JP2000218270A - 電解水生成装置 - Google Patents

電解水生成装置

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JP2000218270A
JP2000218270A JP11335093A JP33509399A JP2000218270A JP 2000218270 A JP2000218270 A JP 2000218270A JP 11335093 A JP11335093 A JP 11335093A JP 33509399 A JP33509399 A JP 33509399A JP 2000218270 A JP2000218270 A JP 2000218270A
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hydrogen gas
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弘之 野口
Yasuhiro Saihara
康弘 才原
Kenji Kikuchi
憲次 菊地
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  • Water Treatment By Electricity Or Magnetism (AREA)
  • Electrolytic Production Of Non-Metals, Compounds, Apparatuses Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 還元側の電位を有する陰極水として、活性酸
素等の存在下においても対象物質である還元型物質の酸
化を抑制し、還元状態を維持することができ、あるいは
酸化型物質を還元型物質に還元し、還元型物質を有効に
再生産することができる陰極水を生成することができる
電解水生成装置を提供する。 【解決手段】 陽極12Bが配設された陽極室18と、
陰極12Aが配設された陰極室14と、陽極室18と陰
極室14を仕切るように配設された、陽イオンと陰イオ
ンの両方或いはそれらのうち少なくとも一方を通過させ
得る隔膜5とを備える電解槽2を具備する。溶存イオン
を含む原水から有隔膜電解により陽極水と陰極水を生成
する。陰極室14にて生成される陰極水中に、理論飽和
濃度より高い過飽和状態水素を発生させて溶存水素ガス
粒子を含ませると共に、その粒径を5〜1000nmの
範囲において分布させることができる電解槽2を具備す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は連続して陰極水と陽
極水、即ち、電解水を生成する電解水生成装置に関する
ものであり、更に詳しくは、還元側の電位を有する陰極
水として、活性酸素等の存在下においても対象物質であ
る還元型物質の酸化を抑制し、還元状態を維持すること
ができ、あるいは酸化型物質を還元型物質に還元し、還
元型物質を有効に再生産することができる陰極水を生成
することができる電解水生成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の電解水生成装置1の構造の一例
を、図1により概略説明する。電解水生成装置1は電解
槽2、浄水装置3、電解質供給装置6などから構成され
る。電解槽2は、隔膜5により、陰極12Aが配置され
た陰極室14と、陽極12Bが配置された陽極室18と
に区画されている。一般に原水とされる水道水は、浄水
装置3を通して電解槽2の陰極室14と陽極室18とに
導入される。浄水装置3は、水道水中にふくまれる有機
物、無機物あるいは次亜塩素酸などの臭気成分を除去す
るものであり、通常、抗菌活性炭フィルタ及び中空糸膜
などのマイクロフィルターにて構成されている。また、
浄水装置3から流出した原水は、陰極室14に直接連通
した陰極室流入路20と、陽極室18に連通した陽極室
流入路22とに分流される。この原水の電極室流入側に
は、電極室上流に設けた電解質供給装置6により連続的
に電解質が供給される。一般的に、電解質としては乳酸
カルシウムまたはグリセロリン酸カルシウムなどのカル
シウム塩が使用される。電解槽2に通水された水を陰極
12Aと陽極12Bに電流を流して電気分解することに
より、陰極室14に陰極水が、陽極室18に陽極水が生
成する。陰極水は流出路23から、陽極水は流出路21
からそれぞれ別々の経路を通って吐出される。上記中、
図1においては、浄水装置3から流出した原水が、陰極
室14に直接連通した陰極室流入路20と、陽極室18
に連通した陽極室流入路22とに分流される前段即ち上
流側に電解質供給装置6を配設したものである。尚装置
によっては、主として飲用等に使用される陰極水中に、
電気分解による電気泳動によりカルシウムイオンのみが
含有されるように、陽極室18に流入する水にのみ電解
質を添加するようにして、電解質を添加した水を陽極室
18に流入させ、陰極水にはカルシウムイオンのみ添加
し、乳酸イオンは酸性水とともに排出する様にしたもの
もある。
【0003】陰極水を生成すると同時に生成される酸性
水については乳酸イオンが添加され、アストリンゼント
効果を有することによりその目的に利用される。尚、図
1において8A、8Bは電気化学的水質測定器を示して
おり、これにより各種の吐出水の水質、例えばpH、酸
化還元電位、カルシウム濃度、電気伝導率等を知ること
ができ、装置によればこれらからの水質測定結果を基
に、電解電圧や流量などの電解条件をコントロールする
こともなされている。
【0004】以上のような従来例の構造を有する電解水
生成装置1においては、電解処理により製造される飲用
に用いられる陰極水には、胃腸内異常発酵、慢性下痢、
胃酸過多等に関する効果が期待できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
陰極水には、一般的に還元性の電位を有する性質はある
ものの、その期待される還元電位に起因する効果、即ち
生体内における還元型物質の酸化の抑制による還元状態
の維持、著しくは酸化型物質を還元型物質に還元し、還
元型物質を有効に再生産することなどについては不明瞭
であった。ここでスーパーオキサイドやヒドロキシラジ
カル、過酸化水素等の活性酸素の存在下においても、こ
のような酸化還元反応に関する制御効果の期待できる電
解水を製造することができれば、それは消化器系障害の
間接的な予防効果、特に粘膜障害(体内微生物に起因す
るもの含め)の抑制などの効果まで期待できると考えら
れる。
【0006】また、酸化性、還元性の指標である酸化還
元電位をモニタリングする、白金電極による手法も従来
は見られたが、上記の作用・効果を及ぼす要因を測定し
てモニタリングし、そのモニタリングデータにより電解
条件(電流密度、通過水量など)をフィードバックして
上記の要因をコントロールすることができれば、常に上
記効果が期待され、安定した品質の電解水の製造が可能
となる。
【0007】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、還元側の電位を有する陰極水として、活性酸素等
の存在下においても対象物質である還元型物質の酸化を
抑制し、還元状態を維持することができ、あるいは酸化
型物質を還元型物質に還元し、還元型物質を有効に再生
産することができる陰極水を生成することができる電解
水生成装置を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
電解水生成装置1は、陽極12Bが配設された陽極室1
8と、陰極12Aが配設された陰極室14と、陽極室1
8と陰極室14を仕切るように配設された、陽イオンと
陰イオンのうち少なくとも一方を通過させ得る隔膜5と
を備える電解槽2を具備し、溶存イオンを含む原水か
ら、有隔膜電解により陽極水と陰極水を生成する電解水
生成装置1であって、陰極室14にて生成される陰極水
中に、理論飽和濃度より高い過飽和状態で水素を発生さ
せて溶存水素ガス粒子を含ませると共に、その粒径を5
〜1000nmの範囲において分布させることができる
電解槽2を具備して成ることを特徴とするものである。
【0009】また本発明の請求項2に係る電解水生成装
置1は、請求項1の構成に加えて、陰極水中に含まれる
溶存水素ガス粒子の粒子径分布を少なくとも2つ以上の
分布に分けることができる電解槽2を具備して成ること
を特徴とするものである。
【0010】また本発明の請求項3に係る電解水生成装
置1は、請求項2の構成に加えて、陰極水中に含まれる
溶存水素ガス粒子の2つの粒子径分布のうち、粒子径の
小さい分布の存在を、50nm以下の範囲に分布させる
ことができる電解槽2を具備して成ることを特徴とする
ものである。
【0011】また本発明の請求項4に係る電解水生成装
置1は、請求項2又は3の構成に加えて、陰極水中に含
まれる溶存水素ガス粒子の2つの粒子径分布のうち、粒
子径の小さい分布の存在を、30nm以下の範囲に分布
させることができる電解槽2を具備して成ることを特徴
とするものである。
【0012】また本発明の請求項5に係る電解水生成装
置1は、請求項2乃至4のいずれかの構成に加えて、陰
極水中に含まれる溶存水素ガス粒子の2つの粒子径分布
のうち、粒子径の小さい分布の存在比率を、粒子径の大
きい分布の存在比率以上とすることができる電解槽2を
具備して成ることを特徴とするものである。
【0013】また本発明の請求項6に係る電解水生成装
置1は、請求項1乃至5のいずれかの構成に加えて、隔
膜5としてイオン選択透過膜を具備して成ることを特徴
とするものである。
【0014】また本発明の請求項7に係る電解水生成装
置1は、請求項1乃至6のいずれかの構成に加えて、隔
膜5として、水素イオンと水酸化物イオンの少なくとも
一方を選択的に透過するイオン交換膜を具備して成るこ
とを特徴とするものである。
【0015】また本発明の請求項8に係る電解水生成装
置1は、請求項1乃至7のいずれかの構成に加えて、陰
極12Aとして、アモルファス状の白金からなる白金電
極を用いて成ることを特徴とするものである。
【0016】また本発明の請求項9に係る電解水生成装
置1は、請求項1乃至8のいずれかの構成に加えて、電
解槽2に原水を供給する原水流路7から分岐して、陰極
12Aに接する陰極冷却流路49を設けて成ることを特
徴とするものである。
【0017】また本発明の請求項10に係る電解水生成
装置1は、請求項1乃至9のいずれかの構成に加えて、
電解槽に原水を供給する原水流路7から分岐して、陰極
12Aの内部を通過する陰極冷却流路49を設けて成る
ことを特徴とするものである。
【0018】また本発明の請求項11に係る電解水生成
装置1は、請求項1乃至10のいずれかの構成に加え
て、電解槽2に供給される溶存イオンを含む原水の、電
解槽2における陰極室14から陽極室18への水流を確
保する機構を具備して成ることを特徴とするものであ
る。
【0019】また本発明の請求項12に係る電解水生成
装置1は、請求項11の構成に加えて、原水の電解槽2
への供給時に、陰極室14の内部圧力を、陽極室18の
内部圧力よりも高くする機構を具備して成ることを特徴
とするものである。
【0020】また本発明の請求項13に係る電解水生成
装置1は、請求項1乃至12のいずれかの構成に加え
て、電解槽2に供給される原水を浄化する浄化装置3
と、浄化装置3にて浄化された原水中に電離性の無機系
化合物を添加する電解質供給装置6とを具備して成るこ
とを特徴とするものである。
【0021】また本発明の請求項14に係る電解水生成
装置1は、請求項13の構成に加えて、原水中のナトリ
ウム濃度が5mg/リットル〜400mg/リットルと
なるように、原水中に塩化ナトリウムと水酸化ナトリウ
ムのうちの少なくとも一方を添加する電解質供給装置6
を具備して成ることを特徴とするものである。
【0022】また本発明の請求項15に係る電解水生成
装置1は、請求項13の構成に加えて、原水中の塩素イ
オン濃度が5mg/リットル〜400mg/リットルと
なるように、原水中に塩化ナトリウムと塩化リチウムの
うちの少なくとも一方を添加する電解質供給装置6を具
備して成ることを特徴とするものである。
【0023】また本発明の請求項16に係る電解水生成
装置1は、請求項13の構成に加えて、原水中の塩素イ
オン濃度が20mg/リットル〜1000mg/リット
ルとなるように、原水中に塩化カルシウムと塩化マグネ
シウムの少なくとも一方を添加する電解質供給装置6を
具備して成ることを特徴とするものである。
【0024】また本発明の請求項17に係る電解水生成
装置1は、請求項13乃至16のいずれかの構成に加え
て、原水中に無機系化合物に加えて、界面活性剤を添加
する電解質供給装置6を具備して成ることを特徴とする
ものである。
【0025】また本発明の請求項18に係る電解水生成
装置1は、請求項17の構成に加えて、原水中に界面活
性剤としてショ糖脂肪酸エステル類を添加する電解質供
給装置6を具備して成ることを特徴とするものである。
【0026】また本発明の請求項19に係る電解水生成
装置1は、請求項17又は18の構成に加えて、原水中
