JP2000208847A - レ―ザ装置のレ―ザビ―ムプロファイル調整装置 - Google Patents

レ―ザ装置のレ―ザビ―ムプロファイル調整装置

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JP2000208847A
JP2000208847A JP11005496A JP549699A JP2000208847A JP 2000208847 A JP2000208847 A JP 2000208847A JP 11005496 A JP11005496 A JP 11005496A JP 549699 A JP549699 A JP 549699A JP 2000208847 A JP2000208847 A JP 2000208847A
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laser
beam profile
slit
narrowing module
band
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JP11005496A
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English (en)
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Takashi Suzuki
孝 鈴木
Yuichi Takabayashi
有一 高林
Satoru Butsushida
了 仏師田
Motoharu Nakane
基晴 中根
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Komatsu Ltd
Original Assignee
Komatsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】レーザビームLのビームプロファイルの調整を
レーザ装置が組み立てられた後でも容易に行うことがで
きるようにする。 【解決手段】狭帯域化モジュール2と、レーザチャンバ
3と、スリットSとのうちでいずれか2つが、放電電極
10、13の放電幅方向Xに沿って移動手段6、8によ
って移動される。これによりスリットSを通過したレー
ザビームLのビームプロファイルを、所望のビームプロ
ファイルに、つまり光強度分布を光強度最大値Iを中心
に左右対称形状にすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザ装置に関
し、特に放電電極の放電幅方向に沿った光強度分布を示
すビームプロファイルを所望のビームプロファイルに調
整する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体製造用の縮小投影露光装置の光源
としてエキシマレーザが使用されている。この縮小投影
露光用エキシマレーザ装置においては、線幅を1pm以
下まで狭帯域化するという要求の他に、放電電極の放電
幅方向に沿った光強度の分布つまりビームプロファイル
の対称性が要求されている。
【0003】図9は、従来のエキシマレーザ装置の構造
を例示するものである。
【0004】このエキシマレーザ装置では、狭帯域化モ
ジュール2と、レーザチャンバ3と、スリット部材1
と、フロントミラー5とが光軸Jに沿って配設されてい
る。そしてこれら狭帯域化モジュール2とレーザチャン
バ3とスリット部材1とフロントミラー5はそれぞれ、
レーザフレーム4に固定されている。
【0005】レーザチャンバ3の内部にはレーザガス
(例えば、KrFエキシマレーザガスでは、F2、K
r、Neガス)が循環可能に充填されているとともに、
主放電電極10(手前側)、13(奥側)が設けられて
いる。なお主放電前に予備電離を行う予備電離電極、レ
ーザガスを放電部に強制的に送り込む送風機、レーザガ
スを冷却するラジエータ、レーザチャンバ3から光を外
部に取り出すウインドなどについてもレーザチャンバ3
に設けられている。
【0006】図10は、図9のレーザ装置をフロントミ
ラー5側から見た図であり、主放電電極10、13とス
リット部材1との配置関係を示している。
【0007】主放電電極10、13は所定の放電幅を有
した電極であり、レーザチャンバ3内部に上下に対向す
るように、かつそれぞれがレーザチャンバ3の長手方向
に沿って延在するように配置されている。主放電電極1
0、13は、図示していない電源回路から所定の電圧が
印加された場合に鉛直方向(同図においてY方向)に沿
