JP2000223927A - 円偏波切換形フェーズドアレーアンテナ - Google Patents

円偏波切換形フェーズドアレーアンテナ

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JP2000223927A
JP2000223927A JP11023153A JP2315399A JP2000223927A JP 2000223927 A JP2000223927 A JP 2000223927A JP 11023153 A JP11023153 A JP 11023153A JP 2315399 A JP2315399 A JP 2315399A JP 2000223927 A JP2000223927 A JP 2000223927A
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JP
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phase
phase shift
circularly polarized
phased array
array antenna
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JP11023153A
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Tsunehisa Marumoto
恒久 丸本
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NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
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Publication date
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01QANTENNAS, i.e. RADIO AERIALS
    • H01Q21/00Antenna arrays or systems
    • H01Q21/24Combinations of antenna units polarised in different directions for transmitting or receiving circularly and elliptically polarised waves or waves linearly polarised in any direction
    • H01Q21/245Combinations of antenna units polarised in different directions for transmitting or receiving circularly and elliptically polarised waves or waves linearly polarised in any direction provided with means for varying the polarisation 

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  • Variable-Direction Aerials And Aerial Arrays (AREA)
  • Waveguide Aerials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ビーム走査可能範囲が広い円偏波切換型フェ
ーズドアレーアンテナを提供する。 【解決手段】 分岐回路の分岐側の一端に遅延線路を介
して結合された移相量が180゜の第1の移相器と、分
岐回路の分岐側の他端に結合された移相量が180゜の
第2の移相器と、第1,第2の移相器にそれぞれ結合さ
れた互いに直交する2つの直線偏波を放射する放射素子
と、第1,第2の移相器の移相量をそれぞれ0゜または
180゜に切り換える制御手段とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マイクロ波帯ない
しミリ波帯で用いられる高利得のフェーズドアレーアン
テナに関し、特に円偏波の回転方向を切り換える機能を
有する円偏波切換形フェーズドアレーアンテナに関す
る。
【0002】
【従来の技術】円偏波の回転方向を切り換える機能を有
する従来の円偏波切換形アンテナとして、特開平1−2
79604号公報記載のものがある。図5は、この円偏
波切換形アンテナの構成を示すブロック図である。この
円偏波切換形アンテナは、放射素子111と、2個の移
相回路112,113とにより構成されている。放射素
子111は、2個の給電点111a,111bを有する
2点給電形パッチアンテナである。放射素子111の給
電点111aには移相回路112が接続されている。ま
た、放射素子111の給電点111bには移相回路11
3が接続されている。移相回路112,113の移相量
は、いずれも90゜である。なお、本明細書中で0゜,
90゜,180゜等の位相角度を示す表現があるが、こ
れらの値はいずれも公称値であって、実際の厳密な角度
は公称値から若干ずれていることをあらかじめことわっ
ておく。
【0003】移相回路112,113には、等位相で等
振幅の高周波信号が入力される。移相回路112,11
3は、いずれか一方が90゜状態に、他方が0゜状態に
設定される。例えば、移相回路112が90゜状態に、
移相回路113が0゜状態に設定されている場合、移相
回路112からは移相回路113よりも90゜位相の遅
れた高周波信号が出力される。このとき、放射素子11
1の給電点111aには、給電点111bに供給される
