JP2000205700A - 受液器一体型冷媒凝縮器 - Google Patents

受液器一体型冷媒凝縮器

Info

Publication number
JP2000205700A
JP2000205700A JP11008148A JP814899A JP2000205700A JP 2000205700 A JP2000205700 A JP 2000205700A JP 11008148 A JP11008148 A JP 11008148A JP 814899 A JP814899 A JP 814899A JP 2000205700 A JP2000205700 A JP 2000205700A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
refrigerant
liquid
compressor
receiver
condenser
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11008148A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroki Matsuo
弘樹 松尾
Tetsushige Shinoda
哲滋 信田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP11008148A priority Critical patent/JP2000205700A/ja
Publication of JP2000205700A publication Critical patent/JP2000205700A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B39/00Evaporators; Condensers
    • F25B39/04Condensers
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2339/00Details of evaporators; Details of condensers
    • F25B2339/04Details of condensers
    • F25B2339/044Condensers with an integrated receiver
    • F25B2339/0444Condensers with an integrated receiver where the flow of refrigerant through the condenser receiver is split into two or more flows, each flow following a different path through the condenser receiver
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2600/00Control issues
    • F25B2600/25Control of valves
    • F25B2600/2523Receiver valves

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Air-Conditioning For Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 受液器一体型冷媒凝縮器において、圧縮機停
止時の液冷媒逆流に起因するサイクル高圧の上昇を抑制
する。 【解決手段】 圧縮機1の停止時に、受液器31内の圧
力が一時的にコア部23側の圧力より高くなることがサ
イクル高圧の上昇原因であることに着目して、受液器3
1内で、冷媒液面31aより上方のガス冷媒雰囲気の部
位と、ヘッダータンク22内との間を連通する連通路3
4を設けるとともに、この連通路34を開閉する弁機構
35を備え、圧縮機1作動時には弁機構35を閉弁し、
圧縮機1停止時には弁機構35を開弁する。圧縮機停止
時には受液器31内上方のガス冷媒を連通路34を通し
てヘッダータンク22側へ排出することができるので、
受液器31内の圧力がコア部23側より高くなることを
抑制して、受液器31内の液冷媒が下方の冷媒流入口3
2を通ってコア部23へ逆流することを抑制できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷媒の気液を分離
して液冷媒を蓄える受液器を一体に構成した冷媒凝縮器
に関するもので、車両用空調装置に用いて好適なもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、車両用空調装置においては、車両
搭載性の向上を図るために、冷媒凝縮器に受液器を一体
に構成して、この冷媒凝縮器と受液器の車両搭載スペー
スを縮小するようにしたものが種々提案されている。車
両ではスペース的制約が大きいので、車両搭載性を一層
改善するためには、受液器タンクの断面積を如何に縮小
するかが重要な課題となる。そこで、特開平7−180
930号公報では、図6に示すように、受液器31への
冷媒流入口32を受液器31内の冷媒液面31aより下
方部位に配置し、そして、この冷媒流入口32よりさら
に下方部位に受液器31からの冷媒流出口33を配置し
ている。
【0003】これによれば、凝縮器コア部23の凝縮部
36を通過した冷媒が冷媒流入口32から受液器31内
の冷媒液面31aより下方部位に流入するので、冷媒液
面31aより上方に冷媒が流入する場合に比して、流入
冷媒の動圧により受液器31内の冷媒液面31aが乱れ
るのを抑制できる。これにより、受液器タンクの断面積
が小さくても、冷媒の気液分離作用を良好に発揮でき
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来技
術について実際に実験検討してみると、圧縮機運転の断
続制御に伴って、圧縮機起動直後においてサイクル高圧
が上昇し、その結果、冷凍サイクルの圧縮機駆動動力が
