端面に、前
    記検体導入流路に連通する第2の溝を有する構造をなし
    ている請求項6ないし8のいずれかに記載の成分測定用
    チップ。
  10. 【請求項10】 前記試験紙と前記チップ本体との間
    に、検体の展開を補助する間隙を有する請求項1ないし
    9のいずれかに記載の成分測定用チップ。
  11. 【請求項11】 前記チップ本体の前記試験紙が設置さ
    れた面側に、前記チップ装着部と係合し得る複数の爪が
    立設されている請求項1ないし10のいずれかに記載の
    成分測定用チップ。
  12. 【請求項12】 前記爪は、前記チップ本体の最大外径
    部より内側に設置されている請求項11に記載の成分測
    定用チップ。
  13. 【請求項13】 前記チップ本体は、第1の部品と第2
    の部品とを備え、前記試験紙は、前記第1の部品と前記
    第2の部品との間に挟持されて固定されている請求項1
    ないし12のいずれかに記載の成分測定用チップ。
  14. 【請求項14】 前記チップ本体は、第1の部品と、前
    記第1の部品の内側に嵌合される第2の部品とで構成さ
    れ、これらのうちの少なくとも前記第1の部品が前記磁
    気的な吸着に関与する請求項1ないし13のいずれかに
    記載の成分測定用チップ。
  15. 【請求項15】 前記チップ本体は、第1の部品と、前
    記第1の部品の内側に嵌合される第2の部品とで構成さ
    れ、前記第1の部品が前記磁気的な吸着に関与し、第2
    の部品は光透過性を有するものである請求項1ないし1
    3のいずれかに記載の成分測定用チップ。
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