JP2000221824A - 加熱定着装置 - Google Patents

加熱定着装置

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JP2000221824A
JP2000221824A JP11019902A JP1990299A JP2000221824A JP 2000221824 A JP2000221824 A JP 2000221824A JP 11019902 A JP11019902 A JP 11019902A JP 1990299 A JP1990299 A JP 1990299A JP 2000221824 A JP2000221824 A JP 2000221824A
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heat
pressure roller
heating
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elastic layer
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祐輔 中園
Yoji Tomoyuki
洋二 友行
Takeshi Nakagawa
健 中川
Hikari Osada
光 長田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】加熱立ち上げ時間を短縮し、消費電力を低減で
きる加熱定着装置を提供する。 【解決手段】加熱部材と加圧部材の間に被加熱部材を挟
持搬送して該被加熱部材に熱エネルギーを付与する加熱
定着装置において、前記加圧部材は、芯金上に、熱伝導
率が0.1W/m・k以下である耐熱性弾性層を有す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば電子写真複
写機、電子写真プリンター等の画像形成装置に備えられ
る加熱定着装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】レーザービームプリンターや複写機とい
った電子写真方式による電子写真画像形成装置で現在広
く用いられている加熱定着装置は、図3に示すように、
アルミニウム製の芯金の上にPFAチューブといったフ
ッ素樹脂から成る離型性層を設けたローラ31内に、熱
源であるハロゲンランプ32を挿入した定着ローラと、
芯金の上にシリコーンゴムから成る弾性層とPFAチュ
ーブから成る離型性層を設けた加圧ローラ60によって
構成され、ニップ部で記録材上に未定着トナーに熱と圧
力を加え定着を完了する。
【0003】さらに、定着ローラの代わりに、耐熱性薄
層フィルムを用いたオンデマンド型の加熱定着装置にお
いても、図4に示すように、加圧ローラ60として表面
に離型性層を有するシリコーンゴム系のローラが用いら
れている。
【0004】ここで、オンデマンド加熱手段は、ヒータ
基板と発熱抵抗部、表面保護層、サーミスタが一体とな
った加熱体3と、フィルムガイド部材1で構成され、こ
の発熱部に上記耐熱性薄膜フィルム2が不図示の駆動ロ
ーラ、従動ローラによって搬送され、加圧ローラ60と
のニップ部で定着を行うものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】近年の画像形成装置に
おいては更なる高速化、省エネルギー化が進み、それに
伴って定着装置の加熱立ち上げ時間の短縮、消費電力低
減が望まれている。
【0006】そのため、低熱容量フィルムを用いたオン
デマンド型の加熱定着装置が開発され、従来の1/2の
省エネルギー化を達成し商品化に至った。
【0007】しかしながら、これに使用される加圧ロー
ラにおいては、まだ熱伝導率が高く、加熱立ち上げ時に
加圧ローラに熱を奪われてしまう。そのため消費電力も
多くなってしまっていた。
【0008】また、高速機でよく使用される定着ローラ
方式の定着装置においても、オンデマンド型の定着装置
と同様に、使用される加圧ローラは熱伝導率が高く、加
熱立ち上げ時に加圧ローラに熱を奪われ消費電力が多く
なってしまっていた。
【0009】本出願に発明の目的は、加熱立ち上げ時間
を短縮し、消費電力を低減し、またたプロセススピード
が速くなった画像形成装置においても使用可能な加熱定
