JP2000203404A - 軌道走行作業車の制動装置 - Google Patents

軌道走行作業車の制動装置

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JP2000203404A
JP2000203404A JP11010306A JP1030699A JP2000203404A JP 2000203404 A JP2000203404 A JP 2000203404A JP 11010306 A JP11010306 A JP 11010306A JP 1030699 A JP1030699 A JP 1030699A JP 2000203404 A JP2000203404 A JP 2000203404A
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traveling
braking
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travel
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Katsunori Fukushima
勝則 福島
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 制動力を所望に調節することができ、ショッ
クの少ない滑らかな制動を行うとともに、過大な制動力
による鉄輪のロックを防止し、安全性を高めることが可
能な軌道走行作業車の制動装置を提供する。 【解決手段】 コントローラ30は、入力された第2走
行レバー27の傾動方向及び傾動量の情報から、第2走
行レバー27が傾動状態から中立位置に向かって戻し操
作されたことを検知した場合には、これら両情報及びタ
イマより得られる時間情報から第2走行レバー27の戻
し速度(単位時間当たりの傾動量の変化量)を算出し、
戻し速度が大きいときほど油路52内の最大圧力が大き
くなるように可変リリーフ弁58のリリーフ圧を設定
し、制動用アクチュエータ53から大きな制動力が出力
されるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軌道上を走行しな
がら軌道沿線に設けられた設備の保守、点検等を行う軌
道走行作業車の制動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】軌道(鉄道)に沿って設置されたトロリ
線や各種設備の保守、点検等を行う場合には軌道走行作
業車、中でも一般道路と軌道との両方を走行可能ないわ
ゆる軌陸車が用いられることが多い。この軌陸車はトラ
ック等の道路上を走行する車両をベースとして構成され
ており、車体下部には一般走行用のタイヤ車輪のほか、
軌道を走行するための鉄輪、及び車体を道路上から軌道
上に載せ替え移動させるための転車台が設けられてい
る。また車体上には起伏、伸縮、旋回動自在なブームが
取り付けられており、その先端には作業者搭乗用の作業
台が設けられている。
【0003】このような軌陸車により軌道沿線での作業
を行う場合には、先ずタイヤ車輪により道路上を走行し
て作業現場近くの踏切まで移動し、前後のタイヤ車輪が
軌道を跨ぐ位置に停車する。そして転車台を下方に張り
出して車体を持ち上げ支持させるとともに転車台を旋回
させ、車体の前後方向を軌道方向に一致させる。このよ
うな状態で鉄輪を下方に張り出し、鉄輪が軌道に乗るよ
うに転車台を格納していく。これにより車体が軌道上に
載せ替えられる。このような載せ替えが完了したら油圧
モータ等により鉄輪を駆動して軌道上を走行し、作業現
場へ移動する。作業現場ではブームを作動させて作業台
を任意の位置に移動させ、低速で軌道上を移動しながら
作業台に搭乗した作業者により作業が行われる。
【0004】このような構成の軌陸車の中には、作業台
に設けられた走行レバーを傾動操作することにより、作
業台上から車体を走行移動させることができるように構
成したものもある。このような軌陸車では、走行レバー
を中立位置から傾動することよりその傾動量に応じた速
度で車体を走行させることが可能であるとともに、走行
レバーの戻し操作(傾動状態から中立位置に向けて行う
操作)を行うことにより車体の制動を行うことができる
ようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
成では、走行レバーの戻し操作により出力される制動力
は常に一定であるとともに、その制動力は坂で停車を維
持する場合や最高速度で走行する場合に必要となる大き
さに設定されていた。このため微速走行から制動を行っ
た場合には必要以上に大きな制動力が作用してしまい、
鉄輪がロックして作業者は大きなショックを受ける虞が
あった。
【0006】本発明はこのような問題に鑑みてなされた
ものであり、制動力を所望に調節することができ、ショ
ックの少ない滑らかな制動を行うとともに、過大な制動
力による鉄輪(軌道走行用車輪)のロックを防止し、安
全性を高めることが可能な軌道走行作業車の制動装置を
提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、第1の本発明に係る軌道走行作業車の制動装置は、
複数の軌道走行用車輪(例えば、実施形態における鉄輪
19)が配設された車体上に作業車搭乗用の作業台が設
けられた軌道走行作業車(例えば、実施形態における軌
陸車1)において、作業台上に設けられ、中立位置から
変位させる操作を行って車体の走行指令を行う走行指令
手段(例えば、実施形態における第2走行レバー27)
と、車体を走行させる作動を行う走行手段(例えば、実
施形態における走行装置40)と、走行中の車体を制動
する作動を行う制動手段(例えば、実施形態における制
動装置50)と、走行指令手段の中立位置からの変位量
に応じた速度で車体が走行するように走行手段を作動さ
せるとともに、走行指令手段が中立位置に向かって戻し
操作されたときには、その戻し速度(上記変位量の単位
時間当たりの変化量)に応じた制動力で車体が制動され
るように制動手段を作動させる制御を行う制御手段(例
えば、実施形態におけるコントローラ30)とが備えら
れる。
【0008】このような構成では、走行指令手段を戻し
操作することにより制動手段を作動させ、走行中の車体
の制動を行うことができるのであるが、その制動力は走
行指令手段の戻し速度に応じて任意に調整が可能である
ため、車体の走行速度が大きいときには素早く(戻し速
度が大)、また走行速度が小さいときにはゆっくり(戻
し速度が小)戻し操作を行うことにより、車体の走行速
度に応じた滑らかな制動を行うことができる。なお、微
速走行から制動を行った場合には走行指令手段の中立位
置までの戻し量自体が小さくなるので(もともと変位量
が小さいため)戻し速度も小さくなり、過大な制動力が
出力されることがない。このため微速走行からの制動時
に大きな制動力が作用して軌道走行用車輪がロックされ
ることがなく、安全性を高めることができる。
【0009】また、第2の本発明に係る軌道走行作業車
の制動装置は、上記第1の本発明に係る制動装置の構成
に加えて車体の走行速度を検出する走行速度検出手段
(例えば、実施形態における走行速度検出器31)を備
え、上記制御手段が、走行指令手段の中立位置からの変
位量に応じた速度で車体が走行するように走行手段を作
動させるとともに、走行指令手段が中立位置に向かって
戻し操作されたときには、その戻し速度及び走行速度検
出手段により検出された車体の走行速度に応じた制動力
で車体が制動されるように制動手段を作動させる制御を
行う。
【0010】このような構成の制動装置では、上記第1
の本発明に係る制動装置と同様、走行指令手段の戻し速
度を調節することにより車体の走行速度に応じた滑らか
な制動を行うことができるのであるが、走行指令手段が
同じ戻し速度で操作されても車体の走行速度が小さいと
きほど出力される制動力は小さくなるので、微速走行か
らの制動時に過大な制動力が作用することを確実に防止
できる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の好
ましい実施形態について説明する。図2は第1の本発明
に係る制動装置を備えた軌陸車(軌道走行作業車)1を
示している。軌陸車1は車体11の前方に運転席12を
有しており、車体11の前後左右には道路走行用のタイ
ヤ車輪13が配設されている。車体11の中央下部には
車体11を軌道(レール)R上へ載せ替え移動するため
の転車台14が設けられている。この転車台14は油圧
