JP2000215478A

JP2000215478A - 対物レンズ駆動装置

Info

Publication number: JP2000215478A
Application number: JP11013969A
Authority: JP
Inventors: Nobuo Arai; 信夫新井; Hiromitsu Mori; 弘充森
Original assignee: Hitachi Ltd
Current assignee: Hitachi Ltd
Priority date: 1999-01-22
Filing date: 1999-01-22
Publication date: 2000-08-04

Abstract

(57)【要約】【課題】対物レンズ駆動装置内の、対物レンズ、レンズ
ホルダ、フォーカスコイル、トラッキングコイル、小基
板から成る可動部のローリング方向に対する剛性を大き
くし、小型化、薄型化、軽量化が容易で、良好なサーボ
特性を有する光ディスク装置、または、光磁気ディスク
装置を提供する。【解決手段】対物レンズ、レンズホルダ、フォーカスコ
イル、トラッキングコイル等から成る可動部を方持ち支
持する導電性のサスペンション部材の端部を固定支持す
る固定基板側に、導電性サスペンション部材とは接着固
定されており、固定基板とは接着固定されていない剛性
制御板を設ける。また、剛性制御板と固定基板と空隙部
に粘弾性材を充填する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスク、光磁
気ディスク、等の記録及び再生装置に用いられる対物レ
ンズ駆動装置、及びそれを用いたディスク装置に関する
ものであり、特に小型、薄型化が可能な対物レンズ駆動
装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】ＤＶＤ、ＣＤ、ＭＤ等の光ディスク装置
あるいは光磁気ディスク装置においては、情報信号の記
録又は再生に、対物レンズ駆動装置が用いられる。一般
に、対物レンズ駆動装置は、ディスク面上に光スポット
の焦点を合わせるためのフォーカス方向の駆動機構、及
び、特定のトラックに光スポットを位置付けるためのト
ラッキング方向の駆動機構を有している。小型化、薄型
化に適した駆動機構に、対物レンズ、フォーカスコイ
ル、トラッキングコイル等で構成される可動部を棒状の
４本のサスペンションで保持する、バー・サスペンショ
ン方式がある。

【０００３】図４は、バー・サスペンション方式の対物
レンズ駆動装置の斜視図である。図１０に示すように、
対物レンズ駆動装置では、レンズホルダ52に、フォーカ
スコイル53、トラッキングコイル54、基板55が組み付け
られている。レンズホルダ52は、基板55に接続された４
本のサスペンション部材56により支持されている。

【０００４】一方、本駆動装置の磁気回路を構成するヨ
ーク60には、２個のマグネット59が組み付けれている。
また、ヨーク60には、固定基板58を接着した固定部ホル
ダ57が組み付けられており、固定基板58には、上記サス
ペンション部材56の他端が接合されている。そして、固
定部ホルダ57に設けれれた粘弾性材受け口61には、振動
を減衰もしくは吸収する粘弾性材62が充填されており、
サスペンション部材56の不要振動を減少させている。

【０００５】本駆動装置では、固定基板58及び導電性の
サスペンション部材56を介して基板55よりフォーカスコ
イル53及びトラッキングコイル54に電流を供給してお
り、該電流と上記磁気回路に発生する磁束との間に電磁
力を発生させ、対物レンズ51及びレンズホルダ52をフォ
ーカス方向63、及びトラッキング方向64に駆動できるよ
うに構成している。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】従来のバー・サスペン
ション方式の対物レンズ駆動装置は、『光ディスクスト
レージの基礎と応用 P130』（監修；角田義人、編集、
発行；社団法人電子情報通信学会）示されているよう
に、ローリング（図１０の65方向）に対する剛性が低い
ことが知られている。

【０００７】従来のバー・サスペンション方式の対物レ
ンズ駆動装置において、フォーカス方向63またはトラッ
キング方向64に、対物レンズ51、レンズホルダ52、フォ
ーカスコイル53、トラッキングコイル54から成る可動部
が移動すると、バー・サスペンション部のローリング方
向65に対する剛性が低いため、上記可動部が、ローリン
グ方向65に傾いてしまう。

