JP2000211026A - 管ライニング工法 - Google Patents

管ライニング工法

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JP2000211026A
JP2000211026A JP11015924A JP1592499A JP2000211026A JP 2000211026 A JP2000211026 A JP 2000211026A JP 11015924 A JP11015924 A JP 11015924A JP 1592499 A JP1592499 A JP 1592499A JP 2000211026 A JP2000211026 A JP 2000211026A
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pipe lining
lining material
pipe
heated air
heating
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JP11015924A
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Takao Kamiyama
隆夫 神山
Yasuhiro Yokoshima
康弘 横島
Shigeru Endo
茂 遠藤
Hiroyuki Aoki
啓之 青木
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Shonan Plastic Manufacturing Co Ltd
Yokoshima and Co
All KK
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GET Inc
Shonan Plastic Manufacturing Co Ltd
Yokoshima and Co
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 管路の形態に拘らず熱エネルギーを有効利用
して管ライニング材を均一に加熱して均一に硬化させる
ことができるの管ライニング工法を提供すること。 【構成】 管状樹脂吸着材に未硬化の熱硬化性樹脂を含
浸せしめて成る管ライニング材11を管路1内に挿入し
た後、該管ライニング材11の内部を含む密閉空間S内
に供給される流体圧によって管ライニング材11を膨張
させてこれを管路1の内壁に押圧した状態で、該管ライ
ニング材11を熱媒によって加熱してこれに含浸された
前記熱硬化性樹脂を硬化させるようにした管ライニング
工法において、前記密閉空間Sと加熱部(温水タンク1
6、熱交換パイプ17、温水ポンプ19、ボイラー20
等)及び送風部(ファン26)を含んで循環経路を形成
し、前記熱媒として加熱空気を使用してこれを前記循環
経路内で循環させ、前記管ライニング材11の内部に加
熱空気の循環的な流れを形成してこの循環する加熱空気
によって前記管ライニング材11を加熱する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、未硬化の熱硬化性
樹脂を含浸して成る管ライニング材を用いて老朽化した
管路をライニングしてこれを補修する管ライニング工法
に関する。
【0002】
【従来の技術】下水管等の管路が老朽化した場合、この
管路を地中から屈出することなくその内周壁にライニン
グを施して該管路を補修する管ライニング工法が提案さ
れ、既に実用に供されている。
【0003】ところで、斯かる管ライニング工法の1つ
としては、管状樹脂吸着材に未硬化の熱硬化性樹脂を含
浸せしめて成る管ライニング材を管路内に挿入した後、
該管ライニング材の内部を含む密閉空間内に供給される
流体圧によって管ライニング材を膨張させてこれを管路
の内壁に押圧した状態で、該管ライニング材を熱媒によ
って加熱してこれに含浸された前記熱硬化性樹脂を硬化
させるようにした工法が知られている。
【0004】而して、このような管ライニング工法にお
いて管ライニング材に含浸された熱硬化性樹脂を硬化さ
せるための熱媒としては温水、温水シャワー、スチー
ム、熱風等が使用されていた。
【0005】熱媒として温水を使用する場合、管ライニ
ング材の加圧空間外にボイラー等の加熱設備を設置して
加圧空間を含む循環経路で温水を循環させ、管ライニン
グ材の内部に温水を満たして管ライニング材を加熱する
ために多大な熱エネルギーを要するという問題がある。
【0006】そこで、管ライニング材の内部で温水をシ
ャワリングさせて熱エネルギーの節減を図る方法が提案
されている。この方法では、管ライニング材を空気圧に
