JP2000225072A - トイレットペーパーおよびその製造方法 - Google Patents
トイレットペーパーおよびその製造方法Info
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- Enzymes And Modification Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 トイレ汚水中の塩分、塩素化合物、悪臭を除
去するトイレットペーパーを提供することで、浄化槽や
下水処理設備における汚水浄化処理の負担を軽減する。 【解決手段】 トイレットペーパーに、パイナップル酵
素と、鉱滓、多孔性鉱石および活性炭からなる群から選
択される少なくとも１種の粉体とを含有させる。
去するトイレットペーパーを提供することで、浄化槽や
下水処理設備における汚水浄化処理の負担を軽減する。 【解決手段】 トイレットペーパーに、パイナップル酵
素と、鉱滓、多孔性鉱石および活性炭からなる群から選
択される少なくとも１種の粉体とを含有させる。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、トイレットペーパ
ーおよびその製造方法に関するものである。
ーおよびその製造方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】トイレの浄化槽中の汚水中には、排便中
の塩分やトイレ掃除用の洗剤中に含まれる塩素化合物が
多量に含まれている。さらに、トイレから下水中に排出
される汚水中には、前記に加えて、その他の生活排水中
の塩分や塩素化合物が含まれている。このため、これら
汚水中では前記塩分や塩素化合物により微生物の繁殖が
抑制され、その結果、そのままでは、浄化槽や下水処理
設備中における微生物による有機、無機の汚染物質の分
解作用が進まず、また悪臭による環境問題が発生する。
このため、浄化槽や下水処理場で前記汚水中の塩分や塩
素化合物の分解除去、悪臭除去の処理をする必要があ
る。しかしながら、大量に発生するトイレ汚水や、トイ
レ汚水と他の生活排水とが混ざり合った混合汚水中の塩
分や塩素化合物、さらには悪臭を完全に除去することは
困難である。
の塩分やトイレ掃除用の洗剤中に含まれる塩素化合物が
多量に含まれている。さらに、トイレから下水中に排出
される汚水中には、前記に加えて、その他の生活排水中
の塩分や塩素化合物が含まれている。このため、これら
汚水中では前記塩分や塩素化合物により微生物の繁殖が
抑制され、その結果、そのままでは、浄化槽や下水処理
設備中における微生物による有機、無機の汚染物質の分
解作用が進まず、また悪臭による環境問題が発生する。
このため、浄化槽や下水処理場で前記汚水中の塩分や塩
素化合物の分解除去、悪臭除去の処理をする必要があ
る。しかしながら、大量に発生するトイレ汚水や、トイ
レ汚水と他の生活排水とが混ざり合った混合汚水中の塩
分や塩素化合物、さらには悪臭を完全に除去することは
困難である。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の点に鑑
み、トイレ汚水や、それが混ざった混合汚水中に含有さ
れている、排便中の塩分や洗剤中に含まれる塩素化合
物、さらにはその他の排水中の塩分や塩素化合物の除去
を促進し、且つ悪臭を除去しうるトイレットペーパーを
提供し、トイレの浄化槽中の汚水やトイレから下水中へ
排水される汚水中に含まれる塩分や塩素化合物の量を低
減し、微生物叢を豊かにし、原生生物等の繁殖を促し、
また悪臭を除去することで、浄化槽や下水処理設備にお
ける汚水浄化処理の負担を軽減せんとするものである。
み、トイレ汚水や、それが混ざった混合汚水中に含有さ
れている、排便中の塩分や洗剤中に含まれる塩素化合
物、さらにはその他の排水中の塩分や塩素化合物の除去
を促進し、且つ悪臭を除去しうるトイレットペーパーを
提供し、トイレの浄化槽中の汚水やトイレから下水中へ
排水される汚水中に含まれる塩分や塩素化合物の量を低
減し、微生物叢を豊かにし、原生生物等の繁殖を促し、
また悪臭を除去することで、浄化槽や下水処理設備にお
ける汚水浄化処理の負担を軽減せんとするものである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の目的
を達成するため鋭意研究を重ねた結果、塩分の発生源で
ある排便とともにトイレ中に頻繁に廃棄されるトイレッ
トペーパーに塩分や塩素化合物の分解作用や悪臭除去作
用等を有する物質を含有させておくことで、特別な処理
設備や、手間をかけることなく、塩分や塩素化合物の除
去、悪臭の除去を促進でき、その後の汚水浄化処理を容
易にすることができるとの着想を得、さらに、前記トイ
レットパーパーに含有させる塩分や塩素化合物の分解作
用、悪臭除去作用等を有する物質として、パイナップル
の果汁から抽出される、複数種類の高分子化合物を分解
する作用を有するパイナップル酵素が有効であること、
さらに、このパイナップル酵素に加えて、鉱滓、多孔性
鉱石および活性炭からなる群から選択される少なくとも
１種の粉体を同時に用いることで、前記パイナップル酵
素によるトイレ汚水中の塩分や塩素化合物の分解作用、
悪臭除去作用等をより効果的に発揮しうることを見出
し、本発明を完成させるに至った。
を達成するため鋭意研究を重ねた結果、塩分の発生源で
ある排便とともにトイレ中に頻繁に廃棄されるトイレッ
トペーパーに塩分や塩素化合物の分解作用や悪臭除去作
用等を有する物質を含有させておくことで、特別な処理
設備や、手間をかけることなく、塩分や塩素化合物の除
去、悪臭の除去を促進でき、その後の汚水浄化処理を容
易にすることができるとの着想を得、さらに、前記トイ
レットパーパーに含有させる塩分や塩素化合物の分解作
用、悪臭除去作用等を有する物質として、パイナップル
の果汁から抽出される、複数種類の高分子化合物を分解
する作用を有するパイナップル酵素が有効であること、
さらに、このパイナップル酵素に加えて、鉱滓、多孔性
鉱石および活性炭からなる群から選択される少なくとも
１種の粉体を同時に用いることで、前記パイナップル酵
素によるトイレ汚水中の塩分や塩素化合物の分解作用、
悪臭除去作用等をより効果的に発揮しうることを見出
し、本発明を完成させるに至った。
【０００５】即ち、本発明に係るトイレットパーパー
は、パイナップル酵素と、鉱滓、多孔性鉱石および活性
炭からなる群から選択される少なくとも１種の粉体とを
含有させてなるものである。また、このトイレットパー
パーとして、前記パイナップル酵素と、鉱滓、多孔性鉱