の界面活性剤の濃度が、その界面活性剤の限界ミセル濃
度以下となるように、原水中に界面活性剤を添加する電
解質供給装置6を具備して成ることを特徴とするもので
ある。
【0027】また本発明の請求項20に係る電解水生成
装置1は、請求項1乃至19のいずれかの構成に加え
て、原水中に酸化還元物質を添加する酸化還元物質添加
装置を具備して成ることを特徴とするものである。
【0028】また本発明の請求項21に係る電解水生成
装置1は、請求項13乃至20のいずれかの構成に加え
て、原水中に無機系化合物に加えて、酸化還元物質を添
加する電解質供給装置6を具備して成ることを特徴とす
るものである。
【0029】また本発明の請求項22に係る電解水生成
装置1は、請求項20又は21のいずれかの構成に加え
て、原水中に酸化還元物質として、鉄化合物を添加する
酸化還元物質添加装置を具備して成ることを特徴とする
ものである。
【0030】また本発明の請求項23に係る電解水生成
装置1は、請求項22の構成に加えて、原水中に酸化還
元物質として、無機系鉄化合物を添加する酸化還元物質
添加装置を具備して成ることを特徴とするものである。
【0031】また本発明の請求項24に係る電解水生成
装置1は、請求項22又は23の構成に加えて、原水中
に酸化還元物質として、有機系鉄化合物を添加する酸化
還元物質添加装置を具備して成ることを特徴とするもの
である。
【0032】また本発明の請求項25に係る電解水生成
装置1は、請求項20乃至24のいずれかの構成に加え
て、原水中に酸化還元物質として、水溶性生化学物質を
添加する酸化還元物質添加装置を具備して成ることを特
徴とするものである。
【0033】また本発明の請求項26に係る電解水生成
装置1は、請求項13乃至25のいずれかの構成に加え
て、ろ過膜、イオン交換樹脂、活性炭、蒸留装置のうち
の少なくとも一つのものを備える浄化装置3を具備して
成ることを特徴とするものである。
【0034】また本発明の請求項27に係る電解水生成
装置1は、請求項13乃至25のいずれかの構成に加え
て、原水の電気伝導率を300μS/cm以下とするこ
とができる浄化装置3を具備して成ることを特徴とする
ものである。
【0035】また本発明の請求項28に係る電解水生成
装置1は、請求項27の構成に加えて、原水の電気伝導
率を20μS/cm以下とすることができる浄化装置3
を具備して成ることを特徴とするものである。
【0036】また本発明の請求項29に係る電解水生成
装置1は、請求項26乃至28のいずれかの構成に加え
て、孔径が50nm以下のろ過膜を備える浄化装置3を
具備して成ることを特徴とするものである。
【0037】また本発明の請求項30に係る電解水生成
装置1は、請求項1乃至29のいずれかの構成に加え
て、電解時の電流密度を、0.02〜1.2A/dm2
とすることができる電解槽2を具備して成ることを特徴
とするものである。
【0038】また本発明の請求項31に係る電解水生成
装置1は、請求項1乃至30のいずれかの構成に加え
て、電解槽2よりも下流側の配管経路を、気体吸着作用
のない材料または消泡作用のない材料のうちの、少なく
とも一方の材料にて形成して成ることを特徴とするもの
である。
【0039】また本発明の請求項32に係る電解水生成
装置1は、請求項1乃至31のいずれかの構成に加え
て、陰極室14にて生成された陰極水中の溶存水素ガス
粒子の濃度を測定することができる水質測定器8Aを具
備して成ることを特徴とするものである。
【0040】また本発明の請求項33に係る電解水生成
装置1は、請求項32の構成に加えて、半電池である参
照電極43と、作用電極40とからなる電気化学系を備
え、陰極室14にて生成された陰極水中の溶存水素ガス
粒子の濃度を電気化学的に測定する水質測定器8Aを具
備して成ることを特徴とするものである。
【0041】また本発明の請求項34に係る電解水生成
装置1は、請求項33の構成に加えて、陰極室14にて
生成された陰極水中の溶存水素ガス粒子の濃度を電気化
学的に測定する水質測定器8Aとして、作用電極40
と、対極44と、半電池反応の電極電位が既知の参照電
極43を用いる3電極系の電気化学的水質測定器を具備
して成ることを特徴とするものである。
【0042】また本発明の請求項35に係る電解水生成
装置1は、請求項33又は34の構成に加えて、参照電
極43としては銀/塩化銀電極を備え、作用電極40と
しては水素ガスが透過できる有機高分子膜41と白金4
2を接触させて形成した電極を備える水質測定器8Aを
具備して成ることを特徴とするものである。
【0043】また本発明の請求項36に係る電解水生成
装置1は、請求項35の構成に加えて、作用電極40と
して水素ガスが透過できる有機高分子膜41の片面に、
白金の化学メッキまたは添着処理を施して形成された電
極を備える水質測定器8Aを具備して成ることを特徴と
するものである。
【0044】また本発明の請求項37に係る電解水生成
装置1は、請求項33乃至36のいずれかの構成に加え
て、水質測定器8Aに備えられた、水素ガスが透過でき
る有機高分子膜41と白金42を接触させて形成した作
用電極40の、白金42側を水質測定器8A内部の基準
溶液46側に配置し、高分子膜41側を陰極水の流路も
しくは陰極水の滞留部位に配設して成ることを特徴とす
るものである。
【0045】また本発明の請求項38に係る電解水生成
装置1は、請求項32乃至37のいずれかの構成に加え
て、水質測定器8Aによる測定結果により、電解条件を
フィードバック制御できる機構を具備して成ることを特
徴とするものである。
【0046】また本発明の請求項39に係る電解水生成
装置1は、請求項1乃至38のいずれかの構成に加え
て、陰極室14にて生成された陰極水のpH及び酸化還
元電位を測定して、その測定結果により陰極水中の水素
の濃度が飽和濃度に達しているか否かを判定する水質測
定器8Aを具備して成ることを特徴とするものである。
【0047】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。
【0048】先ず本発明の電解水生成装置1の基本構成
の一例を、図1により説明する。
【0049】この図1に示す電解水生成装置1は電解槽
2、浄水装置3及び電解質供給装置6を備えている。電
解槽2は、隔膜5により、陰極12Aが配置された陰極
室14と、陽極12Bが配置された陽極室18とに区画
されている。原水とされる水道水は、浄水装置3が設け
られた電極室流入路4を通して電解槽2の陰極室14と
陽極室18とに導入される。また、電極室流入路4の下
流側には、陰極室14に直接連通する陰極室流入路20
と、陽極室18に直接連通する陽極室流入路22とを分
岐して設けるものであり、電極室流入路4、陰極室流入
路20、陽極室流入路22にて原水流路7が構成され
る。電極室流入路4を通じて浄水装置3から流出した原
水は、陰極室14に直接連通した陰極室流入路20と、
陽極室18に連通した陽極室流入路22とに分流され
る。この原水には、電極室の上流側に設けられた電解質
供給装置6により連続的に電解質及び界面活性剤が供給
される。そして電解槽2に供給された原水を陰極12A
と陽極12Bの間に電流を流して電気分解することによ
り、陰極室14に陰極水が、陽極室18に陽極水が生成
する。陰極水は陰極室14に連通して接続された陰極室
流出路23から、陽極水は陽極室18に連通して接続さ
れた陽極室流出路21からそれぞれ吐出される。上記
中、図1においては、浄水装置3から流出した原水が、
陰極室14に直接連通した陰極室流入路20と、陽極室
18に連通した陽極室流入路22とに分流される前段即
ち、電極室流入路4における浄水装置3の下流側に電解
質供給装置6を配設したものである。
【0050】本発明の電解水生成装置1は、上記のよう
な構成において、生成される陰極水中に、陰極水中の水
素含有量が、理論飽和濃度より高い状態となるようにし
て、陰極水中に水素ガスの気泡の粒子(以下、溶存水素
ガス粒子とする)を分散させると共に、溶存水素ガス粒
子の粒径を5〜1000nmの範囲において分布させる
ように構成するものであり、そのためには、好ましくは
本発明の電解水生成装置1を下記のように構成するもの
である。
【0051】陰極12A及び陽極12Bとしては、チタ
ニウム製の基材に焼成等による白金コーティング或いは
電気メッキ、化学メッキ等による白金メッキを施したも
のが用いられる。ここで、焼成や化学メッキ等の場合に
は、結晶性の白金が形成され、電気メッキの場合には、
アモルファスの白金が形成されるが、陰極12Aを形成
するにあたり、アモルファスの白金を適用すると、陰極
水における水素ガスの発生量を増大させることができ、
陰極水中の溶存水素ガス粒子の濃度を効率よく上昇させ
ることができる。このことを証明する実験結果を図19
に示す。
【0052】図19は、焼成による結晶性の白金を用い
て形成された陰極12Aを用いた場合と、電気メッキに
よるアモルファスの白金を用いて形成された陰極12A
とを用いた場合の、電解電流密度に対する陰極水中の水
素ガス濃度の変化を示すものであり、横軸は電解電流密
度を、縦軸は陰極水中の水素ガスの濃度をそれぞれ示
す。ここで電解に供する原水としては、1.7mmol
/リットルのNaCl溶液を用いている。図中の○は結
晶性の白金を用いて形成された陰極12Aを用いた場合
の水素ガスの濃度を、△は、アモルファスの白金を用い
た場合の水素ガスの濃度をそれぞれ示す。図示の通り、
同一の電解電流密度条件において、アモルファスの白金
を用いた場合の方が、水素ガスの発生量が増大している
ことがわかる。
【0053】また、隔膜5としては中性多孔質膜か、或
いは陽イオン交換膜等のイオン選択透過膜が用いられ
る。
【0054】ここで隔膜5として中性多孔質膜を使用す
る場合においては、ポリエチレン製のものや、ポリスル
フォン製のものを用いることができるが、特に電気浸透
速度の大きさを示す、ヴィーデマン定数の値が小さい隔
膜を選定することが望ましいものであり、例えば、ヴィ
ーデマン定数が−0.15cm3・s-1・A-1であるフ
ッ化ビニリデンでコートしたポリエステルシートや、ヴ
ィーデマン定数が0.21cm3.s-1・A-1であるポ
リテトラフルオロエチレンとポリエチレンテレフタレー
トを混紡したシート(それぞれ実測値)を用いることが
でき、このようなものを用いると、陽極水中に含まれる
溶存塩素分子、次亜塩素酸、過酸化水素、溶存酸素等の
成分の流入を抑制することができるものである。ここで
電気浸透度をα、液の比伝導率をκ、電流値をiとする
と、単位時間あたりに膜を通過する液量vは、v=α・
(i/κ)で示されるものであり、ヴィーデマン定数β
は、β=α/κで表されるものである。
【0055】また隔膜5として陽イオン交換膜を使用す
る場合は、例えばデュ・ポン社製のナフィオン膜のよう
な、ベース材料をポリテトラフルオロエチレンとした陽
イオン交換基ペルフルオロスルホン酸膜や、旭化成製の
フレミオン膜のような、陽イオン交換基ビニルエーテル
とテトラフルオロエチレンの共重合体等を用いることが
できる。隔膜5としてこのようなイオン選択透過膜を用
いると、陽極水中に含まれる溶存塩素分子、次亜塩素
酸、過酸化水素、溶存酸素等の成分の流入を防止するこ
とができるものである。
【0056】更に隔膜5としては、水素イオンと水酸化
物イオンの少なくとも一方を選択的に透過するイオン交
換膜を用いることもでき、この場合、陰極水における水
素ガスの発生量を増大させて溶存水素ガス粒子の濃度を
上昇させると共に陰極水のpHの上昇を抑制して、飲用
に適した陰極水を得ることができる。すなわち、電解槽
2内において原水の電解を行った場合に、陰極室14に
おいて陰極水が生成されるものであり、この陰極水中に
は、電解による2H2O+2e-→H2+2OH-の反応に
よって、水素ガスが発生すると共にpHが上昇する。こ
こで水素ガスの発生量を増大させて溶存水素ガス粒子の
濃度を上昇させるために電解反応の進行度を大きくする
と、pHが飲用に適さない値(pH10以上)まで上昇
するおそれがあるが、隔膜5として水素イオンと水酸化
物イオンの少なくとも一方を選択的に透過するイオン交
換膜を用いると、陽極室18にて発生した水素イオンが
電気浸透により隔膜5を通過して陰極室14に移動し、
あるいは陰極室14にて発生した水酸化物イオンが電気
浸透により隔膜5を通過して陽極室18に移動して、水
酸化物イオンが水素イオンにより中和され、陰極水のp
Hの上昇が抑制されるものである。
【0057】更に、隔膜5として水素イオンを選択的に
透過するイオン交換膜を用いて、陰極水中に水素イオン
が供給されるようにすると、陰極室14において、O2
+4H++4e-→2H2Oの反応により、陰極水中の溶
存酸素濃度が低減されるものであり、この場合、後述す
るように水質測定器8Aによって陰極水の酸化還元電位
を測定する場合に、攪乱因子となる溶存酸素濃度を低減
することができ、陰極水の酸化還元電位の測定精度を向
上することができるものである。
【0058】また浄水装置3は、原水として電解水生成
装置1に供給される水道水等の中に含まれる有機物、無
機物あるいは次亜塩素酸などの臭気成分を除去するもの
であり、蒸留装置、中空糸膜として形成されたろ過膜、
