JP2000223821A - セラミック配線基板 - Google Patents

セラミック配線基板

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JP2000223821A
JP2000223821A JP11018995A JP1899599A JP2000223821A JP 2000223821 A JP2000223821 A JP 2000223821A JP 11018995 A JP11018995 A JP 11018995A JP 1899599 A JP1899599 A JP 1899599A JP 2000223821 A JP2000223821 A JP 2000223821A
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thick
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conductor
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Shinya Terao
慎也 寺尾
Tatsuro Nishimura
辰郎 西村
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Kyocera Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】セラミック絶縁基板に対して保護ガラス−抵抗
体−Cuめっき層−配線導体の基板に対して強固な接合
が得られ、信頼性の高い厚膜抵抗体層を具備した混成集
積回路基板に適した配線基板を得る。 【解決手段】セラミック焼結体から成る絶縁基板1表面
に被着形成されたタングステン(W)あるいはモリブデ
ン(Mo)を主成分とする配線導体上に、Cuめっき層
5を形成し、さらに、該Cuめっき層5上に厚膜抵抗体
6が形成され、且つ、該厚膜抵抗体6上にCaを酸化物
換算で5〜15重量%の割合で含有するほう珪酸亜鉛系
ガラスからなる保護ガラス7を被覆する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、混成集積回路基
板、例えばアルミナセラミックスなどの絶縁基板上に厚
膜抵抗体を形成してなる混成集積回路基板に適したセラ
ミック配線基板に関するものである。
【0002】
【従来技術】従来、混成集積回路装置等に用いられる配
線基板は、例えばアルミナセラミックグリーンシートの
表面にタングステン(W)、モリブデン(Mo)等の高
融点導体材料を印刷し、約1600℃の還元雰囲気中で
焼成して、表面に配線導体が形成された配線基板が作製
される。
【0003】そして、この配線基板表面に厚膜抵抗体を
形成する場合には、前記配線導体材料上に銀(Ag),
銀−白金(Pt)、銀−パラジウム(Pd)等の銀系導
体ペーストを塗布し焼き付けしてターミナル導体を形成
し、その後、そのターミナル導体に厚膜抵抗体ペースト
を塗布、焼き付けする。この場合、ターミナル導体およ
び厚膜抵抗体はいずれも約850℃の空気中で焼成して
形成される。
【0004】しかしながら、上記の方法によると、ター
ミナル導体および厚膜抵抗体が約850℃の空気中にて
焼き付けして形成する、配線導体の酸化防止するための
対策が必要である。一般的には、配線導体の表面に金
(Au)メッキ層を厚く形成することによって酸化を防
いでいるが、Auを用いることによってコストアップに
なるという問題がある。
【0005】そこで、高価な貴金属を用いない方法とし
て、アルミナなどのセラミック基板表面に形成されたモ
リブデン−マンガン(Mn)、タングステンを主成分と
した配線導体の少なくとも抵抗接続端子部分表面および
電子部品にCuめっき層を施し、そのセラミック基板の
抵抗形成領域に前記抵抗端子接続部分のCuめっきに接
するようにしてランタンボライド(LaB6 )などを主
