JP2000209011A - アンテナガイド用チュ―ブ及びその製造方法 - Google Patents

アンテナガイド用チュ―ブ及びその製造方法

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JP2000209011A
JP2000209011A JP11004474A JP447499A JP2000209011A JP 2000209011 A JP2000209011 A JP 2000209011A JP 11004474 A JP11004474 A JP 11004474A JP 447499 A JP447499 A JP 447499A JP 2000209011 A JP2000209011 A JP 2000209011A
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JP
Japan
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tube
antenna
guide tube
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antenna guide
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JP11004474A
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English (en)
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Masataka Sakurada
正孝 桜田
Masashi Shima
昌司 志摩
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Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】引き出し、収納可能なアンテナを装備した携帯
機器に使用されるアンテナガイド用チューブにおいて水
に濡れた場合でも携帯機器の内部に水が侵入し難く携帯
機器の故障が生じ難いガイド用チューブを提供する。 【解決手段】携帯機器1本体内部に設けられる収納・引
出可能なシャフト状アンテナ2をガイドするための細長
筒状のアンテナガイド用チューブにおいて、携帯機器の
外側方向に向くチューブ6本体外端部6aにその外端部
方向に向かって拡がるフレア部12を備え、携帯機器の
内側方向に向くチューブ6本体内端部6bにそのチュー
ブ6を閉塞する紫外線硬化型樹脂により形成された閉塞
壁13が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、携帯電話器や携帯
情報端末器等の送信や受信ができる携帯機器において、
その機器内に装備されたアンテナを、機器本体外側に引
き出して突出させたり機器内部に収納したりするために
用いられるアンテナガイド用チューブに関し、雨等で携
帯機器が濡れた場合でも、携帯機器内部に水が入り込み
にくい構造を確保するためのアンテナガイド用チューブ
及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図6の正面図、図7の背面図に示すよう
に、一般に携帯用の電話器や情報端末器、携帯用送信器
や受信器等の携帯送受信器1には、送信用、受信用のス
トレートな棒状のアンテナ2が装備され、そのアンテナ
2は、図7に示すように、機器1のケース3(筐体)上
部にある孔設部3aに装着した筒状のアンテナ保持具1
1に嵌挿されて保持されていて、携帯性を向上させるた
めに機器本体1内部から外側に引き出して突出させた
り、機器1内部に収納したりできる構造となっている。
【0003】また、上記携帯機器1は、戸外で使用する
ことが多いために、雨に濡れてしまったり、水をかけて
しまったり、水中に落としたりする等、不用意に水に濡
れてしまう場合があり、水濡れによって機器が故障して
しまわないように防水性が求められている。しかし、上
述のようにアンテナ2を機器1内部に収納できる構造に
した場合には防水性を確保するのが難しく、機器が水に
濡れた場合に機器内部のアンテナ収納構造部分に水が溜
まり易い傾向がある。
【0004】このような代表的な例の携帯電話器につい
て説明すれば、携帯電話器1は良好な通話性を確保する
ために感度のよいアンテナを備えることが要求され、携
帯電話器のアンテナとして次の三つの構造が知られ、即
ち、(a)必要時にのみ外部に引き出される長いアンテ
ナ2を備える構造、(b)常に短いアンテナが外部に出
ている構造、(c)内部に備えられた構造である。
【0005】このうち、(b)の構造は、携帯性を考慮
して短いアンテナにせざるを得ず、従って受信感度ある
いは送信出力精度が犠牲にされる。また、(c)の構造
は、アンテナを機器内部に備えているため受信感度や送
信出力精度が悪く、また、アンテナの長さは機器のサイ
ズに規制されるために、(b)の構造との併用構造とせ
ざるを得なかったり、あるいは(a)の構造におけるア
ンテナ2を引き出すまでの間に使用する内部アンテナ
や、外部アンテナが破損した場合の予備アンテナなどの
用途に限られていた。
【0006】そして、上記(a)のアンテナ構造を採用
すると、最も感度がよいアンテナが得られ、消費電力量
を少なくしたり、電波状態が悪い地域での受信する際に
有効であり多用されている。この構造は長いアンテナの
破損や折損を防ぐために、また、携帯性を向上させるた
めに、通常待機中はアンテナ2を機器1内部にしまって
