JP2000222843A - 制御ゲイン最適化機能を持つディスク記憶装置 - Google Patents

制御ゲイン最適化機能を持つディスク記憶装置

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JP2000222843A
JP2000222843A JP11022369A JP2236999A JP2000222843A JP 2000222843 A JP2000222843 A JP 2000222843A JP 11022369 A JP11022369 A JP 11022369A JP 2236999 A JP2236999 A JP 2236999A JP 2000222843 A JP2000222843 A JP 2000222843A
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control
head
gain
seek
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JP11022369A
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English (en)
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Akio Toda
昭夫 戸田
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Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】VCM推力の温度特性と制御ゲイン特性との相
関関係を利用して、温度変化に起因するVCMのゲイン
変動に対応した制御ゲインの最適化を図る。 【解決手段】VCM5の推力の温度特性で決まるサーボ
フィードバック制御での制御ゲインと温度センサ18の
検出出力との相関関係を数式化し、その数式化した関数
情報または当該相関関係を表すテーブルデータからなる
テーブル情報をFROM15に予め記憶しておき、ヘッ
ド2のシーク・位置決め時には、温度センサ18の検出
出力値をADC19を介してCPU14に読み、その検
出出力値とFROM15に記憶されている関数情報また
はテーブル情報をもとに、当該検出出力値の示す温度に
最適な制御ゲインを決定して、VCM5に対するサーボ
フィードバック制御に使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヘッドによりディ
スク媒体から読み取られたサーボデータに基づいて、ボ
イスコイルモータを駆動源とするヘッドアクチュエータ
をサーボフィードバック制御することで、ヘッドのシー
ク・位置決め制御を行うディスク記憶装置に係り、特に
ボイスコイルモータの温度変化に伴うゲイン変動に対応
した制御ゲイン最適化機能を持つディスク記憶装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】ボイスコイルモータ(VCM)を駆動源
とするヘッドアクチュエータによりヘッドをディスク媒
体の半径方向に移動させるディスク記憶装置では、ヘッ
ドによりディスク媒体から読み取られたサーボデータに
基づいて、VCMに制御電流を与えるための操作量を算
出し、その操作量に基づいて制御量を決定してVCM
(を有するヘッドアクチュエータ)を駆動制御すること
で、ヘッドを目標位置にシーク・位置決めするサーボフ
ィードバック制御を行うのが一般的である。
【0003】ここで、制御量は、サーボデータに基づい
て算出される操作量とサーボフィードバック制御の制御
ゲインとの積により求められる。この制御ゲインは、V
CMの特性(VCM推力の特性)と相関関係があり、温
度により変化する。そこで従来は、温度変化に対する制
御ゲインの変動に関し、常温時の制御ゲインを基準に上
下にある割合の変動(常温±Δ%)を想定して最適化調
整を行うようにしていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、温度変
化に応じたサーボフィードバック制御の制御ゲインの変
動に関して、常温±Δ%を想定しての最適化調整では、
温度変化によるゲイン変動の影響を受けるという問題が
あった。
【0005】本発明は上記事情を考慮してなされたもの
でその目的は、VCM(ボイスコイルモータ)推力の温
度特性と制御ゲイン特性との相関関係を利用すること
で、温度変化に起因するVCMのゲイン変動に対応した
制御ゲインの最適化が図れる制御ゲイン最適化機能を持
つディスク記憶装置を提供することにある。
【0006】本発明の他の目的は、シーク追従性を観測
することでシーク時における制御ゲインの一層の最適化
を図ることができる制御ゲイン最適化機能を持つディス
ク記憶装置を提供することにある。
【0007】本発明の更に他の目的は、位置決め誤差を
観測することで位置決め制御時における制御ゲインの一
層の最適化を図ることができる制御ゲイン最適化機能を
持つディスク記憶装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、ヘッドにより
ディスク媒体から読み取られたサーボデータに基づい
て、VCM(ボイスコイルモータ)を駆動源とするヘッ
ドアクチュエータをサーボフィードバック制御すること
で、ヘッドを目標位置にシーク・位置決めするディスク
記憶装置において、温度を検出する温度検出器と、上記
VCMの推力の温度特性で決まるサーボフィードバック
制御での制御ゲインと温度検出器の検出出力との相関関
係を数式化した関数情報または当該相関関係を表すテー
ブルデータからなるテーブル情報が予め記憶される記憶
手段と、ヘッドのシーク・位置決め時には、上記温度検
出器の検出出力値と上記記憶手段に記憶されている関数
情報またはテーブル情報をもとに、当該検出出力値の示
