JP2000226586A - 炭化方法および炭化装置 - Google Patents

炭化方法および炭化装置

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JP2000226586A
JP2000226586A JP11028838A JP2883899A JP2000226586A JP 2000226586 A JP2000226586 A JP 2000226586A JP 11028838 A JP11028838 A JP 11028838A JP 2883899 A JP2883899 A JP 2883899A JP 2000226586 A JP2000226586 A JP 2000226586A
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Japan
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carbonization
liquid
carbonized
liquid chamber
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JP11028838A
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English (en)
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Sadao Ebata
貞夫 江端
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Kawatetsu Machinery Co Ltd
Original Assignee
Kawatetsu Machinery Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塩素を含有する廃棄物など塩素含有物質の処
理に起因するダイオキシン類の生成の問題を解消するこ
とが可能な炭化方法、炭化装置の提供。 【解決手段】 炭化装置において炭化室と連通する液室
を設け、被炭化物質を、液室の液中を通過せしめ空気を
遮断した状態で炭化室に装入し、乾留、炭化を行う炭化
方法、および、被炭化物質の装入口2を有する前段液室
3aと、前段液室3aと液面下方で液が連通する後段液室3b
と、後段液室3bと連通した炭化室1と、装入口2から前
段液室3aの液中に投入、浸漬された被炭化物質を後段液
室3bの液中を経由して炭化室1内に搬送する搬送装置5
を有する炭化装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塩素を含有する廃
棄物など塩素含有物質の処理に起因するダイオキシン類
の問題を解消することが可能な炭化方法、炭化装置に関
し、特には、多量の塩素を含有する塩素含有物質を炭化
する場合においても、有害なダイオキシン類の含有量が
皆無に近い炭火物を得ると共に、炭化物の製造過程にお
いてもダイオキシン類の放出量を極微少量に抑制するこ
とが可能な塩素含有物質の炭化方法、炭化装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、都市ゴミなどの可燃性廃棄物、下
水汚泥もしくは河川に堆積する汚泥など(以下、廃棄物
とも記す)を処理する方法として、焼却法が一般的に採
用されている。しかし、上記した焼却処理の場合、塩化
ビニル樹脂などを含む塩素含有物質の燃焼によって必然
的に生成するダイオキシン類が、焼却灰中に残留すると
共に、燃焼排ガス中に随伴して排出されるため、近年、
極めて深刻な公害問題となって取り上げられ、その結
果、都市ゴミなど廃棄物の処理行政上の問題となってい
る。
【0003】ダイオキシン類は、処理されるべき廃棄物
中に混在する塩素と、燃焼に必要な空気中に含まれる酸
