JP2000201912A - 放射線画像撮影方法および放射線検出用カセッテ - Google Patents

放射線画像撮影方法および放射線検出用カセッテ

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JP2000201912A
JP2000201912A JP11010515A JP1051599A JP2000201912A JP 2000201912 A JP2000201912 A JP 2000201912A JP 11010515 A JP11010515 A JP 11010515A JP 1051599 A JP1051599 A JP 1051599A JP 2000201912 A JP2000201912 A JP 2000201912A
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radiation
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detector
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JP11010515A
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Takashi Shiyouji
たか志 荘司
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Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像メモリを有する放射線検出用カセッテに
おいて、画像メモリに無駄なスペースを生じさせないよ
うに画像データを記憶する。 【解決手段】 カセッテ10内に、放射線の照射領域を
検出することによって所望領域を決定する照射領域決定
手段46を設ける。検出器20から出力される1画像分
の全画像データではなく、検出された照射領域に対応す
る所望領域の画像データのみを画像メモリ13に記憶す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、放射線固体検出器
と画像メモリとを収容してなる放射線検出用カセッテお
よびそれを使用した放射線画像撮影方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】今日、医療診断等を目的とする放射線撮
影において、放射線を被写体に照射して被写体を透過し
た放射線を検出して被写体に関する放射線画像を表す画
像信号を出力する放射線固体検出器(半導体を主要部と
するもの;以下単に「検出器」ともいう)が各種提案、
実用化されている。
【0003】例えば、放射線を電荷に変換する電荷生成
プロセスの面からは、放射線が照射されることにより蛍
光体から発せられた蛍光を光電変換素子で検出して得た
信号電荷を光電変換素子の蓄電部に一旦蓄積し、蓄積電
荷を画像信号(電気信号)に変換して出力する光変換方
式の放射線固体検出器(例えば特開昭59-211263 号、特
開平2-164067号、PCT国際公開番号WO92/06501号、
SPIE Vol.1443 Medical Imaging V;Image Physics(199
1) ,p.108-119 等)、或いは、放射線が照射されるこ
とにより放射線導電体内で発生した信号電荷を電荷収集
電極で集めて蓄電部に一旦蓄積し、蓄積電荷を電気信号
に変換して出力する直接変換方式の放射線固体検出器
(MATERIAL PARAMETERS IN THICK HYDROGENATED AMORPH
OUS SILICONRADIATION DETECTORS,Lawrence Berkeley L
aboratory.University of California,Berkeley.CA 947
20 Xerox Parc.Palo Alto.CA 94304、Metal/Amorphous
Silicon Multilayer Radiation Detectors,IEE TRANSAC
TIONS ON NUCLEAR SCIENCE.VOL.36.NO.2.APRIL 1989、
特開平1-216290号等)等がある。
【0004】また、蓄積された電荷を外部に読み出す電
荷読出プロセスの面からは、該蓄電部と接続されたTF
T(薄膜トランジスタ)を走査駆動して読み出すTFT
読出方式のものや、読取光(読取用の電磁波)を検出器
に照射して読み出す光読出方式のもの等がある。
【0005】また本願出願人は、特願平10-232824号 や
同10−271374号において改良型直接変換方式の放射線固
