JP2000202255A - 透過膜の洗浄液および洗浄方法 - Google Patents
透過膜の洗浄液および洗浄方法Info
- Publication number
- JP2000202255A JP2000202255A JP11010270A JP1027099A JP2000202255A JP 2000202255 A JP2000202255 A JP 2000202255A JP 11010270 A JP11010270 A JP 11010270A JP 1027099 A JP1027099 A JP 1027099A JP 2000202255 A JP2000202255 A JP 2000202255A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- permeable membrane
- cleaning
- solution
- membrane
- acid
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Cleaning By Liquid Or Steam (AREA)
- Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
- Detergent Compositions (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 金属酸化物によって閉塞した透過膜のろ過能
力を回復できる水処理用透過膜の洗浄液および洗浄方法
を提供する。 【解決手段】 透過膜に付着した金属酸化物を除去する
ための洗浄液であって、還元剤を加えた無機酸水溶液を
主成分とする透過膜の洗浄液。金属酸化物によって閉塞
した透過膜を、0.1〜5.0重量%の硝酸水溶液にアス
コルビン酸を0.3重量%より多く添加した洗浄液に浸
漬した後、水洗浄する。 【効果】 ヒーターや制御装置を必要とせず、刺激臭を
生じず、膜材料に悪影響を与えず、十分な洗浄効果が得
られる。
力を回復できる水処理用透過膜の洗浄液および洗浄方法
を提供する。 【解決手段】 透過膜に付着した金属酸化物を除去する
ための洗浄液であって、還元剤を加えた無機酸水溶液を
主成分とする透過膜の洗浄液。金属酸化物によって閉塞
した透過膜を、0.1〜5.0重量%の硝酸水溶液にアス
コルビン酸を0.3重量%より多く添加した洗浄液に浸
漬した後、水洗浄する。 【効果】 ヒーターや制御装置を必要とせず、刺激臭を
生じず、膜材料に悪影響を与えず、十分な洗浄効果が得
られる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、透過膜の洗浄液お
よび洗浄方法に関する。さらに詳しくは、水処理用透過
膜に付着した金属酸化物を除去するための洗浄液および
洗浄方法に関する。
よび洗浄方法に関する。さらに詳しくは、水処理用透過
膜に付着した金属酸化物を除去するための洗浄液および
洗浄方法に関する。
【0002】
【従来の技術】湧水、地下水、河川水、表流水等に溶解
している鉄イオンやマンガンイオン等の金属イオンは、
酸化させ、固形の金属酸化物として析出させて、水処理
用透過膜で除去している。このような金属酸化物が水処
理用透過膜に付着すると、膜性能が低下する。そこで、
定期的に水処理用透過膜を洗浄している。
している鉄イオンやマンガンイオン等の金属イオンは、
酸化させ、固形の金属酸化物として析出させて、水処理
用透過膜で除去している。このような金属酸化物が水処
理用透過膜に付着すると、膜性能が低下する。そこで、