高周波信号よりも、90゜位相の遅れた高周波信号が供
給される。
【0004】一方、放射素子111の給電点111a,
111bは、放射素子111の中心から約90゜をなす
方向に配置されている。このため、給電点111a,1
11bのそれぞれに高周波信号が供給されると、放射素
子111上の互いに直交する方向に電流Ia,Ibが流
れる。電流Iaは電流Ibよりも位相が90゜遅れてい
るので、放射素子111から左旋円偏波が放射される
(ただし、放射方向を紙面裏側から表側とする)。ま
た、移相回路112が0゜状態に、移相回路113が9
0゜状態に設定されている場合には、同様に、放射素子
111から右旋円偏波が放射される。このように、移相
回路112,113の動作状態を制御することにより、
放射素子111から放射される円偏波の回転方向を切り
換えることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】複数の放射素子に給電
する位相を移相器を用いて電子的に変えることにより放
射ビームを走査するアンテナをフェーズドアレーアンテ
ナという。図5に示された従来の円偏波切換形アンテナ
を用いて、このフェーズドアレーアンテナを構成する場
合について述べる。図5に示された円偏波切換形アンテ
ナと、給電位相を変化させる移相器とを合わせて、1ユ
ニットとする。そして、多数のユニットを一次元または
二次元的に配列することにより、円偏波の回転方向を切
り換える機能を有するフェーズドアレーアンテナを実現
できる。
【0006】ユニットに含まれる移相器には、通常3〜
5ビットのディジタル移相器が使用される。例えば、4
ビットのディジタル移相器は、移相量がそれぞれ180
゜,90゜,45゜,22.5゜の4個の移相回路によ
り構成される。N(Nは自然数)ビットのディジタル移
相器を使用することにより、円偏波の回転方向を切り換
えられるうえに、放射位相を(360/2N )゜ステッ
プで制御できるようになる。しかし、この場合、図5に
おける移相回路112,113を合わせると、1ユニッ
トにN+2個の移相回路が必要となる。1個の移相回路
を形成するには、所定の面積が必要である。したがっ
て、移相回路の数が多いほど、1ユニットを形成するた
めに要する面積が広くなる。
【0007】1ユニットの面積が広くなると、各ユニッ
トに含まれる放射素子111の配列間隔(以下、単に素
子間隔と呼ぶ)が大きくなる。その様子を図6に示す。
図6の横軸は、高周波信号の波長λで規格化した素子間
隔(素子間隔/λ)を示している。また縦軸は、アンテ
ナビームを正面方向(ブロードサイド方向)から徐々に
走査させたとき、グレーティングローブが発生する(グ
レーティングローブのピークが可視領域に入る)角度を
示している。
【0008】素子間隔がλ〜λ/2では、素子間隔が大
きくなるほどグレーティングローブが発生する角度が小
さくなるので、ビーム走査可能範囲が狭くなる。そし
て、素子間隔がλ以上になると、ビーム走査の有無にか
かわらずグレーティングローブが発生するので、実用上
使用不可能になる。このように、図5に示された円偏波
切換形アンテナと移相器とを単に組み合わせてフェーズ
ドアレーアンテナを構成すると、1ユニットを形成する
ために要する面積が大きくなって素子間隔を広げざるを
得なくなるので、ビーム走査可能範囲が狭くなったり、
あるいは実用上使用不能になるという問題があった。
【0009】本発明はこのような課題を解決するために
なされたものであり、その目的は、ビーム走査可能範囲
が広い円偏波切換形フェーズドアレーアンテナを提供す
ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】このような課題を達成す
るために、本発明の円偏波切換形フェーズドアレイアン
テナは、入力された給電信号を2分岐して出力する分岐
回路と、分岐回路の分岐側の一端に遅延線路を介して結
合されかつ給電信号に対する移相量が180゜である第
1の移相器と、分岐回路の分岐側の他端に結合されかつ
給電信号に対する移相量が180゜である第2の移相器
と、これら第1,第2の移相器にそれぞれ結合された2
個の給電点を有しかつ互いに直交する2つの直線偏波を
放射する放射素子と、第1,第2の移相器の移相量をそ
れぞれ0゜または180゜に切り換えて放射素子から左
旋若しくは右旋円偏波を放射するよう制御する制御手段
とを具備することによって特徴づけられる。
【0011】この場合、遅延線路は、第1の移相器に含
まれかつ分岐回路と放射素子との間の2つの経路のうち
第1の移相器が含まれる経路を第2の移相器が含まれる
経路よりも電気的に90゜位相を遅延させるものであれ
ばよい。また、制御手段は、放射素子から放射される偏
波を、第1,第2の移相器の移相量をともに0゜または
180゜に切り換えて第1の回転方向の円偏波を生成
し、第1,第2の移相器の移相量をそれぞれ0゜、18
0゜又は180゜、0゜に切り換えて第1の回転方向と
逆旋の円偏波を生成する。さらに、前述した円偏波切換
形フェーズドアレーアンテナは、分岐回路と、第1,第
2の移相器と、放射素子とから構成されたユニットを複
数アレー状に配列して構成される。
【0012】第1,第2の移相器の両方が0゜状態また
は180゜状態の場合、放射素子の一方の給電点には他
方の給電点よりも90゜位相が遅れた給電信号が入力さ
れる。ただし、第1,第2の移相器の両方が0゜状態で
ある場合と、180゜状態である場合とでは、放射位相
が180゜異なる。また、第1,第2の移相器の一方が
0゜状態であり、他方が180゜状態である場合、放射
素子の一方の給電点には他方の給電点よりも90゜位相
が進んだ給電信号が入力される。ただし、第1,第2の
移相器のどちらが0゜状態であるかによって、放射位相
