JP2000227425A - 全弗素化化合物類の分析方法 - Google Patents
全弗素化化合物類の分析方法Info
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- JP2000227425A JP2000227425A JP11028627A JP2862799A JP2000227425A JP 2000227425 A JP2000227425 A JP 2000227425A JP 11028627 A JP11028627 A JP 11028627A JP 2862799 A JP2862799 A JP 2862799A JP 2000227425 A JP2000227425 A JP 2000227425A
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- fluorinated compounds
- analyzing
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- gas
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 低濃度の全弗素化化合物類およびその混合物
を対象とした高感度かつ高精度な全弗素化化合物類の分
析方法を提供する。 【解決手段】 吸着剤としてのグラファイト担体が充填
されたトラップチューブ1によりコールドトラップ法を
用いて試料ガスを濃縮する。次に、濃縮された試料ガス
をカラム3の先端部分で再濃縮する。次に、再濃縮され
た試料ガスをカラム3でガスクロマトグラフ4により混
合成分を分離する。そして、分離された混合成分につい
て、四重極質量分析計5により全弗素化化合物類を分析
する。
を対象とした高感度かつ高精度な全弗素化化合物類の分
析方法を提供する。 【解決手段】 吸着剤としてのグラファイト担体が充填
されたトラップチューブ1によりコールドトラップ法を
用いて試料ガスを濃縮する。次に、濃縮された試料ガス
をカラム3の先端部分で再濃縮する。次に、再濃縮され
た試料ガスをカラム3でガスクロマトグラフ4により混
合成分を分離する。そして、分離された混合成分につい
て、四重極質量分析計5により全弗素化化合物類を分析
する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、排出ガス中に存
在する低濃度の全弗素化化合物類およびその混合物を濃
縮,分離して分析する全弗素化化合物類の分析方法に関
する。
在する低濃度の全弗素化化合物類およびその混合物を濃
縮,分離して分析する全弗素化化合物類の分析方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】半導体製造や精密機器洗浄等の産業活動
において、全弗素化化合物類(炭素または硫黄と弗素の
みから構成されるガスまたは弗素の一部が水素で置換さ
れたガス)が広範に用いられている。また、全弗素化化
合物類の使用産業,使用態様も多岐に亘っている。中で
も、半導体産業では、ドライエッチング工程の反応ガス
およびCVD(気相成長)装置等のクリーニングガスとし
て全弗素化化合物類が使用されている。この全弗素化化
合物類は、化学的に安定なガスであるために大気中にお
ける寿命が長く、地球温暖化係数(GWP)が二酸化炭素
の数千から数万倍程度と大きいことから、地球温暖化の
影響が指摘されており、温室効果ガスに係る排出削減目
標の対象として、その排出抑制が急務となっている。こ
のため、半導体産業等においては全弗素化化合物類が大
気中に排出される実態を把握すると共に、プロセスの高
効率化や回収,再利用および分解などの排出抑制対策が
提案されているが、未だ有効なものが見出されていな
い。
において、全弗素化化合物類(炭素または硫黄と弗素の
みから構成されるガスまたは弗素の一部が水素で置換さ
れたガス)が広範に用いられている。また、全弗素化化
合物類の使用産業,使用態様も多岐に亘っている。中で
も、半導体産業では、ドライエッチング工程の反応ガス
およびCVD(気相成長)装置等のクリーニングガスとし
て全弗素化化合物類が使用されている。この全弗素化化
合物類は、化学的に安定なガスであるために大気中にお
ける寿命が長く、地球温暖化係数(GWP)が二酸化炭素
の数千から数万倍程度と大きいことから、地球温暖化の
影響が指摘されており、温室効果ガスに係る排出削減目
標の対象として、その排出抑制が急務となっている。こ
のため、半導体産業等においては全弗素化化合物類が大
気中に排出される実態を把握すると共に、プロセスの高
効率化や回収,再利用および分解などの排出抑制対策が
提案されているが、未だ有効なものが見出されていな
い。
【0003】一方、全弗素化化合物類の分析方法につい
ては、上記の回収,再利用および分解装置の開発等にお
ける性能評価手法として、質量分析計または熱伝導度検
出器(TCD(Thermal Conductivity Detector))付きの
ガスクロマトグラフによる方法が用いられている。しか
しながら、これらの全弗素化化合物類の分析方法は、検
出レベルが比較的高濃度(ppm以上)であり、殆どが混
合成分の分析を対象にしていないので、低濃度の全弗素
化化合物類およびその混合物を成分分離し、高感度でか
つ高精度に分析することは困難である。
ては、上記の回収,再利用および分解装置の開発等にお
ける性能評価手法として、質量分析計または熱伝導度検
出器(TCD(Thermal Conductivity Detector))付きの
ガスクロマトグラフによる方法が用いられている。しか
しながら、これらの全弗素化化合物類の分析方法は、検
出レベルが比較的高濃度(ppm以上)であり、殆どが混
合成分の分析を対象にしていないので、低濃度の全弗素
化化合物類およびその混合物を成分分離し、高感度でか
つ高精度に分析することは困難である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記地球温
暖化防止対策を推進する上で、全弗素化化合物類の排出
実態を把握することが非常に重要であることから、全弗
素化化合物類を高感度かつ高精度で分析する全弗素化化
合物類の分析方法が求められている。
暖化防止対策を推進する上で、全弗素化化合物類の排出
実態を把握することが非常に重要であることから、全弗
素化化合物類を高感度かつ高精度で分析する全弗素化化
合物類の分析方法が求められている。
【0005】特に、半導体産業等におけるプロセス処理
後の排ガスは、窒素ガス等により希釈除害処理後、大気
に放出されるため、排出ガス中には未反応またはプラズ
マにより再合成された全弗素化化合物類およびその混合
物が低濃度で混在する。したがって、このような排出ガ
ス中における全弗素化化合物類の種類および濃度を把握
するためには、全弗素化化合物類およびその混合物を成
分分離し、高感度で検出できる分析技術が不可欠とな
る。これは、一般大気中の全弗素化化合物類のモニタリ
ングを行う場合も同様に必要となる。
後の排ガスは、窒素ガス等により希釈除害処理後、大気
に放出されるため、排出ガス中には未反応またはプラズ
マにより再合成された全弗素化化合物類およびその混合
物が低濃度で混在する。したがって、このような排出ガ
ス中における全弗素化化合物類の種類および濃度を把握
するためには、全弗素化化合物類およびその混合物を成
分分離し、高感度で検出できる分析技術が不可欠とな
る。これは、一般大気中の全弗素化化合物類のモニタリ
ングを行う場合も同様に必要となる。
【0006】そこで、この発明の目的は、低濃度の全弗
素化化合物類およびその混合物を高感度でかつ高精度に
分析できる全弗素化化合物類の分析方法を提供すること
にある。
素化化合物類およびその混合物を高感度でかつ高精度に
分析できる全弗素化化合物類の分析方法を提供すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の全弗素化化合物類の分析方法は、全弗素
