JP2000204919A - 内燃機関の動弁系潤滑装置 - Google Patents

内燃機関の動弁系潤滑装置

Info

Publication number
JP2000204919A
JP2000204919A JP11006249A JP624999A JP2000204919A JP 2000204919 A JP2000204919 A JP 2000204919A JP 11006249 A JP11006249 A JP 11006249A JP 624999 A JP624999 A JP 624999A JP 2000204919 A JP2000204919 A JP 2000204919A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oil passage
oil
main
main oil
lubricating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP11006249A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshihiko Oka
俊彦 岡
Takao Okuno
孝夫 奥野
Katsuhiko Onoe
克彦 尾上
Tetsushi Nagira
徹志 柳樂
Shuji Nagano
修治 長野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Motors Corp
Mitsubishi Automotive Engineering Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
Mitsubishi Automotive Engineering Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Motors Corp, Mitsubishi Automotive Engineering Co Ltd filed Critical Mitsubishi Motors Corp
Priority to JP11006249A priority Critical patent/JP2000204919A/ja
Publication of JP2000204919A publication Critical patent/JP2000204919A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Lubrication Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 内燃機関の動弁系潤滑装置に関し、動弁系潤
滑部への潤滑油の供給を安定して行うとともに、過剰に
潤滑油が供給されるのを抑制できるようにすることを目
的とする。 【解決手段】 ロッカアームシャフト1a,1bの本体
内部の長手方向に形成される主油路9に分岐してエンジ
ン動力により駆動されるオイルポンプからの吐出油圧を
主油路9内に導くようにロッカアームシャフト1a,1
bに形成される供給孔13を、主油路9内を軸方向に摺
動可能に設けられたピストン16により主油路9内の油
圧に応じて絞るように構成して、主油路9内へ供給され
る油量を調整するように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の動弁機
構内に設けられる動弁系の潤滑装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、図3及び図4に示すように、ロッ
カアームシャフト1a,1bに揺動可能に支持されるロ
ッカアーム2a,2bをカムシャフト3のカム4a,4
bの形状に応じて往復揺動させて、この往復揺動により
ロッカアーム2a,2bに当接する吸気弁5又は排気弁
6を開閉駆動させるように構成される内燃機関の動弁系
機構が公知である。
【0003】このようにロッカアームシャフト1a,1
b及びロッカアーム2a,2bを備えた内燃機関の動弁
系機構では、ロッカアームシャフト1a,1bとロッカ
アーム2a,2bとの摺動部の摩耗を低減するようにし
た潤滑装置を備えており、例えば特開平7−77016
号公報や特開平7−150921号公報などに開示され
ている。
【0004】詳細には、図5(図3のA−A矢視断面
図)に示すように、ロッカアームシャフト1bが、シリ
ンダヘッド7にボルト8などにより回転不能に支持さ
れ、ロッカアーム2bが、ロッカアームシャフト1bの
外周に揺動可能に且つカムホルダ7aやシリンダヘッド
7に一体形成されるロッカホルダ7b等により軸方向へ