おくというものである。
【0007】また、通常、使用者に対する電磁波の影響
を回避するための対策として、携帯電話器本体1内部か
ら引き出されたアンテナ2は、携帯電話器1のハウジン
グ3(筐体)やレシーバー4(スピーカー)に対して1
度から8度程度の角度に外側に傾くように設定され、通
話中の使用者の頭部からアンテナ部分ができるかぎり離
れるように設計されている。従ってアンテナ2は、ケー
ス3に対して角度を持って挿入されることになるが、ケ
ース3自体がコンパクトで薄いために、ケース3内にそ
のままの角度で収納する事はでき難い。また、機器1内
部に収納されたアンテナ2が部品を実装している機器内
部の基板等に当たったり衝突したりしないように、適切
な方向に所定の姿勢でアンテナ2をガイドしながら機器
内部に収納する必要がある。
【0008】そのため、図7に示すように、適切な方向
に所定の姿勢でアンテナ2が収納されるように、アンテ
ナ収納ガイド用チューブ6を機器1内部に装備し、それ
に追随させて収納する方法が採られ、このガイド用チュ
ーブ6には、例えば、大きさが内径3.3mm、外径
3.7mmというように、細くて肉薄のチューブ(バイ
プ)が使用されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来の携帯電話器1
は、以上のように日常の僅かな取扱上のトラブルによっ
て水に濡れることがあり、その場合に上記ガイド用チュ
ーブ6は、機器1外側に向いたチューブ6外端部6aの
口部より、そのチューブ6内を通って機器内部に水が侵
入しないように、チューブ6本体内と機器1内部とを互
いに密閉遮断(シーリング)することが必要である。
【0010】特に、携帯機器1のアンテナ2は、機器1
内部にある電気回路との電気的接続の関係から、通常、
図8に示すように、アンテナ2には、その先端側にトッ
ププラグ7(通電端子部)と根元側にボトムプラグ8
(通電端子部)を備え、それぞれが太く形成されてお
り、その中間部9は外周が電気的に絶縁外装処理されて
いるとともに細く形成されている。そのため、引き出す
途中や、収納途中に、携帯機器1におけるアンテナ2の
出入口10で隙間ができ、出入口10と連通するチュー
ブ6内には水が入り易い問題があった。
【0011】この問題点を解決すべく、次のような構造
が検討された。即ち、携帯電話器等の携帯機器1内部に
挿入されているガイド用チューブ6は、材質としてほと
んどがポリエステル系の弾力性を有する樹脂で作成され
ているが、このチューブ6の外端部6aより入り込んだ
水がチューブ6の他端部6b(内端部)より流出して機
器1内部に流入することを防ぐために、このチューブ6
の他端部6bの管状の開口部内に、シート状のシール材
11を嵌め込んで開口部を塞ぎ、このシール材11を接
着性、作業性が良好なα−シアノアクリレートなどの接
着剤でチューブ6側に固定することによりシールする方
法である。
【0012】ところが、チューブ6が極めて細く柔軟で
あるために、チューブ他端部6bの開口部内にシート状
のシール材11を嵌め込む加工作業は加工が難しく、ま
た、そのシール材11をチューブ6に接着剤で固定しよ
うとすると、細いチューブのために乾燥固化に時間が掛
かるなどの問題があった。
【0013】また、チューブ6の内壁面と固定したシー
ル材11との間に、接着剤の充填が不十分であったりし
てピンホール等が発生し易く、水が浸透する危険があ
る。さらに、使用する接着剤に独特の臭いが発生して作
業環境を悪化させたり、α−シアノアクリレートなどの
接着剤においては完全に硬化するまでに樹脂が拡がって
チューブ本体を白化させたりする問題があった。また、
その他にエポキシ樹脂では硬化に時間が掛かりすぎて生
産性に追い付かない等の問題があった。
【0014】本発明は、引き出し、収納可能なアンテナ
を装備した携帯機器に使用されるアンテナガイド用チュ
ーブにおいて、水に濡れた場合でも携帯機器の内部に水
が侵入し難く、携帯機器の故障が生じ難い、ガイド用チ
ューブを提供すること及びそのチューブの製造方法を提
供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
発明は、携帯電話器など携帯機器本体内部に設けられた
収納・引出し可能なシャフト状アンテナをガイドするた
めの細長筒状の携帯機器用アンテナガイド用チューブに
おいて、携帯機器の外側方向に向くチューブ本体外端部
に、その外端部方向に向かって拡がるフレア部を備え、
携帯機器の内側方向に向くチューブ本体内端部に、その
チューブを閉塞する紫外線硬化型樹脂により形成された
閉塞壁が設けられていることを特徴とするアンテナガイ
ド用チューブである。
【0016】また本発明の請求項2に係る発明は、上記
請求項1に係る発明のアンテナガイド用チューブにおい
て、前記チューブ本体内端部に設けられた閉塞壁の先端
外側に凹状空間部が形成されているアンテナガイド用チ
ューブである。
【0017】また本発明の請求項3に係る発明は、上記
請求項2に係る発明のアンテナガイド用チューブにおい
て、前記閉塞壁の厚みが、チューブ本体内径中央よりも
チューブ本体内壁面と接する部分で厚くなっており、該
内壁面と接する部分の厚みが0.5mm〜2.0mmで
あるアンテナガイド用チューブである。
【0018】また本発明の請求項4に係る発明は、上記
請求項1乃至請求項3のいずれか1項に係る発明のアン
テナガイド用チューブにおいて、チューブ本体の材質
が、弾性を有する熱可塑性樹脂からなるアンテナガイド
用チューブである。
【0019】また本発明の請求項5に係る発明は、上記
請求項1乃至請求項4のいずれか1項に係る発明のアン