体検出器を提案している。改良型直接変換方式の放射線
固体検出器とは、直接変換方式、且つ光読出方式のもの
であり、記録用の放射線に対して透過性を有する第1の
導電体層、該第1の導電体層を透過した記録用の放射線
の照射を受けることにより光導電性(正確には放射線導
電性)を呈する記録用光導電層、第1の導電体層に帯電
される電荷と同極性の電荷に対しては略絶縁体として作
用し、かつ、該電荷と逆極性の電荷に対しては略導電体
として作用する電荷輸送層、読取用の電磁波の照射を受
けることにより光導電性(正確には電磁波導電性)を呈
する読取用光導電層、読取用の電磁波に対して透過性を
有する第2の導電体層を、この順に積層して成るもので
あり、記録用光導電層と電荷輸送層との界面(蓄電部)
に、画像情報を担持する信号電荷(潜像電荷)を蓄積す
るものである。第1の導電体層および第2の導電体層は
電極として機能するものである。また、この方式におけ
る固体検出素子は、記録用光導電層、電荷輸送層および
読取用光導電層を主要部とするものである。
【0006】なお、この改良型直接変換方式において信
号電荷を読み出す方式としては、例えば第2の導電体層
(以下読取電極という)を平板状のものとし、この読取
電極側にレーザ等のスポット状の読取光を走査して信号
電荷を検出する方式と、読取電極をクシ歯状のストライ
プ状電極とし、ストライプ状電極の長手方向と略直角な
方向に延びたライン光源を該ストライプ状電極の長手方
向に走査して信号電荷を検出する方式がある。
【0007】また、放射線固体検出器と該検出器から出
力された画像信号を記憶する記憶手段としての蓄電デバ
イスや画像メモリ(以下代表して画像メモリという)と
をケースに収容した放射線検出用カセッテも種々提案さ
れている(例えば、米国特許第 5661309号,同第 57738
39号,特開平7-140255号等)。
【0008】この米国特許第 5661309号等に記載されて
いるカセッテにおいては、複数画像分の記憶容量を有す
る画像メモリを使用し、1画像の検出終了毎に該1画像
分の画像データを画像メモリに記憶する。そして、複数
画像分の画像データを画像メモリに記憶した後に、各画
像データを画像メモリから読み出して、一括して撮影室
に設置されたワークステーション等の撮影を制御するコ
ンソール内の信号処理部に出力して、該信号処理部にお
いて所定の画像処理を施した後に出力装置に入力して可
視画像として表示出力したり或いはハードディスク等の
画像保存装置に画像をファイリングする。また、放射線
科の医師が表示画像を読影し、所見をコンソールに入力
した後、ネットワーク等を介して、対象患者の画像デー
タと所見を臨床室に転送する。
【0009】これにより、1画像の検出毎(撮影毎)に
外部の信号処理部或いは臨床室に画像データを出力(画
像転送)する必要がなく、効率的な連続撮影が可能とな
り、撮影(信号検出)から信号処理までの全体としての
処理時間の短縮を図ることができるようになっている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した放
射線検出用カセッテを用いて、照射野絞りを入れてX線
(放射線)撮影を行うと、絞りで覆われている部分には
X線が照射されないため、被写体に関する画像データが
得られないので、この絞りで覆われている部分の画像デ
ータを画像メモリに記憶させるのは効率的でない。
【0011】また、想定される最大画像サイズ用の検出
器を用意し、最大画像サイズよりも小さい読取画像サイ
ズの撮影を行い、指定された読取画像サイズ内の画像デ
ータのみを有効な画像データとして取り扱う、いわゆる
「論理読み」という手法が用いられることがある。この
論理読みによって取得された画像データを画像メモリに
記憶する場合に、画像1枚毎に常に最大画像サイズ分の
記憶スペースを取ると、最大画像サイズよりも小さい読
取画像サイズの撮影を行ったときには、連続撮影可能な
枚数が最大画像サイズで規定され、無駄なスペースが生
じてしまい、効率的でない。
【0012】さらに、被写体の撮影を連続的に行うと、
画像メモリの記憶残量がどのくらいあるかが判らなくな
り、オペレータが混乱するという問題が生じる。
【0013】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、画像メモリに無駄なスペースを生じさせることの
ない放射線画像撮影方法およびそれに使用する放射線検
出用カセッテを提供することを目的とするものである。
【0014】また画像メモリの記憶残量を知ることがで
きる放射線画像撮影方法およびそれに使用する放射線検
出用カセッテを提供することを目的とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明による放射線画像
