JP2000228833A - 電子機器 - Google Patents

電子機器

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JP2000228833A
JP2000228833A JP11027231A JP2723199A JP2000228833A JP 2000228833 A JP2000228833 A JP 2000228833A JP 11027231 A JP11027231 A JP 11027231A JP 2723199 A JP2723199 A JP 2723199A JP 2000228833 A JP2000228833 A JP 2000228833A
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power
power supply
battery
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charging
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JP11027231A
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Shojiro Sato
正治郎 佐藤
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Sony Corp
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    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バックアップ用の電池を付属しているような
電子機器の電源を省電力化すると共に電源回路等の制御
を簡易化する。 【解決手段】 DC−DC電源部32は、ACアダプタ
30から出力によってシステム機器40の作動電力を供
給すると共に、システム機器40に付随している充放電
可能なバッテリ37に充電電力を供給する。そして、エ
ラーアンプ33によりDC−DC電源部32から出力さ
れる出力電力PO がシステム機器40の消費電流IS
関わらず、常時ほぼ一定値以下となるように、DC−D
C電源部32をコントロールする制御信号(エラー信
号)を生成し、DC−DC電源部32に出力するように
した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は情報処理装置等の電
子機器に関わり、特に機器全体の消費電力を低減するの
に好適なものである。
【0002】
【従来の技術】近年、モバイルコンピュータといわれる
ような携帯に適したサイズの情報処理装置等の電子機器
が広く開発されている。これらの携帯型の情報処理装置
は、屋外での使用、つまり商用電源が使用できない場所
での利用を考慮して、一般的にバッテリが内蔵されてい
る。このため、携帯型の情報処理装置等の電子機器に搭
載される電源回路には、例えば各システム機器に駆動電
圧を供給するシステム用電源と共に、バッテリを充電す
るためのバッテリ充電回路が設けられているものがあ
る。
【0003】図9は上記したような携帯型の情報処理装
置に搭載されている電源回路の一構成例を示した図であ
る。この図9に示すACアダプタ50は、商用電源から
の商用交流電圧(AC100V)を所定の直流電圧に変
換するために設けられており、図示しないがその内部に
はトランス等の変圧器が設けられている。保護スイッチ
51は、過電流保護回路53或いはシステム機器60の
CPU(Central Processing Unit)60−1によって
制御され、何らかの要因によって当該情報処理装置に異
常が発生した際にACアダプタ50からの供給電力を遮
断できるようにされている。
【0004】即ち、保護スイッチ51はACアダプタ5
0からの電源入力ラインに設けられている電流検出器5
2によって電源入力ラインを流れる電流IO が所定値以
上となったことが検出された時に、過電流保護回路53
によりオフされたり、或いはCPU60−1がシステム
機器60の何らかの異常を検出した時に出力するシステ
ム異常信号SERR によりオフされて、ACアダプタ50
から供給される電力を遮断するようにしている。
【0005】充電用DC/DCコンバータ54は、AC
アダプタ50からの供給電力を変換してバッテリ100
に充電電流Ib を供給しており、図示しないが一般には
スイッチング電源によって形成されている。
【0006】切換スイッチ55はバッテリ100を充電
状態又は放電状態に切り換える充電/放電切換スイッチ
であり、切換スイッチ56はシステム用電源57への供
給電力をACアダプタ50又はバッテリ100に切り換