テナガイド用チューブにおいて、前記紫外線硬化型樹脂
に粘性付与剤が添加されているアンテナガイド用チュー
ブである。
【0020】また本発明の請求項6に係る発明は、上記
請求項5に係る発明のアンテナガイド用チューブにおい
て、前記粘性付与剤が無機充填剤からなるアンテナガイ
ド用チューブである。
【0021】次に本発明の請求項7に係る発明は、チュ
ーブ本体内径より僅かに小さい外径を持ち、紫外線硬化
型樹脂と接着性のない表面コートを施したシャフト状の
受け治具をチューブ本体の下端側からチューブ本体内に
閉塞壁の形成位置まで挿入する工程と、前記チューブ本
体の上端から前記受け治具に向かって紫外線硬化型樹脂
を一定量注入する工程と、前記チューブ本体の上端から
紫外線を照射して、注入された紫外線硬化型樹脂を硬化
させる工程と、チューブ本体の下端側にチューブ本体内
径より僅かに大きい外径を持つテーパー状のフレア形成
用治具を加熱しながら押し当てて、チューブ本体の下端
部を押し拡げる工程とを含むことを特徴とするアンテナ
ガイド用チューブの製造方法である。
【0022】
【作用】本発明のアンテナガイド用チューブは、請求項
1に記載するように、携帯送受信器1の外側方向に向く
チューブ6本体外端部6aに、その外端部方向に向かっ
て拡がるフレア部12を備えているので、携帯送受信器
1のケース3(筺体)に設けたアンテナ取り付け用の孔
設部3aに装着した筒状のアンテナ保持具11に備える
チューブ取付治具に、そのチューブ6のフレア部12を
嵌合することによって、容易にガイド用チューブ6を機
器1内に取り付け装備することが可能となる。
【0023】本発明のアンテナガイド用チューブは、請
求項1に記載するように、携帯送受信器本体のケース3
(筺体)内方に向くチューブ6本体内端部6bにチュー
ブ閉塞用の閉塞壁13が設けられているので、携帯送受
信器1が水に濡れた場合でもチューブ6内に水が入り込
むだけで、閉塞壁13によって携帯送受信器1の内部に
水が入り込むことを防止することができる。
【0024】また、本発明のアンテナガイド用チューブ
は、携帯機器本体のケース3(筺体)内方に向くチュー
ブ6本体内端部6bに設けられるチューブ閉塞用の閉塞
壁13は、紫外線硬化型樹脂を用いて紫外線照射により
形成されているので、前記閉塞壁13は径の小さい細長
いチューブ6の内端部6b内に容易に形成することがで
きる。
【0025】また、本発明のアンテナガイド用チューブ
は、請求項2又は請求項3に記載するように、前記チュ
ーブ6本体内端部6bに設けられた閉塞壁13の先端外
側に凹状空間部14が形成されているので、凹状空間部
14で前記ガイド用チューブ6本体を容易に固定するこ
とが可能である。即ち、チューブ6本体外端部6a側
は、そのフレア部12を前記携帯送受信器1のケース3
(筺体)に設けたアンテナ取り付け用の孔設部3a内に
装着した筒状のアンテナ保持具11に設けたチューブ取
付治具により確実に取り付け固定でき、チューブ6本体
内端部6b側は、ケース3(筺体)内に設けた取り付け
治具をその閉塞壁13の先端外側に設けた前記凹状空間
部14内に嵌合して確実に固定保持でき、よって、ガイ
ド用チューブ6本体をその外端部6aと内端部6bの両
端部にて確実に固定保持することができる。
【0026】なお、そして、上記凹状空間部14を形成
する前記閉塞壁13の厚みは、中央よりもチューブ6本
体と接する部分で厚くなっており、例えばチューブ6本
体と接する部分の厚みを0.5mm以上、2.0mm以
下とすることにより、適切な接触面積を得ることがで
き、製造時に十分な硬化が行われ、さらにチューブ6本
体が変形した場合でも、その変形を吸収し易い作用があ
る。ここで、チューブ本体内面と接する部分の閉塞壁1
3の厚みが0.5mm以下であると、接着面積が狭く、
閉塞壁13はチューブ本体内面から剥がれ易い問題があ
り、また、2mm以上に設定すると、紫外線が透過し難
くなって閉塞壁13に未硬化部分が発生して、強度が低
下し、アンテナ2を汚損する問題があり、また、紫外線
を強く照射すると、その熱によってチューブ本体が軟化
して変形する問題が発生し、したがって0.5〜2.0
mmが必要な条件となる。
【0027】そのために、携帯送受信器1のアンテナ2
をガイド用チューブ6内に沿って収納する際に、ガイド
用チューブ6の長手方向とは異なる方向に力が掛かった
り、携帯送受信器1をかばん等に入れる際に完全に収納
されずに突出しているアンテナ2部分に対して異常な方
向に力が掛かったとしても、ガイド用チューブ6は、そ
の長手方向両端部で確実に固定されているため、ガイド
用チューブ6やアンテナ2が携帯送受信器1の内部で異
常な動きをしたり、それによって内蔵部品を破損したり
する恐れが回避できる。
【0028】また本発明のアンテナガイド用チューブ
は、請求項4に記載するように、チューブ6本体の材質
に弾力性(復元性)のある熱可塑性樹脂を使用している
ため、アンテナ2をその形態に対応して機器1内に収納
することが可能である。即ち、細長い棒状のアンテナ2
本体の収納操作や引き出し操作において、チューブ6本
体の形状をアンテナ2本体の形状に対して柔軟に変化さ
せて対応でき、例えば、チューブ6本体の内径をアンテ
ナ2本体の最大外径よりも僅かに小さく設定したり、チ
ューブ6本体の直線形状をゆるやかな屈曲形状や湾曲形
状にすることによって、チューブ6本体内周面にアンテ
ナ2本体外周面を密着させた状態で円滑にアンテナ2を
出し入れ操作することができる。
【0029】また、本発明のアンテナガイド用チューブ
は、請求項5又は請求項6に記載するように、前記閉塞
壁13の材料である紫外線硬化型樹脂に無機充填剤等の