着装置を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本出願に係る発明の目的
を実現する第1の構成は、加熱部材と加圧部材の間に被
加熱部材を挟持搬送して該被加熱部材に熱エネルギーを
付与する加熱定着装置において、前記加圧部材は、芯金
上に、熱伝導率が0.1W/m・k以下である耐熱性弾
性層を有するものである。
【0011】本出願に係る発明の目的を実現する第2の
構成は、耐熱性フィルムと、該耐熱性フィルムを介して
加熱体に圧接するように配置された加圧部材との間に、
被加熱部材を挟持搬送して該被加熱部材に熱エネルギー
を付与する加熱定着装置において、前記加圧部材は、芯
金上に、熱伝導率が0.1W/m・k以下である耐熱性
弾性層を有するものである。
【0012】本出願に係る発明の目的を実現する第3の
構成は、加熱体を内包した定着ローラと、前記定着ロー
ラと圧接する加圧ローラとにより被加熱部材を挟持搬送
し、該被加熱部材に熱エネルギーを付与する加熱定着装
置において、前記加圧ローラは、芯金上に、熱伝導率が
0.1W/m・k以下である耐熱性弾性層を有するもの
である。
【0013】上記した第1、第2の構成では、加熱立ち
上げ時間を短縮し、消費電力を低減した加熱定着装置を
提供することが可能になる。
【0014】また、上記した第3の構成では、加熱立ち
上げ時間短縮、消費電力を低減し、更にはプロセススピ
ードが速くなった画像形成装置においても使用可能な加
熱定着装置を提供することが可能になる。
【0015】
【発明の実施の形態】[第1の実施の形態]以下に本発
明の第1の実施の形態を説明する。
【0016】図1は本発明の第1の実施の形態としての
テンションレスフィルム加熱方式の加熱定着装置の概略
構成断面図である。
【0017】1は樹脂製の横長ステーであり、後述する
フィルムの内面ガイド部材となる。2はエンドレスの耐
熱性フィルムであり、加熱体3を含むステー1に外接さ
せている。このエンドレスの耐熱性フィルム2の内周長
と加熱体3を含むステー1の外周長は、フィルム2の方
を例えば3mm程度大きくしており、従ってフィルム2
は加熱体3を含むステー1に対して周長が余裕をもって
ルーズに外接することになる。
【0018】フィルム2は、熱容量を小さくしてクイッ
クスタート性を向上させるために、フィルム2の膜厚
は、総厚100μm以下程度とし、耐熱性、離型性、強
度、耐久性等のあるPTFE、PFA、FEPの単層、
あるいは、ポリイミド、ポリアミドイミド、PEEK、
PES、PPS等の外周表面にPTFE、PFA、FE
P等をコーティングした被全層フィルムを使用できる。
【0019】本実施の形態において、耐熱性フィルム2
としては、50μmのポリイミドフィルムの外周面に1
0μmのPTFEをコーティングし、層厚を60μmと
したものを使用した。
【0020】3は加熱体であり、アルミナ等でできた基
盤の略中央部に沿って、発熱体として例えばAg/Pd
(銀パラジウム)等の電気抵抗材料を厚み約10μm、
幅1〜3mmにスクリーン印刷等により塗工形成し、そ
の上に保護層としてガラスやフッ素樹脂等をコートして
いる。この加熱体の定着フィルムと反対面側に加熱体用
サーミスタを設け、このサーミスタの検知温度により加
熱体3の温度を制御する。
【0021】加圧ローラ6は、加熱体3との間でフィル
ムを挟んで定着ニップ部を形成し、フィルムを駆動する
回転体であり、駆動装置に鉄、ステンレス、アルミ等の
芯金で連結されている。該加圧ローラ6は駆動装置の駆
動モータからの駆動力を伝達して回転するようにされて
いる。
【0022】被加熱体としての記録材Pは、加圧ローラ
と加熱体との間でフィルムを挟んで形成された定着ニッ
プ部を搬送通過することにより、トナー像Tを加熱、加
圧して記録材P上に定着させるようになっている。
【0023】次に、本実施の形態に係る加圧ローラにつ
いて詳述する。
【0024】加圧ローラ6は、駆動装置に連結された外
径13mmのアルミ製の芯金上に耐熱性弾性層として、
長さ240mm、厚さ3mm、熱伝導率0.1W/m・
kのシリコーン発泡体が被覆されている。熱伝導率の測
定は京都電子工業(株)製迅速熱伝導率計QMT−50
0を用いて行った。
【0025】本実施の形態の構成の加圧ローラを用いる
ことで、加圧ローラ自体に熱が奪われ加熱立ち上げ時間