イオン交換樹脂、活性炭等の組み合わせにより成るもの
で、通常、抗菌活性炭フィルタ及び中空糸膜などのマイ
クロフィルターにて構成されている。
【0059】また図2のように、原水流路7に、下流側
に浄水装置3としてろ過膜33を設けると共に、上流側
にポンプ32を設け、また原水流路7の上流側の端部を
タンク31内に配置し、イオン交換処理及び蒸留処理を
行って生成された純水を、一旦、タンク31に貯水し、
ポンプ32により電解槽2に供給するようにしても良
い。この場合は、ろ過膜33としては、望ましくは孔径
25〜50nmの、ポリエチレンやポリサルフォン等の
多孔質高分子膜等により形成されるメンブランフィルタ
ーを用いると良い。ここで、浄水装置3を通過させて得
られた原水は、電気伝導率を、300μS/cm以下と
することが好ましく、更に好ましくは、浄水装置3とし
てイオン交換膜を備えるものを使用することにより、原
水の電気伝導率が20μS/cm以下になるように処理
されるようにする。このようにすると、原水中の気泡成
長の核となるような不純物を低減して、原水を電解して
生成される陰極水中の溶存水素ガス粒子の成長を抑制
し、陰極水中に粒径が小さい溶存水素ガス粒子を長時間
維持できるようにすることができるものである。この原
水の電気伝導率は、低ければ低いほど良いものである
が、実際上の下限は1μS/cmとなると考えられる。
【0060】浄水装置3から流出した原水は、陰極室1
4に直接連通した陰極室流入路20と、陽極室18に連
通した陽極室流入路22とに分流される。各流入路2
0、22には、電極室上流に設けた電解質供給装置6に
より連続的に電解質が供給される。
【0061】ここで、図1,2に示す実施形態における
電解水生成装置1では、電極室流入路4における浄水装
置3の下流側に、電解質供給装置6を配設したものであ
り、つまり浄水装置3から流出した原水が、陰極室14
に直接連通した陰極室流入路20と、陽極室18に連通
した陽極室流入路22とに分流される前段即ち上流側に
電解質供給装置6を配設したものであるが、陽極室流入
路22と、陰極室流入路20とに分流された後の下流側
で、陰極室14に流入する陰極室流入路20かまたは陽
極室18に流入する陽極室流入路22の少なくとも一方
に、電解質供給装置6を配設しても良い。
【0062】また電解質供給装置6としては、アルカリ
金属イオンかもしくはハロゲン化合物イオン等の電解質
となり得る無機系化合物を原水流路7を流れる原水に添
加するものを用いるものである。このとき例えば、ナト
リウム濃度が5mg/リットル以上、400mg/リッ
トル以下になるように、規定量の塩化ナトリウムかまた
は水酸化ナトリウムを加えるか、またはそれらの混合物
を加えて調整するものを用いるものである。ここでナト
リウム濃度が5mg/リットルに満たないと、電解に必
要な最低限の電流密度を確保することが困難となり、電
解効率が低下するおそれがあるものであり、また400
mg/リットルを超えると、電解水を飲用として用いる
場合に電解質の味を感じるようになってしまい、また溶
存水素ガス粒子は一種のコロイド状態で分散しているた
め、塩析現象により溶存水素ガス粒子の電気二重層が電
荷的に中和されてしまい、粒子状態の維持が困難となる
おそれがあり、好ましくない。
【0063】尚、電解質供給装置6として、周期表2族
の元素(アルカリ土類金属)のイオンの電解質となり得
る化合物を原水流路7を流れる原水に添加するものを用
いても良いが、対イオンとして有機系化合物を選定する
際には、食品添加物への適合性に注意する必要がある。
【0064】また、電解質供給装置6として、塩素イオ
ン濃度が5mg/リットル以上、400mg/リットル
以下になるように、規定量の塩化ナトリウムかまたは塩
化リチウム、あるいはそれらの混合物を、原水流路7を
流れる原水に添加するものを用いても良いものである。
ここで塩素イオン濃度が5mg/リットルに満たない
と、電解に必要な最低限の電流密度を確保することが困
難となり、電解効率が低下するおそれがあるものであ
り、また400mg/リットルを超えると、電解水を飲
用として用いる場合に電解質の味を感じるようになって
しまい、また溶存水素ガス粒子は一種のコロイド状態で
分散しているため、塩析現象により溶存水素ガス粒子の
電気二重層が電荷的に中和されてしまい、粒子状態の維
持が困難となるおそれがあり、好ましくない。
【0065】更に、電解質供給装置6として、塩素イオ
ン濃度が20mg/リットル以上となるように、規定量
の塩化カルシウムかまたは塩化ナトリウム、あるいはそ
れらの混合物を、原水流路7を流れる原水に添加するも
のを用いても良いものである。この場合、電解時に、広
い電解電流密度範囲に亘って、陰極水において充分な量
の水素ガスを発生させて、陰極水中に安定して溶存水素
ガス粒子を発生させることができる。
【0066】図21は、原水として、1.7mmol/
リットルの塩化ナトリウム溶液と、0.57mmol/
リットルの塩化カルシウム溶液(塩素イオン濃度40.
4mg/リットル)を用いた場合の、電解電流密度に対
する陰極水中の水素ガスの濃度を示すものであり、横軸
は電解電流密度を、縦軸は陰極水中の水素ガスの濃度を
それぞれ示す。図中の○は塩化ナトリウム溶液を用いた
場合の水素ガスの濃度を、△は塩化カルシウム溶液を用
いた場合の水素ガスの濃度をそれぞれ示す。ここで、塩
化ナトリウム溶液と塩化カルシウム溶液の濃度を異なら
せているのは、両溶液のイオン強度を揃えるためであ
る。
【0067】図示の通り、塩化ナトリウム溶液を用いた
場合は、電解電流密度を高くして電解反応の反応速度を
速くすると、水素ガスの濃度が逆に低下してしまうもの
でありが、塩化カルシウム溶液を用いた場合は、電解電
流密度を高くしても水素ガスの濃度の低下が抑制される
ものであり、広い電解電流密度範囲に亘って充分な量の
水素ガスが発生し、陰極水中に安定して溶存水素ガス粒
子が発生しているものである。
【0068】図22は、種々の濃度の塩化カルシウム溶
液を用いた場合における、電解電流密度に対する陰極水
中の水素ガスの濃度を示すものであり、横軸は電解電流
密度を、縦軸は陰極水中の水素ガスの濃度をそれぞれ示
す。図中の○は0.57mmol/リットル(塩素イオ
ン濃度40.4mg/リットル)、◇は2.0mmol
/リットル(塩素イオン濃度141.8mg/リット
ル)、×は5.0mmol/リットル(塩素イオン濃度
354.5mg/リットル)、△は5.7mmol/リ
ットル(塩素イオン濃度404.1mg/リットル)、
□は15.0mmol/リットル(塩素イオン濃度10
63.5mg/リットル)の濃度の塩化カルシウム溶液
を用いた場合の水素ガスの濃度をそれぞれ示す。図示の
通り、塩化カルシウム濃度を高くすると、電解電流密度
を高くするに従って水素ガスの濃度が高くなる傾向が現
れ、電解電流密度に応じた水素ガスを発生させることが
できるようになる。
【0069】ここで塩素イオン濃度が20mg/リット
ルに満たないと、電解電流密度を高くした場合に陰極水
中の水素ガスの濃度が低下する傾向が現れるようにな
る。また塩素イオン濃度が高くなるほど、電界電流密度
を高くするに従って水素ガスの濃度が高くなる傾向が現
れるが、電解水を飲用として用いる場合に電解質の味を
感じないようにするためには、塩素イオン濃度の上限を
1000mg/リットルとすることが好ましい。
【0070】電解質供給装置6の、原水中の電解質の濃
度を上記のように制御するための構成としては、例えば
図2に示すものにおいてタンク31に規定濃度の電解質
を溶解させた原水を入れておくか、あるいは電解質供給
装置6に、規定の高濃度の電解質溶液を入れておき、例
えば別途設けられたポンプ等により、原水流路7に高濃
度の電解質溶液を随時添加していく等の構成を適用する
ことができる。ここで電解質の添加量の計算方法として
は、電解質の分子量をM[g/mol]、電解質イオン
の原子量をm[g/mol]、原水流路7の流速をa
[リットル/min]、電解質供給装置6からの電解質
の供給量をb[ミリリットル/min]として、原水中
に添加する所望の電解質イオン濃度をX[mg/リット
ル]とすると、電解質としての添加量は、 {(M/m)・X}・a=(M・a・X)/m [mg
/min] となり、このとき電解質の供給量がb[ミリリットル/
min]であるため、 (M・a・X)/(b・m) [g/リットル] の濃度の高濃度の電解質溶液を電解質供給装置6から原
水流路7に供給するようにすれば良いものである。
【0071】また、電解質供給装置6として、原水流路
7を流れる原水に、電解質と共に、生成水中に含まれる
溶存水素ガス粒子の安定化のために、界面活性剤を添加
するものを用いることもできる。
【0072】界面活性剤として、ショ糖脂肪酸エステル
類を添加するものを使用し、このときその原水への添加
濃度を、それぞれのCMC(クリティカル・ミセル・コ
ンセントレーション:限界ミセル濃度)以下に制御する
ものを用いることが望ましい。すなわち、界面活性剤は
CMC以下の濃度であれば、原水を電解する前の時点に
おいてはミセル化せず、電解により陰極水中に溶存水素
ガス粒子が発生すると、疎水コロイドである溶存水素ガ
ス粒子を中心にして10〜100nm程度の大きさでミ
セル化し、溶存水素ガス粒子の状態を、より安定に維持
することができるものである。ここで界面活性剤の濃度
がCMC以上であると、界面活性剤は溶存水素ガス粒子
が発生する前からミセル化してしまい、溶存水素ガス粒
子を安定化させるためには一旦ミセル化した界面活性剤
がバラバラの状態になってから更に溶存水素ガス粒子を
中心にミセル化しなければならず、溶存水素ガス粒子の
安定化の効率が低減するものである。また界面活性剤の
添加量の下限は、1.0×10-6mol/リットルとす
ることが好ましい。
【0073】具体的なショ糖脂肪酸エステル類の添加濃
度としては、モノラウレートであれば、23.8×10
-5mol/リットル以下、硬化牛脂脂肪酸のモノエステ
ルであれば、1.3×10-4mol/リットル以下、モ
ノミリステートであれば、15.5×10-5mol/リ
ットル以下、モノパルミテートであれば、9.5×10
-5mol/リットル以下、モノステアリートであれば、
6.6×10-5mol/リットル以下であることが望ま
しいといえる。
【0074】電解質供給装置6の、原水中の界面活性剤
の濃度を上記のように制御するための構成としては、例
えば図2に示すものにおいてタンク31に規定濃度の界
面活性剤を溶解させた原水を入れておくか、あるいは電
解質供給装置6に、規定の高濃度の界面活性剤溶液を入
れておき、例えば別途設けられたポンプ等により、原水
流路7に高濃度の界面活性剤溶液を随時添加していく等
の構成を適用することができる。ここで界面活性剤の添
加量の計算方法としては、界面活性剤の分子量をM′
[mol]、原水流路7の流速をa[リットル/mi
n]、電解質供給装置6からの界面活性剤の供給量を
b′[ミリリットル/min]として、原水中に添加す
る所望の界面活性剤濃度をX′[mg/リットル]とす
ると、界面活性剤の添加量は、 (M′・X′)・a [mg/min] となり、このとき界面活性剤の供給量がb′[ミリリッ
トル/min]であるため、 (M′・a・X′)/b′ [g/リットル] の濃度の高濃度の界面活性剤溶液を電解質供給装置6か
ら原水流路7に供給するようにすれば良いものである。
【0075】また上記のように電解槽2に導入された原
水を陰極12Aと陽極12Bの間に電流を流して電気分
解することにより、陰極室14に陰極水が、陽極室18
に陽極水が生成することになるが、目的とする陰極水中
に、陽極水が混入することは望ましくない。従って、こ
の際の原水の供給方法として、特に隔膜5に中性多孔質
膜を使用する場合では、電解部に供給される溶存イオン
を含む原水は、電解槽2中において、陰極水を生成する
陰極室14から陽極水を生成する陽極室18への流れが
確保されるように供給させるようにする。即ち、図1又
は図2中において、陽極室流入路22の内部配管径を、
陰極室流入路20の内部配管径よりも小さく設定する
か、もしくは陰極室流出路23の内部配管径を、陽極室
流出路21の内部配管径よりも小さく設定する。このよ
うに設定することにより、陰極室14側の内部が加圧さ
れ、隔膜5を通した両電解水間の流れが、隔膜5におけ
る溶存イオンの電気浸透流に抗して、全て陰極室14側
から陽極室18側に流れるようにしている。
【0076】また本発明の電解水生成装置1としては、
電気分解処理時の電流密度を、0.02〜1.2A/d
2に設定できるものを用いることが好ましく、更に好
ましくは0.6〜1.2A/dm2に設定できるものを
用いるものである。尚、電解槽2への原水の流速が低流
速(例えば7〜20ミリリットル/min)の通水条件
において電圧を印加する場合と比べ、高流速(例えば、
上記低流速の場合の10〜100倍)の通水条件におい
て電圧を印加する場合は、当然ながら印加電圧は高く設
定する必要がある。
【0077】また、陰極室流出路23や陽極室流出路2
1等の、電解槽2以降の配管経路の内面は、テフロン等
のポリエチレンテレフタレート樹脂や可塑剤が低減され
た塩化ビニル樹脂等の、気体吸着作用または消泡作用の