粘性付与剤が添加されているため、アンテナ2の収納操
作や引き出し操作時にチューブ6が変形した場合でも、
紫外線硬化型樹脂の硬化処理により形成される閉塞壁1
3がチューブ6の内壁面から剥離したり割れたりし難
く、また、アンテナ2本体とチューブ6本体との接触部
分の面積が適度に広がり、チューブ6本体との適度な接
触力(密着力)のある構造を容易に得ることができる。
また、紫外線硬化樹脂を用いて閉塞壁13を形成する場
合に、紫外線硬化型樹脂の粘度が低いと、閉塞壁13を
形成する際にチューブの他の部分に紫外線硬化型樹脂が
漏れてしまうという問題があったがそれが解消される。
また、粘性付与剤に無機充填剤を使用することにより、
安価に且つ容易に得ることが可能な粘性付与剤で効果の
高いアンテナガイド用チューブ6を得ることができる。
【0030】次に、本発明のアンテナガイド用チューブ
の製造方法は、請求項7に記載するように、チューブ6
本体内径より僅かに小さい外径を持ち、紫外線硬化型樹
脂と接着性のない表面コートを施したシャフト状の受け
治具20(マンドレル)をチューブ6本体の下端側から
チューブ6本体内に閉塞壁13の形成位置まで挿入する
工程と、前記チューブ6本体の上端から前記受け治具2
0に向かって紫外線硬化型樹脂を一定量注入する工程
と、前記チューブ6本体の上端から紫外線を照射して、
注入された紫外線硬化型樹脂を硬化させる工程とによ
り、非常に細い内径のチューブ6の内端部6bに閉塞壁
13を容易に成形加工することができ、また、その閉塞
壁13内端部6bの先端外側に、凹状空間部14を容易
に形成加工することができる。
【0031】また、本発明のアンテナガイド用チューブ
の製造方法は、チューブ6本体の下端側(6a)にチュ
ーブ6本体内径より僅かに大きい外径を持つテーパー状
のフレア形成用治具を加熱しながら押し当ててチューブ
6本体の下端部(6a)を押し拡げる工程により、非常
に細い内径のチューブ6の外端部に、その先端方向に向
かって大径となるフレア部12を容易に成形加工するこ
とができる。
【0032】上記のように、本発明のアンテナガイド用
チューブの製造方法は、チューブ6内径より僅かに小さ
い外径を持ち、紫外線硬化型樹脂と接着性のない表面コ
ートを施した受け治具20を、治具先端が形成しようと
する壁に接する位置まで、一方の端からチューブ6内に
挿入する工程と、前記チューブ6の他方の端から、チュ
ーブ6内に所定流動性を示す所定粘度の紫外線硬化型樹
脂を一定量注入する工程と、前記他方の端から紫外線を
照射し、紫外線硬化型樹脂を硬化させる工程とを含むた
め、紫外線硬化型樹脂からなる閉塞壁13をチューブ6
の一端部内に高い位置精度と高い信頼性で形成すること
が可能となる。
【0033】
【発明の実施の形態】本発明のアンテナガイド用チュー
ブを、実施の形態に従って以下に詳細に説明すれば、ア
ンテナガイド用チューブ6は、細長い形状であり、その
長手方向の一端部である携帯送受信器1の外側に向く端
部6aには外側方向に向かって大径に拡がるフレア部1
2を備え、その反対端部である携帯送受信器1の内部に
向く端部6bには、水漏れ防止用の閉塞壁13を備え、
その閉塞壁13は、その先端外側に凹状空間部14を備
えている。
【0034】また、図2は本発明の上記チューブ6の仕
切部分の拡大図であり、チューブ6本体の一端部6bの
約1mm内側に、少なくとも最低厚みが約0.1〜0.
2mmの紫外線硬化型樹脂により形成された前記閉塞壁
13を備えている。
【0035】前記閉塞壁13は、紫外線硬化型樹脂とチ
ューブ6の内周面との間の表面張力によって、その周囲
は立ち上がっているが、このチューブ6本体と接する部
分の厚さが0.5mm以上、2.0mm以下であること
が好ましい。これは、接着力の向上に役立つとともに、
チューブ本体が変形した場合でも、適切に変形を吸収す
ることができる。図示するように、チューブ6のどちら
側にも凹面又は曲率面を付けて、紫外線硬化型樹脂とチ
ューブ6内周面との互いの接着面積を増大させると共
に、中央部分を薄くして、素材のしなやかさを生かし
て、チューブ6を変形させた時にその変形を吸収できる
ようにしている。なお、閉塞壁13は、厚すぎると硬化
に時間を要したり、硬化が十分に行われない等の問題が
生ずる場合がある。
【0036】このように閉塞壁13とチューブ6とで凹
状空間部14が形成されることにより、例えば機器1本
体ハウジングの内部に小さい係合用突起を形成してお
き、その係合用突起に、凹状空間部14を嵌合させるこ
とによって、容易にチューブ6の一端部を係合固定でき
る。このように容易に固定できることにより、アンテナ
2の収納時に力が加わったりした際に、チューブ6やそ
の内部に収納されたアンテナ2が携帯機器1内部で動
き、携帯機器1の内部の部品等を破損することを防止す
ることができる。
【0037】本発明のアンテナガイド用チューブ6は、
携帯送受信器などの携帯機器1の内部に備えられ、一方
端からアンテナ2を収納するために用いられるものであ
り、携帯電話器や情報端末器、無線端末器、さらには携
帯テレビや携帯ラジオ等における送受信用アンテナ2を
収納するために適するものである。なお、アンテナ2以
外にも、例えば吊すための紐、支持用の脚等を収納する
ためにも適するものである。これらアンテナ等の突起物
は、その携帯機器の使用、保管時等に用いられるもので
あるが、携帯する際には障害となるものであるため収納
することが求められている。
【0038】代表的な実施形態として、携帯電話器1の
アンテナ2を収納するためのチューブ6を例に、図1に
基づいて以下に詳細に説明すれば、本発明の携帯送受信
器のアンテナガイド用チューブ6は、例えば内径が3.