増大するという不具合が発生することが分かった。
【0005】また、サイクル高圧が上昇すると、比較的
熱負荷が小さい条件でも、凝縮器冷却用電動ファンが高
速回転(Hi)状態になって、送風騒音が大きくなり、
耳障りであるという不具合も生じる。本発明者は、圧縮
機運転の断続制御に伴なうサイクル高圧の上昇原因につ
いて種々実験検討した結果、以下の理由であることを見
出した。
【0006】車両空調用冷凍サイクル装置では、圧縮機
1を車両エンジンにより駆動するとともに、蒸発器5で
のフロスト(霜付き)防止等の目的のために、蒸発器5
の冷却温度(例えば、蒸発器直後の吹出空気温度)を温
度センサにて検出し、この温度センサの検出温度が所定
温度(例えば、3°C)以下に低下すると、圧縮機1と
車両エンジンとの間の電磁クラッチ1aをオフして、圧
縮機1の運転を停止するという制御を採用している。
【0007】ところで、図6に示す従来の受液器一体型
冷媒凝縮器において、圧縮機1の運転が断続されるよう
な、冷房負荷の比較的小さい条件下(すなわち、春秋の
中間季節、あるいは夏期でも冷房開始後、冷房時間が充
分経過して車室内温度が低下したとき等)では、サイク
ル内への冷媒封入量が正常であると、圧縮機作動時には
受液器31内の液冷媒の液面が符号31aに示すよう
に、冷媒流入口32よりも十分、上方に位置している。
【0008】これに対し、コア部23の凝縮部36で
は、液冷媒領域はほとんど形成されていない。図7
(a)の斜線部は、圧縮機オン時における、凝縮器2内
および受液器31内の液冷媒領域を示し、コア部23の
凝縮部36の細点部は凝縮冷媒の気液2相域を示してい
る。従って、このような状態の下で圧縮機1が停止する
と、受液器31に対してコア部23の凝縮部36の圧力
が低くなって、受液器31内の液冷媒が冷媒流入口32
からヘッダータンク22内の空間22bを通って凝縮部
36へ逆流するという現象が発生することが分かった。
上記の圧力差は次の理由により発生する。
【0009】すなわち、圧縮機1が停止した後、コア部
23の凝縮部36は外気に晒されているフィン25を通
じて冷却(このとき、電動ファンが停止状態にあっても
自然放熱により冷却)されることにより、凝縮部36の
圧力は速やかに低下する。一方、受液器31は外気との
熱交換面積を増大させるフィンを持たないとともに、受
液器31自身のタンク部熱容量の影響により、受液器3
1の温度低下、ひいては圧力低下が凝縮部36よりも遅
れる。
【0010】その結果、圧縮機1が停止した直後では、
一時的に、受液器31内の圧力が高く、コア部23の凝
縮部36の圧力が低いという圧力差が生じる。そして、
冷媒流入口32が受液器31内の液面31aより下方に
位置しているため、上記逆流は専ら液冷媒の移動により
行われ、単位時間当たりの逆流冷媒量は多く、無視でき
ないレベルとなる。
【0011】上記のように凝縮部36への液冷媒の逆流
が発生すると、次に、圧縮機の運転が再起動されても、
凝縮部36の液冷媒を受液器31内へ戻すためにはある
程度の時間がかかる。特に、受液器31の周囲は、電動
ファンの作動直後においては高温状態にあるので、冷媒
が凝縮しにくい条件にある。そのため、受液器31内部
の上方側は冷媒のガス状態が維持され、受液器31内の
冷媒液面レベルが上昇しにくい。このため、凝縮部36
の液冷媒が受液器31内へ戻るのに要する時間が長くな
る。
【0012】以上の理由から、一時的に、凝縮部36に
液冷媒域が存在する状態が継続され、サイクルは冷媒過
充填状態と同じ状態になる。図7(b)はこのような圧
縮機停止時における凝縮器内の液冷媒分布状態を示して
いる。このように、凝縮部36に液冷媒域が存在して、
サイクルが冷媒過充填状態と同じ状態になると、冷媒の
凝縮部として実質的に機能する有効凝縮面積を狭めるこ
とになり、有効凝縮能力が低下するので、サイクル高圧
PHが図8の実線Aのごとく上昇して、圧縮機駆動動力
の増大を招く。
【0013】また、凝縮器冷却用電動ファンを高速回転
(Hi)にする設定圧よりサイクル高圧が高くなって、
電動ファンの高速回転による耳障りな騒音が発生する場
合もある。そこで、本発明は上記点に鑑み、受液器一体
型冷媒凝縮器において、圧縮機停止時の液冷媒逆流に起
因するサイクル高圧の上昇を抑制することを目的とす
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1ないし6に記載の発明では、圧縮機(1)
の停止時に、受液器(31)内の圧力が一時的にコア部
(23)側の圧力より高くなることがサイクル高圧の上
昇原因であることに着目して、受液器(31)内で、冷
媒液面(31a)より上方のガス冷媒雰囲気の部位と、
ヘッダータンク(22)内との間を連通する連通路(3
4、39)を設けるとともに、この連通路(34、3
9)を開閉する弁機構(35)を備え、この弁機構(3
5)を、圧縮機(1)の作動時には閉弁し、圧縮機
(1)の停止時には開弁することを特徴としている。
【0015】これによると、圧縮機停止時には弁機構
(35)が開弁して、受液器(31)内上方のガス冷媒
雰囲気を連通路(34、39)を通してヘッダータンク
(22)内に連通させることができる。そのため、圧縮
機停止時に受液器(31)内上方のガス冷媒を連通路
(34、39)を通してヘッダータンク(22)側へ排
出することができるので、受液器(31)内の圧力がコ
ア部(23)側より高くなることを抑制できる。
【0016】これにより、圧縮機停止時に受液器(3
1)内冷媒液面(31a)より下方の冷媒流入口(3
2)を通って受液器(31)内の液冷媒がコア部(2
3)の凝縮部(36)へ逆流することを抑制できる。そ
の結果、蒸発器(5)のフロスト防止のために圧縮機作
動を断続制御する場合においても、凝縮部の有効凝縮面
積の減少を抑えてサイクル高圧の上昇を効果的に抑制で
きるので、高圧上昇による圧縮機駆動動力の増大を抑制
できる。
【0017】また、高圧上昇によって、比較的熱負荷が
小さい条件にも係わらず、凝縮器冷却用電動ファンが高
速回転になることも抑制できる。また、圧縮機作動時に
は弁機構(35)が閉弁状態となって、連通路(34、