【０００８】上記ローリング方向65の傾き量は、該可動
部のフォーカス方向63、及びトラッキング方向64の移動
量にほぼ比例する。

【０００９】該可動部がローリング方向65に傾いた場
合、対物レンズではコマ収差等の収差が発生し、媒体上
でのレーザービームスポットが広がってしまう。このた
め、記録又は再生時に必要なレーザーパワーが増大す
る、レーザー素子の寿命が低下する、最悪時には、情報
の記録又は再生ができなくなってしまう等の悪影響を生
じる。

【００１０】また、市場要求の強い、小型化、薄型化、
軽量化した対物レンズ駆動装置では、対物レンズ51、レ
ンズホルダ52のみならず、該サスペンション56の間隔も
小さくしなければならない。従来のバー・サスペンショ
ン方式の対物レンズ駆動装置で、サスペンション間隔を
小さくすると、ローリング方向65の剛性はさらに低下す
る。このため、該対物レンズ駆動装置の可動部の微少な
移動に対しても、コマ収差等の収差が増大し、該対物レ
ンズ駆動装置を用いた光ディスク装置または光磁気ディ
スク装置では、所望の可動範囲で情報の記録または再生
が困難となってしまう。

【００１１】本発明の目的は、以上の点を鑑み、簡易な
構成でローリング方向の剛性の高い対物レンズ駆動装
置、及び良好なサーボ特性を有するディスク装置を提供
することにある。

【００１２】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の対物レンズ駆動装置には、対物レンズ、
レンズホルダ、フォーカスコイル、トラッキングコイル
等から成る可動部を方持ち支持する導電性のサスペンシ
ョン部材の端部を固定支持する固定基板側に、該導電性
サスペンション部材とは接着固定されており、該固定基
板とは接着固定されていない剛性制御板を設けてある。

【００１３】また、上記記載の対物レンズ駆動装置を光
ディスク装置、又は、光磁気ディスク装置に搭載する。

【００１４】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態につい
て、図１〜図３を用いて詳細に説明する。

【００１５】図１は本発明による対物レンズ駆動装置の
第１の実施形態を示す概略斜視図、図２は本発明による
対物レンズ駆動装置の第１の実施形態の主要部上面を示
す拡大図、図３は本発明による対物レンズ駆動装置の第
２の実施形態の主要部上面を示す拡大図である。

【００１６】対物レンズ駆動装置１は、光ディスク又は
光磁気ディスク等の情報記録媒体（図示せず）の情報面
に平行、かつ、該情報記録媒体の半径方向に移動可能な
送り基台上（図示せず）に取り付けられている。また、
該送り基台には、半導体レーザ、ビームスプリッタ、各
種レンズ等の光学系装置（図示せず）が配置されてい
る。上記の対物レンズ駆動装置は、前記の送り基台及び
光学系装置と組み合わせることにより、該情報記録媒体
から、情報の記録再生を行なうものである。

【００１７】レンズホルダ52には、対物レンズ51、フォ
ーカスコイル53、トラッキングコイル54、基板55が組み
付けられている。また、ヨーク60には、２個のマグネッ
ト59が組み付けられており、本発明の対物レンズ駆動装
置の磁気回路を構成している。

【００１８】レンズホルダ52は、基板55に接合された４
本の導電性のサスペンション部材56により、弾性支持さ
れている。該レンズホルダ52及び対物レンズ51、フォー
カスコイル53、トラッキングコイル54、基板55は、上記
のように弾性支持されることにより、フォーカス方向及
びトラッキング方向への移動が可能となっている。

【００１９】固定基板58の導体部は、サスペンション部
材56、小基板55を介してフォーカスコイル53及びトラッ
キングコイル54に配線されているので、該固定基板の導
体部からフォーカスコイル53及びトラッキングコイル54
へ駆動電流を供給することができる。

【００２０】図２に示すように本発明の対物レンズ駆動
装置には、対物レンズ51、レンズホルダ52、フォーカス
コイル53、トラッキングコイル54等から成る可動部を方
持ち支持する導電性のサスペンション部材56と、該サス
ペンション部材56の端部を固定支持する固定基板58側
に、該導電性サスペンション部材56とは接着固定されて
おり、該固定基板58とは接着固定されていない剛性制御
板１が設けてある。本発明では、該剛性制御板１と該固
定基板58との間の空隙4は２００μｍに設定した。ま
た、本実施形態の対物レンズ駆動装置の最大厚さは６ｍ
ｍとしてある。

