JP2000203869A - 光ファイバ線引き方法および線引き炉 - Google Patents

光ファイバ線引き方法および線引き炉

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JP2000203869A
JP2000203869A JP10372994A JP37299498A JP2000203869A JP 2000203869 A JP2000203869 A JP 2000203869A JP 10372994 A JP10372994 A JP 10372994A JP 37299498 A JP37299498 A JP 37299498A JP 2000203869 A JP2000203869 A JP 2000203869A
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fluid
tube
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Toshiki Taru
稔樹 樽
Katsuyuki Tsuneishi
克之 常石
Ichiro Tsuchiya
一郎 土屋
Katsuya Nagayama
勝也 永山
Kazuya Kuwabara
一也 桑原
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B37/00Manufacture or treatment of flakes, fibres, or filaments from softened glass, minerals, or slags
    • C03B37/01Manufacture of glass fibres or filaments
    • C03B37/02Manufacture of glass fibres or filaments by drawing or extruding, e.g. direct drawing of molten glass from nozzles; Cooling fins therefor
    • C03B37/025Manufacture of glass fibres or filaments by drawing or extruding, e.g. direct drawing of molten glass from nozzles; Cooling fins therefor from reheated softened tubes, rods, fibres or filaments, e.g. drawing fibres from preforms
    • C03B37/029Furnaces therefor
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B2205/00Fibre drawing or extruding details
    • C03B2205/60Optical fibre draw furnaces
    • C03B2205/62Heating means for drawing
    • C03B2205/69Auxiliary thermal treatment immediately prior to drawing, e.g. pre-heaters, laser-assisted resistance heaters

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光ファイバ用母材の長尺化に伴って炉心管に
続く母材収容筒を長尺化した場合、母材収容筒が溶融し
たり、光ファイバ用母材の肩部が過剰に過熱を受けて安
定した光ファイバの線引き作業が困難となる。 【解決手段】 光ファイバ用母材13が供給される炉心
管12と、この炉心管12を囲むヒータ15と、炉心管
12の上端に接続して光ファイバ用母材13を収容する
母材収容筒21とが設けられた光ファイバ線引き炉であ
って、隙間24を隔てて母材収容筒21の少なくとも上
部を囲む流体案内筒25と、この流体案内筒25の下端
部に設けられた流体導入口27から隙間24に温度が調
整された流体を供給する熱風循環装置30と、流体案内
