JP2000212914A - フェリ―の可動橋装置 - Google Patents

フェリ―の可動橋装置

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JP2000212914A JP1748299A JP1748299A JP2000212914A JP 2000212914 A JP2000212914 A JP 2000212914A JP 1748299 A JP1748299 A JP 1748299A JP 1748299 A JP1748299 A JP 1748299A JP 2000212914 A JP2000212914 A JP 2000212914A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フェリーの主橋角度等を自動制御して省力化
を図り安全性を向上する。 【解決手段】 フェリー2の可動橋装置は、主橋1、昇
降装置3、副橋4、傾斜計5、6、制御装置7、重量車
両通過時に予測制御をするための車軸重量計8、フェリ
ー着岸時に主橋及び副橋を設定するための超音波位置セ
ンサ9及び近接スイッチ10、等を備えていて、ランプ
ウエイ両端の接続部の角度を検出及び制御し、これらが
適当な角度になるように制御装置7で主橋1を昇降制御
する。 【効果】 フェリーの着岸及び車両の乗下船が自動化さ
れ、省力化されると共に車両の腹打ち事故が確実に防止
される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転自在に支持さ
れた一端側及びフェリーの甲板から下ろされるランプウ
エイと連絡される他端側を備え昇降装置で昇降可能にさ
れた主橋と、支点側と自由端側とを備え該自由端側が前
記フェリーのエプロンに乗せられるように前記支点側が
前記他端側で回転自在に支持された副橋とを有する可動
橋装置に関し、特に可動橋の傾斜角度制御技術に関す
る。
【0002】
【従来の技術】フェリーの可動橋装置では、主橋の先端
に副橋が取り付けられ、副橋がフェリーのエプロン上に
下ろされると共に、フェリーのランプウエイが甲板に回
転可能に支持されていてその先端が副橋の支点側に乗
り、ランプウエイと主橋とが連絡して車両の通行を可能
にしているが、フェリーと陸上との高低差を調整するた
めに、主橋を昇降可能にしている。このとき、主橋とラ
ンプウエイ及びランプウエイと甲板の間でそれぞれ角度
θ1 及びθ2 をなす曲がり部が生じ、諸条件によって車
両の通行時にこの角度が常に変動するため、人が操作室
からこの状態を目視して主橋を昇降させて角度を調整
し、曲がり部で車両が腹打ち、鼻打ち及び尻打ちする事
故を防止するようにしている。
【0003】しかしながら、このような操作を人が行う
と、人手が必要になるため省力化を図れないと共に、誤
操作によって車両の接触事故が発生するおそれがある。
なお、カーフェリー用接岸ランプウエイ装置としては、
岸壁上に折り畳んで格納できるような構造上の特徴を持
った装置は提案されている(特開平5−178279号
公報、特開平6−127703号公報参照)が、操作面
で改良された装置は知られていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従来技術に於
ける上記問題を解決し、操作面で省力化が図られると共
に車両通行時の安全性の向上されたフェリーの可動橋装
置を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、請求項1の発明は、回転自在に支持された
一端側及びフェリーの甲板から下ろされるランプウエイ
と連絡される他端側を備え昇降装置で昇降可能にされた
主橋と、支点側と自由端側とを備え該自由端側が前記フ
ェリーのエプロンに乗せられるように前記支点側が前記
他端側で回転自在に支持された副橋とを有する可動橋装
置において、前記主橋の傾斜角に相当する主相当値を測
定する主測定手段と、前記他端側から前記自由端側まで