石および活性炭からなる群から選択される少なくとも１
種の粉体（以下、これらをパイナップル酵素等というこ
ともある）をトイレットパーパーの片面に付着させ、前
記付着面を内側にして他のペーパーを積層して二枚重ね
のトイレットパーパーとしてもよい。この場合の他のペ
ーパーとしては、前記と同様にパイナップル酵素等を含
有させたものでも、また、通常のペーパーであってもよ
い。
は、パイナップル酵素と、鉱滓、多孔性鉱石および活性
炭からなる群から選択される少なくとも１種の粉体とを
含有させてなるものである。また、このトイレットパー
パーとして、前記パイナップル酵素と、鉱滓、多孔性鉱
石および活性炭からなる群から選択される少なくとも１
種の粉体（以下、これらをパイナップル酵素等というこ
ともある）をトイレットパーパーの片面に付着させ、前
記付着面を内側にして他のペーパーを積層して二枚重ね
のトイレットパーパーとしてもよい。この場合の他のペ
ーパーとしては、前記と同様にパイナップル酵素等を含
有させたものでも、また、通常のペーパーであってもよ
い。
【０００６】上記のような本発明に係るトイレットパー
パーによれば、これの使用毎にパイナップル酵素および
鉱滓、多孔性鉱石、活性炭等の塩分、塩素化合物の分解
作用、悪臭除去作用等を有する物質が、トイレ中に排便
とともに廃棄され、浄化槽の汚水中あるいは下水中に混
入される。
パーによれば、これの使用毎にパイナップル酵素および
鉱滓、多孔性鉱石、活性炭等の塩分、塩素化合物の分解
作用、悪臭除去作用等を有する物質が、トイレ中に排便
とともに廃棄され、浄化槽の汚水中あるいは下水中に混
入される。
【０００７】前記パイナップル酵素は、脱水素、脱炭
酸、脱アミノ酸、脱サルファ、脱塩素等の複数種類の分
解酵素を含んでおり、塩分や塩素化合物に対し、複数の
酵素分解機能を発揮する。これにより、浄化槽中の汚水
中や下水中に含まれる塩分や有機の塩素化合物や、さら
にはある種の無機の塩素化合物はパイナップル酵素によ
る酵素作用を受けて酵素分解し、小分子化する。また、
パイナップル酵素は、汚水中の有機物をブドウ糖化し、
窒素化合物（例えば硝酸窒素）を分解してアミノ酸化す
ることで浄化を促進する。さらにパイナップル酵素は、
上記各種化合物の分解過程で多量の酸素を汚水中に導入
することで汚水中の酸素溶存量を増大させ、これと前記
ブドウ糖等の糖質の増大とが相まって、汚水中における
フラボバクテリウムや光合成菌の繁殖を促し、浄化設備
での浄化効率を向上させる。また、パイナップル酵素
は、トイレ汚水から発生する悪臭成分、例えばアンモニ
アガス等を無害なアミノ酸に変換する。さらに、無機の
塩素化合物の一部はパイナップル酵素と結合する。
酸、脱アミノ酸、脱サルファ、脱塩素等の複数種類の分
解酵素を含んでおり、塩分や塩素化合物に対し、複数の
酵素分解機能を発揮する。これにより、浄化槽中の汚水
中や下水中に含まれる塩分や有機の塩素化合物や、さら
にはある種の無機の塩素化合物はパイナップル酵素によ
る酵素作用を受けて酵素分解し、小分子化する。また、
パイナップル酵素は、汚水中の有機物をブドウ糖化し、
窒素化合物（例えば硝酸窒素）を分解してアミノ酸化す
ることで浄化を促進する。さらにパイナップル酵素は、
上記各種化合物の分解過程で多量の酸素を汚水中に導入
することで汚水中の酸素溶存量を増大させ、これと前記
ブドウ糖等の糖質の増大とが相まって、汚水中における
フラボバクテリウムや光合成菌の繁殖を促し、浄化設備
での浄化効率を向上させる。また、パイナップル酵素
は、トイレ汚水から発生する悪臭成分、例えばアンモニ
アガス等を無害なアミノ酸に変換する。さらに、無機の
塩素化合物の一部はパイナップル酵素と結合する。
【０００８】また、鉱滓は、その中に含まれる多元素、
例えば希土類、バナジュウム族、白金族の元素が金属触
媒（例えば金属錯体）となり、パイナップル酵素による
塩分や塩素化合物の分解作用、悪臭除去作用を促進す
る。
例えば希土類、バナジュウム族、白金族の元素が金属触
媒（例えば金属錯体）となり、パイナップル酵素による
塩分や塩素化合物の分解作用、悪臭除去作用を促進す
る。
【０００９】さらに、多孔性鉱石または活性炭の粉体
は、トイレ汚水から発生する悪臭成分を吸着する。
は、トイレ汚水から発生する悪臭成分を吸着する。
【００１０】前記パイナップル酵素は、鉱滓、多孔性鉱
石および活性炭からなる群から選択される少なくとも１
種の粉体に保持させた状態で用いることが好ましい。パ
イナップル酵素を多孔性鉱石または活性炭の粉体に保持
させた場合には、多孔性鉱石または活性炭の粉体が、ト
イレ汚水から発生する悪臭成分を吸着するとともに、該
多孔性鉱石または活性炭の粉体に保持させたパイナップ
ル酵素が、吸着されたアンモニアガス等の悪臭成分を無
害なアミノ酸等に効率よく変換することができる。
石および活性炭からなる群から選択される少なくとも１
種の粉体に保持させた状態で用いることが好ましい。パ
イナップル酵素を多孔性鉱石または活性炭の粉体に保持
させた場合には、多孔性鉱石または活性炭の粉体が、ト
イレ汚水から発生する悪臭成分を吸着するとともに、該
多孔性鉱石または活性炭の粉体に保持させたパイナップ
ル酵素が、吸着されたアンモニアガス等の悪臭成分を無
害なアミノ酸等に効率よく変換することができる。
【００１１】上記トイレットパーパーを製造する方法と
しては、（１）パイナップル酵素と、鉱滓、多孔性鉱石
および活性炭からなる群から選択される少なくとも１種
の粉体とを混合したパルプスラリーを抄紙機を用い、常
法に従って抄紙し、脱水、乾燥する方法、（２）抄紙機
を用いて抄紙し、抄紙網上で脱水された湿紙の上に、パ
イナップル酵素と、鉱滓、多孔性鉱石および活性炭から
なる群から選択される少なくとも１種の粉体とを散布
し、乾燥する方法、（３）抄紙機を用いて抄紙し、抄紙
網上で脱水された湿紙の上に、パイナップル酵素と、鉱
滓、多孔性鉱石および活性炭からなる群から選択される
少なくとも１種の粉体とを水中に分散して懸濁させた懸
濁液を散布し、乾燥させる方法、（４）抄紙機を用いて
製造されたペーパーに、パイナップル酵素と、鉱滓、多
孔性鉱石および活性炭からなる群から選択される少なく
とも１種の粉体とを水中に分散して懸濁させた懸濁液を
散布し、乾燥する方法、（５）抄紙機を用いて製造され
たペーパーに、パイナップル酵素と、鉱滓、多孔性鉱石
および活性炭からなる群から選択される少なくとも１種
の粉体とを水中に分散して懸濁させた懸濁液を散布し、
これを乾燥する方法、（６）前記（１）〜（５）のいず
れかの方法により製造したペーパーに、別に製造したペ
ーパーを積層する方法、等が挙げられるが、本発明のト