撮影方法は、放射線画像情報を担持する放射線を検出し
て放射線画像の画像データを出力する放射線固体検出器
と、該放射線固体検出器から出力された画像データを記
憶する画像メモリとを収容して成る放射線検出用カセッ
テを使用する放射線画像撮影方法であって、放射線固体
検出器上の所望領域から出力された画像データのみを画
像メモリに記憶することを特徴とする。
【0016】「所望領域」は、画像メモリに記憶させた
い画像を表す領域である限りどのような領域であっても
よい。例えば、X線が照射される照射野絞りの範囲内や
論理読みを行う場合における読取画像サイズに対応する
領域等である。
【0017】カセッテ内に収容される放射線固体検出器
は、半導体を主要部とするものであって、被写体を透過
した放射線を検出して被写体に関する放射線画像を表す
画像信号を出力するものである限り、どのようなもので
あってもよい。例えば、上述した、光変換方式や直接変
換方式、或いはTFT読出方式や光読出方式、更にはこ
れらを組み合わせた、改良型直接変換方式のもの等であ
る。
【0018】この本発明による放射線画像撮影方法にお
いては、放射線固体検出器から、該検出器の全領域の画
像データを出力させ、その内の所望領域の画像データの
みを画像メモリに記憶するようにしてもよい。
【0019】また、放射線固体検出器から所望領域の画
像データを該所望領域以外の領域の画像データとは別個
に出力させ、出力された該所望領域の画像データのみを
画像メモリに記憶するようにしてもよい。
【0020】「別個に出力させる」とは、少なくとも所
望領域の画像データを出力させるものであればよく、所
望領域以外の領域の画像データを出力させるか否かは問
わない。なお、このように所望領域の画像データを該所
望領域以外の画像データとは別個に出力させる場合にお
いては、更に所望領域以外の領域の画像データを出力さ
せ、出力された該所望領域以外の領域の画像データは画
像メモリに記憶しないことが望ましい。
【0021】所望領域の画像データと該所望領域以外の
領域の画像データとを別個に出力させるには、例えば、
各領域の画像データを異なるタイミングで出力させる等
の方法を用いることができる。ここで「タイミング」と
は、1つの画像の撮影におけるタイミングを意味し、次
の画像の撮影までの間であれば、何れの領域分の出力が
先であるか後であるかは問わない。つまり、少なくとも
次の撮影までに検出器の全領域分の画像データを出力さ
せればよい。例えば、最初に所望領域の画像データを出
力させ、この出力された画像データを画像メモリに記憶
し、該記憶の後次の撮影までの間に、所望領域以外の領
域の画像データを画像メモリに記憶することなく出力さ
せる等である。
【0022】また、本発明による放射線画像撮影方法に
おいては、放射線の放射線固体検出器への照射領域を検
出し、該検出により検出された照射領域に対応して所望
領域を決定することが望ましい。「照射領域に対応し
て」とは、検出された照射領域と関連する領域を所望領
域とするものであればよく、検出された照射領域そのも
ののみでははなく、該検出された照射領域に対して所定
の補正を施した後の領域を所望領域としてもよい。
【0023】「照射領域を検出」する方法としては、照
射野絞りを自動的に検出する方法(特開昭61-39039号、
特開昭63−259538号、特開平10−162156号、特開平10−
248830号等)、読取画像サイズを決める画枠(マスク)
のサイズおよび位置を検出する方法、撮影者が指定する
方法等、周知の方法を用いることができる。
【0024】特に、放射線固体検出器として複数のスト
ライプ状電極を有するものを使用する場合においては、
該ストライプ状電極の各々に流れる電流の電流差を検出
することにより照射領域を検出することが望ましい。
【0025】また、本発明による放射線画像撮影方法に
おいては、画像メモリの記憶残量を表示することが望ま
しい。
【0026】「記憶残量を表示する」に際しては、記憶
残量が判るような表示方法であれば、どのような表示方
法としてもよい。例えば、残量または残量に対応する画
像枚数を数字やグラフで表示する等である。更に、残量
若しくはそれに対応する画像枚数を表示することだけで
なく、記憶済量を表示することによって実質的に記憶残
量が判るように表示するようにしてもよい。
【0027】また、本発明による放射線画像撮影方法に
おいては、画像メモリの記憶残量が、放射線固体検出器
の全面積により検出可能な最大サイズの画像1枚分より
少なくなったときに警告を発することが望ましい。
【0028】本発明による放射線検出用カセッテは、上
記放射線画像撮影方法を実現するもの、すなわち放射線
画像情報を担持する放射線を検出して放射線画像の画像