が180゜異なる。したがって、2個の移相器(移相回
路)の動作状態を制御することにより、円偏波の回転方
向を切り換えられるとともに、放射位相を180゜ステ
ップで制御できる。同じ機能を実現するために従来は3
個の移相器(移相回路)が必要であったから、本発明に
より円偏波切換形フェーズドアレーアンテナを構成する
ユニットを小さくできる。
【0013】また、各ユニットはそれぞれ、制御手段で
移相量が制御され、分岐回路の入力側に縦続に結合され
かつ給電信号に対する移相量が180゜/2m であるn
(nは自然数、mは1からnまでの異なる自然数)個の
第3の移相器をさらに備えるようにしてもよい。上記の
円偏波切換形フェーズドアレーアンテナは180゜移相
器の機能を併有しているので、これにより放射位相を3
60゜/2n+1 ステップで制御できるようになる。
【0014】この場合、各ユニットは、二次元的に配列
されていてもよい。第1,第2の移相器の一構成例は、
スイッチドライン形移相器である。また、第3の移相器
の一構成例は、ローデッドライン形移相器である。
【0015】また、前述した円偏波切換形フェーズドア
レーアンテナでは、制御手段は、少なくとも各ユニット
の第1,第2の移相器と共に、誘電体基板に一括して形
成されてもよい。あるいは、制御手段は、少なくとも各
ユニットの第1〜第3の移相器と分岐回路と共に、誘電
体基板に一括して形成されていてもよい。これらの場
合、制御手段を薄膜トランジスタ回路により構成しても
よい。
【0016】また、前述した円偏波切換形フェーズドア
レーアンテナは、各ユニットに含まれる第1,第2の移
相器の入力側にそれぞれ接続されかつタイミング信号が
印加されたときの入力を保持して出力する複数個のデー
タラッチ回路を備え、各ユニットに接続されたデータラ
ッチ回路のすべてに対して同時にタイミング信号が印加
されるようにしてもよい。あるいは、各ユニットに含ま
れる第1〜第3の移相器の入力側にそれぞれ接続されか
つタイミング信号が印加されたときの入力を保持して出
力する複数個のデータラッチ回路を備え、各ユニットに
接続されたデータラッチ回路のすべてに対して同時にタ
イミング信号が印加されるようにしてもよい。これによ
り、すべての移相器の移相量を同時に変えられる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の一
実施の形態を詳細に説明する。なお、以下の説明では、
アンテナが信号を送信する場合について述べるが、アン
テナが信号を受信する場合でも、可逆の理により動作原
理は本質的に同じであることを予めことわっておく。
【0018】図1は、本発明による円偏波切換形フェー
ズドアレーアンテナのアンテナユニットの構成を示すブ
ロック図である。後述するように、複数個のアンテナユ
ニット10を一次元または二次元的にアレー状に配列す
ることにより、フェーズドアレーアンテナを構成でき
る。
【0019】放射素子11は、2個の給電点11aおよ
び11bを有する2点給電形パッチアンテナである。放
射素子11から互いに直交する2つの直線偏波が放射さ
れるように、各給電点11aおよび11bは放射素子1
1の中心から約90゜をなす方向に配置されている。ま
た、放射素子11は円形をしており、各給電点11aお
よび11bは放射素子11の外周上に配置されている。
ただし、給電点11a,11bは放射素子11の下面に
配置されてもよい。また、放射素子11の形状は、円形
に限らず、正方形等の90゜回転対称形であればよい。
【0020】放射素子11の給電点11aは、移相回路
12aと遅延線路12bとにより構成される第1の移相
器12を介して、分岐回路14の一方の分岐に結合され
ている。また、放射素子11の給電点11bは、移相回
路13により構成される第2の移相器を介して、分岐回
路14の他方の分岐に結合されている。移相回路12
a,13はいずれも、放射素子11に給電される高周波
信号(給電信号)に対する移相量が180゜である移相
回路である。
【0021】移相回路12aには、後述する制御回路
(図2参照)から第1の制御信号s41が与えられる。
同じく移相回路13には、第2の制御信号s42が与え
られる。各移相回路12a,13はそれぞれ、制御信号
s41,s42により状態が制御される。すなわち、移
相回路12a,13に与えられる制御信号s41,s4
2が「オフ(例えば、論理レベル「L」)」であるか
「オン(例えば、論理レベル「H」)」であるかによ
り、高周波信号が移相回路12a,13を通過したとき
の位相が180゜変化する。ここでは、制御信号s4
1,s42が「オフ」であるときの移相回路12a,1
3の状態を0゜状態といい、制御信号s41,s42が
「オン」であるときの移相回路12a,13の状態を1
80゜状態という。
【0022】第1の移相器12に含まれる遅延線路12
bは、通過する高周波信号の位相を約90゜遅らせるも
のである。遅延線路12bは、一般には電気長が約90
゜の伝送線路であり、図1に示されているように、一端
が分岐線路14に、他端が180゜移相回路12aに接
続されている。ただし、遅延線路12bは必ずしも90
゜の伝送線路でなくてもよく、分岐回路14と放射素子
11との間の2つの経路のうち第1の移相器12の含ま
れる経路が第2の移相器(13)の含まれる経路よりも
電気的に90゜位相が遅延すればばよい。したがって、
遅延線路12bは、例えば伝送線路に対して並列に接続
された装荷線路(スタブ)などであってもよい。
【0023】また、分岐回路14の入力側に、3個の移
相回路(第3の移相器)15,16,17が縦続に結合
されている。各移相回路15〜17の高周波信号に対す
る移相量はそれぞれ90゜,45゜,22.5゜であ
る。これらの移相回路15〜17にも、各移相回路12
a,13と同様に、後述する制御回路(図2参照)から
