JP2000215794A - 画像表示装置の製造方法 - Google Patents
画像表示装置の製造方法Info
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Abstract
接着材から発生するガスを防止し、気密容器内の真空度
等の品質を高める。 【解決手段】 平面型画像表示装置に用いられる気密容
器の製造方法において、該気密容器の構成部材2−1、
2−3、2−4、2−6を接合する接合材2−5を前記
各構成部材に付着する工程と、該接合材2−5の脱ガス
工程と、該脱ガス工程後に、前記各構成部材を前記接合
材を介して接合する封着工程と、を有することを特徴と
する画像表示装置の製造方法。
Description
いたフラットパネル型の画像表示装置の製造方法に関
し、特に画像表示装置に用いられる気密容器の製造方法
に関する。
従来、電子放出素子としては大別して熱電子放出素子と
冷陰極電子放出素子を用いた2種類のものが知られてい
る。冷陰極電子放出素子には電界放出型(以下FE型と
いう)、金属/絶縁層/金属型(以下、MIM型とい
う)、表面伝導型電子放出素子等がある。
& W.W.Dolan:“Field Emissi
on”,Advance in Electron P
hysics.,8,89(1956)、あるいはC.
A.Spindt:“Physical Proper
ties of Thin−Film FieldEm
ission Cathodes with Moly
bdenum Cones”,J.Appl.Phy
s.,47,5248(1976)等に開示されたもの
が知られている。
d:“Operation of Tunnel−Em
ission Devices”,J.Appl.Ph
ys.,32,646(1961)等に開示されたもの
が知られている。
M.I.Elinson:RadioEng.Elec
tron Phys.,10,1290(1965)等
に開示されたものが知られている。
型的な素子構成としてM.Hartwellらの素子構
成[M.Hartwell and C.G.Fons
tad:IEEE Trans.ED Conf.,5
1,9(1975)]を図2に示す。図2において、
(a)は模式平面図、(b)は模式断面図であり、1−
1は基板、1−2,1−3は素子電極、1−4は導電性
膜、1−5は電子放出部である。1−4の導電性膜はス
パッターにより形成された金属酸化物等からなり、後述
のフォーミングと呼ばれる通電処理により、電子放出部
1−5が形成される。なお、図中の素子電極間隔Lは
0.5〜1mm、Wは0.1mmである。
装置の構成を、模式的に図1に示す。図1において、2
−1は表面伝導型電子放出素子が形成された基板(以
下、リアプレートという)、2−2は表面伝導型電子放
出素子、2−3は蛍光体が配置された基板(以下、フェ
ースプレートという)、2−4は支持枠、2−5は接合
材であるフリットガラス、2−6はスペーサ、2−7は
フェースプレートとリアプレートとの間の間隙(以下、
パネル空間という)で真空に保たれている。また、パネ
ル空間2−7の内部にはゲッターと呼ばれる残留ガス分
子を吸着して、パネル空間2−7の真空を維持する物質
が配置されている(不図示)。なお、以下において「パ
ネル」と表記した場合は、図1のように構成された画像
表示装置を指すものとする。
子放出素子、例えば電界放出型電子放出素子においても
類似のものである。
子放出素子及び画像表示装置の製造方法は、例えば特開
平08−007749号公報に詳述されている。
法は、あらかじめ表面に素子電極1−2,1−3と導電
性膜1−4を形成したリアプレート2−1を用意し、リ
アプレート2−1とフェースプレート2−3と支持枠2
−4をフリットガラス2−5で接合する封着工程、電子
放出部1−5を形成するフォーミング工程、活性化と呼
ばれる電子放出素子の特性を改善する工程、およびパネ
ル空間2−7を高い真空度にするベーキング工程からな
る。
2−7を排気した後、導電性膜1−4両端に直流電圧あ
るいは非常にゆっくりとした昇電圧、例えば1V/mi
n程度を印加通電することにより、導電性膜の一部に電
子放出部となるき裂を形成する工程である。
に炭素を有する有機材料気体を導入した後、導電性膜1
−4両端にパルス状の電圧を数分から数十分印加するこ
とにより、電子放出素子の特性、すなわち電子放出電流
Ieを電圧に対して著しく増加改善する工程である。