データを出力する放射線固体検出器と、該放射線固体検
出器から出力された画像データを記憶する画像メモリと
を収容して成る放射線検出用カセッテであって、画像メ
モリが、放射線固体検出器上の所望領域から出力された
画像データのみを記憶するものであること特徴とする。
【0029】この放射線検出用カセッテの画像メモリ
は、放射線固体検出器から出力された該検出器の全領域
の画像データの内、所望領域の画像データのみを記憶す
るものとするのが望ましい。また、放射線固体検出器
を、所望領域の画像データを該所望領域以外の領域の画
像データとは別個に出力するものとし、画像メモリを、
放射線固体検出器から出力された所望領域の画像データ
のみを記憶するものとすることもできる。後者の場合、
放射線固体検出器を、更に所望領域以外の領域の画像デ
ータを出力するものとし、画像メモリを、放射線固体検
出器から出力された所望領域以外の領域の画像データを
記憶しないものとするのがよい。
【0030】また、本発明による放射線検出用カセッテ
は、該カセッテ本体の内部に、放射線の放射線固体検出
器への照射領域を検出し、該検出により検出された照射
領域に対応して所望領域を決定する照射領域決定手段を
備えたものとするのが望ましい。該照射領域決定手段と
しては、上述した照射領域を検出する方法を実現するも
の、例えば、照射野絞りを自動的に検出する回路や、オ
ペレータが指定した領域を認識する回路等を備えたもの
が用いられる。
【0031】特に、放射線固体検出器が複数のストライ
プ状電極を有するものである場合には、照射領域決定手
段を、ストライプ状電極の各々に流れる電流の電流差を
検出することにより照射領域を検出するものとするのが
望ましい。
【0032】さらに、本発明による放射線検出用カセッ
テは、画像メモリの記憶残量を表示する残量表示手段を
備えたものとするのが望ましい。
【0033】残量表示手段としては、残量や残量に対応
する画像枚数を表示することができるものである限りど
のようなものであってもよく、例えば7セグLED,液
晶パネル、ELパネル等を使用することができる。な
お、残量表示手段として液晶パネルやELパネル等を使
用する場合には、撮影により得られた画像を表示するよ
うにしてもよい。
【0034】さらにまた、本発明による放射線検出用カ
セッテは、画像メモリの記憶残量が、放射線固体検出器
の全面積により検出可能な最大サイズの画像1枚分より
少なくなったときに警告を発する警告手段を備えたもの
とするのが望ましい。この警告手段としては、画像メモ
リの記憶残量が、最大サイズの画像1枚分より少なくな
った旨をオペレータに知らせることができるものである
限り、例えば、音によるもの、文字表示によるもの、ラ
ンプ点滅等どのようなものであってもよい。
【0035】なお、残量表示手段が、警告手段としても
機能するものであればより望ましい。例えば、残量表示
をフラッシュさせるもの等である。
【0036】
【発明の効果】本発明による放射線画像撮影方法および
装置並びに放射線検出用カセッテによれば、検出器上の
所望領域から出力された画像データのみを画像メモリに
記憶し、所望領域以外の不必要な領域のデータを記憶し
ないようにしたので、無駄なスペースが生じないので効
率的であり、例えば論理読み等のように、最大画像サイ
ズより小さい読取画像サイズで撮影を行うときには、メ
モリを節約利用し、連続撮影可能な枚数を増やすことが
できるようになる。
【0037】また、所望領域の画像データのみだけでな
く全領域の画像データを出力させ、その内の所望領域の
画像データのみを画像メモリに記憶するようにすれば、
検出器から出力されない所望領域以外の分が残留容量と
して検出器内に残り、次の撮影画像に対してノイズとな
って現れてしまう現象を生じることもない。
【0038】また、放射線の検出器への照射領域を検出
して得た照射領域に対応して所望領域を決定するように
すれば、好ましい領域の画像データのみを画像メモリに
記憶し、メモリを節約利用することができるようにな
る。
【0039】照射領域を検出する方法には種々の方法が
あるが、例えば、ストライプ状電極を有する検出器を使
用する場合には、照射領域と照射領域外とでストライプ
状電極の各々に流れる電流に電流差が生じるので、この
電流差を検出することによって、簡単に照射領域を検出
することができる。
【0040】また、画像メモリの記憶残量を表示するよ
うにすれば、連続撮影を行っても、メモリの記憶残量が
判らなくなることがない。例えば、照射野絞り内の画像
データのみをメモリに記憶させたり、論理読みのよう
に、最大画像サイズより小さい読取画像サイズで撮影を
行い、この小さい読取画像サイズ分の画像データのみを
メモリに記憶させるようにしたときには、最大画像サイ