ない材料にて形成することが好ましく、例えば、シリコ
ンチューブなど、表面張力を低下させて気体の粒子を維
持することを阻害する消泡作用のある材質は適さない。
【0078】また、図2において8A、8Bは電気化学
的水質測定器を示した。これは、製造した陰極水中に含
有する、溶存水素ガスの濃度などを測定するものである
が、この測定器の検出原理等に関しては後述する。
【0079】上記の実施形態において、浄水装置3によ
る処理後、電解質添加前の原水の電気伝導率が20μS
/cmとなり、また原水の流速を20ミリリットル/m
inとした条件で電解水生成装置1により生成された陰
極水に関する種々の測定結果を以下に示す。
【0080】溶存している粒子、即ち溶存水素ガス粒子
の、動的光散乱法(DLS)により測定した粒径分布を
示す典型的なグラフとして、濃度1.7mmol/リッ
トルとなるようにNaClが添加された原水を、電解電
流密度1.2A/dm2にて電解して生成した陰極水中
の、溶存水素ガス粒子の、動的光散乱法(DLS)によ
り測定した粒径分布を図7に示す。ここで動的散乱法
は、陰極水にレーザ光を照射し、チンダル現象による散
乱光の散乱強度と波長の揺らぎを解析処理することによ
り、陰極水中の粒子の粒径分布を測定したものである。
図7(a)は、横軸を粒径をnm単位で示し、縦軸は散
乱光の割合比率を示した、散乱強度分布を示すいわゆる
g−gammaのグラフである。また図7(b)は、図
7(a)のグラフを、縦軸を粒子の数平均値に換算した
ものである。図7(a)に示すグラフでは、2つのピー
クが認められ、図7(b)では、粒径の小さい範囲、即
ち5〜50nmの範囲に集中していることが確認でき
る。粒径の小さい溶存水素ガス粒子は、後述するように
還元活性が高くこのように粒径の小さい溶存水素ガス粒
子の存在割合を、粒径の大きい溶存水素ガスの存在割合
よりも多くすると、陰極水の還元活性を向上することが
できる。またこのとき粒径の大きい溶存水素ガス粒子
も、粒径が小さいものほどではないが、陰極水の還元活
性の向上に寄与するものである。尚、この溶存水素ガス
粒子は、原水に電解質を添加したのみで、電気分解処理
を行わない水に関しては、動的光散乱法(DLS)では
何も検出されない。ここで粒径の小さい溶存水素ガス粒
子は、電気分解時の電極表面で生成し、粒径の大きい溶
存水素ガス粒子は、この小さい粒径の溶存水素ガス粒子
が会合して生成されるものと推測される。
【0081】図8は、陰極水中の溶存水素ガス粒子の粒
径の平均値の時間的変動を、動的光散乱法による測定結
果を基にして導出したものを示したものである。ここで
図中の○は、NaCl濃度が1.57mmol/リット
ルとなるように電解質が添加された原水を電解電流密度
0.60A/dm2で電解して生成した陰極水、△はC
aCl2濃度が1.57mmol/リットルとなるよう
に電解質が添加された原水を電解電流密度1.20A/
dm2で電解して生成した陰極水、□はNaNO3濃度が
1.57mmol/リットルとなるように電解質が添加
された原水を電解電流密度1.20A/dm2で電解し
て生成した陰極水に関する測定結果をそれぞれ示すもの
である。このように時間的な変動を見ても、粒径の小さ
い範囲の分布と大きい範囲の分布は保持されており、特
に電解後、8時間経過しても、溶存水素ガス粒子は10
nm程度の大きさで存在し続けていることも確認でき
る。
【0082】これらの溶存水素ガス粒子について、Yo
ung−Laplace式より粒子内部圧力について計
算すると、100nmの時には30気圧で、水素分子の
個数は3700個となる。本来、内部の圧力が高いと粒
子の溶解度は大きくなり、粒子中の水素は水溶液中に拡
散し、溶解していくと考えられるが、電流密度が大きい
電気分解条件であれば、電極表面の水素の過飽和度が大
きくなるため、溶存水素ガス粒子の粒径分布は、粒径の
小さいものの分布が大きくなる傾向があると推測され
る。ここでYoung−Laplace式は、粒子の内
部圧力をp″、粒子の外側圧力をp′、溶媒の表面張力
をγ、粒子の半径をrとし、p″−p′=2γ/rで示
される式である。
【0083】尚、ここにおいて1000nm以上の粒子
径であると比重が小さいため、また微小な粒子径のもの
と比較して浮力の掛かり方が大であるため、溶液中に安
定に存在している微小な粒子径のものと2層分離を起こ
し、溶液外に散逸するため、溶液中に安定して存在でき
ない。
【0084】図9は、図8における場合と同様の条件で
生成した陰極水の溶存水素ガス粒子の粒径分布測定結果
から得られたヒストグラムである。ここにおいて、電解
質としてはNaClを用いた。この結果より、粒径分布
は大きく2つの分布に分かれることが確認され、溶存水
素ガス粒子の粒径が小さい方の分布は10〜30nm、
大きい方の分布は300〜l000nmに亘っている。
尚、図10は塩化リチウムを電解質として用いた場合の
溶存水素ガス粒子の粒径分布データ及びヒストグラムで
あるが、このとき原水中のLiCl濃度が1.57mm
ol/リットルとなるようにし、電解電流密度1.20
A/dm2としたものである。このように電解質の種類
によっては、分布が分かれることなく全体に分布させる
こともできる。
【0085】図11は、原水中に100ppm(約10
mg/リットル)の濃度となるようにNaClを添加
し、電解電流密度を変化させて電解した場合の、横軸に
電解の電流密度を、縦軸に溶存水素ガス粒子の粒径を示
したものである。またグラフの○は粒径の大きい溶存水
素ガス粒子の分布を示し、●は粒径の小さい溶存水素ガ
ス粒子の分布を示すものである。尚、ここで縦軸に示す
粒径は、全測定時間の平均値としたものである。電流密
度0.02〜1.2A/dm2の範囲において、粒径の
小さい分布に関しては、顕著な変化は認められないが、
粒径の大きい分布に関しては、電流密度が大きくなるに
伴って、小さくなり、0.6A/dm2以上で一定とな
る傾向が確認された。電流密度が小さいときには、電極
表面の水素の過飽和度は小さく、大きな水素ガス粒子が
生成することが知られており、このことにより、電流密
度が小さい方が、水素ガスの粒径が大きくなると考えら
れる。一方、電流密度が大きく、過飽和度が大きくなる
と、小さな粒径の水素ガス粒子は増加するが、大きな粒
径の水素ガス粒子は電解後の気泡成長によって、一定に
なってくるものと考えられる。つまり、溶存水素ガス粒
子の、より小さな粒径分布を確保して生成するために
は、電解電流密度0.02〜1.2A/dm2とするこ
とが好ましいものであるが、更に望ましくは0.6A/
dm2以上と設定することが望ましいものである。ここ
で電解電流密度が0.02A/dm2に満たないと、電
極間に水素発生過電圧以上の電圧を印加することが困難
となり、電解を進行させることが困難となるものであ
り、また1.2A/dm2を超えると、陰極水のpHが
11を超えてしまって、飲用レベルを超えてしまうおそ
れがあり、いずれも好ましくない。
【0086】図12は、陰極水中に含有する水素濃度の
時間的変動を示したものであり、縦軸は陰極水中の水素
の濃度を示し、横軸は時間を日の単位で示したものであ
る。また図中の○は原水中にNaClO4を1.7mm
ol/リットルの濃度となるように添加したもの、△は
NaClを1.7mmol/リットルの濃度となるよう
に添加したもの、□はNa2SO4を0.57mmol/
リットルの濃度となるように添加したものについての、
それぞれの水素濃度を示すものである。図12に示すよ
うに、陰極水中には、飽和濃度0.74mmol/リッ
トルに対して、7割程度の濃度で、長期間(測定データ
では30日間)安定に溶存していることが確認できる。
ここでこの実験で、水素濃度が飽和濃度の7割程度の濃
度となっているのは、溶存酸素の影響を除くために、高
純度窒素ガスをバブリングして溶存させているため、溶
存窒素と溶存水素の分圧の和が1気圧になるよう、平衡
状態に達したためである。
【0087】上述のような、陰極水中の溶存水素ガス粒
子の存在は、流量1.0〜3.0リットル/minのよ
うな高流量の場合(上記低流速の場合の10〜100
倍)では、印加する電圧は高く設定することにより、確
保することが可能となる。
【0088】尚、原水に溶存酸素が含有された水質を供
給する場合では、溶存水素ガス粒子の安定性に関して、
その溶存酸素濃度が重要な因子となるため、注意が必要
である。
【0089】このようにして得られた、溶存水素ガス粒
子を含有する陰極水の、還元活性についての測定結果
を、図13に示した。この実験では、1.5mmol/
リットルのFe(NH4)(SO42溶液中において、
陰極水又は水素をバブリングすることにより飽和させた
飽和水素溶液と3価の鉄イオンとを反応させてその反応
速度を調べた結果を示すものである。図中の縦軸は3価
の鉄イオンの反応量を、mol単位で示したものであ
り、3価の鉄イオンが還元されることによって発生する
2価の鉄イオンを、クロム酸カリウムにて滴定すること
により導出したものである。また横軸は、反応時間を時
間の単位で示したものである。また図中の○は、飽和水
素溶液、○は原水中にHClを0.01mol/リット
ルの濃度となるように添加したものを電解電流密度0.
6A/dm2で電解して得られた陰極水、●は原水中に
HClを0.01mol/リットルの濃度となるように
添加したものを電解電流密度1.2A/dm2で電解し
て得られた陰極水についての測定結果をそれぞれ示すも
のである。図中に示されるように、このようにして得ら
れる陰極水は、飽和水素溶液よりも還元反応速度が大き
いものであり、また電解時の電流密度が大きいと、還元
速度反応が大きくなることが確認された。
【0090】尚、図14は2価及び3価の鉄イオンそれ
ぞれについての、スーパーオキサイド存在下におけるそ
の消去活性を示したものである。ここにおいて、スーパ
ーオキサイドの発生は、ヒポキサンチン(Hyp)−キ
サンチンオキシダーゼ(XOD)系により発生させ、発
生したスーパーオキサイドとウミホタル・ルシフェリン
誘導体(CLA)を反応させ、その発光強度を計測する
ことにより調べたものであり、縦軸に発光強度、横軸に
反応時間を分の単位で示したものである。また各成分
は、リン酸塩緩衝剤40mmol/リットル、ヒポキサ
ンチン0.5mmol/リットル、EDTA0.2mm
ol/リットル、ウミホタル・ルシフェリン誘導体1μ
mol/リットル、キサンチンオキシダーゼ9mU/ミ
リリットルの条件下で測定を行ったものである。また図
中、Fe2+ without XODと示されている曲
線は、キサンチンオキシダーゼを添加しない状態におい
ての0.6mg/リットルのFe2+イオンの反応を測定
したものであり、またFe2+と示されている曲線は、キ
サンチンオキシダーゼを添加した状態の0.6mg/リ
ットルのFe2+イオンの反応を測定したものであり、ま
たFe3+と示されている曲線は、キサンチンオキシダー
ゼを添加した状態の0.6mg/リットルのFe3+イオ
ンの反応を測定したものである。またblankと示し
ているのは、鉄イオンと反応させない場合の測定結果を
示したものである。
【0091】この図中に示す測定結果より、2価の鉄イ
オンのみにおいても、即ち、キサンチンオキシダーゼ
(XOD)の酵素活性がなくても、スーパーオキサイド
の発生は認められるが、キサンチンオキシダーゼ(XO
D)存在下においては、2価鉄イオンの発光強度の方が
3価鉄イオンと比べて小さい。即ち、全体としてスーパ
ーオキサイドの除去には、2価鉄イオンの方が有効であ
ることが認められる。
【0092】これらの反応機構を整理すると、下記の通
りとなる。 Fe2++O2→Fe3++O2 - ・・・(1) Fe2++O2 -+2H+→Fe3++H22 ・・・(2) Fe3++O2 -→Fe2++O2 ・・・(3) Fe2++H22+H+→Fe3++H2O+・OH ・・・(4) Fe2++・OH+H+→Fe3++H2O ・・・(5) 2O2 -+2H+→H22+O2 ・・・(6) 2Fe3++H2→2Fe2++2H+ ・・・(7) 2価の鉄イオンのみの場合であれば、(1)式の反応が
進み、スーパーオキサイドが発生するが、(2)式のよ
うに、2価鉄イオンとキサンチンオキシダーゼが存在す
る場合では、スーパーオキサイドが消去される。また、
3価の鉄イオンとキサンチンオキシダーゼが存在する場
合においても、(3)式のようにスーパーオキサイドが
消去される反応が進行するが、図14に示す結果より、
(1)、(3)式の反応よりも(2)式の反応速度の方
が大である。
【0093】また、(2)式の反応に続いて、(4)、
(5)式の反応が進行するため、全体としては、活性酸
素の消去には、2価の鉄イオンの働きが重要であると考
えられる。
【0094】先に示したように、溶存水素ガス粒子は3
価の鉄と反応して、2価の鉄を再生産するため、本発明
において得られる陰極水は、生体内において、活性酸素
種の存在下において活性酸素を消去するために重要な役
割を示す2価の鉄イオンを再生産し、生体内の活性水素
を消去するのに有効なものであると考えられる。特に、
一般に、容易に細胞膜を通過できる粒子の大きさは10
〜20nm程度であるといわれており、溶存水素ガス粒
