JP2000205757A - 底部出湯式浮揚溶解装置 - Google Patents
底部出湯式浮揚溶解装置Info
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- JP2000205757A JP2000205757A JP11001588A JP158899A JP2000205757A JP 2000205757 A JP2000205757 A JP 2000205757A JP 11001588 A JP11001588 A JP 11001588A JP 158899 A JP158899 A JP 158899A JP 2000205757 A JP2000205757 A JP 2000205757A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】底部出湯式浮揚溶解装置において、単位時間当
たりの出湯量の制御可能範囲を広げることができ、出湯
開始および終了時の立ち上がり、立ち下がり区間を少な
くする。 【解決手段】金属るつぼ1の外周側で、該金属るつぼ1
を収納する真空槽を上下に分割する隔壁部20を設け
て、上下それぞれの真空槽10、12を個別の真空排気
系13、14で排気する。
たりの出湯量の制御可能範囲を広げることができ、出湯
開始および終了時の立ち上がり、立ち下がり区間を少な
くする。 【解決手段】金属るつぼ1の外周側で、該金属るつぼ1
を収納する真空槽を上下に分割する隔壁部20を設け
て、上下それぞれの真空槽10、12を個別の真空排気
系13、14で排気する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、金属るつぼ内の
被溶解材料を浮揚状態で溶解し金属るつぼの流出口から
出湯して鋳型に鋳込み、もしくはアトマイジングを行う
底部出湯式浮揚溶解装置に関する。
被溶解材料を浮揚状態で溶解し金属るつぼの流出口から
出湯して鋳型に鋳込み、もしくはアトマイジングを行う
底部出湯式浮揚溶解装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の浮揚溶解装置の出湯方法
は、例えば上下に別々の電源から電流を供給される上下
誘導コイルのうちの下誘導コイルの電流を小さくして溶
湯を金属るつぼの底部の流出口から出湯するようにした
浮揚溶解装置とその出湯方法が特開平7−245182
号公報に、また被溶解材料の投入から溶解出湯までを連
続して制御する制御装置を備えた浮揚溶解装置とその出
湯方法に関する特開平10−38467号公報に、さら
に真空または不活性ガス雰囲気内に銅セグメントからな
り底部に開口部を有するるつぼを装着してチタンを溶解
し前記るつぼと接触させてチタンのスカルを形成してチ
タンの溶湯がこのスカル以外には何者にも接触しないよ
うにして、溶解完了後に前記るつぼの外周側に巻回した
誘導コイルの電流を減じてるつぼの底部開口からチタン
溶湯を流下させ、間にホールドから不活性ガスを吹き付
けて溶湯をチタン粒子に粉砕するアトマイジングが特公
平7−91571号公報に記載されている。
は、例えば上下に別々の電源から電流を供給される上下
誘導コイルのうちの下誘導コイルの電流を小さくして溶
湯を金属るつぼの底部の流出口から出湯するようにした
浮揚溶解装置とその出湯方法が特開平7−245182
号公報に、また被溶解材料の投入から溶解出湯までを連
続して制御する制御装置を備えた浮揚溶解装置とその出
湯方法に関する特開平10−38467号公報に、さら
に真空または不活性ガス雰囲気内に銅セグメントからな
り底部に開口部を有するるつぼを装着してチタンを溶解
し前記るつぼと接触させてチタンのスカルを形成してチ
タンの溶湯がこのスカル以外には何者にも接触しないよ
うにして、溶解完了後に前記るつぼの外周側に巻回した
誘導コイルの電流を減じてるつぼの底部開口からチタン
溶湯を流下させ、間にホールドから不活性ガスを吹き付
けて溶湯をチタン粒子に粉砕するアトマイジングが特公
平7−91571号公報に記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで上下誘導コイ
ルを用いて、その電力制御で出湯量を制御する従来の浮
揚溶解装置では下誘導コイルの電力を増加させて溶湯流
に与えるピンチ力を大きくしようとする際に溶湯流があ
る程度以下の径になるとピンチ力ではそれ以上には安定
して絞れなくなる限界が生じる。実用の浮揚溶解装置で
実験した結果では、誘導コイルの電力制御による出湯量
の絞りは溶湯の深さと、流出口の直径とで決まる単位時
間当たりの出湯量に対し、安定して出湯できる範囲は略
50%まで単位時間当たりの出湯量を減少させるのが限
界であった。
ルを用いて、その電力制御で出湯量を制御する従来の浮
揚溶解装置では下誘導コイルの電力を増加させて溶湯流
に与えるピンチ力を大きくしようとする際に溶湯流があ
る程度以下の径になるとピンチ力ではそれ以上には安定
して絞れなくなる限界が生じる。実用の浮揚溶解装置で
実験した結果では、誘導コイルの電力制御による出湯量
の絞りは溶湯の深さと、流出口の直径とで決まる単位時
間当たりの出湯量に対し、安定して出湯できる範囲は略
50%まで単位時間当たりの出湯量を減少させるのが限
界であった。
【0004】また、出湯開始から単位時間当たりの出湯
量が一定出湯量になるまでの立上り区間と、出湯終了前
から終了までの立ち下がり区間とが、立上り区間では出
湯量が一定になるまでに時間がかかり、この間は制御不
能であり、立ち下がり区間は溶湯のヘッドの減少に支配
されており、ともに定量出湯にならない区間がある。こ