筒25の上端部に設けられて隙間24に供給された流体
を排出する流体排出口28とを具える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、線径変動を抑制し
得る光ファイバの線引き方法およびこれに用いる光ファ
イバ線引き炉に関する。
【0002】
【従来の技術】通常、光ファイバは、棒状をなす光ファ
イバ用母材を光ファイバ線引き炉内で加熱軟化させて延
伸することにより線引きされる。この光ファイバの製造
コストを下げる一つの手段として、光ファイバ用母材を
長尺化し、その段取り替えを少なくすることが行われて
おり、数百キロメートルに亙る光ファイバの連続線引き
作業が実現されている。
【0003】このような長尺化した光ファイバ用母材を
線引きするために用いられる光ファイバ線引き炉には、
特開平9−2832号公報などに開示されているよう
に、光ファイバ用母材の下端部を加熱するヒータで囲ま
れた炉心管の上方に、この光ファイバ用母材の上部を収
納するための上部チャンバが形成される母材収容筒を連
結し、炉心管内に連通する半密閉空間を構成している。
そして、この母材収容筒の上端部から上部チャンバ内に
ヘリウムや窒素などの不活性ガスを供給し、上部チャン
バ内およびこれに連通する炉心管内を非酸化性雰囲気に
保持し、加熱溶融状態にある光ファイバ用母材の下端部
から光ファイバを線引きするようにしている。
【0004】母材収容筒を炉心管に連結した構造の光フ
ァイバ線引き炉においては、光ファイバの線引き作業が
進行するに伴い、光ファイバ用母材が短くなって上部チ
ャンバ内に占めていた光ファイバ用母材の収納空間が次
第に空いてくる状態となる。このため、ここに位置する
不活性ガスが流動し易くなる上に炉心管の内側に位置す
る不活性ガスとの温度差が大きくなる結果、炉心管の内
側と上部チャンバの上端部との間で不活性ガスの対流現
象が発生することとなる。
【0005】このような不活性ガスの対流が発生する
と、加熱軟化状態にある光ファイバ用母材の下端部の雰
囲気を形成するガスの流れも不安定となり、線引きされ
る光ファイバの線径変動がかなり大きくなる傾向を持
ち、製品として所望の品質を得ることが困難となる。
【0006】このようなことから、炉心管の内側と上部
チャンバの上端部との間での不活性ガスの対流現象を阻
止すべく、特開平9−2832号公報では上部チャンバ
の上端部を環状の補助ヒータによって数百℃に加熱保温
することにより、上述した熱対流を防止して線引きされ
る光ファイバの線径を安定させるようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】光ファイバの線引き作
業に伴う段取り替えをより一層少なくすべく、光ファイ
バ用母材をさらに長尺化した場合、特開平9−2832
号公報に開示された従来の光ファイバ線引き炉において
は、それを収める母材収容筒も長尺化させる必要がある
ため、上部チャンバ内の空間容積が増大する。この母材
収容筒の長尺化に反して補助ヒータによる加熱領域を増
大させない場合、上部チャンバ内に供給されるガスの対
流が起こり易くなり、得られる光ファイバの線径が不安
定となる。つまり、光ファイバ用母材の長尺化に伴って
母材収容筒を長尺化した場合、炉心管の内側と上部チャ
ンバの上端部との間での不活性ガスの熱対流防止のため
の補助ヒータによる加熱領域を増大させる必要が生ずる
ことは明らかである。
【0008】しかしながら、母材収容筒の長尺化に伴っ
て補助ヒータによる加熱領域を増大させた場合、小径の
支持棒に続く光ファイバ用母材の上部の肩部から大量の
輻射熱が放出され、この肩部と対向する母材収容筒の部
分が溶融してしまうおそれがあった。
【0009】また、これに伴って光ファイバ用母材の肩
部が過剰な加熱を受けて軟化してしまう結果、この部分
が光ファイバ用母材自体の自重で引き延ばされてしま
い、線引き作業中の光ファイバの線径が急激に増大して
しまうため、この線引き作業を中断しなければならない
事態を招くおそれもあった。
【0010】本発明の目的は、光ファイバ用母材の長尺
化に伴って炉心管に続く母材収容筒を長尺化させた場合
でも、母材収容筒の上部の溶融や光ファイバ用母材の肩
部の過熱を未然に防止して線径の安定した光ファイバの