イレットパーパーの製造方法には限定はなく、ここに挙
げた方法に限定されるものではない。
しては、（１）パイナップル酵素と、鉱滓、多孔性鉱石
および活性炭からなる群から選択される少なくとも１種
の粉体とを混合したパルプスラリーを抄紙機を用い、常
法に従って抄紙し、脱水、乾燥する方法、（２）抄紙機
を用いて抄紙し、抄紙網上で脱水された湿紙の上に、パ
イナップル酵素と、鉱滓、多孔性鉱石および活性炭から
なる群から選択される少なくとも１種の粉体とを散布
し、乾燥する方法、（３）抄紙機を用いて抄紙し、抄紙
網上で脱水された湿紙の上に、パイナップル酵素と、鉱
滓、多孔性鉱石および活性炭からなる群から選択される
少なくとも１種の粉体とを水中に分散して懸濁させた懸
濁液を散布し、乾燥させる方法、（４）抄紙機を用いて
製造されたペーパーに、パイナップル酵素と、鉱滓、多
孔性鉱石および活性炭からなる群から選択される少なく
とも１種の粉体とを水中に分散して懸濁させた懸濁液を
散布し、乾燥する方法、（５）抄紙機を用いて製造され
たペーパーに、パイナップル酵素と、鉱滓、多孔性鉱石
および活性炭からなる群から選択される少なくとも１種
の粉体とを水中に分散して懸濁させた懸濁液を散布し、
これを乾燥する方法、（６）前記（１）〜（５）のいず
れかの方法により製造したペーパーに、別に製造したペ
ーパーを積層する方法、等が挙げられるが、本発明のト
イレットパーパーの製造方法には限定はなく、ここに挙
げた方法に限定されるものではない。
【００１２】
【発明の実施の形態】本発明における塩分や塩素化合物
は、有機物および無機物の両方を含み、排便中の塩分や
トイレ洗浄剤中の塩素化合物、さらにはトイレ汚水と混
合される他の生活排水中の塩分や塩素化合物等が対象と
なる。
は、有機物および無機物の両方を含み、排便中の塩分や
トイレ洗浄剤中の塩素化合物、さらにはトイレ汚水と混
合される他の生活排水中の塩分や塩素化合物等が対象と
なる。
【００１３】本発明に用いられるパイナップル酵素は、
パイナップル果汁を搾出し、酵素が活性状態のまま濃縮
若しくは乾燥させた液状若しくは粉状のものである。パ
イナップル酵素の主成分は、下記の如くである。なお、
括弧内は作用対象物である。 アルコールデハイドロゲナーゼ（アルコール） ラクテートデハイドロゲナーゼ（乳糖） グルコース６リン酸デハイドロゲナーゼ（糖質） アルデヒドデハイドロゲナーゼ（アルデヒド） Ｌ・アスパルテイト・ベーターセミアルデヒド・ＮＡＤ
Ｐオキシドレクターゼ（アルデヒド） グルタミン酸デハイドロゲナーゼ（アミノ酸） アスパラギン酸セミアルデヒド・デハイドロゲナーゼ
（アミノ酸） ＮＡＤＰＨ2 チクトクロームＣ・リアクターゼ（ＮＡＤ
Ｐ） グルタチオン・デハイドロゲナーゼ（グルタチオン） トレハローズリン酸シンテクターゼ（糖質） ポリフォスヘエードキナーゼ（ＡＴＰ） エタノールアミンフォスヘエードサイチジル・トランス
フェラーゼ（ＣＴＰ） トレハローズフォスファターゼ（糖質） メタルチオ・フォスフォ・グリセレート・フォスファタ
ーゼ（グリセリン） イヌラーゼ（イヌリン） β−マンノシターゼ（糖質） ウリジン・ヌクレオシターゼ（アミノ酸） シトシン・ジアミナーゼ（シトシン） メチルシステインシンテターゼ（アミノ酸） アスパラギン酸シンテターゼ（ＡＴＰ） コハク酸デハイドロゲナーゼ（コハク酸） アコニチン酸ハイドロゲナーゼ（クエン酸） フマレイトハイドロゲナーゼ（マロン酸） マレイトデハイドロゲナーゼ（マロン酸） クエン酸シンテターゼ（アセチルＣouＡ） イソクエン酸デハイドロゲナーゼ（クエン酸） ＬＳＮＡＤＰオキシダクターゼ（クエン酸） モノアミンオキシダクターゼ（アミン） ヒスタミナーゼ（アミン） ピルビン酸デカルボキシラーゼ（オキソ酸） ＡＴＰアーゼ（ＡＴＰ） ヌクレオチドピロフォスファターゼ（核酸） エンドポリフォスファターゼ（ＡＴＰ） ＡＴＰフォスフォハイドロラーゼ（ＡＴＰ） オロチジン５リン酸デカルボキシラーゼ（オロチジン） およびその他の酵素。
パイナップル果汁を搾出し、酵素が活性状態のまま濃縮
若しくは乾燥させた液状若しくは粉状のものである。パ
イナップル酵素の主成分は、下記の如くである。なお、
括弧内は作用対象物である。 アルコールデハイドロゲナーゼ（アルコール） ラクテートデハイドロゲナーゼ（乳糖） グルコース６リン酸デハイドロゲナーゼ（糖質） アルデヒドデハイドロゲナーゼ（アルデヒド） Ｌ・アスパルテイト・ベーターセミアルデヒド・ＮＡＤ
Ｐオキシドレクターゼ（アルデヒド） グルタミン酸デハイドロゲナーゼ（アミノ酸） アスパラギン酸セミアルデヒド・デハイドロゲナーゼ
（アミノ酸） ＮＡＤＰＨ2 チクトクロームＣ・リアクターゼ（ＮＡＤ
Ｐ） グルタチオン・デハイドロゲナーゼ（グルタチオン） トレハローズリン酸シンテクターゼ（糖質） ポリフォスヘエードキナーゼ（ＡＴＰ） エタノールアミンフォスヘエードサイチジル・トランス
フェラーゼ（ＣＴＰ） トレハローズフォスファターゼ（糖質） メタルチオ・フォスフォ・グリセレート・フォスファタ
ーゼ（グリセリン） イヌラーゼ（イヌリン） β−マンノシターゼ（糖質） ウリジン・ヌクレオシターゼ（アミノ酸） シトシン・ジアミナーゼ（シトシン） メチルシステインシンテターゼ（アミノ酸） アスパラギン酸シンテターゼ（ＡＴＰ） コハク酸デハイドロゲナーゼ（コハク酸） アコニチン酸ハイドロゲナーゼ（クエン酸） フマレイトハイドロゲナーゼ（マロン酸） マレイトデハイドロゲナーゼ（マロン酸） クエン酸シンテターゼ（アセチルＣouＡ） イソクエン酸デハイドロゲナーゼ（クエン酸） ＬＳＮＡＤＰオキシダクターゼ（クエン酸） モノアミンオキシダクターゼ（アミン） ヒスタミナーゼ（アミン） ピルビン酸デカルボキシラーゼ（オキソ酸） ＡＴＰアーゼ（ＡＴＰ） ヌクレオチドピロフォスファターゼ（核酸） エンドポリフォスファターゼ（ＡＴＰ） ＡＴＰフォスフォハイドロラーゼ（ＡＴＰ） オロチジン５リン酸デカルボキシラーゼ（オロチジン） およびその他の酵素。
【００１４】前記パイナップル酵素は、多種の高分子有
機化合物分解酵素を含有しており、パイナップル果汁を
搾出するのみの作業で容易に入手できるため、個々の分
解酵素を人工的に合成したり、別個に抽出するよりも安
価に製造できる。なお、通常、パイナップル酵素は、活
性を保持したまま使用するために、木炭粉や粘土に担持
させたり、またはブドウ糖に含浸させた製剤の状態で使
用されるが、その形態は液状であっても良いし、乾燥粉
末若しくは顆粒状であっても良い。
機化合物分解酵素を含有しており、パイナップル果汁を
搾出するのみの作業で容易に入手できるため、個々の分
