JP2000205055A - タ―ボ過給機付エンジンの制御装置 - Google Patents

タ―ボ過給機付エンジンの制御装置

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JP2000205055A
JP2000205055A JP11006936A JP693699A JP2000205055A JP 2000205055 A JP2000205055 A JP 2000205055A JP 11006936 A JP11006936 A JP 11006936A JP 693699 A JP693699 A JP 693699A JP 2000205055 A JP2000205055 A JP 2000205055A
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Japan
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exhaust gas
gas recirculation
acceleration
region
turbocharger
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JP11006936A
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English (en)
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Tomomi Watanabe
友巳 渡辺
Hiroshi Hayashibara
寛 林原
Tomoaki Saito
智明 齊藤
Keiji Araki
啓二 荒木
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B29/00Engines characterised by provision for charging or scavenging not provided for in groups F02B25/00, F02B27/00 or F02B33/00 - F02B39/00; Details thereof
    • F02B29/04Cooling of air intake supply
    • F02B29/0406Layout of the intake air cooling or coolant circuit
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02MSUPPLYING COMBUSTION ENGINES IN GENERAL WITH COMBUSTIBLE MIXTURES OR CONSTITUENTS THEREOF
    • F02M26/00Engine-pertinent apparatus for adding exhaust gases to combustion-air, main fuel or fuel-air mixture, e.g. by exhaust gas recirculation [EGR] systems
    • F02M26/02EGR systems specially adapted for supercharged engines
    • F02M26/04EGR systems specially adapted for supercharged engines with a single turbocharger
    • F02M26/05High pressure loops, i.e. wherein recirculated exhaust gas is taken out from the exhaust system upstream of the turbine and reintroduced into the intake system downstream of the compressor
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

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  • Supercharger (AREA)
  • Exhaust-Gas Circulating Devices (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ターボ過給機付エンジンにおいて、低速部分
負荷領域等の排気還流領域からの加速時に、排気還流量
が過剰になることを防止し、加速性及びエミッションを
向上することができるようにする。 【解決手段】 ターボ過給機のタービンの上流から吸気
通路に排気ガスを導く排気還流装置を備え、少なくとも
低回転部分負荷の運転領域で排気還流を行うターボ過給
機付エンジンにおいて、タービンの上流の排気圧を調節
する排気圧調節手段として、ターボ過給機のタービンに
対し開度変更可能なノズルを形成する可変翼を備える。
そして、上記可変翼を制御するVGT制御手段42によ
り、加速判定手段51による判定に基づき、排気還流領
域からの加速時における加速初期に、上記可変翼を開く
ことによりタービン上流の排気圧が低下するように制御
している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等に搭載さ
れるターボ過給機付エンジンの制御装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば特開平8−338318号
公報に示されるように、ディーゼルエンジンの排気ガス
を吸気通路内に還流させるEGR通路(排気還流通路)
と、このEGR通路に設けられて上記排気還流量を調節
するEGR弁(排気還流弁)とを有するディーゼルエン
ジン用排気還流装置において、低回転部分負荷領域等の
所定運転領域で排気還流を行うとともに、その運転領域
で、NOxを低減しつつスモークの発生を抑制すべく、
空気過剰率(空燃比)の目標値を定め、これと検出値と
の偏差に応じて上記EGR弁をフィードバック制御する
