JP2000221319A - カラーフィルターの製造方法 - Google Patents
カラーフィルターの製造方法Info
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Abstract
な、かつ省資源的な製造方法を提供する。 【解決手段】カラーフィルターの画素区画を、透明基板
に金属薄膜遮光層と樹脂層の二重マトリックスパターン
を形成して得ること、該マトリックスパターンを形成し
た基板全面をドライエッチングすること、該マトリック
スパターン間隙にインクを付与するにインクジェットプ
リンティングヘッドによりインクを吐出・塗布するこ
と、該インクの溶剤成分として高沸点溶剤を添加するこ
と、マトリックスパターン間隙に付与されたインクの乾
燥を、自然雰囲気中セッティング、プレベークおよび最
終ベークをインク特性に応じて組み合わせること、さら
に最終ベーク後のインク色調色差が3以下に工程管理す
ることからなる、上記カラーフィルターの製造方法。
Description
の製造方法、特にインクジェット印刷に用いられている
微小液滴吐出法を応用したカラーフィルターの製造方法
に関する。本発明で製造されるカラーフィルターは、カ
ラー液晶表示装置等の分野で使用される。また、本発明
は液晶表示装置の製造方法に関する。
歩、とりわけ携帯用パーソナルコンピューターの進歩に
伴い液晶カラーディスプレイの需要が急増している。こ
れに対応し、適正価格で美しいディスプレイを供給する
手段の確立が急務となっている。また近年、環境の保護
が叫ばれ、環境負荷を低減するプロセスへの転換、改善
も急務となっている。
は、遮光材としてクロムの薄膜をフォトレジストパター
ニング工程によりブラックマトリックスとして得た後、
このブラックマトリックスの間隙に赤、緑、青の光感光
性樹脂をスピンコート法等により一色毎に、やはりフォ
トレジスト法により画素を形成、赤,緑,青が隣り合っ
て配置されたカラーマトリックスを構成する方法を基本
としていた。この製造方法では、赤,緑,青の一色毎フ
ォトレジスト工程を繰り返さなければならず、また、各
色の感光性レジストの材料ロス、ひいては環境負荷の高
い高コストのカラーフィルターとの指摘を免れることは
出来なかった。
基板上インクに対してヌレ性の良くない材料でインク塗
布間隙の仕切りをマトリックス状に形成した後、インク
ジェット法を応用した非感光色材を塗布するプロセスを
提案、フォトレジスト工程の煩雑さ改善と、材料ロスの
低減を図る提案をおこなっている。以来、インクジェッ
ト法による非感光色材の塗布プロセスによるカラーフィ
ルターの製造方法が多数提案されている。
遮光材料として黒色感光性樹脂組成物により色材を塗布
すべき間隙をマトリックス状に仕切る、というプロセス
を中心としたもので、このブラックマトリックス材表面
に撥水性を与えて色材を塗布すべきブラックマトリック
ス間隙の透明基板表面の水に対する接触角の差を設け
て、色材の塗布工程での仕切り壁オーバーフローによっ
て起こる混色を防止し、目的を達成しようとしている。
特開平4−195102、特開平7−35915、 特
開平7−35917、特開平10−142418はいず
れも樹脂ブラックマトリックス材料の選択とマトリック
ス間隙透明基板表面の表面処理とにより、マトリックス
間隙透明基板表面との接触角の差を確保することにこだ
わったプロセス構成であり、これらには以下に述べるよ
うな欠点がある。
を遮光材として用いブラックマトリックスを形成する場
合、光透過性と樹脂硬化度との兼ね合いが常に付きまと
い、実際上マトリックス仕切り壁の厚さのバラツキも避
けられないので、膜厚の厚いところでは光の不透過によ
る未硬化部分の残留、薄いところでは半透明となり、厚
い未硬化部分では膜強度の不良、薄いところではカラー
フィルターとしての光抜けの発生を来すことは明らかで
ある。
数10μm角という微細な赤,緑,青の画素を色材の密
着性良く、色調バラツキも最小限とする必要があるが従
来技術にあるように、画素を区画し仕切る樹脂バンクの