3mm、外径が3.7mmというように細くて薄いチュ
ーブである。
【0039】携帯電話器の棒状のアンテナ2は、その先
端に樹脂カバー2aが取り付けられており、図7に示す
ように、通常、使用者への電磁波対策等のため、携帯電
話器のハウジング(筐体)やレシーバー(スピーカー)
から離れるように、1度から8度程度離れるような角度
で設定されている。
【0040】しかし、筐体3内部のアンテナ収納部とな
るアンテナガイド用チューブ6の装備される部分は、隙
間や余裕がほとんど無いので、筐体3の軸に平行な位置
に納めたい。そこでアンテナ2は剛性と適度な弾力性
(柔軟性)を持っていることが適当であり、僅かに曲が
って収納されるようにしてもよい。
【0041】このため、チューブ6の材質は滑り性が良
いもので、且つ柔らかな材質が必要になり、弾力性を有
するエステル系樹脂を使用するのが適当であり、代表的
なものとしては、例えばポリエーテルエステルが挙げら
れる。
【0042】このようなエステル系樹脂は、変性アクリ
ル樹脂に対して高い接着を有するものであり、且つ、紫
外線硬化型の変性アクリル樹脂の紫外線照射による硬化
が、わずか1〜5秒間で達成することに着目し、本発明
においては、アンテナガイド用チューブ6のチューブ本
体材料としてエステル系樹脂、そのチューブの長手方向
一端部を閉塞する閉塞壁の材料として変性アクリル樹脂
を主体とする紫外線硬化型樹脂を使用した。
【0043】このような変性アクリル樹脂として好まし
く用いられるものとしては、ウレタン変性アクリル系樹
脂があげられる。且つ、この変性アクリル樹脂に粘性を
付与することによって、エステル系樹脂等からなるチュ
ーブ本体の変形にも追随し易く、また、紫外線硬化型樹
脂のチューブ一端部内への充填時にも、チューブ本体と
治具との隙間から漏れにくく、更に硬化も容易に行え、
生産性が向上することが判った。
【0044】本発明に用いる閉塞壁13を形成するため
の紫外線硬化型樹脂は、未硬化の状態で2000〜15
000ポイズ程度が良好である。即ち、15000ポイ
ズを越えると、レベリングが悪くなり、充填時にその樹
脂を均等の厚みにしたり、チューブの内壁に行き渡らせ
ることが難しい。また、その樹脂の充填部分が内側の治
具に盛り上がってしまったり、チューブと完全に密着し
なかったりして不良が出やすい。
【0045】また、2000ポイズ未満であると、チュ
ーブ6内径のばらつきで、チューブ内周面と治具との間
に0.06mm程度の隙間が生ずるが、その隙間から樹
脂が漏れやすく、且つ、その漏れた樹脂は紫外線照射で
きないために硬化せず、内面にべと付いて付着し、例え
ばアンテナの接触不良になる等の問題が生じる。
【0046】通常の紫外線硬化する変性アクリル樹脂
は、硬度が硬く、粘性も低い。従って粘度管理として増
粘剤を添加し、且つ、温度管理を行い、上記粘度を保つ
ようにする必要があり、これには無機充填材が良好であ
る。
【0047】シリカを紫外線硬化型樹脂中に5〜30重
量%充填したところ、安定した粘度を保ち、且つ、硬化
した後も、チューブ本体の変形に追随し、チューブから
剥がれたり、割れたり、破れたりしない良好なチューブ
が作成される。特に、閉塞壁形成用樹脂の粘性を適度に
上げて、表面張力を下げる(チューブ本体内周面に対す
る濡れを良くする)ことにより、閉塞壁形成用樹脂の周
囲のチューブ本体内周面との接触部分が曲面状になって
接触面積が拡がり、従って剥離し難く、割れ難くなっ
た。
【0048】紫外線照射の実際は、500〜3000m
J程度であるので、わずか1〜5秒間程度、樹脂を充填
した側から紫外線照射するだけである。本発明のように
閉塞壁そのものを紫外線硬化型の変性アクリル樹脂で形
成すると、生産性が良好であることが判った。
【0049】次に、本発明のアンテナガイド用チューブ
の製造方法の一実施の形態を、図3(a)〜(e)に基
づいて詳細に説明する。
【0050】図3(a)に示すように、棒状のチューブ
保持部20(マンドレル)が規定の長さに設定されて支
持フレーム21に立設されている。このチューブ保持部
20の外径はチューブ6の内径に略等しく設定され、そ
の先端部20aは、図示するように、保持部20の中心
部に向かって高い角部を斜めに切り落とした面取り形状
又はドーム形状などとなっていて、例えば、先端部20
aは、その周囲の角部が曲率半径0.2mmの面取り形
状面を付けてある。
【0051】また、保持部先端部20aの表面にはフッ
素樹脂加工など離型加工処理が施されているか、あるい
は離型剤を時々塗布できるようになっている。
【0052】図3(b)に示すように、円筒状のチュー
ブ6を、その内周面に上記チューブ保持部20を挿入し
て保持する。この際、該チューブ6は、そのチューブ保
持部20外周面とチューブ6内周面との間に僅かなクリ
アランスを持った状態で、又は略密着した状態で保持さ
れる。