化化合物類を含有する試料ガスをコールドトラップ法に
より濃縮して分析する全弗素化化合物類の分析方法であ
って、吸着剤としてのグラファイト担体が充填されたト
ラップチューブに上記試料ガスを導入して濃縮する濃縮
工程と、上記濃縮工程により濃縮された試料ガスをカラ
ムで再濃縮する再濃縮工程と、上記再濃縮工程により再
濃縮された試料ガスを上記カラムでガスクロマトグラフ
法により混合成分を分離する成分分離工程と、上記成分
分離工程により分離された混合成分について、質量分析
計により全弗素化化合物類を分析する分析工程とを有す
ることを特徴としている。
め、請求項1の全弗素化化合物類の分析方法は、全弗素
化化合物類を含有する試料ガスをコールドトラップ法に
より濃縮して分析する全弗素化化合物類の分析方法であ
って、吸着剤としてのグラファイト担体が充填されたト
ラップチューブに上記試料ガスを導入して濃縮する濃縮
工程と、上記濃縮工程により濃縮された試料ガスをカラ
ムで再濃縮する再濃縮工程と、上記再濃縮工程により再
濃縮された試料ガスを上記カラムでガスクロマトグラフ
法により混合成分を分離する成分分離工程と、上記成分
分離工程により分離された混合成分について、質量分析
計により全弗素化化合物類を分析する分析工程とを有す
ることを特徴としている。
【0008】上記請求項1の全弗素化化合物類の分析方
法によれば、上記濃縮工程と再濃縮工程によって、全弗
素化化合物類を含有する試料ガスを吸着剤としてのグラ
ファイト担体およびカラムに吸着させて、試料ガスを高
効率で再現性よく濃縮でき、さらに上記成分分離工程に
よって、濃縮された全弗素化化合物類およびその混合物
を成分分離し、成分分離された混合成分について上記分
析工程により質量分析計を用いて高精度かつ高感度の定
性・定量分析を行うことができる。したがって、低濃度
の全弗素化化合物類およびその混合物を高感度でかつ高
精度に分析でき、地球温暖化の影響が指摘される全弗素
化化合物類およびその混合物が低濃度で混在するような
排出ガスの実態調査や一般大気中における全弗素化化合
物類のモニタリング等に広く応用できる。
法によれば、上記濃縮工程と再濃縮工程によって、全弗
素化化合物類を含有する試料ガスを吸着剤としてのグラ
ファイト担体およびカラムに吸着させて、試料ガスを高
効率で再現性よく濃縮でき、さらに上記成分分離工程に
よって、濃縮された全弗素化化合物類およびその混合物
を成分分離し、成分分離された混合成分について上記分
析工程により質量分析計を用いて高精度かつ高感度の定
性・定量分析を行うことができる。したがって、低濃度
の全弗素化化合物類およびその混合物を高感度でかつ高
精度に分析でき、地球温暖化の影響が指摘される全弗素
化化合物類およびその混合物が低濃度で混在するような
排出ガスの実態調査や一般大気中における全弗素化化合
物類のモニタリング等に広く応用できる。
【0009】また、請求項2の全弗素化化合物類の分析
方法は、請求項1の全弗素化化合物類の分析方法におい
て、上記試料ガスを濃縮する濃縮工程は、上記トラップ
チューブを−170℃〜−190℃に冷却した後、上記
試料ガスを30ml/分〜65ml/分の流量で導入し
て、上記グラファイト担体に上記試料ガスを吸着させた
後、上記トラップチューブを−50℃〜−65℃の温度
条件下で0.5〜1分間、5ml/分〜8ml/分の流
量の不活性ガスによりパージし、次に、上記試料ガスを
吸着させた上記トラップチューブを180℃〜220℃
の温度条件下で3〜5分間加熱して、上記試料ガスを上
記グラファイト担体から脱着させることを特徴としてい
る。
方法は、請求項1の全弗素化化合物類の分析方法におい
て、上記試料ガスを濃縮する濃縮工程は、上記トラップ
チューブを−170℃〜−190℃に冷却した後、上記
試料ガスを30ml/分〜65ml/分の流量で導入し
て、上記グラファイト担体に上記試料ガスを吸着させた
後、上記トラップチューブを−50℃〜−65℃の温度
条件下で0.5〜1分間、5ml/分〜8ml/分の流
量の不活性ガスによりパージし、次に、上記試料ガスを
吸着させた上記トラップチューブを180℃〜220℃
の温度条件下で3〜5分間加熱して、上記試料ガスを上
記グラファイト担体から脱着させることを特徴としてい
る。
【0010】上記請求項2の全弗素化化合物類の分析方
法によれば、上記トラップチューブを−170℃〜−1
90℃に冷却した後、試料ガスを30ml/分〜65m
l/分の流量で導入して、グラファイト担体に試料ガス
を吸着させることにより試料ガスを濃縮する。次に、上
記トラップチューブを−50℃〜−65℃の温度条件下
で0.5〜1分間、5ml/分〜8ml/分の流量の不
活性ガスによりパージすることにより、濃縮不純物成分
を抑制する。そして、上記試料ガスを吸着させたトラッ
プチューブを180℃〜220℃の温度条件下で3〜5
分間加熱して、試料ガスをグラファイト担体から脱着さ
せる。そうすることによって、不純物成分が抑制され、
かつ、効率よく濃縮された試料ガスが得られる。
法によれば、上記トラップチューブを−170℃〜−1
90℃に冷却した後、試料ガスを30ml/分〜65m
l/分の流量で導入して、グラファイト担体に試料ガス
を吸着させることにより試料ガスを濃縮する。次に、上
記トラップチューブを−50℃〜−65℃の温度条件下
で0.5〜1分間、5ml/分〜8ml/分の流量の不
活性ガスによりパージすることにより、濃縮不純物成分
を抑制する。そして、上記試料ガスを吸着させたトラッ
プチューブを180℃〜220℃の温度条件下で3〜5
分間加熱して、試料ガスをグラファイト担体から脱着さ
せる。そうすることによって、不純物成分が抑制され、
かつ、効率よく濃縮された試料ガスが得られる。
【0011】また、請求項3の全弗素化化合物類の分析
方法は、請求項1の全弗素化化合物類の分析方法におい
て、上記濃縮工程において上記トラップチューブに導入
される上記試料ガスが充填された容器の充填圧を18ps
i以下にすることを特徴としている。
方法は、請求項1の全弗素化化合物類の分析方法におい
て、上記濃縮工程において上記トラップチューブに導入
される上記試料ガスが充填された容器の充填圧を18ps
i以下にすることを特徴としている。
【0012】上記請求項3の全弗素化化合物類の分析方
法によれば、上記トラップチューブに導入される上記試
料ガスが充填された容器の充填圧を18psi以下に調圧
した状態では、濃縮工程におけるトラップチューブのパ
ージが効果的に作用し、濃縮不純物成分を抑制できる。
法によれば、上記トラップチューブに導入される上記試
料ガスが充填された容器の充填圧を18psi以下に調圧
した状態では、濃縮工程におけるトラップチューブのパ
ージが効果的に作用し、濃縮不純物成分を抑制できる。
【0013】また、請求項4の全弗素化化合物類の分析
方法は、請求項1の全弗素化化合物類の分析方法におい
て、上記全弗素化化合物類がCF4,NF3,C2F6,CH
F3およびSF6であることを特徴としている。
方法は、請求項1の全弗素化化合物類の分析方法におい
て、上記全弗素化化合物類がCF4,NF3,C2F6,CH
F3およびSF6であることを特徴としている。
【0014】上記請求項4の全弗素化化合物類の分析方
法によれば、地球温暖化の影響が指摘されるCF4,NF
3,C2F6,CHF3およびSF6の全弗素化化合物類とそ
の混合物を高感度でかつ高精度に分析することによっ
て、特に半導体産業等で多量に排出される地球温暖化係
数の高いガスの実態を把握でき、地球温暖化対策に貢献
できる。
法によれば、地球温暖化の影響が指摘されるCF4,NF
3,C2F6,CHF3およびSF6の全弗素化化合物類とそ
の混合物を高感度でかつ高精度に分析することによっ
て、特に半導体産業等で多量に排出される地球温暖化係
数の高いガスの実態を把握でき、地球温暖化対策に貢献
できる。
【0015】また、請求項5の全弗素化化合物類の分析
方法は、請求項1の全弗素化化合物類の分析方法におい
て、上記再濃縮工程および上記成分分離工程に用いる上