が多くなることがなくなるのである。またそれに伴う消
費電力の過多も解消されるのである。
【0026】次に上記のような構成の加熱定着装置を用
いて以下のような実験を行った。
【0027】実験方法としては、プロセススピード48
mm/s,8ppmの電子写真プリンターを用いて、記
録材を1枚プリントするときのヒーターが200℃に達
するまでの立ち上げ時間と、該記録材が定着ニップ部を
通過する前の消費電力、記録材が定着ニップ部に突入し
通過するまでの消費電力を測定した。
【0028】当然のごとく、前記電子写真プリンターは
ヒーターの温度が所望の温度に達するまではプリントを
開始しない制御になっている。
【0029】また、比較例として加圧ローラの外径が1
3mmの芯金上に厚さ3mmのシリコーンゴム層を有
し、その上層に離型層としてフッ素ゴムを50μm被覆
したものを用いた。なお、ヒーターの温度が200℃に
達するまでの立ち上げ時間を測定をした理由は、実験例
においても比較例においても定着性が良好(OK)なレ
ベルになるからである。今回の実験でも定着性はOKレ
ベルである。
【0030】(実験条件) 環境 23℃ 60%RH ヒーターの温度が200℃に達するまでの立ち上げ時間
(s)、消費電力(W)、記録材がニップに突入し、通
過するまでの消費電力(W)を測定。
【0031】 実験例:加圧ローラ 芯金外径φ13mm 耐熱弾性層 シリコーンゴム発泡体 厚さ 3mm 単層構造 耐熱弾性層熱伝導率 0.1W/m・k 比較例:加圧ローラ 芯金外径φ13mm 耐熱弾性層 シリコーンゴム 厚さ 3mm 離型層 フッ素ゴム 厚さ50μm 2層構造 耐熱弾性層+離型層の熱伝導率 0.3W/m・k
【0032】
【表1】
【0033】の実験例に関しては、の比較例と比べ
て、立ち上げ時間は短く、立ち上げ消費電力、記録材通
過時消費電力ともに少ない結果となった。これは、の
ものは、の比較例のものと比較して、熱伝導率がかな
り低いために、加圧ローラの断熱効果が働き、所望の温
度に到達する時間が短縮される結果となった。
【0034】また、所望温度に達する時間が短いために
消費電力も低減することができたのである。つまり、熱
伝導率の低い加圧ローラを用いれば、加熱立ち上げ時間
を短縮することができ、消費電力を低減することも可能
になる。
【0035】尚本実施の形態においては、加圧ローラに
被覆された耐熱性弾性層の材料をシリコーンゴム発泡体
としたが、上記と同様の効果が得られればこれに限定さ
れるものではない。また前記耐熱性弾性層の厚さも3m
mとしたがこれも同様の効果が得られればこれに限定さ
れるものではない。
【0036】[第2の実施の形態]以下に本発明の第2
の実施の形態を示す。
【0037】本実施の形態の特徴とするところは第1の
実施の形態で説明した加圧ローラの耐熱性弾性層の材料
をメラミン発泡体としたことであるため、定着フィルム
の構成の説明、及び構成図は省略する。
【0038】本実施の形態において、加圧ローラ6は、
駆動装置に連結された外径13mmのアルミ製の芯金上
に耐熱性弾性層として、長さ240mm、厚さ3mm、
熱伝導率0.03W/m・kのメラミン発泡体を被覆し
ている。
【0039】メラミン発泡体は発泡径が大きくできるた
め、空気層が増え断熱性が増す。つまり熱伝導率を低く
することができるのである。前記のような構成の加圧ロ
ーラを用いることで加圧ローラ自体に熱が奪われ加熱立
ち上げ時間が多くなることがなくなるのである。またそ
れに伴う消費電力の過多も解消されるのである。
【0040】次に上記のような構成の加熱定着装置を用
いて以下のような実験を行った。
【0041】実験方法としては、プロセススピード48
mm/s,8ppmの電子写真プリンターを用いて、記
録材を1枚プリントするときのヒーターが200℃に達
するまでの立ち上げ時間と、記録材が定着ニップ部を通
過する前の消費電力、記録材が定着ニップ部に突入し通
過するまでの消費電力を測定するものである。当然のご
とく、前記電子写真プリンターはヒーターの温度が所望
の温度に達するまではプリントを開始しない制御になっ
ている。比較例として第1の実施の形態ののものを比
較例として用いた。定着性は第1の実施の形態と同様い
ずれもOKレベルである。
【0042】(実験条件) 環境 23℃ 60%RH ヒーターの温度が200℃に達するまでの立ち上げ時間
(s)、消費電力(W)、記録材がニップに突入し、通