ことにより、空気過剰率が目標値となるようにEGR量
及び新気量をコントロールするものが知られている。
【0003】また、例えば特開平10−47070号公
報に示されるように、ターボ過給機のタービンに対して
排気流通面積を変化させる可変翼を設けることにより、
運転状態に応じて過給状態を制御し得るようにしたター
ボ過給機付エンジンも知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ターボ過給機付のディ
ーゼルエンジンに排気還流装置を装備する場合、通常、
排気通路のタービン上流と吸気通路とをEGR通路によ
り連通することにより、EGR弁が開かれたとき、ター
ビン上流の排気圧と吸気圧との差圧で排気ガスが吸気通
路側へ還流されるようにしている。
【0005】さらに、上記可変翼やウエストゲートバル
ブ(タービンをバイパスする通路の流量をコントロール
するバルブ)等の、タービン上流の排気圧の調節が可能
な手段を具備するターボ過給機付エンジンにおいては、
上記のようにEGR通路を配設するとともに、排気還流
時に、タービン上流の排気圧を適度に高めるように上記
可変翼等を制御することにより、排気ガスの還流を促進
するようにしている。
【0006】ところが、排気還流が行われる低回転部分
負荷等の運転領域でこのような制御状態になっている
と、このような状態から加速が行われたとき、加速初期
に一時的にEGR量が過剰になり、これによって加速性
能やエミッションの悪化を招くといった問題がある。
【0007】すなわち、例えば上記可変翼を具備するタ
ーボ過給機付ディーゼルエンジンに上記特開平8−33
8318号公報に示されるような排気還流装置が設けら
れる場合、低回転部分負荷領域等の排気還流領域では、
可変翼がある程度絞られることでタービン上流の排気圧
が適度に高められるとともに、この状態で空燃比が目標
値になるようにEGR弁が制御されるが、この状態から
加速操作が行われると、それに応じて燃料噴射量が多く
なることにより排気ガス量が増加し、排気圧が上昇す
る。さらに、従来では、低速領域における加速時には過
給効率を高めるべく可変翼が閉方向に制御されるが、こ
のようにすると排気圧がさらに上昇する。
【0008】このように排気ガス量が増加して排気圧が
上昇すると、EGR弁の開度が変わらなくてもEGR量
が増加し、その分だけ新規量が減少する傾向が生じる。
これに対し、空燃比のずれを是正するようにフィードバ
ック制御によってEGR弁開度を調節したとしても、こ
のフィードバック制御によるEGR弁の作動には応答遅
れがある。また、加速時の過給圧上昇にも応答遅れがあ
る。
【0009】従って、EGR弁の作動や過給圧上昇に遅
れが生じている加速初期に、一時的に、EGR量が過剰
になって新規量が不足する傾向が生じ、これにより、上
記可変翼を絞っても却って加速過給応答遅れ(所謂ター
ボラグ)が生じて加速性能が悪くなるとともに、スモー
クが発生し易くなるといった問題があった。
【0010】本発明は、このような事情に鑑み、低速部
分負荷領域等の排気還流領域からの加速時に、排気還流
量が過剰になることを防止し、加速性及びエミッション
を向上することができるターボ過給機付エンジンの制御
装置を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
ターボ過給機を備えるとともに、排気通路におけるター
ボ過給機のタービンの上流と吸気通路とを排気還流通路
により連通し、この排気還流通路に排気還流弁を介設し
た排気還流装置を備え、少なくとも低回転部分負荷の運
転領域を排気還流領域としてこの排気還流領域で上記排
気還流弁を開くようにしたターボ過給機付エンジンにお
いて、上記タービンの上流の排気圧を調節する排気圧調
節手段と、エンジンの加速状態を検出する加速検出手段
と、上記排気還流領域からの加速時における加速初期に
上記タービンの上流の排気圧が低下するように排気圧調
節手段を制御する制御手段とを備えたものである。
【0012】この制御装置によると、排気還流領域から
の加速時における加速初期に、排気量の増加に伴う排気
還流量の増加により新気量が減少する傾向が、排気圧が
低下方向に制御されることで抑制され、加速に応じた新
気量の増加が促進される。これにより、スモークが低減
されるとともに、ターボラグが短縮され、加速性能が高
められる。
【0013】この発明の装置において、排気還流領域か
らの加速時における加速後期には加速初期と比べて上記
排気圧が上昇するように上記排気圧調節手段を制御する
こと(請求項2)が好ましい。このようにすると、加速
初期の上記のような制御で新規量の増加が促進されて過
給作用が有効に発揮され得る状態に至った後の加速後期
には、排気圧の上昇によりターボ過給機の駆動エネルギ
ーが高められて、過給による出力上昇が促進される。
【0014】上記排気圧調節手段は、例えばターボ過給
機のタービンへの排気流通面積を変化させる排気流通面
積可変手段からなり、この場合に上記制御手段は排気還
流領域からの加速時における加速初期に上記タービンへ
の排気流通面積を大きくするように排気流通面積可変手
段を制御する(請求項3)。排気流通面積可変手段がタ
ーボ過給機のタービンに対し開度変更可能なノズルを形
成する可変翼からなる場合、上記制御手段は排気還流領
域からの加速時における加速初期に上記可変翼の開度を
大きくするように制御するものであればよい(請求項
4)。
【0015】このようにすれば、上記加速初期に可変翼
の開度が大きくされる等で排気流通面積が大きくされる
ことにより排気圧が減少する。
【0016】あるいはまた、上記排気圧調節手段は、タ
ーボ過給機のタービンをバイパスするウエストゲート通
路に設けられたウエストゲートバルブからなるものであ
ってもよく、この場合、上記制御手段は排気還流領域か
らの加速時における加速初期に上記ウエストゲートバル
ブを開くようにするものであればよい(請求項5)。
【0017】このようにすれば、上記加速初期にウエス
トゲートバルブが開かれることにより排気圧が減少す
る。
【0018】また、上記制御装置において、吸気通路に
おける排気還流通路接続個所の上流に吸気絞り弁を設け
るとともに、排気還流領域で上記吸気絞り弁を絞り、排