った放電を引き起し、レーザチャンバ3の内部に充填さ
れたレーザガスを励起してレーザビームを発振出力させ
る。ここで放電電極10、13間の放電方向(Y方向)
に対して垂直な方向を放電幅方向(X方向)と定義す
る。
【0008】スリット部材1は、放電電極10、13間
の放電によって発振出力されるレーザビームの断面形状
を所定の長方形状に制限して通過させるために設けられ
ている。
【0009】すなわちスリット部材1には、レーザチャ
ンバ3から出力されるレーザビームを放電方向Yに沿っ
て所定の高さに制限するとともに、放電幅方向Xに沿っ
て所定の幅Wに制限するスリットSが長方形状に形成さ
れている。
【0010】フロントミラー5は、レーザチャンバ3か
ら出力される光の一部を反射させる一方、反射されない
残りの光を透過させるハーフミラーである。
【0011】狭帯域化モジュール2は、グレーティン
グ、プリズムなどの各種光学部品によって構成されてお
り、レーザチャンバ3から出力される光を反射させると
ともにスペクトル線幅の狭帯域化を行う。
【0012】レーザチャンバ3の内部に充填されている
レーザガスは主放電電極10、13間の放電によって励
起される。励起されたガスが基底状態へ戻る際に発生す
る光は、スリットSを介してフロントミラー5と狭帯域
化モジュール2内部の光学部品との間で共振し、励起さ
れたレーザ媒質ガスにより誘導放出を生じて光エネルギ
ーが増幅される。そして、この光エネルギーが所定のし
きい値を越えた時点で、所望のエネルギーのレーザビー
ムLがフロントミラー5から外部へ出射される。
【0013】図11は、図9のレーザ装置をフロントミ
ラー5側から見た図であり、スリットSを通過した後の
レーザビームの断面形状が長方形状になっていることを
示している。
【0014】そして、この図11のA−A断面のビーム
プロファイルつまり放電幅方向Xに沿った光強度の分布
を図12に示す。
【0015】同図において、縦軸はレーザビームの光強
度を表しており光強度の最大値をIで示している。
【0016】ここでFWHMは、光強度がI/2になる
ときのレーザビーム幅のことである。また1/e2は、
光強度がI/e2になるときのレーザビーム幅のことで
ある。
【0017】この図12はビームプロファイルが光強度
最大値Iを中心として放電幅方向Xに左右対称となる場
合を示している。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】レーザビームLを半導
体ウェハなどの露光に用いる場合に露光面にムラを起こ
させないためには、図12に示すように、レーザビーム
Lのビームプロファイルが、光強度最大値Iを中心に放
電幅方向Xに左右対称になっている必要がある。
【0019】しかしながら、スリット部材1、狭帯域化
モジュール2、レーザチャンバ3の寸法バラツキや、こ
れらをレーザフレーム4に固定する際の位置のバラツキ
等に起因して各モジュール1、2、3間で光軸Jがずれ
てしまいレーザビームLのビームプロファイルが図12
に示すような対称にならないことがある。
【0020】そこで従来はレーザ装置の組立時に、スリ
ット部材1および狭帯域化モジュール2およびレーザチ
ャンバ3を、レーザフレーム4から外したり戻したりす
る作業を行うことによって、スリット部材1および狭帯
域化モジュール2およびレーザチャンバ3の固定位置を
微調整し各モジュール1、2、3同士の光軸Jを一致さ
せレーザビームLのビームプロファイルが対称になるよ
うに調整していた。
【0021】しかしスリット部材1および狭帯域化モジ
ュール2およびレーザチャンバ3を、レーザフレーム4
から外したり戻したりする作業を行うことでなされる調
整作業は煩雑であり手間がかかる。しかも、かかる調整
作業はレーザ装置の組立時しか実質的に行うことができ
ず一旦レーザ装置が組上がった後ではビームプロファイ
ルの微調整を容易に行うことができなかった。
【0022】本発明はこのような実状に鑑みてなされた
ものであり、レーザビームLのビームプロファイルの調
整をレーザ装置が組み立てられた後でも容易に行うこと
ができるようにすることを解決課題とするものである。
【0023】
【課題を解決するための手段および作用効果】そこで本
発明では、放電電極間で放電を行うことによりレーザビ
ームを発振出力するレーザチャンバと、前記レーザチャ
ンバから出力されたレーザビームを入射することにより
レーザビームの狭帯域化を行う狭帯域化モジュールと、
前記レーザチャンバから出力されたレーザビームを通過
させ、前記放電電極の放電幅方向に沿った光強度の分布
を示すビームプロファイルを所望のビームプロファイル