過するまでの消費電力(W)を測定。
【0043】 実験例:加圧ローラ 芯金外径φ13mm 耐熱弾性層 メラミン発泡体 厚さ 3mm 単層構造 耐熱弾性層熱伝導率 0.03W/m・k 比較例:加圧ローラ 芯金外径φ13mm 耐熱弾性層 シリコーンゴム 厚さ 3mm 離型層 フッ素ゴム 厚さ50μm 2層構造 耐熱弾性層+離型層の熱伝導率 0.3W/m・k
【0044】
【表2】
【0045】の実験例に関しては、の比較例と比べ
て、立ち上げ時間は短く、立ち上げ消費電力、記録材通
過時消費電力ともに少ない結果となった。これはは
と比較して熱伝導率がかなり低いために、加圧ローラの
断熱効果が働き、所望の温度に到達する時間が短縮され
る結果となった。また所望温度に達する時間が短いため
に消費電力も低減することができたのである。つまり熱
伝導率の低い加圧ローラを用いれば、加熱立ち上げ時間
を短縮することができ、消費電力を低減することも可能
になる。
【0046】尚本実施の形態においては加圧ローラに被
覆された耐熱性弾性層の材料をメラミン発泡体としたが
上記と同様の効果が得られればこれに限定されるもので
はない。また前記耐熱性弾性層の厚さも3mmとしたが
これも同様の効果が得られればこれに限定されるもので
はない。 [第3の実施の形態]以下に、本発明の第3の実施の形
態を添付図面2に基づいて説明する。
【0047】図2は、本発明の実施の形態を示す加熱定
着装置の概略構成断面図である。
【0048】前記実施の形態のようなフィルムを使用し
たオンデマンド定着器では200mm/sぐらいの高速
のプロセススピードになるとフィルムの走行性に難があ
り高速機に使用するのは難しい。本実施の形態では高速
機でも対応できる定着ローラを使用した定着器の説明を
する。
【0049】31は加熱部材としての定着ローラ、6は
加圧部材として加圧ローラである。定着ローラ31と加
圧ローラ6は圧接された状態である。32はハロゲンヒ
ーターランプであり、定着ローラ6の内部から発熱して
定着ローラの温度を定着に適した温度まで上昇させる。
【0050】定着ローラ31は、外径30mm、肉厚3
mmのアルミの素管にPFAなどのフッ素樹脂によって
厚さ20〜100μmの離型層が設けられている。離型
層の抵抗率は1×109 〜1×1014Ωcm程度の絶縁
層である。本実施の形態においては離型層の厚さを50
μm、抵抗率を1×1012Ωcmとした。
【0051】加圧ローラ6は、鉄、ステンレス、アルミ
等の芯金に耐熱効果のある弾性層を被覆形成したもので
ある。
【0052】被加熱体としての記録材Pは定着ローラ3
1と加圧ローラ6との間に形成される定着ニップ部を搬
送通過することにより、トナー像Tを加熱、加圧して記
録材P上に定着させるようになっている。
【0053】次に本実施の形態に係る加圧ローラについ
て詳述する。
【0054】加圧ローラ6は駆動装置に連結された外径
13mmの芯金上に耐熱性弾性層として、長さ240m
m、厚さ3mm、熱伝導率0.1W/m・kのシリコー
ン発泡体が被覆されている。前記のような構成の加圧ロ
ーラを用いることで加圧ローラ自体に熱が奪われ加熱立
ち上げ時間が多くなることがなくなるのである。またそ
れに伴う消費電力の過多も解消されるのである。
【0055】次に上記のような構成の加熱定着装置を用
いて以下のような実験を行った。
【0056】実験方法としては、プロセススピード19
2mm/s,32ppmの電子写真プリンターを用い
て、記録材を1枚プリントするときのヒーターが200
℃に達するまでの立ち上げ時間と記録材が定着ニップ部
を通過する前の消費電力、記録材が定着ニップ部に突入
し通過するまでの消費電力を測定するものである。当然
のごとく前記電子写真プリンターはヒーターの温度が所
望の温度に達するまではプリントを開始しない制御にな
っている。比較例として加圧ローラの外径が13mmの
アルミ製の芯金上に厚さ3mmのシリコーンゴム層を有
し、その上層に離型層としてフッ素ゴムを50μm被覆
したものを用いた。ヒーターの温度が200℃に達する
までの測定をした理由は、実験例においても比較例にお
いても定着性がOKレベルになるからである。今回の実
験でも定着性はOKレベルである。
【0057】(実験条件) 環境 23℃ 60%RH ヒーターの温度が200℃に達するまでの立ち上げ時間