よって膨張させてこれを管路の内壁に押圧したまま、該
管ライニング材の内部に配備された温水ホースから温水
をシャワリングさせて管ライニング材の加熱に供し、加
熱に供された温水を管ライニング材内の底部を流して管
ライニング材外へ排出し、この排出された温水をボイラ
ーで再加熱して管ライニング材の加熱に再度供する作業
が連続して行われる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述のよう
な温水のシャワリングを利用する工法では、逆勾配の管
路やなだらかに弛んだ管路等において管ライニング材の
底部に溜る温水が多量となり、熱エネルギーを節減する
ことが不可能であった。
【0008】又、熱媒としてスチームや熱風を使用する
方法では、スチームや熱風を閉ループ内で循環させるこ
となく、管ライニング材の加熱に供されたスチームや熱
風をそのまま管ライニング材外に排出していたため、熱
エネルギーに無駄が多く、多くの熱エネルギーを要する
という問題があった。
【0009】特に、スチームを使用する方法では、スチ
ームが管ライニング材内で冷却されて水滴となり、管ラ
イニング材内の底部に水が溜って管ライニング材の硬化
が妨げられるという問題があった。
【0010】又、熱風を使用する方法では、熱風は管ラ
イニング材の内部で循環的な流れを形成しないために主
に管ライニング材内の上部を流れ、管ライニング材の底
部が十分加熱されないで硬化不良が発生し易いという問
題があった。このため、管ライニング材の底部も十分加
熱されるように熱風の温度を上げると、管ライニング材
の上部が過剰に加熱され、この部分の硬化後の熱収縮が
他の部分よりも大きくなってその部分に大きな残留応力
が発生する。そして、このように硬化後の管ライニング
材の上部に大きな残留応力が発生すると、管路の上部に
接続されている枝管の開口部を覆う管ライニング材の上
部の穿孔作業に際して管ライニング材に割れが発生した
り、穿孔部分がずれるという問題が発生する。
【0011】本発明は上記問題に鑑みてなされたもの
で、その目的とする処は、管路の形態に拘らず熱エネル
ギーを有効利用して管ライニング材を均一に加熱して均
一に硬化させることができるの管ライニング工法を提供
することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、管状樹脂吸着材に未硬化の
熱硬化性樹脂を含浸せしめて成る管ライニング材を管路
内に挿入した後、該管ライニング材の内部を含む密閉空
間内に供給される流体圧によって管ライニング材を膨張
させてこれを管路の内壁に押圧した状態で、該管ライニ
ング材を熱媒によって加熱してこれに含浸された前記熱
硬化性樹脂を硬化させるようにした管ライニング工法に
おいて、前記密閉空間と加熱部及び送風部を含んで循環
経路を形成し、前記熱媒として加熱空気を使用してこれ
を前記循環経路内で循環させ、前記管ライニング材の内
部に加熱空気の循環的な流れを形成してこの循環する加
熱空気によって前記管ライニング材を加熱するようにし
たことを特徴とする。
【0013】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、前記管ライニング材内の底部に加熱空気供
給ホースを配備し、該加熱空気供給ホースに形成された
吐出口から加熱空気を管ライニング材の内部に吐出させ
るようにしたことを特徴とする。
【0014】請求項3記載の発明は、請求項2記載の発
明において、前記吐出口を前記加熱空気供給ホースの全
長に亘って複数形成したことを特徴とする。
【0015】請求項4記載の発明は、請求項1,2又は
3記載の発明において、前記加熱空気供給ホースをナイ
ロン又はEVOHを含む複合フィルムで構成したことを
特徴とする。
【0016】請求項5記載の発明は、請求項1〜3又は
4記載の発明において、前記加熱空気供給ホースの内部
にベルト又はロープを通したことを特徴とする。
【0017】請求項6記載の発明は、請求項1〜4又は
5記載の発明において、前記加熱空気供給ホースを複数
用いることを特徴とする。
【0018】請求項7記載の発明は、請求項1記載の発
明において、前記加熱部は、加熱液体との熱交換によっ
て加熱空気を所定温度に加熱することを特徴とする。
【0019】請求項8記載の発明は、請求項7記載の発
明において、前記加熱液体は温水又は温オイルであるこ
とを特徴とする。
【0020】請求項9記載の発明は、請求項1記載の発
明において、前記送風部は、ファン又はルーツブロアに
よって加熱空気を循環させることを特徴とする。
【0021】請求項10記載の発明は、請求項1記載の
発明において、前記管ライニング材の端部に管ライニン
グ材密閉キャップを取り付けることによって前記密閉空