成分とした抵抗体ペーストを印刷し、酸素を含まない不
活性または還元雰囲気中で焼成して混成集積回路基板を
製造する方法が特公平4−30199号公報にて提案さ
れている。
【0006】また、タングステンやモリブデンなどの高
融点金属材料から成る導体層に2〜4μmの範囲でCu
めっきを施した後、Cuめっき層の表面の少なくとも一
部および側面の少なくとも一部を覆う領域と、前記基板
の表面と接触する領域とにガラス質を含んだCu厚膜ペ
ーストを塗布、焼き付けしてターミナル導体を形成し、
その後、ターミナル導体表面に、厚膜抵抗ペーストを塗
布、焼き付けする混成集積回路基板が、特公平7−14
105号公報にて提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特公平
4−30199号公報の方法のように、厚膜抵抗体をC
uめっき層上に形成した場合、Cuめっき層にはガラス
質成分が含まれていないため、厚膜抵抗体を覆うように
形成された保護ガラスとCuめっき層との接合界面強度
が不十分であり、Cuめっき層と保護ガラス界面にて剥
離が生じるという問題があった。
【0008】これに対して、特公平7−14105号公
報の方法では、Cuめっき層と厚膜抵抗体との間に、ガ
ラス質を含んだCu厚膜導体層からなるターミナル導体
を形成することから、比較的密着性を改善することがで
きるが、Cu厚膜ペーストを印刷する際にペーストが基
板上に滲むようにして拡がりやすいため、精緻なパター
ンが作り難い。
【0009】従って、実装密度が低下し、基板の小型・
軽量化には不向きであるとともに、Cu厚膜ペーストの
塗布、焼き付け工程が追加されるためコストアップの要
因となるという問題があった。
【0010】本発明は、前記課題に鑑み成されたもの
で、その目的は何ら金のような高価な金属を用いたり、
Cu厚膜ペーストの塗布、焼き付け処理を施すことな
く、保護ガラス−厚膜抵抗体−Cuめっき層−配線導体
の基板に対する高い接合強度が得られ、信頼性の高い厚
膜抵抗体層を具備した混成集積回路基板として適した配
線基板を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前記目的
を達成するために鋭意検討した結果、セラミック焼結体
から成る絶縁基板表面に被着形成されたタングステン
(W)あるいはモリブデン(Mo)を主成分とする配線
導体上に、Cuめっき層を形成し、さらに、該Cuめっ
き層上に厚膜抵抗体を形成し、且つ該厚膜抵抗体上にほ
う珪酸亜鉛系ガラスからなる保護ガラスが被覆されてな
る配線基板であって、前記保護ガラス中にCaを酸化物
換算で5〜15重量%の割合で含有することにより、保
護ガラス−厚膜抵抗体−Cuめっき層−配線導体の基板
に対して高い接合強度が得られることを知見し、本発明
に至った。
【0012】さらに前記保護ガラス中のCa量は、酸化
物換算で7〜12重量%の割合で含有することが望まし
く、前記配線導体上に形成される前記Cuめっき層の厚
みが2〜7μmである。
【0013】
【作用】本発明の配線基板によれば、セラミック焼結体
から成る絶縁基板表面に被着形成されたタングステン
(W)あるいはモリブデン(Mo)を主成分とする配線
導体上に、Cuめっき層を形成し、さらに、該Cuめっ
き層上に厚膜抵抗体を形成し、且つ該厚膜抵抗体上にほ
う珪酸亜鉛系ガラスからなる保護ガラスを被覆してなる
配線基板であって、前記保護ガラス中にCaを酸化物換
算で5〜15重量%の割合で含有することにより、従来
技術で説明したような、ガラス質を含有するCu厚膜導
体を形成しなくても、保護ガラス層−厚膜抵抗体−Cu
めっき層−配線導体の基板に対して強固な接合が得られ
る。
【0014】また、Cu厚膜導体層を形成する工程が削
減されるために、コストが削減でき、しかもグリーンシ
ート表面に印刷塗布、焼成して絶縁基板と一体化した高
融点金属メタライズからなる配線導体にCuめっき層を