排気することにより、リアプレート2−1やフェースプ
レート2−3等の部材表面に吸着しているガス分子を除
去し、パネル空間2−6を高い真空度に到達させる工程
である。ここで必要とされる真空度は、少なくとも10
-6Paである。
低い真空度の中で電子放出素子を駆動させると電子放出
素子の寿命が低下、つまり電子放出電流Ieが小さくな
ってしまうためである。また、真空度が高ければ高いほ
ど、電子放出電流Ieの低下はあまり起きなくなる。す
なわち、電子放出素子の寿命を高めるためには、パネル
空間2−7の真空をより高く保つ必要がある。そこで、
ベーキング工程においては、可能な限り高い真空を得る
ことが重要になる。
は、活性化工程で用いた有機材料気体、および水、酸
素、CO、CO2 、水素等である。これらのガス分子の
うち、特に水が電子放出素子の寿命を低下させる要因で
あると考えられている。
気、活性化工程における有機材料気体の導入、および前
記ベーキング工程での排気は、いずれもパネルに取り付
けられた管(以下、排気管という。図には不記載)を通
じて行われる。
面伝導型電子放出素子を用いた画像表示装置において、
電子放出素子の寿命を高めるためには、パネル空間2−
7の真空を可能な限り高く保つ必要がある。
製造方法においては、次のような問題があった。
パネル空間2−7は必ずしも十分に真空排気しきれてい
なく、十分高い真空度が得られていないという問題があ
った。
キング工程では、加熱温度を上げれば上げるほど(20
0℃以上)、また加熱排気の時間を長くすればするほど
(5時間以上)、パネル空間2−7の到達真空度が高く
なる。このことは、前記ベーキング工程では、パネル空
間2−7の内部に残留するガス分子を、十分に排気しき
れていないことを示している。
グは200℃および数時間程度の加熱排気で十分であ
る。したがって、前記従来の画像表示装置の製造方法の
ベーキング工程では、パネル空間2−7の内部に何らか
のガス放出源が残存していることが考えられる。
にガス放出源が残存していることから引き起こされる問
題である。
ても、真空空間を構成する部材の表面からガス放出があ
ることが知られている。しかしながら、前記のガス放出
源が存在すれば、ガス放出速度が高まり、真空空間の真
空度は急速に劣化していく。
在により、前記画像表示装置の製造方法の工程を完了
し、完成したパネルにおいて、パネル空間2−7には常
にガス放出源からガスが放出され続け、パネル空間2−
7の真空が急速に劣化していくことが第2の問題点であ
る。
ためパネル空間2−7の内部にゲッターを配置している
が、パネル空間の間隔が狭いため、放出ガスのゲッター
への吸着が十分ではなく、パネル空間2−7の内部の真
空度は全体にわたって、必ずしも高い真空が維持されて
はいないと考えられる。
出させると、パネル空間の圧力は急激に上昇する。これ
は、ガス放出源からのガス放出によるパネル空間2−7
の真空の劣化に伴い、リアプレート2−1やフェースプ
レート2−3の表面の吸着ガスが増加し、放出された電
子がリアプレートやフェースプレートに衝突した際にそ
の吸着ガスが叩き出されるためと考えられる。
あるいは圧力上昇は、前述のように電子放出素子の寿命
を低下させる原因となる。
は、電子放出素子、特に表面伝導型電子放出素子を用い
た画像表示装置の製造方法において、パネル空間2−7
の内部にガス放出源の残存を無くして、ベーキング工程
の後にパネル空間2−7を十分に高い真空度に到達させ
ること、および前記画像表示装置の製造方法の工程を完
了し完成したパネルにおいて、パネル空間2−7の真空
が急速に劣化していくことを防ぐことである。
め、本発明では、電子放出素子を用いた画像表示装置の
製造方法、特に表面伝導型電子放出素子を用いた画像表
示装置の製造方法において、次のように工程を改善す
る。 (1)支持枠2−4およびスペーサ2−6に接合材であ
るフリットガラス2−5を塗布する。 (2)接合材であるフリットガラス2−5を塗布された
支持枠2−4およびスペーサ2−6を加熱し、フリット
ガラスに含まれているガス分子を除去する脱ガス工程を
行う。
以上、軟化点以下とする。
乾燥空気または乾燥窒素あるいは乾燥不活性ガスとす
る。 (3)リアプレート2−1に対し、電子放出源2−2を
形成する。
表示装置の場合は、フォーミング工程、および活性化工
程を行い電子放出源を形成する。 (4)リアプレート2−1、フェースプレート2−3、