39)を閉塞するから、コア部(23)を通過した冷媒
を受液器下方の冷媒流入口(32)から冷媒液面(31
a)下方側へ流入させることができる。従って、受液器
(31)のタンク断面積が小さくても、液面の乱れを抑
えて、従来通り、冷媒の気液分離作用を良好に発揮でき
る。
【0018】弁機構(35)は、請求項2に記載のごと
くヘッダータンク(22)内の上方部に配置することが
できる。請求項3記載の発明では、受液器(31)内
で、冷媒液面(31a)より上方のガス冷媒雰囲気の部
位に、このガス冷媒雰囲気を上下の2つの領域(31
b、31c)に仕切る仕切り部材(38)を配置すると
ともに、2つの領域(31b、31c)のうち、上側領
域(31b)をヘッダータンク(22)内に常時連通さ
せる第1連通路(34)と、2つの領域(31b、31
c)の間を連通させる第2連通路(39)とを備え、弁
機構(35)を仕切り部材(38)の部位に配置して、
第2連通路(39)を開閉するように構成している。
【0019】これによると、受液器(31)に内蔵した
弁機構(35)を用いて、上述の作用効果を発揮でき
る。弁機構(35)は、具体的には、請求項4のごとく
圧縮機(1)の作動時に冷媒流れの動圧により閉弁し、
圧縮機(1)の停止時にはばね力により開弁する構成と
することができる。
【0020】これによれば、圧縮機(1)の停止により
冷媒流れの動圧が消滅すると、弁機構(35)が自身の
ばね力により即時に開弁するので、受液器(31)内圧
力がコア部(23)側の圧力より高くなることをより一
層効果的に抑制できる。また、弁機構(35)は、請求
項5に記載のごとく圧縮機(1)の作動時に冷媒流れの
動圧により閉弁し、圧縮機(1)の停止時には受液器
(31)内の圧力がヘッダータンク(22)内の圧力よ
り高くなることにより開弁する構成としてもよい。
【0021】請求項6記載の発明では、走行用エンジン
により駆動され、冷媒を圧縮し、吐出する圧縮機(1)
と、この圧縮機(1)から吐出された過熱冷媒ガスを凝
縮する凝縮器(2)と、この凝縮器(2)に冷却風を送
風する電動ファン(49)と、凝縮器(2)で凝縮した
冷媒の気液を分離して、液冷媒を溜める受液器(31)
と、この受液器(31)から流出した液冷媒を減圧膨張
させる減圧手段(4)と、この減圧手段(4)で減圧さ
れた気液2相冷媒を蒸発させる蒸発器(5)とを備え、
凝縮器(2)と受液器(31)とを、請求項1ないし5
のいずれか1つに記載の受液器一体型冷媒凝縮器により
構成し、さらに、減圧手段(4)より上流側のサイクル
高圧を検出する圧力センサ(46)と、この圧力センサ
(46)の検出圧力の上昇に基づいて前記電動ファン
(49)の回転速度を上昇させるファン速度制御手段
(47、50)と、蒸発器(5)の冷却温度を検出する
温度センサ(42)と、この温度センサ(42)の検出
温度の低下に基づいて前記圧縮機(1)の作動を停止さ
せる圧縮機断続制御手段(47、48)とを備える車両
用冷凍サイクル装置を特徴としている。
【0022】このように、サイクル高圧を検出する圧力
センサ(46)の検出信号に基づいて凝縮器冷却用電動
ファン(49)の回転速度を制御するとともに、蒸発器
(5)の冷却温度を検出する温度センサ(42)の検出
信号に基づいて圧縮機(1)の作動を断続する車両用冷
凍サイクル装置において、本発明は好適に実施できるも
のである。
【0023】なお、上記各手段に付した括弧内の符号
は、後述する実施形態記載の具体的手段との対応関係を
示すものである。
【0024】
【発明の実施の形態】以下本発明を図に示す実施形態に
ついて説明する。図1は本発明を車両用空調装置におけ
る受液器一体型冷媒凝縮器に適用した一実施形態を示し
ている。この車両用空調装置の冷凍サイクル装置は、冷
媒圧縮機1、受液器一体型冷媒凝縮器2、冷媒量点検用
のサイトグラス3、温度作動式膨張弁(減圧手段)4お
よび冷媒蒸発器5を、金属製パイプまたはゴム製パイプ
よりなる冷媒配管によって順次接続した閉回路より構成
されている。
【0025】冷媒圧縮機1は、自動車のエンジンルーム
(図示せず)内に設置された走行用エンジンにベルトと
電磁クラッチ(動力断続手段)1aを介して連結されて
いる。この冷媒圧縮機1は、電磁クラッチ1aが接続状
態となり、エンジンの回転動力が伝達されると、冷媒蒸
発器5下流側よりガス冷媒を吸入、圧縮して、高温高圧
の過熱ガス冷媒を受液器一体型冷媒凝縮器2へ吐出す
る。
【0026】受液器一体型冷媒凝縮器2は、所定間隔を
開けて配置された一対のヘッダタンク、すなわち、第
1、第2ヘッダタンク21、22を有し、この第1、第
2ヘッダタンク21、22は上下方向に略円筒状に延び
る形状になっている。この第1、第2ヘッダタンク2
1、22の間に熱交換用のコア部23を配置している。
本例の冷媒凝縮器2は、一般にマルチフロータイプと称
されているものであって、コア部23は第1、第2ヘッ
ダタンク21、22の間で、水平方向に冷媒を流す偏平
チューブ24を多数並列配置し、この多数の偏平チュー
ブ24の間にコルゲートフィン25を介在して接合して
いる。偏平チューブ24の一端部は第1ヘッダタンク2
1内に連通し、他端部は第2ヘッダタンク22内に連通
している。
【0027】そして、一方の(第1)ヘッダタンク21
の上端側に冷媒の入口側配管ジョイント(冷媒入口部)
26を配置し接合しており、また、下端側に冷媒の出口
側配管ジョイント(冷媒出口部)27を配置し接合して
いる。さらに、本例においては、第1ヘッダタンク21
および第2ヘッダタンク22の内部にそれぞれ、セパレ
ータ28a、28b、29a、29bを2枚づつ配置し
て、第1、第2ヘッダタンク21、22の内部を、それ
ぞれ上下方向に複数(3個づつ)の空間21a〜21
c、22a〜22cに仕切っている。ここで、下側のセ
パレータ28b、29bはヘッダタンク21、22の下
部寄りの同一高さの部位に配置されている。
【0028】一方、第2ヘッダタンク22には、冷媒の
気液を分離して液冷媒を蓄える受液器31が一体に構成
してある。この受液器31も略円筒形状であり、第2ヘ
ッダタンク22の外面側方(コア部23と反対側の部