記カラムは、架橋されたポリスチレンからなる複数のP
LOT(Porous Layer Open Tubular;吸着層型毛細管)
カラムおよびフューズドシリカチューブで構成されてい
ることを特徴としている。
方法は、請求項1の全弗素化化合物類の分析方法におい
て、上記再濃縮工程および上記成分分離工程に用いる上
記カラムは、架橋されたポリスチレンからなる複数のP
LOT(Porous Layer Open Tubular;吸着層型毛細管)
カラムおよびフューズドシリカチューブで構成されてい
ることを特徴としている。
【0016】上記請求項5の全弗素化化合物類の分析方
法によれば、架橋されたポリスチレンからなる複数のP
LOTカラムおよびフューズドシリカチューブで構成さ
れたカラムは、PLOTカラムの先端部で再濃縮を行
い、全弗素化混合物類とその混合物の分析に適してい
る。
法によれば、架橋されたポリスチレンからなる複数のP
LOTカラムおよびフューズドシリカチューブで構成さ
れたカラムは、PLOTカラムの先端部で再濃縮を行
い、全弗素化混合物類とその混合物の分析に適してい
る。
【0017】また、請求項6の全弗素化化合物類の分析
方法は、請求項1乃至5のいずれか1つの全弗素化化合
物類の分析方法において、フラグメントイオンのCF2 +
(50amu(atomic mass unit;原子質量単位))を定量イ
オンとして用いることを特徴としている。
方法は、請求項1乃至5のいずれか1つの全弗素化化合
物類の分析方法において、フラグメントイオンのCF2 +
(50amu(atomic mass unit;原子質量単位))を定量イ
オンとして用いることを特徴としている。
【0018】上記請求項6の全弗素化化合物類の分析方
法によれば、全弗素化化合物類のCF4,C2F6およびC
HF3について、フラグメントイオンのCF2 +(50amu)
を定量イオンに用いることによって、CF4,C2F6およ
びCHF3を質量分析計により高精度で高感度の定性・
定量分析できる。
法によれば、全弗素化化合物類のCF4,C2F6およびC
HF3について、フラグメントイオンのCF2 +(50amu)
を定量イオンに用いることによって、CF4,C2F6およ
びCHF3を質量分析計により高精度で高感度の定性・
定量分析できる。
【0019】また、請求項7の全弗素化化合物類の分析
方法は、請求項1乃至5のいずれか1つの全弗素化化合
物類の分析方法において、フラグメントイオンのSF4 +
(108amu)を定量イオンとして用いることを特徴とし
ている。
方法は、請求項1乃至5のいずれか1つの全弗素化化合
物類の分析方法において、フラグメントイオンのSF4 +
(108amu)を定量イオンとして用いることを特徴とし
ている。
【0020】上記請求項7の全弗素化化合物類の分析方
法によれば、全弗素化化合物類の中で特に低沸点である
SF6について、フラグメントイオンのSF4 +(108am
u)を定量イオンに用いることによって、CF6を質量分
析計により高精度で定量分析できる。
法によれば、全弗素化化合物類の中で特に低沸点である
SF6について、フラグメントイオンのSF4 +(108am
u)を定量イオンに用いることによって、CF6を質量分
析計により高精度で定量分析できる。
【0021】
【発明の実施の形態】まず、この発明の全弗素化化合物
類の分析方法を実施の形態により説明する前に、全弗素
化化合物類の分析方法の各工程(1)〜(4)について説明
する。
類の分析方法を実施の形態により説明する前に、全弗素
化化合物類の分析方法の各工程(1)〜(4)について説明
する。
【0022】(1) 容器に採取(充填)する工程 不活性化処理等が内壁に施された容器(例えばステンレ
ス)に、全弗素化化合物類およびその混合物を含有する
排出ガスまたは一般大気を採取(充填)する。
ス)に、全弗素化化合物類およびその混合物を含有する
排出ガスまたは一般大気を採取(充填)する。
【0023】この場合、上記容器の容積を6L〜15L
程度とするのが適当であり、試料ガスを採取する場合は
その時間等に応じて、容器の容積を適宜選択することが
好ましい。また、濃縮,分析に供する容器の内圧を18p
si(ゲージ圧)以下に調圧することが好ましく、特に好ま
しくは、15psi(ゲージ圧)前後である。この容器の調
圧によって、クロマトグラム上における不純物成分の妨
害ピークを抑制する。
程度とするのが適当であり、試料ガスを採取する場合は
その時間等に応じて、容器の容積を適宜選択することが
好ましい。また、濃縮,分析に供する容器の内圧を18p
si(ゲージ圧)以下に調圧することが好ましく、特に好ま
しくは、15psi(ゲージ圧)前後である。この容器の調
圧によって、クロマトグラム上における不純物成分の妨
害ピークを抑制する。
【0024】(2) コールドトラップ法による吸着,濃
縮後に脱着する工程 採取(充填)した全弗素化化合物類およびその混合物をコ
ールドトラップ法により吸着剤に吸着させることにより
濃縮した後、脱着する。
縮後に脱着する工程 採取(充填)した全弗素化化合物類およびその混合物をコ
ールドトラップ法により吸着剤に吸着させることにより
濃縮した後、脱着する。
【0025】低濃度の全弗素化化合物類およびその混合
物を高効率で再現性よく吸着可能な吸着剤としてのグラ
ファイト担体(グラファイトカーボンブラック等)が充填
されたトラップチューブを−170℃〜−190℃に冷
却後、試料ガスを30ml/分〜65ml/分の流量で
導入する。このときの試料ガスの導入時間は、濃縮に供
する試料ガス量と導入流量で定まる。
物を高効率で再現性よく吸着可能な吸着剤としてのグラ
ファイト担体(グラファイトカーボンブラック等)が充填
されたトラップチューブを−170℃〜−190℃に冷
却後、試料ガスを30ml/分〜65ml/分の流量で
導入する。このときの試料ガスの導入時間は、濃縮に供
する試料ガス量と導入流量で定まる。
【0026】次に、トラップチューブを180℃〜22
0℃で3分〜5分間の加熱して、グラファイト担体に吸
着した試料ガスの脱着を行う。
0℃で3分〜5分間の加熱して、グラファイト担体に吸
着した試料ガスの脱着を行う。
【0027】上記試料ガスの濃縮量は、分析の対象とな
る全弗素化化合物類の濃度に依存するが、100mlか
ら700mlの範囲が好ましい。特に好ましくは、20
0ml〜500mlである。
る全弗素化化合物類の濃度に依存するが、100mlか
ら700mlの範囲が好ましい。特に好ましくは、20
0ml〜500mlである。
【0028】(3) 再濃縮後にガスクロマトグラフ法で
成分分離する工程 上記(2)で濃縮された全弗素化化合物類およびその混合
物をカラムの先端部分で再濃縮した後、ガスクロマトグ
ラフ法で成分分離する。
成分分離する工程 上記(2)で濃縮された全弗素化化合物類およびその混合
物をカラムの先端部分で再濃縮した後、ガスクロマトグ
ラフ法で成分分離する。
【0029】上記カラムの先端側を−170℃〜−19
0℃に冷却後、トラップチューブから加熱脱着した濃縮
全弗素化化合物類をカラムの先端部分で再吸着させるこ
とにより再濃縮し、180℃〜220℃で3分〜5分間
の加熱脱着を経て上記カラムにより成分分離する。
0℃に冷却後、トラップチューブから加熱脱着した濃縮
全弗素化化合物類をカラムの先端部分で再吸着させるこ
とにより再濃縮し、180℃〜220℃で3分〜5分間
の加熱脱着を経て上記カラムにより成分分離する。
【0030】上記カラムは、グラファイトカーボンブラ
ックやカーボンモレキュラシーブ等のPLOT(Porous
Layer Open Tubular;吸着層型毛細管)カラムの適用も
可能であるが、架橋されたポリスチレン(スチレンジビ
ニルベンゼンポリマー等)からなる複数のPLOTカラ
ムとフューズドシリカチューブ(例えばメチルシリコン
フューズドシリカカラム等)とで構成されたものを用い
るのが好適である。また、カラムの太さ,長さ,温度条件
およびキャリヤガス流量は、分析の対象とする全弗素化
化合物類の導入量や分離性等を勘案して設定する。