素との化学反応によって生成するといわれている。廃棄
物中に存在する塩素は、主として塩化ビニル樹脂などの
塩素化合物によるものであるが、塩素化合物を焼却処理
前に完全に除去することは、実際上極めて困難であり、
これまで問題の解決を遅らせる要因となっていた。
【0004】一般的に、廃棄物の焼却は、廃棄物と空気
とを高温下で接触させ燃焼することによって行われてい
るが、この場合、燃焼排ガス中のダイオキシン類の発生
を抑制するためには、燃焼温度を常に850 ℃程度以上
に安定維持させ、かつ燃焼排ガスを250 ℃程度以下に
急速冷却すること、さらには燃焼排ガス中に含まれる
ダイオキシン類を捕集除去するための捕集装置を併用す
るなどの対策が不可欠とされている。
【0005】しかし、日夜連続操業することが不可能な
小規模処理施設では、上記した条件を満たそうとする場
合、燃焼温度の高温安定維持が困難であるばかりでな
く、設備が複雑となる問題がある。また、小規模処理施
設に限らず、廃棄物を焼却するに際しては、焼却灰の埋
め立て処分場の確保が困難であるばかりでなく、ダイオ
キシン類が残留する焼却灰を埋め立てることは公害上の
問題となる。
【0006】一方、焼却灰の処理方法として、焼却灰を
溶融固化するかまたはコンクリートなどで固めることに
よって飛散流出防止の処理を行った上で、特別に配慮さ
れた場所に投棄するなどの方法も行われているが、これ
らの処理方法は多大な費用を要する問題がある。一方、
前記した焼却法以外に、廃棄物を、直接、高温加熱し、
溶融する方法も知られており、この方法は、溶融固化に
よって飛散流出防止が可能となり、また廃棄物の体積が
減少するため取扱いが容易となる長所があるものの、処
理設備および処理設備の操業コストが高く、汎用的とは
言えない。
【0007】さらに、他の処理方法として、塩化ビニル
樹脂などの塩素含有物質を含む廃棄物を炭化する処理方
法が挙げられる。この場合の炭化方式としては、バーナ
の燃焼ガスなどの高温ガスを、直接、炭化室内の被炭化
物質に接触させて被炭化物質を加熱昇温させる、いわゆ
る直接加熱方式と、炭化室外部の熱源によって炭化室の
壁面を介して間接的に炭化室内の被炭化物質を加熱す
る、いわゆる間接加熱方式が挙げられる。
【0008】しかしながら、前者の直接加熱方式は、燃
焼用空気に伴って燃焼ガス中に含まれる余剰酸素がダイ
オキシン類の構成元素となり、生成炭化物中および排出
される熱分解ガス(乾留ガス)中のダイオキシン類を誘
因することになり、適切な方法ではない。すなわち、上
記した直接加熱方式においては、例えば塩化ビニル樹脂
が数%程度混入する被炭化物質を熱分解して炭化物を得
る場合、生成炭化物中のダイオキシン類の含有量を0.01
ng-TEQ/g以下に抑制することは極めて困難である。
【0009】一方、後者の間接加熱方式は、熱源と被炭
化物質とが互いに確実に隔離されるため、加熱源の条件
とは無関係に、被炭化物質の熱分解(乾留・炭化)雰囲
気を任意に選ぶことが可能であり、ダイオキシン類の構
成元素である酸素を被炭化物質の熱分解雰囲気中に含ま
せないことも可能である。この結果、上記した間接加熱
方式によれば、生成される炭化物および排出される乾留
ガス中に含まれるダイオキシン類を極限まで低減させる
ことができる。
【0010】炭化室内を無酸素雰囲気とするための方法
としては、炭化室の炉蓋を開けて被炭化物質を装入した
後、炉蓋を閉じ、炭化室を密閉状態にしてから加熱昇温
し、乾留、炭化終了後に再び炉蓋を開けて炭化物を取り
出す、いわゆるバッチ方式と、炭化室の一端に設けた装
入口から連続的に被炭化物質を装入し、他方に設けられ
た排出口から生成炭化物を連続的に取り出す、いわゆる
連続方式とが挙げられる。
【0011】前者のバッチ方式は簡単な方法ではある
が、操業が煩雑で生産性に劣る欠点を有するため、大量
処理には不適当である。これに対して、後者の連続方式
は、乾留、炭化中に装入口および排出口を介して炭化室
内に空気が流入しないように十分留意すれば、生産性に