にして出力するスリットとを具え、前記狭帯域化モジュ
ールと前記スリットとによって前記レーザチャンバが挟
まれるようにこれら狭帯域化モジュールと、前記レーザ
チャンバと、前記スリットとを、前記レーザビームに沿
って配置したレーザ装置のレーザビームプロファイル調
整装置において、前記狭帯域化モジュールと、前記レー
ザチャンバと、前記スリットとのうちでいずれか2つ
を、前記放電電極の放電幅方向に沿って移動させる移動
手段を具えたことを特徴とする。
【0024】この発明によれば、図1に示すように狭帯
域化モジュール2と、レーザチャンバ3と、スリットS
とのうちでいずれか2つが、放電電極10、13の放電
幅方向Xに沿って移動手段6、8によって移動される。
これにより図4(b)に示すようにスリットSを通過し
たレーザビームLのビームプロファイルを、所望のビー
ムプロファイルに、つまり光強度分布を光強度最大値I
を中心に左右対称形状にすることができる。
【0025】本発明によれば移動手段6、8によってレ
ーザビームLのビームプロファイルの調整を行うように
しているので、レーザビームLのビームプロファイルの
調整をレーザ装置が組み立てられた後でも容易に行うこ
とができる。
【0026】また特に狭帯域化モジュール2と、スリッ
トSとを、放電電極10、13の放電幅方向Xに沿って
移動させる移動手段6、8を設けた場合には、重量のあ
るレーザチャンバ3を移動させる必要はなく軽量の狭帯
域化モジュール2と、スリットSを移動させればよいの
で、移動手段6、8を構成する部品を軽量かつ微小にす
ることができる。このためビームプロファイルの調整に
かかる労力が削減され、調整時間が短縮され、ビームプ
ロファイルの微調整が可能となる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明に係
るレーザ装置のレーザビームプロファイル調整装置の実
施形態について詳細に説明する。
【0028】図1は、レーザ装置に組み込まれたレーザ
ビームプロファイル調整装置の第1の実施形態を示した
ものである。なお図1において、前述の図8と同一の構
成要素には同一の符号を付しており、これらの構成要素
の説明については適宜省略する。
【0029】このレーザ装置では、狭帯域化モジュール
2と、レーザチャンバ3と、スリット部材1と、フロン
トミラー5とが光軸Jに沿って配設されている。すなわ
ち狭帯域化モジュール2とスリット部材1とによってレ
ーザチャンバ3が挟まれるようにこれら狭帯域化モジュ
ール2と、レーザチャンバ3と、スリット部材1とが、
レーザビームLに沿って配置されている。
【0030】レーザチャンバ3とフロントミラー5は、
レーザフレーム4に固定されており、狭帯域化モジュー
ル2とスリット部材1とはそれぞれ、レーザフレーム4
に対して相対的に移動できるようにレーザフレーム4に
配設されている。
【0031】スリット部材1にはスリットSが形成され
ている。レーザチャンバ3には対向する放電電極10、
13が図1の紙面方向に沿って配置されている。
【0032】図2は図1のレーザ装置をフロントミラー
5側からみた図であり、図1に示すスリット部材1およ
びスリット調整ボルト6およびスプリング7の配置態様
およびこれらと放電電極10、13の配置関係を示して
いる。
【0033】すなわちスリット部材1を移動させる移動
手段は、スリット部材1に一端が接続され、レーザフレ
ーム4に形成された孔11に螺合する位置が変化するこ
とで放電電極10、13の放電幅方向Xに沿って移動す
るスリット調整ボルト6と、スリット部材1に一端が接
続され他端がレーザフレーム4に接続されスリット部材
1に対してスリット調整ボルト6の移動位置に応じたバ
ネ力を付与することでスリット部材1をスリット調整ボ
ルト6の移動位置に応じた位置に保持するスプリング7
とから構成されている。
【0034】スリット調整ボルト6は、ボルト6を回転
させることによってレーザフレーム4に形成された孔1
1に対するボルト長手方向の螺合位置が変化され放電幅
方向Xに沿って移動され、これによりスリット部材1が
放電幅方向Xに沿って移動される。このためボルト6の
回転位置の調整によってスリット部材1を放電幅方向X
に沿った所定位置に位置決めすることができる。
【0035】また図3は図1のレーザ装置をフロントミ
ラー5側からみた図であり、図1に示す狭帯域化モジュ
ール2および狭帯域化モジュール調整ボルト8およびス
プリング9の配置態様およびこれらと放電電極10、1
3の配置関係を示している。
【0036】狭帯域化モジュール2を移動させる移動手
段は、狭帯域化モジュール2に一端が接続され、レーザ