位)に配置され、第2ヘッダタンク21の外面に一体に
接合される。受液器31は第2ヘッダタンク22より若
干低い高さを有している。なお、本例では、冷媒凝縮器
2の各部および受液器31はアルミニュウム材で成形さ
れ、一体ろう付けにて組付けられている。
【0029】次に、受液器31内部の空間と第2ヘッダ
タンク22との連通構造について説明すると、セパレー
タ29bの直ぐ上方の部位において第2ヘッダタンク2
2および受液器31の壁面を貫通して冷媒流入口32を
設け、この冷媒流入口32により、第2ヘッダタンク2
2の中間部空間22bの下端部付近を受液器31内部の
空間に連通させている。冷媒流入口32は、通常使用状
態における受液器31内の冷媒液面31aより十分下方
の部位に位置している。
【0030】また、セパレータ29bの直ぐ下方の部位
において第2ヘッダタンク22および受液器31の壁面
を貫通して冷媒流出口33を設け、この冷媒流出口33
により、受液器31内部の下端部付近を第2ヘッダタン
ク22の下側空間22cの上端部付近に連通させてい
る。そして、受液器31内で、冷媒液面31aより上方
のガス冷媒雰囲気の部位と、第2ヘッダータンク22内
の上方部位(上側空間22aの上方部位)との間を連通
する連通路34が第2ヘッダタンク22および受液器3
1の壁面を貫通して設けてある。第2ヘッダータンク2
2内の上方部位(上側空間22aの上方部位)には、連
通路34を開閉する弁機構35が配置されている。
【0031】この弁機構35は具体的には弾性を有する
適宜の金属板材からなり、この金属板材の上端部をろう
付け等により第2ヘッダータンク22の内壁面に接合し
ている。従って、弁機構35の上端部は固定端となり、
下端部は変形可能な自由端となる。ここで、弁機構35
は自身のばね力により自由状態では図1に示すように第
2ヘッダータンク22の内壁面から開離した状態を維持
して連通路34を開放する。これに対して、圧縮機1の
作動時には、弁機構35は第2ヘッダータンク22内を
通過する冷媒流の動圧を受けて弾性変形し、第2ヘッダ
ータンク22の内壁面に圧接して連通路34を閉塞す
る。
【0032】コア部23において、下側セパレータ28
b、29bより上方側の部位は、冷媒圧縮機1の吐出ガ
ス冷媒を、後述の図2に示す電動ファン49により送ら
れてくる室外空気の冷却風と熱交換させて冷媒を冷却、
凝縮させる凝縮部36を構成している。また、コア部2
3において、セパレータ28b、29bより下方側の部
位は、受液器31内部において気液分離された液冷媒を
室外空気の冷却風と熱交換させて過冷却する過冷却部3
7を構成している。
【0033】従って、本例の冷媒凝縮器2は、冷媒流れ
の上流側から順次、凝縮部36、受液器31、および過
冷却部37を構成するとともに、これらを一体に設けた
構成となっている。なお、受液器31内における冷媒液
面31aは、通常使用状態(冷媒封入量が正常で、通常
のサイクル運転条件の時)では、上側セパレータ29a
と受液器31の上端面との中間高さに位置するようにな
っている。
【0034】また、冷媒凝縮器2は周知のように、自動
車エンジンルーム内において最前部(エンジン冷却用ラ
ジエータの前方位置)に配置されて、エンジン冷却用ラ
ジエータと共通の電動ファン49により冷却される。次
に、図2は本発明凝縮器2を備えた車両用空調装置の全
体システム構成を概略図示するもので、40は空調装置
の空気通路を構成するケース、41はこのケース40の
上流側に配置された空調用送風機で、遠心式の送風ファ
ン41aと駆動用モータ41bとを有している。送風機
41の吸入口41cには図示しない内外気切替箱が接続
され、この内外気切替箱を通して吸入された外気または
内気を送風ファン41aによりケース40内に送風する
ようになっている。
【0035】送風機41の吹出側に冷媒蒸発器5が配置
され、この蒸発器5において、膨張弁4により減圧され
た気液二相状態の冷媒を送風空気と熱交換(吸熱)して
蒸発させ、その蒸発潜熱により送風空気を冷却する。冷
媒蒸発器5の空気吹出直後の部位には、冷媒蒸発器5の
吹出空気温度(蒸発器冷却温度)を検出する温度センサ
(サーミスタ)42が配置されている。そして、冷媒蒸
発器5の空気下流側には、エアミックスドア43が回転
軸43aを中心として回動可能に配置されている。
【0036】このエアミックスドア43はヒータコア4
4を通過して加熱される温風量とヒータコア44のバイ
パス通路45を通過する冷風量との風量割合を調整し
て、車室内への吹出空気温度を調整する温度調整手段で
ある。なお、ヒータコア44は周知のごとく車両エンジ
ンからの温水(冷却水)を熱源として空気を加熱する温
水式熱交換器である。
【0037】ヒータコア44からの温風と、バイパス通
路45からの冷風は、混合されて所望の温度になった後
に、図示しないフェイス、フット、デフロスタの各吹出
口のうち選択された所定吹出口から車室内へ吹き出す。
一方、冷凍サイクルには、サイクル高圧を検出する圧力
センサ46が高圧液冷媒配管の途中、例えば、冷媒凝縮
器2の出口側部位に配置されている。この圧力センサ4
6および温度センサ42の検出信号は空調用制御装置4
7に入力される。この制御装置47はマイクロコンピュ
ータ等から構成されるものであり、予め設定されたプロ
グラムに基づいて入力信号に対する所定の演算処理を行
って出力を出す。
【0038】制御装置47の出力により駆動されるリレ
ー48が圧縮機1の電磁クラッチ1aへの通電回路に備
えてある。従って、このリレー48により電磁クラッチ
1aへの通電を断続して圧縮機1の作動を断続すること
ができる。また、冷媒凝縮器2の冷却風流路には、冷却
風(外気風)を送風する電動ファン49が配置されてい
る。この電動ファン49のモータ49aには、制御装置
47の出力により制御される回転数制御器50が接続さ
れている。
【0039】電動ファン49の回転数の調整は具体的に
は次のごとく行う。すなわち、圧力センサ46により検
出されるサイクル高圧が所定値(例えば15.5kgf
/cm2 )以上に上昇すると、制御装置47により制御
される回転数制御器50を介して、電動ファン49のモ
ータ印加電圧を高めて、電動ファン49を高速(Hi)