定期的に水処理用透過膜を洗浄している。
【0003】従来、この水処理用透過膜の洗浄は、シュ
ウ酸等の有機酸水溶液や、塩酸,硫酸,硝酸等の無機酸
水溶液を洗浄液として用いて、金属酸化物を酸に溶解さ
せて除去することにより行われている。
ウ酸等の有機酸水溶液や、塩酸,硫酸,硝酸等の無機酸
水溶液を洗浄液として用いて、金属酸化物を酸に溶解さ
せて除去することにより行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の洗浄方法で十分
な効果を得るためには、酸の濃度を上げる必要がある。
ところが、濃度を上げると、次のような問題点が生じ
る。 1)シュウ酸の場合、水に対する溶解度が小さいため、
濃度を上げるためには水温を高く維持する必要があり、
ヒーターや制御装置が余分に必要となる。。 2)塩酸の場合、強い刺激臭を生じるため、取り扱いに
くい。 3)硝酸の場合、高濃度にすると、膜材料に悪影響がで
る。
な効果を得るためには、酸の濃度を上げる必要がある。
ところが、濃度を上げると、次のような問題点が生じ
る。 1)シュウ酸の場合、水に対する溶解度が小さいため、
濃度を上げるためには水温を高く維持する必要があり、
ヒーターや制御装置が余分に必要となる。。 2)塩酸の場合、強い刺激臭を生じるため、取り扱いに
くい。 3)硝酸の場合、高濃度にすると、膜材料に悪影響がで
る。
【0005】そこで、本発明の目的は、ヒーターや制御
装置を必要とせず、刺激臭を生じず、膜材料に悪影響を
与えず、十分な洗浄効果が得られる透過膜の洗浄液およ
び洗浄方法を提供することにある。
装置を必要とせず、刺激臭を生じず、膜材料に悪影響を
与えず、十分な洗浄効果が得られる透過膜の洗浄液およ
び洗浄方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】第1の観点では、本発明
は、透過膜に付着した金属酸化物を除去するための洗浄
液であって、還元剤を加えた無機酸水溶液を主成分とす
ることを特徴とする透過膜の洗浄液を提供する。ここ
で、還元剤とは、透過膜に付着した金属酸化物に還元反
応を起こさせる物質である。例えば、アルデヒド類、ア
スコルビン酸等の有機酸がある。また、無機酸水溶液と
は、例えば、硝酸、塩酸、硫酸等の水溶液である。
は、透過膜に付着した金属酸化物を除去するための洗浄
液であって、還元剤を加えた無機酸水溶液を主成分とす
ることを特徴とする透過膜の洗浄液を提供する。ここ
で、還元剤とは、透過膜に付着した金属酸化物に還元反
応を起こさせる物質である。例えば、アルデヒド類、ア
スコルビン酸等の有機酸がある。また、無機酸水溶液と
は、例えば、硝酸、塩酸、硫酸等の水溶液である。
【0007】金属酸化物を酸化マンガンとし、無機酸を
硝酸とすると、次の反応を生じる。 MnO+2HNO3→Mn(NO3)2+H2O すなわち、硝酸マンガンとなって、水に溶解する。しか
し、金属酸化物を二酸化マンガンとし、無機酸を硝酸と
すると、 MnO2+4HNO3→Mn(NO3)4+2H2O となって、生じる4価のマンガンは、水にほとんど溶解
しない。これに対して、本発明では、無機酸に還元剤を
添加しているため、4価のマンガンが2価のマンガンに
還元される。すなわち、 MnO2+4HNO3+4H→Mn(NO3)2+2NO2
+2H2O よって、無機酸を高濃度にしなくても、透過膜に付着し
た金属酸化物を好適に溶解除去できる。すなわち、ヒー
ターや制御装置を必要とせず、刺激臭を生じず、膜材料
に悪影響を与えず、十分な洗浄効果が得られる なお、還元力の程度を示す指標として酸化還元電位があ
る。酸化還元電位が小さいほど還元力が強い。よって、