シリンダ15の作動により下方への張り出し及び上方へ
の格納作動が可能であるとともに、油圧モータ16の作
動により車体11に対して水平旋回自在になっている。
【0012】各タイヤ車輪13の後方には鉄輪支持部材
17が下方へ張り出して設けられており、これら鉄輪支
持部材17の下端部には揺動部材18を介して鉄輪19
が取り付けられている。各揺動部材18は鉄輪支持部材
17との間に跨設された油圧シリンダ20の伸縮作動に
より上下揺動自在になっており、これにより鉄輪19を
下方への張り出したり上方へ格納したりすることができ
るようになっている。
【0013】車体11には旋回台21が設けられてお
り、車体11に内蔵された旋回モータ(図示せず)によ
り駆動されて水平旋回することができるようになってい
る。旋回台21には入れ子式に構成されたブーム22が
枢結されており、旋回台21と間に跨設された起伏シリ
ンダ23を作動させることにより起伏動自在となってい
る。またブーム22には伸縮シリンダ(図示せず)が内
蔵されており、この伸縮シリンダを作動させることによ
り伸縮動自在になっている。更に、ブーム22の先端部
には作業者搭乗用の作業台24が水平旋回動自在に設け
られている。
【0014】作業台24にはブーム操作レバー(図示せ
ず)が設けられており、これを前後左右方向に傾動操作
若しくは軸まわりに捻り操作することによりブーム22
を起伏、伸縮、旋回作動させることができるようになっ
ている。このため作業台24に搭乗した作業者は地上作
業員を必要とすることなく、自分の乗った作業台24を
所望の位置に移動させて作業を行うことが可能である。
【0015】車体11内には、エンジンEにより駆動さ
れて圧油を吐出する第1油圧ポンプ41と、第1油圧ポ
ンプ41からの圧油を受けて回転し鉄輪19を駆動する
油圧モータ42とが設けられており、これら41、42
は油路43、44により連結されて油圧閉回路を形成し
ている(図1参照)。ここで第1油圧ポンプ41は斜板
式可変容量タイプであり、その斜板の傾転方向及び傾転
角度の制御はコントローラ30から電気駆動されるリン
ク機構45を介して行われるようになっている。このた
めコントローラ30により走行出力(鉄輪19の回転方
向やトルク等)を制御することが可能である。なお、エ
ンジンE、第1油圧ポンプ41、油圧モータ42、油路
43、44及びリンク機構45から走行装置40が構成
される。
【0016】車体11内には更に、第1油圧ポンプ41
と同様エンジンEにより駆動される第2油圧ポンプ51
が設けられており、この第2油圧ポンプ51から吐出さ
れる圧油は油路52を介して各鉄輪19の近傍に設けら
れた複数の制動用アクチュエータ53に供給されるよう
になっている。各制動用アクチュエータ53は図1に示
すようにシリンダ54と、シリンダ54内に張出格納自
在に設けられたピストン55と、ピストン55の先端に
設けられたディスク56と、シリンダ54内に設けられ
てピストン55を格納方向(図1の右方)に付勢するば
ね57とを有して構成されている。そして第2油圧ポン
プ51からの圧油が油路52を介してシリンダ室54a
内に与えられるとピストン55はばね57の付勢力に抗
して張出方向(図1の左方)に作動し、ディスク56を
鉄輪19に押圧させて鉄輪19の制動を行う。
【0017】また、油路52からは油タンクTに繋がる
油路52aが分岐しており、この油路52aには可変リ
リーフ弁58が介装されている。この可変リリーフ弁5
8はスプールがコントローラ30により電磁駆動されて
リリーフ圧を連続的に変化させるようになっており、コ
ントローラ30から通電を受けていないときにはリリー
フ圧をほぼ零に設定し、コントローラ30から通電を受
けているときにはその通電量に応じたリリーフ圧を設定
する。制動用アクチュエータ53から出力される制動力
は油路52内に許容される最大圧力によって決まり、ま
た油路52内の最大圧力は可変リリーフ弁58のリリー
フ圧によって決まるので、結局上記制動力はコントロー
ラ30から可変リリーフ弁58への通電量によって制御
することが可能である。なお、第2油圧ポンプ51、油
路52、52a、可変リリーフ弁58及び制動用アクチ
ュエータ53により制動装置50が構成される。
【0018】運転席12内には軌道R上を高速走行(最
高速度は約60km/h)するときに用いられる第1走