接触角を大き目に取ることは樹脂成分の周辺部へに飛散
により画素の密着不良の原因となる。この密着不良を防
止する目的でUV照射、プラズマエッチング、レーザー
アブレーションといったドライエッチングプロセスを組
み合わせる方法は、インクを付与すべき間隙部分のみを
選択的に処理することがパターンが微細であればあるほ
ど困難であり、結局バンク部分も同時に処理することと
なり形成当初は高かった目的の接触角を著しく低下させ
るだけである。すなわち、益々微細化する画素の色材が
付着する透明基板表面部と、これを区画する黒色樹脂バ
ンクの接触角の差をことさら大きくとろうとすることは
技術的難度の高い割合に効果は小さい。
制するため、色材の付着厚さを均一に形成することはカ
ラーフィルター品質を決定付ける重要なプロセスとなる
が、従来技術にはこれらが解明されていない。
緑,青隣接配置をインク混色なく、しかも同時に形成す
る手法については、従来技術にはなんら解明されていな
いのである。
術的困難を抜本的に解決するためになされたものであ
り、インクジェットにより遮光材マトリックス間隙に色
材であるインクを効率的に付与し、しかも、インク膜厚
を均一かつ高密着性のものとすることで、画素欠陥や色
調ムラのないコントラストの高いカラーフィルターの製
造方法、およびこれを組み込んだ液晶表示装置の製造方
法を提供することを目的とする。
遮光層である金属薄膜のマトリックスパターンを形成す
る工程と、この金属薄膜遮光層上に樹脂によるマトリッ
クスバンクを形成する工程と、該マトリックスパタ−ン
の間隙にインクを直接塗布する工程を有することを特徴
とするカラーフィルターの製造方法に関する。
金属薄膜のマトリックスパターンを形成する工程と、こ
の金属薄膜遮光層上に樹脂によるマトリックスバンクを
金属薄膜のマトリックスパターンにほぼ重なるように形
成する工程と、上記パターニングされた全面をドライエ
ッチング処理する工程と、該マトリックス間隙にインク
を付与する工程、上面を平滑化するためのオーバーコー
ト塗布工程、さらに薄膜電極を形成する工程を経てカラ
ーフィルター基板を形成する工程、該カラーフィルター
基板に対向させて画素電極を有する対向基板を配置する
工程、カラーフィルター基板と対向基板の間隙に液晶組
成物を封入する工程を有することを特徴とする液晶表示
装置の製造方法に関する。
層マトリックスパターンの形成工程が金属薄膜層をフォ
トレジストエッチング法でパターニングする工程を含
む。
仕切るバンクが、上記透明基板上金属薄膜マトリックス
パターンに重ねあわせて感光性樹脂組成物をフォトレジ
スト法によりパターニングする工程であることを含む。
のバンクによって仕切られた透明基板間隙表面の水にた
いする接触角の差15°以上を得る工程が、樹脂表面と
基板間隙の全面同時ドライエッチングする工程であるこ
とを含む。
ターン間隙にインクを付与する工程がインクジェットプ
リンティングヘッドにより6ピコリットル〜30ピコリ
ットルの微小インク滴を、制御しつつ付与する工程であ
ることを含む。
℃の高沸点溶剤を含み、乾燥の条件を自然雰囲気中セッ
ティング、40〜100℃のプレベーク、160〜24
0℃の最終ベークと適切に設定することで、塗布乾燥後
基板間隙表面上のインク層膜をレベリングし膜厚が均一
となるよう成分調整した熱硬化性インクであることを含
む。
板上に遮光層マトリックスパターンを形成、そのマトリ
ックスパターンの間隙に必要色度の赤、緑、青の色材、
インクを相互に混色することのないよう付与することに
よってハイコントラストの優れたカラーフィルターを得
ることが出来る。この際、インクの混色を防止するため
に上記マトリックスパターン間隙を区画する樹脂マトリ
ックスパターンを、遮光層マトリックスパターンに重な
るように形成する。インクを付与する前に、この二重層
からなるマトリックスパターンを形成、表面を活性化し
インク付着の条件を整えることがカラーフィルターの製
造の基本の技術の一つである。
ックスパターンの第一層遮光層として金属薄膜を適用、