回転させる。そして、サイクル高圧が所定値(例えば1
2.5kgf/cm2)以下に低下すると、電動ファン
49のモータ印加電圧を低下して、電動ファン49を低
速(Lo)回転させる。
【0040】なお、本実施形態においては、圧力センサ
46の検出圧力に基づいて電動ファン49の回転速度を
制御するファン速度制御手段(請求項6)を、制御装置
47と回転数制御器50とにより構成している。また、
温度センサ42の検出温度に基づいて圧縮機1の作動を
断続させる圧縮機断続制御手段(請求項6)を、制御装
置47とリレー48とにより構成している。
【0041】次に、上記構成において作動を説明する。
いま、車両用空調装置の運転が開始され、制御装置47
の出力によりリレー48が閉成して電磁クラッチ1aに
通電されると、電磁クラッチ1aが接続状態となり、車
両走行用エンジンの回転が圧縮機1に伝達され、圧縮機
1が作動する。これにより、圧縮機1が冷媒を圧縮し、
吐出する。圧縮機1から吐出された過熱ガス冷媒は、入
口側配管ジョイント26から凝縮器2の第1ヘッダタン
ク21の上部空間21aより凝縮部36のチューブ24
の上側部を通過した後、第2ヘッダタンク22の上部空
間22aに流入する。この上部空間22aで冷媒はUタ
ーンして凝縮部36のチューブ24の中間部を通過し、
第1ヘッダタンク21の中間部空間21bで再度Uター
ンして凝縮部36のチューブ24の下側部を通過し、第
2ヘッダタンク22の中間部空間22bに流入する。
【0042】このようにして、冷媒は凝縮部36のチュ
ーブ24をW型の経路で流れ、この間に、冷媒はチュー
ブ24およびフィン25を介して冷却空気と熱交換して
冷却され、ガス冷媒を一部含む飽和液冷媒となる。この
飽和液冷媒は、上記の中間部空間22bに集合し、ここ
から冷媒流入口32を通って受液器31内の液面31a
の下方部に流入する。
【0043】そして、受液器31内において冷媒の気液
が分離され、液冷媒が蓄えられる。受液器31内の液冷
媒は冷媒流出口33を通って第2ヘッダタンク22の下
部空間22cを経由して過冷却部37を通過する。この
過冷却部37において、液冷媒は再度冷却されて過冷却
状態となり、この過冷却液冷媒は第1ヘッダタンク21
の下部空間21cを通って出口側配管ジョイント27か
ら凝縮器2外へ流出する。
【0044】そして、過冷却液冷媒はサイトグラス3を
通って、温度作動式膨張弁4に流入する。この膨張弁4
において、過冷却液冷媒は減圧され、低温、低圧の気液
2相冷媒となる。次いで、この気液2相冷媒は蒸発器5
にて空調用空気と熱交換して蒸発し、その蒸発潜熱を空
調用空気から吸熱して、空調用空気を冷却する。蒸発器
5にて蒸発した過熱ガス冷媒は圧縮機1に吸入され、再
度圧縮される。
【0045】ところで、蒸発器5のフロスト防止のため
に、圧縮機1の運転が温度センサ42の検出する蒸発器
吹出空気温度(蒸発器冷却温度)に応じて断続される。
すなわち、蒸発器吹出空気温度が第1所定温度(例え
ば、3°C)以下に低下すると、制御装置47の出力に
よりリレー48が開放され、電磁クラッチ1aへの通電
が遮断される。これにより、電磁クラッチ1aが開離状
態となり、圧縮機1の作動が停止される。
【0046】この結果、蒸発器5の冷却作用が中断され
て、蒸発器吹出空気温度が第2所定温度(例えば、4°
C)以上に上昇すると、制御装置47の出力によりリレ
ー48が閉成され、電磁クラッチ1aに通電されるの
で、電磁クラッチ1aが接続状態となり、圧縮機1が再
び作動状態に戻る。このようにして、蒸発器5のフロス
ト状態が未然に防止される。
【0047】次に、上記の蒸発器フロスト防止制御のた
めの、圧縮機断続作動に伴うサイクル挙動について詳述
すると、まず、本実施形態による連通路34、弁機構3
5を備えていない従来技術(図6)の場合には、蒸発器
吹出空気温度が第1所定値(例えば、3°C)まで低下
すると、圧縮機1が停止される。これにより、サイクル
高圧が徐々に低下するが、圧縮機1の作動時に受液器3
1内には冷媒流入口32より高い液面レベルまで液冷媒
が溜まっている(図7(a)参照)ので、圧縮機1が停
止すると、前述の理由から受液器31と凝縮部36との
間に圧力差が発生して、この圧力差により受液器31内
の液冷媒が冷媒流入口32から中間部空間22bを通っ
て凝縮部36側へ逆流する現象が発生する。
【0048】この逆流現象により、凝縮部36のチュー
ブ24内に液冷媒が溜まる。図7(b)の斜線部はこの
凝縮部36での液冷媒の溜まり部を示す。そして、圧縮
機1の停止後、時間が経過して蒸発器吹出空気温度が第
2所定値(例えば、4°C)まで上昇すると、圧縮機1
が再起動するが、その際、凝縮部36における液冷媒溜
まりの発生により凝縮部36の有効凝縮面積が減少して
いるので、凝縮部36での有効凝縮能力が必要能力とバ
ランスするまでサイクル高圧が上昇することになる。
【0049】凝縮部36に溜まった液冷媒が受液器31
内へ移動するには、圧縮機1の再起動後、ある程度の時
間が必要であるので、図8の実線Aに示すように圧縮機
1の再起動後、暫くの間サイクル高圧PHの上昇が続
く。そして、圧縮機再起動後の時間が経過すると、凝縮
部36の液冷媒が受液器31内へ移動して、凝縮部36
における液冷媒溜まりの領域がほぼ消滅して、図7
(a)の状態に復帰するので、凝縮部36の有効凝縮面
積の増加によって凝縮部36の有効凝縮能力が上昇し、
サイクル高圧が低下し始める。
【0050】そして、圧縮機1の作動による蒸発器冷却
作用により蒸発器吹出空気温度が第1所定値(例えば、
3°C)まで低下すると、圧縮機1が再び停止され、上
記作動が繰り返される。つまり、圧縮機1の停止ごと
に、受液器31内から凝縮部36への液冷媒の逆流現象
が発生し、その後に、圧縮機1が再起動されるごとにサ
イクル高圧が図8の実線Aのような大幅な上昇を繰り返
す。このようなサイクル高圧の上昇によって圧縮機駆動
動力が増大し、車両エンジンの燃費を悪化させる。
【0051】これに対して、本実施形態によると、圧縮
機1が停止して、第2ヘッダタンク22内の冷媒流の動
圧が消滅すると、弁機構35が自身のばね力により直ち