行レバー25及びブレーキレバー26が設けられている
(図2には図示せず)。第1走行レバー25は手動によ
り中立位置から前方若しくは後方へ傾動操作することが
可能であり、傾動状態から手を離したときには自動的に
中立位置に復帰する構成となっている。ブレーキレバー
26は手動により初期位置から後方に向けて傾動操作す
ることが可能であり、傾動状態から手を離したときには
自動的に初期位置に復帰する構成となっている。第1走
行レバー25の傾動方向及び傾動量は第1走行レバー2
5の基部に設けられたポテンショメータ25aにより検
出されてコントローラ30へ出力され、ブレーキレバー
26の傾動量はブレーキレバー26の基部に設けられた
ポテンショメータ26aにより検出されてコントローラ
30へ出力される。なお、ここで傾動方向とは、レバー
の中立位置からの傾動方向(変位方向)を意味し、また
傾動量とはレバーの中立位置からの傾動量(変位量)を
意味している(全てのレバーについて同じ)。
【0019】また作業台24には作業をしながら軌道R
上を低速走行(最高速度は約15km/h)するときに
用いられる第2走行レバー27が設けられている。この
第2走行レバー27は手動により中立位置から前方若し
くは後方へ傾動操作することが可能であり、傾動状態か
ら手を離したときには自動的に中立位置に復帰する構成
となっている。この第2走行レバー27の傾動方向及び
傾動量は第2走行レバー27の基部に設けられたポテン
ショメータ27aにより検出されてコントローラ30へ
出力される。
【0020】第1走行レバー25が操作されてポテンシ
ョメータ25aから第1走行レバー25の傾動方向及び
傾動量の情報が出力されると、コントローラ30はその
傾動方向及び傾動量に応じた方向及び速度で車体11が
走行するように走行装置40の出力制御を行う。すなわ
ち第1走行レバー25が中立位置よりも前方に傾動され
た(変位された)情報が出力されたときには車体11が
前進するように、また第1走行レバー25が中立位置よ
りも後方に傾動された情報が出力されたときには車体1
1が後進するようにリンク機構45を作動させる(第1
油圧ポンプ41の斜板を傾転させる)。また前進、後進
を問わず、第1走行レバー25の傾動量が大きいほど車
体11の走行速度が大きくなるように(第1油圧ポンプ
41の斜板の傾転角度が大きくなるように)、リンク機
構45を作動させる。
【0021】またブレーキレバー26が操作されてポテ
ンショメータ26aからブレーキレバー26の傾動量の
情報が出力されると、コントローラ30はその傾動量に
応じた制動力で車体11が制動されるように制動装置5
0の出力制御を行う。すなわち、ブレーキレバー26の
傾動量が大きいときほど油路52内の最大圧力が大きく
なるように可変リリーフ弁58のリリーフ圧を設定し、
制動用アクチュエータ53から大きな制動力が出力され
るようにする。
【0022】このような構成であるため運転席12内の
作業者は、第1走行レバー25を操作して軌道R上の車
体11を所望の方向に所望の走行速度(最高速度は約6
0km/h)で走行させることが可能であり、またブレ
ーキレバー26を操作して所望の制動力で車体11を制
動することが可能である。
【0023】また、第2走行レバー27が操作されてポ
テンショメータ27aから第2走行レバー27の傾動方
向及び傾動量の情報が出力されると、コントローラ30
はその傾動方向及び傾動量に応じた方向及び速度で車体
11が走行するように走行装置40の出力制御を行う。
すなわち第2走行レバー27が中立位置よりも前方に傾
動された(変位された)情報が出力されたときには車体
11が前進するように、また第2走行レバー27が中立
位置よりも後方に傾動された情報が出力されたときには
車体11が後進するようにリンク機構45を作動させる
(第1油圧ポンプ41の斜板を傾転させる)。また前
進、後進を問わず、第2走行レバー26の傾動量が大き
いほど車体11の走行速度が大きくなるように(第1油
圧ポンプ41の斜板の傾転角度が大きくなるように)、
リンク機構45を作動させる。
【0024】またコントローラ30はタイマ(図示せ
ず)を備えて常時計時を行っているが、ここで、入力さ
れた第2走行レバー27の傾動方向及び傾動量の情報か
ら、第2走行レバー27が傾動状態から中立位置に向か