【００２１】上記のような構成とすることにより、対物
レンズ51、レンズホルダ52、フォーカスコイル53、トラ
ッキングコイル54等から成る可動部のトラッキング方向
64では、サスペンション部材56の変位可能な長さが、剛
性制御板が配置されたため短くなるので、剛性は大きく
なる。また、フォーカス方向63では、サスペンション部
材56の変位可能な長さは、該剛性制御板１を設けないと
きとほぼ同じなので、剛性は変化しない。

【００２２】このように、剛性制御板を設けることによ
り、両者の和で決定される該可動部のローリング方向65
の剛性を大きくすることができ、該可動部が所望の動作
範囲内で移動しても、コマ収差等の収差が増大すること
はなく、媒体上でのレーザービームスポットは広がら
ず、該対物レンズ駆動装置を用いた光ディスク装置また
は光磁気ディスク装置では、良好なサーボ特性、及び記
録再生特性を引き出すことができた。

【００２３】さらに、剛性制御板1と固定基板58と空隙
部4の粘弾性材を充填することにより、不要振動を減衰
もしくは吸収することができるので、従来機構の粘弾性
材受け口61が不要となり、小型化、薄型化、軽量化を図
ることができた。

【００２４】図３は本発明の第２の実施形態の主要部を
示す拡大図である。本発明では、該剛性制御板１と該固
定基板58との間の空隙4は３００μｍに設定した。ま
た、本実施形態の対物レンズ駆動装置の最大厚さは６ｍ
ｍとした。このような構成とすることにより、前記第１
の実施形態と同様の効果を得ることができた。

【００２５】

【発明の効果】以上のように本発明によれば、対物レン
ズ51、レンズホルダ52、フォーカスコイル53、トラッキ
ングコイル54等から成る可動部のローリング方向65の剛
性を大きくできるので、該可動部が所望の動作範囲内で
移動しても、媒体上でのレーザービームスポットは広が
らず、良好な記録再生特性を得ることができる。

【００２６】また、上記記載の対物レンズ駆動装置を搭
載することにより、小型、薄型化、軽量化が容易で、良
好なサーボ特性を有する光ディスク装置、または、光磁
気ディスク装置を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の対物レンズ駆動装置の第１の実施形態
を示す概略斜視図である。

【図２】本発明の対物レンズ駆動装置の第１の実施形態
の主要部上面を示す拡大図である。

【図３】本発明の対物レンズ駆動装置の第２の実施形態
の主要部上面を示す拡大図である。

【図４】従来対物レンズ駆動装置の斜視図である。

【符号の説明】３…剛性制御板、４…空隙、５１…対物レンズ、５２…
レンズホルダ、５３…フォーカスコイル、５４…トラッ
キングコイル、５５…基板、５６…サスペンション部
材、５７…固定部ホルダ、５８…固定基板、５９…マグ
ネット、６０…ヨーク、６３…フォーカス方向、６４…
トラッキング方向、６５…ローリング方向。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続きＦターム(参考） 5D118 AA01 AA13 BA01 BB01 BB06 BB07 DC03 FB20 FC07

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】対物レンズを保持するレンズホルダと、前
記レンズホルダに固着され、該レンズホルダをフォーカ
ス方向及びトラッキング方向に変位させるフォーカスコ
イル及びトラッキングコイルと、前記レンズホルダに固
着され、前記レンズホルダを方持ち支持する導電性のサ
スペンション部材の端部を固定支持する基板と、前記サ
スペンション部材の他端部を固定支持する固定基板とを
備え、前記固定基板とサスペンション部材を介して、前
記基板よりフォーカスコイル及びトラッキングコイルに
電流を供給している対物レンズ駆動装置において、前記
導電性サスペンション部材の固定基板側に、該導電性サ
スペンション部材とは固定されており、該固定基板とは
固定されていない剛性制御板を設けたことを特徴とする
対物レンズ駆動装置。
【請求項２】厚さが６ｍｍ以下であることを特徴とする
請求項１に記載の対物レンズ駆動装置。
【請求項３】請求項１又は２に記載の対物レンズ駆動装
置を用いた光ディスク装置、又は、光磁気ディスク装置
であることを特徴とする対物レンズ駆動装置。