JP2000230520A - アンカーボルト及びその施工工具 - Google Patents

アンカーボルト及びその施工工具

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JP2000230520A JP11034849A JP3484999A JP2000230520A JP 2000230520 A JP2000230520 A JP 2000230520A JP 11034849 A JP11034849 A JP 11034849A JP 3484999 A JP3484999 A JP 3484999A JP 2000230520 A JP2000230520 A JP 2000230520A
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    • F16B13/00Dowels or other devices fastened in walls or the like by inserting them in holes made therein for that purpose
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    • F16B13/065Dowels or other devices fastened in walls or the like by inserting them in holes made therein for that purpose with parts gripping in the hole or behind the reverse side of the wall after inserting from the front combined with expanding sleeve by the use of an expander fastened by extracting the screw, nail or the like
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B25HAND TOOLS; PORTABLE POWER-DRIVEN TOOLS; MANIPULATORS
    • B25BTOOLS OR BENCH DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR, FOR FASTENING, CONNECTING, DISENGAGING OR HOLDING
    • B25B31/00Hand tools for applying fasteners

Abstract

(57)【要約】 【課題】アンカーボルトにタッピング機能や穿孔機能を
付加し、ねじ込み又は打込効率の向上と、施工作業の効
率化と省力化を図る。 【解決手段】アンカーボルト(2) は、アンカーロッド(1
0)と、先端にスリット(15s) が形成されたアンカースリ
ーブ(15)から成り、アンカーロッドを引き上げ、アンカ
ースリーブの先端部を拡開してコンクリート等の構造物
に固定される。アンカースリーブ(15)の外周面にネジ山
(15n) を形成し、アンカーロッド及びアンカースリーブ
の両基端部に施工工具と係合する係合部を設ける。アン
カーロッドとアンカースリーブの両者を施工工具により
回転させることによって、アンカースリーブの外周面に
形成されたネジ山が、構造物の下穴(30h) 内周面に効率
よく雌ネジを形成しつつ、ねじ込まれる。このアンカー
ロッドの先端にドリル刃を固定することにより自己穿孔
式のアンカーボルトとなる。この施工工具は、このアン
カーのねじ込み用及び固定用ナットの締め付け用として
1本の工具ですべて施工可能となり、このアンカーの引
き抜き用としても使用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、コンクリート、
レンガ又はブロック等の構造物に、各種金具等の被固定
物を取り付け、固定する際に使用するアンカーボルト
(自己穿孔機能を有するものを含む)と、その取り付け
及び取り外しに使用する施工工具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のアンカーとしては、まず実開昭5
9−183513号公報に記載の考案が挙げられる。こ
の考案は、軸部(アンカーロッド)の基端に回転工具と
の係合部を有し、先端に軸部より大径のドリル部を備
え、この軸部に嵌装された管状部材(アンカースリー
ブ)とから成り、上記軸部は、ドリル部の根本側に隣接
した細径部と、この上方に連続する太径部とを有し、上
記管状部材の基端部にはフランジ部が設けられ、その先
端部側にはスリットが軸方向に設けられたものである。
この自己穿孔機能を有するアンカーの取り付け施工方法
は、例えばコンクリートに金具を取り付けるような場合
には、コンクリートの適宜位置に金具を配置し、この金
具の上から、回転施工工具によりアンカーを回転させて
打ち込んで行き、下穴を穿孔しつつ管状部材のフランジ
が金具の上面に到達し、更に回転打込を続行することに
より、軸部がコンクリート内に打ち込まれ、これにより
軸部の太径部が管状部材の先端側を拡開させてアンカー
がコンクリートに固定され、同時に金具が固定されるも
のである。
【0003】他のアンカーとしては、特開平5−296
218号公報に記載の発明が挙げられる。このアンカー
は、ドリル部を先端に設け、回転施工工具との係合部を
その基端部に設けたアンカー本体(アンカーロッド)
と、アンカー本体の軸部に外嵌させた筒体(アンカース
リーブ)とを有し、軸部の適宜外周面には雄ねじ部を設
け、この雄ねじ部と螺合する雌ネジ部を筒体の先端側の
内周面に設け、この雄ねじ部をドリル部の穿孔回転方向
と逆方向の逆ネジに形成し、軸部のこの逆向きの回転に
より筒体の先端側が後退することによって、筒体の一部
が外側に膨出するものである。従って、アンカー本体部
の所定向きの回転で、例えば金具等の被固定物とコンク
リート等に穴開け作業が行われ、穴開け作業完了後、今
度は穴開け作業とは逆の回転をアンカー本体部に与える
ことによって筒体の先端側が引き上げられて外側に膨出
し、アンカーの固定が行われるのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来の穿孔機能
を有するアンカーにおいては、アンカースリーブに該当
する部分が、その回転打ち込みに際して、回転力が与え
られていない。これにより、アンカースリーブがアンカ
ー本体部又はアンカーロッドと共に良好に回転しないと
いう問題も生ずる。アンカースリーブが良好に回転を行
わないと、コンクリート等の構造物から生ずる切削粉等
の排出も良好に行われず、穿孔効率が低下するという問
題も生ずる。更には、構造物からこれらのアンカーを取
り外すような必要が生じた場合に、このアンカーの基端
部に施工工具を係合させて、取り外すというようなこと
は全く不可能なことであった。
【0005】そこで、本願発明においては、アンカーの
ねじ込み時又は打込時に、より良好なタッピング能力や
穿孔能力を発揮して、打込能力或いは打込効率を向上さ
せることができ、且つ、必要な場合には、構造物からこ
のアンカーを取り外すことの可能なアンカーボルトの提
供をその課題とし、また、そのアンカーボルトを取り付
け及び取り外すための専用の施工工具を提供することも
その課題としている。また、本願発明においては、施工
作業の省力化もその課題とするところで、1つの工具
で、アンカーのねじ込みや打ち込みを行い、且つ固定用
のナットの締め上げ等も全て行いうる施工工具の提供を
意図するものである。本願発明においては、専用の施工
工具によってアンカーの全体或いはその一部に回転力を
付与して、その回転力を極めて良好にアンカーに伝達
し、効率よくねじ込み又は打ち込みを行うことが出来る
点にその主要な特徴が存する。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本願発明の第1のものは、アンカーロッドと、先
端にスリットが形成され、前記アンカーロッドに外嵌さ
れるアンカースリーブとから成り、アンカーロッドを引
き上げることにより、アンカースリーブの先端部が拡開
してコンクリート等の構造物に固定されるアンカーボル
トにおいて、アンカースリーブの外周面にネジ山を形成
し、アンカーロッドの基端部に施工工具と係合する工具
係合部を設け、及び/又は、アンカースリーブの基端部
に施工工具と係合する係合部を設け、アンカーロッドと
アンカースリーブの両者又はアンカースリーブを施工工
具により回転させることによって、アンカースリーブの
外周面に形成されたネジ山が、構造物等の下穴の内周面
に雌ネジを形成しつつ、ねじ込まれることを特徴とする
アンカーボルトである。
【0007】この第1の発明に係るアンカーボルトは、
アンカーロッドを引き上げて、固定するタイプの引き上
げ固定式のものである。この発明により、アンカースリ
ーブとアンカーロッドの両者又はアンカースリーブが回
転させられることによって、施工工具からの回転駆動力
が充分良好に伝達され、これによってアンカースリーブ
の外周面に形成されたネジ山が、構造物等の下穴の内周
面に雌ネジを良好に形成しつつ、ねじ込まれ、アンカー
が安定した状態で、下穴内にねじ込まれるのである。従
来のアンカーにおいては、予じめ穿設された下穴内にア
ンカーをセットした後に固定作業が行われるために、下
穴内にアンカーが不安定な状態で、いわばガタついた状
態でセットされ、その後固定作業が行われていたのであ
る。
【0008】また、アンカースリーブの外周面に形成さ
れたネジ山が、構造物等の下穴に雌ネジを刻設すること
によって、このアンカーの引き抜き保持力をも増大させ
ることになる。他方、アンカーを構造物から取り除く際
には、被固定物を取り外した後に、ハンマー等によって
アンカーロッドを下穴内に打ち込み、アンカースリーブ
の基端部の係合部に施工工具を係合し、この施工工具を
取り付けのときと逆方向に回転させることにより、アン