れらの区間は、例えばアトマイズを行う場合粉体のサイ
ズを一定にするためにはアトマイズ用ガス流量制御を出
湯量に合わせて行う必要がある。
量が一定出湯量になるまでの立上り区間と、出湯終了前
から終了までの立ち下がり区間とが、立上り区間では出
湯量が一定になるまでに時間がかかり、この間は制御不
能であり、立ち下がり区間は溶湯のヘッドの減少に支配
されており、ともに定量出湯にならない区間がある。こ
れらの区間は、例えばアトマイズを行う場合粉体のサイ
ズを一定にするためにはアトマイズ用ガス流量制御を出
湯量に合わせて行う必要がある。
【0005】この発明は上記課題を解決するためになさ
れたもので、その目的とするところは、底部出湯式浮揚
溶解装置において、単位時間当たりの出湯量の制御可能
範囲を広げることができ、出湯開始および終了時の立ち
上がり、立ち下がり区間を少なくした底部出湯式浮揚溶
解装置を提供することにある。
れたもので、その目的とするところは、底部出湯式浮揚
溶解装置において、単位時間当たりの出湯量の制御可能
範囲を広げることができ、出湯開始および終了時の立ち
上がり、立ち下がり区間を少なくした底部出湯式浮揚溶
解装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に請求項1記載の発明は、半径方向に複数の放射状のス
リット、および底部に溶湯を出す流出口を有する金属る
つぼを真空槽内に収納して真空溶解を行う浮揚溶解装置
において、該金属るつぼの出湯口の上方で前記真空槽を
上下に分割する隔壁部を設けて、上下それぞれの真空槽
を個別の真空排気系で排気するようにしたことを特徴と
する。
に請求項1記載の発明は、半径方向に複数の放射状のス
リット、および底部に溶湯を出す流出口を有する金属る
つぼを真空槽内に収納して真空溶解を行う浮揚溶解装置
において、該金属るつぼの出湯口の上方で前記真空槽を
上下に分割する隔壁部を設けて、上下それぞれの真空槽
を個別の真空排気系で排気するようにしたことを特徴と
する。
【0007】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の底部出湯式浮揚溶解装置において、上部真空槽が下
部真空槽より負圧になるように上下真空槽に接続された
それぞれの排気系を制御して、出湯量の減少、もしくは
出湯の停止を行うことを特徴とする。
載の底部出湯式浮揚溶解装置において、上部真空槽が下
部真空槽より負圧になるように上下真空槽に接続された
それぞれの排気系を制御して、出湯量の減少、もしくは
出湯の停止を行うことを特徴とする。
【0008】また、請求項3記載の発明は、請求項1記
載の底部出湯式浮揚溶解装置において、下部真空槽が上
部真空槽より負圧になるように上下真空槽に接続された
それぞれの排気系を制御して、出湯量の増大、もしくは
出湯の開始を行うことを特徴とする。
載の底部出湯式浮揚溶解装置において、下部真空槽が上
部真空槽より負圧になるように上下真空槽に接続された
それぞれの排気系を制御して、出湯量の増大、もしくは
出湯の開始を行うことを特徴とする。
【0009】請求項4記載の発明は、請求項1記載の底
部出湯式浮揚溶解装置において、金属るつぼ内で溶解し
た溶湯を流出口から出湯する際に、上部真空槽が下部真
空槽より負圧になるように上下真空槽に接続されたそれ
ぞれの排気系を制御するとともに、金属るつぼ内の溶湯
量の減少に従って前記負圧を変化させて出湯量が一定に
なるように制御することを特徴とする。
部出湯式浮揚溶解装置において、金属るつぼ内で溶解し
た溶湯を流出口から出湯する際に、上部真空槽が下部真
空槽より負圧になるように上下真空槽に接続されたそれ
ぞれの排気系を制御するとともに、金属るつぼ内の溶湯
量の減少に従って前記負圧を変化させて出湯量が一定に
なるように制御することを特徴とする。
【0010】請求項5記載の発明は、請求項1ないし請
求項4のいずれかに記載の底部出湯式浮揚溶解装置にお
いて、金属るつぼ内で溶解した溶湯を流出口から出湯す
る際に、出湯流量の制御、及び出湯開始、出湯停止、再
出湯を行う出湯制御を、上下の真空槽に接続されたそれ
ぞれの排気系の圧力制御と、浮揚溶解用誘導コイルの運
転電力の制御による出湯制御とを併用して行うようにし
たことを特徴とする。
求項4のいずれかに記載の底部出湯式浮揚溶解装置にお
いて、金属るつぼ内で溶解した溶湯を流出口から出湯す
る際に、出湯流量の制御、及び出湯開始、出湯停止、再
出湯を行う出湯制御を、上下の真空槽に接続されたそれ
ぞれの排気系の圧力制御と、浮揚溶解用誘導コイルの運
転電力の制御による出湯制御とを併用して行うようにし
たことを特徴とする。
【0011】請求項6記載の発明は、請求項1ないし請
求項4のいずれかに記載の底部出湯式浮揚溶解装置にお
いて、金属るつぼ内で溶解した溶湯を流出口から出湯す
る際に、出湯流量の制御、及び出湯開始、出湯停止、再
出湯を行う出湯制御を、上下の真空槽に接続されたそれ
ぞれの排気系の圧力制御と、浮揚溶解用誘導コイルの運
転周波数の制御による出湯制御とを併用して行うように
したことを特徴とする。
求項4のいずれかに記載の底部出湯式浮揚溶解装置にお
いて、金属るつぼ内で溶解した溶湯を流出口から出湯す
る際に、出湯流量の制御、及び出湯開始、出湯停止、再
出湯を行う出湯制御を、上下の真空槽に接続されたそれ
ぞれの排気系の圧力制御と、浮揚溶解用誘導コイルの運
転周波数の制御による出湯制御とを併用して行うように
したことを特徴とする。
【0012】請求項7記載の発明は、請求項1ないし請
求項4のいずれかに記載の底部出湯式浮揚溶解装置にお