ズで換算したときの記憶済量と実際の記憶済量とに狂い
が生じ得るので、単に最大画像サイズで換算した撮影済
枚数を表示したのでは、残りの撮影可能枚数が判らなく
なるのに対して、記憶残量を表示するのは効果的であ
る。
【0041】また、メモリの記憶残量が、画像1枚分よ
り少なくなったときに警告を発するようにすれば、次の
撮影に先だって、例えば画像データをコンソール側に転
送してメモリスペースを確保したり、カセッテ交換等の
適切な処置を講じることができる。
【0042】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について詳細に説明する。図1は本発明の一実
施の形態による放射線検出用カセッテの概略構成図であ
り、検出面側の平面図(A)、検出面とは反対側の面
(裏面)の平面図(B)である。
【0043】放射線検出用カセッテ10は、図1(A)
に示すように、内部に放射線固体検出器20を収容する
全体として略直方体のケース11と、検出器20から読
み出された画像データD1を記憶する画像メモリ13
と、画像メモリ13に接続され画像データD1を外部の
コンソールに出力し或いはネットワーク等を介して臨床
室等に転送する転送手段15とを備える。なお、図示し
ないが、検出器20や画像メモリ13等を駆動するバッ
テリ等の電源が設けられる。
【0044】画像メモリ13として複数画像分の記憶容
量を有する画像メモリが採用される。検出器20から撮
影毎に画像信号が出力され、不図示のA/D変換器によ
りデジタル化され、該デジタル化された画像データD1
が、画像メモリ13の所定のアドレス領域に格納され
る。
【0045】転送手段15は、無線方式を採用したもの
であり、各種データを無線データに変換する送信処理回
路15aとアンテナ15bを有する。ケーブル接続によ
る有線方式としてもよいのは勿論である。
【0046】また、該カセッテ10内には、放射線の検
出器20への照射領域を検出し、該検出により検出され
た照射領域に対応して画像メモリ13に記憶する画像デ
ータの範囲を示す所望領域を決定する照射領域決定手段
46を備えている。
【0047】一方、図1(B)に示すように、カセッテ
10のケース11の裏面外側に、不図示の表示用の信号
を生成する表示処理手段と接続され、撮影画像を表示さ
せることができる液晶パネル40を備えている。この液
晶パネル40には、撮影画像の他、外部のコンソールの
操作や、患者情報および撮影条件・方法等の撮影メニュ
ー等も表示される。また、該液晶パネル40は、画像メ
モリ13の記憶残量を表示する残量表示手段としても機
能するように構成される。
【0048】また、カセッテ10のケース11の裏面外
側には、画像メモリ13の記憶残量が、検出器20によ
り検出可能な最大サイズの画像1枚分より少なくなった
ときに警告を発する警告手段としての警告ランプ47を
備えている。
【0049】次に、上記カセッテ10の作用について、
胸部撮影を例に説明する。図2は、カセッテ10を用い
た放射線画像撮影装置の全体構成を被写体と共に示した
概略図である。
【0050】放射線画像撮影装置50は、カセッテ1
0、放射線源51および撮影を制御するコンソール52
から成る。コンソール52は、ネットワークを介して不
図示の臨床室と接続されている。カセッテ10は、放射
線源51から発せられ被写体59を透過した被写体59
の透過放射線情報を担持する放射線Rが検出器20の検
出面20aに入射するように配置される。カセッテ10
はコンソール52と無線接続され、撮影時にコンソール
52側からカセッテ10に対して各種制御信号が送信さ
れる。
【0051】コンソール52から撮影準備の指令がなさ
れ、撮影条件等に係わる撮影メニューに対応して画像処
理方法や処理パラメータを設定する。なお、所望画像サ
イズに合わせて、カセッテ10の前面にX線を遮蔽する
照射野絞り(不図示)を入れて撮影する。これらの設定
の後、放射線源51から放射線を発し、所定の撮影条件
で撮影を行い、この撮影によって得られた画像データD
1を画像メモリ13に格納する。この画像データD1の
格納に併せて、液晶パネル40には、図1(B)のXで
示す部分に、メモリ13の記憶残量が円グラフ表示され
る。
【0052】上記画像処理方法等の設定および撮影、並
びに画像データD1等の画像メモリ13への格納を、撮
影メニューにしたがって胸部の撮影方向を変えて順次繰
り返し(連続撮影し)、胸部6方向分の画像データD1
を画像メモリ13に格納する。
【0053】この一連の撮影後、画像メモリ13から各
画像の画像データD1を順次読み出し、不図示の表示処
理手段によって表示用のデータに変換して液晶パネル4
0上に可視画像として表示し、正しく撮影されているか
を確認した後、コンソール52に全画像分のデータを一