の垂直距離に相当する副相当値を測定する副測定手段
と、測定された前記主及び副相当値から前記主橋と前記
ランプウエイとでなす陸側角度及び前記ランプウエイと
前記甲板とでなす船側角度を計算する計算手段と、前記
陸側角度と前記船側角度との差が所定値以内になるよう
に前記昇降装置を制御する制御手段と、を有することを
特徴とする。
【0006】請求項2の発明は、上記に加えて、前記主
測定手段と副測定手段とは傾斜計であることを特徴とす
る。
【0007】請求項3の発明は、請求項1の発明の特徴
に加えて、前記一端側に到達するまでの位置に前記車両
の車軸重量を測定する重量測定手段と、該重量測定手段
で測定した前記車軸重量が所定値より大きいときに該車
軸重量に対応して一定時間前記陸側角度を前記船側角度
より所定角度小さくするように前記制御手段に優先して
制御する予測制御部と、を有することを特徴とする。
【0008】請求項4の発明は、回転自在に支持された
一端側及びフェリーの甲板から下ろされるランプウエイ
と連絡される他端側を備え昇降装置で昇降可能にされた
主橋と、支点側と自由端側とを備え該自由端側が前記フ
ェリーのエプロンに乗せられるように前記支点側が前記
他端側で回転自在に支持された副橋とを有する可動橋装
置において、前記副橋が前記エプロンより高い位置にあ
るときに前記エプロンを検知可能なように前記副橋に設
けられた第1検知手段と前記副橋が前記エプロンに乗せ
られたことを検知する第2検知手段と前記第1検知手段
が前記エプロンを検知すると前記第2検知手段が前記副
橋の前記エプロンへの接触を検知するように前記昇降装
置を制御する制御手段と、を有することを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】図1、図2は本発明を適用したフ
ェリーの可動橋装置の全体構成の一例を示す。図3は可
動制御した状態を簡略化して示した図であり、制御状態
を分かり易くするために傾斜角度を実際よりも大きく示
している。
【0010】本装置は、一般的構成として、陸側の一定
位置Pで回転自在に支持された一端側11及びフェリー
2の甲板21から下ろされるランプウエイ22と連絡さ
れる他端側12を備え昇降装置3で昇降可能にされた主
橋1と、支点側41と自由端側42とを備え、自由端側
42がフェリー2のエプロン23に乗せられるように支
点側41が他端側12で回転自在に支持された副橋4と
を有する。ランプウエイ22は甲板21に設けられた支
持点21aによって回転自在に支持されている。符号1
00は操作制御室であり、ランプウエイの両端部分を目
視可能な所に設けられている。
【0011】本装置の可動橋変動制御としては、主橋1
の傾斜角に相当する主相当値として本例では主傾斜角α
を直接測定する主測定手段としての主傾斜計5、他端側
12から自由端側42までの垂直距離である副高さH1
に相当する副相当値として本例では副傾斜角βを測定す
る副測定手段としての副傾斜計6、測定された傾斜角α
及び副高さH1 から主橋1とランプウエイ22との成す
陸側角度θ1 及びランプウエイ22と甲板21との成す
船側角度θ2 を計算する計算手段としての計算部71、
θ1 とθ2 との差が所定値以内になるように昇降装置3
を制御する制御手段としての変動制御部72、等を有す
る。計算部71及び変動制御部72はパソコン等で構成
される制御装置7に組み込まれる。
【0012】昇降装置3は、本例では、門構31で吊り
下げ支持された油圧シリンダ32、ピストン33、ロッ
ド34、連結部材35、油圧ポンプ36、主橋1を昇降
させるための電磁弁37〜40、等で構成されている。
これらの電磁弁は、通常の装置では遠隔開閉されるが、
本発明ではこれに加えて自動開閉される。なお、このよ
うな4個の電磁弁に代えて、三方口切換式の電磁弁を2
個設けたり、その他公知の機構を用いた切換弁1個を設
けるようにしてもよい。又、昇降装置としては、電動式
のものやワイヤー巻取り式のもの等、主橋1を支持昇降
できる他の公知の機構を用いたものであってもよい。