いて、金属るつぼ内で溶解した溶湯を流出口から出湯す
る際に、出湯流量の制御、及び出湯開始、出湯停止、再
出湯を行う出湯制御は、上下の真空槽に接続されたそれ
ぞれの排気系の圧力制御と、浮揚溶解用誘導コイルの運
転周波数制御もしくは電力制御による出湯制御と、流出
口の下方に設ける出湯量制御コイルによる出湯量制御と
を併用して行うようにしたことを特徴とする。
求項4のいずれかに記載の底部出湯式浮揚溶解装置にお
いて、金属るつぼ内で溶解した溶湯を流出口から出湯す
る際に、出湯流量の制御、及び出湯開始、出湯停止、再
出湯を行う出湯制御は、上下の真空槽に接続されたそれ
ぞれの排気系の圧力制御と、浮揚溶解用誘導コイルの運
転周波数制御もしくは電力制御による出湯制御と、流出
口の下方に設ける出湯量制御コイルによる出湯量制御と
を併用して行うようにしたことを特徴とする。
【0013】上記請求項1〜7の構成により、上下部真
空排気系による上下真空槽の圧力制御までは、誘導コイ
ル入力電圧あるいは電流を制御する電力制御、または周
波数制御による電力制御のいずれかと、上下部真空排気
系による上下真空槽の圧力制御との併用により、出湯開
始時は上真空槽内の圧力P1が下部真空槽の圧力P2よ
り高くなるように上下それぞれの真空排気系を圧力制御
して溶湯の上方の圧力が下方の圧力より高くなった分溶
湯を流出口から押出すようにするとともに誘導コイルの
電力を溶湯が出湯するように制御し、前記電力制御に圧
力制御が加えられた分、定量出湯に達するまでの立ち上
がり時間を短縮することが可能になる。また、前記出湯
立ち上がりに続く定量出湯時は下部真空槽に圧力P2が
上部真空槽の圧力P1より高くなるように上下部真空排
気系を制御して、溶湯の下方の圧力が高くなった分流出
口からの溶湯の出湯を抑制するとともに、誘導コイルの
電力制御による出湯流の絞りを併用することにより単位
時間当たりの定量出湯の制御範囲を広げることが可能に
なる。さらに、出湯末期では、上真空槽内の圧力P1が
下部真空槽の圧力P2より高くなるように上下それぞれ
の真空排気系を圧力制御して溶湯の上方の圧力が下方の
圧力より高くなった分溶湯を流出口から押出すようにす
るとともに誘導コイルの電力を溶湯が出湯するように制
御し、前記電力制御に圧力制御が加えられた分、出湯終
了までの立ち下がり時間を短縮することが可能になる。
空排気系による上下真空槽の圧力制御までは、誘導コイ
ル入力電圧あるいは電流を制御する電力制御、または周
波数制御による電力制御のいずれかと、上下部真空排気
系による上下真空槽の圧力制御との併用により、出湯開
始時は上真空槽内の圧力P1が下部真空槽の圧力P2よ
り高くなるように上下それぞれの真空排気系を圧力制御
して溶湯の上方の圧力が下方の圧力より高くなった分溶
湯を流出口から押出すようにするとともに誘導コイルの
電力を溶湯が出湯するように制御し、前記電力制御に圧
力制御が加えられた分、定量出湯に達するまでの立ち上
がり時間を短縮することが可能になる。また、前記出湯
立ち上がりに続く定量出湯時は下部真空槽に圧力P2が
上部真空槽の圧力P1より高くなるように上下部真空排
気系を制御して、溶湯の下方の圧力が高くなった分流出
口からの溶湯の出湯を抑制するとともに、誘導コイルの
電力制御による出湯流の絞りを併用することにより単位
時間当たりの定量出湯の制御範囲を広げることが可能に
なる。さらに、出湯末期では、上真空槽内の圧力P1が
下部真空槽の圧力P2より高くなるように上下それぞれ
の真空排気系を圧力制御して溶湯の上方の圧力が下方の
圧力より高くなった分溶湯を流出口から押出すようにす
るとともに誘導コイルの電力を溶湯が出湯するように制
御し、前記電力制御に圧力制御が加えられた分、出湯終
了までの立ち下がり時間を短縮することが可能になる。
【0014】このように、溶湯を出湯する際に誘導コイ
ルの電力制御と、上下真空槽の圧力制御を併用すること
により立ち上がり、立下り時間を短縮できるとともに、
定量出湯時の単位時間当たりの出湯量を広い範囲に渡っ
て変化させることが可能になる。
ルの電力制御と、上下真空槽の圧力制御を併用すること
により立ち上がり、立下り時間を短縮できるとともに、
定量出湯時の単位時間当たりの出湯量を広い範囲に渡っ
て変化させることが可能になる。
【0015】請求項8記載の発明は、請求項1ないし請
求項7のいずれかに記載の底部出湯式浮揚溶解装置にお
いて、流出口から流出する溶湯の流れる方向に対し略直
角方向から前記溶湯流にガスを吹き付けるガス噴霧器を
設けることを特徴とする。上記構成によりガス噴霧器よ
り吹き付けたガスが出湯中の溶湯流を吹き飛ばして溶湯
を粉末にして凝固させることが可能になる。
求項7のいずれかに記載の底部出湯式浮揚溶解装置にお
いて、流出口から流出する溶湯の流れる方向に対し略直
角方向から前記溶湯流にガスを吹き付けるガス噴霧器を
設けることを特徴とする。上記構成によりガス噴霧器よ
り吹き付けたガスが出湯中の溶湯流を吹き飛ばして溶湯
を粉末にして凝固させることが可能になる。
【0016】請求項9記載の発明は、請求項1ないし請
求項8のいずれかに記載の底部出湯式浮揚溶解装置にお
いて、流出口に下方から着脱する栓を設けることを特徴
とする。上記構成により溶解中の停電事故などにより溶
湯が流出口から自然落下して下方の装置を焼損するのを
未然に防止することが可能になる。
求項8のいずれかに記載の底部出湯式浮揚溶解装置にお
いて、流出口に下方から着脱する栓を設けることを特徴
とする。上記構成により溶解中の停電事故などにより溶
湯が流出口から自然落下して下方の装置を焼損するのを
未然に防止することが可能になる。