移動が規制されるように配設される。
【0005】ロッカアームシャフト1bには、軸線方向
に延在する主油路9と、同主油路9から分岐しロッカア
ーム2bの支持部、換言すればロッカアーム2bのハブ
部2b′の軸方向の略中央部分においてロッカアームシ
ャフト1bの外周面に開口する半径方向のアーム潤滑孔
10とが形成されるとともに、主油路9の開口端部から
潤滑油が漏れないように栓11が設けられている。
【0006】また、シリンダヘッド7には、エンジン動
力により駆動される図示しないオイルポンプからオイル
が供給される供給油路12が形成され、ロッカアームシ
ャフト1bには、主油路9から分岐してロッカアームシ
ャフト1bの外周面に開口するとともに供給油路12に
連通する半径方向の供給孔13が形成されている。そし
て、オイルポンプから吐出されるオイル(潤滑油)が供
給油路12,供給孔13を経て主油路9に供給され、主
油路9に供給された潤滑油は、アーム潤滑孔10を通り
ロッカアーム2bとロッカアームシャフト1bとの摺動
部に流出されて、両者間の摩耗を低減するようにしてい
る。
【0007】また、図5に示すように、主油路9から分
岐して外周面に開口するカムシャフト潤滑孔14が設け
られており、主油路9内の潤滑油をカムジャーナル部3
cへ供給できるようになっている。なお、排気弁6側の
ロッカアームシャフト1bについて説明したが、吸気弁
5側のロッカアームシャフト1aも同様の構成とされて
いる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このように構成された
従来の内燃機関の動弁系潤滑装置では、ロッカアームシ
ャフト1a,1b内の油圧、つまり主油路9内の油圧
は、オイルポンプからエンジン回転数に応じた吐出油圧
としてロッカアームシャフト1a,1bにそのまま供給
されるので、図6に実線で示すように、エンジン回転数
が高くなるほどロッカアームシャフト1a,1b内の油
圧が高くなる。
【0009】よって、エンジン回転数が低いときには、
ロッカアームシャフト1a,1b内の油圧が低く、ロッ
カアーム2a,2bの摺動部などの動弁系潤滑部に安定
した潤滑油の供給が行なわれ難く、該摺動部で摩耗が発
生し、焼き付けを起こし易いといった課題がある。ま
た、極低温始動直後においては、オイル粘度が高く、オ
イル粘度の絞り作用により、ロッカアームシャフト1
a,1b内の油圧上昇が遅れるため、ロッカアーム2
a,2bの摺動部に安定した潤滑油の供給が更に行なわ
れ難いといった課題がある。
【0010】このような課題を解消するために、エンジ
ン回転数が低い場合にも摺動部などの潤滑部に安定した
潤滑油が供給されるように、供給孔13の形状やオイル
ポンプの吐出量を設定すると、エンジン回転数が高い場
合にオイルポンプから供給孔13を通して主油路9内へ
供給される油量が必要以上に大きくなるとともにロッカ
アームシャフト1a,1b内の油圧が過剰に高くなり、
主油路9からアーム潤滑孔10を通りロッカアーム2
a,2bの摺動部に流出する潤滑油量が多大となって、
シリンダヘッド7内に潤滑油が過剰に貯留して、図示し
ないオイルパンに貯留されるオイル量が極端に減少して
しまう。
【0011】このようにオイルパンにおけるオイルの貯
留量が減少すると、オイルポンプからオイルが圧送され
て主動系の各潤滑部位等にオイルを供給している図示し
ないメインギャラリ内の油圧が低くなり、主動系の各潤
滑部位等に安定して潤滑油が供給されないといった課題
がある。また、ロッカアームシャフト1a,1bの主油
路9内の油圧を一定に保つために、主油路9に図示しな
い逃がし孔を設けて、この逃がし孔にリリーフ弁を設け
ることも考えられるが、この場合にも、エンジン回転数
が高いときには、ロッカアームシャフト1a,1bの主
油路9からシリンダヘッド7内に潤滑油が過剰に流出
し、メインギャラリ内の油圧が低くなり、主動系の各潤
滑部位に安定した潤滑油の供給がなされないとともに、
オイルポンプが吐出したオイルを無駄に捨てることとな
るので、オイルポンプによる動力損失が大きくなるとい
った課題がある。
【0012】本発明は、上述の課題に鑑み創案されたも
ので、エンジン回転数が低いときにも潤滑部へ安定して
潤滑油の供給がなされるとともに、エンジン回転数が高
いときには主油路内への過剰なオイルの供給を抑制する
ことができるようにした、内燃機関の動弁系潤滑装置を
提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、シリンダヘッド内部に形成され、エンジ
ン動力により駆動されるオイルポンプから吐出される潤
滑油が供給される供給油路と、上記シリンダヘッド内部