解酵素を人工的に合成したり、別個に抽出するよりも安
価に製造できる。なお、通常、パイナップル酵素は、活
性を保持したまま使用するために、木炭粉や粘土に担持
させたり、またはブドウ糖に含浸させた製剤の状態で使
用されるが、その形態は液状であっても良いし、乾燥粉
末若しくは顆粒状であっても良い。
【００１５】前記パイナップル酵素の使用量に制限はな
いが、トイレットペーパーの乾燥紙重量に対して０．０
１％程度以上の使用量で目的とする効果を発揮すること
ができる。
いが、トイレットペーパーの乾燥紙重量に対して０．０
１％程度以上の使用量で目的とする効果を発揮すること
ができる。
【００１６】また、鉱滓とは鉄やステンレス等の金属を
鉄鉱石等から採取する際、または研磨材原料を作る際に
生じるスラグであり、例えば赤鉱滓等がある。より詳細
には、熔錬をはじめ、炉で金属を融解するときに融剤の
添加により意識的に生成させる人工的な混合物であり、
ＳｉＯ2を主成分とする。一般には液相で生成するもの
で、装入物中に存在して目的物に入ることを希望しない
脈石や不純物をできるだけ多く含有させるように計画さ
れ、その適否は作業の成果を大いに左右する。非鉄金属
精練では「からみ」と呼ぶ。金属の融解、精練でできる
金属分の多い「浮きかす」も広義の鉱滓（スラグ）であ
り、本発明における鉱滓はこの広義のものも含む。本発
明においては種々の鉱滓を単独でまたは二種以上を混合
して使用し得る。
鉄鉱石等から採取する際、または研磨材原料を作る際に
生じるスラグであり、例えば赤鉱滓等がある。より詳細
には、熔錬をはじめ、炉で金属を融解するときに融剤の
添加により意識的に生成させる人工的な混合物であり、
ＳｉＯ2を主成分とする。一般には液相で生成するもの
で、装入物中に存在して目的物に入ることを希望しない
脈石や不純物をできるだけ多く含有させるように計画さ
れ、その適否は作業の成果を大いに左右する。非鉄金属
精練では「からみ」と呼ぶ。金属の融解、精練でできる
金属分の多い「浮きかす」も広義の鉱滓（スラグ）であ
り、本発明における鉱滓はこの広義のものも含む。本発
明においては種々の鉱滓を単独でまたは二種以上を混合
して使用し得る。
【００１７】また、鉱滓の粒度は２５０メッシュ以下が
好ましく、より微粉末である方がより好ましい。これは
接触面積が大きくなり、塩素化合物の分解反応がより促
進されることと、トイレットパーパーの使用感を阻害し
ないためである。
好ましく、より微粉末である方がより好ましい。これは
接触面積が大きくなり、塩素化合物の分解反応がより促
進されることと、トイレットパーパーの使用感を阻害し
ないためである。
【００１８】鉱滓の使用量は、前記パイナップル酵素製
剤１〜１０重量部に対して２〜１０重量部程度である。
剤１〜１０重量部に対して２〜１０重量部程度である。
【００１９】多孔性鉱石としては、例えばグリーンゼオ
ライト、白色ゼオライト等の沸石等が挙げられ、また、
活性炭としてはヤシガラ活性炭等が挙げられるが、これ
らの多孔性鉱石や活性炭は、本発明の目的とする吸着効
果を有するものであれば特に限定はされない。これらの
多孔性鉱石や活性炭は、接触面積が大きくなり、吸着効
果が高いこと、また、トイレットパーパーの使用感を阻
害しないためにも、微細粉末または粉体状のものを用い
る必要がある。
ライト、白色ゼオライト等の沸石等が挙げられ、また、
活性炭としてはヤシガラ活性炭等が挙げられるが、これ
らの多孔性鉱石や活性炭は、本発明の目的とする吸着効
果を有するものであれば特に限定はされない。これらの
多孔性鉱石や活性炭は、接触面積が大きくなり、吸着効
果が高いこと、また、トイレットパーパーの使用感を阻
害しないためにも、微細粉末または粉体状のものを用い
る必要がある。
【００２０】多孔性鉱石や活性炭の使用量は、パイナッ
プル酵素製剤１〜１０重量部に対して１〜１０重量部で
ある。
プル酵素製剤１〜１０重量部に対して１〜１０重量部で
ある。
【００２１】本発明に係るトイレットパーパーの製造方
法は、上記パイナップル酵素等を含有させる以外は、公
知の抄紙機、および原料を用い、通常の製造方法により
製造することができる。即ち、抄紙機としては、通常用
いられている長網抄紙機、丸網抄紙機等を用いることが
できる。また、原料パルプとしては、広葉樹パルプもし
くは針葉樹パルプ等の木材パルプ、木綿パルプ、その他
の植物性パルプ、レーヨンパルプ、さらには回収古紙等
が挙げられる。なお、上記パイナップル酵素、鉱滓、多
孔性鉱石、活性炭は、粉体状のパイナップル酵素製剤に
他の粉体を混合した粉体混合物の状態で使用してもよい
し、これらの粉体を混合せずにそれぞれにペーパーに含
有させてもよいし、さらには、液状のパイナップル酵素
製剤を前記の他の粉体に含浸させた状態で使用してもよ
い。
法は、上記パイナップル酵素等を含有させる以外は、公
知の抄紙機、および原料を用い、通常の製造方法により
製造することができる。即ち、抄紙機としては、通常用
いられている長網抄紙機、丸網抄紙機等を用いることが
できる。また、原料パルプとしては、広葉樹パルプもし
くは針葉樹パルプ等の木材パルプ、木綿パルプ、その他
の植物性パルプ、レーヨンパルプ、さらには回収古紙等
が挙げられる。なお、上記パイナップル酵素、鉱滓、多
孔性鉱石、活性炭は、粉体状のパイナップル酵素製剤に
他の粉体を混合した粉体混合物の状態で使用してもよい
し、これらの粉体を混合せずにそれぞれにペーパーに含
有させてもよいし、さらには、液状のパイナップル酵素
製剤を前記の他の粉体に含浸させた状態で使用してもよ
い。
【００２２】上記のように抄紙機により製造されるトイ
レットパーパーにパイナップル酵素および鉱滓、多孔性
鉱石、活性炭等の粉体を含有させる方法としては、抄紙
原料のパルプスラリーに前記パイナップル酵素等を添加
しておき、通常の方法で抄紙することで製造する方法、
抄紙機により常法通りトイレットパーパーを製造するに
際し、原料パルプを抄紙して抄紙網上で脱水される湿紙
の上から前記パイナップル酵素等の粉体、またはこれを
水中に懸濁させた懸濁液を散布したのち、常法通り脱
水、乾燥させて製造する方法、さらには、抄紙機により
常法により製造されたペーパーにパイナップル酵素と粉
体等とを水中に分散して懸濁させた懸濁液を散布し、乾
燥させる方法等が挙げられるが、何れの方法によって製
造してもよい。
レットパーパーにパイナップル酵素および鉱滓、多孔性
鉱石、活性炭等の粉体を含有させる方法としては、抄紙
原料のパルプスラリーに前記パイナップル酵素等を添加
しておき、通常の方法で抄紙することで製造する方法、
抄紙機により常法通りトイレットパーパーを製造するに