ックやカーボンモレキュラシーブ等のPLOT(Porous
Layer Open Tubular;吸着層型毛細管)カラムの適用も
可能であるが、架橋されたポリスチレン(スチレンジビ
ニルベンゼンポリマー等)からなる複数のPLOTカラ
ムとフューズドシリカチューブ(例えばメチルシリコン
フューズドシリカカラム等)とで構成されたものを用い
るのが好適である。また、カラムの太さ,長さ,温度条件
およびキャリヤガス流量は、分析の対象とする全弗素化
化合物類の導入量や分離性等を勘案して設定する。
【0031】また、再濃縮については、上記カラムの先
端部分以外に、高効率で再現性よく吸着できる吸着剤
(グラファイトカーボンブラック、架橋したポリスチレ
ン等)を充填したフューズドシリカチューブを用いても
よい。
端部分以外に、高効率で再現性よく吸着できる吸着剤
(グラファイトカーボンブラック、架橋したポリスチレ
ン等)を充填したフューズドシリカチューブを用いても
よい。
【0032】(4) 全弗素化化合物類を質量分析計で分
析する工程 上記(3)で成分分離された全弗素化化合物類を質量分析
計で分析する。
析する工程 上記(3)で成分分離された全弗素化化合物類を質量分析
計で分析する。
【0033】ガスクロマトグラフ法で成分分離した濃縮
全弗素化化合物類をキャリヤーガス(ヘリウム、窒素等
の不活性ガス)とともに質量分析装置に導入し、定性・
定量分析を行う。
全弗素化化合物類をキャリヤーガス(ヘリウム、窒素等
の不活性ガス)とともに質量分析装置に導入し、定性・
定量分析を行う。
【0034】上記質量分析装置による質量分析方法に
は、複数の分析対象物成分の質量数に対応する出力信号
を時分割方式で取り込む方式(SCAN法)と、一つの分
析対象物成分の質量数に対応する出力信号のみを連続的
に取り込む方法(SIM(シングルイオンモニタリング)
法)とがあり、より高感度の分析が必要である場合に
は、SIM法を用いるのが好ましい。
は、複数の分析対象物成分の質量数に対応する出力信号
を時分割方式で取り込む方式(SCAN法)と、一つの分
析対象物成分の質量数に対応する出力信号のみを連続的
に取り込む方法(SIM(シングルイオンモニタリング)
法)とがあり、より高感度の分析が必要である場合に
は、SIM法を用いるのが好ましい。
【0035】また、質量分析におけるイオン化法には、
高真空下のイオン化室に導かれたガス状の試料分子が、
電流によって加熱されたフィラメントから放出された熱
電子によって衝撃され、試料の分子イオンを生成する電
子衝撃イオン化法(EI(Electron Ionization))を用い
るのが好適である。また、このときのイオン化電圧は、
感度が高く、イオン量が安定している70eV前後が好
ましい。
高真空下のイオン化室に導かれたガス状の試料分子が、
電流によって加熱されたフィラメントから放出された熱
電子によって衝撃され、試料の分子イオンを生成する電
子衝撃イオン化法(EI(Electron Ionization))を用い
るのが好適である。また、このときのイオン化電圧は、
感度が高く、イオン量が安定している70eV前後が好
ましい。
【0036】そして、上記質量分析結果に基づいて検量
線の作成する。このときに用いる定量イオンについて
は、対象とする全弗素化化合物類のマススペクトル上の
各種イオンの中で、より直線性のある検量線を示すイオ
ンを選択することにより、高精度の定量分析が可能とな
る。
線の作成する。このときに用いる定量イオンについて
は、対象とする全弗素化化合物類のマススペクトル上の
各種イオンの中で、より直線性のある検量線を示すイオ
ンを選択することにより、高精度の定量分析が可能とな
る。
【0037】以下、この発明の全弗素化化合物類の分析
方法を図示の実施の形態により詳細に説明する。
方法を図示の実施の形態により詳細に説明する。
【0038】図1はこの発明の実施の一形態の全弗素化
化合物類の分析方法を用いた濃縮,分析工程の系統図で
あり、1はトラップチューブ、2は再濃縮部、3はカラ
ム、4はガスクロマトグラフ、5は四重極質量分析計で
ある。また、10は制御装置、11はダイヤフラムポン
プ、12は、上記ダイヤフラムポンプ11に一端が接続
されたマスフローコントローラ、13は試料ガス用の複
数の容器(図1では1つのみを示す)、14は上記試料ガ
ス用容器13からの試料ガスを切り替える切替弁、15
は上記切替弁14からの試料ガスの水分を除去する水分
除去装置である。上記トラップチューブ1の一端にマス
フローコントローラ12の一端を接続している。上記ト
ラップチューブ1の他端に水分除去装置15を介して切
替弁14を接続している。また、上記トラップチューブ
1の他端に水分除去装置15を介して再濃縮部2の一端
を接続している。上記再濃縮部2にカラム3の先端部分
を挿入し、カラム3の他端を四重極質量分析計5に接続
している。なお、上記トラップチューブ1および再濃縮
部2の夫々の両端には、液体窒素を供給するLN2供給
口および液体窒素を排出するLN2排出口を設けて、L
N2供給口とLN2排出口とを用いてトラップチューブ
1および再濃縮部2内に液体窒素を供給して冷却する。
化合物類の分析方法を用いた濃縮,分析工程の系統図で
あり、1はトラップチューブ、2は再濃縮部、3はカラ
ム、4はガスクロマトグラフ、5は四重極質量分析計で
ある。また、10は制御装置、11はダイヤフラムポン
プ、12は、上記ダイヤフラムポンプ11に一端が接続
されたマスフローコントローラ、13は試料ガス用の複
数の容器(図1では1つのみを示す)、14は上記試料ガ
ス用容器13からの試料ガスを切り替える切替弁、15
は上記切替弁14からの試料ガスの水分を除去する水分
除去装置である。上記トラップチューブ1の一端にマス
フローコントローラ12の一端を接続している。上記ト
ラップチューブ1の他端に水分除去装置15を介して切
替弁14を接続している。また、上記トラップチューブ
1の他端に水分除去装置15を介して再濃縮部2の一端
を接続している。上記再濃縮部2にカラム3の先端部分
を挿入し、カラム3の他端を四重極質量分析計5に接続
している。なお、上記トラップチューブ1および再濃縮
部2の夫々の両端には、液体窒素を供給するLN2供給
口および液体窒素を排出するLN2排出口を設けて、L
N2供給口とLN2排出口とを用いてトラップチューブ
1および再濃縮部2内に液体窒素を供給して冷却する。
【0039】上記トラップチューブ1,マスフローコン
トローラ12,試料ガス用容器13,切替弁14および水
分除去装置15でコールドトラップ濃縮装置を構成して
いる。また、上記コールドトラップ濃縮装置,ガスクロ
マトグラフ4および四重極質量分析計5を制御装置10
により制御する。
トローラ12,試料ガス用容器13,切替弁14および水
分除去装置15でコールドトラップ濃縮装置を構成して
いる。また、上記コールドトラップ濃縮装置,ガスクロ
マトグラフ4および四重極質量分析計5を制御装置10
により制御する。
【0040】図1に示す全弗素化化合物類の分析方法の
効果を確認するために、半導体の製造等で広く使用さ
れ、その使用量も多いとされるCF4,NF3,C2F6,C
HF3およびSF6に対して行った濃縮,分析工程ついて
以下に説明する。
効果を確認するために、半導体の製造等で広く使用さ
れ、その使用量も多いとされるCF4,NF3,C2F6,C
HF3およびSF6に対して行った濃縮,分析工程ついて
以下に説明する。
【0041】<標準全弗素化化合物類の調整>まず、1
0ppm相当の標準ガス(CF4、NF3、C2F6、CH
F3、SF6)をマニュアル希釈装置にて、0.1、0.
5、1、3、5、7.5、10、50、100、30
0、500、750、1000ppbの濃度に希釈調整
し、純粋クロム・ニッケル酸化膜で内壁処理が施された
容量6Lのステンレス製の容器13に充填する。これを
標準ガスとして以下の濃縮,分析を行う。
0ppm相当の標準ガス(CF4、NF3、C2F6、CH
F3、SF6)をマニュアル希釈装置にて、0.1、0.