又は動弁系部品に形成されて、上記供給油路からの潤滑
油が供給されるとともに、該潤滑油を動弁系潤滑部へ供
給する主油路とを備えた内燃機関の動弁系潤滑装置にお
いて、上記供給油路から上記主油路に上記潤滑油を導く
ように、上記シリンダヘッド内部又は上記動弁系部品に
上記主油路に連設して形成される供給孔と、上記動弁系
潤滑部に上記主油路内の潤滑油が供給されるように、上
記シリンダヘッド内部又は上記動弁系部品に上記主油路
に連設して形成される潤滑孔と、上記主油路内に設けら
れ、該主油路内の油圧に応じて上記供給孔を通して該主
油路内へ供給される油量を調整する油圧調整機構とを備
えたことを特徴とする。
【0014】従って、主油路内から各潤滑部への潤滑油
の供給が安定して行なわれるとともに、オイルポンプか
ら主油路内への供給油量が過剰になることが防止され
る。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の好
適な実施の形態を説明する。図1〜図4は本発明の一実
施形態を示すものであり、図1,図2はいずれもロッカ
アームシャフト内への油圧の供給構造を示すためのロッ
カアームシャフト1bの軸線方向に沿う図3のA−A線
における要部矢視断面図、図3はエンジンの上面視平面
図、図4は図3のB−B線における矢視断面図である。
【0016】まず、図3,図4に示すように、シリンダ
ヘッド7には、カムシャフト3のカムジャーナル部3c
を図示しない軸受けを介して回動自在に支持するカムホ
ルダ7aが図示しないボルトなどにより固設され又は一
体に形成されるとともに、ロッカアームシャフト1a,
1bがこのカムホルダ7aなどにボルト8などにより固
設されている。
【0017】ロッカアームシャフト1a,1bには、ロ
ッカアーム2a,2bがロッカアームシャフト1a,1
bを中心に図示しない軸受けを介して揺動自在に、且つ
軸方向への移動が規制されて支持されている。そして、
カムシャフト3の回動に伴い、ロッカアーム2a,2b
の内側端部に設けられているローラ2cと当接している
カム4a,4bのカムリフトに沿ってロッカアーム2
a,2bが、ロッカアームシャフト1a,1bの軸線周
りに往復揺動され、このロッカアーム2a,2bの揺動
によりロッカアーム2a,2bの外側端部下面に当接し
ている吸気弁5又は排気弁6が上下方向に駆動されて、
これら吸気弁5及び排気弁6が開閉される。
【0018】上記ロッカアームシャフト1bの内部には
図1,図2,図4に示すように,軸線方向に延在する主
油路9と、同主油路9から分岐し上記ロッカアーム2b
の支持部、換言すればロッカアーム2bのハブ部2b′
の軸方向の略中央部分においてロッカアームシャフト1
bの外周面に開口する半径方向のアーム潤滑孔10と、
カムホルダ7aやロッカホルダ7b内に設けられ主油路
9内の潤滑油をカムジャーナル部3cへ供給するための
カムジャーナル潤滑油路7cに連通するように主油路9
から分岐して外周面に開口する半径方向のカムシャフト
潤滑孔14と、シリンダヘッド7内の供給油路に連通す
るようにロッカアームシャフト1bの外周面に開口する
半径方向の供給孔13とからなる潤滑構造が設けられて
いる。
【0019】また、ロッカアーム2b内には、内側端部
に設けられているローラ2cや外側端部の排気弁6との
当接部に主油路9内の潤滑油を供給するための図示しな
い小油路が形成されており、この小油路にも主油路9内
の潤滑油が供給されるように構成されている。なお、ロ
ッカアーム2bの外側端部に、特開平6−10640号
公報に記載の動弁装置のように、油圧ラッシュアジャス
タを設けて、この油圧ラッシュアジャスタに主油路9内
の潤滑油を供給するように構成してもよい。
【0020】上記シリンダヘッド7内の供給油路12
は、図示しないメインギャラリに連結されており、同メ
インギャラリには、エンジンのクランク軸に連動して駆
動される図示しないオイルポンプから吐出された潤滑油
が供給される。このように構成された潤滑構造において
は、エンジン動力によりオイルポンプが駆動されると、
このオイルポンプにより吐出されたオイル(潤滑油)
が、メインギャラリを介してシリンダヘッド7内の供給
油路12に供給されて、この供給油路12に連通するよ
うにロッカアームシャフト1bに形成される供給孔13
を介してロッカアームシャフト1b内の主油路9に供給
される。
【0021】そして、主油路9内に供給された潤滑油
は、アーム潤滑孔10及びカムシャフト潤滑孔14を通
りロッカアーム2bとロッカアームシャフト1bとの摺
動部(動弁系潤滑部)及びカムシャフト3のジャーナル
部3cとカムホルダ7aとの摺動部(動弁系潤滑部)に
供給され、それぞれにおいて両者間の潤滑が良好に行な
