JP2000224245A - Ask通信機 - Google Patents

Ask通信機

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JP2000224245A
JP2000224245A JP11022101A JP2210199A JP2000224245A JP 2000224245 A JP2000224245 A JP 2000224245A JP 11022101 A JP11022101 A JP 11022101A JP 2210199 A JP2210199 A JP 2210199A JP 2000224245 A JP2000224245 A JP 2000224245A
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JP
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signal
gain
voltage signal
maximum
minimum
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JP11022101A
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English (en)
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Heishiro Kawagishi
平士郎 河岸
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Kyocera Corp
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Kyocera Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のASK通信機では、高い搬送波周波数
に対して変調指数が低下し、小型化・低コスト化や変調
指数制御の要求に十分に応えられなかった。 【解決手段】 搬送波信号を出力する周波数シンセサイ
ザ16と、デジタルベースバンド信号を出力する制御回路
20と、搬送波信号を利得制御増幅して送信信号を出力す
る利得制御増幅器15と、送信信号の電力に応じた検波電
圧信号Vdet を出力する検波回路12と、最大基準電圧信
号Vrefmaxと検波電圧信号Vdet を比較して最大利得設
定信号Vmax を出力する第1電圧比較器17と、最小基準
電圧信号Vrefminと検波電圧信号Vdet を比較して最小
利得設定信号Vmin を出力する第2電圧比較器18と、デ
ジタルベースバンド信号がHiレベルの時に最大利得設
定信号Vmax を、その他の時には最小利得設定信号Vmi
n を選択して利得制御増幅器15に出力する切換手段19と
を具備したASK通信機である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は移動体通信等に使用
されるASK通信機の内部構成に関するものである。
【0002】
【従来の技術】移動体通信等において音声等のアナログ
信号をデジタル信号に変調して伝送する方式には、AS
K(Amplitude Shift Keying:振幅変調)方式・FSK
(Frequency Shift Keying:周波数変調)・PSK(Ph
ase Shift Keying:位相変調)方式等の変調方式が用い
られている。
【0003】図2は従来の一般的なASK通信機の送信
系の回路構成の例を示すブロック図である。図2におい
て、1は送信アンテナ、2は検波回路、3はバンドパス
フィルタ、4は電力増幅器、5は利得制御増幅器、6は
周波数シンセサイザ、7は電圧比較器、8は変調器、9
はASK変調を行なうためのデジタルベースバンド信号
を送出する制御回路である。
【0004】図2のような構成の従来のASK通信機に
おいては、周波数シンセサイザ7から搬送周波数の搬送
波信号が出力されて変調器6に入力され、変調器6にお
いてその搬送波信号に制御回路9からのデジタルベース
バンド信号に基づいて変調がかけられて送信信号が出力
される。