支持枠2−4、およびスペーサ2−6を、(1)におい
て塗布された接合材であるフリットガラス2−5を介し
て封着し、パネルを形成する。 (5)ベーキング工程として、パネルを加熱排気する。
は、従来の工程が封着工程を行った後に電子放出素子を
形成する工程を行うのに対し、本提案の工程は支持枠2
−4とスペーサ2−6にフリットガラス2−5を塗布
し、フリットガラスからの「脱ガス工程」を設け、その
後に電子放出素子を形成する工程を行うようにしたこと
である。
に封着工程を行うことである。
面伝導型電子放出素子を用いた画像表示装置の製造方法
において、パネル空間2−7の内部にガス放出源の残存
を無くして、ベーキング工程の後にパネル空間2−7を
十分に高い真空度に到達させること、および前記画像表
示装置の製造方法の工程を完了し完成したパネルにおい
て、パネル空間2−7の真空が急速に劣化していくこと
を抑止することが可能となる。
定を設ける。
素子を用いた画像表示装置の製造方法において、パネル
空間2−7の内部の最も主要なガス放出源はフリットガ
ラスである。フリットガラスの脱ガスが十分に行われな
い場合は、フリットガラスがパネル空間2−7の内部の
残存するガス放出源となる。」 一般にフリットガラスには、内部に多くのガス分子が溶
解していることが知られている。このうち特に水は、H
2O分子またはOH基として溶解していると言われてい
る。これらフリットガラスの内部に溶解しているガス分
子は、フリットガラス内部を拡散し、表面に到達した
後、フリットガラスの外部に放出されることが知られて
いる。その拡散の速度は温度が高いほど速くなり、フリ
ットガラスの転移点以上においては激しく、室温におい
てもゆっくりとした拡散が起こる。したがって、フリッ
トガラスを用いて真空空間を構成する場合は、フリット
ガラスからの脱ガスが重要な工程になる。
来の電子放出素子を用いた画像表示装置の製造方法、特
に表面伝導型電子放出素子を用いた画像表示装置の製造
方法の問題点を説明する。
素子を形成する工程に先立って封着工程を行う。封着工
程により、フリットガラスは脱ガスが十分行われない状
態で、リアプレート2−1およびフェースプレート2−
3と支持枠2−4およびスペーサ2−6の間に挟まれて
しまう。その結果フリットガラスの露出している表面は
ごく僅かとなり、フリットガラスの内部に溶解している
ガス分子は、容易なことでは外部に放出されない。した
がって、高い温度で長時間ベーキングを行っても徐々に
しか脱ガスが行われず、高い真空度が得られず、パネル
空間2−7の内部のガス放出源として残存してしまう。
明の課題を解決する手段とは、電子放出素子を用いた画
像表示装置の製造方法、特に表面伝導型電子放出素子を
用いた画像表示装置の製造方法において、フリットガラ
スの脱ガスが十分に行えるような工程手順と工程条件を
採用することである。
いる。
の工程手順として、前記手段(1)の「支持枠2−4お
よびスペーサ2−6に接合材であるフリットガラス2−
5を塗布する」工程を行い、前記(2)の「接合材であ
るフリットガラス2−5を塗布された支持枠2−4およ
びスペーサ2−6を加熱し、フリットガラスに含まれて
いるガス分子を除去する脱ガス工程を行う」にした。こ
のようにすると、前記手段(2)の脱ガス時にフリット
ガラスの表面が大きく空間に露出していて、効率の良い
脱ガスが行われるようになる。
をフリットガラスの転移点以上とする」ことによりフリ
ットガラス内部に溶解しているガス分子の拡散が激しく
起こって短時間で脱ガスが完了でき、「フリットガラス
の軟化点以下とする」ことによりフリットガラスが流動
性を持たず支持枠2−4およびスペーサ2−6上に保持
される。さらに、「脱ガス時の雰囲気を真空」とした場
合は、フリットガラスに溶解しているあらゆるガス分子
が脱ガスされる。一方、「脱ガス時の雰囲気を水分含有
量の少ない乾燥空気または乾燥窒素あるいは乾燥不活性
ガス」とした場合は、前述のように電子放出素子の寿命
を低下させる要因であると考えられている水を含むガス
分子が、フリットガラスの内部から除去される。
「リアプレート2−1に対し、電子放出源2−2を形成
する」工程の後に、前記手段(4)の「リアプレート2
−1、フェースプレート2−3、支持枠2−4、および
スペーサ2−6を、(1)において塗布された接合材で
あるフリットガラス2−5を介して封着し、パネルを形
成する」工程とした。これは前記手順(3)の脱ガス工