われて、それぞれの摺動部における摩耗が低減される。
【0022】また、本実施形態におけるロッカアームシ
ャフト1bは、主油路9がロッカアームシャフト1bの
軸方向両端面を貫通するように円筒状に形成されるとと
もに、供給孔13が一方(図1及び図2における右側)
の軸方向端部側に形成されている。そして、ロッカアー
ムシャフト1b内の主油路9内には、図1及び図2に示
すように、供給孔13から供給油路12内の潤滑油が供
給される位置に、供給孔13を通して主油路9内へ供給
される油量を調整するための油圧調整機構15が設けら
れている。
【0023】この油圧調整機構15は、主油路9内を軸
線方向に摺動可能に設けられるピストン16と、このピ
ストン16を軸方向中央側へ付勢するスプリング17
と、このスプリング17のロッカアームシャフト1bの
軸方向外側への移動を規制するスナップリング18と
が、主油路9の一方(図1及び図2における右側)の開
口端部から順次主油路9内に挿入されるようにして構成
される。
【0024】ピストン16には、外面に円周状に形成さ
れる円周溝16aと、主油路9と連通して軸方向に延び
るように形成されるピストン油孔16bと、円周溝16
aとピストン油孔16bとを連通する連通孔16cとが
形成されている。なお、供給孔13から円周溝16aに
供給された潤滑油は、主油路9とピストン16との摺動
面に若干供給されて、両者の潤滑を行なうように構成さ
れている。
【0025】そして、主油路9には、この油圧調整機構
15のピストン16の軸線方向中央側への移動を規制す
るために段差が設けられており、この段差部にピストン
16の中央側端面が当接するとピストン16は軸方向中
央側への移動が規制されることとなる。このように構成
される油圧調整機構15は、図1に示すように、エンジ
ンの停止状態で主油路9内に油圧が発生していない場合
や、エンジンが低回転で駆動されオイルポンプからの吐
出油圧が低く主油路9内の油圧が低い場合には、スプリ
ング17の中央側への付勢力によりピストン16は中央
側端面が段差部に当接するまで摺動されて、ピストン1
6は中央側端面が段差部に当接する位置に規制される。
このとき、ピストン16に形成される円周溝16aは、
供給孔13に対向した位置となるように設定されてお
り、供給孔13から供給される潤滑油がピストン16に
より絞られることなく連通孔16c及びピストン孔16
bを通って主油路9に供給されるように構成されてい
る。
【0026】次に、エンジン回転数の上昇に伴い、オイ
ルポンプから吐出される潤滑油の油圧が上昇すると、こ
のオイルポンプから油圧が供給されている主油路9内の
油圧も上昇していく。そして、主油路9内の油圧がある
一定値よりも大きくなると、主油路9内の油圧によりピ
ストン16に作用する軸方向外側への作用力が、スプリ
ング17の中央側への付勢力よりも大きくなり、ピスト
ン16がスプリング17の付勢力に抗して軸方向外側へ
摺動していく。
【0027】そして、主油路9内の油圧の上昇に伴い、
ピストン16が軸方向外側へ摺動していくと、供給孔1
3の内周面がピストン16の外周面により絞られてい
き、供給孔13を介してオイルポンプから主油路9へ供
給される油量が制限されることとなる。そして、エンジ
ン回転数が高回転になると、主油路9内の油圧によりピ
ストン16に軸方向外側へ作用する作用力がさらに大き
くなり、図2に示すように、スプリング17が最大に圧
縮されると、ピストン16の軸方向外側への摺動が規制
されて、供給孔13の絞りが最大となる。このとき、供
給孔13は、ピストン16により完全に絞られないよう
に構成されており、エンジンが高回転状態のときでも、
ロッカアームシャフト1bの主油路9へは最低量の潤滑
油が供給されるように構成されている。
【0028】このように油圧調整機構15により主油路
9内の油圧に応じて供給孔13から供給される油量を調
整するようにした本実施形態では、図6の「ロッカアー
ムシャフト内油圧」として一点鎖線で示すように、エン
ジン回転数の上昇に伴う主油路9内の油圧の上昇が、実
線で示す油圧調整機構を有さない従来の動弁機構におけ
る油圧変化に対して小さく、主油路9内の油圧はほぼ一
定の値となり、「メインギャラリ内油圧」を、一点鎖線
で示すように、実線で示す油圧調整機構を有さない従来
の動弁機構における油圧よりも大きくすることができ
る。
【0029】なお、これまで排気弁6側のロッカアーム
シャフト1bの潤滑構造について説明したが、吸気弁5
側のロッカアームシャフト1aも同様の潤滑構造が設け
られている。以上のように、本実施形態におけるロッカ
アームシャフト1a,1bにおいては、主油路9内の油
圧に応じて供給孔13からの主油路9内への供給油量を