【0017】請求項10記載の発明は、請求項1ないし
請求項8のいずれかに記載の底部出湯式浮揚溶解装置に
おいて、流出口に上方から着脱する出湯栓を設けて、出
湯栓を流出口から放して上方に移動させることにより出
湯開始、もしくは再出湯を行い、栓を下方に移動させて
流出口に装着することにより出湯停止を行うようにした
ことを特徴とする。
請求項8のいずれかに記載の底部出湯式浮揚溶解装置に
おいて、流出口に上方から着脱する出湯栓を設けて、出
湯栓を流出口から放して上方に移動させることにより出
湯開始、もしくは再出湯を行い、栓を下方に移動させて
流出口に装着することにより出湯停止を行うようにした
ことを特徴とする。
【0018】上記構成により誘導コイルの電力を制御し
て出湯可能状態にした溶湯を出湯栓を流出口から脱着す
ることにより出湯栓と流出口の隙間から出湯することが
可能になり、出湯栓を流出口に装着することにより流出
口と出湯栓との隙間を無くして出湯を停止することが可
能になる。
て出湯可能状態にした溶湯を出湯栓を流出口から脱着す
ることにより出湯栓と流出口の隙間から出湯することが
可能になり、出湯栓を流出口に装着することにより流出
口と出湯栓との隙間を無くして出湯を停止することが可
能になる。
【0019】請求項11記載の発明は、請求項10記載
の底部出湯式浮揚溶解装置において、出湯栓を溶湯より
融点の高いセラミック、もしくは金属で形成するととも
に、内部に、溶湯温度を測定する熱電対を装着すること
を特徴とする。上記構成により出湯栓を連続して溶湯に
浸漬することが可能になり、溶湯の連続測温が可能にな
る。
の底部出湯式浮揚溶解装置において、出湯栓を溶湯より
融点の高いセラミック、もしくは金属で形成するととも
に、内部に、溶湯温度を測定する熱電対を装着すること
を特徴とする。上記構成により出湯栓を連続して溶湯に
浸漬することが可能になり、溶湯の連続測温が可能にな
る。
【0020】
【発明の実施の形態】図1はこの発明の実施の形態の主
要部の構成図を示す。この図1において、1は有底の円
筒状に形成されその底部に形成された溶湯を出す流出口
1b、および円筒状部に放射状に略等間隔で設けられた
縦長のスリット2を有する水冷式の金属るつぼ、1aは
金属るつぼ1内で被溶解材料が溶解された溶湯、3は被
溶解材に、電磁誘導によって流れる渦電流を利用して溶
湯1aに主に誘導加熱エネルギを与える上誘導コイル、
4は溶湯1aに主に電磁力による浮揚力を与える下誘導
コイル、5、6は誘導コイル3、4に電流を供給する交
流電源、8は金属るつぼ1に誘起する渦電流、9は溶湯
1aに誘起する渦電流、10はその中に金属るつぼ1を
内蔵し、該金属るつぼ1の下端部に密着して取り付けた
仕切りジャケット11の側面から上部の金属るつぼを閉
鎖する上部真空槽、12は前記仕切りジャケット11か
ら下側を閉鎖する下部真空槽,13は上部真空槽10内
を排気する上部真空排気系、14はを下部真空槽12内
を排気する下部真空排気系を示す。
要部の構成図を示す。この図1において、1は有底の円
筒状に形成されその底部に形成された溶湯を出す流出口
1b、および円筒状部に放射状に略等間隔で設けられた
縦長のスリット2を有する水冷式の金属るつぼ、1aは
金属るつぼ1内で被溶解材料が溶解された溶湯、3は被
溶解材に、電磁誘導によって流れる渦電流を利用して溶
湯1aに主に誘導加熱エネルギを与える上誘導コイル、
4は溶湯1aに主に電磁力による浮揚力を与える下誘導
コイル、5、6は誘導コイル3、4に電流を供給する交
流電源、8は金属るつぼ1に誘起する渦電流、9は溶湯
1aに誘起する渦電流、10はその中に金属るつぼ1を
内蔵し、該金属るつぼ1の下端部に密着して取り付けた
仕切りジャケット11の側面から上部の金属るつぼを閉
鎖する上部真空槽、12は前記仕切りジャケット11か
ら下側を閉鎖する下部真空槽,13は上部真空槽10内
を排気する上部真空排気系、14はを下部真空槽12内
を排気する下部真空排気系を示す。
【0021】20は真空槽を上下に分割する隔壁部であ
り仕切ジャケット11の外周面と密着して取り付けられ
ており、上部真空槽10と下部真空槽12は金属るつぼ
1の内部を通す以外には通気できないようになってい
る。
り仕切ジャケット11の外周面と密着して取り付けられ
ており、上部真空槽10と下部真空槽12は金属るつぼ
1の内部を通す以外には通気できないようになってい
る。
【0022】この図1において、水冷式の金属るつぼ1
がその中に装着された上下真空槽10、12は、その中
に装着される金属るつぼ1の下端に密着取付された仕切
りジャケット11の側面を境界として上下に仕切られて
おり、上下真空槽10,12にそれぞれ個別に設けられ
た真空排気系13,14により所定の真空度に減圧され
てから溶解作業に入る。前記金属るつぼ1内には予め初
期用の被溶解材料が投入されており、真空槽10外の交
流電源5、6から誘導コイル3,4に電流が供給される
と、その電流が誘導コイル3、4に流れて発生する磁束
はスリット2を通して金属るつぼ1内に侵入して被溶解
材料と鎖交して渦電流9を誘起するとともに、金属るつ
ぼ1にも渦電流8を誘起する。この渦電流9により被溶
解材料は加熱されるとともに、金属るつぼ1に誘起した
渦電流8との間で電磁力を発生する。この渦電流8と、
9とは対向する面では互いに逆向きであるので前記電磁
力は反発力となり、金属るつぼ1は固定しているので被
溶解材料には浮揚力が与えられ、被溶解材料は溶けて浮
揚した溶湯1aになる。この金属るつぼ1で溶解された
溶湯1aは、溶解時に他の物と接触しないために異物の
混入が極めて少ないこと、融点の高い材料でも溶解が可