優れた理想的な方法であり、このためには、装入口およ
び排出口に二重扉もしくはロータリーバルブを設けた
り、さらには炭化室内に不活性ガスを吹き込んで空気を
パージ、除去するなどの方策が考えられる。
【0012】しかし、上記した方法の場合も、大量の大
気(酸素)の炭化室内への流入を防ぐことはできるが、
ダイオキシン類の生成には十分な量の酸素である微量の
酸素の流入が避けられず、完全な方策とはなり得なかっ
た。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記した従
来技術の問題点を解決し、塩素を含有する廃棄物など塩
素含有物質の処理に起因するダイオキシン類の生成の問
題を解消することが可能な炭化方法、炭化装置を提供す
ることを目的とする。さらに、本発明は、多量の塩素を
含有する塩素含有物質を炭化する場合においても、ダイ
オキシン類の含有量が皆無に近い炭火物を得ると共に、
炭化物の製造過程においてもダイオキシン類の放出量を
極微少量に抑制することが可能な塩素含有物質の炭化方
法、炭化装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、炭化装置
において炭化室と連通する液室を設け、被炭化物質を、
前記液室の液中を通過せしめ空気を遮断した状態で炭化
室に装入し、乾留、炭化を行うことを特徴とする炭化方
法である。前記した第1の発明においては、炭化装置に
おいて、さらに、炭化室と連通する他の液室を設け、該
他の液室の液中に、炭化室内の生成炭化物を空気を遮断
した状態で排出することがより好ましい。
【0015】第2の発明は、被炭化物質の装入口2を有
する前段液室3aと、該前段液室3aと液面下方で液が連通
する後段液室3bと、該後段液室3bと連通した炭化室1
と、前記装入口2から前記前段液室3aの液中に投入、浸
漬された被炭化物質を前記後段液室3bの液中を経由して
炭化室1内に搬送する搬送装置5を有することを特徴と
する炭化装置である。
【0016】前記した第2の発明においては、さらに、
前記炭化室1と連通した生成炭化物を受け入れる液室8
を有することがより好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明をさらに詳細に説明
する。本発明者は前記した従来技術の問題点を解決する
ために鋭意検討した結果、炭化室の被炭化物質装入側に
水などの液体を貯液した液室を設け、被炭化物質である
塩素含有物質を、液室の液体中を通過せしめることによ
って空気を遮断した状態で炭化室に装入し、乾留、炭化
を行うことによって、炭化室内への空気の流入を完全に
防止することができ、多量の塩素を含有する塩素含有物
質を炭化する場合においても、ダイオキシン類の含有量
が皆無に近い炭火物を得ることが可能であることを見出
し、本発明に至った。
【0018】本発明は、塩素含有物質を含む都市ゴミ、
家電製品および自動車部品などの粉砕屑であるシュレッ
ダーダスト、可燃性産業廃棄物、下水汚泥、河川、河口
などに堆積する汚泥などの塩素含有物質の炭化方法、炭
化装置として好適に用いることができる。なお、本発明
の対象とする塩素含有物質、すなわち、炭化室への装入
原料である被炭化物質の塩素含有量は特に制限を受ける
ものではないが、本発明は、塩素含有量が好ましくは0.
5wt %以上、より好ましくは1.0wt %以上、さらに好ま
しくは5.0wt %以上である塩素含有物質(被炭化物質)
の炭化方法、炭化装置として、より好適に用いられる。
【0019】図1に、本発明の炭化装置の一例を、側断
面図によって示し、図2に、図1のA−A部斜視図を示
す。図1において、1は炭化室、1Aは炭化室1の入口、
1Bは炭化室1の出口、2は塩素含有物質である被炭化物
質の装入口、3は水などの液体を貯液した側面形状がV
字型の液室、3aは前段液室、3bは後段液室、4は後段液
室3bと炭化室1の入口1Aとを連通する連通管(:後段液