子は、細胞膜に接触した時点で溶解し、容易に細胞膜内
部に入ることが可能であると考えられるが、前述した例
により製造された陰極水中に含有される溶存水素ガス粒
子の場合では、その粒径分布データより、50nm以下
で存在し、著しくは30nm以下の範囲における存在比
率が高くなっているため、上記のような還元反応速度が
大である陰極水中の溶存水素ガス粒子は、生体内におい
ての細胞膜透過性及び還元性に関し、より有利な挙動を
することができると考えられる。
【0095】また、生体内における各種の還元性物質、
例えばビタミン類で挙げれば、レチノールや総カロテン
等のビタミンA類、アスコルビン酸(ビタミンC)、ト
コフェノール類(ビタミンE)などの還元性物質につい
ても、活性酸素種と反応するものであり、上記の鉄イオ
ンの事例に準じて検討すれば、溶存水素ガス粒子含有の
陰極水により、再度、還元活性を有する形に有効再生産
できるといった可能性も期待される。
【0096】また、電解水生成装置1には、原水中に上
記のような、生体内においてスーパーオキサイドを還元
させることができる酸化還元物質を添加することができ
る酸化還元物質添加装置を設けることも好ましい。この
場合、電解質供給装置6として原水中に無機系化合物、
あるいは無機系化合物及び界面活性剤に加えて、酸化還
元物質を添加するものを設けることにより、電解質供給
装置6を酸化還元物質添加装置と兼用することができ
る。このようにすると、陰極水中には、生体内でスーパ
ーオキサイドを還元することができる酸化還元物質と、
スーパーオキサイドとの反応により酸化された酸化還元
物質を還元して、再度、還元活性を有する形に再生産す
る溶存水素ガス粒子とが含まれることとなる。そのた
め、この陰極水を飲用に供することにより、陰極水中の
成分のみにて、生体内のスーパーオキサイドを効率よく
還元することができる。
【0097】この酸化還元物質としては、水溶性で、生
体内においてスーパーオキサイドとの酸化還元反応によ
りスーパーオキサイドを還元し、また反応後の酸化還元
物質が溶存水素ガス粒子によって還元されて還元活性が
回復される物質を選択するものである。また、飲用に供
するために、安全性に問題のないものが選択される。
【0098】このような酸化還元物質としては、鉄化合
物と、水溶性生化学物質とを挙げることができ、更に鉄
化合物としては無機系鉄化合物と有機系鉄化合物とを挙
げることができる。
【0099】無機系鉄化合物としては、塩化第二鉄(F
eCl2)、三二酸化鉄(Fe23)、硫酸第一鉄(F
eSO3)等を例示することができ、これらは食品の鉄
分補強材として用いられる安全性の高いものである。こ
れらの無機系鉄化合物は、二価の鉄イオンの状態で生体
内に吸収される。ここで塩化第二鉄及び三二酸化鉄につ
いては、三価の鉄イオンの化合物であるが、陰極水中の
溶存水素ガス粒子によって還元されて2価の鉄イオンと
なり、スーパーオキサイドに対して還元活性を有するも
のとなる。三価の鉄イオンは有機物と錯体形成反応をお
こして沈殿する傾向があるため、二価の鉄イオンの状態
であることは、鉄イオンを陰極水中に溶存させ得る点で
有利であり、また二価の鉄イオンは生体内への吸収性が
良いことが医学的に知られているので、陰極水の生体へ
の吸収を促進することできる点でも有利である。
【0100】また、有機系鉄化合物としては、クエン酸
鉄(FeC657)、クエン酸鉄アンモニウム(Fe
(NH42H(C6572)、鉄クロロフィリンナト
リウム(Chlorophyll a,b−Fe)、ピ
ロリン酸第一鉄(Fe22 7)、ピロリン酸第二鉄
(Fe4(P273)等を挙げることができ、これらは
食品の鉄分補強材として用いられる安全性の高いもので
ある。これらの無機系鉄化合物は、二価の鉄イオンの状
態で生体内に吸収される。ここでクエン酸鉄、クエン酸
鉄アンモニウム、鉄クロロフィリンナトリウム及びピロ
リン酸第二鉄については、三価の鉄イオンの化合物であ
るが、陰極水中の溶存水素ガス粒子によって還元されて
2価の鉄イオンとなり、スーパーオキサイドに対して還
元活性を有するものとなる。特に、クエン酸やピロリン
酸等を対とする化合物においては、陰極水のpHを酸性
側にシフトさせる働きを有するものであり、この場合、
鉄と有機物との錯体形成による沈殿の形成を防止する効
果が期待できる。すなわち、上述の三価の鉄イオンと有
機物との錯体形成は、アルカリ領域であるほど進行しや
すいものであり、このため、陰極水のpHを酸性側にシ
フトさせることにより、鉄と有機物との錯体形成による
沈殿を防止できるものである。尚、酸化還元物質等を添
加することにより原水のpHが変動したとしても、陰極
水における水素ガスの発生量はほとんど変化せず、陰極
水中の溶存水素ガス粒子の発生量にはほとんど影響は及
ばないものである。このことを証明する実験結果を図2
3に示す。
【0101】図23は、種々のpHを有する溶液を原水
として用いた場合の、電解電流密度に対する陰極水中の
水素ガス濃度を示すものであり、横軸は電解電流密度
を、縦軸は陰極水中の水素ガスの濃度をそれぞれ示す。
図中の○は塩化カルシウムの5.7mmol/リットル
溶液(pH7)、△は塩酸の10mmol/リットル溶
液(pH2.1)、□は水酸化ナトリウムの10mmo
l/リットル溶液(pH12)をそれぞれ原水として用
いた場合の水素ガス濃度を示す。図示の通り、原水のp
Hが変動しても陰極水における水素ガスの発生量はほど
んど変化せず、陰極水中の溶存水素ガス粒子の発生量に
ほとんど影響を与えないことがわかる。
【0102】また、水溶性生化学物質とは、酵素反応に
より生成され得る水溶性の物質であり、生体内における
各種の還元性物質のうちの水溶性の物質である。このよ
うな水溶性生化学物質としては、アスコルビン酸ナトリ
ウム(C67NaO6)等を挙げることができる。
【0103】また、図1、2に示す電解水生成装置1に
は、陰極室流出路23に水質測定器8Aを設けると共
に、陽極室流出路21に水質測定器8Bを設けている。
陰極室流出路23に設けた水質測定器8Aは生成した陰
極水中に含有する溶存水素ガスの濃度を測定するもの
で、陽極室流出路21に設けた水質測定器8Bは溶存酸
素もしくは溶存塩素を測定するものある。陰極室流出路
23に設けた水質測定器8Aに関する詳細について、図
3(a)(b)を用いて説明する。
【0104】図3(a)は、陰極水流出路23に配設さ
れた水質測定器8Aを示したものである。水質測定器8
Aの容器本体45は、陰極室流出路23に連通するよう
に設けるものであり、この容器本体45中には内部基準
溶液46として飽和KCl溶液を満たしておく。ここで
容器本体45には、容器本体45に形成した開口を塞ぐ
蓋体48を設け、この蓋体48を開けることにより、容
器本体45に内部基準用液46を入れるようにしてい
る。また容器本体45と陰極室流出路23との間には、
作用電極40を配置して、容器本体45の内部と陰極室
流出路23の内部とを仕切るようにしている。ここで作
用電極40は、白金42の片面に水素ガスが透過できる
有機高分子膜41を設けた2層から成るものを用いるも
のであり、白金42を本体容器45内の内部基準溶液4
6側に、有機高分子膜41を陰極室流出路23内の陰極
水側に配置するものである。ここで水素イオンが透過で
きる有機高分子膜としては、イオン選択透過膜を使用す
ることができ、例えばデュ・ポン社製のナフィオン膜の
ような、ベース材料をポリテトラフルオロエチレンとし
た陽イオン交換基ペルフルオロスルホン酸膜や、旭化成
製のフレミオン膜のような、陽イオン交換基ビニルエー
テルとテトラフルオロエチレンの共重合体等を用いるこ
とができる。
【0105】尚、図3には、水質測定器8Aを陰極水が
連続的に流れる流路に設けたものを示したが、陰極室流
出路23に、陰極水が滞留する滞留部を設け、この滞留
部に水質測定器8Aを設けても良いものである。
【0106】作用電極40の詳細を、図4乃至6を示し
て説明する。図4は、作用電極40を、有機高分子膜4
1の片面に、有機高分子膜41と同一寸法の白金板を接
触させて添着することにより形成したものである。また
図5は、作用電極40を、有機高分子膜41の片面に白
金42をメッキ処理により形成したものである。また図
6は、有機高分子膜41の片面に、ドーナツ状の白金板
を添着することにより形成し、白金板を高分子膜の固定
用として用いたものである。いずれの場合においても、
白金42側を内部基準溶液46側に配置し、有機高分子
膜41側を陰極室流出路23に配設している。
【0107】また容器本体45の内部の内部基準溶液4
6内には、半電池である参照電極43としてAg/Ag
Cl電極を配置している。ここにおいて、有機高分子膜
41を透過した溶存水素ガス粒子は、作用電極40の白
金42の表面において、下記の反応が進行し、結果とし
て作用電極40に起電力が発生することとなる。 H2→2H++2e- また、参照電極43であるAg/AgCl電極の表面で
は、次の反応が進行する。 Ag+Cl-→AgCl+e- AgCl+e-→Ag+Cl- 上記反応の結果、作用電極40と参照電極43との間に
電位差を生じることとなり、この間に、溶存水素ガス粒
子の濃度に比例した電流が流れることとなり、この電流
を電流計49にて測定することにより、溶存水素ガス粒
子の濃度を測定するものである。ここで実際には、10
mAオーダーの電流が流れることとなる。
【0108】図3(b)は、半電池反応の電極電位が既
知である第3の電極、すなわち、図3(b)中における
参照電極43としてAg/AgCl電極を配置して、ア
ース代わりの電位基準とすると共に、対極44として、
Ag/AgCl電極等の任意の電極を配置したものであ
り、また作用電極40、対極44、及び参照電極43
を、ポテンシオスタット50に接続し、作用電極40と
対極44との間の電位差V′を一定に保つように作用電
極40と参照電極43との間の電位差Vを任意に制御
し、作用電極40と参照電極43との間の電位差Vを測
定することにより、作用電極40におけるH2→2H+
2e-の反応に起因する電極電位を測定し、溶存水素ガ
ス粒子の濃度を測定するものである。
【0109】そして上記のような水質測定器8Aによ
る、陰極水中の溶存水素ガス粒子の濃度の測定結果によ
り、所望の溶存水素ガス粒子濃度を有する陰極水を生成
することができるように、電解条件を制御できるフィー
ドバック機構を設けることにより、電解水生成装置1に
て得られた陰極水中の溶存水素ガス粒子の濃度を、所望
の濃度とするように、水質測定器8Aの測定結果を基に
して電解条件を随時制御することができるものであり、
また酸化性、還元性の指標である酸化還元電位をモニタ
リングする手法とは異なり、陰極水の生体内における還
元活性に直接効果を及ぼす溶存水素ガスの溶存濃度を直
接的に測定し、モニタリングすることができるため、安
定した品質の電解水の製造が可能となる。
【0110】また、陰極室流出路23に設ける水質測定
器8Aとしては、図16に示すような、電気化学的原理
によりpH、酸化還元電位、特定のイオンのイオン濃度
を測定するものや電気伝導率を測定するものを用いるこ
ともできる。ここでは、水質測定器8Aとして電気化学
的原理によりpHを測定するpHセンサ51と、電気化
学的原理により酸化還元電位を測定する酸化還元電位セ
ンサ52とを備えるものを用いる。
【0111】図16に示すように、pHセンサ51は、
塩化カリウムの飽和水溶液にAg/AgCl電極を浸漬
した比較電極53と、特殊ガラス電極に塩化カリウムの
飽和水溶液を満たした作用電極54と、液絡部55とを
備えるものであり、ハウジング56に設けた流路57に
作用電極54および液絡部55を臨ませることにより流
路57を通過する水の水素イオン濃度に比例した電圧が
比較電極53と作用電極54との間に起電力として発生
するようになっている。この起電力は適宜の増幅率を有
する増幅器を用いて増幅されることによりpH値に応じ
た0〜5Vの電圧に変換されて検出される。
【0112】また、酸化還元電位センサ52は、白金の
ような不溶性電極をガラスに封入した作用電極58を備
え、作用電極58をハウジング56内の流路57に臨ま
せてある。酸化還元電位センサ52の比較電極はpHセ
ンサ51の比較電極53を共用して用いており、比較電
極53と作用電極58との間の相対電位差を酸化還元電
位として検出する。検出された電位差は適宜の増幅率を
有する増幅器により増幅され酸化還元電位に応じた0〜
5Vの範囲の電圧に変換されて検出される。
【0113】このように形成される水質測定器8Aを、
流路57の二つの開口部57a,57bを陰極室流出路
23の配管途中に連通させることにより流路57にて陰
極室流出路23をバイパスし、流路57に流入する陰極
水のpHと酸化還元電位を検出するものである。
【0114】このよう構成される水質測定器8Aによる
陰極水の測定結果に基づいて、電解槽2における電解条
件をフィードバック制御することにより、陰極水中に溶
存水素ガス粒子を安定して存在させるようにすることが
できる。以下、その理由を詳述する。
【0115】水の電気分解による水素発生領域は、その
水の酸化還元電位が、図18に示すプルべーダイアグラ
ムにおける2H++2e-⇔H2の反応の、各pH値にお