程において、フリットガラスからの脱ガスが不十分であ
った事態を想定し、フリットガラスに残留するガス分子
が電子放出源の形成に与える悪影響を抑止するための工
程手順である。
ことは、すでに従来例として特開平6−203755号
公報において主張されている。しかしながら、この従来
例はブラウン管の製造方法に関するものである。したが
って、電子放出素子を用いたフラットパネル型の画像表
示装置の製造方法におけるフリットガラスからの脱ガス
の工程の手順を示すものではない。また、前記従来例に
おいては、フリットガラスからの脱ガスを行う温度条件
が特定されていない。
放出素子、特に表面伝導型電子放出素子を用いたフラッ
トパネル型の画像表示装置の製造方法におけるフリット
ガラスからの脱ガスの工程の手順を示し、またフリット
ガラスからの脱ガスを行う工程条件を示すものである。
べる。
ガス放出を調べる実験を行った。
る。
ガラス基板3−2の上に塗布されている。3−3はヒー
ター、3−4はチャンバーで真空排気系につながれてい
る。3−5は全圧真空計、3−6はQ−MASS計であ
る。フリットガラスは、転移点300℃、軟化点365
℃のタイプのものを用いた。
十分に排気した後、ヒーター3−3によりフリットガラ
ス3−1およびガラス基板3−2を約10℃/minで
加熱し、転移点と軟化点の間の温度320℃で一定温度
に1時間保持した。そのときのチャンバー3−4内の空
間の真空度を全圧真空計3−5で測定した。その後、フ
リットガラス3−1およびガラス基板3−2を冷却し、
再び上記と同じ条件でフリットガラス3−1およびガラ
ス基板3−2を加熱して、再度の測定を行った。その時
の測定結果を図4に示す。
スからのガス放出を示している。
は顕著なガス放出があるが、2回目の測定では1回目よ
りは大分小さい。このガス放出は、フリットガラス表面
に吸着しているガス分子、特に物理吸着しているガス分
子が脱離したものであろう。2回目のガス放出が小さい
のは、一度脱離したガス分子が再吸着していないためと
推定される。
近づくに従い再びガス放出が大きくなり、320℃保持
においてガス放出が減じていく。このガス放出は、フリ
ットガラス内部に溶解しているガス分子が放出されてい
るものと推定される。厳密には、この実験データからだ
けでは放出ガス分子の起源がフリットガラス内部に溶解
しているガス分子だと断定できないが、ガラスの物性か
ら考えて、上記のように結論づけて差し支えないものと
思われる。320℃の保持によりガス放出は減衰してい
くのは、フリットガラス内部に溶解しているガス分子が
取り除かれていく過程を示している。2回目の測定にお
いても、300℃付近以上のガス放出が認められるが、
その量が少ないのは、1回目の加熱・保持の時間だけで
はフリットガラス内部に溶解しているガス分子が完全に
は取り除かれないこと、および一度取り除かれたガス分
子は再吸収されにくいことを示している。
のようである。
子が溶解していると推定される。
ス分子を取り除くには、フリットガラスの転移点付近以
上に加熱保持する必要がある。
分であった場合、あるいは長い時間保持してもフリット
ガラスの表面積が小さかった場合、フリットガラスの内
部に溶解しているガス分子を取りきることは出来ない。
したがって、フリットガラスの脱ガスを行わずに、リア
プレート2−1およびフェースプレート2−3と支持枠
2−4およびスペーサ2−6をフリットガラスで封着し
た場合、フリットガラスの内部には多くのガス分子が溶
解したままになる。そのような工程では、フリットガラ
スはパネル空間2−7の大きなガス放出源になり得る。
の根拠となっている前記の仮定「電子放出素子、特に表
面伝導型電子放出素子を用いた画像表示装置の製造方法
において、パネル空間2−7の内部の最も主要なガス放
出源はフリットガラスである。フリットガラスの脱ガス
が十分に行われない場合はフリットガラスがパネル空間
2−7の内部の残存するガス放出源となる」が正しいこ
とを示している。ただし、厳密には、前記仮定のうち
「パネル空間2−7の内部の最も主要なガス放出源」と
いう結論までは示していない。だが、本実施例により、
本発明が十分パネル空間2−7の真空を高める手段であ
ることは、十分示唆される。
加熱したときのフリットガラスのガス放出を調べた。
い、チャンバー3−4を〜102 PaのN2ガスで満た
し、ヒーター3−3によりフリットガラス3−1および
ガラス基板3−2を約10℃/minで加熱し、320