えるためのACアダプタ/バッテリ切換スイッチであ
る。
【0007】つまり、ACアダプタ50から電力が供給
されている時は、その電力が切換スイッチ56を介して
システム用電源57に供給されると共に、充電用DC/
DCコンバータ54にも供給され、さらに充電用DC/
DCコンバータ54から出力される充電電流Ib が切換
スイッチ55を介してバッテリ100に供給される。ま
た、ACアダプタ50から電力が供給されない時は、バ
ッテリ100の充電電力が切換スイッチ55,56を介
してシステム用電源57に供給される。
【0008】システム用電源57は、システム機器60
に設けられている各回路ブロックに対して所定の駆動電
圧を供給しており、第1システム用電源57−1,第2
システム用電源57−2・・・第nシステム用電源57
−nといった複数のシステム用電源57により構成され
ている。各システム用電源57−1,57−2・・・5
7−nは、ACアダプタ50又はバッテリ100からの
電力を所定の駆動電圧に変換してシステム機器60の各
回路ブロックに供給しており、これらのシステム用電源
57−1,57−2・・・57−nは、図示していない
が電圧レギュレータやスイッチングタイプの定電圧回路
によって形成されている。
【0009】システム機器60は、CPU60−1の他
に周辺装置としての例えばハードディスクドライブやC
D−ROMドライブ、フロッピー(登録商標)ディスク
ドライブ、ディスプレイユニット等を含んでいる。
【0010】ところで、上記したような電源回路が搭載
されている電子機器では、少なくともシステム機器60
が動作中に電源側から供給すべき電力が、システム機器
60の消費電力とバッテリ100の充電電力との総和と
なるように設計されている。このため、電源供給装置
は、システム機器60を単独で駆動する場合に比べて非
常に大きなものとなる。この場合、情報処理装置、及び
情報処理装置に対して電力を供給するACアダプタ50
の発熱量は、システム機器60だけを単独で駆動する場
合に比べて増大し、この発熱を防止するために情報処理
装置やACアダプタ50といった機器を大型化しなけれ
ばならない。
【0011】そこで、例えば情報処理装置のシステム動
作時には、バッテリ100の充電電力を制限して機器全
体の消費電力を低減するといったことが考えられる。こ
の場合は、例えば図9に示すシステム機器60のCPU
60−1においてシステムが動作中か否かを判別する。
そして、その判別結果に応じてCPU60−1から充電
用DC/DCコンバータ54に破線で示すような電源制
御信号SENAを供給して充電用DC−DCコンバータ5
4の動作を制御することが考えられる。
【0012】しかしながら、この場合はシステム機器6
0が動作中か否かによって充電用DC−DCコンバータ
54の動作を制御することになるため、情報処理装置の
ようにシステム動作中に消費電力が大きく変動する電子
機器では、消費電力の変化に応じて充電電力の最適化を
図ることが困難になるといった欠点があった。
【0013】また、例えばシステム動作時におけるシス
テム機器60の消費電流を検出し、その検出値に応じて
バッテリ100への充電電力をコントロールして機器全
体の消費電力を低減するといったことが考えられる。図
10は、その場合の電源回路の一構成例を示した図であ
る。なお、図9と同一ブロックには同一番号を付しその
説明は省略する。
【0014】この図10に示す電源回路は、各システム
用電源57−1,57−2・・・57−nと、これらの
システム用電源57−1・・・57−nから駆動電圧が
供給されるシステム機器60との間に、それぞれ電流検
出器58−1,58−2・・・58−nを設け、エラー
アンプ59が各電流検出器58−1,58−2・・・5
8−nで検出される電流値の総和に基づいて充電用DC
−DCコンバータ54の動作を制御するように構成した
ものである。
【0015】この場合は、上記エラーアンプ59ではシ
ステム機器60の消費電流値がわかるため、この電流値
に基づいて充電用DC−DCコンバータ54の動作を制
御することが可能になり、システム動作時における充電
電力の最適化を図ることが可能になる。しかしながら、
図10に示すようにシステム機器60に対して作動電圧
を供給するシステム用電源57として多数の電源が設け
られている場合は、システム機器60で消費される消費
電流の検出方法や、システム機器60の消費電流に応じ
たバッテリ100の充電電力の制御方法等が複雑になる
といった欠点があった。
【0016】また、例えば図10に示されているACア
ダプタ50から出力される出力電流IO の検出値を、破
線で示すようにエラーアンプ59にも供給し、エラーア
ンプ59において、この電流検出値が予め設定した設定