って戻し操作(手を離して中立位置に自動復帰する場合
を含む)されたことを検知した場合には、これら両情報
及び上記タイマより得られる時間情報から第2走行レバ
ー27の戻し速度(単位時間当たりの傾動量の変化量)
を算出し、この戻し速度に応じた制動力で車体11が制
動されるように制動装置50の出力制御を行う。すなわ
ち戻し速度が大きいときほど油路52内の最大圧力が大
きくなるように可変リリーフ弁58のリリーフ圧を設定
し、制動用アクチュエータ53から大きな制動力が出力
されるようにする。
【0025】このような構成であるため作業台24に搭
乗した作業者は、第2走行レバー27を操作して軌道R
上の車体11を所望の方向に所望の走行速度(最高速度
約15km/h)で走行させることが可能であり、また
第2走行レバー27を戻し操作することにより走行中の
車体11の制動を行うことが可能である。また、その制
動力は第2走行レバー27の戻し速度に応じて任意に調
整が可能であるため、車体11の走行速度が大きいとき
には素早く(戻し速度が大)、また走行速度が小さいと
きにはゆっくり(戻し速度が小)戻し操作を行うことに
より、車体11の走行速度に応じた滑らかな制動を行う
ことができる。なお、微速走行から制動を行った場合に
は第2走行レバー27の中立位置までの戻し量自体が小
さくなるので(もともと傾動量が小さいため)戻し速度
も小さくなり、過大な制動力が出力されることがない。
このため微速走行からの制動時に大きな制動力が作用し
て鉄輪19がロックされることがなく、安全性を高める
ことができる。
【0026】またコントローラ30は、第2走行レバー
27が戻し操作されている間だけ制動装置50から制動
力を出力させるのではなく、第2走行レバー27の戻し
操作が終了した後、その位置に固定保持されたときには
(中立位置に自動復帰した後、操作されない状態を含
む)、その間も制動力が維持されるように(油路52内
の最大圧力が維持されるように)可変リリーフ弁58の
リリーフ圧を保持する。但し、第2走行レバー27が再
度進行方向(前進ならば前方、後進ならば後方)へ操作
された場合には、制動力が出力されないようにリリーフ
圧を制御する。
【0027】なお、第2走行レバー27が戻し操作され
た場合において、その戻し速度が予め定めた所定の戻し
速度以下である場合には制動力が出力されず、戻し速度
が上記所定の戻し速度を越えた場合にのみ制動力が出力
されるように構成してもよい。このようにすれば、外的
な制動力を作用させずに走行出力の減少のみにより減速
させる走行(自動車でいうエンジンブレーキに類似)も
可能となる。
【0028】図3は第2走行レバー27の傾動量Tに対
する走行出力P及び制動出力Bの履歴の一例であり、そ
れぞれを時間軸について六区間I〜VIに分けて示してい
る。なお、制動力は戻し速度(この戻し速度は図3
(A)ではグラフの傾きとして表される)が予め定めた
所定の戻し速度を越えたときにのみ出力されるようにな
っており、その所定の戻し速度(傾き)は、ここでは区
間IVにおける戻し速度(傾き)よりも大きく、区間V に
おける戻し速度(傾き)よりも小さい値に設定されてい
る。
【0029】区間I においては第2走行レバー27の傾
動量Tは零であり、従って走行出力Pも制動出力Bも共
に零である。区間IIにおいては第2走行レバー27は前
方に傾動量T1まで操作され、これに従って走行出力P
は前進方向の出力P1まで増大するが、第2走行レバー
27は戻し操作されていないので制動出力Bは零のまま
である(このため車体11は加速前進する)。区間III
においては第2走行レバー27は傾動量T1の位置で保
持されており、走行出力Pも出力P1のまま保持される
が、制動出力Bは零のままである(このため車体11は
ほぼ等速度で走行する)。
【0030】区間IVにおいては第2走行レバー27は傾
動量T1の位置から傾動量T2の位置まで戻し操作さ
れ、これにより走行出力Pは出力P1から出力P2まで
減少するが、第2走行レバー27の戻し速度は所定の戻
し速度以下であるため制動出力Pは零のままである(こ
のため車体11は走行出力Pの減少により減速する)。
区間V においては第2走行レバー27は傾動量T2から
零まで戻し操作され(或いはレバー27から手が離さ
れ)、これにより走行出力Pは出力P2から零まで減少