に図1の状態に変位して連通路34を開放する。これに
より、受液器31内上方のガス冷媒雰囲気を連通路34
を通してヘッダータンク22内の上側空間22aに連通
させることができる。
【0052】そのため、圧縮機停止時に受液器31内上
方のガス冷媒を連通路34を通してヘッダータンク22
側へ排出することができるので、受液器31内の圧力が
コア部23の凝縮部36内より高くなることを抑制でき
る。これにより、圧縮機停止時に受液器31内の冷媒液
面31aより下方の冷媒流入口32を通って受液器31
内の液冷媒がコア部23の凝縮部36へ逆流することを
抑制できる。図7(c)は本実施形態による圧縮機停止
時の凝縮器内の液冷媒の分布状態を示しており、図7
(b)の従来技術と比較して、凝縮部36における液冷
媒溜まりの領域を大幅に低減できる。
【0053】従って、その後の圧縮機再起動時に、液冷
媒溜まりに起因する有効凝縮面積の減少を抑制できるの
で、図6の従来技術の場合に比して本実施形態では圧縮
機再起動後の凝縮部36の有効凝縮能力を高い状態に維
持できる。その結果、圧縮機再起動後における高圧PH
の上昇を図8の破線Bに示すように従来技術の実線Aに
比して大幅に低いレベルに抑えることができ、圧縮機駆
動動力の低減を図ることができる。
【0054】また、上記理由からサイクル高圧が凝縮器
冷却用電動ファン49を高速(Hi)回転させる第1所
定値P1 (例えば15.5kgf/cm2 G)以上に上
昇することを抑制できる。従って、蒸発器フロスト防止
のための圧縮機断続作動に伴って、凝縮器冷却用電動フ
ァン49が高速(Hi)回転して、送風騒音が増大する
ことを抑制できる。
【0055】なお、圧縮機再起動後では、ヘッダータン
ク22内の上側空間22aにおける冷媒流の動圧により
弁機構35がヘッダータンク22の内壁面に圧接して連
通路34を閉塞する。従って、受液器31内には、凝縮
後の冷媒が下部の冷媒流入口32のみから流入すること
になり、これより、液面31aを乱すことなく、冷媒の
気液分離を良好に分離できる。
【0056】(第2実施形態)図3は第2実施形態を示
す。上記の第1実施形態では、第1、第2ヘッダータン
ク21、22内にセパレータ28a、28b、29a、
29bをそれぞれ2枚づつ配置して、凝縮部36をW型
の経路で冷媒が流れるようにしているが、第2実施形態
では、上側のセパレータ28a、29aを廃止して、第
1、第2ヘッダータンク21、22内をそれぞれ上下2
つの空間21a、21c、22a、22cに仕切ってい
る。
【0057】そのため、凝縮部36では冷媒が空間21
aから空間22aへ向かって一方向に流れることにな
る。第2実施形態において、連通路34、弁機構35等
その他の点は第1実施形態と同じである。 (第3実施形態)図4は第3実施形態を示す。上記の第
1、第2実施形態では、弁機構35を第2ヘッダータン
ク22内に配置しているが、第3実施形態では弁機構3
5を受液器31内で、冷媒液面31aより上方のガス冷
媒雰囲気の部位に配置している。
【0058】すなわち、第3実施形態では受液器31内
上方のガス冷媒雰囲気の部位に仕切り部材38を配置
し、この仕切り部材38の外周部を受液器31の胴体部
内壁面に固定して、ガス冷媒雰囲気を上下の2つの領域
31b、31cに仕切るとともに、この上下の2つの領
域31b、31cの間を連通する第2連通路39を仕切
り部材38に設けている。ガス冷媒雰囲気の上側領域3
1bは第1連通路34により第2ヘッダータンク22の
上側空間22a内に常時連通させてある。
【0059】そして、仕切り部材38の上側面に、第
1、第2実施形態と同一構造の弁機構35を設けて第2
連通路39を開閉するようになっている。第3実施形態
によると、圧縮機1の作動時には、第2ヘッダータンク
22から第1連通路34を通して冷媒流の動圧が弁機構
35に加わることにより、弁機構35が閉弁し、その後
は、上側領域31bの静圧により弁機構35の閉弁状態
(第2連通路39の閉塞状態)を維持する。
【0060】一方、圧縮機1の停止時には、弁機構35
が自身のばね力により直ちに開弁して、受液器31内の
下側領域31cのガス冷媒雰囲気を第2連通路39およ
び第1連通路34を通して第2ヘッダータンク22内に
連通させるので、第1実施形態で説明した作用効果を同
様に発揮できる。 (第4実施形態)図5は第4実施形態を示す。上記の第
3実施形態の変形であり、弁機構35として、仕切り部
材38の第2連通路39に上下動可能に支持された傘状
の形状に形成された弁構造を用いている。
【0061】本例の弁機構35は、円形の第2連通路3
9より十分大きい外径を有する円形弁部35aと、第2
連通路39より十分小さい外径を有し、第2連通路39
に上下動可能に嵌合する軸部35bと、仕切り部材38
のうち、第2連通路39の周縁部に係止され、上方への
移動を規制する爪状係止片35cとを一体に成形したも
のである。
【0062】本例の弁機構35によると、圧縮機1の作
動時には第3実施形態と同様に、第2ヘッダータンク2
2から第1連通路34を通して加わる冷媒流の動圧によ
って弁機構35の弁部35aが仕切り部材38のうち、
第2連通路39の周縁部に圧接して第2連通路39を閉
塞する。これに対して、圧縮機1の停止時には、凝縮部
36の温度低下、圧力低下が受液器31に比較して先行
することより、凝縮部36側の圧力に比較して受液器3
1内の圧力が一時的に高くなるので、この圧力差に基づ
いて弁機構35が上方へ変位し、弁部35aが仕切り部
材38の上面から開離して第2連通路39を開放する。
これにより、第4実施形態においても、第1実施形態で
説明した作用効果を同様に発揮できる。
【0063】なお、第4実施形態では弁機構35を仕切
り部材38に接合せず、上下動可能に支持する構造にし
ているから、弁機構35を金属製とする必要はない。従
って、弁機構35をゴム、樹脂等の弾性に富んだ材料で
成形して、組付性、圧縮機作動時の閉弁シール性を向上
させることができる。 (他の実施形態)なお、上述の第1〜第3実施形態で
は、圧縮機停止時に弁機構35を自身のばね力により開
弁状態に復帰させるようにしているが、第1〜第3実施