0.1〜0.5μmの厚さに形成、フォトレジストエッ
チング法によりマトリックスパターンを得ている。この
薄膜金属は、蒸着、スパッタリング、化学蒸着等の手法
で得ることが出来る。第二層としては感光性組成物を適
用、第一層に重なるパターンを1.5〜5μmの層厚形
成 、やはりフォトレジスト法を応用してパターニング
する。第二層に適用する感光性組成物は、黒色であるこ
とを要せず一般的に入手可能な感光性組成物を幅広く用
いることが出来る。上記二層がパターニングされた基板
間隙表面は、パターニング加工途上さまざまな汚染要因
にさらされ水に対する接触角が上昇、後のインク付与、
均一膜成膜に障害となる。そのためパターニングの後、
インク付与の準備工程として全面をドライエッチングす
る作業を行う。この際、パターン間隙部の水に対する接
触角が、当初の透明基板の値に回復する条件を得れば良
く、間隙部のみを選択的にエッチングすることは全く必
要がない。得られた知見によれば、UV照射、プラズマ
照射、レーザー照射等のドライエッチング法によって、
間隙部表面と第二層の材料樹脂表面の水に対する接触角
の差15°以上を得ることが出来る。
ン間隙表面にインクを付与する工程に着目し、6〜30
ピコリットルの微小のインク滴を滴数を制御しつつ、5
0μm角の微細な画素区画に正確に付与する技術を確立
した。マトリックスパターンの間隙区画内に付与された
インク皮膜の膜厚均一性を確保するためには、インクの
成分として高沸点溶剤を加えることでインクのレベリン
グ性を改良することが出来、溶剤としては沸点150〜
300℃のものに著効があった。インク皮膜の膜厚均一
性を確保するために上記高沸点溶剤の添加と合わせて用
いる手段は、インク付与後の乾燥条件の制御であり、自
然雰囲気中のセッティング、中温域である40〜100
℃でのプレベーク、160〜240℃での最終ベークの
3ステップで乾燥硬化させるのが適切であった。
隙に付与され加熱硬化されたインク皮膜色調のバラツキ
を一定範囲内におさえることを含んでいる。色調バラツ
キを考慮しなければならない領域は、同一画素内、同一
チップ内、同一基板内であり本発明によればいずれの領
域内でもバラツキの指標である色差が3以下に抑制する
ことが出来る。
製造工程は、図1に示す通りである。初工程は(a)で
あり、透明基板1上に遮光性薄膜金属層を形成する材料
として、クロム、ニッケル、アルミニウムのいずれも電
子デバイス加工プロセスでしばしば用いられる金属を用
い、その薄膜を透明基板上ドライめっき法で付着させて
遮光層2を得た。厚さ0.1μm 以上であれば十分遮
光性が得られ、得られた金属皮膜の密着性、脆性等を考
慮すれば厚さ0.5μmが限度である。金属はいかなる
金属であってもよく、薄膜形成が簡便でありフォトレジ
ストエッチングを含む全工程の効率を配慮して幅広く選
択できる。薄膜金属層は、次にフォトレジストエッチン
グ法(b)〜(c)によって透明基板上画素部となるパ
ターン区画間隙部分の該薄膜金属層を除去し、必要なマ
トリックスパターン形状を得る。
れに重ねて第二層のマトリックスパターンを区画する樹
脂バンク層(e)中5を、厚さ1.5〜5μmの範囲で
形成する。第2層の役割は、インクを付与すべきマトリ
ックスパターン間隙をバンクとして仕切り、隣接するイ
ンク相互の混色を防止することにある。樹脂としては感
光性樹脂組成物を用い、やはりフォトレジスト法により
マトリックスパターンのインクを付与すべきマトリック
スパターン間隙部分の樹脂を除去する。マトリックスパ
ターンは、第一層のパターンと第二層のパターンが重な
り合わなければならない。重ね合わせ精度は、平均的に
第一層のパターン幅マイナス第二層のパターン幅がプラ
ス5μmであり、第一層のパターン幅が第二層のパター
ン幅より大きい。この第二層のバンク高さは画素中に形
成するインク皮膜の膜厚との関係で決定する。第二層の
感光性樹脂組成物としては、水に対する接触角の特に大
きい、撥水性に優れたもの、あるいは黒色と限定される
物ではなく幅広く選択できる。当発明事例では、ウレタ
ン系あるいはアクリル系光硬化型の感光性樹脂組成物に