するとともに、第2走行レバー27の戻し速度が所定の
戻し速度を越えるので制動力B1の制動出力がなされる
(このため車体11は走行出力の減少により減速するほ
か、制動力B1を受けて減速する)。
【0031】次に、第2の本発明に係る制動装置の構成
を図4に示し、これについて説明する。この制動装置は
図1と比較すればよく分かるように、上記第1の本発明
に係る制動装置の構成に走行速度検出器31が加えられ
ただけであり(但しコントローラ30による制御は異な
る)、その他の構成は同一である。よってその構成の共
通部分についての説明は省略する。
【0032】走行速度検出器31は車体11の走行速度
を検出し、得られた走行速度情報をコントローラ30に
出力する。そしてコントローラ30は、入力された第2
走行レバー27の傾動方向及び傾動量の情報から第2走
行レバー27が傾動状態から中立位置に向かって戻し操
作されたことを検知した場合には、これら傾動方向及び
傾動量の情報と、タイマより得られる時間情報とから第
2走行レバー27の戻し速度を算出し、この戻し速度及
び速度検出器31により検出される車体11の走行速度
から、例えば図5に示すようなリリーフ圧決定用データ
(このようなデータは予めコントローラ30に記憶され
ている)に基づいて、戻し速度が大きいほど、また車体
11の走行速度が大きいほど油路52内の最大圧力が大
きくなるように可変リリーフ弁58のリリーフ圧を設定
し、制動用アクチュエータ53から大きな制動力が出力
されるようにする。
【0033】このため作業台24に搭乗した作業者は、
上述の第1の本発明に係る制動装置と同様、第2走行レ
バー27の戻し速度を調節することにより車体11の走
行速度に応じた滑らかな制動を行うことができるのであ
るが、第2走行レバー27が同じ戻し速度で操作されて
も車体11の走行速度が小さいときほど出力される制動
力は小さくなるので、微速走行からの制動時に過大な制
動力が作用することを確実に防止できる。
【0034】ここで、図5に示したリリーフ圧決定用デ
ータを用いて可変リリーフ弁58のリリーフ圧を決定す
る手順について説明する。図5においてV軸は車体11
の走行速度を、S軸は第2走行レバー27の戻し速度
を、またF軸は可変リリーフ弁58のリリーフ圧を示し
ている。また平面Pは原点Oを通ってV、S及びFの全
てが正の値をとる領域に存在している。車体11の走行
速度がV1であり、且つ、第2走行レバー27の戻し速
度がS1である場合には、先ずVS平面内(F=0)に
おいて座標が(V1、S1、0)となる点A1が検出さ
れる。次にこの点A1(V1、S1、0)からF軸と平
行に直線を伸ばし、この直線が平面Pと交わる点A2
(V1、S1、F1)が検出される。そしてこの点A2
のF座標値F1が設定すべきリリーフ圧として決定され
る。
【0035】また、上記第2の本発明に係る制御装置に
おいても、第1の本発明に係る制御装置の場合と同様、
第2走行レバー27が戻し操作された場合において、そ
の戻し速度が予め定めた所定の戻し速度以下である場合
には制動力が出力されず、戻し速度が上記所定の戻し速
度を越えた場合にのみ制動力が出力されるように構成し
てもよい。
【0036】これまで本発明に係る軌道走行作業車の制
動装置について説明したが、本発明は上記実施例のもの
に限られず、種々の変更が可能である。例えば第2走行
レバー27に代えて、例えば中立位置から正逆まわりに
回転操作可能なつまみとし、その捻り方向及び捻り量に
よって走行指令(車体11の走行方向及び走行速度の入
力)を行うようにしてもよい。また、上記実施例におけ
るレバー類は自動復帰する構成であったが、これらは必
ずしも自動復帰するものに限られず、傾動状態で固定さ
れるものであっても構わない。また、上記実施例では、
第1走行レバー25及びブレーキレバー26を操作する
ことにより車両11の走行を行う構成であったが、第1
走行レバー25に相当するレバーが前後進の切換のみを
指定するものであり(中立位置に自動復帰せず)、車体
11の走行及び制動を運転席12に設けたアクセルペダ
ル及びブレーキペダルにより行う構成等であってもよ
い。
【0037】また、第2の本発明に係る制動装置におい
て用いられたリリーフ圧決定用データは必ずしも上述し
たものに限られず、第2走行レバー27の戻し速度が大