ける反応電位を下回っている領域であるから、pHセン
サ51によって陰極水のpHを測定すると共に酸化還元
電位センサ52によって陰極水の酸化還元電位を測定
し、陰極水の酸化還元電位がそのpH値における2H+
+2e-⇔H2の反応電位以下となっている場合(すなわ
ち、酸化還元電位が水素発生領域にある場合)に、陰極
水中において水素の濃度が飽和濃度に達して溶存水素ガ
ス粒子が発生しているものである。従って、陰極水のp
H値と酸化還元電位とを測定することにより、陰極水中
に溶存水素ガス粒子が発生しているか否かが、判断でき
るものである。例えば、陰極水のpHが10である場合
は、陰極水の酸化還元電位がAg/AgCl電極基準で
約−770mV以下である場合に、陰極水中において水
素の濃度が飽和濃度に達して溶存水素ガス粒子が発生し
ているものである。
【0116】そして、この水質測定器8Aによる測定結
果をフィードバックして電解槽2における電解条件を制
御するようにし、水質測定器8Aによる測定結果によっ
て、陰極水の酸化還元電位がそのpH値における水素発
生領域の電位よりも高くなっていること(すなわち、陰
極水中に溶存水素ガス粒子が存在しないこと)が確認さ
れたら電解条件を変動させて、陰極水中における溶存水
素ガス粒子の発生量を増大させるようにするものであ
る。
【0117】ここで、図16に示すような水質測定器8
Aを用いて陰極水の酸化還元電位を測定する場合は、陰
極水中の溶存酸素が攪乱要因となり、この溶存酸素濃度
が高いと酸化還元電位を正確に測定することが困難とな
るが、既述のように隔膜5として水素イオンのみの選択
的に透過するイオン交換膜を用いることにより陰極水中
の溶存酸素濃度を低減すると、陰極水の酸化還元電位の
測定精度を向上することができる。
【0118】図15に示す電解水生成装置1は、図1の
構成に加えて、原水流路7から陰極12Aを冷却するた
めの陰極冷却流路49を設けたものである。
【0119】図15に示す例では、陰極冷却流路49
は、原水流路7を構成する陽極室流入路22から分岐
し、陰極室14を通過した後、電解水生成装置1に導出
されるように配設されており、陰極室14内において、
陰極冷却流路49の管壁が陰極12Aに接するように陰
極12Aの外面に沿って配設されている。このようにし
て陰極水冷却路49を設けると、原水流路7を流通する
原水の一部は、陰極冷却流路49に流入し、陰極12A
の側方を流通する際に管壁を介して陰極12Aを冷却す
ることとなる。
【0120】このようにして陰極12Aを冷却するため
の陰極冷却流路49を設けると、陰極水中に発生する溶
存水素ガス粒子の濃度を向上することができるものであ
る。このことを証明する実験結果を図20に示す。
【0121】図20は、1.7mmol/リットルの塩
化ナトリウム溶液を原水として用いた場合の、陰極12
Aの温度と陰極水中の溶存水素ガス粒子の濃度との関係
を示すものであり、横軸は電解電流密度、縦軸は陰極水
中の溶存水素ガス粒子の濃度をそれぞれ示す。図中の○
は陰極12Aの温度を25℃に保った場合の溶存水素ガ
ス粒子の濃度を、△は陰極12Aの温度を30℃に保っ
た場合の溶存水素ガス粒子の濃度をそれぞれ示す。
【0122】図示のように、陰極12Aの温度が低いほ
ど、溶存水素ガス粒子の濃度が高くなるものであるが、
原水の電解を継続的に行うと、陰極12Aの温度がジュ
ール熱によって上昇し、陰極水12A中に発生する溶存
水素ガス粒子の濃度が徐々に低減することとなる。
【0123】そこで、図15に示すように、陰極冷却流
路49を設けることによって、電解中の陰極12Aを冷
却することにより、陰極水中に発生する溶存水素ガス粒
子の濃度を向上することができるものである。
【0124】ここで、陰極冷却流路49の管壁は、陰極
12Aを効率良く冷却するために、金属等の熱伝導率の
高い材質にて形成することが好ましく、例えばチタンや
銅等の材質にて形成することが好ましい。
【0125】図17は、陰極冷却流路49の他の構成の
例を示すものである。
【0126】図17(a)では、隔膜5の両側に陰極室
14と陽極室18を形成して、陽極室18に陽極12B
を、陰極室14に陰極12Aをそれぞれ配設したもので
ある。陰極12Aは中空に形成されて、この中空部分が
陰極冷却流路49として形成されている。
【0127】また図17(b)では、筒状に形成された
隔膜5の内側に陰極室14を、外側に陽極室18をそれ
ぞれ形成し、隔膜5の内側の陰極室14に陰極12Aを
配設すると共に、隔膜5の外側を囲むように陽極室18
に筒状の陽極12Bを配設したものである。この陰極1
2Aも中空に形成されて、この中空部分が陰極冷却流路
49として形成されている。
【0128】これらのようにして陰極冷却流路49を陰
極12Aの内部を通過するように形成すると、陰極12
Aと陰極冷却流路49との接触面積が大きくなり、陰極
冷却流路49を流通する原水によって陰極12Aを効率
よく冷却することができるものである。
【0129】
【発明の効果】以上のように、本発明の請求項1に係る
電解水生成装置は、陽極が配設された陽極室と、陰極が
配設された陰極室と、陽極室と陰極室を仕切るように配
設された、陽イオンと陰イオンのうち少なくとも一方を
通過させ得る隔膜とを備える電解槽を具備し、溶存イオ
ンを含む原水から、有隔膜電解により陽極水と陰極水を
生成する電解水生成装置であって、陰極室にて生成され
る陰極水中に、理論飽和濃度より高い水素を発生させて
過飽和状態で溶存水素ガス粒子を含ませると共に、その
粒径を5〜1000nmの範囲において分布させること
ができる電解槽を具備するものであり、この溶存水素ガ
ス粒子が、生体内において、活性酸素種により酸化され
た、酸化還元反応を受ける化学種の酸化反応を抑制し、
還元状態を維持し、更に酸化型物質を還元型物質に還元
し、還元型物質を有効に再生産することができるもので
あり、スーパーオキサイドやヒドロキシラジカル、過酸
化水素等の活性酸素の存在下においても、このような酸
化還元反応に関する制御効果が期待でき、このような陰
極水を飲用に供することにより、消化器系障害、特に体
内微生物に起因するもの含めた粘膜障害の抑制などの効
果まで期待できるものである。
【0130】また本発明の請求項2に係る電解水生成装
置は、請求項1の構成に加えて、陰極水中に含まれる溶
存水素ガス粒子の粒子径分布を少なくとも2つ以上の分
布に分けることができる電解槽を具備するものであり、
粒径の小さい溶存水素ガス粒子は、後述するように還元
活性が高く、陰極水の還元活性を向上することができる
と共に、粒径の大きい溶存水素ガス粒子も、陰極水の還
元活性の向上に寄与することができるものである。
【0131】また本発明の請求項3に係る電解水生成装
置は、請求項2の構成に加えて、陰極水中に含まれる溶
存水素ガス粒子の2つの粒子径分布のうち、粒子径の小
さい分布の存在を、50nm以下の範囲に分布させるこ
とができる電解槽を具備するものであり、溶存水素ガス
粒子の粒径を小さくして溶存水素ガス粒子の還元活性を
向上し、陰極水の還元活性を更に向上することができる
ものである。
【0132】また本発明の請求項4に係る電解水生成装
置は、請求項2又は3の構成に加えて、陰極水中に含ま
れる溶存水素ガス粒子の2つの粒子径分布のうち、粒子
径の小さい分布の存在を、30nm以下の範囲に分布さ
せることができる電解槽を具備するものであり、溶存水
素ガス粒子の粒径を更に小さくして溶存水素ガス粒子の
還元活性を更に向上し、陰極水の還元活性を更に向上す
ることができるものである。
【0133】また本発明の請求項5に係る電解水生成装
置は、請求項2乃至4のいずれかの構成に加えて、陰極
水中に含まれる溶存水素ガス粒子の2つの粒子径分布の
うち、粒子径の小さい分布の存在比率を、粒子径の大き
い分布の存在比率以上とすることができる電解槽を具備
するものであり、還元活性の高い粒径の小さい溶存水素
ガス粒子の存在割合を多くすることにより、陰極水の還
元活性を向上することができるものである。
【0134】また本発明の請求項6に係る電解水生成装
置は、請求項1乃至5のいずれかの構成に加えて、隔膜
としてイオン選択透過膜を具備するものであり、陽極水
中に含まれる溶存塩素分子、次亜塩素酸、過酸化水素、
溶存酸素等の成分の、陰極水中への流入を防止すること
ができるものである。
【0135】また本発明の請求項7に係る電解水生成装
置は、請求項1乃至6のいずれかの構成に加えて、隔膜
として、水素イオンと水酸化物イオンの少なくとも一方
を選択的に透過するイオン交換膜を具備するものであ
り、陰極水中の溶存水素ガス粒子の濃度を向上するため
に電解反応の進行度を大きくすることにより陰極水にお
ける水酸化物イオンの生成量が大きくなっても、陽極室
にて発生した水素イオンが電気浸透により陰極室に移動
し、あるいは陰極水中にて発生した水酸化物イオンが電
気浸透により陽極室に移動して、水素イオンによって水
酸化物イオンが中和されることとなり、陰極水中の溶存
水素ガス粒子の濃度を向上させても陰極水のpH値が飲
用に適さない値以上となることを防止することができる
ものである。
【0136】また本発明の請求項8に係る電解水生成装
置は、請求項1乃至7のいずれかの構成に加えて、陰極
として、アモルファス状の白金からなる白金電極を用い
たため、陰極水中における溶存水素ガス粒子の発生量を
向上することができるものである。
【0137】また本発明の請求項9に係る電解水生成装
置は、請求項1乃至8のいずれかの構成に加えて、電解
槽に原水を供給する原水流路から分岐して、陰極に接す
る陰極冷却流路を設けため、電解によるジュール熱によ
り発熱した陰極を陰極冷却流路を流通する原水にて冷却
することができ、陰極水中における溶存水素ガス流路の
発生量を向上することができものである。
【0138】また本発明の請求項10に係る電解水生成
装置は、請求項1乃至9のいずれかの構成に加えて、電
解槽に原水を供給する原水流路から分岐して、陰極の内
部を通過する陰極冷却流路を設けたため、陰極冷却流路
と陰極との接触面積を向上して陰極冷却流路を流通する
原水による陰極の冷却効率を向上し、陰極水中における
溶存水素ガス流路の発生量を更に向上することができも
のである。
【0139】また本発明の請求項11に係る電解水生成
装置は、請求項1乃至10のいずれかの構成に加えて、
電解槽に供給される溶存イオンを含む原水の、電解槽に
おける陰極室から陽極室への水流を確保する機構を具備
するものであり、陰極水中への陽極水の流入を防止する
ことができるものである。
【0140】また本発明の請求項12に係る電解水生成
装置は、請求項11の構成に加えて、原水の電解槽への
供給時に、陰極室の内部圧力を、陽極室の内部圧力より
も高くする機構を具備するものであり、隔膜を通した両
電解水間の流れが、隔膜における溶存イオンの電気浸透
流に抗して、全て陰極室側から陽極室側に流れるように
して、陰極水中への陽極水の流入を防止することができ
るものである。
【0141】また本発明の請求項13に係る電解水生成
装置は、請求項1乃至12のいずれかの構成に加えて、
電解槽に供給される原水を浄化する浄化装置と、浄化装
置にて浄化された原水中に電離性の無機系化合物を添加
する電解質供給装置とを具備するものであり、浄水装置
にて気泡成長の核となる不純物がとり除かれ、更に電解
質が添加されたことにより電解効率が向上された原水を
電解して、理論飽和濃度より高い過飽和状態で溶存水素
ガス粒子を含ませると共に、粒径が5〜1000nmの
範囲において分布した溶存水素ガス粒子を含む陰極水を
容易に生成することができるものである。
【0142】また本発明の請求項14に係る電解水生成
装置は、請求項13の構成に加えて、原水中のナトリウ
ム濃度が5mg/リットル〜400mg/リットルとな
るように、原水中に塩化ナトリウムと水酸化ナトリウム
のうちの少なくとも一方を添加する電解質供給装置を具
備するものであり、原水の電解効率を向上すると共に、
生成される陰極水に電解質の味がすることを防止するこ
とができるものである。
【0143】また本発明の請求項15に係る電解水生成
装置は、請求項13の構成に加えて、原水中の塩素イオ
ン濃度が5mg/リットル〜400mg/リットルとな
るように、原水中に塩化ナトリウムと塩化リチウムのう
ちの少なくとも一方を添加する電解質供給装置を具備す
るものであり、原水の電解効率を向上すると共に、生成
される陰極水に電解質の味がすることを防止することが
できるものである。
【0144】また本発明の請求項16に係る電解水生成
装置は、請求項13の構成に加えて、原水中の塩素イオ
ン濃度が20mg/リットル〜1000mg/リットル
となるように、原水中に塩化カルシウムと塩化マグネシ
ウムの少なくとも一方を添加する電解質供給装置を具備
するため、電解電流密度を高くした場合に陰極水中の溶
存水素ガス粒子の濃度が低下することを抑制することが
でき、広い電解電流密度範囲に亘って、安定して溶存水
素ガス粒子を発生させることができるものである。
【0145】また本発明の請求項17に係る電解水生成
装置は、請求項13乃至16のいずれかの構成に加え
て、原水中に無機化系合物に加えて、界面活性剤を添加
する電解質供給装置を具備するものであり、陰極水中の