℃で一定温度に保持した。そのとき、大気圧近くの圧力
で微弱な圧力変動を測定する手段がないため、チャンバ
ー3−4内の空間の圧力変化は測定しなかった。その
後、フリットガラス3−1およびガラス基板3−2を冷
却し、チャンバー3−4を〜10-8Paまで真空に排気
した後、再び上記と同じ条件でフリットガラス3−1お
よびガラス基板3−2を加熱した。そのときのチャンバ
ー3−4内の空間のガス分圧をQ−MASS計3−6で
測定した。
レートに換算したものである。それによれば、N2 ガス
を除きいずれのガスも同様の挙動を示している。
ある。
放出素子を劣化させる要因と考えられている水を取り除
くためには、脱ガス工程の雰囲気は、真空に限らず、水
分含有量の少ない乾燥空気または乾燥窒素あるいは乾燥
不活性ガスでも差し支えない。
画像表示装置を試作した。
子放出素子である。試作した画像表示装置は模式図とし
て図1に示したものであり、またその工程は図6に示す
ものである。なお、この工程においてはスペーサは用い
なかったが、支持部材としては、周囲を囲む支持枠と、
対向する基板間を支えるスペーサとを用いることができ
る。これらの支持枠、フェースプレート、リアプレー
ト、スペーサ等の構成部材により気密容器が形成され
る。
は、図6に示す各工程を表わす。 (R−1)青板ガラスを洗浄し、シリコン酸化膜をスパ
ッタ法で形成したリアプレート上に下配線をスクリーン
印刷で形成した。次に、下配線上に絶縁層を形成し、そ
の上に上配線を形成した。さらに、下配線と上配線とに
接続された素子電極を形成した。 (R−2)次いで、PdOからなる導電性薄膜をスパッ
ター法で形成した後パターニングし、所望の形態とし
た。
した素子電極と導電性薄膜が形成されたリアプレートを
作成した。 (F−1)青板ガラス基板に蛍光体、黒色導電体を印刷
法により形成した。蛍光体膜の内面側表面の平滑化処理
を行い、その後Alを真空蒸着等を用いて堆積させメタ
ルバックを形成した。 (F−2)フリットガラスを印刷によって、所定の位置
に形成した。
ェースプレートを作成した。 (FR)支持枠の所定の位置にフリットガラスを塗布し
た。用いたフリットガラスは、封着温度410℃、転移
点300℃、軟化点365℃のタイプのものである。 (FR−1)上記工程により作成されたフェースプレー
ト、リアプレート、支持枠を真空チャンバー内に導入、
設置した後、真空排気を行った。 (FR−2)真空排気を行いながら、フェースプレー
ト、リアプレート、支持枠を10℃/minでフリット
ガラスの転移点以上、軟化点以下である320℃まで昇
温し、その後5時間保持した。 (FR−3)十分な真空度に達した後、下配線、上配線
を通じて素子電極に電圧を印加し、導電性薄膜にフォー
ミング工程を行った。その後、有機材料ガスとしてアセ
トン10-2Paを導入して、活性化を行った。 (FR−4)その後、封着温度である410℃まで昇温
し、フェースプレートとリアプレートの位置合わせを行
いながら、フェースプレート、支持枠、リアプレートを
接触、加圧して接合したのち、室温まで冷却した。 (FR−5)真空チャンバーから取り出し、このように
してできたパネルを300℃、10時間加熱排気のベー
キング工程を施したのちに、真空排気系との管を封止し
た。 (FR−6)封止後の真空度を維持するため、高周波加
熱法によりゲッター処理を行った。
方法により製造された画像表示装置は、マトリックス配
線である下配線、上配線を通じ、走査信号および変調信
号を不図示の信号発生手段によりそれぞれ印加すること
によって電子放出させ、メタルバックに数kV以上の高
圧を印加することにより放出電子を加速し、蛍光体に衝
突させることにより画像を表示した。
たフリットガラス近傍においても、肉視において発光の
差異は認められなかった。
ように、電子放出素子の性能を示す電子放出電流Ieに
改善が見られた。すなわち、画像表示装置の製造方法に
おいて、フリットの脱ガスを行う工程手順と脱ガス工程
は電子放出素子の劣化の抑止に有効である。
(3)を用いて、図8に示す工程図に従い、画像表示装
置を試作した。本実施例の電子放出素子は、電界放出型
電子放出素子である。
を図9に示す。図9において、9−1はリアプレート、
9−2はフェースプレート、9−3はエミッター、9−
4はゲート電極、9−5はエミッター/ゲート間の絶縁
層、9−6は収束電極であり、支持枠およびフリットガ
ラスの配置は図1に示したものと同じである。