す温度に最適な制御ゲインを決定する最適制御ゲイン決
定手段とを備えたことを特徴とする。
【0009】このような構成においては、ヘッドのシー
ク・位置決め時の温度における制御ゲインの最適値が、
温度検出器の検出出力値と予め記憶されている関数情報
またはテーブル情報に基づいて簡単に取得できるため、
温度変化に起因するVCMのゲイン変動に対応した制御
ゲインの最適化が図れる。これにより、温度変化に対応
し、且つ温度変化に対するマージンを持ったサーボフィ
ードバック制御が実現でき、装置の信頼性が向上する。
【0010】ここで、上記関数情報またはテーブル情報
が、各ディスク記憶装置に共通の汎用性のあるものであ
っても、各ディスク記憶装置毎に求められる固有のもの
であっても構わない。但し、次に述べるシーク追従性観
測による最適ゲイン決定手法と併用しないならば、各デ
ィスク記憶装置毎に求められる固有のものを用いる方が
好ましい。
【0011】また本発明は、サーボフィードバック制御
で適用可能な複数の制御ゲイン候補のそれぞれについ
て、上記ヘッドを目標位置にシークする動作を繰り返し
てシーク追従性の評価値を取得する追従性観測手段と、
この追従性観測手段により各制御ゲイン候補毎に取得さ
れるシーク追従性の評価値をもとに最適な制御ゲインを
決定する最適制御ゲイン決定手段と、この最適制御ゲイ
ン決定手段により決定された最適制御ゲインが記憶され
る記憶手段と、ヘッドのシーク制御時には、上記記憶手
段に記憶された最適制御ゲインを優先使用するシーク制
御手段とを備えたことを特徴とする。
【0012】このような構成においては、複数の制御ゲ
イン候補のそれぞれについてシーク追従性を観測してシ
ーク追従性の評価値を求めることで、その時点の温度環
境のもとで最もシーク追従性に優れた最適な制御ゲイン
を取得できる。このため、取得した制御ゲインを優先使
用してシーク制御を行うことで、温度変化及び特性変化
に対応したシーク時の安定性向上が図れ、装置の信頼性
が向上する。
【0013】ここで、以上のシーク追従性の観測による
最適制御ゲイン決定手法(第2の最適制御ゲイン決定手
法)と、前記関数情報またはテーブル情報を用いての温
度検出器の検出出力値に基づく最適制御ゲイン決定手法
(第1の最適制御ゲイン決定手法)とを併用し、上記第
2の最適制御ゲイン決定手法で決定された最適制御ゲイ
ンを優先使用する構成とするとよい。但し、第2の最適
制御ゲイン決定手法による決定時の温度を基準とする一
定の温度範囲から外れた場合には、上記第1の最適制御
ゲイン決定手法で決定される制御ゲインを用いるとよ
い。
【0014】また、上記複数の制御ゲイン候補を決定す
る手段を設け、第2の最適制御ゲイン決定手法による決
定時の上記温度検出器の検出出力値に基づいて上記第1
の最適制御ゲイン決定手法で決定される制御ゲインを基
準として、(例えば、一定割合ずつ制御ゲインを増減す
ることにより)上記複数の制御ゲイン候補を決定し、シ
ーク追従性の評価に用いるならば、第1の最適制御ゲイ
ン決定手法で決定される温度変化に対応した平均的な制
御ゲインに対する装置個々の微調整、及び最適化ゲイン
制御の検証の役割を果たすこともできる。
【0015】上記追従性観測手段による評価値取得に
は、各制御ゲイン候補のそれぞれについて、1トラック
シークを目標トラックを切り替えながら繰り返し、1ト
ラックシーク開始時からヘッドにより順次読み取られる
サーボデータのうち、第1の所定番目乃至第2の所定番
目の各サーボデータに基づいてシーク追従性の誤差を求
めて、各制御ゲイン候補毎のシーク追従性の評価値を取
得する手法を適用するとよい。
【0016】また本発明は、ヘッドの位置決め制御時に
使用する制御ゲインの最適化のために、複数の制御ゲイ
ン候補のそれぞれについて、ヘッドを目標位置に位置決
めする動作を繰り返して位置決め誤差の評価値を取得す
る位置決め誤差観測手段を設け、この位置決め誤差観測
手段により各制御ゲイン候補毎に取得される位置決め誤
差の評価値をもとに最適な制御ゲインを決定して記憶手
段に記憶して、ヘッドの位置決め制御時に優先使用可能
なようにしたことをも特徴とする。この構成も、上記第
2の最適制御ゲイン決定手法と同様に、上記第1の最適
制御ゲイン決定手法と併用するならば、ヘッドの位置決
め制御に関しても、第1の最適制御ゲイン決定手法で決
定される温度変化に対応した平均的な制御ゲインに対す
る装置個々の微調整、及び最適化ゲイン制御の検証の役
割を果たすことができる。
【0017】ここで、位置決め誤差観測手段において、
位置決め誤差が規定値の所定倍となる制御ゲインを探
し、その制御ゲインのゲイン値より所定割合だけ小さな
値のゲイン値を基準として、それより大きな値の制御ゲ
イン候補については位置決め誤差の評価値の取得対象外
とするならば、発振までの余裕が確保されて、しかも位
置決め誤差も小さい、ヘッドの位置決め制御に最適な制
御ゲインを求めることができる。なお、全ての制御ゲイ
ン候補について位置決め誤差の観測を行い、規定値の所
定倍を超える位置決め誤差が検出された制御ゲインにつ
いては、評価値に基づく最適制御ゲインの決定対象外と
する構成であっても構わない。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明を磁気ディスク装置
に適用した実施の形態につき図面を参照して説明する。
【0019】図1は本発明の一実施形態に係る磁気ディ
スク装置のサーボ制御系を中心とした構成を示すブロッ
ク図である。
【0020】図1において、1はデータが記録されるデ
ィスク媒体(磁気ディスク)、2はディスク媒体1への
データ書き込み(データ記録)及びディスク媒体1から
のデータ読み出し(データ再生)に用いられるヘッド
(磁気ヘッド)である。ヘッド2は、ディスク媒体1の
各記録面に対応してそれぞれ設けられているものとす
る。なお本実施形態では、ディスク媒体1は単一枚であ