値を超えないように、充電用DC−DCコンバータ54
の動作を制御してシステム動作中における充電電力を制
限するといったことも考えられる。しかしながら、この
場合はACアダプタ50の入力電圧が変動した時に充電
電力の制限値が変動するため、ACアダプタ50の電圧
値を厳しく管理する必要がるといった欠点があった。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】ところで、これまで説
明した従来の情報処理装置の場合は、付属しているバッ
クアップ用の電池(バッテリ)100の充電経路と、シ
ステム用電源57に電力を供給する電力系統がスイッチ
55,56を介して切り替えるようになされているの
で、システム電源用57はこの両者の電圧に対応する電
圧範囲となるように設定する必要がある。特に、端子電
圧がバッテリ100の残容量によって変動する例えばリ
チウムイオン電池を電源とする場合は、システム用電源
57に供給される電圧が高電圧のACアダプタ50から
低電圧のバッテリ電圧にまで対応する必要があり、使用
デバイスの大型化やコストアップ、効率の低下に伴う消
費電力の増加により発熱量が増大するという問題が生じ
る。
【0018】特に、ACアダプタ50の出力電圧を高く
設定すると、システム用電源57の耐圧および効率に問
題が生じ、この電圧を低く設定すると、バッテリ100
の充電最大電圧を確保できないため充電時間が長くなる
と共に、システム機器60に対する消費電力と供給電力
のバランスを確保することができない等の問題が生じ
る。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような問題
点を解消するためになされたものであり、外部電源によ
って、付属しているバッテリを充電し、その充電出力に
よってシステム機器を作動可能とされているような電子
機器において、外部電源からの入力電圧を所定の出力電
圧に変換し、バッテリに対して充電電力を供給すると共
に、システム機器に対して作動電力を供給するDC−D
C電源部と、このDC−DC電源部を制御する制御部を
設け、制御部はシステム機器の作動電力と、バッテリの
充電電力の総和がほぼ一定値となるようにコントロール
するようにしたものである。
【0020】本発明にれば、システム機器への電力供給
と、バッテリに対する充電電力の供給を単一のDC−D
C電源部から出力するようにしているので、システム機
器の消費電力の変化に関わらずDC−DC電源部の出力
電力をほぼ一定の値以下に制御することができる。従っ
て、システム機器への電力供給系統に切換スイッチを配
置する必要が無くなり、機器を簡易化することができる
と共に、電子機器全体の消費電力がほぼ一定値となるよ
うに制御されることによってACアダプタの変換容量を
低減し、バッテリに対する充電量も適切に行うことがで
きる。
【0021】また、制御部はDC−DC電源部から流出
する電力(電流)を監視しているため、システム機器側
に供給される電力と充電電力の配分がフイードバック制
御となり、無駄のない電力の使用状態を実現することが
できるようになる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の電子機器の実施の
形態として携帯用の情報処理装置を例にとって説明す
る。図1は本実施の形態とされる携帯用の情報処理装置
に適用されている電源回路系の主要ブロックの構成を示
した図である。この図1において、ACアダプタ30は
商用電源を直流電圧に変換するAC−DC変換部、メイ
ンスイッチ31は当該情報処理装置を作動状態にするス
イッチを示す。DC−DC電源部32はスイッチング電
源等によって構成されており、この電源の出力によって
後続するシステム機器40の作動電力を供給すると共
に、システム機器40に付随している充放電可能なバッ
テリ37(2次電池として例えばリチウムイオン電池)
に充電電力を供給している。なお、バッテリ37は、通
常は充放電制御回路と共に、電池パックとされているも
のを含み、短絡時等に対して、過電流を保護する機能を
含ませることができる。
【0023】制御部(エラーアンプ)33は後で詳細に
説明するように、DC−DC電源部32から出力される
電力PO を管理しており、DC−DC電源部32の出力
電圧VO 、出力電流IO 、及びバッテリ37の充電電流
b を検出して、DC−DC電源部32の出力パワーが
システム電源(以下、「作動電源」とも表記する)4
1,42,43・・・の消費電流に関わらず、常時ほぼ
一定値以下となるように、DC−DC電源部32のスイ
ッチング周期、又はスイッチング周波数をコントロール
する制御信号(エラー信号)を形成している。なお、出
力電圧検出器34はDC−DC電源部32の出力電圧V