【0013】副橋4は、支点側41で回転自在に支持さ
れているが、図1の二点鎖線で示すようにエプロン23
で支持されない上昇した位置や反対に下降した位置で
も、主橋1に対する角度が上下両方向に一定角度以上に
ならないように、図示しないストッパによって回転を規
制されている。ランプウエイ22は主橋1の他端側12
と連絡して車両を通行できるようにするが、その自由端
側22aは副橋4の支点側41上、あるいはランプウエ
イが短い場合には副橋4の中間部で支持されている。こ
れにより、フェリーが陸から離れる方向に多少動いたと
きでも、ランプウエイ22の自由端側の墜落が防止され
る。
【0014】主傾斜計5は、傾斜角を電圧や電流からな
る電気信号に変換して送信する通常の構造のものであ
る。その測定値は計算部71に送られる。なお、傾斜角
に相当する主相当値は、本例のように主傾斜角α自体で
あってもよいが、例えば他端側12の位置等の主橋1の
適当な所に距離センサを設け、路面等の適当な位置まで
の距離を測定し、この距離と主橋1の距離センサまでの
長さとによって計算したり、油圧シリンダ32の昇降時
のストローク長を検出し、これと主橋の一端側から昇降
位置までの長さとから計算するような方法で求められて
もよい。これらの場合には、距離センサ等が主測定手段
になる。
【0015】副傾斜計6も主傾斜計5と同じ構造のもの
であり、その測定値である副傾斜角βは同様に計算部7
1に送られる。計算部71では、副傾斜計6で測定され
た副傾斜角βと予め入力されている副橋4の長さL1
によって前記副高さH1 を計算する。従って計算部71
も副測定手段である。なお、このような傾斜計に代え
て、副橋4の中央位置より先側に距離センサを設け、フ
ェリーのエプロン23までの垂直距離を測定してこれを
1 に換算したり、支点側41部分に回転角度検出セン
サを設け、副橋の回転角度によってH1 を計算させるよ
うにしてもよい。これらの場合には、距離センサ等が副
測定手段になる。
【0016】計算部71は、上記のように測定手段の一
部分となることもあるが、主として図3に示す陸側及び
船側角度θ1 及びθ2 を以下のように計算する。 H1 =L1 sin β h=H−H1 θ2 ´=sin
-1(h/L2 ) θ2 =θ2 ´+γ θ1 =α−θ2 ´ ここで、L1 、L2 、H及びγは図示の寸法で、副橋及
びフェリーに固有の値で変化しない値であり、制御装置
7を構成するパソコンに予め読み込ませたりフェリー毎
に入力される。従って、測定されたα、βからθ1 、θ
2 を計算することができる。なお、角度γは甲板の傾斜
角(シヤー)である。
【0017】上式をまとめると、 θ1 =α−sin -1((H−L1 sin β)/L2 )−−−−(1) θ2 =sin -1((H−L1 sin β)/L2 )+γ−−−−(2) となる。甲板が水平でシヤーがないときには当然γは0
である。
【0018】変動制御部72は、上記θ1 とθ2 との差
が所定値以内になるように制御するが、θ1 とθ2 とが
ほぼ同じで所定値がほぼ0、即ち(α+β)をほぼ二等
分するように制御することが望ましい。このようにすれ
ば、図4に模擬的に示すように、θ1 +θ2 が大きい場
合でも、ランプウエイ22の両端の22a及び21a部
分でこれらの通路面と車両Cの底部C1 との接触を最も
効果的に回避することができる。
【0019】但し、傾斜角(α+γ)の値が小さいとき
には、θ1 =θ2 に厳密に制御する必要はなく、(θ1
−θ2 )の絶対値<θの制御として、θ1 、θ2 を確実
に車両の腹打ちを防止できる範囲以内に制御すればよ
い。車両の腹打ちを防止できる角度としては、通常、θ
1 <10°、θ2 <10°程度であり、従って(θ1
θ2 )<10°程度の制御を行うことができる。
【0020】変動制御部72による昇降装置2の制御内
容は昇降装置の形式等によって異なるが、図1に示すよ
うに油圧式で電磁弁切換式の装置の場合、例えば絶対値
(θ 1 −θ2 )≦θ=5°の制御を行うとすれば、変動