気還流領域からの加速時における加速初期に上記絞り弁
を開くように制御する吸気絞り弁制御手段を備えること
が好ましい(請求項6)。
【0019】このようにすれば、排気還流領域では吸気
絞り弁が絞られることによりその下流の吸気圧が低下す
ることで排気還流が促進され、上記加速初期には吸気絞
り弁が開かれることにより新気の流入が促進される。
【0020】さらに、吸気絞り弁の下流に、吸気ポート
から燃焼室に流入する吸気によって燃焼室内にスワール
を生成するスワール生成手段を設けておけば(請求項
7)、上記加速初期に、吸気絞り弁が開かれて吸気の流
入が促進されつつスワール生成手段が作動されることで
スワールの生成が効果的に行われ、このスワールにより
燃料の気化、霧化が促進されるため、加速初期の燃焼性
が向上されてスモークが低減される。
【0021】請求項8に係る発明は、ターボ過給機を備
えるとともに、排気通路におけるターボ過給機のタービ
ンの上流と吸気通路とを排気還流通路により連通し、こ
の排気還流通路に排気還流弁を介設した排気還流装置を
備え、少なくとも低回転部分負荷の運転領域を排気還流
領域としてこの排気還流領域で上記排気還流弁を開くよ
うにしたターボ過給機付エンジンにおいて、ターボ過給
機のタービンへの排気流通面積を変化させる可変翼と、
エンジンの加速状態を検出する加速検出手段と、上記排
気還流領域で上記可変翼を所定の部分開度に閉じるよう
に制御するとともに、この運転領域からの加速時におけ
る加速初期に上記可変翼の開度を大きくするように制御
する制御手段とを備えたものである。
【0022】この制御装置によると、排気還流領域から
の加速時における加速初期に、排気量の増加に伴う排気
還流量の増加により新気量が減少する傾向に対し、上記
可変翼の開度が大きくされることにより排気圧が低下さ
れることで上記傾向が抑制され、加速に応じた新気量の
増加が促進される。これにより、スモークが低減される
とともに、ターボラグが短縮され、加速性能が高められ
る。
【0023】請求項9に係る発明は、ターボ過給機を備
えるとともに、排気通路におけるターボ過給機のタービ
ンの上流と吸気通路とを排気還流通路により連通し、こ
の排気還流通路に排気還流弁を介設した排気還流装置を
備え、少なくとも低回転部分負荷の運転領域を排気還流
領域としてこの排気還流領域で上記排気還流弁を開くよ
うにしたターボ過給機付エンジンにおいて、ターボ過給
機のタービンへの排気流通面積を変化させる可変翼と、
エンジンの加速状態を検出する加速検出手段と、低回転
領域の高負荷側では可変翼の開度を小さくするように制
御するとともに、上記排気還流領域からの加速により高
負荷側へ移行するとき、可変翼の閉動作を遅延させるよ
うに制御する可変翼制御手段とを備えたものである。
【0024】この制御装置によっても、加速時のエミッ
ション及び加速性能が向上される。すなわち、排気還流
領域からの加速により高負荷側へ移行するとき、単に運
転領域に応じた制御が行われれば可変翼が閉じられて排
気圧が急上昇することで排気還流量増加とそれに伴う新
気量減少の傾向が生じるが、上記可変翼の閉動作が遅延
されることで上記傾向が抑制される。これにより、スモ
ークが低減されるとともに、ターボラグが短縮され、加
速性能が高められる。
【0025】上記の請求項8又は9記載の制御装置にお
いて、排気還流領域からの加速時における加速初期に、
排気還流弁を開度が小さくなるように制御する排気還流
弁制御手段を備えていること(請求項10)が好まし
い。このようにすると、上記加速初期に、排気還流弁の
開度が小さくなるように制御されることにより、排気還
流量が減少する。もっとも、排気還流領域で多量の排気
還流を可能にするため排気還流弁が大形に形成されてい
る場合、上記排気還流弁が所定開度に閉じるまでにある
程度の応答遅れが生じるが、その間にも排気還流弁が次
第に閉方向に作動するとともに上記可変翼が閉作動され
ることにより、排気還流量増加とそれに伴う新気量減少
が抑制される。
【0026】また、上記制御装置において、排気還流領
域からの加速時における加速初期に、燃料噴射弁からの
燃料噴射圧力を高める噴射圧力制御手段を備えておけば
(請求項11)、上記加速初期に燃料の気化、霧化が促
進されるため、加速初期の燃焼性が向上されてスモーク
が低減される。
【0027】また、上記制御装置において、可変翼制御
手段は、排気還流領域での急加速時には加速後期に可変
翼の開度を小さくし、緩加速時には加速後期まで可変翼
の開度を大きくするように制御すること(請求項12)
が好ましい。このようにすると、急加速時には、加速初
期の排気還流量の増加とそれに伴う新気量の減少が避け
られた上で、加速後期に過給効率が高められ、一方、緩
加速時にはスモーク低減等に有利な状態が加速後期まで
維持される。
【0028】なお、上記制御装置において、吸気圧力状
態を検出する吸気圧力検出手段を備えるとともに、可変
翼制御手段は、少なくとも低回転部分負荷領域での定常
運転時に、上記吸気圧力検出手段により検出される圧力
が目標過給圧となるように可変翼を制御するようになっ
ているもの(請求項13)が好ましい。あるいは、可変
翼の開度状態を検出する可変翼開度検出手段を備えると
ともに、可変翼制御手段は、少なくとも低回転部分負荷
領域での定常運転時に、可変翼開度検出手段により検出
される開度が目標開度となるように可変翼を制御するよ
うになっているもの(請求項14)であってもよい。
【0029】このようにすると定常運転時に可変翼の開
度が適正に制御される。
【0030】また、少なくとも低回転部分負荷領域で、
空燃比が目標空燃比となるように排気還流弁を制御する
排気還流弁制御手段を備えること(請求項15)が好ま
しい。
【0031】このようにすると、定常運転時には空燃比
が目標空燃比となるように排気還流量が適正に制御され
る。
【0032】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係る制御装置を
備えたターボ過給機付エンジンの実施形態を示してい
る。図示のエンジンはディーゼルエンジンであり、その
エンジン本体1には吸気通路2及び排気通路3が接続さ
れている。また、このエンジンにはターボ過給機5が装
備され、このターボ過給機5は、吸気通路2に設けられ