【0005】ここで、周波数シンセサイザ7からの搬送
波信号と、送信時における制御回路9からのデジタルベ
ースバンド信号のHiレベル/Loレベルと、それに基
づいて変調器6により変調された送信信号との対応は、
例えば図3に示すようなものとなる。
【0006】図3において(a)は送信時に周波数シン
セサイザ7から変調器6へ入力される搬送波信号の振幅
変化を、(b)は送信時における制御回路9の出力であ
るデジタルベースバンド信号の振幅変化を、(c)は変
調器6によりASK変調が行なわれて利得制御増幅器5
へ入力される送信信号の振幅変化をそれぞれ示してお
り、いずれも横軸は時間を、縦軸は信号の振幅を表して
いる。
【0007】図3(b)に示すようなデジタルベースバ
ンド信号は、例えばCMOSレベルやTTLレベルのデ
ジタル信号であれば、Loレベルすなわち振幅0の時に
は0V、Hiレベルすなわち振幅1の時には5Vとな
る。
【0008】このようなデジタルベースバンド信号が変
調器6へ入力されると、周波数シンセサイザ7からの図
3(a)のような一定周波数・一定振幅の連続信号であ
る搬送波信号に対して、図3(c)に示すようにHiレ
ベルの時には搬送波信号と同じ周波数の一定振幅の信号
が出力され、Loレベルの時には振幅が0の信号が出力
されて(すなわち信号が出力されず)、これによりAS
K変調がかけられた送信信号が出力されることとなる。
【0009】そして、この送信信号は利得制御増幅器5
において所望の一定の出力電力に増幅され、必要に応じ
て電力増幅器4により十分な出力電力に増幅されて、バ
ンドパスフィルタ3によって不要波成分を減衰させた
後、送信アンテナ1より放射され送信される。
【0010】このような従来のASK通信機において
は、利得制御増幅器5の利得制御法としては、送信信号
を検波回路2において検出し、検波回路2からその送信
電力に応じて出力された検波電圧信号Vdet を電圧比較
器8において基準電圧信号Vref と比較して、両信号の
電圧が同じとなるよう利得制御増幅器5の増幅度(利
得)を一定の値に制御する制御電圧信号Vcontを電圧比
較器8から利得制御増幅器5に入力する方法が用いられ
ていた。これにより、利得制御ループを構成して利得制
御増幅器5の利得を制御し、送信信号の送信電力を一定
に保つようにされていた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図2に
示すような従来のASK通信機においては、通信情報の
増大に対応して送信周波数すなわち搬送波周波数が高く
なればなるほど、変調器6の高周波特性が劣化し、入出
力間のアイソレーションが劣化することから、変調器6
のオン/オフ比が低下して変調指数が低下するという問
題点があった。
【0012】このような性能の低下を防止する対策に
は、高周波特性の良好なセラミックパッケージ等を用い
た回路部品を使用する方法があるが、これら回路部品は
高価であるために通信機のコストが増加してしまうとい
う問題点があった。
【0013】そのため、近年、通信機の小型化・高機能
化とともに低価格化が急激に進められるなかで、ASK
通信機に対しても、より簡単な構成で部品点数を削減す
ることができ、それにより低コスト化も図れる回路構成
が強く要求されていた。
【0014】また、近年、通信情報量の増大により伝送
されるデジタルデータも増大しているために、デジタル
通信にはより高速化が要求されるとともに、増加する情
報伝送量に対応するために多値変調に対する要求も強く
なってきているが、従来のASK通信機では、その変調
器として最も低コストであるダイオード等のスイッチン
グ素子を用いていたことから、デジタルデータとしてと
り得る値はスイッチONかスイッチOFFの2値しか実
現できないため多値変調に対応できず、情報伝送量の増
加への対応が困難であるという問題点があった。
【0015】本発明は上記事情に鑑みて案出されたもの
であり、その目的は、ASK変調方式を用いたデジタル
通信機であるASK通信機について、高い搬送波周波数
に対しても変調指数が低下することなく、また、変調指
数を任意に設定できてこれにより簡単に多値変調を実現
することができ、将来さらに情報伝送量が増加した場合