るとするが、複数枚積層して設けられることもある。
【0021】ディスク媒体1の両面には図2に示すよう
に同心円状の多数のトラックが形成され、各トラックは
複数のセクタ(サーボセクタ)100に等分割されてい
る。各サーボセクタ100は、サーボデータが記録され
たサーボ領域110と、データ(ユーザデータ)が記録
される(複数のデータセクタを構成する)データ領域
(ユーザ領域)120からなる。サーボ領域110は、
ディスク媒体1上では中心から各トラックを渡って放射
状に等間隔で配置されている。
【0022】サーボ領域110に記録されているサーボ
データは、サーボ領域識別用の固有のサーボ識別パター
ン、該当するサーボセクタ100が存在するシリンダ位
置に固有のシリンダ番号を示すシリンダアドレス(シリ
ンダコード)、当該シリンダアドレスの示すシリンダ内
の位置誤差を波形の振幅で示すためのバーストデータ
(バーストパターン)等を含む。このバーストデータは
例えば4つのバースト信号A,B,C,Dからなり、バ
ースト信号AとBの組み合わせと、バースト信号CとD
の組み合わせの一方を選択的に使用してヘッド2の位置
決め制御が行われる。ここではバースト信号A,Bは、
各トラックの中心位置を境にトラックピッチと同じ幅で
交互に一定周波数で記録され、バースト信号C,Dは、
各トラック境界を境にトラックピッチと同じ幅で交互に
一定周波数で記録されている。
【0023】再び図1を参照すると、ディスク媒体1は
SPM(スピンドルモータ)3により高速に回転する。
ヘッド2はヘッド移動機構としてのロータリ型ヘッドア
クチュエータ4に取り付けられており、当該ヘッドアク
チュエータ4の回動(角度回転)に従ってディスク媒体
1の半径方向に移動する。これにより、ヘッド2は、目
標トラック上にシーク・位置決めされるようになってい
る。ヘッドアクチュエータ4は、当該アクチュエータ4
の駆動源となるVCM(ボイスコイルモータ)5を有し
ており、当該VCM5により駆動される。
【0024】SPM3は、ドライバIC6内のSPM駆
動回路6aから供給される制御電流(SPM電流)によ
り駆動される。VCM5(を有するヘッドアクチュエー
タ4)は、VCM駆動回路(ヘッドアクチュエータ駆動
回路)6bから供給される制御電流(VCM電流)によ
り駆動される。SPM駆動回路6aからSPM3に、V
CM駆動回路6bからVCM5に、それぞれ供給される
制御電流を決定するための値(制御量)は、CPU14
により決定される。
【0025】ヘッド2は、目標トラック上にシーク・位
置決めされた後、ディスク媒体1の回転動作により、そ
のトラック上を走査する。またヘッド2は、走査により
そのトラック上に等間隔を保って配置されたサーボ領域
110のサーボデータを順に読み込む。またヘッド2
は、走査により目標データセクタに対するデータの読み
書きを行う。
【0026】各ヘッド2は例えばフレキシブルプリント
配線板(FPC)に実装されたヘッドアンプ回路(ヘッ
ドIC)7と接続されている。ヘッドアンプ回路7は、
ヘッド2の切り替え、ヘッド2との間のリード/ライト
信号の入出力等を司るもので、ヘッド2で読み取られた
アナログ出力(アナログ再生出力)を増幅するヘッドア
ンプ、及びライトチャネルから送られてくる書き込みデ
ータに従いヘッド2にライト信号(ライト電流)を出力
するライトドライバ(いずれも図示せず)を有する。
【0027】ヘッドアンプ回路7は、当該ヘッドアンプ
回路7(内のヘッドアンプ)により増幅されたアナログ
出力(ヘッド2のリード信号)を一定の振幅に増幅する
AGC(Automatic Gain Controll)回路8と接続され
ている。
【0028】AGC回路8は、当該AGC回路8の出力
からヘッド位置決め制御等のサーボ処理に必要なサーボ
データ中のバースト信号A〜Dの各々のピーク値をホー
ルドするピークホールド回路(P/H回路)9に接続さ
れている。P/H回路9は、当該P/H回路9の各出力
(バースト信号A〜D)を順次ディジタルデータに変換
してCPU14に出力するA/D(アナログ/ディジタ
ル)コンバータ(ADC)10と接続されている。
【0029】また、AGC回路8は、当該AGC回路8
の出力を入力してデータ再生動作に必要な信号処理を行
うリードチャネル11、及び当該AGC回路8の出力の
ピークを検出して2値化するピーク検出回路12と接続
されている。ピーク検出回路12はサーボデータ検出回
路13と接続されている。このサーボデータ検出回路1
3は、ピーク検出回路12の出力から、サーボ領域11
0内に記録されているサーボ識別パターンを検出するこ
とでサーボ領域110を検出し、その旨のセクタ割り込
みをCPU14に対して発生する機能と、当該サーボ領
域110内に記録されている各バースト信号A〜Dのタ
イミングを表すバースト切り替え信号131をP/H回
路9に出力する機能と、サーボ領域110内に記録され
ているサーボセクタアドレス並びにシリンダアドレスを
抽出・復号してCPU14に出力する機能とを有してい
る。
【0030】CPU14は、例えばワンチップのマイク
ロプロセッサである。このCPU14には、制御プログ
ラムが格納されている、例えば書き換え可能な不揮発性
メモリとしてのフラッシュROM(Read Only Memory)
15、及びCPU14の作業領域等を提供する書き換え
可能な揮発性メモリとしてのRAM(Random AccessMem
ory)16が接続されている。CPU14はFROM1
5内の制御プログラムに従って磁気ディスク装置内の各
部を制御する。
【0031】CPU14は、サーボデータ検出回路13
により抽出されたシリンダアドレス及びADC10で変
換されたバースト信号A〜Dのピーク値に対するA/D
変換値(以下、バースト出力A〜Dと称する)を読み取
って、その読み取ったデータ(で決まる操作量)と制御
ゲインに基づいて制御量を算出し、D/A(ディジタル
/アナログ)コンバータ(DAC)17を介してVCM