線引き作業を連続的して行い得る光ファイバ線引き方法
およびその線引き炉を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の形態によ
る光ファイバ線引き方法は、光ファイバ用母材を上部チ
ャンバから炉心管内に供給し、前記上部チャンバの上部
を加熱しつつ前記光ファイバ用母材の下端部を加熱溶融
させて光ファイバを線引きするようにした光ファイバ線
引き方法において、前記上部チャンバの周囲に流体を流
して前記上部チャンバの上部を所定温度に保持するよう
にしたことを特徴とするものである。
【0012】本発明によると、上部チャンバの上部が所
定温度を越えそうになったり、所定温度を越えるような
場合、炉心管内と上部チャンバの上端部との間での熱対
流を防止すべく、上部チャンバの周囲に冷却用の流体を
流して上部チャンバの上部を所定温度に保持する。逆
に、上部チャンバの上部が所定温度よりも低下しそうに
なったり、あるいは所定温度よりも低下した場合には、
炉心管内と上部チャンバの上端部との間での熱対流を防
止すべく、上部チャンバの周囲に加熱用の流体を流して
上部チャンバの上部を所定温度に保持する。
【0013】本発明の第2の形態による光ファイバ線引
き炉は、光ファイバ用母材が供給される炉心管と、この
炉心管を囲むヒータと、前記炉心管の上端に接続して前
記光ファイバ用母材を収容する母材収容筒とが設けられ
た光ファイバ線引き炉であって、隙間を隔てて前記母材
収容筒の少なくとも上部を囲む流体案内筒と、この流体
案内筒の下端部に設けられた流体導入口から前記隙間に
流体を供給する流体供給源と、前記隙間に供給される流
体の温度を調整する流体温度調整手段と、前記流体案内
筒の上端部に設けられて前記隙間に供給された流体を排
出する流体排出口とを具えたことを特徴とするものであ
る。
【0014】本発明によると、母材収容筒の内側に形成
される上部チャンバの上部が所定温度を越えそうになっ
たり、所定温度を越えるような場合、炉心管内と上部チ
ャンバの上端部との間での熱対流を防止すべく、流体案
内筒の下端部に設けられた流体導入口から流体温度調整
手段によって温度が調整された流体を母材収容筒と流体
案内筒との間の隙間に供給し、流体案内筒の上端部に設
けられた流体排出口から排出することにより、母材収容
筒を加熱して上部チャンバの上部を所定温度に保持す
る。逆に、母材収容筒の内側に形成される上部チャンバ
の上部が所定温度よりも低下しそうになったり、あるい
は所定温度よりも低下した場合には、炉心管内と上部チ
ャンバの上端部との間での熱対流を防止すべく、流体案
内筒の下端部に設けられた流体導入口から流体温度調整
手段によって温度が調整された流体を母材収容筒と流体
案内筒との間の隙間に供給し、流体案内筒の上端部に設
けられた流体排出口から排出することにより、母材収容
筒を冷却して上部チャンバの上部を所定温度に保持す
る。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の第1の形態による光ファ
イバ線引き方法において、所定温度が400〜700℃
であることが有効である。
【0016】本発明の第2の形態による光ファイバ線引
き装置において、流体排出口と流体供給源または流体温
度調整手段とを連通する戻し流路をさらに設けてもよ
い。また、母材収容筒の温度を検出する温度センサをさ
らに設け、この温度センサによる検出信号に基づいて流
体温度調整手段が流体の温度を調整するものであっても
よい。さらに、流体案内筒を母材収容筒の長手方向に沿
って複数段設けるようにしてもよい。
【0017】本発明の第1または第2の形態において、
流体が空気またはオイルであってもよい。
【0018】
【実施例】本発明による光ファイバ線引き方法を実現し
得る線引き炉の実施例について、図1〜図3を参照しな
がら詳細に説明するが、本発明はこのような実施例に限
らず、これらをさらに組み合わせたり、同様な課題を内
包する他の分野の技術にも応用することができる。
【0019】本発明による第1の実施例における光ファ
イバ線引き炉の断面構造を図1に示し、その水平断面構
造を拡大して図2に示す。すなわち、図示しない断熱材
が内張りされたステンレス鋼製の炉体11の中央部に設
けられた円筒状の炉心管12の周囲には、この炉心管1