にも容易に対応可能であり、しかも、簡単な構成で部品
点数を削減することができ、それにより低コスト化を図
ることもできるASK通信機を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明のASK通信機
は、周波数シンセサイザから出力された送信周波数の搬
送波信号および制御電圧信号が入力され、この制御電圧
信号に応じて利得を制御しつつ前記搬送波信号を増幅し
て送信信号を出力する利得制御増幅器と、この利得制御
増幅器と送信アンテナとの間に挿入され、前記送信信号
を検出してその電力に応じた検波電圧信号を出力する検
波回路と、この検波回路の出力側に接続されて、前記検
波電圧信号および前記送信信号の最大送信電力を設定す
るための最大基準電圧信号が入力され、両信号を比較し
て、前記検波電圧信号が前記最大基準電圧信号と等しく
なるように前記利得制御増幅器の利得を設定する最大利
得設定信号を出力する第1電圧比較器と、前記検波回路
の出力側に接続されて、前記検波電圧信号および前記送
信信号の最小送信電力を設定するための最小基準電圧信
号が入力され、両信号を比較して、前記検波電圧信号が
前記最小基準電圧信号と等しくなるように前記利得制御
増幅器の利得を設定する、接地電位以上で前記最大利得
設定信号より小さい電圧の最小利得設定信号を出力する
第2電圧比較器と、前記利得制御増幅器の前記制御電圧
信号側と前記第1および第2電圧比較器との間に接続さ
れて、前記最大利得設定信号および前記最小利得設定信
号ならびに制御回路から出力されたASK方式の変調を
行なうためのデジタルベースバンド信号が入力され、こ
のデジタルベースバンド信号がHiレベルの時に前記最
大利得設定信号を、その他の時には前記最小利得設定信
号を選択し、これを前記制御電圧信号として前記利得制
御増幅器に出力する切換手段とを具備したことを特徴と
するものである。
【0017】本発明のASK通信機によれば、利得制御
増幅器と、送信時にその送信電力を制御する利得制御増
幅器に対する利得制御ループにおいてASK変調器とし
て機能する切換手段とを用いたことから、利得制御増幅
器に利得制御範囲の大きな素子を用いることで高い搬送
周波数に対しても変調指数が低下しない変調回路を容易
に構成することができる。
【0018】また、利得制御増幅器への制御電圧信号と
して、デジタルベースバンド信号がHiレベルの時には
検波電圧信号が最大基準電圧信号と等しくなるような最
大利得設定信号を入力し、Loレベルの時には利得制御
増幅器への制御電圧信号として検波電圧信号が最小基準
電圧信号と等しくなるような、接地電位以上で最大利得
設定信号より小さい電圧の最小利得設定信号を入力する
ようにしたことから、デジタルベースバンド信号がHi
レベルの時には、利得制御増幅器の最大利得を所望の値
に制御しつつ最大送信電力を制御することができるとと
もに、最大利得設定信号を利得制御増幅器が本来発揮で
きる最大の利得を得るための制御電圧信号より小さく、
最小利得設定信号より大きい電圧値に設定することで、
多値変調にも容易に対応させることができる。また、デ
ジタルベースバンド信号がLoレベルの時には、利得制
御増幅器の最小利得を最大利得設定信号による最大利得
未満の所望の値に制御することができ、ASK変調にお
けるON/OFF比を任意に設定できるものとなって変
調指数を任意に設定することができる。
【0019】このような最大基準電圧信号および最小基
準電圧信号の設定・制御は、例えばこれらに対応する任
意のデジタル信号を出力する利得制御回路と、それらデ
ジタル信号をアナログ電圧信号に変換するD/Aコンバ
ータとを用いることにより精度よく行なうことができ
る。
【0020】しかも、本発明のASK通信機によれば、
デジタルベースバンド信号がHiレベルまたはLoレベ
ルのいずれの場合においても、利得制御ループに利得制
御増幅器に対する利得制御機能と同時にASK変調器と
しての機能を持たせることができるため、温度変化等に
対しても常に安定した出力を得ることができるととも
に、回路構成を簡単なものとして部品点数を削減するこ
とができ、それにより低コスト化を図ることも可能とな
る。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて本発明