第3の制御信号s43,s44,s45がそれぞれ与え
られる。そして、各移相回路15〜17はそれぞれ、制
御信号s43〜s45により状態が制御される。図1に
おいて、放射素子11を除く、以上の移相回路12a,
13,15〜17と、遅延線路12bと、分岐回路14
とにより、偏波切換移相器18が構成される。
【0024】なお、図1では、放射素子11と移相回路
12a,13,15〜17、遅延線路12b、分岐回路
14がすべて平面的に描かれているが、実際に製作する
際にこれらを同一平面上に形成する必要はなく、これら
を別の層に形成して積層し、層間を結合スロットまたは
スルーホール、給電ピン等により接続しても本発明は有
効である。例えば、放射素子11が形成された層と偏波
切換移相器18が形成された層を積層し、前述の結合手
段すなわち結合スロットまたはスルーホール、給電ピン
等により層間を接続しても本発明は有効である。また、
放射素子11としてはパッチアンテナに限らず、ダイポ
ールアンテナ、スロットアンテナを用いてもよい。
【0025】次に、図1に示されたアンテナユニット1
0の動作原理を説明する。移相回路15〜17を介して
分岐回路14に入力された高周波信号は2分岐され、1
80゜移相回路12aおよび遅延線路12bからなる第
1の移相器12、または180゜移相回路13からなる
第2の移相器を経て、放射素子11に入力される。この
とき、放射素子11から放射される偏波は、移相回路1
2a,13それぞれの状態の組合わせにより、以下のよ
うに分類される。
【0026】 まず、移相回路12aおよび13がと
もに0゜状態の場合である。このとき、給電点11aに
供給される高周波信号は、給電点11bに供給される高
周波信号と比べて、位相が90゜遅れている。放射素子
11上には、給電点11aから中心に向かって電流Ia
が流れる。同じく、給電点11bから中心に向かって電
流Ibが流れる。各電流Ia,Ibの流れる方向は、ほ
ぼ直交している。また、電流Iaの位相は電流Ibより
も90゜遅れている。このため、放射素子11からは左
旋円偏波が放射される(ただし、放射方向を紙面の裏側
から表側とする。以下、同じ)。このときの放射位相を
左旋円偏波の基準位相として0゜と決める。
【0027】 次に、移相回路12aおよび13がと
もに180゜状態の場合である。このとき、給電点11
aに供給される高周波信号は、給電点11bに供給され
る高周波信号と比べて、やはり位相が90゜遅れてい
る。したがって、この場合も放射素子11からは左旋円
偏波が放射される。ただし、放射位相は前記の基準位
相に対して180゜シフトしている。
【0028】 次いで、移相回路12aが180゜状
態で、移相回路13が0゜状態である場合である。この
とき、給電点11aに供給される高周波信号は、給電点
11bに供給される高周波信号と比べて、位相が90゜
進むことになる。このため、放射素子11からは右旋円
偏波が放射される。このときの放射位相を右旋円偏波の
基準位相として0゜と決める。
【0029】 最後に、移相回路12aが0゜状態
で、移相回路13が180゜状態である場合である。こ
のとき、給電点11aに供給される高周波信号は、給電
点11bに供給される高周波信号と比べて、やはり位相
が90゜進むことになる。したがって、放射素子11か
らは右旋円偏波が放射される。ただし、放射位相は前記
の基準位相に対して180゜シフトしている。ここで
示した移相回路12a,13の状態と、放射素子11か
ら放射される円偏波の状態との関係を表1に示す。
【0030】
【表1】
【0031】このように、2つの180゜移相回路12
a,13の動作を制御すれば、その移相量の組合わせに
より、放射素子11の放射を0゜左旋円偏波、180゜
左旋円偏波、0゜右旋円偏波、180゜右旋円偏波のそ
れぞれに切り換えることができる。したがって、移相回
路12a,13と遅延線路12bとにより、円偏波切換
機能と180゜移相回路の機能とを併せて実現できる。
さらに、図1に示されたアンテナユニット10は、移相
量がそれぞれ90゜,45゜,22.5゜の3個の移相
回路15〜17を備えている。したがって、このアンテ
ナユニット10は、4ビットのディジタル移相器を内包
しているといえる。このため、22.5゜ステップの任
意の位相をもった右旋/左旋円偏波を放射することがで
きる。
【0032】なお、図1に示した形態では、180゜移
相回路12a,13がともに0゜状態または180゜状
態のとき左旋円偏波(第1の回転方向の円偏波)とな
り、どちらか一方のみが0゜状態で他方が180゜状態
のときは右旋円偏波(第1の回転方向と逆旋の円偏波)
であったが、遅延線路12bの挿入位置を変えれば18
0゜移相回路12a,13の状態と偏波との関係は変え
られる。すなわち、分岐線路14と180゜移相回路1
2aを直接接続し、遅延線路12bを分岐線路14と1
80゜移相回路13との間に挿入すれば、180゜移相
回路12a,13がともに0゜状態または180゜状態
のとき右旋円偏波(第1の回転方向の円偏波)となり、
どちらか一方のみが0゜状態で他方が180゜状態のと
きは左旋円偏波(第1の回転方向と逆旋の円偏波)とな
る。
【0033】また、図1に示されたアンテナユニット1
0では、分岐回路14の入力側に3個の移相回路15〜
17が配置されているが、分岐回路14の入力側には移
相回路が配置されていなくてもよいし、n(nは自然
数)個の移相回路が配置されていてもよい。n個の移相
回路が配置される場合、各移相回路の移相量は180゜
/2m に設定される。ここで、mは1からnまでの異な
る自然数である。例えば、n=1のとき、m=1であ
り、移相回路の移相量は90゜に設定される。また、n
=4のとき、m=1,2,3,4であり、各移相回路の
移相量はそれぞれ90゜,45゜,22.5゜,11.