たコンプレッサ6と、コンプレッサ6を排気エネルギー
により駆動するために排気通路3に設けられたタービン
7とを備えるとともに、後述のような可変翼8を具備し
ている。さらにこのエンジンには、排気通路3と吸気通
路2とを連通するEGR通路(排気還流通路)11と、
このEGR通路11に介設されたEGR弁(排気還流
弁)12とを有するEGR装置(排気還流装置)が設け
られている。
【0033】エンジン各部の構造を具体的に説明する
と、エンジン本体1の各シリンダ14には燃焼室内に燃
料を噴射する多噴口の燃料噴射弁15が配設されてい
る。各燃料噴射弁15は、制御信号に応じて燃料噴射時
間及び噴射時期の制御が可能な構造となっている。これ
らの燃料噴射弁15の燃料入口側は分配通路16を介し
てコモンレール(共通管)17に接続され、また各燃料
噴射弁15の燃料出口側はリターン通路19に接続され
ている。上記コモンレール17は燃料噴射ポンプ18に
接続されており、燃料噴射ポンプ18から送給された燃
料がコモンレール17で蓄圧された上で各燃料噴射弁1
5に送られるようになっている。
【0034】上記燃料噴射ポンプ18は、制御信号に応
じて圧送量を調節し得るようになっており、この圧送量
の調節によりコモンレール内圧力、つまり燃料噴射弁1
5からの噴射圧力を調節し得るようになっている。
【0035】上記吸気通路2には、その上流側から順に
エアフローセンサ21と、ターボ過給機5のコンプレッ
サ6と、インタークーラ22と、吸気絞り弁23と、サ
ージタンク24とが配設されるとともに、サージタンク
24に吸気圧力センサ(吸気圧力検出手段)25が設け
られている。
【0036】上記吸気絞り弁23は、特定運転領域でE
GR導入促進等のため吸気通路2を絞るものであり、負
圧応動式のアクチュエータ23aにより駆動されるよう
になっている。このアクチュエータ23aは電磁弁26
Aを介してバキュームポンプ27に接続されており、上
記電磁弁26Aがデューティ制御されることでアクチュ
エータ23aに対する負圧と大気圧との導入割合が調整
され、これにより吸気絞り弁23の開度が制御されるよ
うになっている。
【0037】また、上記排気通路3には、ターボ過給機
5のタービン7と、触媒コンバータ28とが配設されて
いる。さらに、タービン7の上流の排気圧を調節する排
気圧調節手段を備え、この排気圧調節手段は例えばター
ビン7への排気流通面積を変化させる排気流通面積可変
手段からなっている。当実施形態では、上記ターボ過給
機5が、図2に示すようにタービン7の周囲にノズルを
形成する多数の可変翼8を備えたVGT(バリアブルジ
オメトリーターボ)からなっており、上記可変翼8によ
り排気流通面積可変手段(排気圧調節手段)が構成され
ている。
【0038】すなわち、このターボ過給機5(以下、V
GT5と呼ぶ)は、可変翼8の角度調節により、図2
(a)に示す全閉(流通面積最小)から図2(b)に示
す全開(流通面積最大)までにわたり可変翼8の開度つ
まりノズル開口面積(タービンへの排気流通面積)が可
変となり、これによってタービン効率が制御されるよう
に構成されている。
【0039】図1中に示すように上記可変翼8は負圧応
動式のアクチュエータ8aにより駆動され、このアクチ
ュエータ8aは電磁弁26Bを介してバキュームポンプ
27に接続されている。そして、上記電磁弁26Bがデ
ューティ制御されることでアクチュエータ8aに対する
負圧と大気圧との導入割合が調整され、これにより可変
翼8の開度が制御されるようになっている。
【0040】また、上記EGR通路11は、その一端部
が排気通路3におけるタービン7の上流側、例えば排気
マニフォールドの集合部に接続されるとともに、他端部
が上記吸気通路2における吸気絞り弁23の下流側、例
えばサージタンク24もしくはその上流に接続されてい
る。このEGR通路11に介設されたEGR弁12は、
デューティ制御可能な電磁弁26Cを介してバキューム
ポンプ27に接続され、上記電磁弁26Cがデューティ
制御されることでEGR弁12の負圧室に対する負圧と
大気圧との導入割合が調整され、これによりEGR弁1
2の開度が制御されるようになっている。
【0041】上記燃料噴射弁15及び上記各電磁弁26
A,26B,26Cにはコントロールユニット(EC
U)30から制御信号が出力される。このECU30に
は、上記エアフローセンサ21及び吸気圧力センサ25
からの信号が入力され、さらに、アクセル開度を検出す
るアクセル開度センサ31、エンジンのクランク角を検
出するクランク角センサ32、上記コモンレール17内
の燃料圧力を検出するコモンレール圧力センサ33、E
GR弁12の開度を検出するEGR開度センサ34等か
らの信号も入力されるようになっている。
【0042】そして、上記ECU30から燃料噴射弁1
5に出力される制御信号により燃料噴射弁15からの燃
料噴射量及び噴射時期が制御され、また電磁弁26A,
26B,26Cに出力される制御信号(デューティ信
号)により吸気絞り弁23、VGT5の可変翼8及びE
GR弁12がそれぞれ制御されるようになっている。
【0043】上記ECU30は、図3に示すように、燃
料噴射弁15の燃料噴射量を制御する燃料噴射量制御手
段35と、コモンレール17内の燃料圧力を制御するこ
とによって燃料噴射弁15の燃料噴射圧力を制御するコ
モンレール圧力制御手段(噴射圧力制御手段)36と、
EGR弁12を制御するEGR制御手段(排気還流弁制
御手段)41と、VGT開度(VGT5の可変翼の開
度)を制御するVGT制御手段(可変翼制御手段)42
と、吸気絞り弁23を制御する吸気絞り弁制御手段43
とを有している。
【0044】上記燃料噴射量制御手段35は、アクセル
開度センサ31によって検出されたアクセル開度Acc
elと、エンジン回転数検出手段50によってクランク
角信号の周期の計測等により検出されたエンジン回転数
Neとに基づき、予め設定されたマップ37からエンジ
ンの目標トルクTrqsolを読み出すとともに、この
目標トルクTrqsolと、エンジン回転数Neと、上
記エアフローセンサ21によって検出された実新気量F
Airとに基づき、予め設定された三次元マップ38か
ら目標燃料噴射量Fsolを読み出し、この目標燃料噴