間を形成し、管ライニング材密閉キャップを管ライニン
グ材取付ノズルと圧力バッグ及び上部密閉ノズルで構成
したことを特徴とする。
【0022】従って、本発明によれば、管ライニング材
を加熱するための熱媒として加熱空気を使用するため、
逆勾配の管路やなだらかに弛んだ管路等に対しても所要
のライニングを確実に施すことができ、熱媒として温水
やスチームを用いた場合のように管ライニング材の底部
に多量の温水が溜る等の不具合を解消することができ
る。
【0023】又、本発明によれば、熱媒としての加熱空
気を閉ループの循環経路内で循環させる方式を採用した
ため、熱エネルギーの無駄を省いて効率の良い加熱を実
現することができるとともに、管ライニング材の内部に
も加熱空気の循環的な流れを形成して管ライニング材を
均一に加熱して均一に硬化させることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。
【0025】図1及び第2図は本発明に係る管ライニン
グ工法を示す断面図、図3は図2のA部拡大詳細図、図
4は図2のB−B線拡大断面図である。
【0026】図1において、1は地中に埋設された下水
管等の管路、2は地上に開口するマンホールであり、管
路1のライニングに際しては図示のようにマンホール2
内に管ライニング材密閉キャップ3が略垂直に挿入セッ
トされる。この管ライニング材密閉キャップ3は、マン
ホール2内の底部に設置された90°エルボ状の管ライ
ニング材取付ノズル4と、地上に設置された上部密閉ノ
ズル5と、これらの管ライニング材取付ノズル4と上部
密閉ノズル5とを連結する可撓性の圧力バッグ6とで構
成されている。そして、上部密閉ノズル5はライニング
材挿入口開閉圧力バッグ32によって塞がれており、該
圧力バッグ32の上部は図示矢印方向(水平方向)に押
圧された一対の挿入口開閉バー33によって閉じられて
いる。尚、圧力バッグ32にはエアーホース8とバルブ
9を介してコンプレッサー10が接続されている。
【0027】又、上記管ライニング材取付ノズル4の管
路1に向かって水平に開口する一端外周部には、管ライ
ニング材11の一端が外側に折り返されて取り付けられ
ている。この管ライニング材11は、外表面が気密性の
高いプラスチックフィルムで被覆された管状樹脂吸着材
に熱硬化性樹脂を含浸せしめて構成されている。尚、管
ライニング材取付ノズル4と圧力バッグ6を省略して管
ライニング材11の一端を上部密閉ノズル5に直接取り
付けるようにしても良い。
【0028】ここで、上記管状樹脂吸着材としてはポリ
エステル、ビニロン、アクリル等のプラスチックファイ
バーから成る不織布が用いられ、これの外表面に被覆さ
れる前記プラスチックフィルムとしてはポリウレタン、
ポリエチレン、ビニロン、EVA又はEVOHを含む複
合フィルムが用いられる。
【0029】又、管状樹脂吸着材に含浸される前記熱硬
化性樹脂としては不飽和ポリエステル樹脂、ビニールエ
ステル樹脂、エポキシ樹脂等が使用される。尚、熱硬化
性樹脂として不飽和ポリエステル樹脂又はビニールエス
テル樹脂を使用する場合、硬化剤(触媒)として有機過
酸化物を使用し、硬化促進剤としてコバルト、マンガン
等の金属粉を用いる。この場合、一定の温度で溶け出す
コーティング材で表面がコーティングされたコーティン
グ金属粉を用いても良い。有機過酸化物としてはキュメ
ンハイドロパーオキサイドの単体或は他種の有機過酸化
物との混合体を使用するのが望ましい。又、熱硬化性樹
脂に充填材としてシリカ、酸化マグネシウム、タルク、
水酸化アルミニウム、アルミナ、ガラスビーズ等を混合
しても良い。
【0030】而して、熱硬化性樹脂を含浸して成る管ラ
イニング材11は、熱硬化性樹脂の硬化を防ぐためにフ
リーザー内又は氷水中に収容保管された状態で施工現場
まで搬送され、前述のように(図1参照)その一端が外
側へ折り返されて管ライニング材取付ノズル4の一端外
周部に取り付けられ、他端は前記圧力バッグ32を気密
に貫通して地上へと延出している。
【0031】ところで、図1に示すセット状態において
は、管ライニング材密閉キャップ3と管ライニング材1
1の内部には密閉空間Sが形成されており、地上に設置
された前記コンプレッサー10を駆動して圧縮エアーを
エアーホース9を介して密閉空間S内に供給すると、管
ライニング材11は圧縮エアーの圧力を受けて図1に示
すように管路1内を反転しながら順次挿入されていく。
尚、管ライニング材11の管路1内への反転挿入には水
圧等の他の圧力流体を用いても良く、或は管ライニング
材11をベルト又はロープによる牽引によって管路1内
に引き込むようにしても良い。
【0032】而して、管ライニング材11が管路1内に