この値を調べて還元性の強さを認識し、還元剤の量を決
定すればよい。
硝酸とすると、次の反応を生じる。 MnO+2HNO3→Mn(NO3)2+H2O すなわち、硝酸マンガンとなって、水に溶解する。しか
し、金属酸化物を二酸化マンガンとし、無機酸を硝酸と
すると、 MnO2+4HNO3→Mn(NO3)4+2H2O となって、生じる4価のマンガンは、水にほとんど溶解
しない。これに対して、本発明では、無機酸に還元剤を
添加しているため、4価のマンガンが2価のマンガンに
還元される。すなわち、 MnO2+4HNO3+4H→Mn(NO3)2+2NO2
+2H2O よって、無機酸を高濃度にしなくても、透過膜に付着し
た金属酸化物を好適に溶解除去できる。すなわち、ヒー
ターや制御装置を必要とせず、刺激臭を生じず、膜材料
に悪影響を与えず、十分な洗浄効果が得られる なお、還元力の程度を示す指標として酸化還元電位があ
る。酸化還元電位が小さいほど還元力が強い。よって、
この値を調べて還元性の強さを認識し、還元剤の量を決
定すればよい。
【0008】第2の観点では、本発明は、上記第1の観
点の透過膜の洗浄液において、前記還元剤がアスコルビ
ン酸であることを特徴とする透過膜の洗浄液を提供す
る。アスコルビン酸は、通常、L−アスコルビン酸であ
り、強い還元力を示す。すなわち、アスコルビン酸の還
元力により、酸によって電離したイオンを還元し、電離
反応の平衡を一方側に進めると共に、可逆反応による逆
反応を生じなくする。なお、L−アスコルビン酸は、酸
化されて酸化型アスコルビン酸になる。
点の透過膜の洗浄液において、前記還元剤がアスコルビ
ン酸であることを特徴とする透過膜の洗浄液を提供す
る。アスコルビン酸は、通常、L−アスコルビン酸であ
り、強い還元力を示す。すなわち、アスコルビン酸の還
元力により、酸によって電離したイオンを還元し、電離
反応の平衡を一方側に進めると共に、可逆反応による逆
反応を生じなくする。なお、L−アスコルビン酸は、酸
化されて酸化型アスコルビン酸になる。
【0009】第3の観点では、本発明は、上記第2の観
点の透過膜の洗浄液において、前記無機酸水溶液が0.
1〜5.0重量%の硝酸水溶液であり、且つ、前記アス
コルビン酸の添加量が0.3重量%以上であることを特
徴とする透過膜の洗浄液を提供する。無機酸水溶液とし
て硝酸水溶液を用いた場合、その濃度は0.1〜5.0重
量%とするのが好適である。これは、0.1%以下の濃
度では効果が低く、5.0%以上にしても効果が向上し
ないためである。アスコルビン酸の添加量は、発明者の
実験によると比較的少量で効果があり、少なくとも0.
3重量%あれば効果が得られる。
点の透過膜の洗浄液において、前記無機酸水溶液が0.
1〜5.0重量%の硝酸水溶液であり、且つ、前記アス
コルビン酸の添加量が0.3重量%以上であることを特
徴とする透過膜の洗浄液を提供する。無機酸水溶液とし
て硝酸水溶液を用いた場合、その濃度は0.1〜5.0重
量%とするのが好適である。これは、0.1%以下の濃
度では効果が低く、5.0%以上にしても効果が向上し
ないためである。アスコルビン酸の添加量は、発明者の
実験によると比較的少量で効果があり、少なくとも0.
3重量%あれば効果が得られる。
【0010】第4の観点では、本発明は、上記第1から
第3の観点の洗浄液を用いて透過膜を洗浄することを特
徴とする透過膜の洗浄方法を提供する。金属酸化物によ
って閉塞した透過膜を、上記の洗浄液に浸漬した後、水
洗浄する。これにより、ヒーターや制御装置を必要とせ
ず、刺激臭を生じず、膜材料に悪影響を与えず、十分に
金属酸化物を除去できる。