制御部72は電磁弁37〜40を次のように開閉制御す
る: 角度状態 θ1 >θ2 +5 −5≦θ1 −θ2 ≦5 θ1 <θ2 −5 電磁弁37 開 閉 閉 電磁弁38 閉 閉 開 電磁弁39 開 閉 閉 電磁弁30 閉 閉 開 主橋動作 下降 停止 上昇 これにより、例えばランプウエイの主橋側角度が甲板側
の角度より5°以上大きければ、電磁弁37及び39を
開き、油圧シリンダのピストン33の上側に油を入れ下
側から油を出してピストンを押し下げ、θ1 を小さくし
てθ2 を大きくし、両側の角度差が小さくなると上記各
電磁弁を閉じる。これにより、ランプウエイの両側の角
度が均衡する傾向になり、ランプウエイの主橋側の角度
が小さくなり、この部分を通過するときの車両の安全性
が増す。ランプウエイの主橋側の角度が甲板側の角度よ
り5°以上小さいときには、上記と全く反対の動作を行
わせ、同様に通行時の車両の安全性が確保する。
【0021】本発明の可動橋装置は、以上のような可動
橋の変動制御に加えて予測制御を行うことができる。
【0022】可動橋の予測制御は、図1の装置と共に、
主橋1の一端側11に到達するまでの位置に車両の車軸
重量を測定する重量測定手段としての車軸重量計8及び
制御装置7に設けられた予測制御部73によって行われ
る。予測制御部73では、車軸重量計8で測定した車軸
重量が所定値Wより大きいときに、車軸重量に対応して
一定時間t秒間だけ陸側角度θ1 を船側角度θ2 より所
定角度φだけ小さくするように制御する。この制御は変
動制御部72の制御に優先して行われる。
【0023】車軸重量計8は、検出部の上を車両の車軸
が通過すると、歪みゲージが車輪を介して加えられた重
量に対応した電気信号から成る出力を発生する通常の構
造のものであるが、検出可能な軸重量が30トンで通常
のものより大型である。所定値Wは、本例では15〜2
0トンの範囲のW1 と20トン以上のW2 とに分けられ
ている。一定時間tは30秒になっている。この時間
は、少なくとも、重量車両が遅い速度で車軸重量計8部
分を通過してから主橋1及びランプウエイ22を経由し
て甲板21上に乗り移るまでの時間である。
【0024】重量車両が主橋1からランプウエイ22及
び甲板23上に乗り込むと、フェリーには急激に車軸重
量Wがかかってくる。その結果、フェリーのランプウエ
イ支持点21aが急に低下する。フェリーが比較的小型
である場合には、この低下量は数10センチにもなる。
【0025】このようにフェリー側が急に下がると、変
動制御部72による通常の制御では主橋1の姿勢制御が
間に合わず、θ2 が小さくなってθ1 が大きくなり、相
対的にθ1 を形式する曲がり部で車両が接触しやすくな
る。そこで、瞬間的なθ1 の増加に対応できるように、
前記の如くθ1 を予め所定角度φだけ小さくしておく。
この場合、φは車軸重量やフェリーの傾斜特性等から適
当な値に定められる。本例では、前記車軸重量W1 、W
2 に対してそれぞれφを約3°及び5°にしている。
【0026】重量車両が甲板上に乗って進行すると、下
がっていたランプウエイ側のレベルが回復するので、前
記の如く本例ではtを30秒にしている。一方、重量車
両が連続して車軸重量計8を通過することがあるとすれ
ば、θ1 を小さくする予測制御が連続して行われること
になる。その場合にはθ1 が小さくなり過ぎる可能性が
ある。そのため本例では、上記予測制御を1度行うと、
前記30秒を経過するまでは連続した予測制御を行わな
い制御回路にしている。但し、予測制御量であるφを小
さめにしておき、重量車両が連続する場合にも予測制御
を行わせることも可能である。本発明の可動橋装置は更
に、以上のような可動橋の変動制御及び予測制御と共に
又は単独で可動橋の設定制御を行うことができる。
【0027】可動橋装置の設定制御は、通常の可動橋部
分に加えて、副橋4がエプロン23より高い位置にある
ときにこれを検知可能なように副橋4に設けられた第1
検知手段としての超音波位置センサ9、副橋4がエプロ