その全長に亘って反転挿入されると、図2に示すよう
に、管ライニング材11の反転端にロープ12によって
取り付けられた加熱空気供給ホース13が管ライニング
材11の内部に引き込まれる。この加熱空気供給ホース
13はナイロン又はEVOHを含む複合フィルムで構成
されており、これには複数の吐出口13aが全長に亘っ
て適当な間隔で形成されている。尚、加熱空気供給ホー
ス13を織布又は不織布で補強されたプラスチックホー
ス或はプラスチック単体ホースで構成しても良い。
【0033】そして、上記加熱空気供給ホース13の端
部は密閉空間S内に引き込まれた加熱空気サクションホ
ース14に接続されており、加熱空気供給ホース12の
内部にはベルト(又はロープ)15が通されている。
尚、このベルト(又はロープ)15は加熱空気供給ホー
ス13を管ライニング材11内の底部に固定しておくと
ともに、加熱空気によって伸び易くなった加熱空気供給
ホース13の引っ張りに対する耐力を高めるためのもの
であって、その一端は加熱空気供給ホース13と共にロ
ープ12によって管ライニング材11の反転端に取り付
けられ、他端は加熱空気サクションホース14に取り付
けられている。
【0034】ところで、加熱空気サクションホース14
は上部密閉蓋7を気密に貫通して密閉空間S外へ延出し
ており、これは地上に設置された温水タンク16内に収
容された熱交換パイプ17に接続されている。
【0035】上記温水タンク16内には温水が収容され
ており、該温水タンク16の下部側壁から導出する温水
パイプ18は温水タンク16の上方に開口し、その途中
には温水ポンプ19とボイラー20が設けられている。
そして、これらの温水タンク16、温水パイプ18、温
水ポンプ19、ボイラー20等は加熱部を構成してい
る。尚、温水タンク16の側壁には、温水の温度を検出
するための温度計21が取り付けられている。
【0036】ここで、上部密閉蓋部分7の構成の構成の
詳細を図3に基づいて説明する。
【0037】上部密閉蓋7は間にパッキン22を挟んで
上部密閉ノズル5の上面に被せられ、その周囲を複数の
Gクランプ23で締め付けられることによって上部密閉
ノズル5に取り付けられている。そして、この上部密閉
蓋7には加熱空気供給口7aと加熱空気排出口7bが形
成されており、加熱空気供給口7aには前記加熱空気サ
クションホース14が気密に貫通している。即ち、加熱
空気サクションホース14の密閉空間S内に臨む部分の
外周には密閉チューブ24の一端が取り付けられてお
り、この密閉チューブ24は加熱空気供給口7aを通っ
て密閉空間S外へ延出し、その端部は外側へ折り返され
て加熱空気供給7a口の外周部に取り付けられている。
従って、加熱空気サクションホース14の加熱空気供給
口7aを貫通する部分は密閉チューブ24によって気密
にシールされるとともに、該密閉チューブ24の変形に
よって加熱空気サクションホース14の上下方向の移動
が許容される。
【0038】一方、加熱空気排出口7bには前記熱交換
パイプ17に連なる加熱空気サクションパイプ25が接
続されており、図2に示すように、加熱空気サクション
パイプ25の途中には送風部を構成するファン26が設
けられている。
【0039】ここで、上記ファン26は図5に示すよう
に構成されている。即ち、モータ27の出力軸27aに
はカップリング28によって回転軸29が連結されてお
り、この回転軸29は加熱空気サクションパイプ25を
気密に貫通してその内部に挿入されており、その端部に
ファン26が取り付けられている。尚、回転軸29が加
熱空気サクションパイプ25を貫通する部分はシールリ
ング30によって気密にシールされている。
【0040】ところで、送風部を図6に示すようなルー
ツブロア26’で構成しても良い。又、図3に示すよう
に、上部密閉蓋7には前記エアーホース8が接続される
とともに、密閉空間S内の圧力を検出するための圧力計
31が取り付けられている。
【0041】而して、図2に示す状態においては、管ラ
イニング材11は密閉空間S内の圧縮エアー圧によって
膨張して管路1の内壁に押圧されているが、この状態で
密閉空間Sとこれに連なる加熱空気サクションホース1
4、熱交換パイプ17及び加熱空気サクションパイプ2
5によって閉ループが形成され、これらは加熱空気の循
環経路を構成しており、この循環経路に温水タンク1
6、温水ポンプ19、ボイラー20等によって構成され
る加熱部とファン26によって構成される送風部が含ま
れている。
【0042】そして、管路1の内壁に押圧された管ライ
ニング材11は、上記循環経路を循環する加熱空気によ
って加熱され、これに含浸された熱硬化性樹脂が硬化せ
しめられる。
【0043】即ち、管ライニング材11の硬化作業に際