射量Fsolと、コモンレール圧力センサ21によって
検出されたコモンレール17内の燃料圧力CRPとに基
づいて燃料噴射弁15の励磁時間を調節することによ
り、燃料噴射量を制御するように構成されている。
【0045】コモンレール圧力制御手段36は、上記目
標トルクTrqsolとエンジン回転数Neとに基づ
き、予め設定されたマップ39から目標コモンレール圧
力CRPsolを読み出し、この目標コモンレール圧力
CRPsolと検出された燃料圧力CRPとに基づき、
燃料ポンプ18の圧送量等を制御することによりコモン
レール圧力を制御するようになっている。さらにコモン
レール圧力制御手段36は、後述のようなEGR領域か
らの加速時における加速初期の排気圧制御に対応して、
上記加速初期にコモンレール圧力(燃料噴射圧力)を高
めるようになっている。
【0046】また、EGR制御手段41は、少なくとも
低回転部分負荷の運転領域をEGR領域(排気還流領
域)として、このEGR領域でEGR弁12を部分開も
しくは全開に開いてEGRを行わせる。好ましくは、少
なくとも低回転部分負荷の運転領域(EGR領域の全部
もしくは一部)で、空燃比が目標空燃比A/Fsolと
なるようにEGR弁12をフィードバック制御する。
【0047】すなわち、フィードバック制御時には、上
記目標トルクTrqsolとエンジン回転数Neとに基
づいて予め設定されたマップ44から目標空燃比A/F
solが読み出され、この目標空燃比A/Fsolと上
記目標燃料噴射量Fsolとに基づき、目標新気量演算
部45によりエンジン本体1の燃焼室に吸入される新気
の目標新気量FAsolが演算され、この目標新気量F
Asolの演算値とエアフローセンサ33で検出された
実新気量FAirとがEGR弁制御手段41に入力され
る。
【0048】そして、EGR弁制御手段41により、目
標新気量FAsolと実新気量FAirとの偏差に応じ
た制御信号(デューティ信号)がEGR弁駆動用の電磁
弁26Cに出力されることにより、上記偏差をなくすよ
うにEGR弁12の開度がフィードバック制御される。
このような制御を以下にエアフローフィードバック制御
と呼ぶ。
【0049】VGT制御手段42は、少なくとも低回転
部分負荷領域での定常運転時に、実過給圧(吸気圧力セ
ンサ25により検出される吸気圧)Bstが目標過給圧
(目標吸気圧)Bstsolとなるように、VGT5の
可変翼8をフィードバック制御する。すなわち、このフ
ィードバック制御時には、上記目標トルクTrqsol
とエンジン回転数Neとに基づいて予め設定されたマッ
プ46から目標過給圧が読み出され、この目標過給圧と
吸気圧力センサ24で検出された実過給圧とがVGT制
御手段42に入力される。そして、VGT制御手段42
により、上記実過給圧と目標過給圧との偏差に応じた制
御信号(デューティ信号)がVGT駆動用の電磁弁26
Cに出力されることにより、上記偏差をなくすようにV
GT開度がフィードバック制御される。このような制御
を以下に過給圧フィードバック制御と呼ぶ。
【0050】上記エアフローフィードバック制御及び過
給圧フィードバック制御は、全運転領域で行うようにし
てもよいが、アクセル全開付近の高負荷領域ではEGR
弁12を全閉に保ってEGRを停止するとともに、この
高負荷領域ではVGT5の可変翼8を低回転側で閉じ、
高回転側で開くというように運転状態に応じてオープン
制御してもよい。また、空気過剰率の多いアイドル運転
領域では、EGR量を多くしてNOx低減を図るべく、
VGT5の可変翼8を全閉とするとともに、EGR弁1
2を全開としておけばよい。
【0051】さらに上記VGT制御手段42は、加速判
定手段51による加速判定に基づき、EGR領域からの
加速時における加速初期にタービン7の上流の排気圧を
低下させる方向にVGT5の可変翼8を制御する。すな
わち、上記加速判定手段51によりアクセル開度及びエ
ンジン回転数などに応じて加速状態が判定され、例えば
アクセル開度が大きくなり、かつその変化率が所定値以
上となったときに加速開始と判定され、この判定に応じ
て上記VGT制御手段42は、加速初期に、VGT開度
を大きくするように制御する。
【0052】なお、加速時に上記EGR弁制御手段41
は、EGR弁12を閉作動するように制御する。ただ
し、多量のEGRを可能とすべくEGR通路11の径及
びEGR弁12は比較的大きなものであるので、上記E
GR弁制御手段41により閉作動のための制御信号が出
力されてから実際にEGR弁12が閉じ終るまでにある
程度の応答遅れが生じる。そこで当実施形態では、加速
判定手段51による判定とEGR開度センサ34による
検出とに基づき、加速開始からEGR弁12が閉じ終る
までの期間を加速初期として、この期間にVGT開度が
大きくされる。また、急加速における加速後期(EGR
弁が閉じてから加速終了まで)にはVGT5の可変翼8
が閉じられるようになっている。
【0053】また、上記吸気絞り弁制御手段43は、運
転状態に応じて吸気絞り弁23を制御する。さらに、E
GR領域からの加速時における加速初期には、上記吸気
絞り弁23を全開状態に開くようになっている。
【0054】当実施形態の装置による制御の一例を、図
4のフローチャートによって説明する。
【0055】このフローチャートの処理がスタートする
と、まずステップS1でエンジン回転数検出手段50に
より検出されるエンジン回転数、吸気圧力センサ25で
検出される過給圧、エアフローセンサ21の出力、EG
R開度センサ34の出力、アクセルセンサの出力、燃料
噴射量制御手段35で求められる燃料噴射量等が読み込
まれる。続いてステップS2で加速状態となったか否か
が判定される。この場合、例えばアクセル開度の変化率
が調べられ、これが所定の加速判定値以上になれば加速
状態になったものと判定される。
【0056】加速状態になったことが判定された場合
は、ステップS3でVGT5の可変翼8が全開とされる
とともに、ステップS4で吸気絞り弁23が全開とさ
れ、ステップS5で燃料噴射圧(コモンレール圧力)が
最大となるように制御される。さらにステップS6で、
EGR弁12を閉作動する制御信号が出力される。
【0057】続いてステップS7で、EGR開度センサ
34によるEGR開度の検出に基づき、制御信号に対し