形態における弁機構35を圧縮機停止時にばね力で開弁
状態に復帰させる構成とせずに、第4実施形態のごと
く、圧縮機停止時に発生する凝縮部36側と受液器31
側の圧力差で弁機構35を開弁させる構成としてもよ
い。
【0064】また、弁機構35として、第1〜第3実施
形態のごとき板形状、あるいは第4実施形態のごとき傘
形状のものに限らず、種々な形状の弁機構を採用できる
ことはもちろんである。また、上述の実施形態では、冷
媒の出入口ジョイント26、27を設けていない第2ヘ
ッダタンク22に受液器31を一体に構成しているが、
冷媒の出入口ジョイント26、27を設けている第1ヘ
ッダタンク21に受液器31を一体に構成してもよい。
【0065】また、凝縮器2のコア部23を凝縮部36
のみとし、過冷却部37をコア部23から切り離して独
立に構成するタイプの受液器一体型冷媒凝縮器に本発明
を適用することもできる。この場合は、第1ヘッダタン
ク21における出口側配管ジョイント27を廃止て、そ
の代わりに、受液器31にその内部の液冷媒を流出させ
る出口側配管ジョイント(冷媒出口部)を設置し、この
出口側配管ジョイントからの液冷媒を配管を介して過冷
却部に流入させるようにすればよい。
【0066】また、過冷却部37を持たない冷凍装置に
おいても、本発明は同様に実施できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の冷媒凝縮器を示す正面
断面図である。
【図2】本発明凝縮器を適用する車両用空調装置の全体
システム構成図である。
【図3】本発明の第2実施形態の冷媒凝縮器を示す正面
断面図である。
【図4】本発明の第3実施形態の冷媒凝縮器を示す正面
断面図である。
【図5】本発明の第4実施形態の冷媒凝縮器を示す正面
断面図である。
【図6】従来の冷媒凝縮器を示す正面断面図である。
【図7】従来技術および本発明における液冷媒分布状態
の概略説明図である。
【図8】従来技術および本発明における圧縮機断続によ
るサイクル高圧の変動を示す特性図である。
【符号の説明】
1…圧縮機、2…凝縮器、5…蒸発器、21…第1ヘッ
ダタンク、22…第2ヘッダタンク、23…コア部、3
1…受液器、32…冷媒流入口、33…冷媒流出口、3
4、39…連通路、35…弁機構、36…凝縮部、37
…過冷却部、38…仕切り部材。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮機(1)から吐出された冷媒ガスを
    冷却して凝縮させるコア部(23)と、このコア部(2
    3)を通過した冷媒が集合するヘッダータンク(22)
    と、このヘッダータンク(22)から流入する冷媒の気
    液を分離して液冷媒を溜める受液器(31)とを一体に
    構成し、 かつ、前記ヘッダータンク(22)から前記受液器(3
    1)内に冷媒を流入させる冷媒流入口(32)が、前記
    受液器(31)内に形成される通常使用状態における冷
    媒液面(31a)より下方に配置されている受液器一体
    型冷媒凝縮器において、 前記受液器(31)内で、前記冷媒液面(31a)より
    上方のガス冷媒雰囲気の部位と、前記ヘッダータンク
    (22)内との間を連通する連通路(34、39)と、 この連通路(34、39)を開閉する弁機構(35)と
    を備え、 この弁機構(35)は、前記圧縮機(1)の作動時には
    閉弁し、前記圧縮機(1)の停止時には開弁することを
    特徴とする受液器一体型冷媒凝縮器。
  2. 【請求項2】 前記弁機構(35)は、前記ヘッダータ
    ンク(22)内の上方部に配置されていることを特徴と
    する請求項1に記載の受液器一体型冷媒凝縮器。
  3. 【請求項3】 前記受液器(31)内で、前記冷媒液面
    (31a)より上方のガス冷媒雰囲気の部位に、このガ
    ス冷媒雰囲気を上下の2つの領域(31b、31c)に
    仕切る仕切り部材(38)を配置し、 前記連通路は、前記2つの領域(31b、31c)のう
    ち、上側領域(31b)を前記ヘッダータンク(22)
    内に常時連通させる第1連通路(34)と、前記2つの
    領域(31b、31c)の間を連通させる第2連通路
    (39)とからなり、 前記弁機構(35)は前記仕切り部材(38)に配置さ
    れて、前記第2連通路(39)を開閉するものであるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の受液器一体型冷媒凝縮
    器。
  4. 【請求項4】 前記弁機構(35)は、前記圧縮機
    (1)の作動時には前記ヘッダータンク(22)からの
    冷媒圧力により閉弁し、前記圧縮機(1)の停止時には
    ばね力により開弁することを特徴とする請求項1ないし
    3のいずれか1つに記載の受液器一体型冷媒凝縮器。
  5. 【請求項5】 前記弁機構(35)は、前記圧縮機
    (1)の作動時には前記ヘッダータンク(22)からの
    冷媒圧力により閉弁し、前記圧縮機(1)の停止時には
    前記受液器(31)内の圧力が前記ヘッダータンク(2
    2)内の圧力より高くなることにより開弁することを特
    徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の受液
    器一体型冷媒凝縮器。
  6. 【請求項6】 走行用エンジンにより駆動され、冷媒を
    圧縮し、吐出する圧縮機(1)と、 この圧縮機(1)から吐出された過熱冷媒ガスを凝縮す
    る凝縮器(2)と、 この凝縮器(2)に冷却風を送風する電動ファン(4
    9)と、 前記凝縮器(2)を通過した冷媒の気液を分離して、液
    冷媒を溜める受液器(31)と、 この受液器(31)から流出した液冷媒を減圧膨張させ
    る減圧手段(4)と、 この減圧手段(4)で減圧された気液2相冷媒を蒸発さ
    せる蒸発器(5)とを備え、 前記凝縮器(2)と前記受液器(31)とを、請求項1
    ないし5のいずれか1つに記載の受液器一体型冷媒凝縮