よって目的を達成することが出来た。
ターニング済み基板表面をドライエッチングしておこな
う。UV照射、大気圧プラズマ照射のいずれによっても
初期のドライエッチング効果を得ることが可能である
が、大気圧プラズマエッチング法は工程をライン化する
のに適している。
して、インクジェットプリンティング方式で用いられて
いるプリンティングヘッドによるインクジェット法を応
用する。50μm角といった微細な面積に精度よくイン
ク皮膜を形成する方法としては、吐出するインク滴を微
細化し、しかも吐出インク滴数を制御出来るインクジェ
ットプリンティング法が最適であり、効果的である。
する位置(h)中6、すなわちマトリックスパターン間
隙に付与するには、まず第一にインク滴のサイズをター
ゲットであるマトリックスパターン間隙のサイズにあわ
せて制御することが必要である。インク滴サイズは、5
0μm角の画素サイズにたいしては6〜30ピコリット
ルに制御することで良好な結果を得た。スループットを
考慮すれば、好ましくは12〜20ピコリットルで良好
な結果を得た。また、インクジェットプリンティングヘ
ッドよりインク滴を飛翔させ、ターゲットに正確に到達
付着させるには、さらにインク滴が飛翔途中分裂するこ
となく、しかも真っ直ぐ飛翔するよう条件を整えなけれ
ばなければならない。これらの制御技術の必要であるこ
とも論を待たない。
着、乾燥、硬化の後に図1(i)に示すように、厚さ均
一となるよう乾燥途上のレベリング性を改善する手段を
提供する。ひとつの手段は、付与するインクに高沸点溶
剤を加えてインクの乾燥速度を減速させる方法である。
高沸点溶剤としては、ブチルカルビトールアセテート、
メトキシブチルアセテート、エトキシエチルプロピオネ
ート、メトキシ−2−プロピルアセテートを選択した。
沸点150〜300℃の溶剤であれば、顔料の分散性あ
るいは染料の溶解性等考慮しつつ幅広く選択可能であ
る。いまひとつの手段は、付与されたインクの乾燥速度
を制御する方法である。インクは付与後、低沸点溶剤分
から蒸発が進行しレベリングしつつ粘度上昇を起こし、
顔料あるいは染料を含む樹脂分が熱によって架橋し硬化
する。乾燥条件として、インクの特性に応じ自然雰囲気
中セッティングあるいは40〜100℃のプレベークと
150〜300℃の最終ベークを組み合わせて適用す
る。インク付与直後の画素断面形状である図3(a)1
7は、乾燥途上18を経て平坦な皮膜19となる。イン
クは、それぞれ固有の粘度、表面張力、流動特性を持
ち、乾燥後の均一皮膜厚さを得るにはインク固有の特性
に応じて上記乾燥条件の範囲、および組み合わせを適用
しなければならない。乾燥硬化条件がインク特性とマッ
チングしない場合は、図3(b)20、あるいは同
(c)21に示すように付与したインクの皮膜厚さが不
均一となり画素色調バラツキの原因となる。
ためのオーバーコート、図1(j)中7を形成、さらに
その表面に薄膜共通電極を形成してカラーフィルターを
完成する。
ーを組み込んだTFTカラー液晶表示装置の断面を示
す。なお、その形態は本例に限定されるものではない。
ィルター基板9と対向基板14を組み合わせ、液晶組成
物12を封入することにより構成される。液晶表示装置
の一方の基板14の内側に、TFT(不図示)と薄膜画素
電極13がマトリックス状に形成される。また、もう一
方の基板として、画素電極に対向する位置に赤、緑、青
の画素色材が配列するようにカラーフィルター9が設置
される。両基板の面内には配向膜11が形成されてお
り、これをラビング処理することにより液晶分子を一定
方向に配列させることが出来る。また、それぞれの基板
の外側には偏光板15が接着されており、液晶組成物1
2はこの基板の間隙に重点される。また、バックライト
としては蛍光灯(不図示)と散乱板の組み合わせが一般
的に用いられており、液晶組成物をバックライト光の透
過立を変化させる光シャッターとして機能させることに
より表示を行う。
明する。
m横30cmの無アルカリガラス透明基板表面を、熱濃
厚硫酸に過酸化水素水を1%添加した洗浄液で洗浄、純