室3bと炭化室1とを連通する連通管)、5は被炭化物質
の搬送装置、6は液室3内の被炭化物質搬送手段、6aは
スクリュー、6bはスクリュー駆動装置(モータ)、7は
炭化室1内の被炭化物質および乾留・炭化物の搬送手
段、7aはスクリュー、7bは巻掛け伝動装置におけるチェ
ーン、7cはスクリュー駆動装置(モータ)、7d、7eは軸
受、8は水などの液体を貯液した液室、9は液室8と炭
化室1の出口1Bとを連通する連通管(:液室8と炭化室
1とを連通する連通管)、10は炭化室加熱装置、11は加
熱炉、11a は加熱炉炉室、12はバーナ、12a はバーナ補
助燃料用のプロパンガスの供給配管、12b はバーナ燃焼
用空気の供給配管、13はバーナ燃焼ガスの加熱炉炉室11
a への送給配管、14は液室3の室壁、15は炭化物排出
管、16は炭化物排出管15内の炭化物排出手段、16a はス
クリュー、16b はスクリュー駆動装置(モータ)、17は
バーナ燃焼ガスの系外への放出管、18は炭化室1の乾留
ガス出口、20は炭化室排出乾留ガス(:以下乾留ガスと
も記す)の洗浄装置、20a は洗浄塔、20b は洗浄水スプ
レーノズル、20S は乾留ガス洗浄用のスプレー水、21は
乾留ガスのバーナ12への送給配管、22は乾留ガス洗浄水
の乾留ガス洗浄水貯槽23への送給配管、23は乾留ガス洗
浄水貯槽(:乾留ガス洗浄水循環槽)、23a はアルカリ
性水溶液供給配管、24は乾留ガス洗浄水の処理装置、25
はポンプ、26は乾留ガス洗浄水の循環配管、30は炭化物
(液室8の液面浮遊炭化物)の系外への搬送手段(ベル
トコンベア)、f1は被炭化物質(塩素含有物質)の搬送
方向、f2は炭化物の搬送方向、f3は乾留ガスのバーナ12
への送給方向、f4はバーナ燃焼ガスの加熱炉炉室11a へ
の送給方向、f5はバーナ燃焼ガスの系外への放出方向、
Vはバルブを示す。
【0020】また、図2において、20awは洗浄塔20a の
内壁、f6は洗浄塔20a の内壁20awに沿って滴下する洗浄
水の滴下方向を示し、その他の符号は図1と同一の内容
を示す。図1、図2に示す炭化装置においては、被炭化
物質(塩素含有物質)の装入口2から炭化室1の入口1A
に至る被炭化物質の搬送経路の途中に、好ましくは、側
面形状がU字形もしくはV字形もしくはそれらの形状に
類似する垂下形状の被炭化物質の搬送管路である液室3
を設け、該液室3内に所要量の水もしくはその他の液体
を貯液し、被炭化物質の装入口2と炭化室1の入口1Aに
至る被炭化物質の搬送経路を、液封によって大気から遮
断する。
【0021】被炭化物質は、上記した無酸素雰囲気の搬
送経路中を移動しながら炭化室1内に装入される。すな
わち、本発明によれば、炭化室1内の雰囲気が液封によ
って大気と遮断されると共に、被炭化物質が装入口2か
ら前段液室3aの液中に浸漬される際に、被炭化物質の間
隙に存在する大気が、水封液など液封に用いた液体との
置換によって除去され、炭化室1内を完全に近い無酸素
雰囲気状態に維持することができ、高温処理条件下にお
いても、被炭化物質中の塩素化合物と酸素との反応によ
るダイオキシン類の生成を防止することが可能となる。
【0022】なお、本発明においては、炭化室1内を完
全な無酸素雰囲気状態に維持するために、さらに、炭化
室1の出口1Bと連通し生成炭化物を受け入れる液室8を
設け、該液室8の液中に、炭化室内の生成炭化物を空気
を遮断した状態で排出することがより好ましい。以下、
図1、図2に例示した本発明の炭化装置の構成および各
機能について説明する。
【0023】〔炭化室の前工程として配設する液室:〕
本発明においては、炭化室内を大気と遮断するために、
炭化室の前工程として、炭化室の被炭化物質の装入側で
ある炭化室入口側に液封用の液室3を配設する。また、
液室3は、図1に例示するように、例えば、被炭化物質
の搬送管路でもある側面形状がV字形の液室3を設け、
該液室3内に所要量の水もしくはその他の液体を貯液す
る。
【0024】液室3は、被炭化物質の装入口2を有する