ン23に乗せられたことを検知する第2検知手段として
の近接スイッチ10、超音波位置センサ9がエプロン2
3を検知すると近接スイッチ10が副橋4のエプロン2
3への接触を検知するように昇降装置3を制御する制御
手段としての設定制御部74、等によって行われる。
【0028】超音波位置センサ9は、超音波発信部と受
信部とを備えた反射式のもので、対象物の距離に対応し
て電圧又は電流信号を設定制御部74に発信する。設定
制御部74は、この信号を受信し、対象物が海面である
ときに海面までの距離に対応した大きさの信号から、対
象物が海面より十分近いエプロン23に変わったときに
急変した信号を受信すると、フェリーが着岸してエプロ
ン23が所定位置に来たと判断し、昇降装置3を制御す
る。
【0029】このときには、図1の装置で説明したよう
に電磁弁37、39を開いて油圧シリンダのピストンを
下げて主橋1を下降させる。近接スイッチ10は周知の
形式のもので、主橋1の下降によって副橋4の自由端4
2がエプロン23に乗ると、これを検知してオンにな
り、その信号が設定制御部74に送られる。これによ
り、設定制御部74は電磁弁を閉にする。そして、図1
の装置のように変動制御部72が設けられるときには、
この設定によって変動制御部72の制御に移行する。
【0030】設定制御部74には、上記に加えて、フェ
リーの離岸時の制御機能を付加することもできる。その
場合には、例えばフェリーの係船索離脱を検知する係船
解除センサ10aを設け、設定制御部74により、この
離脱信号によって昇降装置を作動させ、主橋1を上昇さ
せ、副橋4の自由端42をエプロン23から離すように
制御する。係船索離脱検知センサとしては、係船索を離
脱させるときに回転されるドラムの回転を検知できるリ
ミットスイッチ等を用いることができる。以上のような
可動橋装置は次のように運転される。
【0031】可動橋装置の制御部としては、既述の如く
変動制御部72、予測制御部73及び設定制御部74が
設けられる。このうち、予測制御部73は変動制御部7
2と共に設けられるが、変動制御部72と設定制御部7
4とは、併設されてもよく又何れか一方だけ設けられて
もよいが、以下ではこれらの全ての制御部が設けられる
ものとして説明する。又、フェリーが入港していなく可
動橋装置が待機している状態から説明する。
【0032】待機状態では、設定制御部74が制御状態
になっていて、超音波位置センサ9は海面からの距離を
検出している。このように長い距離を検知しているとき
には、主橋1は下ろされず適当な高さ位置まで上昇して
いる。そして副橋4は、フェリーが着岸してエプロン2
3がその下に入り得る高さ位置になっている。なお、設
定制御部74が設けられない場合には、人が電磁弁37
〜40を遠隔操作してこのような状態にすることにな
る。待機状態では油圧ポンプ36は停止している。又、
変動制御部72は制御状態を解除されている。
【0033】フェリーが着岸する前になると、人の操作
によって油圧ポンプ36が起動される。なお、油圧ポン
プは連続運転されてもよいし、タイマーやその他の適当
な手段で自動発停されてもよい。フェリーが着岸し、超
音波位置センサ9がエプロン23を検知すると、設定制
御部74は昇降装置3を制御し、副橋4の自由端側42
がエプロン23に乗って近接スイッチ10がこれを検知
するまで主橋1を下降させる。これと前後して係船索が
係止され、フェリーの着岸状態が確立される。その後、
ランプウエイ22が副橋4の支点側41上、あるいはラ
ンプウエイが短い場合には副橋4の中間部に乗せられ、
主橋1と連絡して車両の通行が可能になる。このような
設定制御部74を設ければ、フェリー着岸時の可動橋装
置の設定操作を人が行う必要がなくなり、省力化が図ら
れると共に操作の安全・確実性が向上する。
【0034】ランプウエイ22が乗せられると、変動制
御部72が有効になり、主及び副傾斜計5、6が主橋1
及び副橋4の傾斜角を検出し、これらの検出結果及び予
め入力されたデータから、計算部71がランプウエイ2