水でリンスの後エア乾燥を行って清浄表面をえる。この
表面に、スパッタ法によりクロム皮膜を皮膜厚さ平均
0.2μm形成、遮光皮膜層を得た。この表面に、フォ
トレジストOFPR−800(東京応化製)をスピンコ
ートした。基板はホットプレート上80℃で5分間乾燥
し、フォトレジスト皮膜を形成した。この基板表面に、
所要のマトリックスパターン形状を描画したマスクフィ
ルムを密着し、UV露光をおこなった。次にこれを、水
酸化カリュウム8%のアルカリ現像液に浸漬して未露光
の画素部分のフォトレジストを除去した。続いて、露出
した画素部クロム皮膜を塩酸を主成分とするエッチング
液でエッチング除去した。このようにしてマトリックス
パターン第一層、クロム薄膜遮光層(ブラックマトリッ
クス略称BM)を得た。
明アクリル系感光性樹脂組成物をやはりスピンコート法
で塗布した。100℃で20分間プレベークした後、ク
ロムマトリックスパターンのパターニングに使用したマ
スクの補正版を用いてUV露光を行った。未露光部分で
ある画素部分の樹脂を、やはりアルカリ性の現像液で現
像、純水でリンスの後スピン乾燥した。最終乾燥として
のアフターベークを200℃で30分間行い、樹脂部を
十分硬化させた。この樹脂層皮膜の厚さは、平均3.5
μmであった。
画素となる間隙部のインク濡れ性改善のためドライエッ
チング、大気圧プラズマ処理を行った。ヘリュウムに酸
素を20%加えた混合ガスに高圧を印加、プラズマ雰囲
気を大気圧内エッチングスポットに形成、基板をこのス
ポット下を通過させてエッチングし、バンク樹脂部とと
もに画素部の活性化処理を行った。処理の直後、対比テ
ストプレートでの水に対する接触角は樹脂皮膜上平均5
0°に対しガラス基板上平均30°であった。
クジェットプリンティングヘッドから色材であるインク
を高精度の制御しつつ吐出、塗布した。インクジェット
プリンティングヘッドには、ピエゾ圧電効果応用の精密
ヘッドを使用し、インク滴は20ピコリットルの微小滴
を画素毎3〜8滴各色を選択的に飛ばした。ヘッドより
ターゲットである画素ブランクへの飛翔速度、飛行曲が
り、サテライトと称される分裂迷走滴発生防止のために
は、インクの物性はもとよりヘッドのピエゾ素子を駆動
する電圧と、その波形が重要であり、あらかじめ条件設
定された波形をプログラムしてインク滴を赤、緑、青の
3色を同時に吐出し塗布した。
マーに無機顔料を分散させた後、低沸点溶剤としてシク
ロヘキサノン、酢酸ブチルを、また高沸点溶剤としてブ
チルカルビトールアセテートを加え、さらに非イオン系
界面活性剤0.01%を分散剤として添加し、粘度6〜
8センチポアズとしたものを用いた。
しインク皮膜層のセッティングを行った後、80℃のホ
ットプレート上40分加熱し、最後にオーブン中200
℃で30分加熱してインク皮膜の硬化処理を行った。こ
の条件によって画素中のインク皮膜厚さバラツキを10
%以下に抑制することが出来、結果としてインク色調の
色差を3以下に抑制できた。
バーコートとしてスピンコートして平滑面をえた。さら
にこの上面にITO電極膜を所要パターンに形成して、
カラーフィルターとした。得られたカラーフィルター
は、熱サイクル耐久試験、紫外線照射試験、加湿試験等
の耐久試験に合格し、液晶表示装置要素基板として十分
用い得ることを確認した。
m横30cmの無アルカリガラス透明基板表面を、熱濃
厚硫酸に過酸化水素水を1%添加した洗浄液で洗浄、純
水でリンスの後エア乾燥を行って清浄表面をえる。この
表面に、スパッタ法によりアルミニウム皮膜を皮膜厚さ
平均0.5μm形成、遮光皮膜層を得た。この表面に、
フォトレジストOFPR−800(東京応化製)をスピ
ンコートした。基板はホットプレート上80℃で5分間
乾燥し、フォトレジスト皮膜を形成した。この基板表面
に、所要のマトリックスパターン形状を描画したマスク
フィルムを密着し、UV露光をおこなった。次にこれ
を、水酸化カリュウム8%のアルカリ現像液に浸漬して
未露光の画素部分のフォトレジストとアルミニウム皮膜