能であること、熱伝導損失が小さいこと、などの特徴が
あることから、高融点でしかも高純度が要求される材
料、例えば、チタン、シリコン等の溶解に用いられる。
更に、上記の金属るつぼ1は真空もしくは不活性ガス雰
囲気にして溶解しているので雰囲気からの汚染を防止す
ることができ活性な金属の溶解も可能になる。
がその中に装着された上下真空槽10、12は、その中
に装着される金属るつぼ1の下端に密着取付された仕切
りジャケット11の側面を境界として上下に仕切られて
おり、上下真空槽10,12にそれぞれ個別に設けられ
た真空排気系13,14により所定の真空度に減圧され
てから溶解作業に入る。前記金属るつぼ1内には予め初
期用の被溶解材料が投入されており、真空槽10外の交
流電源5、6から誘導コイル3,4に電流が供給される
と、その電流が誘導コイル3、4に流れて発生する磁束
はスリット2を通して金属るつぼ1内に侵入して被溶解
材料と鎖交して渦電流9を誘起するとともに、金属るつ
ぼ1にも渦電流8を誘起する。この渦電流9により被溶
解材料は加熱されるとともに、金属るつぼ1に誘起した
渦電流8との間で電磁力を発生する。この渦電流8と、
9とは対向する面では互いに逆向きであるので前記電磁
力は反発力となり、金属るつぼ1は固定しているので被
溶解材料には浮揚力が与えられ、被溶解材料は溶けて浮
揚した溶湯1aになる。この金属るつぼ1で溶解された
溶湯1aは、溶解時に他の物と接触しないために異物の
混入が極めて少ないこと、融点の高い材料でも溶解が可
能であること、熱伝導損失が小さいこと、などの特徴が
あることから、高融点でしかも高純度が要求される材
料、例えば、チタン、シリコン等の溶解に用いられる。
更に、上記の金属るつぼ1は真空もしくは不活性ガス雰
囲気にして溶解しているので雰囲気からの汚染を防止す
ることができ活性な金属の溶解も可能になる。
【0023】なお、上記で溶解された溶湯1aは、上下
誘導コイル3、4の電力制御と、上下部真空排気系1
3,14による上下真空槽の圧力制御との併用により、
出湯開始時は上真空槽10内の圧力P1が下部真空槽の
圧力P2より高くなるように上下それぞれの真空排気系
13,14を圧力制御するとともに上下誘導コイル3,
4の電力を制御し、定量出湯に達するまでの立ち上がり
時間を短縮するようにして金属るつぼ1の底部の流出口
1bから出湯される。また、前記出湯立ち上がりに続く
定量出湯時は下部真空槽12に圧力P2が上部真空槽1
0の圧力P1より高くなるように上下部真空排気系1
3,14を制御するとともに、上下誘導コイル3、4の
電力制御を併用して単位時間当たりの定量出湯の制御範
囲を広げるようにして出湯する。さらに、出湯末期で
は、上下誘導コイル3、4の電力制御と、上下部真空排
気系13,14による上下真空槽の圧力制御との併用に
より、出湯開始時は上真空槽10内の圧力P1が下部真
空槽の圧力P2より高くなるように上下それぞれの真空
排気系13,14を圧力制御するとともに上下誘導コイ
ル3,4の電力を制御し、出湯終了までの立ち下がり時
間を短縮するようにして出湯される。
誘導コイル3、4の電力制御と、上下部真空排気系1
3,14による上下真空槽の圧力制御との併用により、
出湯開始時は上真空槽10内の圧力P1が下部真空槽の
圧力P2より高くなるように上下それぞれの真空排気系
13,14を圧力制御するとともに上下誘導コイル3,
4の電力を制御し、定量出湯に達するまでの立ち上がり
時間を短縮するようにして金属るつぼ1の底部の流出口
1bから出湯される。また、前記出湯立ち上がりに続く
定量出湯時は下部真空槽12に圧力P2が上部真空槽1
0の圧力P1より高くなるように上下部真空排気系1
3,14を制御するとともに、上下誘導コイル3、4の
電力制御を併用して単位時間当たりの定量出湯の制御範
囲を広げるようにして出湯する。さらに、出湯末期で
は、上下誘導コイル3、4の電力制御と、上下部真空排
気系13,14による上下真空槽の圧力制御との併用に
より、出湯開始時は上真空槽10内の圧力P1が下部真
空槽の圧力P2より高くなるように上下それぞれの真空
排気系13,14を圧力制御するとともに上下誘導コイ
ル3,4の電力を制御し、出湯終了までの立ち下がり時
間を短縮するようにして出湯される。
【0024】このように、溶湯1aを出湯する際に上下
誘導コイル3,4の電力制御と、上下真空槽10,12
の圧力制御を併用することにより立ち上がり、立下り時
間を短縮できるとともに、定量出湯時の単位時間当たり
の出湯量を広い範囲に渡って変化させることが可能にな
る。このようにして出湯された溶湯1aは下部真空槽内
の鋳型に鋳込まれる。
誘導コイル3,4の電力制御と、上下真空槽10,12
の圧力制御を併用することにより立ち上がり、立下り時
間を短縮できるとともに、定量出湯時の単位時間当たり
の出湯量を広い範囲に渡って変化させることが可能にな
る。このようにして出湯された溶湯1aは下部真空槽内
の鋳型に鋳込まれる。
【0025】図2はこの発明の別の実施の形態の主要部
の構成図を示し、図3は図2の底部出湯式浮揚溶解装置
の出湯開始前の断面構成図を示す。この図2、3におい
て、1は有底の円筒状に形成されその底部に形成された
溶湯を出す流出口1b、および円筒状部に放射状に略等
間隔で設けられた縦長のスリット2を有する水冷式の金
属るつぼ、1aは金属るつぼ1内で被溶解材料が溶解さ
れた溶湯、3は被溶解材に、電磁誘導によって流れる渦
電流を利用して溶湯1aに主に誘導加熱エネルギを与え
る上誘導コイル、4は溶湯1aに主に電磁力による浮揚
力を与える下誘導コイル、5、6は誘導コイル3、4に
電流を供給する交流電源、7は溶解初期、または停電な