ある程度の応答遅れをもって実際にEGR弁12が閉じ
たか否かが判定される。そして、実際にEGR弁12が
閉じるまでの加速初期には上記ステップS3〜S6の処
理を繰り返す。
【0058】加速後に実際にEGR弁12が閉じた状態
に至ったときは、ステップS8で、急加速か否かが判定
される。この場合、例えばステップS2で調べられたア
クセル開度変化率もしくはアクセル開度変化量が所定の
急加速判定値よりも大きければ急加速と判定される。
【0059】そして、急加速であった場合は、加速後期
の制御として、ステップS9でVGT5の可変翼8が全
閉とされるとともに、ステップS10で吸気絞り弁23
が全開とされ、ステップS11で噴射圧が最大とされ
る。そして、ステップS12での加速終了か否かの判定
に応じ、加速終了まではステップS9〜S11の処理が
繰り返される。
【0060】ステップS2で加速でないと判定された場
合、あるいは加速初期の処理の後においてステップS8
で急加速でないと判定された場合は、ステップS13〜
S16でVGT開度、吸気絞り弁23の開度、燃圧値
(コモンレール圧力の値)及びEGR弁12の開度がそ
れぞれマップ等から算出され、それに基づいてステップ
S17でフィードバック制御等によりVGT5の可変翼
8、吸気絞り弁23、EGR弁12及び燃料噴射圧の制
御が行われる。
【0061】この場合、前述のように、部分負荷領域で
は、目標過給圧がマップ46により運転状態に応じて設
定され、例えば高負荷高回転ほど目標過給圧が高くなる
ように設定されて、過給圧フィードバック制御により実
過給圧が目標過給圧となるようにVGT開度の算出及び
それに応じた可変翼8の制御が行われるとともに、マッ
プにより運転状態に応じて設定される目標空燃比に基づ
いて目標新気量が求められ、エアーフローフィードバッ
ク制御により実新気量が目標新気量となるようにEGR
弁開度の算出及びそれに応じたEGR弁12の制御が行
われる。また、アイドル運転領域ではEGR弁12が
開、VGT5の可変翼8が閉とされ、高負荷領域では、
EGR弁12が閉じられるとともに、VGT5の可変翼
8が低回転側で閉じられ、高回転側で開かれる。
【0062】また、吸気絞り弁23はEGRが行われる
領域内で絞られ、かつ、低負荷低回転側ほど開度が小さ
くなるように制御される。
【0063】以上のような当実施形態の装置によると、
加速時にはVGT開度、排気圧、新気量等が図5に示す
ように変化する。
【0064】すなわち、アクセル開度Accelが増大
する加速時には、それに応じて燃料噴射量Qfが増加
し、それに伴って排気量(図示せず)が増加するため、
従来のように加速初期から過給効率を高めるべくVGT
の可変翼を閉じるように制御した場合は、図5中に破線
で示すように、排気圧が急激に上昇する。そして、EG
Rが行われている状態からの加速時にこのように排気圧
が急上昇すると、それに伴ってEGR量(図示せず)が
増加するため、新気量FAirが破線のように一時的に
落ち込み、過給圧上昇に伴う新気量の増加にもたつきが
生じる。
【0065】この場合、エアーフローフィードバック制
御を行っても応答遅れがあるため加速初期におけるEG
R量の増大とそれに伴う新気量の落ち込みを是正するこ
とは困難であり、また、EGR弁12を閉作動するよう
に制御したとしても、その閉作動にある程度の遅れがあ
るため、EGR弁12が閉じるまでにEGR量の増大と
それに伴う新気量の落ち込みが生じる。
【0066】これにより、加速時の燃料噴射量の増加に
対し新気量が不充分になることでスモークが発生し易く
なり、また、新気量によって燃料噴射量が制限されるの
で出力が充分に高められない。つまり、EGRが行われ
ている状態からの加速初期にVGT5の可変翼8を閉じ
ると却って出力上昇の遅れ(ターボラグ)が生じ易い。
【0067】これに対し、当実施形態の装置では、加速
初期にVGT5の可変翼8が全開とされて、タービン7
への排気流通面積が大きくされることにより、実線で示
すように排気圧の急激な上昇が抑制され、EGR量の増
大とそれに伴う新気量の落ち込みが防止される。従っ
て、加速初期に新気量の不足によるスモークの増大を招
くことなく燃料が増量され、それにより過給が促進され
て過給圧及び新気量が増加し、ターボラグが短縮され、
過給性能が高められることとなる。
【0068】さらにこの加速初期には、吸気絞り弁23
が全開とされることにより吸気流通抵抗が軽減されて新
気の導入が促進される。さらに、燃料噴射圧が高められ
ることにより、燃料の気化、霧化が促進されるため、燃
料噴射量が増加され、かつ過給作用が充分に高められて
いないような状況下でも燃焼が良好に行われ、エミッシ
ョンの悪化が防止される。
【0069】また、当実施形態では、加速時にEGR弁
12が閉作動するように制御されるとともに、EGR弁
12が実際に閉じた後の加速後期に、急加速時であれば
VGT5の可変翼8が全閉とされることで加速性能が高
められる。つまり、EGR弁12が閉じた状態になれば
排気圧が上昇してもEGR量の増加による新気量の落ち
込みを招くことがなく、この状態で可変翼8が閉じられ
ることにより過給効率が高められ、過給による出力上昇
が促進される。また、緩加速時であれば加速後期にVG
T開度、EGR弁開度等が運転状態に応じてマップ等か
ら求められる値に制御され、エミッションが良好に保た
れる。
【0070】本発明の装置における制御手段等の構成は
上記実施形態に限定されず、種々変更可能であり、以下
に変更例を説明する。
【0071】上記実施形態のように可変翼8等の排圧
制御手段を具備するターボ過給機と、EGR装置とを備
えるとともに、吸気通路2に吸気絞り弁23を設けたエ
ンジンにおいて、さらに、吸気絞り弁23の下流に、吸
気ポートから燃焼室に流入する吸気によって燃焼室内に
スワールを生成するスワール生成手段を設けることが好
ましい。スワール生成手段は、例えば図6のように、燃
焼室に対して一対の吸気ポート61,62が並列に形成
されるとともに、その一方の吸気ポート61にスワール
制御弁63が設けられることにより構成され、上記スワ
ール制御弁63により一方の吸気ポート61の吸気流動
が遮断または制限されたとき、他方の吸気ポート62か
ら燃焼室内に流入する吸気流により燃焼室内にスワール