(s)、消費電力(W)、記録材がニップに突入し、通
過するまでの消費電力(W)を測定。
【0058】 実験例:加圧ローラ 芯金外径φ13mm 耐熱弾性層 シリコーン発泡体 厚さ 3mm 単層構造 耐熱弾性層熱伝導率 0.1W/m・k 比較例:加圧ローラ 芯金外径φ13mm 耐熱弾性層 シリコーンゴム 厚さ 3mm 離型層 フッ素ゴム 厚さ 50μm 2層構造 耐熱弾性層+離型層の熱伝導率 0.3W/m・k
【0059】
【表3】
【0060】の実験例に関しては、の比較例と比べ
て、立ち上げ時間は短く、立ち上げ消費電力、記録材通
過時消費電力ともに少ない結果となった。これはは
と比較して熱伝導率がかなり低いために、加圧ローラの
断熱効果が働き、所望の温度に到達する時間が短縮され
る結果となった。また所望温度に達する時間が短いため
に消費電力も低減することができたのである。つまり熱
伝導率の低い加圧ローラを用いれば、加熱立ち上げ時間
を短縮することができ、消費電力を低減することも可能
になる。
【0061】尚本実施の形態においては加圧ローラに被
覆された耐熱性弾性層の材料をシリコーンゴム発泡体と
したが上記と同様の効果が得られればこれに限定される
ものではない。また前記耐熱性弾性層の厚さも3mmと
したがこれも同様の効果が得られればこれに限定される
ものではない。 [第4の実施の形態]以下に、本発明の第4の実施の形
態を示す。
【0062】本実施の形態の特徴とするところは第3の
実施の形態で説明した加圧ローラの材料をメラミン発泡
体としたことであるため、定着ローラの構成の説明、及
び構成図は省略する。
【0063】加圧ローラ6は駆動装置に連結された外径
13mmのアルミ製の芯金上に耐熱性弾性層として、長
さ240mm、厚さ3mm、熱伝導率0.03W/m・
kのメラミン発泡体が被覆されている。メラミン発泡体
は発泡径が大きくできるため、空気層が増え断熱性が増
す。つまり熱伝導率を低くすることができるのである。
前記のような構成の加圧ローラを用いることで加圧ロー
ラ自体に熱が奪われ加熱立ち上げ時間が多くなることが
なくなるのである。またそれに伴う消費電力の過多も解
消されるのである。
【0064】次に上記のような構成の加熱定着装置を用
いて以下のような実験を行った。
【0065】実験方法としては、プロセススピード19
2mm/s,32ppmの電子写真プリンターを用い
て、記録材を1枚プリントするときの、ヒーターが20
0℃に達するまでの立ち上げ時間と記録材が定着ニップ
部を通過する前の消費電力、記録材が定着ニップ部に突
入し通過するまでの消費電力を測定するものである。当
然のごとく前記電子写真プリンターはヒーターの温度が
所望の温度に達するまではプリントを開始しない制御に
なっている。比較例として加圧ローラの外径が13mm
のアルミ製の芯金上に厚さ3mmのシリコーンゴム層を
有し、その上層に離型層としてフッ素ゴムを50μm被
覆したものを用いた。定着性はいずれもOKレベルで比
較した。
【0066】(実験条件) 環境 23℃ 60%RH ヒーターの温度が200℃に達するまでの立ち上げ時間
(s)、消費電力(W)、記録材がニップに突入し、通
過するまでの消費電力(W)を測定。
【0067】 実験例:加圧ローラ 芯金外径φ13mm 耐熱弾性層 メラミン発泡体 厚さ 3mm 単層構造 耐熱弾性層熱伝導率 0.03W/m・k 比較例:加圧ローラ 芯金外径φ13mm 耐熱弾性層 シリコーンゴム 厚さ 3mm 離型層 フッ素ゴム 厚さ 50μm 2層構造 耐熱弾性層+離型層の熱伝導率 0.3W/m・k
【0068】
【表4】
【0069】の実験例に関しては、の比較例と比べ
て、立ち上げ時間は短く、立ち上げ消費電力、記録材通
過時消費電力ともに少ない結果となった。これはは
と比較して熱伝導率がかなり低いために、加圧ローラの
断熱効果が働き、所望の温度に到達する時間が短縮され
る結果となった。また所望温度に達する時間が短いため
に消費電力も低減することができたのである。つまり熱
伝導率の低い加圧ローラを用いれば、加熱立ち上げ時間
を短縮することができ、消費電力を低減することも可能
になる。
【0070】尚本実施の形態においては加圧ローラに被
覆された耐熱性弾性層の材料をメラミン発泡体としたが
上記と同様の効果が得られればこれに限定されるもので
はない。また前記耐熱性弾性層の厚さも3mmとしたが