際し、原料パルプを抄紙して抄紙網上で脱水される湿紙
の上から前記パイナップル酵素等の粉体、またはこれを
水中に懸濁させた懸濁液を散布したのち、常法通り脱
水、乾燥させて製造する方法、さらには、抄紙機により
常法により製造されたペーパーにパイナップル酵素と粉
体等とを水中に分散して懸濁させた懸濁液を散布し、乾
燥させる方法等が挙げられるが、何れの方法によって製
造してもよい。
【００２３】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明を具体的に説明す
るが、これらの実施例は何ら本発明を限定するものでは
ない。
るが、これらの実施例は何ら本発明を限定するものでは
ない。
【００２４】（１）原料 パイナップル酵素としては、パイナップル果実から搾出
したパイナップル果汁を常温で脱水濃縮した後、熱風乾
燥させることにより生成した、活性を有するパイナップ
ル酵素の粉末を、３０重量％の割合でブドウ糖に含浸し
たパイナップル酵素製剤を使用した。鉱滓としては、ス
テンレス鉱石から生じる赤鉱滓（ピンク鉱滓）の微粉末
を使用した。多孔性鉱石としては沸石の微粉末を使用し
た。活性炭としては、ヤシガラ活性炭の微粉末を使用し
た。
したパイナップル果汁を常温で脱水濃縮した後、熱風乾
燥させることにより生成した、活性を有するパイナップ
ル酵素の粉末を、３０重量％の割合でブドウ糖に含浸し
たパイナップル酵素製剤を使用した。鉱滓としては、ス
テンレス鉱石から生じる赤鉱滓（ピンク鉱滓）の微粉末
を使用した。多孔性鉱石としては沸石の微粉末を使用し
た。活性炭としては、ヤシガラ活性炭の微粉末を使用し
た。
【００２５】（２）トイレットパーパーの製造 パルプスラリーに対して、上記したパイナップル酵素、
鉱滓、多孔性鉱石および活性炭を表１に示す割合で混合
したものを、乾燥紙重量に対して６％または３％となる
ように添加し、常法に従って巾１１４ｍｍのトイレット
パーパーを製造した。
鉱滓、多孔性鉱石および活性炭を表１に示す割合で混合
したものを、乾燥紙重量に対して６％または３％となる
ように添加し、常法に従って巾１１４ｍｍのトイレット
パーパーを製造した。
【００２６】
【表１】
【００２７】（３）塩素化合物除去効果 上記のようにして製造したトイレットパーパー、および
前記パイナップル酵素等を添加しないで製造した通常の
トイレットパーパー（比較例）の３０ｍロール分（１０
０ｇ）を、併合浄化槽中から採取した屎尿その他の生活
排水が混濁した状態の汚水（塩素イオン濃度１１２ｐｐ
ｍ）１００Ｌ中に投入して浸漬し、室温（夏場で平均約
３０℃)で４８時間後、汚水中の塩素イオン濃度を測定
したところ、パイナップル酵素等を含有する実施例１〜
５のトイレットパーパーを浸漬した汚水中の塩素イオン
濃度は平均約１ｐｐｍ、最低では０．７ｐｐｍに減少し
ていた。これに対し、パイナップル酵素等を含まない比
較例のトイレットパーパーを浸漬した汚水中の塩素イオ
ンはトイレットパーパー浸漬前後で殆ど変化はなく１１
２ｐｐｍ程度のままであった。また、実施例において
は、トイレットパーパー浸漬処理後、数日で汚水から蚊
が発生し、汚水中にはボウフラが多数発生していた。ま
た、汚水にはアンモニア、硫化物、脂肪分解臭などの臭
気は全くなかった。
前記パイナップル酵素等を添加しないで製造した通常の
トイレットパーパー（比較例）の３０ｍロール分（１０
０ｇ）を、併合浄化槽中から採取した屎尿その他の生活
排水が混濁した状態の汚水（塩素イオン濃度１１２ｐｐ
ｍ）１００Ｌ中に投入して浸漬し、室温（夏場で平均約
３０℃)で４８時間後、汚水中の塩素イオン濃度を測定
したところ、パイナップル酵素等を含有する実施例１〜
５のトイレットパーパーを浸漬した汚水中の塩素イオン
濃度は平均約１ｐｐｍ、最低では０．７ｐｐｍに減少し
ていた。これに対し、パイナップル酵素等を含まない比
較例のトイレットパーパーを浸漬した汚水中の塩素イオ
ンはトイレットパーパー浸漬前後で殆ど変化はなく１１
２ｐｐｍ程度のままであった。また、実施例において
は、トイレットパーパー浸漬処理後、数日で汚水から蚊
が発生し、汚水中にはボウフラが多数発生していた。ま
た、汚水にはアンモニア、硫化物、脂肪分解臭などの臭
気は全くなかった。
【００２８】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、塩分、
塩素化合物、その他の汚染物質、有害物質の分解作用、
悪臭除去作用等を有するパイナップル酵素等をトイレッ
トパーパーに含有させたことで、排便の度にこのトイレ
ットパーパーがトイレ中に廃棄され、その中に含有され
たパイナップル酵素等がトイレ汚水中に混入される。こ
れにより、汚水中の塩分や塩素化合物、さらにはその他
の汚染物質、有害物質等が前記汚水中に混入されたパイ
ナップル酵素等により分解除去され、微生物叢が豊かに
なり、汚水の浄化が促進され、原生生物の繁殖も容易と
なり、また、悪臭も除去される結果、浄化槽や下水処理
設備における汚水の浄化処理の負担を軽減することがで
きる。
塩素化合物、その他の汚染物質、有害物質の分解作用、
悪臭除去作用等を有するパイナップル酵素等をトイレッ
トパーパーに含有させたことで、排便の度にこのトイレ
ットパーパーがトイレ中に廃棄され、その中に含有され
たパイナップル酵素等がトイレ汚水中に混入される。こ
れにより、汚水中の塩分や塩素化合物、さらにはその他
の汚染物質、有害物質等が前記汚水中に混入されたパイ
ナップル酵素等により分解除去され、微生物叢が豊かに
なり、汚水の浄化が促進され、原生生物の繁殖も容易と
なり、また、悪臭も除去される結果、浄化槽や下水処理
設備における汚水の浄化処理の負担を軽減することがで
きる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成１２年１月３１日（２０００．１．３
１）
１）
【手続補正１】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項７
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正２】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】０００４
【補正方法】変更
【補正内容】
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の目的
を達成するため鋭意研究を重ねた結果、塩分の発生源で
ある排便とともにトイレ中に頻繁に廃棄されるトイレッ
トペーパーに塩分や塩素化合物の分解作用や悪臭除去作