2の内側に供給される光ファイバ用母材13の下端部を
加熱溶融して光ファイバ14を線引きするための環状を
なすカーボンヒータ15が本発明のヒータとして炉心管
12と同心に設けられている。光ファイバ用母材13
は、その上端が支持棒16の下端に継手17を介して連
結されており、この支持棒16の上端が図示しないチャ
ックにより吊り下げられ、光ファイバ14の線引きに伴
って炉心管12側へ順次送り込まれて行くようになって
いる。
【0020】前記炉心管12の下端には、光ファイバ1
4が貫通する開口18を中央に形成したシール板19が
取り付けられている。
【0021】前記炉体11には、図示しない冷媒循環供
給装置に接続する図示しない冷却ジャケットが組み込ま
れており、冷媒循環供給装置から冷却ジャケット内への
冷媒の供給を制御することによって、カーボンヒータ1
5と共に炉心管12内の雰囲気温度を所定温度に保持す
る。
【0022】また、前記炉心管12の上端には、炉体1
2から上方に突出して内側に上部チャンバ20を形成す
るインコネルなどの耐熱合金にて作った長尺の母材収容
筒21が炉心管12の上端に接続している。本実施例に
おける母材収容筒21の上端部には、図示しないガス導
入ポートが設けられている。このガス導入ポートには、
図示しない不活性ガス供給源に接続する図示しないガス
供給管が取り付けられており、この不活性ガス供給源か
らのヘリウムや窒素などの不活性ガスは、ガス供給管か
らガス導入ポートを介して上部チャンバ20の上端部に
供給され、炉内を不活性ガス雰囲気に保持するようにな
っている。
【0023】前記母材収容筒21の上端には、支持棒1
6が摺接状態で貫通する小径の開口22を形成したシャ
ッタリング23が重ね合わされ、上部チャンバ20内を
ほぼ気密にシールしている。
【0024】母材収容筒21の長手方向中央部から上端
部にかけては、例えば50mm程度の隙間24を隔ててこ
の母材収容筒21を囲むインコネルなどの耐熱合金にて
形成した円筒状の流体案内筒25が複数段(図示例では
3段)設けられており、各流体案内筒25の周囲は断熱
材26で覆われている。これら流体案内筒25の下端部
および上端部には流体導入口27および流体排出口28
がそれぞれ設けられている。
【0025】本実施例では30〜50cm程度の高さの流
体案内筒25を複数段設けることにより、この光ファイ
バ線引き炉のメンテナンスの容易化を企図したが、母材
収容筒21の長さの60〜70%程度の長さの1本の流
体案内筒25を母材収容筒21の上側に設けるようにし
てもよい。
【0026】流体導入口27には、流体導入配管29を
介して熱風循環装置30が接続し、この熱風循環装置3
0には、流体戻し配管31を介して流体排出口28がそ
れぞれ接続している。各流体案内筒25に連通する流体
導入配管29には、これら流体導入配管29の開閉状態
を個々に切り換えるための開閉弁32がそれぞれ組み込
まれており、この開閉弁32の開閉操作は、母材収容筒
21の温度を検出する温度センサ33からの検出情報に
基づいて制御装置34により制御される。
【0027】つまり、それぞれ流体案内筒25で囲まれ
た母材収容筒21の外壁には、この母材収容筒21の温
度を検出するための温度センサ33が流体案内筒25毎
に取り付けられており、これら温度センサ33の検出情
報が制御装置34にそれぞれ出力されるようになってい
る。
【0028】前記熱風循環装置30は、室温の大気を例
えば毎分5m3 の割合で流体案内筒25内に供給した
り、これを約600℃に加熱して例えば毎分3〜5m3
の割合で流体案内筒25内に供給することができるよう
になっている。室温の大気をそのまま流体案内筒25内
に供給する場合には、流体戻し配管31から熱風循環装
置30に還流される空気を再使用せずに大気中に放出
し、常に新たな大気を流体案内筒25内に供給するよう
にしている。また、加熱した空気を流体案内筒25に供
給する場合には、流体戻し配管31から熱風循環装置3
0に還流される空気を再使用し、これによって空気を加
熱するためのエネルギーの損失を低減するようにしてい
る。上述した室温の大気や約600℃に加熱した空気の
流量も、温度センサ33からの検出情報に基づいて調整
可能となっている。
【0029】このような熱風循環装置30の作動は、上