は、図8に示す各工程を表わす。 (R−1)青板ガラスを洗浄し、公知の方法によって、
図9に示すエミッター、ゲート電極、配線等を作成し
た。なお、エミッター材料はMoとした。
した電界放出型電子放出素子が形成されたリアプレート
を作成した。 (F−1)青板ガラス基板に蛍光体、黒色導電体を印刷
法により形成した。蛍光体膜の内面側表面の平滑化処理
を行い、その後Alを真空蒸着等を用いて堆積させメタ
ルバックを形成した。 (F−2)フリットガラスを印刷によって、所定の位置
に形成した。
ェースプレートを作成した。 (FR)支持枠の所定の位置にフリットガラスを塗布し
た。用いたフリットガラスは、封着温度410℃、転移
点300℃、軟化点365℃のタイプのものである。 (FR−1)上記工程により作成されたフェースプレー
ト、リアプレート、支持枠を真空チャンバー内に導入、
設置した後、真空排気を行った。 (FR−2)真空排気を行いながら、フェースプレー
ト、リアプレート、支持枠を10℃/minでフリット
ガラスの転移点以上、軟化点以下である320℃まで昇
温し、その後5時間保持した。 (FR−3)その後、封着温度である410℃まで昇温
し、フェースプレートとリアプレートの位置合わせを行
いながら、フェースプレート、支持枠、リアプレートを
接触、加圧して接合したのち、室温まで冷却した。 (FR−4)真空チャンバーから取り出し、封止後の真
空度を維持するため、高周波加熱法によりゲッター処理
を行った。
方法により製造された画像表示装置は、マトリックス配
線を通じ、走査信号および変調信号を不図示の信号発生
手段によりそれぞれ印加することによって電子放出さ
せ、メタルバックに2kVの高圧を印加することにより
放出電子を加速し、蛍光体に衝突させることにより画像
を表示した。
たフリットガラス近傍においても、肉視において発光の
差異は認められなかった。また、500時間の連続駆動
において、表示画像の有為な輝度低下は認められていな
い。
を用いた画像表示装置について説明したが、潜像を形成
する画像形成装置の気密容器の製造方法にも、本発明
は、適用可能であり、同様の効果を得ることができる。
平面型画像表示装置に用いられる気密容器の製造方法に
おいて、該気密容器の構成部材を接合する接合材を前記
各構成部材に付着する工程と、該接合材の脱ガス工程
と、該脱ガス工程後に、前記各構成部材を前記接合材を
介して接合する封着工程と、により、接着材の表面が露
出している段階で脱ガスを行うため、より完全に脱ガス
を行うことができる。
ル型の画像表示装置の製造方法、特に表面伝導型電子放
出素子を用いた画像表示装置の製造方法において、 (1)支持枠およびスペーサに接合材であるフリットガ
ラスを塗布する; (2)接合材であるフリットガラスを塗布された支持枠
およびスペーサを加熱し、フリットガラスに含まれてい
るガス分子を除去する脱ガス工程を行う;この時の温度
は、フリットガラスの転移点以上、軟化点以下とする;
また、雰囲気は真空、水分含有量の少ない乾燥空気また
は乾燥窒素あるいは乾燥不活性ガスとする; (3)リアプレートに対し、電子放出源を形成する;特
に表面伝導型電子放出素子を用いた画像表示装置の場合
は、フォーミング工程、および活性化工程を行い電子放
出源を形成する; (4)リアプレート、フェースプレート、支持枠、およ
びスペーサを、(1)において塗布された接合材である
フリットガラスを介して封着し、パネルを形成する; (5)ベーキング工程として、パネルを加熱排気する;
のように工程を改善することにより、パネル内の空間に
ガス放出源の残存を無くして、ベーキング工程の後にパ
ネル内の空間を十分に高い真空度に到達させること、お
よび完成したパネルにおいてパネル内の空間の真空が急
速に劣化していくことを防ぐことが可能になった。
られるようになった。
の構成を示す模式図である。
図である。
図である。
出を示す実験結果を示す図である。
出を示す実験結果を示す図である。
化を示す実験データを示す図である。
いた画像表示装置の模式図である。
(リアプレート) 2−2 表面伝導型電子放出素子 2−3 蛍光体が配置された基板(フェースプレー
ト) 2−4 支持枠 2−5 接合材であるフリットガラス 2−6 スペーサ 2−7 フェースプレートとリアプレートとの間の間
隙(パネル空間) 3−1 フリットガラス 3−2 ガラス基板 3−3 ヒーター 3−4 チャンバー 3−5 全圧真空計 3−6 Q−MASS計 9−1 リアプレート 9−2 フェースプレート 9−3 エミッター 9−4 ゲート電極 9−5 エミッター/ゲート間の絶縁層 9−6 収束電極