2の主橋側及び甲板側の角度θ1 、θ2 を計算し、その
結果によって変動制御部72が昇降装置3を制御し、θ
1 とθ2 との差が小さくなるように、即ち、フェリーの
甲板21と主橋の起点である陸上との高低差によって生
ずる角度を均一的に分担させ、ランプウエイ両端の何れ
か一方側が大きな角度にならないように制御する。
【0035】フェリーに乗っていた車両が順次下船する
と、フェリーの喫水が浅くなって海面からの甲板高さが
上昇すると共に、フェリー内における車両の移動や波等
で甲板面が上下動しやくなる。下船が終了し、フェリー
の軽荷重状態のときに車両が乗船すると、同様に甲板高
さが動く。このようなときにも、変動制御部72によっ
て主橋高さが調整され、ランプウエイの両側の角度が適
正に修正される。
【0036】このような変動制御によれば、車両Cの底
部C1 とランプウエイ両端の角度の付いた通路面との間
隔を常に適正に維持し、車両の腹打ちによる破損事故を
確実に防止することができる。又、このような操作を人
が行う必要がなくなり、省力化が図られると共に、人に
よる誤操作が防止され、車両通過時の安全性を向上させ
ることができる。
【0037】乗船時には、車両は車軸重量計8の敷設さ
れている上を通過する。このとき、車軸重量W1 =15
〜20トン又はW2 ≧20トンの重量車両が通過する
と、車軸重量計8がこれを検出し、その信号を予測制御
部73に送る。予測制御部73は、変動制御部72の制
御に優先して、30秒間だけθ1 がθ2 よりW1 では3
°、W2 では5°小さくなるように昇降装置3を駆動す
る。これにより、重量車両がランプウエイを通過して甲
板に乗り移るときに、甲板面が急に低下してθ2が小さ
くなりθ1 が大きくなっても、そのときのθ1 が過大に
ならず、θ1 部分を通過する車両の腹打ち事故が確実に
防止される。なお、フェリーが大きい場合には、重量車
両の影響も軽減されるので、必ずしもこのような予測制
御を行わなくてもよい。
【0038】車両の乗船が終了すると、ランプウエイの
先端側22aが持ち上げられて副橋4の上から離され、
フェリー側に収納される。その後、フェリーの係船して
いた陸側の係船機が回転して係船索を離脱し、フェリー
の離岸が可能になる。このとき、係船索用の係船機の回
転が検知され、その信号が設定制御部74に入れられ、
設定制御部74は昇降装置3を駆動して主橋1を上昇さ
せ、副橋4をフェリーのエプロン23上から離し、両者
間を円滑に分離させる。その後、全ての電磁弁が閉鎖
し、主橋1はこの位置で位置保持され、次のフェリーの
着岸に備えられる。一方、油圧ポンプは動作を終了し、
通常タイマー等によって自動的に停止される。
【0039】
【発明の効果】請求項1の発明によれば次のような作用
効果が得られる。
【0040】主橋は一端側を回転自在に支持され昇降装
置で昇降されるので、主相当値として例えば主橋の傾斜
角(α)を変化させることができる。副橋は支点側を主
橋の他端側で回転自在に支持されているので、例えば副
橋が回転したときの自由端側の高さである副相当値とし
ての副高さ(H1 )は、他端側の位置を基準として定ま
る。
【0041】副橋の自由端はフェリーのエプロン上にあ
り、エプロンとフェリーのランプウエイの支持点との間
の高さ距離(H)は一定であるので、H−H1 =hとし
てランプウエイの支持点の位置が分かる。そして、他端
側はフェリーのランプウエイと連絡するので、結局hが
他端側を基準としたフェリー側にあるランプウエイの支
持点の高さになる。その結果、α及びhとランプウエイ
の長さ(L2 )とから、主橋とランプウエイとでなす陸
側角度θ1 及びランプウエイと甲板とでなす船側角度θ
2 を計算することが可能になる。
【0042】主及び副測定手段ではそれぞれ主及び副相
当値として例えば上記主傾斜角α及び副高さhを測定で
きる。計算手段は、前記の如くこれらの測定結果及び他
の定まった距離から角度θ1 、θ2 を計算することがで
きる。そして、制御手段は、このようにして計算した角
度の差(θ1 −θ2 )が所定値以内になるように昇降装