O を検出し、電流検出器35、及び36は、DC−DC
電源部32の出力電流IO 、及びバッテリ37の充電電
流Ib を検出している。また、スイッチ47はシステム
機器40のメインスイッチとされる。
【0024】ところで、一般的に携帯用の電子機器とし
てノートブックコンピュータを例に取ると、そのシステ
ム機器40には各種のシステム電源41,42,43、
外部装置44,45、各種の機能回路によって構成され
ているシステム回路部46等を備え、このようなシステ
ム機器40で消費される電力はその動作状態において大
きく変動する。
【0025】例えば、コンピュータによって制御される
周辺機器やシステム機器40の消費電力は、システムを
駆動する作動電源41、CD−ROMを駆動する作動電
源42、ハードディスクを駆動する作動電源43、・・
・等の総和になるが、これらの総電力はシステム機器全
体の作動状態で大きく変化する。
【0026】また、本実施の形態に見られるように、シ
ステム機器40を作動することができるバッテリ37を
備えている場合は、このバッテリ37を充電する電力P
chが加算される。しかし、本実施の形態の場合は、以下
に説明するようにバッテリ37の端子電圧Vb がそのま
まDC−DC電源部32の出力電圧VO と等しくなり、
システム機器40の消費する総電力の変化に対応してバ
ッテリ37の充電電力が割り当てられるようバッテリ3
7の充電電流Ib のリミット値を設定しているので、A
Cアダプタ30に対してより少ない電圧変換機能を有す
るものが使用され、ACアダプタ30の小型化によって
も電子機器作動時の消費電力を低減することができる。
【0027】図2はDC−DC電源部32から出力され
る出力電流IO と充電電流Ib (電力)のリミット特性
を示したもので、横軸はシステム機器40に流入するシ
ステム電流IS 、縦軸はDC−DC電源部32から出力
される出力電流IO 、充電電流Ib (リミット値)を示
している。この図2に見られるようにバッテリ37の充
電電流Ib は、システム電流ISが零の時は、バッテリ
37に対して最大の電流Ibmaxを供給する能力を有して
おり、このことにより軽負荷時はバッテリ37の充電時
間を短縮することができる。
【0028】また、システム電流IS が増加して出力電
流IO が増えるにしたがって充電電流Ib が下がるよう
に設定されている。従って、DC−DC電源部32から
出力される電流は、一定の出力電流IO 以下となり、A
Cアダプタ30はこの出力電流IO を提供するためのA
C−DC変換能力以上となることを要求されない。
【0029】なお、システム電流IS が増加し、システ
ム機器40の通常使用時における最大電流値をISmax
した時に、この状態でも充電電流Ib が最小充電電流I
bminを維持するように出力電流IO が設定され、通常の
使用状態において充電可能な電力が担保されるようにし
ている。
【0030】また、システム電流IS がその最大値I
Smaxを越えてさらに大きな負荷を駆動する場合は、バッ
テリ37からシステム機器40側に放電電流がスイッチ
を介することなく補充されることによって、DC−DC
電源部32の出力電力、即ち、その出力電流IO が増加
することを防止し、DC−DC電源部32が過負荷の状
態とならないように出力電流IO をほぼ一定値以下に保
つように制御している。
【0031】従って、本実施の形態の電子機器の場合
は、ACアダプタ30はDC−DC電源部32の動作電
力容量に対応できるような小規模の整流変換機能を有す
るアダプタで構成され、ここでの変換損失を少なくする
と共に、DC−DC電源部32は少なくともバッテリ3
7の最大充電電流Ibmaxに対応する電流を供給する規模
の変換能力とし、システム機器40の最大負荷のピーク
に対しては、バッテリ37に蓄積されている充電電力と
共同して電力を供給すれば良いから、バッテリ37が付
属しているような機器では、その最大消費電力より小さ
いコンバータ電源によって実現することができる。
【0032】図3は上記エラーアンプ33の一例を示し
た制御信号検出回路である。この図3においてFB端子
はDC−DC電源部32に対してダイオードD1、及び
D2を介してシンク電流を流すことによって、DC−D
C電源部32の出力電圧(電流)をコントロールする制
御端子であり、このシンク電流が増えることによってD
C−DC電源部32の出力が制限される。第1の演算増
幅器33aは定電流制御回路でその反転入力端子に入力
されている充電電流Ib を検出した信号Eb が、非反転
入力端子に設定されている電圧Er1を越えると、シンク
電流が増加するように制御され、DC−DC電源部32
の出力を制限する。
【0033】また、第2の演算増幅器33bも定電流制
御回路を構成し、反転入力端子にDC−DC電源部32