溶存水素ガス粒子を界面活性剤により安定に維持するこ
とができるものである。
【0146】また本発明の請求項18に係る電解水生成
装置は、請求項17の構成に加えて、原水中に界面活性
剤としてショ糖脂肪酸エステル類を添加する電解質供給
装置を具備するものであり、陰極水中の溶存水素ガス粒
子をショ糖脂肪酸エステル類により安定に維持すること
ができるものである。
【0147】また本発明の請求項19に係る電解水生成
装置は、請求項17又は18の構成に加えて、原水中の
界面活性剤の濃度が、その界面活性剤の限界ミセル濃度
以下となるように、原水中に界面活性剤を添加する電解
質供給装置を具備するものであり、溶存水素ガス粒子の
生成前における界面活性剤のミセル化を抑制し、溶存水
素ガスが生成されたら直ちに陰極水中の溶存水素ガス粒
子を界面活性剤により安定化させることができるもので
あり、溶存水素ガス粒子を安定化する効率を向上するこ
とができるものである。
【0148】また本発明の請求項20に係る電解水生成
装置は、請求項1乃至19のいずれかの構成に加えて、
原水中に酸化還元物質を添加する酸化還元物質添加装置
を具備するため、陰極水中には、生体内でスーパーオキ
サイドを還元することができる酸化還元物質と、スーパ
ーオキサイドとの反応により酸化された酸化還元物質を
還元して、再度、還元活性を有する形に再生産する溶存
水素ガス粒子とが含まれることとなり、この陰極水を飲
用に供することにより、陰極水中の成分のみにて、生体
内のスーパーオキサイドを効率よく還元することができ
るものである。
【0149】また本発明の請求項21に係る電解水生成
装置は、請求項13乃至20のいずれかの構成に加え
て、原水中に無機系化合物に加えて、酸化還元物質を添
加する電解質供給装置を具備するため、陰極水中には、
生体内でスーパーオキサイドを還元することができる酸
化還元物質と、スーパーオキサイドとの反応により酸化
された酸化還元物質を還元して、再度、還元活性を有す
る形に再生産する溶存水素ガス粒子とが含まれることと
なり、この陰極水を飲用に供することにより、陰極水中
の成分のみにて、生体内のスーパーオキサイドを効率よ
く還元することができるものである。
【0150】また本発明の請求項22に係る電解水生成
装置は、請求項20又は21の構成に加えて、原水中に
酸化還元物質として、鉄化合物を添加する酸化還元物質
添加装置を具備するため、陰極水中には、生体内でスー
パーオキサイドを還元することができる鉄化合物と、ス
ーパーオキサイドとの反応により酸化された鉄化合物を
還元して、再度、還元活性を有する形に再生産する溶存
水素ガス粒子とが含まれることとなり、この陰極水を飲
用に供することにより、陰極水中の成分のみにて、生体
内のスーパーオキサイドを効率よく還元することができ
るものである。
【0151】また本発明の請求項23に係る電解水生成
装置は、請求項22の構成に加えて、原水中に酸化還元
物質として、無機系鉄化合物を添加する酸化還元物質添
加装置を具備するものであり、陰極水中には、生体内で
スーパーオキサイドを還元することができる無機系鉄化
合物と、スーパーオキサイドとの反応により酸化された
無機系鉄化合物を還元して、再度、還元活性を有する形
に再生産する溶存水素ガス粒子とが含まれることとな
り、この陰極水を飲用に供することにより、陰極水中の
成分のみにて、生体内のスーパーオキサイドを効率よく
還元することができるものである。
【0152】また本発明の請求項24に係る電解水生成
装置は、請求項22又は23の構成に加えて、原水中に
酸化還元物質として、有機系鉄化合物を添加する酸化還
元物質添加装置を具備するものであり、陰極水中には、
生体内でスーパーオキサイドを還元することができる有
機系鉄化合物と、スーパーオキサイドとの反応により酸
化された有機系鉄化合物を還元して、再度、還元活性を
有する形に再生産する溶存水素ガス粒子とが含まれるこ
ととなり、この陰極水を飲用に供することにより、陰極
水中の成分のみにて、生体内のスーパーオキサイドを効
率よく還元することができるものである。
【0153】また本発明の請求項25に係る電解水生成
装置は、請求項20乃至24のいずれかの構成に加え
て、原水中に酸化還元物質として、水溶性生化学物質を
添加する酸化還元物質添加装置を具備するものであり、
陰極水中には、生体内でスーパーオキサイドを還元する
ことができる水溶性生化学物質と、スーパーオキサイド
との反応により酸化された水溶性生化学物質を還元し
て、再度、還元活性を有する形に再生産する溶存水素ガ
ス粒子とが含まれることとなり、この陰極水を飲用に供
することにより、陰極水中の成分のみにて、生体内のス
ーパーオキサイドを効率よく還元することができるもの
である。
【0154】また本発明の請求項26に係る電解水生成
装置は、請求項13乃至25のいずれかの構成に加え
て、ろ過膜、イオン交換樹脂、活性炭、蒸留装置のうち
の少なくとも一つのものを備える浄化装置を具備するも
のであり、原水中の気泡成長の核となる不純物を取り除
いて、陰極水中に生成する溶存水素ガス粒子の粒径を小
さくし、陰極水の還元活性を向上することができるもの
である。
【0155】また本発明の請求項27に係る電解水生成
装置は、請求項13乃至26のいずれかの構成に加え
て、原水の電気伝導率を300μS/cm以下とするこ
とができる浄化装置を具備するものであり、原水中の気
泡成長の核となる不純物を取り除いて、陰極水中に生成
する溶存水素ガス粒子の粒径を小さくし、陰極水の還元
活性を向上することができるものである。
【0156】また本発明の請求項28に係る電解水生成
装置は、請求項27の構成に加えて、原水の電気伝導率
を20μS/cm以下とすることができる浄化装置を具
備するものであり、原水中の気泡成長の核となる不純物
を更に低減し、陰極水中に生成する溶存水素ガス粒子の
粒径を更に小さくして、陰極水の還元活性を更に向上す
ることができるものである。
【0157】また本発明の請求項29に係る電解水生成
装置は、請求項26乃至28のいずれかの構成に加え
て、孔径が50nm以下のろ過膜を備える浄化装置を具
備するものであり、原水の電気伝導率を容易に低減する
ことができ、陰極水中に生成する溶存水素ガス粒子の粒
径を更に小さくして、陰極水の還元活性を更に向上する
ことができるものである。
【0158】また本発明の請求項30に係る電解水生成
装置は、請求項1乃至29のいずれかの構成に加えて、
電解時の電流密度を、0.02〜1.2A/dm2とす
ることができる電解槽を具備するものであり、理論飽和
濃度より高い過飽和状態で粒径が5〜1000nmの範
囲の溶存水素ガス粒子が含まれる陰極水を、良好な電解
効率で安定に生成することができると共に、生成される
陰極水のpHが高く成りすぎることを防いで飲用に好適
に陰極水を生成することができるものである。
【0159】また本発明の請求項31に係る電解水生成
装置は、請求項1乃至30のいずれかの構成に加えて、
電解槽よりも下流側の配管経路を、気体吸着作用のない
材料または消泡作用のない材料のうちの、少なくとも一
方の材料にて形成するものであり、本発明の電解水生成
装置にて生成される陰極水中の溶存水素ガス粒子が、電
解水生成装置から導出されるまでの間に消失することを
防ぐものである。
【0160】また本発明の請求項32に係る電解水生成
装置は、請求項1乃至31のいずれかの構成に加えて、
陰極室にて生成された陰極水中の溶存水素ガス粒子の濃
度を測定することができる水質測定器を具備するもので
あり、水質測定器の測定結果を基に、所望の溶存水素ガ
ス粒子の濃度を有する陰極水を得ることができるように
電解条件を調節することができるものである。
【0161】また本発明の請求項33に係る電解水生成
装置は、請求項32の構成に加えて、半電池である参照
電極と、作用電極とからなる電気化学系を備え、陰極室
にて生成された陰極水中の溶存水素ガス粒子の濃度を電
気化学的に測定する水質測定器を具備するものであり、
溶存水素ガス粒子の反応に起因する電流値を測定するこ
とにより、陰極水中の溶存水素ガス粒子の濃度を測定す
ることができるものである。
【0162】また本発明の請求項34に係る電解水生成
装置は、請求項33の構成に加えて、陰極室にて生成さ
れた陰極水中の溶存水素ガス粒子の濃度を電気化学的に
測定する水質測定器として、作用電極と、対極と、半電
池反応の電極電位が既知の参照電極を用いる3電極系の
電気化学的水質測定器を具備するものであり、溶存水素
ガス粒子の反応に起因する電極電位を測定することによ
り、陰極水中の溶存水素ガス粒子の濃度を正確に測定す
ることができるものである。
【0163】また本発明の請求項35に係る電解水生成
装置は、請求項33又は34の構成に加えて、参照電極
としては銀/塩化銀電極を備え、作用電極としては水素
ガスが透過できる有機高分子膜と白金を接触させて形成
した電極を備える水質測定器を具備するものであり、作
用電極に、反応物質として溶存水素ガス粒子のみを導入
して、陰極水中の溶存水素ガス粒子の濃度を正確に測定
することができるものである。
【0164】また本発明の請求項36に係る電解水生成
装置は、請求項35の構成に加えて、作用電極として水
素ガスが透過できる有機高分子膜の片面に、白金の化学
メッキまたは添着処理を施して形成された電極を備える
水質測定器を具備するものであり、水素ガスが透過でき
る有機高分子膜と白金を接触させて形成した作用電極を
容易に形成することができるものである。
【0165】また本発明の請求項37に係る電解水生成
装置は、請求項33乃至36のいずれかの構成に加え
て、水質測定器に備えられた、水素ガスが透過できる有
機高分子膜と白金を接触させて形成した作用電極の、白
金側を水質測定器内部の基準溶液側に配置し、高分子膜
側を陰極水の流路もしくは陰極水の滞留部位に配設する
ものであり、作用電極に、反応物質として溶存水素ガス
粒子のみを導入して、陰極水中の溶存水素ガス粒子の濃
度を正確に測定することができるものである。
【0166】また本発明の請求項38に係る電解水生成
装置は、請求項32乃至37のいずれかの構成に加え
て、水質測定器による測定結果により、電解条件をフィ
ードバック制御できる機構を具備するものであり、電解
水生成装置にて得られた陰極水中の溶存水素ガス粒子の
濃度を、所望の濃度とするように、水質測定器の測定結
果を基にして電解条件を随時制御することができるもの
であり、また酸化性、還元性の指標である酸化還元電位
をモニタリングする手法とは異なり、陰極水の生体内に
おける還元活性に直接効果を及ぼす溶存水素ガスの溶存
濃度を直接的に測定し、モニタリングすることができる
ため、安定した品質の電解水の製造が可能となる。
【0167】また本発明の請求項39に係る電解水生成
装置は、請求項1乃至38のいずれかの構成に加えて、
陰極室にて生成された陰極水のpH及び酸化還元電位を
測定して、その測定結果により陰極水中の水素の濃度が
飽和濃度に達しているか否かを判定する水質測定器を具
備するものであり、水質測定器による陰極水の測定結果
に基づいて電解槽における電解条件をフィードバック制
御して、陰極水の酸化還元電位がその陰極水のpH値に
おける水素発生領域の電位よりも高い場合に陰極水中に
おける溶存水素ガス粒子の発生量を増大させるようする
ことができ、陰極水中に溶存水素ガス粒子を安定して存
在させるようにすることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例を示す概略図であ
る。
【図2】本発明の実施の形態の他例を示す概略図であ
る。
【図3】(a)(b)はそれぞれ本発明にて用いる水質
測定器の例を示す概略断面図である。
【図4】本発明にて用いる作用電極の一例を示す斜視図
である。
【図5】本発明にて用いる作用電極の他例を示す斜視図
である。
【図6】本発明にて用いる作用電極の更に他例を示す斜
視図である。
【図7】本発明の電解水生成装置にて生成された陰極水
中の溶存水素ガス粒子の動的光散乱法による測定結果を
示すグラフであり、(a)は粒径に対する光散乱強度の
分布を、(b)は粒径に対する数平均値の分布をそれぞ
れ示したものである。
【図8】本発明の電解水生成装置にて生成された陰極水
中の溶存水素ガス粒子の動的光散乱法による測定結果を
示すグラフであり、粒径の平均値の経時変化を示すもの
である。
【図9】本発明の電解水生成装置にて生成された陰極水
中の溶存水素ガス粒子の動的光散乱法による測定結果を
示すグラフであり、粒径の分布を示すヒストグラムであ
る。
【図10】本発明の電解水生成装置にて生成された陰極
水中の溶存水素ガス粒子の動的光散乱法による測定結果
を示すグラフであり、(a)は粒径の平均値の経時変化
を、(b)は粒径の分布を示すヒストグラムをそれぞれ
示すものである。
【図11】本発明の電解水生成装置にて生成された陰極
水中の溶存水素ガス粒子の動的光散乱法による測定結果
を示すグラフであり、電解電流密度に対する粒径の変化
を示すものである。
【図12】本発明の電解水生成装置にて生成された陰極
水中の溶存水素濃度の経時変化を示すものである。
【図13】本発明の電解水生成装置にて生成された陰極
水と、Fe3+イオンとの反応速度を示すグラフである。