【0053】該チューブ6は携帯送受信器のケース3
(筐体)に取り付けられる該チューブ6のアンテナ2の
収納口部側の外端部6aが下方を向きに、携帯送受信器
のケース3(筐体)の内方に向く反対側の内端部6bが
上方を向くように垂直に保持され、そして、その外端部
6aの先端が支持フレーム21面に当接するように保持
される。そして、チューブ6の内端部6b側の先端高さ
が、チューブ保持部20の先端部20aの高さに対して
所定量(例えば2mm程度)だけ高くなるようにチュー
ブ保持部20の長さが調整されて保持され、したがっ
て、保持されたチューブ6の内端部6b側にはチューブ
保持部20先端部20aとの間に所定の空間部6cが確
保される。
【0054】また、使用するチューブ材料は、図示する
ようにチューブ6の一端部にフレア加工をして予めフレ
ア部12が形成されたものを使用してもよいし、単なる
筒状のチューブ材料を使用して、後にフレア加工をして
フレア部12を形成してもよい。
【0055】フレア加工は、プラスチック製の単なる筒
状チューブ6材料の一端側(6b)の開口部に、チュー
ブ本体内径より僅かに大きい外径を持つテーパー状のフ
レア形成用治具を加熱しながら押し当ててその開口部を
押し拡げ、その後冷却することにより成形するものであ
る。
【0056】次に、図3(c)、保持部先端部20aの
上方に、紫外線硬化型樹脂等の閉塞壁形成用樹脂を供給
する充填用ノズル部22(注射針状ノズル)を下向きに
位置決めして配置し、該ノズル部22の先端から閉塞壁
形成用樹脂23を前記空間部6c内に滴下して、保持部
先端部20aが完全に被覆されるまで充填する。この
時、空間部6c内の中央やチューブ6の内周面に閉塞壁
形成用樹脂が均等に回るように、空間部6c領域内でノ
ズル部22を動かしながら充填したり、チューブ6や保
持部20を回転させながら充填することが望ましい。
【0057】続いて、図3(d)、前記保持部先端部2
0aの上方に、前記充填用ノズル部22に代えて紫外線
照射装置24を位置決め配置して、保持部先端部20a
上に充填された閉塞壁形成用樹脂23に向けて紫外光L
を照射する。紫外線照射装置24には、石英グラスファ
イバーで集光したスポットライトが好ましい。例えば2
500mJの紫外線を照射して硬化させる。そして、チ
ューブ保持部20よりチューブ6を外す。
【0058】これにより、図3(e)に示すような、本
発明の携帯送受信器のアンテナガイド用チューブが得ら
れる。
【0059】図6の携帯送受信器の正面図(従来例)、
図7の携帯送受信器の背面図(従来例)に示すように、
本発明の上記携帯送受信器のアンテナガイド用チューブ
6は携帯用の電話器や情報端末器、携帯用送信器や受信
器等の携帯送受信器1内部に取り付け固定されている。
【0060】図7に示すように、このアンテナガイド用
チューブ6は、材質としてポリエステル系樹脂などの弾
力性と適度な剛性を有する樹脂で作成され、送信用、受
信用のストレートな棒状のアンテナ2が適切な方向に所
定の姿勢で収納されるようにするためのものであり、ア
ンテナ2はチューブ6に追従して、そのチューブ6内の
長手方向に収納したり、引き出したりすることができる
ようになっていて、このガイド用チューブ6は、例えば
内径3.3mm、外径3.7mmというように細くて肉
薄のチューブ(バイプ)が使用される。
【0061】上記本発明のガイド用チューブ6には、図
1に示すように、機器1外側に向くチューブ6外端部6
aの口部より、そのチューブ6内を通って機器内部に水
が侵入しないように、機器1内側に向くチューブ6内端
部6b側に、チューブ6本体内と機器1内部とを互いに
密閉遮断(シーリング)する閉塞壁13が設けられてい
る。
【0062】アンテナ2は、図8(従来例)に示すよう
に、機器1内部にある電気回路との電気的接続の関係か
ら、通常、アンテナ2の先端側7と根元側8が太くでき
ており、中間部分9は細くできている。
【0063】携帯電話器等の携帯機器1内部に挿入され
ているガイド用チューブ6に装填される送信用、受信用
のストレートな棒状のアンテナ2は、図7の背面図(従
来例)に示すように、機器1のケース3(筐体)上部に
ある孔設部3aに装着した筒状のアンテナ保持具11に
嵌挿され保持されていて、携帯性を向上させるために機
器本体1内部から外側に引き出して突出させたり、機器
1内部に収納したりできる構造となっている。
【0064】図4、図5は、機器1のケース3(筐体)
上部にある孔設部3aに装着した筒状のアンテナ保持具
11とアンテナ2の部分拡大側断面図である。
【0065】機器1のケース3(筐体)上部に設けた孔
設部3aには、アンテナ保持具11が螺着方式又はロー
レット打ち込み方式にて装着され、該アンテナ保持具1
1の筒内には、その筒内周面に密着するようにリング状
の下部ホルダー部30が落とし込み方式又は螺着方式に
て取り付けられていて、該下部ホルダー部30はアンテ