調整する油圧調整機構15を設けたので、主油路9内へ
の供給油量が不足したり、過剰となったりすることが防
止される。
【0030】つまり、主油路9内の油圧が低く、主油路
9内への供給油量を多く必要とするとき、例えばエンジ
ン始動直後や低回転状態のときには、油圧調整機構15
により主油路9内への供給油量が制限されないので、迅
速に主油路9内に潤滑油が供給されて主油路9内の油圧
が、図6のA部領域における「ロッカアームシャフト内
油圧」として一点鎖線で示すように迅速に上昇してい
き、各潤滑部への潤滑油の供給が確保される。
【0031】また、主油路9内の油圧が、エンジン回転
数が上昇するなどして上昇していき、主油路9から各潤
滑部への潤滑油の安定した供給が確保されるような油圧
になると、油圧調整機構15により主油路9内への油圧
の供給が制限されるとともに、主油路9内の油圧の大き
さに応じて油圧調整機構15による供給油量の制限が調
整される。これにより、オイルポンプからの吐出油圧が
必要以上に主油路9内へ供給されることが抑制されるこ
ととなり、シリンダヘッド7内に潤滑油が必要以上に貯
留してメインギャラリ内の油圧が低下するなどして、主
動系などの他の潤滑系への潤滑油供給量が不足するなど
の問題が発生することなく、主油路9やメインギャラリ
における油圧を確保することができ、全ての潤滑系にお
いて良好に潤滑を行なうことができる。
【0032】また、本実施形態において、ロッカアーム
シャフト1a,1bに備えられる油圧調整機構15が、
主油路9内の油圧上昇に応じて主油路9内を軸線方向に
摺動するピストン16により、主油路9内へ潤滑油を供
給する供給孔13を絞るような構成としたために、簡素
に構成することができるとともに、コスト増を最小限に
抑えることができる。
【0033】さらに、この油圧調整機構15が、ロッカ
アームシャフト1a,1b内に組み込まれる構成とされ
ているために、全体をコンパクトに構成することができ
るとともに、大幅な形状変更を行なうことなく設計が可
能であり、コスト増をさらに最小限に抑えることができ
る。また油圧調整機構15が、ロッカアームシャフト1
a,1b内に予め組み付けてアッシー化が可能である構
成であるため、組み付け作業などにおいても従来と同様
に問題なく行なうことができる。
【0034】また、極低温始動などの潤滑油の油温が低
くオイル粘度が大きい場合には、供給孔13がオイル粘
性により絞られて、主油路9内への供給油量が制限され
ることとなるが、油圧調整機構15が主油路9内の油圧
の上昇に応じて供給孔13を絞るように構成され、供給
孔13は主油路9内の油圧が主油路9から各潤滑部への
潤滑油の安定した供給が確保されるようなある一定値以
上になるまでは油圧調整機構15により油圧の供給が制
限されない構成になっている。
【0035】これにより、オイル粘性により供給孔13
が絞られるような低油温時にも、迅速に主油路9内へ潤
滑油が供給されるように、供給孔13やオイルポンプの
容量を設定することにより、低油温状態でのエンジン低
回転時にも安定して各潤滑部に潤滑油を供給することが
できる。なお、このように設定される場合にも、主油路
9内の油圧の上昇に伴い油圧調整機構15により主油路
9内への供給油量が制限されるので、主油路9内へ必要
以上に潤滑油が供給されることは防止される。
【0036】なお、上述の実施形態では、油圧調整機構
15が主油路9内の油圧によりピストン16が供給孔1
3を絞るように主油路9内を摺動して主油路9内への供
給油量を制限するように構成される例を説明したが、本
発明はこれに限定されるものではなく、ロッカアームシ
ャフト1a,1b内の主油路9内の油圧の上昇に伴い、
主油路9内への供給油量が制限されるように構成される
ものであればよい。例えば、スプリング17の代わりに
電磁弁を用いて、この電磁弁により主油路9内の油圧の
上昇に伴いピストン16が供給孔13を絞るように構成
してもよい。
【0037】また、上述の実施形態では、ロッカアーム
シャフト1a,1b内部に形成される主油路9に潤滑油
を供給して、この主油路9からロッカアーム2a,2b
の摺動部などに潤滑油を供給する動弁系潤滑装置におい
て、ロッカアームシャフト1a,1b内部の主油路9内
に油圧調整機構15を設けた例について説明したが、本
発明は、このような構成に限定されるものではない。
【0038】例えば、潤滑油を動弁系潤滑部へ供給する
主油路、該主油路へ供給油路からの潤滑油を導くように
主油路に連設して形成される供給孔、及び動弁系潤滑部
に主油路内の潤滑油が供給されるように、主油路に連設
して形成される潤滑孔などが、カムシャフトやラッシュ
アジャスタなどの動弁系部品やシリンダヘッド自体に形
成されるように構成されてもよい。この場合にも、主油