前段液室3aと、前段液室3aと両液室3a、3bの液面下方で
液が連通する後段液室3bとから構成される。装入口2か
ら前段液室3aに装入された被炭化物質は、液室3内の被
炭化物質搬送手段6および炭化室1内の被炭化物質およ
び乾留・炭化物搬送手段7から構成される搬送装置5に
よって、後段液室3bの液中および連通管4内を経由して
炭化室1内に搬送される。
【0025】本発明によれば、炭化室1の前工程として
上記した液封用の液室3を配設することによって、炭化
室1内の雰囲気が大気と完全に遮断されると共に、前段
液室3aにおいて、被炭化物質の間隙中に存在する空気
が、水などの液封用の液体との置換によって、前段液室
3aの液中にパージされ、炭化室1内を無酸素雰囲気状態
に維持することができる。
【0026】なお、本発明における炭化室の前工程とし
て配設する液室3としては、図1に示す側面形状がV字
形の液室に限定されることなく、被炭化物質の装入口2
を有する前段液室3aと、該前段液室3aと両液室3a、3bの
液面下方で液が連通する後段液室3bとから構成される液
室であればその構造は特に制限されるものではなく、例
えば図3に示す側面形状がU字形の液室を用いることも
できる。
【0027】なお、図3において、40、41は液室内の被
炭化物質搬送手段、40a 、41a はスクリュー、40b 、41
b はスクリュー駆動装置(モータ)を示し、その他の符
号は図1と同一の内容を示す。また、本発明において
は、被炭化物質の間隙中に存在する空気を水などの液封
用の液体との置換によって前段液室3aの液中にパージす
るために前段液室3aに攪拌装置を配設することがさらに
好ましく、前記した図3に示す前段液室3aによれば被炭
化物質の間隙中に存在する空気のパージがさらに促進さ
れる。
【0028】〔炭化室:〕炭化室1の内部は、加熱炉1
1、バーナ12およびバーナ燃焼ガスの加熱炉炉室11a へ
の送給配管13などから構成される炭化室加熱装置10によ
って間接加熱される。すなわち、炭化室1内で発生する
可燃性ガスである乾留ガスは、洗浄装置20で洗浄された
後、バーナ12に送給され、乾留ガスと空気との燃焼で発
生した燃焼ガスは、炭化室1の外周に形成された加熱炉
炉室11a へ送給され、炭化室1内に必要量の熱を供給し
た後、放出管17から系外へ放出される。
【0029】なお、乾留ガスの発熱量は処理する被炭化
物質によって変動するため、図1に示す炭化装置におい
ては、バーナ補助燃料用のプロパンガスの供給配管12a
を配設した。炭化室1内には、スクリュー7aが配設さ
れ、スクリュー7aの回転によって、炭化室1入口側の被
炭化物質(塩素含有物質)、炭化室1中央部の乾留中の
乾留物および炭化室1出口側の炭化物が、炭化室1の出
口1Bに向けて搬送される。
【0030】本発明によれば、前記した液室3の液封
(水封)作用によって炭化室1内が無酸素雰囲気状態に
維持され、多量の塩素を含有する塩素含有物質を炭化す
る場合においても、ダイオキシン類の含有量が皆無に近
い炭火物を得ることが可能である。なお炭化室1内の温
度は、被炭化物質の種類および/または所要処理時間に
よって適宜選択することができ、特に制限を受けるもの
ではない。
【0031】〔炭化室の後工程として配設する液室:〕
本発明においては、炭化室1内を大気に対してより完全
に遮断するために、炭化室の後工程として、生成炭化物
の排出側である炭化室出口側に液封用の液室8を配設す
ることがより好ましい。これは、炭化装置に、さらに、
炭化室の出口と連通する液室を設け、該液室の液中に、
炭化室内の生成炭化物を空気を遮断した状態で排出する
ことによって、炭化室1内をより完全に無酸素雰囲気状
態に維持することができ、多量の塩素を含有する塩素含
有物質を炭化する場合においても、ダイオキシン類の含
有量が皆無に近い炭火物を得ることが可能となるためで
ある。
【0032】なお、この場合、図1に示すように、炭化