カースリーブを下穴内から抜き取ることが可能となる。
その後、下穴内に残されたアンカーロッドも簡単に取り
除くことができるのである。
【0009】本願発明の第2のものは、上記第1の発明
において、アンカーロッドの先端部に、構造物又は構造
物と被固定物の両者に下穴を穿設することのできるドリ
ル刃を設けたことを特徴とするアンカーボルトである。
この第2の発明においては、アンカーロッドの先端にド
リル刃を設けたため、コンクリートドリル等の工具を用
いて下穴を予じめ穿設する必要がなく、このドリル刃に
よって構造物等に下穴が穿孔されて、アンカーがその下
穴の内部に取り付けられるのである。この際に、アンカ
ーロッドとアンカースリーブとが共に回転する場合に
は、施工工具の回転駆動力が充分に良好にアンカーに伝
達せられ、打込能力或いは打込効率が良好に維持され、
ドリル刃の穿孔から生ずる切削粉の排除も良好に行われ
る。アンカースリーブの外周面に形成されたネジ山は、
これら切削粉の排除のための補助的役割をも担うことと
なるのである。また、このアンカースリーブの外周面に
形成されたネジ山は、スリーブが拡開された際、構造物
の下穴の内周面に良好に食い込むこととなり、引き抜き
保持力を向上させることになる。
【0010】本願発明の第3のものは、アンカー本体部
の軸芯部にピン打込用の孔部がその基端部から先端部に
向かって適宜長さ穿設され、且つアンカー本体部の先端
から前記孔部に到るまでスリットが形成され、前記孔部
には打込用ピンが嵌入され、打込用ピンを打ち込むこと
によって、アンカー本体部の先端部が拡開してコンクリ
ート等の構造物に固定されるアンカーボルトにおいて、
アンカー本体部の下方外周面にネジ山を形成し、打込用
ピンの基端部に施工工具と係合する工具係合部を設け、
及び/又は、アンカー本体部の基端部に施工工具と係合
する係合部を設け、打込用ピン及びアンカー本体部の両
者又は何れか一方を施工工具により回転させることによ
って、アンカー本体部の下方外周面に形成されたネジ山
が、構造物等の下穴の内周面に雌ネジを形成しつつ、ね
じ込まれることを特徴とするアンカーボルトである。
【0011】この第3の発明に係るアンカーボルトは、
ピン打込固定式のものである点で、上記第1の発明と異
なっているが、その有する効果は同一である。即ち、こ
の第3の発明により、アンカー本体部が打込用ピンと共
に回転される場合には、施工工具からの回転駆動力を充
分良好に受け取ることが可能となり、これによってアン
カー本体部の下方外周面に形成されたネジ山が、構造物
等の下穴の内周面に雌ネジを良好に形成しつつ、ねじ込
まれ、アンカーが安定した状態で、下穴内に打ち込まれ
るのである。また、アンカー本体部の下方外周面に形成
されたネジ山が、構造物等の下穴に雌ネジを刻設するこ
とによって、このアンカーの引き抜き保持力をも増大さ
せることとなる。
【0012】本願発明の第4のものは、上記第3の発明
において、打込用ピンの少なくとも上方部分の横断面形
状と、アンカー本体部の軸芯部に形成されたピン打込用
の孔部の少なくとも上方部分の横断面形状を、四角形又
は多角形等の両者が一体的に共に回転しうるような形状
とし、これによって打込用ピンのみを施工工具によって
回転させることにより、アンカー本体部も同時に回転さ
れうることを特徴とするアンカーボルトである。この発
明においては、打込用ピンとアンカー本体部の孔部のそ
れぞれ上方部分の横断面形状を、例えば、四角形や多角
形とすることによって、両者が一体的に回転しうるよう
に構成しているため、打込用ピンのみに回転駆動力を付
与させるのみで、そのアンカー全体が回転させられるの
である。上記横断面形状は、四角形や多角形以外に、種
々の形状とすることが可能であって、要するに両者の横
断面形状を合致させて、共に一体的に回転しうる形状で
あればよく、つまり、両者が相互に周方向にずれて仕舞
わないような形状であれば、どのような形状でもよいの
である。
【0013】本願発明の第5のものは、上記第3又は第
4の発明において、アンカー本体部の先端部に、構造物
又は構造物と被固定物の両者に下穴を穿設することので
きるドリル刃を設けたことを特徴とするアンカーボルト
である。この発明においては、上記第3又は第4の発明
において、ドリル刃を付加したことにより、アンカーに
自己穿孔機能を付加したものである。アンカー本体部と
打込用ピンとが共に一体的に回転する場合には、構造物
等から生ずる切削粉も良好に下穴から外部に排出されう
る。アンカー本体部の下方外周面に形成されたネジ山
は、これら切削粉の排除のための補助的役割をも担うこ
ととなるのである。更に、アンカー本体部の下端部が拡
開した際には、その外周面に形成されたネジ山が構造物
の下穴内周面に食い込み、引き抜き保持力をも増大させ
ることとなる。
【0014】本願発明の第6のものは、回転駆動部と、
この回転駆動部の回転駆動を伝達する回転軸と、回転軸
の先端に備えられたソケット部とからなり、アンカーロ
ッドとアンカースリーブ等からなるアンカーボルトを構
造物に取り付けるための回転施工工具において、ソケッ
ト部が、外側に位置する外側ソケット部と、この外側ソ
ケット部の内部でその軸方向に移動可能な回転駆動用ビ
ットとからなり、外側ソケット部は回転駆動用ビットの
回転に伴って回転することができ、回転駆動用ビット
は、外側ソケット部内部でその長手方向の先端側と基端
側の少なくとも2ヵ所で固定位置を変更することがで
き、回転駆動用ビットの軸芯部長手方向にはアンカーロ
ッド等の基端部と係合する係合穴が設けられ、回転駆動
用ビットの先端部は、アンカースリーブ等の基端部と係
合することができ、外側ソケット部は、回転駆動用ビッ
トがその内部の基端部側に位置固定されたときに、アン
カーボルトと螺合しうるナット等と係合することがで
き、アンカーをねじ込み又は打ち込む場合には、回転駆
動用ビットが外側ソケット部内部の先端側に位置固定さ
れ、この回転駆動用ビットがアンカーロッド等の基端部
とアンカースリーブ等の基端部の両者又は何れか一方と
係合して、アンカーボルトに回転駆動力を伝達すること
ができることを特徴とするアンカーボルトの施工工具で
ある。
【0015】この第6の発明に係る施工工具により、上
記第1乃至第5の発明に係るアンカーボルトをコンクリ
ート等の構造物に効率よく打ち込むことが可能となり、
従来の作業と比較して省力化にも寄与することとなる。
即ち、アンカーロッド引き上げ式のアンカーにおいて
は、ねじ込み又は打ち込みに際して、回転駆動用ビット
を外側ソケット部の先端側に位置固定して、アンカーロ
ッドの基端部及びアンカースリーブの基端部との両者又
はその何れか一方に係合して、回転力を伝達し、効率よ
くねじ込み又は打ち込むことができる。また、ピン打込
式のアンカーにおいても、打込用ピンの基端部とアンカ
ー本体部の基端部の両者又はその何れか一方と係合させ
て、ねじ込み又は打ち込むことができる。
【0016】アンカーを下穴内にねじ込み又は打ち込ん
だ後は、アンカーロッド引き上げ式のものにおいては、
回転駆動用ビットを外側ソケット部内部の基端側に移行
させて、固定し、外側ソケット部によってナット等を締
め上げて、固定することができる。ピン打込式のアンカ
ーにおいては、ハンマー等により打込用ピンをアンカー
本体部の孔部内に打ち込むことによって固定することが
できる。更に、上記第1及び第2の発明に係る引き上げ
固定式のアンカーボルトにおいては、必要に応じて、こ
の施工工具によって構造物からこのアンカーを取り外す
ことも可能となるのである。
【0017】即ち、上記引き上げ固定式のアンカーボル
トを取り外す場合には、固定用のナット等を外して被固
定物を取り除き、アンカーロッドを下穴の内部にハンマ
ー等により打ち込んでしまい、その後アンカースリーブ
の基端部に施工工具の回転駆動用ビットの先端を係合さ
せ、施工工具を取り付けのときの回転方向と逆回転させ
ることによってアンカースリーブを容易に抜き取ること
ができ、このアンカーを構造物から簡単に取り除くこと
が可能となるのである。従って、引き上げ固定式のアン
カーボルトにおいては、この1本の施工工具によって、
アンカーの打ち込み、ナットの締め上げによる固定、そ
して必要に応じて、アンカーの抜き取り等の全ての作業
を行うことができ、その作業性の向上は、極めて大きい
ものとなり、省力化にも寄与することとなる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面と共に本願発明
の実施の形態について説明する。添付の図面は、すべて
本願発明の実施の形態を図示している。図1から図10
までが本願発明に係る第1の実施形態に係る自己穿孔機
能を有するアンカーボルト及びその施工工具を図示して
いる。図1は、本願発明に係るアンカーボルトの分解図
であって、その(A)がアンカーロッドの正面図、その
(B)がアンカーロッドの先端部に固定されるドリル刃
の正面図、その(C)がアンカーロッドに外嵌されるア
ンカースリーブの平面図、その(D)がアンカースリー
ブの正面図である。
【0019】図1(A)に図示したアンカーロッド10
は、その主要部が横断面円形形状の棒状体のものからな
り、その基端側の外周面に雄ネジが刻設された雄ネジ部
10sを有し、雄ネジ部10sの更に上端部には、回転
施工工具から回転駆動力が付与される横断面正方形の工
具係合部10dを備え、他方、その先端部10pは、そ
の外径が徐々に大きくなるように、ラッパ(円錐台)形
状に形成されているものである。この先端部10pの端
面の軸芯を通るように溝部を形成し、その溝部内にドリ
ル刃11を挟持させ、蝋付け固定し、アンカーロッド1
0とドリル刃11とが一体化されて製造される。尚、こ
のドリル刃の固定方法は自由であり、蝋付け以外にかし
め等により固定することができる。図1(B)に図示し
たドリル刃11は、超硬合金から成るものを使用し、板
状の下端縁に切削刃11c、11cを形成したものであ
り、このドリル刃11が、アンカーロッド10の先端部
(図中下側)に固定されることになる。勿論のこととし
て、このドリル刃11は、超硬合金以外に、より硬度の
高い材質から成るその他の高硬度切削刃を使用すること