第3の観点の洗浄液を用いて透過膜を洗浄することを特
徴とする透過膜の洗浄方法を提供する。金属酸化物によ
って閉塞した透過膜を、上記の洗浄液に浸漬した後、水
洗浄する。これにより、ヒーターや制御装置を必要とせ
ず、刺激臭を生じず、膜材料に悪影響を与えず、十分に
金属酸化物を除去できる。
【0011】なお、本発明の洗浄液は、金属酸化物除去
用であるが、専用品である必要はない。すなわち、本発
明の効果を阻害しない限り、還元剤以外にも添加物(例
えば他の濁質に対する溶剤等)を加えてよい。
用であるが、専用品である必要はない。すなわち、本発
明の効果を阻害しない限り、還元剤以外にも添加物(例
えば他の濁質に対する溶剤等)を加えてよい。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照し、本発明の実
施の形態を説明する。図1に示す透水性能測定装置10
において、100kPaに加圧した窒素ガスにより圧力
タンク1から22〜24℃の水道水を膜ホルダー2に供
給し、膜ホルダー2に挟持した被試験膜Xを透過したろ
過水をメスシリンダ3で受け、ろ過開始後30秒経過時
から1分間の透過水量を測定した。被試験膜Xとして、
公称孔径0.1μm、φ90ニトロセルロース製MF膜
(東洋濾紙(株)製、平膜)の透過膜(新品)を用いた
場合、透過水量は223〜245mlであった。被試験膜
Xとして、上記透過膜をマンガン濃度5%の塩化マンガ
ン溶液に浸漬した後、表面を軽く拭い、0.5Nの過マ
ンガン酸カリウム溶液に浸漬し、膜孔内に吸収された溶
解性マンガンを酸化析出させて膜孔を閉塞させ、その
後、水道水で洗浄した閉塞膜を用いた場合、透過水量は
0〜20mlであった。
施の形態を説明する。図1に示す透水性能測定装置10
において、100kPaに加圧した窒素ガスにより圧力
タンク1から22〜24℃の水道水を膜ホルダー2に供
給し、膜ホルダー2に挟持した被試験膜Xを透過したろ
過水をメスシリンダ3で受け、ろ過開始後30秒経過時
から1分間の透過水量を測定した。被試験膜Xとして、
公称孔径0.1μm、φ90ニトロセルロース製MF膜
(東洋濾紙(株)製、平膜)の透過膜(新品)を用いた
場合、透過水量は223〜245mlであった。被試験膜
Xとして、上記透過膜をマンガン濃度5%の塩化マンガ
ン溶液に浸漬した後、表面を軽く拭い、0.5Nの過マ
ンガン酸カリウム溶液に浸漬し、膜孔内に吸収された溶
解性マンガンを酸化析出させて膜孔を閉塞させ、その
後、水道水で洗浄した閉塞膜を用いた場合、透過水量は
0〜20mlであった。
【0013】-実施例- 0.1%,0.3%,1.0%,3.0%,10%の5段階
に希釈した硝酸水溶液に1.0%の濃度でアスコルビン
酸を添加した各洗浄液30mlに前記閉塞膜を3分間浸し
た後水洗した各膜を被試験膜Xとして用いた場合、透過
水量は220,227,225,250,226mlであ
った。また、各洗浄液のpHを、HORIBA,pH/10N METER F
-23(測定範囲:0〜14)により測定したところ、1.
70,1.24,0.78,0.27,0であった。ま
た、各洗浄液の酸化還元電位(ORP)を、東亜電波工
業(株)製RM-12Pにより測定したところ、429,
469,501,527,554mvであった。
に希釈した硝酸水溶液に1.0%の濃度でアスコルビン
酸を添加した各洗浄液30mlに前記閉塞膜を3分間浸し
た後水洗した各膜を被試験膜Xとして用いた場合、透過
水量は220,227,225,250,226mlであ
った。また、各洗浄液のpHを、HORIBA,pH/10N METER F
-23(測定範囲:0〜14)により測定したところ、1.