の出力電流IO に対応した信号EO が抵抗R1,R2で
分圧されて供給され、非反転入力端子に所定の基準電圧
r2が供給されている。そして、設定された出力電流I
O に対応する信号EO が基準電圧Er2を越えると前記電
圧Er1を低下するような電圧を出力する。通常は、基準
電圧Er2は出力電流IO がバッテリ37の最大充電電流
bmaxに相当する電流となるように設定される。
【0034】ところで、上記第1の演算増幅器33aに
供給される電圧Er1は、第2の演算増幅器33bの出
力、即ちDC−DC電源部32の出力電流IO の値によ
って変化するから、システム機器40へ供給されるシス
テム電流IS が減少すると、電圧Er1が高くなり、その
結果、充電可能なリミット値を示す充電電流Ib が増加
する方向に制御され、充電電流Ib がこの電圧Er1によ
って設定された制限値まで流れた時は、DC−DC電源
部32の出力電流IO が一定値となる方向に制御され
る。
【0035】従って、バッテリ37の充電電流Ib の制
限値は、DC−DC電源部32の出力電流IO からシス
テム機器40に流入しているシステム電流IS を差し引
いた値となり、システム機器40側に流入するシステム
電流IS を優先して電流(電力)を供給し、次にバッテ
リ37へ供給可能な電流値が設定され、出力電流IO
一定値以上にならないように制御をしている。
【0036】図4はシステム電流IS が或る値となって
いる時に、満充電まで定電流制御で流すことができる充
電電流Ib と充電電圧Vb がとる値を示したもので、例
えばシステム電流IS が出力電流IO を定電流制御でき
るときのシステム最大電流ISmaxになると、充電電流I
b は最小充電電流Ibminとなり、この値によってバッテ
リ37が充電されることにより最大充電電圧Vbmax、及
び最小充電電圧Vbminの間で充電状態に入る特性Aを示
す。また、システム電流IS が零の場合は、DC−DC
電源部32の出力電流IOは全てバッテリ37への充電
に回すことを可能とされ、この場合に最大充電電流I
bmaxとなる充電電流を提供する特性Bを示す。システム
電流IS がシステム最大電流ISmax以下であれば、(I
O −IS )を充電電流Ib のリミット値としてダイナミ
ックに活用できる特性Cにより制御されている。
【0037】このようにして図5に示すようにシステム
機器40へ流入するシステム電流IS とバッテリ37の
充電電流Ib (この充電電流Ib はバッテリ37の充電
状態によって変化するので充電可能な電流である)の合
計値である出力電流IO の値は、ほぼ一定値以下となる
ように制御され、システム電流IS の少ない軽負荷の場
合はバッテリ37を十分に充電する能力を備え、逆にシ
ステム電流IS の大きくなる重負荷の場合は、バッテリ
37の充電電流が減少するように制御され、DC−DC
電源部32の出力パワーが過負荷となることを防止す
る。
【0038】この図5で期間Tとして示すように、シス
テム機器40の作動電流IS が設定されているシステム
最大電流ISmaxを越える期間Tのときは、最小充電電流
bm inがシステム機器40側に放流される。さらに、シ
ステム機器40の作動電流IS がDC−DC電源部32
で設定される出力電流IO を大きく越える時は、システ
ム機器40の電流不足分をバッテリ37から切換回路を
介することなく自動的に供給することによってDC−D
C電源部32の出力電流(出力パワー)を制限しなが
ら、且つ、システム機器40が要求する電力を確保でき
るようにしている。
【0039】また、DC−DC電源部32の出力パワー
をPO とすると、図6に示すようにシステム機器40の
消費電力PS が時間と共に変化した時に、バッテリ37
への充電可能となるパワーPchは出力パワーPO がほぼ
一定となるように制御される。そして、システム機器4
0の周辺装置を起動した時や、システム機器40をオン
/オフ制御したとき最大となる消費パワーが、出力パワ
ーPO を越える期間Tが生じると、バッテリ37から放
電電力−Pchが放出され、DC−DC電源部32の出力
パワーPO の不足分を自動的に補充するよう制御するの
で、従来例に示すようにバッテリ動作状態への切換スイ
ッチを省略することができる。
【0040】このようにDC−DC電源部32の出力パ
ワーPO の設定は、バッテリ37から供給されるシステ
ム機器40への放電電流を考慮して低いパワーに設定す
ることができ、結果的に機器全体の消費電力を下げるよ
うに設計することができる。しかし、システム電流IS
のピークを最大充電電流Ibmax以下となるように設計す
ると、バッテリ37の充電時間が延びることになるの
で、原理的にはシステムを動作させるときの充電エネル
ギー(Pch×t)>放電エネルギー(−Pch×t)が満