置を制御する。
【0043】この所定値は、本発明の目的から車両の通
行が安全になるように定められる。即ち、フェリー側と
陸側とでは高低差があり、通常ランプウエイ両端部では
ランプウエイと主橋及び甲板とが角度θ1 、θ2 を持つ
凸状になるので、例えば所定値を0にしてθ1 =θ2
すれば、両側で車両底部の高さ間隔が同じになり、車両
の腹打ちを最も効果的に防止できる。但し、θ1 とθ2
の合計値が小さいときには、必ずしもこれらを同じ値に
しなくても、一定値範囲内に制御すれば車両の腹打ちを
防止できる。このように適当な範囲を設ければ、制御性
をより良好に維持することができる。
【0044】制御手段によるこのような制御により、潮
汐変化、フェリーの傾斜、動揺、吃水変化等の種々の原
因によってフェリーの高さ位置、従ってランプウエイの
支持位置が変化しても、自動的に車両の安全な通行性を
確保することができる。そして、人の操作が不要になっ
て省力化が図られると共に、人が操作する場合に誤操作
によって車両と通過面とを接触させ、車両を破損するよ
うな事故の発生を確実に防止することができる。又、以
上のような制御手段によれば、フェリーの喫水や傾斜そ
の他の変動条件を検出することなく、陸側の設備だけで
検出及び制御を行うので、複雑なフェリーの船体挙動を
全く考慮する必要がなくなる。そして、制御を簡易且つ
確実にすることができる。請求項2の発明においては、
測定手段として傾斜計を用いるので、簡易且つ確実にラ
ンプウエイ両側の接続部分の角度を測定することができ
る。
【0045】請求項3の発明においては、請求項1の発
明に加えて重量測定手段と予測制御部とを設けるので、
フェリーが比較的小型であるときに重量車両の乗船時の
安全性を一層向上させることができる。
【0046】請求項4の発明においては、フェリーのエ
プロンを検知可能な第1検知手段と副橋がエプロンに乗
せられたことを検知する第2検知手段とエプロンの検知
により副橋のエプロンへの接触を検知するように昇降装
置を制御する制御手段とを設けるので、フェリーの着岸
時の主橋及び副橋の設定を自動的に行うことができる。
その結果、このときの人の操作が不要になって省力化が
図られると共に、着岸時に副橋とエプロンとが衝突する
ような事故を確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したフェリーの可動橋装置の全体
構成の一例を示す説明図である。
【図2】上記装置の概略平面図である。。
【図3】上記装置の角度制御の説明図である。
【図4】車両が主橋とランプウエイとの傾斜した連絡部
分を通過する状態を示す側面図である。
【符号の説明】
1 主橋 2 フェリー 3 昇降装置 4 副橋 5 主傾斜計(主測定手段) 6 副傾斜計(副測定手段) 8 車軸重量計(重量測定手段) 9 超音波位置センサ(第1検知手段) 10 近接スイッチ(第2検知手段) 11 一端側 12 他端側 21 甲板 22 ランプウエイ 23 エプロン 41 支点側 42 自由端側 71 計算部(計算手段) 72 変動制御部(制御手段) 73 予測制御部 74 設定制御部(制御手段) C 車両 H1 副高さ(副相当値) α 主傾斜角(主橋の傾斜角、主相当値) β 副傾斜角(副相当値) θ1 陸側角度 θ2 船側角度
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年1月28日(2000.1.2
8)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項4
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】請求項4の発明は、回転自在に支持された
一端側及びフェリーの甲板から下ろされるランプウエイ
と連絡される他端側を備え昇降装置で昇降可能にされた
主橋と、支点側と自由端側とを備え該自由端側が前記フ
ェリーのエプロンに乗せられるように前記支点側が前記