きいほど、また車体11の走行速度が大きいときほど制
動用アクチュエータ53から大きな制動力が出力される
ように可変リリーフ弁58のリリーフ圧を設定すること
ができるものであれば他のものでも構わない。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る軌道
走行作業車の制動装置においては、走行指令手段を戻し
操作することにより制動手段を作動させ、走行中の車体
の制動を行うことができるのであるが、その制動力は走
行指令手段の戻し速度に応じて任意に調整が可能である
ため、車体の走行速度が大きいときには素早く(戻し速
度が大)、また走行速度が小さいときにはゆっくり(戻
し速度が小)戻し操作を行うことにより、車体の走行速
度に応じた滑らかな制動を行うことができる。また、微
速走行からの制動時に大きな制動力が作用して軌道走行
用車輪がロックされることがなく、安全性を高めること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の本発明に係る制動装置の構成を示すブロ
ック図である。
【図2】上記制動装置が備えられた軌陸車を示す側面図
である。
【図3】第2走行レバーの傾動量Tに対する走行出力P
及び制動出力Bの時間履歴の一例を示すグラフであり、
(A)は走行指令レバー傾動量T、(B)は走行出力
P、(C)は制動出力Bについて示している。
【図4】第2の本発明に係る制動装置の構成を示すブロ
ック図である。
【図5】第2の本発明に係る制動装置において用いられ
るリリーフ圧決定用データの一例である。
【符号の説明】
1 軌陸車(軌道走行作業車) 11 車体 19 鉄輪(軌道走行用車輪) 22 ブーム 24 作業台 27 第2走行レバー(走行指令手段) 30 コントローラ(制御手段) 40 走行装置(走行手段) 41 第1油圧ポンプ 42 油圧モータ 45 リンク機構 50 制動装置(制動手段) 51 第2油圧ポンプ 53 制動用アクチュエータ 58 可変リリーフ弁

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の軌道走行用車輪が配設された車体
    上に作業者搭乗用の作業台が設けられた軌道走行作業車
    の制動装置であって、 前記作業台上に設けられ、中立位置から変位させる操作
    を行って前記車体の走行指令を行う走行指令手段と、 前記車体を走行させる作動を行う走行手段と、 走行中の前記車体を制動する作動を行う制動手段と、 前記走行指令手段の前記中立位置からの変位量に応じた
    速度で前記車体が走行するように前記走行手段を作動さ
    せるとともに、前記走行指令手段が前記中立位置に向か
    って戻し操作されたときには、その戻し速度に応じた制
    動力で前記車体が制動されるように前記制動手段を作動
    させる制御を行う制御手段とを備えたことを特徴とする
    軌道走行作業車の制動装置。
  2. 【請求項2】 前記車体の走行速度を検出する走行速度
    検出手段を備え、 前記制御手段が、前記走行指令手段の前記中立位置から
    の変位量に応じた速度で前記車体が走行するように前記
    走行手段を作動させるとともに、前記走行指令手段が前
    記中立位置に向かって戻し操作されたときには、その戻
    し速度及び前記走行速度検出手段により検出された前記
    車体の走行速度に応じた制動力で前記車体が制動される
    ように前記制動手段を作動させる制御を行うことを特徴
    とする請求項1記載の軌道走行作業車の制動装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100594851B1 (ko) * 2002-04-30 2006-07-03 볼보 컨스트럭션 이키프먼트 홀딩 스웨덴 에이비 유압식 브레이크장치

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KR100594851B1 (ko) * 2002-04-30 2006-07-03 볼보 컨스트럭션 이키프먼트 홀딩 스웨덴 에이비 유압식 브레이크장치

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