    器により構成し、 さらに、前記減圧手段(4)より上流側のサイクル高圧
    を検出する圧力センサ(46)と、 この圧力センサ(46)の検出圧力の上昇に基づいて前
    記電動ファン(49)の回転速度を上昇させるファン速
    度制御手段(47、50)と、 前記蒸発器(5)の冷却温度を検出する温度センサ(4
    2)と、 この温度センサ(42)の検出温度の低下に基づいて前
    記圧縮機(1)の作動を停止させる圧縮機断続制御手段
    (47、48)とを備えることを特徴とする車両用冷凍
    サイクル装置。
JP11008148A 1999-01-14 1999-01-14 受液器一体型冷媒凝縮器 Pending JP2000205700A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11008148A JP2000205700A (ja) 1999-01-14 1999-01-14 受液器一体型冷媒凝縮器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11008148A JP2000205700A (ja) 1999-01-14 1999-01-14 受液器一体型冷媒凝縮器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000205700A true JP2000205700A (ja) 2000-07-28

Family

ID=11685240

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11008148A Pending JP2000205700A (ja) 1999-01-14 1999-01-14 受液器一体型冷媒凝縮器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000205700A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005083669A (ja) * 2003-09-09 2005-03-31 Sanden Corp 熱交換器
WO2014119272A1 (ja) * 2013-01-30 2014-08-07 株式会社デンソー 貯液器および貯液器一体型熱交換器
WO2015178005A1 (ja) * 2014-05-23 2015-11-26 株式会社デンソー 積層型熱交換器
DE102012109038B4 (de) * 2011-12-19 2020-10-15 Hanon Systems Vorrichtung zur Wärmeübertragung in einem Kältemittelkreislauf

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005083669A (ja) * 2003-09-09 2005-03-31 Sanden Corp 熱交換器
DE102012109038B4 (de) * 2011-12-19 2020-10-15 Hanon Systems Vorrichtung zur Wärmeübertragung in einem Kältemittelkreislauf
WO2014119272A1 (ja) * 2013-01-30 2014-08-07 株式会社デンソー 貯液器および貯液器一体型熱交換器
JP2014145560A (ja) * 2013-01-30 2014-08-14 Denso Corp 貯液器および貯液器一体型熱交換器
WO2015178005A1 (ja) * 2014-05-23 2015-11-26 株式会社デンソー 積層型熱交換器
JP2016001099A (ja) * 2014-05-23 2016-01-07 株式会社デンソー 積層型熱交換器
CN106461298A (zh) * 2014-05-23 2017-02-22 株式会社电装 层叠型热交换器
CN106461298B (zh) * 2014-05-23 2018-11-16 株式会社电装 层叠型热交换器

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6314750B1 (en) Heat pump air conditioner
US20060254308A1 (en) Ejector cycle device
US5729985A (en) Air conditioning apparatus and method for air conditioning
JPH05231724A (ja) 冷凍装置及びその作動方法
US6923012B2 (en) Vehicle air-conditioning system
JP2001063348A (ja) 冷凍サイクル装置
JP2015128916A (ja) 冷凍サイクル装置
JP2019105422A (ja) 車両用ジョイントブロック
JP3906724B2 (ja) 車両用空調装置
JP2005043008A (ja) 冷凍サイクル装置
JP4214884B2 (ja) 冷凍サイクル装置
JP4269476B2 (ja) 冷凍装置
JP2000205700A (ja) 受液器一体型冷媒凝縮器
JP2017198404A (ja) アキュムレータ及びそれを備えた車両用空気調和装置
KR101474819B1 (ko) 차량용 히트 펌프 시스템
JP5925048B2 (ja) 車両用空調装置及び車両
JPH11351704A (ja) 受液器一体型冷媒凝縮器
JP2003285634A (ja) 車両用空調装置
JP2004232924A (ja) 冷凍サイクル装置
JPH0960986A (ja) 冷凍サイクル装置
JP6733625B2 (ja) 冷凍サイクル装置
JP2003182349A (ja) 冷凍サイクル装置
JP3879301B2 (ja) 冷凍サイクル装置
JP4597404B2 (ja) 車両用空調装置
JP2003320842A (ja) 車両用空調装置