70,1.24,0.78,0.27,0であった。ま
た、各洗浄液の酸化還元電位(ORP)を、東亜電波工
業(株)製RM-12Pにより測定したところ、429,
469,501,527,554mvであった。
【0014】-比較例1- 0.1%,0.3%,1.0%,3.0%,10%の5段階
に希釈した各塩酸水溶液30mlに前記閉塞膜を3分間浸
した後水洗した各膜を被試験膜Xとして用いた場合、透
過水量はいずれも20ml以下であった。また、各塩酸水
溶液のpHを測定したところ、1.56,1.11,0.6
1,0.11,0であった。また、各塩酸水溶液の酸化
還元電位(ORP)を測定したところ、591,59
4,601,608,622mvであった。
に希釈した各塩酸水溶液30mlに前記閉塞膜を3分間浸
した後水洗した各膜を被試験膜Xとして用いた場合、透
過水量はいずれも20ml以下であった。また、各塩酸水
溶液のpHを測定したところ、1.56,1.11,0.6
1,0.11,0であった。また、各塩酸水溶液の酸化
還元電位(ORP)を測定したところ、591,59
4,601,608,622mvであった。
【0015】-比較例2- 0.1%,0.3%,1.0%,3.0%,10%の5段階
に希釈した各硝酸水溶液30mlに前記閉塞膜を3分間浸
した後水洗した各膜を被試験膜Xとして用いた場合、透
過水量はいずれも20ml以下であった。また、各硝酸水
溶液のpHを測定したところ、1.73,1.28,0.7
5,0.27,0であった。また、各硝酸水溶液の酸化
還元電位(ORP)を測定したところ、722,78
0,802,816,869mvであった。
に希釈した各硝酸水溶液30mlに前記閉塞膜を3分間浸
した後水洗した各膜を被試験膜Xとして用いた場合、透
過水量はいずれも20ml以下であった。また、各硝酸水
溶液のpHを測定したところ、1.73,1.28,0.7
5,0.27,0であった。また、各硝酸水溶液の酸化
還元電位(ORP)を測定したところ、722,78
0,802,816,869mvであった。
【0016】-比較例3- 0.1%,0.3%,1.0%,3.0%,10%の5段階
に希釈した各シュウ酸水溶液30mlに前記閉塞膜を3分
間浸した後水洗した各膜を被試験膜Xとして用いた場
合、透過水量は20ml以下,20ml以下,165,18
0,230mlであった。また、各シュウ酸水溶液のpH
を測定したところ、2.24,1.80,1.38,1.0
6,0.69であった。また、各シュウ酸水溶液の酸化
還元電位(ORP)を測定したところ、680,70
7,714,725,738mvであった。
に希釈した各シュウ酸水溶液30mlに前記閉塞膜を3分
間浸した後水洗した各膜を被試験膜Xとして用いた場
合、透過水量は20ml以下,20ml以下,165,18
0,230mlであった。また、各シュウ酸水溶液のpH
を測定したところ、2.24,1.80,1.38,1.0
6,0.69であった。また、各シュウ酸水溶液の酸化
還元電位(ORP)を測定したところ、680,70
7,714,725,738mvであった。
【0017】-比較例4- 0.1%,0.3%,1.0%の3段階に希釈した各アス
コルビン酸水溶液30mlに前記閉塞膜を3分間浸した後
水洗した各膜を被試験膜Xとして用いた場合、透過水量
は0,0,60mlであった。また、各アスコルビン酸水
溶液のpHを測定したところ、3.14,2.97,2.7
0であった。また、各アスコルビン酸水溶液の酸化還元
電位(ORP)を測定したところ、407,392,3
88mvであった。
コルビン酸水溶液30mlに前記閉塞膜を3分間浸した後
水洗した各膜を被試験膜Xとして用いた場合、透過水量
は0,0,60mlであった。また、各アスコルビン酸水
溶液のpHを測定したところ、3.14,2.97,2.7
0であった。また、各アスコルビン酸水溶液の酸化還元
電位(ORP)を測定したところ、407,392,3
88mvであった。
【0018】-比較例5- 0.3%に希釈した硝酸水溶液に0.1,0.3%の各濃
度でアスコルビン酸を添加した各洗浄液30mlに前記閉
塞膜を3分間浸した後水洗した各膜を被試験膜Xとして
用いた場合、透過水量は0,100mlであった。また、
各洗浄液のpHを測定したところ、1.24,1.24で
あった。また、各洗浄液の酸化還元電位(ORP)を測
定したところ、499,490mvであった。
度でアスコルビン酸を添加した各洗浄液30mlに前記閉
塞膜を3分間浸した後水洗した各膜を被試験膜Xとして
用いた場合、透過水量は0,100mlであった。また、
各洗浄液のpHを測定したところ、1.24,1.24で
あった。また、各洗浄液の酸化還元電位(ORP)を測
定したところ、499,490mvであった。
【0019】-比較例6- 透過膜(新品)を、過マンガン酸カリウム、洗浄液、塩
酸水溶液、硝酸水溶液、シュウ酸水溶液にそれぞれ浸漬
したものの透過水量を測定したが、透過膜(新品)との
差は見られなかった。このことから、酸化析出したマン
ガンが透水性能を低下させた原因であることが確かめら
れた。
酸水溶液、硝酸水溶液、シュウ酸水溶液にそれぞれ浸漬
したものの透過水量を測定したが、透過膜(新品)との
差は見られなかった。このことから、酸化析出したマン
ガンが透水性能を低下させた原因であることが確かめら
れた。
【0020】以上の結果から分かるように、0.1〜5.