とを同時に除去した。アルミニウムはアルカリ溶解性な
ので、酸によるエッチング工程を省略することが出来工
程合理化となった。
明アクリル系感光性樹脂組成物をやはりスピンコート法
で塗布した。100℃で20分間プレベークした後、ア
ルミニウムマトリックスパターンのパターニングに使用
したマスクの補正版を用いてUV露光を行った。未露光
部分である画素部分の樹脂を、やはりアルカリ性の現像
液で現像、純水でリンスの後スピン乾燥した。最終乾燥
としてのアフターベークを200℃で30分間行い、樹
脂部を十分硬化させた。形成された樹脂層は、平均4μ
mの厚さであった。
画素となる間隙部のインク濡れ性改善のためドライエッ
チング、270nm波長のUV照射処理を行った。照射
処理の直後、対比テストプレートでの水に対する接触角
は樹脂皮膜上平均55°に対しガラス基板上平均35°
であった。
クジェットプリンティングヘッドから色材であるインク
を高精度の制御しつつ吐出、塗布した。インクジェット
プリンティングヘッドには、ピエゾ圧電効果応用の精密
ヘッドを使用し、インク滴は12ピコリットルの微小滴
を画素毎3〜8滴とし、赤、緑、青各色を逐次的に飛ば
し塗布した。ヘッドよりターゲットである画素ブランク
への飛翔速度、飛行曲がり、サテライトと称される分裂
迷走滴発生防止のためには、インクの物性はもとよりヘ
ッドのピエゾ素子を駆動する電圧と、その波形が重要で
あり、あらかじめ条件設定された波形をプログラムして
インク滴を吐出し塗布した。
マーに無機顔料を分散させた後、低沸点溶剤としてシク
ロヘキサノン、酢酸ブチルを、また高沸点溶剤としてブ
チルカルビトールアセテートを加え、さらに非イオン系
界面活性剤0.05%を分散剤として添加し、粘度6〜
8センチポアズとしたものを用いた。
ンクの物性にあわせて赤、緑、青の各インク付与後逐次
設定して乾燥硬化を行った。赤、および青インクは流動
特性がニュートニアンであり、それぞれ自然雰囲気中セ
ッティング2時間、90℃のホットプレート上20分、
最後に180℃のオーブン中45分の乾燥硬化を実施し
た。緑のインクは、流動特性が非ニュートニアンであり
チキソトロピー性が強いのでセッティング時間を5時間
と長めに取り、最終ベークは200℃オーブン中30分
の乾燥を実施した。この条件によれば画素中のインク皮
膜厚さバラツキを5%以下に抑制することが出来、結果
としてインク色調の色差を2以下に抑制できた。
バーコートとしてスピンコートして平滑面をえた。さら
にこの上面にITO電極膜を所要パターンに形成して、
カラーフィルターとした。得られたカラーフィルター
は、熱サイクル耐久試験、紫外線照射試験、加湿試験等
の耐久試験に合格し、液晶表示装置要素基板として十分
用い得ることを確認した。
基板材に、同様の表面処理を行った後、この表面にニッ
ケルのスパッタ処理で薄膜ニッケル層を0.3μmの厚
さに形成し金属遮光層を得た。この表面に、フォトレジ
ストOFPR−800(東京応化製)をスピンコートし
た。基板はホットプレート上80℃で5分間乾燥し、フ
ォトレジスト皮膜を形成した。この基板表面に、所要の
マトリックスパターン形状を描画したマスクフィルムを
密着し、UV露光をおこなった。次にこれを、水酸化カ
リュウム8%のアルカリ現像液に浸漬して未露光の画素
部分のフォトレジストを除去した。続いて、露出した画
素部ニッケル皮膜を塩酸を主成分とするエッチング液で
エッチング除去した。このようにしてマトリックスパタ
ーン第一層、ニッケル薄膜遮光層(ブラックマトリック
ス略称BM)を得た。
明アクリル系感光性樹脂組成物をやはりスピンコート法
で塗布した。140℃で10分間プレベークした後、ニ
ッケルマトリックスパターンのパターニングに使用した
マスクの陰陽逆補正版を用いてUV露光を行った。露光
部分である画素部分の樹脂を、やはりアルカリ性の現像
液で現像、純水でリンスの後エア乾燥した。最終乾燥と
してのアフターベークを200℃で20分間行い、樹脂
部を十分硬化させた。この樹脂層皮膜の厚さは、平均3
μmであった。
画素となる間隙部のインク濡れ性改善のためドライエッ