室1の出口1Bと液室8の液中との間に、炭化物を液室8
の液中に強制的に浸漬せしめるための炭化物排出手段16
を配設することが好ましい。これは、炭化物は比重が小
さく、液面上に浮遊し、炭化物が、炭化室1の出口と液
室8の液面との間に滞留し、炭化物の排出を阻害するた
めである。
【0033】また、本発明においては、液面に浮遊する
炭化物を回収し系外へ搬送するために、炭化物の系外へ
の搬送手段を液面近くに配設することが好ましい。 〔炭化室排出乾留ガスの洗浄装置:〕本発明における炭
化装置には、図1に示すように、炭化室排出乾留ガ
ス(:乾留ガス)の洗浄装置20を配設し、乾留ガスを洗
浄することが好ましい。
【0034】これは、被炭化物質の塩素含有量が多い場
合、洗浄装置20によって乾留ガス中の塩化水素などの塩
素化合物を除去し、乾留ガスを燃焼する際のダイオキシ
ン類の発生を抑制できるためである。本発明によれば、
さらには、図1に示すように、炭化室の加熱用燃料とし
て乾留ガスを用いることにより、バーナ12における燃焼
温度が高温となり、前記した乾留ガス中の塩素化合物の
除去効果と併せ、炭化物の製造過程におけるダイオキシ
ン類の発生を極微少量に抑制することが可能となった。
【0035】なお、図1に例示した本発明の炭化装置に
おいては、図2に示されるように、洗浄塔20a の内部に
連通管4を貫通、配置し、炭化室1の乾留ガス出口18か
ら排出される乾留ガスの上昇流に直交する方向から乾留
ガス洗浄用のスプレー水20Sを噴霧する方式とした。こ
れは、乾留ガス出口と洗浄装置とを連通する乾留ガス送
給配管を設け、乾留ガス送給配管を経由して乾留ガスを
洗浄装置に導入する場合、乾留ガス送給配管が未分解乾
留生成物によって閉塞する可能性があるためである。
【0036】これに対して、図2に示す方式によれば、
乾留ガスを乾留ガス出口18の直後で洗浄するため、配管
を設けた場合の未分解乾留生成物による配管の閉塞の問
題が解決できる。さらには、図2に示す方式によれば、
スプレー水20S は、乾留ガスを洗浄すると共に、洗浄塔
20a の内壁20awに衝突後、内壁20awに沿って滴下し、送
給配管22を経由して乾留ガス洗浄水貯槽23に流入するた
め、スプレー水20S が乾留ガス出口18から連通管4内に
侵入することが防止される。
【0037】洗浄塔20a において乾留ガスと接触せしめ
る液体(洗浄液)としては、アルカリ性水溶液を用いる
ことが好ましい。アルカリ性水溶液としては、例えば水
酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、
石灰石などのアルカリ化合物、アルカリ土類化合物から
選ばれる1種または2種以上の化合物を含有するアルカ
リ性水溶液を用いることが好ましい。
【0038】これは、アルカリ性水溶液を用いることに
よって、乾留ガス中の塩化水素を塩化ナトリウムなどの
無害な化合物とすることができるためである。なお、洗
浄液へのアルカリ化合物、アルカリ土類化合物の供給方
法は、図1に示すアルカリ性水溶液供給配管23a による
乾留ガス洗浄水貯槽23へのアルカリ化合物、アルカリ土
類化合物の供給法に限定されることはない。
【0039】すなわち、本発明においては、乾留ガス洗
浄水貯槽23に、直接、アルカリ化合物および/またはア
ルカリ土類化合物を添加してもよく、また、乾留ガス洗
浄水の循環配管26において洗浄水中にアルカリ化合物お
よび/またはアルカリ土類化合物を添加するか、アルカ
リ性水溶液を供給してもよい。また、本発明において
は、炭化室排出乾留ガス中に塩化水素および有機塩素化
合物の両者が含まれる場合は、アルカリ性水溶液を洗浄
液とする洗浄装置と非塩素系有機溶媒を洗浄液とする洗
浄装置を直列に配設することが好ましい。
【0040】洗浄液として非塩素系有機溶媒を用いる場
合、該有機溶媒が炭化室排出乾留ガスのバーナ12におけ
る燃焼時に燃焼するため環境上の問題は全く生じない。
なお、本発明においては、未分解乾留生成物による配管