Claims (13)
- 【請求項1】 平面型画像表示装置に用いられる気密容
器の製造方法において、 該気密容器の構成部材を接合する接合材を前記各構成部
材に付着する工程と、 該接合材の脱ガス工程と、 該脱ガス工程後に、前記各構成部材を前記接合材を介し
て接合する封着工程と、を有することを特徴とする画像
表示装置の製造方法。 - 【請求項2】 蛍光体励起手段が配置された第1の基
板、及び前記蛍光体励起手段により発光する蛍光体が配
置された第2の基板が対向して配置され、該基板間に、
接合材によって固定された支持部材が配置されて構成さ
れた気密容器を備えた画像表示装置の製造方法におい
て、 前記接合材を接合箇所に塗布する塗布工程と、 前記接合材に含まれているガスを除去する脱ガス工程
と、 該脱ガス工程後に前記第1の基板と前記第2の基板と前
記支持部材とを前記接合材を介して接合する封着工程
と、を有することを特徴とする画像表示装置の製造方
法。 - 【請求項3】 前記蛍光体励起手段が、電子放出素子で
あることを特徴とする請求項2に記載の画像表示装置の
製造方法。 - 【請求項4】 前記電子放出素子が、表面伝導型電子放
出素子であることを特徴とする請求項2に記載の画像表
示装置の製造方法。 - 【請求項5】 前記電子放出素子が、電界放出型電子放
出素子であることを特徴とする請求項2に記載の画像表
示装置の製造方法。 - 【請求項6】 前記接合材がフリットガラスであること
を特徴とする請求項1又は2に記載の画像表示装置の製
造方法。 - 【請求項7】 前記塗布工程が、前記第1の基板に前記
蛍光体励起手段を形成する工程の前に行われることを特
徴とする請求項2に記載の画像表示装置の製造方法。 - 【請求項8】 前記接合材を前記支持部材に塗布するこ
とを特徴とする請求項6に記載の画像表示装置の製造方
法。 - 【請求項9】 前記接合材をスペーサに塗布することを
特徴とする請求項6に記載の画像表示装置の製造方法。 - 【請求項10】 前記脱ガス工程が、前記第1の基板に
前記蛍光体励起手段を形成する工程の前に行われ、前記
封着工程の前に行われることを特徴とする請求項2に記
載の画像表示装置の製造方法。 - 【請求項11】 前記脱ガス工程が、前記接合材として
のフリットガラスの転移点以上、軟化点以下で行われる
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像表示装置
の製造方法。 - 【請求項12】 前記脱ガス工程が、真空中で行われる
ことを特徴とする請求項1又は2記載の画像表示装置の
製造方法。 - 【請求項13】 前記脱ガス工程が、水分含有量の少な
い乾燥空気または乾燥窒素あるいは乾燥不活性ガス中で
行われることを特徴とする請求項1又は2記載の画像表
示装置の製造方法。
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JP01475199A JP3454499B2 (ja) | 1999-01-22 | 1999-01-22 | 画像表示装置の製造方法 |
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JP2000215794A true JP2000215794A (ja) | 2000-08-04 |
JP3454499B2 JP3454499B2 (ja) | 2003-10-06 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003068198A (ja) * | 2001-08-28 | 2003-03-07 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 表示装置 |
JP2013053046A (ja) * | 2011-09-05 | 2013-03-21 | Nippon Electric Glass Co Ltd | 封着材料層付きガラス基板 |
-
1999
- 1999-01-22 JP JP01475199A patent/JP3454499B2/ja not_active Expired - Fee Related
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