25゜に設定される。このように各移相回路の移相量を
設定すると、アンテナユニット10はn+1ビットのデ
ィジタル移相器を内包することになる。したがって、放
射位相を360゜/2n+1 ステップで制御できるように
なる。
【0034】図5に示された従来の円偏波切換形アンテ
ナを用いてフェーズドアレーアンテナのアンテナユニッ
トを構成すると、放射位相を360゜/2n+1 ステップ
で制御するためには、放射位相制御用の移相回路n+1
個に加えて、偏波切換用の2個の移相回路112,11
3が必要であり、合計n+3個の移相回路が必要とな
る。これに対して、図1に示されたアンテナユニット1
0は、放射位相制御用としてn個の移相回路と、偏波切
換用として2個の移相回路12a,13、合計n+2個
の移相回路で実現できる。したがって、図1に示される
ように構成することにより、移相回路の数を減らすこと
ができるので、アンテナユニット10を形成するために
要する面積を小さくすることができる。このため、素子
間隔を小さくすることができるので、円偏波切換形フェ
ーズドアレーアンテナのビーム走査可能範囲を広くする
ことができる。
【0035】
【実施例】次に、図1に示されたアンテナユニット10
を用いた円偏波切換形フェーズドアレーアンテナの実施
例について説明する。図2は、本発明による円偏波切換
形フェーズドアレーアンテナの実施例の全体構成を示す
ブロック図である。図2に示されたフェーズドアレーア
ンテナは、M(Mは2以上の整数)個のアンテナユニッ
ト10を有している。各アンテナユニット10は分配合
成器30に結合されている。この分配合成器30には、
各アンテナユニット10の放射素子11を励振させるた
めの高周波信号が与えられている。分配合成器30は、
入力された高周波信号を各アンテナユニット10に分配
して、各アンテナユニット10の偏波切換移相器18に
出力するものである。
【0036】また、各アンテナユニット10の偏波切換
移相器18は、制御回路(制御手段)20の出力側に接
続されている。制御回路20は各アンテナユニット10
の各移相回路12a,13,15〜17に対して、前述
した制御信号s41〜s45を与えるものである。制御
信号s41〜s45を合わせて、制御信号s4という。
この制御回路20は、薄膜トランジスタ回路(TFT回
路)またはフリップチップ回路等により形成される。こ
れらM個のアンテナユニット10と制御回路20と分配
合成器30とにより、アンテナ部1が構成される。さら
に、制御回路20はアンテナ部1を制御する制御装置2
に接続されている。
【0037】この制御装置2には円偏波の回転方向が設
定されている。この設定は切り換え可能である。また、
制御装置2には、各アンテナユニット10の放射素子1
1の位置と、使用周波数とが予め設定されている。この
位置と周波数とに基づいて、放射ビームを所望の方向に
向けるのに最適な移相量を、M個のアンテナユニット1
0毎にそれぞれ計算する。そして、その計算結果に偏波
方向を加味した制御データs1を制御回路20に出力す
る。さらに制御装置2は、偏波方向およびビーム方向を
切り換えるためのタイミング信号s2を、制御回路20
に出力する。
【0038】制御回路20は、データ分配回路21と、
各アンテナユニット10毎に設けられたM個のデータラ
ッチ回路22とにより構成されている。データ分配回路
21および各データラッチ回路22は、制御装置2に接
続されている。さらに、各データラッチ回路22はデー
タ分配回路21の出力側に接続されるとともに、各アン
テナユニット10に含まれる各移相回路12a,13,
15〜17の入力側に接続されている。
【0039】データ分配回路21は、制御装置2から入
力された制御データs1に基づいて、各データラッチ回
路22に制御信号s3を分配・供給する。各データラッ
チ回路22は、タイミング信号s2が印加されたときに
入力されている制御信号s3を保持する。そして、この
保持している制御信号s3を制御信号s4として、各ア
ンテナユニット10の移相回路12a,13,15〜1
7に出力する。これにより、タイミング信号s2に同期
して、すべての移相回路12a,13,15〜17に対
して制御信号s4が一斉に印加される。
【0040】前述したように、制御信号s4が「オン」
であるか「オフ」であるかにより、各移相回路12a,
13,15〜17の状態が変化する。そして、各移相回
路12a,13,15〜17がいずれの状態であるかに
より、アンテナユニット10の偏波方向と移相量が決定
される。一方、分配合成器30は、入力された高周波信
号を分配して、各アンテナユニット10に出力する。各
アンテナユニット10は、前述した設定に基づいた放射
を行ない、所望の方向に放射ビームが形成される。
【0041】このような特性をもつ円偏波切換形フェー
ズドアレーアンテナは、例えば直交両円偏波を切り換え
ながら使用するマイクロ波通信、衛星通信および円偏波
を用いたレーダ装置等に使用できる。なお、以上述べた
制御回路20の形態や制御の手順はあくまでも一例であ
り、それ以外の構成、例えば制御回路20の内部でデー
タラッチ回路22の代わりにシフトレジスタ等を使用し
ていても、本発明は有効である。
【0042】次に、図2に示された円偏波切換形フェー
ズドアレーアンテナのアンテナ部1の構造について説明
する。図3は、アンテナ部1の構造を示す分解図であ
る。アンテナ部1は、図3に示されるように多層構造を
有している。すなわち、無給電素子層41、第1の誘電
体層42、アンテナユニット層43、第2の誘電体層4
4、給電用スロット・接地層(以下、給電用スロット層
と略記する)45、第3の誘電体層46、分配合成層4
7の各層が、この順に密着形成されている。以上の各層
41〜47はプロセス中のフォトリソグラフィ技術、エ
ッチング技術、印刷技術等により形成され、積層または
接着により多層化される。