施し、さらにこのCuめっき層に直接、厚膜抵抗体を形
成しているため、実装密度の高いセラミック配線基板と
なる。
【0015】
【発明の実施の形態】次に本発明を実施例に基づき詳細
に説明する。図1は、本発明の配線基板を半導体素子、
各種電子部品を表面実装するとともに厚膜抵抗体が形成
された混成集積回路基板に適用した場合の一実施例を示
し、1は絶縁基板、2は表面配線導体、3は内部配線導
体、および4は表面配線導体2、内部配線導体3と接続
しているスルーホール導体である。また5は表面配線導
体2上に施されたCuめっき層であり、6はCuめっき
層5の一部に重なるように形成された厚膜抵抗体であ
る。7は厚膜抵抗体を覆うように形成された保護ガラス
であり、8は、保護ガラス7上から厚膜抵抗体6をレー
ザーカットした部分を絶縁保護するための熱硬化性樹脂
8である。
【0016】図1の配線基板Aによれば、絶縁基板1に
対して、表面配線導体2、内部配線導体3および配線導
体2、3と接続するスルーホール導体4が形成され、表
面配線導体2には、Cuめっき層5、厚膜抵抗体6、保
護ガラス7、熱硬化性樹脂8が順次形成されている。
【0017】前記絶縁基板1は、例えばアルミナ質セラ
ミックスから成り、例えばアルミナ、酸化珪素、酸化マ
グネシウム、酸化カルシウム等の原料粉末に適当な有機
バインダー、有機溶剤、可塑剤、分散剤等を添加混合し
て泥しょう状となすとともに該泥しょう物を従来周知の
ドクターブレード法やカレンダーロール法等のシート成
形法を採用してシート状となすことによりセラミックグ
リーンシートを得、しかる後、前記セラミックグリーン
シートに適当な打ち抜き加工を施すとともにこれを複数
枚積層し、1500〜1600℃の温度で焼成すること
によって作製されるものである。
【0018】また、前記絶縁基板1には、表面配線導体
2から下面にかけて複数個のスルーホール導体4が形成
されており、該配線導体2には半導体素子9および電子
部品10が半田11を介して電気的に接続され、また、
絶縁基板1の上面の周辺部位には外部電気回路と接続さ
れる外部リードパッド12が形成されている。
【0019】表面配線導体2、内部配線導体3および配
線導体2、3と接続するスルーホール導体4は、Wある
いはMo等の高融点金属を主成分とする導電材粉末に有
機バインダー、有機溶剤、可塑剤等を添加混合して得た
導電材ペーストを絶縁基板1となるセラミックグリーン
シートに予め所定パターンに印刷塗布しておくことによ
って絶縁基板1と同時焼成によって形成される。
【0020】なお、絶縁基板1の表面配線導体2、内部
配線導体3、スルーホール導体4は、同一材料でも異な
る材料により形成しても良いが、アルミナ質セラミック
スを絶縁基板とした場合、絶縁基板との熱膨張率の整合
性からは、スルーホール導体4にはモリブデンを主成分
とするメタライズ組成物が好適となり、絶縁基板表面お
よび内部の配線導体2、3は、セラミックスから成る絶
縁基板1の焼成温度と配線導体2、3の融点の関係から
タングステンを主成分とするメタライズ組成物を用いた
ものが好適である。
【0021】前記表面配線導体2表面に被着するCuめ
っき層5の膜厚は、表面配線導体2およびCuめっき層
5自体の耐腐食性を確保するためには、少なくとも2μ
m以上が必要であり、また、厚膜抵抗体6にランタンボ
ライド系や酸化スズ系の厚膜抵抗体を用いた場合、たと
えばランタンボライドの熱膨張係数が約4.5ppm/
℃であり、Cuめっき層5の熱膨張係数が約18ppm
/℃であることより、厚膜抵抗体6とCuめっき層5と
の熱膨張率差が大きくなり、熱サイクル等が負荷される
環境下では、熱応力が大きくなり、抵抗値が変化する点
から最大で7μmとすることが望ましい。
【0022】かかる膜厚のCuめっき層5を被着形成す
る方法としては、例えば、パラジウム(Pd)活性法に
よれば絶縁基板1を塩化パラジウム、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウムを主成分とする活性液に所定時間浸