路内の油圧に応じて供給孔を通して主油路内へ供給され
る油量を調整する油圧調整手段が主油路内に設けられる
ことにより、上述と同様に本発明における作用及び効果
を奏するものとなる。
【0039】また、上述の実施形態では、主油路9に供
給油路12からの潤滑油を導く供給孔13や、主油路9
内の潤滑油をロッカアーム2a,2bの摺動部などの動
弁系潤滑部に供給する潤滑孔14が、主油路9が形成さ
れるロッカアームシャフト(動弁系部品)1a,1bに
該主油路9に分岐して形成される例を説明したが、この
様な構成に限定されるものではない。例えば、供給孔1
3を、シリンダヘッド7に形成して、つまり供給油路1
2と一体に形成して、ロッカアームシャフト1a,1b
などの動弁系部品やシリンダヘッド7に形成される主油
路9に連設させて、主油路9内に潤滑油を供給するよう
に形成してもよく、潤滑孔14を、シリンダヘッド7や
動弁系部品に形成して、動弁系部品やシリンダヘッド7
に形成される主油路9に連設させて、主油路9内の潤滑
油を動弁系潤滑部に導くように形成してもよい。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、シリンダヘッド内部に
形成され、エンジン動力により駆動されるオイルポンプ
から吐出される潤滑油が供給される供給油路と、上記シ
リンダヘッド内部又は動弁系部品に形成されて、上記供
給油路からの潤滑油が供給されるとともに、該潤滑油を
動弁系潤滑部へ供給する主油路とを備えた内燃機関の動
弁系潤滑装置において、上記供給油路から上記主油路に
上記潤滑油を導くように、上記シリンダヘッド内部又は
上記動弁系部品に上記主油路に連設して形成される供給
孔と、上記動弁系潤滑部に上記主油路内の潤滑油が供給
されるように、上記シリンダヘッド内部又は上記動弁系
部品に上記主油路に連設して形成される潤滑孔と、上記
主油路内に設けられ、該主油路内の油圧に応じて上記供
給孔を通して該主油路内へ供給される油量を調整する油
圧調整機構とを備えるようにしたので、主油路内の油圧
が低く主油路内への供給油量が多く必要であるときに
は、オイルポンプからの油圧が油圧調整機構により制限
されることなく主油路に供給され、主油路内の油圧が上
昇していき主油路から潤滑部への潤滑油の安定した供給
が確保されると、油圧調整機構により主油路内の油圧に
応じて主油路内への供給油量が制限されることとなる。
【0041】よって、主油路から潤滑部への潤滑油の安
定した供給が確保することができるとともに、オイルポ
ンプからの油圧が主油路内に過剰に供給されることが防
止されて、他の潤滑系への潤滑油の安定した供給を確保
することができ、全ての潤滑部における摩耗の発生を抑
制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による主油路内の油圧が低
圧状態のときの図3のA−A線に沿う内燃機関の要部断
面図である。
【図2】本発明の一実施形態による主油路内の油圧が高
圧状態のときの図3のA−A線に沿う内燃機関の要部断
面図である。
【図3】本発明の一実施形態及び従来例を説明するエン
ジンのシリンダヘッド上視平面図である。
【図4】図3のB−B線に沿う内燃機関の要部矢視断面
図である。
【図5】従来例による内燃機関の図3のA−A線に沿う
要部矢視断面図(図1,図2と対応する図)である。
【図6】エンジン回転数とメインギャラリ油圧及びロッ
カアームシャフト内油圧との関係について、本発明の一
実施形態によるものと従来例によるものとを比較して示
す図である。
【符号の説明】
1a,1b ロッカアームシャフト 2a,2b ロッカアーム 7 シリンダヘッド 9 主油路 10 アーム潤滑孔 12 供給油路 13 供給孔 15 油圧調整機構 16 ピストン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 奥野 孝夫 東京都大田区下丸子四丁目21番1号 三菱 自動車エンジニアリング株式会社内 (72)発明者 尾上 克彦 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動車 工業株式会社内 (72)発明者 柳樂 徹志 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動車 工業株式会社内 (72)発明者 長野 修治 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動車 工業株式会社内 Fターム(参考) 3G013 AA05 BA02 BB14 BB32 BC20 BC22 BD07 BD14 BD15 BD16 EA02 EA06