どによる溶湯の流出を防ぐために流出口1bを塞ぐ栓、
8は金属るつぼ1に誘起する渦電流、9は溶湯1aに誘
起する渦電流、10はその中に金属るつぼ1を装着し、
該金属るつぼ1の下端部に密着して取り付けた仕切りジ
ャケット11の側面から上部の金属るつぼを閉鎖する上
部真空槽、12は前記仕切りジャケット11から下側を
閉鎖する下部真空槽,13は上部真空槽10内を排気す
る上部真空排気系、14はを下部真空槽12内を排気す
る下部真空排気系、15は流出口1bから出湯された溶
湯流に側面から不活性ガスを吹き付けて溶湯流を粉末1
6にするアトマイザーを示す。この図2、3が図1と異
なる点は、出湯された溶湯を鋳型に鋳込む代わりに溶湯
流に不活性ガスを吹き付けて粉末にするようにした点で
ある。
の構成図を示し、図3は図2の底部出湯式浮揚溶解装置
の出湯開始前の断面構成図を示す。この図2、3におい
て、1は有底の円筒状に形成されその底部に形成された
溶湯を出す流出口1b、および円筒状部に放射状に略等
間隔で設けられた縦長のスリット2を有する水冷式の金
属るつぼ、1aは金属るつぼ1内で被溶解材料が溶解さ
れた溶湯、3は被溶解材に、電磁誘導によって流れる渦
電流を利用して溶湯1aに主に誘導加熱エネルギを与え
る上誘導コイル、4は溶湯1aに主に電磁力による浮揚
力を与える下誘導コイル、5、6は誘導コイル3、4に
電流を供給する交流電源、7は溶解初期、または停電な
どによる溶湯の流出を防ぐために流出口1bを塞ぐ栓、
8は金属るつぼ1に誘起する渦電流、9は溶湯1aに誘
起する渦電流、10はその中に金属るつぼ1を装着し、
該金属るつぼ1の下端部に密着して取り付けた仕切りジ
ャケット11の側面から上部の金属るつぼを閉鎖する上
部真空槽、12は前記仕切りジャケット11から下側を
閉鎖する下部真空槽,13は上部真空槽10内を排気す
る上部真空排気系、14はを下部真空槽12内を排気す
る下部真空排気系、15は流出口1bから出湯された溶
湯流に側面から不活性ガスを吹き付けて溶湯流を粉末1
6にするアトマイザーを示す。この図2、3が図1と異
なる点は、出湯された溶湯を鋳型に鋳込む代わりに溶湯
流に不活性ガスを吹き付けて粉末にするようにした点で
ある。
【0026】図4はこの発明の他の実施の形態の主要部
の構成図を示し、図5は図4の底部出湯式浮揚溶解装置
の出湯開始前の断面構成図を示す。この図4、5におい
て、1は有底の円筒状に形成されその底部に形成された
溶湯を出す流出口1b、および円筒状部に放射状に略等
間隔で設けられた縦長のスリット2を有する水冷式の金
属るつぼ、1aは金属るつぼ1内で被溶解材料が溶解さ
れた溶湯、3は被溶解材に、電磁誘導によって流れる渦
電流を利用して溶湯1aに主に誘導加熱エネルギを与え
る上誘導コイル、4は溶湯1aに主に電磁力による浮揚
力を与える下誘導コイル、5、6は誘導コイル3、4に
電流を供給する交流電源、7は溶解初期、または停電な
どによる溶湯の流出を防ぐために流出口1bを塞ぐ栓、
8は金属るつぼ1に誘起する渦電流、9は溶湯1aに誘
起する渦電流、10はその中に金属るつぼ1を装着し、
該金属るつぼ1の下端部に密着して取り付けた仕切りジ
ャケット11の側面から上部の金属るつぼを閉鎖する上
部真空槽、12は前記仕切りジャケット11から下側を
閉鎖する下部真空槽,13は上部真空槽10内を排気す
る上部真空排気系、14は下部真空槽12内を排気する
下部真空排気系、15は流出口1bから出湯された溶湯
流に側面から不活性ガスを吹き付けて溶湯流を粉末16
にするアトマイザー、17は金属るつぼ1の上方から流
出口1bに当接するとともに上下に移動可能に装着して
溶湯1aの出湯、停止および流量制御を行うようにした
出湯栓を示す。この出湯栓17は常時溶湯1aに浸漬し
ているので溶湯1aより耐熱性の高い、また溶湯1aに
侵蝕されない例えばセラミックなどの材料が使用され
る。
の構成図を示し、図5は図4の底部出湯式浮揚溶解装置
の出湯開始前の断面構成図を示す。この図4、5におい
て、1は有底の円筒状に形成されその底部に形成された
溶湯を出す流出口1b、および円筒状部に放射状に略等
間隔で設けられた縦長のスリット2を有する水冷式の金
属るつぼ、1aは金属るつぼ1内で被溶解材料が溶解さ
れた溶湯、3は被溶解材に、電磁誘導によって流れる渦
電流を利用して溶湯1aに主に誘導加熱エネルギを与え
る上誘導コイル、4は溶湯1aに主に電磁力による浮揚
力を与える下誘導コイル、5、6は誘導コイル3、4に
電流を供給する交流電源、7は溶解初期、または停電な
どによる溶湯の流出を防ぐために流出口1bを塞ぐ栓、
8は金属るつぼ1に誘起する渦電流、9は溶湯1aに誘
起する渦電流、10はその中に金属るつぼ1を装着し、
該金属るつぼ1の下端部に密着して取り付けた仕切りジ
ャケット11の側面から上部の金属るつぼを閉鎖する上
部真空槽、12は前記仕切りジャケット11から下側を
閉鎖する下部真空槽,13は上部真空槽10内を排気す
る上部真空排気系、14は下部真空槽12内を排気する
下部真空排気系、15は流出口1bから出湯された溶湯
流に側面から不活性ガスを吹き付けて溶湯流を粉末16
にするアトマイザー、17は金属るつぼ1の上方から流
出口1bに当接するとともに上下に移動可能に装着して
溶湯1aの出湯、停止および流量制御を行うようにした
出湯栓を示す。この出湯栓17は常時溶湯1aに浸漬し
ているので溶湯1aより耐熱性の高い、また溶湯1aに
侵蝕されない例えばセラミックなどの材料が使用され
る。
【0027】この図4、5が図2、3と異なる点は流出
口を塞ぐのに、栓を下方から装着する代わりに出湯栓1
7を上方から流出口に装着するようにした点と、下方か