0重量%の硝酸水溶液にアスコルビン酸を0.3重量%
より多く添加した洗浄液によれば、ほぼ完全に洗浄でき
ている。これに対して、無機酸単体は、濃度10.0%
以下では、いずれも洗浄効果がない。また、シュウ酸単
体は、濃度が1%以上の場合にすると効果が認められ
る。また、アスコルビン酸単体は、ほとんど効果がな
い。
0重量%の硝酸水溶液にアスコルビン酸を0.3重量%
より多く添加した洗浄液によれば、ほぼ完全に洗浄でき
ている。これに対して、無機酸単体は、濃度10.0%
以下では、いずれも洗浄効果がない。また、シュウ酸単
体は、濃度が1%以上の場合にすると効果が認められ
る。また、アスコルビン酸単体は、ほとんど効果がな
い。
【0021】
【発明の効果】本発明の透過膜の洗浄液および洗浄方法
によれば、金属酸化物によって閉塞した透過膜のろ過能
力を回復できる。また、ヒーターや制御装置を必要とせ
ず、刺激臭を生じず、膜材料に悪影響を与えない。
によれば、金属酸化物によって閉塞した透過膜のろ過能
力を回復できる。また、ヒーターや制御装置を必要とせ
ず、刺激臭を生じず、膜材料に悪影響を与えない。
【図1】本発明の効果を調べるための透水性能測定装置
の模式図である。
の模式図である。
1 圧力タンク 2 膜ホルダー 3 メスシリンダ 10 透水性能測定装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C11D 17/00 C11D 17/00 (72)発明者 黒川 弘道 東京都世田谷区桜丘五丁目48番16号 水道 機工株式会社内 (72)発明者 神保 吉次 東京都世田谷区桜丘五丁目48番16号 水道 機工株式会社内 (72)発明者 首藤 清治 神奈川県愛甲郡愛川町中津4020−4 水道 機工株式会社厚木工場内 (72)発明者 山崎 信行 神奈川県愛甲郡愛川町中津4020−4 水道 機工株式会社厚木工場内 (72)発明者 山下 劭 神奈川県愛甲郡愛川町中津4020−4 水道 機工株式会社厚木工場内 Fターム(参考) 3B201 AA47 AB51 BB01 BB96 CC01 4D006 GA07 HA95 JA52Z KA12 KA41 KA72 KC07 KC16 KD11 KD14 MA03 MB02 MC16X PA02 PA05 PB04 PB05 PB27 PC80 4H003 BA12 DA13 DA20 DB01 EA03 EB11 ED02 FA02
Claims (4)
- 【請求項1】 透過膜に付着した金属酸化物を除去する
ための洗浄液であって、還元剤を加えた無機酸水溶液を
主成分とすることを特徴とする透過膜の洗浄液。 - 【請求項2】 請求項1に記載の透過膜の洗浄液におい
て、前記還元剤がアスコルビン酸であることを特徴とす
る透過膜の洗浄液。 - 【請求項3】 請求項2に記載の透過膜の洗浄液におい
て、前記無機酸水溶液が0.1〜5.0重量%の硝酸水溶
液であり、且つ、前記アスコルビン酸の添加量が0.3
重量%より多いことを特徴とする透過膜の洗浄液。 - 【請求項4】 請求項1から請求項3のいずれかに記載
の洗浄液を用いて透過膜を洗浄することを特徴とする透
過膜の洗浄方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11010270A JP2000202255A (ja) | 1999-01-19 | 1999-01-19 | 透過膜の洗浄液および洗浄方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11010270A JP2000202255A (ja) | 1999-01-19 | 1999-01-19 | 透過膜の洗浄液および洗浄方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000202255A true JP2000202255A (ja) | 2000-07-25 |
Family
ID=11745637
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11010270A Pending JP2000202255A (ja) | 1999-01-19 | 1999-01-19 | 透過膜の洗浄液および洗浄方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000202255A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002248325A (ja) * | 2001-02-27 | 2002-09-03 | Asahi Kasei Corp | 分離膜の洗浄方法 |