5、1、3、5、7.5、10、50、100、30
0、500、750、1000ppbの濃度に希釈調整
し、純粋クロム・ニッケル酸化膜で内壁処理が施された
容量6Lのステンレス製の容器13に充填する。これを
標準ガスとして以下の濃縮,分析を行う。
【0042】<ステンレス製の容器への充填>上記ステ
ンレス製の容器13に標準ガスを充填する圧力は、15
psi±3psiの範囲とした。
ンレス製の容器13に標準ガスを充填する圧力は、15
psi±3psiの範囲とした。
【0043】図1に示す濃縮,分析工程では、検出器と
して四重極質量分析計(日本電子製、JMS−AMII5
0)5を使用し、0.1ppb〜10ppbの標準ガス(0.1、
0.5、1、3、5、7.5、10ppb)の濃縮,分析を行
う。
して四重極質量分析計(日本電子製、JMS−AMII5
0)5を使用し、0.1ppb〜10ppbの標準ガス(0.1、
0.5、1、3、5、7.5、10ppb)の濃縮,分析を行
う。
【0044】<濃縮工程>次に、標準ガスの吸着と濃縮
に用いたトラップチューブ1は、長さ16cm、内径が
1/8インチのステンレスチューブに吸着剤のグラファ
イト担体として、粒径60〜80メッシュのグラファイ
トカーボンブラック(商品名Carbopack)を約
0.8g充填したものを用いる。
に用いたトラップチューブ1は、長さ16cm、内径が
1/8インチのステンレスチューブに吸着剤のグラファ
イト担体として、粒径60〜80メッシュのグラファイ
トカーボンブラック(商品名Carbopack)を約
0.8g充填したものを用いる。
【0045】濃縮条件は、約−180℃に冷却したトラ
ップチューブ1に、標準ガスを10〜65ml/分の流
量で500ml導入した後、純ヘリウムにより8ml/
分の流量で1分間のパージを行い、その次に約220℃
で5分間の加熱による脱着を行う。
ップチューブ1に、標準ガスを10〜65ml/分の流
量で500ml導入した後、純ヘリウムにより8ml/
分の流量で1分間のパージを行い、その次に約220℃
で5分間の加熱による脱着を行う。
【0046】そして、加熱による脱着後、約−185℃
に冷却した再濃縮部2内のカラム3の先端部分(4cm
〜7cm程度)で濃縮された全弗素化化合物類を再吸着
させて濃縮し、約220℃まで急速加熱し、3分間の脱
着を行う。
に冷却した再濃縮部2内のカラム3の先端部分(4cm
〜7cm程度)で濃縮された全弗素化化合物類を再吸着
させて濃縮し、約220℃まで急速加熱し、3分間の脱
着を行う。
【0047】<分析工程>次に、カラム3の先端側での
再濃縮を経て、2本のPLOTカラム(PolaPLO
T Q 25m×φ0.32mm,CHROMPACK社
製)と無極性のフューズシリカキャピラリカラム(Fus
ed silica capillary colum
n 9m×φ0.2mm,HEWLETT PACKAR
D社製)とがジョイントされたカラム3に導入し、ガス
クロマトグラフ4により成分分離を行う。なお、分離条
件は、温度35℃の恒温、キャリヤガス(He)の流入圧
力を110kPaに設定して、キャリヤガス流量を定め
る。
再濃縮を経て、2本のPLOTカラム(PolaPLO
T Q 25m×φ0.32mm,CHROMPACK社
製)と無極性のフューズシリカキャピラリカラム(Fus
ed silica capillary colum
n 9m×φ0.2mm,HEWLETT PACKAR
D社製)とがジョイントされたカラム3に導入し、ガス
クロマトグラフ4により成分分離を行う。なお、分離条
件は、温度35℃の恒温、キャリヤガス(He)の流入圧
力を110kPaに設定して、キャリヤガス流量を定め
る。
【0048】上記ガスクロマトグラフ4で成分分離され
た標準ガスを、キャリアガス(He)と共に四重極質量分
析計5に導入することにより、CF4,C2F6,CHF3,
SF6およびNF3をそれぞれ検出する。
た標準ガスを、キャリアガス(He)と共に四重極質量分
析計5に導入することにより、CF4,C2F6,CHF3,
SF6およびNF3をそれぞれ検出する。
【0049】上記四重極質量分析計5の主な条件は、イ
オン化電圧70eV、電子増倍管電圧700V、イオン
源温度220℃、インターフェース温度250℃とし、
その他のレンズ系の電圧等については、PFTBA(P
erfluorotributylamine)を用い
て行うオートキャリブレーション機能で設定している。
また、分析には、SCAN法(33〜150amu)を用
い、スキャンスピードは300msecに設定している。
オン化電圧70eV、電子増倍管電圧700V、イオン
源温度220℃、インターフェース温度250℃とし、
その他のレンズ系の電圧等については、PFTBA(P
erfluorotributylamine)を用い
て行うオートキャリブレーション機能で設定している。
また、分析には、SCAN法(33〜150amu)を用
い、スキャンスピードは300msecに設定している。
【0050】図2は上記ガスクロマトグラフ4と四重極
質量分析計5とを接続するガスクロマトグラフインター
フェース部20のカラム導入口の概念図を示している。
図2に示すように、ガスクロマトグラフインターフェー
ス部20のカラム導入口は、グラファイトベスペル製の
フェラル7とステンレス製のフェラルステージ8を併用
して、ステンレスナット6の(1/16inch)により
締め付けて、カラム3(図1に示す)をガスクロマトグラ
フインターフェース部20に接続している。そうするこ
とによって、従来よりも締め付け強度が向上すると共
に、ガスクロマトグラフインターフェース部20とカラ
ム3との密着性が向上し、四重極質量分析計5のイオン
化室の高真空化を図ることができる。なお、カラム3の
保護の観点からフェラル7およびフェラルステージ8の
材質はグラファイトを主成分とするのが最適である。
質量分析計5とを接続するガスクロマトグラフインター
フェース部20のカラム導入口の概念図を示している。
図2に示すように、ガスクロマトグラフインターフェー
ス部20のカラム導入口は、グラファイトベスペル製の
フェラル7とステンレス製のフェラルステージ8を併用
して、ステンレスナット6の(1/16inch)により
締め付けて、カラム3(図1に示す)をガスクロマトグラ
フインターフェース部20に接続している。そうするこ
とによって、従来よりも締め付け強度が向上すると共
に、ガスクロマトグラフインターフェース部20とカラ
ム3との密着性が向上し、四重極質量分析計5のイオン
化室の高真空化を図ることができる。なお、カラム3の
保護の観点からフェラル7およびフェラルステージ8の
材質はグラファイトを主成分とするのが最適である。
【0051】上記全弗素化化合物類の分析方法により、
0.1ppbの標準ガスを濃縮,分析した時のトータルイオ
ンクロマトグラム(TIC)を図3に示し、定量イオンの
マスクロマトグラムを図4に示している。図3,図4に
示すように、0.1ppbのCF4,NF3,C2F6,CHF3お
よびSF6の各ピークが完全に分離し、高感度で検出さ
れていることが分かる。なお、図3,図4において横軸
の時間の単位は分である。
0.1ppbの標準ガスを濃縮,分析した時のトータルイオ
ンクロマトグラム(TIC)を図3に示し、定量イオンの
マスクロマトグラムを図4に示している。図3,図4に
示すように、0.1ppbのCF4,NF3,C2F6,CHF3お
よびSF6の各ピークが完全に分離し、高感度で検出さ
れていることが分かる。なお、図3,図4において横軸
の時間の単位は分である。
【0052】<検量線の作成>そして、上記<分析工程
>の分析結果に基づいて、濃度と定量イオンのピーク面
積値との関係を示す検量線を作成する。この検量線の作
成には、各マススペクトルの中で、より直線性のある検
量線を示したNF3 +(71amu)の分子イオンを定量イオ
ンとして用いている。また、CF4,C2F6およびCHF
3についてはCF2 +(50amu)のフラグメントイオンを定
量イオンとして用い、SF6についてはSF4 +(108am
u)のフラグメントイオンを定量イオンとして用いてい
る。このようにして得られた各検量線は、図5(A)〜(C)
および図6(A),(B)に示すように、何れの相関係数も0.
99以上であり、定量的な相関を示すことが分かる。
>の分析結果に基づいて、濃度と定量イオンのピーク面
積値との関係を示す検量線を作成する。この検量線の作
成には、各マススペクトルの中で、より直線性のある検
量線を示したNF3 +(71amu)の分子イオンを定量イオ
ンとして用いている。また、CF4,C2F6およびCHF
3についてはCF2 +(50amu)のフラグメントイオンを定
量イオンとして用い、SF6についてはSF4 +(108am
u)のフラグメントイオンを定量イオンとして用いてい
る。このようにして得られた各検量線は、図5(A)〜(C)
および図6(A),(B)に示すように、何れの相関係数も0.