を詳細に説明する。
【0022】図1は本発明のASK通信機の基本的な概
略構成を示すブロック図であり、送信系を示すものであ
る。同図において、11は送信アンテナ、12は送信信号を
検出してその電力に応じた検波電圧信号Vdet を出力す
る検波回路、13はバンドパスフィルタ、14は電力増幅器
である。なお、この電力増幅器14は所望の送信電力を得
るために必要に応じて使用されるものである。
【0023】15は搬送波信号と制御電圧信号Vcontとが
入力され、制御電圧信号Vcontに応じて利得を制御しつ
つ搬送波信号を増幅して送信信号を出力する利得制御増
幅器、16は送信周波数の搬送波信号を出力する周波数シ
ンセサイザである。
【0024】利得制御増幅器15は、例えばトランジスタ
やFET・MMIC、またはトランジスタやFETとP
INダイオード等を用いた可変減衰器との組合せ回路等
が用いられる。
【0025】また、周波数シンセサイザ16は、例えばP
LLIC・プリスケラー・ループフィルタ・基準発振器
等から成るものなどが用いられる。
【0026】17は送信信号の最大送信電力を設定するた
めの最大基準電圧信号Vrefmaxと検波電圧信号Vdet と
が入力され、両信号を比較して、検波電圧信号Vdet が
最大基準電圧信号Vrefmaxと等しくなるように利得制御
増幅器15の利得を制御するための制御電圧信号Vcontと
して利用される最大利得設定信号Vmax を出力する第1
電圧比較器である。また、18は送信信号の最小送信電力
を設定するための最小基準電圧信号Vrefminと検波電圧
信号Vdet とが入力され、両信号を比較して、検波電圧
信号Vdet が最小基準電圧信号Vrefminと等しくなるよ
うに利得制御増幅器15の利得を制御するための制御電圧
信号Vcontとして利用される、接地電位(0V)以上で
最大利得設定信号Vmax より小さい電圧の最小利得設定
信号Vmin を出力する第2電圧比較器である。
【0027】19は切換手段であり、デジタルベースバン
ド信号と最大利得設定信号Vmax と最小利得設定信号V
min とが入力され、デジタルベースバンド信号がHiレ
ベルの時には図中のA側に接続し、利得制御ループを第
1電圧比較器17側の状態として最大利得設定信号Vmax
を選択し、これを制御電圧信号Vcontとして利得制御増
幅器15に出力し、その他の時、例えばデジタルベースバ
ンド信号がLoレベルの時には図中のB側に接続し、利
得制御ループを第2電圧比較器18側の状態として最小利
得設定信号Vmin を選択し、これを制御電圧信号Vcont
として利得制御増幅器15に出力するものであって、通常
はスイッチ回路により構成される。
【0028】20はASK方式の変調を行なうためのデジ
タルベースバンド信号を出力する制御回路である。
【0029】そして、21は利得制御回路、22は第1D/
A(デジタル/アナログ)コンバータ、23は第2D/A
コンバータであり、これらにより最大利得設定信号Vma
x および最小利得設定信号Vmin を所望の任意の電圧値
に設定し制御するためのものである。
【0030】この例では、利得制御回路21は、デジタル
ベースバンド信号がHiレベルの時に送信信号の最大送
信電力を任意値に設定するためのデジタル信号、例えば
デジタル最大基準電圧信号DVrefmaxと、デジタルベー
スバンド信号がLoレベルの時に最小送信電力を任意値
に制御するためのデジタル信号、例えば最小基準電圧信
号DVrefminを外部からの設定に応じて出力するもので
ある。また、第1D/Aコンバータ22は、デジタル最大
基準電圧信号DVrefmaxが入力されて、これを最大基準
電圧信号Vrefmaxに変換して出力するものであり、第2
D/Aコンバータ23は、デジタル最小基準電圧信号DV
refminが入力されて、これを最小基準電圧信号Vrefmin
に変換して出力するものである。
【0031】このような構成により、周波数シンセサイ
ザ16から出力された所定の周波数の搬送波信号は、切換
手段19により選択された最大利得設定信号Vmax または
最小利得設定信号Vmin に対応した利得でもって利得制
御増幅器15により利得制御されつつ増幅され、必要に応