ナ保持具11の内周面に密着することにより防水用シー
ル材(パッキング材)となっている。
【0066】また、前記アンテナ保持具11には、前記
下部ホルダー部30の上面部及び内周面に対向して、そ
の下部ホルダー部30のリング内に嵌入する筒状の上部
ホルダー部31が螺着している。
【0067】前記リング状の下部ホルダー部30の上面
部にはリング内方に向かって低く傾斜する傾斜面30a
を備え、上部ホルダー部31には、前記傾斜面30aに
対して平行に対向する傾斜面31aと、リング状の下部
ホルダー部30のリング内周面30bと対向する筒部3
1bを備える。なお、下部ホルダー部30とアンテナ保
持具11とを一体化したものでも対応が可能である。
【0068】本発明のアンテナガイド用チューブ6を機
器1内部に取り付ける方法を以下に説明すれば、まず、
アンテナ保持具11内に下部ホルダー部30を取り付け
る。
【0069】次に、アンテナ保持具11に螺着する前の
上部ホルダー部31の筒部31bをチューブ6のフレア
部12のある一端部6a(外端部)の開口部内に差し込
むとともに、前記フレア部12の内面を上部ホルダー部
31の傾斜面31aに密着するようにして、該チューブ
6に上部ホルダー部31を取り付ける。
【0070】次に、上部ホルダー部31を取り付けたチ
ューブ6を、その他端部6b(内端部)側からリング状
の下部ホルダー部30のリング内に嵌入して機器1の内
部に装填し、続いて、上部ホルダー部31を回転させな
がらアンテナ保持具11の内周に螺着して、チューブ6
のフレア部12を上下部ホルダー30、31の互いに対
向する傾斜面30a、31aにて締め付けてチューブ6
を機器1の内部に取り付け固定する。
【0071】図8(従来技術)に示すように、アンテナ
2には、その先端側にトッププラグ7(通電端子部)と
根元側にボトムプラグ8(通電端子部)を備え、それぞ
れが太く形成されており、その中間部9はその外周に絶
縁性の被覆層を備えるなど、外周が電気的に絶縁外装処
理されているとともに細く形成されている。
【0072】図4に示すように、本発明における上部ホ
ルダー部31の内周面には、アンテナ2のトッププラグ
7とボトムプラグ8のそれぞれ外周面と接触して通電す
る弾力性と通電性を備えたインナー端子部32(バネ端
子)が設けられている。
【0073】また、少なくともそれぞれアンテナ保持具
11、上部ホルダー部31は、導電性材料を用いて形成
されるなど通電性を備えており、アンテナ2にて送信、
受信される電気信号は、例えば、アンテナ2、インナー
端子部32、上部ホルダー部31、アンテナ保持具11
を通り、さらに該アンテナ保持具11の内端部に電気的
に接続される通電部33(リード線等)を通って機器1
の内部にある電気回路部(図示せず)に接続している。
【0074】図4は、アンテナ2が収納された状態を示
し、アンテナ2のトッププラグ7の外周面が弾力性のイ
ンナー端子部32と接触して電気的に導通し、図5は、
アンテナ2が引き出された状態を示し、アンテナ2のボ
トムプラグ8の外周面が弾力性のインナー端子部32と
接触して電気的に導通する。されている。インサートか
らはリード線等(図示せず)で、携帯電話の内部に接続
されている。
【0075】
【発明の効果】本発明は、ガイド用チューブの一端部
(機器内部側の端部)に紫外線硬化型樹脂により閉塞壁
を形成するものであり、閉塞壁には従来のようなピンホ
ール等の発生が無く、確実な閉塞機能を備えた閉塞壁が
得られ、携帯機器が水に濡れた場合でもアンテナガイド
用チューブから携帯機器内部に水が入り込むことを防止
でき、水濡れによる携帯機器の故障を回避できる。
【0076】また、本発明は、機器1内部にガイド用チ
ューブを取り付け固定する際において、チューブの内端
部に凹部空間部を形成してあるため、チューブ本体を機
器内部においてその外端部と内端部の両端で容易に且つ
確実に固定保持することが可能であり、携帯機器の内部
の部品等に損傷が生じ難い携帯機器用のアンテナガイド
用チューブを得ることができる。
【0077】また、アンテナガイド用チューブは柔軟性
があるため、携帯機器や収納するアンテナ等の形態に整
合させて携帯機器内にチューブを収納することができ、
様々な携帯機器の多様なアンテナの形態に対応させて収
納するアンテナガイド用チューブを得ることができる。
【0078】また、閉塞壁の製造時において、その閉塞
壁形成用樹脂とチューブ内周面との間の表面張力の関係
から閉塞壁形成用樹脂のチューブ本体との接触部分の面
積が広がり、チューブ本体との接着力が高い構造の閉塞
壁を容易に得ることができるため、アンテナの出し入れ
時にチューブが変形した場合でも、閉塞壁がチューブか
ら剥がれ難く、割れ難い携帯機器用チューブを得ること
が可能であり、また耐久性に優れ、繰り返し使用に耐え
るガイド用チューブを得ることができる。
【0079】また、携帯電話器のアンテナガイド用チュ