【0043】無給電素子層41には無給電素子19が形
成されている。図1には無給電素子19は図示されてい
ない。しかし、無給電素子19を用いることにより、ア
ンテナの帯域を広げることができる。無給電素子19は
誘電体層42を介して、アンテナユニット層43のアン
テナユニット10(特に、放射素子11)と電磁結合さ
れている。誘電体層42には比誘電率が1〜10程度の
誘電体、例えばプリント基板やガラス基板、セラミック
基板、発泡材等が用いられる。また、誘電体層42はス
ペーサ等により支持された空間(空気層)であってもよ
い。
【0044】アンテナユニット層43には、図1に示さ
れたアンテナユニット10と図2に示された制御回路2
0とが形成されている(なお、図3に示された記号は、
アンテナユニット10とデータラッチ回路22とを合わ
せたものを意味する)。制御回路20がTFT回路によ
り形成される場合、アンテナユニット10と制御回路2
0とは、例えばフォトリソグラフィ技術等の半導体素子
製造プロセスを使用して、誘電体層44の上面に同時に
一括して形成される。従来、移相器の制御回路にはIC
モジュールが使用されており、このICモジュールはア
ンテナ部1の周縁部に外付けされていた。しかし、本発
明のように制御回路20をアンテナユニット10と一括
して形成することにより、ICモジュールを配置するた
めのスペースを除去できるので、円偏波切換形フェーズ
ドアレーアンテナを小型化できる。
【0045】誘電体層44には比誘電率が3〜12程度
の誘電体、例えばプリント基板やガラス基板、セラミッ
ク基板等が用いられる。また、Si、GaAs等の半導
体基板を用いてもよい。給電用スロット層45には、接
地導体板31と給電用スロット32とが形成されてい
る。誘電体層46には、誘電体層44と同様の材料が使
用される。分配合成層47には図2に示された分配合成
器30が形成されている。分配合成器30は給電用スロ
ット層45の給電用スロット32を介して、アンテナユ
ニット層43のアンテナユニット10と電磁結合されて
いる。
【0046】なお、図3では簡単のため各層を個々に分
解して説明したが、誘電体層42、44、46に隣接す
る層、例えば、無給電素子層41、結合層45などは前
記の誘電体層の片面もしくは両面にパターン形成するこ
とによって実現できる。また、上記誘電体層は必ずしも
単一材料で形成されている必要はなく、複数の材料が積
層された構成であってもよい。
【0047】各層に形成された無給電素子19と、アン
テナユニット10、制御回路20に含まれるデータラッ
チ回路22、給電用スロット32は、二次元的に三角配
列されている。このようにアンテナユニット10等を二
次元に配列することにより、二次元のビーム方向電子走
査が可能となる。しかし、一次元配列のフェーズドアレ
ーアンテナでも本発明は有効であり、また三角配列以外
の配列、例えば正方格子配列であっても、本発明は有効
である。
【0048】また、図3で示された積層構成および層間
結合手段は一例であり、他の構成であっても本発明は有
効である。例えば、図3では分配合成器30とアンテナ
ユニット10とが給電用スロット32を介して結合され
ているが、分配合成器30とアンテナユニット10とが
給電ピン等の他の給電用結合手段で接続されていてもよ
いし、分配合成器30とアンテナユニット10とが同一
層に形成されてもよい。
【0049】また、分配合成器30は図3に示されるよ
うなストリップ線路の分岐回路である必要はなく、例え
ばラジアル導波路等の他の形態であってもよい。また逆
に、図3ではアンテナユニット層43において放射素子
11と偏波切換移相器18とが同一層に形成されている
が、放射素子11と偏波切換移相器18とをそれぞれ別
の層に形成して積層し、両者を給電用スロットまたは給
電ピン等の給電用結合手段で接続してもよい。
【0050】次に、図3に示されたアンテナユニット層
43について更に説明する。図4は、アンテナユニット
層43に形成された1個のアンテナユニット10および
1個のデータラッチ回路22の配置を示す平面図であ
る。ただし、図2に示されたデータラッチ回路22は複
数個のデータラッチ回路22′により構成されており、
図4にはこれらのデータラッチ回路22′が図示されて
いる。また、図4は図3に示された誘電体層42にガラ
ス基板が使用された場合を示している。
【0051】図3に示された給電用スロット31に対応
するガラス基板50上の位置から、放射素子11の各給
電点11a,11bまで、給電用のストリップライン5
5が形成されている。このストリップライン55にはマ
イクロストリップ線路、トリプレート線路、コプレーナ
線路、スロット線路等の分布定数線路が使用される。分
岐回路14および遅延線路12bはストリップライン5
5の一部である。分岐回路14の放射素子11側(分岐
側)は2分岐されている。2分岐されたストリップライ
ン55の一方は遅延線路12bを介して放射素子11の
給電点11aに伸び、他方は給電点11bに伸びてい
る。
【0052】分岐回路14と放射素子11との間の2つ
の経路に形成された移相回路12a,13はスイッチド
ライン形移相器である。すなわち、2分岐したストリッ
プライン55にはそれぞれ寸断箇所があり、その寸断箇
所の両端に長さの異なるストリップ線路51a,51b
が配置されている。さらに、ストリップライン55とス
トリップ線路51aとの間には2個のマイクロ波スイッ
チ52aが、ストリップライン55とストリップ線路5
1bと間には2個のマイクロ波スイッチ52bが配置さ
れている。これらのマイクロ波スイッチ52a,52b
を「オン」または「オフ」に切り換え、ストリップ線路
51a,51bのいずれかを信号経路として選択するこ
とにより、移相回路12a,13の通過位相を制御でき
る。
【0053】また、分岐回路14の入力側に形成された
移相回路15〜17はローデッドライン形移相器であ