しては、加熱部の温水ポンプ19とボイラー20及び送
風部のファン26がそれぞれ駆動され、加熱空気は加熱
部において温水との熱交換によって所定温度に加熱され
る。
【0044】ここで、温水タンク16内の温水は温水ポ
ンプ19によって温水パイプ18を循環し、その途中で
ボイラー20によって加熱されて温水タンク16に戻さ
れる。このような循環によって温水タンク16内の温度
は80℃〜100℃に保たれ、温水タンク16内では熱
交換パイプ17を流れる加熱空気が温水との熱交換によ
って所定温度に加熱される。そして、加熱部において所
定温度に加熱された加熱空気は加熱空気サクションホー
ス14を通って加熱空気供給ホース13に供給される。
【0045】而して、管ライニング材11の内部に導入
された加熱空気供給ホース13に供給される加熱空気は
管ライニング材11内の底部に流れを形成し、加熱空気
供給ホース13に形成された複数の吐出口13aから管
ライニング材11の内部に全長に亘って均一に吐出され
て管ライニング材11を全長に亘って均一に加熱する。
そして、管ライニング材11の加熱に供された加熱空気
はファン26による吸引作用によって管ライニング材1
1内の上部に逆向きの流れを形成し、管ライニング材1
1の上部を加熱しながら上部密閉蓋7に形成された加熱
空気排出口7bに向かって流れる。
【0046】以上のように、管ライニング材11を均一
に加熱して温度が下がった加熱空気は上部密閉蓋7に形
成された加熱空気排出口7bから加熱空気サクションパ
イプ25を通ってファン26に吸引され、ファン26に
よって昇圧された後に熱交換パイプ17へと送り出さ
れ、この熱交換パイプ17を流れる間に温水タンク16
内の温水との熱交換によって所定温度に再加熱される。
そして、再加熱された加熱空気は前述と同様に加熱空気
サクションホース14を経て加熱空気供給ホース13へ
と供給されて管ライニング材11の加熱に供され、以
下、同様に加熱空気が循環経路を連続的に循環すること
によって管ライニング材11が加熱空気によって均一に
加熱され、該管ライニング材11に含浸された熱硬化性
樹脂が硬化し、硬化した管ライニング材11によって管
路1の内壁がライニングされて補修される。
【0047】而して、本発明に係る管ライニング工法に
おいては、管ライニング材11を加熱するための熱媒と
して加熱空気を使用するため、逆勾配の管路やなだらか
に弛んだ管路等に対しても所要のライニングを確実に施
すことができ、熱媒として温水やスチームを用いた場合
のように管ライニング材11の底部に多量の温水が溜る
等の不具合が発生することがない。
【0048】又、熱媒としての加熱空気を閉ループの循
環経路内で循環させる方式を採用したため、熱エネルギ
ーの無駄を省いて効率の良い加熱を実現することができ
るとともに、管ライニング材11の内部にも加熱空気の
循環的な流れを形成して該管ライニング材11を均一に
加熱して均一に硬化させることができる。この結果、管
ライニング材11に不均一な硬化に起因する残留応力が
発生せず、管ライニング材11の穿孔時の割れ穿孔部分
のずれ等の問題が解消される。
【0049】ところで、本実施の形態では単一の加熱空
気供給ホース13を用いたが、複数の加熱空気供給ホー
スを用い、先端部のみから加熱空気を吐出するホースと
全長に亘って加熱空気を均一に吐出するホースを併用す
ることによって加熱効率を高めるようにしても良い。
【0050】又、本実施の形態では、加熱部における加
熱空気の加熱を温水との熱交換によって行うようにした
が、温水に代えて温オイルとの熱交換によって加熱空気
を所定温度に加熱するようにしても良い。
【0051】尚、以上は本発明を特に本管を構成する下
水管等の管路に適用した例について述べたが、本発明は
本管に合流する枝管やマンホールに対しても同様に適用
可能であることは勿論である。
【0052】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、管ライニング材を加熱するための熱媒として加
熱空気を使用するため、逆勾配の管路やなだらかに弛ん
だ管路等に対しても所要のライニングを確実に施すこと
ができ、熱媒として温水やスチームを用いた場合のよう
に管ライニング材の底部に多量の温水が溜る等の不具合
を解消することができるという効果が得られる。
【0053】又、本発明によれば、熱媒としての加熱空
気を閉ループの循環経路内で循環させる方式を採用した
ため、熱エネルギーの無駄を省いて効率の良い加熱を実
現することができるとともに、管ライニング材の内部に
も加熱空気の循環的な流れを形成して管ライニング材を
均一に加熱して均一に硬化させることができるという効