99以上であり、定量的な相関を示すことが分かる。
【0053】次に、本出願人は、上記全弗素化化合物類
の分析方法を用いた実験により、標準ガスの検量線を作
成すると共に、容器の充填圧力について調べた。以下に
その実験結果について説明する。
の分析方法を用いた実験により、標準ガスの検量線を作
成すると共に、容器の充填圧力について調べた。以下に
その実験結果について説明する。
【0054】標準ガスの検量線の作成 上記全弗素化化合物類の分析方法により、0.01pp
m〜1ppmの標準ガス(10、50、100、30
0、500、750、1000ppb)の濃縮,分析を行
い、その結果に基づいて、濃度と定量イオンのピーク面
積値との検量線を作成した。そうして得られた各検量線
は、図7(A)〜(C)および図8(A),(B)に示すように、殆
どの相関係数が0.99以上である。
m〜1ppmの標準ガス(10、50、100、30
0、500、750、1000ppb)の濃縮,分析を行
い、その結果に基づいて、濃度と定量イオンのピーク面
積値との検量線を作成した。そうして得られた各検量線
は、図7(A)〜(C)および図8(A),(B)に示すように、殆
どの相関係数が0.99以上である。
【0055】以上のことから明らかなように、この発明
の全弗素化化合物類の分析方法によれば、試料ガスの導
入量を調整することによりppt〜ppmの広い濃度領
域において、再現性よく濃縮,分析できることが分か
る。
の全弗素化化合物類の分析方法によれば、試料ガスの導
入量を調整することによりppt〜ppmの広い濃度領
域において、再現性よく濃縮,分析できることが分か
る。
【0056】容器の充填圧力について 試料ガスを採取(充填)するトラップチューブ1のステン
レス製の容器13(容量6L)に100ppbの標準ガス(C
F4,NF3,C2F6,CHF3およびSF6)を約25psi(ゲ
ージ圧)で充填後、約13psi(ゲージ圧)まで段階的に減
圧した。詳しくは、充填圧力を、24.8psi,24.5ps
i,20.3psi,18.0psi,15.6psiおよび13.7psi
の6段階に調圧した。
レス製の容器13(容量6L)に100ppbの標準ガス(C
F4,NF3,C2F6,CHF3およびSF6)を約25psi(ゲ
ージ圧)で充填後、約13psi(ゲージ圧)まで段階的に減
圧した。詳しくは、充填圧力を、24.8psi,24.5ps
i,20.3psi,18.0psi,15.6psiおよび13.7psi
の6段階に調圧した。
【0057】この各減圧段階における標準ガス(CF4,
NF3,C2F6,CHF3およびSF6)について、上記全弗
素化化合物類の分析方法により濃縮,分析結果のトータ
ルイオンクロマトグラム(TIC)を図9〜図14に示し
ている。なお、図9〜図14において横軸の時間の単位
は分である。
NF3,C2F6,CHF3およびSF6)について、上記全弗
素化化合物類の分析方法により濃縮,分析結果のトータ
ルイオンクロマトグラム(TIC)を図9〜図14に示し
ている。なお、図9〜図14において横軸の時間の単位
は分である。
【0058】図9〜図14を比較した結果より明らかな
ように、この発明の全弗素化化合物類の分析方法は、容
器の充填圧力を18psi以下にすることで、濃縮工程に
おいてトラップチューブパージが効果的に作用し、濃縮
不純物成分(図9〜図14の○で囲まれた部分)を抑制す
ることが分かる。
ように、この発明の全弗素化化合物類の分析方法は、容
器の充填圧力を18psi以下にすることで、濃縮工程に
おいてトラップチューブパージが効果的に作用し、濃縮
不純物成分(図9〜図14の○で囲まれた部分)を抑制す
ることが分かる。
【0059】このように、上記全弗素化化合物類の分析
方法では、濃縮工程(濃縮と再濃縮)によって、全弗素化
化合物類を含有する試料ガスについて高効率で再現性よ
く濃縮でき、さらに分析工程の成分分離によって、濃縮
された全弗素化化合物類およびその混合物を成分分離し
て、上記成分分離された混合成分について質量分析計を
用いて高精度かつ高感度の定性・定量分析を行う。した
がって、低濃度の全弗素化化合物類およびその混合物を
高感度でかつ高精度に分析でき、地球温暖化の影響が指
摘される全弗素化化合物類およびその混合物が低濃度で
混在するような排出ガスの実態調査や一般大気中におけ
る全弗素化化合物類のモニタリング等に広く応用するこ
とができる。
方法では、濃縮工程(濃縮と再濃縮)によって、全弗素化
化合物類を含有する試料ガスについて高効率で再現性よ
く濃縮でき、さらに分析工程の成分分離によって、濃縮
された全弗素化化合物類およびその混合物を成分分離し
て、上記成分分離された混合成分について質量分析計を
用いて高精度かつ高感度の定性・定量分析を行う。した
がって、低濃度の全弗素化化合物類およびその混合物を
高感度でかつ高精度に分析でき、地球温暖化の影響が指
摘される全弗素化化合物類およびその混合物が低濃度で
混在するような排出ガスの実態調査や一般大気中におけ
る全弗素化化合物類のモニタリング等に広く応用するこ
とができる。
【0060】上記濃縮工程において、トラップチューブ
1を−170℃〜−190℃に冷却した後、試料ガスを
30ml/分〜65ml/分の流量で導入して、グラフ
ァイト担体に試料ガスを吸着させることにより試料ガス
を濃縮し、上記トラップチューブ1を−50℃〜−65
℃の温度条件下で0.5〜1分間、5ml/分〜8ml
/分の流量の不活性ガスによりパージすることにより、
濃縮不純物成分を抑制して、試料ガスを吸着させたトラ
ップチューブ1を180℃〜220℃の温度条件下で3
〜5分間加熱して、試料ガスをグラファイト担体から脱
着させることによって、不純物成分が抑制され、かつ、
効率よく濃縮された試料ガスを得ることができる。
1を−170℃〜−190℃に冷却した後、試料ガスを
30ml/分〜65ml/分の流量で導入して、グラフ
ァイト担体に試料ガスを吸着させることにより試料ガス
を濃縮し、上記トラップチューブ1を−50℃〜−65
℃の温度条件下で0.5〜1分間、5ml/分〜8ml
/分の流量の不活性ガスによりパージすることにより、
濃縮不純物成分を抑制して、試料ガスを吸着させたトラ
ップチューブ1を180℃〜220℃の温度条件下で3
〜5分間加熱して、試料ガスをグラファイト担体から脱
着させることによって、不純物成分が抑制され、かつ、
効率よく濃縮された試料ガスを得ることができる。
【0061】また、上記トラップチューブ1に導入され
る試料ガスが充填された容器13の充填圧を18psi以
下にすることによって、濃縮工程におけるトラップチュ
ーブのパージが効果的に作用し、濃縮不純物成分を抑制
することができる。
る試料ガスが充填された容器13の充填圧を18psi以
下にすることによって、濃縮工程におけるトラップチュ
ーブのパージが効果的に作用し、濃縮不純物成分を抑制
することができる。
【0062】また、地球温暖化の影響が指摘されるCF
4,NF3,C2F6,CHF3およびSF 6の全弗素化化合物
類とその混合物を高感度でかつ高精度に分析することに
よって、特に半導体産業等で多量に排出される地球温暖
化係数の高いガスの実態を把握することができる。
4,NF3,C2F6,CHF3およびSF 6の全弗素化化合物
類とその混合物を高感度でかつ高精度に分析することに
よって、特に半導体産業等で多量に排出される地球温暖
化係数の高いガスの実態を把握することができる。
【0063】また、架橋されたポリスチレンからなる複
数のPLOTカラムおよびフューズドシリカチューブで
構成されたカラム3は、PLOTカラムの先端部で再濃
縮を行い、全弗素化化合物類とその混合物の分析に適し
ている。
数のPLOTカラムおよびフューズドシリカチューブで
構成されたカラム3は、PLOTカラムの先端部で再濃
縮を行い、全弗素化化合物類とその混合物の分析に適し
ている。
【0064】また、フラグメントイオンのCF2 +(50a
mu)を定量イオンに用いることによって、全弗素化化合
物類のCF4,C2F6およびCHF3について、質量分析
計により高精度の定量分析を行うことができる。
mu)を定量イオンに用いることによって、全弗素化化合
物類のCF4,C2F6およびCHF3について、質量分析
計により高精度の定量分析を行うことができる。
【0065】また、フラグメントイオンのSF4 +(10
8amu)を定量イオンに用いることによって、全弗素化化
合物類のSF6について、質量分析計により高精度の定
量分析を行うことができる。
8amu)を定量イオンに用いることによって、全弗素化化
合物類のSF6について、質量分析計により高精度の定
量分析を行うことができる。
【0066】また、上記全弗素化化合物類の分析方法の
濃縮工程を応用することにより、放出される全弗素化化
合物類およびその混合物の分離回収および再利用分野に
も適応できる。
濃縮工程を応用することにより、放出される全弗素化化
合物類およびその混合物の分離回収および再利用分野に
も適応できる。
【0067】上記実施の形態によりこの発明の全弗素化
化合物類の分析方法を説明したが、上記実施の形態はこ
の発明の理解を助けるための例であって、この発明は上
記実施の形態により何等の制限を受けるものではない。
化合物類の分析方法を説明したが、上記実施の形態はこ