Sが生成されるようになっている。
【0072】そして、少なくとも低回転低負荷のEGR
領域からの加速時における加速初期に、吸気絞り弁23
が開かれるとともに、スワール制御弁63が全閉もしく
は小開度に閉じられてスワールが生成されるようになっ
ている。
【0073】このようにすると、上記加速初期にスワー
ルが生成され、特にスワール生成手段の上流に設けられ
ている吸気絞り弁23が開かれることにより、吸気の流
入が促進されるのでスワールも強化される。そして、こ
のスワールで気化、霧化が促進されることにより、燃焼
が良好に行われ、スモークの発生が抑制される。
【0074】上記実施形態では、VGT5の可変翼8
により排気圧調節手段としての排気流通面積可変手段を
構成しているが、タービンの排気流通面積を調節するバ
ルブを設け、このバルブをEGR領域からの加速時にお
ける加速初期に開くようにしてもよい。あるいは、ター
ボ過給機のタービンをバイパスするウエストゲート通路
と、この通路を開閉するウエストゲートバルブを設け
て、このウエストゲートバルブにより排気圧調節手段を
構成し、このウエストゲートバルブをEGR領域からの
加速時における加速初期に開くようにしてもよい。
【0075】上記実施形態では、加速初期にVGTの
可変翼を全開としているが、低回転領域高負荷領域で可
変翼が全閉もしくは小開度とされるようになっている場
合において、低回転部分負荷のEGR領域からの加速に
よって低回転高負荷領域へ移行するとき、可変翼の閉作
動を遅延させるようにしてもよい。このようにしても、
加速初期から可変翼を閉作動するものと比べ、加速初期
のEGR量の増加とそれに伴う新規量の落ち込みを防止
することができる。
【0076】上記の図4に示す制御例では、ステップ
S2で加速開始を判定した後、VGT全開などの処理
(ステップS3〜S6)を行うとともに、ステップS7
でEGR弁が閉じられたか否かを判定しているが、この
判定に代え、吸入空気量の変化率が所定値以下になった
か否かを調べるようにしてもよい。
【0077】上記実施形態では、少なくとも低回転部
分負荷領域における定常運転時に、実過給圧と目標過給
圧との偏差に応じてVGT開度を制御しているが、VG
T開度の検出手段を設けるとともに運転状態に応じてV
GT開度の目標値を設定し、VGT開度の検出値と目標
値との偏差に応じてVGT開度を制御するようにしても
よい。
【0078】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、ターボ
過給機のタービンの上流から吸気通路に排気ガスを導く
排気還流装置を備え、少なくとも低回転部分負荷の運転
領域で排気還流を行うターボ過給機付エンジンにおい
て、可変翼等によりタービンの上流の排気圧を調節可能
にした排気圧調節手段を備え、排気還流領域からの加速
時における加速初期にタービン上流の排気圧が低下する
ように排気圧調節手段を制御しているため、上記加速初
期に、排気還流量の増加とそれに伴う新気量の減少を抑
制し、加速に応じた新気量の増加を促進することができ
る。従って、加速初期のスモークの発生を抑制すること
ができるとともに、ターボラグを短縮し、加速性能を高
めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る制御装置を備えたターボ過給機付
エンジンの実施形態を示す概略図である。
【図2】過給機の一例としてのVGTにおける可変翼配
設部分の構造の模式図である。
【図3】エンジンのコントロールユニットの具体的構成
を示すブロック図である。
【図4】制御動作の一例を示すフローチャートである。
【図5】EGR領域からの加速時のアクセル開度、燃料
噴射量、VGT開度、排気圧、新気量及びEGR弁開度
の時間的変化を示すタイムチャートである。
【図6】スワール生成手段を備える場合の要部の概略平
面図である。
【符号の説明】
1 エンジン本体 2 吸気通路 3 排気通路 5 ターボ過給機 8 可変翼 11 EGR通路 12 EGR弁 21 エアフローセンサ 22 インタークーラ 23 吸気絞り弁 25 吸気圧力センサ 30 コントロールユニット 36 コモンレール圧力制御手段 41 EGR制御手段 42 VGT制御手段 43 吸気絞り弁制御手段 51 加速判定手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 齊藤 智明 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 荒木 啓二 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 Fターム(参考) 3G005 DA02 EA16 FA04 GA04 GB24 GD02 JA06 JA24 JA39 JA42 JA45 JB02 JB18 3G062 AA01 AA05 BA00 BA04 CA04 GA01 GA04 GA06 GA07 GA14 GA15 GA21 3G084 AA01 BA00 BA05 BA13 BA20 CA04 DA05 DA10 FA07 FA10 FA13 FA18 FA33 FA37 3G092 AA02 AA17 AA18 AB03 BB01 DB03 DC01 DC08 DC11 DE01S

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ターボ過給機を備えるとともに、排気通
    路におけるターボ過給機のタービンの上流と吸気通路と
    を排気還流通路により連通し、この排気還流通路に排気
    還流弁を介設した排気還流装置を備え、少なくとも低回
    転部分負荷の運転領域を排気還流領域としてこの排気還
    流領域で上記排気還流弁を開くようにしたターボ過給機
    付エンジンにおいて、上記タービンの上流の排気圧を調
    節する排気圧調節手段と、エンジンの加速状態を検出す
    る加速検出手段と、上記排気還流領域からの加速時にお
    ける加速初期に上記タービンの上流の排気圧が低下する
    ように排気圧調節手段を制御する制御手段とを備えたこ
    とを特徴とするターボ過給機付エンジンの制御装置。