チングとして、レーザー光のアッシング処理を行った。
照射処理の直後、対比テストプレートでの水に対する接
触角は樹脂皮膜上平均55°に対しガラス基板上平均3
0°であった。
クジェットプリンティングヘッドから色材であるインク
を高精度の制御しつつ吐出、塗布した。インクジェット
プリンティングヘッドには、ピエゾ圧電効果応用の精密
ヘッドを使用し、インク滴は10ピコリットルの微小滴
を画素毎6〜12滴を選択的に飛ばした。ヘッドよりタ
ーゲットである画素ブランクへの飛翔速度、飛行曲が
り、サテライトと称される分裂迷走滴発生防止のために
は、インクの物性はもとよりヘッドのピエゾ素子を駆動
する電圧と、その波形が重要であり、あらかじめ条件設
定された波形をプログラムしてインク滴を赤、緑、青の
3色を同時に吐出し塗布した。
マーに有機顔料を分散させた後、低沸点溶剤としてブチ
ルアルコール、また高沸点溶剤としてグリセリン、エチ
レングリコールを加え、さらに非イオン系界面活性剤
0.01%を分散剤として添加し、粘度4〜6センチポ
アズとしたものを用いた。
しインク皮膜層のセッティングを行った後、80℃のホ
ットプレート上40分加熱し、最後にオーブン中200
℃で30分加熱してインク皮膜の硬化処理を行った。こ
の条件によって画素中のインク皮膜厚さバラツキを10
%以下に抑制することが出来、結果としてインク色調の
色差を3以下に抑制できた。
バーコートとしてスピンコートして平滑面をえた。さら
にこの上面にITO電極膜を所要パターンに形成して、
カラーフィルターとした。得られたカラーフィルター
は、熱サイクル耐久試験、紫外線照射試験、加湿試験等
の耐久試験に合格し、液晶表示装置要素基板として十分
用い得ることを確認した。
グヘッドによって微細なマトリックスパターン間隙に精
密にインクを、しかも高効率で付与することが出来る。
インクの物性の制御と、インク付与後の該物性とマッチ
した乾燥条件の選択で、インク皮膜厚さの均一性を得
て、色調ムラを実用上の色差3以下とすることが出来
る。この基板にオーバーコートを施し、薄膜電極を形成
カラーフィルターとして完成、このカラーフィルターを
用いることにより、コントラスト等の色特性に優れた液
晶表示装置を得ることが、容易にしかも省エネルギープ
ロセスで出来る。
である。
る。
を示す図である。
Claims (21)
- 【請求項1】透明基板上に遮光層である金属薄膜のマト
リックスパターンを形成する工程と、この金属薄膜遮光
層上に樹脂によるマトリックスパターンのバンクを形成
する工程と、該マトリックスパタ−ンの間隙にインクを
直接塗布する工程を有することを特徴とするカラーフィ
ルターの製造方法。 - 【請求項2】前記金属薄膜マトリックスパターンの形成
工程が、0.1μm〜0.5μmの厚さの金属薄膜をフ
ォトレジスト工程によりパターニングする工程である請
求項1記載のカラーフィルターの製造方法。 - 【請求項3】前記樹脂マトリックスパターンの形成工程
が、感光性樹脂組成物をフォトレジスト工程により前記
薄膜金属マトリックスパターンにほぼ重なるようパター
ニングする工程である請求項1記載のカラーフィルター
の製造方法。 - 【請求項4】前記樹脂マトリックスパターンのインクを
付与すべき間隙を区画するバンク高さを、1.5μm〜
5μmとすることを特徴とする、請求項1記載のカラー
フィルターの製造方法。 - 【請求項5】前記樹脂マトリックスパターンを構成する
樹脂とマトリックス間隙の基板表面上の水に対する接触
角の差が、15ー 以上となることを特徴とする請求項1
記載のカラーフィルターの製造方法。 - 【請求項6】前記樹脂マトリックスパターン表面とマト
リックス間隙の基板表面上を、色材であるインクを付与
する前にドライエッチングすることを特徴とする請求項
1記載のカラーフィルターの製造方法。 - 【請求項7】前記樹脂マトリックスパターン間隙にイン
クを付与する工程がインクジェットプリンティングヘッ
ドを用いて行うことを特徴とする、請求項1記載のカラ