の閉塞の問題が生じない場合、炭化室排出乾留ガスの熱
回収を行った後、乾留ガスを洗浄装置に導入してもよ
い。
【0041】この場合、乾留ガスの洗浄装置としては、
図1に示すスプレー式の洗浄塔20aに限定されることは
なく、充填塔、気泡塔、濡れ壁塔などの気液接触方式を
用いることもできる。 〔乾留ガス洗浄水の処理装置:〕乾留ガス洗浄水は乾留
ガス洗浄水貯槽23へ送給され、循環配管26によって洗浄
装置20へ循環されるが、その一部は乾留ガス洗浄水の処
理装置24へ送給し、中和処理などの処理を行い、環境基
準値を満たした上で系外へ放出する。
【0042】以上述べた本発明の炭化方法、炭化装置に
よれば、多量の塩素を含有する塩素含有物質を炭化する
場合においても、ダイオキシン類の含有量が皆無に近い
炭火物を得ることができ、埋め立てに用いても全く問題
がなく、従来処理が問題となっていた塩化ビニルなどを
含む塩素含有廃棄物を環境上全く問題なく処理すること
が可能となった。
【0043】また、被炭化物質中の塩素は、乾留、炭化
時に塩化水素として乾留ガスの洗浄装置によって捕集さ
れ、得られる炭化物中の塩素含有量は微量であるため、
炭化物を燃料、還元剤などとして有効に利用することが
できる。さらに、本発明によれば、炭化装置の熱源とし
て、洗浄処理した炭化室排出乾留ガスを用いることによ
って、炭化物の製造工程においてダイオキシン類の放出
量を極微少量に抑制することができる。
【0044】なお、前記した本発明の技術内容に基づ
き、本発明における被炭化物質は塩素含有物質に限定さ
れることなく、被炭化物質中に空気中の酸素および/ま
たは窒素と反応して有害な化合物を生成する元素、成分
を含む被炭化物質全般に適用可能である。
【0045】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいてさらに具体
的に説明する。前記した図1、図2に示す炭化装置を用
い、炭化室1の入口側、出口側を、いずれも水を貯液し
た液室3および液室8で水封し、塩素含有物質である被
炭化物質を液室3を経由して炭化室1に装入し、炭化室
1で炭化して得られた炭化物を液室8を経由してベルト
コンベア30によって系外へ取り出した。
【0046】被炭化物質としては、一般都市塵芥100 重
量部に対して塩化ビニル樹脂を20重量部添加した被炭化
物質(塩素含有量:7.6wt %)を用いた。また、炭化室
1内の温度は、800 ℃に設定した。上記した試験の結
果、得られた炭化物のダイオキシン類の含有量は、0.00
026ng-TEQ/g であり、一般的に許容される土壌のダイオ
キシン類の含有量:0.04ng-TEQ/g(ドイツ国の耕作用農
地の基準値)の1/150 以下で、極めて微量であった。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、塩素含有物質から、ダ
イオキシン類を含まない無公害かつ燃料、還元剤などと
して有効利用することが可能な炭化物を得ることができ
る。さらには、炭化室排出乾留ガスを洗浄し、乾留、炭
化の熱源用燃料として用いることによって、炭化物製造
工程におけるダイオキシン類の発生を抑制することがで
きる。
【0048】この結果、本発明の炭化方法および炭化装
置は、従来の一般的に広く使用されている焼却法、焼却
装置に取って代わることが可能であり、ゴミ処理行政、
資源の有効利用、環境保全、エネルギー削減などに大き
く貢献することができ、本発明は工業的価値が極めて大
きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の炭化装置の一例を示す側断面図であ
る。
【図2】図1のA−A部斜視図である。
【図3】炭化室の前工程として配設する液室の一例を示
す側断面図である。
【符号の説明】