じて電力増幅器14によって十分な電力に増幅され、バン
ドパスフィルタ13で不要波成分を減衰させた後、検波回
路12を通り、送信アンテナ11より放射され送信される。
【0032】ここで本発明のASK通信機における利得
制御について説明する。検波回路12については、例えば
その入力電力すなわち送信信号の電力と検波電圧信号V
detとの間には、入力電力が増大すると検波電圧信号Vd
et も一定の関係で増大する正の相関関係を有するもの
とする。また、利得制御増幅器15についても、例えば制
御電圧信号Vcontと利得との間には、制御電圧信号Vco
ntが増大すると利得も一定の関係で増大する正の相関関
係を有するものとする。
【0033】第1電圧比較器17は、検波電圧信号Vdet
が例えばマイナス(−)側に、出力電力設定の基準とな
る最大基準電圧信号Vrefmaxがプラス(+)側に入力さ
れる。この最大基準電圧信号Vrefmaxは、例えば図1に
示したように、利得制御回路21より得られるデジタル最
大基準電圧信号DVrefmaxを第1D/Aコンバータ22で
アナログ電圧信号に変換したものであり、利得制御回路
21によって任意の電圧値に設定できる。そして、検波電
圧信号Vdet と最大基準電圧信号Vrefmaxとの関係がV
det >Vrefmaxの場合、すなわち送信電力が設定より大
きい場合にはその出力である最大利得設定信号Vmax つ
まりデジタルベースバンド信号がHiレベルの時の制御
電圧信号Vcontの電圧を下げ、それにより利得制御増幅
器15の利得を下げて送信電力を小さくする。他方、Vde
t <Vrefmaxの場合、すなわち送信電力が設定より小さ
い場合にはその出力である最大利得設定信号Vmax の電
圧を上げ、それにより利得制御増幅器15の利得を上げて
送信電力を大きくする。このようにして、切換手段19が
A側の接続となっているときは、常にVdet =Vrefmax
となるように制御電圧信号Vcontを調整することによっ
て、利得制御増幅器15の利得が一定となるように制御す
るループを構成している。
【0034】そして、このように最大基準電圧信号Vre
fmaxと検波電圧信号Vdet とを比較して、検波電圧信号
Vdet が最大基準電圧信号Vrefmaxと等しくなるように
利得制御増幅器15の利得が一定となるように設定するた
めの第1電圧比較器17からの制御電圧信号Vcontとし
て、最大利得設定信号Vmax (一定の利得に設定するた
めの制御電圧信号Vcont)を出力するものとなってい
る。
【0035】同様に、第2電圧比較器18には、検波電圧
信号Vdet が例えばマイナス(−)側に、出力電力設定
の基準となる最小基準電圧信号Vrefminがプラス(+)
側に入力される。この最小基準電圧信号Vrefminも、例
えば図1に示したように、利得制御回路21より得られる
デジタル最小基準電圧信号DVrefminを第2D/Aコン
バータ23でアナログ電圧信号に変換したものであり、後
段に接続される第2電圧比較器18の出力である最小利得
設定信号Vmin を接地電位以上で最大利得設定信号Vma
x 未満の電圧の範囲で、利得制御回路21によって任意の
電圧値に設定できる。そして、検波電圧信号Vdet と最
小基準電圧信号Vrefminとの関係がVdet >Vrefminの
場合、すなわち送信電力が設定より大きい場合にはその
出力である最小利得設定信号Vmin つまりデジタルベー
スバンド信号がLoレベルの時の制御電圧信号Vcontの
電圧を下げ、それにより利得制御増幅器15の利得を下げ
て送信電力を小さくする。他方、Vdet <Vrefminの場
合、すなわち送信電力が設定より小さい場合にはその出
力である最小利得設定信号Vmin の電圧を上げ、それに
より利得制御増幅器15の利得を上げて送信電力を大きく
する。このようにして、切換手段19がB側の接続となっ
ているときは、常にVdet =Vrefminとなるように制御
電圧信号Vcontを調整することによって、利得制御増幅
器15の利得が一定となるように制御するループを構成し
ている。
【0036】そして、このように最小基準電圧信号Vre
fminと検波電圧信号Vdet とを比較して、検波電圧信号