漬して、絶縁基体表面の配線導体2上にパラジウムを析
出させる。
【0023】次いで、硫酸Cu、ホルマリン、水酸化ナ
トリウムを主成分とする無電解Cuめっき液に浸漬する
ことによりCuめっき層5を被着形成することができ、
該Cuめっき層5の膜厚は、目的とする厚さに応じて浸
漬時間を変更することにより自由に設定可能である。
【0024】Cuめっき層5の表面に形成される厚膜抵
抗体6は、Cuめっき層5表面の所定の位置に厚膜抵抗
体ペーストを印刷した後、600〜900℃窒素雰囲気
中にて焼成して形成される。厚膜抵抗体6は、電気的回
路に必要な抵抗値、電力に応じて、酸化スズ系、ランタ
ンボライド系、銅−ニッケル(Ni)等の厚膜抵抗体ペ
ーストの選択することが可能である。
【0025】その後、厚膜抵抗体6上に所定組成のガラ
スペーストを印刷した後、500〜800℃の窒素雰囲
気中にて焼成し、保護ガラス7を形成する。
【0026】厚膜抵抗体6を覆う保護ガラス7は、絶縁
基板1上の表面配線導体2、厚膜抵抗体6、保護ガラス
7の熱膨張差によって応力が発生し、保護ガラスや抵抗
体にクラックが生じることから、保護ガラスの熱膨張率
を下げることが有効であり、従来から一般的に用いられ
ているほう珪酸亜鉛系ガラスの組成中、熱膨張率の大き
いPbOの一部を熱膨張率の小さなZnOに置き換える
ことが有効であることが知られており(特公昭61−6
018号公報参照)、現在では、ほう珪酸亜鉛系ガラス
(例えば、ZnO:50〜60重量%、SiO2 :10
〜20重量%、B2 3 :10〜20重量%、PbO:
0〜10重量%、その他0〜10重量%)が保護ガラス
として用いられている。
【0027】しかしながら、上記の組成物からなる従来
のほう珪酸亜鉛系保護ガラス7は、Cuめっき層5と十
分な接合強度が得られないものとなっている。
【0028】本発明では、保護ガラス7として、Caを
酸化物換算で5〜15重量%含有するほう珪酸亜鉛系ガ
ラス組成の保護ガラスを用いることにより、保護ガラス
7とCuめっき層5と強固な接合強度が得られる。な
お、本発明におけるほう珪酸亜鉛系ガラスの典型的な組
成としては、ZnO:50〜60重量%、SiO2 :1
0〜20重量%、B2 3 :10〜20重量%、Ca
O:5〜15重量%。、PbO:0〜10重量%、その
他成分0〜10重量%である。
【0029】保護ガラス7は、ZnO粉末と、SiO2
粉末と、B2 3 粉末と、CaO粉末とその他微量成分
(例えばAl2 3 ,V2 5 、Cr2 3 )とを秤量
し、混合後800〜1500℃にて溶融させ、その後水
中へ急冷してガラス塊を作製する。そしてこれをボール
ミルあるいは振動ミルを用いて粉砕し、ガラス粉末とす
る。
【0030】その後、前記ガラス粉末にバインダー、可
塑剤、有機溶剤を添加混合してペースト化し、更に3本
ロールミル等を用いて混練し、ガラスペーストとする。
【0031】前記保護ガラス中のCa量を上記の範囲に
限定したのは、Ca含有量が酸化物換算にて5重量%よ
り少ないとCuめっき層と十分な接合強度が得られず、
厚膜抵抗体より露出した電極のCuめっき部に保護ガラ
スの剥離が発生し、15重量%より多くなると溶融温度
が高くなり、厚膜抵抗体の焼成温度との間に十分な温度
差がなく、安定した厚膜抵抗体が得られず、耐久性が劣
化する。なお、ガラス中に形成される気泡を量を少なく
するためには、Ca含有量は酸化物換算で7〜12重量
%であることが望ましい。
【0032】保護ガラス7が形成された厚膜抵抗体6
は、レーザートリミングにより最終的に必要な抵抗値に
調整される。その後、レーザートリミング部は、紫外線
硬化性あるいは熱硬化性樹脂8をオーバーコートするこ
とにより外部から電気的に保護される。
【0033】また、このセラミック配線基板Aの表面配
線導体2表面にはCuめっき層5を施され、半導体素子
9および電子部品10が、半田11を介して電気的に接