ーフィルターの製造方法。 - 【請求項8】前記樹脂マトリックスパターン間隙にイン
クを付与する工程が6ピコリットル〜30ピコリットル
の極微小インク滴を、プリンティングヘッドから制御し
つつ吐出することからなることを特徴とする請求項1記
載のカラーフィルターの製造方法。 - 【請求項9】前記樹脂マトリックスパターン間隙に付与
するインクが150〜300℃の高沸点溶剤等を含むこ
とを特徴とする請求項1記載のカラーフィルターの製造
方法。 - 【請求項10】前記樹脂マトリックスパターン間隙に付
与するインクの塗布後乾燥条件が、インクの特性に応じ
て、自然雰囲気中セッティングあるいは40〜100℃
のプレベークを160〜300℃の最終ベークと組み合
わせる条件、であることを特徴とする、請求項1記載の
カラーフィルターの製造方法。 - 【請求項11】前記樹脂マトリックスパターンの間隙に
付与したインクが、乾燥の後同一画素内、同一チップ
内、同一基板内での色調バラツキが色差3以下であるこ
とを特徴とする、請求項1記載のカラーフィルターの製
造方法。 - 【請求項12】透明基板上に薄膜金属による遮光マトリ
ックスパターンを形成する工程、このパターンに重ねて
樹脂マトリックスパターンを形成する工程、前記樹脂マ
トリックスパターン表面とマトリックス間隙の基板表面
上を、色材であるインクを付与する前にドライエッチン
グする工程、上記マトリックス間隙にインクジェットで
インクを付与する工程、硬化後膜厚が均一となるようイ
ンクを乾燥硬化させる工程、インク硬化後この上面に透
明のオーバーコートを塗布し凹凸のない平滑表面を得る
工程、さらにこの表面上に薄膜電極を形成する工程とに
よって得たカラーフィルター基板と画素電極を有する対
向基板に配置する工程、カラーフィルター基板と対向基
板の間隙に液晶組成物を封入する工程を有することを特
徴とする液晶表示装置の製造方法。 - 【請求項13】前記薄膜金属パターンの形成工程が、金
属薄膜のフォトレジスト、エッチング工程である請求項
12記載の液晶表示装置の製造方法。 - 【請求項14】前記樹脂マトリックスパターンの形成工
程が、感光性樹脂組成物をフォトレジスト工程により前
記薄膜金属マトリックスパターンにほぼ重なるようパタ
ーニングする工程である請求項12記載の液晶表示装置
の製造方法。 - 【請求項15】前記樹脂マトリックスパターンのインク
を付与すべき間隙を区画するバンク高さを、1.5μm
〜5μmとすることを特徴とする、請求項12記載の液
晶表示装置の製造方法。 - 【請求項16】前記樹脂マトリックスパターン表面と基
板間隙表面の水に対する接触角の差が15ー 以上となる
よう表面処理する工程がドライエッチングである、請求
項12記載の液晶表示装置の製造方法。 - 【請求項17】前記樹脂マトリックスパターン間隙にイ
ンクを付与する工程がインクジェットプリンティングヘ
ッドを用いて行うことを特徴とする、請求項12記載の
液晶表示装置の製造方法。 - 【請求項18】前記樹脂マトリックスパターン間隙にイ
ンクを付与する工程が、6ピコリットル〜30ピコリッ
トルの極微小インク滴を、プリンティングヘッドから制
御しつつ吐出することからなる請求項9記載の液晶表示
装置の製造方法。 - 【請求項19】前記樹脂マトリックスパターン間隙に付
与するインクが150〜300℃高沸点溶剤等を含む、
請求項12記載の液晶表示装置の製造方法。 - 【請求項20】前記樹脂マトリックスパターン間隙に付
与するインクの塗布後乾燥条件が、インクの特性に応じ
て、自然雰囲気中セッティングあるいは40〜100℃
のプレベークを160〜300℃の最終ベークと組み合
わせる条件、であることを特徴とする、請求項12記載
の液晶表示装置の製造方法。 - 【請求項21】前記樹脂マトリックスパターンの間隙に
付与したインクが、乾燥の後同一画素内、同一チップ
内、同一基板内での色調バラツキが色差3以下であるこ
とを特徴とする、請求項12記載の液晶表示装置の製造
方法。
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