果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る管ライニング工法を示す断面図で
ある。
【図2】本発明に係る管ライニング工法を示す断面図で
ある。
【図3】図2のA部拡大詳細図である。
【図4】図2のB−B線拡大断面図である。
【図5】送風部(ファン)の構成を示す断面図である。
【図6】送風部(ルーツブロア)の構成を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
1 管路 3 管ライニング材密閉キャップ 4 管ライニング材取付ノズル 5 上部密閉ノズル 6 圧力バッグ 11 管ライニング材 13 加熱空気供給ホース 13a 吐出口 15 ベルト(又はロープ) 16 温水タンク 17 熱交換パイプ 18 温水パイプ 19 温水ポンプ 20 ボイラー 26 ファン(送風部) 26’ ルーツブロア(送風部) S 密閉空間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 592004301 株式会社オール 埼玉県所沢市林1丁目194番地の4 (72)発明者 神山 隆夫 神奈川県平塚市代官町31番27号株式会社湘 南合成樹脂製作所内 (72)発明者 横島 康弘 茨城県結城郡石下町大字篠山175−3有限 会社 横島内 (72)発明者 遠藤 茂 茨城県つくば市花畑2−12−4株式会社ゲ ット内 (72)発明者 青木 啓之 埼玉県所沢市林1丁目194番地の4株式会 社オール内 Fターム(参考) 3H025 EA01 EB23 ED02 4F211 AD05 AD12 AD16 AD19 AD20 AG03 AG08 AH43 SA13 SA15 SC03 SD04 SJ01 SJ13 SJ15 SJ22 SN03 SP12 SP15 SP25 SP50

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 管状樹脂吸着材に未硬化の熱硬化性樹脂
    を含浸せしめて成る管ライニング材を管路内に挿入した
    後、該管ライニング材の内部を含む密閉空間内に供給さ
    れる流体圧によって管ライニング材を膨張させてこれを
    管路の内壁に押圧した状態で、該管ライニング材を熱媒
    によって加熱してこれに含浸された前記熱硬化性樹脂を
    硬化させるようにした管ライニング工法において、 前記密閉空間と加熱部及び送風部を含んで循環経路を形
    成し、前記熱媒として加熱空気を使用してこれを前記循
    環経路内で循環させ、前記管ライニング材の内部に加熱
    空気の循環的な流れを形成してこの循環する加熱空気に
    よって前記管ライニング材を加熱するようにしたことを
    特徴とする管ライニング工法。
  2. 【請求項2】 前記管ライニング材内の底部に加熱空気
    供給ホースを配備し、該加熱空気供給ホースに形成され
    た吐出口から加熱空気を管ライニング材の内部に吐出さ
    せるようにしたことを特徴とする請求項1記載の管ライ
    ニング工法。
  3. 【請求項3】 前記吐出口を前記加熱空気供給ホースの
    全長に亘って複数形成したことを特徴とする請求項2記
    載の管ライニング工法。
  4. 【請求項4】 前記加熱空気供給ホースをナイロン又は
    EVOHを含む複合フィルムで構成したことを特徴とす
    る請求項1,2又は3記載の管ライニング工法。
  5. 【請求項5】 前記加熱空気供給ホースの内部にベルト
    又はロープを通したことを特徴とする請求項1〜3又は
    4記載の管ライニング工法。
  6. 【請求項6】 前記加熱空気供給ホースを複数用いるこ
    とを特徴とする請求項1〜4又は5記載の管ライニング
    工法。
  7. 【請求項7】 前記加熱部は、加熱液体との熱交換によ
    って加熱空気を所定温度に加熱することを特徴とする請
    求項1記載の管ライニング工法。
  8. 【請求項8】 前記加熱液体は温水又は温オイルである
    ことを特徴とする請求項7記載の管ライニング工法。
  9. 【請求項9】 前記送風部は、ファン又はルーツブロア
    によって加熱空気を循環させることを特徴とする請求項
    1記載の管ライニング工法。
  10. 【請求項10】 前記管ライニング材の端部に管ライニ
    ング材密閉キャップを取り付けることによって前記密閉
    空間を形成し、管ライニング材密閉キャップを管ライニ
    ング材取付ノズルと圧力バッグ及び上部密閉ノズルで構
    成したことを特徴とする請求項1記載の管ライニング工
    法。
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