合され、また絶縁基板1の上面の周辺部位に設けられた
外部リードパッド12は、外部電気回路とアルミワイヤ
ー等により接続され、混成集積回路装置となる。
【0034】尚、本発明は上述の実施例に限定されるも
のではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば種
々の変更は可能であり、例えば、上述の実施例ではセラ
ミック質材料は、酸化アルミニウムを用いたが、窒化ア
ルミニウムやムライト、窒化珪素でもよく、また、本発
明のセラミック配線基板を混成集積回路装置等に使用さ
れる配線基板に適用した場合の例で説明したが、これ
を、半導体素子と搭載収容する半導体素子収納用パッケ
ージにも適用し得る。
【0035】
【実施例】次に、本発明のセラミック配線基板を以下に
詳述するようにして評価した。先ず、アルミナ、酸化珪
素、酸化マグネシウム、酸化カルシウム等の原料粉末に
アクリル系の有機性バインダーと可塑剤、溶剤を添加混
合して泥しょうを調製し、該泥しょうをドクターブレー
ド法により厚さ約300μmのシート状に成形した後、
該セラミックグリーンシートの所定位置に打ち抜き加工
を施してスルーホールを形成した。
【0036】次に、絶縁基板の配線導体形成用のメタラ
イズ組成物として、平均粒径が1〜3μmの範囲内で純
度が99.9%以上のタングステン粉末に、また、スル
ーホール導体用のメタライズ組成物として、平均粒径が
0.5〜5μmの範囲内で純度が99.9%以上のモリ
ブデン粉末に、セルロース系あるいはアクリル系の有機
樹脂成分と可塑剤や有機溶媒から成るバインダーを添加
し、ポットミルにて粉砕混合した後、3本ローラーミル
等で混練し、更に所定の粘度に有機溶媒で調製してメタ
ライズペーストを作製した。
【0037】かくして得られた各配線導体のタングステ
ンメタライズペーストおよびモリブデンメタライズペー
ストをスクリーン印刷等にて印刷あるいは充填した後、
複数枚積層し約1600℃の温度で焼成する事によって
80mm×50mm×1.5mmの基板を得た。
【0038】次に、前記絶縁基板を塩化パラジウム、水
酸化ナトリウム、水酸化カリウムを主成分とする活性液
に所定時間浸漬してパラジウム活性法を行い、絶縁基板
表面の配線導体上にパラジウムを析出させた。
【0039】その後、硫酸Cu、ホルマリン、水酸化ナ
トリウムを主成分とする無電解Cuめっき液に浸漬し、
浸漬時間を変更することにより膜厚が2.0〜12.5
μmのCuめっき層を被着形成した。該Cuめっき層の
膜厚は、先ず、予め、蛍光X線装置を用いて種々の厚さ
のCuの標準箔から作成した検量線に基づき、蛍光X線
装置により計測して算出した。
【0040】表面配線導体にCuめっき層を施した後、
0.5〜2mm×0.5mm〜2mmの各種形状の抵抗
体を市販の酸化スズ系、ランタンボライド系、銅−ニッ
ケル系抵抗体ペーストを用いて印刷塗布し、900℃窒
素雰囲気中にて焼成することにより各抵抗体を形成し
た。
【0041】その後、各所定のガラス組成になるように
保護ガラスの組成調製は、ZnO粉末と、SiO2 粉末
と、B2 3 粉末と、CaO粉末とその他微量成分(A
23 ,V2 5 、Cr2 3 )とを秤量し、混合後
800〜1500℃にて溶融させ、その後水中へ急冷し
てガラス隗を作製する。更にボールミルあるいは振動ミ
ルを用いて粉砕し、ガラス粉末を作製した。
【0042】更に前記ガラス粉末にバインダー、可塑
剤、有機溶剤を添加混合してペースト化し、更に3本ロ
ールミル等を用いて混練し、各種ガラスペーストを作製
した。該各種ガラスペーストを所定の抵抗体状に印刷塗
布し、500〜800℃窒素雰囲気中で焼成し、保護ガ
ラスを形成し、評価用の基板とした。
【0043】基板の評価は初期評価として、各種抵抗体
上および抵抗体より露出したCuめっき上に形成した2
mm角パッドにシリコン接着剤にて金具を接合し、金具
を10mm/minの速度にて垂直引張り試験を行な