の発明の理解を助けるための例であって、この発明は上
記実施の形態により何等の制限を受けるものではない。
【0068】
【発明の効果】以上より明らかなように、請求項1の発
明の全弗素化化合物類の分析方法によれば、全弗素化化
合物類のガスについて高効率で再現性よく濃縮でき、全
弗素化化合物類およびその混合物を成分分離し、質量分
析計を用いて高精度かつ高感度の定性・定量分析を行う
ことができる。したがって、地球温暖化の影響が指摘さ
れる全弗素化化合物類およびその混合物が低濃度で混在
するような排出ガスの実態調査や、一般大気中における
全弗素化化合物類のモニタリング等に広く応用すること
ができる。
明の全弗素化化合物類の分析方法によれば、全弗素化化
合物類のガスについて高効率で再現性よく濃縮でき、全
弗素化化合物類およびその混合物を成分分離し、質量分
析計を用いて高精度かつ高感度の定性・定量分析を行う
ことができる。したがって、地球温暖化の影響が指摘さ
れる全弗素化化合物類およびその混合物が低濃度で混在
するような排出ガスの実態調査や、一般大気中における
全弗素化化合物類のモニタリング等に広く応用すること
ができる。
【0069】また、請求項2の発明の全弗素化化合物類
の分析方法によれば、上記トラップチューブを−170
℃〜−190℃に冷却した後、試料ガスを30ml/分
〜65ml/分の流量で導入して、グラファイト担体に
試料ガスを吸着させることにより試料ガスを濃縮し、次
に上記トラップチューブを−50℃〜−65℃の温度条
件下で0.5〜1分間、5ml/分〜8ml/分の流量
の不活性ガスによりパージすることにより、濃縮不純物
成分を抑制して、上記試料ガスを吸着させたトラップチ
ューブを180℃〜220℃の温度条件下で3〜5分間
加熱して、試料ガスをグラファイト担体から脱着させる
ことによって、不純物成分が抑制され、かつ、効率よく
濃縮された試料ガスを得ることができる。
の分析方法によれば、上記トラップチューブを−170
℃〜−190℃に冷却した後、試料ガスを30ml/分
〜65ml/分の流量で導入して、グラファイト担体に
試料ガスを吸着させることにより試料ガスを濃縮し、次
に上記トラップチューブを−50℃〜−65℃の温度条
件下で0.5〜1分間、5ml/分〜8ml/分の流量
の不活性ガスによりパージすることにより、濃縮不純物
成分を抑制して、上記試料ガスを吸着させたトラップチ
ューブを180℃〜220℃の温度条件下で3〜5分間
加熱して、試料ガスをグラファイト担体から脱着させる
ことによって、不純物成分が抑制され、かつ、効率よく
濃縮された試料ガスを得ることができる。
【0070】また、請求項3の発明の全弗素化化合物類
の分析方法によれば、上記トラップチューブに導入され
る上記試料ガスが充填された容器の充填圧を18psi以
下にすることによって、濃縮工程におけるトラップチュ
ーブのパージが効果的に作用し、濃縮不純物成分を抑制
することができる。
の分析方法によれば、上記トラップチューブに導入され
る上記試料ガスが充填された容器の充填圧を18psi以
下にすることによって、濃縮工程におけるトラップチュ
ーブのパージが効果的に作用し、濃縮不純物成分を抑制
することができる。
【0071】また、請求項4の発明の全弗素化化合物類
の分析方法によれば、地球温暖化の影響が指摘されるC
F4,NF3,C2F6,CHF3およびSF6の全弗素化化合
物類とその混合物を高感度でかつ高精度に分析すること
によって、特に半導体産業等で多量に排出される地球温
暖化係数の高いガスの実態を把握でき、地球温暖化対策
に貢献することができる。
の分析方法によれば、地球温暖化の影響が指摘されるC
F4,NF3,C2F6,CHF3およびSF6の全弗素化化合
物類とその混合物を高感度でかつ高精度に分析すること
によって、特に半導体産業等で多量に排出される地球温
暖化係数の高いガスの実態を把握でき、地球温暖化対策
に貢献することができる。
【0072】また、請求項5の発明の全弗素化化合物類
の分析方法によれば、上記カラムの架橋されたポリスチ
レンからなる複数のPLOTカラムの先端部で再濃縮を
行い、上記カラムで成分分離するので、再濃縮,成分分
離に適している。
の分析方法によれば、上記カラムの架橋されたポリスチ
レンからなる複数のPLOTカラムの先端部で再濃縮を
行い、上記カラムで成分分離するので、再濃縮,成分分
離に適している。
【0073】また、請求項6の発明の全弗素化化合物類
の分析方法によれば、フラグメントイオンのCF2 +(5
0amu)を定量イオンに用いることによって、全弗素化化
合物類のCF4,C2FoおよびCHF3について、質量分
析計を用いて高精度の定量分析を行うことができる。
の分析方法によれば、フラグメントイオンのCF2 +(5
0amu)を定量イオンに用いることによって、全弗素化化
合物類のCF4,C2FoおよびCHF3について、質量分
析計を用いて高精度の定量分析を行うことができる。
【0074】また、請求項7の発明の全弗素化化合物類
の分析方法によれば、フラグメントイオンのSF4 +(1
08amu)を定量イオンに用いることによって、全弗素化
化合物類の中で特に低沸点であるSF6について、質量
分析計を用いて高精度の定量分析を行うことができる。
の分析方法によれば、フラグメントイオンのSF4 +(1
08amu)を定量イオンに用いることによって、全弗素化
化合物類の中で特に低沸点であるSF6について、質量
分析計を用いて高精度の定量分析を行うことができる。
【図1】 図1はこの発明の実施の一形態の全弗素化化
合物類の分析方法を用いた濃縮,分析工程の系統図であ
る。
合物類の分析方法を用いた濃縮,分析工程の系統図であ
る。
【図2】 図2はガスクロマトグラフインターフェース
部のカラム導入口の概略図である。
部のカラム導入口の概略図である。
【図3】 図3は標準ガス(0.1ppb)を用いて濃縮,分
析した時のトータルイオンクロマトグラム(TIC)であ
る。
析した時のトータルイオンクロマトグラム(TIC)であ
る。
【図4】 図4は定量イオンのマスクロマトグラムであ
る。
る。
【図5】 図5(A)〜(C)は0.1ppb〜10ppbの標準ガ
ス(CF4,NF3およびC2F6)を用いて濃縮,分析した結
果に基づいて作成された全弗素化化合物類の濃度と定量
イオンのピーク面積値との関係を示す検量線である。
ス(CF4,NF3およびC2F6)を用いて濃縮,分析した結
果に基づいて作成された全弗素化化合物類の濃度と定量
イオンのピーク面積値との関係を示す検量線である。
【図6】 図6(A),(B)は0.1ppb〜10ppbの標準ガス
(CHF3およびSF 6)を用いて濃縮,分析した結果に基
づいて作成された全弗素化化合物類の濃度と定量イオン
のピーク面積値との関係を示す検量線である。
(CHF3およびSF 6)を用いて濃縮,分析した結果に基
づいて作成された全弗素化化合物類の濃度と定量イオン
のピーク面積値との関係を示す検量線である。
【図7】 図7(A)〜(C)は0.01ppm〜1ppmの
標準ガス(CF4,NF 3およびC2F6)を用いて濃縮,分析
した結果に基づいて作成された全弗素化化合物類の濃度
と定量イオンのピーク面積値との関係を示す検量線であ
る。
標準ガス(CF4,NF 3およびC2F6)を用いて濃縮,分析
した結果に基づいて作成された全弗素化化合物類の濃度
と定量イオンのピーク面積値との関係を示す検量線であ
る。
【図8】 図8(A),(B)は0.01ppm〜1ppmの標
準ガス(CHF3およびSF6)を用いて濃縮,分析した結
果に基づいて作成された全弗素化化合物類の濃度と定量
イオンのピーク面積値との関係を示す検量線である。
準ガス(CHF3およびSF6)を用いて濃縮,分析した結
果に基づいて作成された全弗素化化合物類の濃度と定量
イオンのピーク面積値との関係を示す検量線である。
【図9】 図9は100ppbの標準ガス(CF4,NF3,C
2F6,CHF3およびSF6)を用いて、ステンレス製容器
の充填圧力を24.8psiとしたときの濃縮,分析時のト
ータルイオンクロマトグラム(TIC)である。
2F6,CHF3およびSF6)を用いて、ステンレス製容器
の充填圧力を24.8psiとしたときの濃縮,分析時のト
ータルイオンクロマトグラム(TIC)である。
【図10】 図10は100ppbの標準ガス(CF4,NF
3,C2F6,CHF3およびSF6)を用いて、ステンレス製
容器の充填圧力を24.5psiとしたときの濃縮,分析時
のトータルイオンクロマトグラム(TIC)である。
3,C2F6,CHF3およびSF6)を用いて、ステンレス製
容器の充填圧力を24.5psiとしたときの濃縮,分析時
のトータルイオンクロマトグラム(TIC)である。
【図11】 図11は100ppbの標準ガス(CF4,NF
3,C2F6,CHF3およびSF6)を用いて、ステンレス製
容器の充填圧力を20.3psiとしたときの濃縮,分析時
のトータルイオンクロマトグラム(TIC)である。
3,C2F6,CHF3およびSF6)を用いて、ステンレス製
容器の充填圧力を20.3psiとしたときの濃縮,分析時
のトータルイオンクロマトグラム(TIC)である。
【図12】 図12は100ppbの標準ガス(CF4,NF