これも同様の効果が得られればこれに限定されるもので
はない。
【0071】
【発明の効果】請求項1、2に係る発明によれば、加熱
立ち上げ時間短縮、消費電力を低減でき、また請求項3
に係る発明によれば加熱立ち上げ時間短縮、消費電力を
低減し、更にはプロセススピードが速くなった画像形成
装置においても使用可能な加熱定着装置を提供すること
が可能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の加熱定着装置の概
略断面図
【図2】本発明の第3の実施の形態の加熱定着装置の概
略断面図
【図3】従来の加熱定着装置の概略断面図
【図4】従来の他の加熱定着装置の概略断面図
【符号の説明】
1 ステー 2 耐熱性フィルム 3 加熱体 6 本発明に用いられる加圧ローラ 31 定着ローラ 32 ハロゲンヒーターランプ 60 従来の技術で用いられる加圧ローラ P 記録材 T トナー粒子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中川 健 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 長田 光 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2H033 AA30 AA32 BA05 BB29 BB30 BE03 3J103 AA02 BA03 FA01 FA20 GA02 GA32 GA52 GA66 HA03 HA12 HA18 HA53

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱部材と加圧部材の間に被加熱部材を
    挟持搬送して該被加熱部材に熱エネルギーを付与する加
    熱定着装置において、 前記加圧部材は、芯金上に、熱伝導率が0.1W/m・
    k以下である耐熱性弾性層を有することを特徴とする加
    熱定着装置。
  2. 【請求項2】 耐熱性フィルムと、該耐熱性フィルムを
    介して加熱体に圧接するように配置された加圧部材との
    間に、被加熱部材を挟持搬送して該被加熱部材に熱エネ
    ルギーを付与する加熱定着装置において、 前記加圧部材は、芯金上に、熱伝導率が0.1W/m・
    k以下である耐熱性弾性層を有することを特徴とする加
    熱定着装置。
  3. 【請求項3】 加熱体を内包した定着ローラと、前記定
    着ローラと圧接する加圧ローラとにより被加熱部材を挟
    持搬送し、該被加熱部材に熱エネルギーを付与する加熱
    定着装置において、 前記加圧ローラは、芯金上に、熱伝導率が0.1W/m
    ・k以下である耐熱性弾性層を有することを特徴とする
    加熱定着装置。
  4. 【請求項4】 上記加圧部材の耐熱性弾性層は、シリコ
    ーンゴム発泡体、あるいはシリコーンゴムに断熱材料を
    混合させた耐熱性弾性材料であることを特徴とする請求
    項1、2または3に記載の加熱定着装置。
  5. 【請求項5】 前記加圧部材の耐熱性弾性層は、メラミ
    ン発泡体などの耐熱性弾性材料であることを特徴とする
    請求項1、2または3に記載の加熱定着装置。
  6. 【請求項6】 前記加熱部材は、前記被加熱部材として
    の転写材上担持されたトナー像を溶融し、前記転写材上
    に定着するための定着用であることを特徴とする請求項
    1ないし5のいずれか一つに記載の加熱定着装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002156857A (ja) * 2000-11-21 2002-05-31 Nissei Electric Co Ltd 定着用ロールおよびその製造方法
US7664446B2 (en) 2002-05-17 2010-02-16 Ricoh Company, Ltd. Image forming apparatus and a fixing device having a rigid heat-insulating layer
JP2012068401A (ja) * 2010-09-22 2012-04-05 Canon Inc 像加熱装置

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