括して転送する。
【0054】なお、連続撮影の途中で、画像メモリ13
の記憶残量が、最大サイズの画像1枚分より少なくなっ
たときには、警告ランプ47が点灯するので、この際に
は、連続撮影の途中であっても、画像データをコンソー
ル52に転送してメモリスペースを確保してから撮影を
継続する。
【0055】ところで、このカセッテ10の画像メモリ
13は、常に1画像分の画像データD1全てを画像メモ
リ13に格納するだけでなく、検出器20上の所望領域
から出力された画像データのみを記憶するようにし、所
望領域以外の不必要な領域のデータを記憶しないように
して、メモリ13を節約利用し、連続撮影可能な枚数を
増やすことができるようになっている。この際、画像デ
ータD1に対応して所望領域を示す付帯データを記憶す
るのが好ましい。
【0056】例えば、検出器20が、1画像毎にその全
領域の画像データを出力するものである場合であって
も、全領域の画像データの内、所望領域の画像データの
みを記憶することができる。また、検出器20が、所望
領域の画像データをそれ以外の領域の画像データとは別
個に出力することができるものである場合には、検出器
20から出力された所望領域の画像データのみを記憶す
ることもできる。なお、この場合には、検出器20を、
更に所望領域以外の領域の画像データを出力するものと
し、画像メモリ13を、この所望領域以外の領域の画像
データを記憶しないようにすることが望ましい。このよ
うに、1画像毎に、所望領域の画像データのみだけでな
く全領域の画像データを出力させ、その内の所望領域の
画像データのみを画像メモリに記憶するようにすれば、
残留容量が検出器内に残り、次の撮影画像に対してノイ
ズとなって現れてしまう現象を防止することができる。
【0057】ここで、所望領域の画像データとそれ以外
の領域の画像データとを別個に出力することができる検
出器としては、例えば、光変換方式の検出器であれば、
特開平9-321267号等に提案されているものがある。これ
は、2次元的に配列された複数の光電変換素子に対し
て、所望領域に対応する駆動線のみを順次スキャンして
信号電荷転送を行い、残りの駆動線は信号電荷転送のた
めの駆動を行わないか、信号電荷転送とは異なるタイミ
ングで複数線同時に駆動して、残った電荷を転送するこ
とにより、不必要な領域を読み取る時間を削除または短
時間化するものである。
【0058】ここで「所望領域」を、放射線Rの検出器
20への照射領域を検出して得た照射領域に対応して決
定するようにすれば、画像情報として有効な領域の画像
データのみを画像メモリ13に記憶することができるよ
うになる。例えば、絞りを入れてX線撮影を行うと、絞
りで覆われている部分にはX線が照射されないため、被
写体に関する画像データが得られないので、この絞りで
覆われている部分の画像データをメモリ13に記憶させ
るのは効率的でない。カセッテ内に設けられた照射領域
決定手段46は、放射線の照射領域を検出することによ
ってこの所望領域を決定するものである。該照射領域決
定手段46には、上述の通り、照射野絞りを自動的に検
出する回路や、オペレータが指定した領域を認識する回
路等、種々の周知の照射領域を検出する手段を備えたも
のを用いることができる。
【0059】また、検出器20が複数のストライプ状電
極を有するもの、例えば改良型直接変換方式のものの場
合には、ストライプ状電極の各々に流れる電流の電流差
を検出することにより照射領域を検出することができ
る。具体的には、絞りを入れてX線撮影を行うと、絞り
で覆われている部分にはX線が照射されないため、スト
ライプ状電極には、明電流が流れないが、絞りのない画
像領域分には線量に応じた明電流が、ストライプ状電極
全体を積分した形で流れる。この電流差に着目して、各
ストライプ状電極の電流を予め定められた閾値と比較す
ることにより、絞りの有無、並びに照射野領域の検出を
ストライプ状電極毎に行うことができる。そして、絞り
なしと判定されたストライプ状電極のみの画像データと
画像サイズを示す付帯データ(例えば、絞りなしと判定
されたストライプ状電極の数)をメモリ13に記憶す
る。
【0060】また、照射野絞りを用いないが、予め撮影
部位等に応じて、読取画像サイズを決めておくようにし
てもよい。例えば、論理読みを行う際には、カセッテ1
0の検出面側には、読取画像サイズ別の枠が書いてあ
り、オペレータはその枠を基準に被写体との位置決めを
行う。読取画像サイズ情報をコンソール52からカセッ
テ10に送り、枠の範囲内のみの画像を読み取り、その
部分の画像データとサイズ情報をメモリ13に格納す
る。
【0061】以上、本発明による放射線検出用カセッテ
の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上記