足されるように設計すれば良い。このときシステム機器
40への作動電流IS のピークが、ACアダプタ30の
出力リミッタ機構で制限されるように設計することもで
きる。
【0041】前記図3の第3の演算増幅器33cは、シ
ステム機器40等の異常等によって作動電流が所定のシ
ステム最大ピーク電流ISpk を越える場合に、過電流か
らDC−DC電源部32を保護する機能を有する。即
ち、第3の基準電圧Er3が非反転入力端子に供給され、
反転入力端子に出力電流IO に対応する電圧EO が抵抗
R4,R5で分割されて供給されているので、この演算
増幅器33cを併置することによって、基準電圧Er3
越えるシステム電流IS が流れた時をピーク電流値I
Spk としてシンク電流が急増するように設計することで
DC−DC電源部32に対して過電流保護機能を与える
ことができる。また、このシステム最大ピーク電流値I
Spk の設定は、電子機器の機能によって不要にすること
もできるが、その設定値によってはシステム最大ピーク
電流値ISpk の検出時のシンク電流でシステム機器40
のメインスイッチ47や、システム機器40の入力側の
スイッチを切断するように制御しても良い。
【0042】図7はバッテリ37の充電状態と非充電状
態において、過電流保護機能を設けたときの出力特性を
示し、過電流と判断するシステム最大ピーク電流値をI
Spkに設定しているときに出力が定電力制御されている
ことによって、非充電時では最大出力電力はVbmax×I
Spk とすることができ、バッテリ37の出力電圧がV
bminに低下している時は、最大出力電力はVbmin×I
Spk'で示す出力特性Bとなる。また、バッテリ37に最
少充電電流Ibminが流れる充電時には、前記出力特性B
はΔISpk だけシフトした出力特性Aとして充電電流I
b の過電流値を設定することになる。このような定電力
制御は図3において第3の演算増幅器33cの反転入力
端子に対して出力電圧VO を印加することにより擬似的
に定電力過電流制御が達成される。
【0043】ところで、本実施の形態では、システム機
器40へのシステム電流IS がシステム最大電流値I
Smaxに近くなると、充電電流は最小充電電流Ibmin側に
制限され、この時にバッテリ37の充電容量が不足して
いる時は満充電となるまでに時間がかかる。例えば、定
電流方式で充電すると図8の特性Aに示すように、シス
テム最大電流値ISmaxでは充電電流が最小充電電流値I
bminに制限され、満充電では充電パワーがVbmax×I
bminとなるが、充電初期の充電パワーはVbmin×Ibmin
であり、Vbmax:Vbminの割合だけ出力電力が小さくな
る。
【0044】本発明は電子機器への入力電力をできるだ
け一定にする点にあるが、このような場合は充電初期に
おいて、余力がありながら上記電力の差分(Vbmax×I
bmin)−(Vbmin×Ibmin)が有効に利用されていない
ことになる。
【0045】そこで、この場合には擬似的に定電力充電
特性Bとなるようにすることが好ましい。システム機器
40への作動電流が大きい時はこのように定電力充電特
性Bとすることによって、バッテリ37の端子電圧V
bminが小さい時は最小充電電流をIbmin' となるように
設定し、初期充電量を増加すると共に、充電終期には最
小充電電流をIbminとなるようにして、DC−DC電源
部32の出力パワーが一定値以下を保つように制御すれ
ば良い。このような定電力充電特性Bを擬似的に付与す
る一つの方法として、図3において第2の演算増幅器3
3bの反転入力側にDC−DC電源部32の出力電圧V
O (バッテリ37の端子電圧)を供給し、この電圧VO
が低い時は充電電流Ib又は最小充電電流Ibminが増加
するように設定できる。
【0046】なお、本実施の形態では電子機器として携
帯型の情報処理装置を例にとって説明したが、本発明は
これに限定されるものでなくバッテリを備えた各種電子
機器に適用することができるのは言うまでもない。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように本発明では、バッテ
リの充電電力とシステム機器の作動電力をDC−DC電
源部から供給するようにしているため、システム機器の
動作電圧はバッテリの端子電圧のみを考慮すれば良く、
従来のように例えばACアダプタの出力電圧と、バッテ
リの充電電圧の差に基づく回路の切換や、発熱量の増
加、効率のダウンを防止し、システム機器の設計を簡略
化することができる。
【0048】即ち、ACアダプタの出力が直接システム
機器の電源に使用されることがないので、従来のように
ACアダプタ使用時とバッテリ使用時におけるスイッチ
の切換が不要になる。また、DC−DC電源部の出力電