駆動回路6aに設定してVCM5を駆動制御すること
で、ヘッド2のシーク・位置決め制御を行う。
【0032】ここで、制御ゲインは、温度変化に対する
VCM特性(VCM推力の温度特性)と制御ゲイン特性
との相関関係を表す関数並びに温度(現在温度)をもと
に決定される。そのため、FROM15には、当該関数
を表す情報が格納されている。また、温度(ここではV
CM5の温度)を測定するための温度センサ18がVC
M5の近傍に設けられており、CPU14は、温度セン
サ18の検出出力値をADC(A/Dコンバータ)19
を介して読み込めるようになっている。
【0033】CPU14は、ヘッド2のシーク・位置決
め制御以外に、HDC21を制御することによるリード
/ライトデータの転送制御も行う。
【0034】CPU14には、当該CPU14の制御の
もとでヘッドアンプ回路7を介してヘッド2によるリー
ド/ライト動作を制御するリード/ライト動作制御回路
20、及びHDC(ディスクコントローラ)21が接続
されている。なお、FROM15、RAM16、DAC
17をCPU14に内蔵させることも可能である。
【0035】HDC21は、ホスト(ホストシステム)
との間のコマンド、データの通信を制御すると共に、リ
ードチャネル11及び図示せぬライトチャネル(を介し
てディスク媒体1)との間のデータの通信を制御する。
【0036】次に図1の構成の磁気ディスク装置の動作
を、本発明の特徴である(1)温度変化に対するVCM
特性を利用した最適ゲイン制御、(2)シーク追従性の
観測による最適ゲイン制御、(3)位置決め制御時の最
適ゲイン制御を例に順に説明する。
【0037】(1)温度変化に対するVCM特性を利用
した最適ゲイン制御 VCM5の推力の同一VCM電流のもとでの温度特性、
即ち温度変化に対するVCM特性の変動(ゲイン変動)
の最大要因は、VCM5の持つマグネットの温度特性に
ある。このVCM特性(VCM推力の温度特性)は、温
度変化に対してほぼ比例関数で表現できる。一方、VC
M5を制御するための制御ゲインは、同一操作量に対し
て温度変化に無関係に同一VCM推力が得られるように
する必要があることから、温度変化に対するVCM特性
に依存し、温度変化に対してほぼ比例関数(1次関数)
で表現できる。但し、VCM推力が温度の増加に対して
減少方向に比例することから、制御ゲインはVCM推力
とは逆に温度の増加に対して増加方向に比例する。な
お、比例関数(1次関数)で表現できる温度範囲に制限
がある。また、温度センサ18は検出電圧の変化により
温度を測定するのが一般的であるが、その温度変化に対
する検出電圧値(温度センサ出力値)の特性(温度セン
サ特性)も、同様の比例関数で表現できる。
【0038】温度変化に対する(同一VCM電流のもと
での)VCM特性を図3(a)に、温度変化に対する温
度センサ特性を図3(b)に、そして温度変化に対する
制御ゲイン特性を図3(c)に、それぞれ示す。
【0039】図に示すように、VCM特性及び制御ゲイ
ン特性は、ある制限された温度範囲(有効温度範囲)A
では、いずれも温度に比例する1次関数で近似できる。
但し、傾きの正負は逆。また、温度センサ特性は、温度
に比例する1次関数で近似できる。
【0040】ここで、温度センサ特性を表す温度センサ
出力値、及び(同一VCM電流のもとでの)温度変化に
対するVCM特性(VCM推力の温度特性)、及び制御
ゲインは、次のように表される。
【0041】 温度センサ出力値=a*温度十b …(1) =a*(温度−25℃)十c a:比例係数 b:0℃での温度センサ出力値 c:常温(25℃)での温度センサ出力値 VCM推力=−K*温度+d (有効温度範囲あり) =−K′*(温度センサ出力値−c)+e …(2) K,K′:比例係数 d:0℃でのVCM推力 e:常温(25℃)でのVCM推力 一方、(同一VCM電流のもとでの)温度変化に対する
制御ゲインは、当該制御ゲインがVCM特性に依存する
ことから、次のように表される。
【0042】 制御ゲイン=K″*(温度センサ出力値−c)+f …(3) K″:比例係数 f:常温(25℃)での制御ゲイン そこで本実施形態では、上記(3)式中の比例係数
K″、常温(25℃)での温度センサ出力値c、常温
(25℃)での制御ゲインfを例えば磁気ディスク装置
の製造段階での評価により定めて、(3)式で示される
関数(1次関数)を決定しておき、その関数を表す情
報、即ち制御ゲイン特性を数式化した関数の情報をFR
OM15の所定領域に予め登録するようにしている。こ
こでは、上記(3)式を表す1次関数の情報として、
(3)式中の比例係数K″、常温での温度センサ出力値
c、常温での制御ゲインf、及び有効温度範囲Aのみを
FROM15に登録している。なお、制御ゲイン特性を
数式化する代わりに、各温度と制御ゲインとの対応テー
ブルを作成してFROM15に登録するようにしてもよ
い。
【0043】また、上記(3)式は、 制御ゲイン=K″*温度センサ出力値+(f−K″*c) =K″*温度センサ出力値+g …(4) g:f−K″*c(定数) と表されるから、(4)式中の比例係数K″と定数g
(及び有効温度範囲A)をFROM15に登録するよう
にしても構わない。
【0044】また、制御ゲイン特性を装置個々に求めず
に、全装置に共通の平均値的なものを求めるようにして
もよい。この場合には、制御ゲイン特性を表す関数の情
報を制御プログラム中に持たせることも可能である。
【0045】このように本実施形態においては、温度変
化に対する制御ゲイン特性を表す1次関数の情報を有し
ている。このためCPU14は、VCM5を駆動してヘ
ッド2を目標位置にシーク・位置決めする際のサーボフ
ィードバック制御を行う場合には、図4のフローチャー
トに示すように、温度センサ18の出力値(検出電圧
値)をADC19を介して読み込んで(ステップS
1)、その出力値(のディジタル変換値)と、FROM