ができる。
【0020】図1(C)及び(D)に図示したアンカー
スリーブ15は、上記アンカーロッド10の外周部に嵌
め込まれるものであって、アンカーロッド10の雄ネジ
部10sの山径と同一若しくはそれよりも大きい内径の
貫通孔15hを有する筒体形状のものからなり、アンカ
ーロッド10の先端部10pに接合する先端内周面15
pの内径が下方に向かって徐々に大きくなるように形成
し、つまり断面テーパー状に形成して、アンカーロッド
10の先端部10pと接合する端縁に段差が出来るかぎ
り生じないように形成している。この段差をなくすこと
によって、アンカーを取り付けるコンクリート等の構造
物から生ずる切削粉の排除をより良好に行うことができ
る。
【0021】アンカースリーブ15の先端部には、その
端縁から軸方向に切り込みを設けてスリット15sを形
成している。このスリット15sは、アンカースリーブ
15の先端の円周縁に90度置きに4ヵ所(十文字状)
に形成されている。このスリット15sの存在によっ
て、アンカーロッド10が上方に締め上げられることに
より、アンカーロッド10の先端部10pがアンカース
リーブ15の先端部を都合よく拡開することができるの
である。アンカースリーブ15の上端縁には、十文字状
に溝部15mを4ヵ所に形成しており、この溝部15m
に後述する回転施工工具の先端の突起部が係合し、アン
カースリーブ15もアンカーロッド10と共に回転させ
られるのである。
【0022】アンカースリーブ15の外周面には、切削
粉等の排除のための螺旋状の溝条部15gがその全体に
設けられ、且つ、同じく切削粉等の排除の補助のため、
また後述するアンカースリーブ15の抜き取りのための
螺旋状のネジ山15nがその全体に形成されている。こ
のネジ山15nは、後に説明する実施形態においては、
構造物等の下穴の内周面に雌ネジを形成するためのタッ
ピング機能を発揮するネジ山となるものであるが、この
実施形態においては、ドリル刃11の穿孔直径が、ネジ
山15nの山径以上であるために、タッピング機能は有
していない。更に、アンカースリーブ15の基端の鍔部
15fの下面には、アンカーロッド10の締め上げ時の
スリーブの回転防止のために、図には明確に現れていな
いが、多数の突条が形成されている。この突条は、この
穿孔アンカーにより下穴が形成された後に、アンカーロ
ッド10を締め上げる段階で、アンカースリーブ15が
アンカーロッド10と共に回転してしまわないように、
共回り防止用のために設けている。
【0023】図2は、上記アンカーボルトを構造物に取
り付けたり、構造物からこのアンカーボルトを取り外し
たりするための回転施工工具のソケット部を図示してお
り、その(A)が、ソケット部内部の回転駆動用ビット
の正面図を示し、その(B)が回転駆動用ビットの底面
図を示し、その(C)が外側ソケット部の正面図を示
し、その(D)が外側ソケット部の底面図を示してい
る。このソケット部は、回転駆動用ビット20の回転軸
21が、例えば電動回転施工工具の回転駆動部と連結さ
れて、回転するものであり、この回転駆動用ビット20
の回転に伴って、外側に位置する外側ソケット部25も
同時に回転させられるものである。即ち、回転駆動用ビ
ット20の横断面外形がナット等と同様の正6角形を有
し、外側のソケット部25の軸芯部に形成された穴部2
5aの断面外形も同一の正6角形に形成されている。こ
れにより回転駆動用ビット20が回転すると外側ソケッ
ト部25も同時に回転することになる。
【0024】図2(A)(B)に図示した回転駆動用ビ
ット20の基端部側には横断面正6角形の回転軸21が
固定され、回転軸21の先端の回転駆動用ビット20も
横断面正6角形を有し、そのビットの回転中心には横断
面円形の空洞20sが形成され、その空洞20sの上端
面から更に上方に向かって今度は横断面正方形の係合穴
20dが形成されている。この空洞20sの内部に前記
アンカーボルトのアンカーロッド10の雄ネジ部10s
が嵌入することができ、係合穴20dには前記アンカー
ロッド10の基端にある工具係合部10dとが相互に係
合し、施工工具の回転駆動をアンカーに伝達することが
できる。更に、回転駆動用ビット20の先端部には、十
文字状に4つの係合突起20kが形成されており、これ
らの係合突起20kが前記アンカーのアンカースリーブ
15の基端部に形成された係合用の溝部15mと相互に
係合することができ、施工工具の回転駆動をアンカース
リーブ15にも伝達することができるように形成されて
いる。
【0025】図2(C)(D)に図示した外側ソケット
部25は、前記回転駆動用ビット20の外側に外嵌され
るものであって、その外形形状は筒体形状を有し、その
回転中心部には長手方向に、前記回転駆動用ビット20
が嵌入しうる横断面正6角形の穴部25aが形成され、
この穴部25aの基端側の突き当たりに、円形の貫通孔
25hが形成されている。この貫通孔25hを回転駆動
用ビット20の回転軸21が貫通することとなる。ま
た、この外側ソケット部25には、その穴部25a内に
回転駆動用ビット20が配置され、その穴部25a内
で、基端側と先端側の上下2つの位置で位置が固定され
るように構成されている。つまり、この穴部25a内
で、回転駆動用ビット20が上下に摺動して、上方と下
方の2つの位置で固定されうるように構成されているの
である。この位置決め固定の構成として、例えば、回転
駆動用ビット20の適宜側面に凹部20eを設け、これ
に対応する外側ソケット部25の内周面に出没自在の突
出部25eを設けて、これらの突出部25eと凹部20
eとが相互に係合することによって、位置決め固定が成
されるのである。
【0026】図3は、上記アンカーボルトと回転施工工
具のソケット部とを相互に係合した状態を図示してお
り、その(A)が一部切欠正面説明図、その(B)がそ
の底面図、その(C)が(A)図のD−D線拡大断面図
である。これらの図によって、アンカーとソケット部と
の係合状態をよく見て取ることできる。この図の状態に
おいては、ソケット部の中央に位置する回転駆動用ビッ
ト20は、外側ソケット部25内部の下方位置に位置固
定されている。この係合状態においてこのアンカーが構
造物に、或いは構造物と被固定物の両者に下穴を開けて
行くことができるのである。
【0027】回転駆動用ビット20が上方位置に位置固
定されると、アンカーとソケット部との係合は解除さ
れ、後に説明するが、代わりに外側ソケット部25が、
アンカーロッド10の雄ネジ部20sと螺合するナット
に係合することが可能となり、そのナットを外側ソケッ
ト部25が締め上げることができ、これによってアンカ
ーロッド10が上方に移行し、アンカースリーブ15の
先端部が拡開して、構造物にアンカーが固定されると同
時に、被固定物がこのアンカーによって構造物に固定さ
れることとなるのである。図3(B)の底面図から、板
状のドリル刃11の形状を見て取ることができ、図3
(C)の断面図から、回転駆動用ビット20と外側ソケ
ット部25との位置決め固定の構造を見て取ることがで
きる。
【0028】即ち、外側ソケット部25の周壁に貫通孔
25pを設け、この内部に球体Mを配備し、この外周に
板バネからなるリング体Rを配備して、球体Mを常に内
側方向に付勢し、且つリング体Rの弾性力により球体
M、即ち突出部25eがこの周壁から内部方向に出没自
在となり、この突出部25eが回転駆動用ビット20の
凹所20eと係合することによって位置決め固定が成さ
れるのである。この回転駆動用ビット20を強制的に上
下させることにより、その凹所20eが外側ソケット部
25の上下の突出部25e,25eとそれぞれ相互に係
合、離脱することにより、回転駆動用ビット20が上方
位置又は下方位置の何れかに位置決め固定されるのであ
る。この位置決め固定の構造は、上記したような構造で
なく、回転駆動用ビット20の側に出没自在の突出部を
設け、外側ソケット部25の対応する位置に穴部又は凹
所を設け、相互に係合、離脱可能な構造とすることも当
然可能である。また、その出没自在の突出部及びこれと
係合する穴部又は凹所の数は、2以上であってもよいこ
とは勿論である。
【0029】図4は、コンクリート等からなる構造物
に、本願発明に係るアンカーをまさに打ち込もうする状
態を図示しており、施工工具は図示していない。アンカ
ーロッド10の先端部にはドリル刃11が一体的に固定
されており、このドリル刃11の先端を構造物30に対
して略直角に当接し、図示はしていない回転施工工具に
より、アンカーロッド10及びアンカースリーブ15を
共に回転させることによって、或いはこの回転力と共
に、打込方向への打撃力又は振動をも付加させることに
よって、この構造物30にこのアンカーを打ち込んで行
くのである。
【0030】図5は、上記アンカーに施工工具のソケッ
ト部を係合させて、この施工工具の回転駆動力等をアン
カーに与えて、コンクリート等の構造物に下穴を開けて
行く状態の説明図である。この場合に、図示はしていな
いが、各種の金具等の被固定物を構造物に配置して、被
固定物の上から下穴を穿設してゆくことも当然可能なこ
とである。この図から解る通り、アンカーロッド10の
基端部の工具係合部10dは、施工工具の回転駆動用ビ
ット20の内部の係合穴20dと係合し、アンカーロッ
ド10の雄ネジ部10sは、回転駆動用ビット20の内
部の空洞20s内に収まり、回転駆動用ビット20の下
端の係合突起20kは、アンカースリーブ15の上端の
係合用の溝部15mと係合し、アンカーロッド10とア
ンカースリーブ15とが共にこの回転施工工具によって
回転せられ、コンクリート等の構造物30に下穴が穿設
されて行くのである。
【0031】下穴穿孔によってコンクリート等の構造物
から生ずる切削粉等は、アンカースリーブ15の外周面
に形成された螺旋状の溝条部15g及びネジ山15nに
よって良好に下穴の外部へ排出されうる。尚、この図5
から解る通り、この第1の実施形態に係る自己穿孔機能
を有するアンカーボルトにおいては、ドリル刃11の穿
孔直径、即ちドリル刃11の横幅は、アンカースリーブ
15の外周に形成されたネジ山15nの山径とほぼ同等
に形成している.