【図14】Fe2+イオン及びFe3+イオンと、活性酸素
との反応性を示すグラフである。
【図15】本発明の実施の形態の更に他例を示す概略図
である。
【図16】本発明にて用いる水質測定器の他例を示すも
のであり、(a)は正面の断面図、(b)は側面の断面
図である。
【図17】(a)(b)はそれぞれ、陰極冷却流路の構
成を説明する概略の斜視図である。
【図18】水の電気分解による酸素及び水素の発生のプ
ルべーダイアグラムを示すグラフである。
【図19】本発明の電解水生成装置において、陰極の材
質を変更した場合の電解電流密度に対する陰極水中の溶
存水素ガス粒子の濃度の変化を示すグラフである。
【図20】本発明の電解水生成装置において、陰極の温
度を変更した場合の電解電流密度に対する陰極水中の溶
存水素ガス粒子の濃度の変化を示すグラフである。
【図21】本発明の電解水生成装置において、原水中の
電解質を変更した場合の電解電流密度に対する陰極水中
の溶存水素ガス粒子の濃度の変化を示すグラフである。
【図22】本発明の電解水生成装置において、電解質と
して塩化カルシウムを用いた場合の原水中の塩化カルシ
ウム濃度を変更した場合の電解電流密度に対する陰極水
中の溶存水素ガス粒子の濃度の変化を示すグラフであ
る。
【図23】本発明の電解水生成装置において、原水のp
H値を変更した場合の電解電流密度に対する陰極水中の
溶存水素ガス粒子の濃度の変化を示すグラフである。
【符号の説明】
1 電解水生成装置 2 電解槽 3 浄化装置 5 隔膜 6 電解質供給装置 7 原水流路 8A 水質測定器 12A 陰極 12B 陽極 14 陰極室 18 陽極室 40 作用電極 41 有機高分子膜 42 白金 43 参照電極 44 対極 46 基準溶液 49 陰極冷却流路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C25B 1/04 C25B 1/04 9/00 9/00 A

Claims (39)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陽極が配設された陽極室と、陰極が配設
    された陰極室と、陽極室と陰極室を仕切るように配設さ
    れた、陽イオンと陰イオンのうち少なくとも一方を通過
    させ得る隔膜とを備える電解槽を具備し、溶存イオンを
    含む原水から、有隔膜電解により陽極水と陰極水を生成
    する電解水生成装置であって、陰極室にて生成される陰
    極水中に、理論飽和濃度より高い過飽和状態で水素を発
    生させて溶存水素ガス粒子を含ませると共に、その粒径
    を5〜1000nmの範囲において分布させることがで
    きる電解槽を具備して成ることを特徴とする電解水生成
    装置。
  2. 【請求項2】 陰極水中に含まれる溶存水素ガス粒子の
    粒子径分布を少なくとも2つ以上の分布に分けることが
    できる電解槽を具備して成ることを特徴とする請求項1
    に記載の電解水生成装置。
  3. 【請求項3】 陰極水中に含まれる溶存水素ガス粒子の
    2つの粒子径分布のうち、粒子径の小さい分布の存在
    を、50nm以下の範囲に分布させることができる電解
    槽を具備して成ることを特徴とする請求項2に記載の電
    解水生成装置。
  4. 【請求項4】 陰極水中に含まれる溶存水素ガス粒子の
    2つの粒子径分布のうち、粒子径の小さい分布の存在
    を、30nm以下の範囲に分布させることができる電解
    槽を具備して成ることを特徴とする請求項2又は3に記
    載の電解水生成装置。
  5. 【請求項5】 陰極水中に含まれる溶存水素ガス粒子の
    2つの粒子径分布のうち、粒子径の小さい分布の存在比
    率を、粒子径の大きい分布の存在比率以上とすることが
    できる電解槽を具備して成ることを特徴とする請求項2
    乃至4のいずれかに記載の電解水生成装置。
  6. 【請求項6】 隔膜としてイオン選択透過膜を具備して
    成ることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載
    の電解水生成装置。
  7. 【請求項7】 隔膜として、水素イオンと水酸化物イオ
    ンの少なくとも一方を選択的に透過するイオン交換膜を
    具備して成ることを特徴とする請求項1乃至6のいずれ
    かに記載の電解水生成装置。
  8. 【請求項8】 陰極として、アモルファス状の白金から
    なる白金電極を用いて成ることを特徴とする請求項1乃
    至7のいずれかに記載の電解水生成装置。
  9. 【請求項9】 電解槽に原水を供給する原水流路から分
    岐して、陰極に接する陰極冷却流路を設けて成ることを
    特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の電解水生
    成装置。
  10. 【請求項10】 電解槽に原水を供給する原水流路から
    分岐して、陰極の内部を通過する陰極冷却流路を設けて
    成ることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載
    の電解水生成装置。
  11. 【請求項11】 電解槽に供給される溶存イオンを含む
    原水の、電解槽における陰極室から陽極室への水流を確
    保する機構を具備して成ることを特徴とする請求項1乃
    至10のいずれかに記載の電解水生成装置。
  12. 【請求項12】 原水の電解槽への供給時に、陰極室の
    内部圧力を、陽極室の内部圧力よりも高くする機構を具
    備して成ることを特徴とする請求項11に記載の電解水
    生成装置。
  13. 【請求項13】 電解槽に供給される原水を浄化する浄
    化装置と、浄化装置にて浄化された原水中に電解質とし
    て電離性の無機系化合物を添加する電解質供給装置とを
    具備して成ることを特徴とする請求項1乃至12のいず
    れかに記載の電解水生成装置。
  14. 【請求項14】 原水中のナトリウム濃度が5mg/リ
    ットル〜400mg/リットルとなるように、原水中に
    塩化ナトリウムと水酸化ナトリウムのうちの少なくとも
    一方を添加する電解質供給装置を具備して成ることを特
    徴とする請求項13に記載の電解水生成装置
  15. 【請求項15】 原水中の塩素イオン濃度が5mg/リ
    ットル〜400mg/リットルとなるように、原水中に
    塩化ナトリウムと塩化リチウムのうちの少なくとも一方
    を添加する電解質供給装置を具備して成ることを特徴と
    する請求項13に記載の電解水生成装置。
  16. 【請求項16】 原水中の塩素イオン濃度が20mg/
    リットル〜1000mg/リットルとなるように、原水
    中に塩化カルシウムと塩化マグネシウムの少なくとも一
    方を添加する電解質供給装置を具備して成ることを特徴
    とする請求項13に記載の電解水生成装置。
  17. 【請求項17】 原水中に無機系化合物に加えて、界面
    活性剤を添加する電解質供給装置を具備して成ることを
    特徴とする請求項13乃至16のいずれかに記載の電解
    水生成装置。
  18. 【請求項18】 原水中に界面活性剤としてショ糖脂肪
    酸エステル類を添加する電解質供給装置を具備して成る
    ことを特徴とする請求項17に記載の電解水生成装置。
  19. 【請求項19】 原水中の界面活性剤の濃度が、その界
    面活性剤の限界ミセル濃度以下となるように、原水中に
    界面活性剤を添加する電解質供給装置を具備して成るこ
    とを特徴とする請求項17又は18に記載の電解水生成
    装置。
  20. 【請求項20】 原水中に酸化還元物質を添加する酸化
    還元物質添加装置を具備して成ることを特徴とする請求
    項1乃至19のいずれかに記載の電解水生成装置。
  21. 【請求項21】 原水中に無機系化合物に加えて、酸化
    還元物質を添加する電解質供給装置を具備して成ること
    を特徴とする請求項13乃至20のいずれかに記載の電
    解水生成装置。
  22. 【請求項22】 原水中に酸化還元物質として、鉄化合
    物を添加する酸化還元物質添加装置を具備して成ること
    を特徴とする請求項20又は21に記載の電解水生成装
    置。
  23. 【請求項23】 原水中に酸化還元物質として、無機系
    鉄化合物を添加する酸化還元物質添加装置を具備して成
    ることを特徴とする請求項22に記載の電解水生成装
    置。
  24. 【請求項24】 原水中に酸化還元物質として、有機系
    鉄化合物を添加する酸化還元物質添加装置を具備して成
    ることを特徴とする請求項22又は23に記載の電解水
    生成装置。
  25. 【請求項25】 原水中に酸化還元物質として、水溶性
    生化学物質を添加する酸化還元物質添加装置を具備して
    成ることを特徴とする請求項20乃至24のいずれかに
    記載の電解水生成装置。
  26. 【請求項26】 ろ過膜、イオン交換樹脂、活性炭、蒸
    留装置のうちの少なくとも一つのものを備える浄化装置
    を具備して成ることを特徴とする請求項13乃至25の
    いずれかに記載の電解水生成装置。
  27. 【請求項27】 原水の電気伝導率を300μS/cm
    以下とすることができる浄化装置を具備して成ることを
    特徴とする請求項13乃至26のいずれかに記載の電解
    水生成装置。
  28. 【請求項28】 原水の電気伝導率を20μS/cm以
    下とすることができる浄化装置を具備して成ることを特
    徴とする請求項27に記載の電解水生成装置。
  29. 【請求項29】 孔径が50nm以下のろ過膜を備える
    浄化装置を具備して成ることを特徴とする請求項26乃
    至28のいずれかに記載の電解水生成装置。
  30. 【請求項30】 電解時の電流密度を、0.02〜1.
    2A/dm2とすることができる電解槽を具備して成る
    ことを特徴とする請求項1乃至29のいずれかに記載の
    電解水生成装置。
  31. 【請求項31】 電解槽よりも下流側の配管経路を、気
    体吸着作用のない材料または消泡作用のない材料のうち
    の、少なくとも一方の材料にて形成して成ることを特徴
    とする請求項1乃至30のいずれかに記載の電解水生成
    装置。
  32. 【請求項32】 陰極室にて生成された陰極水中の溶存
    水素ガス粒子の濃度を測定することができる水質測定器
    を具備して成ることを特徴とする請求項1乃至31のい
    ずれかに記載の電解水生成装置。
  33. 【請求項33】 半電池である参照電極と、作用電極と
    からなる電気化学系を備え、陰極室にて生成された陰極
    水中の溶存水素ガス粒子の濃度を電気化学的に測定する
    水質測定器を具備して成ることを特徴とする請求項32
    に記載の電解水生成装置。
  34. 【請求項34】 陰極室にて生成された陰極水中の溶存
    水素ガス粒子の濃度を電気化学的に測定する水質測定器
    として、作用電極と、対極と、半電池反応の電極電位が
    既知の参照電極を用いる3電極系の電気化学的水質測定
    器を具備して成ることを特徴とする請求項33に記載の
    電解水生成装置。
  35. 【請求項35】 参照電極としては銀/塩化銀電極を備
    え、作用電極としては水素ガスが透過できる有機高分子
    膜と白金を接触させて形成した電極を備える水質測定器
    を具備して成ることを特徴とする請求項33又は34に
    記載の電解水生成装置。
  36. 【請求項36】 作用電極として水素ガスが透過できる
    有機高分子膜の片面に、白金の化学メッキまたは添着処
    理を施して形成された電極を備える水質測定器を具備し
    て成ることを特徴とする請求項35に記載の電解水生成
    装置。
  37. 【請求項37】 水質測定器に備えられた、水素ガスが
    透過できる有機高分子膜と白金を接触させて形成した作
    用電極の、白金側を水質測定器内部の基準溶液側に配置
    し、高分子膜側を陰極水の流路もしくは陰極水の滞留部
    位に配設して成ることを特徴とする請求項33乃至36
    のいずれかに記載の電解水生成装置。
  38. 【請求項38】 水質測定器による測定結果により、電
    解条件をフィードバック制御できる機構を具備して成る
    ことを特徴とする請求項32乃至37のいずれかに記載
    の電解水生成装置。
  39. 【請求項39】 陰極室にて生成された陰極水のpH及
    び酸化還元電位を測定して、その測定結果により陰極水
    中の水素の濃度が飽和濃度に達しているか否かを判定す
    る水質測定器を具備して成ることを特徴とする請求項1
    乃至38のいずれかに記載の電解水生成装置。
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