Vdet が最小基準電圧信号Vrefminと等しくなるように
利得制御増幅器15の利得が一定となるように設定するた
めの第2電圧比較器18からの制御電圧信号Vcontとし
て、最小利得設定信号Vmin (一定の利得に設定するた
めの制御電圧信号Vcont)を出力するものとなってい
る。この場合、前述のように利得制御増幅器15への制御
電圧信号Vcontとしては最小利得設定信号Vmin が入力
されることとなり、この最小利得設定信号Vmin は切換
手段19がA側に接続されて利得制御ループが接続されて
いる時の制御電圧信号Vcontすなわち最大利得設定信号
Vmax に比べて小さい電圧値であるため、利得制御増幅
器15の利得は切換手段19がA側に接続されている時より
も小さい値となり、検波電圧信号Vdet も小さい値とな
る。特に、最小利得設定信号Vmin を接地電位(0V)
とした時には利得は最小となって送信信号が出力されな
くなり、検波電圧信号Vdet も最小値となる。
【0037】そして、切換手段19は、制御回路20からの
デジタルベースバンド信号と第1電圧比較器17からの最
大利得設定信号Vmax と第2電圧比較器18からの最小利
得設定信号Vmin とが入力され、デジタルベースバンド
信号がHiレベルの時に制御電圧信号Vcontとして最大
利得設定信号Vmax を利得制御増幅器15に出力し、その
他の時、すなわちデジタルベースバンド信号がLoレベ
ルの時には制御電圧信号Vcontとして最小利得設定信号
Vmin を利得制御増幅器15に出力するものであることか
ら、デジタルベースバンド信号に対応してASK変調を
かける手段として機能するものである。また、最小利得
設定信号Vmin を接地電位(0V)以上で最大利得設定
信号Vmax より小さい範囲で任意の電圧の信号とした場
合に、利得制御増幅器15の利得も最小値以上で最大利得
設定信号Vmax の入力時に利得制御されている時の利得
の最大値未満の利得となり、この範囲で利得を制御する
ことにより変調指数を任意に制御することが可能であ
る。なお、最小利得設定信号Vmin は、前述のように利
得制御回路21と第2D/Aコンバータ23と第2電圧比較
器18とにより作られる。
【0038】本発明のASK通信機においては、このよ
うに利得制御ループに対してASK変調を同時にかける
手段でもある切換手段19を用い、かつ同時に利得制御増
幅器15に対して変調指数も任意に設定でき、また、利得
制御増幅器15の最大利得を任意に設定できるようにした
ことから、制御回路20の出力がHiレベルの時に利得制
御回路21の設定によって最大利得設定信号Vmax を最大
値より小さくかつ最小利得設定信号Vmin より大きい電
圧値に設定することで、容易に多値変調にも対応できる
ようにしたことが特徴である。
【0039】すなわち、切換手段19は、第1電圧比較器
17から利得制御増幅器15への制御電圧信号(利得設定信
号)Vcontとして最大利得設定信号Vmax と、第2電圧
比較器18から利得制御増幅器15への制御電圧信号(利得
設定信号)Vcontとして最小利得設定信号Vmin とを選
択して切り換える制御スイッチであると同時に、スイッ
チ制御信号としてデジタルベースバンド信号を用い、デ
ジタルベースバンド信号に基づいて切換接点をA側(最
大利得設定信号Vmax )またはB側(最小利得設定信号
Vmin )に切り換えることにより、利得制御増幅器15に
よる搬送波信号の増幅のオン/オフまたは利得の大小を
制御して送信信号の出力のオン/オフまたは出力レベル
を任意に可変とする制御回路でもある。
【0040】このような切換手段19としては、例えば専
用ICを用いることができ、この切換手段19は低周波領
域を扱うスイッチ回路でよいことから、従来の変調器と
比べてコスト的にも安価である。
【0041】本発明のASK通信器によれば、デジタル
ベースバンド信号がHiレベル(例えば+1)の時には
切換手段19のスイッチがA側に接続されて、利得制御増
幅器15によって一定の利得で搬送波信号が増幅されて送
信信号が出力され、一定の送信電力の送信信号が送信さ
れる。ここで、利得制御増幅器15の制御電圧信号Vcont
としては第1電圧比較器17の出力である最大利得設定信