【0032】図6は、構造物に下穴を穿設し終えた状態
を図示する説明図であって、アンカー及び施工工具共に
多少上記実施形態と異なるものを図示している。即ち、
アンカーの構成は、上記の実施形態とほぼ同様である
が、アンカースリーブ15の外周面に形成された溝条部
15gをこの実施形態では、より大きな幅のものとして
いる。尚、アンカースリーブ15の外周面に形成するネ
ジ山の図示は省略している。更に、この実施の形態にお
いては、アンカーロッド10の先端部10pの部分に突
起部10tを設け、この突起部10tがアンカースリー
ブ15の2ヶ所のスリット15sに適合するように、図
中紙面手前側と裏面側の2ヵ所に形成されており、これ
によってアンカーロッド10とアンカースリーブ15と
が共に回転することの補助としている。しかし、この突
起部10tは、特に設けなくとも実施可能なものであっ
て、任意のものである。尚、前図までの実施形態におい
ては、ドリル刃11が位置するスリット15sにおい
て、このドリル刃11がスリット15sに適合している
ため、このドリル刃11が上記突起部10tと同じ役割
を果たしている。
【0033】このようにアンカーの下穴穿孔完了の状態
において、アンカースリーブ15の上端が構造物の表面
と略同一となっていることが望ましい状態となる。ま
た、図示した施工工具のソケット部においては、ソケッ
ト部の内部に配置された回転駆動用ビット20の位置固
定のための構造が、上記の実施形態と異なり、回転駆動
用ビット20の側に出没自在の突出部20t、20tを
設け、これに対応する位置の外側ソケット部25の上方
位置と下方位置とのそれぞれに穴部25t、25tを設
け、これらの突出部20tと上下にそれぞれ位置する穴
部25tとの相互の係合により、回転駆動用ビット20
が上下の2つの位置において位置固定されうるように構
成されているのである。
【0034】図7は、上記アンカーに座金36を介して
締付固定用のナット35を上記施工工具によって締め上
げようとしている状態を図示した説明図である。図6に
おいて、アンカーが構造物又は構造物と被固定物の両者
に下穴を開けた後、施工工具のソケット部をアンカーか
ら取り外し、アンカーロッド10の雄ネジ部10sに座
金36を介して手等によりナット35を螺合させる。そ
の後、施工工具の回転駆動用ビット20を上方に引き上
げて、上方位置にこの回転駆動用ビット20を位置固定
して、外側ソケット部25の穴部25aの先端部がナッ
ト35のみと係合できるようにして、施工工具を回転さ
せ、ナット35を締め上げて行くことができる状態とな
る。
【0035】この座金36及びナット35をアンカーロ
ッド10に螺合させて行く段階で、被固定物となる金具
等を取り付けた状態で、ナット35を螺合させてもよい
ことは勿論のことである。このナット35の締め上げに
際して、図には明確に現れていないが、アンカースリー
ブ15の上端の鍔部15fの下面に設けた突条等の存在
により、アンカースリーブ15がナット35と共に回転
してしまうことが防止されうるのである。通常は、この
ナット35の締め上げ前に、アンカースリーブの上端部
を、筒状の金具を使用して、ハンマー等により打撃を加
えて、打ち込むのであるが、このハンマーによる打込に
よって、アンカースリーブの上端の鍔部15fの下面に
設けられた突条が構造物に食い込み、ナット締め上げに
際してアンカースリーブの共回りが防止されるのであ
る。
【0036】そして、図7の状態からナット35を締め
上げて行くことによって、図8に図示した状態となる。
この図8に図示したものにおいては、被固定物である金
具40が取り付けられた状態でナット35が締め上げら
れている。即ち、回転施工工具の回転駆動により回転軸
21が回転せられ、これに固定されている回転駆動用ビ
ット20が回転し、この時回転駆動用ビット20は外側
ソケット部25の内部で上方位置に固定されており、そ
の回転駆動用ビット20の回転に伴って、外側ソケット
部25も回転を行い、ナット35が締め上げられる。ナ
ット35が締め上げられると、これに伴ってアンカーロ
ッド10が上方に引き上げられる。アンカーロッド10
が上方に引き上げられると、アンカーロッド10の先端
部10pがアンカースリーブ15の先端に設けられたス
リット15sの存在によりアンカースリーブ15の先端
部が押し広げられ、その先端部が拡開する。アンカース
リーブ15の先端部が拡開すると、その先端部が下穴の
内周面を押圧し、且つアンカースリーブ25の外周面に
設けられたネジ山15nが下穴の内周面に食い込むこと
になり、図8に図示した状態の通り、アンカーはコンク
リート等の構造物に完全に固定され、同時に被固定物で
ある金具等を構造物に固定することができるのである。
【0037】図9及び図10は、本願発明に係るアンカ
ーボルトを構造物から取り外す場合の施工工程を図示し
ており、このようにアンカーボルトの取り外しを容易に
行いうるのは、本願発明が初めてのことである。図9
(A)においては、締着されたナットを座金と共に取り
外し、被固定物を取り除き、アンカーロッド10の基端
部をハンマー50によって打撃して、アンカーロッド1
0を穴部の内部に打ち込もうとしている状態を図示して
おり、図9(B)においては、そのアンカーロッド10
が打ち込まれて、下穴の一番奥にまで到達し、アンカー
スリーブ25の先端部への拡開作用が取り除かれた状態
を図示している。即ち、図9(A)の状態においては、
アンカーロッド10の先端部10pがアンカースリーブ
15の先端部を拡開している状態で、コンクリート等の
構造物30にアンカーが固定されたままの状態である。
そして、この状態からアンカーロッド10の基端をハン
マー50等で打撃することにより、図9(B)の状態へ
と移行し、アンカーロッド10が穴部内に打ち込まれ、
アンカーロッド10のアンカースリーブ15への拡開作
用力が解除される。この時、アンカースリーブ15の先
端部は、いまだ拡開状態のままである。
【0038】次に、図10(A)の状態に至り、アンカ
ーの取り付け作業に使用した上記施工工具を使用し、施
工工具のソケット部内の回転駆動用ビット20を下方位
置にセットして、この回転駆動用ビット20の先端の係
合部20kをアンカースリーブ15の基端部の溝部15
mに係合する。そして、施工工具を上記取り付けの場合
と逆回転させることにより、アンカースリーブ15が取
り付けの場合と逆の回転をしつつ、穴部内から引き抜か
れて行くのである。この際に、回転駆動用ビット20の
内部の係合穴20dとアンカーロッド10の基端部の工
具係合部10dとは、アンカーロッド10が穴部内に打
ち込まれており、相互に係合していないために、アンカ
ースリーブ15のみが穴部内から引き抜かれて行くので
ある。
【0039】このアンカースリーブ15がまさに引き抜
かれようとしている状態を図10(B)が図示してい
る。アンカースリーブ15が引き抜かれると、その後穴
部内にはアンカーロッド10が残ることとなるが、これ
はアンカースリーブ15が取り除かれることにより、そ
の後簡単に穴部内から取り出すことが可能となる。以上
のようにして、本願発明に係るアンカーは、その施工工
具によって、コンクリート等の構造物に各種の金物等の
被固定物を固定することができ、しかも、不要となった
時には、このアンカーを同じ1つの施工工具によって容
易に構造物から取り除くことも可能となるものである。
このようなアンカー及びその施工工具は、今までに全く
存在しなかったものである。
【0040】上記の実施形態においては、以下の通りそ
の設計変更を行うことができる。アンカーロッド10の
基端部に形成された工具係合部10dの横断面形状は、
上記のように正方形ばかりでなく、多角形形状であって
もよく、種々の横断面形状を採用することができる。先
端部に固定しているドリル刃11についても、このドリ
ル刃をアンカーロッドの先端に切削加工等により直接形
成することもできる。ドリル刃11の固定についても、
蝋付け、かしめ等種々の方向によって行うことができ
る。
【0041】アンカースリーブ15の外周面に形成した
螺旋状の溝条部15gの幅、深さ、傾斜についても自由
に設計することができ、またネジ山15nについても有
効に切削粉が排除できるような形状に設計すればよい。
アンカースリーブ15の先端部に形成したスリット15
sの数、長さ等も適宜必要に応じて設けることができ
る。アンカースリーブ15の基端部に形成した施工工具
との係合部としての溝部15mも種々自由に設計変更が
可能であって、その数も2個以上あればよく、施工工具
と良好に係合できるものであればどのような形状のもの
でもよい。
【0042】施工工具のソケット部についても、外側ソ
ケット部25の穴部25aの横断面形状及び回転駆動用
ビットの横断面の外形形状は、ナットの外形形状と同様
に正6角形形状にしているが、この形状も他の正多角形
形状とすることも可能である。回転駆動用ビットの軸芯
部に形成されている係合穴20dの横断面形状もアンカ
ーロッド10の工具係合部10dの横断面形状と同一に
すればよく、種々その断面形状を変更することができ
る。回転駆動用ビットの回転軸21の横断面形状も上記
実施形態では6角形形状のものを使用しているが、その
横断面形状も全く自由に設計することができる。外側ソ
ケット部25の内部で移動する回転駆動用ビット20の
位置決め固定構造についても種々設計変更が可能であ
り、上記した通り、外側ソケット部の周壁の側に出没自
在の突出部を設けてもよいし、回転駆動用ビット20の
側にその突出部を設けてもよい。
【0043】更に、上記実施形態においては、アンカー
ロッド10とアンカースリーブ15の両者を施工工具に
よって共に回転するように構成したが、アンカーロッド
10のみを施工工具と係合して、打ち込むようにするこ
とも当然可能である。即ち、アンカーロッド10の基端
部には、工具係合部10dを設けておき、アンカースリ
ーブ15の基端部には、工具との係合部としての溝部1
5mは設けずに実施することもできるのである。この場
合には、アンカーロッド10とアンカースリーブ15と
が共に良好に回転するために、図6に図示した、アンカ
ースリーブ15のスリット15sと適合する突起部10
tをアンカーロッド10の先端部10pに設けておくこ
とがより好ましい。
【0044】次に、本願発明の他の実施形態に係るアン
カーボルトについて、図11から図13に基づき説明す
る。この実施形態に係るアンカーボルトは、前記アンカ
ーと異なり、自己穿孔機能を有していないものであっ
て、従って、アンカーロッドの先端部にドリル刃が設け
られていない。その他の構成は、上記第1の実施形態と
実質的に同一である。他方、施工工具については、上記
第1の実施形態のものと同一である。図11は、本願発
明の他の実施形態に係るアンカーボルトに施工工具のソ
ケット部を係合して、構造物に予じめ穿設された穴部の
内部にねじ込もうとする状態の一部切欠正面説明図であ
る。
【0045】アンカーボルト2は、アンカーロッド10
とこれに外嵌されるアンカースリーブ15とからなる。