15に格納されている、上記(3)式で表される温度変
化に対する制御ゲイン特性を表す1次関数の情報とをも
とに、(3)式に従う演算を行うことで、現在の温度に
最適な制御ゲインを決定することができる(ステップS
2,S3)。
【0046】この場合、CPU14は、決定した制御ゲ
イン、及び目標位置とサーボデータ検出回路13により
検出されるシリンダアドレスの示すシリンダ位置との差
に応じて(シーク制御の場合)、或いは決定した制御ゲ
イン、及びサーボデータ検出回路13により検出される
バーストデータの示す位置誤差(位置決め誤差)に応じ
て(シーク後の位置決め制御、つまりオントラック制御
の場合)、制御量を算出し、その制御量をDAC17に
設定することで、SPM駆動回路6aからVCM5に対
応する制御電流(VCM電流)を供給させる。
【0047】(2)シーク追従性の観測による最適ゲイ
ン制御 上記(1)の最適ゲイン制御は、評価による代表値を用
いたゲインの最適化であるため、装置個々の経時変化等
には対処できなくなる可能性がある。そこで本実施形態
は、シーク追従性を観測することにより、装置個々の微
調整及び最適化ゲイン制御の検証を可能としている。
【0048】まず、シーク追従性を観測する場合、最適
ゲインを見出すために、上記(1)で用いられる代表値
による最適ゲイン(図4のフローチャートに従って求め
られる最適ゲイン)を基準として、例えば2%単位で±
4%まで制御ゲインを変化させ、つまりゲイン変動想定
範囲内で2%単位で制御ゲインを変化させ、合計5通り
の制御ゲインについて、シーク追従性の評価を行う。こ
の場合、処理に長時間要することから、シーク追従性の
評価は、装置がスリープモードにある期間等、装置のア
クセス頻度が少ない時間帯に行うとよい。勿論、一定期
間毎(定期的)に、或いはエラーリトライ時に、或いは
装置の経時変化に関する所定項目(例えば、SPM3の
起動回数等)について、予め定められた条件に達した場
合に行うようにしてもよい。
【0049】本実施形態におけるシーク追従性の観測で
は、シーク動作での目標位置とヘッド2の現在位置との
差分を追従性(シーク追従性の誤差)と定義し、上記の
ゲイン変動想定範囲で制御ゲインを切り替えながら、上
記追従姓の評価を行い、その評価値が最小となるように
ゲイン設定を行う。
【0050】以下、シーク追従性の観測による最適ゲイ
ン制御の詳細について、図5及び図6のフローチャート
を参照して説明する。
【0051】まずCPU14は、上記5通りのゲインの
1つを選択して設定すると共に、評価値Psum(6)〜
Psum(20)を初期値0に設定し、ヘッド2をディス
ク媒体1の所定のトラック領域(内周側領域、中周側領
域、または外周側領域)の例えば最外周トラックにシー
ク・位置決めして、以下に述べる1トラックシーク時の
シーク方向を順方向(内周方向)に設定する(ステップ
S11〜S13)。ここで評価値Psum(6)〜Psum
(20)は、各サーボセクタ100のサーボ領域110
から抽出されるサーボデータに基づいて、サーボセクタ
100単位で1トラックシークのフィードバック制御を
行う場合の、1トラックシーク開始時より6番目(6サ
ンプル目)〜20番目(20サンプル目)のサーボデー
タに基づいて算出される、目標位置−現在のヘッド位置
の計算値の、全1トラックシーク(ここでは、100回
分の1トラックシーク)での総和であり、RAM16の
所定領域に格納される。
【0052】次にCPU14は、サンプル数をカウント
するサンプル数カウンタnを初期値1に設定した後(ス
テップS14)、指定方向(ここでは内周方向)への1
トラックシークを開始する(ステップS15)。
【0053】CPU14は、ヘッド2によりディスク媒
体1から読み取られて、ヘッドアンプ回路7及びAGC
回路8により増幅されたリード信号の中から、サーボデ
ータ検出回路13がサーボ領域110を検出すること
で、当該サーボデータ検出回路13から出力されるセク
タ割り込みを監視する(ステップS16)。
【0054】CPU14は、サーボデータ検出回路13
からのセクタ割り込みを検出すると、サンプル数カウン
タnの値をチェックして、条件6≦n≦20を満足する
か否かを調べる(ステップS17)。
【0055】もし、満足しない場合には、CPU14は
nが20より大きいか否かを調べ、20より大きくない
場合(ステップS18)、即ち6未満の場合と、20よ
り大きくても、1トラックシークが終了していない場合
(目標位置−現在のヘッド位置が所定範囲に入らない場
合)には(ステップS19)、サンプル数カウンタnを
1インクリメントした後(ステップS20)、次のサン
プル(サーボセクタ100のサーボ領域110)でのセ
クタ割り込みを待つ(ステップS16)。
【0056】一方、サンプル数カウンタnの値が6≦n
≦20を満足している場合には、CPU14はその際に
サーボデータ検出回路13により抽出されるサーボデー
タから算出されるヘッド位置をもとに、シーク追従性を
示す評価値P(n)(=目標位置−現在のヘッド位置)
を求めて(ステップS21)、その時点までにRAM1
6の所定領域に求められているPsum(n)との和をと
り、それを新たなPsum(n)とする(ステップS2
2)。そしてCPU14は、サンプル数カウンタnを1
インクリメントした後(ステップS20)、次のサンプ
ルでのセクタ割り込みを待つ(ステップS16)。
【0057】やがて1トラックシークが終了すると(ス
テップS19)、CPU14は50トラック分の1トラ
ックシークが終了したか否かを調べる(ステップS2
3)。もし、終了していないならば、CPU14はサン
プル数カウンタnを初期値1に再設定した後(ステップ
S24)、前回と同一シーク方向(ここでは順方向)と
なる次のトラックへの1トラックシークを開始し(ステ
ップS25)、サーボデータ検出回路13からのセクタ
割り込みを待つ(ステップS16)。
【0058】一方、50トラック分の1トラックシーク