い、保護ガラスとCuめっき層との界面にて破断したも
のは不良とした。また、保護ガラス−抵抗体−Cuめっ
き層−導体材料接合部の断面を500〜2000倍にて
SEM(走査電子顕微鏡)にて観察し、クラックの有無
を確認した。
【0044】更に長期信頼性評価として、この基板を用
いて気相冷熱サイクル(−65℃〜150℃、各温度に
て30分保持)試験を行い、3000サイクル後の各種
抵抗の抵抗変化率((R2−R1)/R1×100:単
位(%)、R1:初期抵抗値、R2:試験後の抵抗値)
および前記初期評価と同様の評価を行なった。抵抗変化
率を測定し、抵抗変化率が2%以下のものを良好、2%
より大きいものは不良とした。
【0045】
【表1】
【0046】表1に示すように、保護ガラス中にCaを
酸化物換算で5〜15重量%の割合で含有する本発明の
配線基板は、保護ガラス−厚膜抵抗体−Cuめっき層−
配線導体の基板に対して高い接合強度が得られている。
また、保護ガラスや厚膜抵抗体に対してクラック等の不
具合も認められなかった。
【0047】さらに、熱サイクル後の評価においても強
固な接合強度が維持されており、Cuめっき層上にCu
厚膜導体層を形成しなくても、各種抵抗体の抵抗変化率
が小さく、クラック等の不具合も認められず、信頼性の
高いセラミック多層配線基板となっていることがわか
る。
【0048】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の配線基板に
よれば、セラミック焼結体から成る絶縁基板表面に被着
形成されたタングステン(W)あるいはモリブデン(M
o)を主成分とする配線導体上に、Cuめっき層を形成
し、さらに、該Cuめっき層上に厚膜抵抗体を形成し、
且つ該厚膜抵抗体上に、Caを所定量含有するほう珪酸
亜鉛系ガラスからなる保護ガラスを被覆することによ
り、保護ガラス−厚膜抵抗体−Cuめっき層−配線導体
を基板に対して強固に接合することができる。また、C
u厚膜導体層などを設ける必要がないために、工程数を
減らしコストの削減でき、しかも配線基板の配線導体に
Cuめっき層を施し、さらに直接抵抗体を形成している
ために実装密度の高いセラミック配線基板を製造でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のセラミック配線基板を混成集積回路装
置に適用した場合の一実施例を示す断面図である。
【図2】図1の厚膜抵抗体形成部の要部拡大断面図であ
る。
【符号の説明】
1 絶縁基板 2 表面配線導体 3 内部配線導体 4 スルーホール導体 5 Cuめっき層 6 厚膜抵抗体 7 保護ガラス 8 熱硬化性樹脂 9 半導体素子 10 電子部品 11 半田 12 外部リードパッド A セラミック多層配線基板

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セラミック焼結体から成る絶縁基板表面に
    被着形成されたタングステン(W)あるいはモリブデン
    (Mo)を主成分とする配線導体上に、Cuめっき層を
    形成し、さらに、該Cuめっき層上に厚膜抵抗体を形成
    し、且つ該厚膜抵抗体上にほう珪酸亜鉛系ガラスからな
    る保護ガラスを被覆してなる配線基板であって、前記保
    護ガラス中にCaを酸化物換算で5〜15重量%の割合
    で含有することを特徴とするセラミック配線基板。
  2. 【請求項2】前記保護ガラス中にCaを酸化物換算で7
    〜12重量%の割合で含有する請求項1記載のセラミッ
    ク配線基板。
  3. 【請求項3】前記配線導体上に形成される前記Cuめっ
    き層の厚みが2〜7μmであることを特徴とする請求項
    1記載のセラミック配線基板。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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