アンカーロッド10の基端側外周面には雄ネジ部10s
が設けられ、先端部10pは、その外径が先端に向かう
に従って徐々に大きくなるように形成されている。アン
カースリーブ15は、その外周面に切削粉の排除用の螺
旋状の溝条部15gが形成され、且つ、タッピング用の
ねじ山15nが形成されている。図から解る通り、この
ネジ山15nは、前記溝条部15gにより分断されてい
る。このように断裂部が存在することによってネジ立て
効果がより良好となる。それ故、コンクリート等の構造
物30等の穴部30hの内周面を、より効率よくネジ立
てすることができることとなる。
【0046】更に、アンカースリーブ15の下端部に
は、その下端から上方に向かってスリット15sがその
周方向同一間隔に4本設けられている。アンカースリー
ブ15の下端部内周面は、アンカーロッド10の先端部
10pの形状に沿うように、下方に向かって徐々にその
内径が大きくなるように、テーパー状に形成されてい
る。このアンカーボルト2を構造物に打ち込むに際して
は、予じめ電動ドリル等により構造物又は構造物と被固
定物に穴部を形成しておく。その際に注意する点は、そ
の穴部の内径であって、その内径は、アンカースリーブ
15の外周に設けられたネジ山15nの山径よりも小さ
く、且つ、その谷径よりも大きく形成することである。
【0047】これにより、アンカースリーブ15のネジ
山15nが構造物30の穴部30hの内周面に雌ネジを
刻設することができ、安定的にこのアンカーボルト2を
構造物30にねじ込み、固定することができることとな
る。アンカースリーブ15に形成されたネジ山15n
は、このようにタッピング機能を有するために、そのア
ンカースリーブ15の金属材料の硬化処理を行うことが
必要であり、少なくともその表面の硬化処理は必須のも
のとなる。これにより、ネジ山15nの摩耗等を防止す
ることができる。この実施形態においても、アンカーロ
ッド10の基端部の工具係合部10dが施工工具の回転
駆動用ビット20の係合穴20dと係合し、且つ、アン
カースリーブ15の基端の溝部15mが回転駆動用ビッ
ト20の先端の係合突起20kと係合して、この施工工
具によってアンカーロッド10及びアンカースリーブ1
5の両者が共に回転駆動されうることは、上記の実施形
態と全く同じであり、こうしてこのアンカーボルト2に
おいても施工工具の回転駆動力を良好に受け取ることが
できるものとなる。施工工具がこのアンカーボルト2と
係合している状態においては、上記第1の実施形態と同
様、回転駆動用ビット20は、外側ソケット部25内の
先端側位置(下方位置)で位置固定されている。
【0048】図12は、図11に図示したアンカーボル
ト2に回転力を付与して、このアンカーボルトを構造物
30の穴部30h内にねじ込んで行く状態を図示した説
明図である。アンカーロッド10とアンカースリーブ1
5の基端部の両方が施工工具と係合し、両者に回転駆動
力が良好に伝達され、アンカーボルト2が構造物30の
穴部30h内に効率よくねじ込まれて行く。その際、ア
ンカースリーブ15の外周面に形成されたネジ山15n
が穴部30hの内周面に雌ネジを形成する。これによ
り、アンカーボルト2は、穴部30h内に安定的にねじ
込まれ、引き抜き保持力も増大する。
【0049】図13は、アンカーボルト2が穴部内に打
ち込まれ、被固定物をセットして、ナットを締め上げた
状態の説明図である。前図の状態から更にねじ込みを行
い、アンカースリーブ15の基端部の鍔部15fが構造
物30に完全にねじ込まれた状態で、ねじ込みは完了す
る。ねじ込みが完了した状態において、アンカースリー
ブ15の鍔部15fの下面の突条が構造物にしっかりと
噛み合った状態となる。これにより、従来行われていた
ような、アンカースリーブ15の上端を打撃して、打ち
込む作業が不要となる。というのも、本願発明のように
アンカーボルト2に回転力を付与してねじ込むことによ
り、アンカースリーブ15の基端部の鍔部15fの下面
が構造物30に確実に噛み合った状態となるからであ
る。また、この実施形態においては、この鍔部15fの
下面の突条がなくとも、スリーブがねじ込まれている関
係上、ロッドの締め上げに際して、スリーブが共回りす
る恐れはないのである。その後、図13に示したよう
に、被固定物を取り付けた後、座金36を介してナット
35を上記施工工具により(この際、回転駆動用ビット
20は、外側ソケット部25内部の基端部側に位置固定
されている)、締め上げることにより、アンカースリー
ブ15の先端部が拡開して、構造物30にアンカーが確
実に固定されると同時に、被固定物も固定されることと
なる。この締め上げに際して、上記した通り、アンカー
スリーブ15の共回りも完全に防止されることになる。
【0050】以上、タッピング機能を有するアンカーボ
ルト2について説明したが、この実施形態に係るアンカ
ーボルト2は、前記第1の実施形態に係るアンカーボル
トとドリル刃の有無の点で相違し、その他の構成に関し
ては実質的に同一のものであり、また、施工工具に関し
ては、前記第1の実施形態のものと全く同一である。そ
して、この実施形態においてその主要な特徴は、前記第
1の実施形態に係るアンカーと同様に、アンカーボルト
を構成するアンカーロッド及びアンカースリーブが、そ
の施工工具によって共に同時に回転駆動せられる点と、
アンカーねじ込みに際して、下穴にネジ立てを行いつつ
ねじ込まれる点である。
【0051】尚、この実施形態においては、上記のよう
に、アンカーロッドとアンカースリーブの両者を共に回
転駆動させなくとも実施可能であって、即ち、アンカー
スリーブのみを施工工具と係合させて、回転させ、ネジ
立てを行いつつねじ込んで行くことも当然可能なことで
ある。更に、このアンカーボルト2を構造物から取り除
く時は、固定したナット等を取り外し、被固定物を取り
外した後に、アンカーロッド10をハンマー等で穴部内
に打ち込み、施工工具の回転駆動用ビット20を下方位
置に固定して、その先端部をアンカースリーブ15の基
端部と係合させ、施工工具を打ち込むときと逆方向に回
転させることによって、容易にアンカースリーブ15を
構造物30から抜き取ることが可能となるのである。こ
の点は、前記第1の実施形態と同様である。
【0052】次に、図14から図21は、本願発明の更
に他の実施形態に係るアンカーボルト及びその施工工具
を図示しており、このアンカーは、上記のようなアンカ
ーロッドの引き上げ式のものと異なり、ピン打ち込み固
定式のものである。図14が、そのアンカーの分解説明
であって、その(A)がアンカー本体部の平面図、その
(B)がアンカー本体部の正面図、その(C)がアンカ
ー本体部の底面図、その(D)がドリル刃の正面図、そ
の(E)が打込用ピンの正面図、その(F)が打込用ピ
ンの底面図である。
【0053】このアンカーボルトは、先端にドリル刃1
1が固定された棒状のアンカー本体部12と、アンカー
本体部12の軸芯部の長手方向に形成された孔部内に嵌
入される打込用ピン13とから成る。アンカー本体部1
2の上端部から下方に向かって適宜長さの孔部が形成さ
れ、その孔部は、上方の横断面正方形の上方孔部12a
と、その下方の横断面円形の下方孔部12bとから成
る。これらの孔部12a、12bの横断面形状は、打込
用ピン13の横断面形状と合致するように形成されてい
る。これらの孔部内に打込用ピン13が嵌入することに
なる。アンカー本体部12の先端部には、スリット12
sがその直径方向に前記下方孔部12bに至るまで1本
形成されている。このスリット12sの存在により、打
込用ピン13を下方に打ち込むことにより、アンカー本
体部12の先端部が拡開するのである。
【0054】また、アンカー本体部12の先端には、ド
リル刃11を蝋付け固定している。即ち、アンカー本体
部12の先端に設けられたスリット12sと直交するよ
うに直径方向に溝部12rを設け、その溝部12rにド
リル刃11の根本部を挟持させ、蝋付けを行い、固定し
ている。尚、このドリル刃11の固定方法は自由であっ
て、かしめ等その他の方法により固定することもでき
る。また、このドリル刃11には、その根本部側の略中
央部から下方に切欠部11kを形成しており、打込用ピ
ン13をアンカー本体部12の孔部内に打ち込むとき
に、この切欠部11kの内部に、打込用ピン13の先端
部が侵入しうるように構成されている。
【0055】アンカー本体部12の上端側の外周面に
は、雄ネジ部12nが形成され、また、その上端面部に
は十文字状に溝部12mが4ヵ所に形成されており、こ
の溝部12mに、施工工具の回転駆動用ビットの先端が
係合するのである。雄ネジ部12nは、このアンカーが
構造物に固定された後に、被固定物を固定するための固
定用のナット等を螺合させるために形成されているもの
である。他方、アンカー本体部12の下方外周面には、
螺旋状の溝条部が設けられ、且つ、図示は省略している
が実際にはネジ山が形成されている。この溝条部及びネ
ジ山は、構造物等の切削粉の排除のために形成され、ま
たそのネジ山は、アンカー本体部12の先端部が拡開し
たときに、構造物の下穴内周面に良好に食い込むために
形成されていることは、前記第1の実施形態のアンカー
スリーブに設けられているものと同様の機能を有するも
のである。打込用ピン13は、図14(E)(F)に図
示した通り、その上半部の上方部13aが横断面正方形
を有し、その下半部の下方部13bが横断面円形形状を
有し、下方部13bの先端部分は、徐々にその外形が減
少して、下向き円錐形状を有したものである。
【0056】従って、打込用ピン13の上方部13aの
横断面形状が、アンカー本体部12の上方孔部12aの
横断面形状と合致し、打込用ピン13の下方部13bの
横断面形状が、アンカー本体部12の下方孔部12bの
横断面形状と合致しているのである。ここでアンカー本
体部12の上方孔部12aの長手方向の長さは、打込用
ピン13がアンカー本体部12の孔部の内部に打ち込ま
れ、先端のスリット12sを拡開するために、少なくと
も打込用ピン13の上方部13aと同等の長さ分設けて
おく必要がある。この打込用ピン13がアンカー本体部
12の孔部内に嵌入して、本願発明に係るアンカーが完
成し、この打込用ピン13を打ち込むことによって、ア
ンカー本体部12の先端部が拡開するのである。また、
上記の横断面が正方形を有する打込用ピン13の上方部
13aが回転施工工具と係合する工具係合部となるので
ある。
【0057】図15は、本願発明の他の実施形態に係る
施工工具のソケット部を図示しており、その(A)が回
転駆動用ビットの正面図、その(B)がその底面図、そ
の(C)が外側ソケット部の正面図、その(D)がその
底面図である。この施工工具は、図14に示したアンカ
ー用の施工工具であって、前記第1の実施形態に係る施
工工具とほぼ同様のものであるが、回転駆動用ビット2
2の部分が多少前記実施形態と異なっている。先ず、回
転駆動用ビット22の上端部には、横断面正6角形の回
転軸21が固定され、回転駆動用ビット22の外形も横
断面正6角形を有し、その軸芯部長手方向には、上記打