フレーム4に形成された孔12に螺合する位置が変化す
ることで放電電極10、13の放電幅方向Xに沿って移
動する狭帯域化モジュール調整ボルト8と、狭帯域化モ
ジュール2に一端が接続され他端がレーザフレーム4に
接続され狭帯域化モジュール2に対して狭帯域化モジュ
ール調整ボルト8の移動位置に応じたバネ力を付与する
ことで狭帯域化モジュール2を狭帯域化モジュール調整
ボルト8の移動位置に応じた位置に保持するスプリング
9とから構成されている。
【0037】狭帯域化モジュール調整ボルト8は、ボル
ト8を回転させることによってレーザフレーム4に形成
された孔12に対するボルト長手方向の螺合位置が変化
され放電幅方向Xに沿って移動され、これにより狭帯域
化モジュール2が放電幅方向Xに沿って移動される。こ
のためボルト8の回転位置の調整によって狭帯域化モジ
ュール2を放電幅方向Xに沿った所定位置に位置決めす
ることができる。
【0038】つぎに実施形態のビームプロファイル調整
の態様について図4〜図6を参照して説明する。
【0039】図5は、スリット部材1の放電幅方向Xの
移動位置とビームプロファイルのFWHM(mm)、1
/e2(mm)、対称性(%)およびレーザ出力(m
J)との対応関係を示す図である。ここでスリット部材
1の移動方向は、図1の図面中下方向を「前」方向と
し、図1の図面中上方向を「後」方向としている。また
「対称性」とは、その値(%)が最小になるときに図1
2に示すようにビームプロファイルが左右対称形状とな
ることを示すパラメータである。また「レーザ出力」は
放電電極10、13に印加される電圧が一定の場合の値
を示している。
【0040】図5においてスリット部材1の移動位置を
調整して最適位置Eになったとき、ビームプロファイル
の対称性が最小(最良)となり、1/e2、FWHMが
最大(最良)となり光品位が最良になるとともに、レー
ザ出力が最大となりレーザ発振効率が最大となる。
【0041】同様に図6は、狭帯域化モジュール2の放
電幅方向Xの移動位置とビームプロファイルのFWHM
(mm)、1/e2(mm)、対称性(%)およびレー
ザ出力(mJ)との対応関係を示す図である。ここで狭
帯域化モジュール2の移動方向は、図1の図面中下方向
を「前」方向とし、図1の図面中上方向を「後」方向と
している。
【0042】図6において狭帯域化モジュール2の移動
位置を調整して最適位置Gになったとき、ビームプロフ
ァイルの対称性が最小(最良)となり、1/e2、FW
HMが最大(最良)となり光品位が最良になるととも
に、レーザ出力が最大となりレーザ発振効率が最大とな
る。
【0043】図4(a)、(b)、(c)は、スリット
部材1、狭帯域化モジュール2の移動位置の調整に応じ
てビームプロファイルが変化する様子を示している。図
4(b)は図12に相当する図であり各モジュール1、
2、3同士の光軸Jが一致しビームプロファイルが左右
対称形状になっている場合を示している。
【0044】本実施形態では、つぎのような手順でビー
ムプロファイルの調整を行うようにしている。
【0045】1)スリット部材1の移動位置を最適位置
Eになるように調整する。
【0046】2)狭帯域化モジュール2の移動位置を最
適位置Gになるように調整する。
【0047】3)上記1)、2)を繰り返し行ってビー
ムプロファイルが図4(b)に示す左右対称形状に調整
する。
【0048】以下具体的に調整作業を説明する。
【0049】図4(a)は、スリットSの位置が前方に
偏っているためにビームプロファイルが左右対称になら
ない場合を示している。このときスリット部材1は図5
に示すように最適位置Eに対して前方向の位置Fに位置
されている。また狭帯域化モジュール2は図6に示すよ
うに最適位置Gに対して後方向の位置Kに位置されてい
る。
【0050】そこでスリット調整ボルト6を後方向に移
動させてスリット部材1を調整前の位置Fに対して後方
向に移動させる。このためスリット部材1の移動位置は
最適位置Eになるように調整される。つぎに狭帯域化モ
ジュール調整ボルト8を前方向に移動させて狭帯域化モ
ジュール2を調整前の位置Kに対して前方向に移動させ
る。このため狭帯域化モジュール2の移動位置は最適位
置Gになるように調整される。このような調整が繰り返
し行われてビームプロファイルが図4(b)に示す左右
対称形状に調整される。
【0051】また図4(c)は、スリットSの位置が後
方に偏っているためにビームプロファイルが左右対称に
ならない場合を示している。このときスリット部材1は
図5に示すように最適位置Eに対して後方向の位置に位
置されている。また狭帯域化モジュール2は図6に示す