用等を有する物質を含有させておくことで、特別な処理
設備や、手間をかけることなく、塩分や塩素化合物の除
去、悪臭の除去を促進でき、その後の汚水浄化処理を容
易にすることができるとの着想を得、さらに、前記トイ
レットペーパーに含有させる塩分や塩素化合物の分解作
用、悪臭除去作用等を有する物質として、パイナップル
の果汁から抽出される、複数種類の高分子化合物を分解
する作用を有するパイナップル酵素が有効であること、
さらに、このパイナップル酵素に加えて、鉱滓、多孔性
鉱石および活性炭からなる群から選択される少なくとも
１種の粉体を同時に用いることで、前記パイナップル酵
素によるトイレ汚水中の塩分や塩素化合物の分解作用、
悪臭除去作用等をより効果的に発揮しうることを見出
し、本発明を完成させるに至った。
を達成するため鋭意研究を重ねた結果、塩分の発生源で
ある排便とともにトイレ中に頻繁に廃棄されるトイレッ
トペーパーに塩分や塩素化合物の分解作用や悪臭除去作
用等を有する物質を含有させておくことで、特別な処理
設備や、手間をかけることなく、塩分や塩素化合物の除
去、悪臭の除去を促進でき、その後の汚水浄化処理を容
易にすることができるとの着想を得、さらに、前記トイ
レットペーパーに含有させる塩分や塩素化合物の分解作
用、悪臭除去作用等を有する物質として、パイナップル
の果汁から抽出される、複数種類の高分子化合物を分解
する作用を有するパイナップル酵素が有効であること、
さらに、このパイナップル酵素に加えて、鉱滓、多孔性
鉱石および活性炭からなる群から選択される少なくとも
１種の粉体を同時に用いることで、前記パイナップル酵
素によるトイレ汚水中の塩分や塩素化合物の分解作用、
悪臭除去作用等をより効果的に発揮しうることを見出
し、本発明を完成させるに至った。
【手続補正３】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】０００５
【補正方法】変更
【補正内容】
【０００５】即ち、本発明に係るトイレットペーパー
は、パイナップル酵素と、鉱滓、多孔性鉱石および活性
炭からなる群から選択される少なくとも１種の粉体とを
含有させてなるものである。また、このトイレットペー
パーとして、前記パイナップル酵素と、鉱滓、多孔性鉱
石および活性炭からなる群から選択される少なくとも１
種の粉体（以下、これらをパイナップル酵素等というこ
ともある）をトイレットペーパーの片面に付着させ、前
記付着面を内側にして他のペーパーを積層して二枚重ね
のトイレットペーパーとしてもよい。この場合の他のペ
ーパーとしては、前記と同様にパイナップル酵素等を含
有させたものでも、また、通常のペーパーであってもよ
い。
は、パイナップル酵素と、鉱滓、多孔性鉱石および活性
炭からなる群から選択される少なくとも１種の粉体とを
含有させてなるものである。また、このトイレットペー
パーとして、前記パイナップル酵素と、鉱滓、多孔性鉱
石および活性炭からなる群から選択される少なくとも１
種の粉体（以下、これらをパイナップル酵素等というこ
ともある）をトイレットペーパーの片面に付着させ、前
記付着面を内側にして他のペーパーを積層して二枚重ね
のトイレットペーパーとしてもよい。この場合の他のペ
ーパーとしては、前記と同様にパイナップル酵素等を含
有させたものでも、また、通常のペーパーであってもよ
い。
【手続補正４】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】０００６
【補正方法】変更
【補正内容】
【０００６】上記のような本発明に係るトイレットペー
パーによれば、これの使用毎にパイナップル酵素および
鉱滓、多孔性鉱石、活性炭等の塩分、塩素化合物の分解
作用、悪臭除去作用等を有する物質が、トイレ中に排便
とともに廃棄され、浄化槽の汚水中あるいは下水中に混
入される。
パーによれば、これの使用毎にパイナップル酵素および
鉱滓、多孔性鉱石、活性炭等の塩分、塩素化合物の分解
作用、悪臭除去作用等を有する物質が、トイレ中に排便
とともに廃棄され、浄化槽の汚水中あるいは下水中に混
入される。
【手続補正５】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】００１１
【補正方法】変更
【補正内容】
【００１１】上記トイレットペーパーを製造する方法と
しては、（１）パイナップル酵素と、鉱滓、多孔性鉱石
および活性炭からなる群から選択される少なくとも１種
の粉体とを混合したパルプスラリーを抄紙機を用い、常
法に従って抄紙し、脱水、乾燥する方法、（２）抄紙機
を用いて抄紙し、抄紙網上で脱水された湿紙の上に、パ
イナップル酵素と、鉱滓、多孔性鉱石および活性炭から
なる群から選択される少なくとも１種の粉体とを散布
し、乾燥する方法、（３）抄紙機を用いて抄紙し、抄紙
網上で脱水された湿紙の上に、パイナップル酵素と、鉱
滓、多孔性鉱石および活性炭からなる群から選択される
少なくとも１種の粉体とを水中に分散して懸濁させた懸
濁液を散布し、乾燥させる方法、（４）抄紙機を用いて
製造されたペーパーに、パイナップル酵素と、鉱滓、多
孔性鉱石および活性炭からなる群から選択される少なく
とも１種の粉体とを水中に分散して懸濁させた懸濁液を
散布し、乾燥する方法、（５）抄紙機を用いて製造され
たペーパーに、パイナップル酵素と、鉱滓、多孔性鉱石
および活性炭からなる群から選択される少なくとも１種
の粉体とを水中に分散して懸濁させた懸濁液を散布し、
これを乾燥する方法、（６）前記（１）〜（５）のいず
れかの方法により製造したペーパーに、別に製造したペ
ーパーを積層する方法、等が挙げられるが、本発明のト
イレットペーパーの製造方法には限定はなく、ここに挙
げた方法に限定されるものではない。
しては、（１）パイナップル酵素と、鉱滓、多孔性鉱石
および活性炭からなる群から選択される少なくとも１種
の粉体とを混合したパルプスラリーを抄紙機を用い、常
法に従って抄紙し、脱水、乾燥する方法、（２）抄紙機
を用いて抄紙し、抄紙網上で脱水された湿紙の上に、パ
イナップル酵素と、鉱滓、多孔性鉱石および活性炭から
なる群から選択される少なくとも１種の粉体とを散布
し、乾燥する方法、（３）抄紙機を用いて抄紙し、抄紙
網上で脱水された湿紙の上に、パイナップル酵素と、鉱
滓、多孔性鉱石および活性炭からなる群から選択される
少なくとも１種の粉体とを水中に分散して懸濁させた懸
濁液を散布し、乾燥させる方法、（４）抄紙機を用いて
製造されたペーパーに、パイナップル酵素と、鉱滓、多
孔性鉱石および活性炭からなる群から選択される少なく
とも１種の粉体とを水中に分散して懸濁させた懸濁液を