込用ピンの上方部13aと係合する横断面正方形の係合
穴22dが形成されている。
【0058】この回転駆動用ビット22の下端面部に
は、十文字状に係合突起22kが設けられ、この係合突
起22kがアンカー本体部12の上端部の溝部12mと
相互に係合する。また、回転駆動用ビット22の上部側
の外周面の全周に渡って凹所22eが形成されており、
この凹所22eに後述する外側ソケット部25に設けら
れている出没自在の突出部25eと相互に係合して、回
転駆動用ビット22の上下の位置決めが行われ、その位
置固定がなされるのである。この凹所22eは、前記第
1の実施形態のような円形の凹所であってもよいことは
勿論のことである。
【0059】外側ソケット部25は、上記の実施形態と
ほぼ同一であり、軸芯部の長手方向に横断面正6角形の
穴部25aが設けられた筒体形状のものからなり、穴部
25aの上端突き当たりに、貫通孔25hが設けられ、
この貫通孔25hに前記回転駆動用ビット22の回転軸
21が貫通するのである。この外側ソケット部25の周
壁の適宜位置に貫通孔が設けられ、この貫通孔内に、周
壁の内周面からその内部方向に出没自在の突出部25e
が備えられている。この突出部25eは、上下2ヵ所に
設けられ、回転駆動用ビット22の上部周面に形成され
た凹所22eと相互に係合して、この回転駆動用ビット
22の上下の位置固定を行うことができるものである。
【0060】図16は、上記アンカーボルトと回転施工
工具とが係合しあった状態を図示しており、その(A)
が一部切欠説明図、その(B)が前図のB−B線断面図
である。図16(A)の状態において、回転駆動用ビッ
ト22は、外側ソケット部25の内部の下方位置に位置
決め固定されている。即ち、回転駆動用ビット22の凹
所22eは、外側ソケット部25の下方の突出部25e
と係合している状態である。そして、回転駆動用ビット
22の係合穴22dと打込用ピン13の上方部13aと
が係合し、回転駆動用ビット22の係合突起部22kが
アンカー本体部12の上端の溝部12mと相互に係合し
た状態である。
【0061】図16(B)は、図16(A)のB−B線
断面図であり、回転駆動用ビット22が外側ソケット部
25の内部での位置決め固定構造を見て取ることができ
る。即ち、外側ソケット部25の周壁に設けられた貫通
孔内に球体Mを配置し、この球体Mを外側から押圧でき
るように、板バネから形成されたリング体Rをその外側
ソケット部25の外周に取り付け、常時球体Mを外側ソ
ケット部25の穴部25aの内部方向に付勢して、突出
させておく。この球体Mが突出部25eとなって、回転
駆動用ビット22の外周面に形成された凹所22eと係
合させておく。回転駆動用ビット22を上方位置に固定
する際には、外側ソケット部25を下方に強制的に引き
下げることによって、両者の係合が解除され、回転駆動
用ビット22の凹所22eが、外側ソケット部25の上
方の突出部25eと係合して、回転駆動用ビット22が
外側ソケット部25内の上方の固定位置に位置決め固定
されうるのである。
【0062】図17は、コンクリート等からなる構造物
に、上記実施形態に係るアンカーをまさに打ち込もうす
る状態を図示しており、施工工具は図示していない。ア
ンカー本体部12の先端部にはドリル刃11が一体的に
固定されており、このドリル刃11の先端を構造物30
に対して略直角に当接し、図示はしていない回転施工工
具により、アンカー本体部10及び打込用ピン13を共
に回転させることによって、或いはこの回転力と共に、
打込方向への打撃力をも付加させることによって、この
構造物30にこのアンカーを打ち込んで行くのである。
【0063】図18は、上記アンカーに施工工具のソケ
ット部を係合させて、この施工工具の回転駆動力等をア
ンカーに与えて、コンクリート等の構造物に下穴を開け
て行く状態の説明図である。この場合に、図示はしてい
ないが、各種の金具等の被固定物を構造物に配置して、
被固定物の上から下穴を穿設して行くことも当然可能で
ある。この図から解る通り、打込用ピン13の工具係合
部としての上方部13aは、施工工具の回転駆動用ビッ
ト22の内部の係合穴22dと係合し、回転駆動用ビッ
ト22の下端の係合突起22kは、アンカー本体部12
の上端の係合用の溝部12mと係合し、打込用ピン13
とアンカー本体部12とが共にこの回転施工工具によっ
て回転せられ、コンクリート等の構造物30に下穴が穿
設されて行くのである。下穴穿孔によってコンクリート
等の構造物から生ずる切削粉等は、アンカー本体部12
の下方外周面に形成された溝条部及びネジ山(図示省
略)によって良好に下穴の外部へ排出されうる。
【0064】図19は、上記アンカーが構造物に固定さ
れ、ハンマー等によって打込用ピンがまさに打ち込まれ
ようとする状態を図示する説明図である。この状態で、
下穴穿設の作業は終了し、このアンカーを構造物30に
固定する段階である。ここで、ハンマー50により、打
込用ピン13を打ち込むことにより、打込用ピン13の
先端部がアンカー本体部12の穴部からスリット12s
へと侵入して行き、スリットを拡開させ、同時にアンカ
ー本体部12の先端部を拡開させるのである。
【0065】図20は、前図のハンマー50によって打
込用ピン13が完全にアンカー本体部12内部に打ち込
まれた状態の説明図である。この図から解る通り、打込
用ピン13の先端部がスリット12s内に侵入し、スリ
ット12sが押し広げられ、アンカー本体部12の先端
部が拡開している。アンカー本体部12の先端部が拡開
することにより、構造物に穿孔された穴部の内周面がそ
の先端部により押圧され、構造物にアンカーが完全に固
定されるのである。
【0066】その後、図21に至り、この図は被固定物
を構造物に固定する状態を図示する説明図であるが、固
定されたアンカーに被固定物である金具を取り付け、座
金を介してナット35をアンカー本体部12の雄ネジ部
12nに螺合し、再度上記施工工具を用いて、ナット3
5を締め付けることによって、被固定物が構造物30に
固定されることとなる。ナット35の締め付けに際して
は、施工工具の回転駆動用ビット22を外側ソケット部
25の内部の上方位置に位置決め固定し、外側ソケット
部25の断面正6角形の穴部にナット35を係合させて
行うことになる。尚、この実施形態に係る自己穿孔アン
カーにおいては、前記第1の実施形態と異なり、一旦構
造物にこのアンカーが固定されると、簡単にはこれを取
り外すことができないタイプのものである。
【0067】以上、図14乃至図21に基づき他の実施
形態について説明したが、以下の通りその形態を種々変
更することが可能である。打込用ピン13の基端部に形
成された工具係合部(上方部13a)の横断面形状は、
上記のように正方形ばかりでなく、多角形形状であって
もよく、種々の横断面形状を採用することができる。要
は、アンカー本体部12の上方孔部12aの横断面形状
と合致するように形成すればよく。両者の横断面形状を
合致させることにより、打込用ピンのみを施工工具で回
転させることによって、アンカー本体部12をも同時に
回転させることもできるのである。アンカー本体部12
の先端に固定しているドリル刃11についても、このド
リル刃をアンカー本体部の先端に切削加工等により直接
形成することもできる。また、ドリル刃11の固定方法
も全く自由である。
【0068】アンカー本体部12の外周面に形成した螺
旋状の溝条部の幅、深さ、傾斜についても自由に設計す
ることができ、またその外周面に形成するネジ山(図示
省略)についても有効に切削粉が排除できるような形状
に設計すればよい。アンカー本体部12の先端部に形成
したスリット12sの数、長さ等も適宜必要に応じて設
けることができる。アンカー本体部12の基端部に形成
した施工工具との係合部としての溝部12mも種々自由
に設計変更が可能であって、その数も2個以上あればよ
く、施工工具と良好に係合できるものであればどのよう
な形状のものでもよい。
【0069】施工工具のソケット部についても、前記第
1の実施形態と同様に、外側ソケット部25の穴部25
aの横断面形状及び回転駆動用ビットの横断面の外形形
状は、ナットの外形形状と同様に正6角形形状にしてい
るが、この形状も他の正多角形形状とすることも可能で
ある。回転駆動用ビット22の軸芯部に形成されている
係合穴22dの横断面形状も打込用ピン13の基端側の
横断面形状と同一にすればよく、種々その断面形状を変
更することができる。回転駆動用ビット22の回転軸2
1の横断面形状も上記実施形態では6角形形状のものを
使用しているが、その横断面形状も全く自由に設計する
ことができる。外側ソケット部25の内部で移動する回
転駆動用ビット22の位置決め固定構造についても前記
第1の実施形態と同様に、種々設計変更が可能である。
【0070】更に、この実施形態においては、アンカー
本体部12の基端部のみに施工工具を係合させて、この
アンカー本体部12のみを回転駆動させることによっ
て、このアンカーを打ち込んで行くことも当然可能であ
る。この場合には、打込用ピン13の工具係合部として
の上方部13aは、施工工具と回転可能に係合していな
くともよいため、例えばその断面形状を円形形状とし
て、回転駆動力が伝達しないものとしてもよい。このよ
うに工具と打込用ピン13とが相互に回転係合しない場
合であっても、打込用ピン13の上方部13aは、回転
駆動用ビット22の下端面から軸芯部長手方向に設けら
れた受容穴部の内部に受容されることとなるために、工
具とアンカーとの係合の安定性が極めて良好に維持され
ることとなるのである。
【0071】図22から図24は、本願発明に係る更に
他の実施形態に係るアンカーボルトを図示しており、施
工工具については、上記図14から図21に図示したも
のと同一のものである。図22は、アンカーボルトの基
端部に施工工具を係合して、コンクリート等の構造物に
予じめ穿設された穴部内にこのアンカーをねじ込もうと
している状態の一部切欠説明図である。ここに図示され
たアンカーボルト3は、アンカー本体部12の先端にド
リル刃が設けられていない点と、アンカー本体部12の
下方外周面にタッピング用のネジ山12u(前記実施形
態のネジ山は単に切削粉の排除用と、アンカー本体部1
2の先端部が拡開したときの下穴内周面への食い込みの
ために設けられていた。)が設けられている点で、上記
図14から図21に図示したアンカーと異なっており、
その他の点では実質的に同一のものである。
【0072】即ち、アンカー本体部12の基端部から先
端部に向かってピン打込用の孔部が適宜長さ設けられ、
その上方外周面には、雄ネジ部12nが設けられ、その
下方外周面には、螺旋状の溝条部12gと、タッピング
用のネジ山12uとが形成されている。アンカー本体部
12の先端部には、その先端から前記孔部に到るまでス
リット12sがその軸中心を通るように十文字状に形成
され、前記孔部内には、打込用ピン13が嵌入される。
アンカー本体部12の孔部の横断面形状及び打込用ピン
13の横断面形状は、前記実施形態と同一である。即