  2. 【請求項2】 上記制御手段は、排気還流領域からの加
    速時における加速後期には加速初期と比べて上記排気圧
    が上昇するように上記排気圧調節手段を制御することを
    特徴とする請求項1記載のターボ過給機付エンジンの制
    御装置。
  3. 【請求項3】 上記排気圧調節手段は、ターボ過給機の
    タービンへの排気流通面積を変化させる排気流通面積可
    変手段からなり、上記制御手段は排気還流領域からの加
    速時における加速初期に上記タービンへの排気流通面積
    を大きくするように排気流通面積可変手段を制御するこ
    とを特徴とする請求項1又は2記載のターボ過給機付エ
    ンジンの制御装置。
  4. 【請求項4】 上記排気流通面積可変手段は、ターボ過
    給機のタービンに対し開度変更可能なノズルを形成する
    可変翼からなり、上記制御手段は排気還流領域からの加
    速時における加速初期に上記可変翼の開度を大きくする
    ように制御することを特徴とする請求項3記載のターボ
    過給機付エンジンの制御装置。
  5. 【請求項5】 上記排気圧調節手段は、ターボ過給機の
    タービンをバイパスするウエストゲート通路に設けられ
    たウエストゲートバルブからなり、上記制御手段は排気
    還流領域からの加速時における加速初期に上記ウエスト
    ゲートバルブを開くことを特徴とする請求項1記載のタ
    ーボ過給機付エンジンの制御装置。
  6. 【請求項6】 吸気通路における排気還流通路接続個所
    の上流に吸気絞り弁を設けるとともに、排気還流領域で
    上記吸気絞り弁を絞り、排気還流領域からの加速時にお
    ける加速初期に上記絞り弁を開くように制御する吸気絞
    り弁制御手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至5
    のいずれかに記載のターボ過給機付エンジンの制御装
    置。
  7. 【請求項7】 吸気絞り弁の下流に、吸気ポートから燃
    焼室に流入する吸気によって燃焼室内にスワールを生成
    するスワール生成手段を設けたことを特徴とする請求項
    6記載のターボ過給機付エンジンの制御装置。
  8. 【請求項8】 ターボ過給機を備えるとともに、排気通
    路におけるターボ過給機のタービンの上流と吸気通路と
    を排気還流通路により連通し、この排気還流通路に排気
    還流弁を介設した排気還流装置を備え、少なくとも低回
    転部分負荷の運転領域を排気還流領域としてこの排気還
    流領域で上記排気還流弁を開くようにしたターボ過給機
    付エンジンにおいて、ターボ過給機のタービンへの排気
    流通面積を変化させる可変翼と、エンジンの加速状態を
    検出する加速検出手段と、上記排気還流領域で上記可変
    翼を所定の部分開度に閉じるように制御するとともに、
    この運転領域からの加速時における加速初期に上記可変
    翼の開度を大きくするように制御する制御手段とを備え
    たことを特徴とするターボ過給機付エンジンの制御装
    置。
  9. 【請求項9】 ターボ過給機を備えるとともに、排気通
    路におけるターボ過給機のタービンの上流と吸気通路と
    を排気還流通路により連通し、この排気還流通路に排気
    還流弁を介設した排気還流装置を備え、少なくとも低回
    転部分負荷の運転領域を排気還流領域としてこの排気還
    流領域で上記排気還流弁を開くようにしたターボ過給機
    付エンジンにおいて、ターボ過給機のタービンへの排気
    流通面積を変化させる可変翼と、エンジンの加速状態を
    検出する加速検出手段と、低回転領域の高負荷側では可
    変翼の開度を小さくするように制御するとともに、上記
    排気還流領域からの加速により高負荷側へ移行すると
    き、可変翼の閉動作を遅延させるように制御する可変翼
    制御手段とを備えたことを特徴とするターボ過給機付エ
    ンジンの制御装置。
  10. 【請求項10】 排気還流領域からの加速時における加
    速初期に、排気還流弁を開度が小さくなるように制御す
    る排気還流弁制御手段を備えたことを特徴とする請求項
    8又は9記載のターボ過給機付エンジンの制御装置。
  11. 【請求項11】 排気還流領域からの加速時における加
    速初期に、燃料噴射弁からの燃料噴射圧力を高める噴射
    圧力制御手段を備えたことを特徴とする請求項8乃至1
    0のいずれかに記載のターボ過給機付エンジンの制御装
    置。
  12. 【請求項12】 可変翼制御手段は、排気還流領域から
    の急加速時には加速後期に可変翼の開度を小さくし、緩
    加速時には加速後期まで可変翼の開度を大きくするよう
    に制御することを特徴とする請求項8乃至11のいずれ
    かに記載のターボ過給機付エンジンの制御装置。
  13. 【請求項13】 吸気圧力状態を検出する吸気圧力検出
    手段を備えるとともに、可変翼制御手段は、少なくとも
    低回転部分負荷領域での定常運転時に、上記吸気圧力検
    出手段により検出される圧力が目標過給圧となるように
    可変翼を制御することを特徴とする請求項8乃至13の
    いずれかに記載のターボ過給機付エンジンの制御装置。
  14. 【請求項14】 可変翼の開度状態を検出する可変翼開
    度検出手段を備えるとともに、可変翼制御手段は、少な
    くとも低回転部分負荷領域での定常運転時に、可変翼開
    度検出手段により検出される開度が目標開度となるよう
    に可変翼を制御することを特徴とする請求項8乃至13
    のいずれかに記載のターボ過給機付エンジンの制御装
    置。
  15. 【請求項15】 少なくとも低回転部分負荷領域で、空
    燃比が目標空燃比となるように排気還流弁を制御する排
    気還流弁制御手段を備えることを特徴とする請求項1乃
    至14のいずれかに記載のターボ過給機付エンジンの制
    御装置。
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