が終了したならば、CPU14は現在設定されているシ
ーク方向が逆方向(ここではディスク媒体1の外周方
向)であるか否かを調べる(ステップS27)。
【0059】もし、逆方向でないならば、CPU14は
順方向での50トラック分の1トラックシークが終了し
たものとして、今度は逆方向での50トラック分の1ト
ラックシークのために、シーク方向を逆方向に設定する
(ステップS27)。そしてCPU14はステップS1
4に戻ってサンプル数カウンタnを初期値1にし、逆方
向(ここでは外周方向)への1トラックシークを開始す
る(ステップS15)。以下、前記した順方向への1ト
ラックシークと同様にして、逆方向への1トラックシー
クが、シーケンシャルに50トラック分連続して行われ
る。つまり、同一の50トラックを対象に、順方向と逆
方向に1トラックシークがそれぞれ50回ずつ繰り返さ
れる。
【0060】このようにして、逆方向での50トラック
分の1トラックシークが終了すると(ステップS2
6)、CPU14はRAM16に格納されているPsum
(6)〜Psum(20)をもとに、P(6)〜P(2
0)の平均値Pavg(6)〜Pavg(20)を算出する
(ステップS28)。ここで、n(n=6〜20)サン
プル目の平均値Pavg(n)を例にとると、Psum(n)
はエラー発生を考慮すると必ずしも100個のP(n)
の総和とは限らない。したがって、Pavg(n)はPavg
(n)=Psum(n)/(100−エラー数)によって
算出すればよい。つまり、Pavg(6)〜Pavg(20)
は、50トラックを対象とする正逆両方向の各1トラッ
クシークの開始時点からの所定経過時刻(6〜20サン
プル)毎の、エラー時を除く正常測定時の評価値P
(6)〜P(20)の平均値を示す。この場合、各Psu
m(6)〜Psum(20)毎に、エラー数の総和の情報を
持つ必要がある。
【0061】次にCPU14は、最適ゲインの評価を例
えば最小二乗法により行うために、各Pavg(6)〜Pa
vg(20)の平方値Pavg(6)2〜Pavg(20)2の総
和をゲイン評価値Jとして求め、その際のゲイン値と対
にしてRAM16の所定領域に格納する(ステップS2
9,S30)。
【0062】次にCPU14は、予め定められた全ゲイ
ンについてゲイン評価値Jを取得したか否かを調べ(ス
テップS31)、未処理のゲインが残っているならば、
そのうちの1つを選択して、上記ステップS1以降の処
理を行う。即ちCPU14は、以上に述べた、シーク追
従性を観測してゲイン評価値Jを取得する一連の処理
を、予め定められた全ゲイン(ここでは、前記(1)で
用いられる代表値による最適ゲイン値と、当該ゲイン値
に対して±2%、±4%だけ変化させたゲイン値との合
計5通りのゲイン値)について繰り返す。
【0063】そして、全ゲインについての一連の処理を
終了すると(ステップS31)、CPU14はRAM1
6に求めておいた各ゲイン値毎のゲイン評価値Jを比較
して、値が最小となるゲイン値を調整後の最適値(調整
値)として選択し、本調整処理時の温度を表す温度セン
サ18の出力値(に対応するADC19からの読み取り
値)と共に、例えばFROM15の所定領域に保存する
(ステップS32)。
【0064】CPU14は、通常のシーク制御では、そ
の際の温度センサ出力値(の示す温度)が、FROM1
5に保存されている温度センサ出力値(の示す温度)を
基準とする一定の範囲内にある限りは、つまり現在温度
に対して±Δ℃(Δは予め定められた値)の温度範囲内
にある限りは、FROM15に保存されている対応する
調整値を最適ゲイン値として使用し、上記範囲を超えた
場合には、現在の温度センサ出力値をもとに、前記
(1)の方式で適用した図4のフローチャートに従う最
適ゲインの決定を行う。この他に、現在の温度条件のも
とで、上記した図5及び図6のフローチャートに従う最
適ゲインの調整を行うようにしてもよい。
【0065】なお、ディスク媒体1を半径方向に複数の
領域、例えば内周側領域、中周側領域、及び外周側領域
の3つの領域に分け、その3つの領域のそれぞれを対象
に、上記最適ゲインの調整を行い、各領域別に最適ゲイ
ン値を持つようにするとよい。この場合、シーク制御時
に、該当する領域毎に最適ゲイン値を切り替え使用する
ならば、一層最適なゲイン制御が可能となる。また、最
適ゲイン値を持つ単位も、上記の3つの領域に限らな
い。
【0066】以上の説明では、シーク時の追従性の評価
値を得るのに、1トラックシーク開始時より6サンプル
目〜20サンプル目を測定する場合について説明した
が、これに限るものではない。但し、シーク開始から一
定時間が経過するまでの追従性の変動が大きい範囲と、
十分に安定する範囲のデータは必ずしも必要ない。つま
り、全ての軌道のデータは必要ではなく、シーク開始時
から数サンプル経過後のサンプルを先頭とする十数サン
プル乃至数十サンプル(ディスク媒体1の1回転分以上
で得られるサンプル数)を測定すればよい。また、測定
対象トラック数も50トラック(累積トラック数10
0)に限るものでないことは勿論である。更に、可変す
るゲインの変化幅も2%に限るものではなく、観測対象
ゲイン数も5通りである必要はない、 (3)位置決め制御時の最適ゲイン制御 次に、ヘッド2の位置決め制御(オントラック制御)時
の最適ゲイン制御について説明する。
【0067】ヘッド2のシーク制御の場合には追従性重
視であるが、ヘッド2の位置決め制御の場合には、追従
性よりも安定性が優先される。この場合、例えば前記
(1)で用いられる代表値による最適ゲイン値と、当該
ゲイン値に対して1%単位で±4%まで変化させたゲイ
ン値との合計11通りのゲイン値を対象に、発振(位置
決め誤差に対して過敏に反応する状態)での余裕が確保
されて、位置決め誤差の最も小さくなるものを選択すれ
ばよい。
【0068】即ち、発振も位置決め誤差の観測で分かる
ことなので、ディスク媒体1の1回転分以上の、サーボ