ち、アンカー本体部12の上方孔部12aの横断面形状
を正方形とし、下方孔部12bの横断面形状を円形とし
ており、他方、打込用ピン13の上方部13aの横断面
形状を正方形とし、下方部の横断面形状を円形としてい
る。このように構成することにより、打込用ピン13の
上方部13aのみを施工工具によって回転させることに
よって、アンカー本体部12も同時に回転され、アンカ
ーの全体が回転されるのである。
【0073】施工工具は、前記図15に示したものと同
一で、回転駆動用ビット22が外側ソケット部25内部
の下方位置に固定されたときに、打込用ピン13の基端
部と、アンカー本体部12の基端部に係合することがで
き、両者に回転駆動力を伝達することができる。この施
工工具においては、アンカーボルト3の打込用ピン13
のみに回転力を伝達できるものであってもよいために、
回転駆動用ビット22が、打込用ピン13の基端部のみ
と係合するものであってもよい。この点は、前記図15
に図示した実施形態と同様である。このアンカーボルト
3をコンクリート等の構造物30にねじ込むに際して
は、予じめ構造物30に穴部30hを穿設しておく必要
があり、しかも、この穴部30hの内径をアンカー本体
部12の下方外周面に形成されたネジ山12uの山径よ
りも小さく、その谷径よりも大きく形成する必要があ
る。これによってネジ山12uが穴部30hの内周面に
良好にネジ立てを行い、雌ネジを形成して行くことがで
きることとなる。
【0074】図23は、図22に図示したアンカーボル
ト3を構造物30の穴部30h内にねじ込んで行く状態
を図示する一部切欠説明図である。この図から解る通
り、アンカーボルト3においては、施工工具の回転駆動
用ビット22により、打込用ピン13及びアンカー本体
部12の両者が回転され、アンカー本体部12の下方外
周面に形成されたタッピング用ネジ山12uが構造物3
0の穴部30hの内周面に雌ネジを形成しつつ、ねじ込
まれて行く。このようにして、アンカーボルト3は、構
造物30に安定した状態でねじ込まれ、引き抜き保持力
も増大することになるのである。
【0075】図24は、アンカーボルト3が構造物30
にねじ込まれ、打込用ピン13がハンマー等により、ア
ンカー本体部12の孔部内に打ち込まれ、構造物30に
このアンカーボルト3が固定された状態を図示する一部
切欠説明図である。図23に示したように、施工工具に
よりアンカーボルト3が回転されつつ、打ち込まれ、ア
ンカー本体部12の下方外周面に形成されたねじ山12
uが構造物30の穴部30h内部に入り込んだ状態でア
ンカーボルト3のねじ込みが完了する。その後、ハンマ
ー等で打ち込み用ピン13をアンカー本体部12の孔部
内に打ち込むことにより、打込用ピン13の先端がスリ
ット12sを拡開し、同時にアンカー本体部12の先端
部が拡開し、その先端部が穴部30hの内周面を押圧
し、アンカーボルト3が構造物に固定されるのである。
【0076】以上のように、図22から図24に図示し
た実施形態は、前記図14に図示したアンカーと、先端
部のドリル刃の有無と、アンカー本体部の下方外周面に
設けられたタッピング用のネジ山の存在の点で異なって
おり、その他の構成については、実質的に同一のもので
ある。また、アンカー本体部12の下方外周面のタッピ
ング用ネジ山12uと、溝条部の構成についても、前記
図11乃至図13に図示したアンカーボルト2のアンカ
ースリーブ15に形成されたものと同様に形成すること
ができる。従って、その設計変更事項も前記諸実施形態
に示したものと同様に行うことが可能である。
【0077】この図22から図24に示した実施形態に
おいては、上記の通り、施工工具によって打込用ピン1
3とアンカー本体部12の両者、或いは、打込用ピン1
3のみを回転駆動してねじ込むことができるが、更に、
アンカー本体部13のみに施工工具を係合させて、回転
駆動力を伝達することも可能である。この場合には、打
込用ピン13の上方部13a(工具係合部)の断面形状
と施工工具の回転駆動用ビット22の係合穴22dの横
断面形状を4角形や多角形等にする必要はなく、例えば
両者の横断面形状を円形形状として、これら両者間にお
いて回転力が伝達しないものとすることもできる。この
ように工具と打込用ピン13とが相互に回転係合しない
場合であっても、打込用ピン13の上方部13aは、回
転駆動用ビット22の下端面から軸芯部長手方向に設け
られた受容穴部の内部に受容されることとなるために、
工具とアンカーとの係合の安定性が極めて良好に維持さ
れることになるのである。
【0078】
【発明の効果】本願の第1の発明に係るアンカーボルト
は、アンカーロッド引き上げ固定式のものであるが、ア
ンカーロッドとアンカースリーブの両者、又はアンカー
スリーブが施工工具によって回転駆動され、施工工具か
らの回転駆動力が充分良好に伝達され、これによってア
ンカースリーブの外周面に形成されたネジ山が、構造物
の下穴の内周面に雌ネジを良好に形成しつつ、ねじ込ま
れ、アンカーが安定した状態で、効率よく下穴内にねじ
込まれる。また、アンカースリーブの外周面に形成され
たネジ山が、構造物の下穴に雌ネジを刻設することによ
り、このアンカーの引き抜き保持力をも増大させること
ができる。他方、このアンカーを構造物から取り除く必
要が生じた場合には、被固定物を取り外した後に、アン
カーロッドを下穴内部に打ち込み、アンカースリーブの
基端部に施工工具を係合させて、ねじ込み時と逆方向に
回転させることによって、容易にアンカースリーブを抜
き取ることも出来るのである。
【0079】本願の第2の発明に係るアンカーボルト
は、上記効果に加え、アンカーロッドの先端部にドリル
刃を設けたため、アンカーに自己穿孔機能を付加し、こ
のドリル刃によって構造物又は構造物と被固定物に下穴
を穿設しつつ、アンカーを構造物に打ち込むことができ
る。この際、上記発明と同様に、アンカーロッドとアン
カースリーブとが共に回転駆動される場合には、施工工
具の回転駆動力が極めて良好にアンカーに伝達され、打
込能力又は打込効率が良好に維持される。また、アンカ
ーロッドとアンカースリーブが共に回転駆動されるとき
は、ドリル刃の穿孔から生ずる切削粉等の排除も良好に
行われ、アンカースリーブの外周面のネジ山は、これら
切削粉の排除のための補助的役割も担うこととなる。ま
た、このネジ山は、アンカースリーブが拡開した際に、
下穴内周面に良好に食い込み、引く抜き保持力をも向上
させうるものとなる。
【0080】本願の第3の発明に係るアンカーボルト
は、ピン打込固定式のものであるが、アンカー本体部と
打込用ピンとの両者、又は何れか一方が回転駆動され、
施工工具からの回転駆動力が充分良好に伝達され、これ
によりアンカー本体部の下方外周面に形成されたネジ山
が、構造物の下穴の内周面に雌ネジを効率よく形成しつ
つ、ねじ込まれ、アンカーが安定した状態で、下穴内に
ねじ込まれる。また、アンカー本体部の下方外周面に形
成されたネジ山が、構造物の下穴に雌ネジを刻設するこ
とにより、このアンカーの引き抜き保持力をも向上させ
る。
【0081】本願の第4の発明に係るアンカーボルト
は、打込用ピンとアンカー本体部の穴部の夫々の上方部
分の横断面形状を合致させ、両者が一体的に係合回転し
うるように構成しているため、打込用ピンのみに回転力
を付与するのみで、そのアンカー全体が回転させられる
ものである。
【0082】本願の第5の発明に係るアンカーボルト
は、上記第3又は第4の発明の効果に加えて、アンカー
本体部の先端部にドリル刃を設けているため、構造物又
は構造物と被固定物に下穴を穿設しつつ、打ち込まれる
ものである。また、ドリル刃の穿孔により構造物等から
生ずる切削粉も下穴から良好に外部に排出され、アンカ
ー本体部の下方外周面に形成されたネジ山は、これら切
削粉の排除のための役割を担うことになる。更に、この
ネジ山は、アンカー本体部の先端部が拡開した際に、ド
リル刃により穿設された下穴の内周面に良好に食い込
み、引き抜き保持力をも向上させる。
【0083】本願の第6の発明に係る施工工具は、上記
第1から第5の発明に係るアンカーボルトを構造物等に
効率よく打ち込み、或いは、抜き取ることができる専用
工具である。即ち、上記第1及び第2の発明に係るアン
カーロッド引き上げ固定式のアンカーについては、アン
カーのネジ込み又は打ち込みに際して、回転駆動用ビッ
トを外側ソケット部の先端側に位置固定して、アンカー
ロッドの基端部及びアンカースリーブの基端部の両者、
又は、アンカースリーブの基端部にこれを係合して、こ
れらに回転駆動力を伝達して、効率よく良好にねじ込み
又は打ち込むことができる。アンカーを下穴内にねじ込
み又は打ち込んだ後は、回転駆動用ビットを外側ソケッ
ト部内部の基端側に移行して固定し、外側ソケット部に
よってナット等を締め上げて、固定することができる。
【0084】従って、この種のアンカーに関しては、こ
の1本の施工工具のみによって、打ち込みから固定まで
の全ての作業を行うことができるので、作業性の向上に
寄与すると共に、従来の施工方法と比較すれば、その省
力化にも大いに貢献する。従来においては、アンカー打
ち込み用の工具と、アンカーロッド締め上げ用の工具の
少なくとも2つの工具(更には、アンカースリーブの打
ち込み用の工具)を必要としていたのである。他方、こ
の引き上げ固定式のアンカーボルトに関しては、必要に
応じて、この施工工具によって、構造物からこのアンカ
ーを取り除くことも可能となる。即ち、この施工工具の
回転駆動用ビットを外側ソケット部の内部の基端側位置
に固定し、外側ソケット部を固定用のナット等に係合
し、締め上げと逆回転させて、これを取り除き、被固定
物を取り外し、次に、アンカーロッドを下穴の内部にハ
ンマー等により打ち込んでしまい、その後、施工工具の
回転駆動用ビットを外側ソケット部の先端側に位置固定
して、アンカースリーブの基端部のみにこの回転駆動用
ビットの先端を係合させ、アンカー取り付けの時と逆方
向に回転させることによってアンカースリーブを容易に
抜き取ることができ、このアンカーを構造物から簡単に
取り除くことが可能となるのである。
【0085】また、上記第3から第5の発明に係るピン
打ち込み固定式のアンカーに関しても、この施工工具の
回転駆動用ビットを外側ソケット部内部の先端側に位置
固定して、この回転駆動用ビットの先端部分を、打込用
ピンの基端部とアンカー本体部の基端部の両者又はその
何れか一方に係合させて、アンカーを効率よくねじ込み
又は打ち込むことができる。そして、アンカーねじ込み
又は打ち込み後、ハンマー等により打込用ピンをアンカ
ー本体部の孔部内に打ち込むことによってこのアンカー
が構造物に固定される。アンカーが固定された後は、被
固定物を取り付け、座金を介してナット等を螺合させ、
回転駆動用ビットを外側ソケット部内部の基端側に位置
固定させて、外側ソケット部をナット等に係合させ、回
転させることにより、被固定物を構造物に固定すること
ができるのである。以上の通り、この専用の施工工具に
より、上記アンカーボルトの施工作業の全てを或いはそ
の殆どを実施することが可能となり、従来の作業と比較