ように最適位置Gに対して前方向の位置に位置されてい
る。
【0052】そこでスリット調整ボルト6を前方向に移
動させてスリット部材1を調整前の位置に対して前方向
に移動させる。このためスリット部材1の移動位置は最
適位置Eになるように調整される。つぎに狭帯域化モジ
ュール調整ボルト8を後方向に移動させて狭帯域化モジ
ュール2を調整前の位置に対して後方向に移動させる。
このため狭帯域化モジュール2の移動位置は最適位置G
になるように調整される。このような調整が繰り返し行
われてビームプロファイルが図4(b)に示す左右対称
形状に調整される。
【0053】以上のように本実施形態によれば調整ボル
ト6、8の移動位置を調整することでスリットSを通過
したレーザビームLのビームプロファイルを、所望のビ
ームプロファイルに、つまり光強度分布を光強度最大値
Iを中心に左右対称形状に調整することができ、光品位
を最良のものにしレーザ発振効率を最大のものに調整す
ることができる。この場合レーザ装置に設けられた調整
ボルト6、8の調整操作だけでレーザビームLのビーム
プロファイルの調整がなされるので、ビームプロファイ
ルの調整をレーザ装置が組み立てられた後でも容易に行
うことができる。
【0054】特に本実施形態では、狭帯域化モジュール
2と、スリット部材1との移動位置を、調整ボルト8、
6の螺合位置の調整により調整するようにしている。す
なわち重量のあるレーザチャンバ3を移動させる必要は
なく比較的軽量の狭帯域化モジュール2と、極軽量のス
リット部材1をボルト8、6を用いて移動させればよ
い。このため調整ボルト8、6を軽量かつ微小にするこ
とができネジピッチを細目にすることができる。このた
め狭帯域化モジュール2、スリット部材1の移動位置の
調整つまりビームプロファイルの調整にかかる労力が削
減されるとともに調整時間が短縮される。またボルト
8、6のネジピッチを細目にすることができるためビー
ムプロファイルの微調整が可能となる。
【0055】さて上述した実施形態では、スリット部材
1および狭帯域化モジュール2の位置を各々調整するよ
うにしているが、スリット部材1の代わりにレーザチャ
ンバ3の位置を調整するようにしてもよい。
【0056】図7は、レーザチャンバ3および狭帯域化
モジュール2の位置を各々調整するようにした第2の実
施形態を示したものである。なお、図7において、前述
の図1と同一の構成要素には同一の符号を付しており、
これらの構成要素の説明については適宜省略する。
【0057】同図に示すように、本実施形態ではスリッ
ト部材1がレーザフレーム4に固定されており、レーザ
チャンバ3が放電幅方向Xに移動自在にレーザフレーム
4に配設されている。
【0058】図8は図7のレーザ装置をフロントミラー
5側からみた図であり、図7に示すレーザチャンバ3お
よびレーザチャンバ調整ボルト18、19およびスプリ
ング16、17の配置態様およびこれらと放電電極1
0、13の配置関係を示している。
【0059】すなわちレーザチャンバ3を移動させる移
動手段は、レーザチャンバ3に一端が接続され、レーザ
フレーム4に形成された孔18、19に螺合する位置が
変化することで放電電極10、13の放電幅方向Xに沿
って移動するレーザチャンバ調整ボルト14、15と、
レーザチャンバ3に一端が接続され他端がレーザフレー
ム4に接続されレーザチャンバ3に対してレーザチャン
バ調整ボルト14、15の移動位置に応じたバネ力を付
与することでレーザチャンバ3をレーザチャンバ調整ボ
ルト14、15の移動位置に応じた位置に保持するスプ
リング16、17とから構成されている。
【0060】レーザチャンバ調整ボルト14、15は、
ボルト14、15を回転させることによってレーザフレ
ーム4に形成された孔18、19に対するボルト長手方
向の螺合位置が変化され放電幅方向Xに沿って移動さ
れ、これによりレーザチャンバ3が放電幅方向Xに沿っ
て移動される。このためボルト14、15の回転位置の
調整によってレーザチャンバ3を放電幅方向Xに沿った
所定位置に位置決めすることができる。
【0061】図7のレーザ装置においてレーザチャンバ
3および狭帯域化モジュール2の移動位置の調整態様
は、図1のレーザ装置について説明したスリット部材1
および狭帯域化モジュール2の調整態様と同様であるの
で、その説明は省略する。
【0062】また本明細書では図面で示していないが、
レーザチャンバ3およびスリット部材1を放電幅方向X
に移動可能に構成してビームプロファイルの調整を行う
実施も可能である。
【0063】なお上述した実施形態では、いずれも調整
ボルトを用いてビームプロファイルの調整を行う場合を