述した温度センサ33からの検出情報に基づいて制御装
置34により制御される。つまり、制御装置34は温度
センサ33からの検出情報に基づいて各開閉弁32の開
閉を個々に制御すると共に熱風循環装置30の作動を制
御して上部チャンバ20の上部を所定温度、具体的には
400〜700℃の範囲に保持する。
【0030】このように、母材収容筒21を400℃以
上に加熱し、炉心管12内と上部チャンバ20の上部と
の間での熱対流を防止することにより、光ファイバ用母
材13から線引きされる光ファイバ14の線径を安定さ
せることができる。ただし、母材収容筒21の上部が8
00℃を越えると、この母材収容筒21が溶融するおそ
れがある上、光ファイバ用母材13の肩部35が過熱軟
化し、この部分が光ファイバ用母材13自体の自重で引
き延ばされるおそれが生ずるため、母材収容筒21の上
部を800℃以下、好ましくは長期的安定性を考慮して
700℃以下に保持することが有効である。
【0031】なお、本実施例における流体導入口27お
よび流体排出口28は、流体導入口27から母材収容筒
21と流体案内筒25との間の隙間24に供給される空
気が旋回流を形成して流体案内筒25によって囲まれた
母材収容筒21の外壁を均一な温度にできるように、こ
の旋回流に沿った流体案内筒25の接線方向に延在して
いる。
【0032】上述した第1実施例では、室温の大気ある
いは600℃に加熱した空気を母材収容筒21と流体案
内筒25との間の隙間24に供給するようにしたが、流
体として所定温度に保持したオイルを循環供給するよう
にしてもよい。
【0033】このような本発明による光ファイバ線引き
炉の第2実施例の概略断面構造を図3に示すが、先の実
施例と同一機能の部材には、これと同一符号を記すに止
め、重複する説明は省略するものとする。すなわち、本
実施例における流体案内筒25は、母材収容筒21のほ
ぼ全長に亙ってこれを取り囲んでおり、オイル循環装置
36によって約400℃に温度調整された化学合成オイ
ルが流体導入配管29および流体戻し配管31を介して
母材収容筒21と流体案内筒25との隙間24に循環供
給されるようになっている。
【0034】オイル循環装置36は、流体導入配管29
に供給されるオイルの温度が約400℃となるように、
流体戻し配管31からオイル循環装置36に還流される
オイルを冷却あるいは加熱する機能が組み込まれてい
る。
【0035】このように、炉心管12内と上部チャンバ
20の上部との間での熱対流を防止し、これによって光
ファイバ用母材13から線引きされる光ファイバ14の
線径を安定させるため、本実施例のように空気よりも熱
伝導率の良好なオイルを使用して上部チャンバ20の上
部を400〜700℃に保持する場合、先の実施例のよ
うな温度センサ33を省略することができる。
【0036】これら第1および第2実施例の如き光ファ
イバ線引き炉を用い、母材収容筒21の温度を常に40
0〜700℃に調整して長尺の光ファイバ用母材13の
線引きを行った結果、線径変動の少ない(125μm ±
0. 1μm )光ファイバ16をその全長に亙って製造す
ることができた。
【0037】
【発明の効果】本発明の光ファイバ線引き方法による
と、上部チャンバの周囲に流体を流して上部チャンバの
上部を所定温度に保持するようにしたので、光ファイバ
用母材の長尺化に伴って炉心管に続く母材収容筒を長尺
化した場合でも、母材収容筒の溶融や光ファイバ用母材
の肩部の過熱を未然に防止して線径の安定した光ファイ
バの線引き作業を連続して行うことが可能となった。
【0038】特に、所定温度を400〜700℃に設定
した場合には、上部チャンバを構成する母材収容筒の溶
融や、光ファイバ用母材の肩部の過熱を確実に防止して
線径の安定した光ファイバの線引き作業を連続して行う
ことができる。
【0039】本発明の光ファイバ線引き装置によると、
隙間を隔てて母材収容筒の少なくとも上部を囲む流体案
内筒と、この流体案内筒の下端部に設けられた流体導入
口から隙間に流体を供給する流体供給源と、隙間に供給
される流体の温度を調整する流体温度調整手段と、流体
案内筒の上端部に設けられて隙間に供給された流体を排
出する流体排出口とを設けたので、光ファイバ用母材の
長尺化に伴って炉心管に続く母材収容筒を長尺化した場
合でも、母材収容筒と流体案内筒との隙間に適当な温度