他端側で回転自在に支持された副橋とを有する可動橋装
置において、 前記副橋が前記エプロンより高い位置にあるときにおい
て前記エプロンが前記副橋の下に入ると前記エプロンを
検知可能なように前記副橋に設けられた第1検知手段
前記副橋が前記エプロンに乗せられたことを検知す
る第2検知手段と前記第1検知手段が前記エプロンを
検知すると前記副橋前記エプロンに乗せられたこと
前記第2検知手段が検知するように前記昇降装置を制御
する制御手段と、を有することを特徴とする。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正内容】
【0035】フェリーに乗っていた車両が順次下船する
と、フェリーの喫水が浅くなって海面からの甲板高さが
上昇すると共に、フェリー内における車両の移動や波等
で甲板面が上下動しやくなる。下船が終了し、フェリ
ーの軽荷重状態のときに車両が乗船すると、同様に甲板
高さが動く。このようなときにも、変動制御部72によ
って主橋高さが調整され、ランプウエイの両側の角度が
適正に修正される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岬 敏彦 兵庫県神戸市中央区東川崎町3丁目1番1 号 川崎重工業株式会社神戸工場内 Fターム(参考) 2D059 BB10

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転自在に支持された一端側及びフェリ
    ーの甲板から下ろされるランプウエイと連絡される他端
    側を備え昇降装置で昇降可能にされた主橋と、支点側と
    自由端側とを備え該自由端側が前記フェリーのエプロン
    に乗せられるように前記支点側が前記他端側で回転自在
    に支持された副橋とを有する可動橋装置において、 前記主橋の傾斜角に相当する主相当値を測定する主測定
    手段と、前記他端側から前記自由端側までの垂直距離に
    相当する副相当値を測定する副測定手段と、測定された
    前記主及び副相当値から前記主橋と前記ランプウエイと
    でなす陸側角度及び前記ランプウエイと前記甲板とでな
    す船側角度を計算する計算手段と、前記陸側角度と前記
    船側角度との差が所定値以内になるように前記昇降装置
    を制御する制御手段と、を有することを特徴とするフェ
    リーの可動橋装置。
  2. 【請求項2】 前記主測定手段と副測定手段とは傾斜計
    であることを特徴とする請求項1に記載のフェリーの可
    動橋装置。
  3. 【請求項3】 前記一端側に到達するまでの位置に前記
    車両の車軸重量を測定する重量測定手段と、該重量測定
    手段で測定した前記車軸重量が所定値より大きいときに
    該車軸重量に対応して一定時間前記陸側角度を前記船側
    角度より所定角度小さくするように前記制御手段に優先
    して制御する予測制御部と、を有することを特徴とする
    請求項1に記載のフェリーの可動橋装置。
  4. 【請求項4】 回転自在に支持された一端側及びフェリ
    ーの甲板から下ろされるランプウエイと連絡される他端
    側を備え昇降装置で昇降可能にされた主橋と、支点側と
    自由端側とを備え該自由端側が前記フェリーのエプロン
    に乗せられるように前記支点側が前記他端側で回転自在
    に支持された副橋とを有する可動橋装置において、 前記副橋が前記エプロンより高い位置にあるときに前記
    エプロンを検知可能なように前記副橋に設けられた第1
    検知手段と前記副橋が前記エプロンに乗せられたことを
    検知する第2検知手段と前記第1検知手段が前記エプロ
    ンを検知すると前記第2検知手段が前記副橋の前記エプ
    ロンへの接触を検知するように前記昇降装置を制御する
    制御手段と、を有することを特徴とするフェリーの可動
    橋装置。
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