ら装着した栓が単に停電事故などの際に溶湯が落下する
のを防止するために使用されるのに対し、上方から装着
した出湯栓17は溶湯の出湯開始、出湯停止、および出
湯量の制御に使用される点である。
口を塞ぐのに、栓を下方から装着する代わりに出湯栓1
7を上方から流出口に装着するようにした点と、下方か
ら装着した栓が単に停電事故などの際に溶湯が落下する
のを防止するために使用されるのに対し、上方から装着
した出湯栓17は溶湯の出湯開始、出湯停止、および出
湯量の制御に使用される点である。
【0028】図6はこの発明のさらに他の実施の形態の
主要部の構成図を示す。この図6が図4と異なる点は金
属るつぼの上方から流出口に装着する出湯栓17を単に
出湯栓17として使用する代わりに出湯栓17の中に熱
電対18を装着して溶湯温度を連続測温する温度センサ
と、出湯栓17とを兼用するようにした点である。
主要部の構成図を示す。この図6が図4と異なる点は金
属るつぼの上方から流出口に装着する出湯栓17を単に
出湯栓17として使用する代わりに出湯栓17の中に熱
電対18を装着して溶湯温度を連続測温する温度センサ
と、出湯栓17とを兼用するようにした点である。
【0029】図7はこの発明のさらに別の実施の形態の
主要部の構成図を示す。この図7が図1と異なる点は上
下誘導コイル3、4の電力制御と、上下部真空排気系1
3,14による上下真空槽の圧力制御との併用により出
湯立ち上がりから定量出湯時の出湯量の制御、および出
湯末期の立ち下がり時の出湯生業を行う代わりに前記上
下誘導コイル3、4の電力制御と、上下部真空排気系1
3,14による上下真空槽の圧力制御との併用に、出湯
制御コイル19による出湯制御を加えた点である。
主要部の構成図を示す。この図7が図1と異なる点は上
下誘導コイル3、4の電力制御と、上下部真空排気系1
3,14による上下真空槽の圧力制御との併用により出
湯立ち上がりから定量出湯時の出湯量の制御、および出
湯末期の立ち下がり時の出湯生業を行う代わりに前記上
下誘導コイル3、4の電力制御と、上下部真空排気系1
3,14による上下真空槽の圧力制御との併用に、出湯
制御コイル19による出湯制御を加えた点である。
【0030】なお図1から図7において、仕切りジャケ
ット11および隔壁部20は金属るつぼの下端に密着取
付したが、金属るつぼの上端に密着取付して、そこで真
空槽を上下に分割するようにも良い。
ット11および隔壁部20は金属るつぼの下端に密着取
付したが、金属るつぼの上端に密着取付して、そこで真
空槽を上下に分割するようにも良い。
【0031】
【発明の効果】この発明によれば、定量出湯の単位時間
当たりの出湯量の制御範囲を広くすることが出来、また
出湯立ち上がり、立下り時間を短縮できるので種々の単
位時間当たりの出湯量が要求される際に一台の金属るつ
ぼで対応できて、金属るつぼを取り替えたり、流出口の
径を変えたりすることが無くなり余分な設備をなくする
効果がある。
当たりの出湯量の制御範囲を広くすることが出来、また
出湯立ち上がり、立下り時間を短縮できるので種々の単
位時間当たりの出湯量が要求される際に一台の金属るつ
ぼで対応できて、金属るつぼを取り替えたり、流出口の
径を変えたりすることが無くなり余分な設備をなくする
効果がある。
【図1】この発明の実施の形態の主要部の構成図
【図2】この発明の別の実施の形態の主要部の構成図
【図3】図2の底部出湯式浮揚溶解装置の出湯開始前の
断面構成図
断面構成図
【図4】この発明の他の実施の形態の主要部の構成図
【図5】図4の底部出湯式浮揚溶解装置の出湯開始前の
断面構成図
断面構成図
【図6】この発明のさらに他の実施の形態の主要部の構
成図
成図
【図7】この発明のさらに別の実施の形態の主要部の構
成図
成図
1 金属るつぼ 1a 溶湯 1b 流出口 2 スリット 3 上誘導コイル 4 下誘導コイル 5,6 交流電源 7 栓 10 上部真空槽 11 仕切りジャケット 12 下部真空槽 13 上部真空排気系 14 下部真空排気系 15 アトマイザー 16 粉末 17 出湯栓 18 熱電対 19 出湯制御コイル
Claims (11)
- 【請求項1】半径方向に複数の放射状のスリット、およ
び底部に溶湯を出す流出口を有する金属るつぼを真空槽
内に収納して真空溶解を行う浮揚溶解装置において、該
金属るつぼの流出口より上方で前記真空槽を上下に分割
する隔壁部を設けて、上下それぞれの真空槽を個別の真
空排気系で排気するようにしたことを特徴とする底部出
湯式浮揚溶解装置。 - 【請求項2】請求項1記載の底部出湯式浮揚溶解装置に
おいて、上部真空槽が下部真空槽より負圧になるように
上下真空槽に接続されたそれぞれの排気系を制御して、
出湯量の減少、もしくは出湯の停止を行うことを特徴と
する底部出湯式浮揚溶解装置。 - 【請求項3】請求項1記載の底部出湯式浮揚溶解装置に
おいて、下部真空槽が上部真空槽より負圧になるように
上下真空槽に接続されたそれぞれの排気系を制御して、
出湯量の増大、もしくは出湯の開始を行うことを特徴と
する底部出湯式浮揚溶解装置。 - 【請求項4】請求項1記載の底部出湯式浮揚溶解装置に
おいて、金属るつぼ内で溶解した溶湯を流出口から出湯
する際に、上部真空槽が下部真空槽より負圧になるよう
に上下真空槽に接続されたそれぞれの排気系を制御する
とともに、金属るつぼ内の溶湯量の減少に従って前記負
圧を変化させて出湯量が一定になるように制御すること
を特徴とする底部出湯式浮揚溶解装置。 - 【請求項5】請求項1ないし請求項4のいずれかに記載
の底部出湯式浮揚溶解装置において、金属るつぼ内で溶