散布し、乾燥する方法、（５）抄紙機を用いて製造され
たペーパーに、パイナップル酵素と、鉱滓、多孔性鉱石
および活性炭からなる群から選択される少なくとも１種
の粉体とを水中に分散して懸濁させた懸濁液を散布し、
これを乾燥する方法、（６）前記（１）〜（５）のいず
れかの方法により製造したペーパーに、別に製造したペ
ーパーを積層する方法、等が挙げられるが、本発明のト
イレットペーパーの製造方法には限定はなく、ここに挙
げた方法に限定されるものではない。
【手続補正６】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】００１７
【補正方法】変更
【補正内容】
【００１７】また、鉱滓の粒度は２５０メッシュ以下が
好ましく、より微粉末である方がより好ましい。これは
接触面積が大きくなり、塩素化合物の分解反応がより促
進されることと、トイレットペーパーの使用感を阻害し
ないためである。
好ましく、より微粉末である方がより好ましい。これは
接触面積が大きくなり、塩素化合物の分解反応がより促
進されることと、トイレットペーパーの使用感を阻害し
ないためである。
【手続補正７】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】００１９
【補正方法】変更
【補正内容】
【００１９】多孔性鉱石としては、例えばグリーンゼオ
ライト、白色ゼオライト等の沸石等が挙げられ、また、
活性炭としてはヤシガラ活性炭等が挙げられるが、これ
らの多孔性鉱石や活性炭は、本発明の目的とする吸着効
果を有するものであれば特に限定はされない。これらの
多孔性鉱石や活性炭は、接触面積が大きくなり、吸着効
果が高いこと、また、トイレットペーパーの使用感を阻
害しないためにも、微細粉末または粉体状のものを用い
る必要がある。
ライト、白色ゼオライト等の沸石等が挙げられ、また、
活性炭としてはヤシガラ活性炭等が挙げられるが、これ
らの多孔性鉱石や活性炭は、本発明の目的とする吸着効
果を有するものであれば特に限定はされない。これらの
多孔性鉱石や活性炭は、接触面積が大きくなり、吸着効
果が高いこと、また、トイレットペーパーの使用感を阻
害しないためにも、微細粉末または粉体状のものを用い
る必要がある。
【手続補正８】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】００２１
【補正方法】変更
【補正内容】
【００２１】本発明に係るトイレットペーパーの製造方
法は、上記パイナップル酵素等を含有させる以外は、公
知の抄紙機、および原料を用い、通常の製造方法により
製造することができる。即ち、抄紙機としては、通常用
いられている長網抄紙機、丸網抄紙機等を用いることが
できる。また、原料パルプとしては、広葉樹パルプもし
くは針葉樹パルプ等の木材パルプ、木綿パルプ、その他
の植物性パルプ、レーヨンパルプ、さらには回収古紙等
が挙げられる。なお、上記パイナップル酵素、鉱滓、多
孔性鉱石、活性炭は、粉体状のパイナップル酵素製剤に
他の粉体を混合した粉体混合物の状態で使用してもよい
し、これらの粉体を混合せずにそれぞれにペーパーに含
有させてもよいし、さらには、液状のパイナップル酵素
製剤を前記の他の粉体に含浸させた状態で使用してもよ
い。
法は、上記パイナップル酵素等を含有させる以外は、公
知の抄紙機、および原料を用い、通常の製造方法により
製造することができる。即ち、抄紙機としては、通常用
いられている長網抄紙機、丸網抄紙機等を用いることが
できる。また、原料パルプとしては、広葉樹パルプもし
くは針葉樹パルプ等の木材パルプ、木綿パルプ、その他
の植物性パルプ、レーヨンパルプ、さらには回収古紙等
が挙げられる。なお、上記パイナップル酵素、鉱滓、多
孔性鉱石、活性炭は、粉体状のパイナップル酵素製剤に
他の粉体を混合した粉体混合物の状態で使用してもよい
し、これらの粉体を混合せずにそれぞれにペーパーに含
有させてもよいし、さらには、液状のパイナップル酵素
製剤を前記の他の粉体に含浸させた状態で使用してもよ
い。
【手続補正９】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】００２２
【補正方法】変更
【補正内容】
【００２２】上記のように抄紙機により製造されるトイ
レットペーパーにパイナップル酵素および鉱滓、多孔性
鉱石、活性炭等の粉体を含有させる方法としては、抄紙
原料のパルプスラリーに前記パイナップル酵素等を添加
しておき、通常の方法で抄紙することで製造する方法、
抄紙機により常法通りトイレットペーパーを製造するに
際し、原料パルプを抄紙して抄紙網上で脱水される湿紙
の上から前記パイナップル酵素等の粉体、またはこれを
水中に懸濁させた懸濁液を散布したのち、常法通り脱
水、乾燥させて製造する方法、さらには、抄紙機により
常法により製造されたペーパーにパイナップル酵素と粉
体等とを水中に分散して懸濁させた懸濁液を散布し、乾
燥させる方法等が挙げられるが、何れの方法によって製
造してもよい。
レットペーパーにパイナップル酵素および鉱滓、多孔性
鉱石、活性炭等の粉体を含有させる方法としては、抄紙
原料のパルプスラリーに前記パイナップル酵素等を添加
しておき、通常の方法で抄紙することで製造する方法、
抄紙機により常法通りトイレットペーパーを製造するに
際し、原料パルプを抄紙して抄紙網上で脱水される湿紙
の上から前記パイナップル酵素等の粉体、またはこれを
水中に懸濁させた懸濁液を散布したのち、常法通り脱
水、乾燥させて製造する方法、さらには、抄紙機により
常法により製造されたペーパーにパイナップル酵素と粉
体等とを水中に分散して懸濁させた懸濁液を散布し、乾
燥させる方法等が挙げられるが、何れの方法によって製
造してもよい。
【手続補正１０】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】００２５
【補正方法】変更
【補正内容】
【００２５】（２）トイレットペーパーの製造 パルプスラリーに対して、上記したパイナップル酵素、
鉱滓、多孔性鉱石および活性炭を表１に示す割合で混合
したものを、乾燥紙重量に対して６％または３％となる
ように添加し、常法に従って巾１１４ｍｍのトイレット
ペーパーを製造した。
鉱滓、多孔性鉱石および活性炭を表１に示す割合で混合
したものを、乾燥紙重量に対して６％または３％となる
ように添加し、常法に従って巾１１４ｍｍのトイレット
ペーパーを製造した。
【手続補正１１】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】００２７