想定している。この場合調整ボルトのピッチに応じてビ
ームプロファイルの微調整の精度が定まる。しかし調整
ボルトの代わりにマイクロメータを用いて移動量をより
精度良く定量的に定めるようにしてビームプロファイル
の微調整の精度を高めるようにしていもよい。
【0064】また上述した実施形態では、いずれもスプ
リング(圧縮コイルバネ)を用いているが、コイルバネ
の代わりにプランジャ、板バネ等を用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明に係るレーザ装置のビームプロフ
ァイル調整装置の第1の実施形態を示す断面図である。
【図2】図2は図1のレーザ装置をフロントミラー側か
ら見た主放電電極とスリット部材とスリット部材の移動
手段との配置関係を示す図である。
【図3】図3は図1のレーザ装置をフロントミラー側か
ら見た主放電電極と狭帯域化モジュールと狭帯域化モジ
ュールの移動手段との配置関係を示す図である。
【図4】図4(a)、(b)、(c)はビームプロファ
イルが変化する様子を図である。
【図5】図5はスリット部材の移動位置とビームプロフ
ァイルのFWHM、1/e2、対称性およびレーザ出力
との対応関係を示す図である。
【図6】図6は狭帯域化モジュールの移動位置とビーム
プロファイルのFWHM、1/e2、対称性およびレー
ザ出力との対応関係を示す図である。
【図7】図7は本発明に係るレーザ装置のビームプロフ
ァイル調整装置の第2の実施形態を示す断面図である。
【図8】図8は図7のレーザ装置をフロントミラー側か
ら見た主放電電極とレーザチャンバおよびレーザチャン
バの移動手段との配置関係を示す図である。
【図9】図9は従来のレーザ装置の断面図である。
【図10】図10は図9のレーザ装置をフロントミラー
側から見た主放電電極とスリット部材との配置関係を示
す図である。
【図11】図11は図9のレーザ装置のスリットを通過
したレーザビームのビーム形状を示す図である。
【図12】図12は図11のA−A断面のビームプロフ
ァイルを示す図である。
【符号の説明】
1…スリット部材 2…狭帯域化モジュール 3…レーザチャンバ 4…レーザフレーム 5…フロントミラー 6…スリット調整ボルト 7、9、16、17…スプリング 8…狭帯域化モジュール調整ボルト 10、13…主放電電極 11、12、18、19…孔 14、15…レーザチャンバ調整ボルト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 仏師田 了 栃木県小山市横倉新田400 株式会社小松 製作所小山工場内 (72)発明者 中根 基晴 栃木県小山市横倉新田400 株式会社小松 製作所小山工場内 Fターム(参考) 5F072 JJ20 KK01 KK30 MM20

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放電電極間で放電を行うことによりレ
    ーザビームを発振出力するレーザチャンバと、前記レー
    ザチャンバから出力されたレーザビームを入射すること
    によりレーザビームの狭帯域化を行う狭帯域化モジュー
    ルと、前記レーザチャンバから出力されたレーザビーム
    を通過させ、前記放電電極の放電幅方向に沿った光強度
    の分布を示すビームプロファイルを所望のビームプロフ
    ァイルにして出力するスリットとを具え、前記狭帯域化
    モジュールと前記スリットとによって前記レーザチャン
    バが挟まれるようにこれら狭帯域化モジュールと、前記
    レーザチャンバと、前記スリットとを、前記レーザビー
    ムに沿って配置したレーザ装置のレーザビームプロファ
    イル調整装置において、 前記狭帯域化モジュールと、前記レーザチャンバと、前
    記スリットとのうちでいずれか2つを、前記放電電極の
    放電幅方向に沿って移動させる移動手段を具えたことを
    特徴とするレーザ装置のレーザビームプロファイル調整
    装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004311766A (ja) * 2003-04-08 2004-11-04 Ushio Inc 露光用2ステージレーザ装置

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JP2004311766A (ja) * 2003-04-08 2004-11-04 Ushio Inc 露光用2ステージレーザ装置

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