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダヘッド内部に形成され、エンジ
    ン動力により駆動されるオイルポンプから吐出される潤
    滑油が供給される供給油路と、 上記シリンダヘッド内部又は動弁系部品に形成されて、
    上記供給油路からの潤滑油が供給されるとともに、該潤
    滑油を動弁系潤滑部へ供給する主油路とを備えた内燃機
    関の動弁系潤滑装置において、 上記供給油路から上記主油路に上記潤滑油を導くよう
    に、上記シリンダヘッド内部又は上記動弁系部品に上記
    主油路に連設して形成される供給孔と、 上記動弁系潤滑部に上記主油路内の潤滑油が供給される
    ように、上記シリンダヘッド内部又は上記動弁系部品に
    上記主油路に連設して形成される潤滑孔と、 上記主油路内に設けられ、該主油路内の油圧に応じて上
    記供給孔を通して該主油路内へ供給される油量を調整す
    る油圧調整機構とを備えたことを特徴とする、内燃機関
    の動弁系潤滑装置。
JP11006249A 1999-01-13 1999-01-13 内燃機関の動弁系潤滑装置 Withdrawn JP2000204919A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11006249A JP2000204919A (ja) 1999-01-13 1999-01-13 内燃機関の動弁系潤滑装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11006249A JP2000204919A (ja) 1999-01-13 1999-01-13 内燃機関の動弁系潤滑装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000204919A true JP2000204919A (ja) 2000-07-25

Family

ID=11633227

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11006249A Withdrawn JP2000204919A (ja) 1999-01-13 1999-01-13 内燃機関の動弁系潤滑装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000204919A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101573102B1 (ko) 캠축 조정기
JPH0437214Y2 (ja)
JP6298241B2 (ja) カム構造
US5960754A (en) Valve operating system in internal combustion engine
US4523551A (en) Valve actuating device
KR100872640B1 (ko) 캠 샤프트 마찰 저감을 위한 오일 공급 통로
KR20040107390A (ko) 로커 샤프트
JP2000073731A (ja) 内燃機関のカムシャフト軸受構造
US20140261265A1 (en) Low friction camshaft with electric phaser
JP3750704B2 (ja) エンジンの弁作動装置
JP4762963B2 (ja) 開弁特性可変型内燃機関
US6953012B2 (en) Forced opening and closing type valve operating system
JP4091709B2 (ja) 内燃機関の可変動弁装置
JP2000204919A (ja) 内燃機関の動弁系潤滑装置
US5325826A (en) Journal bearing oil diverter
JP3799893B2 (ja) 内燃機関の油通路構造
JP3358960B2 (ja) Sohc型内燃機関
JP2013024124A (ja) 内燃機関の動弁装置
JP5197399B2 (ja) 内燃機関の可変動弁装置
JPH0610640A (ja) エンジンの動弁装置
JPH0734831A (ja) 内燃機関の吸排気弁駆動制御装置
JPH04301112A (ja) エンジンの潤滑装置
JP4897631B2 (ja) 動弁装置の潤滑構造
KR950014409B1 (ko) 내연기관의 밸브구동장치
JPS63105211A (ja) エンジンのバルブ駆動装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20060404