【補正方法】変更
【補正内容】
【００２７】（３）塩素化合物除去効果 上記のようにして製造したトイレットペーパー、および
前記パイナップル酵素等を添加しないで製造した通常の
トイレットペーパー（比較例）の３０ｍロール分（１０
０ｇ）を、併合浄化槽中から採取した屎尿その他の生活
排水が混濁した状態の汚水（塩素イオン濃度１１２ｐｐ
ｍ）１００Ｌ中に投入して浸漬し、室温（夏場で平均約
３０℃)で４８時間後、汚水中の塩素イオン濃度を測定
したところ、パイナップル酵素等を含有する実施例１〜
５のトイレットペーパーを浸漬した汚水中の塩素イオン
濃度は平均約１ｐｐｍ、最低では０．７ｐｐｍに減少し
ていた。これに対し、パイナップル酵素等を含まない比
較例のトイレットペーパーを浸漬した汚水中の塩素イオ
ンはトイレットペーパー浸漬前後で殆ど変化はなく１１
２ｐｐｍ程度のままであった。また、実施例において
は、トイレットペーパー浸漬処理後、数日で汚水から蚊
が発生し、汚水中にはボウフラが多数発生していた。ま
た、汚水にはアンモニア、硫化物、脂肪分解臭などの臭
気は全くなかった。
前記パイナップル酵素等を添加しないで製造した通常の
トイレットペーパー（比較例）の３０ｍロール分（１０
０ｇ）を、併合浄化槽中から採取した屎尿その他の生活
排水が混濁した状態の汚水（塩素イオン濃度１１２ｐｐ
ｍ）１００Ｌ中に投入して浸漬し、室温（夏場で平均約
３０℃)で４８時間後、汚水中の塩素イオン濃度を測定
したところ、パイナップル酵素等を含有する実施例１〜
５のトイレットペーパーを浸漬した汚水中の塩素イオン
濃度は平均約１ｐｐｍ、最低では０．７ｐｐｍに減少し
ていた。これに対し、パイナップル酵素等を含まない比
較例のトイレットペーパーを浸漬した汚水中の塩素イオ
ンはトイレットペーパー浸漬前後で殆ど変化はなく１１
２ｐｐｍ程度のままであった。また、実施例において
は、トイレットペーパー浸漬処理後、数日で汚水から蚊
が発生し、汚水中にはボウフラが多数発生していた。ま
た、汚水にはアンモニア、硫化物、脂肪分解臭などの臭
気は全くなかった。
【手続補正１２】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】００２８
【補正方法】変更
【補正内容】
【００２８】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、塩分、
塩素化合物、その他の汚染物質、有害物質の分解作用、
悪臭除去作用等を有するパイナップル酵素等をトイレッ
トペーパーに含有させたことで、排便の度にこのトイレ
ットペーパーがトイレ中に廃棄され、その中に含有され
たパイナップル酵素等がトイレ汚水中に混入される。こ
れにより、汚水中の塩分や塩素化合物、さらにはその他
の汚染物質、有害物質等が前記汚水中に混入されたパイ
ナップル酵素等により分解除去され、微生物叢が豊かに
なり、汚水の浄化が促進され、原生生物の繁殖も容易と
なり、また、悪臭も除去される結果、浄化槽や下水処理
設備における汚水の浄化処理の負担を軽減することがで
きる。
塩素化合物、その他の汚染物質、有害物質の分解作用、
悪臭除去作用等を有するパイナップル酵素等をトイレッ
トペーパーに含有させたことで、排便の度にこのトイレ
ットペーパーがトイレ中に廃棄され、その中に含有され
たパイナップル酵素等がトイレ汚水中に混入される。こ
れにより、汚水中の塩分や塩素化合物、さらにはその他
の汚染物質、有害物質等が前記汚水中に混入されたパイ
ナップル酵素等により分解除去され、微生物叢が豊かに
なり、汚水の浄化が促進され、原生生物の繁殖も容易と
なり、また、悪臭も除去される結果、浄化槽や下水処理
設備における汚水の浄化処理の負担を軽減することがで
きる。
フロントページの続き Ｆターム(参考） 4F100 AA37A AA37H AC10A AC10H AJ02A AJ02H BA01 BA02 BA10A BA10B DE01A DE01H DG10A DG10B EC182 GB71 JC00 4L055 AG02 AG25 AG43 AG95 AG96 AH01 AH02 AJ01 BE08 FA20 FA30 GA29
Claims (8)
- 【請求項１】 パイナップル酵素と、鉱滓、多孔性鉱石
および活性炭からなる群から選択される少なくとも１種
の粉体とを含有させてなることを特徴とするトイレット
ペーパー。 - 【請求項２】 片面に、パイナップル酵素と、鉱滓、多
孔性鉱石および活性炭からなる群から選択される少なく
とも１種の粉体とを付着させたペーパーに、前記付着面
を内側にして他のペーパーを積層してなる請求項１記載
のトイレットペーパー。 - 【請求項３】 パイナップル酵素を鉱滓、多孔性鉱石お
よび活性炭からなる群から選択される少なくとも１種の
粉体に保持させてなる請求項１または２記載のトイレッ
トペーパー。 - 【請求項４】 パイナップル酵素と、鉱滓、多孔性鉱石
および活性炭からなる群から選択される少なくとも１種
の粉体とを混合したパルプスラリーを抄紙機を用いて抄
紙し、脱水、乾燥するトイレットペーパーの製造方法。 - 【請求項５】 抄紙機を用いて抄紙し、抄紙網上で脱水
された湿紙の上に、パイナップル酵素と、鉱滓、多孔性
鉱石および活性炭からなる群から選択される少なくとも
１種の粉体とを散布した後、乾燥するトイレットペーパ
ーの製造方法。 - 【請求項６】 抄紙機を用いて抄紙し、抄紙網上で脱水
された湿紙の上に、パイナップル酵素と、鉱滓、多孔性
鉱石および活性炭からなる群から選択される少なくとも
１種の粉体とを水中に分散して懸濁させた懸濁液を散布
した後、乾燥するトイレットペーパーの製造方法。 - 【請求項７】 抄紙機を用いて製造されたペーパーに、
パイナップル酵素と、鉱滓、多孔性鉱石および活性炭か
らなる群から選択される少なくとも１種の粉体とを水中
に分散して懸濁させた懸濁液を散布し、これを乾燥する
トイレットパーパーの製造方法。 - 【請求項８】 請求項４〜７のいずれかに記載の方法に
より製造したペーパーに別に抄紙したペーパーを積層し
てなるトイレットペーパーの製造方法。
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| JP2012040527A (ja) * | 2010-08-20 | 2012-03-01 | Yoshiro Yamaguchi | 繊維製ディスポーザブルトイレタリィ用品及びそれを使用する有機排水の微生物学的排水処理方法 |
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