データ検出回路13により抽出されるバーストデータの
示す位置決め誤差を、前記(2)でP(n)を算出する
のと同様に測定する。ここで、発振での余裕を確保する
ために、例えば位置決め誤差が規定値のn倍、例えば2
倍になるゲイン値を求め、その値より所定割合(マージ
ン)だけ小さなゲイン値を観測対象最大ゲイン値とし
て、上記±4%まで変化させたゲイン値のうち、その最
大ゲイン値以下のゲイン値を対象に前記(2)でP
(n)を算出するのと同様の測定を行って、そのゲイン
値毎の評価値を求めるとよい。そして、位置決め誤差に
関する評価値が最も小さいゲイン値を位置決め制御での
最適ゲイン(調整値)として選択し、本調整処理時の温
度を表す温度センサ18の出力値(に対応するADC1
9からの読み取り値)と共に、例えばFROM15の所
定領域に保存すればよい。なお、発信の余裕を考慮せず
に、±4%まで変化させた全てのゲイン値を対象に位置
決め誤差に関する評価値を求め、その中で評価値が最も
小さいゲイン値を位置決め制御での最適ゲインとしても
構わない。
【0069】通常の位置決め制御では、その際の温度セ
ンサ出力値(の示す温度)が、FROM15に保存され
ている温度センサ出力値(の示す温度)を基準とする一
定範囲内にある限りは、FROM15に保存されている
対応する調整値を最適ゲイン値として優先使用するの
は、前記(2)の場合と同様である。
【0070】なお、以上に述べた実施形態では、磁気デ
ィスク装置に実施した場合について説明したが、本発明
は、ヘッドにより読み取られたサーボデータに基づいて
VCMを駆動源とするヘッドアクチュエータを駆動制御
することでヘッドのシーク・位置決め制御を行うディス
ク記憶装置であれば、光磁気ディスク装置、フロッピー
ディスク装置など、磁気ディスク装置以外のディスク記
憶装置にも実施可能である。
【0071】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、予
め記憶手段に記憶されているVCM推力の温度特性と制
御ゲイン特性との相関関係を利用することで、温度検出
器の検出出力値から、ヘッドのシーク・位置決め時の温
度に最適な制御ゲインを取得でき、温度変化に起因する
VCMのゲイン変動に対応した制御ゲインの最適化が実
現できる。
【0072】また本発明によれば、複数の制御ゲイン候
補のそれぞれについてシーク追従性を観測してシーク追
従性の評価値を求めることで、その時点の温度環境のも
とで最もシーク追従性に優れた最適な制御ゲインを取得
してヘッドのシーク制御に使用でき、温度変化及び特性
変化に対応したシーク時の安定性向上が図れる。
【0073】また本発明によれば、複数の制御ゲイン候
補のそれぞれについて位置決め誤差を観測することで、
位置決め制御に優れた最適な制御ゲインを決定してヘッ
ドの位置決め制御に利用することができ、温度変化及び
特性変化に対応した位置決め制御特性の向上が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る磁気ディスク装置の
サーボ制御系を中心とした構成を示すブロック図。
【図2】同実施形態で適用されるディスク媒体1の代表
的なフォーマット例を示す概念図。
【図3】温度変化に対するVCM特性、温度センサ特性
及び制御ゲイン特性の一例を示す図。
【図4】温度を考慮した最適な制御ゲイン決定処理を説
明するためのフローチャート。
【図5】シーク追従性の観測による最適ゲイン制御を説
明するためのフローチャートの一部を示す図。
【図6】シーク追従性の観測による最適ゲイン制御を説
明するためのフローチャートの残りを示す図。
【符号の説明】
1…ディスク媒体 2…ヘッド 3…SPM(スピンドルモータ) 4…ヘッドアクチュエータ 5…VCM(ボイスコイルモータ) 6b…VCM駆動回路 10,19…ADC(A/Dコンバータ) 13…サーボデータ検出回路 14…CPU(最適制御ゲイン決定手段、追従性観測手
段、シーク制御手段、位置決め誤差観測手段、位置決め
制御手段) 15…FROM(フラッシュROM、記憶手段) 16…RAM 17…DAC(D/Aコンバータ) 18…温度センサ(温度検出器) 100…サーボセクタ 110…サーボ領域

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヘッドによりディスク媒体から読み取ら
    れたサーボデータに基づいて、ボイスコイルモータを駆
    動源とするヘッドアクチュエータをサーボフィードバッ
    ク制御することで、前記ヘッドを目標位置にシーク・位
    置決めするディスク記憶装置において、 温度を検出する温度検出器と、 前記ボイスコイルモータの推力の温度特性で決まる前記
    サーボフィードバック制御での制御ゲインと前記温度検
    出器の検出出力との相関関係を数式化した関数情報また
    は当該相関関係を表すテーブルデータからなるテーブル
    情報が予め記憶される記憶手段と、 前記ヘッドのシーク・位置決め時には、前記温度検出器
    の検出出力値と前記記憶手段に記憶されている前記関数
    情報または前記テーブル情報をもとに、当該検出出力値
    の示す温度に最適な制御ゲインを決定する最適制御ゲイ
    ン決定手段とを具備することを特徴とするディスク記憶
    装置。
  2. 【請求項2】 ヘッドによりディスク媒体から読み取ら
    れたサーボデータに基づいて、ボイスコイルモータを駆
    動源とするヘッドアクチュエータをサーボフィードバッ
    ク制御することで、前記ヘッドを目標位置にシーク・位
    置決めするディスク記憶装置において、 前記サーボフィードバック制御で適用可能な複数の制御
    ゲイン候補のそれぞれについて、前記ヘッドを目標位置
    にシークする動作を繰り返してシーク追従性の評価値を
    取得する追従性観測手段と、 前記追従性観測手段により前記各制御ゲイン候補毎に取