1 炭化室 1A 炭化室の入口 1B 炭化室の出口 2 被炭化物質(塩素含有物質)の装入口 3、8 液室 3a 前段液室 3b 後段液室 4 後段液室と炭化室とを連通する連通管 5 被炭化物質の搬送装置 6、40、41 液室内の被炭化物質搬送手段 6a、7a、16a 、40a 、41a スクリュー 6b、7c、16b 、40b 、41b スクリュー駆動装置(モー
タ) 7 炭化室内の被炭化物質および乾留・炭化物の搬送手
段 7b チェーン 7d、7e 軸受 9 液室と炭化室とを連通する連通管 10 炭化室加熱装置 11 加熱炉 11a 加熱炉炉室 12 バーナ 12a バーナ補助燃料用のプロパンガスの供給配管 12b バーナ燃焼用空気の供給配管 13 バーナ燃焼ガスの加熱炉炉室への送給配管 14 液室の室壁 15 炭化物排出管 16 炭化物排出管内の炭化物排出手段 17 バーナ燃焼ガスの系外への放出管 18 炭化室の乾留ガス出口 20 炭化室排出乾留ガス(:乾留ガス)の洗浄装置 20a 洗浄塔 20aw 洗浄塔の内壁 20b 洗浄水スプレーノズル 20S 乾留ガス洗浄用のスプレー水 21 乾留ガスのバーナへの送給配管 22 乾留ガス洗浄水の乾留ガス洗浄水貯槽への送給配管 23 乾留ガス洗浄水貯槽(:乾留ガス洗浄水循環槽) 24 乾留ガス洗浄水の処理装置 25 ポンプ 26 乾留ガス洗浄水の循環配管 30 炭化物の系外への搬送手段(ベルトコンベア) f1 被炭化物質の搬送方向 f2 炭化物の搬送方向 f3 乾留ガスのバーナへの送給方向 f4 バーナ燃焼ガスの加熱炉炉室への送給方向 f5 バーナ燃焼ガスの系外への放出方向 f6 洗浄塔の内壁に沿って滴下する洗浄水の滴下方向 V バルブ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭化装置において炭化室と連通する液室
    を設け、被炭化物質を、前記液室の液中を通過せしめ空
    気を遮断した状態で炭化室に装入し、乾留、炭化を行う
    ことを特徴とする炭化方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の炭化方法において、炭化
    室と連通する他の液室を設け、該他の液室の液中に、炭
    化室内の生成炭化物を空気を遮断した状態で排出するこ
    とを特徴とする炭化方法。
  3. 【請求項3】 被炭化物質の装入口(2) を有する前段液
    室(3a)と、該前段液室(3a)と液面下方で液が連通する後
    段液室(3b)と、該後段液室(3b)と連通した炭化室(1)
    と、前記装入口(2) から前記前段液室(3a)の液中に投
    入、浸漬された被炭化物質を前記後段液室(3b)の液中を
    経由して炭化室(1) 内に搬送する搬送装置(5) を有する
    ことを特徴とする炭化装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の炭化装置において、前記
    炭化室(1) と連通した生成炭化物を受け入れる液室(8)
    を有することを特徴とする炭化装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2002055631A1 (fr) * 2001-01-15 2002-07-18 Takamo Industries Co., Ltd. Dispositif de liquefaction de plastiques
EP2980186A2 (en) 2014-07-29 2016-02-03 Societa' per Azioni Curti - Costruzioni Meccaniche Plant for disposing of used tyres
WO2017221003A1 (en) * 2016-06-21 2017-12-28 Syngas Products Limited A system for pyrolysing material

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