号Vmax であり、このVmax は最大基準電圧Vrefmaxに
等しくなるように制御され、この電圧値は利得制御回路
21によって任意値に設定できることから、デジタルベー
スバンド信号がHiレベルの時の送信電力を任意に調整
することが可能であり、このことから多値変調にも容易
に対応することができるものである。
【0042】一方、デジタルベースバンド信号がLoレ
ベルの時には切換手段19のスイッチがB側に接続され
て、利得制御増幅器15の制御電圧信号Vcontには最小利
得設定信号Vmin を入力することとなって、この最小利
得設定信号Vmin を接地電位以上で最大利得設定信号V
max 未満の任意の電圧に利得制御回路21によって設定す
ることができることから、利得制御増幅器15の利得も任
意に設定でき、送信信号に対する変調指数も任意に設定
することができる。
【0043】また、デジタルベースバンド信号がHiレ
ベルの時に最大利得設定信号Vmaxを利得制御回路17か
らの最大基準電圧Vrefmaxにて制御した場合には、デジ
タルベースバンド信号がLoレベルの時に最小利得設定
信号Vmin を利得制御回路17によって最大利得設定信号
Vmax の変化幅と同様に変化させることにより、利得制
御に影響されることなく変調指数を一定に保つことも可
能である。
【0044】このようにして、利得制御ループに利得制
御増幅器15に対する利得制御機能と同時にASK変調器
としての機能を持たせることができるものとなるととも
に、同時に変調指数も任意に設定できるものとなる。
【0045】また、このような回路構成によれば、利得
制御増幅器15に利得制御範囲の大きな素子を用いること
で、従来の変調器より高い搬送波周波数に対しても変調
指数が低下することなく、優れた送信性能を有する変調
回路を容易に実現することができる。
【0046】しかも、回路構成を簡略化できることから
部品点数を削減することができ、それにより低コスト化
を図ることもできる。
【0047】なお、以上はあくまで本発明の実施の形態
の例示であり、本発明はこれらに限定されるものではな
く、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更や改良
を加えることは何ら差し支えない。例えば、利得制御増
幅器15の利得とVcontの関係が負の相関関係であり、第
1電圧比較器17の入力をVrefmaxをマイナス(−)側
に、Vdet を(+)側に、また第2電圧比較器18の入力
をVrefminをマイナス(−)側に、Vdet を(+)側に
入力するものとしてもよい。
【0048】また、利得制御増幅器15や周波数シンセサ
イザ16・第1電圧比較器17・第2電圧比較器18等を同様
の機能を有する回路により構成し、検波回路12や切換手
段19等を同様の機能を有するデバイスにより構成しても
よいことは言うまでもない。
【0049】
【発明の効果】以上のように、本発明のASK通信機に
よれば、周波数シンセサイザの出力である搬送波信号を
利得制御増幅器にて増幅して送信信号を出力する際に利
得を制御する制御電圧信号として、検波回路と利得制御
回路等により任意の電圧に設定できる最大および最小基
準電圧信号と第1および第2電圧比較器とを用いた利得
制御ループにより設定する最大または最小利得設定信号
を用いるとともに、デジタルベースバンド信号がHiレ
ベルの時にはその最大利得設定信号を制御電圧信号とし
て利得制御増幅器に供給し、その他の時、すなわちデジ
タルベースバンド信号がLoレベルの時には接地電位
(0V)以上で最大利得設定信号より小さい電圧の最小
利得設定信号を制御電圧信号として利得制御増幅器に供
給することとしたので、高い搬送周波数に対しても変調
器のオン/オフ比が低下して変調指数が低下することが
ない。しかも、搬送波信号にASK変調をかけるのと同
時に、デジタルベースバンド信号がHiレベルの時すな
わち送信時には送信信号に対する利得制御も利得制御回
路等によって最大基準電圧信号を制御することにより任
意に行なうことができ、これにより最大送信電力を任意
に設定できることから、多値変調にも容易に対応でき
る。さらに、デジタルベースバンド信号がLoレベルの
時には利得制御回路等によって最小基準電圧信号を制御