3,C2F6,CHF3およびSF6)を用いて、ステンレス製
容器の充填圧力を18.0psiとしたときの濃縮,分析時
のトータルイオンクロマトグラム(TIC)である。
3,C2F6,CHF3およびSF6)を用いて、ステンレス製
容器の充填圧力を18.0psiとしたときの濃縮,分析時
のトータルイオンクロマトグラム(TIC)である。
【図13】 図13は100ppbの標準ガス(CF4,NF
3,C2F6,CHF3およびSF6)を用いて、ステンレス製
容器の充填圧力を15.6psiとしたときの濃縮,分析時
のトータルイオンクロマトグラム(TIC)である。
3,C2F6,CHF3およびSF6)を用いて、ステンレス製
容器の充填圧力を15.6psiとしたときの濃縮,分析時
のトータルイオンクロマトグラム(TIC)である。
【図14】 図14は100ppbの標準ガス(CF4,NF
3,C2F6,CHF3およびSF6)を用いて、ステンレス製
容器の充填圧力を13.7psiとしたときの濃縮,分析時
のトータルイオンクロマトグラム(TIC)である。
3,C2F6,CHF3およびSF6)を用いて、ステンレス製
容器の充填圧力を13.7psiとしたときの濃縮,分析時
のトータルイオンクロマトグラム(TIC)である。
1…トラップチューブ、 2…再濃縮装置、 3…分離カラム、 4…ガスクロマトグラフ、 5…四重極質量分析計、 6…ステンレスナット、 7…フェラル、 8…フェラルステージ。
Claims (7)
- 【請求項1】 全弗素化化合物類を含有する試料ガスを
コールドトラップ法により濃縮して分析する全弗素化化
合物類の分析方法であって、 吸着剤としてのグラファイト担体が充填されたトラップ
チューブに上記試料ガスを導入して濃縮する濃縮工程
と、 上記濃縮工程により濃縮された試料ガスをカラムで再濃
縮する再濃縮工程と、 上記再濃縮工程により再濃縮された試料ガスを上記カラ
ムでガスクロマトグラフ法により混合成分を分離する成
分分離工程と、 上記成分分離工程により分離された混合成分について、
質量分析計により全弗素化化合物類を分析する分析工程
とを有することを特徴とする全弗素化化合物類の分析方
法。 - 【請求項2】 請求項1に記載の全弗素化化合物類の分
析方法において、 上記試料ガスを濃縮する濃縮工程は、 上記トラップチューブを−170℃〜−190℃に冷却
した後、上記試料ガスを30ml/分〜65ml/分の
流量で導入して、上記グラファイト担体に上記試料ガス
を吸着させた後、 上記トラップチューブを−50℃〜−65℃の温度条件
下で0.5〜1分間、5ml/分〜8ml/分の流量の
不活性ガスによりパージし、 次に、上記試料ガスを吸着させた上記トラップチューブ
を180℃〜220℃の温度条件下で3〜5分間加熱し
て、上記試料ガスを上記グラファイト担体から脱着させ
ることを特徴とする全弗素化化合物類の分析方法。 - 【請求項3】 請求項1に記載の全弗素化化合物類の分
析方法において、 上記濃縮工程において上記トラップチューブに導入され
る上記試料ガスが充填された容器の充填圧を18psi以
下にすることを特徴とする全弗素化化合物類の分析方
法。 - 【請求項4】 請求項1に記載の全弗素化化合物類の分
析方法において、 上記全弗素化化合物類がCF4,NF3,C2F6,CHF3お
よびSF6であることを特徴とする全弗素化化合物類の
分析方法。 - 【請求項5】 請求項1に記載の全弗素化化合物類の分
析方法において、 上記再濃縮工程および上記成分分離工程に用いる上記カ
ラムは、架橋されたポリスチレンからなる複数のPLO
Tカラムおよびフューズドシリカチューブで構成されて
いることを特徴とする全弗素化化合物類の分析方法。 - 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれか1つに記載の
全弗素化化合物類の分析方法において、 フラグメントイオンのCF2 +(50amu)を定量イオンと
して用いることを特徴とする全弗素化化合物類の分析方
法。 - 【請求項7】 請求項1乃至5のいずれか1つに記載の
全弗素化化合物類の分析方法において、 フラグメントイオンのSF4 +(108amu)を定量イオン
として用いることを特徴とする全弗素化化合物類の分析
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11028627A JP2000227425A (ja) | 1999-02-05 | 1999-02-05 | 全弗素化化合物類の分析方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11028627A JP2000227425A (ja) | 1999-02-05 | 1999-02-05 | 全弗素化化合物類の分析方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000227425A true JP2000227425A (ja) | 2000-08-15 |
Family
ID=12253805
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11028627A Pending JP2000227425A (ja) | 1999-02-05 | 1999-02-05 | 全弗素化化合物類の分析方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000227425A (ja) |
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012220323A (ja) * | 2011-04-07 | 2012-11-12 | Frontier Lab Kk | 冷却濃縮装置及びそれに用いる冷却用治具 |
CN104458350A (zh) * | 2014-12-18 | 2015-03-25 | 天津理工大学 | 一种提高气体测量灵敏度的捕气浓缩装置及其工作方法 |
CN106018698A (zh) * | 2016-06-22 | 2016-10-12 | 科之杰新材料集团有限公司 | 一种聚羧酸减水剂残留小分子单体组分的定性分析检测方法 |
JP2017181173A (ja) * | 2016-03-29 | 2017-10-05 | 日本写真印刷株式会社 | ガスクロマトグラフ装置 |
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WO2020114354A1 (zh) * | 2018-12-05 | 2020-06-11 | 成都科林分析技术有限公司 | 一种用于气体浓缩采样的除水方法、进样方法及其装置 |
CN111295585A (zh) * | 2017-11-03 | 2020-06-16 | 因泰科设备股份有限公司 | 用于通过气相色谱进行挥发性化学分析的高性能低于环境温度的多毛细管色谱柱预浓缩系统 |
CN112697904A (zh) * | 2020-12-11 | 2021-04-23 | 朗析仪器(上海)有限公司 | 一种用于电子气体一氟甲烷中的杂质组分分析系统 |
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US11946912B2 (en) | 2020-06-30 | 2024-04-02 | Entech Instruments Inc. | System and method of trace-level analysis of chemical compounds |
-
1999
- 1999-02-05 JP JP11028627A patent/JP2000227425A/ja active Pending
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012220323A (ja) * | 2011-04-07 | 2012-11-12 | Frontier Lab Kk | 冷却濃縮装置及びそれに用いる冷却用治具 |
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WO2020114354A1 (zh) * | 2018-12-05 | 2020-06-11 | 成都科林分析技术有限公司 | 一种用于气体浓缩采样的除水方法、进样方法及其装置 |
US11927572B2 (en) | 2018-12-05 | 2024-03-12 | Chengdu Colin Analysis Technology Co., Ltd. | Water removal method for gas concentration sampling, sampling method and device therefor |
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CN115112441A (zh) * | 2022-04-27 | 2022-09-27 | 由希华 | 一种同时测定环境空气中消耗臭氧层物质和含氟温室气体的分析方法 |
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