実施の形態に限定されるものではなく、発明の要旨を変
更しない限りにおいて、種々変更することが可能であ
る。
【0062】例えば、図3に示すように、メモリの残量
表示は、最大画像サイズに換算した残りの撮影可能枚数
を表示してもよい。また、最大画像サイズで換算した最
大撮影可能枚数が予め判っているときには、すでに撮影
した画像数を表示して、残りの撮影可能枚数が判るよう
にしてもよい。
【0063】また、警告手段としては、警告ランプ47
に限らず、上記残量表示をフラッシュさせる等して警告
を発するものを使用できる。また、図3に示すように、
「メモリ残量が不足します。データ転送してくださ
い。」という警告メッセージを液晶パネル40上に表示
するものとしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態による放射線検出用カセ
ッテの検出面側の平面図(A)、検出面とは反対側の面
(裏面)の平面図(B)
【図2】上記カセッテを用いた放射線画像撮影装置の全
体構成を示す概略図
【図3】メモリの残量表示および警告手段の他の態様を
示す図
【符号の説明】
10 放射線検出用カセッテ 11 ケース 13 画像メモリ 15 転送手段 20 放射線固体検出器 40 表示手段としての液晶パネル 46 照射領域決定手段 47 警告手段としての警告ランプ

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放射線画像情報を担持する放射線を検出
    して放射線画像の画像データを出力する放射線固体検出
    器と、該放射線固体検出器から出力された画像データを
    記憶する画像メモリとを収容して成る放射線検出用カセ
    ッテを使用する放射線画像撮影方法において、 前記放射線固体検出器上の所望領域から出力された画像
    データのみを前記画像メモリに記憶することを特徴とす
    る放射線画像撮影方法。
  2. 【請求項2】 前記放射線の前記放射線固体検出器への
    照射領域を検出し、該検出により検出された照射領域に
    対応して前記所望領域を決定することを特徴とする請求
    項1記載の放射線画像撮影方法。
  3. 【請求項3】 前記放射線固体検出器として、複数のス
    トライプ状電極を有するものを使用し、 該ストライプ状電極の各々に流れる電流の電流差を検出
    することにより前記照射領域を検出することを特徴とす
    る請求項2記載の放射線画像撮影方法。
  4. 【請求項4】 前記画像メモリの記憶残量を表示するこ
    とを特徴とする請求項1から3いずれか1項記載の放射
    線画像撮影方法。
  5. 【請求項5】 前記画像メモリの記憶残量が、前記放射
    線固体検出器の前記全面積により検出可能な画像1枚分
    より少なくなったときに警告を発することを特徴とする
    請求項1から4いずれか1項記載の放射線画像撮影方
    法。
  6. 【請求項6】 放射線画像情報を担持する放射線を検出
    して放射線画像の画像データを出力する放射線固体検出
    器と、該放射線固体検出器から出力された画像データを
    記憶する画像メモリとを収容して成る放射線検出用カセ
    ッテにおいて、 前記画像メモリが、前記放射線固体検出器上の所望領域
    から出力された画像データのみを記憶するものであるこ
    と特徴とする放射線検出用カセッテ。
  7. 【請求項7】 前記放射線の前記放射線固体検出器への
    照射領域を検出し、該検出により検出された照射領域に
    対応して前記所望領域を決定する照射領域決定手段を備
    えたことを特徴とする請求項6記載の放射線検出用カセ
    ッテ。
  8. 【請求項8】 前記放射線固体検出器が、複数のストラ
    イプ状電極を有するものであり、 照射領域決定手段が、前記ストライプ状電極の各々に流
    れる電流の電流差を検出することにより前記照射領域を
    検出するものであることを特徴とする請求項7記載の放
    射線検出用カセッテ。
  9. 【請求項9】 前記画像メモリの記憶残量を表示する残
    量表示手段を備えたことを特徴とする請求項6から8い
    ずれか1項記載の放射線検出用カセッテ。
  10. 【請求項10】 前記画像メモリの記憶残量が、前記放
    射線固体検出器の全面積により検出可能な画像1枚分よ
    り少なくなったときに警告を発する警告手段を備えたこ
    とを特徴とする請求項6から9いずれか1項記載の放射
    線検出用カセッテ。
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