解した溶湯を流出口から出湯する際に、出湯流量の制
御、及び出湯開始、出湯停止、再出湯を行う出湯制御
を、上下の真空槽に接続されたそれぞれの排気系の圧力
制御と、浮揚溶解用誘導コイルの運転電力の制御による
出湯制御とを併用して行うようにしたことを特徴とする
底部出湯式浮揚溶解装置。 - 【請求項6】請求項1ないし請求項4のいずれかに記載
の底部出湯式浮揚溶解装置において、金属るつぼ内で溶
解した溶湯を流出口から出湯する際に、出湯流量の制
御、及び出湯開始、出湯停止、再出湯を行う出湯制御
を、上下の真空槽に接続されたそれぞれの排気系の圧力
制御と、浮揚溶解用誘導コイルの運転周波数の制御によ
る出湯制御とを併用して行うようにしたことを特徴とす
る底部出湯式浮揚溶解装置。 - 【請求項7】請求項1ないし請求項4のいずれかに記載
の底部出湯式浮揚溶解装置において、金属るつぼ内で溶
解した溶湯を流出口から出湯する際に、出湯流量の制
御、及び出湯開始、出湯停止、再出湯を行う出湯制御
は、上下の真空槽に接続されたそれぞれの排気系の圧力
制御と、浮揚溶解用誘導コイルの運転周波数制御もしく
は電力制御による出湯制御と、流出口の下方に設ける出
湯量制御コイルによる出湯量制御とを併用して行うよう
にしたことを特徴とする底部出湯式浮揚溶解装置。 - 【請求項8】請求項1ないし請求項7のいずれかに記載
の底部出湯式浮揚溶解装置において、流出口から流出す
る溶湯の流れる方向に対し略直角方向から前記溶湯流に
ガスを吹き付けるガス噴霧器を設けることを特徴とする
底部出湯式浮揚溶解装置。 - 【請求項9】請求項1ないし請求項8のいずれかに記載
の底部出湯式浮揚溶解装置において、流出口に下方から
着脱する栓を設けることを特徴とする底部出湯式浮揚溶
解装置。 - 【請求項10】請求項1ないし請求項8のいずれかに記
載の底部出湯式浮揚溶解装置において、流出口に上方か
ら着脱する出湯栓を設けて、出湯栓を流出口から放して
上方に移動させることにより出湯開始、もしくは再出湯
を行い、栓を下方に移動させて流出口に装着することに
より出湯停止を行うようにしたことを特徴とする底部出
湯式浮揚溶解装置。 - 【請求項11】請求項10記載の底部出湯式浮揚溶解装
置において、出湯栓を溶湯より融点の高いセラミック、
もしくは金属で形成するとともに、内部に、溶湯温度を
測定する熱電対を装着することを特徴とする底部出湯式
浮揚溶解装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11001588A JP2000205757A (ja) | 1999-01-07 | 1999-01-07 | 底部出湯式浮揚溶解装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11001588A JP2000205757A (ja) | 1999-01-07 | 1999-01-07 | 底部出湯式浮揚溶解装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000205757A true JP2000205757A (ja) | 2000-07-28 |
Family
ID=11505686
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11001588A Pending JP2000205757A (ja) | 1999-01-07 | 1999-01-07 | 底部出湯式浮揚溶解装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000205757A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002147964A (ja) * | 2000-11-08 | 2002-05-22 | Shinko Electric Co Ltd | 誘導加熱溶解炉およびその底部出湯機構 |
KR101207590B1 (ko) | 2010-12-27 | 2012-12-03 | 주식회사 포스코 | 금속증기 발생장치 |
CN104197708A (zh) * | 2014-08-14 | 2014-12-10 | 辽宁永动力能源材料有限公司 | 一种储氢合金熔炼用真空-高压熔炼炉及a2b7储氢合金制备方法 |
CN104870134A (zh) * | 2012-09-28 | 2015-08-26 | 通用电气公司 | 用于结合材料的方法和系统 |
-
1999
- 1999-01-07 JP JP11001588A patent/JP2000205757A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002147964A (ja) * | 2000-11-08 | 2002-05-22 | Shinko Electric Co Ltd | 誘導加熱溶解炉およびその底部出湯機構 |
KR101207590B1 (ko) | 2010-12-27 | 2012-12-03 | 주식회사 포스코 | 금속증기 발생장치 |
CN104870134A (zh) * | 2012-09-28 | 2015-08-26 | 通用电气公司 | 用于结合材料的方法和系统 |
CN104197708A (zh) * | 2014-08-14 | 2014-12-10 | 辽宁永动力能源材料有限公司 | 一种储氢合金熔炼用真空-高压熔炼炉及a2b7储氢合金制备方法 |
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