JP2007196158A (ja) * | 2006-01-27 | 2007-08-09 | Kurita Water Ind Ltd | Fe、Cr及びレジスト含有水の膜分離処理用の膜モジュールの洗浄方法 |
CN115364693A (zh) * | 2021-11-16 | 2022-11-22 | 中国科学院生态环境研究中心 | 一种修复聚酰胺复合膜水处理性能的方法 |
-
1999
- 1999-01-19 JP JP11010270A patent/JP2000202255A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002248325A (ja) * | 2001-02-27 | 2002-09-03 | Asahi Kasei Corp | 分離膜の洗浄方法 |
JP2007196158A (ja) * | 2006-01-27 | 2007-08-09 | Kurita Water Ind Ltd | Fe、Cr及びレジスト含有水の膜分離処理用の膜モジュールの洗浄方法 |
CN115364693A (zh) * | 2021-11-16 | 2022-11-22 | 中国科学院生态环境研究中心 | 一种修复聚酰胺复合膜水处理性能的方法 |
CN115364693B (zh) * | 2021-11-16 | 2023-07-14 | 中国科学院生态环境研究中心 | 一种修复聚酰胺复合膜水处理性能的方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2729140B2 (ja) | 逆浸透膜の開口方法 | |
CN103657430B (zh) | 一种在线式制备高通量复合反渗透膜的方法 | |
WO2006043684A1 (ja) | 透過膜の阻止率向上剤、阻止率向上方法、透過膜及び水処理方法 | |
JP2008093544A (ja) | 複合半透膜及びその製造方法 | |
Maartens et al. | Humic membrane foulants in natural brown water: characterization and removal | |
CN104741006A (zh) | 反渗透膜去污剂 | |
US3352769A (en) | Process for producing microperforated stainless steel sheets | |
JP2000202255A (ja) | 透過膜の洗浄液および洗浄方法 | |
Bhattacharjee et al. | A model of membrane fouling by salt precipitation from multicomponent ionic mixtures in crossflow nanofiltration | |
JP2008086945A (ja) | 選択的透過膜の性能回復方法 | |
KR20170126359A (ko) | 분리막의 세정효율 평가방법 | |
JP6299595B2 (ja) | 濾過膜の洗浄方法 | |
JPWO2016111370A1 (ja) | 水処理方法 | |
WO2007029291A1 (ja) | 分離膜洗浄用組成物 | |
Chong et al. | The effect of cleaning agents on a noncellulosic ultrafiltration membrane | |
JP2010227869A (ja) | ろ過膜の洗浄方法 | |
JPS58119304A (ja) | 浸透膜の処理方法 | |
JP4255110B2 (ja) | 水処理用の透過膜洗浄剤と洗浄方法 | |
JP2000033243A (ja) | 複合半透膜 | |
JP2001070764A (ja) | 洗浄の方法 | |
JP7269850B2 (ja) | 硝酸水溶液のリサイクル方法、それを用いた電解加工方法、硝酸水溶液のリサイクル液、及びリサイクルシステム | |
Liang et al. | Evaluation of reverse osmosis and nanofiltration for in situ persulfate remediated groundwater | |
JP2015016448A (ja) | 複合半透膜の阻止率向上方法 | |
JPH0142726B2 (ja) | ||
JP2005144315A (ja) | 薬液洗浄方法 |