る。すなわち、2本のストリップ線路51cが約λ/4
離れて、ストリップライン55の途中に接続されてい
る。また、2個のマイクロ波スイッチ52cが各ストリ
ップ線路51cと先端開放された別のストリップ線路5
1dとを接続するように配置されている。両方のマイク
ロ波スイッチ52cが共に「オン」または「オフ」とな
るように切り換えて、移相回路16a〜16cのサセプ
タンスを変化させることにより、通過位相を変化させる
ことができる。
【0054】なお、ストリップ線路51a〜51dに
は、例えばマイクロストリップ線路、トリプレート線
路、コプレーナ線路、スロット線路等の分布定数回路が
使用される。また、マイクロ波スイッチ52a〜52c
には、例えばマイクロマシンスイッチ、PINダイオー
ドスイッチ、HEMTスイッチ等が使用される。
【0055】一般に、移相量が大きい場合にはスイッチ
ドライン形の方が良い電気特性が得られる。また、移相
量が小さい場合にはローデッドライン形の方が良い電気
特性が得られる。このため、ここでは180゜の移相回
路12a,13にはスイッチドライン形を用いた。ま
た、90゜,45゜,22.5゜の各移相回路15〜1
7にはローデッドライン形を用いた。しかし、すべての
移相回路12a,13,15〜17にスイッチドライン
形を用いることも可能である。また、移相回路12a,
13,15〜17に反射形等、ローデッドライン形、ス
イッチドライン形以外の移相回路を使用してもよい。
【0056】各移相回路12a,13,15〜17に含
まれるマイクロ波スイッチ52a〜52cは、その近傍
に配置されたデータラッチ回路22′に接続されてい
る。移相回路12aに含まれる4個のマイクロ波スイッ
チ52a,52bは、データラッチ回路22′が出力す
る制御信号s41によって動作し、前述の通り通過位相
を制御することができる。移相回路12bについても同
様である。また、移相回路15に含まれる2個のマイク
ロ波スイッチ52cは、制御信号s43によって同時に
動作し、前述の通り通過位相を変化させることができ
る。移相回路16,17についても同様である。こうし
て各移相回路12a,13,15〜17の通過位相を変
えることにより、放射素子11への給電位相を変化させ
ることができる。
【0057】なお、データラッチ回路22′はマイクロ
波スイッチ52の近傍に配置されているとしたが、複数
個のデータラッチ回路22′を一カ所にまとめて配置し
て、そこから配線をのばして各マイクロ波スイッチ52
a〜52cを駆動するようにしてもよい。さらに、一カ
所にまとめられたデータラッチ回路22′は、ガラス基
板50とは別の基板上に形成され、フリップチップ等の
手段によりガラス基板50上に実装されていてもよい。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、分岐
回路と放射素子との間の2つの経路に移相量が180゜
の第1,第2の移相器を配置し、第1の移相器が含まれ
る経路を第2の移相器が含まれる経路よりも電気的に9
0゜位相を遅延させる。これにより、2個の移相器(移
相回路)を用いて、円偏波の回転方向を切り換えられる
とともに、放射位相を180゜ステップで制御できる。
同じ機能を実現するために従来は3個の移相器(移相回
路)が必要であったから、本発明により円偏波切換形フ
ェーズドアレーアンテナを構成するユニットを小型化で
きる。一方、1ユニットの面積が大きくなり素子間隔が
広がると、グレーティングローブが発生しやすくなる。
したがって、本発明を用いてユニットを小さくすること
により、ビーム走査可能範囲を広げることができる。ま
た、分岐回路の入力側に移相量が180゜/2m である
第3の移相器をn個配置する。これにより、放射ビーム
の走査ステップを小さくできる。
【0059】また、各ユニットを二次元的に配列するこ
とにより、放射ビームを二次元的に走査できる。また、
第1,第2の移相器としてスイッチドライン形移相器を
用いることにより、第1,第2の移相器の電気特性を良
好にすることができる。また、第3の移相器としてロー
デッドライン形移相器を用いることにより、第3の移相
器の電気特性を良好にすることができる。
【0060】また、各移相器を制御する制御手段を、各
移相器とともに、誘電体基板に一括してに形成する。こ
れにより、従来外付けされていた移相器の制御用ICを
配置するためのスペースを除去できるので、円偏波切換
形フェーズドアレーアンテナを小型化できる。また、各
移相器の入力側にそれぞれデータラッチ回路を接続し、
すべてのデータラッチ回路に対して同時にタイミング信
号を印加する。これにより、すべての移相器の移相量を
同時に変えられる。したがって、すべての放射素子の偏
波方向および放射位相を一斉に変えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による円偏波切換形フェーズドアレー
アンテナの1ユニットの構成を示すブロック図である。
【図2】 本発明による円偏波切換形フェーズドアレー
アンテナの実施例の全体構成を示すブロック図である。
【図3】 図2に示されたアンテナ部の構造を示す分解
図である。
【図4】 図3に示されたアンテナユニット層に形成さ
れた1個のアンテナユニットおよび1個のデータラッチ
回路の配置を示す平面図である。
【図5】 従来の円偏波切換形アンテナの構成を示すブ
ロック図である。
【図6】 素子間隔とグレーティングローブが発生する
角度との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1…アンテナ部、2…制御装置、10…アンテナユニッ
ト、11…放射素子、11a,11b…給電点、12
a,13,15〜17…移相回路、12b…遅延線路、
14…分岐回路、18…偏波切換移相器、19…無給電