して最小利得設定信号を制御することにより変調指数も
任意に制御することできる。また、デジタルベースバン
ド信号がHiレベルの時の利得が任意に変わった場合に
おいても、その変化幅に応じて最小基準電圧信号によっ
て最小利得設定信号を設定することにより、変調指数を
一定に保つことができる。
【0050】従って、本発明によれば、高い搬送波周波
数に対しても変調指数が低下することなく、また、変調
指数も容易に任意に設定できてこれにより簡単に多値変
調を実現することができ、将来さらに情報伝送量が増加
した場合にも容易に対応可能であり、しかも、簡単な構
成で部品点数を削減することができ、それにより低コス
ト化を図ることもできるASK通信機を提供することが
できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のASK通信機の基本的な回路構成の例
を示すブロック図である。
【図2】従来のASK通信機の送信系の回路構成の例を
示すブロック図である。
【図3】(a)〜(c)は、それぞれASK通信機にお
いて周波数シンセサイザから出力される搬送波信号の振
幅変化・制御回路の出力(デジタルベースバンド信号)
の振幅変化・送信信号の振幅変化を示す線図である。
【符号の説明】
11・・・・・・・送信アンテナ 12・・・・・・・検波回路 13・・・・・・・バンドパスフィルタ 14・・・・・・・電力増幅器 15・・・・・・・利得制御増幅器 16・・・・・・・周波数シンセサイザ 17・・・・・・・第1電圧比較器 18・・・・・・・第2電圧比較器 19・・・・・・・切換手段(スイッチ回路) 20・・・・・・・制御回路 21・・・・・・・利得制御回路 22・・・・・・・第1D/Aコンバータ 23・・・・・・・第2D/Aコンバータ Vcont・・・・・制御電圧信号(利得設定信号) Vdet ・・・・・検波電圧信号 Vmax ・・・・・最大利得設定信号 Vmin ・・・・・最小利得設定信号 Vrefmax・・・・最大基準電圧信号 Vrefmin・・・・最小基準電圧信号 DVrefmax・・・デジタル最大基準電圧信号 DVrefmin・・・デジタル最小基準電圧信号

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】周波数シンセサイザから出力された送信周
    波数の搬送波信号および制御電圧信号が入力され、該制
    御電圧信号に応じて利得を制御しつつ前記搬送波信号を
    増幅して送信信号を出力する利得制御増幅器と、 該利得制御増幅器と送信アンテナとの間に挿入され、前
    記送信信号を検出してその電力に応じた検波電圧信号を
    出力する検波回路と、 該検波回路の出力側に接続されて、前記検波電圧信号お
    よび前記送信信号の最大送信電力を設定するための最大
    基準電圧信号が入力され、両信号を比較して、前記検波
    電圧信号が前記最大基準電圧信号と等しくなるように前
    記利得制御増幅器の利得を設定する最大利得設定信号を
    出力する第1電圧比較器と、 前記検波回路の出力側に接続されて、前記検波電圧信号
    および前記送信信号の最小送信電力を設定するための最
    小基準電圧信号が入力され、両信号を比較して、前記検
    波電圧信号が前記最小基準電圧信号と等しくなるように
    前記利得制御増幅器の利得を設定する、接地電位以上で
    前記最大利得設定信号より小さい電圧の最小利得設定信
    号を出力する第2電圧比較器と、 前記利得制御増幅器の前記制御電圧信号側と前記第1お
    よび第2電圧比較器との間に接続されて、前記最大利得
    設定信号および前記最小利得設定信号ならびに制御回路
    から出力されたASK方式の変調を行なうためのデジタ
    ルベースバンド信号が入力され、該デジタルベースバン
    ド信号がHiレベルの時に前記最大利得設定信号を、そ
    の他の時には前記最小利得設定信号を選択し、これを前
    記制御電圧信号として前記利得制御増幅器に出力する切
    換手段とを具備したことを特徴とするASK通信機。
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