力をほぼ一定の値以下に制御することで、DC−DC電
源部に電力供給を行うACアダプタは、DC−DC電源
部の出力特性に対応した小型の変換機能を有するものを
使用することができる。さらに、システム機器側ではバ
ッテリの最大充電電圧Vbmax、及び最小充電電圧Vbmin
に対応するシステム電源を備えれば良く、このシステム
電源の出力電圧の上限はDC−DC電源部を構成するデ
バイスの耐圧のみを考慮すれば良いので、構成部を安価
にすると共に回路構成を簡略化することができる。
【0049】従って、本発明はバッテリが付属されてい
るノートブックタイプの情報処理装置などに非常に有効
なものとなる。
【0050】また本発明は、システム機器の消費電力が
所定の閾値を越えた時には、DC−DC電源部の出力電
力に対してバッテリの放電電力を切換回路を介すること
なく供給することができるといった利点がある。さら
に、制御部によりDC−DC電源部の動作を停止させる
ことでシステム機器に対する過電流保護機能を持たせる
ことができ、従来のように過電流保護回路を別途設ける
必要がなく回路の簡略化を図ることも可能である。
【0051】また本発明は、バッテリの充電特性をバッ
テリの端子電圧が低い時に定電力充電特性となるように
しているため、DC−DC電源部の出力電力を効率よく
充電電力として利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態の携帯用の情報処理装置
に適用される電源回路系の主要なブロックを示した図で
ある。
【図2】 DC−DC電源部から出力される出力電流と
充電電流のリミット特性を示した図である。
【図3】 本実施の形態の制御部の一例である制御信号
検出回路である。
【図4】 システム電流が或る値となっている時の充電
電流と充電電圧との関係を示した図である。
【図5】 システム電流、充電電流、及び出力電流の関
係を示した図である。
【図6】 システム機器の消費電力、充電電力、及びシ
ステム電力の関係を示した図である。
【図7】 バッテリの充電状態と非充電状態において過
電流保護機能を設けたときの出力特性を示した図であ
る。
【図8】 バッテリの充電特性を示した図である。
【図9】 従来の電源回路の構成例を示した図である。
【図10】 従来の電源回路の他の構成例を示した図で
ある。
【符号の説明】
30 ACアダプタ、31 メインスイッチ、32 D
C−DC電源、33制御部、34 電圧検出器、35
36 電流検出器、37 バッテリ、40システム機
器、41 42 43 システム電源、44 45 外
部装置、46システム回路部、33 反転入力端子

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外部電源によって、付属しているバッテ
    リを充電し、その充電出力によってシステム機器が作動
    可能とされている電子機器において、 前記外部電源からの入力電圧を所定の出力電圧に変換
    し、前記バッテリに対して充電電力を供給すると共に、
    前記システム機器に対して作動電力を供給するDC−D
    C電源部と、 前記DC−DC電源部を制御する制御部とを備え、 前記制御部は、前記システム機器への作動電力と、前記
    バッテリの充電電力の総和がほぼ一定値となるようにコ
    ントロールすることを特徴とする電子機器。
  2. 【請求項2】 上記システム機器はノートブックタイプ
    の情報処理装置によって構成されていることを特徴とす
    る請求項1に記載の電子機器。
  3. 【請求項3】 上記システム機器の消費電力が所定の閾
    値を越えた時には、上記DC−DC電源部の出力電力に
    対して、上記バッテリからの放電電力が切換回路を介す
    ることなく供給可能となるよう構成されていることを特
    徴とする請求項1、又は請求項2に記載の電子機器。
  4. 【請求項4】 上記外部電源は商用電圧を直流電圧に変
    換するACアダプタとされることを特徴とする請求項
    1、又は請求項2に記載の電子機器。
  5. 【請求項5】 上記制御部は、上記システム機器の異常
    時、または規定電流以上の電流が流れた時に、上記DC
    −DC電源部の動作を停止することによって、上記シス
    テム機器に過電流保護機能を付加したことを特徴とする
    請求項1、又は請求項2に記載の電子機器
  6. 【請求項6】 上記バッテリの充電特性は、バッテリの
    端子電圧が低い時に定電力充電特性となるように構成さ
    れていることを特徴とする請求項1、又は請求項2に記
    載の電子機器。
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