に調整した流体を供給することにより、上部チャンバを
構成する母材収容筒の溶融や、光ファイバ用母材の肩部
の過熱を未然に防止して線径の安定した光ファイバの線
引き作業を連続して行うことが可能となった。
【0040】流体排出口と流体供給源または流体温度調
整手段とを連通する戻し流路をさらに設けた場合には、
流体を加熱する際の熱エネルギーの消費を抑制すること
ができる。
【0041】母材収容筒の温度を検出する温度センサを
さらに設け、この温度センサによる検出信号に基づいて
流体温度調整手段が流体の温度を調整するようにした場
合には、母材収容筒の加熱とその放熱との切り換えタイ
ミングを確実に把握することができ、上部チャンバを構
成する母材収容筒の溶融や、光ファイバ用母材の肩部の
過熱を確実に防止して線径の安定した光ファイバの線引
き作業を連続して行うことができる。
【0042】流体案内筒を母材収容筒の長手方向に沿っ
て複数段設けた場合には、光ファイバ用母材の長尺化に
も拘らず、母材収容筒に対するきめ細かな温度調整が可
能となり、より線径の安定した光ファイバの線引き作業
を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による光ファイバ線引き炉の第1実施例
の概略構造を表す概念図である。
【図2】図1中のII−II矢視に沿った拡大断面図であ
る。
【図3】本発明の第2実施例の概略構造を表す断面図で
ある。
【符号の説明】
11 炉体 12 炉心管 13 光ファイバ用母材 14 光ファイバ 15 カーボンヒータ 16 支持棒 17 継手 18 開口 19 シール板 20 上部チャンバ 21 母材収容筒 22 開口 23 シャッタリング 24 隙間 25 流体案内筒 26 断熱材 27 流体導入口 28 流体排出口 29 流体導入配管 30 熱風循環装置 31 流体戻し配管 32 開閉弁 33 温度センサ 34 制御装置 35 光ファイバ用母材の肩部 36 オイル循環装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 土屋 一郎 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友電 気工業株式会社横浜製作所内 (72)発明者 永山 勝也 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友電 気工業株式会社横浜製作所内 (72)発明者 桑原 一也 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友電 気工業株式会社横浜製作所内 Fターム(参考) 4G021 HA02 HA05

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ファイバ用母材を上部チャンバから炉
    心管内に供給し、前記上部チャンバの上部を加熱しつつ
    前記光ファイバ用母材の下端部を加熱溶融させて光ファ
    イバを線引きするようにした光ファイバ線引き方法にお
    いて、 前記上部チャンバの周囲に流体を流して前記上部チャン
    バの上部を所定温度に保持するようにしたことを特徴と
    する光ファイバ線引き方法。
  2. 【請求項2】 光ファイバ用母材が供給される炉心管
    と、この炉心管を囲むヒータと、前記炉心管の上端に接
    続して前記光ファイバ用母材を収容する母材収容筒とが
    設けられた光ファイバ線引き炉であって、 隙間を隔てて前記母材収容筒の少なくとも上部を囲む流
    体案内筒と、 この流体案内筒の下端部に設けられた流体導入口から前
    記隙間に流体を供給する流体供給源と、 前記隙間に供給される流体の温度を調整する流体温度調
    整手段と、 前記流体案内筒の上端部に設けられて前記隙間に供給さ
    れた流体を排出する流体排出口とを具えたことを特徴と
    する光ファイバ線引き炉。
  3. 【請求項3】 前記流体案内筒は、前記母材収容筒の長
    手方向に沿って複数段有することを特徴とする請求項2
    に記載の光ファイバ線引き炉。
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