素子、20…制御回路、21…データ分配回路、22,
22′…データラッチ回路、30…分配合成器、31…
接地導体板、32…給電用スロット、41…無給電素子
層、42,44,46…誘電体層、43…アンテナユニ
ット層、45…給電用スロット層、47…分配合成層、
50…ガラス基板、51a〜51d…ストリップ線路、
52a〜52c…マイクロ波スイッチ、55…ストリッ
プライン、s1…制御データ、s2…タイミング信号、
s3,s4,s41〜s45…制御信号。
フロントページの続き Fターム(参考) 5J021 AA05 AA09 AA11 AB06 CA03 DB03 EA04 FA01 FA07 FA09 FA20 FA32 GA02 HA01 HA03 HA05 HA07 JA06 JA07 5J045 AA11 AB05 CA04 DA06 DA10 EA07 FA02 HA03 JA15 JA17 LA01 MA01 MA07 NA02 NA07

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力された給電信号を2分岐して出力す
    る分岐回路と、 前記分岐回路の分岐側の一端に遅延線路を介して結合さ
    れかつ前記給電信号に対する移相量が180゜である第
    1の移相器と、 前記分岐回路の分岐側の他端に結合されかつ前記給電信
    号に対する移相量が180゜である第2の移相器と、 これら第1,第2の移相器にそれぞれ結合された2個の
    給電点を有しかつ互いに直交する2つの直線偏波を放射
    する放射素子と、 前記第1,第2の移相器の移相量をそれぞれ0゜または
    180゜に切り換えて前記放射素子から左旋若しくは右
    旋円偏波を放射するよう制御する制御手段とを具備する
    ことを特徴とする円偏波切換形フェーズドアレイアンテ
    ナ。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記遅延線路は、 前記第1の移相器に含まれかつ前記分岐回路と前記放射
    素子との間の2つの経路のうち前記第1の移相器が含ま
    れる経路を前記第2の移相器が含まれる経路よりも電気
    的に90゜位相を遅延させることを特徴とする円偏波切
    換形フェーズドアレーアンテナ。
  3. 【請求項3】 請求項1において、 前記分岐回路と、第1,第2の移相器と、放射素子とか
    ら構成されたユニットを複数アレー状に配列したことを
    特徴とする円偏波切換形フェーズドアレーアンテナ。
  4. 【請求項4】 請求項3において、 前記各ユニットはそれぞれ、 前記制御手段で移相量が制御され、前記分岐回路の入力
    側に縦続に結合されかつ前記給電信号に対する移相量が
    180゜/2m であるn(nは自然数、mは1からnま
    での異なる自然数)個の第3の移相器をさらに備えたこ
    とを特徴とする円偏波切換形フェーズドアレーアンテ
    ナ。
  5. 【請求項5】 請求項1において、 前記制御手段は、 前記放射素子から放射される偏波を、前記第1,第2の
    移相器の移相量をともに0゜または180゜に切り換え
    て第1の回転方向の円偏波を生成し、前記第1,第2の
    移相器の移相量をそれぞれ0゜、180゜又は180
    ゜、0゜に切り換えて前記第1の回転方向と逆旋の円偏
    波を生成することを特徴とする円偏波切換形フェーズド
    アレーアンテナ。
  6. 【請求項6】 請求項3または4において、 前記各ユニットは、 二次元的に配列されていることを特徴とする円偏波切換
    形フェーズドアレーアンテナ。
  7. 【請求項7】 請求項1〜3いずれか1項において、 前記第1,第2の移相器は、 スイッチドライン形移相器であることを特徴とする円偏
    波切換形フェーズドアレーアンテナ。
  8. 【請求項8】 請求項4において、 前記第3の移相器は、 ローデッドライン形移相器であることを特徴とする円偏
    波切換形フェーズドアレーアンテナ。
  9. 【請求項9】 請求項3において、 前記制御手段は、 少なくとも前記各ユニットの前記第1,第2の移相器と
    共に、誘電体基板に一括して形成されていることを特徴
    とする円偏波切換形フェーズドアレーアンテナ。
  10. 【請求項10】 請求項4において、 前記制御手段は、 少なくとも前記各ユニットの第1〜第3の移相器と分岐
    回路と共に、誘電体基板に一括して形成されていること
    を特徴とする円偏波切換形フェーズドアレーアンテナ。
  11. 【請求項11】 請求項9または10において、 前記制御手段は、 薄膜トランジスタ回路により構成されていることを特徴
    とする円偏波切換形フェーズドアレーアンテナ。
  12. 【請求項12】 請求項3において、 前記各ユニットに含まれる前記第1,第2の移相器の入
    力側にそれぞれ接続されかつタイミング信号が印加され
    たときの入力を保持して出力する複数個のデータラッチ
    回路を備え、 前記各ユニットに接続された前記データラッチ回路のす
    べてに対して同時に前記タイミング信号が印加されるこ
    とを特徴とする円偏波切換形フェーズドアレーアンテ
    ナ。
  13. 【請求項13】 請求項4において、 前記各ユニットに含まれる前記第1〜第3の移相器の入
    力側にそれぞれ接続されかつタイミング信号が印加され
    たときの入力を保持して出力する複数個のデータラッチ
    回路を備え、 前記各ユニットに接続された前記データラッチ回路のす
    べてに対して同時に前記タイミング信号が印加されるこ
    とを特徴とする円偏波切換形フェーズドアレーアンテ
    ナ。
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