    得される前記シーク追従性の評価値をもとに最適な制御
    ゲインを決定する最適制御ゲイン決定手段と、 前記最適制御ゲイン決定手段により決定された前記最適
    制御ゲインが記憶される記憶手段と、 前記ヘッドのシーク制御時には、前記記憶手段に記憶さ
    れた前記最適制御ゲインを優先使用するシーク制御手段
    とを具備することを特徴とするディスク記憶装置。
  3. 【請求項3】 前記追従性観測手段は、前記各制御ゲイ
    ン候補のそれぞれについて、1トラックシークを目標ト
    ラックを切り替えながら繰り返し、前記1トラックシー
    ク開始時から前記ヘッドにより順次読み取られるサーボ
    データのうち、第1の所定番目乃至第2の所定番目の各
    サーボデータに基づいてシーク追従性の誤差を求めて、
    前記各制御ゲイン候補毎の前記シーク追従性の評価値を
    取得することを特徴とする請求項2記載のディスク記憶
    装置。
  4. 【請求項4】 ヘッドによりディスク媒体から読み取ら
    れたサーボデータに基づいて、ボイスコイルモータを駆
    動源とするヘッドアクチュエータをサーボフィードバッ
    ク制御することで、前記ヘッドを目標位置にシーク・位
    置決めするディスク記憶装置において、 前記サーボフィードバック制御で適用可能な複数の制御
    ゲイン候補のそれぞれについて、前記ヘッドを目標位置
    に位置決めする動作を繰り返して位置決め誤差の評価値
    を取得する位置決め誤差観測手段と、 前記位置決め誤差観測手段により前記各制御ゲイン候補
    毎に取得される前記位置決め誤差の評価値をもとに最適
    な制御ゲインを決定する最適制御ゲイン決定手段と、 前記最適制御ゲイン決定手段により決定された前記最適
    制御ゲインが記憶される記憶手段と、 前記ヘッドの位置決め制御時には、前記記憶手段に記憶
    された前記最適制御ゲインを優先使用する位置決め制御
    手段とを具備することを特徴とするディスク記憶装置。
  5. 【請求項5】 前記位置決め誤差観測手段は、前記各制
    御ゲイン候補のそれぞれについて、1トラックシークを
    目標トラックを切り替えながら繰り返し、前記1トラッ
    クシーク開始時から前記ヘッドにより順次読み取られる
    サーボデータのうち、第1の所定番目乃至第2の所定番
    目の各サーボデータ中のバーストデータに基づいて位置
    決め誤差を求めて、前記各制御ゲイン候補毎の前記位置
    決め誤差の評価値を取得することを特徴とする請求項4
    記載のディスク記憶装置。
  6. 【請求項6】 前記位置決め誤差観測手段は、位置決め
    誤差が規定値の所定倍となる制御ゲインを探し、その制
    御ゲインのゲイン値より所定割合だけ小さな値のゲイン
    値を基準として、それより大きな値の制御ゲイン候補に
    ついては前記位置決め誤差の評価値の取得対象外とする
    ことを特徴とする請求項4記載のディスク記憶装置。
  7. 【請求項7】 ヘッドによりディスク媒体から読み取ら
    れたサーボデータに基づいて、ボイスコイルモータを駆
    動源とするヘッドアクチュエータをサーボフィードバッ
    ク制御することで、前記ヘッドを目標位置にシーク・位
    置決めするディスク記憶装置における制御ゲイン最適化
    方法であって、 前記ボイスコイルモータの推力の温度特性で決まる前記
    サーボフィードバック制御での制御ゲインと温度検出器
    の検出出力との相関関係を数式化し、その数式化した関
    数情報または当該相関関係を表すテーブルデータからな
    るテーブル情報を予め記憶手段に記憶しておき、 前記ヘッドのシーク・位置決め時には、前記温度検出器
    の検出出力値と前記記憶手段に記憶されている前記関数
    情報または前記テーブル情報をもとに、当該検出出力値
    の示す温度に最適な制御ゲインを決定するようにしたこ
    とを特徴とする制御ゲイン最適化方法。
  8. 【請求項8】 ヘッドによりディスク媒体から読み取ら
    れたサーボデータに基づいて、ボイスコイルモータを駆
    動源とするヘッドアクチュエータをサーボフィードバッ
    ク制御することで、前記ヘッドを目標位置にシーク・位
    置決めするディスク記憶装置における制御ゲイン最適化
    方法であって、 前記サーボフィードバック制御で適用可能な複数の制御
    ゲイン候補を選択して、 選択した前記複数の制御ゲイン候補のそれぞれについ
    て、前記ヘッドを目標位置にシークする動作を繰り返し
    てシーク追従性の評価値を取得し、 前記各制御ゲイン候補毎に取得した前記シーク追従性の
    評価値をもとに最適な制御ゲインを決定することを特徴
    とする制御ゲイン最適化方法。
  9. 【請求項9】 前記温度検出器の検出出力値と前記記憶
    手段に記憶されている前記関数情報またはテーブル情報
    をもとに決定される制御ゲインを基準に、当該制御ゲイ
    ンを含む複数の制御ゲイン候補を選択し、 選択した前記複数の制御ゲイン候補のそれぞれについ
    て、前記ヘッドを目標位置にシークする動作を繰り返し
    てシーク追従性の評価値を取得し、 前記各制御ゲイン候補毎に取得した前記シーク追従性の
    評価値をもとに、現在の温度に最適な制御ゲインを決定
    し、 前記シーク追従性の評価値をもとに決定した前記制御ゲ
    インを、その決定時の温度を基準とする一定の温度範囲
    では、前記前記関数情報または前記テーブル情報で決ま
    る制御ゲインに優先して使用することを特徴とする請求
    項8記載の制御ゲイン最適化方法。
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