ーブとして、アンテナが機器のケース(ハウジング)内
の収納角度(ガイド用チューブの固定角度)と異なる角
度で引き出されて使用されるように設計されていても、
収納時には確実にアンテナをガイド用チューブに沿って
収納できるアンテナガイド用チューブを得ることができ
る。
【0080】また、紫外線硬化樹脂からなる閉塞壁を高
い位置精度と高い信頼性で形成することが可能となるた
め、携帯機器内部に水が入り込みにくく、携帯機器に故
障を生じさせ難い携帯機器用のアンテナガイド用チュー
ブを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態におけるアンテナガイド
用チューブの側面図及びその部分断面図。
【図2】本発明の一実施の形態におけるアンテナガイド
用チューブの閉塞壁部分の拡大側断面図。
【図3】本発明の一実施形態におけるアンテナガイド用
チューブの製造工程を説明する概略図。
【図4】本発明の一実施の形態におけるアンテナガイド
用チューブのアンテナ保持具部分の拡大側断面図。
【図5】本発明の一実施の形態におけるアンテナガイド
用チューブのアンテナ保持具部分の拡大側断面図。
【図6】一般的な携帯用送受信機器の正面図。
【図7】一般的な携帯用送受信機器の背面図。
【図8】一般的な携帯用送受信機器に使用されるアンテ
ナの全体図。
【符号の説明】
1…携帯用送受信機器 2…アンテナ 3…ケース 4
…スピーカー 5…マイクロフォン 6…アンテナガイド用チューブ
7…トッププラグ 8…ボトムプラグ 9…アンテナ中間部 10…アンテナ2の出入口 11…アンテナ保持具 1
2…フレア部 13…閉塞壁 14…凹部空間部 20…チューブ保持具(マンドレル) 21…支持フレ
ーム 22…樹脂充填用ノズル部 23…閉塞壁形成用樹脂
24…紫外線照射装置 30…下部ホルダー部 31…上部ホルダー部 32…
インナー端子部 33…リード部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】携帯電話器など携帯機器本体内部に設けら
    れた収納・引出し可能なシャフト状アンテナをガイドす
    るための細長筒状の携帯機器用アンテナガイド用チュー
    ブにおいて、携帯機器の外側方向に向くチューブ本体外
    端部に、その外端部方向に向かって拡がるフレア部を備
    え、携帯機器の内側方向に向くチューブ本体内端部に、
    そのチューブを閉塞する紫外線硬化型樹脂により形成さ
    れた閉塞壁が設けられていることを特徴とするアンテナ
    ガイド用チューブ。
  2. 【請求項2】前記チューブ本体内端部に設けられた閉塞
    壁の先端外側に凹状空間部が形成されている請求項1記
    載のアンテナガイド用チューブ。
  3. 【請求項3】前記閉塞壁の厚みが、チューブ本体内径中
    央よりもチューブ本体内壁面と接する部分で厚くなって
    おり、該内壁面と接する部分の厚みが0.5mm〜2.
    0mmである請求項2記載のアンテナガイド用チュー
    ブ。
  4. 【請求項4】チューブ本体の材質が、弾性を有する熱可
    塑性樹脂からなる請求項1乃至請求項3のいずれか1項
    記載のアンテナガイド用チューブ。
  5. 【請求項5】前記紫外線硬化型樹脂に粘性付与剤が添加
    されている請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載の
    アンテナガイド用チューブ。
  6. 【請求項6】前記粘性付与剤が無機充填剤からなる請求
    項5記載のアンテナガイド用チューブ。
  7. 【請求項7】チューブ本体内径より僅かに小さい外径を
    持ち、紫外線硬化型樹脂と接着性のない表面コートを施
    したシャフト状の受け治具をチューブ本体の下端側から
    チューブ本体内に閉塞壁の形成位置まで挿入する工程
    と、前記チューブ本体の上端から前記受け治具に向かっ
    て紫外線硬化型樹脂を一定量注入する工程と、前記チュ
    ーブ本体の上端から紫外線を照射して、注入された紫外
    線硬化型樹脂を硬化させる工程と、チューブ本体の下端
    側にチューブ本体内径より僅かに大きい外径を持つテー
    パー状のフレア形成用治具を加熱しながら押し当てて、
    チューブ本体の下端部を押し拡げる工程とを含むことを
    特徴とするアンテナガイド用チューブの製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013017061A (ja) * 2011-07-05 2013-01-24 Tw Denki Kk 携帯端末用アンテナ構造及びその組付方法並びに携帯端末

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