して、その作業効率の向上並びに省力化が実現されるの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の第1の実施形態に係るアンカーボル
トの分解説明図であって、その(A)がアンカーロッド
の正面図、その(B)がアンカーロッドの先端部に固定
されるドリル刃の正面図、その(C)がアンカーロッド
に外嵌されるアンカースリーブの平面図、その(D)が
アンカースリーブの正面図である。
【図2】本願発明の第1の実施形態に係る施工工具のソ
ケット部を図示しており、その(A)が、ソケット部内
部の回転駆動用ビットの正面図、その(B)が回転駆動
用ビットの底面図、その(C)が外側ソケット部の正面
図、その(D)が外側ソケット部の底面図を示してい
る。
【図3】上記第1の実施形態に係るアンカーボルトと施
工工具のソケット部とを相互に係合した状態を図示して
おり、その(A)が一部切欠説明図、その(B)がその
底面図、その(C)が図3(A)の D−D線拡大断面
図である。
【図4】コンクリート等からなる構造物に本願発明の第
1の実施形態に係るアンカーボルトを打ち込もうする状
態を図示した説明図である。
【図5】本願発明の第1の実施形態に係るアンカーボル
トに施工工具のソケット部を係合させて、構造物に下穴
を開けて行く状態の説明図である。
【図6】本願発明に係るアンカーボルトにより施工工具
を用いて構造物に下穴を形成し終えた状態を図示する説
明図である。
【図7】本願発明の第1の実施形態に係るアンカーボル
トに座金を介して締付用のナットを螺合し、施工工具に
よって締め上げようとしている状態を図示した説明図で
ある。
【図8】図7の状態からナットを更に締め上げて行くこ
とによって、アンカーボルトが構造物に固定され、被固
定物を固定した状態を示す説明図である。
【図9】上記第1の実施形態に係るアンカーボルトを構
造物から取り外す場合の施工工程を図示しており、その
(A)は、被固定物を取り外して、アンカーロッドの基
端部をハンマーによって打撃し、アンカーロッドを穴部
内部に打ち込もうとしている状態を図示し、その(B)
は、そのアンカーロッドが打ち込まれて、穴部の一番奥
にまで到達し、アンカースリーブの先端部への拡開作用
が取り除かれた状態を図示している。
【図10】上記第1の実施形態に係るアンカーボルトを
構造物から取り外す場合の施工工程を図示する説明図で
あり、その(A)は、アンカーボルトの取り付け作業に
使用した施工工具をアンカースリーブに係合し、逆回転
させて引き抜こうとしている状態を示し、その(B)
は、アンカースリーブが穴部からまさに引き抜かれよう
としている状態を図示している。
【図11】本願発明の他の実施形態に係るアンカーボル
トに施工工具のソケット部を係合して、構造物に予じめ
穿設された穴部にねじ込もうとする状態の一部切欠正面
説明図である。
【図12】図11に図示したアンカーボルトに回転力を
付与して、このアンカーボルトを構造物の穴部内にねじ
込んで行く状態を図示した説明図である。
【図13】図11に図示したアンカーボルトが穴部内に
ねじ込まれ、被固定物をセットして、ナットを締め上げ
た状態の説明図である。
【図14】本願発明の更に他の実施形態に係るアンカー
ボルトの分解図であって、その(A)がアンカー本体部
の平面図、その(B)がアンカー本体部の正面図、その
(C)がアンカー本体部の底面図、その(D)がドリル
刃の正面図、その(E)が打込用ピンの正面図、その
(F)が打込用ピンの底面図である。
【図15】本願発明の他の実施形態に係る施工工具のソ
ケット部を図示しており、その(A)が回転駆動用ビッ
トの正面図、その(B)がその底面図、その(C)が外
側ソケット部の正面図、その(D)がその底面図であ
る。
【図16】図14に図示したアンカーボルトと図15に
図示した回転施工工具とが係合し合った状態を図示して
おり、その(A)が一部切欠説明図、その(B)が前図
のB−B線断面図である。
【図17】図14に示したアンカーボルトを構造物にま
さに打ち込もうする状態を図示する一部切欠説明図であ
る。
【図18】図14に示したアンカーと施工工具のソケッ
ト部を係合させて、この施工工具の回転駆動力をアンカ
ーに与えて、構造物に下穴を開けて行く状態の説明図で
ある。
【図19】図14に示したアンカーが構造物に固定さ
れ、ハンマー等によって打込用ピンがまさに打ち込まれ
ようとする状態を図示する説明図である。
【図20】図19の状態からハンマーによって打込用ピ
ンが完全にアンカー本体部内部に打ち込まれた状態の説
明図である。
【図21】図14及び図15に示したアンカーボルト及
び施工工具によって被固定物を構造物に固定した状態を
図示する説明図である
【図22】本願発明の更に他の実施形態に係るアンカー
ボルトの基端部に施工工具を係合して、コンクリート等
の構造物に穿設された穴部内にこのアンカーをねじ込も
うとしている状態の一部切欠説明図である。
【図23】図22に図示したアンカーボルトを構造物の
穴部内にねじ込んでいる状態を図示する一部切欠説明図
である。
【図24】図22に図示したアンカーボルトが構造物に
ねじ込まれ、打込用ピンがハンマー等によりアンカー本
体部の孔部内に打ち込まれ、構造物に固定された状態を
図示する一部切欠説明図である。
【符号の説明】
10…アンカーロッド、10d…工具係合部、10s…
雄ネジ部、10p…先端部、11…ドリル刃、12…ア
ンカー本体部、12a…上方孔部、12b…下方孔部、
12n…雄ネジ部、12s…スリット、12u…ネジ
山、15…アンカースリーブ、15f…鍔部、15h…
貫通孔、12m、15m…溝部、15n…ネジ山、15
s…スリット、20、22…回転駆動用ビット、20
e、22e…凹部、20s…空洞、20d,22d…係
合穴、20k、22k…係合突起、20t…突出部、2
1…回転軸、25…外側ソケット部、25a…穴部、2
5e…突出部、25h…貫通孔、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 孝幸 大阪府河内長野市上原西町4番1号 株式 会社ヤマヒロ内 (72)発明者 宮崎 照好 大阪府河内長野市上原西町4番1号 株式 会社ヤマヒロ内 Fターム(参考) 2E125 AA72 AF01 AF02 AG13 BA14 BB08 BB25 BB30 BD01 BE07 BF06 CA04 CA73 CA76 EA35 3J025 AA06 BA06 BA23 CA03 DA01 DA02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アンカーロッドと、先端にスリットが形成
    され、前記アンカーロッドに外嵌されるアンカースリー
    ブとから成り、アンカーロッドを引き上げることによ
    り、アンカースリーブの先端部が拡開してコンクリート
    等の構造物に固定されるアンカーボルトにおいて、 アンカースリーブの外周面にネジ山を形成し、 アンカーロッドの基端部に施工工具と係合する工具係合
    部を設け、及び/又は、アンカースリーブの基端部に施
    工工具と係合する係合部を設け、 アンカーロッドとアンカースリーブの両者又はアンカー
    スリーブを施工工具により回転させることによって、ア
    ンカースリーブの外周面に形成されたネジ山が、構造物
    等の下穴の内周面に雌ネジを形成しつつ、ねじ込まれる
    ことを特徴とするアンカーボルト。
  2. 【請求項2】アンカーロッドの先端部に、構造物又は構
    造物と被固定物の両者に下穴を穿設することのできるド
    リル刃を設けたことを特徴とする請求項1に記載のアン
    カーボルト。
  3. 【請求項3】アンカー本体部の軸芯部にピン打込用の孔
    部がその基端部から先端部に向かって適宜長さ穿設さ
    れ、且つアンカー本体部の先端から前記孔部に到るまで
    スリットが形成され、前記孔部には打込用ピンが嵌入さ
    れ、打込用ピンを打ち込むことによって、アンカー本体
    部の先端部が拡開してコンクリート等の構造物に固定さ
    れるアンカーボルトにおいて、 アンカー本体部の下方外周面にネジ山を形成し、 打込用ピンの基端部に施工工具と係合する工具係合部を
    設け、及び/又は、アンカー本体部の基端部に施工工具
    と係合する係合部を設け、 打込用ピン及びアンカー本体部の両者又は何れか一方を
    施工工具により回転させることによって、アンカー本体
    部の下方外周面に形成されたネジ山が、構造物等の下穴
    の内周面に雌ネジを形成しつつ、ねじ込まれることを特
    徴とするアンカーボルト。
  4. 【請求項4】打込用ピンの少なくとも上方部分の横断面
    形状と、アンカー本体部の軸芯部に形成されたピン打込
    用の孔部の少なくとも上方部分の横断面形状を、四角形
    又は多角形等の両者が一体的に共に回転しうるような形
    状とし、 これによって打込用ピンのみを施工工具によって回転さ
    せることにより、アンカー本体部も同時に回転されうる
    ことを特徴とする請求項3に記載のアンカーボルト。
  5. 【請求項5】アンカー本体部の先端部に、構造物又は構
    造物と被固定物の両者に下穴を穿設することのできるド
    リル刃を設けたことを特徴とする請求項3又は4に記載
    のアンカーボルト。
  6. 【請求項6】回転駆動部と、この回転駆動部の回転駆動
    を伝達する回転軸と、回転軸の先端に備えられたソケッ
    ト部とからなり、アンカーロッドとアンカースリーブ等
    からなるアンカーボルトを構造物に取り付けるための回
    転施工工具において、 ソケット部が、外側に位置する外側ソケット部と、この
    外側ソケット部の内部でその軸方向に移動可能な回転駆
    動用ビットとからなり、 外側ソケット部は回転駆動用ビットの回転に伴って回転
    することができ、 回転駆動用ビットは、外側ソケット部内部でその長手方
    向の先端側と基端側の少なくとも2ヵ所で固定位置を変
    更することができ、 回転駆動用ビットの軸芯部長手方向にはアンカーロッド
    等の基端部と係合する係合穴が設けられ、 回転駆動用ビットの先端部は、アンカースリーブ等の基
    端部と係合することができ、 外側ソケット部は、回転駆動用ビットがその内部の基端
    部側に位置固定されたときに、アンカーボルトと螺合し
    うるナット等と係合することができ、 アンカーをねじ込み又は打ち込む場合には、回転駆動用
    ビットが外側ソケット部内部の先端側に位置固定され、
    この回転駆動用ビットがアンカーロッド等の基端部とア
    ンカースリーブ等の基端部の両者又は何れか一方と係合
    して、アンカーボルトに回転駆動力を伝達することがで
    きることを特徴とするアンカーボルトの施工工具。
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